JP2000256167A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2000256167A
JP2000256167A JP6181499A JP6181499A JP2000256167A JP 2000256167 A JP2000256167 A JP 2000256167A JP 6181499 A JP6181499 A JP 6181499A JP 6181499 A JP6181499 A JP 6181499A JP 2000256167 A JP2000256167 A JP 2000256167A
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oil
vitamin
clathrate
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JP6181499A
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Hisaya Nabeshima
久哉 鍋島
Seiji Nishiyama
聖二 西山
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肌荒れ防止効果及び肌荒れ改善効果、血行促
進効果に富み、しかもその効果の持続性、薬剤安定性に
優れた皮膚外用剤を提供することにある。 【解決手段】ヒドロキシアルキル化シクロデキストリン
に常温で固形ないし半固形の油分の1種または2種以上
と油溶性ビタミン類の1種または2種以上を包接した包
接物を含んでなることを特徴とする皮膚外用剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は皮膚外用剤に関し、
特にその肌荒れ防止効果および肌荒れ改善効果、あるい
は血行促進効果と、その効果の持続性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】美肌状態を維持する機能の付与は、化粧
品等の皮膚外用剤を開発する際の非常に大きな目的の一
つである。この美肌状態を保つためには、肌荒れを防止
又は改善して、肌の皮溝、皮丘を整える、あるいは血行
促進することが重要である。この目的を達成するため
に、従来はビタミンE類、ビタミンA誘導体等の油溶性
ビタミン類を化粧品等へ配合することが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の油溶性ビタミン類のうち、例えばビタミンE類は樹脂
容器に吸着する、またビタミンA誘導体は分解するため
に通常の乳化組成物中での経時安定性が悪く効果を十分
に発揮できないという問題があった。本発明は、前記従
来技術の課題に鑑みなされたものであり、肌荒れ防止効
果及び肌荒れ改善効果、あるいは血行促進効果に富み、
しかも効果の持続性、薬剤安定性に優れ、美肌維持に貢
献し得る皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のため本発
明者らが鋭意検討を重ねた結果、ヒドロキシアルキル化
シクロデキストリンに常温で固形ないし半固形の油分の
1種または2種以上と油溶性ビタミン類の1種または2
種以上を包接した包接物を皮膚外用剤に配合することに
より、肌荒れ防止効果及び肌荒れ改善効果、あるいは血
行促進効果に富み、しかもその効果の持続性、薬剤安定
性に優れることを見出し本発明の完成に至った。すなわ
ち、本発明にかかる皮膚外用剤は、ヒドロキシアルキル
化シクロデキストリンに常温で固形ないし半固形の油分
の1種または2種以上と油溶性ビタミン類の1種または
2種以上を包接した包接物を含んでなることを特徴とす
る。
【0005】また、本発明の皮膚外用剤においては、ヒ
ドロキシアルキル化シクロデキストリンは水酸基からヒ
ドロキシアルキル基への置換度がシクロデキストリン1
分子当たり1〜14であることが好適である。また、本
発明にかかる皮膚外用剤においては、包接物を0.01
〜10重量%配合してなることが好適である。
【0006】また、本発明にかかる皮膚外用剤において
は、包接物中の常温で固形ないし半固形の油分がコレス
テロールエステルであることが好適である。また、本発
明にかかる皮膚外用剤においては、包接物中の常温で固
形ないし半固形の油分の含有量が皮膚外用剤全体に対し
て0.001〜1重量%であることが好適である。
【0007】また、本発明にかかる皮膚外用剤において
は、包接物中の油溶性ビタミン類が、ビタミンE類およ
び/またはビタミンA誘導体であることを特徴とする。
また、本発明にかかる皮膚外用剤においては、ビタミン
Eを含む場合、ビタミンE類の含有量が皮膚外用剤全体
に対して、0.0001〜0.5重量%であることが好
適である。また、本発明にかかる皮膚外用剤において
は、ビタミンA誘導体を含む場合、ビタミンA誘導体の
含有量が皮膚外用剤全体に対して、0.00001〜
0.5重量%であることが好適である。
【0008】また、本発明にかかる皮膚外用剤において
は、乳化型が水中油型であることが好適である。また、
本発明にかかる皮膚外用剤の製造方法においては、ヒド
ロキシアルキル化シクロデキストリンを水に溶解させ、
常温で固形ないし半固形の油分および油溶性ビタミン類
を添加し包接物をつくる工程と、水相成分に前記包接物
を添加する工程と、前記水相成分と油相成分により乳化
を行う工程を含んでなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。本発明に用いる包接物は、ヒドロキシア
ルキル化シクロデキストリン(以下、HACDという)
に常温で固形ないし半固形の油分の1種または2種以上
と油溶性ビタミン類の1種または2種以上が包接された
ものである。本発明の包接物に用いられるHACDは、
従来から環状オリゴ糖としてよく知られるシクロデキス
トリン(以下、CDという)の水酸基にヒドロキシアル
キル基を導入したものである。すなわち、CDの水酸基
に疎水性であるヒドロキシアルキル基を導入し、疎水性
を高めたものである。
【0010】CDは、グルコース残基がα−1,4−結
合により、環状に結合したオリゴ糖であり、グルコース
残基6個からなるα−CD、7個からなるβ−CD、8
個からなるγ−CDが一般に知られている。本発明にお
いては、これらのCDのうち一種または二種以上を選択
して用いることができる。また、α、β、γの各CDを
同時に含有する澱粉分解物の状態でも用いることが可能
である。
【0011】CDの水酸基と置換するヒドロキシアルキ
ル基としては、主にヒドロキシエチル基、ヒドロキシプ
ロピル基などが用いられる。これらと水酸基の置換反応
を行うことにより、HACDを得ることができる。HA
CDとしては、ヒドロキシエチル化CD、ヒドロキシプ
ロピル化CD、ヒドロキシブチル化CD、ジヒドロキシ
プロピル化CDなどを挙げることが可能である。本発明
において好適な水酸基とヒドロキシアルキル基の置換度
は1CDあたり1〜14である。
【0012】これらのヒドロキシアルキル化シクロデキ
ストリンのうち、価格、製造のしやすさ、使用性、水溶
解性を考慮した場合、ヒドロキシエチル化β−CD又
は、ヒドロキシプロピル化β−CDが好ましいがこれに
限定されるものではない。HACDの製造方法として
は、従来よりいくつかの方法が知られているが、以下に
一例を示す。すなわち、β−CD100gを20%Na
OH水溶液150mlに溶解し、30度に保持しつつ酸
化プロピレン50mlを徐々に滴下し、20時間撹拌し
反応を続ける。反応終了後、塩酸でpH6.0に中和
し、透析膜チューブ中に入れ、流水か24時間脱塩を行
う。その後、凍結乾燥機で乾燥を行って、ヒドロキシプ
ロピル化β−CD約90gが得られる。このヒドロキシ
プロピル化β−CDの1CDあたりの置換度は5.1で
あった。
【0013】本発明の包接物に用いられる常温で固形な
いし半固形の油分としてはコレステロールエステルが望
ましく、コレステロールと高級脂肪酸のエステルを用い
る。本発明に用いられる高級脂肪酸としては、炭素数1
2〜24の直鎖または分枝の脂肪酸を用いることがで
き、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレ
イン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レン酸、アラキドン酸等が挙げられる。本発明において
は、これらの高級脂肪酸のうち一種または二種以上が選
択して用いられる。
【0014】また、本発明にかかる皮膚外用剤の包接物
中に配合される常温で固形ないし半固形の油分の配合量
は、本発明皮膚外用剤全体中の0.001重量%以上、
同1重量%以下が好ましく(以下、「好適配合範囲」と
記載したときは、ここに示したごとく、本発明にかかる
皮膚外用剤への配合成分の好ましい配合範囲のことを意
味する)、更に好ましくは皮膚外用剤全体中の0.01
重量%以上同0.1重量%以下である(以下、「最適配
合範囲」と記載したときは、ここに示したごとく、本発
明にかかる皮膚外用剤への配合成分の更に好ましい配合
範囲のことを意味する)。この常温で固形ないし半固形
の油分同士の組み合わせ比率は、組み合わせた常温で固
形ないし半固形の油分の皮膚外用剤への配合量が上記配
合量を逸脱しない限り特に限定されず、任意の比率で組
み合わせることが可能である。
【0015】本発明の包接物に用いられる油溶性ビタミ
ン類としては、ビタミンE類とビタミンA誘導体が挙げ
られる。ビタミンE類としては、天然ビタミンE、α−
トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロ
ール、δ−トコフェロール等のビタミンE;ビタミンE
アセテート、ビタミンEニコチネート、α−トコフェロ
ール−2,L−アスコルビン酸リン酸ジエステルなどの
ビタミンE誘導体;更にこれらの塩などを挙げることが
できる。
【0016】なお、ここで挙げたビタミンE類には、本
来天然に存在するd体はむろんのこと、合成され得るこ
れらの光学異性体、すなわち、l体、またはd体とl体
との混合物であるdl体をも含む。本発明においてビタ
ミンE類と称する場合には、特にことわらない限り、こ
れらのすべての可能性を含むものである。さらに、ここ
で挙げたビタミンE類は、いずれも公知の方法(例えば
Trost法)により合成することが可能であり、市販品を
用いることもむろん可能である。また、本発明にかかる
皮膚外用剤の包接物中に配合されるビタミンE類の配合
量は、本発明皮膚外用剤全体中の0.0001重量%以
上、同0.5重量%以下が好ましく(以下、「好適配合
範囲」)、更に好ましくは皮膚外用剤全体中の0.00
1重量%以上同0.1重量%以下である(以下、「最適
配合範囲」)。
【0017】なお、上記ビタミンE類は、それぞれを単
独で皮膚外用剤の包接物中に配合することも可能である
が、適宜組み合わせて配合することも可能である。この
ビタミンE類同士の組み合わせ比率は、組み合わせたビ
タミンE類の皮膚外用剤への配合量が上記配合量を逸脱
しない限り特に限定されず、任意の比率で組み合わせる
ことが可能である。
【0018】また、本発明において包接物中に配合し得
るビタミンA誘導体としては、例えばビタミンAパルミ
テート、ビタミンAアセテートなどのビタミンAエステ
ル類などを挙げることができるが、上記ビタミンA誘導
体はこれらに限定されるものではない。例えば、ビタミ
ンA誘導体としてビタミンA酸、あるいはビタミンAと
糖類とのエーテル結合体なども本発明にかかる皮膚外用
剤の包接物中に配合することができる。
【0019】なお、ここで挙げたビタミンA誘導体は、
いずれも通常公知の方法により合成することが可能であ
り、市販品を用いることもむろん可能である。また、本
発明にかかる皮膚外用剤の包接物中に配合される上記ビ
タミンA誘導体の配合量は、皮膚外用剤全体中の1×1
−5重量%以上、同0.5重量%以下が好ましく(以
下、「好適配合範囲」)、更に好ましくは皮膚外用剤全
体中の1×10−4重量%以上同0.1重量%以下であ
る(以下、「最適配合範囲」)。
【0020】なお、上記ビタミンA誘導体は、それぞれ
を単独で皮膚外用剤の包接物中に配合することも可能で
あるが、適宜組み合わせて配合することも可能である。
このビタミンA誘導体同士の組み合わせ比率は、組み合
わせたビタミンA誘導体の皮膚外用剤への配合量が上記
配合量を逸脱しない限り特に限定されず、任意の比率で
組み合わせることが可能である。
【0021】本発明において用いられる包接物の配合量
は、皮膚外用剤全量中の0.01〜10重量であり、よ
り好ましくは0.1〜1重量%である。0.01重量%
未満では、肌荒れ防止効果及び肌荒れ改善効果、あるい
は血行促進効果が不十分であり、一方で、10重量%を
越えて配合してもそれ以上の効果を得ることができない
ことがあるので好ましくない。
【0022】また、包接物の(常温で固形ないし半固形
の油分+油溶性ビタミン類):HACDの配合重量比は
1:99〜10:90が好適である。この比を外れる
と、常温で固形ないし半固形の油分および油溶性ビタミ
ン類がHACDに包接しきれなかったり、不要にHAC
Dが多すぎたりする可能性があり、経済的にも不利益で
あるので好ましくない。また、包接物中の油溶性ビタミ
ン類:常温で固形ないし半固形の油分の配合重量比は
1:99〜50:50が好適である。この比を外れると
薬剤の効果および持続性が不十分なことがある。
【0023】また、本発明の皮膚外用剤の製造方法にお
いては、上記包接物をあらかじめつくってから、その他
の成分を配合することが好ましい。すなわち、乳化組成
物として製造する場合、ヒドロキシアルキル化シクロデ
キストリンを水に溶解させ、常温で固形ないし半固形の
油分と油溶性ビタミン類を添加し包接物をつくる工程、
水相成分に前記包接物を添加する工程、前記水相成分と
油相成分により乳化を行う工程により製造されるのが好
ましい。
【0024】他の成分 本発明においては、上記必須成分の他に、所望する剤形
に応じた製剤上許容し得る基剤との混合物とすることが
可能である。また、上記必須成分を配合することによ
り、本発明の目的とする「肌荒れ防止効果及び肌荒れ改
善効果、あるいは血行促進効果に富み、しかも効果の持
続性、薬剤安定性に優れ、美肌維持に貢献し得る皮膚外
用剤の提供」という本発明の効果を発揮することは充分
可能であり、この効果のみを目的とする皮膚外用剤であ
る限りにおいては、他の薬効成分を追加配合する必要は
ない。ただし、本発明の効果を失わない範囲において、
皮膚外用剤が一般的に奏するであろう効果を付与する目
的で、他の薬効成分を配合することは可能である。
【0025】例えば、さらに保湿効果が付与された皮膚
外用剤を得る目的で、ポリエチレングリコール、1,3
−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリ
セリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、
ヒアルロン酸、乳酸ナトリウム、2−ピロリドン5−カ
ルボン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸塩、サワラ抽
出成分、シャクヤク抽出成分、ムシジン等の保湿成分を
配合することができる。美白効果が付与された皮膚外用
剤を得る目的で、アルブチン、コウジ酸又はアスコルビ
ン酸、アスコルビン酸硫酸エステル若しくはその塩、ア
スコルビン酸リン酸エステル若しくはその塩、アスコル
ビン酸ジパルミテート等のビタミンC類等の美白成分を
配合することができる。
【0026】肌荒れ防止効果がさらに付与された皮膚外
用剤を得る目的で、アラントイン、グリチルリチン酸若
しくはその塩、グリチルレチン酸およびその誘導体、グ
ルタチオン、アシルサルコシン酸、トラネキサム酸、サ
ポニン(サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサ
ポニン等)、甘草抽出成分、黄連抽出成分、シコン抽出
成分、西洋ノコギリ抽出成分、ヒリハリ草抽出成分、ア
ロエ抽出成分、ギシギシ抽出成分、コウホネ抽出成分、
ゼニアオイ抽出成分、トウキ抽出成分、スギナ抽出成
分、ユキノシタ抽出成分、アルニカ抽出成分、ユリ属植
物の抽出成分、ヨモギ抽出成分、クチナシ抽出成分、タ
イム抽出成分等の抗炎症成分;クエン酸、リンゴ酸、酒
石酸、オレンジ、トウヒ、バーチ抽出成分、ハマメリス
抽出成分、オドリコ草抽出成分、白樺抽出成分、ダイオ
ウ抽出成分等の収斂成分;ビタミンB塩酸塩、ビタミ
ンBトリパルミテート、ビタミンBジオクタノエー
ト、ビタミンB及びその誘導体、ビタミンB12、ビ
タミンB15及びその誘導体の等のビタミンB類、ビタ
ミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パントテチン、
ニコチン酸アミド等のビタミン類;ニンジンエキス、リ
リー抽出成分、ヘチマ抽出成分、マロニエ抽出成分、オ
オバク抽出成分、ベニバナ抽出成分、クララ抽出成分、
胎盤抽出成分等の天然抽出成分等の肌荒れ防止作用を有
する成分を配合することができる。
【0027】血管拡張効果が付与された皮膚外用剤を得
ることを目的として、センブリ抽出成分、センキュウ抽
出成分、セージ抽出成分、セファランチン、γ−オリザ
ノール、ニコチン酸ベンジルエステル等の血管拡張成分
を配合することができる。抗菌効果が付与された皮膚外
用剤を得る目的で、ヒノキチオール、ビサボロール、ユ
ーカリプトール等の抗菌成分を配合することができる。
皮脂抑制効果が付与された皮膚外用剤を得る目的で、エ
チニルエストラジオール等の皮脂抑制成分を配合するこ
とができる。
【0028】なお、上記薬効成分により、本発明に配合
可能な他の薬効成分が限定されるものではない。また、
上記薬効成分に対応する薬効も、上記のものに限定され
るものではなく、例えば、ビタミンC類は美白成分とし
て用いることができるとともに、後述する抗酸化助剤と
しても用いることが可能である。さらに、上に挙げた薬
効成分は単独で本発明皮膚外用剤に配合することの他
に、2種類以上の上記薬効成分を目的に応じて適宜組み
合わせて配合することも可能である。
【0029】剤形 本発明は、外皮に適用される化粧料、医薬品、医薬部外
品等に広く適用可能であり、その剤形も水溶液系、可溶
化系、乳化系、粉末系、油液系、ゲル系、軟膏系、水−
油2層系、水−油−粉末3層系等、幅広い形態を取り得
る。すなわち、基礎化粧料であれば、洗顔料、化粧水、
乳液、クリーム、ジェル、エッセンス(美容液)、パッ
ク・マスク、ひげそり用化粧料等の形態に、上記の多様
な剤形において広く適用可能である。また、メーキャッ
プ化粧料であれば、ファンデーション、口紅等の形態に
広く適用が可能である。さらに、医薬品又は、医薬部外
品であれば、各種の軟膏剤等の形態に広く適用が可能で
ある。なお、これらの剤形及び形態に、本発明の取り得
る剤形及び形態が限定されるものではない。
【0030】本発明においては、本発明の効果が損なわ
れない範囲において、上記の所望する剤形及び形態に応
じた基剤成分を配合することが可能である。特に、油性
基剤成分を本発明に配合する場合には、この油性基剤成
分固有のべとつきによって、本発明皮膚外用剤の使用感
を損なわない限度で配合することが必要である。
【0031】すなわち、本発明の皮膚外用剤中の包接物
以外の追加成分としては、例えば、二酸化チタン、マイ
カ、タルク、カオリン、二酸化チタン被膜雲母等の粉末
成分;月見草油、アボガド油、ミンク油、マカデミアナ
ッツ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマシ油、ヒマワ
リ油、カカオ油、ヤシ油、コメヌカ油、ツバキ油、オリ
ーブ油、ラノリン、スクワレン等の天然動植物油脂類;
流動パラフィン、パラフィンスクワラン、ワセリン等の
炭化水素類;パラフィンワックス、ラノリン、ホホバ
油、鯨ロウ、ミツロウ、キャンデリラワックス、カルナ
ウバロウ等のワックス類;セタノール、ステアリルアル
コール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデ
カノール、ラノリンアルコール等の高級アルコール類;
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノ
レン酸、リノール酸、オキシステアリン酸等の高級脂肪
酸類;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オ
クチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリ
ン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸グリセロー
ル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチル
ヘキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、テトラ
2−エチルヘキサンペンタスリット等の脂肪酸エステル
類;ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンペンタエリスリト
ールエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、
リノール酸エチル等の極性オイル;メチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油;
メチルセルロース、アラビアガム、ポリビニルアルコー
ル、モンモリロナイト、ラポナイト、カルボキシビニル
ポリマーアルカリ変性カルボキシビニルポリマー等の増
粘剤;エタノール、1、3−ブチレングリコール等の有
機溶剤ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、ブ
チルヒドロキシアニソール、没食子エステル、フィチン
酸、リンゴ酸等の酸化防止剤又は酸化防止助剤;安息香
酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アル
キルエステル(エチルパラベン、ブチルパラベン等)、
ヘキサクロロフェン等の抗菌防腐剤;モノラウリン酸ソ
ルビタン、セスキオレイン酸ソレビタン、トリオレイン
酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソル
ビタン、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリグリコールジエス
テル、ラウロイルジエタノールアマイド、脂肪酸イソプ
ロパノールアマイド、マルチトールヒドロキシ脂肪族エ
ーテル、アルキル化多糖、アルキルグルコシド、シュガ
ーエステル、パントテニルエチルエーテル等の非イオン
性界面活性剤;ステアリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサ
イド等のカチオン性界面活性剤、パルミチン酸ナトリウ
ム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ア
ルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル、ロート油、
リニアドデシルベンゼン硫酸、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油マレイン酸、アシルメチルタウリン等のアニオ
ン性界面活性剤;EDTAナトリウム等のキレート剤;
メントール、ハッカ油、ペパーミント油、カンフル、チ
モールイノシトール、スピンラントール、サリチル酸メ
チル等の清涼剤;色素;香料;精製水等をが挙げられ、
これらの一種または二種以上を選択して配合することが
可能である。
【0032】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。ただし、これにより、本発明の技術的範囲が限
定して解釈されるべきものではない。なお、特に指定の
ない限り配合量は重量%で示す。まず、検討に先立ち、
評価方法及び評価基準について説明する。
【0033】肌荒れ改善テスト 男性パネル約10人の前腕の数カ所に、界面活性剤(ラ
ウリル硫酸ナトリウム)10%水溶液を3日間塗布して
人工的に肌荒れを起こした。その後、各試料を1日2回
塗布し、塗布開始5日後にレプリカ法によって肌表面の
状態を測定し、肌荒れ後何も塗布しない部位と比較して
肌改善効果を評価した。 <レプリカ法> (肌荒れの評価)作成されたレプリカを光学顕微鏡で観
察し、肌荒れの症状、すなわち、1)角質層剥離、紅斑
がおきる、2)皮溝、皮丘がはっきりせず、肌のキメが
そろわない等について評価を行った。
【0034】(判定基準) 著効:肌荒れの症状が消失した 有効:肌荒れの症状が弱くなった やや有効:肌荒れの症状がやや弱くなった 無効:肌荒れの症状に変化が認められない (判定) ◎:被験者が著効、有効、およびやや有効を示す割合が
80%以上 ○:被験者が著効、有効、およびやや有効を示す割合が
50%以上、80%未満 △:被験者が著効、有効、およびやや有効を示す割合が
30%以上、50%未満 ×:被験者が著効、有効、およびやや有効を示す割合が
30%未満
【0035】血行促進効果 血行促進効果を測定する試験として、皮膚血流量の測定
を行った。男性パネル約10人の前腕の数カ所に、各試
料を1日2回布し、塗布開始5日後に血流量測定器によ
って皮膚表面の血流量を測定し、何も塗布しない部位と
比較して血行促進効果を評価した。判定基準は以下の通
りである。 (判定) ◎:無塗布部に比較し、顕著に血流量が増加 ○:無塗布部に比較し、血流量が増加 △:無塗布部に比較し、血流量がやや増加 ×:無塗布部に比較し、血流量に変化が認められない
【0036】薬剤安定性評価 試料中の油溶性ビタミン類の安定性について、試料調整
直後の薬剤定量値に対して50℃、2ヶ月後の薬剤定量
値の比較をし、評価を行った。判定基準は以下の通りで
ある。 (判定) ◎:直後値に対し、50℃、2ヶ月後の薬剤の残存率が
90%以上 ○:直後値に対し、50℃、2ヶ月後の薬剤の残存率が
85%以上 △:直後値に対し、50℃、2ヶ月後の薬剤の残存率が
80%以上 ×:直後値に対し、50℃、2ヶ月後の薬剤の残存率が
80%未満
【0037】まず、本発明者らは、本発明の有効性につ
いて検討を行った。すなわち、下記表1の処方で、後述
の方法により、実施例1〜3及び比較例1〜3の美容液
を調整した。この美容液を用いて、上記の肌荒れ改善試
験及び血行促進効果、薬剤安定性評価を行った。結果を
処方と共に表1に示す。
【0038】
【表1】 実施例 比較例 1 2 3 1 2 3 4 A.水相部 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 カルホ゛キシヒ゛ニルホ゜リマー 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 アルキル変性カルホ゛キシルホ゜リマー 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 グリセリン − 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 プロピレングリコール − 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 (包接物組成) HP−β−CD(*1) 0.95 0.95 0.95 0.95 − − 0.95 マカテ゛ミアナッツ油脂肪酸コレステリル 0.05 0.05 0.05 − 0.05 − 0.05 dl-α-トコフェロール 0.01 0.01 − 0.01 0.01 − − ビタミンAパルミテート 0.01 − 0.01 0.01 0.01 − − B.油相部 セチルイソオクタノエート 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 P-メトキシ桂皮酸2エチルヘキシル 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 肌荒れ改善効果 ◎ △ ◎ △ △ △ △ 血行促進効果 ◎ ◎ × △ △ × × 薬剤安定性評価 ◎ ◎ ◎ △ × − − *1:HP−β−CD(ヒドロキシプロピル化−β−シクロデキストリン:1CD 当たりの水酸基からヒドロキシプロピル基への置換度=5.1、以下同じ)
【0039】(製法)エタノールの一部にメチルパラベ
ンを溶解する。このエタノール相を水相部に添加する。
また、ヒドロキシプロピル化β−CDを精製水の一部に
溶解させ、そこにマカデミアナッツ油脂肪酸コレステリ
ル、dl-α-トコフェロール、ビタミンAパルミテートを
加え包接物をつくり、水相部に添加後、油相部を加え、
予備乳化を行い、更にホモミキサーで均一乳化し、美容
液を得た。上記結果より明らかなように、本発明の必須
成分を全く配合せずに調整した美容液(比較例3)おい
ては、肌改善効果あるいは血行促進効果、薬剤安定性の
いずれにおいても満足いく結果を得ることができなかっ
た。また、コレステロールエステル若しくは油溶性ビタ
ミン類のいずれかを包接した場合あるいはコレステロー
ルエステル及び油溶性ビタミン類のみを配合した場合
(比較例1及び比較例2、比較例4)では充分な効果を
得ることができない。
【0040】一方、本発明の実施例1に示すように、コ
レステロールエステル及び油溶性ビタミン類の包接物を
配合すると、高い肌改善効果及び血行促進効果、薬剤安
定性を示す皮膚外用剤を得ることができた。
【0041】包接物の配合量 つぎに、本発明の皮膚外用剤における包接物の配合量を
検討した。すなわち、下記表2の処方で、前述の方法に
より、試験例1〜5の美容液を調製した。この美容液を
用いて、上記の肌荒れ改善試験及び血行促進効果、薬剤
安定性評価を行った。結果を処方と共に表2に示す。
【0042】
【表2】 試 験 例 1 2 3 4 5 A.水相部 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 カルホ゛キシヒ゛ニルホ゜リマー 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 アルキル変性カルホ゛キシルホ゜リマー 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 (包接物組成) 包接物合計 0.00102 0.0102 0.102 1.02 10.2 HP−β−CD 0.00095 0.0095 0.095 0.95 9.5 マカテ゛ミアナッツ油脂肪酸コレステリル 0.00005 0.0005 0.005 0.05 0.5 dl-α-トコフェロール 0.00001 0.0001 0.001 0.01 0.1 ビタミンAパルミテート 0.00001 0.0001 0.001 0.01 0.1 B.油相部 セチルイソオクタノエート 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 P-メトキシ桂皮酸2エチルヘキシル 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 肌荒れ改善効果 △ ○ ◎ ◎ ◎ 血行促進効果 △ ○ ◎ ◎ ◎ 薬剤安定性評価 ○ ◎ ◎ ◎ ◎
【0043】上記表の結果より、本発明の皮膚外用剤に
おける包接物の配合量は0.01〜10重量%が好適で
あることがわかる。なお、10重量%を越える配合はそ
れ程の効果の向上が期待できないので好ましくはない。
【0044】常温で固形ないし半固形の油分の含有量 つぎに、本発明の皮膚外用剤の包接物中における常温で
固形ないし半固形の油分の配合量を検討した。すなわ
ち、下記表3の処方で、前述の方法により、試験例6〜
10の美容液を調製した。この美容液を用いて、上記の
血行促進効果および薬剤安定性評価を行った。結果を処
方と共に表3に示す。
【0045】
【表3】 試 験 例 6 7 8 9 10 A.水相部 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 カルホ゛キシヒ゛ニルホ゜リマー 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 アルキル変性カルホ゛キシルホ゜リマー 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 (包接物組成) HP−β−CD 0.95 0.95 0.95 9.5 9.5 マカテ゛ミアナッツ油脂肪酸コレステリル 0.0001 0.001 0.01 0.1 1.0 dl-α-トコフェロール 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 ビタミンAパルミテート 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 B.油相部 セチルイソオクタノエート 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 P-メトキシ桂皮酸2エチルヘキシル 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 肌荒れ改善効果 △ ○ ◎ ◎ ◎ 血行促進効果 △ ○ ◎ ◎ ◎ 薬剤安定性評価 △ ○ ◎ ◎ ◎
【0046】上記表の結果より、本発明の皮膚外用剤に
おける包接物中の常温で固形ないし半固形の油分の好適
配合範囲は皮膚外用剤全体中0.001〜1重量%であ
ることがわかる。なお、1重量%を越える配合はそれ程
の効果の向上が期待できないので好ましくはない。
【0047】ビタミンE類の含有量 つぎに、本発明の皮膚外用剤の包接物中におけるビタミ
ンE類の配合量を検討した。すなわち、下記表4の処方
で、前述の方法により、試験例11〜15の美容液を調
製した。この美容液を用いて、上記の血行促進効果およ
び薬剤安定性評価を行った。結果を処方と共に表4に示
す。
【0048】
【表4】 試 験 例 11 12 13 14 15 A.水相部 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 カルホ゛キシヒ゛ニルホ゜リマー 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 アルキル変性カルホ゛キシルホ゜リマー 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 グリセリン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 プロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 (包接物組成) HP−β−CD 0.95 0.95 0.95 0.95 0.95 マカテ゛ミアナッツ油脂肪酸コレステリル 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 dl-α-トコフェロール 0.00001 0.0001 0.001 0.1 0.5 B.油相部 セチルイソオクタノエート 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 P-メトキシ桂皮酸2エチルヘキシル 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 血行促進効果 △ ○ ◎ ◎ ◎ 薬剤安定性評価 ○ ◎ ◎ ◎ ○
【0049】上記表の結果より、本発明の皮膚外用剤に
おける包接物中のビタミンE類の好適配合範囲は皮膚外
用剤全体中0.0001〜0.5重量%であることがわ
かる。なお、0.5重量%を越える配合はそれ程の効果
の向上が期待できないので好ましくはない。
【0050】ビタミンA誘導体の含有量 つぎに、本発明の皮膚外用剤における包接物中のビタミ
ンA誘導体の配合量を検討した。すなわち、下記表5の
処方で、前述の方法により、試験例16〜20の美容液
を調製した。この美容液を用いて、上記の肌荒れ改善試
験及び薬剤安定性評価を行った。結果を処方と共に表5
に示す。
【0051】
【表5】 試 験 例 16 17 18 19 20 A.水相部 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 カルホ゛キシヒ゛ニルホ゜リマー 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 アルキル変性カルホ゛キシルホ゜リマー 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 グリセリン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 プロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 (包接物組成) HP−β−CD 0.95 0.95 0.95 0.95 0.95 マカテ゛ミアナッツ油脂肪酸コレステリル 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 ビタミンAパルミテート 0.000001 0.00001 0.0001 0.1 0.5 B.油相部 セチルイソオクタノエート 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 P-メトキシ桂皮酸2エチルヘキシル 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 肌荒れ改善効果 △ ○ ◎ ◎ ◎ 薬剤安定性評価 ○ ◎ ◎ ◎ ○
【0052】上記表の結果より、本発明の皮膚外用剤の
包接物中におけるビタミンA誘導体の好適配合範囲は皮
膚外用剤全体中約0.00001〜0.5重量%である
ことがわかる。なお、0.5重量%を越える配合はそれ
程の効果の向上が期待できないので好ましくはない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の皮膚外用
剤はヒドロキシアルキル化シクロデキストリンに常温で
固形ないし半固形の油分の1種または2種以上と油溶性
ビタミン類の1種または2種以上を包接した包接物とを
含んでなるので、肌荒れ防止効果及び肌荒れ改善効果、
あるいは血行促進効果に富み、しかもその効果の持続
性、薬剤安定性に優れ、美肌維持に十分貢献することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AC072 AC122 AC342 AC352 AC482 AD092 AD251 AD252 AD491 AD492 AD611 AD621 AD622 AD661 AD662 BB12 DD33 EE01 EE12 EE13 FF05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシアルキル化シクロデキストリ
    ンに常温で固形ないし半固形の油分の1種または2種以
    上と油溶性ビタミン類の1種または2種以上を包接した
    包接物とを含んでなることを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の皮膚外用剤において、
    ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンは水酸基から
    ヒドロキシアルキル基への置換度がシクロデキストリン
    1分子当たり1〜14であることを特徴とする皮膚外用
    剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の皮膚外用剤に
    おいて、包接物を0.01〜10重量%配合してなるこ
    とを特徴とする皮膚外用剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚外
    用剤において、包接物中の常温で固形ないし半固形の油
    分がコレステロールエステルであることを特長とする皮
    膚外用剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の皮膚外
    用剤において、包接物中の常温で固形ないし半固形の油
    分の含有量が皮膚外用剤全体に対して0.001〜1重
    量%であることを特徴とする皮膚外用剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の皮膚外
    用剤において、包接物中の油溶性ビタミン類が、ビタミ
    ンE類および/またはビタミンA誘導体であることを特
    徴とする皮膚外用剤。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の皮膚外用剤において、
    包接物中のビタミンE類の含有量が皮膚外用剤全体に対
    して、0.0001〜0.5重量%であることを特徴と
    する皮膚外用剤。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の皮膚外用剤において、
    包接物中のビタミンA誘導体の含有量が皮膚外用剤全体
    に対して、0.00001〜0.5重量%であることを
    特徴とする皮膚外用剤。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の皮膚外
    用剤において、乳化型が水中油型であることを特徴とす
    る皮膚外用剤。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシアルキル化シクロデキスト
    リンを水に溶解させ、常温で固形ないし半固形の油分お
    よび油溶性ビタミン類を添加し包接物をつくる工程と、
    水相成分に前記包接物を添加する工程と、前記水相成分
    と油相成分により乳化を行う工程を含んでなることを特
    徴とする皮膚外用剤の製造方法。
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