JPH1017434A - 抱水組成物及びこれを配合した化粧料、口紅用組成物、またその製造方法 - Google Patents

抱水組成物及びこれを配合した化粧料、口紅用組成物、またその製造方法

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JPH1017434A
JPH1017434A JP19148796A JP19148796A JPH1017434A JP H1017434 A JPH1017434 A JP H1017434A JP 19148796 A JP19148796 A JP 19148796A JP 19148796 A JP19148796 A JP 19148796A JP H1017434 A JPH1017434 A JP H1017434A
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JP
Japan
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clay mineral
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hydrated
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Application number
JP19148796A
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English (en)
Inventor
Yohei Hamano
洋平 浜野
Takayuki Miyazaki
高行 宮崎
Koji Minami
孝司 南
Yoshikazu Soyama
美和 曽山
Haku Matsuda
伯 松田
Hideyuki Sumiyoshi
秀幸 住吉
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性、安全性に優れしかも潤い持続のため
の抱水力に優れた効果を発揮する抱水組成物及びこれを
配合した化粧料及び口紅用組成物を提供することを目的
とする。 【解決手段】 ヒドロキシアルキル化シクロデキストリ
ンと、コレステロールエステルと、粘土鉱物と、水とを
含んでなることを特徴とする抱水組成物。及び、これを
配合した化粧料及び口紅用組成物。また、前記抱水組成
物、前記化粧料、前記口紅用組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抱水組成物及びこれ
を配合した化粧料又は口紅用組成物、及びその製造方法
に関し、特に高温時における抱水組成物の水相と油相若
しくは乳化相の分離安定性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚における水分の保持は、皮膚をすこ
やかに保つために欠かせない要因であり、保湿を目的と
した化粧料や医薬品が数多く市販され、また、多くの保
湿剤が開発されている。中でもコレステロールエステル
は抱水性、保湿性に優れていることから特に化粧料に汎
用されている。しかしながら、コレステロールエステル
等の抱水性油分に多量の水を抱水させて化粧料に配合し
た場合、高温又は経時の加温により水が分離する等、溶
解性に問題があった。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】かかる問題を解決する
ため、抱水安定化剤としてヒドロキシアルキル化シクロ
デキストリンを用いる技術が開発されている。しかしな
がらこれらの技術では、口紅等において製造時に長時間
にわたり90℃以上の高温にさらされる等の過酷条件下
で水相と油相若しくは乳化相の分離を生じる場合があり
さらなる改良が望まれる。本発明は前記従来技術の課題
に鑑みなされたものであり、その目的は、安定性、安全
性に優れ、しかも潤い持続のための抱水力に優れた効果
を発揮する抱水組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、ヒドロキシア
ルキル化シクロデキストリンと、コレステロールエステ
ルと、粘土鉱物と、水からなる組成物が、高い保水性を
示すと共に高温に保持した場合にも高い分離安定性を示
すことを見出し、本発明の完成に至った。
【0005】すなわち、本発明の抱水組成物は、ヒドロ
キシアルキル化シクロデキストリンと、コレステロール
エステルと、粘土鉱物と、水を含んでなることを特徴と
する。なお、本発明の抱水組成物においては、ヒドロキ
シアルキル化シクロデキストリンを5〜30重量%、コ
レステロールエステルを5〜80重量%、粘土鉱物を
0.01〜20重量%、水を5〜60重量% 含むこと
を特徴とする。また、粘土鉱物としては、膨潤型粘土鉱
物若しくは有機変性粘土鉱物を用いることが好ましく、
特に膨潤型粘土鉱物として合成ケイ酸ナトリウム−マグ
ネシウムを用いることが好ましい。
【0006】また、本発明の抱水組成物には、さらに、
疎水化シリカを配合することが好ましい。なお、疎水化
シリカを0.01〜20重量%含むことが好ましく、疎
水化シリカと粘土鉱物の配合量比が2:1〜1:4であ
ることが好ましい。本発明の化粧料は、前記本発明の抱
水組成物を含んでなることを特徴とする。なお、抱水組
成物は化粧料全量中の0.5〜30重量%であることが
好ましい。また、化粧料の乳化型は油中水型であること
が好ましい。
【0007】本発明の口紅用組成物は、前記本発明の抱
水組成物を含んでなることを特徴とする。なお、抱水組
成物は、口紅用組成物全量中の0.5〜25重量%であ
ることが好ましい。また、口紅用組成物の乳化型は油中
水型であることが好ましい。
【0008】本発明の抱水組成物の製造方法は、ヒドロ
キシアルキル化シクロデキストリンと、コレステロール
エステルと、粘土鉱物と、水を撹拌混合して得ることを
特徴とする。なお、前記抱水組成物の製造方法において
は、ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンを5〜3
0重量%、コレステロールエステルを5〜80重量%、
粘土鉱物を0.01〜20重量%、水を5〜60重量%
配合することが好ましい。
【0009】また、粘土鉱物としては膨潤型粘土鉱物若
しくは有機変性粘土鉱物を用いることが好ましく、特に
膨潤型粘土鉱物として合成ケイ酸ナトリウム−マグネシ
ウムを用いることが好ましい。また、前記抱水組成物の
製造方法において、さらに疎水化シリカを配合すること
が好ましい。
【0010】なお、疎水化シリカは0.01〜20重量
%配合することが好ましく、疎水化シリカと粘土鉱物の
配合量比を2:1〜1:4とすることが好ましい。本発
明の化粧料の製造方法は、まず前記抱水組成物の製造方
法により抱水組成物を調製し、これを他の成分と撹拌混
合することにより得ることを特徴とする。なお、抱水組
成物を化粧料全量中の0.5〜30重量%配合すること
が好ましい。
【0011】本発明の口紅用組成物の製造方法は、まず
前記抱水組成物の製造方法により抱水組成物を調製し、
これを他の成分と撹拌混合することにより得ることを特
徴とする。なお、抱水組成物を口紅用組成物全量中の
0.5〜25重量%配合することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明に用いられるヒドロキシアルキル化シクロ
デキストリン(以下、HACDという)は、従来から環
状オリゴ糖としてよく知られているシクロデキストリン
(以下、CDという)の水酸基にヒドロキシアルキル基
を導入したものである。すなわち、CDの水酸基に疎水
性であるヒドロキシアルキル基を導入し、疎水性を高め
たものである。
【0013】CDは、グルコース残基がα−1,4−結
合により、環状に結合したオリゴ糖であり、グルコース
残基6個からなるα−CD、7個からなるβ−CD、8
個からなるγ−CDが一般に知られている。本発明にお
いては、これらのCDのうち一種又は二種以上を選択し
て用いることができる。また、α、β、γの各CDを同
時に含有する澱粉分解物の状態でも用いることが可能で
ある。
【0014】CDの水酸基と置換するヒドロキシアルキ
ル基としては、主にヒドロキシエチル基、ヒドロキシプ
ロピル基等が用いられる。これらと水酸基の置換反応を
行うことにより、HACDを得ることができる。HAC
Dとしては、ヒドロキシエチル化CD、ヒドロキシプロ
ピル化CD、ヒドロキシブチル化CD、ジヒドロキシプ
ロピル化CD等を挙げることができる。
【0015】本発明において好適な水酸基とヒドロキシ
アルキル基の置換度は一CDあたり、1〜14である。
これらのHACDのうち、価値、製造の簡便性、使用
性、水難溶性を考慮した場合、ヒドロキシエチル化β−
CD又はヒドロキシプロピル化β−CDが好ましいが、
これに限定されるものではない。
【0016】HACDの製造方法としては、従来からい
くつかの方法が知られているが、以下に一例を示す。す
なわち、β−CD100gを20%NaOH水溶液15
0mlに溶解し、30℃に保持しつつ、酸化プロピレン
50mlを徐々に滴下し、20時間撹拌し反応を続け
る。反応終了後、塩酸でpH6.0に中和し、透析膜チ
ューブ中に入れ、流水下24時間脱塩を行う。その後、
凍結乾燥機で乾燥を行い、ヒドロキシプロピル化β−C
D約90gが得られた。このヒドロキシプロピル化β−
CDの一CDあたりの置換度は5.1であった。
【0017】本発明において好適に用いられるコレステ
ロールエステルとしては、コレステロールと高級脂肪酸
のエステルを用いる。本発明に用いられる高級脂肪酸と
しては炭素数12〜24の直鎖又は分岐の脂肪酸を用い
ることができ、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、
パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレン酸、アラキジン酸、マカデミアナッツ油
脂肪酸等が挙げられる。本発明においては、これらの高
級脂肪酸のうちの一種又は二種以上が選択して用いられ
る。本発明に用いるコレステロールとエステル結合を構
成する高級脂肪酸としては、特にステアリン酸、オレイ
ン酸、パルミトレイン酸、マカデミアナッツ油脂肪酸で
あることが好ましい。本発明に用いるコレステロールエ
ステルとしては、特にコレステロールステアレート、コ
レステロールオリエート、コレステロールパルミトレー
ト、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリルであること
が好ましい。
【0018】本発明において好適に用いられる粘土鉱物
としては、膨潤型粘土鉱物及び有機変性粘土鉱物が挙げ
られる。本発明で好適に用いられる膨潤型粘土鉱物とし
ては、例えば合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム、リ
チウムテニオライト、ナトリウム四ケイ素雲母、リチウ
ムヘクライト等が挙げられる。従来の天然雲母等非膨潤
型粘土鉱物は、水に入れても膨潤しないのに対し、これ
らの膨潤型粘土鉱物は、結晶層間に水分子を引き入れて
膨れあがるという水和膨潤性を有する。
【0019】また、本発明で好適に用いられる有機変性
粘土鉱物としては、ジメチルステアリルアンモニウムヘ
クライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理
ケイ酸アルミニウムマグネシウム等が挙げられる。これ
らの粘土鉱物のうち、特に膨潤型粘土鉱物の合成ケイ酸
ナトリウム−マグネシウムを用いることが高温時の分離
安定性改善のために好ましい。
【0020】本発明の抱水組成物は、前記HACD、前
記コレステロールエステル、前記膨潤型粘土鉱物及び水
より構成される。なお、本発明の抱水組成物において
は、HACDを抱水組成物全量中の5〜30重量%、コ
レステロールエステルを5〜80重量%、粘土鉱物を
0.01〜20重量%、水を5〜60重量%含有するこ
とが好適である。HACD、コレステロールエステル、
水の各々が上記範囲外となると、好適な乳化相の形成が
できず、好ましくない。また、粘土鉱物が該範囲とする
ことで高温時の分離安定性を良好に改善することが可能
である。
【0021】さらに、本発明の抱水組成物においては、
疎水化シリカを配合することにより少量の粘土鉱物を配
合した場合における保水安定性の改善を示すことが可能
である。疎水化シリカとしては、アルキルシリル化無水
ケイ酸、アルキル変性シリコン樹脂被覆金属、アルキル
化無水ケイ酸等を挙げることができる。特に疎水化シリ
カを抱水組成物全量中の0.01〜20重量%配合する
ことが好ましい。
【0022】本発明の抱水組成物は、上記必須及び選択
成分の他、例えば、スクワラン等の油分、グリセリン等
の保湿剤、キャンデリラロウ等のワックス、ポリグリセ
リド等の高分子、グリチルリチン酸等の薬剤、レシノー
ル等の天然界面活性剤等を配合することができる。これ
らの物質を配合すると、さらに乳化の安定性が改善され
る。
【0023】本発明の抱水組成物は下記の方法により得
ることが可能である。すなわち、60℃に加温したコレ
ステロールエステルに、膨潤型粘土鉱物を分散させ、こ
れにHACDを水に溶解させたものを徐々に添加して、
撹拌し、本発明の抱水組成物を得る。本発明の化粧料及
び口紅用組成物は、前記抱水組成物を配合することによ
り、安定性、安全性に富み、保水力の優れた化粧料及び
口紅用組成物を得ることが可能である。また、該抱水組
成物による乳化型は油中水型であることが好ましく、特
に油中水型化粧料及び油中水型口紅用組成物として用い
ることが好ましい。
【0024】この場合において本発明の抱水組成物は、
該組成物の効果を十分発揮できる程度に配合することが
必要であり、該組成物の好適な配合量は、化粧料におい
ては、化粧料全量中の0.5〜30重量%であり、口紅
用組成物においては、口紅用組成物全量中の0.5〜2
5重量%である。本発明の化粧料及び口紅用組成物は、
本発明の抱水組成物を配合する他は、常法にしたがって
製造される。
【0025】本発明の化粧料及び口紅用組成物には、本
発明の抱水組成物の他、本発明の抱水組成物の効果を損
なわない範囲で、通常化粧料及び口紅用組成物に用いら
れる各種成分を配合することが可能である。例えば、マ
カデミアナッツ油、月見草油、ヒマシ油、オリーブ油、
ミンク油、ホホバ油、ラノリン、スクワレン等の天然動
植物油脂類、流動パラフィン、パラフィンワックス、ポ
リエチレンワックス、カルナウバロウ等のワックス、セ
タノール、イソセタノール、ステアリルアルコール、イ
ソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イ
ソステアリン酸等の高級脂肪酸類、イソプロピルミリス
チン酸、イソプロピルパルミチン酸、イソプロピルイソ
ステアリン酸、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメチロ
ールプロパントリイソステアリル、イソステアリン酸グ
リセロール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、2
エチルヘキサン酸グリセロール等のエステル類、その他
ジエチレングリコールモノプロピレンペンタエリスリト
ールエーテル、リノール酸エチル、ポリオキシプロピレ
ンブチルエーテル等の極性オイルやシリコーン油等の油
分;D−マンニット、乳糖などの可溶性粉末基剤;グリ
セリン、ヒアルロン酸等の保湿剤;ビタミンC、ビタミ
ンE等の薬剤;消炎剤;紫外線吸収剤;紫外線遮蔽剤;
酸化防止剤;防腐剤;粘土調整剤;色素類;生薬類;香
料成分;顔料等が挙げられる。本発明の化粧料及び口紅
用組成物は、種々の用途にあわせた形状、例えば、クリ
ーム状、乳液状、液状、固形状、スティック状、ペンシ
ル状等の形状とすることが可能である。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、本発明はこれにより限定されるものでは
ない。また特に示さない限り配合量は重量部で示す。
【0027】まず、本発明者らは分離安定性を改善する
物質として粘土鉱物に着目し、本発明の抱水組成物の物
性について検討を行った。なお、HACDとしてヒドロ
キシプロピル化β−CD(以下、HP−β−CDとい
う)、コレステロールエステルとしてマカデミアナッツ
油脂肪酸コレステリル、粘土鉱物として合成ケイ酸ナト
リウム−マグネシウムを用いて検討した。 [高温時の分離安定性] ○:90℃で8時間保持した後でも水相と油相の分離が
見られない △:80℃で1時間保持した後に水相と乳化相の分離が
一部に見られる ×:80℃で1時間経過後に水相と油相若しくは乳化相
に分離が見られる
【0028】
【表1】 ──────────────────────────────────── 比較例1 比較例2 実施例1 ────────────────────────────────────マカテ゛ミアナッツ 油脂肪酸コレステリル 70 70 70 イオン交換水 20 20 20 HP−β−CD 0 10 10 合成ケイ酸ナトリウム-マク゛ネシウム 0 0 5 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径(μm) 1−10 1−5 − 抱水組成物の形状 パサパサする 粘弾性あり 粘弾性あり 分離安定性 × △ ○ ──────────────────────────────────── 上記結果より明らかなように、コレステロールエステル
と、水を混合して得た比較例1は、組成物自体がパサツ
キ、乳化粒子も大きく高温時で水相と油相に分離が見ら
れる。また、比較例1にHP−β−CDを配合した比較
例2では、粒径も小さく、粘弾性もあるが高温で保持し
た場合に、一部に水相と乳化相の分離が見られる。一
方、実施例1では球型の乳化粒子こそ観察されないが、
粘弾性があり、また、高温時における分離安定性も高い
優れた抱水組成物を得ることができた。
【0029】さらに、本発明者らは、上記実施例1、比
較例1及び2について、下記の条件でDSC測定を行っ
た。結果を図1に示す。
【0030】図より明らかなように、比較例1では、最
大ピークが73.1℃と、比較例2及び実施例1に比べ
低くなっている。比較例2及び実施例1ではいずれも最
大ピークが83.5℃及び82.4℃とほぼ等しいが、
実施例1では、103.6℃及び128℃にもピークが
観察され、100℃以上でも水分の蒸発が観察される。
これは、合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウムが層間に
水を取り込むので、この安定に保持された水の示すピー
クであると考えられる。したがって、組成物の物性及び
DSC測定の結果から、本発明の抱水組成物は、分離安
定性が高く、しかも水分保持に優れる組成物であること
が示唆される。
【0031】次に本発明者らは、ヒドロキシアルキル化
シクロデキストリンの配合の効果について検討を行っ
た。なお、HE−β−CDは、ヒドロキシエチル化β−
CD、HB−β−CDは、ヒドロキシブチル化β−CD
を示す。
【表2】 ──────────────────────────────────── 比較例 実 施 例 3 2 3 4 ────────────────────────────────────マカテ゛ミアナッツ 油脂肪酸コレステリル 68 68 68 68 イオン交換水 20 20 20 20 HP−β−CD − 10 − − HE−β−CD − − 10 − HB−β−CD − − − 10 合成ケイ酸ナトリウム-マク゛ネシウム 5 5 5 5 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径(μm) − − − − 抱水組成物の形態 分離 粘弾性 粘弾性 粘弾性 あり あり あり 分離安定性 × ○ ○ ○ ────────────────────────────────────
【0032】上記結果より明らかなように、HACDを
全く配合しない比較例3では、高温時における水相と油
相の分離が見られる。一方、HP−β−CD、HE−β
−CD及びHB−β−CDを配合した実施例2〜4で
は、いずれも粘弾性があり、高温時における分離安定性
の良い組成物となった。したがって、ヒドロキシアルキ
ル化シクロデキストリンを配合することにより分離安定
性の良好に改善された組成物が得られることが示唆され
る。
【0033】次に本発明者らは、粘土鉱物の配合量と、
保水組成物の高温時の分離安定性の関係について行っ
た。
【表3】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 5 6 7 8 9 10 ────────────────────────────────────マカテ゛ミアナッツ 油脂肪酸コレステリル 68 68 68 68 68 68 スクワラン 20 20 20 20 20 20 合成ケイ酸ナトリウム-マク゛ネシウム 0 1 3 5 10 20 HP−β−CD 10 10 10 10 10 10 グリセリン 2 2 2 2 2 2 水 20 20 20 20 20 20 ──────────────────────────────────── 分離安定性 × △ △ ○ ○ ○ ──────────────────────────────────── 上記結果より明らかなように、合成ケイ酸ナトリウム−
マグネシウムを配合していない状態では、高温時の分離
安定性が悪く、水相と油相若しくは乳化相の分離が確認
される。また、合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウムを
1〜3重量部配合すると、安定性は改善されるが十分と
は言えない。一方、合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウ
ムを5〜20重量部配合すると高温時の分離安定性が向
上する。
【0034】次に本発明者らは他の粘土鉱物を用い下記
の処方の抱水組成物を調製して、乳化安定性について検
討を行った。
【表4】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 11 12 13 14 15 ────────────────────────────────────マカテ゛ミアナッツ 油脂肪酸コレステリル 68 68 68 68 68 スクワラン 20 20 20 20 20 リチウムテニオライト 5 − − − − ナトリウム四ケイ素雲母 − 5 − − − リチウムヘクライト − − 5 − − マイカ − − − 5 −シ゛メチルステアリルアンモニウムヘクライト − − − − 5 HP−β−CD 10 10 10 10 10 グリセリン 2 2 2 2 2 水 20 20 20 20 20 ──────────────────────────────────── 分離安定性 ○ ○ ○ △ ○ ────────────────────────────────────
【0035】上記結果より、合成ケイ酸ナトリウム−マ
グネシウム同様に膨潤型粘土鉱物である、リチウムテニ
オライト、ナトリウム四ケイ素雲母、リチウムヘクライ
トを用いた場合には同様に分離安定性が改善される。ま
た、有機変性粘土鉱物であるジメチルステアリルアンモ
ニウムヘクライトを配合した場合にも同様に分離安定性
の改善が見られる。一方、非膨潤型粘土鉱物であるマイ
カを配合すると、分離安定性は一部改善されるものの、
十分な安定性を得ることができなかった。
【0036】次に、本発明者らは粘土鉱物がざらつき等
を生じ、使用感を悪化させる場合があるため、少量の粘
土鉱物の配合で分離安定性を高め、さらに微細な乳化粒
子を得るため疎水化シリカを配合することを検討した。
なお、乳化粒子径は、光学顕微鏡により観察した。評価
は、高温時における分離安定性と、保水性について検討
した。 [保水性] ○:90℃、8時間経過後の水分蒸発率が20%未満 ×:90℃、8時間経過後の水分蒸発量が20%以上
【0037】
【表5】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 16 17 18 19 20 21 22 ────────────────────────────────────マカテ゛ミアナッツ 油脂肪酸コレステリル 68 68 68 68 68 68 68 スクワラン 20 20 20 20 20 20 20 疎水化シリカ 2 2 2 2 2 2 2 合成ケイ酸ナトリウム-マク゛ネシウム 3 − − − − − − リチウムテニオライト − 3 − − − − − ナトリウム四ケイ素雲母 − − 3 − − − − リチウムヘクライト − − − 3 − − − マイカ − − − − 3 − −シ゛メチルステアリルアンモニウムヘクライト − − − − − 3 − 塩化シ゛ステアリルシ゛メチルアンモニウム − − − − − − 3 処理ケイ酸アルミニウムマク゛ネシウム HP−β−CD 10 10 10 10 10 10 10 グリセリン 2 2 2 2 2 2 2 水 20 20 20 20 20 20 20 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径(μm) 1-8 1-8 1-8 1-8 3-20 1-3 1-3 分離安定性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 保水性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ────────────────────────────────────
【0038】上記結果より明らかなように、疎水化シリ
カと粘土鉱物を組み合わせて配合すると、すべての粘土
鉱物において、90℃における分離安定性の改善が見ら
れる。そして合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウムを単
独で3重量部配合した場合には高温時の分離安定性は十
分とは言えなかった(表3、実施例7)が、疎水化シリ
カを配合した場合には、十分な分離安定性を得ることが
可能であった。また、粘土鉱物の配合量を少なくしてい
るため、ざらつき等の使用感に問題を生じることもなか
った。
【0039】さらに、本発明者らは光学顕微鏡を用いて
各組成物の乳化粒子径を測定したところ、膨潤型粘土鉱
物及び有機変性粘土鉱物においては、1〜8μmと微細
な乳化粒子が観察された。一方、非膨潤型粘土鉱物であ
るマイカにおいては、3〜20μmとかなり大きな乳化
粒子が形成された。したがって、疎水化シリカを配合す
ると少量の粘土鉱物で高温時における分離安定性が向上
し、しかも微細な乳化粒子を有する優れた抱水組成物が
形成される。
【0040】次に、HE−β−CD、HP−β−CD及
びHB−β−CDをもちいて、疎水化シリカを配合した
場合の組成物の性状について検討を行った。なお、粘土
鉱物は、合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウムを用い
た。
【表6】 ──────────────────────────────────── 実施例23 実施例24 実施例25 ──────────────────────────────────── マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 68 68 68 スクワラン 20 20 20 疎水化シリカ 2 2 2 合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム 5 5 5 HE−β−CD 10 − − HP−β−CD − 10 − HB−β−CD − − 10 グリセリン 2 2 2 水 20 20 20 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径(μm) 2-8 2-8 2-8 分離安定性 ○ ○ ○ 組成物の形態 粘弾性あり 粘弾性あり 粘弾性あり ──────────────────────────────────── 上記結果より明らかなように、いずれのHACDと組み
合わせた場合にも粘弾性があり、かつ、微細な乳化粒子
が形成される。特に、HE−β−CDと、HP−β−C
Dを配合すると、微細な乳化粒子が形成されより好適で
ある。
【0041】次に、疎水化シリカの配合量について検討
を行った。粘土鉱物は合成ケイ酸ナトリウム−マグネシ
ウムを用いた。
【表7】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 26 27 28 29 30 31 32 ────────────────────────────────────マカテ゛ミアナッツ 油脂肪酸コレステリル 68 68 68 68 68 68 68 スクワラン 20 20 20 20 20 20 20 疎水化シリカ 0 0.02 1 5 10 20 30 合成ケイ酸ナトリウム-マク゛ネシウム 3 3 3 3 3 3 3 HP−β−CD 10 10 10 10 10 10 10 グリセリン 2 2 2 2 2 2 2 水 20 20 20 20 20 20 20 ──────────────────────────────────── 疎水化シリカの配合量(重量%) 0 0.016 0.8 3.9 7.5 14.0 19.6 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径(μm) - 3-30 2-15 1-2 -1 -1 -1 分離安定性 △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ────────────────────────────────────
【0042】上記結果より明らかなように、疎水化シリ
カを配合しないと、分離安定性が悪く、乳化粒子も観察
されない。一方、シリカを0.016重量%配合する
と、乳化粒子が形成され、分離安定性も改善される。な
お、疎水化シリカを20重量%を越えて配合すると、分
離安定性の改善は認められるが、相対的にシリカの配合
量が多くなり、組成物の粘度が高くなり使用感が悪化す
ることがある。したがって、疎水化シリカを0.01〜
20重量%配合することが好適である。
【0043】次に、疎水化シリカと粘土鉱物を組み合わ
せて用いる場合の疎水化シリカと粘土鉱物の配合量比に
ついて検討を行った。なお、粘土鉱物としては合成ケイ
酸ナトリウム−マグネシウムを用いた。
【表8】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 33 34 35 36 37 38 39 ────────────────────────────────────マカテ゛ミアナッツ 油脂肪酸コレステリル 68 68 68 68 68 68 68 スクワラン 20 20 20 20 20 20 20 疎水化シリカ 2 2 2 2 2 2 2 合成ケイ酸ナトリウム-マク゛ネシウム 0 1 3 5 7 10 20 HP−β−CD 10 10 10 10 10 10 10 グリセリン 2 2 2 2 2 2 2 水 20 20 20 20 20 20 20 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径(μm) 3-20 2-15 2-8 2-8 1-5 - - 分離安定性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ────────────────────────────────────
【0044】上記結果より明らかなように、疎水化シリ
カを配合した場合すべての抱水組成物において良好な分
離安定性を得ることができる。また、乳化粒子の粒径を
測定したところ、合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム
を配合しないと、3〜20μmと微細な乳化粒子を形成
しない(図2A)。また、合成ケイ酸ナトリウム−マグ
ネシウムを10重量部以上配合すると、水相と乳化相の
分離は見られないものの乳化粒子を観察することはでき
なかった(図2F)。一方合成ケイ酸ナトリウム−マグ
ネシウムを1〜7重量部配合すると、乳化粒子径が1〜
15μmと微細な乳化粒子を形成することが可能となる
(図2B〜E)。
【0045】また、図3は上記実施例33〜39を用い
て水分蒸発率の検討を行った結果である。図3より明ら
かなように、合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウムが配
合されることにより水分蒸発率が抑えられている。した
がって、粘土鉱物を加えることにより、保水安定性が向
上していることが示唆される。したがって、疎水化シリ
カと粘土鉱物を組み合わせて配合する場合には、疎水化
シリカと粘土鉱物の配合量比が2:1〜1:4であるこ
とが好適である。
【0046】以下、本発明の具体的な配合例を示す。な
お、各配合例において、抱水組成物は高温時における好
適な分離安定性を示し、しかも各配合例自体保水性に優
れ、皮膚刺激への懸念がない優れた組成物となってい
る。配合量は重量部で示す。
【0047】配合例1 口紅 A.口紅基剤 カルナバロウ 0.5重量部 キャンデリラロウ 5.0 セレシン 10.0 スクワラン 30.0 グリセリントリイソステアレート 10.0 グリセリンジイソステアレート 20.0 B.抱水組成物 HP−β−CD 1.0 コレステロールエステル(イソステアリン酸) 3.5 合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム 0.5 グリセリン 0.5 水 1.0 C.その他の基剤 色材 適 量 香料 適 量 防腐剤 適 量
【0048】(製法)60℃のコレステロールエステル
に合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウムを分散させ、そ
こへHP−β−CDを水0.5重量部に溶融させたもの
を添加しデスパー撹拌にて10分間撹拌し、次に残りの
水とグリセリンを入れてホモミキサーにて10分間撹拌
し抱水組成物を製造する。口紅基剤を80℃にて溶融
し、そこへ抱水組成物を添加する。デスパー撹拌にて1
0分間撹拌後、色材、香料、防腐剤を入れて分散撹拌
し、その後、成型して口紅を得る。
【0049】配合例2 口紅 A.口紅基剤 カルナバロウ 0.5重量部 キャンデリラロウ 5.0 セレシン 10.0 スクワラン 30.0 グリセリントリイソステアレート 10.0 グリセリンジイソステアレート 20.0 B.抱水組成物 HP−β−CD 1.0 コレステロールエステル(オレイン酸) 3.5 スクワラン 2.0 ナトリウム四ケイ素雲母 0.5 グリセリン 1.0 精製水 1.0 C.その他の基剤 色材 適 量 香料 適 量 防腐剤 適 量 (製法)配合例1と同様にして口紅を得る。
【0050】配合例3 口紅 A.口紅基剤 カルナバロウ 0.5重量部 キャンデリラロウ 5.0 セレシン 10.0 スクワラン 30.0 グリセリントリイソステアレート 10.0 グリセリンジイソステアレート 20.0 B.抱水組成物 HP−β−CD 1.0 コレステロールエステル(オレイン酸) 3.5 スクワラン 2.0 ナトリウム四ケイ素雲母 0.5 疎水化シリカ 0.5 グリセリン 1.0 精製水 1.0 C.その他の基剤 色材 適 量 香料 適 量 防腐剤 適 量 (製法)配合例1と同様にして口紅を得る。
【0051】配合例4 口紅 A.口紅基剤 カルナバロウ 0.5重量部 キャンデリラロウ 5.0 セレシン 10.0 スクワラン 30.0 グリセリントリイソステアレート 10.0 グリセリンジイソステアレート 20.0 B.抱水組成物 HE−β−CD 1.0 コレステロールエステル(オレイン酸) 3.5 ナトリウム四ケイ素雲母 0.5 グリセリン 0.5 精製水 1.0 C.その他の基剤 色材 適 量 香料 適 量 防腐剤 適 量 (製法)配合例1と同様にして口紅を得る。
【0052】配合例5 口紅 A.口紅基剤 カルナバロウ 0.5重量部 キャンデリラロウ 5.0 セレシン 10.0 スクワラン 30.0 グリセリントリイソステアレート 10.0 グリセリンジイソステアレート 20.0 B.抱水組成物 HB−β−CD 1.0 マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 3.5 合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム 0.5 疎水化シリカ 0.5 グリセリン 0.2 精製水 2.0 C.その他の基剤 色材 適 量 香料 適 量 防腐剤 適 量 (製法)配合例1と同様にして口紅を得る。
【0053】配合例6 クリーム A.油相 マイクロクリスタリンワックス 8.0重量% 固型パラフィン 2.0 ミツロウ 3.0 ワセリン 6.0 還元ラノリン 5.0 スクワラン 30.0 ヘキサデシルアジピン酸エステル 8.0 モノオレイン酸グリセリン 3.5 POE(20)ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0 B.その他 防腐剤 適 量 酸化防止剤 適 量 香料 適 量 C.水相 精製水 15.0 プロピレングリコール 5.0 D.抱水組成物 HP−β−CD 1.0 マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 3.5 スクワラン 2.0 合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム 0.5 グリセリン 1.5 精製水 1.5
【0054】(製法)60℃に加温したマカデミアナッ
ツ油脂肪酸コレステリルに粘度調整のためにスクワラン
を配合した後、抱水安定化剤として合成ケイ酸ナトリウ
ム−マグネシウムを文製造方法難させ、そこへHP−β
−CDを精製水1.5%に溶解させたものを添加し、デ
スパー撹拌にて10分間撹拌し、抱水組成物を製造す
る。油相を加熱溶融後、防腐剤、酸化防止剤、香料を加
え、70℃に調整する。先に調整した油相に水相を徐々
に添加し、ホモミキサー撹拌にて、10分間撹拌して乳
化させた後、上記方法により製造した抱水組成物を添加
し、ホモミキサーにてさらに10分間撹拌後、抜気、冷
却を行いクリームを得る。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の抱水組成
物は、乳化・分離安定性改善のため、粘土鉱物を配合し
たので、高温時においても分離安定性の改善された優れ
た抱水組成物である。また、粘土鉱物と組み合わせて疎
水化シリカを配合することにより、抱水組成物を微細な
乳化粒子とすることが可能であり、よりなめらかな使用
感を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1及び比較例1、2の抱水組成物
のDSC測定のスペクトル図である。
【図2】本発明実施例33〜37及び実施例39の抱水
組成物の顕微鏡写真である。
【図3】本発明実施例33〜39の抱水組成物を用いて
行った、水分蒸発率の測定結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 13/00 B01J 13/00 A (72)発明者 曽山 美和 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 松田 伯 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 住吉 秀幸 静岡県富士市比奈1291−11

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシアルキル化シクロデキストリ
    ンと、コレステロールエステルと、粘土鉱物と、水とを
    含んでなることを特徴とする抱水組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の抱水組成物において、ヒ
    ドロキシアルキル化シクロデキストリンを5〜30重量
    %、コレステロールエステルを5〜80重量%、粘土鉱
    物を0.01〜20重量%、水を5〜60重量%、含む
    ことを特徴とする抱水組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の抱水組成物にお
    いて、粘土鉱物が膨潤型粘土鉱物又は有機変性粘土鉱物
    であることを特徴とする抱水組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の抱水組成物において、
    膨潤型粘土鉱物が、合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウ
    ムであることを特徴とする抱水組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の抱水組
    成物において、さらに疎水化シリカを配合することを特
    徴とする抱水組成物。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の抱水組成物において、
    疎水化シリカを0.01〜20重量%含むことを特徴と
    する抱水組成物。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の抱水組成物にお
    いて、疎水化シリカと粘土鉱物の配合量比が2:1〜
    1:4であることを特徴とする抱水組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7に記載の抱水組成物を含ん
    でなることを特徴とする化粧料。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の化粧料において、請求
    項1〜6に記載の抱水組成物を化粧料全量中の0.5〜
    30重量%含むことを特徴とする化粧料。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載の化粧料におい
    て、乳化型が油中水型であることを特徴とする油中水型
    乳化化粧料。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれかに記載の抱水
    組成物を含んでなることを特徴とする口紅用組成物。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の口紅用組成物にお
    いて、請求項1〜6に記載の抱水組成物を口紅用組成物
    全量中の0.5〜25重量%含むことを特徴とする口紅
    用組成物。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12に記載の口紅用組
    成物において、乳化型が油中水型であることを特徴とす
    る油中水型口紅用組成物。
  14. 【請求項14】 ヒドロキシアルキル化シクロデキスト
    リンと、コレステロールエステルと、粘土鉱物と、水を
    撹拌混合して得ることを特徴とする抱水組成物の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の抱水組成物の製造
    方法において、ヒドロキシアルキル化シクロデキストリ
    ンを5〜30重量%、コレステロールエステルを5〜8
    0重量%、粘土鉱物を5〜30重量%、水を5〜60重
    量%配合することを特徴とする抱水組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項14又は15に記載の抱水組成
    物の製造方法において、粘土鉱物が膨潤型粘土鉱物又は
    有機変性粘土鉱物であることを特徴とする抱水組成物の
    製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の抱水組成物の製造
    方法において、膨潤型粘土鉱物が、合成ケイ酸ナトリウ
    ム−マグネシウムであることを特徴とする抱水組成物の
    製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項14〜17のいずれかに記載の
    抱水組成物の製造方法において、さらに疎水化シリカを
    加えて、撹拌混合して得ることを特徴とする抱水組成物
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の抱水組成物の製造
    方法において、疎水化シリカを0.01〜20重量%配
    合することを特徴とする抱水組成物の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項18又は19に記載の抱水組成
    物の製造方法において、疎水化シリカと粘土鉱物の配合
    量比が2:1〜1:4であることを特徴とする抱水組成
    物の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項14〜20のいずれかに記載の
    抱水組成物の製造方法により抱水組成物を調製し、これ
    を他の成分と撹拌混合することにより得ることを特徴と
    する化粧料の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の化粧料の製造方法
    において、請求項14〜20のいずれかに記載の抱水組
    成物の製造方法により、製造された抱水組成物を化粧料
    全量中の0.5〜30重量%配合することを特徴とする
    化粧料の製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項14〜20のいずれかに記載の
    抱水組成物の製造方法により抱水組成物を調製し、これ
    を他の成分と撹拌混合することにより得ることを特徴と
    する口紅用組成物の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項23記載の口紅用組成物の製造
    方法において、請求項14〜20のいずれかに記載の抱
    水組成物の製造方法により、製造された抱水組成物を口
    紅用組成物全量中の0.5〜25重量%配合することを
    特徴とする口紅用組成物。
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