JP2001089348A - 水又は水溶性物質を保持した多孔質酸化チタン及びその製造方法、並びにそれを含有する化粧料 - Google Patents

水又は水溶性物質を保持した多孔質酸化チタン及びその製造方法、並びにそれを含有する化粧料

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JP2001089348A JP27002099A JP27002099A JP2001089348A JP 2001089348 A JP2001089348 A JP 2001089348A JP 27002099 A JP27002099 A JP 27002099A JP 27002099 A JP27002099 A JP 27002099A JP 2001089348 A JP2001089348 A JP 2001089348A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化チタンを担体として、特に化
粧料等皮膚用組成物において有用な揮発性物質である水
や、水溶性物質を効率よく保持させ、これらの不揮発化
及び放出制御を可能とする。 【解決手段】 低温で酸化チタン結晶を成長させ
る際、その成長を妨げ得る希土類元素に属する金属イオ
ンを導入し、形状や微細構造を制御しながら、酸化チタ
ンと希土類元素に属する金属を含んだ複合酸化物を得た
後、希土類元素に属する金属を前記複合酸化物から溶出
させて得た多孔質酸化チタンに、水又は水溶性物質を含
浸させて保持させる。水又は水溶性物質を保持した多孔
質酸化チタンは、紫外線防御効果,赤外線吸収効果等の
光学的効果を合わせ持ち、水溶性成分の徐放効果をも有
し、特に化粧料に配合した場合に良好な効果を発揮し得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細孔中に水又は水
溶性物質を保持した多孔質酸化チタン及びその製造方
法、並びにそれを含有して成る化粧料に関する。さらに
詳しくは、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強
酸の中和により得られる塩の1種又は2種以上を触媒と
して、加水分解されたチタンアルコキシドが酸化チタン
へと重縮合する際、希土類元素に属する金属を含む塩の
1種又は2種以上を複合化し、次いで酸処理した後、水
又は水溶性物質の水溶液に含浸することにより得られ
る、水又は水溶性物質を保持した多孔質酸化チタン及び
その製造方法、並びにそれを含有して成る化粧料に関
し、紫外線防御効果,赤外線吸収効果に代表される光学
的効果、さらには水溶性物質の徐放効果を発揮するもの
である。また、保持させる水溶性物質の種類によって、
酸化チタンの透明性の向上が期待できる。
【0002】
【従来の技術】近年、揮発性物質の不揮発化や薬剤等の
放出制御を目的として、多孔性材料や高分子の薄膜コー
ティング或いはマイクロカプセル化技術、多孔性材料や
高分子の内部間隙内に有効成分を担持させる技術が開発
されてきている。
【0003】しかしながら、それ自体紫外線吸収効果等
の機能を有する多孔性材料に、さらに他の物質を担持さ
せて、複合的機能を保持させるような試みはあまりなさ
れていない。
【0004】特に、酸化チタン粉末はガラス,耐熱材料
(セラミクス),触媒等の製造に使用されている。また
最近は、その紫外線吸収散乱効果により、日焼け止め化
粧料への応用も盛んになっている。かかる酸化チタンに
ついては、表面処理や他の粉体のメカノケミカル的な複
合化が知られているが、酸化チタンを担体として、他の
物質を効率よく担持させることは、技術的に困難であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、酸化チタンを
担体として、特に化粧料等皮膚用組成物において有用な
揮発性物質である水や、水溶性物質を効率よく保持さ
せ、これらの不揮発化及び放出制御を可能とすることを
本発明の目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低温で酸
化チタン結晶を成長させる際に、その成長を妨げ得る希
土類元素に属する金属イオンを導入し、形状や微細構造
を制御しながら、酸化チタンと希土類元素に属する金属
を含んだ複合酸化物を得た後に、希土類元素に属する金
属を前記複合酸化物から溶出させることにより、均一に
制御された細孔を有する多孔質の酸化チタンを得、さら
にそれを化粧料に応用することについてすでに開示して
いる(特願平10−155265)。
【0007】今回、上記の多孔質酸化チタンに水や水溶
性物質の水溶液を含浸させた場合、これらを良好に保持
し得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。水
又は水溶性物質を保持した多孔質酸化チタンは、紫外線
防御効果に加えて赤外線吸収効果等の光学的効果を合わ
せ持ち、水溶性成分の徐放効果を有するものであり、ま
た保持させる水溶性物質の種類によっては透明性の向上
が期待でき、特に化粧料に配合した場合に良好な効果を
発揮し得るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において水又は水溶性物質
を保持させる多孔質酸化チタンは、特願平10−155
265にて開示した方法により得ることができる。その
際に用い得るチタンアルコキシドとしては、チタンテト
ラエトキシド,チタンテトラノルマルプロポキシド,チ
タンテトライソプロポキシド,チタンテトラノルマルブ
トキシド,チタンテトライソブトキシド,チタンテトラ
ターシャルブトキシド等が挙げられ、これらより1種又
は2種以上を選択して用いる。かかるチタンアルコキシ
ドを溶解する水混和性有機溶媒としては、メタノール,
エタノール,ノルマルプロパノール,イソプロパノー
ル,ノルマルブタノール,イソブタノール,ターシャル
ブタノール,エチレングリコール,ジメチルホルムアミ
ド等が挙げられ、特にノルマルブタノールが好ましい。
チタンアルコキシドの水混和性有機溶媒による溶液の濃
度としては0.001〜10.0Mであることが好まし
く、0.01〜6.0Mの範囲とすることが特に好まし
い。
【0009】本発明で用いる多孔質酸化チタンの調製に
おいては、チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒に溶
解した溶液に、触媒として、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩
基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩より選ばれ
る1種又は2種以上を添加し、重縮合を促進してゾルや
ゲルを得る。前記触媒として用いる弱酸と弱塩基,弱酸
と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩とし
ては、塩酸,炭酸,カルボン酸及びその誘導体,並びに
フェノキシド及びその誘導体より成る群から選ばれる1
種以上と、アルカリ金属,アルカリ土類金属,アンモニ
ウム化合物,ヒドラジニウム化合物,ピリジニウム化合
物及びヒドロキシアルミニウム化合物より成る群から選
ばれる1種以上との塩が好ましく用いられ、炭酸リチウ
ム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸アンモニウ
ム,炭酸水素リチウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素
カリウム,炭酸水素アンモニウム,ギ酸リチウム,ギ酸
ナトリウム,ギ酸カリウム,ギ酸カルシウム,ギ酸アン
モニウム,酢酸リチウム,酢酸ナトリウム,酢酸カリウ
ム,酢酸カルシウム,酢酸アンモニウム,ヒドロキシア
ンモニウム塩酸塩,アセトアミジン塩酸塩,ヒドラジン
塩酸塩等が例示される。これらのうち、炭酸ナトリウ
ム,炭酸アンモニウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素
アンモニウム,酢酸ナトリウム及び酢酸アンモニウムが
特に好ましい。前記より1種又は2種以上を選択して用
いるが、用いる塩により、生成するチタンアルコキシド
ゲルの状態は異なり、薄片状から球状のゲル粒子が得ら
れる。
【0010】上記塩の1種又は2種以上は、上記濃度範
囲のチタンアルコキシド溶液1リットルに対して0.0
5〜0.5モルの割合で添加することが好ましい。塩の
添加量の上限は溶媒に溶解する量に、下限は重合促進に
対する触媒効果の得られる量に決定される。
【0011】本発明で用いる多孔質酸化チタンの調製に
おいては、チタンアルコキシドから酸化チタンに成長さ
せる際、希土類元素に属する金属、すなわちイットリウ
ム,ランタン,セリウム,プラセオジム,ネオジム,プ
ロメチウム,サマリウム,ユウロピウム,ガドリニウ
ム,テルビウム,ジスプロシウム,ホルミウム,エルビ
ウム,ツリウム,イッテルビウム及びルテチウムより成
る群から選択した1種又は2種以上の金属を含む塩を添
加して、前記金属を複合化させる。これらの希土類元素
に属する金属を含む塩を添加することによって、生成す
る酸化チタンのアナターゼ型結晶の成長を抑制すること
ができる。酸処理してこれら金属を溶出させた後、添加
する金属イオンに対応する細孔が得られる。これら金属
イオンの複合化量によって細孔の構造を制御でき、非結
晶,アナターゼ型結晶,ルチル型結晶と、酸化チタンの
結晶系を変化させることができる。
【0012】希土類元素に属する金属を含む塩として
は、これらの塩化物,臭化物,ヨウ化物等のハロゲン化
物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩,硫酸塩,酢酸塩,シュ
ウ酸塩,アンモニウム塩等を用いることができる。希土
類元素に属する金属は、チタン1モルに対して0.05
モル〜1.0モルの範囲で添加することが好ましい。
【0013】希土類元素に属する金属を含む塩は、チタ
ンアルコキシドの水混和性有機溶媒による溶液に水及び
触媒として用いる塩を添加する際、同時に加えてもよい
が、やや遅れて添加してもよい。触媒として用いる塩の
種類や希土類元素に属する金属の種類、及び添加時期に
より、チタンアルコキシドゲル中における希土類元素に
属する金属の分布を制御でき、酸処理後に得られる酸化
チタンの細孔の微細構造の制御が可能である。
【0014】また本発明で用いる多孔質酸化チタンの調
製においては、チタンアルコキシドから酸化チタンへの
重縮合に際し、触媒となる塩の他に、加水分解を制御す
る加水分解抑制剤を添加することもできる。加水分解抑
制剤を添加することにより、チタンアルコキシドの加水
分解の進行を制御し、選択的に薄片状のゲル粒子を得る
ことができる。
【0015】上記加水分解抑制剤はキレート試薬及び電
子供与性試薬より選択され、ジエチレングリコール,ト
リエチレングリコール,ポリエチレングリコール,ポリ
プロピレングリコール等のアルキレングリコール類、エ
チレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコ
ールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル,ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル,テトラエチレングリコールモノメチルエーテル,テ
トラエチレングリコールモノエチルエーテル,プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル,プロピレングリコー
ルモノエチルエーテル等のアルキレングリコールのアル
キルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエー
テル,エチレングリコールモノベンジルエーテル等のア
ルキレングリコールのアリールエーテル類、アセチルア
セトン等のβ-ジケトン類、エチレンジアミン,トリエ
タノールアミン等のアミン類などが挙げられ、これらよ
り1種又は2種以上を選択して用いる。前記の中でも、
特にアルキレングリコール類が好ましく使用できる。
【0016】上記の加水分解抑制剤は、チタンアルコキ
シド1モルに対し1〜20モルの割合で添加することが
好ましく、2〜10モルとするのがより好ましい。加水
分解抑制剤の添加量が1モル未満であると、チタンアル
コキシドの加水分解の制御効果が十分に得られず、また
20モルを超えると、チタンアルコキシドの加水分解が
十分に進行しないので好ましくない。
【0017】本発明においては、上記のようにして調製
した多孔質酸化チタンに、水又は水溶性物質を含浸させ
て保持させる。水溶性物質としては、塩化ナトリウム,
塩化マグネシウム,硫酸マグネシウム,塩化カリウム,
臭化マグネシウム及びこれらの含水塩並びに混合物、ニ
ガリ等の無機塩類、アラニン,グリシン,ピロリドンカ
ルボン酸等のアミノ酸及びその塩、加水分解コラーゲ
ン,加水分解エラスチン,加水分解フィブロイン,加水
分解セリシン等の可溶化ペプチド、乳酸,クエン酸等の
2-ヒドロキシ酸及びその塩並びに誘導体、尿素、プロピ
レングリコール,ジプロピレングリコール,1,3-ブチレ
ングリコール,1,2-ペンタンジオール等の二価アルコー
ル、グリセリン、ジグリセリン,トリグリセリン等のポ
リグリセリン、グルコース,ショ糖等の糖類、ソルビト
ール,マルチトール等の糖アルコール、ヒアルロン酸,
コンドロイチン硫酸等のムコ多糖類、カルボキシビニル
ポリマー,ヒドロキシエチルセルロース,キサンタンガ
ム等の水溶性高分子、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾ
フェノン-5-スルホン酸ナトリウム,ジヒドロキシジメ
トキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム等の水溶性
紫外線吸収剤、チアミン及びその誘導体(ビタミン
1),リボフラビン(ビタミンB2),ピリドキシン及
びその誘導体(ビタミンB6),アスコルビン酸及びそ
の誘導体(ビタミンC),パントテン酸及びその誘導体
等の水溶性ビタミン類、グリチルリチン酸ジカリウム,
グアイアズレンスルホン酸ナトリウム等の水溶性抗炎症
剤、タンニン酸等の水溶性収斂剤、胎盤抽出物,脾臓抽
出物等の動物抽出物、各種植物抽出物、酵母抽出物、海
藻抽出物等が好ましいものとして例示され、これらより
1種又は2種以上を選択して用いる。
【0018】本発明に係る水又は水溶性物質を保持した
多孔質酸化チタンの製造方法としては、まず、上記した
チタンアルコキシドの1種又は2種以上を上記水混和性
溶媒の1種又は2種以上に溶解し、チタンアルコキシド
の溶液を調製する。次いで、チタンアルコキシドの溶液
を撹拌しながら、水と、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及
び弱塩基と強酸の中和により得られる塩より選択した1
種又は2種以上(又は水、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基
及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩より選択した
1種又は2種以上、及び加水分解抑制剤の1種又は2種
以上)を水混和性有機溶媒の1種又は2種以上に溶解し
た溶液を添加し、それと同時か、若干反応を進行させた
後、希土類元素に属する金属を含む塩の1種又は2種以
上と、水とを添加する。この際、さらに弱酸と弱塩基,
弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩
より選択した1種又は2種以上の水混和性有機溶媒によ
る溶液を添加してもよい。なお、水の添加量は全量で、
チタンアルコキシド1モルに対して1〜20モルとする
のが好ましい。次に撹拌を停止して、そのまま2〜24
時間反応を継続させ、酸化チタンのゲルを得る。この酸
化チタンのゲルを水洗し、70℃〜200℃で1〜48
時間程度乾燥させた後、200℃〜1000℃で2〜4
時間焼成し、続いて塩酸,硫酸,硝酸等の酸で処理して
複合化させた金属を溶出させ、水洗乾燥した後、水又は
水溶性物質の水溶液中に浸漬し、必要に応じて減圧処理
を行い、これらを細孔内に含浸保持させる。
【0019】さらに本発明においては、上記に従って調
製した水又は水溶性物質を保持した多孔質酸化チタンよ
り、1種又は2種以上を選択して化粧料に含有させる。
化粧料中における含有量としては特に限定はされない
が、0.1〜85重量%の範囲内とするのが適切であ
り、目的に応じて決定する。化粧料に配合する際、目的
に応じて粒径を整えたり、シリコーン処理,金属セッケ
ン処理等の疎水化処理を行った後に配合することもでき
る。本発明に係る化粧料は、特に紫外線防御に有効な日
焼け止め化粧料として有用である。
【0020】本発明に係る化粧料には、上記の水等を保
持した多孔質酸化チタンの他、油脂類,ロウ類,炭化水
素類,脂肪酸類,高級アルコール類,エステル類,低級
アルコール類,多価アルコール類,保湿剤,細胞賦活
剤,抗炎症剤,界面活性剤,水溶性高分子化合物,防菌
防黴剤,色素類,香料等、一般的に化粧料に配合される
原料を含有させることができる。また水等を保持した多
孔質酸化チタン以外に、体質顔料,着色顔料,真珠光沢
顔料等の粉体類を含有させることができる。特に紫外線
対策を目的とした日焼け止め化粧料においては、従来よ
り用いられていた微粒子酸化チタンや酸化亜鉛といった
紫外線散乱効果を有する粉体や、紫外線吸収剤を併用し
得る。
【0021】本発明に係る化粧料は、ゲル,クリーム,
パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローショ
ン、メイクアップベースクリーム、乳液状,クリーム
状,油性軟膏状,油性スティック状,パウダー状の各フ
ァンデーション、アイカラー、チークカラー、リップス
ティック、リップクリーム、粉おしろい、マスカラ、ア
イライナー等のメイクアップ化粧料、美爪料、ハンドク
リーム,レッグクリーム,ボディローション等の身体用
化粧料などとして提供し得る。粉体層と水層又は乳液層
より成る二層状化粧水もしくは乳液、粉体層,水層又は
乳液層及び油層より成る三層状化粧水もしくは乳液とし
ても提供できる。
【0022】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。まず、本発明に係る水又は水溶性物質
を保持した多孔質酸化チタン及びその製造方法に関し、
実施例1〜実施例6を示す。
【0023】[実施例1] 水を保持した多孔質粒状酸
化チタン グローブボックス内にてチタンブトキシド0.25モル
をブタノールに溶解して500mlとする(1液)。一
方、酢酸アンモニウム0.25モルと精製水0.625
モルをブタノールに溶解して750mlとする(2
液)。また、塩化ランタン0.05モル(ランタン/チ
タンモル比=0.2)と精製水3.75モルをメタノー
ルに溶解して500mlとする(3液)。1液を撹拌し
ながら、2液及び3液を同時に添加し、その後2時間静
置し、15,000回転で15分間の遠心分離を行って
沈殿を回収し、水で3回洗浄した。次いで沈殿を90℃
で1時間乾燥し、600℃で2時間焼成した。得られた
粉体を1M塩酸1,000ml中に添加して撹拌処理し
た後、遠心分離して19.5gの酸化チタン粉体を回収
した。この酸化チタン粉体を室温にて水500ml中に
一晩浸漬して水を含浸させ、水を保持した多孔質酸化チ
タンをろ別回収した。
【0024】[実施例2] アスコルビン酸リン酸エス
テルマグネシウム塩を保持した多孔質粒状酸化チタン 上記実施例1と同様にして調製した多孔質酸化チタン1
6gを、1.0重量%のアスコルビン酸リン酸エステル
マグネシウム塩の水溶液500ml中に20℃にて5時
間浸漬して含浸させ、前記マグネシウム塩を保持した多
孔質酸化チタンをろ別回収した。
【0025】[実施例3] グアイアズレンスルホン酸
ナトリウムを保持した多孔質粒状酸化チタン 上記実施例1と同様にして調製した多孔質酸化チタン1
5gを、0.5重量%のグアイアズレンスルホン酸ナト
リウムの水溶液500ml中に20℃にて6時間浸漬し
て含浸させ、前記物質を保持した多孔質酸化チタンをろ
別回収した。
【0026】[実施例4] 2-ヒドロキシ-4-メトキシ
ベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウムを保持した多
孔質薄片状酸化チタン グローブボックス内にてチタンブトキシド0.25モル
とジエチレングリコール2.5モルをブタノールに溶解
して500mlとする(1液)。一方、炭酸水素アンモ
ニウム0.25モルと精製水0.625モルをブタノー
ルに溶解して750mlとする(2液)。また、塩化ラ
ンタン0.05モル(ランタン/チタンモル比=0.
2)と精製水3.75モルをメタノールに溶解して50
0mlとする(3液)。1液を撹拌しながら、2液及び
3液を同時に添加し、その後2時間静置し、15,00
0回転で15分間の遠心分離を行って沈殿を回収し、水
で3回洗浄した。次いで沈殿を90℃で1時間乾燥し、
600℃で2時間焼成した。得られた粉体を1M塩酸
1,000mlに添加して撹拌処理した後、遠心分離し
て19.5gの酸化チタン粉体を回収した。この酸化チ
タン粉体を20℃にて、5.0重量%の2-ヒドロキシ-4
-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウム水溶
液500mlに浸漬して含浸させ、前記物質を保持した
多孔質酸化チタンをろ別回収した。
【0027】[実施例5] グリチルリチン酸ジカリウ
ムを保持した多孔質薄片状酸化チタン 上記実施例4と同様にして調製した多孔質酸化チタン1
7gを、2.5重量%のグリチルリチン酸ジカリウムの
水溶液500ml中に20℃にて12時間浸漬して含浸
させ、前記物質を保持した多孔質酸化チタンをろ別回収
した。
【0028】[実施例6] 乳酸ナトリウムを保持した
多孔質薄片状酸化チタン グローブボックス内にてチタンブトキシド0.25モル
とジエチレングリコール2.5モルをブタノールに溶解
して500mlとする(1液)。一方、炭酸水素アンモ
ニウム0.25モルと精製水0.625モルをブタノー
ルに溶解して750mlとする(2液)。また、塩化ラ
ンタン0.125モル(ランタン/チタンモル比=0.
5)と精製水3.75モルをメタノールに溶解して50
0mlとする(3液)。1液を撹拌しながら、2液を添
加してしばらく撹拌し、50分後に3液を添加した後1
2時間静置し、15,000回転で15分間の遠心分離
を行って沈殿を回収し、水で3回洗浄した。次いで沈殿
を90℃で1時間乾燥し、600℃で2時間焼成した。
得られた粉体を1M塩酸1,000mlに添加して撹拌
処理した後、遠心分離して19.5gの酸化チタン粉体
を回収した。この酸化チタン粉体を室温にて、2.0重
量%の乳酸ナトリウム水溶液500mlに浸漬して含浸
させ、前記物質を保持した多孔質酸化チタンをろ別回収
した。
【0029】上記実施例1〜実施例6の水又は水溶性物
質を保持した多孔質酸化チタンについて比表面積及び細
孔径分布を測定し、X線回折法により結晶型の解析を行
った。また、紫外部吸収スペクトル及び赤外吸収スペク
トルの測定を行った。結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1より、本発明の実施例はいずれも90
2/g以上の比表面積を示し、通常の化粧料用酸化チ
タンの比表面積が9〜12m2/gであることから、比
表面積の顕著な増大が認められ、これらが多孔質構造を
有することが示された。またX線回折の結果、実施例1
〜実施例5はルチル型結晶性の酸化チタンであり、実施
例6はアモルファス状の酸化チタンであることが確認さ
れた。細孔径分布については、全実施例について、10
0〜600オングストロームの範囲において孔径のブロ
ードな分布が見られていた。また、実施例1については
水に基づく3657cm-1の赤外吸収スペクトル、実施
例2についてはアスコルビン酸のカルボキシル基に基づ
く1765cm-1の赤外吸収スペクトルが認められ、実
施例3については326nm,339nm,352n
m、実施例4については320nmのアズレンもしくは
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸
ナトリウムに基づく、酸化チタンの吸収より長波長側の
紫外部吸収が認められている。さらに実施例5及び実施
例6については、1605cm-1及び1578cm-1
カルボン酸イオンに基づく赤外吸収が認められ、いずれ
の実施例においても細孔内に水又は水溶性物質が保持さ
れていることが示されていた。
【0032】次に、本発明に係る化粧料についての実施
例の処方を示す。
【0033】 [実施例7] 二層状化粧水 (1)エタノール 15.00(重量%) (2)グリセリン 2.00 (3)1,3-ブチレングリコール 2.00 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (5)香料 0.10 (6)カンファー 0.20 (7)精製水 77.95 (8)グアイズレンスルホン酸ナトリウムを保持した 2.00 多孔質酸化チタン(実施例3) (9)ベンガラ 0.15 (10)酸化亜鉛 0.50 製法:(1)に(2)〜(5)を順次添加して溶解する。(6)を
(7)に溶解し、これに前記エタノール相を加え、さらに
(8)〜(10)を加えて撹拌し、湿潤分散する。
【0034】 [実施例8] 水中油型乳液 (1)オレイン酸オレイルエステル 5.0(重量%) (2)ジメチルポリシロキサン 3.0 (3)ワセリン 0.5 (4)セタノール 1.0 (5)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8 (6)ポリオキシエチレン(20E.O.)オレイルエーテル 1.2 (7)ジプロピレングリコール 6.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)ヒドロキシエチルセルロース 0.3 (10)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩 3.0 を保持した多孔質酸化チタン(実施例2) (11)精製水 76.0 (12)エタノール 3.0 (13)香料 0.1 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、加熱溶解して70
℃とする。一方、(7)〜(9)を(11)に加えて溶解して加熱
し、70℃とする。この水相に前記油相を撹拌しながら
添加し、ホモジナイザーにより乳化した後冷却し、40
℃にて(13)を(12)に溶解して添加,混合した後、(10)を
添加,分散する。
【0035】 [実施例9] 日焼け止め用水中油型クリーム (1)スクワラン 10.0(重量%) (2)ワセリン 5.0 (3)ステアリルアルコール 3.0 (4)ステアリン酸 3.0 (5)グリセリルモノステアリン酸エステル 3.0 (6)ポリアクリル酸エチル 1.0 (7)パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 5.0 (8)4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン 2.0 (9)1,3-ブチレングリコール 7.0 (10)水酸化カリウム 0.2 (11)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (12)2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン- 6.0 5-スルホン酸ナトリウムを保持した多孔質酸化チタン(実施例4) (13)精製水 54.6 (14)香料 0.1 製法:(1)〜(8)の油相成分を混合し、加熱溶解して70
℃とする。一方、(9)〜(11)を(13)に加えて溶解して加
熱し、(12)を分散させた後70℃とする。この水相に前
記油相を撹拌しながら添加し、ホモジナイザーにより乳
化した後冷却し、40℃にて(14)を添加,混合する。
【0036】 [実施例10] 日焼け止め用油中水型クリーム (1)スクワラン 40.0(重量%) (2)グリセリルジイソステアリン酸エステル 3.0 (3)有機変性モンモリロナイト 1.5 (4)パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 5.0 (5)オキシベンゾン 0.5 (6)4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン 0.5 (7)2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン- 3.5 5-スルホン酸ナトリウムを保持した多孔質酸化チタン (実施例4)(シリコーン処理物) (8)1,3-ブチレングリコール 5.0 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (10)精製水 40.8 (11)香料 0.1 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱溶解し、(7)を
分散させた後70℃とする。一方、(8)〜(10)を混合,
溶解して加熱し、70℃とする。この水相を前記油相に
撹拌しながら添加し、ホモジナイザーにより乳化した後
冷却し、40℃にて(11)を添加,混合する。なお、実施
例4の多孔質酸化チタンのシリコーン処理は、メチルハ
イドロジェンポリシロキサン2.5重量%の焼き付け処
理により行った。
【0037】 [実施例11] 油性スティック状ファンデーション (1)流動パラフィン 18.08(重量%) (2)ミリスチン酸イソプロピル 15.00 (3)液状ラノリン 4.50 (4)マイクロクリスタリンワックス 4.50 (5)セレシン 10.00 (6)カルナウバロウ 2.00 (7)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 1.00 (8)酢酸トコフェロール 0.20 (9)パラオキシ安息香酸ブチル 0.02 (10)水を保持した多孔質酸化チタン(実施例1) 10.00 (11)乳酸ナトリウムを保持した多孔質酸化チタン 10.00 (実施例6) (12)カオリン 14.60 (13)タルク 2.80 (14)マイカ 3.00 (15)ベンガラ 1.00 (16)黄酸化鉄 3.00 (17)黒酸化鉄 0.20 (18)香料 0.10 製法:(1)〜(9)の基剤成分を混合し、70℃〜80℃で
加熱融解する。一方、(10)〜(17)の顔料成分を混合して
前記基剤に加え、ロールミルで練る。混練物を加熱融解
し、調色した後脱泡し、(18)を添加して型に充填して冷
却固化する。
【0038】 [実施例12] パウダーファンデーション (1)流動パラフィン 5.0(重量%) (2)ミリスチン酸オクチルドデシル 2.5 (3)ワセリン 2.5 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (5)香料 0.1 (6)水を保持した多孔質酸化チタン(実施例1) 6.0 (7)グリチルリチン酸ジカリウムを保持した 4.0 多孔質酸化チタン(実施例5) (8)ナイロンパウダー 10.0 (9)マイカ 20.0 (10)タルク 43.8 (11)ベンガラ 3.0 (12)黄酸化鉄 2.5 (13)黒酸化鉄 0.5 製法:(6)〜(13)の顔料成分を混合し、粉砕機を通して
粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、(1)〜(5)を混
合して加え、均一に混合する。これを粉砕機で処理し、
ふるいを通し粒度をそろえた後、金皿に充填して圧縮成
形する。
【0039】 [実施例13] ツーウェイファンデーション (1)流動パラフィン 4.0(重量%) (2)スクワラン 2.0 (3)メチルフェニルポリシロキサン 4.0 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (5)香料 0.1 (6)水を保持した多孔質酸化チタン(実施例1) 10.0 (シリコーン処理物) (7)2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン- 5.0 5-スルホン酸ナトリウムを保持した多孔質酸化チタン (実施例4)(シリコーン処理物) (8)シリコーン処理セリサイト 25.0 (9)シリコーン処理タルク 30.2 (10)シリコーン処理カオリン 5.0 (11)シリコーン処理ベンガラ 2.5 (12)シリコーン処理黄酸化鉄 2.0 (13)シリコーン処理黒酸化鉄 0.1 (14)ポリエチレン末 10.0 製法:(6)〜(14)の顔料成分を混合し、粉砕機を通して
粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、(1)〜(5)を混
合して加え、均一に混合する。これを粉砕機で処理し、
ふるいを通し粒度をそろえた後、金皿に充填して圧縮成
形する。なお、実施例1,実施例4の多孔質酸化チタン
をはじめ顔料のシリコーン処理は、メチルハイドロジェ
ンポリシロキサン2.5重量%の焼き付け処理により行
った。
【0040】上記の実施例7〜実施例13について、使
用試験を行った。その際、各実施例処方中、本発明の実
施例1〜実施例6に係る多孔質酸化チタンを、実施例
7,実施例8及び実施例11〜実施例13においては通
常の化粧料用酸化チタンに代替し、実施例9及び実施例
10においては平均粒子径20nm程度の微粒子酸化チ
タンに代替して、それぞれ比較例1〜比較例7とした。
使用試験は、20才代〜50才代の女性パネラー20名
を1群として用い、各群に実施例及び比較例のそれぞれ
をブラインドにて2週間使用させて行った。使用試験終
了後、化粧料の付き,伸び,使用時のざらつき感,保湿
効果,日焼け止め効果及び化粧持続性について官能評価
させ、評価結果を表2に示す評価基準に従って点数化さ
せて20名の平均値を算出し、表3に示した。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】表3より明らかなように、本発明に係る実
施例7〜実施例13においては、化粧料の付きについて
は、従来の酸化チタン又は微粒子酸化チタンを含有する
比較例1〜比較例7とほぼ同等の評価を得ていたが、伸
びについては各比較例よりもよい評価を得ており、使用
時のざらつき感については明らかに改善が認められてい
た。これは、各実施例において本発明に係る多孔質酸化
チタンの凝集が認められないことに起因すると考えられ
る。また実施例11〜実施例13において、対応する比
較例5〜比較例7に比し大幅な保湿効果の向上が認めら
れていた。さらに実施例9及び実施例10についは、微
粒子酸化チタンを用いた比較例3及び比較例4に比べて
遜色ない日焼け止め効果が認められていた。そればかり
か、前記以外の実施例7,実施例8及び実施例11〜実
施例13においても、良好な日焼け止め効果が認められ
ていた。さらにまた、いずれの実施例においても各比較
例に比べ化粧持続性が大幅に向上していた。なお表には
示していないが、実施例7及び実施例8において、収斂
消炎効果及び美白効果がそれぞれ認められていた。
【0044】上記の実施例7〜実施例13については、
室温で6カ月間以上保存しても状態の変化は全く認めら
れなかった。また上記使用試験において、皮膚刺激性反
応や皮膚感作性反応の見られたパネラーは存在しなかっ
た。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように本発明により、酸化
チタンを担体として、特に化粧料等皮膚用組成物におい
て有用な揮発性物質である水や、水溶性物質を効率よく
保持させ、これらの不揮発化及び放出制御を可能とする
ことができた。また、保持させる水溶性物質を選択する
ことにより、酸化チタンの透明性を向上させることも可
能であった。本発明による多孔質酸化チタンは、触媒と
しての利用や、耐候性を有する塗料、紫外線防御用化粧
料等に応用可能なものである。そして、それを化粧料に
含有させた場合、表面積増大による紫外線吸収散乱効果
の向上及び赤外線吸収効果により、優れた日焼け止め効
果が得られ、さらに汗や皮脂に対する吸収性を示すこと
から、化粧持続性の向上を図ることができた。また、水
又は水溶性物質を保持して、これらの不揮発化を防ぎ、
徐放効果も得られることから、持続的な保湿効果が得ら
れ、保持させる水溶性物質の効果をも良好に発揮させる
ことができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 泰 長野県上田市常田3−15−1 信州大学繊 維学部内 (72)発明者 高須 芳雄 長野県上田市常田3−15−1 信州大学繊 維学部内 Fターム(参考) 4C083 AA031 AA111 AB032 AB212 AB232 AB241 AB242 AB271 AB432 AB442 AC012 AC022 AC072 AC102 AC111 AC121 AC122 AC131 AC182 AC212 AC242 AC301 AC302 AC342 AC352 AC422 AC442 AC482 AC581 AC681 AC792 AD042 AD072 AD092 AD111 AD152 AD191 AD311 AD411 AD512 AD532 AD611 AD642 AD662 BB26 BB36 BB46 CC01 CC04 CC05 CC12 CC19 DD05 DD11 DD17 DD23 DD32 DD33 EE17 FF01 FF05 4G047 CA02 CB06 CC03 CD03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒
    に溶解した溶液に、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱
    塩基と強酸の中和により得られる塩から選ばれる1種又
    は2種以上、水及び、希土類元素に属する金属を含む塩
    より選択した1種又は2種以上を添加してチタン・金属
    複合酸化物を調製し、次いで酸処理して希土類元素に属
    する金属を除去した後、水又は水溶性物質を含浸させて
    成る、水又は水溶性物質を保持した多孔質酸化チタン。
  2. 【請求項2】 チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒
    に溶解した溶液に、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱
    塩基と強酸の中和により得られる塩から選ばれる1種又
    は2種以上、加水分解抑制剤の1種又は2種以上、水及
    び、希土類元素に属する金属を含む塩より選択した1種
    又は2種以上を添加してチタン・金属複合酸化物を調製
    し、次いで酸処理して希土類元素に属する金属を除去し
    た後、水又は水溶性物質を含浸させて成る、水又は水溶
    性物質を保持した多孔質酸化チタン。
  3. 【請求項3】 水溶性物質が、無機塩類,アミノ酸及び
    その塩,ペプチド,2-ヒドロキシ酸及びその塩並びに誘
    導体,尿素,二価アルコール,グリセリン,ポリグリセ
    リン,糖類,糖アルコール,ムコ多糖類,水溶性高分
    子,水溶性紫外線吸収剤,水溶性ビタミン類,水溶性抗
    炎症剤,水溶性収斂剤,動物抽出物,植物抽出物,酵母
    抽出物,海藻抽出物より成る群から選ばれる1種又は2
    種以上であることを特徴とする、請求項1又は請求項2
    に記載の多孔質酸化チタン。
  4. 【請求項4】 チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒
    に溶解した溶液に、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱
    塩基と強酸の中和により得られる塩から選ばれる1種又
    は2種以上、水及び、希土類元素に属する金属を含む塩
    より選択した1種又は2種以上を添加してチタン・金属
    複合酸化物を調製し、次いで水洗,乾燥後、200℃〜
    1000℃で焼成した後、酸処理して希土類元素に属す
    る金属を除去した後、水又は水溶性物質の水溶液に浸漬
    することを特徴とする、水又は水溶性物質を保持した多
    孔質酸化チタンの製造方法。
  5. 【請求項5】 チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒
    に溶解した溶液に、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱
    塩基と強酸の中和により得られる塩から選ばれる1種又
    は2種以上、加水分解抑制剤の1種又は2種以上、水及
    び、希土類元素に属する金属を含む塩より選択した1種
    又は2種以上を添加してチタン・金属複合酸化物を調製
    し、次いで水洗,乾燥後、200℃〜1000℃で焼成
    した後、酸処理して希土類元素に属する金属を除去した
    後、水又は水溶性物質の水溶液に浸漬することを特徴と
    する、水又は水溶性物質を保持した多孔質酸化チタンの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項3に記載した水又は水
    溶性物質を保持した多孔質酸化チタンより選択される1
    種又は2種以上を含有して成る、化粧料。
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