JP2001088449A - 画像記録媒体並びに画像記録方法 - Google Patents

画像記録媒体並びに画像記録方法

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JP2001088449A
JP2001088449A JP26748099A JP26748099A JP2001088449A JP 2001088449 A JP2001088449 A JP 2001088449A JP 26748099 A JP26748099 A JP 26748099A JP 26748099 A JP26748099 A JP 26748099A JP 2001088449 A JP2001088449 A JP 2001088449A
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JP26748099A
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Tatsuhiko Obayashi
達彦 大林
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製版フィルムとして不可欠な360〜420n
mに対応する画像記録が可能な、保存安定性の良好な新
規な画像記録媒体を提供する。 【解決手段】式(1)及びその互変異性体で表される色素
における異性化により移動が可能な水素原子が塩基又は
求核剤の作用で除去され得る置換基Pによって置換され
たロイコ色素と塩基又は求核剤とを含有する画像記録媒
体{式中、(A)は含窒素ヘテロ環を形成するのに必要な
原子団を表し、(B)は6員ヘテロ環を形成するのに必要
な原子団を表し、Xは酸素原子、硫黄原子又は窒素原子
(水素原子又は可能な置換基を有する)を表す}。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩基または求核剤
およびこれらの作用により発色するロイコ色素を含有
し、製版フィルム用途として不可欠な約360〜420
nmの画像形成が可能な画像記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は画像部と非画像部を温度
差分布として表現するもので、加熱溶融やカプセル破壊
による2成分間の発色反応、着色剤の溶融転写や昇華転
写、相転位による光学特性の変化等、多くの方式が考案
されてきた。この種の記録媒体においては、乾式でかつ
簡単なシステムで記録像が得られ、しかもメンテナンス
フリーという利点があるため各種プリンター、ワードプ
ロセッサー、ファクシミリ等の出力材料として広く利用
されている。
【0003】加熱による発色反応を利用した方式では、
電子供与性無色染料と電子受容性化合物の2成分間の発
色反応を利用したものが一般的であり、例えば特公昭4
3−4160号、同45−14039号等に開示されて
いる。
【0004】近年製版フィルム等を目的として紫外領域
(約360〜420nm)の画像形成が可能な記録材料
に関して種々検討がなされているが、上記発色反応を利
用したもので、目的とする領域に十分大きな吸光度変化
かつ発色体が十分な光堅牢性を示すものはほとんど知ら
れていない。またこれらの発色反応は平衡反応であり、
環境条件によって発色濃度が影響を受け易いという問題
点があり改良が望まれていた。
【0005】一方、非平衡系の発色システムとして求核
剤の作用による保護基の離脱により発色する化合物と有
機求核試薬あるいは塩基性化合物とを組み合わせた記録
材料に関していくつか提案がなされている。例えば、特
開平8−80666号、同8−80667号、同8−2
52981号には2−ヒドロキシベンゾトリアゾール誘
導体とヒドロキサム酸等の有機求核試薬を組み合わせた
記録材料に関して記載されており、特開平6−2552
56号にはロイコインジゴ誘導体とグアニジン誘導体等
の塩基性化合物を組み合わせた記録材料に関して記載さ
れている。
【0006】前者の記録材料は製版フィルム等を目的と
した紫外領域(約360〜420nm)の画像形成が可
能なものであるが、発色体の吸収波長は420nmに対
してはやや短く該波長での吸光度変化が小さい点に改良
が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は製版フ
ィルムとして不可欠な360〜420nmに対応する画
像記録が可能であり、保存安定性の良好な新規な画像記
録媒体を提供することにある。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明の課題は、以下に
示す1)〜10)の本発明によって達成された。 1)下記一般式(1)およびその互変異性体で表される
色素における異性化により移動が可能な水素原子が塩基
または求核剤の作用で除去され得る置換基Pによって置
換されたロイコ色素と塩基または求核剤とを含有するこ
とを特徴とする画像記録媒体。
【0009】
【化4】
【0010】式(1)中、(A)は含窒素ヘテロ環を形
成するのに必要な原子団を表し、(B)は6員ヘテロ環
を形成するのに必要な原子団を表し、Xは酸素原子、硫
黄原子または窒素原子(水素原子もしくは可能な置換基
を有する)を表す。
【0011】2)上記1)記載のロイコ色素が下記一般
式(2)で表されることを特徴とする上記1)記載の画
像記録媒体。
【0012】
【化5】
【0013】式(2)中、(A)、(B)およびXは一
般式(1)と同じ意味を表し、Pは塩基または求核剤の
作用によって除去され得る置換基を表す。
【0014】3)上記2)記載のロイコ色素が下記一般
式(3)で表されることを特徴とする上記2)記載の画
像記録媒体。
【0015】
【化6】
【0016】式(3)中、Rは水素原子または置換可能
な基を表し、Yは酸素原子、硫黄原子または窒素原子
(水素原子または可能な置換基を有する)を表し、
(B)、XおよびPは一般式(2)と同じ意味を表し、
XおよびYがともに窒素原子の場合、窒素原子上の置換
基はそれぞれ互いに結合して環を形成しても良い。
【0017】4)一般式(1)〜(3)におけるXが酸
素原子であることを特徴とする上記1)〜3)のいずれ
かに記載の画像記録媒体。
【0018】5)上記1)〜4)のいずれかに記載のロ
イコ色素と塩基または求核剤がマイクロカプセルにより
隔離されていることを特徴とする上記1)〜4)のいず
れかに記載の画像記録媒体。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳しく述べ
る。一般式(1)において(A)はC=Cとともに含窒
素ヘテロ環を形成するのに必要な原子団を表す。好まし
くは5員または6員の含窒素ヘテロ環を形成する場合で
あり、特に好ましくは5員の含窒素ヘテロ環を形成する
場合である。またこれらのヘテロ環は可能な置換基を有
していても良く、置換基同士が互いに結合して縮合環を
形成してもよい。5員の含窒素ヘテロ環としてはピラゾ
ール環、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール
環、トリアゾール環、ピラゾロトリアゾール環、ピラゾ
ロイミダゾール環等が好ましい例として挙げられ、6員
の含窒素ヘテロ環としてはピリジン環、ピリミジン環等
が好ましい例として挙げられる。
【0020】(B)はC=Nとともに6員の含窒素ヘテ
ロ環を形成するのに必要な原子団を表す。これらのヘテ
ロ環は可能な置換基を有していても良く、置換基同士が
互いに結合して縮合環を形成してもよい。好ましい例と
してはピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、キナゾ
リン環、キノキサリン環等が挙げられる。
【0021】Xは酸素原子、硫黄原子または窒素原子
(水素原子または可能な置換基を有してよい)を表し、
好ましくは酸素原子である。Xが窒素原子の場合、置換
基が(A)で表される原子団と結合して縮合環を形成し
ても良い。(A)を含むヘテロ環およびXの置換基が結
合して縮合環を形成する場合には、ピラゾロトリアゾー
ル環、ピラゾロイミダゾール環等が好ましい形態例とし
て挙げられる。
【0022】本発明のロイコ色素は、一般式(1)で表
される色素あるいはその互変異性体における、異性化に
より移動可能な水素原子を置換基Pで置換することによ
り得られる無色あるいは淡色の化合物である。
【0023】Pは塩基または求核剤の作用により除去さ
れる置換基を表す。塩基又は求核剤の作用によって除去
され得る置換基Pとしては、アシル基(例えばアセチル
基、i−ブチリル基、ベンゾイル基、2,4−ジクロロ
ベンゾイル基、ナフトイル基等)、アルコキシカルボニ
ル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、t−ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニ
ル基等)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル基、
ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基、ナフタ
レンスルホニル基等)、β位に塩基による引き抜きが可
能な水素原子を有する基(例えば2−クロロエチル基、
2−メタンスルホニルエチル基、2−シアノエチル基、
n−フェニルカルバモイル基、n−ブチルカルバモイル
基、−N=CHPh等)、1、4付加脱離が可能な基
(例えば下記a〜e等)、シリル基(例えばトリメチル
シリル基、トリエチルシリル基等)等が挙げられるが、
本発明ではアシル基、1級または2級のアルコキシカル
ボニル基、およびスルホニル基を特に好ましい例として
挙げることができる。
【0024】
【化7】
【0025】一般式(1)およびその互変異性構造にお
いてPの可能な置換位置としてはX原子上、(B)を含
む環において(A)を含む環との連結位に隣接した窒素
原子上、(A)を含む環において(B)を含む環との連
結位の炭素原子上、あるいは(A)を含む環または
(B)を含む環が他に窒素原子またはカルボニル基等を
有し互変異性構造でこれらのヘテロ原子上に水素原子の
置換が可能な場合はこれらのヘテロ原子上等が例として
挙げられるが、吸収特性、活性、保存安定性および合成
適性の観点から本発明では特に一般式(2)の構造で表
されるごとくPがX原子上に置換した場合が好ましい。
【0026】本発明のロイコ色素は置換可能な位置に導
入された重合性基が複数連結することによってポリマー
を形成しても良い。ポリマーを形成する場合には別途バ
インダーを使用しなくても塗布性が付与されるため画像
記録層の薄層化に対して有利である。ポリマーの分子量
は千〜100万の範囲にあることが好ましく、特に好ま
しくは2千〜30万の範囲にある場合である。この場合
単独重合体であってもよいし、他のモノマーとの共重合
体であっても良い。
【0027】また目的とする吸収特性を付与するために
塩基または求核剤の作用で発色する他の化合物(例えば
特開平6−255256号、特開平8−80666号、
同8−80667号、同8−252981号等に記載の
もの)の構造を部分構造として有するモノマーと本発明
のロイコ色素構造を有するモノマーとの共重合体を形成
してもよい。
【0028】本発明において一般式(2)で表されるロ
イコ色素の中でも、合成適性の観点から特に有用なもの
は一般式(3)で示される構造のものである。
【0029】一般式(3)において、Rは水素原子もし
くは置換可能な基を表す。置換基の例としてはアルキル
基(置換基を有するものを含む。例えばメチル基、エチ
ル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、クロルメ
チル基、ジメチルアミノメチル基など)、アリール基
(置換基を有するものを含む。例えばフェニル基、ナフ
チル基、4−ジメチルアミノフェニル基、2−メトキシ
フェニル基、4−ニトロフェニル基、3−スルホフェニ
ル基など)、アルケニル基(置換基を有するものを含
む。例えばビニル基、2−クロロビニル基、2−ジメチ
ルアミノビニル基、2−フェニルビニル基、1−メチル
ビニル基、アリル基など)、アルキニル基(置換基を有
するものを含む。例えばエチニル基、1−プロピニル基
など)、アラルキル基(置換基を有するものを含む。例
えば、ベンジル基など)、ヘテロ環残基(置換基を有す
るものを含む。例えば2−ピリジル基、1−イミダゾリ
ル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、モルホリノ基、
ベンゾオキサゾール−2−イル基、6−ヘキサデシルス
ルホニルアミノベンゾチアゾール−2−イル基など)、
ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、−NR12{R1、R2は水素原子、アルキル基
(例についてはRで述べたものと同様。)、アリール基
(例についてはRで述べたものと同様。)、アルケニル
基(例についてはRで述べたものと同様。)、アルキニ
ル基(例についてはRで述べたものと同様。)、アラル
キル基(例についてはRで述べたものと同様。)または
ヘテロ環残基(例についてはRで述べたものと同様。)
を表し、R1およびR2は同じであっても、異なっていて
も良く、互いに結合して複素環を形成してもよい。}、
−OR 3(R3の定義および具体例はR1、R2で説明した
ものと同じ)、または−SR4(R4の定義および具体例
はR1、R2で説明したものと同じ)が挙げられる。
【0030】一般式(3)においてYはNR5(R5の定
義および具体例はR1、R2で説明したものと同じ)、O
またはSを表す。(B)、XおよびPは一般式1で説明
した通りである。YがNR5であり、Xが窒素原子の場
合、R5とXの置換基は互いに結合して縮合環を形成し
ても良い。縮合環を形成する場合の例としては前記した
通りピラゾロトリアゾール環、ピラゾロイミダゾール環
等が挙げられる。
【0031】以下に本発明の一般式(1)〜(3)で示
されるロイコ色素の具体例を例示するが本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】
【化17】
【0042】
【化18】
【0043】上記ロイコ色素は特願平10−25008
1号記載の化合物と同様の方法により合成することがで
きる。例えば、キノリン−N−オキシドに対してクロロ
ホルム溶媒中で無水酢酸及びカプラー(イソオキサゾロ
ン、ピラゾロン等)を作用させることにより得られるレ
モンイエローの色素に対して、THF、DMF等の溶媒
中で水素化ナトリウム、カリウムt-ブトキシド等の塩基
を作用させた後、酸ハライド、酸無水物、イソシアネー
トなどを添加することにより合成することができる。
【0044】本発明に用いられる塩基または求核剤とし
ては、求核置換反応、水素引き抜き等により前記したロ
イコ色素から保護基Pの離脱を促進するものであればい
ずれも利用できる。
【0045】具体例としては、グアニジン類(例えばグ
アニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ
メチルグアニジン等)、アルキルアミン類(例えばブチ
ルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、プ
ロピレンジアミン等)、アリ−ルアミン類(例えばアニ
リン、4−メトキシアニリン、2,4−ジメトキシアニ
リン、ナフチルアミン等)、含窒素ヘテロ環類(例え
ば、イミダゾール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリ
ン等)、アルキルメルカプタン類(例えばオクタンチオ
ール、ドデカンチオール等)、チオフェノール類(例え
ばチオフェノール、p−ブトキシチオフェノール、p−
オクチルオキシチオフェノール、p−ジブチルアミノチ
オフェノール等)、ヘテロ環チオール類(例えば1−フ
ェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプト
−5−メチルチオ−1,3,4−チアジアゾール、2−
メルカプト−5−t−ブチル−1,3,4−オキサジア
ゾール、2−メルカプトベンズチアゾール等)、スルフ
ィン酸(例えばドデシルベンゼンスルフィン酸、ドデシ
ルベンゼンスルフィン酸ナトリウム等)、活性メチレン
(例えば、1,3−ジフェニル−5−ピラゾロン、3−
メチルイソオキサゾロン、インダンジオン等)、オキシ
ム類(例えばシクロヘキサノンオキシム、ベンゾフェノ
ンオキシム、アセトフェノンオキシム、ジフェニルグリ
オキシム等)、ヒドロキサム酸類(例えば、アセトヒド
ロキサム酸、ベンゾヒドロキサム酸、p−メトキシベン
ゾヒドロキサム酸、N−メチルベンゾヒドロキサム酸、
ベンゾスルホヒドロキサム酸等)、ヒドロキシルアミン
類(N−フェニルヒドロキシルアミン、N,N−ジフェ
ニルヒドロキシルアミン、N−メチル−N−フェニルヒ
ドロキシルアミン、N−ベンジル−N−フェニルヒドロ
キシルアミン等)が挙げられるが、好ましくはグアニジ
ン類、含窒素ヘテロ環類、ヘテロ環チオール類、スルフ
ィン酸類、オキシム類、ヒドロキシルアミン類およびヒ
ドロキサム酸類が挙げられ、特に好ましくはグアニジン
類、ヘテロ環チオール類、オキシム類およびヒドロキサ
ム酸類が挙げられる。本発明ではこれらの2種類以上を
併用することもできる。
【0046】本発明の画像記録媒体は、一般に前記した
ロイコ色素および塩基または求核剤を主成分としてバイ
ンダーに分散し、支持体上に塗布して作製される。
【0047】この際、ロイコ色素と塩基または求核剤は
ともに接触しないようにバインダー中に均一に分散され
た形で記録層中に保持される必要がある。この様な形態
としては、少なくともどちらか一方の成分をマイクロカ
プセル化する方法、各々別々に水性高分子(例えばポリ
ビニルアルコール)水溶液中で分散し、十分に水溶性高
分子を各素材表面に吸着させてから混合する方法、反応
成分をさらに分離して2層構造にする方法等が知られて
いる。
【0048】このように、ロイコ色素と塩基または求核
剤が隔離される形態には、固体分散にように分子レベル
で隔離される形態も含まれるが、上記「マイクロカプセ
ル」や「別層塗布」の如くして両者を分離することが好
ましい。これらの隔離された塩基又は求核剤とロイコ色
素が、加熱等により素材の溶融、カプセルの破壊、拡散
による層間の混合等によって接触することにより、画像
状に発色することができる。
【0049】この際、目的に応じた画像を得るために、
本発明の画像形成を損なわない範囲において、他の発色
成分を併用しても良い。この様な発色成分としては、特
開平6−255256号記載のロイコインジゴ誘導体、
特開平8−80666号、同8−80667号、同8−
252981号に記載の2−ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール誘導体、感圧紙、感熱紙で既知の電子供与性無色染
料(例えばODB)と電子受容性化合物(例えばビスフ
ェノールA)、あるいはジアゾニウム化合物とカプラー
化合物等が挙げられる。マイクロカプセル化する際には
本発明のロイコ色素とロイコインジゴ誘導体、2−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール誘導体、電子供与性無色染
料、あるいはジアゾニウム化合物等を同一カプセル内に
存在させることができる。
【0050】少なくともどちらか一方の成分をマイクロ
カプセル化する方法については上記ロイコ色素と塩基ま
たは求核剤を常法によりカプセル化することにより可能
である。本発明に用いられるマイクロカプセルの壁は熱
応答性マイクロカプセルである必要がある。カプセルの
壁材としてはゼラチン、ポリウレア、ポリイミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート、メラミン等を用いること
ができるが熱応答性マイクロカプセルを得るにはポリウ
レア、ポリウレタン壁が好ましい。またカプセル壁に熱
応答性を付与するには、カプセル壁としてガラス転位点
が室温以上、200℃以下とすれば良く、特に70〜1
50℃の範囲が好ましい。具体的なカプセル化方法、用
いる素材については、米国特許第3726804号、同
第3796696号、特開平3−288688号に記載
されている。
【0051】一方、水溶性高分子水溶液中で分散する際
には10μm以下、好ましくは3μ以下の粒径まで粉砕
分散して用いる。分散媒としての水溶性高分子水溶液は
一般に0.5ないし10%程度の濃度が用いられる.そ
の例としては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エピク
ロルヒドリン変性ポリアミド、エチレン−無水マレイン
酸共重合体、イソブチレン−無水マレインサリチル酸共
重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アミド、メチ
ロール変性ポリアクリルアミド、澱粉誘導体、カゼイ
ン、ゼラチン等が挙げられる。またこれらのバインダー
に耐水性を付与する目的で耐水化剤を加えたり、疎水性
ポリマーのエマルジョン、具体的には、スチレン−ブタ
ジエンゴムラテックス、アクリル樹脂エマルジョンを加
えることもできる。分散はボールミル、サンドミル、横
型サンドミル、アトライタ、コロイダルミル等を用いて
行われる。
【0052】本発明においてロイコ色素と塩基または求
核剤をともに接触しないようにバインダー中に均一に分
散する方法として上記のいずれの方法をとることもでき
るが、保存性および熱感度の観点からマイクロカプセル
により隔離する方法が特に好ましい。
【0053】本発明において添加されるロイコ色素の量
は0.01〜10g/m2であることが好ましく、特に
好ましくは0.1〜3g/m2の場合である。
【0054】塩基または求核剤はロイコ色素に対して
0.1〜20当量添加することが好ましく、1.0〜5
当量添加する場合が特に好ましい。
【0055】本発明に用いられるバインダーとしては、
水溶性の合成ゴムラテックスあるいは合成樹脂エマルジ
ョンが一般的であり、スチレン−ブタジエンゴムラテッ
クス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、
アクリル酸メチル−ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビ
ニルエマルジョンなどが挙げられる。
【0056】バインダーの好ましい使用量は1〜10g
/m2であり、特に好ましくは1〜5g/m2の場合であ
る。
【0057】さらに本発明では上記した添加物以外に、
必要に応じて顔料、紫外線吸収剤、ヘッド摩耗防止・ス
ティッキング防止剤、増感剤等種々の添加剤を添加する
こともできる。また、画像形成層を保護するためにオー
バーコート層を設けたり、支持体の裏面にバックコート
層を設けても良い。なお、画像形成層と支持体との間に
単層あるいは複数層の顔料あるいは樹脂からなるアンダ
ーコート層を設けるなど、感熱記録材料等における種々
の公知技術を用いることもできる。
【0058】種々の添加物の例としては、ケイソウ土、
タルク、カオリン、焼成カオリン、酸化チタン、酸化ケ
イ素、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収
剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高
級脂肪酸金属塩からなるヘッド摩耗およびスティッキン
グ防止剤、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレ
ン、酸化ポリエチレン、カスターワックス等のワックス
類、ナフトール誘導体、ビフェニル誘導体、ポリエーテ
ル化合物、炭酸またはシュウ酸ジエステル等の増感剤等
が挙げられ必要に応じて添加することができる。
【0059】本発明の画像記録媒体に用いられる支持体
としては、上質紙、バライタ紙、コート紙、キャストコ
ート紙、合成紙等の紙類、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフチレンジカルボキシレート、ポリアリーレン、
ポリイミド、ポリカーボネート、トリアセチルセルロー
ス等のポリマーフィルム、ガラス、金属箔、不織布等を
挙げることができる。本発明の画像記録媒体を利用して
透過型の画像、例えばOHP用フィルムや製版用フィル
ム等の用途に供する場合には、透明な支持体が用いられ
る。また、製版フィルム用には、熱膨張率が小さく寸度
安定性が良好で、かつ、PS版の感光域に吸収を持たな
い支持体が選ばれる。
【0060】本発明の画像記録媒体における画像形成手
段としての加熱方法には、加熱されたブロックやプレー
トと接触させる方法、熱ローラーや熱ドラムと接触させ
る方法、ハロゲンランプや赤外ないし遠赤外ランプヒー
ターを照射させる方法、感熱プリンターの熱ヘッドで画
像状に加熱する方法、レーザー光を照射する方法等があ
るが、本発明では特に感熱プリンターの熱ヘッドで画像
状に加熱する方法が好ましい。
【0061】
【実施例】以下に実施例を掲げ、本発明を更に詳しく説
明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0062】実施例1 試料−1の作製 <ロイコ色素含有カプセル液の調製>例示化合物(2)
の3.0gとフェネチルクメン5.1gを酢酸エチル1
7.5gに40℃で溶解撹拌した。この液温を25℃ま
で下げた後、この溶液にカプセル壁材としてMR−20
0(日本ポリウレタン製)7.2g、D−110N(武
田薬品工業株式会社製)9.6gを添加し、均一に撹拌
した。別途、p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム(界面活性剤)0.17gを添加した5.8%ゼラチ
ン水溶液58gを用意し、先の溶液を添加してホモジナ
イザーで乳化分散した。この乳化液にイオン交換水70
g、ジエチレントリアミン0.5gを更に加えた後、撹
拌しながら65℃に昇温し、3時間カプセル化反応を行
い、目的のカプセル液を得た。
【0063】<求核剤乳化分散液の調製>乳化安定剤と
して3−(ビス−p−ジヒドロキシフェニルメチル)へ
プタン3.0g、ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−2−メチルフェニル)チオエーテル2.0g、塩基
としてトリシクロヘキシルグアニジン1.0g、求核剤
としてベンゾヒドロキサム酸1.5gを酢酸エチル1
0.5gに溶解した。これをp−ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム0.18gを添加した7%ゼラチン水
溶液27gに添加し、さらに40℃に昇温して撹拌し酢
酸エチルを蒸発させ乳化分散液を得た。
【0064】<試料−1の作製>上記のカプセル液およ
び乳化分散液を1:3重量部比となるように混合し塗布
液を得た。この塗布液をゼラチン下塗りPETべース上
に、ワイヤーバーで塗布、乾燥を行い、試料−1を得
た。このとき例示化合物LD−(1)の塗布量は0.3
2g/m2であった。
【0065】試料−2〜5の作製 試料−1における、例示化合物LD−(1)をそれぞれ
例示化合物LD−(6)、LD−(8)、LD−(1
0)及びLD−(13)に置き換えた以外は試料−1と
同様にしてそれぞれ試料−2〜5を作製した。
【0066】上記試料−1〜5をサーマルヘッド(京セ
ラ株式会社製 サーマルヘッドKTS型)を用い,単位
面積当たりの記録エネルギーが110mJ/mm2また
は130mJ/mm2となるように印加電力、パルス幅
を決め加熱記録したところ、いずれのサンプルも鮮明な
レモンイエローの発色が認められた。記録部における4
20nmの発色濃度を分光光度計によって測定した値を
表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】これらの試料は保存安定性も良好であっ
た。
【0069】実施例2 参考試料−1の作製 <電子供与性無色染料のカプセル液の調製>電子供与性
無色染料として2−アニリノ−3−メチル−6−N−エ
チル−N−イソブチルアミノフルオラン12g、カプセ
ル壁材としてタケネートD−110N(武田薬品工業株
式会社製)20gを1−フェニル−1−キシリルエタン
12gとメチレンクロライド20gの混合溶媒に添加し
溶解した。この溶液を、ポリビニルアルコールの8%水
溶液(クラレ株式会社製 PVA217E)60gに水
20gを加えた水溶液に混合し、エースホモジナイザー
(日本精機株式会社製)を用いて10,000rpmで
5分間乳化した。この乳化液に水120gを加え、40
℃で3時間反応させて、体積平均粒径1.0μmのカプ
セル液を得た。
【0070】<電子受容性化合物の乳化分散液の調製>
電子受容性化合物として3,5−(1−フェネチル)サ
リチル酸亜鉛5g、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル2
g、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エ
チルヘキサン8gを1−フェニル−1−キシリルエタン
1gと酢酸エチル7gに溶解した。この溶液を、ポリビ
ニルアルコールの8%水溶液(クラレ株式会社製 PV
A217E)37gと水35g、およびドデシルベンゼ
ンスルホンサンソーダ(界面活性剤)0.2gの水溶液
に混合し、エースホモジナイザー(日本精機株式会社
製)を用いて、10,000rpmで5分間乳化し、体
積平均粒径1.5μmの乳化分散物を得た。
【0071】<参考試料−1の作製>上記電子供与性無
色染料のカプセル液5.0g、電子受容性化合物の乳化
分散物10.0、およびイオン交換水5.0gを混合し
塗布液とした。この塗布液をゼラチンを下塗りした透明
なポリエチレンテレフタレート(厚さ100μm)の支
持体上に固形分が6g/m2になるように塗布、乾燥し
て参考試料−1を作製した。
【0072】参考試料−1に対してサーマルヘッド(京
セラ株式会社製 サーマルヘッドKTS型)を用いて、
単位面積当たりの記録エネルギーが65mJ/mm2
なるように印加電圧、パルス幅を決めて記録した後、マ
クベス社製光学濃度計(ブルーフィルター使用)を用い
て紫外域の吸光度を測定したところ1.58であった。
【0073】上記の様にして画像記録を行った後、参考
試料−1と実施例1記載の試料−1を直射日光に2日間
曝した後、画像部の濃度を測定し、日光に曝す前の画像
部の濃度に対する割合を表2に示した。
【0074】
【表2】
【0075】本発明の試料は電子供与性無色染料と電子
受容性化合物を利用した参考試料−1に比べて画像部の
耐光性に優れていることが分かる。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、製版フィルムとして不
可欠な360〜420nmに対応する画像記録が可能で
あり、保存安定性の良好な新規な画像記録媒体を得るこ
とができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)およびその互変異性体で
    表される色素における異性化により移動が可能な水素原
    子が塩基または求核剤の作用で除去され得る置換基Pに
    よって置換されたロイコ色素と塩基または求核剤とを含
    有することを特徴とする画像記録媒体。 【化1】 式(1)中、(A)は含窒素ヘテロ環を形成するのに必
    要な原子団を表し、(B)は6員ヘテロ環を形成するの
    に必要な原子団を表し、Xは酸素原子、硫黄原子または
    窒素原子(水素原子もしくは可能な置換基を有する)を
    表す。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロイコ色素が下記一般式
    (2)で表されることを特徴とする請求項1記載の画像
    記録媒体。 【化2】 式(2)中、(A)、(B)およびXは一般式(1)と
    同じ意味を表し、Pは塩基または求核剤の作用によって
    除去され得る置換基を表す。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のロイコ色素が下記一般式
    (3)で表されることを特徴とする請求項2記載の画像
    記録媒体。 【化3】 式(3)中、Rは水素原子または置換可能な基を表し、
    Yは酸素原子、硫黄原子または窒素原子(水素原子また
    は可能な置換基を有する)を表し、(B)、XおよびP
    は一般式(2)と同じ意味を表し、XおよびYがともに
    窒素原子の場合、窒素原子上の置換基はそれぞれ互いに
    結合して環を形成しても良い。
  4. 【請求項4】 一般式(1)〜(3)におけるXが酸素
    原子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の画像記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のロイコ
    色素と塩基または求核剤がマイクロカプセルにより隔離
    されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の画像記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5908840B2 (ja) * 2010-09-22 2016-04-26 株式会社カネカ 核酸の検出方法及びデバイス、キット

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