JP2001088423A - 発泡造形装置および発泡造形方法 - Google Patents

発泡造形装置および発泡造形方法

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JP2001088423A
JP2001088423A JP26721399A JP26721399A JP2001088423A JP 2001088423 A JP2001088423 A JP 2001088423A JP 26721399 A JP26721399 A JP 26721399A JP 26721399 A JP26721399 A JP 26721399A JP 2001088423 A JP2001088423 A JP 2001088423A
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Japan
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foaming
unit
foamable material
foam molding
height
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JP26721399A
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English (en)
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Akiyoshi Kanzaki
明佳 神前
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Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複写対象となる立体物の凹凸形状を簡単に、
かつ正確に再現した半立体画像を得ることができる発泡
造形装置および発泡造形方法を提供するとともに、半立
体画像の形成に伴って、色、柄、模様を半立体画像に付
することができる発泡造形装置および発泡造形方法を提
供する。 【解決手段】 発泡ユニットFMと、コンピュータ支援
設計(CAD)、コンピュータグラフィックス(CG)
などを実現するコンピュータ、あるいは3次元測定器な
どで構成される形状情報作成部20と、形状情報作成部
20で作成された形状情報を発泡制御データ等の制御デ
ータに変換するデータ処理部30と、データ処理部30
で作成された発泡制御データに基づいて発泡ユニットF
Mを制御し、発泡ユニットFMから発泡性素材FBに与
える発泡のためのエネルギーを制御して発泡性素材FB
の発泡量をコントロールする制御部40と備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発泡性の素材を発泡
させてレリーフ画などの立体的な造形物を製造する発泡
造形装置および発泡造形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡性の素材上に光吸収性の高い材料で
濃淡を付けて所望の画像を形成し、全面的に光照射を行
って光吸収の差により画像を選択的に加熱発泡させて、
画像の濃淡により高さの異なる隆起画像(半立体画像)
を得る方法が米沢義道(特公昭59−35359号公
報)によって提唱されている。
【0003】また、発泡性の素材にトナーを転写して、
加熱することで立体的な文字や点字を得る立体コピー装
置(ミノルタ株式会社)や、発泡性の熱転写シートを選
択的に熱膨張させ、膨張層を被転写シート上に転写した
後、膨張層をさらに加熱して発泡させることで半立体画
像を得る装置(特開平10−138639号公報)が知
られている。
【0004】なお、半立体画像とは立体物を一方向から
見た場合の凹凸を再現した画像であり、立体物の全体を
再現したものではないので半立体と呼称される。なお、
2.5次元の画像と呼称される場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの装置は、文字
や線画のような2次元画像を、半立体画像として複写す
るには適しているが、複写対象が立体物であり、当該立
体物の凹凸を反映した半立体画像、例えば人の顔の正面
立体像等の作成は困難である。
【0006】また、米沢の方法では、画像の濃淡により
高さの異なる半立体画像を得ることができるが、光吸収
材の濃淡だけで立体物の複雑な凹凸を正確に再現するこ
とは困難であった。
【0007】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、複写対象となる立体物の凹凸形状
を簡単に、かつ正確に再現した半立体画像を得ることが
できる発泡造形装置および発泡造形方法を提供すること
を目的とする。
【0008】また、半立体画像の形成に伴って、色、
柄、模様を半立体画像に付することができる発泡造形装
置および発泡造形方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の発泡造形装置は、立体物の情報に基づいて、シート
状の発泡性素材を発泡させて前記立体物の半立体画像を
形成する発泡造形装置であって、前記発泡性素材を発泡
させる発泡ユニットと、前記立体物の情報に基づいて前
記発泡ユニットの発泡動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記立体物の形状データに基づいて前記
発泡ユニットから前記発泡性素材に与えるエネルギーを
制御することで、前記発泡性素材の発泡高さを制御す
る。
【0010】本発明に係る請求項2記載の発泡造形装置
は、前記制御部が、前記立体物の形状データに基づいて
複数の発泡位置を定めるとともに、前記複数の発泡位置
ごとに与えるエネルギー量を定め、各発泡位置において
所定のエネルギー量を与えたか否かで前記発泡ユニット
の発泡動作の停止あるいは継続を制御する。
【0011】本発明に係る請求項3記載の発泡造形装置
は、前記発泡性素材の発泡高さを計測する発泡計測ユニ
ットをさらに備え、前記制御部は、前記発泡計測ユニッ
トが取得した発泡高さのデータに基づいて前記発泡ユニ
ットの発泡動作の停止あるいは継続を制御する。
【0012】本発明に係る請求項4記載の発泡造形装置
は、前記立体物の画像データに基づいて前記発泡性素材
上に彩色画像を形成する画像形成装置をさらに備え、前
記制御部は、前記彩色画像に合わせて前記発泡ユニット
の発泡動作を制御する。
【0013】本発明に係る請求項5記載の発泡造形装置
は、前記立体物の高さ情報を階調表現した階調画像デー
タに基づいて、前記発泡性素材上に発泡エネルギーの吸
収度合いが濃度によって異なる吸収層の濃淡で階調画像
を形成する画像形成装置をさらに備え、前記制御部は、
前記階調画像に合わせて前記発泡ユニットの発泡動作を
制御する。
【0014】本発明に係る請求項6記載の発泡造形装置
は、前記画像形成装置が、電子写真現像転写装置であ
る。
【0015】本発明に係る請求項7記載の発泡造形装置
は、前記画像形成装置が、インクジェット印刷装置であ
る。
【0016】本発明に係る請求項8記載の発泡造形装置
は、前記発泡性素材が加熱により発泡し、前記発泡ユニ
ットはレーザー光により前記発泡性素材を加熱する装置
である。
【0017】本発明に係る請求項9記載の発泡造形装置
は、前記発泡性素材がシート状の非発泡の基材上に形成
され、前記発泡ユニットは前記基材側から前記発泡性素
材を加熱するように配設される。
【0018】本発明に係る請求項10記載の発泡造形装
置は、前記発泡性素材が加熱により発泡し、前記発泡ユ
ニットはレーザー光により前記発泡性素材を加熱する装
置であり、前記発泡計測ユニットはレーザー光により前
記発泡性素材の発泡高さを計測する装置である。
【0019】本発明に係る請求項11記載の発泡造形装
置は、前記発泡性素材がシート状の非発泡の基材上に形
成され、前記発泡ユニットは、前記基材側から前記発泡
性素材を加熱するように配設され、前記発泡計測ユニッ
トは、前記基材および前記発泡性素材を挟んで前記発泡
ユニットに対向するように配設されている。
【0020】本発明に係る請求項12記載の発泡造形装
置は、前記発泡性素材は加熱により発泡し、前記発泡計
測ユニットは前記発泡ユニットを兼用し、レーザー光に
より前記発泡性素材を加熱するとともに、レーザー光に
より前記発泡性素材の発泡高さを計測する装置である。
【0021】本発明に係る請求項13記載の発泡造形方
法は、立体物の情報に基づいて、シート状の発泡性素材
を発泡させて前記立体物の半立体画像を形成する発泡造
形方法であって、前記立体物の形状データに基づいて前
記発泡性素材に与えるエネルギーを制御することで、前
記発泡性素材の発泡高さを制御するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、複写対象となる立体物
の凹凸形状を、立体物の3次元形状を表す形状情報に基
づいて発泡性素材の発泡量を制御することで簡単に、か
つ正確に再現するという技術的思想に基づくものであ
る。以下、当該技術的思想を実現する実施の形態につい
て説明する。
【0023】<A.実施の形態1> <A−1.装置構成>図1は本発明に係る実施の形態1
の発泡造形装置100の構成を示す図である。図1にお
いて発泡造形装置100は、発泡ユニットFMと、コン
ピュータ支援設計(CAD)、コンピュータグラフィッ
クス(CG)などを実現するコンピュータ、あるいは3
次元測定器などで構成される形状情報作成部20と、形
状情報作成部20で作成された形状情報を発泡制御デー
タ等の制御データに変換するデータ処理部30と、デー
タ処理部30で作成された発泡制御データに基づいて発
泡ユニットFMを制御し、発泡ユニットFMから発泡性
素材FBに与える発泡のためのエネルギーを制御して発
泡性素材FBの発泡量をコントロールする制御部40と
備えている。
【0024】<A−1−1.発泡性素材>図1に示す発
泡性素材FBとしては、従来より熱により発泡する熱発
泡性素材が使用されている。熱発泡性素材は熱可塑性樹
脂で構成される微小球殻の内部に、低沸点炭化水素を封
入したマイクロカプセルとバインダーとで構成される。
【0025】上記微小球殻の粒径は10〜30μmであ
り、殻壁材としては、例えば塩化ビニリデン、アクリロ
ニトリル等が使用され、低沸点炭化水素としては、プロ
パン、ブタン、ペンタンなどが使用される。また、バイ
ンダーとしては熱可塑性の酢酸ビニル系ポリマー、アク
リル系ポリマー等が使用される。
【0026】<A−1−2.発泡ユニット>図1に示す
発泡ユニットFMは、発泡性素材FBを加熱する加熱手
段であり、制御部40からのコントロールにより、発泡
性素材FBに適宜熱量を与える。なお、発泡ユニットF
Mの現実的な構成としては、熱量の制御性、発泡ポイン
トの大きさを制御して半立体画像の解像度を向上させる
という観点から、レーザー光による加熱が有効である。
【0027】図2にレーザー光を用いた発泡ユニットF
M1の構成を示す。図2において、発泡ユニットFM1
はレーザー光源LDと、レーザー光源LDから放射され
たレーザー光を収束させ、かつ所定位置に導く光学系O
Pとを有して構成されている。
【0028】レーザー光源LDとしては半導体レーザー
を使用することで装置を小型化でき、レーザー光の波長
は赤外光に近い波長とすることで発泡性素材FB照射さ
れた場合に効率良く熱を発生させることができる。
【0029】<A−2.装置動作>次に、図3に示すフ
ローチャートを用いて発泡造形装置100の動作につい
て説明する。
【0030】まず、形状情報作成部20において複写対
象となる立体物の形状情報を作成する(ステップS
1)。これは、コンピュータを用いて作成された、また
はコンピュータに与える立体物の形状データや、3次元
測定器などで測定した立体物の形状データに基づいて作
成される。
【0031】形状情報作成部20で作成した形状情報を
データ処理部30に入力し(ステップS2)、形状情報
を発泡制御データに変換する(ステップS3)。発泡制
御データは、発泡性素材FB上において発泡ユニットF
Mを走査させる走査経路(走査パス)、走査速度、各発
泡部の発泡高さに応じて各発泡部に投入する熱量、加熱
温度に関するデータを含んでいる。
【0032】次に、制御部40において発泡制御データ
に基づいて設定された発泡性素材FBの所定位置を発泡
ユニットFMにより加熱して発泡させる(ステップS
4)。この加熱は発泡部の高さと投入熱量に関するデー
タに基づいて行われるので、発泡高さが異なれば投入熱
量が異なる。
【0033】そして、制御部40において所定位置の発
泡部に対して設定された熱量を与えたか否かを確認し
(ステップS5)、設定された熱量を与えていない場合
にはステップS4の動作を繰り返し、設定された熱量を
与えた場合には、全ての発泡部の発泡が完了したか否か
を確認し(ステップS6)、発泡が完了した場合には加
熱動作を終了し、発泡が完了していない場合には、ステ
ップS4以降の動作を繰り返すことになる。
【0034】なお、ステップS4の動作は、1つの発泡
部に対して設定熱量に達するまで連続して加熱を行うよ
うにしても良いが、1つの発泡部に対する加熱をある程
度の熱量に達するまで行った後、他の発泡部上に発泡ユ
ニットFMを移動させて加熱するという動作を繰り返
し、全ての発泡部上を複数回走査しながら最終的に各発
泡部にそれぞれ設定された熱量を投入するというよう
に、積算的に各発泡部を加熱するようにしても良い。
【0035】図4に発泡性素材上に半立体画像を形成し
た場合の概念図を示す。図4においては、発泡性素材F
B上に四角錐状の発泡部FPが形成されている。このよ
うに、発泡量を制御することで任意の形状の発泡部FP
を形成することができる。
【0036】なお、図1に示した発泡造形装置100に
おいては、発泡ユニットFMを1つ有する構成であった
が、発泡ユニットFMを複数有する構成であっても良
い。
【0037】すなわち、図5に示すように、発泡性素材
FB上に複数の発泡ユニットFMを配置し、同時に加熱
動作を行うことで半立体画像の形成時間を短縮できる。
【0038】<A−3.作用効果>以上説明したよう
に、本発明に係る実施の形態1の発泡造形装置100に
おいては、複写対象となる立体物の形状情報に基づいて
作成された発泡制御データにより、発泡性素材への投入
熱量を制御することで発泡量、すなわち発泡高さを制御
するので、立体物の形状を半立体画像として簡単に、か
つ正確に再現することができる。
【0039】<A−4.変形例>図2を用いて説明した
レーザー光を用いた発泡ユニットFM1は、何らかの可
動装置に取り付けられ、発泡制御データに基づいて発泡
性素材FB上を移動するという構成であったが、レーザ
ー光、あるいは他の光ビームを加熱に用いることの利点
の1つには、光路を変更させることで光源は移動させる
ことなく発泡性素材FB上の走査ができるという点が挙
げられる。
【0040】図6に、レーザー光の光路を変更すること
で、発泡性素材FB上をレーザー光で走査する発泡ユニ
ットFM2の構成を示す。
【0041】図6において、発泡ユニットFM2はレー
ザー光源LDと、レーザー光源LDから放射されたレー
ザー光を所望の方向に反射するガルバノミラーGM1お
よびGM2を有している。ガルバノミラーは、磁界中に
置かれた回転駆動可能なコイルの回転軸に反射ミラーを
取り付け、コイルに電流を流すことでコイルを回転させ
てミラーの傾きを調整する装置である。
【0042】レーザー光源LDから放射されたレーザー
光はガルバノミラーGM1でガルバノミラーGM2に向
けて反射され、ガルバノミラーGM2により発泡性素材
FBに向けて反射される。従ってガルバノミラーGM1
およびGM2の傾きを刻々と変更することでレーザー光
の照射位置を変更でき、発泡性素材FB上をレーザー光
で走査することが可能となる。
【0043】なお、レーザー光の反射はガルバノミラー
に限定されるものではなく、反射角度を精度良く調整で
きる装置であれば良い。例えば、反射ミラーを回転方向
に多数取り付けたポリゴンミラーなどでも良い。
【0044】<B.実施の形態2> <B−1.装置構成>図7は本発明に係る実施の形態2
の発泡造形装置200の構成を示す図である。図7にお
いて発泡造形装置200は、図1に示した発泡ユニット
FM、形状情報作成部20、データ処理部30、制御部
40に加えて発泡ユニットFMにより発泡された発泡性
素材FBの発泡量(発泡高さ)を計測する発泡量計測ユ
ニットFDを備えている。
【0045】<B−1−1.発泡量計測ユニット>発泡
量計測ユニットFDは発泡ユニットFMに付随して移動
し、発泡ユニットFMが形成した発泡部の発泡量(発泡
高さ)を計測し、その結果を制御部40にフィードバッ
クする機能を有している。制御部40では発泡量の情報
に基づいて発泡ユニットFMを制御し、発泡部に与える
熱量をコントロールする。
【0046】図8は発泡ユニットFMが形成した発泡部
FPの発泡高さを発泡量計測ユニットFDが計測してい
る状態を示す概念図である。
【0047】発泡量計測ユニットFDの動作の一例とし
ては、図7に示す状態で発泡部に所定量の熱量を与えて
発泡させた後、発泡ユニットFMと発泡量計測ユニット
FDとを相対的に移動させて、発泡量計測ユニットFD
を発泡部FPに対向させる。この状態を図8に示す。図
8に示す状態において発泡部FPの高さを計測し、所望
の高さに達していればこの部分の発泡を終了し、次の発
泡部へ移動する。なお、所望の高さに達していない場合
には、図7に示す状態に戻り、発泡ユニットFMからさ
らに熱量を与える。このように発泡部が所望の高さに達
するまで発泡と計測とを繰り返す。
【0048】なお、発泡量計測ユニットFDと発泡ユニ
ットFMとが近接して配設され、発泡位置と計測位置と
をほぼ一致させれば発泡量をリアルタイムで計測しなが
ら発泡を行うことができる。この場合、発泡量制御に費
やす時間を短縮して発泡造形物の製作を短時間で行うこ
とが可能となる。この場合の動作については図11を用
いて後述する。
【0049】なお、発泡量計測ユニットFDの現実的な
構成としては、非接触での測定が可能という点、高い測
定精度という観点から、レーザー光による測定が有効で
ある。
【0050】図9にレーザー光を用いた発泡量計測ユニ
ットFD1の構成を示す。図9において、発泡量計測ユ
ニットFD1はレーザー光源LD1と、レーザー光源L
D1から放射されたレーザー光を収束させ、かつ所定位
置に導く光学系OP1と、レーザー光の光軸に対してそ
の光軸が所定角度をなすように配置された位置センサP
Sとを有している。
【0051】位置センサPSは光学系と、光学系の光軸
上に配置された半導体位置検出器(PSD:Semiconduc
tor Position Sensitive Device)を有し、発泡性素材
FB上に照射されたレーザースポットの反射光が光学系
に結像される構成となっている。
【0052】そして、発泡性素材FBが発泡してレーザ
ー光源LD1からレーザースポットまでの距離が変化す
ると、その変化量はPSD上での変化量として検出さ
れ、PSD上での変化量から発泡高さを知得することが
できる。この手法は光学的三角測量法と呼称される手法
である。
【0053】この他にレーザー光による発泡量計測ユニ
ットの構成としては、フォーカシングセンサを用いる構
成がある。
【0054】図10にレーザー光を用いた発泡量計測ユ
ニットFD2の構成を示す。図10において、発泡量計
測ユニットFD2はレーザー光源LD1と、レーザー光
源LD1から放射されたレーザー光を収束させ、かつ所
定位置に導く光学系OP2と、光学系OP2内の光軸上
に配置されたハーフミラーHMと、ハーフミラーHMに
よって反射される光の光軸上に配置されたフォーカシン
グセンサFSとを有している。
【0055】フォーカシングセンサFSは、光軸上に配
置されたセパレータレンズと、その後に配置されたCC
D(Charge Coupled Device)とを有している。
【0056】発泡性素材FB上に照射されたレーザース
ポットの反射光はハーフミラーHMによりフォーカシン
グセンサFSに向けて反射され、セパレータレンズで分
割されてCCD上に結像する。この分割されたスポット
像の間隔は、レーザースポットの位置が光軸方向に変わ
ると変化する。この変化量を検出することで、レーザー
スポットまでの距離、すなわち発泡高さを知得すること
ができる。
【0057】<B−2.装置動作>次に、図11に示す
フローチャートを用いて発泡造形装置200の動作につ
いて説明する。
【0058】まず、形状情報作成部20において作成し
た複写対象となる立体物の形状情報に基づいて設定され
た発泡性素材FBの所定位置を、制御部40から発泡ユ
ニットFMを制御して加熱し、発泡させる(ステップS
10)。
【0059】なお、形状情報作成部20で作成した形状
情報は、データ処理部30に入力され発泡ユニットFM
の走査経路(走査パス)、走査速度、発泡高さを含む走
査制御データに変換され、制御部40に与えられる。
【0060】次に、発泡ユニットFMで加熱して発泡さ
せながら発泡量計測ユニットFDで発泡部の発泡量(発
泡高さ)を計測する(ステップS11)。計測結果は制
御部40に与えられ、各発泡部ごとに設定された設定高
さとの比較を行って、所定位置の発泡部の発泡高さが設
定高さに達したか否かを確認し(ステップS12)、設
定高さに達していない場合には再度加熱を行って計測を
行い、設定高さに達した場合には当該発泡部への加熱動
作を終了する。なお、発泡ユニットFMから発泡性素材
FBに与える熱量は、例えば単位時間に発泡性素材FB
を最小限発泡させる程度とし、単位時間での加熱と、高
さ計測を繰り返すような加熱動作を行う方法を採ること
ができる。
【0061】続いて、走査制御データによって設定され
た全ての発泡部の発泡が完了したか否かを確認し(ステ
ップS13)、発泡が完了した場合には加熱動作を終了
し、発泡が完了していない場合には、次の所定位置へ移
動させて、ステップS10以降の動作を繰り返すことに
なる。
【0062】なお、ステップS10の動作は、1つの発
泡部に対して設定高さに達するまで連続して加熱を繰り
返すようにしても良いが、1つの発泡部がある程度の高
さに達するまで加熱を行った後、他の発泡部上に発泡ユ
ニットFMを移動させて加熱するという動作を繰り返
し、全ての発泡部上を複数回走査しながら、最終的に各
発泡部をそれぞれの設定高さにするというように、積算
的に各発泡部を加熱するようにしても良い。
【0063】<B−3.作用効果>以上説明したよう
に、本発明に係る実施の形態2の発泡造形装置200に
おいては、発泡部の形成過程で発泡量計測ユニットFD
で発泡高さを計測し、各発泡部が予め設定された設定高
さになるように制御するので、立体物の形状を半立体画
像として簡単に、かつ、より正確に再現することができ
る。
【0064】<B−4.変形例1>以上説明した本発明
に係る実施の形態2の発泡造形装置200においては、
発泡ユニットFMと発泡量計測ユニットFDとは別個の
装置として構成した例を示したが、両者を1つの装置と
して構成することもできる。
【0065】図12に、発泡ユニットと発泡量計測ユニ
ットとが一体となった発泡および発泡量計測ユニットF
DMを有する発泡造形装置200Aを示す。
【0066】発泡および発泡量計測ユニットFDMを使
用することで、発泡位置と計測位置を正確に一致させる
ことができ、正確な発泡量制御が可能となる。
【0067】発泡および発泡量計測ユニットFDMは、
加熱および計測にレーザー光を用いることで実現可能で
ある。すなわち、図9を用いて説明した発泡量計測ユニ
ットFD1の構成において、レーザー光源LD1を図2
を用いて説明した発泡ユニットFM1のレーザー光源L
Dに変えることで発泡と高さ検出を同時に行うことがで
きる。もちろん、レーザー光源LD1がレーザー光源L
Dと同じ能力、例えば出力などが同じであれば発泡量計
測ユニットFD1を発泡および発泡量計測ユニットFD
Mとして使用することができる。
【0068】また、図12を用いて説明した発泡および
発泡量計測ユニットFDMは、何らかの可動装置に取り
付けられ、走査制御データに基づいて発泡性素材FB上
を移動するという構成であったが、レーザー光を用いて
いるので光路を変更することで光源は移動させることな
く発泡性素材FB上を走査するようにでき、また高さ検
出と発泡位置の検出を同時に行うこともできる。
【0069】図13に、レーザー光の光路を変更するこ
とで、発泡性素材FB上をレーザー光で走査するととも
に発泡部の高さ検出と発泡位置の検出を同時に行う発泡
および発泡量計測ユニットFDM1の構成を示す。
【0070】図13において、発泡および発泡量計測ユ
ニットFDM1はレーザー光源LDと、レーザー光源L
Dから放射されたレーザー光を所望の方向に反射するガ
ルバノミラーGM1およびGM2、ガルバノミラーGM
2で反射されたレーザー光を発泡性素材FBに向けて透
過させるとともに、発泡性素材FBで反射されたレーザ
ー光を所定方向に反射させるハーフミラーHMと、ハー
フミラーHMで反射したレーザー光を受ける位置センサ
PS1と、発泡性素材FBで反射されたレーザー光を所
定の角度で受ける位置センサPS2とを有している。
【0071】位置センサPS2は、光学的三角測量法に
よって発泡部FPの発泡高さを検出し、位置センサPS
1は発泡部FPの発泡性素材FB上での位置を検出す
る。
【0072】このように、発泡部の形成と、発泡高さお
よび発泡位置の検出を同時に行うことができるので、光
源は移動させることなく発泡性素材FB上の走査ができ
るとともに、発泡量制御に費やす時間を短縮して発泡造
形物の製作を短時間で行うことができる。
【0073】<B−5.変形例2>発泡量をリアルタイ
ムで計測するためには、発泡ユニットFMと発泡量計測
ユニットFDを発泡性素材FBを間に挟んで対向して配
設する構成も有効である。
【0074】すなわち、図14に示す発泡造形装置20
0Bのように、発泡の方向を規制するようにシート状の
基材BPの一方面上に発泡性素材FBがコーティングさ
れた発泡シートSHを使用し、基材BP側に発泡ユニッ
トFMを、発泡性素材FB側に発泡量計測ユニットFD
を配置することで、基材BP側から発泡性素材FBを加
熱しながら発泡量をリアルタイムで計測できる。なお、
基材BPとしては、例えば紙、あるいはPET(ポリエ
チレンテレフタレート)などの樹脂シートが使用でき
る。
【0075】このような構成を採ることで、発泡性素材
FBが直接加熱されることがないので、発泡性素材FB
の表面が過剰に加熱されて破損するようなことが防止で
き、発泡部FPをより大きく発泡させることが可能とな
る。
【0076】図15に、発泡性素材FB側から加熱して
発泡させた場合と、基材BP側から加熱して発泡させた
場合とで、発泡部の発泡形状の違いを示す。
【0077】図15において、発泡部FP1は発泡性素
材FB側から加熱して形成され、発泡部FP2は基材B
P側から加熱して形成されており、発泡部FP1の頂上
部は過剰な加熱により窪んで、発泡高さが低くなってい
るのに対し、発泡部FP2の頂上部は突出した形状を保
ち、発泡高さが高くなっている。
【0078】ここで発泡造形装置200Bの、より現実
的な構成を図16に示す。すなわち、図16に示すよう
に、発泡シートSHの基材BP側に発泡ユニットFM1
を、発泡性素材FB側に発泡量計測ユニットFD1を配
置することで、精度の良い発泡および計測が可能とな
る。
【0079】なお、発泡ユニットFM1および発泡量計
測ユニットFD1構成は、それぞれ図2および図9を用
いて説明しているので説明は省略する。
【0080】発泡ユニットFMと発泡量計測ユニットF
Dを発泡性素材FBを間に挟んで対向して配設する構成
においては、両者が互いの位置関係を保って移動するこ
とが望ましく、そのためには共通の駆動機構を使用すれ
ば良い。
【0081】<B−5−1.駆動機構の構成>図17に
発泡ユニットFMおよび発泡量計測ユニットFDを共通
の駆動機構に取り付けた構成を示す。
【0082】図17において発泡ユニットFMおよび発
泡量計測ユニットFDは、基部BSと、基部BSから対
向して平行に延在するアームAM1およびAM2とで構
成されるヘッド部HDの、アームAM1およびAM2の
先端部に取り付けられている。そしてヘッド部HDは直
交する2方向に移動可能なように駆動装置DXYに取り
付けられている。
【0083】駆動装置DXYは、ヘッド部HDが取り付
けられ、平面上の第1の方向(X方向と呼称)にヘッド
部HDを直線的に移動させるX方向移動軸MLXと、上
記第1の方向に直交する第2の方向(Y方向と呼称)に
X方向移動軸MLXを直線的に移動させるY方向移動軸
MLYとで構成されている。なお、X方向移動軸MLX
およびY方向移動軸MLYの動作制御は、図示しない制
御部40(図1参照)によって行われることは言うまで
もない。
【0084】また、X方向移動軸MLXおよびY方向移
動軸MLYは、それぞれアクチュエータACXおよびA
CYを有し、その駆動力によってヘッド部HDおよびX
方向移動軸MLXを移動させる。
【0085】このような構成の駆動装置DXYを用い、
発泡シートSHを発泡性素材FBが発泡量計測ユニット
FD側となるように、アームAM1およびAM2の間に
配設することで、発泡ユニットFMと発泡量計測ユニッ
トFDとが、発泡性素材FBを間に挟んで互いの位置関
係を保って移動することになり、精度の良い発泡および
計測が可能となる。
【0086】<B−5−2.発泡シートを移動させる構
成>以上の説明においては、発泡ユニットFMおよび発
泡量計測ユニットFDを互いの位置関係を保ってXおよ
びY方向に移動させる構成について示したが、発泡ユニ
ットFMおよび発泡量計測ユニットFDは固定し、発泡
シートSHをXおよびY方向に移動させるようにしても
良い。
【0087】すなわち図18に示すように、発泡ユニッ
トFMおよび発泡量計測ユニットFDを、ヘッド部HD
の、アームAM1およびAM2の先端部に取り付け、ヘ
ッド部HDは固定し、発泡シートSHを図示しない移動
装置によってXおよびY方向に移動させる。発泡シート
SHの移動装置は、図17に示したX方向移動軸MLX
およびY方向移動軸MLY等を使用することで実現でき
る。
【0088】<C.実施の形態3>これまでに説明した
実施の形態1においては、複写対象となる立体物の形状
情報に基づいて作成された発泡制御データにより、発泡
性素材への投入熱量を制御することで発泡量(発泡高
さ)を制御する構成について説明し、実施の形態2にお
いては、発泡量計測ユニットFDにより発泡性素材FB
の発泡量(発泡高さ)を計測し、各発泡部が予め設定さ
れた設定高さになるように制御する構成について説明し
たが、両実施の形態の発泡量制御の手法を併用するよう
にしても良い。
【0089】以下、本発明に係る実施の形態3として、
発泡制御データにより投入熱量を制御することで発泡量
を制御するとともに、発泡量を計測することで発泡量を
制御する手法について説明する。
【0090】<C−1.装置構成>なお、本実施の形態
における装置構成は、基本的には、図7に示す発泡造形
装置200と同様であるが、データ処理部30では、形
状情報作成部20で作成した形状情報に基づいて、発泡
ユニットFMの走査経路(走査パス)、走査速度、発泡
高さ、各発泡部の発泡高さに応じて各発泡部に投入する
熱量、加熱温度に関するデータを含む発泡制御データが
作成される。
【0091】<C−2.装置動作>次に、図19に示す
フローチャートを用いて動作について説明する。まず、
形状情報作成部20(図7参照)において複写対象とな
る立体物の形状情報を作成する(ステップS20)。こ
れは、コンピュータを用いて作成された、またはコンピ
ュータに与える立体物の形状データや、3次元測定器な
どで測定した立体物の形状データに基づいて作成され
る。
【0092】形状情報作成部20で作成した形状情報を
データ処理部30(図7参照)に入力し(ステップS2
1)、形状情報を上述した発泡制御データに変換する
(ステップS22)。
【0093】次に、制御部40(図7参照)において発
泡制御データに基づいて設定された発泡性素材FBの所
定位置を発泡ユニットFMにより加熱して発泡させる
(ステップS23)。この加熱は発泡部と投入熱量に関
するデータに基づいて行われるので、発泡高さが異なれ
ば投入熱量が異なる。
【0094】次に、発泡量計測ユニットFDで発泡ユニ
ットFMが形成した発泡部の発泡量(発泡高さ)を計測
する(ステップS24)。計測結果は制御部40に与え
られ、各発泡部ごとに設定された設定高さとの比較を行
って、所定位置の発泡部の発泡高さが設定高さに達した
か否かを確認し(ステップS25)、設定高さに達して
いない場合には再度加熱を行って計測を行い、設定高さ
に達した場合には当該発泡部への加熱動作を終了する。
【0095】そして、発泡制御データによって設定され
た全ての発泡部の発泡が完了したか否かを確認し(ステ
ップS26)、発泡が完了した場合には加熱動作を終了
し、発泡が完了していない場合には、ステップS23以
降の動作を繰り返すことになる。
【0096】<C−3.作用効果>以上説明したよう
に、本発明に係る実施の形態3においては、複写対象と
なる立体物の形状情報に基づいて作成された発泡制御デ
ータにより、発泡性素材への投入熱量を制御するととも
に、発泡高さを計測することで発泡量を制御するので、
投入熱量の制御だけで発泡量を制御する場合よりも発泡
量制御が正確にできる。また、投入熱量の制御により大
まかに発泡させた後に、発泡高さを計測しつつ発泡させ
ることにより、発泡高さの計測だけで発泡量を制御する
場合よりも発泡作業を迅速に行うことが可能となる。
【0097】<C−4.変形例>発泡性素材への投入熱
量を制御するとともに、発泡高さを計測することで発泡
量を制御する場合、図20に示すような制御動作を行う
ようにしても良い。
【0098】すなわち、図20に示すフローチャートに
示すように、制御部40(図7参照)において発泡制御
データに基づいて設定された発泡性素材FBの所定位置
を、発泡ユニットFMにより加熱して発泡させる(ステ
ップS30)。なお、発泡制御データを生成するまでの
過程は、図19に示したフローチャートのステップS2
0〜S22までの動作と同じなので説明は省略する。
【0099】次に、発泡量計測ユニットFDで発泡ユニ
ットFMが形成した発泡部の発泡量(発泡高さ)を計測
する(ステップS31)。計測結果は制御部40に与え
られ、各発泡部ごとに設定された設定高さとの比較を行
って、所定位置の発泡部の発泡高さが設定高さに達した
か否かを確認し(ステップS32)、設定高さに達して
いない場合には再度加熱を行って計測を行う。ここで、
予め設定された設定高さとは、発泡部の最終的な高さで
はなく、最終高さよりも所定値だけ低い値である。例え
ば、最終高さの80%の値などのように設定される。
【0100】そして、発泡部が予め設定された設定高さ
に達した後は、発泡高さに基づいて、制御データの投入
熱量あるいは加熱温度を変更して発泡を再開する(ステ
ップS33)。例えば、発泡部の高さが、最終高さの8
0%に達した後は、加熱温度を低下させて発泡速度を遅
くすることで、発泡過剰になることを防止できる。
【0101】なお、制御データの変更は発泡部の高さに
応じて行うようにでき、例えば発泡部の高さが最終高さ
の80%であれば加熱温度はそれまでの80%に、発泡
部の高さが最終高さの90%であれば加熱温度はそれま
での50%にするなど、段階的に制御データを変更する
ようにしても良い。
【0102】次に、発泡部の発泡高さを発泡量計測ユニ
ットFDで計測する(ステップS34)。計測結果は制
御部40に与えられ、各発泡部ごとに設定された最終高
さとの比較を行って、所定位置の発泡部の発泡高さが最
終高さに達したか否かを確認し(ステップS35)、最
終高さに達していない場合には再度加熱を行って計測を
行い、最終高さに達した場合には当該発泡部への加熱動
作を終了する。
【0103】そして、発泡制御データによって設定され
た全ての発泡部の発泡が完了したか否かを確認し(ステ
ップS36)、発泡が完了した場合には加熱動作を終了
し、発泡が完了していない場合には、ステップS30以
降の動作を繰り返すことになる。
【0104】このように、制御データを発泡部の発泡状
態に合わせて変更することで、発泡過剰になることが防
止でき、より正確な半立体画像を得ることができる。
【0105】<D.実施の形態4>これまで説明した本
発明に係る実施の形態1〜3においては、レーザー光を
用いた発泡ユニットを前提として説明したが、レーザー
光を使用する場合、図21に示すように、発泡シートS
Hのレーザー光照射面にレーザー光のエネルギー吸収率
を高める吸収層ABLをコートすることで、レーザー光
を効率良く吸収させ、発泡に伴うエネルギー消費を低減
することができる。なお、吸収層ABLの材質としては
カーボンブラック等を使用すれば良い。
【0106】以下、本発明に係る実施の形態4として、
吸収層の塗布濃度を変えることにより発泡量を制御する
発泡造形方法について説明する。
【0107】<D−1.吸収層の濃淡による発泡高さの
制御の概念>図22は、塗布濃度の異なる吸収層ABL
1〜ABL4を発泡シートSHのレーザー光照射面側に
連続して塗布した状態を示す平面図であり、吸収層AB
L1が最も塗布濃度が低く、吸収層ABL4に向かうに
つれて塗布濃度が高くなるように塗布されている。この
ような吸収層ABL1〜ABL4に対して何れも同じ投
入熱量となるようにレーザー光を照射すると、エネルギ
ー吸収率の差異に応じて各吸収層の発泡高さが異なるこ
とになる。
【0108】図23は、図22におけるA−A線での断
面形状を示す図である。図23に示すように、塗布濃度
が最も高い吸収層ABL4の塗布位置に対応する部分の
発泡高さが最も高くなり、吸収層ABL1の塗布位置に
対応する部分の発泡高さが最も低くなっている。このよ
うに、吸収層の濃淡により発泡高さを制御することが可
能である。
【0109】<D−2.制御動作の具体例>次に、図2
4に示すフローチャートを用いて、吸収層の濃淡により
発泡高さを制御する方法について説明する。
【0110】なお、本実施の形態における装置構成は、
基本的には、図1に示す発泡造形装置100と同様であ
るが、データ処理部30では、形状情報作成部20で作
成した形状情報に基づいて、発泡ユニットの走査経路
(走査パス)、走査速度、各発泡部の発泡高さに応じて
各発泡部に投入する熱量、加熱温度に関するデータを含
む発泡制御データおよび階調画像データが作成される。
【0111】図24において、まず、形状情報作成部2
0で作成した形状情報に基づいて階調画像データを作成
する(ステップS40)。これは、複写対象となる立体
物の高さ情報を階調表現して得られるデータであり、例
えば立体物を等高線で表示し、隣り合う等高線間に、そ
れぞれ所望の発泡高さが得られるように濃度の異なる吸
収層を塗布するためのデータである。
【0112】次に、階調画像データに基づいて、発泡シ
ートのレーザー光照射面に吸収層の濃淡で階調画像を形
成する(ステップS41)。階調画像の形成方法は、例
えば黒色のトナーを発泡量に応じた濃淡が得られるよう
に電子写真で転写、定着する方法や、インクジェットで
黒インクを転写する方法がある。
【0113】次に、発泡制御データに基づいて階調画像
の表面に所定の投入熱量となるようにレーザー光を照射
し、発泡シートの発泡性素材を発泡させる(ステップS
42)。このとき、各階調画像の表面に与える投入熱量
は同じで良く、レーザー光は発泡制御データの走査経
路、走査速度に関するデータに基づいて各発泡部に所定
の熱量を与えるように階調画像上を走査することにな
る。
【0114】そして、制御部40において全ての発泡部
の発泡が完了したか否かを確認し(ステップS43)、
発泡が完了した場合には加熱動作を終了し、発泡が完了
していない場合には、ステップS42以降の動作を繰り
返すことになる。
【0115】なお、図16を用いて説明したように発泡
シートを基材BPと発泡性素材FBとで構成し、階調画
像を基材BP側に転写し、レーザー光を基材BPに照射
するようにしても良い。
【0116】このような構成を採ることで、発泡性素材
FBが直接加熱されることがないので、発泡性素材FB
の表面が過剰に加熱されて破損するようなことが防止で
き、また発泡性素材FBの表面が着色されることもな
い。
【0117】<D−3.作用効果>このように、吸収層
の濃淡により発泡高さを制御することで、レーザー光の
投入熱量を発泡部ごとに変更する必要がなく、形状情報
に応じた発泡高さを有する半立体画像を容易に得ること
ができる。
【0118】なお、各階調画像ごとに与える投入熱量を
変え、例えば黒色のトナーの濃度が高く、より高く発泡
させたい部分にはレーザー光の投入熱量を大きくするよ
うに制御しても良い。このように投入熱量の制御を併せ
て行うことで形状情報に応じた発泡高さを有する半立体
画像をより正確に得ることができる。
【0119】<D−4.変形例>以上説明した本発明に
係る実施の形態4においては、レーザー光を用いた発泡
ユニットを用いることを前提として説明したが、吸収層
の濃淡で階調画像を形成する方法においては、レーザー
光以外にも、マイクロ波あるいは赤外ランプ光、ハロゲ
ンランプ光などが使用できる。
【0120】すなわち、各吸収層に照射するエネルギー
量は共通であるので、レーザー光のように局所的な加熱
手段ではなく、加熱領域が広範囲に渡るランプ加熱など
の加熱方法であっても形状情報に応じた発泡高さを有す
る半立体画像を得ることができる。
【0121】<E.実施の形態5>これまで説明した本
発明に係る実施の形態1〜4においては、発泡シートの
レーザー光照射面にレーザー光の吸収層を塗布する場合
以外は発泡シートに彩色を施す構成は説明しなかった
が、複写対象となる立体物が色、柄、模様などの画像情
報を有する場合は、当該画像情報に基づき発泡性素材表
面に彩色された画像を形成した後、形状情報に基づいて
発泡性素材を所定の形状に発泡させることにより色、
柄、模様付きの彩色された立体物を得ることができる。
【0122】以下、本発明に係る実施の形態5として、
彩色された立体物を得る発泡造形方法および発泡造形装
置について説明する。
【0123】<E−1.制御動作の具体例1>図25に
示すフローチャートを用いて、彩色された立体物を得る
ための制御動作の具体例1について説明する。
【0124】なお、本実施の形態における装置構成は、
基本的には、図1に示す発泡造形装置100と同様であ
るが、形状情報作成部20では形状情報だけでなく立体
物の色、柄、模様などの画像情報が作成され、データ処
理部30では、形状情報作成部20で作成した形状情報
および画像情報に基づいて、発泡ユニットの走査経路
(走査パス)、走査速度、各発泡部の発泡高さに応じて
各発泡部に投入する熱量、加熱温度に関するデータを含
む発泡制御データおよび複写対象の画像データが作成さ
れる。
【0125】図25において、まず、発泡性素材表面に
画像データに基づいて画像形成装置により彩色画像を形
成する(ステップS50)。なお彩色画像の形成方法
は、例えば電子写真現像転写装置によりカラートナーを
転写、定着する方法や、インクジェットでカラーインク
を転写する方法がある。
【0126】次に、制御部40において発泡制御データ
に基づいて設定された発泡性素材の所定位置を発泡ユニ
ットにより加熱して発泡させる(ステップS51)。な
お、発泡制御データを得るまでの過程は、図3に示した
フローチャートのステップS1〜S3までの動作と同じ
なので説明は省略する。
【0127】そして、制御部40において所定位置の発
泡部に対して設定された熱量を与えたか否かを確認し
(ステップS52)、設定された熱量を与えていない場
合にはステップS51の動作を繰り返し、設定された熱
量を与えた場合には、全ての発泡部の発泡が完了したか
否かを確認し(ステップS53)、発泡が完了した場合
には加熱動作を終了し、発泡が完了していない場合に
は、ステップS51以降の動作を繰り返すことになる。
【0128】<E−2.制御動作の具体例2>次に、図
26に示すフローチャートを用いて、彩色された半立体
画像を得るための制御動作の具体例2について説明す
る。
【0129】なお、本実施の形態における装置構成は、
基本的には、図7に示す発泡造形装置200と同様であ
るが、形状情報作成部20では形状情報だけでなく立体
物の色、柄、模様などの画像情報が作成され、データ処
理部30では、形状情報作成部20で作成した形状情報
および画像情報に基づいて、発泡ユニットの走査経路
(走査パス)、発泡高さのデータを含む走査制御データ
および複写対象となる画像データが作成される。
【0130】図26において、まず、発泡性素材表面に
画像データに基づいて画像形成装置により彩色画像を形
成する(ステップS60)。
【0131】次に、形状情報作成部20において作成し
た複写対象となる立体物の形状情報に基づいて設定され
た発泡性素材FBの所定位置を、制御部40から発泡ユ
ニットFMを制御して加熱し、発泡させる(ステップS
61)。
【0132】なお、形状情報作成部20で作成した形状
情報は、データ処理部30に入力され発泡ユニットFM
の走査経路(走査パス)、走査速度、発泡高さを含む走
査制御データに変換され、制御部40に与えられる。
【0133】次に、発泡量計測ユニットで発泡ユニット
が形成した発泡部の発泡量(発泡高さ)を計測する(ス
テップS62)。計測結果は制御部40に与えられ、各
発泡部ごとに設定された設定高さとの比較を行って、所
定位置の発泡部の発泡高さが設定高さに達したか否かを
確認し(ステップS63)、設定高さに達していない場
合には再度加熱を行って計測を行い、設定高さに達した
場合には当該発泡部への加熱動作を終了する。
【0134】続いて、走査制御データによって設定され
た全ての発泡部の発泡が完了したか否かを確認し(ステ
ップS64)、発泡が完了した場合には加熱動作を終了
し、発泡が完了していない場合には、ステップS61以
降の動作を繰り返すことになる。
【0135】<E−3.装置構成の具体例1>図27を
用いて、彩色された半立体画像を得るための装置構成の
具体例1として発泡造形装置300について説明する。
【0136】発泡造形装置300においては、シート状
の基材BPの一方面上に発泡性素材FBがコーティング
された発泡シートSHを使用し、発泡シートSHの基材
BP側に発泡ユニットFM1を、発泡性素材FB側に発
泡量計測ユニットFD1を配置することで、精度の良い
発泡および計測が可能となる。なお、発泡ユニットFM
1および発泡量計測ユニットFD1の構成は、それぞれ
図2および図9を用いて説明しているので説明は省略す
る。
【0137】また、発泡造形装置300においては、画
像形成装置として電子写真現像転写装置EGを使用して
いる。電子写真現像転写装置EGは、例えばC(シア
ン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、Bk(ブラッ
ク)の各色のトナーを有する現像器11a、11b、1
1c、11dと、各現像器に付設された現像スリーブ1
2と、当該現像スリーブ12に接触する感光体ドラム1
8と、感光体ドラム18から各色のトナーが転写される
中間転写ベルト13とを主たる構成として備えている。
そして、画像データに基づいて、感光体ドラム18上に
各色のトナーを順次現像し、中間転写ベルト13に重ね
て転写された後、2次転写ローラ10と支持ローラ16
との間に発泡シートSHとトナーが転写された中間転写
ベルト13を挟むことでトナーが発泡シートSHの発泡
性素材FB上に静電転写され彩色画像が形成されること
になる。なお、中間転写ベルト13は、駆動用ローラ1
4a、従動用ローラ14b、1次転写ローラ15、支持
ローラ16によってループ状に駆動される構成となって
いる。
【0138】彩色画像を形成した部分はレーザー光を用
いた発泡ユニットFM1の上部に移動し、走査制御デー
タに基づいて基材BP側から加熱され、発泡する。
【0139】このように、彩色画像の形成された発泡面
とは反対側の面から加熱することにより、トナーの溶融
や発泡性素材の破壊による画像の乱れを防止することが
できる。さらに、発泡量計測ユニットFD1により発泡
面の発泡高さを計測し、レーザーにより発泡性素材に与
える熱量を制御することにより、彩色された正確な半立
体画像が得られる。
【0140】なお、発泡性素材FB側に彩色画像を形成
し、実施の形態4において説明したように基材側BPに
形状情報に基づいて階調画像を転写し、その階調画像の
転写面をランプ光、あるいはレーザー光を照射すること
により、階調画像に応じて発泡量を制御して彩色された
半立体画像を得るようにしても良い。ランプ光として
は、ハロゲンランプ光、赤外線ランプ光などを使用すれ
ば良い。
【0141】<E−4.装置構成の具体例2>図28を
用いて、彩色された立体物を得るための装置構成の具体
例2として発泡造形装置400について説明する。
【0142】発泡造形装置400においては、シート状
の基材BPの一方面上に発泡性素材FBがコーティング
され、発泡性素材FBの表面にインクの接着性を高め、
にじみを防止するインク親和材AFLがコーティングさ
れた発泡シートSH1を使用している。
【0143】インク親和材AFLとしては、PVA(ポ
リビニルアルコール)、PVP(ポリビニルピロリド
ン)、セルロース、セラミック(アルミナゾル)、水性
ウレタン樹脂などが知られている。
【0144】そして、発泡シートSH1、発泡シートS
H1の基材BP側に発泡ユニットFM1を、発泡性素材
FB側に発泡量計測ユニットFD2を配置することで、
精度の良い発泡および計測が可能となる。なお、発泡ユ
ニットFM1および発泡量計測ユニットFD2の構成
は、それぞれ図2および図10を用いて説明しているの
で説明は省略する。
【0145】また、発泡造形装置400においては、画
像形成装置としてインクジェットヘッドIJを使用して
いる。インクジェットヘッドIJは、画像データに基づ
いて、彩色キャリアである各色のインクを吐出し、イン
ク親和性材料をコーティングした発泡シートSH1の発
泡面に彩色画像を形成する。
【0146】彩色画像を形成した部分はレーザー光を用
いた発泡ユニットFM1の上部に移動し、走査制御デー
タに基づいて基材BP側から加熱され、発泡する。
【0147】以上説明した発泡造形装置400の発泡ユ
ニットFM1および発泡量計測ユニットFD2は、両者
が互いの位置関係を保って移動することが望ましく、そ
のためには共通の駆動機構を使用すれば良い。
【0148】<E−4−1.駆動機構の構成>図29に
発泡ユニットFMおよび発泡量計測ユニットFD2を共
通の駆動機構に取り付けた構成を示す。
【0149】図29において発泡ユニットFM1および
発泡量計測ユニットFD2は、基部BSと、基部BSか
ら対向して平行に延在するアームAM1およびAM2と
で構成されるヘッド部HDの、アームAM1およびAM
2の先端部に取り付けられている。そしてヘッド部HD
は直交する2方向に移動可能なように駆動装置DXY1
に取り付けられている。
【0150】駆動装置DXY1は、ヘッド部HDが取り
付けられ、平面上の第1の方向(X方向と呼称)にヘッ
ド部HDを直線的に移動させるX方向移動軸MLXと、
上記第1の方向に直交する第2の方向(Y方向と呼称)
にX方向移動軸MLXを直線的に移動させるY方向移動
軸MLYとで構成されている。なお、X方向移動軸ML
XおよびY方向移動軸MLYの動作制御は、図示しない
制御部40(図1参照)によって行われることは言うま
でもない。
【0151】また、X方向移動軸MLXおよびY方向移
動軸MLYは、それぞれアクチュエータACXおよびA
CYを有し、その駆動力によってヘッド部HDおよびX
方向移動軸MLXを移動させる。
【0152】このような構成の駆動装置DXY1を用
い、発泡シートSH1を発泡性素材FBが発泡量計測ユ
ニットFD2側となるように、アームAM1およびAM
2の間に配設することで、発泡ユニットFM1と発泡量
計測ユニットFD2とが、発泡性素材FBを間に挟んで
互いの位置関係を保って移動することになり、精度の良
い発泡および計測が可能となる。
【0153】なお、インクジェットヘッドIJは駆動装
置DXY1とは別個の駆動装置DXY2に取り付けられ
ている。
【0154】駆動装置DXY2は、インクジェットヘッ
ドIJが取り付けられ、平面上のX方向にインクジェッ
トヘッドIJを直線的に移動させるX方向移動軸MLX
と、Y方向にX方向移動軸MLXを直線的に移動させる
Y方向移動軸MLYとで構成され、基本的には駆動装置
DXY1と同じ構成となっている。
【0155】なお、インクジェットヘッドIJは発泡ユ
ニットFM1および発泡量計測ユニットFD2とともに
共通の駆動装置に取り付けるようにしても良い。
【0156】すなわち、図30に示すように、基部BS
1と、基部BS1から対向して平行に延在するアームA
M1およびAM2と、アームAM1に平行になるように
基部BS1に取り付けられたインクジェットヘッドIJ
とで構成されるヘッド部HD1の、アームAM1および
AM2の先端部に発泡ユニットFM1および発泡量計測
ユニットFD2が取り付けられている。
【0157】そして、駆動装置DXY3は、ヘッド部H
D1が取り付けられ、平面上のX方向にヘッド部HD1
を直線的に移動させるX方向移動軸MLXと、Y方向に
X方向移動軸MLXを直線的に移動させるY方向移動軸
MLYとで構成されている。
【0158】このように、インクジェットヘッドIJ
と、発泡ユニットFM1および発泡量計測ユニットFD
2を共通の駆動装置に取り付けることで、彩色画像の形
成位置と半立体画像の形成位置のずれを防止できる。
【0159】図31に彩色された半立体画像の概念図を
示す。図31においては発泡シートSH1上に四角錐状
の発泡部FPが形成され、発泡部FP上には複数のハッ
チングで示すように異なる彩色が施されている。
【0160】以上説明した実施の形態1〜5において
は、発泡のエネルギー源にレーザー光を用いる構成を示
したが、発泡に必要なエネルギーを局所的に集中できる
のであればレーザー光に限定されるものではなく、可視
光、赤外光、紫外光を収束させたものでも良く、また、
光以外のエネルギー源を用いても良い。
【0161】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の発泡造形装
置によれば、立体物の形状データに基づいて発泡ユニッ
トから発泡性素材に与えるエネルギーを制御すること
で、発泡性素材の発泡高さを制御するので、立体物の形
状を半立体画像として簡単に、かつ正確に再現すること
ができる。
【0162】本発明に係る請求項2記載の発泡造形装置
によれば、複数の発泡位置ごとに与えるエネルギー量を
定め、各発泡位置において所定のエネルギー量を与えた
か否かで発泡ユニットの発泡動作の停止あるいは継続を
制御するので、発泡量制御が容易である。
【0163】本発明に係る請求項3記載の発泡造形装置
によれば、発泡計測ユニットが取得した発泡高さのデー
タに基づいて発泡ユニットの発泡動作の停止あるいは継
続を制御するので、正確な発泡量制御が可能となる。
【0164】本発明に係る請求項4記載の発泡造形装置
によれば、画像形成装置により発泡性素材上に彩色画像
を形成し彩色画像に合わせて発泡ユニットの発泡動作を
制御することで、彩色された半立体画像を得ることがで
きる。
【0165】本発明に係る請求項5記載の発泡造形装置
によれば、吸収層の濃淡と投入エネルギー量の制御によ
って発泡高さを制御することができ、形状情報に応じた
発泡高さを有する半立体画像をより正確に得ることがで
きる。
【0166】本発明に係る請求項6記載の発泡造形装置
によれば、画像形成装置を電子写真現像転写装置で構成
することで、保守が比較的容易な装置となる。
【0167】本発明に係る請求項7記載の発泡造形装置
によれば、画像形成装置をインクジェット印刷装置で構
成することで、画像印刷が高速にできるとともに、非接
触印刷ができるので発泡性素材が柔らかな場合にも対応
できる。
【0168】本発明に係る請求項8記載の発泡造形装置
によれば、加熱により発泡する発泡性素材を、レーザー
光を用いた発泡ユニットにより加熱するので、熱量の制
御性が良好であり、また発泡ポイントの大きさの制御が
容易なので、半立体画像の解像度を向上させることがで
きる。
【0169】本発明に係る請求項9記載の発泡造形装置
によれば、基材側から発泡性素材を加熱するように発泡
ユニットを配設することで、発泡性素材が直接加熱され
ることがなく、発泡性素材の表面が過剰に加熱されて破
損するようなことが防止でき、発泡部をより大きく発泡
させることが可能となる。
【0170】本発明に係る請求項10記載の発泡造形装
置によれば、加熱により発泡する発泡性素材を、レーザ
ー光を用いた発泡ユニットにより加熱するので、熱量の
制御性が良好であり、また発泡ポイントの大きさの制御
が容易なので、半立体画像の解像度を向上させることが
できるとともに、レーザー光を用いた発泡計測ユニット
により発泡性素材の発泡高さを計測するので、発泡高さ
を正確に計測できる。
【0171】本発明に係る請求項11記載の発泡造形装
置によれば、基材側から発泡性素材を加熱するように発
泡ユニットを配設し、発泡計測ユニットを基材および発
泡性素材を挟んで発泡ユニットに対向するように配設す
るので、発泡と、発泡高さの計測を同時に行うことがで
きる。
【0172】本発明に係る請求項12記載の発泡造形装
置によれば、発泡計測ユニットが発泡ユニットを兼用す
るので、発泡と、発泡高さの計測を同時に行うことがで
きるとともに、装置構成が簡単になる。
【0173】本発明に係る請求項13記載の発泡造形方
法によれば、発泡ユニットから発泡性素材に与えるエネ
ルギーを制御することで、発泡性素材の発泡高さを制御
するので、立体物の形状を半立体画像として簡単に、か
つ正確に再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1の発泡造形装置の
構成を説明する図である。
【図2】 レーザー光を用いた発泡ユニットの構成を示
す図である。
【図3】 本発明に係る実施の形態1の発泡造形装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図4】 発泡性素材上に形成した半立体画像の概念図
である。
【図5】 複数の発泡ユニットを備えた構成を説明する
図である。
【図6】 本発明に係る実施の形態1の発泡造形装置の
変形例の構成を説明する図である。
【図7】 本発明に係る実施の形態2の発泡造形装置の
構成を説明する図である。
【図8】 本発明に係る実施の形態2の発泡造形装置の
構成を説明する図である。
【図9】 本発明に係る実施の形態2の発泡造形装置の
構成を説明する図である。
【図10】 レーザー光を用いた発泡量計測ユニットの
構成を示す図である。
【図11】 本発明に係る実施の形態2の発泡造形装置
の動作を説明するフローチャートである。
【図12】 本発明に係る実施の形態2の発泡造形装置
の変形例1の構成を説明する図である。
【図13】 発泡および発泡量計測ユニットの構成を示
す図である。
【図14】 本発明に係る実施の形態2の発泡造形装置
の変形例2の構成を説明する図である。
【図15】 加熱方向の違いによる発泡部の発泡形状の
違いを示す図である。
【図16】 本発明に係る実施の形態2の発泡造形装置
の変形例2の具体的な構成を示す図である。
【図17】 発泡ユニットおよび発泡量計測ユニットを
共通の駆動機構に取り付けた構成を示す図である。
【図18】 発泡ユニットおよび発泡量計測ユニットを
固定した構成を示す図である。
【図19】 本発明に係る実施の形態3の発泡造形装置
の動作を説明するフローチャートである。
【図20】 本発明に係る実施の形態3の発泡造形装置
の動作の変形例を説明するフローチャートである。
【図21】 吸収層をコートした発泡シートの構成を示
す図である。
【図22】 塗布濃度の異なる吸収層を発泡シートに塗
布した状態を示す図である。
【図23】 塗布濃度の異なる吸収層を発泡シートに塗
布して発泡させた状態を示す図である。
【図24】 本発明に係る実施の形態4の発泡造形装置
の動作を説明するフローチャートである。
【図25】 本発明に係る実施の形態5の発泡造形装置
の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図26】 本発明に係る実施の形態5の発泡造形装置
の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図27】 本発明に係る実施の形態5の発泡造形装置
の構成の一例を示す図である。
【図28】 本発明に係る実施の形態5の発泡造形装置
の構成の一例を示す図である。
【図29】 発泡ユニットおよび発泡量計測ユニットを
共通の駆動機構に取り付けた構成を示す図である。
【図30】 発泡ユニット、発泡量計測ユニットおよび
インクジェットヘッドを共通の駆動機構に取り付けた構
成を示す図である。
【図31】 彩色された半立体画像を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
FB 発泡性素材、FM,FM1,FM2 発泡ユニッ
ト、FD,FD1,FD2 発泡量計測ユニット、FD
M,FDM1 発泡および発泡量計測ユニット

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体物の情報に基づいて、シート状の発
    泡性素材を発泡させて前記立体物の半立体画像を形成す
    る発泡造形装置であって、 前記発泡性素材を発泡させる発泡ユニットと、 前記立体物の情報に基づいて前記発泡ユニットの発泡動
    作を制御する制御部とを備え、 前記制御部は、前記立体物の形状データに基づいて前記
    発泡ユニットから前記発泡性素材に与えるエネルギーを
    制御することで、前記発泡性素材の発泡高さを制御す
    る、発泡造形装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、前記立体物の形状データ
    に基づいて複数の発泡位置を定めるとともに、前記複数
    の発泡位置ごとに与えるエネルギー量を定め、各発泡位
    置において所定のエネルギー量を与えたか否かで前記発
    泡ユニットの発泡動作の停止あるいは継続を制御する、
    請求項1記載の発泡造形装置。
  3. 【請求項3】 前記発泡性素材の発泡高さを計測する発
    泡計測ユニットをさらに備え、 前記制御部は、 前記発泡計測ユニットが取得した発泡高さのデータに基
    づいて前記発泡ユニットの発泡動作の停止あるいは継続
    を制御する、請求項1記載の発泡造形装置。
  4. 【請求項4】 前記立体物の画像データに基づいて前記
    発泡性素材上に彩色画像を形成する画像形成装置をさら
    に備え、 前記制御部は、前記彩色画像に合わせて前記発泡ユニッ
    トの発泡動作を制御する、請求項2または請求項3記載
    の発泡造形装置。
  5. 【請求項5】 前記立体物の高さ情報を階調表現した階
    調画像データに基づいて、前記発泡性素材上に発泡エネ
    ルギーの吸収度合いが濃度によって異なる吸収層の濃淡
    で階調画像を形成する画像形成装置をさらに備え、 前記制御部は、前記階調画像に合わせて前記発泡ユニッ
    トの発泡動作を制御する、請求項2記載の発泡造形装
    置。
  6. 【請求項6】 前記画像形成装置は、電子写真現像転写
    装置である、請求項4または請求項5記載の発泡造形装
    置。
  7. 【請求項7】 前記画像形成装置は、インクジェット印
    刷装置である、請求項4または請求項5記載の発泡造形
    装置。
  8. 【請求項8】 前記発泡性素材は加熱により発泡し、 前記発泡ユニットはレーザー光により前記発泡性素材を
    加熱する装置である、請求項1記載の発泡造形装置。
  9. 【請求項9】 前記発泡性素材はシート状の非発泡の基
    材上に形成され、 前記発泡ユニットは前記基材側から前記発泡性素材を加
    熱するように配設される、請求項8記載の発泡造形装
    置。
  10. 【請求項10】 前記発泡性素材は加熱により発泡し、 前記発泡ユニットはレーザー光により前記発泡性素材を
    加熱する装置であり、 前記発泡計測ユニットはレーザー光により前記発泡性素
    材の発泡高さを計測する装置である、請求項3記載の発
    泡造形装置。
  11. 【請求項11】 前記発泡性素材はシート状の非発泡の
    基材上に形成され、 前記発泡ユニットは、前記基材側から前記発泡性素材を
    加熱するように配設され、 前記発泡計測ユニットは、前記基材および前記発泡性素
    材を挟んで前記発泡ユニットに対向するように配設され
    る、請求項10記載の発泡造形装置。
  12. 【請求項12】 前記発泡性素材は加熱により発泡し、 前記発泡計測ユニットは前記発泡ユニットを兼用し、レ
    ーザー光により前記発泡性素材を加熱するとともに、レ
    ーザー光により前記発泡性素材の発泡高さを計測する装
    置である、請求項3記載の発泡造形装置。
  13. 【請求項13】 立体物の情報に基づいて、シート状の
    発泡性素材を発泡させて前記立体物の半立体画像を形成
    する発泡造形方法であって、 前記立体物の形状データに基づいて前記発泡性素材に与
    えるエネルギーを制御することで、前記発泡性素材の発
    泡高さを制御する発泡造形方法。
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