JP2001130194A - 発泡造形装置および発泡造形方法 - Google Patents
発泡造形装置および発泡造形方法Info
- Publication number
- JP2001130194A JP2001130194A JP31528799A JP31528799A JP2001130194A JP 2001130194 A JP2001130194 A JP 2001130194A JP 31528799 A JP31528799 A JP 31528799A JP 31528799 A JP31528799 A JP 31528799A JP 2001130194 A JP2001130194 A JP 2001130194A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- foaming
- foamable material
- foam molding
- infrared laser
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Printing Methods (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 複写対象となる立体物の凹凸形状を正確に再
現した半立体画像を得ることができる発泡造形装置およ
び発泡造形方法を提供する。 【解決手段】 発泡造形装置100(200,300)
は、立体物の形状データに基づいて、シート状の発泡性
素材FBを発泡させて立体物の半立体画像を形成する発
泡造形装置であって、発泡性素材FBを発泡させる発泡
ユニットFMと、立体物の形状データに基づいて発泡ユ
ニットFMの発泡動作を制御する制御部とを備える。発
泡ユニットFMは、発泡性素材FBの内部において赤外
レーザー光の焦点Fを合わせて内部を直接加熱すること
により発泡性素材を発泡させる。これにより、十分な発
泡量を確保することができる。また、好ましくは、発泡
ユニットFMの光学系OPの対物レンズOLを移動させ
ることにより赤外レーザー光の焦点Fを発泡性素材FB
の厚み方向において移動させながら赤外レーザー光を照
射する。
現した半立体画像を得ることができる発泡造形装置およ
び発泡造形方法を提供する。 【解決手段】 発泡造形装置100(200,300)
は、立体物の形状データに基づいて、シート状の発泡性
素材FBを発泡させて立体物の半立体画像を形成する発
泡造形装置であって、発泡性素材FBを発泡させる発泡
ユニットFMと、立体物の形状データに基づいて発泡ユ
ニットFMの発泡動作を制御する制御部とを備える。発
泡ユニットFMは、発泡性素材FBの内部において赤外
レーザー光の焦点Fを合わせて内部を直接加熱すること
により発泡性素材を発泡させる。これにより、十分な発
泡量を確保することができる。また、好ましくは、発泡
ユニットFMの光学系OPの対物レンズOLを移動させ
ることにより赤外レーザー光の焦点Fを発泡性素材FB
の厚み方向において移動させながら赤外レーザー光を照
射する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発泡性の素材を発泡
させてレリーフ画などの立体的な造形物を製造する発泡
造形装置および発泡造形方法に関する。
させてレリーフ画などの立体的な造形物を製造する発泡
造形装置および発泡造形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡性の素材上に光吸収性の高い材料で
濃淡を付けて所望の画像を形成し、全面的に光照射を行
って光吸収の差により画像を選択的に加熱発泡させて、
画像の濃淡により高さの異なる隆起画像(半立体画像)
を得る方法が米沢義道(特公昭59−35359号公
報)によって提唱されている。
濃淡を付けて所望の画像を形成し、全面的に光照射を行
って光吸収の差により画像を選択的に加熱発泡させて、
画像の濃淡により高さの異なる隆起画像(半立体画像)
を得る方法が米沢義道(特公昭59−35359号公
報)によって提唱されている。
【0003】また、発泡性の素材にトナーを転写して、
加熱することで立体的な文字や点字を得る立体コピー装
置(ミノルタ株式会社)や、発泡性の熱転写シートを選
択的に熱膨張させ、膨張層を被転写シート上に転写した
後、膨張層をさらに加熱して発泡させることで半立体画
像を得る装置(特開平10−138639号公報)が知
られている。
加熱することで立体的な文字や点字を得る立体コピー装
置(ミノルタ株式会社)や、発泡性の熱転写シートを選
択的に熱膨張させ、膨張層を被転写シート上に転写した
後、膨張層をさらに加熱して発泡させることで半立体画
像を得る装置(特開平10−138639号公報)が知
られている。
【0004】なお、半立体画像とは立体物を一方向から
見た場合の凹凸を再現した画像であり、立体物の全体を
再現したものではないので半立体と呼称される。なお、
2.5次元の画像と呼称される場合もある。
見た場合の凹凸を再現した画像であり、立体物の全体を
再現したものではないので半立体と呼称される。なお、
2.5次元の画像と呼称される場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの技術は、文字
や線画のような2次元画像を、半立体画像として複写す
るには適しているが、複写対象が立体物であり当該立体
物の凹凸を反映した半立体画像、例えば人の顔の正面立
体像等の作成を行うことは困難である。これは、これら
の技術においては、発泡性のシート(または素材)の厚
みが十分でなく、十分な発泡量を確保することが難しい
ということに起因する。また、十分な厚みを有するシー
トに対して、これらの技術をそのまま用いたとしても立
体物の複雑な凹凸を正確に再現することは困難である。
たとえば、米沢の方法では、画像の濃淡により高さの異
なる半立体画像を得ることができるが、光吸収材の濃淡
だけで立体物の複雑な凹凸を正確に再現することは困難
である。
や線画のような2次元画像を、半立体画像として複写す
るには適しているが、複写対象が立体物であり当該立体
物の凹凸を反映した半立体画像、例えば人の顔の正面立
体像等の作成を行うことは困難である。これは、これら
の技術においては、発泡性のシート(または素材)の厚
みが十分でなく、十分な発泡量を確保することが難しい
ということに起因する。また、十分な厚みを有するシー
トに対して、これらの技術をそのまま用いたとしても立
体物の複雑な凹凸を正確に再現することは困難である。
たとえば、米沢の方法では、画像の濃淡により高さの異
なる半立体画像を得ることができるが、光吸収材の濃淡
だけで立体物の複雑な凹凸を正確に再現することは困難
である。
【0006】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、複写
対象となる立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体画
像を得ることができる発泡造形装置および発泡造形方法
を提供することを目的とする。
対象となる立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体画
像を得ることができる発泡造形装置および発泡造形方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発泡造形装置は、立体物の形状デ
ータに基づいて、シート状の発泡性素材を発泡させて前
記立体物の半立体画像を形成する発泡造形装置であっ
て、前記発泡性素材を発泡させる発泡手段と、前記立体
物の形状データに基づいて前記発泡手段の発泡動作を制
御する制御手段と、を備え、前記発泡手段は、前記発泡
性素材の内部において赤外レーザー光の焦点を合わせて
加熱することにより前記発泡性素材を発泡させる赤外レ
ーザー供給手段を有することを特徴とする。
め、請求項1に記載の発泡造形装置は、立体物の形状デ
ータに基づいて、シート状の発泡性素材を発泡させて前
記立体物の半立体画像を形成する発泡造形装置であっ
て、前記発泡性素材を発泡させる発泡手段と、前記立体
物の形状データに基づいて前記発泡手段の発泡動作を制
御する制御手段と、を備え、前記発泡手段は、前記発泡
性素材の内部において赤外レーザー光の焦点を合わせて
加熱することにより前記発泡性素材を発泡させる赤外レ
ーザー供給手段を有することを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発泡造形装置は、請求項
1に記載の発泡造形装置において、前記制御手段は、前
記立体物の形状データに基づいて前記発泡手段から前記
発泡性素材内部の所定の位置に与える熱量を制御するこ
とにより、前記発泡性素材の発泡高さを制御することを
特徴とする。
1に記載の発泡造形装置において、前記制御手段は、前
記立体物の形状データに基づいて前記発泡手段から前記
発泡性素材内部の所定の位置に与える熱量を制御するこ
とにより、前記発泡性素材の発泡高さを制御することを
特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発泡造形装置は、請求項
1または請求項2に記載の発泡造形装置において、前記
制御手段は、前記赤外レーザー光の焦点位置を前記発泡
性素材の厚み方向において前記発泡性素材に対して相対
的に移動させることにより前記発泡性素材の発泡高さを
制御することを特徴とする。
1または請求項2に記載の発泡造形装置において、前記
制御手段は、前記赤外レーザー光の焦点位置を前記発泡
性素材の厚み方向において前記発泡性素材に対して相対
的に移動させることにより前記発泡性素材の発泡高さを
制御することを特徴とする。
【0010】請求項4に記載の発泡造形装置は、請求項
3に記載の発泡造形装置において、前記制御手段は、前
記赤外レーザー光の焦点位置を前記赤外レーザー光の光
軸方向において前記発泡性素材に対して相対的に移動さ
せることにより前記発泡性素材の発泡高さを制御するこ
とを特徴とする。
3に記載の発泡造形装置において、前記制御手段は、前
記赤外レーザー光の焦点位置を前記赤外レーザー光の光
軸方向において前記発泡性素材に対して相対的に移動さ
せることにより前記発泡性素材の発泡高さを制御するこ
とを特徴とする。
【0011】請求項5に記載の発泡造形装置は、請求項
3または請求項4に記載の発泡造形装置において、前記
制御手段は、前記赤外レーザー光を収束させる対物レン
ズを移動させることにより、前記焦点位置を移動させる
ことを特徴とする。
3または請求項4に記載の発泡造形装置において、前記
制御手段は、前記赤外レーザー光を収束させる対物レン
ズを移動させることにより、前記焦点位置を移動させる
ことを特徴とする。
【0012】請求項6に記載の発泡造形方法は、立体物
の形状データに基づいて、シート状の発泡性素材を発泡
させて前記立体物の半立体画像を形成する発泡造形方法
であって、前記発泡性素材の内部において赤外レーザー
光の焦点を合わせて加熱することにより前記発泡性素材
を発泡させる工程と、前記立体物の形状データに基づい
て前記発泡性素材の発泡高さを制御する工程と、を含む
ことを特徴とする。
の形状データに基づいて、シート状の発泡性素材を発泡
させて前記立体物の半立体画像を形成する発泡造形方法
であって、前記発泡性素材の内部において赤外レーザー
光の焦点を合わせて加熱することにより前記発泡性素材
を発泡させる工程と、前記立体物の形状データに基づい
て前記発泡性素材の発泡高さを制御する工程と、を含む
ことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】<A.第1実施形態> <A−1.装置構成>図1は、本発明の第1実施形態に
係る発泡造形装置100の構成を示す図である。図1に
おいて発泡造形装置100は、発泡ユニットFMと、コ
ンピュータ支援設計(CAD)、コンピュータグラフィ
ックス(CG)などを実現するコンピュータ、あるいは
3次元測定器などで構成される形状情報作成部20と、
形状情報作成部20で作成された形状情報を発泡制御デ
ータ等の制御データに変換するデータ処理部30と、デ
ータ処理部30で作成された発泡制御データに基づいて
発泡ユニットFMを制御し発泡ユニットFMから発泡性
素材FBに与える発泡のためのエネルギーを制御して発
泡性素材FBの発泡量をコントロールする制御部40と
備えている。
係る発泡造形装置100の構成を示す図である。図1に
おいて発泡造形装置100は、発泡ユニットFMと、コ
ンピュータ支援設計(CAD)、コンピュータグラフィ
ックス(CG)などを実現するコンピュータ、あるいは
3次元測定器などで構成される形状情報作成部20と、
形状情報作成部20で作成された形状情報を発泡制御デ
ータ等の制御データに変換するデータ処理部30と、デ
ータ処理部30で作成された発泡制御データに基づいて
発泡ユニットFMを制御し発泡ユニットFMから発泡性
素材FBに与える発泡のためのエネルギーを制御して発
泡性素材FBの発泡量をコントロールする制御部40と
備えている。
【0014】図1に示す発泡性素材(発泡層)FBとし
ては、熱により発泡する熱発泡性素材が使用される。熱
発泡性素材は熱可塑性樹脂で構成される微小球殻の内部
に、低沸点炭化水素を封入したマイクロカプセルとバイ
ンダーとで構成される。
ては、熱により発泡する熱発泡性素材が使用される。熱
発泡性素材は熱可塑性樹脂で構成される微小球殻の内部
に、低沸点炭化水素を封入したマイクロカプセルとバイ
ンダーとで構成される。
【0015】上記微小球殻の粒径は10〜30μmであ
り、殻壁材としては、例えば塩化ビニリデン、アクリロ
ニトリル等が使用され、低沸点炭化水素としては、プロ
パン、ブタン、ペンタンなどが使用される。また、バイ
ンダーとしては熱可塑性の酢酸ビニル系ポリマー、アク
リル系ポリマー等が使用される。
り、殻壁材としては、例えば塩化ビニリデン、アクリロ
ニトリル等が使用され、低沸点炭化水素としては、プロ
パン、ブタン、ペンタンなどが使用される。また、バイ
ンダーとしては熱可塑性の酢酸ビニル系ポリマー、アク
リル系ポリマー等が使用される。
【0016】図1に示す発泡ユニットFMは、発泡性素
材FBを加熱する加熱手段であり、制御部40からのコ
ントロールにより、発泡性素材FBに適宜熱量を与え
る。ここでは、レーザー光を用いた発泡ユニットFMに
ついて説明する。レーザー光を用いた加熱を行うことに
より、与える熱量、発泡ポイントの大きさを制御して半
立体画像の適切な解像度を得ることが可能である。
材FBを加熱する加熱手段であり、制御部40からのコ
ントロールにより、発泡性素材FBに適宜熱量を与え
る。ここでは、レーザー光を用いた発泡ユニットFMに
ついて説明する。レーザー光を用いた加熱を行うことに
より、与える熱量、発泡ポイントの大きさを制御して半
立体画像の適切な解像度を得ることが可能である。
【0017】図2は、レーザー光Lを用いた発泡ユニッ
トFM1の構成を示す図である。図2に示すように、発
泡ユニットFM1は、レーザー光源LDと、レーザー光
源LDから放射されたレーザー光を収束させ、かつ所定
位置に導く光学系OPとを有している。また、この光学
系OPは、レーザー光源LDから出射されたレーザー光
をコリメートするコリメートレンズCLと、コリメート
レンズCLによりコリメートされた光を収束させて発泡
性素材FBの内部において合焦させる対物レンズOLと
を有している。ここにおいて、レーザー光Lとしては赤
外領域の波長を有する赤外レーザー光を用いており、発
泡性素材FBに照射された場合に効率良く熱を発生させ
ることが可能である。また、レーザー光源LDとして
は、半導体レーザーを使用しており、装置を小型化する
ことが可能である。
トFM1の構成を示す図である。図2に示すように、発
泡ユニットFM1は、レーザー光源LDと、レーザー光
源LDから放射されたレーザー光を収束させ、かつ所定
位置に導く光学系OPとを有している。また、この光学
系OPは、レーザー光源LDから出射されたレーザー光
をコリメートするコリメートレンズCLと、コリメート
レンズCLによりコリメートされた光を収束させて発泡
性素材FBの内部において合焦させる対物レンズOLと
を有している。ここにおいて、レーザー光Lとしては赤
外領域の波長を有する赤外レーザー光を用いており、発
泡性素材FBに照射された場合に効率良く熱を発生させ
ることが可能である。また、レーザー光源LDとして
は、半導体レーザーを使用しており、装置を小型化する
ことが可能である。
【0018】上記の発泡ユニットFM1は、移動装置6
0(図1)に取り付けられており、発泡制御データに基
づいてシート状の発泡性素材FB上を2次元的に移動す
ることが可能な構成を有する。移動装置60は、X方向
およびY方向の各方向に移動可能な可動部をモータなど
の駆動装置により駆動される可動機構として設けられ
る。これにより、シート状の発泡性素材FBの2次元平
面内の任意の位置において加熱発泡を行うことが可能で
ある。
0(図1)に取り付けられており、発泡制御データに基
づいてシート状の発泡性素材FB上を2次元的に移動す
ることが可能な構成を有する。移動装置60は、X方向
およびY方向の各方向に移動可能な可動部をモータなど
の駆動装置により駆動される可動機構として設けられ
る。これにより、シート状の発泡性素材FBの2次元平
面内の任意の位置において加熱発泡を行うことが可能で
ある。
【0019】また、上記の発泡性素材FBとしてはシー
ト状の発泡性素材FBを用いるが、十分な発泡量を確保
するため、このシート状の発泡性素材FBは大きな厚み
を有することが望まれる。また、この大きな厚みを有す
るシート状の発泡性素材FBを大きく発泡させるため、
発泡ユニットFMは発泡性素材FBの内部を直接的に加
熱する。
ト状の発泡性素材FBを用いるが、十分な発泡量を確保
するため、このシート状の発泡性素材FBは大きな厚み
を有することが望まれる。また、この大きな厚みを有す
るシート状の発泡性素材FBを大きく発泡させるため、
発泡ユニットFMは発泡性素材FBの内部を直接的に加
熱する。
【0020】具体的には、図3(a)の拡大図に示すよ
うに、対物レンズOLによって赤外レーザー光Lを収束
させてシート状の発泡性素材FBの「内部」の所定の位
置(たとえば、発泡性素材FBの厚み方向における中央
位置、あるいは当該中央位置よりも表面側の位置など)
において赤外レーザー光Lの焦点Fを合わせることによ
り、発泡性素材FBの内部を加熱して発泡させる。この
場合、赤外レーザー光Lの焦点Fをシート状の発泡性素
材FBの「表面」に合わせ当該表面からの伝導熱によっ
て加熱する場合に比べて、シート状の発泡性素材FBの
「内部」を直接的に加熱することが可能になるので、十
分な発泡量を確保することが可能になる。すなわち、図
3(b)に示すように、発泡性素材FBにおいて、大き
な発泡高さHを有する凸部を正確に形成することができ
る。
うに、対物レンズOLによって赤外レーザー光Lを収束
させてシート状の発泡性素材FBの「内部」の所定の位
置(たとえば、発泡性素材FBの厚み方向における中央
位置、あるいは当該中央位置よりも表面側の位置など)
において赤外レーザー光Lの焦点Fを合わせることによ
り、発泡性素材FBの内部を加熱して発泡させる。この
場合、赤外レーザー光Lの焦点Fをシート状の発泡性素
材FBの「表面」に合わせ当該表面からの伝導熱によっ
て加熱する場合に比べて、シート状の発泡性素材FBの
「内部」を直接的に加熱することが可能になるので、十
分な発泡量を確保することが可能になる。すなわち、図
3(b)に示すように、発泡性素材FBにおいて、大き
な発泡高さHを有する凸部を正確に形成することができ
る。
【0021】これは、発泡性素材FBの「表面」を加熱
して伝導熱によって発泡性素材FB内部の加熱を行う場
合には、熱の伝導、拡散により発泡部が(シート状の発
泡性素材の)平面方向に広がるため正確な形状を作成す
ることが困難であるが、この実施形態に示すように、発
泡性素材FBの内部において赤外レーザー光の焦点Fを
合わせることによって発泡性素材FBの内部を直接的に
加熱することによれば、平面的な広がりを抑制しつつ当
該任意の位置の発泡を選択的に行うことが可能になるも
のと考えられる。
して伝導熱によって発泡性素材FB内部の加熱を行う場
合には、熱の伝導、拡散により発泡部が(シート状の発
泡性素材の)平面方向に広がるため正確な形状を作成す
ることが困難であるが、この実施形態に示すように、発
泡性素材FBの内部において赤外レーザー光の焦点Fを
合わせることによって発泡性素材FBの内部を直接的に
加熱することによれば、平面的な広がりを抑制しつつ当
該任意の位置の発泡を選択的に行うことが可能になるも
のと考えられる。
【0022】また、より詳細には次のようにして赤外レ
ーザー光Lを収束させることにより上記の動作が可能に
なる。図4は、焦点F付近における発泡性素材FBの拡
大断面図であり、赤外レーザー光Lの収束の様子を示す
概念図である。図4に示すように、集光角(2×φ)が
比較的小さな角度となるように赤外レーザー光を収束さ
せ、発泡性素材FB中における赤外線レーザー光Lの立
体的な合焦範囲FCが、発泡性素材FBの深さ方向(Z
方向)には比較的広がっており、かつ発泡性素材FDの
面内XYについては比較的小さくなるように光学系を調
整しておく。たとえば、合焦範囲FCとして、発泡性素
材FBの厚み方向Zについてはその発泡性素材FBの厚
みの1/2〜1/1程度となり、発泡性素材FBの面内
XYについてはそれよりも小さくなるように光学系を設
定することが好ましい。このようにすると、合焦範囲F
CのZ方向の大きさFZがXY方向に対して比較的大き
な値となる、すなわち、立体的な合焦範囲がZ方向に長
い柱状になるため、XY面内方向での分解能は高くしつ
つ、Z方向については、赤外線レーザーの照射量によっ
て発泡量を広いレンジで制御できる。
ーザー光Lを収束させることにより上記の動作が可能に
なる。図4は、焦点F付近における発泡性素材FBの拡
大断面図であり、赤外レーザー光Lの収束の様子を示す
概念図である。図4に示すように、集光角(2×φ)が
比較的小さな角度となるように赤外レーザー光を収束さ
せ、発泡性素材FB中における赤外線レーザー光Lの立
体的な合焦範囲FCが、発泡性素材FBの深さ方向(Z
方向)には比較的広がっており、かつ発泡性素材FDの
面内XYについては比較的小さくなるように光学系を調
整しておく。たとえば、合焦範囲FCとして、発泡性素
材FBの厚み方向Zについてはその発泡性素材FBの厚
みの1/2〜1/1程度となり、発泡性素材FBの面内
XYについてはそれよりも小さくなるように光学系を設
定することが好ましい。このようにすると、合焦範囲F
CのZ方向の大きさFZがXY方向に対して比較的大き
な値となる、すなわち、立体的な合焦範囲がZ方向に長
い柱状になるため、XY面内方向での分解能は高くしつ
つ、Z方向については、赤外線レーザーの照射量によっ
て発泡量を広いレンジで制御できる。
【0023】そして、赤外線レーザー光の照射パワーを
変更できるように構成した場合は、発泡性素材FBの表
面に沿ってほぼ等しい速度で走査しつつ、赤外レーザー
光のパワーを、造形すべき立体形状の局所的高さに応じ
て変化させる。これにより、発泡性素材FBにおいて、
大きな発泡高さHを有する凸部を正確に形成することが
できる。
変更できるように構成した場合は、発泡性素材FBの表
面に沿ってほぼ等しい速度で走査しつつ、赤外レーザー
光のパワーを、造形すべき立体形状の局所的高さに応じ
て変化させる。これにより、発泡性素材FBにおいて、
大きな発泡高さHを有する凸部を正確に形成することが
できる。
【0024】また、赤外線レーザー光を一定パワーでの
照射する場合は、ひとつの場所での照射量はその場所で
の照射時間にほぼ比例するため、赤外レーザー光で走査
する際の走査速度を、造形すべき立体形状の局所的高さ
に応じて変化させればよい。より具体的には、局所的高
さが高い場所ほど走査速度を低下させることによって所
望の立体形状を造形できる。
照射する場合は、ひとつの場所での照射量はその場所で
の照射時間にほぼ比例するため、赤外レーザー光で走査
する際の走査速度を、造形すべき立体形状の局所的高さ
に応じて変化させればよい。より具体的には、局所的高
さが高い場所ほど走査速度を低下させることによって所
望の立体形状を造形できる。
【0025】<A−2.動作>次に、図5に示すフロー
チャートを用いて発泡造形装置100の動作について説
明する。
チャートを用いて発泡造形装置100の動作について説
明する。
【0026】まず、形状情報作成部20において複写対
象となる立体物の形状情報(形状データ)を作成する
(ステップS1)。これは、コンピュータを用いて作成
された、またはコンピュータに与える立体物の形状デー
タや、3次元測定器などで測定した立体物の形状データ
に基づいて作成される。
象となる立体物の形状情報(形状データ)を作成する
(ステップS1)。これは、コンピュータを用いて作成
された、またはコンピュータに与える立体物の形状デー
タや、3次元測定器などで測定した立体物の形状データ
に基づいて作成される。
【0027】形状情報作成部20で作成した形状情報を
データ処理部30に入力し(ステップS2)、形状情報
を発泡制御データに変換する(ステップS3)。発泡制
御データは、発泡性素材FB上において発泡ユニットF
Mを走査させる走査経路(走査パス)、走査速度、各発
泡部の発泡高さに応じて各発泡部に投入する熱量、加熱
温度に関するデータを含んでいる。
データ処理部30に入力し(ステップS2)、形状情報
を発泡制御データに変換する(ステップS3)。発泡制
御データは、発泡性素材FB上において発泡ユニットF
Mを走査させる走査経路(走査パス)、走査速度、各発
泡部の発泡高さに応じて各発泡部に投入する熱量、加熱
温度に関するデータを含んでいる。
【0028】次に、制御部40において発泡制御データ
に基づいて設定された発泡性素材FBの所定位置を発泡
ユニットFMにより加熱して発泡させる(ステップS
4)。この加熱は発泡部の高さと投入熱量に関するデー
タに基づいて行われるので、発泡高さが異なれば投入熱
量が異なる。
に基づいて設定された発泡性素材FBの所定位置を発泡
ユニットFMにより加熱して発泡させる(ステップS
4)。この加熱は発泡部の高さと投入熱量に関するデー
タに基づいて行われるので、発泡高さが異なれば投入熱
量が異なる。
【0029】そして、制御部40において所定位置の発
泡部に対して設定された熱量を与えたか否かを確認し
(ステップS5)、設定された熱量を与えていない場合
にはステップS4の動作を繰り返し、設定された熱量を
与えた場合には、全ての発泡部の発泡が完了したか否か
を確認し(ステップS6)、発泡が完了した場合には加
熱動作を終了し、発泡が完了していない場合には、次の
所定位置へ移動させて、ステップS4以降の動作を繰り
返すことになる。
泡部に対して設定された熱量を与えたか否かを確認し
(ステップS5)、設定された熱量を与えていない場合
にはステップS4の動作を繰り返し、設定された熱量を
与えた場合には、全ての発泡部の発泡が完了したか否か
を確認し(ステップS6)、発泡が完了した場合には加
熱動作を終了し、発泡が完了していない場合には、次の
所定位置へ移動させて、ステップS4以降の動作を繰り
返すことになる。
【0030】なお、ステップS4の動作は、1つの発泡
部に対して設定熱量に達するまで連続して加熱を行うよ
うにしてもよいが、1つの発泡部に対する加熱をある程
度の熱量に達するまで行った後、他の発泡部上に発泡ユ
ニットFMを移動させて加熱するという動作を繰り返
し、全ての発泡部上を複数回走査しながら最終的に各発
泡部にそれぞれ設定された熱量を投入するというよう
に、積算的に各発泡部を加熱するようにしてもよい。
部に対して設定熱量に達するまで連続して加熱を行うよ
うにしてもよいが、1つの発泡部に対する加熱をある程
度の熱量に達するまで行った後、他の発泡部上に発泡ユ
ニットFMを移動させて加熱するという動作を繰り返
し、全ての発泡部上を複数回走査しながら最終的に各発
泡部にそれぞれ設定された熱量を投入するというよう
に、積算的に各発泡部を加熱するようにしてもよい。
【0031】図6に発泡性素材上に半立体画像を形成し
た場合の概念図を示す。図6においては、発泡性素材F
B上に四角錐状の発泡部FPが形成されている。このよ
うに、発泡量を制御することで任意の形状の発泡部FP
を形成することができる。
た場合の概念図を示す。図6においては、発泡性素材F
B上に四角錐状の発泡部FPが形成されている。このよ
うに、発泡量を制御することで任意の形状の発泡部FP
を形成することができる。
【0032】なお、図1に示した発泡造形装置100に
おいては、発泡ユニットFMを1つ有する構成であった
が、発泡ユニットFMを複数有する構成であってもよ
い。発泡性素材FB上に複数の発泡ユニットFMを配置
し、同時に加熱動作を行えば、半立体画像の形成時間を
短縮することができる。
おいては、発泡ユニットFMを1つ有する構成であった
が、発泡ユニットFMを複数有する構成であってもよ
い。発泡性素材FB上に複数の発泡ユニットFMを配置
し、同時に加熱動作を行えば、半立体画像の形成時間を
短縮することができる。
【0033】以上説明したように、本発明の第1実施形
態に係る発泡造形装置100においては、発泡ユニット
FMは、発泡性素材FBの内部において赤外レーザー光
Lの焦点Fを合わせて加熱することにより発泡性素材F
Bを効率よく発泡させ、複写対象となる立体物の形状情
報に基づいて作成された発泡制御データにより、発泡性
素材への投入熱量を制御することで発泡量、すなわち発
泡高さを制御するので、立体物の形状を半立体画像とし
て正確に再現すること、言い換えれば、複写対象となる
立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体画像を得るこ
とができる。
態に係る発泡造形装置100においては、発泡ユニット
FMは、発泡性素材FBの内部において赤外レーザー光
Lの焦点Fを合わせて加熱することにより発泡性素材F
Bを効率よく発泡させ、複写対象となる立体物の形状情
報に基づいて作成された発泡制御データにより、発泡性
素材への投入熱量を制御することで発泡量、すなわち発
泡高さを制御するので、立体物の形状を半立体画像とし
て正確に再現すること、言い換えれば、複写対象となる
立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体画像を得るこ
とができる。
【0034】また、制御部40は、立体物の形状データ
に基づいて発泡手段から発泡性素材内部の所定の位置に
与える熱量を制御することにより、発泡性素材の発泡高
さを制御するので、複写対象となる立体物の凹凸形状を
正確に再現した半立体画像を簡易に得ることができる。
に基づいて発泡手段から発泡性素材内部の所定の位置に
与える熱量を制御することにより、発泡性素材の発泡高
さを制御するので、複写対象となる立体物の凹凸形状を
正確に再現した半立体画像を簡易に得ることができる。
【0035】<B.第2実施形態> <B−1.装置構成>上記第1実施形態においては、発
泡性素材FBの内部の所定の位置において、赤外レーザ
ー光Lの焦点Fを合わせる場合を示したが、この第2実
施形態においては、この焦点Fの位置を加熱発泡の進行
に応じて発泡性素材FBの厚み方向に移動させる場合に
ついて説明する。
泡性素材FBの内部の所定の位置において、赤外レーザ
ー光Lの焦点Fを合わせる場合を示したが、この第2実
施形態においては、この焦点Fの位置を加熱発泡の進行
に応じて発泡性素材FBの厚み方向に移動させる場合に
ついて説明する。
【0036】この第2実施形態に係る発泡造形装置20
0は、第1実施形態に係る発泡造形装置100とほぼ同
様の構成を有している。以下では、相違点を中心に説明
する。
0は、第1実施形態に係る発泡造形装置100とほぼ同
様の構成を有している。以下では、相違点を中心に説明
する。
【0037】図7は、レーザー光を用いた発泡ユニット
FM2の構成を示す図である。図7に示すように発泡ユ
ニットFM2は、図2の発泡ユニットFM1と同様、レ
ーザー光源LDと、コリメートレンズCLおよび対物レ
ンズOLを含む光学系OPとを有している。そして、発
泡ユニットFM2は、これらの構成に加えてさらに駆動
部50を有している。駆動部50は、対物レンズOLに
接続されており、対物レンズOLを赤外レーザー光Lの
光軸方向(図7の白矢印方向)において発泡性素材FB
に対して移動することが可能である。具体的には、対物
レンズOLのホルダー部などの筐体をギア、モータなど
を用いて駆動するように構成される。
FM2の構成を示す図である。図7に示すように発泡ユ
ニットFM2は、図2の発泡ユニットFM1と同様、レ
ーザー光源LDと、コリメートレンズCLおよび対物レ
ンズOLを含む光学系OPとを有している。そして、発
泡ユニットFM2は、これらの構成に加えてさらに駆動
部50を有している。駆動部50は、対物レンズOLに
接続されており、対物レンズOLを赤外レーザー光Lの
光軸方向(図7の白矢印方向)において発泡性素材FB
に対して移動することが可能である。具体的には、対物
レンズOLのホルダー部などの筐体をギア、モータなど
を用いて駆動するように構成される。
【0038】また、光学系OPは、赤外レーザー光Lの
光軸LAがシート状の発泡性素材FBの表面に対して垂
直となるように配置されている。したがって、対物レン
ズOLを赤外レーザー光Lの光軸LA方向に移動するこ
とによって、焦点Fを光軸LA方向ひいてはシート状の
発泡性素材FBの厚み方向に移動させて、厚み方向に走
査することができる。
光軸LAがシート状の発泡性素材FBの表面に対して垂
直となるように配置されている。したがって、対物レン
ズOLを赤外レーザー光Lの光軸LA方向に移動するこ
とによって、焦点Fを光軸LA方向ひいてはシート状の
発泡性素材FBの厚み方向に移動させて、厚み方向に走
査することができる。
【0039】さらに、データ処理部30で生成された発
泡制御データは、各発泡部に投入する熱量、加熱温度に
加えて、対物レンズOLのレンズ駆動に関するデータ
(たとえば、駆動速度、駆動高さ(位置)などのデー
タ)をさらに含んでいる。これらのデータは、発泡性素
材FB上において発泡ユニットFMを走査させる走査経
路(走査パス)、走査速度、各発泡部の発泡高さに応じ
て定められる。このような発泡制御データに基づいて、
制御部40は、駆動部50を介して対物レンズOLの駆
動制御を行う。
泡制御データは、各発泡部に投入する熱量、加熱温度に
加えて、対物レンズOLのレンズ駆動に関するデータ
(たとえば、駆動速度、駆動高さ(位置)などのデー
タ)をさらに含んでいる。これらのデータは、発泡性素
材FB上において発泡ユニットFMを走査させる走査経
路(走査パス)、走査速度、各発泡部の発泡高さに応じ
て定められる。このような発泡制御データに基づいて、
制御部40は、駆動部50を介して対物レンズOLの駆
動制御を行う。
【0040】なお、この実施形態においては、発泡の方
向を規制するようにシート状の基材(基材層)BPの一
方面上に発泡性素材(発泡層)FBがコーティングされ
た発泡シートSH(図7,図8参照)を使用する場合を
示しているが、図1に示すようなシート状の発泡性素材
FBを用いた場合も同様である。基材層BPとしては、
例えば紙、あるいはPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)などの樹脂シートが使用できる。
向を規制するようにシート状の基材(基材層)BPの一
方面上に発泡性素材(発泡層)FBがコーティングされ
た発泡シートSH(図7,図8参照)を使用する場合を
示しているが、図1に示すようなシート状の発泡性素材
FBを用いた場合も同様である。基材層BPとしては、
例えば紙、あるいはPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)などの樹脂シートが使用できる。
【0041】<B−2.装置動作>この第2実施形態で
は、このような駆動制御に基づいて対物レンズOLを移
動させることにより、赤外レーザー光Lの焦点Fの位置
を発泡性素材FBの厚み方向(ここでは赤外レーザー光
Lの光軸方向)において発泡性素材FBに対して相対的
に移動させることにより発泡性素材FBの発泡高さを制
御する。そして、加熱発泡動作の詳細を示す概念図であ
る図8に示すような加熱発泡動作を行うことにより、第
1実施形態に比べて、発泡性素材FBをさらに大きく
(高く)発泡させることができる。
は、このような駆動制御に基づいて対物レンズOLを移
動させることにより、赤外レーザー光Lの焦点Fの位置
を発泡性素材FBの厚み方向(ここでは赤外レーザー光
Lの光軸方向)において発泡性素材FBに対して相対的
に移動させることにより発泡性素材FBの発泡高さを制
御する。そして、加熱発泡動作の詳細を示す概念図であ
る図8に示すような加熱発泡動作を行うことにより、第
1実施形態に比べて、発泡性素材FBをさらに大きく
(高く)発泡させることができる。
【0042】そのため、まず、図8(a)に示すよう
に、赤外レーザー光Lの焦点Fを発泡性素材FBの表面
近傍位置に合わせることにより、表面近傍の発泡性素材
FBを加熱発泡させる。つぎに、図8(b)に示すよう
に、赤外レーザー光Lの焦点Fを発泡性素材FBの表面
近傍から内部側(下側)の位置へと移動させることによ
り、その焦点位置近傍の発泡性素材FBを加熱発泡させ
る。さらに、図8(c),(d)に示すように、加熱発
泡の進行に応じて、焦点Fの位置を徐々にさらに下側に
移動させていく。
に、赤外レーザー光Lの焦点Fを発泡性素材FBの表面
近傍位置に合わせることにより、表面近傍の発泡性素材
FBを加熱発泡させる。つぎに、図8(b)に示すよう
に、赤外レーザー光Lの焦点Fを発泡性素材FBの表面
近傍から内部側(下側)の位置へと移動させることによ
り、その焦点位置近傍の発泡性素材FBを加熱発泡させ
る。さらに、図8(c),(d)に示すように、加熱発
泡の進行に応じて、焦点Fの位置を徐々にさらに下側に
移動させていく。
【0043】ここにおいて、焦点Fは赤外レーザー光L
の結像点であることから、赤外レーザー光Lにより与え
られるエネルギーについて、その他の位置に比べて高い
エネルギー密度(熱密度)を有している。また、発泡性
素材FBは、所定の閾値以上の熱が与えられないと実質
的に発泡し始めず、その閾値以上の熱に対してはその熱
量に応じた発泡を行うという性質がある。このため、立
体的な合焦範囲の内部ではほぼ発泡閾値以上の熱量とな
り、立体的な合焦範囲の外部ではほぼ発泡閾値以下の熱
量となるように赤外線レーザー光Lのエネルギー(照射
パワー)を調整しておく。これにより、焦点Fの近傍位
置を選択的に加熱発泡させることが可能になる。逆に言
えば、発泡性素材FBの発泡閾値以上の熱が生じるよう
な空間的範囲が、このような赤外線レーザー加熱におけ
る立体的な合焦範囲FC(図9など参照)ということに
なる。
の結像点であることから、赤外レーザー光Lにより与え
られるエネルギーについて、その他の位置に比べて高い
エネルギー密度(熱密度)を有している。また、発泡性
素材FBは、所定の閾値以上の熱が与えられないと実質
的に発泡し始めず、その閾値以上の熱に対してはその熱
量に応じた発泡を行うという性質がある。このため、立
体的な合焦範囲の内部ではほぼ発泡閾値以上の熱量とな
り、立体的な合焦範囲の外部ではほぼ発泡閾値以下の熱
量となるように赤外線レーザー光Lのエネルギー(照射
パワー)を調整しておく。これにより、焦点Fの近傍位
置を選択的に加熱発泡させることが可能になる。逆に言
えば、発泡性素材FBの発泡閾値以上の熱が生じるよう
な空間的範囲が、このような赤外線レーザー加熱におけ
る立体的な合焦範囲FC(図9など参照)ということに
なる。
【0044】また、ここでは図9に示すように、集光角
(2×φ)が比較的大きな角度となるように赤外レーザ
ー光を収束させ、立体的な合焦範囲FCのZ方向の大き
さFZについても小さな値となるように光学系を調整し
ておく。言い換えれば、発泡性素材FB中における赤外
線レーザー光の立体的な合焦範囲FCが、XYZのいず
れの方向についても比較的小さくなるように光学系を調
整しておく。これによって立体的な合焦範囲が各方向に
小さくなるため、XY面内での分解能と、Z方向の発泡
分解能との双方を高くすることができる。
(2×φ)が比較的大きな角度となるように赤外レーザ
ー光を収束させ、立体的な合焦範囲FCのZ方向の大き
さFZについても小さな値となるように光学系を調整し
ておく。言い換えれば、発泡性素材FB中における赤外
線レーザー光の立体的な合焦範囲FCが、XYZのいず
れの方向についても比較的小さくなるように光学系を調
整しておく。これによって立体的な合焦範囲が各方向に
小さくなるため、XY面内での分解能と、Z方向の発泡
分解能との双方を高くすることができる。
【0045】つぎに、具体的な発泡造形装置200の動
作について、第1実施形態の発泡造形装置100に関す
る図5のフローチャートを参照しながら、両者の相違点
を中心に説明する。
作について、第1実施形態の発泡造形装置100に関す
る図5のフローチャートを参照しながら、両者の相違点
を中心に説明する。
【0046】発泡造形装置200においては、図5のフ
ローチャートのステップS3において、レンズ駆動に関
するデータ(たとえば、駆動速度、駆動高さ(位置)な
どのデータ)を含む発泡制御データを作成し、ステップ
S4において、これらの発泡制御データに基づいて、発
泡性素材FBの所定位置(設定位置)を発泡ユニットF
Mにより加熱して発泡させる。この発泡動作は、焦点F
の位置に関して、シート状の発泡性素材FBの平面位置
(X,Y)に加えて、さらにシート状の発泡性素材FB
の厚み方向の位置Zをも制御しながら、設定された所定
量の熱量を与えることにより行われる。
ローチャートのステップS3において、レンズ駆動に関
するデータ(たとえば、駆動速度、駆動高さ(位置)な
どのデータ)を含む発泡制御データを作成し、ステップ
S4において、これらの発泡制御データに基づいて、発
泡性素材FBの所定位置(設定位置)を発泡ユニットF
Mにより加熱して発泡させる。この発泡動作は、焦点F
の位置に関して、シート状の発泡性素材FBの平面位置
(X,Y)に加えて、さらにシート状の発泡性素材FB
の厚み方向の位置Zをも制御しながら、設定された所定
量の熱量を与えることにより行われる。
【0047】たとえば、発泡性素材FBの上面からZ方
向(図示例では下向き)に走査を始め、焦点Fを所定の
移動速度(レンズの駆動速度)で連続的に移動させつ
つ、目標とする発泡高さに相当する深さ(Z方向位置)
に到達するまで、そのXY位置での赤外線レーザー光の
照射を行うことができる。あるいは、図8(a)〜
(d)のそれぞれに対応する焦点Fの位置Z1〜Z4の
それぞれに応じた赤外レーザー光の照射時間をそれぞれ
設定しておき、焦点Fの各位置Z1〜Z4において各設
定照射時間だけ赤外レーザー光を照射してもよい。この
ようにして、所定の発泡高さとなるようにエネルギーを
与えることができる。この場合、発泡性素材FBに対し
て与えられるべき所定量の熱量は、各位置における照射
時間や移動速度などを考慮した上で、Z方向の各位置に
応じた所定の位置に与える熱量として設定されることに
なる。
向(図示例では下向き)に走査を始め、焦点Fを所定の
移動速度(レンズの駆動速度)で連続的に移動させつ
つ、目標とする発泡高さに相当する深さ(Z方向位置)
に到達するまで、そのXY位置での赤外線レーザー光の
照射を行うことができる。あるいは、図8(a)〜
(d)のそれぞれに対応する焦点Fの位置Z1〜Z4の
それぞれに応じた赤外レーザー光の照射時間をそれぞれ
設定しておき、焦点Fの各位置Z1〜Z4において各設
定照射時間だけ赤外レーザー光を照射してもよい。この
ようにして、所定の発泡高さとなるようにエネルギーを
与えることができる。この場合、発泡性素材FBに対し
て与えられるべき所定量の熱量は、各位置における照射
時間や移動速度などを考慮した上で、Z方向の各位置に
応じた所定の位置に与える熱量として設定されることに
なる。
【0048】その他の動作は、第1実施形態と同様であ
り、制御部40において所定位置の発泡部に対して設定
された熱量を与えたか否かを確認し(ステップS5)、
設定された熱量を与えていない場合にはステップS4の
動作を繰り返し、設定された熱量を与えた場合には、全
ての発泡部の発泡が完了したか否かを確認し(ステップ
S6)、発泡が完了した場合には加熱動作を終了し、発
泡が完了していない場合には、次の所定位置へ移動させ
て、ステップS4以降の動作を繰り返すことになる。
り、制御部40において所定位置の発泡部に対して設定
された熱量を与えたか否かを確認し(ステップS5)、
設定された熱量を与えていない場合にはステップS4の
動作を繰り返し、設定された熱量を与えた場合には、全
ての発泡部の発泡が完了したか否かを確認し(ステップ
S6)、発泡が完了した場合には加熱動作を終了し、発
泡が完了していない場合には、次の所定位置へ移動させ
て、ステップS4以降の動作を繰り返すことになる。
【0049】このように赤外レーザー光Lの焦点Fの位
置を発泡性素材FBの厚み方向(ここでは赤外レーザー
光Lの光軸方向)において発泡性素材FBに対して相対
的に移動させることにより発泡性素材FBをさらに大き
く発泡させることができる。言い換えれば、さらに大き
な最大発泡量を確保することができることになる。
置を発泡性素材FBの厚み方向(ここでは赤外レーザー
光Lの光軸方向)において発泡性素材FBに対して相対
的に移動させることにより発泡性素材FBをさらに大き
く発泡させることができる。言い換えれば、さらに大き
な最大発泡量を確保することができることになる。
【0050】しかも、その隆起方向に対して直交する平
面方向への膨張(いわゆる「広がり」)を抑制しつつ大
きな発泡量を確保することが可能であるので、シート状
の発泡性素材FBにおける任意の2次元位置(X,Y)
において、選択的に所望の高さZ(H)を有するように
発泡させることができる。この発泡高さHの制御は、発
泡制御データに基づいて、上記の制御部40により行わ
れる。
面方向への膨張(いわゆる「広がり」)を抑制しつつ大
きな発泡量を確保することが可能であるので、シート状
の発泡性素材FBにおける任意の2次元位置(X,Y)
において、選択的に所望の高さZ(H)を有するように
発泡させることができる。この発泡高さHの制御は、発
泡制御データに基づいて、上記の制御部40により行わ
れる。
【0051】以上説明したように、第2実施形態に係る
発泡造形装置200によれば、シート状の発泡性素材F
Bの任意の位置を選択的に十分に発泡させて大きな発泡
高さHを有する凸部を形成することができるので、複写
対象となる立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体画
像を得ることができる。
発泡造形装置200によれば、シート状の発泡性素材F
Bの任意の位置を選択的に十分に発泡させて大きな発泡
高さHを有する凸部を形成することができるので、複写
対象となる立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体画
像を得ることができる。
【0052】なお、上記においては、対物レンズOLが
駆動部50により発泡性素材FBの厚み方向に移動され
る場合を示したが、焦点Fの位置が発泡性素材FBの厚
み方向において発泡性素材FBに対して相対的に移動す
ればよく、逆に、対物レンズOLを固定した状態で発泡
性素材FBが移動することにより、上記の発泡性素材F
Bの厚み方向における焦点Fの相対的な移動を実現して
もよい。具体的には、発泡性素材FBを載置する載置台
(図示せず)を移動させることによって実現可能であ
る。
駆動部50により発泡性素材FBの厚み方向に移動され
る場合を示したが、焦点Fの位置が発泡性素材FBの厚
み方向において発泡性素材FBに対して相対的に移動す
ればよく、逆に、対物レンズOLを固定した状態で発泡
性素材FBが移動することにより、上記の発泡性素材F
Bの厚み方向における焦点Fの相対的な移動を実現して
もよい。具体的には、発泡性素材FBを載置する載置台
(図示せず)を移動させることによって実現可能であ
る。
【0053】<C.第3実施形態> <C−1.装置構成>図10は、本発明の第3実施形態
に係る発泡造形装置300の構成を示す図である。図1
0において発泡造形装置300は、図7と同様の発泡ユ
ニットFM2、形状情報作成部20、データ処理部3
0、制御部40に加えて発泡ユニットFM2により発泡
された発泡性素材FBの発泡量(発泡高さ)を計測する
発泡量計測ユニットFD(FD1)を備えている。
に係る発泡造形装置300の構成を示す図である。図1
0において発泡造形装置300は、図7と同様の発泡ユ
ニットFM2、形状情報作成部20、データ処理部3
0、制御部40に加えて発泡ユニットFM2により発泡
された発泡性素材FBの発泡量(発泡高さ)を計測する
発泡量計測ユニットFD(FD1)を備えている。
【0054】第3実施形態においても、第2実施形態と
同様、発泡性素材FBとして、発泡の方向を規制するよ
うにシート状の基材BPの一方面上に発泡性素材FBが
コーティングされた発泡シートSHを使用している。ま
た、発泡ユニットFM2おいて、対物レンズOLが発泡
性素材FB(発泡シートSH)の厚み方向(図中の白矢
印方向)に移動することにより、赤外レーザー光Lの焦
点Fを発泡性素材FB内において移動させながら発泡加
熱を行う点でも同様である。以下では、第2実施形態と
の相違点を中心に説明する。
同様、発泡性素材FBとして、発泡の方向を規制するよ
うにシート状の基材BPの一方面上に発泡性素材FBが
コーティングされた発泡シートSHを使用している。ま
た、発泡ユニットFM2おいて、対物レンズOLが発泡
性素材FB(発泡シートSH)の厚み方向(図中の白矢
印方向)に移動することにより、赤外レーザー光Lの焦
点Fを発泡性素材FB内において移動させながら発泡加
熱を行う点でも同様である。以下では、第2実施形態と
の相違点を中心に説明する。
【0055】この実施形態では、基材BP側(図中下
側)に発泡ユニットFM(FM2)を配置するととも
に、発泡性素材FB側(図中上側)に発泡量計測ユニッ
トFDをさらに配置している。このように、発泡ユニッ
トFMと発泡量計測ユニットFDとを発泡性素材FBを
間に挟んで対向して配設する構成により、発泡量をリア
ルタイムで計測することができる。これにより、基材B
P側から発泡性素材FBを加熱しながら発泡量をリアル
タイムで計測できる。
側)に発泡ユニットFM(FM2)を配置するととも
に、発泡性素材FB側(図中上側)に発泡量計測ユニッ
トFDをさらに配置している。このように、発泡ユニッ
トFMと発泡量計測ユニットFDとを発泡性素材FBを
間に挟んで対向して配設する構成により、発泡量をリア
ルタイムで計測することができる。これにより、基材B
P側から発泡性素材FBを加熱しながら発泡量をリアル
タイムで計測できる。
【0056】このうち発泡量計測ユニットFD(FD
1)は、発泡ユニットFMが形成した発泡部の発泡量
(発泡高さ)を計測し、その結果を制御部40にフィー
ドバックする機能を有している。制御部40では発泡量
の情報に基づいて発泡ユニットFM(FM2)を制御
し、発泡部に与える熱量をコントロールする。
1)は、発泡ユニットFMが形成した発泡部の発泡量
(発泡高さ)を計測し、その結果を制御部40にフィー
ドバックする機能を有している。制御部40では発泡量
の情報に基づいて発泡ユニットFM(FM2)を制御
し、発泡部に与える熱量をコントロールする。
【0057】図10に示すように、発泡量計測ユニット
FD1は、レーザー光源LD1と、レーザー光源LD1
から放射されたレーザー光を収束させ、かつ所定位置に
導く光学系OP1と、レーザー光の光軸に対してその光
軸が所定角度をなすように配置された位置センサPSと
を有している。
FD1は、レーザー光源LD1と、レーザー光源LD1
から放射されたレーザー光を収束させ、かつ所定位置に
導く光学系OP1と、レーザー光の光軸に対してその光
軸が所定角度をなすように配置された位置センサPSと
を有している。
【0058】位置センサPSは光学系と、光学系の光軸
上に配置された半導体位置検出器(PSD:Semiconduc
tor Position Sensitive Device)を有し、発泡性素材
FB上に照射されたレーザースポットの反射光が光学系
に結像される構成となっている。
上に配置された半導体位置検出器(PSD:Semiconduc
tor Position Sensitive Device)を有し、発泡性素材
FB上に照射されたレーザースポットの反射光が光学系
に結像される構成となっている。
【0059】そして、発泡性素材FBが発泡してレーザ
ー光源LD1からレーザースポットまでの距離が変化す
ると、その変化量はPSD上での変化量として検出さ
れ、PSD上での変化量から発泡高さを知得することが
できる。この手法は光学的三角測量法と呼称される手法
である。
ー光源LD1からレーザースポットまでの距離が変化す
ると、その変化量はPSD上での変化量として検出さ
れ、PSD上での変化量から発泡高さを知得することが
できる。この手法は光学的三角測量法と呼称される手法
である。
【0060】また、上記の発泡ユニットFM2および発
泡量計測ユニットFD1は、図11のような2次元的な
可動機構に取り付けられており、発泡制御データに基づ
いて発泡性素材FB上を2次元的に移動することが可能
な構成を有する。これにより、シート状の発泡性素材F
Bの2次元平面内の任意の位置において加熱発泡を行う
ことが可能である。
泡量計測ユニットFD1は、図11のような2次元的な
可動機構に取り付けられており、発泡制御データに基づ
いて発泡性素材FB上を2次元的に移動することが可能
な構成を有する。これにより、シート状の発泡性素材F
Bの2次元平面内の任意の位置において加熱発泡を行う
ことが可能である。
【0061】図11は、発泡ユニットFM(FM2)お
よび発泡量計測ユニットFD1を、共通の駆動機構に取
り付けた例を示している。
よび発泡量計測ユニットFD1を、共通の駆動機構に取
り付けた例を示している。
【0062】図11において発泡ユニットFMおよび発
泡量計測ユニットFDは、基部BSと、基部BSから対
向して平行に延在するアームAM1およびAM2とで構
成されるヘッド部HDの、アームAM1およびAM2の
先端部に取り付けられている。そしてヘッド部HDは直
交する2方向に移動可能なように駆動装置DXYに取り
付けられている。
泡量計測ユニットFDは、基部BSと、基部BSから対
向して平行に延在するアームAM1およびAM2とで構
成されるヘッド部HDの、アームAM1およびAM2の
先端部に取り付けられている。そしてヘッド部HDは直
交する2方向に移動可能なように駆動装置DXYに取り
付けられている。
【0063】駆動装置DXYは、ヘッド部HDが取り付
けられ、平面上の第1の方向(X方向と呼称)にヘッド
部HDを直線的に移動させるX方向移動軸MLXと、上
記第1の方向に直交する第2の方向(Y方向と呼称)に
X方向移動軸MLXを直線的に移動させるY方向移動軸
MLYとで構成されている。なお、X方向移動軸MLX
およびY方向移動軸MLYの動作制御は、制御部40
(図1参照)によって行われる。
けられ、平面上の第1の方向(X方向と呼称)にヘッド
部HDを直線的に移動させるX方向移動軸MLXと、上
記第1の方向に直交する第2の方向(Y方向と呼称)に
X方向移動軸MLXを直線的に移動させるY方向移動軸
MLYとで構成されている。なお、X方向移動軸MLX
およびY方向移動軸MLYの動作制御は、制御部40
(図1参照)によって行われる。
【0064】また、X方向移動軸MLXおよびY方向移
動軸MLYは、それぞれアクチュエータACXおよびA
CYを有し、その駆動力によってヘッド部HDおよびX
方向移動軸MLXを移動させる。
動軸MLYは、それぞれアクチュエータACXおよびA
CYを有し、その駆動力によってヘッド部HDおよびX
方向移動軸MLXを移動させる。
【0065】このような構成の駆動装置DXYを用い、
発泡シートSHを発泡性素材FBが発泡量計測ユニット
FD側となるように、アームAM1およびAM2の間に
配設することで、発泡ユニットFMと発泡量計測ユニッ
トFDとが、発泡性素材FBを間に挟んで互いの位置関
係を保って移動することになり、精度のよい発泡および
計測が可能となる。
発泡シートSHを発泡性素材FBが発泡量計測ユニット
FD側となるように、アームAM1およびAM2の間に
配設することで、発泡ユニットFMと発泡量計測ユニッ
トFDとが、発泡性素材FBを間に挟んで互いの位置関
係を保って移動することになり、精度のよい発泡および
計測が可能となる。
【0066】なお、以上においては、発泡ユニットFM
および発泡量計測ユニットFDを互いの位置関係を保っ
てX方向およびY方向に移動させる構成について示した
が、発泡ユニットFMおよび発泡量計測ユニットFDは
固定し、発泡シートSHをX方向およびY方向に移動さ
せるようにしてもよい。すなわち図12に示すように、
発泡ユニットFMおよび発泡量計測ユニットFDを、ヘ
ッド部HDの、アームAM1およびAM2の先端部に取
り付け、ヘッド部HDは固定し、発泡シートSHを2次
元的移動装置60によってX方向およびY方向に移動さ
せる。発泡シートSHの移動装置は、図11に示したX
方向移動軸MLXおよびY方向移動軸MLY等を使用す
ることで実現できる。
および発泡量計測ユニットFDを互いの位置関係を保っ
てX方向およびY方向に移動させる構成について示した
が、発泡ユニットFMおよび発泡量計測ユニットFDは
固定し、発泡シートSHをX方向およびY方向に移動さ
せるようにしてもよい。すなわち図12に示すように、
発泡ユニットFMおよび発泡量計測ユニットFDを、ヘ
ッド部HDの、アームAM1およびAM2の先端部に取
り付け、ヘッド部HDは固定し、発泡シートSHを2次
元的移動装置60によってX方向およびY方向に移動さ
せる。発泡シートSHの移動装置は、図11に示したX
方向移動軸MLXおよびY方向移動軸MLY等を使用す
ることで実現できる。
【0067】<C−2.装置動作>次に、図13に示す
フローチャートを用いて発泡造形装置300の動作につ
いて説明する。
フローチャートを用いて発泡造形装置300の動作につ
いて説明する。
【0068】まず、形状情報作成部20において作成し
た複写対象となる立体物の形状情報に基づいて設定され
た発泡性素材FBの所定位置を、制御部40から発泡ユ
ニットFMを制御して加熱し、発泡させる(ステップS
10)。
た複写対象となる立体物の形状情報に基づいて設定され
た発泡性素材FBの所定位置を、制御部40から発泡ユ
ニットFMを制御して加熱し、発泡させる(ステップS
10)。
【0069】なお、形状情報作成部20で作成した形状
情報は、データ処理部30に入力され発泡ユニットFM
の走査経路(走査パス)、走査速度、発泡高さを含む走
査制御データに変換され、制御部40に与えられる。
情報は、データ処理部30に入力され発泡ユニットFM
の走査経路(走査パス)、走査速度、発泡高さを含む走
査制御データに変換され、制御部40に与えられる。
【0070】次に、発泡ユニットFMで加熱して発泡さ
せながら発泡量計測ユニットFDで発泡部の発泡量(発
泡高さ)を計測する(ステップS11)。計測結果は制
御部40に与えられ、各発泡部ごとに設定された設定高
さとの比較を行って、所定位置の発泡部の発泡高さが設
定高さに達したか否かを確認し(ステップS12)、設
定高さに達していない場合には再度加熱を行って計測を
行い、設定高さに達した場合には当該発泡部への加熱動
作を終了する。なお、発泡ユニットFMから発泡性素材
FBに与える熱量は、例えば単位時間に発泡性素材FB
を最小限発泡させる程度とし、単位時間での加熱と、高
さ計測を繰り返すような加熱動作を行う方法を採ること
ができる。
せながら発泡量計測ユニットFDで発泡部の発泡量(発
泡高さ)を計測する(ステップS11)。計測結果は制
御部40に与えられ、各発泡部ごとに設定された設定高
さとの比較を行って、所定位置の発泡部の発泡高さが設
定高さに達したか否かを確認し(ステップS12)、設
定高さに達していない場合には再度加熱を行って計測を
行い、設定高さに達した場合には当該発泡部への加熱動
作を終了する。なお、発泡ユニットFMから発泡性素材
FBに与える熱量は、例えば単位時間に発泡性素材FB
を最小限発泡させる程度とし、単位時間での加熱と、高
さ計測を繰り返すような加熱動作を行う方法を採ること
ができる。
【0071】続いて、走査制御データによって設定され
た全ての発泡部の発泡が完了したか否かを確認し(ステ
ップS13)、発泡が完了した場合には加熱動作を終了
し、発泡が完了していない場合には、次の所定位置へ移
動させて、ステップS10以降の動作を繰り返すことに
なる。
た全ての発泡部の発泡が完了したか否かを確認し(ステ
ップS13)、発泡が完了した場合には加熱動作を終了
し、発泡が完了していない場合には、次の所定位置へ移
動させて、ステップS10以降の動作を繰り返すことに
なる。
【0072】上記のステップS10の加熱発泡動作は、
第2実施形態と同様、対物レンズOLを赤外レーザー光
Lの光軸LA方向に移動することによって、焦点Fを光
軸LA方向ひいてはシート状の発泡性素材FBの厚み方
向(Z方向)に移動しつつ行う。したがって、各発泡部
ごとにこのZ方向の移動動作を伴う加熱発泡動作を行っ
た上で、上記の計測動作(ステップS11)を行って、
1つの発泡部に対して設定高さに達するまで加熱発泡を
行い、その動作を連続的に繰り返すことによって全ての
所定位置に対する発泡を完了させることができる。
第2実施形態と同様、対物レンズOLを赤外レーザー光
Lの光軸LA方向に移動することによって、焦点Fを光
軸LA方向ひいてはシート状の発泡性素材FBの厚み方
向(Z方向)に移動しつつ行う。したがって、各発泡部
ごとにこのZ方向の移動動作を伴う加熱発泡動作を行っ
た上で、上記の計測動作(ステップS11)を行って、
1つの発泡部に対して設定高さに達するまで加熱発泡を
行い、その動作を連続的に繰り返すことによって全ての
所定位置に対する発泡を完了させることができる。
【0073】なお、ステップS10の動作は、1つの発
泡部に対して設定高さに達するまで連続して加熱を繰り
返すようにしてもよいが、1つの発泡部がある程度の高
さに達するまで加熱を行った後、他の発泡部上に発泡ユ
ニットFMを移動させて加熱するという動作を繰り返
し、全ての発泡部上を複数回走査しながら、最終的に各
発泡部をそれぞれの設定高さにするというように、積算
的に各発泡部を加熱するようにしてもよい。この場合に
は、各走査時ごとに焦点FのZ方向の位置を変更して、
徐々に発泡高さを大きくして積算的に各発泡部を加熱発
泡させることができる。
泡部に対して設定高さに達するまで連続して加熱を繰り
返すようにしてもよいが、1つの発泡部がある程度の高
さに達するまで加熱を行った後、他の発泡部上に発泡ユ
ニットFMを移動させて加熱するという動作を繰り返
し、全ての発泡部上を複数回走査しながら、最終的に各
発泡部をそれぞれの設定高さにするというように、積算
的に各発泡部を加熱するようにしてもよい。この場合に
は、各走査時ごとに焦点FのZ方向の位置を変更して、
徐々に発泡高さを大きくして積算的に各発泡部を加熱発
泡させることができる。
【0074】以上説明したように、本発明の第3実施形
態に係る発泡造形装置300においては、発泡部の形成
過程で発泡量計測ユニットFDで発泡高さを計測し、各
発泡部が予め設定された設定高さになるように制御する
ので、立体物の形状を半立体画像として、さらに正確に
再現することができる。
態に係る発泡造形装置300においては、発泡部の形成
過程で発泡量計測ユニットFDで発泡高さを計測し、各
発泡部が予め設定された設定高さになるように制御する
ので、立体物の形状を半立体画像として、さらに正確に
再現することができる。
【0075】<D.変形例>第2実施形態および第3実
施形態においては、駆動部50により対物レンズOLを
移動させることにより焦点Fの位置を厚み方向に移動さ
せていたが、これに限定されない。赤外レーザー光Lの
焦点Fの位置が発泡性素材FBの厚み方向において発泡
性素材FBに対して相対的に移動すればよく、たとえ
ば、逆に対物レンズOLを固定した状態で発泡性素材F
Bを移動させることにより、上記の発泡性素材FBの厚
み方向における焦点Fの相対的な移動を実現してもよ
い。具体的には、発泡性素材FBを載置する載置台(図
示せず)を移動させることによって実現可能である。あ
るいは、光学系OP全体を移動させることにより、上記
のような焦点Fの相対的移動を実現してもよい。
施形態においては、駆動部50により対物レンズOLを
移動させることにより焦点Fの位置を厚み方向に移動さ
せていたが、これに限定されない。赤外レーザー光Lの
焦点Fの位置が発泡性素材FBの厚み方向において発泡
性素材FBに対して相対的に移動すればよく、たとえ
ば、逆に対物レンズOLを固定した状態で発泡性素材F
Bを移動させることにより、上記の発泡性素材FBの厚
み方向における焦点Fの相対的な移動を実現してもよ
い。具体的には、発泡性素材FBを載置する載置台(図
示せず)を移動させることによって実現可能である。あ
るいは、光学系OP全体を移動させることにより、上記
のような焦点Fの相対的移動を実現してもよい。
【0076】また、第2実施形態および第3実施形態に
おいては、赤外レーザー光Lの光軸LAがシート状の発
泡性素材FBの表面に対して垂直となるように光学系O
Pを配置し、対物レンズOLを光軸LA方向(図7参
照)に移動させることにより焦点Fの位置を厚み方向に
移動させていたが、これに限定されない。たとえば、赤
外レーザー光Lの光軸LAがシート状の発泡性素材FB
の表面に対して所定の角度だけ傾いた状態となるように
光学系OPを配置してもよい。この場合には、光学系O
P全体をシート状の発泡性素材FBの断面に平行な平面
内において移動させることによって、あるいは、発泡性
素材FBを載置する載置台(図示せず)を同平面内にお
いて移動させることなどによって、焦点Fを発泡性素材
FBの厚み方向に移動させることが可能である。
おいては、赤外レーザー光Lの光軸LAがシート状の発
泡性素材FBの表面に対して垂直となるように光学系O
Pを配置し、対物レンズOLを光軸LA方向(図7参
照)に移動させることにより焦点Fの位置を厚み方向に
移動させていたが、これに限定されない。たとえば、赤
外レーザー光Lの光軸LAがシート状の発泡性素材FB
の表面に対して所定の角度だけ傾いた状態となるように
光学系OPを配置してもよい。この場合には、光学系O
P全体をシート状の発泡性素材FBの断面に平行な平面
内において移動させることによって、あるいは、発泡性
素材FBを載置する載置台(図示せず)を同平面内にお
いて移動させることなどによって、焦点Fを発泡性素材
FBの厚み方向に移動させることが可能である。
【0077】さらに、上記の発泡ユニットFM(図1な
ど)は、移動装置60などの何らかの可動機構に取り付
けられ、発泡制御データに基づいてシート状の発泡性素
材FB上を2次元的に移動するという構成を有していた
が、これに限定されない。たとえば、赤外レーザー光の
光源LDを2次元的に移動させることなく赤外レーザー
光の光路を変更させることで赤外レーザー光を発泡性素
材FB上において走査させてもよい。
ど)は、移動装置60などの何らかの可動機構に取り付
けられ、発泡制御データに基づいてシート状の発泡性素
材FB上を2次元的に移動するという構成を有していた
が、これに限定されない。たとえば、赤外レーザー光の
光源LDを2次元的に移動させることなく赤外レーザー
光の光路を変更させることで赤外レーザー光を発泡性素
材FB上において走査させてもよい。
【0078】図14は、赤外レーザー光の光路を変更す
ることにより、発泡性素材FB上を赤外レーザー光で走
査する発泡ユニットFM3の構成を示す図である。図1
4において、発泡ユニットFM3は、赤外レーザー光L
を出射するレーザー光源LDと、レーザー光源LDから
出射された赤外レーザー光Lをコリメートするコリメー
トレンズCLと、コリメートされた赤外レーザー光Lを
所望の方向に反射するポリゴンミラーPMと、反射され
た赤外レーザー光Lの焦点を所定平面上において合わせ
るfθレンズFTとを有している。
ることにより、発泡性素材FB上を赤外レーザー光で走
査する発泡ユニットFM3の構成を示す図である。図1
4において、発泡ユニットFM3は、赤外レーザー光L
を出射するレーザー光源LDと、レーザー光源LDから
出射された赤外レーザー光Lをコリメートするコリメー
トレンズCLと、コリメートされた赤外レーザー光Lを
所望の方向に反射するポリゴンミラーPMと、反射され
た赤外レーザー光Lの焦点を所定平面上において合わせ
るfθレンズFTとを有している。
【0079】ポリゴンミラーPMは、反射ミラーを回転
方向に多数取り付けたものであり、その回転角度を変更
することにより赤外レーザー光Lの反射角度を精度良く
調整することができる。このポリゴンミラーPMの傾き
を刻々と変更することで、赤外レーザー光Lの照射位置
を変更でき、発泡性素材FB上を赤外レーザー光LでX
方向に走査することが可能となる。
方向に多数取り付けたものであり、その回転角度を変更
することにより赤外レーザー光Lの反射角度を精度良く
調整することができる。このポリゴンミラーPMの傾き
を刻々と変更することで、赤外レーザー光Lの照射位置
を変更でき、発泡性素材FB上を赤外レーザー光LでX
方向に走査することが可能となる。
【0080】また、fθレンズFTは、たとえば複数の
レンズ群で構成されており、ポリゴンミラーPMの回転
に伴って様々な方向に反射される赤外レーザー光Lをシ
ート状の発泡性素材FBの表面に平行な直線SL上の点
F1,F2,F3などにおいて結像させることが可能で
ある。すなわち、赤外レーザー光Lは、直線SL上に焦
点Fを合わせることができる。ここで、直線SLが発泡
性素材FB内部に存在するように発泡ユニットFM3と
発泡性素材FBとの位置関係を調整すれば、発泡性素材
FBの内部において赤外レーザー光Lの焦点Fを合わせ
て加熱発泡動作を行うことが可能である。さらに、シー
ト状の発泡性素材FBをZ方向(白矢印の方向)に移動
すれば、赤外レーザー光Lの焦点Fの位置を発泡性素材
FBの厚み方向において発泡性素材FBに対して相対的
に移動させることも可能である。なお、X方向のビーム
走査は主走査であり、副走査は光源を含む光学系と発泡
性素材FBとをY方向に相対的に移動させることによっ
て達成される。
レンズ群で構成されており、ポリゴンミラーPMの回転
に伴って様々な方向に反射される赤外レーザー光Lをシ
ート状の発泡性素材FBの表面に平行な直線SL上の点
F1,F2,F3などにおいて結像させることが可能で
ある。すなわち、赤外レーザー光Lは、直線SL上に焦
点Fを合わせることができる。ここで、直線SLが発泡
性素材FB内部に存在するように発泡ユニットFM3と
発泡性素材FBとの位置関係を調整すれば、発泡性素材
FBの内部において赤外レーザー光Lの焦点Fを合わせ
て加熱発泡動作を行うことが可能である。さらに、シー
ト状の発泡性素材FBをZ方向(白矢印の方向)に移動
すれば、赤外レーザー光Lの焦点Fの位置を発泡性素材
FBの厚み方向において発泡性素材FBに対して相対的
に移動させることも可能である。なお、X方向のビーム
走査は主走査であり、副走査は光源を含む光学系と発泡
性素材FBとをY方向に相対的に移動させることによっ
て達成される。
【0081】このように赤外レーザー光Lの光路を変更
することにより、赤外レーザー光Lの光源LDを2次元
的に移動させることなく任意の点において発泡性素材F
Bを加熱発泡させることもできる。
することにより、赤外レーザー光Lの光源LDを2次元
的に移動させることなく任意の点において発泡性素材F
Bを加熱発泡させることもできる。
【0082】なお、ここではポリゴンミラーを用いて赤
外レーザー光Lを反射させたが、これに限定されるもの
ではない。反射角度を精度良く調整できるものであれば
よく、たとえば、ガルバノミラーなどを用いてもよい。
外レーザー光Lを反射させたが、これに限定されるもの
ではない。反射角度を精度良く調整できるものであれば
よく、たとえば、ガルバノミラーなどを用いてもよい。
【0083】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発泡造
形装置によれば、発泡手段は、発泡性素材の内部におい
て赤外レーザー光の焦点を合わせて加熱することにより
発泡性素材を発泡させる赤外レーザー供給手段を有して
いるので、平面的な広がりを抑制しつつ当該任意の位置
の発泡を選択的に行うことが可能になり、複写対象とな
る立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体画像を得る
ことができる。
形装置によれば、発泡手段は、発泡性素材の内部におい
て赤外レーザー光の焦点を合わせて加熱することにより
発泡性素材を発泡させる赤外レーザー供給手段を有して
いるので、平面的な広がりを抑制しつつ当該任意の位置
の発泡を選択的に行うことが可能になり、複写対象とな
る立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体画像を得る
ことができる。
【0084】請求項2に記載の発泡造形装置によれば、
制御手段は、立体物の形状データに基づいて発泡手段か
ら発泡性素材内部の所定の位置に与える熱量を制御する
ことにより、発泡性素材の発泡高さを制御するので、複
写対象となる立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体
画像を簡易に得ることができる。
制御手段は、立体物の形状データに基づいて発泡手段か
ら発泡性素材内部の所定の位置に与える熱量を制御する
ことにより、発泡性素材の発泡高さを制御するので、複
写対象となる立体物の凹凸形状を正確に再現した半立体
画像を簡易に得ることができる。
【0085】請求項3に記載の発泡造形装置によれば、
制御手段は、赤外レーザー光の焦点位置を発泡性素材の
厚み方向において発泡性素材に対して相対的に移動させ
ることにより発泡性素材の発泡高さを制御するので、さ
らに大きな最大発泡量を確保しつつ、複写対象となる立
体物の凹凸形状をさらに正確に再現した半立体画像を得
ることができる。
制御手段は、赤外レーザー光の焦点位置を発泡性素材の
厚み方向において発泡性素材に対して相対的に移動させ
ることにより発泡性素材の発泡高さを制御するので、さ
らに大きな最大発泡量を確保しつつ、複写対象となる立
体物の凹凸形状をさらに正確に再現した半立体画像を得
ることができる。
【0086】請求項4に記載の発泡造形装置によれば、
制御手段は、赤外レーザー光の焦点位置を赤外レーザー
光の光軸方向において発泡性素材に対して相対的に移動
させることにより発泡性素材の発泡高さを制御するの
で、さらに大きな最大発泡量を確保しつつ、複写対象と
なる立体物の凹凸形状をさらに正確に再現した半立体画
像を得ることができる。
制御手段は、赤外レーザー光の焦点位置を赤外レーザー
光の光軸方向において発泡性素材に対して相対的に移動
させることにより発泡性素材の発泡高さを制御するの
で、さらに大きな最大発泡量を確保しつつ、複写対象と
なる立体物の凹凸形状をさらに正確に再現した半立体画
像を得ることができる。
【0087】請求項5に記載の発泡造形装置によれば、
制御手段は、赤外レーザー光を収束させる対物レンズを
移動させることにより焦点位置を移動させるので、簡易
かつ正確に、複写対象となる立体物の凹凸形状を正確に
再現した半立体画像を簡易に得ることができる。
制御手段は、赤外レーザー光を収束させる対物レンズを
移動させることにより焦点位置を移動させるので、簡易
かつ正確に、複写対象となる立体物の凹凸形状を正確に
再現した半立体画像を簡易に得ることができる。
【0088】請求項6に記載の発泡造形方法によれば、
発泡性素材の内部において赤外レーザー光の焦点を合わ
せて加熱することにより発泡性素材を発泡させる工程
と、立体物の形状データに基づいて発泡性素材の発泡高
さを制御する工程と、を含むので、平面的な広がりを抑
制しつつ当該任意の位置の発泡を選択的に行うことが可
能になり、複写対象となる立体物の凹凸形状を正確に再
現した半立体画像を得ることができる。
発泡性素材の内部において赤外レーザー光の焦点を合わ
せて加熱することにより発泡性素材を発泡させる工程
と、立体物の形状データに基づいて発泡性素材の発泡高
さを制御する工程と、を含むので、平面的な広がりを抑
制しつつ当該任意の位置の発泡を選択的に行うことが可
能になり、複写対象となる立体物の凹凸形状を正確に再
現した半立体画像を得ることができる。
【図1】本発明の第1実施形態に係る発泡造形装置10
0の構成を示す図である。
0の構成を示す図である。
【図2】レーザー光を用いた発泡ユニットFM1の構成
を示す図である。
を示す図である。
【図3】赤外レーザー光Lの焦点F付近の拡大図であ
る。
る。
【図4】立体的な合焦範囲FCを表す概念図である。
【図5】発泡造形装置100の動作を示すフローチャー
トである。
トである。
【図6】発泡性素材上に半立体画像を形成した場合の概
念図である。
念図である。
【図7】第2実施形態に係る発泡造形装置200の発泡
ユニットFM2の構成を示す図である。
ユニットFM2の構成を示す図である。
【図8】加熱発泡動作の詳細を示す概念図である。
【図9】立体的な合焦範囲FCを表す概念図である。
【図10】第3実施形態に係る発泡造形装置300の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図11】発泡ユニットおよび発泡量計測ユニットを共
通の駆動機構に取り付けた構成を示す図である。
通の駆動機構に取り付けた構成を示す図である。
【図12】発泡ユニットおよび発泡量計測ユニットを固
定した構成を示す図である。
定した構成を示す図である。
【図13】発泡造形装置300の動作を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図14】変形例の発泡ユニットFM3の構成を示す図
である。
である。
100,200,300 発泡造形装置 50 駆動部 BP 基材 CL コリメートレンズ F,F1〜F3 焦点 FB 発泡性素材 FD,FD1 発泡量計測ユニット FM,FM1〜FM3 発泡ユニット FP 発泡部 L 赤外レーザー光 LD,LD1 レーザー光源 OL 対物レンズ OP,OP1 光学系 PM ポリゴンミラー PS 位置センサ SH 発泡シート
フロントページの続き Fターム(参考) 2H111 HA09 HA14 HA23 HA24 HA35 2H113 AA04 AA05 BA27 BC03 CA11 DA22 DA47 DA50 DA53 FA29 4F212 AF01 AG05 AG20 AK04 AR06 AR12 UA09 UB01 UN08 UN27 UP02 UP08
Claims (6)
- 【請求項1】 立体物の形状データに基づいて、シート
状の発泡性素材を発泡させて前記立体物の半立体画像を
形成する発泡造形装置であって、 前記発泡性素材を発泡させる発泡手段と、 前記立体物の形状データに基づいて前記発泡手段の発泡
動作を制御する制御手段と、を備え、 前記発泡手段は、前記発泡性素材の内部において赤外レ
ーザー光の焦点を合わせて加熱することにより前記発泡
性素材を発泡させる赤外レーザー供給手段を有すること
を特徴とする発泡造形装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の発泡造形装置におい
て、 前記制御手段は、前記立体物の形状データに基づいて前
記発泡手段から前記発泡性素材内部の所定の位置に与え
る熱量を制御することにより、前記発泡性素材の発泡高
さを制御することを特徴とする発泡造形装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の発泡造
形装置において、 前記制御手段は、前記赤外レーザー光の焦点位置を前記
発泡性素材の厚み方向において前記発泡性素材に対して
相対的に移動させることにより前記発泡性素材の発泡高
さを制御することを特徴とする発泡造形装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載の発泡造形装置におい
て、 前記制御手段は、前記赤外レーザー光の焦点位置を前記
赤外レーザー光の光軸方向において前記発泡性素材に対
して相対的に移動させることにより前記発泡性素材の発
泡高さを制御することを特徴とする発泡造形装置。 - 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載の発泡造
形装置において、 前記制御手段は、前記赤外レーザー光を収束させる対物
レンズを移動させることにより、前記焦点位置を移動さ
せることを特徴とする発泡造形装置。 - 【請求項6】 立体物の形状データに基づいて、シート
状の発泡性素材を発泡させて前記立体物の半立体画像を
形成する発泡造形方法であって、 前記発泡性素材の内部において赤外レーザー光の焦点を
合わせて加熱することにより前記発泡性素材を発泡させ
る工程と、 前記立体物の形状データに基づいて前記発泡性素材の発
泡高さを制御する工程と、を含むことを特徴とする発泡
造形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31528799A JP2001130194A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 発泡造形装置および発泡造形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31528799A JP2001130194A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 発泡造形装置および発泡造形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001130194A true JP2001130194A (ja) | 2001-05-15 |
Family
ID=18063591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31528799A Pending JP2001130194A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 発泡造形装置および発泡造形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001130194A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002210773A (ja) * | 2001-01-15 | 2002-07-30 | Toyota Motor Corp | レーザによる部分発泡樹脂成形品の製造方法 |
CN108569044A (zh) * | 2017-03-14 | 2018-09-25 | 卡西欧计算机株式会社 | 图像形成系统、立体图像形成系统、立体图像形成方法以及计算机可读的存储介质 |
JP2018149796A (ja) * | 2017-03-14 | 2018-09-27 | カシオ計算機株式会社 | 立体画像形成システム、立体画像形成方法、プログラム、及び、膨張性シート |
CN108583042A (zh) * | 2018-04-08 | 2018-09-28 | 厦门吉宏包装科技股份有限公司 | 具有3d立体浮雕镭射效果的印刷品加工工艺 |
EP3663064A1 (en) * | 2018-12-06 | 2020-06-10 | Casio Computer Co., Ltd. | Expansion apparatus, shaping system, and manufacturing method of shaped object |
US10703046B2 (en) | 2016-12-12 | 2020-07-07 | Casio Computer Co., Ltd. | Shaping system, shaped object formation method, and computer-readable storage medium |
JP2020104281A (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-09 | カシオ計算機株式会社 | 設定装置、造形システム、設定方法及びプログラム |
JP2020104282A (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-09 | カシオ計算機株式会社 | 表示装置、造形システム、表示方法及びプログラム |
US10717308B2 (en) | 2018-03-26 | 2020-07-21 | Casio Computer Co., Ltd. | Tray locking mechanism, expansion device provided with tray locking mechanism, and shaping system |
JP2020181146A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-05 | コニカミノルタ株式会社 | 立体画像形成方法および立体画像形成装置 |
JP2021037763A (ja) * | 2020-10-26 | 2021-03-11 | カシオ計算機株式会社 | 膨張装置、造形システム及び造形物の製造方法 |
DE102021121813A1 (de) | 2021-08-23 | 2023-02-23 | Mühlbauer ID Services GmbH | Verfahren zum Herstellen eines Identifikations- oder Sicherheitsprodukts mit mindestens einer taktil erfassbaren Erhebung |
-
1999
- 1999-11-05 JP JP31528799A patent/JP2001130194A/ja active Pending
Cited By (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002210773A (ja) * | 2001-01-15 | 2002-07-30 | Toyota Motor Corp | レーザによる部分発泡樹脂成形品の製造方法 |
US10703046B2 (en) | 2016-12-12 | 2020-07-07 | Casio Computer Co., Ltd. | Shaping system, shaped object formation method, and computer-readable storage medium |
CN108569044A (zh) * | 2017-03-14 | 2018-09-25 | 卡西欧计算机株式会社 | 图像形成系统、立体图像形成系统、立体图像形成方法以及计算机可读的存储介质 |
JP2018149796A (ja) * | 2017-03-14 | 2018-09-27 | カシオ計算機株式会社 | 立体画像形成システム、立体画像形成方法、プログラム、及び、膨張性シート |
CN108569044B (zh) * | 2017-03-14 | 2020-09-22 | 卡西欧计算机株式会社 | 立体图像形成系统及方法以及计算机可读的存储介质 |
US10717308B2 (en) | 2018-03-26 | 2020-07-21 | Casio Computer Co., Ltd. | Tray locking mechanism, expansion device provided with tray locking mechanism, and shaping system |
CN108583042A (zh) * | 2018-04-08 | 2018-09-28 | 厦门吉宏包装科技股份有限公司 | 具有3d立体浮雕镭射效果的印刷品加工工艺 |
JP2020090041A (ja) * | 2018-12-06 | 2020-06-11 | カシオ計算機株式会社 | 膨張装置、造形システム及び造形物の製造方法 |
EP3663064A1 (en) * | 2018-12-06 | 2020-06-10 | Casio Computer Co., Ltd. | Expansion apparatus, shaping system, and manufacturing method of shaped object |
US11633906B2 (en) | 2018-12-06 | 2023-04-25 | Casio Computer Co., Ltd. | Expansion apparatus, shaping system, and manufacturing method of shaped object |
JP7044054B2 (ja) | 2018-12-26 | 2022-03-30 | カシオ計算機株式会社 | 設定装置、造形システム、設定方法及びプログラム |
JP2020104281A (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-09 | カシオ計算機株式会社 | 設定装置、造形システム、設定方法及びプログラム |
JP2020104282A (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-09 | カシオ計算機株式会社 | 表示装置、造形システム、表示方法及びプログラム |
CN114714635A (zh) * | 2018-12-26 | 2022-07-08 | 卡西欧计算机株式会社 | 显示装置、造型系统、显示方法以及程序 |
CN111391349B (zh) * | 2018-12-26 | 2022-07-29 | 卡西欧计算机株式会社 | 设定装置、造型系统、设定方法以及计算机可读取的存储介质 |
CN111391349A (zh) * | 2018-12-26 | 2020-07-10 | 卡西欧计算机株式会社 | 设定装置、造型系统、设定方法以及计算机可读取的存储介质 |
JP2020181146A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-05 | コニカミノルタ株式会社 | 立体画像形成方法および立体画像形成装置 |
JP7331442B2 (ja) | 2019-04-26 | 2023-08-23 | コニカミノルタ株式会社 | 立体画像形成方法および立体画像形成装置 |
JP2021037763A (ja) * | 2020-10-26 | 2021-03-11 | カシオ計算機株式会社 | 膨張装置、造形システム及び造形物の製造方法 |
JP7196892B2 (ja) | 2020-10-26 | 2022-12-27 | カシオ計算機株式会社 | 膨張装置、及び造形物の製造方法 |
DE102021121813A1 (de) | 2021-08-23 | 2023-02-23 | Mühlbauer ID Services GmbH | Verfahren zum Herstellen eines Identifikations- oder Sicherheitsprodukts mit mindestens einer taktil erfassbaren Erhebung |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5018076B2 (ja) | 光造形装置及び光造形方法 | |
JP2001130194A (ja) | 発泡造形装置および発泡造形方法 | |
US6396616B1 (en) | Direct laser imaging system | |
JP5088114B2 (ja) | 光造形装置 | |
JP2008162188A (ja) | 光造形装置 | |
JP5023975B2 (ja) | 光造形装置及び光造形方法 | |
JP4183119B2 (ja) | 光造形装置 | |
CN1135731A (zh) | 多束激光烧结 | |
US20200031052A1 (en) | Three-dimensional object shaping apparatus and method | |
US12076917B2 (en) | Energy dosing for additive manufacturing | |
JP2001088423A (ja) | 発泡造形装置および発泡造形方法 | |
US11633906B2 (en) | Expansion apparatus, shaping system, and manufacturing method of shaped object | |
JP2020203386A (ja) | 造形物の製造方法及び造形装置 | |
JP2001088424A (ja) | 発泡シート | |
JP2005103614A (ja) | レーザマーキング装置及びレーザマーキング装置のワークディスタンス調整方法 | |
JP3490491B2 (ja) | 光造形品の製造方法及び光造形装置 | |
JP2001138693A (ja) | 発泡造形装置 | |
WO2021130962A1 (ja) | ビーム加工装置 | |
JP4039306B2 (ja) | 立体回路パターンの形成方法、装置、及びこれらを用いて製造される立体回路板 | |
WO2023073833A1 (ja) | データ生成方法、クラウドシステム、加工装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 | |
US20240066631A1 (en) | Laser processing apparatus | |
JP2653782B2 (ja) | レーザ描画装置 | |
CN212858196U (zh) | 一种用于复杂构件激光抛光的振镜装置和工作台 | |
JP7196892B2 (ja) | 膨張装置、及び造形物の製造方法 | |
US20240123688A1 (en) | Method and device for controlling a lithography-based additive manufacturing device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20050613 |