JP2001087033A - 棒状化粧料容器 - Google Patents

棒状化粧料容器

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JP2001087033A
JP2001087033A JP27116899A JP27116899A JP2001087033A JP 2001087033 A JP2001087033 A JP 2001087033A JP 27116899 A JP27116899 A JP 27116899A JP 27116899 A JP27116899 A JP 27116899A JP 2001087033 A JP2001087033 A JP 2001087033A
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cosmetic
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Toshimitsu Kuroiwa
利光 黒岩
Yoshiki Koura
義樹 小浦
Katsumasa Kayatsu
勝正 萱津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は使用時において棒状化粧料を外筒に
対して繰り出し、使用後は棒状化粧料を外筒内に繰り下
げる構成とされた棒状化粧料容器に関し、棒状化粧料と
外筒内面(スリーブ内面)の付着を防止すると共に離型
性を向上させることを課題とする。 【解決手段】 スリーブ11と、操作部13を操作する
ことによりスリーブ11に対して昇降する中皿12と、
カプセル25が装着されたスリーブ11に直接充填され
て成型される棒状化粧料14とを具備する棒状化粧料容
器において、スリーブ11及びカプセル25の内面で少
なくとも棒状化粧料14と対向する位置に、棒状化粧料
14の組成物に対して相溶性の低い組成物よりなる離型
剤15を塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は棒状化粧料容器に係
り、特に使用時において棒状化粧料を外筒に対して繰り
出し、使用後は棒状化粧料を外筒内に繰り下げる構成と
された棒状化粧料容器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、棒状化粧料容器として、棒状の
棒状化粧料である口紅の容器が知られている。この種の
棒状化粧料容器には種々の構造を有したものが提供され
ているが、その一つとして、棒状化粧料を棒状化粧料容
器の一部を構成する外筒に直接充填されて成型したもの
がある。
【0003】この棒状化粧料容器は、大略すると外筒
(以下、スリーブという),中皿,操作部,及び棒状化
粧料とにより構成されている。スリーブは筒状を有して
おり、その内部に口紅,アイシャドー等の棒状化粧料が
装填されている。また、スリーブの内部には中皿が配設
されており、またスリーブの下部外周位置には操作部が
回動可能な構成で配設されている。
【0004】中皿は操作部と接続されており、操作部が
回動操作されることによりスリーブの内部で昇降動作す
るよう構成されている。また、棒状化粧料の下端部は中
皿に接合されており、よって中皿の昇降動作に伴い、棒
状化粧料もスリーブに対して昇降動作する構成とされて
いる。よって、操作部を回動操作し中皿を上昇動作させ
ることにより、棒状化粧料はスリーブの上部より繰り出
され、これにより棒状化粧料(口紅)を唇に付けること
が可能となる。また、操作部を逆方向に回動操作し中皿
を下降動作させることにより、棒状化粧料はスリーブの
内部に繰り下がり、よって棒状化粧料はスリーブの内部
に収納される。
【0005】一方、棒状化粧料容器の製造時において、
スリーブ内に棒状化粧料を成型するには、スリーブの先
端部にキャップを配設した上で、この先端部が下になる
ようスリーブを位置させ、操作部の底部(スリーブの先
端部を下にした状態で、この底部は上部に位置する)に
形成された孔から加熱溶融された棒状化粧料を装填す
る。そして、所定の冷却処理を行なうことにより棒状化
粧料を固化し、この時に棒状化粧料は中皿に接合する。
これにより、棒状化粧料はスリーブ内で成型される。
【0006】この成型方法によれば、オジーブ等の他の
成型部品を必要としないため、オジーブの取り付け及び
取り外し作業が不要となり、成型工程の簡単化を図るこ
とができる。また、オジーブ等を用いた場合に比べ、棒
状化粧料を細く成型することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の棒状
化粧料容器は、棒状化粧料の成型を行なうのに棒状化粧
料容器の一部であるスリーブを用いているため、棒状化
粧料を細く成型することができ、例えばスリムタイプの
口紅として購買者に広く用いられている。しかるに、こ
の棒状化粧料容器は、棒状化粧料の成型を行なう際に棒
状化粧料容器の一部であるスリーブ内で直接成型するた
め、棒状化粧料とスリーブ内面が付着し易く、スリーブ
に対する棒状化粧料の離型性が悪いという基本的な問題
点を有している。
【0008】棒状化粧料とスリーブ内面とが強く付着す
ると、棒状化粧料の付着部分はマット状(艶が無い状
態)または剥離不良となり望ましくない。また、棒状化
粧料とスリーブ内面との付着力が強いと、棒状化粧料の
繰り出し/繰下げ時において操作部を強く回動すること
により棒状化粧料内部にストレスが加わり、固化した化
粧料の結晶が崩れたりもぎれたりし、使用性が悪くなっ
てしまう。
【0009】また、棒状化粧料として口紅を考えた場
合、最近の消費者は軟らかく、艶があり、かつのびの良
い口紅を望んでいる。この要望を満たすためには、口紅
に含まれるワックスを少なくし、かつレーキ及び高粘度
油分を多く含有させる必要がある。しかるに、ワックス
を少なくし、かつレーキ及び高粘度油分を多くした場
合、口紅は軟らかくかつ粘度の高い特性を有するように
なる。即ち、消費者の要望を満たそうとすると、棒状化
粧料(口紅)はスリーブに対して更に離型性が悪くなる
特性となる。このため、上記した問題点は更に助長さ
れ、棒状化粧料の表面に傷が生じたり、最悪の場合には
もぎれたりするおそれがあった。
【0010】そこで、スリーブ内に棒状化粧料を充填成
型する際、スリーブ内面に離型剤としてシリコン系油分
を塗布しておき、これにより棒状化粧料のスリーブに対
する離型性を向上させた棒状化粧料容器も提案されてい
る。しかしながら、棒状化粧料の化粧量処方がシリコン
系油分を含む場合は、その相溶性のために成型後の冷却
時に或いは成型後経時的に棒状化粧料がスリーブ内面に
付着してしまい、上記した問題点を確実に解決するには
至らなかった。
【0011】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、棒状化粧料と外筒内面(スリーブ内面)の付着を
確実に防止すると共に離型性の向上を図りうる棒状化粧
料容器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴と
するものである。請求項1記載の発明は、外筒と、操作
部を操作することにより前記外筒に対して昇降する中皿
と、カプセルが装着された前記外筒に直接充填されて成
型されると共に前記中皿と接合することにより前記中皿
の動作に伴い昇降動作して前記外筒の先端部より繰り出
し/繰下げられる棒状の棒状化粧料とを具備する棒状化
粧料容器において、前記外筒及び前記カプセルの内面で
少なくとも前記棒状化粧料と対向する位置に、前記棒状
化粧料の組成物に対して相溶性の低い組成物よりなる離
型剤を塗布したことを特徴とするものである。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の棒状化粧料容器において、前記離型剤はフッ素系油
分を含むことを特徴とするものである。また、請求項3
記載の発明は、請求項2記載の棒状化粧料容器におい
て、前記棒状化粧料はシリコン系油分を1〜60%含
み、かつ、前記フッ素系油分は前記外筒の内面に5〜5
0g/m2 の平均密度で塗布されていることを特徴とす
るものである。
【0014】また、請求項4記載の発明は、請求項2ま
たは3記載の棒状化粧料容器において、前記フッ素系油
分は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である
ことを特徴とするものである。上記の各手段は、次のよ
うに作用する。
【0015】請求項1記載の発明によれば、外筒及びカ
プセルの内面で少なくとも棒状化粧料と対向する位置
に、棒状化粧料の組成物に対して相溶性の低い組成物よ
りなる離型剤を塗布したことにより、外筒及びカプセル
と棒状化粧料との間には離型剤が介在することとなる。
この離型剤は、棒状化粧料の組成物に対して相溶性の低
い組成物であるため、棒状化粧料を外筒の内部に直接成
型しても離型性は良好となる。
【0016】よって、棒状化粧料の表面にマット状部分
(艶が無い状態の部分)が形成されることがなくなり、
棒状化粧料の外観の向上を図ることができる。また、棒
状化粧料容器の使用時において、棒状化粧料の繰り出し
/繰下げを軽い操作力で行なうことが可能となり、使用
性の向上を図ることができる。更に、消費者の要望に答
えるために棒状化粧料を軟らかくかつ高粘度としても、
高い離型性により成型後の繰り出し/繰下げ時において
棒状化粧料の表面に傷が生じたり、またもぎれたりする
ことはなく、棒状化粧料容器の製造歩留りの向上を図る
ことができる。
【0017】また、請求項2記載の発明のように、離型
剤としては、フッ素系油分を含む組成物とすることが望
ましい。また、請求項3記載の発明のように、棒状化粧
料としてシリコン系油分を1〜60%含むものを用いた
場合、フッ素系油分を外筒の内面に5〜50g/m2
平均密度で塗布することにより、フッ素系油分はシリコ
ン系油分に対して相溶性が低いため、離型性を有効に向
上させることができる。
【0018】また、請求項4記載の発明のように、フッ
素系油分としてポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)を用いることにより、上記の作用と共に安全性の向
上を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1及び図2は本発明の一実施
例である棒状化粧料容器10を示しており、また図3は
棒状化粧料容器10に棒状化粧料14を成型する方法を
示している。尚、以下の説明では棒状化粧料容器10を
口紅用容器として用いる例について説明するが、本発明
の適用は口紅に限定されるものではなく、アイシャドー
等の各種棒状化粧料の容器として適用できるものであ
る。
【0020】棒状化粧料容器10は、大略すると外筒1
1(以下、スリーブという),中皿12,操作部13,
棒状化粧料14,及び潤滑剤15等により構成されてい
る。スリーブ11は筒状を有しており、その内部に棒状
化粧料14(口紅)が装填されている。また、スリーブ
11の外周所定位置には外側に向け突出した取付け用突
起16が形成されると共に長手方向に延在する長孔17
が形成されている(図3参照)。
【0021】このスリーブ11の内部には中皿12が配
設されており、またスリーブ11の下部外周位置には操
作部13が回動可能な構成で配設されている。中皿12
は円筒形状を有しており、スリーブ11内において図1
に矢印で示す繰り上げ方向及び繰下げ方向に移動可能な
構成とされている。この中皿12の外周所定位置には外
側に向け突出した移動用突起18が形成されており、こ
の移動用突起18はスリーブ11に形成された長孔17
を貫通し、スリーブ11より外側に向け突出するよう構
成されている(図3参照)。従って、中皿12は長孔1
7の形成範囲において、スリーブ11内を移動できる構
成となっている。
【0022】更に、中皿12の内周面には、内側に向け
突出した接合用突起19が形成されている。この接合用
突起19は、棒状化粧料14の成型時において棒状化粧
料14と接合している。この中皿12は、操作部13に
接続されている。操作部13はスリーブ11に設けられ
た取付け用突起に回動可能に取り付けられており、また
操作部13の内部にはスリーブ11から突出した移動用
突起18と係合する螺旋溝(図示せず)が設けられてい
る。よって、操作部13を回動させることにより、中皿
12は繰り上げ方向及び繰下げ方向に移動し、これに伴
い棒状化粧料14も中皿12と一体的に移動する。
【0023】よって、操作部13を回動操作することに
より、棒状化粧料14はスリーブ11の上部開口20か
ら繰り出され、棒状化粧料14(口紅)を使用すること
が可能となる。また、操作部13を逆方向に回動操作さ
せることにより、棒状化粧料14はスリーブ11の内部
に繰り下がり、よって棒状化粧料14はスリーブ11の
内部に収納される。
【0024】棒状化粧料14は、後述する成型方法によ
りスリーブ11の内部に成型される。本実施例で用いて
いる棒状化粧料14は、シリコン系油分を1〜60%含
んでおり、また艶がありかつのびの良い口紅とするた
め、ワックスを少なくし、かつレーキ及び高粘度油分を
多く含有した組成とされている。従って、本実施例で用
いてる棒状化粧料14は、軟らかくかつ粘度の高い特性
を有している。
【0025】潤滑剤15は、スリーブ11の内面24
で、少なくとも棒状化粧料14と対向する位置に塗布さ
れている。よって、完成品である棒状化粧料容器10に
おいては、潤滑剤15はスリーブ11の内面24と棒状
化粧料14の外周面との間に介在した構成となってい
る。この潤滑剤15は、棒状化粧料14を構成する組成
物に対して相溶性の低い組成物が選定されている。即
ち、本実施例では上記のように棒状化粧料14はシリコ
ン系油分を1〜60%含んでいるため、シリコン系油分
と相溶性の低いフッ素系油分を含むものを潤滑剤15と
して選定している。
【0026】具体的には、フッ素系油分として、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)を選定している。
尚、従来においては、この潤滑剤としてシリコン系油分
を用いていたことは前述した通りである。次に、棒状化
粧料容器10の製造時において、スリーブ11内に棒状
化粧料14を成型する方法について、図3を用いて説明
する。
【0027】棒状化粧料14を成型するには、先ず図3
(A)に示すように、予め中皿12が装着されたスリー
ブ11の内面24に潤滑剤15を塗布する。同図に示す
例では、潤滑剤用ノズル22を用いて内面24に潤滑剤
15を塗布する構成を示しているが、この潤滑剤15の
塗布方法は特にこれに限定されるものではない。また、
潤滑剤15の内面24に対する塗布密度は、5〜50g
/m2 の平均密度となるよう調整されている。塗布密度
がこれより小さくなると、後述する離型効果が低減して
しまい、逆に塗布密度がこれより大きくなると、棒状化
粧料容器10の完成時に潤滑剤15がスリーブ11の上
部開口20から漏洩するおそれがあるからである。更
に、潤滑剤15の内面24における塗布領域は、前記の
ように少なくとも内面24が棒状化粧料14と対向する
領域とされている。
【0028】上記のように、スリーブ11の内面24に
対し潤滑剤15が塗布されると、スリーブ11の上部開
口20にカプセル25を装着して閉栓する(図3(B)
参照)。このカプセル25は樹脂製のキャップであり、
その内壁にもスリーブ11の内面24に塗布したのと同
じ潤滑剤15が、同じ塗布密度で塗布されている。続い
て、図3(B)に示すように、スリーブ11の内部に棒
状化粧料14となる化粧料(符合14で示す)を直接充
填する。スリーブ11及び中皿12は共に筒形状を有し
ているため、その底面開口21から溶融された化粧料1
4を流し込むことにより、この化粧料14はスリーブ1
1内に充填される。
【0029】スリーブ11に対する化粧料14の充填処
理が終了すると、図3(C)に示すように、スリーブ1
1のカプセル25が配設された側(図における下部)に
対しては冷風を吹き付けることにより冷却処理を行うと
共に、底部開口21からは化粧料14に向け熱風を吹き
つける処理を所定時間実施する。このように、単に化粧
料14に対し冷却処理を行うのではなく、化粧料14の
上面14aに熱風を吹きつけ加熱処理を行うのは次の理
由による。即ち、化粧料14は冷却により収縮するた
め、単に冷却処理を行うだけでは化粧料14の上面14
aに収縮孔が形成されてしまうためである(図3(C)
は収縮孔が形成された状態を示している)。しかるに、
上記のように冷却処理と加熱処理を併用することによ
り、化粧料14の上面14aを平坦面とすることができ
る。
【0030】続いて、離型を促進させるため、図3
(D)に示すように、スリーブ11の全体に対し冷風を
吹きつけることにより冷却処理を行い、化粧料14を完
全に冷却固化させる。上記した一連の処理を行うことに
より、スリーブ11の内部に棒状化粧料14が直接成型
される。この成型方法によれば、オジーブ等の他の成型
部品を必要としないため、オジーブの取り付け及び取り
外し作業が不要となり、成型工程の簡単化を図ることが
できる。また、オジーブ等を用いた場合に比べ、棒状化
粧料14を細く成型することができる。
【0031】とこで、上記のように本実施例で用いてる
棒状化粧料14は、シリコン系油分を1〜60%含んで
おり、また艶がありかつのびの良い口紅とするためにワ
ックスを少なくしかつレーキ及び高粘度油分を多く含有
した、軟らかくかつ粘度の高い特性を有した有組成とな
っている。このため、棒状化粧料14の成型後における
スリーブ11に対する離型性が問題となる。
【0032】そこで、本実施例では潤滑剤15として、
従来用いられていたシリコン系油分を主成分とする潤滑
剤に代えて、シリコン系油分と相溶性の低いフッ素系油
分(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))を含む
潤滑剤を用いた構成とした。そこで、本発明者は潤滑剤
15をフッ素系油分としたことによる効果を実証する実
験を行なった。以下、その実験結果について図4を用い
て説明する。
【0033】まず、試料として組成の異なる5種類の口
紅を用意した(試料A〜E)。この5種類の試料A〜E
は、シリコン系油分を1〜60%含んだものであり、ま
たいずれもワックス量は少なく、かつレーキ及び高粘度
油分を多く含有した組成としたものである。そして、先
に図3を用いて説明した棒状化粧料の成型方法を用い、
上記5種類の試料A〜Eをスリーブ11内に成型し5種
類の棒状化粧料容器10を各試料毎に30本ずつ製造し
た(以下、これを実施例という)。従って、実施例に係
る5種類で合計150本の各棒状化粧料容器10は、い
ずれもスリーブ11と棒状化粧料14との間隙部分にフ
ッ素系油分が介在した構成となっている。
【0034】一方、各実施例との比較を行なうため、ス
リーブ11内にシリコン系油分を潤滑剤として塗布する
以外は、図3に示した成型方法と同一方法を用い、上記
5種類の試料A〜Eをスリーブ11内に成型し5種類の
棒状化粧料容器10を各試料毎に30本ずつ製造した
(以下、これを比較例という)。従って、この比較例に
係る5種類で合計150本の各棒状化粧料容器10は、
いずれもスリーブ11と棒状化粧料14との間隙部分に
シリコン系油分が介在した構成となっている。
【0035】そして、上記のように製造された合計30
0本の棒状化粧料容器10のそれぞれに対し、棒状化粧
料14のスリーブに対する離型性、及び棒状化粧料14
のスリーブに対する付着性(密着性)を調べた。具体的
には、棒状化粧料14のスリーブに対する離型性は棒状
化粧料容器10の操作部13を回動操作する操作力の大
小及び折れの発生によって判断し、また付着性(密着
性)については棒状化粧料14を繰り出した際にその表
面に発生しているマットや剥離不良の面積の大小によっ
て判断した。
【0036】また、上記の離型性及び付着性(密着性)
が共に所定範囲内にある場合に良品とし、いずれか一方
でも不良がある場合には不良品とした。図4は、各試料
毎に比較例及び実施例における不良品の発生個数を示し
ている(即ち、30本の内、何本が不良品であったのか
を示している)。図4において、潤滑剤としてシリコン
系油分を用いた比較例に注目すると、試料Eのようにシ
リコン系油分を潤滑剤として用いても、不良が発生しな
いものもある。しかるに、多くの試料(試料A,C,
D)において、多数の不良品が発生していることが分か
る。これに対し、潤滑剤としてフッ素系油分を用いた実
施例では、全ての種類の試料において不良品は発生しな
かった。
【0037】上記実験結果から、潤滑剤15としてフッ
素系油分を用いた場合には、従来に比べて離型性は向上
し、また付着性(密着性)が低減することが分かる。こ
れは、前記したようにフッ素系油分は棒状化粧料14に
含まれるシリコン系油分に対し相溶性が低いこと、また
フッ素系油分自体が高い潤滑性を有することによる。従
って、潤滑剤15としてフッ素系油分を用いることによ
り、棒状化粧料14の表面にマット状部分(艶が無い状
態の部分)が形成されることがなくなり、棒状化粧料1
4の外観の向上を図ることができる。また、棒状化粧料
容器10の使用時において、棒状化粧料14の繰り出し
/繰下げを軽い操作力で行なうことが可能となり、使用
性の向上を図ることができる。
【0038】更に、消費者の要望に答えるために棒状化
粧料14を軟らかくかつ高粘度としても、高い離型性に
より成型後の繰り出し/繰下げ時において棒状化粧料の
表面に傷が生じたり、またもぎれたりすることはなく、
棒状化粧料容器10の製造歩留りの向上を図ることがで
きる。尚、本実施例ではフッ素系油分としてポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)を用いているが、本発明
者が実施した安全性試験により、PTFEの人体摂取時
における安全性は確かめられている。よって、棒状化粧
料14にPTFEが付着しても安全性を確保することが
できる。
【0039】また、上記実施例ではスリーブ11に潤滑
剤15を塗布するのに、図3(A)に示したように潤滑
剤用ノズル22を用いた例を示したが、潤滑剤15の塗
布方法はこれに限定されるものではなく、上記した所定
の塗布密度を実現できる方法であれば、他の方法を用い
てもよい。また、棒状化粧料14の成型方法は、その一
例を示したものであり、スリーブ11内に直接的に棒状
化粧料14を成型する成型方法であれば、他の成型方法
を持ちることも可能である。
【0040】
【発明の効果】上述の如く、請求項1乃至請求項4記載
の発明によれば、棒状化粧料を外筒の内部に直接成型し
ても離型性は良好となるため、 棒状化粧料の表面にマット状部分(艶が無い状態の
部分)が形成されることがなくなり、棒状化粧料の外観
の向上を図ることができる 棒状化粧料容器の使用時において、棒状化粧料の繰
り出し/繰下げを軽い操作力で行なうことが可能とな
り、使用性の向上を図ることができる 棒状化粧料を軟らかくかつ高粘度としても、高い離
型性により成型後の繰り出し/繰下げ時において棒状化
粧料の表面に傷が生じたり、またもぎれたりすることは
なく、棒状化粧料容器の製造歩留りの向上を図ることが
できる 等の効果を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である棒状化粧料容器の要部
断面図である。
【図2】本発明の一実施例である棒状化粧料容器の外観
図である。
【図3】本発明の一実施例である棒状化粧料容器におい
て、棒状化粧料の成型方法を説明するための図である。
【図4】本発明者が実施した試験結果を説明するための
図である。
【符号の説明】
10 棒状化粧料容器 11 スリーブ(外筒) 12 中皿 13 操作部 14 棒状化粧料 15 潤滑剤 20 先端開口 21 底部開口 22 潤滑剤用ノズル 24 内面 25 カプセル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒と、操作部を操作することにより前
    記外筒に対して昇降する中皿と、カプセルが装着された
    前記外筒に直接充填されて成型されると共に前記中皿と
    接合することにより前記中皿の動作に伴い昇降動作して
    前記外筒の先端部より繰り出し/繰下げられる棒状の棒
    状化粧料とを具備する棒状化粧料容器において、 前記外筒及び前記カプセルの内面で少なくとも前記棒状
    化粧料と対向する位置に、前記棒状化粧料の組成物に対
    して相溶性の低い組成物よりなる離型剤を塗布したこと
    を特徴とする棒状化粧料容器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の棒状化粧料容器におい
    て、 前記離型剤はフッ素系油分を含むことを特徴とする棒状
    化粧料容器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の棒状化粧料容器におい
    て、 前記棒状化粧料はシリコン系油分を1〜60%含み、か
    つ、前記フッ素系油分は前記外筒の内面に5〜50g/
    2 の平均密度で塗布されていることを特徴とする棒状
    化粧料容器。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の棒状化粧料容器
    において、 前記フッ素系油分は、ポリテトラフルオロエチレン(P
    TFE)であることを特徴とする棒状化粧料容器。
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