JP2001085795A - 半導体素子および半導体発光素子 - Google Patents

半導体素子および半導体発光素子

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JP2001085795A JP25618999A JP25618999A JP2001085795A JP 2001085795 A JP2001085795 A JP 2001085795A JP 25618999 A JP25618999 A JP 25618999A JP 25618999 A JP25618999 A JP 25618999A JP 2001085795 A JP2001085795 A JP 2001085795A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、所定のバンドギャップを有する第
1の半導体層と、これと同一又はこれより大きなバンド
ギャップを有する第2の半導体層とを互いに接合してな
る半導体素子において、第1の半導体層から第2の半導
体層へ、接合障壁を越えて少数キャリアとして漏れて行
くオーバーフローキャリアを、少ない不純物添加濃度に
おいて抑圧することが可能な半導体素子および半導体発
光素子を提供する。 【解決手段】 ソース層1(活性層)を、これより大き
なバンドギャップを有してこのソース層1にヘテロ接合
されて、ソース層1からオーバーフローキャリアが漏洩
して行くリーク層2(クラッド層)とを備えた半導体発
光素子において、リーク層2の接合の近傍に所定の間隔
を置いてリーク層2よりバンドギャップの大きいリーク
キャリア障壁層4、6を形成するとともに、その間にキ
ャリアオーバーフローブロック層5を形成してオーバー
フローキャリアを抑圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体のp−n接
合または半導体ヘテロ接合の近傍におけるキャリアオー
バーフローが原因となり、動作特性が制限を受ける半導
体素子に関し、さらに、半導体レーザを始めとする半導
体発光素子の活性層近傍または、埋め込み層のp−n接
合に関する。
【0002】
【従来の技術】図9および図10を参照して、従来のダ
ブルヘテロ構造を有する半導体レーザ(LD)、スーパ
ールミネッセントダイオード(SLD)などの半導体発
光素子の従来技術を説明する。
【0003】図9および図10は、従来の半導体発光素
子の構成を示す図である。
【0004】図9において、活性層41は、n形クラッ
ド層(第1のクラッド層)42およびp型クラッド層
(第2のクラッド層)43に狭まれており、活性層41
と第1のクラッド層42との間および活性層41と第2
のクラッド層43との間は、それぞれヘテロ障壁44,
45を成すダブルヘテロ構造で構成されている。
【0005】このような半導体発光素子においては、高
出力動作時において、活性層41内のキャリア密度およ
び温度が高くなり、キャリアが活性層41から第2のク
ラッド層43へ、ヘテロ障壁45を越えてあふれ、漏れ
て行く。このキャリアオーバーフローのため無効電流が
顕著となり、注入電流を増加しても光出力は飽和してし
まい、増加しない状態となってしまう。
【0006】すなわち、このとき、活性層41内の電子
エネルギー分布46は、第2のクラッド層43の伝導帯
端43aを越えて高くなった部分(ハッチングで表わさ
れている部分)がヘテロ障壁45を超えて第2のクラッ
ド層43に、オーバフロー電子47として漏れていく。
【0007】なお、図9において、42aおよび42b
は、第1のクラッド層42の伝導帯端および価電子帯端
を表わし、43bは第2のクラッド層43の価電子帯端
を表わしている。
【0008】また、48はホールエネルギー分布、49
は伝導帯フェルミ準位、50は価電子帯フェルミ準位を
表わしている。
【0009】このような、キャリアオーバーフローを抑
圧するには、図10に示すように、活性層41と第2ク
ラッド層43との間のヘテロ障壁45を高くすることが
行なわれる。
【0010】図10に示すように、ヘテロ障壁45を高
くすることによって、電子エネルギー分布46のうち斜
線で示した部分、すなわちp型クラッド層にオーバーフ
ローしていく電子の密度47を減少させることができ
る。
【0011】このヘテロ障壁45を高くするには、次の
3つの手段がある。
【0012】(1) 第2のクラッド層43の不純物濃
度を高めること。
【0013】(2) 第2のクラッド層43を、より大
きなバンドギャップを有する材料で構成すること。
【0014】(3) 第2のクラッド層43内の活性層
41に隣接した位置に多重量子障壁(Multi−Qu
antum Barrier:MQB)を設けること。
【0015】以上の3つの手段には、それぞれ、次のよ
うな問題がある。
【0016】(1) このオーバーフローを起こす主な
キャリアは、有効質量が小さくモビリティが大きい電子
である。電子のオーバーフローを抑圧するためには、電
子が漏れて行く第2のクラッド層43の添加不純物であ
るアクセプターの濃度を高くする必要がある。
【0017】しかし、半導体発光素子においては、アク
セプターの濃度を高くすることは価電子帯間吸収に起因
する光吸収の割合が大きくなるため、むしろ光出力の低
下を招くと言う問題があった。
【0018】(2) GaInAsP/InP系半導体
発光素子についてみてみると、InPに格子整合が取れ
るバンドギャップの大きな混晶材料としてAlGaAs
Sb系があるが、この混晶の結晶成長は難しいばかりで
なく、この混晶には酸化されやすいAlが含まれている
ため、埋め込み構造を形成するための埋め込み層の再成
長工程が大変困難となる。
【0019】また、一般的にバンドギャップの大きい材
料はアクセプターの活性化率が低いため、ホールのフェ
ルミ準位が低いばかりではなく材料の電気抵抗が大きく
なり、この面でも実用化が困難となっている。
【0020】このため、従来からクラッド層に使用され
ているInPが事実上最大のバンドギャップを有する半
導体となる。
【0021】(3) MQBは、伊賀氏らにより提案さ
れた構造(Electron.Lett.,22,10
08,1986)であり、この構造とすることは、空間
的な周期ポテンシャルに入射する電子の波動関数の分散
特性を、このポテンシャル高さと周期により制御して障
壁を実効的に高める手法である。
【0022】しかし、半導体発光素子が動作している状
態は、活性層41の近傍の電場や温度が常に揺らいでい
るが、このような条件においても、MQBの設計値と実
際の周期ポテンシャルの誤差として、周期精度はサブナ
ノメートルが、また、エネルギーは数ミリエレクトロン
ボルト以下が要求され、これを満たさない場合はトンネ
ル効果により障壁は消失してしまい、この構造の有効性
の再現は極めて難しい。
【0023】これらの問題から、従来は、(1)に述べ
たように、不純物濃度を高めることにより、第2のクラ
ッド層43の多数キャリアのフェルミ準位を高くしてオ
ーバーフローキャリアに対するヘテロ障壁5を高くする
ことが行われてきた。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、所定のバン
ドギャップを有する第1の半導体層と、これと同一又は
これより大きなバンドギャップを有する第2の半導体層
とを互いに接合してなる半導体素子において、第1の半
導体層から第2の半導体層へ、接合障壁を越えて少数キ
ャリアとして漏れて行くオーバーフローキャリアを、少
ない不純物添加濃度において抑圧することが可能な半導
体素子および半導体発光素子を提供する。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体素子
は、オーバーフローキャリアを供給するソース層1と、
該ソース層と同一又はこれより大きなバンドギャップを
有して該ソース層に接合されて前記オーバーフローキャ
リアが漏洩して行くリーク層2と、該接合の近傍の該リ
ーク層に所定の間隔を置いて設けられ、該リーク層より
バンドギャップ又はヘテロ障壁の大きい第1および第2
のリークキャリア障壁層4、6を備え、該第1および第
2のリークキャリア障壁層の間にキャリアオーバーフロ
ーブロック層5を形成したものである。
【0026】また、本発明に係る半導体発光素子は、活
性層13と、該活性層の一方にヘテロ接合され、該活性
層よりバンドギャップの大きい第1のクラッド層12
と、該活性層の他方にヘテロ接合され、該活性層よりバ
ンドギャップの大きい第2のクラッド層14とを備えた
半導体発光素子において、前記第2のクラッド層が、前
記活性層とのヘテロ接合の近傍に所定の間隔を置いて前
記第2のクラッド層よりバンドギャップの大きい第1お
よび第2のリークキャリア障壁層15、17を備え、前
記第1および第2のリークキャリア障壁層の間にキャリ
アオーバーフローブロック層16を形成したものであ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明は、ホールのトンネル確率
が小さいことに着目し、クラッド層側にホールの量子井
戸を形成し価電子帯側の状態密度を減少させ、少ないア
クセプタドープ量で価電子帯フェルミ準位を高くするこ
とである。これにより伝導帯側のヘテロ障壁が高くな
り、活性層からの電子のオーバーフローが抑圧される。
【0028】アクセプタのドープ量が少なくて良いこと
は、価電子帯間吸収の減少による半導体発光素子の性能
の低下から解放され高性能化が実現できる。従来は、短
波長半導体発光素子や高温動作素子を実現する為にはバ
ンドギャップの大きなクラッド層材料の採用が必須であ
るが、この様な素材においてはアクセプタの活性化率が
低く、高いホールフェルミ準位の実現が困難となってい
る。本発明はこの様な問題の解決に有効である。
【0029】本発明は、GaInAsP系半導体に限ら
れるものではなく、バンドラインナップを調整し量子井
戸を形成できる材料であれば、歪みの有無に関わらず全
ての半導体材料に適用できる汎用性を有している。
【0030】本発明に係る半導体素子の実施形態例1を
図1を参照して説明する。
【0031】図1は、本発明に係る半導体素子の構成の
1例を示す図であり、ソース層より大きなバンドギャッ
プを有したリーク層が接合されて成る構成例である。
【0032】図1において、ソース層1はオーバーフロ
ーキャリアを供給する半導体層であり、リーク層2はこ
のオーバーフローキャリアが漏洩して行く半導体層であ
る。そして、半導体発光素子例えば半導体レーザの場
合、上記ソース層1およびリーク層2は、後述するがそ
れぞれ活性層およびクラッド層に相当する。リーク層2
はソース層1より大きいバンドギャップを有し、ソース
層1にヘテロ接合で積層されて構成されている。
【0033】このリーク層2には、ソース層1との接合
の近傍に、スペーサ層3を介して、リーク層2のバンド
ギャップより大きいバンドギャップを有する2つのリー
クキャリア障壁層4、6を所定の間隔を置いて設け、こ
の2つのリークキャリア障壁層4、6の間にキャリアオ
ーバーフローブロック層5を電子およびホールの波動関
数のコヒーレント長程度の層厚で設けてある。
【0034】なお、1a〜6aおよび1b〜6bは各層
のバンドギャップの伝導帯端および価電子帯端を示し、
点線は各層間の結合を示す。
【0035】リーク層2、リークキャリア障壁層4、
6、キャリアオーバーフローブロック層5には同種のド
ーパント(導伝型を決定する不純物)が添加されてお
り、キャリアオーバーフローブロック層5内のキャリア
が、この層とリークキャリア障壁層4、6の間に生じる
ヘテロ障壁により量子閉じ込めされる。
【0036】なお、ヘテロ障壁は、伝導帯側および価電
子帯側の両方に存在する例を示したが、伝導帯側又は価
電子帯側のいずれか一方に存在するように構成しても良
い。
【0037】また、スペーサ層3は省略しても良い。
【0038】次に、図2および図3を参照して、量子閉
じ込め効果と状態密度について説明する。
【0039】図2は、量子閉じ込めの有無によるホール
の状態密度を表わす図、図3は同一のフェルミ準位にお
ける量子閉じ込めの有無とホールのエネルギー分布を表
す図であり、図3(a)は量子閉じ込めが無い場合、図
3(b)は量子閉じ込めがある場合を示している。
【0040】図2は、縦軸が電子エネルギーを、横軸が
ホールの状態密度を表わしている。
【0041】この量子閉じ込め効果が有る場合には、こ
の効果が無い場合に比べて半導体の状態密度が減少す
る。
【0042】この状態密度とは、半導体の中において、
運動エネルギー(Ek)を持つキャリア(電子,ホー
ル)が運動エネルギー(Ek)を中心に微少エネルギー
幅の間に、単位体積当たりに存在するキャリア数のこと
である。
【0043】半導体のキャリア密度、即ち、半導体内の
単位体積当たりに存在するキャリア数は、この状態密度
にフェルミ−デイラック統計関数を掛けたものを、0か
ら無限までのエネルギー領域で積分して得られる。
【0044】この状態密度の値が大きいほどキャリア密
度の値も大きくなる。
【0045】このフェルミ−ディラック統計関数とは、
主量子数、方位量子数、磁気量子数およびスピン量子数
で決まる量子状態を、異なる2つ以上の粒子が、同時に
持つことはない粒子群に適用される。
【0046】このフェルミ−ディラック統計関数は0と
1との間に値をもつ、エネルギーに関する粒子の単調減
少もしくは単調増加する分布関数であり、特に、この関
数値が0.5となるエネルギーの値はフェルミ準位と呼
ばれる。
【0047】半導体も含めた物質系では、定常状態にお
いて、このフェルミ準位は全て同一の値となる。
【0048】次に、図2を参照して、この状態密度が減
少する理由を価電子帯のホールを例にとって述べると次
のようになる。
【0049】量子閉じ込めが無いバルク結晶の場合に
は、ホールの状態密度は、電子エネルギーが減少するに
従って、2次関数型で増大する。一方、量子閉じ込め効
果が有る場合には、量子閉じ込めが無いバルク結晶の場
合の状態密度関数を包絡線として、階段状に増大し、か
つ、状態密度は、0にはならないという著しい特徴があ
る。
【0050】図3は、同一のフェルミ準位における、量
子閉じ込め効果がある場合と無い場合とについて、ホー
ル密度に対するエネルギー分布の例を示した。(a)は
量子効果の無い場合であり、(b)は有る場合を示す。
図中の斜線で示した面積が、キャリア密度に対応する。
【0051】これらの図から、同一のフェルミ準位では
量子閉じ込め効果がある場合は、これが無い場合に比べ
て明らかにキャリア密度が小さいことが分る。
【0052】以上説明したように、キャリア密度が同一
である場合には、量子閉じ込め効果が有ることによりフ
ェルミ準位のエネルギー値が、電子エネルギーでは低く
(ホールエネルギーでは高く)なる。
【0053】金属や半導体などの物質が複数接合されて
いるとき、これらのバンドラインナップは、フェルミ準
位エネルギーが一致するように配置する。それ故、本発
明の半導体素子の構造により、キャリアオーバーフロー
ブロック層のホールフェルミ準位のエネルギーが、本発
明を用いない場合に比較して高くなるが、これは、価電
子帯フェルミ準位が一致するようバンドラインナップが
配列するため、同一の不純物添加量においても伝導帯側
の障壁が高くなることを意味している。
【0054】このため、本発明の半導体素子を例えば半
導体レーザのp型導電性のクラッド層内の活性層の近傍
に適用すると価電子帯間吸収の増大を抑圧しながら電子
がp型導電性のクラッド層に漏洩して行く現象を抑える
ことが可能となり、半導体レーザの高出力化および高温
動作特性の向上が可能となる。
【0055】また、一方、本発明の半導体素子を例えば
半導体レーザのn−p−n又はp−n−p型埋め込み層
のp−nおよびn−p接合に適用すると、これは、ソー
ス層とリーク層が同一のバンドギャップの場合に相当す
る。
【0056】従来は、埋め込み層を貫通するように流れ
るために活性層で光に変換されない無効電流を抑圧する
ため、埋め込み層への不純物添加量を増大していた。し
かし、このようにすると活性層近傍のp型導電性の埋め
込み層に依る価電子帯間吸収が強くなること、および埋
め込み層自体の電気抵抗が低くなり無効電流の抑圧効果
が弱くなることのため半導体レーザの高出力動作特性の
向上が困難な状況になっていた。
【0057】しかし、本発明を埋め込み層に適用するこ
とにより不純物濃度が相対的に少ない場合においても無
効電流に対する高い障壁が可能となるため、価電子帯間
吸収および埋め込み層電気抵抗の低下を抑圧しながら有
効な埋め込み層を実現することができる。
【0058】次に、本発明に係る半導体発光素子の実施
形態例1を図4および図5を参照して説明する。
【0059】図4は、本発明に係る半導体発光素子の実
施形態例1の構成を示す図、図5は、同じく動作を説明
するための図である。
【0060】図において、12はn型クラッド層(n型
InPクラッド層又は第1のクラッド層ともいう)、1
2aはその伝導帯端、12bはその価電子帯端、13は
活性層、18はp型クラッド層(p型InPクラッド層
又は第2のクラッド層ともいう)、14はスぺーサ層、
15および17はリークキャリア障壁層、16はキャリ
アオーバーフローブロック層、25は伝導帯フェルミ準
位、26は価電子帯フェルミ準位である。
【0061】なお、図4に示した半導体発光素子は、半
導体レーザなどダブルヘテロ構造を有するもので、図2
を参照して説明した本発明に係る半導体素子を応用した
ものである。
【0062】図2の符号を、図4の符号に対応させると
次のようになる。すなわち、ソース層1が活性層13
に、リーク層2がp型クラッド層18に、スペーサ層3
がスペーサ層14に、クリークキャリア障壁層4、6は
リークキャリア障壁層15,17に、キャリアオーバー
フローブロック層5はキャリアオーバーフローブロック
層16にそれぞれ対応している。
【0063】なお、キャリアオーバーフロー現象はキャ
リア電子において顕著に現われるため、図4においては
p型クラッド層18側にキャリアオーバーフローブロッ
ク層16とリークキャリア障壁層15,17(矢印Aで
示す。「本発明の層構造」という。)を設け、また説明
を簡単にするためキャリアオーバーフローブロック層1
6のバンドギャップをp型クラッド層18のバンドギャ
ップと同一にしてある。
【0064】次に、図5を参照して、図4に示された半
導体発光素子を動作させたときのバンドラインアップを
説明する。
【0065】図5においては、活性層13は不純物が無
添加(ノンドープ)である場合を示す。この場合、活性
層13には電子とホールが同時に供給される、いわゆ
る、ダブルインジェクションとなる。
【0066】このようなダブルインジェクションのと
き、p型クラッド層18と活性層13とのホールフェル
ミ準位が一致し、また、n型クラッド層12と活性層1
3との電子のフェルミ準位が一致するようにバンドライ
ンナップが配列する。
【0067】そうすると、量子閉じ込め効果による状態
密度が低減して、キャリアオーバーフローブロック層1
6が伝導帯側方向に押し上げられて、その伝導帯端がp
型クラッド層18の伝導帯端よりも押し上げられ、活性
層13からオーバーフローした電子を効果的にブロック
する。
【0068】また、キャリアオーバーフローブロック層
16およびリークキャリア障壁層15,17ともに、基
板結晶との格子整合を取る必要性は必ずしも無く、格子
緩和が生じない範囲で歪みを印加してバンドギャップを
拡大することは、キャリアオーバーフローの抑圧効果を
高めるために大変有効であることは明らかである。
【0069】すなわち、バンドギャップの拡大は伸張歪
みを半導体結晶に印加することによっても実現されるた
め、伸張歪みをキャリアオーバーフローブロック層16
およびリークキャリア障壁層15、17からなる本発明
の層構造に加えるのである。
【0070】この歪み量は、これらの層を成長する時点
における結晶成長材料の供給量により制御され、また、
本発明の層構造における層厚の上限は各層厚で重み付け
された歪み量:εから計算されるJ.W.Matthe
wsとA.E.Blakesleeにより提案された臨
界膜厚(J.Cryst.Growth27,118,
1974)以内の層厚で形成すればよく、このように設
定することにより結晶格子緩和に起因した結晶欠陥の発
生を回避しながら本発明の構成を実現できる。
【0071】この重み付け歪み量は、例えばキャリアオ
ーバーフローブロック層16およびリークキャリア障壁
層15、17の層厚と歪み量を、それぞれ、d1 ,ε1
およびd2 ,ε2 とすると、
【0072】
【数1】 ε=(d1 ε1 +2d2 ε2 )/(d1 +2d2 ) となり、この関係を本発明に適用すると、キャリアオー
バーフローブロック層16およびリークキャリア障壁層
15、17からなる層厚は数十nmとなる。
【0073】また、キャリアオーバーフローブロック層
16およびリークキャリア障壁層15、17からなる本
発明の層構造を、圧縮歪みを有する層で挟み込んで成
る、いわゆる歪み補償構造を採用すると、本発明の層構
造の上限は、ほぼ解消可能となり、歪み層の数がn層存
在する場合、各層の層厚:dj および歪み量:εj が満
たすべき関係は以下のようになる。
【0074】
【数2】 次に、n型クラッド層12はドナー不純物をドーピング
し、n型導伝層を形成し、スペーサ層14、リークキャ
リア障壁層15,17、キャリアオーバーフローブロッ
ク層16およびp型クラッド層18はアクセプタ不純物
をドーピングしp型導伝層を形成する。
【0075】次に、本発明に係る半導体発光素子の製造
手順の1例を図6を参照して説明する。
【0076】図6は、本発明に係る半導体発光素子の製
造手順を説明するための図である。図6は、具体的に
は、半導体発光素子の1実施形態であるGaInAsP
/InP埋め込み型半導体レーザを光出射端側から見た
図である。
【0077】まず、次のようにして、図6(a)に示す
エピタキシャル成長基板30を製造する。
【0078】n型InP基板11上にn型InPクラッ
ド層12、ノンドープのバルクもしくは量子井戸を含む
活性層13、ノンドープもしくはアクセプタを添加した
InPもしくはGaInAsPよりなるスぺーサ層1
4、p型GaInPリークキャリア障壁層15、p型G
aInPもしくはInPもしくはGaInAsPよりな
るキャリアオーバーフローブロック層16、p型GaI
nPリークキャリア障壁層17、p型InPクラッド層
18を順次、有機金属気相成長(OMVPE)法などで
結晶成長してなる、エピタキシャル成長基板30を製造
する。
【0079】この、エピタキシャル成長基板30上に幅
数μmのSi系耐酸誘電体膜21を数100μm間隔で
形成した後、化学エッチング法によりn型InPクラッ
ド層12を活性層13の下側から2μm程度残して削り
取り、メサ状のストライプを形成して、図6(b)に示
すメサ形成基板31を製造する。
【0080】この、メサ形成基板31上に、p型InP
第1埋め込み層19、n型InP第2埋め込み層20を
順次、結晶成長して埋め込み層を形成した後、Si系耐
酸誘電体膜をフッ化水素などで除去し、p型GaInA
sPよりなるコンタクト層21を成長して、図6(c)
に示す埋め込み基板32を製造する。
【0081】次に、この埋め込み基板32のn型導電側
にAu−Ge23、p型導電側にAu−Zn24を真空
蒸着法により被着し、熱処理を行いオーミック電極形成
基板33を製造する。
【0082】引き続き、このオーミック電極形成基板3
3をメサストライプ垂直方向に数100から1000μ
m間隔で劈開切断した後、メサストライプを中心に幅数
100μm間隔で切断して、図6(d)に示す半導体レ
ーザチップを完成させる。なお、前述の図6(a)〜
(d)は、このチップ単位の図を示したものである。
【0083】従来、半導体レーザ、スーパールミネッセ
ントダイオード、発光ダイオードなどの半導体発光素子
は、キャリアの発光再結合が起きる活性層を、それより
バンドギャップの大きな、第1導電型および第2導電型
の二つのクラッド層によって、積層方向に、挟んで二つ
のヘテロ接合を形成してなる、いわゆるダブルヘテロ構
造としている。
【0084】このダブルヘテロ構造は、キャリアおよび
光を活性層に閉じ込める効果があり、誘導放出が効果的
に行われるため高性能な半導体発光素子において不可欠
な構造となっている。
【0085】しかし、半導体発光素子から高い光出力を
取り出すためには、大きな電流を素子に注入することに
なるので、活性層内のキャリア密度が高くなるばかりで
なく高温度状態で素子を動作させる事になる。
【0086】このような状態では、活性層からクラッド
層へ向けて、バンドラインナップの差、即ち、ヘテロ障
壁を越えてキャリアがあふれ漏れて行く、いわゆる、キ
ャリアオーバーフローが顕著となり無効電流が増大する
ため、注入電流を増加しても光出力の増加は飽和してい
た。
【0087】これに対して、本発明に係る半導体素子の
実施形態例1で説明したようなソース層1およびリーク
層2を、それぞれ前述の半導体発光素子の活性層13お
よび第2のクラッド層18に採用することにより、キャ
リアオーバーフローブロック層16への量子閉じ込め効
果により、状態密度が減少して、少ないキャリア密度、
即ち、このキャリア密度を供給する添加不純物の量が少
ない場合においても、電子エネルギーで見たホールのフ
ェルミ準位は相対的に低く、また、電子のフェルミ準位
は高くなる。
【0088】通常、半導体発光素子はキャリアの緩和速
度が、0.1ピコ秒程度と極めて速いため、どのような
使用条件においても、活性層の近傍では、ほぼ定常状態
が実現されるため、活性層とクラッド層のフェルミ準位
は一致する。
【0089】そのため、本発明の半導体発光素子に本発
明の半導体素子の構造を採用することにより、少ない不
純物添加量において、活性層13から第2のクラッド層
18に少数キャリアとしてオーバーフローするキャリア
に対するヘテロ障壁を高くすることができる。
【0090】半導体発光素子においては、一般的に、ア
クセプタ不純物の添加量が多くなると、活性層13で発
生した光が、スピン−軌道相互作用分裂帯の電子を、重
いホールもしくは軽いホール帯へ励起するために吸収さ
れる、いわゆる価電子帯間吸収が強くなるので、キャリ
アオーバーフローを抑圧しても半導体発光素子の光出力
の向上には繋がらないことが明らかになっているが、不
純物添加量を少なくできる本発明に係る半導体発光素子
は、特に、アクセプタを添加不純物とするp側クラッド
層形成において利点がある。
【0091】これらの結果から、本発明を採用すること
により半導体発光素子の高出力動作のみならず高い環境
温度での動作性能の向上が可能となる。
【0092】次に、図7を参照して本発明に係る半導体
発光素子の実施形態例2を説明する。
【0093】図7は、本発明に係る発導体発光素子の実
施形態例2を示す図である。この実施形態例2は、キャ
リアオーバーフローブロック層16およびリークキャリ
ア障壁層15,17からなる層構成を多数積層させ、電
子に対する障壁高さの高い領域を広く取る構成とした例
であり、電子オーバーフロー効果を、より抑圧すること
ができる。
【0094】また、図8は、本発明に係る半導体発光素
子の実施形態例3を示す図であり、この実施形態例3
は、キャリアオーバーフローブロック層16およびリー
クキャリア障壁層15,17からなる層構成を適当な間
隔をおいて積層し、電子に対する多重量子障壁(MQ
B)とした例である。通常、MQBは、クラッド層より
もバンドギャップの小さな材料の組み合わせから成る
が、本実施形態例3は、ヘテロ障壁を、より大きくでき
る為MQBのポテンシャル振幅が拡大可能となり、MQ
Bの効果をより一層高めることができる。
【0095】
【発明の効果】請求項1の発明に係る半導体素子は、ソ
ース層とリーク層とのヘテロ結合の近傍のリーク層側
に、所定の間隔でリークキャリア障壁層を設け、その間
にキャリアオーバーフローブロック層を設けたので、キ
ャリアオーバーフローを抑圧するのにリーク層における
少ない不純物添加量で達成することができる。
【0096】また、請求項2の発明に係る半導体発光素
子は、請求項1の発明に係る半導体素子を用いて、活性
層と第2のクラッド層とのヘテロ結合の近傍の第2のク
ラッド層側に、所定の間隔でリークキャリア障壁層を設
け、その間にキャリアオーバーフローブロック層を設け
たので、活性層からのキャリアオーバーフローを抑圧す
るのに第2のクラッド層側における少ない不純物添加量
で達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体素子の実施形態例の構成を
示す図である。
【図2】量子閉じ込めの有無によるホールの状態密度を
表す図である。
【図3】同一のフェルミ準位における量子閉じ込めの有
無とホールのエネルギー分布を表わす図である。
【図4】本発明に係る半導体発光素子の実施形態例1の
構成を示す図である。
【図5】本発明に係る半導体発光素子の実施形態例1の
動作を説明するための図である。
【図6】本発明に係る半導体発光素子の製造手順を説明
するための図である。
【図7】本発明に係る半導体発光素子の実施形態例2の
構成を示す図である。
【図8】本発明に係る半導体発光素子の実施形態例3の
構成を示す図である。
【図9】従来の半導体発光素子の構成を示す図である。
【図10】従来の半導体発光素子の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ソース層 1a 伝導帯端 1b 価電子帯端 2 リーク層 2a 伝導帯端 2b 価電子帯端 3 スぺーサ層 3a 伝導帯端 3b 価電子帯端 4 リークキャリア障壁層 4a 伝導帯端 4b 価電子帯端 5 キャリアオーバーフローブロック層 5a 伝導帯端 5b 価電子帯端 6 リークキャリア障壁層 6a 伝導帯端 6b 価電子帯端 11 n型InP基板 12 第1のクラッド層 13 活性層 14 スペーサ層 15 リークキャリア障壁層 16 キャリアオーバーフローブロック層 17 リークキャリア障壁層 18 第2のクラッド層 19 第1埋め込み層 20 第2埋め込み層 21 Si系耐酸誘電体膜 22 コンタクト層 23 AuGe 24 AuZn 25 伝導帯フェルミ準位 26 価電子帯フェルミ準位 30 エピタキシャル成長基板 31 メサ形成基板 32 埋め込み基板 33 オーミック電極形成基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーバーフローキャリアを供給するソー
    ス層(1)と、該ソース層と同一又はこれより大きなバ
    ンドギャップを有して該ソース層に接合されて前記オー
    バーフローキャリアが漏洩して行くリーク層(2)と、 該接合の近傍の該リーク層に所定の間隔を置いて設けら
    れ、該リーク層よりバンドギャップ又はヘテロ障壁の大
    きい第1および第2のリークキャリア障壁層(4、6)
    を備え、 該第1および第2のリークキャリア障壁層の間にキャリ
    アオーバーフローブロック層(5)を形成したことを特
    徴とする半導体素子。
  2. 【請求項2】 活性層(13)と、 該活性層の一方にヘテロ接合され、該活性層よりバンド
    ギャップの大きい第1のクラッド層(12)と、該活性
    層の他方にヘテロ接合され、該活性層よりバンドギャッ
    プの大きい第2のクラッド層(14)とを備えた半導体
    発光素子において、 前記第2のクラッド層が、前記活性層とのヘテロ接合の
    近傍に所定の間隔を置いて前記第2のクラッド層よりバ
    ンドギャップの大きい第1および第2のリークキャリア
    障壁層(15、17)を備え、 前記第1および第2のリークキャリア障壁層の間にキャ
    リアオーバーフローブロック層(16)を形成したこと
    を特徴とする半導体発光素子。
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