JP2001085703A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法

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JP2001085703A JP2000205764A JP2000205764A JP2001085703A JP 2001085703 A JP2001085703 A JP 2001085703A JP 2000205764 A JP2000205764 A JP 2000205764A JP 2000205764 A JP2000205764 A JP 2000205764A JP 2001085703 A JP2001085703 A JP 2001085703A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】島状のパターンに形成された半導体領域を、単
結晶または単結晶と見なせる領域として形成すると共
に、TFTの諸特性を安定化させることのできる積層構
造を同時に実現させることを目的とする。 【解決手段】ガラス基板1001上に絶縁膜1002が
形成され、その上に島状半導体層1003が形成され
る。光学系1100により、シリンドリカルレンズ10
05を通過したレーザー光は線状レーザー光として島状
半導体層1003に照射される。島状半導体層1003
には、シリンドリカルレンズ1005を通過して直接島
状半導体層1003に照射する直達レーザー光成分10
06と、絶縁膜1002と基板1001を透過して反射
板1004で反射して再度基板1001と絶縁膜100
2を透過して島状半導体層1003へ照射される拡散レ
ーザー光成分1007がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁表面を有する
基板上に形成する結晶構造を有する半導体膜の作製方
法、並びに該半導体膜を活性層に用いた半導体装置の作
製方法に関する。特に、結晶質半導体層で活性層を形成
した薄膜トランジスタの作製方法に関する。尚、本明細
書において半導体装置とは、半導体特性を利用すること
で機能しうる装置全般を指し、薄膜トランジスタを用い
て形成されるアクティブマトリクス型の液晶表示装置に
代表される電気光学装置、およびそのような電気光学装
置を搭載した電子機器は半導体装置の範疇とする。
【0002】
【従来の技術】ガラスなどの透光性を有する絶縁基板上
に非晶質半導体層を形成し、レーザーアニール法や熱ア
ニール法などで結晶化させた結晶質半導体層を活性層と
した薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、
TFTと記す)が開発されている。絶縁基板には、バリ
ウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスなど
のガラス基板が多くの場合用いられている。このような
ガラス基板は石英基板と比べ耐熱性は劣るものの市販価
格は安価であることから、大面積基板を容易に製造でき
る利点を有している。
【0003】レーザーアニール法はガラス基板の温度を
あまり上昇させず、非晶質半導体層にのみ高いエネルギ
ーを与えて結晶化させることができる結晶化技術として
知られている。特に、短波長の光を大出力が得られるエ
キシマレーザーはこの用途において最も適していると考
えられている。エキシマレーザーを用いたレーザーアニ
ール法は、レーザービームを被照射面においてスポット
状や線状となるように光学系で加工し、その加工された
レーザー光で被照射面を走査すること(レーザー光の照
射位置を被照射面に対して相対的に移動させる)により
行う。例えば、線状レーザー光を用いたエキシマレーザ
ーアニール法は、その長手方向と直角な方向だけの走査
で被照射面全体をレーザーアニールすることも可能であ
り、生産性に優れることからTFTを用いる液晶表示装
置の製造技術として主流となりつつある。その技術は一
枚のガラス基板上に画素部を形成する画素TFTと、画
素部の周辺に設けられる駆動回路のTFTを形成したモ
ノシリック型の液晶表示装置を可能とした。
【0004】しかし、レーザーアニール法で作製される
結晶質半導体層は複数の結晶粒が集合して形成され、そ
の結晶粒の位置と大きさはランダムなものであった。ガ
ラス基板上に作製されるTFTは、素子分離のために、
結晶質半導体層を島状のパターンに分離して形成してい
る。その場合において、結晶粒の位置や大きさを指定し
て形成することはできなかった。結晶粒の界面(結晶粒
界)には、非晶質構造や結晶欠陥などに起因する再結合
中心や捕獲中心や結晶粒界におけるポテンシャル準位の
影響により、キャリアの電流輸送特性が低下させる原因
があった。しかし、結晶の性質がTFTの特性に重大な
影響を及ぼすチャネル形成領域を、結晶粒界の影響を排
除して単一の結晶粒で形成することは殆ど不可能であっ
た。そのため結晶質シリコン膜を活性層とするTFT
は、単結晶シリコン基板に作製されるMOSトランジス
タの特性と同等なものは今日まで得られていない。
【0005】このような問題点を解決するために、結晶
粒を大きく成長させる試みがなされている。例え
ば、「"High-Mobility Poly-Si Thin-Film Transistors
Fabricated by a Novel Excimer Laser Crystallizati
on Method", K.Shimizu, O.Sugiuraand M.Matumura, IE
EE Transactions on Electron Devices vol.40, No.1,
pp112-117,1993」には、基板上にSi/SiO2/Si
の3層構造の膜を形成し、エキシマレーザー光をその膜
側と基板側の両側から照射するデュアルビームレーザー
アニール法についての報告がある。その方法によれば、
ある所定のエネルギー強度でレーザー光を照射すること
により結晶粒の大粒形化を図ることができることが示さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】モノシリック型の液晶
表示装置は、画像表示を行う画素部と駆動回路が同一の
基板上に形成されている。画素部には画素TFTと保持
容量が設けられおり、駆動回路にはCMOS回路を基本
として形成されるシフトレジスタ回路、レベルシフタ回
路、バッファ回路、サンプリング回路などから構成され
ている。しかし、画素TFTと駆動回路のTFTとでは
動作条件が同一でなく、従ってTFTに要求される特性
は少なからず異なっている。例えば、画素TFTはスイ
ッチ素子として機能するものであり、液晶に電圧を印加
して駆動させるものである。液晶は交流で駆動させるの
で、フレーム反転駆動と呼ばれる方式が多く採用されて
いる。この方式では消費電力を低く抑えるために、画素
TFTに要求される特性はオフ電流値(TFTがオフ動
作時に流れるドレイン電流)を十分低くすることであ
る。一方、制御回路のバッファ回路は高い駆動電圧が印
加されるため、高電圧が印加されても壊れないように耐
圧を高めておく必要がある。また電流駆動能力を高める
ために、オン電流値(TFTがオン動作時に流れるドレ
イン電流)を十分確保する必要がある。
【0007】また、TFTにおいて重要な特性パラメー
タであるしきい値電圧(以下、Vthと記す)を所定の範
囲内に制御するためには、チャネル形成領域の価電子制
御の他に、活性層に密接して絶縁膜で形成する下地膜や
ゲート絶縁膜および層間絶縁膜の荷電欠陥密度を低減さ
ることや、その内部応力のバランスを考慮する必要があ
つた。このような要求に対して、酸化シリコン膜や酸化
窒化シリコン膜などのシリコンを構成元素として含む材
料が適していた。
【0008】このように、モノシリック型の液晶表示装
置の性能向上を図るには、活性層を形成する結晶質半導
体層の結晶粒の大粒形化によりTFTの性能を向上を図
るのみでは不十分であり、活性層とその上方および下方
に形成する下地膜やゲート絶縁膜および層間絶縁膜の諸
特性をも考慮する必要があった。
【0009】本発明はこのような問題点を解決するため
の技術であり、島状のパターンに形成された半導体領域
を、単結晶または単結晶と見なせる領域として形成する
と共に、TFTの諸特性を安定化させることのできる積
層構造を同時に実現させることを目的とする。さらに、
同一の基板上に複数の機能回路が形成されるモノシリッ
ク型の液晶表示装置に代表される半導体装置において、
その機能回路が要求する仕様に応じて適切な性能のTF
Tを配置することを可能とし、その動作特性や信頼性を
大幅に向上させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】ガラスなどの基板上に形
成した非晶質半導体層から結晶質半導体層を形成する方
法にレーザーアニール法を用いる。本発明のレーザーア
ニール法は、パルス発振型または連続発光型のエキシマ
レーザーやアルゴンレーザーをその光源とし、光学系に
て線状に形成されたレーザー光を、半導体層の下地膜と
接する第1の表面と、その反対側の第2の表面の両方か
ら照射する。
【0011】図3(A)はこのようなレーザーアニール
装置の構成を示す図である。レーザーアニール装置は、
レーザー発振器1201、光学系1100、基板を固定
するステージ1202を有し、ステージ1202にはヒ
ーター1203とヒーターコントローラー1204が付
加されて、基板を100〜450℃まで加熱することが
できる。ステージ1202上には反射板1205が設け
られ、その上に基板1206を設置する。図3(A)の
ような構成のレーザーアニール装置の構成において、基
板1206の保持方法を図3(B)を用いて説明する。
ステージ1202に保持された基板1206は、反応室
1213に設置されレーザー光が照射される。反応室内
は図示されていない排気系またはガス系により減圧状態
または不活性ガス雰囲気とすることができ、半導体膜を
汚染させることなく100〜450℃まで加熱すること
ができる。ステージ1202はガイドレール1216に
沿って反応室内を移動することができ、基板の全面に線
状レーサー光を照射させることができる。レーザー光は
基板1206の上面に設けられた図示されていない石英
製の窓から入射する。また、図3(B)ではこの反応室
1213にトランスファー室1210、中間室121
1、ロード・アンロード室1212が接続し、仕切弁1
217、1218で分離されている。ロード・アンロー
ド室1212には複数の基板を保持することが可能なカ
セット1214が設置され、トランスファー室1210
に設けられた搬送ロボット1215により基板が搬送さ
れる。基板1206は搬送中の基板を表す。このような
構成とすることによりレーザーアニールを減圧下または
不活性ガス雰囲気中で連続して処理することができる。
【0012】図2(A)、(B)は図3(A)で示した
レーザーアニール装置の光学系構成を説明する図であ
る。レーザー発振器1101にはエキシマレーザーやア
ルゴンレーザーなどを適用する。図2(A)は光学系1
100を側面から見た図であり、レーザー発振器110
1から出たレーザー光はシリンドリカルレンズアレイ1
102により縦方向に分割される。この分割されたレー
ザー光はシリンドリカルレンズ1104により、一旦集
光された後広がって、ミラー1107で反射され、その
後、シリンドリカルレンズ1108により照射面110
9で線状レーザー光となるようにする。これにより、線
状レーザー光の幅方向のエネルギー分布の均一化を図る
ことができる。また、図2(B)は光学系1100を上
面から見た図であり、レーザー発振器1101から出た
レーザー光はシリンドリカルレンズアレイ1102によ
り横方向に分割される。その後、シリンドリカルレンズ
1105により、レーザー光は照射面1109で一つに
合成される。これにより、線状レーザー光の長手方向の
エネルギー分布の均一化を図ることができる。
【0013】さらに、図1は本発明に関わるレーザーア
ニール法の概念を説明する図である。ガラスなどの基板
1001上に絶縁膜1002が形成され、その上に島状
半導体層1003が形成されている。絶縁膜1002は
酸化シリコン膜や窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン
膜、およびアルミニウムを成分とする絶縁膜などを適用
し、これらの膜単体か若しくは適宣組み合わせて用い
る。そして、図2(A)、(B)で説明した光学系11
00により、シリンドリカルレンズ1108と同等の機
能を有するシリンドリカルレンズ1005を通過したレ
ーザー光は線状レーザー光として島状半導体層1003
に照射される。島状半導体層1003には、シリンドリ
カルレンズ1005を通過して直接島状半導体層100
3の第2の表面から照射する直達レーザー光成分100
6と、絶縁膜1002と基板1001を透過して、反射
板1004で反射して、再度基板1001と絶縁膜10
02を透過して島状半導体層1003の第1の表面から
照射される拡散レーザー光成分1007がある。いずれ
にしても、シリンドリカルレンズ1005を通過したレ
ーザー光は、集光される過程で基板表面に対し、45〜
90°の入射角を持つので、反射板1004で反射する
レーザー光は、島状半導体層1003の内側の方向にも
反射する。反射板1004はアルミニウムなどで反射表
面を形成する。この反射表面を鏡面にしておくと、24
0〜320nmの波長範囲で約90%の正反射率が得られ
る。また、材質をアルミニウムとして、その表面に数1
00nmの微細な凹凸形状を形成しておくと、拡散反射率
(積分反射率―正反射率)は50〜70%が得られる。
【0014】このようにして、レーザー光は基板100
1の第2の表面と第1の表面から照射され、この基板1
001上に形成された島状半導体層1003は両面から
レーザーアニールされることになる。レーザーアニール
法では、照射するレーザー光の条件を最適なものとする
ことにより半導体膜を瞬時に加熱して溶融させ、結晶核
の発生密度とその結晶核からの結晶成長を制御しようと
している。エキシマレーザーの発振パルス幅は数nsec〜
数百nsec、例えば30nsecであるので、パルス発振周波
数を30Hzとして照射すると、そのレーザー光が照射
された領域の半導体層はパルスレーザー光により瞬時に
加熱され、その加熱時間よりも遥かに長い時間冷却され
る。
【0015】基板上に形成された半導体層に対して、一
方の面のみからのレーザー光の照射では、片側しか加熱
されないので、加熱溶融と冷却固化のサイクルは急峻な
ものとなり、結晶核の発生密度を制御できたとしても十
分な結晶成長は期待できない。しかし、半導体層の両方
の面からレーザー光を照射するとこの加熱溶融と冷却固
化のサイクルが緩やかなものとなり、冷却固化の過程で
結晶成長に許容される時間が相対的に長くなることによ
り、充分な結晶成長を得ることができる。
【0016】エキシマレーザー光の波長では、レーザー
光は半導体層の最表面のみ吸収されて熱に変換される。
例えば、波長308nmのXeClエキシマレーザー光の
場合、シリコン層の表面から20nmまでの領域で殆どが
吸収され発熱する。その後、その領域から内側のシリコ
ン層に熱伝導することで、シリコン層全体がアニールさ
れる。つまり、レーザー光が照射されている間は、常に
シリコン層の表面温度が他の領域と比較して高くなる。
この事は、レーザーアニールにおける熱伝導シミュレー
ションから得られる結果から推測することができる。
【0017】ここで、表側からの片面からレーザー光を
照射した場合と、表側と裏側の両面からレーザー光が照
射された時において、シリコン層に吸収されて熱に変換
されるエネルギーが同じ場合を仮定する。図26にシリ
コン層の深さ方向におけるレーザー光強度分布のシミュ
レーション結果を、片面照射と両面照射のそれぞれの場
合について示す。両面照射の場合には、表側照射強度と
裏側照射強度の比が3:1の場合を示している。図26
に示すように、レーザー光が照射される温度上昇過程に
おいて、両面照射の場合、レーザー光を吸収して発熱す
る領域が、表面側と下地界面側の2つになる。つまり、
発熱する領域を実効的に拡大することができる。このた
め、片面照射と比較してアブレーションが発生しにくく
なる(エキシマレーザー光を半導体層に照射する場合、
あるレーザーエネルギー密度以上でアブレーションが発
生することが知られている)。つまり、両面照射では、
半導体層にアブレーションを発生させることなく実効的
に高いエネルギー密度で半導体層を加熱することができ
る。
【0018】本発明は、このようなレーザーアニール法
(デュアルビームレーザーアニール法)を適用して、島
状半導体層を単結晶または単結晶と見なせる領域を形成
し、そのような島状半導体層をTFTの活性層に用い
て、さらに各回路の機能に応じた構造を有するTFTを
有する半導体装置を作製する。
【0019】従って、上記問題点を解決するために本発
明の構成は、基板に密接して下地膜を形成する第1の工
程と、前記下地膜上に、該下地膜に接する第1の表面
と、その反対側に第2の表面を有する第1形状の非晶質
半導体層を形成する第2の工程と、前記第1形状の非晶
質半導体層の第2の表面に第1のレーザー光を照射し
て、かつ、前記第1形状の非晶質半導体層の周辺の領域
より入射して、前記基板を透過して反射板にて反射した
第2のレーザー光を前記第1の表面から照射して、第1
形状の結晶質半導体層を形成する第3の工程と、前記第
1形状の結晶質半導体層のゲート電極と重なる領域、若
しくはチャネル形成領域を形成する領域において、該第
1形状の結晶質半導体層の端部から1μm以上除去し
て、第2形状の結晶質半導体層を形成する第4の工程
と、前記第2形状の結晶質半導体層に、一導電型の不純
物領域を形成する第5の工程と、前記第2形状の結晶質
半導体層に、水素を添加する第6の工程とを有すること
を特徴としている。
【0020】また、他の発明の構成は、基板に密接して
下地膜を形成する第1の工程と、前記下地膜上に、該下
地膜に接する第1の表面と、その反対側に第2の表面を
有する第1形状の非晶質半導体層を形成する第2の工程
と、前記第1形状の非晶質半導体層に半導体の結晶化を
助長する元素を導入する第3の工程と、前記第1形状の
非晶質半導体層の第2の表面に第1のレーザー光を照射
して、かつ、前記第1形状の非晶質半導体層の周辺の領
域より入射して、前記基板を透過して反射板にて反射し
た第2のレーザー光を前記第1の表面から照射して、第
1形状の結晶質半導体層を形成する第4の工程と、前記
第1形状の結晶質半導体層のゲート電極と重なる領域、
若しくはチャネル形成領域を形成する領域において、該
第1形状の結晶質半導体層の端部から1μm以上除去し
て、第2形状の結晶質半導体層を形成する第5の工程
と、前記第2形状の結晶質半導体層に、一導電型の不純
物領域を形成する第6の工程と、前記第2形状の結晶質
半導体層に、水素を添加する第7の工程とを有すること
を特徴としている。
【0021】また、他の発明の構成は、基板に密接して
下地膜を形成する第1の工程と、前記下地膜上に非晶質
半導体層を形成する第2の工程と、前記非晶質半導体層
に該非晶質半導体の結晶化を助長する元素を導入し、加
熱処理により結晶質半導体膜を形成する第3の工程と、
前記下地膜上に、該下地膜に接する第1の表面と、その
反対側に第2の表面を有する第1形状の結晶質半導体層
を形成する第4の工程と、前記第1形状の結晶質半導体
層の第2の表面に第1のレーザー光を照射して、かつ、
前記第1形状の結晶質半導体層の周辺の領域より入射し
て、前記基板を透過して反射板にて反射した第2のレー
ザー光を前記第1の表面から照射する第5の工程と、前
記第1形状の結晶質半導体層のゲート電極と重なる領
域、若しくはチャネル形成領域を形成する領域におい
て、該第1形状の結晶質半導体層の端部から1μm以上
除去して、第2形状の結晶質半導体層を形成する第6の
工程と、前記第2形状の結晶質半導体層に、一導電型の
不純物領域を形成する第7の工程と、前記第2形状の結
晶質半導体層に、水素を添加する第8の工程とを有する
ことを特徴としている。
【0022】上記本発明の構成は、pチャネル型TFT
とnチャネル型TFTとを同一の基板上に有する半導体
装置の作製方法においても好適に適用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】[実施形態1]本発明の実施形態を
図4を用いて説明する。図4(A)において、基板40
1にはバリウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸
ガラスなどの無アルカリガラス基板を用いる。例えば、
コーニング社の#7059ガラスや#1737ガラス基な
どを好適に用いることができる。その他に、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)など
光学的異方性を有しないプラスチック基板を用いること
ができる。ガラス基板を用いる場合には、ガラス歪み点
よりも10〜20℃程度低い温度であらかじめ熱処理し
ておいても良い。基板401のTFTを形成する一主表
面に密接させて、基板401からの不純物拡散を防ぐた
めに、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化
シリコン膜などの下地膜402を形成する。例えば、プ
ラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製され
る酸化窒化シリコン膜402aを10〜200nm(好ま
しくは50〜100nm)、同様にSiH4、N2Oから作
製される酸化窒化水素化シリコン膜402bを50〜2
00nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形
成する。
【0024】酸化窒化シリコン膜は従来型の平行平板型
のプラズマCVD法を用いて形成する。酸化窒化シリコ
ン膜402aは、SiH4を10SCCM、NH3を100SC
CM、N2Oを20SCCMとして反応室に導入し、基板温度
325℃、反応圧力40Pa、放電電力密度0.41W/cm
2、放電周波数60MHzとした。一方、酸化窒化水素化シ
リコン膜402bは、SiH4を5SCCM、N2Oを120
SCCM、H2を125SCCMとして反応室に導入し、基板温
度400℃、反応圧力20Pa、放電電力密度0.41W/
cm2、放電周波数60MHzとした。これらの膜は、基板温
度を変化させ、反応ガスの切り替えのみで連続して形成
することもできる。このような下地膜は、内部応力が基
板に対して引張応力を有するように形成しておくと、し
きい値電圧(Vth)を安定化させる上で望ましい。ま
た、その内部応力は400〜600℃の熱処理において
変化しないことが望ましい。
【0025】このようにして作製した酸化窒化シリコン
膜402aは、密度が9.28×1022/cm3であり、フ
ッ化水素アンモニウム(NH4HF2)を7.13%とフ
ッ化アンモニウム(NH4F)を15.4%含む混合溶
液(ステラケミファ社製、商品名LAL500)の20
℃におけるエッチング速度が約63nm/minと遅く、緻密
で硬い膜である。このような膜を下地膜に用いると、こ
の上に形成する半導体層にガラス基板からのアルカリ金
属元素が拡散するのを防ぐのに有効である。
【0026】次に、25〜80nm(好ましくは30〜6
0nm)の厚さで非晶質構造を有する非晶質半導体層40
3を、プラズマCVD法やスパッタ法などの公知の方法
で形成する。例えば、プラズマCVD法で非晶質シリコ
ン膜を55nmの厚さに形成する。非晶質構造を有する半
導体膜には、非晶質半導体層や微結晶半導体膜があり、
非晶質シリコンゲルマニウム膜などの非晶質構造を有す
る化合物半導体膜を適用しても良い。また、下地膜10
2と非晶質半導体層403とは両者を連続形成すること
も可能である。例えば、前述のように酸化窒化シリコン
膜402aと酸化窒化水素化シリコン膜402bをプラ
ズマCVD法で連続して成膜後、反応ガスをSiH4
2O、H2からSiH4とH2或いはSiH4のみに切り
替えれば、一旦大気雰囲気に晒すことなく連続形成でき
る。その結果、酸化窒化水素化シリコン膜402bの表
面の汚染を防ぐことが可能となり、作製するTFTの特
性バラツキやしきい値電圧の変動を低減させることがで
きる。
【0027】そして、図4(B)に示すように非晶質半
導体半導体層403から、第1の形状を有する島状半導
体層404を形成する。第1の形状は、正方形、長方
形、または任意の多角形とすることができるが、中心部
から端部までの距離が50μm以下の領域を有するよう
にする。これは、レーザーアニールの工程において、レ
ーザー光を島状半導体層403の周辺の領域から基板へ
入射させ、基板の下側に置いた反射板で反射したレーザ
ー光を再び島状半導体層403の第1の表面に入射させ
て、結晶化を有効に行わせる目的おいて限定される値で
ある。一辺がこの値以上であると、島状半導体層403
の内側まで前記反射したレーザー光が入射しなくなり、
結晶化が良好に行われなくなる。
【0028】次に、結晶化を図4(C)に示すように、
レーザーアニール法により行う。結晶化のためにはま
ず、非晶質半導体層が含有する水素を放出させておくこ
とが望ましく、400〜500℃で1時間程度の熱処理
を行い含有する水素量を5atomic%以下にしておくと良
い。レーザーアニール法は、パルス発振型または連続発
光型のエキシマレーザーやアルゴンレーザーをその光源
とする。その装置の構成および概念はは、前述の様に図
1と図3で説明したものと同様なものを適用する。
【0029】レーザーアニール条件は実施者が適宣選択
するものであるが、例えば、エキシマレーザーのパルス
発振周波数30Hzとし、レーザーエネルギー密度を1
00〜500mJ/cm2(代表的には300〜350mJ/cm2)
として、線幅100〜1000μm、例えば線幅400
μmの線状ビームを照射する。この線幅は島状半導体層
404よりも大きいので、1パルスの線状ビームで、少
なくとも一つの島状半導体層404の第2の表面の全面
と、島状半導体層404の周辺を照射することができ
る。島状半導体層404の周辺にある入射角θを持って
照射された光の一部は基板の下側の反射板に達し、そこ
で反射角θ'を持って反射された光の一部は島状半導体
層404の第1の表面に照射される。また、線状ビーム
を走査しながら複数回照射しても良い。この時の線状ビ
ームの重ね合わせ率(オーバーラップ率)を50〜98
%として行うと良い。実際には照射パルス数を20〜4
0パルスとすると良い。レーザービームの形状は面状と
しても同様に処理することができる。
【0030】このような、レーザーアニール方法におい
て、島状半導体層404の周辺にある入射角θを持って
照射された光は、基板401を通過する過程で約50%
減衰する。反射板の正反射率を90%としても、実際に
島状半導体層404の第1の表面に照射されるレーザー
光は、直達レーザー光の15〜30%程度であると考え
られる。しかし、この程度の強度の拡散レーザー光によ
っても島状半導体層404は十分に加熱される。その結
果、直達レーザー光と拡散レーザー光によって溶融され
た半導体層の冷却過程は緩やかなものとなり、結晶成長
を十分成し遂げさせることが可能となる。
【0031】これは、図3(A)で示すステージ120
2に設けられたヒーター1203によっても基板を10
0〜450℃までの加熱ができるが、拡散レーザー光に
よる半導体層の加熱はこの温度以上の効果がある。
【0032】また、島状半導体層404の内側まで拡散
レーザー光を効果的に入射させるには、反射板をアルミ
ニウムとして、その表面に数100nmの微細な凹凸形状
を形成して、拡散反射率を50〜70%としておくと有
効である。これは、微細な凹凸形状の表面によりレーザ
ー光の散乱角が大きくなるためである。
【0033】このようにしてレーザーアニールを施す結
果、図4(C)に示すように島状半導体層404は、非
晶質構造から結晶質構造へ遷移することにより緻密化し
て1〜15%程度収縮する(図中の点線はアニール前の
島状半導体層の大きさを示す)。そして、結晶構造を有
する島状半導体層405が形成される。この島状半導体
層405の周辺部には収縮による歪みが蓄積した領域4
06ができる。この歪みが蓄積した領域406には多数
の捕獲中心や再結合中心などの欠陥準位があるので、少
なくともTFTのチャネル形成領域などに使用すること
は適切でない。そのために、特開平8−228006号
公報には、このような島状半導体層の周辺の歪みが蓄積
した領域を除去して新たな形状の島状半導体層を形成す
る技術が開示されている。従って、図4(D)に示すよ
うに、歪みが蓄積した領域406をエッチングして除去
して島状半導体層407を形成する(図中の点線で示す
408はエッチングで除去した領域を示す)。
【0034】その後、島状半導体層407は、3〜10
0%の水素を含む雰囲気中で300〜450℃の加熱処
理、或いは、プラズマによって生成された水素を含む雰
囲気中で200〜450℃の加熱処理によって、残留す
る欠陥を中和することができる。このようにして作製さ
れた島状半導体層407は、TFTの活性層として好適
に用いることができる。
【0035】[実施形態2]本発明の他の実施形態を図5
を用いて説明する。図5(A)において、基板501、
下地膜502、非晶質半導体層503は実施形態1と同
様にして作製する。そして、図5(B)に示すように非
晶質半導体半導体層503から、第1の形状を有する島
状半導体層504を形成する。そして、重量換算で5〜
100ppmの触媒元素を含む水溶液をスピンコート法
で塗布して触媒元素を含有する層505を形成する。触
媒元素にはニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、
鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、スズ(Sn)、鉛
(Pb)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銅(C
u)、金(Au)などである。この触媒元素を含有する
層505は、スピンコート法の他にスパッタ法や真空蒸
着法によって上記触媒元素の層を1〜5nmの厚さに形成
しても良い。
【0036】この状態の基板に対して、実施形態1と同
様にしてレーザーアニールを施す。その結果、直達レー
ザー光および拡散レーザー光により一旦溶融状態を経て
形成される結晶構造を有する島状半導体層506中には
触媒元素が1×1017〜1×1019atoms/cm3程度の濃
度で含まれている。触媒元素は結晶化において半導体層
中にシリサイドを形成しながら拡散し、その過程で半導
体層の結晶化を促進させる効果があり、実施形態1と比
較してより結晶性の高い結晶質半導体層を形成すること
を可能とする。しかし、この場合でも島状半導体層50
6は、非晶質構造から結晶質構造へ遷移することにより
緻密化して収縮する(図中の点線はアニール前の島状半
導体層の大きさを示す)ので、この島状半導体層506
の周辺部には収縮による歪みが蓄積した領域507がで
きる。従って、この場合でも図5(D)に示すように、
歪みが蓄積した領域507をエッチングして除去して第
2の形状を有する島状半導体層508を形成する(図中
の点線で示す509はエッチングで除去した領域を示し
ている)。
【0037】その後、島状半導体層508は、3〜10
0%の水素を含む雰囲気中で300〜450℃の加熱処
理、或いは、プラズマによって生成された水素を含む雰
囲気中で200〜450℃の加熱処理によって、残留す
る欠陥を中和することができる。このようにして作製さ
れた島状半導体層508は、TFTの活性層として好適
に用いることができる。
【0038】[実施形態3]TFTの活性層とする結晶構
造を有する島状半導体層の作製方法は、レーザーアニー
ル法のみから作製されるものではなく、本発明に関わる
レーザーアニール法と熱アニール法を併用させても良
い。特に、熱アニール法による結晶化は、特開平7−1
30652号公報で開示される触媒元素を用いる結晶化
法にも応用すると、600℃以下の温度で結晶化を実現
でき、このようにして作製された結晶質半導体層を本発
明に関わるレーザーアニール法で処理すると高品質の結
晶質半導体層を得ることができる。このような実施形態
を図6を用いて説明する。
【0039】図6(A)において、基板601には実施
形態1で示したガラス基板を好適に用いることができ
る。その他、下地膜602、非晶質半導体層603は実
施形態1と同様にして作製する。そして、この状態で実
施形態2と同様にして触媒元素を含有する層604を非
晶質半導体層603上に形成する。その後、まず400
〜500℃で1時間程度の熱処理を行い、非晶質半導体
層の含有水素量を5atomic%以下にする。そして、ファ
ーネスアニール炉を用い、窒素雰囲気中において550
〜600℃で1〜8時間、好ましくは550℃で4時間
の熱アニールを行う。以上の工程により結晶質シリコン
膜から成る結晶質半導体層を得ることができる(図示せ
ず)。この熱アニールによって作製された結晶質半導体
層は、光学顕微鏡観察により巨視的に観察すると局所的
に非晶質領域が残存していることが観察されることがあ
り、このような場合、同様にラマン分光法では480cm
-1にブロードなピークを持つ非晶質成分が観測される。
しかし、このような非晶質領域は本発明のレーザーアニ
ール法により容易に除去することが可能であり、良質な
結晶質半導体層を得ることができる。
【0040】そこで、上述の熱アニールが施された結晶
質半導体層から第1の形状を有する島状半導体層605
を形成する。結晶質半導体層は、非晶質構造から結晶質
構造へ遷移することにより緻密化して収縮するので、そ
の膜厚は非晶質半導層603の厚さ(図中の点線606
で示す)よりも1〜15%程度薄くなる(図6
(B))。
【0041】この状態の基板に対して、実施形態1と同
様にしてレーザーアニールを施す。その結果、直達レー
ザー光および拡散レーザー光により一旦溶融状態を経て
新に結晶構造を有する島状半導体層607が形成され
る。この場合でも島状半導体層605は、結晶性が高ま
ることにより僅かに緻密化して収縮する(図中の点線は
レーザーアニール前の島状半導体層605の大きさを示
す)ので、この島状半導体層607の周辺部には収縮に
よる歪みが蓄積した領域608ができてしまう。また、
島状半導体層607中には触媒元素が1×1017〜1×
1019atoms/cm3程度の濃度で含まれている。この場合
でも図6(D)に示すように、歪みが蓄積した領域60
8をエッチングして除去して第2の形状を有する島状半
導体層609を形成する(図中の点線で示す610はエ
ッチングで除去した領域を示す)。
【0042】その後、同様に島状半導体層609は、3
〜100%の水素を含む雰囲気中で300〜450℃の
加熱処理、或いは、プラズマによって生成された水素を
含む雰囲気中で200〜450℃の加熱処理を施すと良
い。
【0043】[実施形態4]図7で説明する実施形態は、
レーザーアニール法において半導体層に温度勾配をもた
せて結晶化させることにより、より良質な結晶質半導体
層を形成する方法である。図7(A)において、基板7
01は実施形態1と同様なものを用いることができる。
【0044】この基板701のTFTを形成する表面
に、透光性でかつ絶縁性を有し、熱伝導性の優れる熱伝
導層702を形成する。熱伝導層702の厚さは50〜
500nmとし、熱伝導率は10Wm-1K-1以上であること
が必要である。このような材料として、アルミニウムの
酸化物(酸化アルミニウム(Al23)は可視光におい
て透光性を有し、熱伝導率が20Wm-1K-1であり適して
いる。また、酸化アルミニウムは化学量論比に限定され
るものでなく、熱伝導率特性と内部応力などの特性を制
御するために、他の元素を添加しても良い。例えば、酸
化アルミニウムに窒素を含ませて、酸化窒化アルミニウ
ム(AlNx1-x:0.02≦x≦0.5)を用いても
良いし、アルミニウムの窒化物(AlNx)を用いるこ
とも可能である。また、シリコン(Si)、酸素
(O)、窒素(N)とM(Mはアルミニウム(Al)ま
たは希土類元素から選ばれた少なくとも一種)を含む化
合物を用いることができる。例えば、AlSiONやL
aSiONなどを好適に用いることができる。その他
に、窒化ホウ素なども適用することができる。上記の酸
化物、窒化物、および化合物はいずれもスパッタ法で形
成することができる。これは所望の組成のターゲットを
用い、アルゴン(Ar)や窒素などの不活性ガスを用い
てスパッタすることにより形成できる。また、熱伝導度
が1000Wm-1K-1に達する薄膜ダイアモンド層やDL
C(Diamond Like Carbon)層を設けても良い。
【0045】この上に島状の絶縁層703を形成する。
島状の絶縁層703の熱伝導率は10Wm-1K-1未満であ
る材料を用いる。このような材料として、酸化シリコン
膜や窒化シリコン膜などを選択することができるが、好
ましくは酸化窒化シリコン膜で形成すると良い。酸化窒
化シリコン膜は、プラズマCVD法でSiH4、N2Oを
原料ガスとして作製する。この原料ガスにO2を添加し
ても良い。作製条件は限定されないが、この島状の絶縁
膜703としての酸化窒化シリコン膜は膜厚を50〜5
00nmとし、含有酸素濃度を55atomic%以上70atom
ic%未満とし、かつ、含有窒素濃度を1atomic%以上2
0atomic%未満となるようにする。このような組成とし
て酸化窒化シリコン膜の内部応力が低減すると共に固定
電荷密度を減少させておく。
【0046】次に、25〜80nm(好ましくは30〜6
0nm)の厚さで非晶質構造を有する半導体膜704を、
プラズマCVD法やスパッタ法などの公知の方法で形成
する。例えば、プラズマCVD法で非晶質シリコン膜を
55nmの厚さに形成した。非晶質構造を有する半導体膜
としては、非晶質半導体層や微結晶半導体膜があり、非
晶質シリコンゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する
化合物半導体膜を適用しても良い。その後、非晶質構造
を有する半導体膜704から第1の形状を有する島状半
導体層705を形成する。この島状半導体層705は、
島状の絶縁層703を覆って、端部が熱伝導層702と
接するように形成すると良い(図6(B))。
【0047】そして、デュアルビームレーザーアニール
法を使用して島状半導体層705を結晶化させる。この
過程において、島状半導体層705の端部が熱伝導層7
02と接する領域は急激に冷却されることにより、この
領域において最初に結晶核が生成され、この領域では微
細な結晶粒が形成される。一方、島状の絶縁層703上
にある半導体層は加熱と冷却の温度変化が比較的おだや
かなものとなり、この領域にある半導体層は熱伝導層7
02に近い端部から比較的緩やかに結晶粒が成長し、島
状の絶縁層703上のほぼ全面に渡って単一の結晶粒を
成長させることができる。
【0048】その結果、図7(C)に示すように島状半
導体層705は、非晶質構造から結晶質構造へ遷移する
ことにより緻密化して1〜15%程度収縮する(図中の
点線はアニール前の島状半導体層の大きさを示す)。そ
して、結晶構造を有する島状半導体層706が形成され
る。この島状半導体層706の周辺部には収縮による歪
みが蓄積する領域707ができる。この歪みが蓄積する
領域707には多数の捕獲中心や再結合中心などの欠陥
準位があるので、少なくともTFTのチャネル形成領域
などに使用することは適切でない。最後に、図7(D)
に示すように、歪みが蓄積する領域707をエッチング
して除去して第2の形状を有する島状半導体層708を
形成する(図中の点線で示す709はエッチングで除去
した領域を示す)。
【0049】その後、同様に島状半導体層708は、3
〜100%の水素を含む雰囲気中で300〜450℃の
加熱処理、或いは、プラズマによって生成された水素を
含む雰囲気中で200〜450℃の加熱処理を施すと良
い。以上のように本実施形態では、下地膜に熱伝導層を
設け、半導体層の温度勾配を利用する方法を、実施形態
1で説明したレーザーアニール法に適用する例を示した
が、このような方法は実施形態2または実施形態3と組
み合わせて実施しても良い。
【0050】
【実施例】[実施例1]本発明の実施例を図8〜図10
を用いて説明する。ここでは、画素部の画素TFTおよ
び保持容量と、画素部の周辺に設けられる駆動回路のn
チャネル型TFTとpチャネル型TFTとを同時に作製
する方法について工程に従って説明する。
【0051】図8(A)において、基板101にはコー
ニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに
代表されるバリウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケ
イ酸ガラスなどのガラス基板の他に、結晶化や活性化の
工程をレーザーアニール法のみで行う場合には、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタ
レート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)
など光学的異方性を有しないプラスチック基板を用いる
ことができる。ガラス基板を用いる場合には、ガラス歪
み点よりも10〜20℃程度低い温度であらかじめ熱処
理しておいても良い。そして、基板101のTFTを形
成する表面に、基板101からの不純物拡散を防ぐため
に、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シ
リコン膜などの下地膜102を形成する。例えば、プラ
ズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製される
酸化窒化シリコン膜102aを10〜200nm(好まし
くは50〜100nm)、同様にSiH4、N2Oから作製
される酸化窒化水素化シリコン膜102bを50〜20
0nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成
する。
【0052】酸化窒化シリコン膜は従来の平行平板型の
プラズマCVD法を用いて形成する。酸化窒化シリコン
膜102aは、SiH4を10SCCM、NH3を100SCC
M、N 2Oを20SCCMとして反応室に導入し、基板温度3
25℃、反応圧力40Pa、放電電力密度0.41W/c
m2、放電周波数60MHzとした。一方、酸化窒化水素化
シリコン膜102bは、SiH4を5SCCM、N2Oを12
0SCCM、H2を125SCCMとして反応室に導入し、基板
温度400℃、反応圧力20Pa、放電電力密度0.41
W/cm2、放電周波数60MHzとした。これらの膜は、基板
温度を変化させ、反応ガスの切り替えのみで連続して形
成することもできる。
【0053】また、酸化窒化シリコン膜102aは基板
を中心に考えて、その内部応力が引張り応力となるよう
に形成する。酸化窒化水素化シリコン膜102bも同様
な方向に内部応力を持たせるが、酸化窒化シリコン膜1
02aよりも絶対値で比較して小さい応力となりように
する。
【0054】次に、25〜80nm(好ましくは30〜6
0nm)の厚さで非晶質構造を有する半導体層103を、
プラズマCVD法やスパッタ法などの公知の方法で形成
する。例えば、プラズマCVD法で非晶質シリコン膜を
55nmの厚さに形成する。非晶質構造を有する半導体膜
には、非晶質半導体層や微結晶半導体膜があり、非晶質
シリコンゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合
物半導体膜を適用しても良い。また、下地膜102と非
晶質半導体層103とは両者を連続形成することも可能
である。例えば、前述のように酸化窒化シリコン膜10
2aと酸化窒化水素化シリコン膜102bをプラズマC
VD法で連続して成膜後、反応ガスをSiH4、N2O、
2からSiH4とH2或いはSiH4のみに切り替えれ
ば、一旦大気雰囲気に晒すことなく連続形成できる。そ
の結果、酸化窒化水素化シリコン膜102bの表面の汚
染を防ぐことが可能となり、作製するTFTの特性バラ
ツキやしきい値電圧の変動を低減させることができる。
【0055】そして、まず非晶質構造を有する半導体層
103から、図8(B)で点線で示すように第1の形状
を有する島状半導体層104〜108を形成する。図1
1(A)はこの状態における島状半導体層104、10
5の上面図であり、同様に図12(A)は島状半導体層
108の上面図を示す。図11および図12において、
島状半導体層は長方形とし一辺が50μm以下となるよ
うに形成するが、島状半導体層の形状は任意なものとす
ることが可能で、好ましくはその中心部から端部までの
最小距離が50μm以下となるような形態であればどの
ような多角形、或いは円形とすることもできる。
【0056】次に、このような島状半導体層104〜1
08に対して結晶化の工程を行う。結晶化の工程は、実
施形態1〜4で説明したいずれの方法を適用することも
可能である。いずれにしても、本発明に関わるデュアル
ビームレーザーアニール法を適用することにより、新に
図8(B)の実線で示す結晶質シリコン膜から成る島状
半導体層109〜113が形成される。この場合も同様
に、非晶質シリコン膜の結晶化に伴って膜が緻密化し、
1〜15%程度収縮する。従って、このような結晶質シ
リコン膜から成る島状半導体層は、基板を中心に考えて
引張り応力を有している。また、島状半導体層109〜
113の周辺の領域には、この収縮により歪みが蓄積し
た領域114が形成される。図11(B)および図12
(B)は、それぞれこの状態の島状半導体層109、1
10および113の上面図を示す。同図中で点線で示す
領域104、105、108は元々あった島状半導体層
104、105、108の大きさを示す。
【0057】このような歪みが蓄積した領域114にか
かってTFTのゲート電極が形成されると、この部分は
前述のように多数の欠陥準位があり、また結晶性も良好
でないのでTFTの特性を劣化させる原因となる。例え
ば、オフ電流値(TFTのオフ状態で流れる電流値)が
増大したり、この領域に電流が集中して局部的に発熱し
たりする。従って、図8(C)で示すように、このよう
な歪みが蓄積した領域114が除去されるように第2の
形状の島状半導体層115〜119を形成する。図中点
線で示す114'は歪みが蓄積した領域114が存在し
ていた領域であり、その領域より内側に第2の形状の島
状半導体層115〜119を形成する状態を示してい
る。この第2の形状の島状半導体層115〜119の形
状は任意な形状のものとすれば良い。図11(C)には
この状態における島状半導体層115、114の上面図
を示す。また、同様に図12(C)には島状半導体層1
19の上面図を示す。
【0058】その後、この島状半導体層115〜119
を覆って、プラズマCVD法またはスパッタ法により5
0〜100nmの厚さの酸化シリコン膜によるマスク層1
37を形成する。
【0059】この状態で島状半導体層に対し、TFTの
しきい値電圧(Vth)を制御する目的でp型を付与する
不純物元素を1×1016〜5×1017atoms/cm3程度の
濃度で島状半導体層の全面に添加しても良い。半導体に
対してp型を付与する不純物元素には、ホウ素(B)、
アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)など周期律表
第13族の元素が知られている。その方法として、イオ
ン注入法やイオンドープ法を用いることができるが、大
面積基板を処理するにはイオンドープ法が適している。
イオンドープ法ではジボラン(B26)をソースガスと
して用いホウ素(B)を添加する。このような不純物元
素の注入は必ずしも必要でなく省略しても差し支えない
が、特にnチャネル型TFTのしきい値電圧を所定の範
囲内に収めるために好適に用いる手法である。
【0060】駆動回路のnチャネル型TFTのLDD領
域を形成するために、n型を付与する不純物元素を島状
半導体層116、118に選択的に添加する。そのた
め、あらかじめレジストマスク120a〜120eを形
成した。n型を付与する不純物元素としては、リン
(P)や砒素(As)を用いれば良く、ここではリン
(P)を添加すべく、フォスフィン(PH3)を用いた
イオンドープ法を適用した。形成された不純物領域は低
濃度n型不純物領域121、122として、このリン
(P)濃度は2×1016〜5×1019atoms/cm3の範囲
とすれば良い。本明細書中では、ここで形成された不純
物領域121、122に含まれるn型を付与する不純物
元素の濃度を(n-)と表す。また、不純物領域123
は、画素マトリクス回路の保持容量を形成するための半
導体層であり、この領域にも同じ濃度でリン(P)を添
加した(図8(D))。
【0061】次に、添加した不純物元素を活性化させる
工程を行う。活性化は、窒素雰囲気中で500〜600
℃で1〜4時間の熱処理や、レーザー活性化の方法によ
り行うことができる。また、両者を併用して行っても良
い。レーザー活性化の方法による場合、KrFエキシマ
レーザー光(波長248nm)を用い、線状ビームを形成
して、発振周波数5〜50Hz、エネルギー密度100
〜500mJ/cm2として線状ビームのオーバーラップ割合
を80〜98%として走査して、島状半導体層が形成さ
れた基板全面を処理した。尚、レーザー光の照射条件に
は何ら限定される事項はなく、実施者が適宣決定すれば
良い。マスク層137はこの段階でフッ酸などの溶液で
エッチング除去する。
【0062】図8(E)において、ゲート絶縁膜127
はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、膜厚を4
0〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。
例えば、120nmの厚さで酸化窒化シリコン膜から形成
すると良い。また、SiH4とN2OにO2を添加させて
作製された酸化窒化シリコン膜は、膜中の固定電荷密度
が低減されているのでこの用途に対して好ましい材料と
なる。勿論、ゲート絶縁膜127はこのような酸化窒化
シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコンを含
む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。い
ずれにしても、ゲート絶縁膜127は基板を中心に考え
圧縮応力となるように形成する。
【0063】そして、図8(E)に示すように、ゲート
絶縁膜127上にゲート電極を形成するための耐熱性導
電層を形成する。耐熱性導電層は単層で形成しても良い
が、必要に応じて二層あるいは三層といった複数の層か
ら成る積層構造としても良い。このような耐熱性導電性
材料を用い、例えば、導電性の窒化物金属膜から成る導
電層(A)124と金属膜から成る導電層(B)125
とを積層した構造とすると良い。導電層(B)125は
タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(M
o)、タングステン(W)から選ばれた元素、または前
記元素を主成分とする合金か、前記元素を組み合わせた
合金膜(代表的にはMo−W合金膜、Mo−Ta合金
膜)で形成すれば良く、導電層(A)124は窒化タン
タル(TaN)、窒化タングステン(WN)、窒化チタ
ン(TiN)膜、窒化モリブデン(MoN)などで形成
する。また、導電層(A)124はタングステンシリサ
イド、チタンシリサイド、モリブデンシリサイドを適用
しても良い。導電層(B)125は低抵抗化を図るため
に含有する不純物濃度を低減させることが好ましく、特
に酸素濃度に関しては30ppm以下とすると良かった。
例えば、タングステン(W)は酸素濃度を30ppm以下
とすることで20μΩcm以下の比抵抗値を実現すること
ができた。
【0064】導電層(A)124は10〜50nm(好ま
しくは20〜30nm)とし、導電層(B)125は20
0〜400nm(好ましくは250〜350nm)とすれば
良い。Wをゲート電極とする場合には、Wをターゲット
としたスパッタ法で、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N
2)ガスを導入して導電層(A)125を窒化タングス
テン(WN)で50nmの厚さに形成し、導電層(B)1
24をWで250nmの厚さに形成する。その他の方法と
して、W膜は6フッ化タングステン(WF6)を用いて
熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲ
ート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要が
あり、W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望ま
しい。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図
ることができるが、W中に酸素などの不純物元素が多い
場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。このことよ
り、スパッタ法による場合、純度99.9999%のW
ターゲットを用い、さらに成膜時に気相中からの不純物
の混入がないように十分配慮してW膜を形成することに
より、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができる。
【0065】一方、導電層(A)124にTaN膜を、
導電層(B)125にTa膜を用いる場合には、同様に
スパッタ法で形成することが可能である。TaN膜はT
aをターゲットとしてスパッタガスにArと窒素との混
合ガスを用いて形成し、Ta膜はスパッタガスにArを
用いる。また、これらのスパッタガス中に適量のXeや
Krを加えておくと、形成する膜の内部応力を緩和して
膜の剥離を防止することができる。α相のTa膜の抵抗
率は20μΩcm程度でありゲート電極に使用することが
できるが、β相のTa膜の抵抗率は180μΩcm程度で
あり、ゲート電極とするには不向きであった。TaN膜
はα相に近い結晶構造を持つので、この上にTa膜を形
成すればα相のTa膜が容易に得られた。尚、図示しな
いが、導電層(A)124の下に2〜20nm程度の厚さ
でリン(P)をドープしたシリコン膜を形成しておくこ
とは有効である。これにより、その上に形成される導電
膜の密着性向上と酸化防止を図ると同時に、導電層
(A)124または導電層(B)125が微量に含有す
るアルカリ金属元素がゲート絶縁膜127に拡散するの
を防ぐことができる。いずれにしても、導電層(B)1
25は抵抗率を10〜50μΩcmの範囲ですることが好
ましい。
【0066】次に、フォトマスクを用い、フォトリソグ
ラフィーの技術を使用してレジストマスク126a〜1
26fを形成し、導電層(A)124と導電層(B)1
25とを一括でエッチングしてゲート電極128〜13
2と容量配線133を形成する。ゲート電極128〜1
32と容量配線133は、導電層(A)から成る128
a〜132aと、導電層(B)から成る128b〜13
2bとが一体として形成されている(図9(A))。ま
た、この状態における島状半導体層115、116とゲ
ート絶縁膜128、129との位置関係を図11(D)
に示す。同様に島状半導体層119とゲート電極13
2、容量配線133の関係を図12(D)に示す。図1
1(D)および図12(D)において、ゲート絶縁膜1
27は省略して示す。
【0067】導電層(A)および導電層(B)をエッチ
ングする方法は実施者が適宣選択すれば良いが、前述の
ようにWを主成分とする材料で形成されている場合に
は、高速でかつ精度良くエッチングを実施するために高
密度プラズマを用いたドライエッチング法を適用するこ
とが望ましい。高密度プラズマを得る方法として、マイ
クロ波プラズマや誘導結合プラズマ(Inductively Coup
led Plasma:ICP)エッチング装置を用いると良い。
例えば、ICPエッチング装置を用いたWのエッチング
法は、エッチングガスにCF4とCl2の2種のガスを反
応室に導入し、圧力0.5〜1.5Pa(好ましくは1
Pa)とし、誘導結合部に200〜1000Wの高周波
(13.56MHz)電力を印加する。この時、基板が置
かれたステージには20Wの高周波電力が印加され、自
己バイアスで負電位に帯電することにより、正イオンが
加速されて異方性のエッチングを行うことができる。I
CPエッチング装置を使用することにより、Wなどの硬
い金属膜も2〜5nm/秒のエッチング速度を得ることが
できる。また、残渣を残すことなくエッチングするため
には、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増し
オーバーエッチングをすると良い。しかし、この時に下
地とのエッチングの選択比に注意する必要がある。例え
ば、W膜に対する酸化窒化シリコン膜(ゲート絶縁膜1
27)の選択比は2.5〜3であるので、このようなオ
ーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露
出した面は20〜50nm程度エッチングされて実質的に
薄くなった。
【0068】そして、画素TFTのnチャネル型TFT
にLDD領域を形成するために、n型を付与する不純物
元素添加の工程(n--ドープ工程)を行った。ゲート電
極128〜132をマスクとして自己整合的にn型を付
与する不純物元素をイオンドープ法で添加した。n型を
付与する不純物元素として添加するリン(P)の濃度は
1×1016〜5×1019atoms/cm3の濃度範囲で添加す
る。このようにして、図9(B)に示すように島状半導
体層に低濃度n型不純物領域134〜139を形成す
る。
【0069】次に、nチャネル型TFTにおいて、ソー
ス領域またはドレイン領域として機能する高濃度n型不
純物領域の形成を行った(n+ドープ工程)。まず、フ
ォトマスクを用い、レジストのマスク140a〜140
dを形成し、n型を付与する不純物元素を添加して高濃
度n型不純物領域141〜146を形成した。n型を付
与する不純物元素にはリン(P)を用い、その濃度が1
×1020〜1×1021atoms/cm3の濃度範囲となるよう
にフォスフィン(PH3)を用いたイオンドープ法で行
った(図9(C))。
【0070】そして、pチャネル型TFTを形成する島
状半導体層115、117にソース領域およびドレイン
領域とする高濃度p型不純物領域148、149を形成
する。ここでは、ゲート電極128、130をマスクと
してp型を付与する不純物元素を添加し、自己整合的に
高濃度p型不純物領域を形成する。このとき、nチャネ
ル型TFTを形成する島状半導体膜116、118、1
19は、フォトマスクを用いてレジストマスク147a
〜147cを形成し全面を被覆しておく。高濃度p型不
純物領域148、149はジボラン(B26)を用いた
イオンドープ法で形成する。この領域のボロン(B)濃
度は3×1020〜3×1021atoms/cm3となるようにす
る(図9(D))。この高濃度p型不純物領域148、
149には、前工程においてリン(P)が添加されてい
て、高濃度p型不純物領域148a、149aには1×
1020〜1×1021atoms/cm3の濃度で、高濃度p型不
純物領域148b、149bには1×1016〜5×10
19atoms/cm3の濃度で含有しているが、この工程で添加
するボロン(B)の濃度を1.5から3倍となるように
することにより、pチャネル型TFTのソース領域およ
びドレイン領域として機能する上で何ら問題はなかっ
た。
【0071】その後、図10(A)に示すように、ゲー
ト電極およびゲート絶縁膜上から保護絶縁膜150を形
成する。保護絶縁膜は酸化シリコン膜、酸化窒化シリコ
ン膜、窒化シリコン膜、またはこれらを組み合わせた積
層膜で形成すれば良い。いずれにしても保護絶縁膜15
0は無機絶縁物材料から形成する。保護絶縁膜150の
膜厚は100〜200nmとする。ここで、酸化シリコン
膜を用いる場合には、プラズマCVD法で、オルトケイ
酸テトラエチル(Tetraethyl Ortho Silicate:TEO
S)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度30
0〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度
0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができ
る。酸化窒化シリコン膜を用いる場合には、プラズマC
VD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸化窒
化シリコン膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸
化窒化シリコン膜で形成すれば良い。この場合の作製条
件は反応圧力20〜200Pa、基板温度300〜400
℃とし、高周波(60MHz)電力密度0.1〜1.0W/c
m2で形成することができる。また、SiH4、N2O、H
2から作製される酸化窒化水素化シリコン膜を適用して
も良い。窒化シリコン膜も同様にプラズマCVD法でS
iH4、NH3から作製することが可能である。このよう
な保護絶縁膜は、基板を中心に考えて圧縮応力となるよ
うに形成する。
【0072】その後、それぞれの濃度で添加されたn型
またはp型を付与する不純物元素を活性化する工程を行
う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニー
ル法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラ
ピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用すること
ができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、好
ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜70
0℃、代表的には500〜600℃で行うものであり、
本実施例では550℃で4時間の熱処理を行った。ま
た、基板101に耐熱温度が低いプラスチック基板を用
いる場合にはレーザーアニール法を適用することが好ま
しい(図10(B))。
【0073】活性化の工程の後、さらに、3〜100%
の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12
時間の熱処理を行い、島状半導体層を水素化する工程を
行った。この工程は熱的に励起された水素により島状半
導体層にある1016〜1018/cm3のダングリングボンド
を終端する工程である。水素化の他の手段として、プラ
ズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)
を行っても良い。また、300〜450℃の加熱処理に
より、下地膜102の酸化窒化水素化シリコン膜102
b、保護絶縁膜150の酸化窒化シリコン膜の水素を拡
散させて島状半導体層を水素化しても良い。
【0074】活性化および水素化の工程が終了したら、
有機絶縁物材料からなる層間絶縁膜151を1.0〜
2.0μmの平均厚を有して形成する。有機樹脂材料と
しては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミ
ドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用する
ことができる。例えば、基板に塗布後、熱重合するタイ
プのポリイミドを用いる場合には、クリーンオーブンを
用い、300℃で焼成して形成する。また、アクリルを
用いる場合には、2液性のものを用い、主材と硬化剤を
混合した後、スピナーを用いて基板全面に塗布した後、
ホットプレートを用い、80℃で60秒の予備加熱を行
い、さらにクリーンオーブンを用い、250℃で60分
焼成して形成することができる。
【0075】層間絶縁膜を有機絶縁物材料で形成するこ
とにより、表面を良好に平坦化させることができる。ま
た、有機樹脂材料は一般に誘電率が低いので、寄生容量
を低減することができる。しかし、吸湿性があり保護膜
としては適さないので、本実施例のように、保護絶縁膜
150として形成した酸化シリコン膜、酸化窒化シリコ
ン膜、窒化シリコン膜などと組み合わせて用いる必要が
ある。
【0076】その後、フォトマスクを用い、所定のパタ
ーンのレジストマスクを形成し、それぞれの島状半導体
膜に形成されたソース領域またはドレイン領域に達する
コンタクトホールを形成する。コンタクトホールの形成
はドライエッチング法により行う。この場合、エッチン
グガスにCF4、O2、Heの混合ガスを用い有機樹脂材
料から成る層間絶縁膜をまずエッチングし、その後、続
いてエッチングガスをCF4、O2として保護絶縁膜14
6をエッチングする。さらに、島状半導体層との選択比
を高めるために、エッチングガスをCHF3に切り替え
てゲート絶縁膜をエッチングすることにより、良好にコ
ンタクトホールを形成することができる。
【0077】そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真
空蒸着法で形成し、フォトマスクによりレジストマスク
パターンを形成し、エッチングによってソース配線15
2〜156とドレイン配線157〜161を形成する。
ドレイン配線162は隣接する画素のドレイン配線を示
す。ここで、ドレイン配線161は画素電極として機能
するものである。図示していないが、本実施例ではこの
電極を、Ti膜を50〜150nmの厚さで形成し、島状
半導体層のソースまたはドレイン領域を形成する半導体
膜とコンタクトを形成し、そのTi膜上に重ねてアルミ
ニウム(Al)を300〜400nmの厚さで形成して配
線とした。
【0078】図11(E)はこの状態における島状半導
体層115、116、ゲート電極128、129、ソー
ス配線152、153およびドレイン配線157、15
8の上面図を示す。ソース配線152、153は図示さ
れていない層間絶縁膜および保護絶縁膜に設けられたコ
ンタクトホールによって、島状半導体層115、116
とそれぞれ230、233で接続している。また、ドレ
イン配線157、158は231、232で島状半導体
層115、116と接続している。同様に、図12
(E)では島状半導体層119、ゲート電極132、容
量配線133、ソース配線156およびドレイン配線1
61の上面図を示すし、ソース配線156はコンタクト
部234で、ドレイン配線161はコンタクト部235
でそれぞれ島状半導体層119と接続している。いづれ
にしても、第1の形状を有する島状半導体層の内側の領
域に、歪みが残留している領域を除去して、第2の形状
を有する島状半導体層を形成し、TFTを形成する。
【0079】この状態で水素化処理を行うとTFTの特
性向上に対して好ましい結果が得られた。例えば、3〜
100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で
1〜12時間の熱処理を行うと良く、あるいはプラズマ
水素化法を用いても同様の効果が得られた。また、この
ような熱処理により保護絶縁膜146や、下地膜102
に存在する水素を島状半導体膜115〜119に拡散さ
せ水素化をすることもできる。いずれにしても、島状半
導体層115〜119中の欠陥密度を1016/cm3以下と
することが望ましく、そのために水素を5×1018〜5
×1019atoms/cm3程度付与すれば良かった(図10
(C))。このような処理を加えられた島状半導体層は
僅かに存在する結晶粒界も不活性なものとなり、実質的
に単結晶と見なせる領域が形成された。
【0080】こうして同一の基板上に、駆動回路のTF
Tと画素部の画素TFTとを有した基板を完成させるこ
とができる。駆動回路には第1のpチャネル型TFT2
00、第1のnチャネル型TFT201、第2のpチャ
ネル型TFT202、第2のnチャネル型TFT20
3、画素部には画素TFT204、保持容量205が形
成されている。本明細書では便宜上このような基板をア
クティブマトリクス基板と呼ぶ。
【0081】駆動回路の第1のpチャネル型TFT20
0には、島状半導体膜115にチャネル形成領域20
6、高濃度p型不純物領域から成るソース領域207
a、207b、ドレイン領域208a,208bを有し
たシングルドレインの構造を有している。第1のnチャ
ネル型TFT201には、島状半導体膜116にチャネ
ル形成領域209、ゲート電極119と重なるLDD領
域210、ソース領域212、ドレイン領域211を有
している。このLDD領域において、ゲート電極119
と重なるLDD領域をLovとしてそのチャネル長方向の
長さは0.5〜3.0μm、好ましくは1.0〜2.0
μmとした。nチャネル型TFTにおけるLDD領域の
長さをこのようにすることにより、ドレイン領域近傍に
発生する高電界を緩和して、ホットキャリアの発生を防
ぎ、TFTの劣化を防止することができる。駆動回路の
第2のpチャネル型TFT202は同様に、島状半導体
膜117にチャネル形成領域213、高濃度p型不純物
領域から成るソース領域214a、214b、ドレイン
領域215a,215bを有したシングルドレインの構
造を有している。第2のnチャネル型TFT203に
は、島状半導体膜118にチャネル形成領域216、ゲ
ート電極121と一部が重なるLDD領域217、21
8、ソース領域220、ドレイン領域219が形成され
ている。このTFTのゲート電極と重なるLovの長さも
0.5〜3.0μm、好ましくは1.0〜2.0μmとし
た。また、ゲート電極と重ならないLDD領域をLoff
として、このチャネル長方向の長さは0.5〜4.0μ
m、好ましくは1.0〜2.0μmとした。画素TFT
204には、島状半導体膜119にチャネル形成領域2
21、222、LDD領域223〜225、ソースまた
はドレイン領域226〜228を有している。LDD領
域(Loff)のチャネル長方向の長さは0.5〜4.0
μm、好ましくは1.5〜2.5μmである。さらに、容
量配線123と、ゲート絶縁膜と同じ材料から成る絶縁
膜と、画素TFT204のドレイン領域228に接続す
る半導体層229とから保持容量205が形成されてい
る。図10(C)では画素TFT204をダブルゲート
構造としたが、シングルゲート構造でも良いし、複数の
ゲート電極を設けたマルチゲート構造としても差し支え
ない。
【0082】図13は画素部のほぼ一画素分を示す上面
図である。図中に示すA−A'断面が図10(C)に示
す画素部の断面図に対応している。画素TFT204
は、ゲート配線を兼ねるゲート電極132は、図示され
ていないゲート絶縁膜を介してその下の島状半導体層1
19と交差している。図示はしていないが、島状半導体
層には、ソース領域、ドレイン領域、LDD領域が形成
されている。また、234はソース配線156とソース
領域226とのコンタクト部、235はドレイン配線1
61とドレイン領域228とのコンタクト部である。保
持容量205は、画素TFT204のドレイン領域22
8から延在する半導体層229とゲート絶縁膜を介して
容量配線133が重なる領域で形成されている。
【0083】以上のような工程を経て本発明に関わるデ
ュアルビームレーザーアニール法から形成された島状半
導体層は単結晶構造を有している。このような島状半導
体層を用いて、画素TFTおよび駆動回路が要求する仕
様に応じて各回路を構成するTFTの構造を最適化する
ことにより、半導体装置の動作性能と信頼性を向上させ
ることを可能としている。さらにゲート電極は耐熱性を
有する導電性材料で形成することによりLDD領域やソ
ース領域およびドレイン領域の活性化を容易としてい
る。そして、このようなアクティブマトリクス基板で高
品質な表示装置を実現することができる。本実施例で作
製したアクティブマトリクス基板からは、反射型の液晶
表示装置を作製することができる。
【0084】[実施例2]本発明において、デュアルビ
ームレーザーアニール法を適用する上で、アニールする
島状半導体層の大きさは、好適には中心部から端部まで
の距離が50μm以下の領域を有するようにする。しか
しながら、回路特性上TFTのチャネル幅を50μm以
上とする要求も有り得る。本実施例では、そのような場
合にも本発明の効果が十分得られる島状半導体層の構成
例を示す。
【0085】図14は、実施例1で図8〜図10を用い
て説明したアクティブマトリクス基板の駆動回路のTF
Tにおいて、図10(C)に対応する上面図を示してい
る。複数に分割されて形成された第2の形状を有する島
状半導体層115a〜115c、116a〜116cは
それぞれ間隙を持って形成されている。第1の形状の島
状半導体層をこのように間隙をもって形成しておくこと
で、デュアルビームレーザーアニール法による結晶化の
工程で、直達レーザー光と拡散レーザー光を有効に利用
することができる。即ち、外側に位置する島状半導体層
115a、115c、116a、116cと中央部に位
置する島状半導体層115b、116bのいずれも同等
な結晶性を有する結晶質半導体層を形成することができ
る。図14(A)では、このような島状半導体層上にゲ
ート電極128、129とソース配線152、153、
ドレイン配線157、158が形成されている様子を示
している。そして、歪みが蓄積している領域114は、
ゲート電極と島状半導体層がかさなるチャネル形成領域
およびその周辺の領域以外にはそのまま残してある。こ
のように、少なくともチャネル形成領域以外の部分につ
いて歪みが蓄積している領域114を残存させたままT
FTを作製しても、前述のような特性が劣化する原因と
はならない。このような構成は、また、実施例1で作製
したそれぞれのTFTにも適用することができる。勿
論、島状半導体層を分割する数に制限はなく、また、p
チャネル型TFTとnチャネル型TFTとでその数を異
ならせることも可能である。このようなTFTにより、
CMOS回路の基本形態であるインバータ回路をはじめ
としてさまざまな回路を形成することが可能である。
【0086】また、図14(B)は第2の形状を有する
島状半導体層115、116のそれそれの内側に少なく
とも一つの間隙1401を設けた例であり、このような
間隙1401を予め第1の形状を有する島状半導体層に
形成しておき、デュアルビームレーザーアニール法によ
る結晶化を行うことにより、同様に直達レーザー光と拡
散レーザー光を有効に利用することができる。図14
(B)では、このような島状半導体層上にゲート電極1
28、129とソース配線152、153、ドレイン配
線157、158が形成されている様子を示し、歪みが
蓄積している領域114は、ゲート電極と島状半導体層
がかさなるチャネル形成領域およびその周辺の領域以外
にはそのまま残して形成しても良い。
【0087】[実施例3]実施例1では、駆動回路の第
1のnチャネル型TFT201と第2のnチャネル型T
FT203のLDD領域のすべてまたは一部をゲート電
極と重なるように形成するいわゆるGOLD(Gate-dra
in Overlapped LDD)構造で形成した。しかし、工程を
簡略化し、より低コストで製造するためにはGOLD構
造を省いて、前記nチャネル型TFTをLDD構造で作
製する方法もある。GOLD構造ではnチャネル型TF
Tにおいてホットキャリアによる劣化を防止することが
できるが、LDD構造としても、そのLDD領域のチャ
ネル長方向の長さを適切なものとすることにより、ホッ
トキャリアによる劣化を抑止することができる。
【0088】駆動回路の第1のnチャネル型TFT20
1と第2のnチャネル型TFT203をLDD構造のT
FTとするためには、実施例1において図8〜図10を
用いて説明した工程において、図8(D)で説明する工
程を省略すれば良い。そのような工程で作製されるアク
ティブマトリクス基板を図15に示す。
【0089】図15において、駆動回路の第1のpチャ
ネル型TFT200には、島状半導体膜115にチャネ
ル形成領域206、高濃度p型不純物領域から成るソー
ス領域207a、207b、ドレイン領域208a,2
08bを有したシングルドレインの構造を有している。
第1のnチャネル型TFT201には、島状半導体膜1
16にチャネル形成領域209、ゲート電極129と重
ならないLDD領域210b、ソース領域212、ドレ
イン領域211を有している。このLDD領域のチャネ
ル長方向の長さは1.0〜4.0μm、好ましくは2.
0〜3.0μmとした。nチャネル型TFTにおけるL
DD領域の長さをこのようにすることにより、ドレイン
領域近傍に発生する高電界を緩和して、ホットキャリア
の発生を防ぎ、TFTの劣化を防止することができる。
駆動回路の第2のpチャネル型TFT202は同様に、
島状半導体膜117にチャネル形成領域213、高濃度
p型不純物領域から成るソース領域214a、214
b、ドレイン領域215a,215bを有したシングル
ドレインの構造を有している。第2のnチャネル型TF
T203には、島状半導体膜118にチャネル形成領域
216、LDD領域217b、218b、ソース領域2
20、ドレイン領域219が形成されている。このTF
TのLDDの長さも1.0〜4.0μmとして形成し
た。画素TFT204には、島状半導体膜119にチャ
ネル形成領域221、222、LDD領域223〜22
5、ソースまたはドレイン領域226〜228を有して
いる。LDD領域のチャネル長方向の長さは0.5〜
4.0μm、好ましくは1.5〜2.5μmである。さら
に、容量配線133と、ゲート絶縁膜と同じ材料から成
る絶縁膜と、画素TFT204のドレイン領域228に
接続する半導体層229とから保持容量205が形成さ
れている。
【0090】本実施例の工程においても実施例2で説明
したTFTの構成を採用することができる。そして、本
実施例で作製したアクティブマトリクス基板からは、反
射型の液晶表示装置を作製することができる。
【0091】[実施例4]実施例1で作製したアクティ
ブマトリクス基板はそのまま反射型の液晶表示装置に適
用することができる。一方、透過型の液晶表示装置とす
る場合には画素部の各画素に設ける画素電極を透明電極
で形成すれば良い。本実施例では透過型の液晶表示装置
に対応するアクティブマトリクス基板の作製方法につい
て図16を用いて説明する。
【0092】アクティブマトリクス基板は実施例1と同
様に作製する。図16(A)では、ソース配線とドレイ
ン配線は導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形
成する。これは、Ti膜を50〜150nmの厚さで形成
し、島状半導体層のソースまたはドレイン領域を形成す
る半導体膜とコンタクトを形成し、そのTi膜上に重ね
てアルミニウム(Al)を300〜400nmの厚さで形
成し、さらにTi膜または窒化チタン(TiN)膜を1
00〜200nmの厚さで形成して3層構造とした。その
後、透明導電膜を全面に形成し、フォトマスクを用いた
パターニング処理およびエッチング処理により画素電極
171を形成する。画素電極164は、層間絶縁膜15
1上に形成され、画素TFT204のドレイン配線16
3と重なる部分を設け、接続構造を形成している。
【0093】図16(B)では最初に層間絶縁膜151
上に透明導電膜を形成し、パターニング処理およびエッ
チング処理をして画素電極166を形成した後、ドレイ
ン配線165を画素電極166と重なる部分を設けて形
成した例である。ドレイン配線165はTi膜を50〜
150nmの厚さで形成し、島状半導体層のソースまたは
ドレイン領域を形成する半導体膜とコンタクトを形成
し、そのTi膜上に重ねてアルミニウム(Al)を30
0〜400nmの厚さで形成して設ける。この構成にする
と、画素電極166はドレイン配線165を形成するT
i膜のみと接触することになる。その結果、図16
(A)の構成と比較して透明導電膜材料とAlとが反応
するのを確実に防止できる。
【0094】透明導電膜の材料は、酸化インジウム(I
23)や酸化インジウム酸化スズ合金(In23―S
nO2;ITO)などをスパッタ法や真空蒸着法などを
用いて形成して用いることができる。このような材料の
エッチング処理は塩酸系の溶液により行う。しかし、特
にITOのエッチングは残渣が発生しやすいので、エッ
チング加工性を改善するために酸化インジウム酸化亜鉛
合金(In23―ZnO)を用いても良い。酸化インジ
ウム酸化亜鉛合金は表面平滑性に優れ、ITOに対して
熱安定性にも優れているので、図16(A)の構造にお
けるドレイン配線163の端面で接触するAlとの腐蝕
反応を防止できる。同様に、酸化亜鉛(ZnO)も適し
た材料であり、さらに可視光の透過率や導電率を高める
ためにガリウム(Ga)を添加した酸化亜鉛(ZnO:
Ga)などを用いることができる。
【0095】このようにして、透過型の液晶表示装置に
対応したアクティブマトリクス基板を完成させることが
できる。本実施例では、実施例1と同様な工程として説
明したが、このような構成は実施例2や実施例3で示す
アクティブマトリクス基板に適用することができる。
【0096】[実施例5]非晶質構造を有する島状半導
体層から本発明に関わるデュアルビームレーザーアニー
ル法で結晶構造を有する島状半導体層を作製する方法に
おいて、実施形態2または実施形態3の方法により作製
された結晶構造を有する島状半導体層には、該島状半導
体層中には微量(1×1017〜1×1019atoms/cm3
度)の触媒元素が残留する。勿論、そのような状態でも
TFTを完成させることが可能であるが、残留する触媒
元素を少なくともチャネル形成領域から除去する方がよ
り好ましかった。この触媒元素を除去する手段の一つに
リン(P)によるゲッタリング作用を利用する手段があ
る。
【0097】この目的におけるリン(P)によるゲッタ
リング処理は、図10(B)で説明した活性化工程で同
時に行うことができる。この様子を図17で説明する。
ゲッタリングに必要なリン(P)の濃度は高濃度n型不
純物領域の不純物濃度と同程度でよく、活性化工程の熱
アニールにより、nチャネル型TFTおよびpチャネル
型TFTのチャネル形成領域から触媒元素をその濃度で
リン(P)を含有する不純物領域へ偏析させることがで
きる(図17で示す矢印の方向)。その結果その不純物
領域には触媒元素が偏析し、その濃度は1×1017〜1
×1019atoms/cm3程度となった。このようにして作製
したTFTはオフ電流値が下がり、結晶性が良いことか
ら高い電界効果移動度が得られ、良好な特性を達成する
ことができる。
【0098】[実施例6]本実施例では実施例1で作製
したアクティブマトリクス基板から、アクティブマトリ
クス型液晶表示装置を作製する工程を説明する。まず、
図18(A)に示すように、図10(C)の状態のアク
ティブマトリクス基板に柱状スペーサ168から成るス
ペーサを形成する。スペーサは数μmの粒子を散布して
設ける方法でも良いが、ここでは基板全面に樹脂膜を形
成した後これをパターニングして形成する方法を採用し
た。このようなスペーサの材料に限定はないが、例え
ば、JSR社製のNN700を用い、スピナーで塗布し
た後、露光と現像処理によって所定のパターンに形成す
る。さらにクリーンオーブンなどで150〜200℃で
加熱して硬化させる。このようにして作製されるスペー
サは露光と現像処理の条件によって形状を異ならせるこ
とができるが、好ましくは、柱状スペーサ168の形状
は柱状で頂部が平坦な形状となるようにすると、対向側
の基板を合わせたときに液晶表示パネルとしての機械的
な強度を確保することができる。形状は円錐状、角錐状
など特別の限定はないが、例えば円錐状としたときに具
体的には、高さHを1.2〜5μmとし、平均半径L1
を5〜7μm、平均半径L1と底部の半径L2との比を
1対1.5とする。このとき側面のテーパー角は±15
°以下とする。
【0099】柱状スペーサの配置は任意に決定すれば良
いが、好ましくは、図18(A)で示すように、画素部
においてはドレイン配線161(画素電極)のコンタク
ト部235と重ねてその部分を覆うように柱状スペーサ
168を形成すると良い。コンタクト部235は平坦性
が損なわれこの部分では液晶がうまく配向しなくなるの
で、このようにしてコンタクト部235にスペーサ用の
樹脂を充填する形で柱状スペーサ168を形成すること
でディスクリネーションなどを防止することができる。
【0100】その後、配向膜169を形成する。通常液
晶表示素子の配向膜にはポリイミド樹脂を用いる。配向
膜を形成した後、ラビング処理を施して液晶分子がある
一定のプレチルト角を持って配向するようにした。画素
部に設けた柱状スペーサ168の端部からラビング方向
に対してラビングされない領域が2μm以下となるよう
にした。また、ラビング処理では静電気の発生がしばし
ば問題となるが、駆動回路のTFT上であって、少なく
ともソース配線およびドレイン配線上にもスペーサ16
7a〜167eを形成しておくと、ラビング工程におけ
るスペーサとしての本来の役割と、静電気からTFTを
保護する効果を得ることができる。
【0101】対向側の対向基板170には、遮光膜17
1、透明導電膜172および配向膜173を形成する。
遮光膜171はTi、Cr、Alなどを150〜300
nmの厚さで形成する。そして、画素部と駆動回路が形成
されたアクティブマトリクス基板と対向基板とをシール
剤174で貼り合わせる。シール剤174にはフィラー
175が混入されていて、このフィラー175とスペー
サ167、168によって均一な間隔を持って2枚の基
板が貼り合わせられる。その後、両基板の間に液晶材料
176を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封
止する。液晶材料には公知の液晶材料を用いれば良い。
例えば、TN液晶の他に、電場に対して透過率が連続的
に変化する電気光学応答性を示す、無しきい値反強誘電
性混合液晶を用いることもできる。この無しきい値反強
誘電性混合液晶には、V字型の電気光学応答特性を示す
ものもある。このようにして図18(B)に示すアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置が完成する。
【0102】図18ではスペーサ167を駆動回路のT
FT上の少なくともソース配線およびドレイン配線上に
もスペーサ167a〜167eに分割して形成したが、
その他に、駆動回路の全面を覆って形成しても差し支え
ない。
【0103】図19はアクティブマトリクス基板の上面
図を示し、画素部および駆動回路部とスペーサおよびシ
ール剤の位置関係を示す上面図である。画素部700の
周辺に駆動回路として走査信号駆動回路701と画像信
号駆動回路702が設けられている。さらに、その他C
PUやメモリーなどの信号処理回路703も付加されて
いても良い。そして、これらの駆動回路は接続配線71
1によって外部入出力端子710と接続されている。画
素部700では走査信号駆動回路701から延在するゲ
ート配線群704と画像信号駆動回路702から延在す
るソース配線群705がマトリクス状に交差して画素を
形成し、各画素にはそれぞれ画素TFT204と保持容
量205が設けられている。
【0104】画素部において設けられる柱状スペーサ7
06は、図18で示した柱状スペーサ168に対応する
もので、すべての画素に対して設けても良いが、マトリ
クス状に配列した画素の数個から数十個おきに設けても
良い。即ち、画素部を構成する画素の全数に対するスペ
ーサの数の割合は20〜100%とすると良い。また、
駆動回路部に設けるスペーサ707、708、709は
その全面を覆うように設けても良いし、図18で示した
ように各TFTのソースおよびドレイン配線の位置にあ
わせて複数個に分割して設けても良い。
【0105】シール剤174は、基板101上の画素部
700および走査信号制御回路701、画像信号制御回
路702、その他の信号処理回路703の外側であっ
て、外部入出力端子710よりも内側に形成する。
【0106】このようなアクティブマトリクス型液晶表
示装置の構成を図20の斜視図を用いて説明する。図2
0においてアクティブマトリクス基板は、ガラス基板1
01上に形成された、画素部700と、走査信号駆動回
路701と、画像信号駆動回路702とその他の信号処
理回路703とで構成される。画素部700には画素T
FT204と保持容量205が設けられ、画素部の周辺
に設けられる駆動回路はCMOS回路を基本として構成
されている。走査信号駆動回路701と、画像信号駆動
回路702はそれぞれゲート配線132とソース配線1
56で画素TFT204に接続している。また、フレキ
シブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit:F
PC)713が外部入力端子710に接続していて画像
信号などを入力するのに用いる。フレキシブルプリント
配線板713は補強樹脂712で接着強度を高めて固定
されている。そして接続配線711でそれぞれの駆動回
路に接続している。また、対向基板175には図示して
いないが、遮光膜や透明電極が設けられている。
【0107】このような構成の液晶表示装置は、実施例
1〜5で示したアクティブマトリクス基板を用いて形成
することができる。例えば、実施例1〜3で示すアクテ
ィブマトリクス基板を用いれば反射型の液晶表示装置が
得られ、実施例4で示すアクティブマトリクス基板を用
いると透過型の液晶表示装置を得ることができる。
【0108】[実施例7]本実施例では、本発明をアク
ティブマトリクス型有機エレクトロルミネッセンス(有
機EL)材料を用いた表示装置(有機EL表示装置)に
適用した例を図22で説明する。図21(A)はガラス
基板上に表示領域とその周辺に駆動回路を設けたアクテ
ィブマトリクス型有機EL表示装置の回路図を示す。こ
の有機EL表示装置は、基板上に設けられた表示領域1
1、X方向周辺駆動回路12、Y方向周辺駆動回路13
から成る。この表示領域11は、スイッチ用TFT3
0、保持容量32、電流制御用TFT31、有機EL素
子33、X方向信号線18a、18b、電源線19a、
19b、Y方向信号線20a、20b、20cなどによ
り構成される。
【0109】図21(B)はほぼ一画素分の上面図を示
している。スイッチ用TFT30は図10(C)に示す
nチャネル型TFT204と同様にして形成し、電流制
御用TFT31はpチャネル型TFT200と同様にし
て形成すると良い。
【0110】図22は図21(B)におけるB−B'断
面図であり、スイッチ用TFT30、保持容量32、電
流制御用TFT31および有機EL素子部の断面図を示
している。図22において、島状半導体層43、44は
実施形態1〜4の方法で作製する。そして、基板40上
に下地膜41、42、ゲート絶縁膜45、保護絶縁膜4
6、ゲート電極47、48、容量配線49、ソースおよ
びドレイン配線18a、19a、51、52、層間絶縁
膜50は実施例1と同様にして作製する。そして、その
上に層間絶縁膜50と同様にして、第2の層間絶縁膜5
3を形成し、さらにドレイン配線52に達するコンタク
トホールを形成した後、透明導電膜から成る画素電極5
4を形成する。有機EL素子部は、この画素電極54と
その画素電極上と第2の層間絶縁膜53上に渡って形成
された有機EL層55と、その上に形成されたMgAg
化合物からなる第1の電極56、Alから成る第2の電
極57により形成されている。そして、図示しないがカ
ラーフィルターを設ければカラー表示をすることも可能
である。いずれにしても、実施例1〜5で示したアクテ
ィブマトリクス基板の作製方法を応用」すれば容易にア
クティブマトリクス型有機EL表示装置を作製すること
ができる。
【0111】[実施例8]本発明を実施して作製された
アクティブマトリクス基板および液晶表示装置並びにE
L型表示装置は様々な電気光学装置に用いることができ
る。そして、そのような電気光学装置を表示媒体として
組み込んだ電子機器全てに本発明を適用することがでで
きる。電子機器としては、パーソナルコンピュータ、デ
ジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯情報端末(モバイル
コンピュータ、携帯電話、電子書籍など)、ナビゲーシ
ョンシステムなどが上げられる。
【0112】図23(A)は携帯情報端末であり、本体
2201、画像入力部2202、受像部2203、操作
スイッチ2204、表示装置2205で構成される。本
発明は表示装置2205やその他の信号制御回路に適用
することができる。
【0113】このような携帯型情報端末は、屋内はもと
より屋外で使用されることも多い。長時間の使用を可能
とするためにはバックライト使用せず、外光を利用する
反射型の液晶表示装置が低消費電力型として適している
が、周囲が暗い場合にはバックライトを設けた透過型の
液晶表示装置が適している。このような背景から反射型
と透過型の両方の特徴を兼ね備えたハイブリット型の液
晶表示装置が開発されているが、本発明はこのようなハ
イブリット型の液晶表示装置にも適用できる。表示装置
2205はタッチパネル3002、液晶表示装置300
3、LEDバックライト3004により構成されてい
る。タッチパネル3002は携帯型情報端末の操作を簡
便にするために設けている。タッチパネル3002の構
成は、一端にLEDなどの発光素子3100を、他の一
端にフォトダイオードなどの受光素子3200が設けら
れ、その両者の間に光路が形成されている。このタッチ
パネル3002を押して光路を遮ると受光素子3200
の出力が変化するので、この原理を用いて発光素子と受
光素子を液晶表示装置上でマトリクス状に配置させるこ
とにより、入力媒体として機能させることができる。
【0114】図23(B)はハイブリット型の液晶表示
装置の画素部の構成であり、画素TFT204および保
持容量205上の層間絶縁膜上にドレイン配線177と
画素電極178が設けられている。このような構成は、
実施例4を適用すれば形成することができる。ドレイン
配線はTi膜とAl膜の積層構造として画素電極を兼ね
る構成としている。画素電極177は実施例4で説明し
た透明導電膜材料を用いて形成する。液晶表示装置30
03をこのようなアクティブマトリクス基板から作製す
ることで携帯型情報端末に好適に用いることができる。
【0115】図24(A)はパーソナルコンピュータで
あり、マイクロプロセッサやメモリーなどを備えた本体
2001、画像入力部2002、表示装置2003、キ
ーボード2004で構成される。本発明は表示装置20
03やその他の信号処理回路を形成することができる。
【0116】図24(B)はビデオカメラであり、本体
2101、表示装置2102、音声入力部2103、操
作スイッチ2104、バッテリー2105、受像部21
06で構成される。本発明は表示装置2102やその他
の信号制御回路に適用することができる。
【0117】図24(C)はゴーグル型ディスプレイで
あり、本体2901、表示装置2902、アーム部29
03から成っている。本発明は表示装置2902やその
他図示されていない信号制御回路に適用することができ
る。
【0118】図24(D)はテレビゲームまたはビデオ
ゲームなどの電子遊技機器であり、CPU等の電子回路
2308、記録媒体2304などが搭載された本体23
01、コントローラ2305、表示装置2303、本体
2301に組み込まれた表示装置2302で構成され
る。表示装置2303と本体2301に組み込まれた表
示装置2302とは、同じ情報を表示しても良いし、前
者を主表示装置とし、後者を副表示装置として記録媒体
2304の情報を表示したり、機器の動作状態を表示し
たり、或いはタッチセンサーの機能を付加して操作盤と
することもできる。また、本体2301とコントローラ
2305と表示装置2303とは、相互に信号を伝達す
るために有線通信としても良いし、センサ部2306、
2307を設けて無線通信または光通信としても良い。
本発明は、表示装置2302、2303に適用すること
ができる。表示装置2303は従来のCRTを用いるこ
ともできる。
【0119】図24(E)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体2401、表示装置2402、スピーカー部2
403、記録媒体2404、操作スイッチ2405で構
成される。尚、記録媒体にはDVD(Digital Versatil
e Disc)やコンパクトディスク(CD)などを用い、音
楽プログラムの再生や映像表示、ビデオゲーム(または
テレビゲーム)やインターネットを介した情報表示など
を行うことができる。本発明は表示装置2402やその
他の信号制御回路に好適に利用することができる。
【0120】図24(F)はデジタルカメラであり、本
体2501、表示装置2502、接眼部2503、操作
スイッチ2504、受像部(図示しない)で構成され
る。本発明は表示装置2502やその他の信号制御回路
に適用することができる。
【0121】図25(A)はフロント型プロジェクター
であり、光源光学系および表示装置2601、スクリー
ン2602で構成される。本発明は表示装置やその他の
信号制御回路に適用することができる。図25(B)は
リア型プロジェクターであり、本体2701、光源光学
系および表示装置2702、ミラー2703、スクリー
ン2704で構成される。本発明は表示装置やその他の
信号制御回路に適用することができる。
【0122】なお、図25(C)に、図25(A)およ
び図25(B)における光源光学系および表示装置26
01、2702の構造の一例を示す。光源光学系および
表示装置2601、2702は光源光学系2801、ミ
ラー2802、2804〜2806、ダイクロイックミ
ラー2803、ビームスプリッター2807、液晶表示
装置2808、位相差板2809、投射光学系2810
で構成される。投射光学系2810は複数の光学レンズ
で構成される。図25(C)では液晶表示装置2808
を三つ使用する三板式の例を示したが、このような方式
に限定されず、単板式の光学系で構成しても良い。ま
た、図25(C)中で矢印で示した光路には適宣光学レ
ンズや偏光機能を有するフィルムや位相を調節するため
のフィルムや、IRフィルムなどを設けても良い。ま
た、図25(D)は図25(C)における光源光学系2
801の構造の一例を示した図である。本実施例では、
光源光学系2801はリフレクター2811、光源28
12、レンズアレイ2813、2814、偏光変換素子
2815、集光レンズ2816で構成される。尚、図2
5(D)に示した光源光学系は一例であって図示した構
成に限定されるものではない。
【0123】また、ここでは図示しなかったが、本発明
はその他にも、ナビゲーションシステムやイメージセン
サの読み取り回路などに適用することも可能である。こ
のように本願発明の適用範囲はきわめて広く、あらゆる
分野の電子機器に適用することが可能である。また、本
実施例の電子機器は実施例1〜5の技術を用いて実現す
ることができる。
【0124】[実施例9]図27は非晶質シリコンから成
る島状半導体層をレーザーアニール法により結晶化させ
た試料の走査型電子顕微鏡写真を示している。図27
(A)は島状半導体層の表側からレーザー光を照射した
試料であり、図27(B)は表側と裏側の両面から照射
した試料の写真を示している。試料表面はセコ液(主成
分(体積比)HF:H2O=67:33、添加剤K2Cr
27)で表面をエッチング処理してある。このエッチン
グ処理は、結晶粒と結晶粒界のエッチング速度の差を利
用したもので、結晶粒を顕在化させるために行った。
【0125】レーザーアニール条件は、波長308nmの
エキシマレーザー光を用い、光強度370mJ/cm2、繰り
返し周波数30Hzで20回同じ場所を照射した。両面か
らレーザー光を照射するデュアルレーザーアニール法で
は、島状半導体層の裏側、即ちガラス基板の下方にAl
の反射板を設けた。この反射板はミラーポリッシュされ
たシリコンウエハーの表面にスパッタ法でAl膜を形成
したものを用いた。
【0126】平均粒径は図27(A)において0.05
〜0.2μmであり、図27(B)では0.3〜1.5
μmである。明らかに後者の方が粒径が大きく、デュア
ルビームレーザーアニール法の優位性を確認することが
できる。
【0127】
【発明の効果】本発明を用いて、島状のパターンに形成
された非晶質半導体領域を結晶化させることにより、結
晶粒の大型化を図ることができる。このような島状半導
体層を用いて、画素TFTおよび駆動回路が要求する仕
様に応じて各回路を構成するTFTの構造を最適化する
ことにより、半導体装置の動作性能と信頼性を向上させ
ることを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関わるレーザーアニール法の概念を
説明する図。
【図2】 レーザーアニール装置の光学系の構成を説明
する図。
【図3】 レーザーアニール装置の光学系の構成を説明
する図。
【図4】 本発明の島状半導体層の作製工程を説明する
図。
【図5】 本発明の島状半導体層の作製工程を説明する
図。
【図6】 本発明の島状半導体層の作製工程を説明する
図。
【図7】 本発明の島状半導体層の作製工程を説明する
図。
【図8】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を
示す断面図。
【図9】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を
示す断面図。
【図10】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図11】 駆動回路のTFTの作製工程を示す上面
図。
【図12】 画素TFTの作製工程を示す上面図。
【図13】 画素部の画素を示す上面図。
【図14】 TFTの構造を説明する上面図。
【図15】 画素TFT、駆動回路のTFTの構成を示
す断面図。
【図16】 画素TFT、駆動回路のTFTの構成を示
す断面図。
【図17】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図18】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の作
製工程を示す断面図。
【図19】 液晶表示装置の入出力端子、配線、回路配
置、スペーサ、シール剤の配置を説明する上面図。
【図20】 液晶表示装置の構造を示す斜視図。
【図21】 アクティブマトリクス型EL表示装置の構
成を示す図。
【図22】 アクティブマトリクス型EL表示装置の画
素部の構成を示す断面図。
【図23】 半導体装置の一例を示す図。
【図24】 半導体装置の一例を示す図。
【図25】 投影型液晶表示装置の構成を示す図。
【図26】 シリコン層の深さ方向におけるレーザー光
強度分布のシミュレーション結果を示すグラフ。
【図27】 レーザーアニール法で結晶化したシリコン
膜の電子顕微鏡写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/268 G02F 1/136 500 H01L 29/78 618G 627C

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に密接して下地膜を形成する第1の工
    程と、前記下地膜上に、該下地膜に接する第1の表面
    と、その反対側に第2の表面を有する第1形状の非晶質
    半導体層を形成する第2の工程と、前記第1形状の非晶
    質半導体層の第2の表面に第1のレーザー光を照射し
    て、かつ、前記第1形状の非晶質半導体層の周辺の領域
    より入射して、前記基板を透過して反射板にて反射した
    第2のレーザー光を前記第1の表面から照射して、第1
    形状の結晶質半導体層を形成する第3の工程と、前記第
    1形状の結晶質半導体層のゲート電極と重なる領域、若
    しくはチャネル形成領域を形成する領域において、該第
    1形状の結晶質半導体層の端部から1μm以上除去し
    て、第2形状の結晶質半導体層を形成する第4の工程
    と、前記第2形状の結晶質半導体層に、一導電型の不純
    物領域を形成する第5の工程と、前記第2形状の結晶質
    半導体層に、水素を添加する第6の工程とを有すること
    を特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 【請求項2】基板に密接して下地膜を形成する第1の工
    程と、前記下地膜上に、該下地膜に接する第1の表面
    と、その反対側に第2の表面を有する第1形状の非晶質
    半導体層を形成する第2の工程と、前記第1形状の非晶
    質半導体層に半導体の結晶化を助長する元素を導入する
    第3の工程と、前記第1形状の非晶質半導体層の第2の
    表面に第1のレーザー光を照射して、かつ、前記第1形
    状の非晶質半導体層の周辺の領域より入射して、前記基
    板を透過して反射板にて反射した第2のレーザー光を前
    記第1の表面から照射して、第1形状の結晶質半導体層
    を形成する第4の工程と、前記第1形状の結晶質半導体
    層のゲート電極と重なる領域、若しくはチャネル形成領
    域を形成する領域において、該第1形状の結晶質半導体
    層の端部から1μm以上除去して、第2形状の結晶質半
    導体層を形成する第5の工程と、前記第2形状の結晶質
    半導体層に、一導電型の不純物領域を形成する第6の工
    程と、前記第2形状の結晶質半導体層に、水素を添加す
    る第7の工程とを有することを特徴とする半導体装置の
    作製方法。
  3. 【請求項3】基板に密接して下地膜を形成する第1の工
    程と、前記下地膜上に非晶質半導体層を形成する第2の
    工程と、前記非晶質半導体層に該非晶質半導体の結晶化
    を助長する元素を導入し、加熱処理により結晶質半導体
    膜を形成する第3の工程と、前記下地膜上に、該下地膜
    に接する第1の表面と、その反対側に第2の表面を有す
    る第1形状の結晶質半導体層を形成する第4の工程と、
    前記第1形状の結晶質半導体層の第2の表面に第1のレ
    ーザー光を照射して、かつ、前記第1形状の結晶質半導
    体層の周辺の領域より入射して、前記基板を透過して反
    射板にて反射した第2のレーザー光を前記第1の表面か
    ら照射する第5の工程と、前記第1形状の結晶質半導体
    層のゲート電極と重なる領域、若しくはチャネル形成領
    域を形成する領域において、該第1形状の結晶質半導体
    層の端部から1μm以上除去して、第2形状の結晶質半
    導体層を形成する第6の工程と、前記第2形状の結晶質
    半導体層に、一導電型の不純物領域を形成する第7の工
    程と、前記第2形状の結晶質半導体層に、水素を添加す
    る第8の工程とを有することを特徴とする半導体装置の
    作製方法。
  4. 【請求項4】pチャネル型TFTとnチャネル型TFT
    とを同一の基板上に有する半導体装置の作製方法におい
    て、前記基板に密接して下地膜を形成する第1の工程
    と、前記下地膜上に、該下地膜に接する第1の表面と、
    その反対側に第2の表面を有する複数の第1形状の非晶
    質半導体層を形成する第2の工程と、前記第1形状の非
    晶質半導体層の第2の表面に第1のレーザー光を照射し
    て、かつ、前記第1形状の非晶質半導体層の周辺の領域
    より入射して、前記基板を透過して反射板にて反射した
    第2のレーザー光を前記第1の表面から照射して、複数
    の第1形状の結晶質半導体層を形成する第3の工程と、
    前記第1形状の結晶質半導体層のゲート電極と重なる領
    域、若しくはチャネル形成領域を形成する領域におい
    て、該第1形状の結晶質半導体層の端部から1μm以上
    除去して、複数の第2形状の結晶質半導体層を複数個形
    成する第4の工程と、少なくとも、前記複数の第2形状
    の結晶質半導体層から選択された一つに、一導電型の不
    純物領域を形成する第5の工程と、少なくとも、前記複
    数の第2形状の結晶質半導体層から選択された他の一つ
    に、一導電型とは逆の導電型の不純物領域を形成する第
    6の工程と、前記複数の第2形状の結晶質半導体層に、
    水素を添加する第7の工程とを有することを特徴とする
    半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】pチャネル型TFTとnチャネル型TFT
    とを同一の基板上に有する半導体装置の作製方法におい
    て、前記基板に密接して下地膜を形成する第1の工程
    と、前記下地膜上に、該下地膜に接する第1の表面と、
    その反対側に第2の表面を有する複数の第1形状の非晶
    質半導体層を形成する第2の工程と、前記第1形状の非
    晶質半導体層に半導体の結晶化を助長する元素を導入す
    る第3の工程と、前記第1形状の非晶質半導体層の第2
    の表面に第1のレーザー光を照射して、かつ、前記第1
    形状の非晶質半導体層の周辺の領域より入射して、前記
    基板を透過して反射板にて反射した第2のレーザー光を
    前記第1の表面から照射して、複数の第1形状の結晶質
    半導体層を形成する第4の工程と、前記第1形状の結晶
    質半導体層のゲート電極と重なる領域、若しくはチャネ
    ル形成領域を形成する領域において、該第1形状の結晶
    質半導体層の端部から1μm以上除去して、複数の第2
    形状の結晶質半導体層を複数個形成する第5の工程と、
    少なくとも、前記複数の第2形状の結晶質半導体層から
    選択された一つに、一導電型の不純物領域を形成する第
    6の工程と、少なくとも、前記複数の第2形状の結晶質
    半導体層から選択された他の一つに、一導電型とは逆の
    導電型の不純物領域を形成する第7の工程と、前記複数
    の第2形状の結晶質半導体層に、水素を添加する第8の
    工程とを有することを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  6. 【請求項6】pチャネル型TFTとnチャネル型TFT
    とを同一の基板上に有する半導体装置の作製方法におい
    て、基板に密接して下地膜を形成する第1の工程と、前
    記下地膜上に非晶質半導体層を形成する第2の工程と、
    前記非晶質半導体層に該非晶質半導体の結晶化を助長す
    る元素を導入し、加熱処理により結晶質半導体膜を形成
    する第3の工程と、前記下地膜上に、該下地膜に接する
    第1の表面と、その反対側に第2の表面を有する複数の
    第1形状の結晶質半導体層を形成する第4の工程と、前
    記複数の第1形状の結晶質半導体層の第2の表面に第1
    のレーザー光を照射して、かつ、前記第1形状の結晶質
    半導体層の周辺の領域より入射して、前記基板を透過し
    て反射板にて反射した第2のレーザー光を前記第1の表
    面から照射する第5の工程と、前記第1形状の結晶質半
    導体層のゲート電極と重なる領域、若しくはチャネル形
    成領域を形成する領域において、該第1形状の結晶質半
    導体層の端部から1μm以上除去して、複数の第2形状
    の結晶質半導体層を形成する第6の工程と、少なくと
    も、前記複数の第2形状の結晶質半導体層から選択され
    た一つに、一導電型の不純物領域を形成する第7の工程
    と、少なくとも、前記複数の第2形状の結晶質半導体層
    から選択された他の一つに、一導電型とは逆の導電型の
    不純物領域を形成する第8の工程と、前記第2形状の結
    晶質半導体層に、水素を添加する第9の工程とを有する
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至請求項6において、少なくと
    も前記チャネル形成領域には、5×1018〜5×1019a
    toms/cm3の水素が含まれていることを特徴とする半導体
    装置の作製方法。
  8. 【請求項8】請求項2または請求項3および請求項5ま
    たは請求項6において、少なくとも前記高濃度n型不純
    物領域において、前記触媒元素が1×1017〜1×10
    19atoms/cm3の濃度で含有していることを特徴とする半
    導体装置の作製方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項6において、前記反射
    板の前記レーザー光に対する拡散反射率が、50〜70
    %であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項9のいずれか一項に
    おいて、前記半導体装置は、有機エレクトロルミネッセ
    ンス材料を用いた表示装置、パーソナルコンピュータ、
    ビデオカメラ、携帯型情報端末、デジタルカメラ、デジ
    タルビデオディスクプレーヤー、ゴーグル型ディスプレ
    イ、電子遊技機器、プロジェクターであることを特徴と
    する半導体装置の作製方法。
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