JP2001083518A - マルチドメイン型の液晶表示素子 - Google Patents
マルチドメイン型の液晶表示素子Info
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Abstract
過率と広い視野角を確保することが可能なマルチドメイ
ン型の液晶表示素子を提供することにある。 【解決手段】アレイ基板1と対向基板2との間には液晶
層32が挟持されている。アレイ基板上には多数の画素
電極7が設けられ、これら画素電極の下方には絶縁層9
が設けられている。各画素電極の下方において、絶縁層
9には凹状傾斜部8が形成されている。各画素電極周縁
部において、隣合う画素電極の下に位置した絶縁層同士
が所定幅だけ互いに重なり、凸状傾斜部12を構成して
いる。これら凹状傾斜部および凸状傾斜部により、液晶
分子のチルト方向を決定して配向分割している。
Description
の液晶表示素子に関し、特に、薄膜トランジスタ等の能
動素子により駆動される高精細型の液晶表示素子に関す
る。
量、薄型、低消費電力等の特徴を有していることから、
OA機器、情報端末、時計、テレビ等のさまざまな分野
で利用されている。特に、薄膜トランジスタ(以下TF
Tと称する)を用いた液晶表示素子は、その高い応答性
から、携帯テレビやコンピュータのように、多くの情報
を含んだデータを表示する表示用モニタに用いられてい
る。
や表示速度の向上が求められている。精細度の向上に
は、TFTアレイ構造の微細化により対応がなされてい
る。一方、光のスイッチングを行う液晶層では、画素の
微細化に伴い、単位時間当たりの動作速度が短くなるた
め、液晶材料の応答速度も現在のモードより2倍ないし
数十倍速いものが要求される。
マチック液晶を用いたOCB方式、VAN方式、HAN
方式、π配列方式、スメクチック液晶を用いた界面安定
型強誘電性液晶(SSFLC)方式、反強誘電性液晶方
式が検討されている。特に、VAN型配向モードは、従
来のツイストネマチック型(TN)モードより速い応答
速度が得られることや、垂直配向処理の採用により、従
来、静電気破壊などの不良原因の発生が危惧されていた
ラビング配向処理工程を削除可能であることから、近年
注目されている液晶表示モードである。
補償設計が容易であることから、広視野角を実現するた
めのマルチドメイン型のVAN液晶モードが注目されて
いる。
ドメイン型のVAN液晶モードでは、ドメイン分割によ
り誘起されるドメイン境界等の発生により、光の透過率
を確保し難いことや、能動素子の対向面上の電極抵抗値
が大きくなり易いことが問題となる。
で、その目的は、マルチドメイン型の液晶表示素子にお
いて、ドメイン分割形成要素となる構造が、液晶表示素
子基板の一方の面上のみに形成され、対向基板との合わ
せ精度に依存せず、高い光透過率と広い視野角を確保す
ることが可能な液晶表示素子を提供することにある。
め、この発明に係る液晶表示素子は、透明電極構造を有
する一対の基板と、これら透明基板間に挟持された液晶
材料と、上記一方の基板のみに形成され液晶分子のチル
ト方向を制御するチルト制御部と、を備え、上記チルト
制御部は、画素電極の下方に形成され、画素電極内で液
晶分子のチルト方向を決定し配向分割する凹凸形状の絶
縁層と、上記絶縁層の凹所に重ねて上記画素電極上に設
けられた絶縁層からなる突出部と、を有している。
子のチルト方向を安定して制御でき、高い光透過率と広
い視野角とを実現することができる。
素子が形成されているアレイ基板が挙げられる。TFT
は、a−Si、p−Si、ITO等の半導体層と、A
l、Mo、Cr、Cu、Ta等の金属層とを重ね合せる
ことにより、電気的に作用する素子として構成されてい
る。特に、アレイ基板上に色表示用のカラーフィルタを
造り込む構造の場合、対向基板にカラーフィルタを形成
する方式と異なり、透明基板同士の位置合わせが容易と
なり、製造効率の向上を図ることができる。
する顔料を分散してカラーフィルタとして用いた場合、
画素電極の下に設けられた絶縁層、カラーフィルタ層、
およびチルト制御層を1つの構成材料によって形成する
ことができ、製造工程数や材料の低減を図り、低い製造
コストで特性の優れた液晶表示素子を得ることができ
る。
毎にRGB等のカラーフィルタ層を並列して形成するこ
とにより、カラー画像表示を可能としている。このよう
に、隣接画素毎にカラーフィルタ層を形成する際、絶縁
層同士を重ね合せることで、液晶分子のチルト制御に必
要な一方の傾斜構造を形成することができる。
成する傾斜構造と、画素電極上に設けた突出部とによっ
て、各画素毎に所定の配向分割構造を形成し、高い光透
過率および広い視野角を備えた液晶表示素子を実現する
ことができる。
TFTから画素電極に電荷を供給するソース電極や画素
電極への電荷供給を補助する補助容量電極からの配線等
が挙げられる。一般に、これらの配線は、画素電極の下
部に設けられた絶縁層に形成されているコンタクトホー
ルやビアと呼ばれる凹所を介して画素電極に接続されて
いるが、本発明によれば、画素領域に所定のパターンで
形成された凹所傾斜構造をコンタクトホールとして利用
することができる。この場合、従来、数μm〜10μm
程度の微小窪みで形成され電気的な接続の信頼性が低い
コンタクトホールのコンタクト特性を向上することが可
能となる。
ては、画素電極下部に設けられ傾斜構造を構成する絶縁
層、および柱状スペーサと共に形成され突出部を構成し
た絶縁層とがあり、その絶縁層の材料としては、使用す
る液晶材料の誘電率にもよるが、比較的誘電率の低い材
料が好ましい。
明の実施の形態に係るマルチドメイン型の液晶表示素子
およびその画素構造について詳細に説明する。図1に示
すように、液晶表示素子は、所定の隙間をおいて対向配
置されたアレイ基板1および対向基板2と、これらの基
板間に挟持された液晶層32と、を備えている。
ラス基板を備え、このガラス基板上には、マトリックス
状に延びた多数の信号線4および走査線5と、これら信
号線4と走査線5との各交差部に接続されたTFT3
と、接続電極となる補助容量電極6と、が設けられてい
る。また、信号線4および走査線5で囲まれた各領域に
は、画素電極7が設けられ、対応するTFT3に電気的
に接続されている。また、画素電極7の下方には絶縁層
9が形成されている。
のガラス基板を備え、このガラス基板上にはITO(イ
ンジウム−ティン−オキサイド)からなる透明導電膜1
0がほぼ全面に亘って形成されている。そして、アレイ
基板1および対向基板2の液晶層32と直接接する界面
には、液晶分子20にそれぞれ基板に対して垂直な方向
の配向を与える配向膜13、14が形成されている。こ
れにより、液晶分子20は、その長軸が基板の界面に対
して垂直な方向を向くように配向されている。
層9には凹状傾斜部8が形成されている。この凹状傾斜
部8は、隙間を置いて対向した一対の湾曲した傾斜面8
aを有し、各画素領域内を信号線4とほぼ平行に延びて
いる。そして、各画素電極7は凹状傾斜部8を介して対
応する補助容量電極6もしくはTFT3に電気的に接続
されている。
凹状傾斜部8の位置に重ねて、所定高さの突出部50が
設けられている。
は、隣接する他の画素領域の絶縁層9と所定幅だけ互い
に重なっているとともに、信号線4等の配線と重なって
形成され、その重複部により凸状傾斜部12を構成して
いる。凸状傾斜部12は、対向基板2側に凸となる傾斜
面12aを有し、信号線4とほぼ平行に延びているとと
もに、隣接する画素電極7間に位置している。
傾斜面12aの界面において、液晶配向の分割が誘起さ
れ、液晶分子20の配向は、その長軸がガラス基板に対
して垂直な方向から傾斜面の傾き方向に特定角度だけ傾
斜した配列15、16となる。この傾斜配列15、16
の傾き方向が互いに逆になり、それぞれの液晶分子20
が傾き方向に応じて倒れることにより、1つの画素領域
において、ドメインが複数形成され、広い視野角を実現
することができる。
上には、所定の間隔をおいて柱状スペーサ52が設けら
れている。この柱状スペーサ52は、アレイ基板1から
対向基板2に向って延出し、その延出端は、対向基板に
当接している。
7上の突出部50は、共通の絶縁層をパターニングして
形成されている。そして、各柱状スペーサ52の高さ
は、セルギャップに応じて、例えば5μmに設定され、
また、各突出部50の高さは、凹状傾斜部8の深さ分だ
け低くなり、例えば、2μmとなっている。
素子の実施例および比較例を製造方法と合わせて説明す
る。 実施例1 図2に示すように、まず、公知の方法により、ガラス基
板上に信号線4、走査線5等の配線類、TFT3、およ
び補助容量電極6を形成した後、これらの上にアクリル
系感光性樹脂を厚さ3μmで成膜し、90℃で120秒
間だけプレアニールを施す。
一対一に対応するマスクを用いてアクリル系感光性樹脂
膜を露光し、更に、現像処理によりパターニングする。
その後、230℃で1時間ポストアニールを行い、アク
リル系感光性樹脂膜をメルト処理および硬化処理するこ
とにより、それぞれ画素形成領域に位置しているととも
に傾斜面8aを有した第1絶縁層9aを形成する。
隣合う第1絶縁層9a間に位置した第2絶縁層9bおよ
び第3絶縁層9cを形成する。この場合、各第2絶縁層
9bおよび第2絶縁層9cの一側部は傾斜面8aを有
し、それぞれの端部は、画素領域の外側で隣接する他の
絶縁層9と重なり、凸状傾斜部12を形成する。
2、および第3絶縁層9a、9b、9c上に厚さ100
0ÅのITO膜を成膜し、同時に、凹状傾斜部8を介し
て補助容量電極6に導通させる。そして、ITO膜に公
知のフォトリソグラフィ工程を施して画素電極7を形成
した。
5μmの絶縁層を全面に形成した後、この絶縁層に公知
のフォトリソグラフィ工程を施して、各画素電極7上で
凹状傾斜部8に重なって位置した突出部50と、画素電
極領域から外れた配線上に位置した柱状スペーサ52
と、を形成した。柱状スペーサ52は、高さ5μm、直
径20μmに、かつ、画素電極10個に対して1個の割
合で形成した。また、各突出部50の高さは、柱状スペ
ーサ52よりも凹状傾斜部8の深さ分だけ低く、2μm
となっている。
垂直配向用ポリイミド膜を全面に形成することによりア
レイ基板1が構成される。
導電膜として、ITOからなる厚さ1000Åの共通電
極10を形成するとともに、共通電極に重ね配向膜14
として、厚さ700Åの垂直配向用ポリイミド膜を形成
する。
シール材としてエポキシ系熱硬化性樹脂をディスペンサ
により塗布する。そして、配向膜13、14が向い合う
ようにアレイ基板1および対向基板2をシール材を介し
て貼り合わせ、所定の荷重を印加しながら160℃で2
時間、熱処理することにより、シール材を熱硬化する。
これにより、液晶分子注入用のセル30が形成される。
その後、セル30内に負の誘電異方性を示す液晶材料を
注入し封止することにより、垂直配向液晶層32を形成
した。以上の工程により液晶表示素子が完成する。
素子の動作状態における、各画素内の液晶分子配向分割
状態を示すもので、突出部50および凸状傾斜部12に
より、安定して分割されたドメイン構造を確認すること
ができる。
施例1に係る液晶表示素子と同一のプロセスにより製造
され、同一の構成を備えている。但し、アレイ基板1の
第1絶縁層9a、9b、9cを形成する際、アクリル系
感光性樹脂材料PC406にそれぞれ赤、青、緑の顔料
を分散して用いることにより、厚さ3μmのカラーフィ
ルタ絶縁層9R、9B、9Gとして形成している。な
お、対向基板2には、実施例1と同様に、共通電極10
および配向膜14のみが設けられている。その他、実施
例1と同一の部分には同一の参照符号を付している。
突出部50および凸状傾斜部12により安定して分割さ
れたドメイン構造を有するカラー液晶表示素子が得られ
る。本発明の実施例1、2に係る液晶表示素子は、いず
れも、シュリーレンが発生することなく安定したドメイ
ン分割が得られるとともに、光透過率低下の要因となる
画素の合わせずれが少なく、広い視野角特性および高い
光透過率を持った明るいマルチドメイン型の垂直配向表
示モードを提供することができる。
造プロセスを変更することなく、配向分割を誘起するた
めの傾斜構造を形成することができ、製造コストおよび
製造効率への影響を最小限に抑え、その結果、生産性の
向上を図ることが可能となる。なお、この発明は上述し
た実施例に限定されることなく、この発明の範囲内で種
々変形可能である。
ば、ドメイン分割形成要素となる構造が、一方の基板上
のみに形成され、かつ、画素電極の構成要素や画素電極
下部の絶縁層形状によってチルト制御および配向分割構
造を構成することにより、対向基板との合わせ精度に依
存せず、高い光透過率と広い視野角を確保することが可
能な液晶表示素子を提供することができる。
断面図。
的に示す斜視図。
光透過状態を示す図。
的に示す斜視図。
Claims (6)
- 【請求項1】一対の基板間に挟持された液晶層と、上記
基板の一方あるいは両方に形成され、上記液晶層を構成
する液晶分子を駆動する電極と、一方の基板のみに設け
られ、上記液晶分子配向のチルト方向を制御するチルト
制御部と、を備え、 上記一方の基板は、絶縁基板と、この絶縁基板上に設け
られた複数の画素電極と、を有し、 上記チルト制御部は、上記絶縁基板上で上記画素電極の
下方に形成され凹凸形状を有した絶縁層と、上記絶縁層
の凹所に重ねて上記画素電極上に設けられ他方の基板に
向って突出した突出部と、を有し、上記画素電極の領域
内で液晶分子のチルト方向を決定し配向分割することを
特徴とするマルチドメイン型の液晶表示素子。 - 【請求項2】上記チルト制御部は、上記画素電極の周縁
部において、隣合う画素電極の下に設けられた絶縁層同
士を所定幅で互いに重ねて形成され上記液晶分子のチル
ト方向を決定して配向分割した凸状傾斜部を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチドメイン型の
液晶表示素子。 - 【請求項3】上記一方の基板は、上記画素電極の周縁部
において上記絶縁基板上に設けられた配線を有し、 上記凸状傾斜部は、上記配線上に形成されていることを
特徴とする請求項2に記載のマルチドメイン型の液晶表
示素子。 - 【請求項4】上記一方の基板は、上記画素電極の下方に
おいて上記絶縁基板上に形成され上記画素電極に電荷を
供給する接続電極を備え、 上記凹所は、上記画素電極と接続電極とを電気的に接続
するためのコンタクトホールを形成した凹所を含んでい
ることを特徴とする請求項1に記載のマルチドメイン型
の液晶表示素子。 - 【請求項5】上記一方の基板は、上記画素電極の周辺部
に突設されているとともに他方の基板に当接した柱状ス
ペーサを備え、 上記突出部および上記柱状スペーサは、共通の絶縁層に
より形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
マルチドメイン型の液晶表示素子。 - 【請求項6】上記画素電極の下方に設けられた絶縁層
は、特定波長の光を透過あるいは吸収するカラーフィル
タ層により形成されていることを特徴とする請求項1に
記載のマルチドメイン型の液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26027199A JP2001083518A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | マルチドメイン型の液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26027199A JP2001083518A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | マルチドメイン型の液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001083518A true JP2001083518A (ja) | 2001-03-30 |
Family
ID=17345749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26027199A Pending JP2001083518A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | マルチドメイン型の液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001083518A (ja) |
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- 1999-09-14 JP JP26027199A patent/JP2001083518A/ja active Pending
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