JP2001082701A - ボイラ/タービン発電機制御システム - Google Patents

ボイラ/タービン発電機制御システム

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JP2001082701A
JP2001082701A JP26203099A JP26203099A JP2001082701A JP 2001082701 A JP2001082701 A JP 2001082701A JP 26203099 A JP26203099 A JP 26203099A JP 26203099 A JP26203099 A JP 26203099A JP 2001082701 A JP2001082701 A JP 2001082701A
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steam pressure
boiler
circuit
deviation
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JP26203099A
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Yoshiyuki Kawakami
義之 川上
Shunichi Koyakata
俊一 古館
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Control Of Turbines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 系統擾乱時の制御性を向上させるボイラ/タ
ービンの発電機出力/主蒸気圧力制御システムの提供。 【解決手段】 発電機出力要求に基づいてボイラ側の入
力指令と該ボイラの主蒸気圧により駆動されるタービン
側の主蒸気加減弁の開度指令の夫々の制御を協調制御モ
ードにて行なうシステムにおいて、前記ボイラ側の入力
指令を生成する主蒸気圧力制御コントローラの入力値
が、周波数偏差に対応して可変するゲインにより補正さ
れた主蒸気圧力偏差信号であり、一方、タービン側の主
蒸気加減弁の開度指令を生成するコントローラの入力側
に、主蒸気圧力偏差に応じた修正量に基づいて修正され
た発電機出力に基づいて入力値を設定する第1の回路
と、主蒸気圧力の変動に応じた上下限巾を設置し、この
上下限巾を入力値が超えると主蒸気圧力制御へ移行する
第2の回路を具え、前記第1の回路の前記入力値及び第
2の回路の上下限巾が夫々周波数偏差に応じたゲインに
より補正されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラより得られ
る主蒸気圧を利用して回転駆動する蒸気タービンで発電
機を駆動させる発電機システムに係り、特に発電機出力
要求に基づいてボイラ側の入力指令と蒸気タービン側の
主蒸気加減弁の開度指令の夫々の制御を協調制御モード
にて行なうボイラ/タービン発電機制御システムに係
り、より具体的には系統周波数擾乱時のボイラ/タービ
ンの発電機制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、発電機出力要求に基づいてボ
イラ側の入力指令と、蒸気タービン側の主蒸気加減弁の
開度指令の夫々の制御を協調制御モードにて行なう発電
機制御システムは公知であり、かかる協調制御モードを
ボイラ/タービンの通常運転モードに採用している発電
機プラントにおける基本制御系統を図1に示す。
【0003】図1は発電機出力要求に基づいてボイラ側
の入力指令と蒸気タービン側の主蒸気加減弁の開度指令
の夫々の制御を協調制御モードにて行なうボイラ/ター
ビン発電機出力/主蒸気圧力制御システムを示すブロッ
ク図である。図中1、7、9、11、20は加算器、
2、4、13、21は比例演算器、3、12、14は差
分器、5は積分演算器、6は微分演算器、8、10は関
数発生器、15は高値選択回路、16は低値選択回路、
17は加算累計回路、19は比例積分回路である。
【0004】かかる回路を用いた制御構成についてボイ
ラ側より先ず説明する。ボイラ側では発電機出力要求信
号(MWD)をベースにPID回路からなる主蒸気圧力
コントローラaにおいて得られた主蒸気圧力補正量を加
算器にて加算してボイラ入力指令信号(BID)が生成
される。主蒸気圧力コントローラaは、差分回路3より
得られる主蒸気圧力と主蒸気圧力設定値との偏差につい
て比例(P)4、積分(I)5、微分(D)6の夫々の
回路にて演算値を作成し(主蒸気圧力補正量)、これを
加算器7に加算して主蒸気圧力偏差補正量が得られるよ
うに構成している。
【0005】そしてこのボイラ入力指令のBIDに基づ
きボイラの燃料流量指令、給水流量指令が作成される。
また、本回路における主蒸気圧力のコントローラである
比例(P)4、積分(I)5、 微分(D)6の夫々の
回路の各パラメータは通常の3%/min前後での負荷
変化時の主蒸気圧力制御性を見て、調整・設定される。
【0006】一方、タービン側においては、発電機出力
要求信号(MWD)に従い、負荷および主蒸気圧力と協
調を図りながら、主蒸気加減弁(GV)の開度指令信号
に基づきタービンへの供給蒸気量を制御する。このター
ビン側での制御方法には、主蒸気圧力偏差に応じて、発
電機出力に修正を加える修正MW方式(例.圧力1kg
/cm2オーバーに対して、発電機出力−1MW修正)
と、主蒸気加減弁GVのコントローラ(比例積分回路1
9図中b)の入力値に、主蒸気圧力の変動に応じた上下
限を設置し、この上下限巾を入力値が超えると主蒸気加
減弁GVは主蒸気圧力制御へ移行する圧力オーバーライ
ド方式の両者を組み合わせている。
【0007】修正MW方式は、主蒸気圧力偏差に関数1
0を掛けてMW修正値を演算し、加算器11にて発電機
出力に前記修正値を加えて得た修正MW値と発電機出力
要求信号(MWD)との偏差を差分器12にて計算し
て、主蒸気加減弁GVのコントローラ(19)の入力値
に用いるものであり、一方、圧力オーバーライド方式は
比例演算回路13を介して得た主蒸気圧力偏差を定値1
8から引いた下限値を差分器14にて生成して高値選択
回路15に入力し、又主蒸気圧力偏差と定値18を加算
した上限値を累計加算器17に生成して低値選択回路1
6に入力する。
【0008】この結果、修正MW値と発電機出力要求信
号(以下MWD)との偏差が前記下限〜上限値以内にあ
る場合は、この値を採用し、この上下限巾を前記偏差値
が超えると主蒸気加減弁GVは主蒸気圧力制御へ移行す
るもので、従って発電機出力制御と主蒸気圧力制御は相
反関係にあることになる。
【0009】そして更に本従来技術においては、以上の
制御に加えて、系統周波数変動に対する下記の制御機能
がある。系統の周波数は、電力の需要と供給のアンバラ
ンスが生じると変動し、この電力の余剰分、不足分に対
し系統の各ユニットが出力を増減させることで一定に保
たれている。この出力調整機能としてDROOPバイア
スと周波数バイアスの2つがある。
【0010】DROOPバイアスは、タービン回転数偏
差を検知し、これを比例回路21により調定率を比例演
算してGV開度指令にバイアスを加え、タービンへの供
給蒸気を加減する。回転数偏差に対するバイアス量は調
定率によって決定される。周波数バイアスは、DROO
PバイアスによるGVの開閉動作により、発電機出力が
変動した際に、この変動をボイラが相殺することを防止
するために、周波数偏差を検知し、これを比例回路2に
より調定率を比例演算して調定率相当のバイアスをMW
Dに加算するものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上の図1の従来技術
の概要説明より明らかなように、本従来技術では、系統
周波数の擾乱に対する制御として、周波数変動に対し、
調定率に基づいて発電機出力を瞬時に変化させること
と、ユニットの安定運転継続が課題となるが、周波数の
大きな低下(増加)に対し、DROOPバイアスにより
瞬時に大きくGVが開(閉)動作した際、従来の制御方
式では、発電機タービン入口蒸気加減弁前の主蒸気圧力
の低下(増加)をボイラ側が抑え切れない。特に石炭焚
きボイラユニットを用いた場合に顕著になり、これが第
一の課題である。第2の課題は、タービン側の主蒸気圧
力制御により、DROOPバイアスによる発電機出力増
(減)の効果が弱められてしまう点にある。
【0012】本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、
前記2つの課題を解決し、系統擾乱時の制御性を向上さ
せるボイラ/タービンの発電機出力/主蒸気圧力制御シ
ステムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために、請求項1記載の発明は、 発電機出力要
求に基づいてボイラ側の入力指令信号を生成するボイラ
/タービン発電機出力/主蒸気圧力制御システムにおい
て、前記ボイラ側の入力指令を生成する主蒸気圧力制御
コントローラの入力値が、周波数偏差に対応して可変す
るゲインにより補正された主蒸気圧力偏差信号であるこ
とを特徴とする。
【0014】本発明は、主蒸気圧力制御コントローラの
入力値に周波数偏差に対する可変ゲインを設置し、この
ゲインを周波数偏差に対する関数としたもので、この回
路を採用することで、周波数の変動巾に応じて自動的に
圧力制御ゲインが切り替わり、DROOPバイアスによ
るGV開閉動作を考慮した主蒸気圧力制御が可能とな
る。
【0015】そして好ましくは、請求項2に記載したよ
うに、前記主蒸気圧力制御コントローラを比例(P)、
積分(I)、 微分(D)回路にて構成するとともに、
前記P、I、D(a)それぞれの入力値が、周波数偏差
に対応して可変するゲインにより補正された主蒸気圧力
偏差信号であることを特徴とする。
【0016】これにより前記コントローラでは、周波数
偏差に対応して可変ゲインされた入力値に基づいて比例
(P)、積分(I)、微分(D)された演算値が作成さ
れ、言い換えれば主蒸気圧力補正量は周波数偏差に対応
して精度良く可変ゲインされ、ボイラ入力指令信号(B
ID)も周波数偏差に対応して可変ゲインされることに
なる。
【0017】請求項3記載の発明は、ボイラの主蒸気圧
により駆動されるタービン側の主蒸気加減弁の開度指令
信号の制御を行なうボイラ/タービン発電機制御システ
ムにおいて、タービンの主蒸気加減弁の開度指令を生成
するコントローラの入力側に、主蒸気圧力偏差に応じた
修正量に基づいて修正された発電機出力に基づいて入力
値を設定する第1の回路と、主蒸気圧力の変動に応じた
上下限巾を設定し、この上下限巾を入力値が超えると主
蒸気圧力制御へ移行する第2の回路とを設け、前記第1
の回路の前記入力値及び第2の回路の上下限巾が夫々周
波数偏差に応じたゲインにより補正されることを特徴と
し、より具体的には請求項5に記載のように、前記第1
の回路の前記入力値を演算する主蒸気圧力偏差に応じた
修正量及び第2の回路の上下限巾を設定する定値が夫々
周波数偏差に応じたゲインにより補正されることを特徴
とする。
【0018】そして好ましくは、請求項4記載のよう
に、周波数偏差の増減により前記第1の回路の前記入力
値補正ゲインが低減する方向に、又第2の回路の上下限
巾補正ゲインが増加する方向に夫々ゲインを変化させる
のがよい。
【0019】本発明は、発電機出力修正とオーバーライ
ド上下限との巾設定値に周波数偏差に応じたゲインを設
置し、このゲインを周波数偏差に対する関数としたもの
で、この回路を採用することで、周波数がノーマル時は
従来通りであるが周波数の変動巾が発生した場合、自動
的に上記のゲインに切り替わり、GVの圧力制御動作を
弱めて発電機出力制御性を向上することができる。
【0020】請求項6記載の発明は、発電機出力要求に
基づいてボイラ側の入力指令と該ボイラの主蒸気圧によ
り駆動されるタービン側の主蒸気加減弁の開度指令の夫
々の制御を協調制御モードにて行なうボイラ/タービン
発電機出力/主蒸気圧力制御システムにおいて、前記ボ
イラ側の入力指令を生成する主蒸気圧力制御コントロー
ラの入力値が、周波数偏差に対応して可変するゲインに
より補正された主蒸気圧力偏差信号であり、一方、ター
ビン側の主蒸気加減弁の開度指令を生成するコントロー
ラの入力側に、主蒸気圧力偏差に応じた修正量に基づい
て修正された発電機出力に基づいて入力値を設定する第
1の回路と、主蒸気圧力の変動に応じた上下限巾を設置
し、この上下限巾を入力値が超えると主蒸気圧力制御へ
移行する第2の回路を具え、前記第1の回路の前記入力
値及び第2の回路の上下限巾が夫々周波数偏差に応じた
ゲインにより補正されることを特徴とする。
【0021】かかる発明によれば、前記2つの課題を解
決し、系統擾乱時の制御性を向上させるボイラ/タービ
ンの発電機出力/主蒸気圧力制御システムを得ることが
出来る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成回路の種類、個数、その相対配置などは特に特定
的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定
する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0023】図2は請求項1記載の発明の実施形態にか
かる要部ブロック図で、具体的には周波数の大きな低下
(増加)に対し、DROOPバイアスにより瞬時に大き
くGVが開(閉)動作した際、発電機タービン入口蒸気
加減弁前の主蒸気圧力の低下(増加)をボイラ側で有効
に抑えることの出来る回路ブロック図である。図中、図
1に対応する機能部品や機能回路は同一符号を付してい
る。図中1、7、9は加算器、2、4は比例演算器、3
は差分器、5は積分演算器、6は微分演算器、8、3
4、35、36は関数発生器、31、32、33は乗算
器である。
【0024】かかる回路を用いた制御構成について説明
する。発電機出力要求信号(MWD)に周波数バイアス
を加え、これを基に静特性から決定される関数(c)に
より、燃料デマンドが作成される。ここに、主蒸気圧力
コントローラaにおいて得られた主蒸気圧力偏差分の燃
料補正量を加算器9にて加算してボイラ入力指令信号
(BID)が生成される点は前記従来技術と同様である
が、前記主蒸気圧力コントローラのP、I、D入力値に
周波数偏差に対応する図3に示す可変ゲイン※1、※
2、※3を関数発生器34、35、36で設定し、乗算
器31、32、33で乗算するものである。
【0025】この結果、主蒸気圧力コントローラaで
は、差分回路3より得られる主蒸気圧力と主蒸気圧力と
の偏差について周波数偏差に対応して可変ゲインされた
入力値に基づいて比例(P)4、積分(I)5、微分
(D)6された演算値が作成され、言い換えれば主蒸気
圧力補正量は周波数偏差に対応して可変ゲインされるた
めに、ボイラ入力指令信号(BID)も周波数偏差に対
応して可変ゲインされることになる。これにより、周波
数変動巾に応じて、すなわちDROOPバイアスによる
GVの開閉動作量に応じて主蒸気圧力制御ゲイン(主蒸
気圧力偏差補正量)を設定可能となり、効果的に圧力変
動を抑えることが可能となる。
【0026】図3は前記コントローラaに用いる周波数
偏差に対する可変ゲイン関数設定カーブの一例を示す。
本実施例においては従来の制御回路中の主蒸気圧力コン
トローラP、I、D(a)それぞれの入力値に乗ずるゲ
イン※1〜※3を設置した。また、このゲインは系統周
波数の定格からの偏差の関数とした。尚、図3は周波数
偏差が0の場合、ゲインを1とした場合で、周波数偏差
の増減によりゲイン値が変化することをカーブで示して
いるが、該カーブはこれのみに限定されるものではな
い。
【0027】次にかかる実施形態の作用を説明する。図
1及び図2で示す主蒸気圧力のコントローラP、I、D
は通常の3%/min前後での負荷変化時の主蒸気圧力
制御性を見て、パラメータを調整・設定する。従って、
何らかの理由で系統周波数が大きく変動し、DROOP
バイアスによって発電機出力を瞬時変化させる様な状況
下での主蒸気圧力の制御性は考慮されていないことは前
記した通りである。しかしながら、近年の火力発電プラ
ントのスペックには、系統擾乱時の高い制御上の要求が
多くみられる。
【0028】そこで系統擾乱時の圧力制御性向上を考え
る上で、図2に示すように、周波数偏差に対する※1〜
※3の可変ゲインを乗算して入力値を設定するように主
蒸気圧力のコントローラP、I、Dを構成した。尚、前
記ゲインは、DROOPバイアスが周波数偏差(タービ
ン回転数偏差)に対する比例動作であることから、周波
数偏差に対する可変ゲインとした。これにより、系統周
波数変動の大小に応じて、主蒸気圧力制御コントローラ
のゲインを自動的に切り替えることができる。
【0029】又、図3のように、周波数偏差に対するゲ
イン関数を設定する場合は、DROOPバイアスによる
GV動作量が大きい程、生じる圧力偏差は大きくなるこ
とから、周波数偏差が大きくなる程、ゲインを強める方
向に設定するのがよい。またこのゲインは、周波数変動
を模擬的に発生させるなどして、調整・設定するのがよ
い。更に、系統擾乱時の主蒸気圧力変動に対する制御上
の調整巾を広げるため、主蒸気圧力のコントローラを構
成する比例(P)4、積分(I)5、微分(D)6の各
回路について個別にゲインを設置するのがよい。以上に
より、系統周波数の擾乱を考慮した主蒸気圧力制御が可
能となる。
【0030】図4は請求項1記載の発明の実施形態にか
かる要部ブロック図で、具体的には、タービン側の主蒸
気圧力制御を行なっても、DROOPバイアスによる発
電機出力増(減)の効果が低減しないようにしたもの
で、タービン主蒸気加減弁(GV)による主蒸気圧力制
御回路に周波数偏差に対する可変ゲインを設置したこと
により、周波数変動巾に応じたタービンGVの発電機出
力/主蒸気圧力制御の調整が可能となる。
【0031】図5及び図6は、いずれも前記回路に用い
るゲインの関数設定カーブで、図5は主蒸気圧力偏差に
対する、発電機出力の修正量に周波数偏差に応じたゲイ
ンの関数設定カーブ、図6はオーバーライドの上下限の
巾設定値に周波数偏差に応じたゲインの関数設定カーブ
である。
【0032】図4中1、11、20は加算器、2、1
3、21は比例演算器、12、14は差分器、10、4
1、43は関数発生器、15は高値選択回路、16は低
値選択回路、17は加算累計回路、19は比例積分回
路、42、44は乗算器である。発電機出力要求信号
(MWD)に周波数バイアスを加えたものと発電機出力
の偏差をコントローラ(b)入力とし、GV開度を制御
する。このコントローラ入力値制御方法には、主蒸気圧
力偏差に応じて、発電機出力に修正を加えた修正MWに
基づいて入力値を設定する修正MW方式と、主蒸気加減
弁GVのコントローラ(比例積分回路19図中b)の入
力値に、主蒸気圧力の変動に応じた上下限を設置し、こ
の上下限巾を入力値が超えると主蒸気加減弁GVは主蒸
気圧力制御へ移行する圧力オーバーライド方式の両者を
組み合わせている。
【0033】本実施形態は、この二つのGVによる制御
機能を系統の周波数変動に応じて調整するためのもの
で、構成は以下の通りである。修正MW方式は、主蒸気
圧力偏差に関数10を掛けてMW修正値を演算し、該M
W修正値に、関数発生器41において図5及び図4中に
示すように周波数偏差に応じたゲイン※4を演算し、該
ゲイン※4を乗算器42にて乗算して周波数補正値を得
る。次に加算器11にて発電機出力に前記周波数補正値
を加えて得た補正MW値と発電機出力要求信号(MW
D)との偏差を差分器12にて計算して、主蒸気加減弁
GVのコントローラ(19)の入力値に用いるものであ
る。
【0034】一方、圧力オーバーライド方式は、オーバ
ーライドの上下限の巾設定値(定値18)に関数発生器
43にて、図6及び図4中※5に示す、周波数偏差に応
じたゲインを乗算して周波数補正巾設定値を求める。比
例演算回路13を介して得た主蒸気圧力偏差を前記周波
数補正巾設定値から引いた下限値を差分器14にて生成
して高値選択回路15に入力し、又主蒸気圧力偏差と前
記周波数補正巾設定値を加算した上限値を累計加算器器
17に生成して低値選択回路16に入力する。この結
果、補正MW値と発電機出力要求信号(以下MWD)と
の偏差が前記下限〜上限値以内にある場合は、この値を
採用し、この上下限巾を前記偏差値が超えると主蒸気加
減弁GVは主蒸気圧力制御へ移行するものである。 以
上の回路を設置することで、系統擾乱を考慮に入れた主
蒸気圧力/発電機出力制御を行なうことができる。
【0035】次にかかる実施形態の作用を説明する。協
調制御方式において、タービンのGVは主蒸気圧力と協
調をとりながら発電機出力を制御する。つまり、基本的
にGVは発電機出力をMWDに従って制御するが、圧力
変動が生じた場合には、これを回復すべく圧力低下に対
しては閉方向に、圧力上昇に対しては開方向に動作する
機構になっている。
【0036】図1に示す従来回路では、火力発電プラン
トの系統擾乱時の制御性に対する厳しいスペック(例:
15%発電機出力変動を瞬時に(ステップ状に)増減可
能であること)に十分に対応することができていない。
その理由は、GVの瞬時出力変化動作の結果、大きな主
蒸気圧力の変動が発生することで、発電機出力の圧力偏
差による修正量(MW修正)が大きくなり、この結果G
Vが発電機出力制御から主蒸気圧力制御へ移行するた
め、発電機出力制御性が悪くなるのである。
【0037】そこで、系統周波数擾乱時は、通常と比較
して発電機出力を優先的に制御すること考え、図中※
4、※5の関数発生器43、44に示すように発電機出
力の修正量及びオーバーライドの上下限巾設定値に周波
数偏差に応じたゲインを乗算した。これらのゲインは実
施形態1と同様に、周波数偏差に対する可変ゲインとし
た。これにより、系統周波数の擾乱を識別し、各ゲイン
を自動的に切り替えることができる。
【0038】系統擾乱時は、発電機出力制御を優先させ
るため、周波数偏差が大きくなるほど、主蒸気圧力制御
の機能を弱める方向にゲイン関数を設定する。即ち、図
5及び図6は、周波数偏差が0の場合ゲインを1とした
場合で、周波数偏差の増減により図5ではゲインが低減
する方向に、又図6ではゲインが増加する方向に夫々ゲ
インが変化することを示している。また設定値は、周波
数変動を模擬的に発生させるなどして、調整・設定す
る。以上により、系統周波数の擾乱時の発電機出力制御
性の向上が可能となる。
【0039】図7は前記実施形態1と実施形態2を併合
した第3の実施形態を示し、ボイラ側とタービン側を各
々周波数変動巾に応じて圧力制御ゲインを自動的に切り
変えて行なうので、ボイラの主蒸気圧力制御と発電機タ
ービン出力制御を共に行なうことができる。
【0040】かかる実施形態によれば、実施形態1と実
施形態2の併合により、系統周波数擾乱時のボイラと発
電機タービンの出力制御をすることができ、前記した2
つの課題を同時に解決できる
【0041】
【発明の効果】以上記載のごとく請求項1記載の発明に
よれば、周波数の大きな変動に対し、DROOPバイア
スにより瞬時に大きくGVが開(閉)動作した際、従来
の制御方式では、発電機タービン入口蒸気加減弁前の主
蒸気圧力の変動をボイラ側で容易に抑えることが出来、
特に石炭焚きボイラユニットを用いた場合にその実用的
効果が顕著である。又、請求項3記載の発明によれば、
タービン側の主蒸気圧力制御により、DROOPバイア
スによる発電機出力増(減)の効果が弱められてしまう
ことがない。請求項6記載の発明によれば、前記2つの
課題を解決し、系統擾乱時の制御性を向上させるボイラ
/タービンの発電機出力/主蒸気圧力制御システムを提
供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発電機出力要求に基づいてボイラ側の入力指
令と蒸気タービン側の主蒸気加減弁の開度指令の夫々の
制御を協調制御モードにて行なうボイラ/タービン発電
機出力/主蒸気圧力制御システムを示す従来技術の全体
ブロック図である。
【図2】 本発明の第1実施形態にかかるボイラ側の要
部ブロック図である。
【図3】 図2のコントローラaに用いる周波数偏差に
対する可変ゲイン関数設定カーブの一例を示す。
【図4】 本発明の第2実施形態にかかるタービン側の
要部ブロック図である。
【図5】 図5及び図6は、いずれも前記図4の回路に
用いるゲインの関数設定カーブで、図5は主蒸気圧力偏
差に対する、発電機出力の修正量に周波数偏差に応じた
ゲインの関数設定カーブを示すグラフ図である。
【図6】 オーバーライドの上下限の巾設定値に周波数
偏差に応じたゲインの関数設定カーブを示すグラフ図で
ある。
【図7】 図2と図4の制御回路を組み込んだボイラ/
タービン発電機出力/主蒸気圧力制御システムを示す第
3の実施形態の全体ブロック図である。
【符号の説明】
1、7、9、11、20 加算器 2、4、13、21 比例演算器 3、12、14 差分器 5 積分演算器 6 微分演算器 8、10、34、35、36、41、43 関数発生
器 15 高値選択回路 16 低値選択回路 17 加算累計回路 19 比例積分回路 31、32、33、42、44 乗算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G071 AB01 BA07 BA11 DA05 EA02 EA05 EA06 FA01 FA02 FA03 GA04 HA03 HA04 JA02 3L021 AA05 CA08 DA04 EA04 FA02 5H590 AA11 AA21 AA22 BB17 CA01 CC01 EA07 EB04 EB07 EB21 EB29 FA01 FA05 GA06 GA09 GA10 HA06 HA09 HA16 JA04 JA12 JA13 JA14 JB11 JB18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電機出力要求に基づいてボイラ側の
    入力指令信号を生成するボイラ/タービン発電機出力/
    主蒸気圧力制御システムにおいて、 前記ボイラ側の入力指令を生成する主蒸気圧力制御コン
    トローラの入力値が、周波数偏差に対応して可変するゲ
    インにより補正された主蒸気圧力偏差信号であることを
    特徴とするボイラ/タービン発電機制御システム。
  2. 【請求項2】 前記主蒸気圧力制御コントローラを比例
    (P)、積分(I)、 微分(D)回路にて構成すると
    ともに、前記P、I、D(a)それぞれの入力値が、周
    波数偏差に対応して可変するゲインにより補正された主
    蒸気圧力偏差信号であることを特徴とする請求項1記載
    のボイラ/タービン発電機制御システム。
  3. 【請求項3】 ボイラの主蒸気圧により駆動されるター
    ビン側の主蒸気加減弁の開度指令信号の制御を行なうボ
    イラ/タービン発電機制御システムにおいて、 タービンの主蒸気加減弁の開度指令を生成するコントロ
    ーラの入力側に、主蒸気圧力偏差に応じた修正量に基づ
    いて修正された発電機出力に基づいて入力値を設定する
    第1の回路と、主蒸気圧力の変動に応じた上下限巾を設
    定し、この上下限巾を入力値が超えると主蒸気圧力制御
    へ移行する第2の回路とを設け、 前記第1の回路の前記入力値及び第2の回路の上下限巾
    が夫々周波数偏差に応じたゲインにより補正されること
    を特徴とするボイラ/タービン発電機制御システム。
  4. 【請求項4】 周波数偏差の増減により前記第1の回路
    の前記入力値補正ゲインが低減する方向に、又第2の回
    路の上下限巾補正ゲインが増加する方向に夫々ゲインを
    変化させたことを特徴とする請求項3記載のボイラ/タ
    ービン発電機制御システム。
  5. 【請求項5】 前記第1の回路の前記入力値を演算する
    主蒸気圧力偏差に応じた修正量及び第2の回路の上下限
    巾を設定する定値が夫々周波数偏差に応じたゲインによ
    り補正されることを特徴とする請求項3記載のボイラ/
    タービン発電機制御システム。
  6. 【請求項6】 発電機出力要求に基づいてボイラ側の入
    力指令と該ボイラの主蒸気圧により駆動されるタービン
    側の主蒸気加減弁の開度指令の夫々の制御を協調制御モ
    ードにて行なうボイラ/タービン発電機出力/主蒸気圧
    力制御システムにおいて、 前記ボイラ側の入力指令を生成する主蒸気圧力制御コン
    トローラの入力値が、周波数偏差に対応して可変するゲ
    インにより補正された主蒸気圧力偏差信号であり、 一方、タービン側の主蒸気加減弁の開度指令を生成する
    コントローラの入力側に、主蒸気圧力偏差に応じた修正
    量に基づいて修正された発電機出力に基づいて入力値を
    設定する第1の回路と、主蒸気圧力の変動に応じた上下
    限巾を設定し、この上下限巾を入力値が超えると主蒸気
    圧力制御へ移行する第2の回路を具え、前記第1の回路
    の前記入力値及び第2の回路の上下限巾が夫々周波数偏
    差に応じたゲインにより補正されることを特徴とするボ
    イラ/タービン発電機制御システム。
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