JP2001082537A - 拘束型粘弾性ダンパー - Google Patents

拘束型粘弾性ダンパー

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JP2001082537A
JP2001082537A JP23975899A JP23975899A JP2001082537A JP 2001082537 A JP2001082537 A JP 2001082537A JP 23975899 A JP23975899 A JP 23975899A JP 23975899 A JP23975899 A JP 23975899A JP 2001082537 A JP2001082537 A JP 2001082537A
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viscoelastic damper
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Tetsuya Toma
哲哉 当麻
Kiyoshi Okuma
潔 大熊
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3M Innovative Properties Co
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/30Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium with solid or semi-solid material, e.g. pasty masses, as damping medium
    • F16F9/306Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium with solid or semi-solid material, e.g. pasty masses, as damping medium of the constrained layer type, i.e. comprising one or more constrained viscoelastic layers

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミドフィルムを拘束体として使用した
拘束型粘弾性ダンパーにおいて、ポリイミドフィルムの
帯電に原因するヘッド破壊の問題を解消すること。 【解決手段】 ポリイミド樹脂からなる拘束部材と粘弾
性部材とを組み合わせて有する拘束型粘弾性ダンパーに
おいて、拘束部材がその部材の少なくとも片面に施され
た導電性塗料層を有しているように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制振装置に関し、さ
らに詳しく述べると、ハードディスクドライブ(HD
D)、光磁気ディスクドライブ等のディスク装置におい
てヘッドサスペンジョンに貼着してディスクの回転、ヘ
ッドの駆動等に原因して発生する振動を減衰させるため
の制振装置に関する。本発明の制振装置は、特に拘束型
粘弾性ダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】各種の駆動装置においてその駆動時に発
生する振動を減衰させるため、粘弾性ダンパーが従来か
ら使用されている。粘弾性ダンパーは、振動エネルギー
を熱エネルギーに変換することによって優れた振動減衰
効果を具現するものであり、拘束型のものと、非拘束型
のものとがあり、それぞれの特徴に依存して種々の用途
に使い分けられている。また、拘束型の粘弾性ダンパー
にもいろいろな種類があるが、いずれの粘弾性ダンパー
も、拘束部材と粘弾性部材とを組み合わせた構造を有し
ている。拘束型の粘弾性ダンパーは、それを非拘束型の
粘弾性ダンパーと比較した場合、粘弾性部材のずれ変形
を利用しているため、より大きな減衰効果を発揮でき、
よって使用できる用途も広範なものとなっている。
【0003】特にHDDで用いられている拘束型粘弾性
ダンパーは、例えば特公平4−8868号公報に記載さ
れているように、拘束体として例えばステンレス鋼等の
金属板を使用して、その上に、例えば粘着剤やゴム等の
粘弾性体を積層し、さらにその上に、粘着防止のための
剥離ライナーを積層している。この種のダンパーでは、
しかし、拘束体に金属板を使用しているので、制振特性
には優れている反面、打ち抜き加工が必要であるので、
加工端面に金属特有のバリが発生し、微細な形状に加工
することが難しいという問題や、拘束体が重いため、ダ
ンパーの軽量化を図ることができないという問題があ
る。また、近年のディスク装置のヘッドサスペンション
に課されている、例えば低剛性や小型化の要求に対して
も、金属製の拘束体は十分に応えることができなくなっ
ている。
【0004】金属製の拘束体の使用に原因する上記した
ような問題を解決するために開発されたものが、特開平
9−91909号公報に開示されているような、ディス
ク装置のヘッドサスペンションに貼着される制振材であ
る。この制振材は、弾性率が500kg/mm2 以上のポリ
イミドフィルムからなる拘束体とアクリル系粘着剤から
なる粘弾性体とが積層されていることを特徴とする。す
なわち、この制振材は、拘束体として、問題の多い金属
板に代えて、金属製の拘束体と同等の制振特性を備え、
しかも軽量で、材料コストが安く、微細な打ち抜き加工
においてバリが発生しにくい特殊のポリイミドフィルム
を使用したことを特徴とする。また、アクリル系粘着剤
からなる粘弾性体の上には、粘着防止のための剥離ライ
ナーがカバーされる。
【0005】しかしながら、ポリイミドフィルムを拘束
体に使用した制振材は、それをヘッドサスペンションに
貼着して使用する時、粘弾性体から剥離ライナーを引き
離す作業に原因して静電気が発生し、拘束体であるポリ
イミドフィルムが帯電せしめられ、これによってさら
に、ヘッドそのものが破壊されるという大きな問題があ
る。
【0006】また、ポリイミドフィルムは通常粘弾性体
に対する密着性に劣るので、制振材の打ち抜き加工時
に、その制振材の端部の切れが悪く、部材の欠損を起こ
しやすいという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したようなポリイミドフィルムを拘束体に使用した従来
の制振材の問題を解決することにある。本発明のひとつ
の目的は、したがって、金属製の拘束体と同等の制振特
性を備え、しかも軽量で、材料コストが安く、微細な打
ち抜き加工においてバリが発生しにくいポリイミドフィ
ルムを拘束体として使用した拘束型粘弾性ダンパーにお
いて、ポリイミドフィルムの帯電の問題を排除し、よっ
てヘッド破壊の問題を解消することのできる改良された
拘束型粘弾性ダンパーを提供することにある。
【0008】本発明のいまひとつの目的は、ポリイミド
フィルムの粘弾性体に対する密着性を向上させ、打ち抜
き加工時などにおけるダンパー端部の欠損の問題を解消
することのできる改良された拘束型粘弾性ダンパーを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このたび、
ポリイミドフィルムを拘束体として使用した拘束型粘弾
性ダンパーにおいて、その拘束体と組み合わせて導電性
塗料層を併用することが帯電防止に有効であるという知
見を得、本発明を完成した。すなわち、本発明によれ
ば、ポリイミド樹脂からなる拘束部材と粘弾性部材とを
組み合わせて有する拘束型粘弾性ダンパーにおいて、前
記拘束部材がその部材の少なくとも片面に施された導電
性塗料層を有していることを特徴とする拘束型粘弾性ダ
ンパーが提供される。
【0010】また、本発明による粘弾性ダンパーでは、
ポリイミド樹脂からなる拘束部材と粘弾性部材との密着
性を向上させるために、塗料層のバインダにウレタン系
樹脂を含ませることが有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明による拘束型粘弾性ダンパ
ーは、上記したように、ポリイミド樹脂からなる拘束部
材と粘弾性部材とを組み合わせて有するものである。し
たがって、拘束部材と粘弾性部材の組み合わせは、本発
明の範囲内においていろいろに変更することができる。
本発明の粘弾性ダンパーは、好ましくは、この技術分野
において通常行われているように、ポリイミドフィルム
からなる拘束部材とフィルム状の粘弾性部材とを積層し
た一体化物として構成することができる。
【0012】拘束部材は、上記したように、ポリイミド
樹脂からなる。なぜなら、ポリイミド樹脂は、金属製の
拘束部材と同等の制振特性を備え、しかも軽量で、材料
コストが安く、打ち抜き加工により微細な形状に加工し
やすく、バリが発生しにくいからである。ポリイミド樹
脂からなる拘束部材は、好ましくは、フィルムの形態で
用いられ、また、その弾性率は、日本工業規格(JI
S)K−7127により測定した時に、少なくとも50
0kg/mm2 であることが望ましい。これは、約300kg
/mm2 以下の弾性率を有する一般的なポリイミドフィル
ムの場合、制振特性が悪く、実用的でないからである。
拘束部材として有用なポリイミドフィルムの一例を示す
と、宇部興産社より商業的に入手可能なポリイミドフィ
ルム「ユーピレックス−S」(商品名、弾性率650kg
/mm2 )がある。
【0013】このようなフィルム状拘束部材の厚さは、
特に限定されるものではなく、また、所望とする効果な
どに応じて広く変更することができるというものの、通
常、10〜200μmの範囲であることが好ましく、さ
らに好ましくは、15〜180μmの範囲である。上記
した拘束部材と組み合わせて用いられる粘弾性部材は、
減衰効果を発揮させることが主たる目的であり、粘弾性
ダンパーにおいて一般的に用いられている天然もしくは
合成の粘弾性高分子材料から形成することができる。適
当な粘弾性高分子材料は、したがって、天然及び合成の
ゴム、例えば、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエ
ンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエン−アクリロニト
リルゴム、ポリノルボルネンゴム、シリコーンゴム、シ
リコーンゲルなど、ポリエーテルウレタン、アルキルア
クリレートと1種もしくはそれ以上のアクリル単量体、
例えばアクリル酸、アクリルアミド等の共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、クロロスルホン化ポリエチレン、その他である。ま
た、かかる粘弾性高分子材料として、住友スリーエム社
より商業的に入手可能な「VEMISD112」や、
「VEMタイプ110、タイプ111、タイプ112又
はタイプ113」を有利に使用することができる。
【0014】また、このような粘弾性部材は、好ましく
は、フィルムの形態で用いられ、その厚さは、所望とす
る効果などに応じて広く変更することができるというも
のの、通常、10〜100μmの範囲であることが好ま
しく、さらに好ましくは、15〜90μmの範囲であ
る。本発明による拘束型粘弾性ダンパーでは、その拘束
部材がその部材の少なくとも片面に施された導電性塗料
層を有していることが必須である。
【0015】本発明による粘弾性ダンパーにおいて、導
電性塗料層は、好ましくは、拘束部材の一方の面に、そ
の塗料層が拘束部材と粘弾性部材の間に介在せしめられ
ているように、施される。このような導電性塗料層の配
置は、図1に示す通りである。すなわち、粘弾性ダンパ
ー10は、ポリイミドフィルムからなる拘束部材1と粘
弾性部材3とを積層した形で構成され、拘束部材1と粘
弾性部材3の中間に導電性塗料層2が介在せしめられ
る。粘弾性部材3の拘束部材1とは反対の側には、粘弾
性部材3の保護のため、剥離ライナー4が施される。ま
た、図示しないけれども、必要に応じて、例えば拘束部
材の他方の面に追加の導電性塗料層が施されていてもよ
い。
【0016】また、必要に応じて、図1に示した構成の
変形例として、図2に示されるように、拘束部材1の粘
弾性部材3とは反対側の面に導電性塗料層2が施されて
いてもよい。このような構成では、拘束部材1と粘弾性
部材3の中間に導電性塗料層2を介在せしめた時の効果
を得ることができないけれども、導電性塗料層2そのも
のの効果を十分に得ることができ、したがって、ヘッド
の破壊防止などに有効である。
【0017】本発明の粘弾性ダンパーにおいて用いられ
る導電性塗料層は、ポリイミドフィルムの帯電量を低く
抑えるため、所定レベル以下の表面抵抗を有しているこ
とが好ましい。本発明において有効な表面抵抗は、10
12Ω/□もしくはそれ以下であり、さらに好ましくは、
10-3〜1012Ω/□の範囲であり、最も好ましくは、
102 〜108 Ω/□の範囲である。
【0018】また、導電性塗料層は、ウレタン系樹脂を
主成分(バインダ樹脂)として含有することが好まし
い。本発明者らの知見によると、ウレタン系の塗料層
は、特に、ポリイミドフィルムと粘弾性体との密着力の
向上に寄与することができ、また、打ち抜き加工時にダ
ンパーの端部において粘弾性体の欠損が発生するのを起
こしにくくすることができる。バインダ樹脂としてポリ
エステル樹脂を使用することも考えられるが、この樹脂
は、硬質であり、導電性粒子を配合したい場合にそれを
行うことが難しく、また、拘束部材として使用されるポ
リイミド樹脂との密着性も悪いので、有利に使用するこ
とができない。本発明の実施において適当なウレタン系
樹脂は、例えば、大日精化社製の「ラミックF」(商品
名)などである。
【0019】塗料層中におけるウレタン系樹脂の含有量
は、広い範囲で変更することができるというものの、通
常、10〜100重量%の範囲であるのが好ましく、さ
らに好ましくは、50〜100重量%の範囲である。さ
らに、導電性塗料層は、ウレタン系樹脂を主成分として
含有するとともに、その樹脂中に導電性粒子を分散含有
することが好ましい。導電性粒子は、塗料層の表面抵抗
を減少させたり任意の望ましい値にコントロールするの
を容易に可能にするからである。
【0020】塗料層中に分散せしめるのに適当な導電性
粒子は、塗料層に対して所定レベルの導電性を付与し得
る限りにおいて特に限定されるわけではないけれども、
好ましくは、カーボンブラック、ニッケルパウダー、ニ
ッケル被覆グラファイト粉、ニッケル被覆アルミナ粉、
ニッケル被覆アルミニウム粉、ステンレスパウダー、亜
鉛粉などであり、とりわけカーボンブラックが好適であ
る。また、ここで使用する導電性粒子の粒径は、塗工の
容易さや塗料層の層厚などに応じて広く変更することが
できるけれども、通常、0.1〜1μm の範囲である。
【0021】また、このような導電性粒子の分散量は、
所望とする結果に応じて広く変更し得るというものの、
通常、5〜60重量%の範囲であるのが好ましく、さら
に好ましくは、10〜50重量%の範囲である。なお、
現在、導電性粒子を分散含有する塗料は、例えば、大日
精化社よりカーボン含有導電性塗料「セイカセブン」
(商品名)として商業的に入手可能であり、本発明の実
施においてもこれを使用することができる。
【0022】さらに、本発明の実施に当たって、帯電防
止と密着性の向上の両方を同時に達成したい場合には、
上記した2種類の塗料、すなわち、大日精化社製の「ラ
ミックF」と「セイカセブン」をブレンドして使用する
のが好ましい。「ラミックF」の単独使用でも、それが
もしも黒色であるならば、表面抵抗を1010Ω/□程度
まで下げることができ、若干の帯電防止効果があるが、
もしも「ラミックF」と「セイカセブン」を一緒に使用
すると、表面抵抗をさらに下げて、104 〜1010Ω/
□のオーダーとし、より大きな帯電防止効果を得ること
ができるからである。
【0023】さらにまた、導電性塗料層の層厚は、所望
とする効果などに応じて広く変更することができるとい
うものの、通常、0.5〜8μmの範囲であることが好
ましく、さらに好ましくは、2〜6μmの範囲である。
塗料層の層厚が0.5μmを下回ると、十分な帯電防止
効果が得られなくなるばかりでなく、導電性粒子の影響
により塗工がしにくくなり、反対に8μmを上回って
も、帯電防止効果のさらなる向上を期待することができ
ない。
【0024】本発明の粘弾性ダンパーでは、その粘着性
の表面が不所望な結合を生じないようにするため、その
粘弾性ダンパーを使用する直前まで剥離ライナーで保護
しておくことが好ましい。ここで使用することのできる
剥離ライナーは、従来の粘弾性ダンパーにおいて一般的
に使用されているものである。
【0025】
【実施例】引き続いて、本発明をその実施例を参照して
説明する。例1 膜厚50μmのポリイミドフィルム、宇部興産社から
「ユーピレックス−S(GA処理品)」(商品名)とし
て入手可能、を用意した。別に、それぞれ大日精化社よ
り入手可能なカーボン粒子含有導電性塗料「セイカセブ
ンCD727」(商品名)及びウレタン系塗料「ラミッ
クF220黒」(商品名)を3:1の比でブレンドした
後、得られた導電性塗料を約3〜5μmの層厚でポリイ
ミドフィルムに塗工した。次いで、形成された導電性塗
料層の上に、膜厚50μmのフィルム状粘弾性体、住友
スリーエム社から「VEMISD112」(商品名)と
して入手可能、を積層した。最後に、積層した粘弾性体
からそれに貼付されていたオリジナルライナーを取り除
き、代わりに非シリコーン系ライナー、住友スリーエム
社から「Scotchpak1022」(商品名)とし
て入手可能、を貼付した。得られた積層体を高速プレス
で打ち抜き加工し、縦横各2mmの拘束型粘弾性ダンパー
を作製した。得られたダンパーの端部においてバリの発
生は認められなかった。
【0026】さらに、上記のようにして作製した拘束型
粘弾性ダンパーにおいて、(1)粘弾性体を積層する前
のポリイミドフィルムの表面抵抗、(2)ダンパーから
ライナーを剥離する時の、粘弾性体表面の帯電量、及び
(3)ポリイミドフィルムと粘弾性体の密着力、を測定
した。ここで、ポリイミドフィルムの表面抵抗は、三菱
油化社製の高抵抗抵抗率計「Hiresta IP M
CP:HT250」(商品名)を用いて測定した。ま
た、粘弾性体表面の帯電量は、アクリル板にPET基材
の両面テープを貼り、その上にさらにPETライナーを
貼った後、25mm幅の供試ダンパーを貼り、300mm/
分の引っ張り速度で180°方向に剥離し、アクリル板
から離れた後の粘弾性体表面の帯電量を測定した。使用
した測定器は、住友スリーエム社から入手可能な、3M
Static Sensor 709(商品名)であ
った。さらに、ポリイミドフィルムと粘弾性体の密着力
は、25mm幅の供試ダンパーを陽極酸化アルミニウム箔
に貼り合わせた後、10mm/分の引っ張り速度でTピー
ル剥離試験に供することで測定した。次のような測定結
果が得られた。
【0027】 ポリイミドフィルムの表面抵抗 105 Ω/□ 粘弾性体表面の帯電量 600V ポリイミドフィルムと粘弾性体の密着力 1600g (粘弾性体の凝集破壊あり) さらに、上記の測定結果をもとにして、本例の粘弾性ダ
ンパーを(1)帯電防止効果、(2)密着性及び(3)
総合評価の3項目で評価した。各項目とも、評価の基準
は、次の4段階: ◎十分に満足する効果がある ○満足する効果あり △効果は見られる ×満足する効果が得られない であった。下記の第1表に記載するような評価結果が得
られた。例2 前記例1に記載の手法を繰り返したけれども、本例で
は、下記の第1表に示すように、導電性塗料とウレタン
系塗料の3:1ブレンド塗料を約1μmの層厚で塗工し
た。下記の第1表に記載するような評価結果が得られ
た。前記例1に比較すると帯電防止効果はやや劣るが、
使用可能な範囲であった。例3 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、ウレ
タン系塗料「ラミックF220黒」のみを約5μmの層
厚で塗工した。下記の第1表に記載するような評価結果
が得られた。結果は、使用可能な範囲内であったが、前
記例1に比較すると帯電防止効果が低かった。例4 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、カー
ボン粒子含有導電性塗料「セイカセブンCD727」の
みを約5μmの層厚で塗工した。下記の第1表に記載す
るような評価結果が得られた。結果は、使用可能な範囲
内であったが、前記例1に比較すると密着性がやゝ低か
った。例5 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、カー
ボン粒子含有導電性塗料「セイカセブンCD727」の
カーボン粒子配合量を10%まで低下させて3:1ブレ
ンド塗料を調製した後、約5μmの層厚で塗工した。下
記の第1表に記載するような評価結果が得られた。結果
は、使用可能な範囲内であったが、前記例1に比較する
と帯電防止効果も密着性も低くなった。例6(比較例) 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例の場合、比
較のため、ポリイミドフィルムと粘弾性体の間に導電性
塗料層を介在させることを省略した。次のような測定結
果が得られた。
【0028】 ポリイミドフィルムの表面抵抗 1012Ω/□以上 粘弾性体表面の帯電量 7000V ポリイミドフィルムと粘弾性体の密着力 1100g (ポリイミドフィルムの界面が剥離) さらに、上記の測定結果をもとにして、本例の粘弾性ダ
ンパーを前記例1と同様にして3項目の評価試験に供し
たところ、下記の第1表に記載するような評価結果が得
られた。例7(比較例) 前記例1に記載の手法を繰り返したけれども、本例で
は、比較のため、下記の第1表に示すように、導電性塗
料とウレタン系塗料の3:1ブレンド塗料を約0.3μ
mの層厚で塗工した。下記の第1表に記載するような評
価結果が得られた。本例の場合、塗料層の層厚が薄すぎ
るため、均一な塗工表面を得ることができず、したがっ
て帯電防止効果にもむらが発生した。例8(比較例) 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、カーボン粒子含有導電性塗料「セイカセブンC
D727」のカーボン粒子配合量を3%まで低下させて
3:1ブレンド塗料を調製した後、約5μmの層厚で塗
工した。下記の第1表に記載するような評価結果が得ら
れた。本例の場合、カーボン粒子の配合量が少なすぎる
ために帯電防止効果が不足した。例9(比較例) 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、カーボン粒子含有導電性塗料「セイカセブンC
D727」のカーボン粒子配合量を75%まで増加させ
て3:1ブレンド塗料を調製した後、約5μmの層厚で
塗工した。下記の第1表に記載するような評価結果が得
られた。本例の場合、カーボン粒子の配合量が多すぎる
ために、塗料層が脆くなり、ひび割れも発生した。例10(比較例) 前記例1に記載の手法を繰り返したが、本例では、比較
のため、ポリエステル系樹脂をバインダ樹脂としている
黒インク、商品名「LPE黒」(東洋インキ製)のみを
約5μmの層厚で塗工した。下記の第1表に記載するよ
うな評価結果が得られた。本例の場合、若干の帯電防止
効果は得られたが、カーボン含有量の多いウレタン系バ
インダ樹脂を使用した場合と比較すると、やや劣ってい
る。なお、ポリエステル系バインダ樹脂を使用した場合
には、カーボン量が増加するとともに高粘度化するとい
う傾向があるので、本例で使用したレベル以上にカーボ
ン量を増加することはできない。また、密着性が悪かっ
た。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ポリイミドフィルムを拘束体として使用したことに
より、金属製の拘束体と同等の制振特性を備え、しかも
軽量で、材料コストが安く、微細な打ち抜き加工におい
てバリが発生しにくい拘束型粘弾性ダンパーを提供する
ことができる。また、本発明によれば、ポリイミドフィ
ルムからなる拘束体に導電性塗料層を併用したことによ
り、ポリイミドフィルムの帯電の問題を排除し、ヘッド
破壊の問題を解消することができる。さらに、本発明に
よれば、ポリイミドフィルムの粘弾性体に対する密着性
を向上させることができるので、打ち抜き加工時などに
おけるダンパー端部の欠損の問題を解消することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による拘束型粘弾性ダンパーの好ましい
1実施形態を示した断面図である。
【図2】本発明による拘束型粘弾性ダンパーのもう1つ
の好ましい実施形態を示した断面図である。
【符号の説明】
1…拘束部材 2…導電性塗料層 3…粘弾性部材 4…剥離ライナー 10…粘弾性ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 175/04 C09D 175/04 5G301 C09K 3/16 101 C09K 3/16 101B F16F 7/00 F16F 7/00 B 15/08 15/08 D G11B 21/21 G11B 21/21 C // C09K 3/00 C09K 3/00 P H01B 1/24 H01B 1/24 A C08L 79:08 Fターム(参考) 3J048 AA01 AA02 BA08 BD04 BD07 BD08 EA07 3J066 AA01 AA21 AA29 BA01 BA10 BD05 BE06 4F006 AA39 AB05 AB13 AB14 AB15 AB24 AB37 AB39 AB72 AB73 BA07 CA01 CA08 4J038 DG001 HA026 HA036 HA066 HA216 KA12 KA15 MA02 NA12 NA20 PB11 PC08 5D059 AA01 BA01 CA21 DA28 DA33 EA07 5G301 DA18 DA59 DD02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド樹脂からなる拘束部材と粘弾
    性部材とを組み合わせて有する拘束型粘弾性ダンパーに
    おいて、前記拘束部材がその部材の少なくとも片面に施
    された導電性塗料層を有していることを特徴とする拘束
    型粘弾性ダンパー。
  2. 【請求項2】 前記塗料層が前記拘束部材と前記粘弾性
    部材の間に介在せしめられていることを特徴とする請求
    項1に記載の拘束型粘弾性ダンパー。
  3. 【請求項3】 前記塗料層が前記拘束部材の前記粘弾性
    部材とは反対の側に施されていることを特徴とする請求
    項1に記載の拘束型粘弾性ダンパー。
  4. 【請求項4】 前記塗料層が1012Ω/□以下の表面抵
    抗を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の拘束型粘弾性ダンパー。
  5. 【請求項5】 前記塗料層がウレタン系樹脂とその樹脂
    中に分散せしめられた導電性粒子とからなることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の拘束型粘弾
    性ダンパー。
  6. 【請求項6】 前記塗料層が前記ウレタン系樹脂を10
    〜100量%の範囲で含有することを特徴とする請求項
    5に記載の拘束型粘弾性ダンパー。
  7. 【請求項7】 前記塗料層が前記導電性粒子を5〜60
    重量%の範囲で分散含有することを特徴とする請求項5
    又は6に記載の拘束型粘弾性ダンパー。
  8. 【請求項8】 前記塗料層が0.5〜8μmの層厚を有
    していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の拘束型粘弾性ダンパー。
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