JP2001081913A - 軒天構造 - Google Patents

軒天構造

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JP2001081913A
JP2001081913A JP26240499A JP26240499A JP2001081913A JP 2001081913 A JP2001081913 A JP 2001081913A JP 26240499 A JP26240499 A JP 26240499A JP 26240499 A JP26240499 A JP 26240499A JP 2001081913 A JP2001081913 A JP 2001081913A
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Ryoichi Suzuki
良一 鈴木
Katsunori Onishi
克則 大西
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを抑えながら、小屋裏の湿気の問題を
解消できるようにした軒天構造を提供する。 【解決手段】 家屋1の外壁面2より外側に突出した軒
先部4と外壁面との間に軒天材が架け渡され、軒天材の
上側の軒裏空間6が家屋の屋根13と居室7の天井8と
の間に確保された小屋裏9に連通している軒天構造にお
いて、軒天材として、小屋裏の湿気を屋外Sに排出する
透湿性を備えた調湿軒天パネル15を使用した。調湿軒
天パネル15は、保水性を備えた多孔質パネルよりな
り、素材の密なる層と粗なる層を厚さ方向に積層した層
構造に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家屋の外壁面より
外に突出した軒先部と前記外壁面との間に軒天材が架け
渡された軒天構造に係り、特に小屋裏の湿気の問題を考
慮した軒天構造に関する。
【0002】
【従来の技術】冬期、室内から小屋裏に抜けた暖かく湿
った空気が、戸外の冷たい空気で冷却された屋根面や妻
小壁等に触れると、結露が発生するおそれがある。結露
がひどい場合には、カビが発生したり塗料が剥げたりす
る被害が出る。
【0003】そこで、一般的には、特開平11−159
018号公報、特開平10−325191号公報に記載
のように、小屋裏の換気を行うようにしている。
【0004】図3は小屋裏の換気を行うようにした従来
の軒天構造を示している。この家屋1では、外壁面2よ
り外側に屋根3の軒先部4が突出しており、軒先部4と
外壁面2との間に軒天材5が架け渡されている。軒天材
5の上側の軒裏空間6は、家屋1の屋根3と居室7の天
井8との間に確保された小屋裏9に連通している。そし
て、軒天見切り縁10に換気通路11を確保して小屋裏
9の換気を行うようにしている。この場合、防火上の理
由で、換気通路11にダンパ機能を持たせたり、熱膨張
材により火災時には換気通路11が遮蔽するような工夫
を施したりしている。なお、図中の矢印は湿気の流れを
示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来で
は換気通路を確保して小屋裏の湿気を屋外に排出するよ
うにしているが、換気通路を確保した場合、防火上の理
由で、ダンパ機能やそれに類する機能を付加しなくては
ならず、コストアップになっていた。
【0006】本発明は、上記事情を考慮し、コストを抑
えながら、小屋裏の湿気の問題を解消できるようにした
軒天構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、家屋
の外壁面より外側に突出した軒先部と前記外壁面との間
に軒天材が架け渡され、該軒天材の上側の軒裏空間が家
屋の屋根と居室の天井との間に確保された小屋裏に連通
している軒天構造において、前記軒天材として、前記小
屋裏の湿気を屋外に排出する透湿性を備えた調湿軒天パ
ネルを使用したことを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の調湿軒天パ
ネルが、保水性を備えた多孔質パネルよりなることを特
徴とする。
【0009】ここで、保水性とは、水分を吸収してその
まま水分を内部に保持しておける機能を指し、その機能
を備える多孔質パネルの例としては、多孔質セラミッ
ク、多孔質タイル、多孔質煉瓦、多孔質ガラス、気泡コ
ンクリート、ALC(軽量気泡コンクリート)などの連
続気泡を有するパネル、あるいは合成樹脂の多孔質体や
繊維の集積体をパネル化したもの等が揚げられる。特
に、空隙率が40〜70%の範囲にあるものが保水性を
十分に発揮できる。
【0010】請求項3の発明は、請求項2の多孔質パネ
ルが、素材の密なる層と粗なる層を厚さ方向に積層した
層構造に構成されていることを特徴とする。
【0011】この場合、密なる層と粗なる層は、どちら
を屋外側(下側)に配置し、どちらを小屋裏側(上側)
に配置するかで、透湿性能に変化を与えることができ
る。
【0012】
【作用】本発明では、冬期に、居室より小屋裏内に侵入
する湿気を、軒天材として配した調湿軒天パネルを通し
て屋外に排出することができる。即ち、小屋裏と屋外の
間には蒸気圧差ができ、その蒸気圧差により、透湿性を
備えた軒天材(調湿軒天パネル)を通して、小屋裏の湿
気が屋外に排出される。
【0013】また、調湿軒天パネルとして保水性を備え
た多孔質パネルを使用することにより、蒸気圧差による
透湿が期待できないときでも、小屋裏内の湿気を吸収す
ることができる。この場合の保水機能は、いったん飽和
した場合でも、多孔質パネルが屋外の風に当たって水分
が放散されたりすることにより再生される。よって、多
孔質パネルは持続的に保水性能を発揮することができ
る。
【0014】また、多孔質パネルを、素材の密なる層と
粗なる層を厚さ方向に積層した層構造にした場合には、
空隙率の違いにより、湿気を多孔質パネル内において密
なる層から粗なる層へ移動させることができる。したが
って、例えば、屋外に面する側を粗なる層、小屋裏に面
する側を密なる層に設定することで、小屋裏の湿気を積
極的に屋外側へ移動させて透湿を助けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は実施形態の軒天構造を示す断
面図である。この家屋1では、外壁面2より外側に屋根
13の軒先部4が突出しており、軒先部4と外壁面2と
の間に、軒天材として、透湿性を備えた調湿軒天パネル
15が架け渡されている。軒天材として張り付けた調湿
軒天パネル15の上側の軒裏空間6は、家屋1の屋根1
3と居室7の天井8との間に確保された小屋裏9に連通
している。また、屋根13にも透湿ルーフィング13A
が設けられている。
【0016】この場合、調湿軒天パネル15自体が透湿
性を備えていることにより、換気通路を有した軒天見切
り縁は省略されており、軒天部は防火対策(延焼防止)
上、調湿軒天パネル15で完全に遮蔽されている。
【0017】調湿軒天パネル15としては、保水性を備
えた多孔質セラミックパネルが使用されている。ここで
は、例えば、主材料成分が、スラグ(高炉スラグまたは
溶融スラグ等)50〜60%、ガラスカレット(ガラス
瓶等の破砕物)25〜35%、高炉セメント(普通セメ
ントに高炉スラグを付加したもの)5〜15%からなる
ものを、800〜1200℃で焼結して製造した多孔質
セラミックパネルが使用されている。この多孔質セラミ
ックパネルは、その空隙率が50〜60%であり、十分
に水分を吸収し、保水できるものである。また、防火性
能も備えている。
【0018】この家屋1においては、冬期に、隙間や天
井を通して居室7より小屋裏9内に侵入した湿気(図中
矢印で示す)を、軒天材として配した透湿性を有する調
湿軒天パネル15を通して、屋外Sに排出することがで
きる。
【0019】即ち、冬期においては、湿度の高い小屋裏
9と、乾燥した屋外Sとの間には蒸気圧差ができる。し
たがって、その蒸気圧差により、透湿性を備えた調湿軒
天パネル15を通して、小屋裏9の湿気を屋外Sに排出
することができる。その結果、小屋裏9の結露の問題を
解消できる。特に、この場合、換気通路を確保するわけ
でないので、防火上の対策として、ダンパ機能を付加し
たりする必要がなく、コスト低減が図れる。
【0020】また、調湿軒天パネル15として保水性を
備えた多孔質パネルを使用しているので、蒸気圧差によ
る透湿が期待できないときでも、小屋裏9内の湿気を吸
収することができ、結露の防止を図ることができる。な
お、この保水機能は、いったん飽和した場合であって
も、多孔質パネルが屋外の風に当たって水分が放散され
たりすることにより再生されるので、持続的に発揮され
る。
【0021】調湿軒天パネル15として使用されている
多孔質パネルは、図2(イ)、(ロ)に示すように、全
部が均一な密度のものでもよいし、(ハ)、(ニ)に示
すように、厚さ方向に密度の差のあるものでもよい。
(イ)は密なる層15Aで全体を構成したパネル、
(ロ)は粗なる層15Bで全体を構成したパネル、
(ハ)は密なる層15Aを上側、粗なる層15Bを下側
にして積層した層構造のパネル、(ニ)は密なる層15
Aを下側、粗なる層15Bを上側にして積層した層構造
のパネルを示している。(ハ)や(ニ)のような層構造
にする場合、段階的に密度が変わるようにしてもよい。
また、調湿軒天パネル15の下面は、透湿性の無機塗装
を施すのが防火上好ましい。
【0022】(ハ)や(ニ)のように、素材の密なる層
15Aと粗なる層15Bを厚さ方向に積層して層構造に
した場合には、空隙率の違いにより、湿気を調湿軒天パ
ネル15内において密なる層15Aから粗なる層15B
へ移動させることができる。したがって、屋外に面する
側を粗なる層15B、小屋裏に面する側を密なる層15
Aに設定することで、小屋裏の湿気を積極的に屋外側へ
移動させて透湿を助けることもできる。
【0023】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明
に含まれる。例えば、調湿軒天パネルを構成する多孔質
パネルを層構造にする場合でも、一体のパネルを内部的
に層構造にするのではなく、密度を変えた複数枚のパネ
ルを積層して全体で層構造になした調湿軒天パネルを構
成してもよい。また、層の数は任意である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、軒天材に透湿性を備えた調湿軒天パネルを使用
したので、この調湿軒天パネルを通して、小屋裏の湿気
を屋外に排出することができ、結露の発生を防止するこ
とができる。また、調湿軒天パネルを通して小屋裏の湿
気を逃がすことにより、小屋裏換気を積極的に行う必要
がなくなるので、ダンパ等を使用しなくても、密閉した
防火構造を安価に成立させることができる。
【0025】請求項2の発明によれば、調湿軒天パネル
として保水性を備えた多孔質パネルを使用したので、蒸
気圧差による透湿が期待できないときでも、小屋裏内の
湿気を吸収して、結露の発生を防止することができる。
【0026】請求項3の発明によれば、調湿軒天パネル
を構成する多孔質パネルを、素材の密なる層と粗なる層
を厚さ方向に積層した層構造にしたので、湿気を多孔質
パネル内において密度の差を利用して移動させることが
でき、透湿を助けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の断面図である。
【図2】本発明の実施形態に使用する調湿軒天パネルの
層構造の例(イ)〜(ニ)を示す断面図である。
【図3】従来の軒天構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 家屋 2 外壁面 4 軒先部 6 軒裏空間 7 居室 8 天井 9 小屋裏 13 屋根 15 調湿軒天パネル S 屋外

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 家屋の外壁面より外側に突出した軒先部
    と前記外壁面との間に軒天材が架け渡され、該軒天材の
    上側の軒裏空間が家屋の屋根と居室の天井との間に確保
    された小屋裏に連通している軒天構造において、 前記軒天材として、前記小屋裏の湿気を屋外に排出する
    透湿性を備えた調湿軒天パネルを使用したことを特徴と
    する軒天構造。
  2. 【請求項2】 前記調湿軒天パネルが、保水性を備えた
    多孔質パネルよりなることを特徴とする請求項1記載の
    軒天構造。
  3. 【請求項3】 前記多孔質パネルが、素材の密なる層と
    粗なる層を厚さ方向に積層した層構造に構成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の軒天構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002335748A (ja) * 2001-05-22 2002-11-26 Miki Giken Co Ltd 建造物の屋上、屋根等の緑化用植栽ユニット、及びこれを用いた緑化用植栽構成体

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JP2002335748A (ja) * 2001-05-22 2002-11-26 Miki Giken Co Ltd 建造物の屋上、屋根等の緑化用植栽ユニット、及びこれを用いた緑化用植栽構成体

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