JP2001081645A - ストレッチラメ糸及びその製造方法並びにストレッチ織物 - Google Patents
ストレッチラメ糸及びその製造方法並びにストレッチ織物Info
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Abstract
する加工糸をラメ糸に一定割合で打ち込んで製織する方
法が考えられるが、このものは生地表面の平滑性を欠
き、また光沢に乏しいという問題がある。そこで本発明
は生地表面が平滑で十分な光輝を示すストレッチ織物を
提供することを目的とする。またこのストレッチ織物を
得る為のストレッチラメ糸及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 原材料として弾性糸とラメ糸と非弾性糸
(但しラメ糸を除く)[相手糸]を用いる。該相手糸
と、前記ラメ糸と、伸張した前記弾性糸を、撚糸機によ
り合撚する。
Description
及びその製造方法並びにストレッチ織物に関するもので
ある。
ポリエステル,ナイロン等のフィルム表面に、真空蒸着
法によりアルミニウムもしくは銀を凝着させ、その上に
透明もしくは着色された樹脂をコートし、これを細く切
断して糸状としたものである。金や銀を用いた本来の金
糸,銀糸は高価となるので、上記の様なフィルムベース
の金銀箔を上記金糸,銀糸の代わりとして一般に使用し
ている。
のまま用いたものの他、強度を付与する目的で、絹糸,
レーヨン糸,アセテート糸,ポリエステル糸やナイロン
糸等と上記フィルムベースの金銀箔を撚糸したもの、或
いは上記絹糸やレーヨン糸等を芯糸として上記フィルム
ベース金銀箔を螺旋状に巻き付けたものが提供されてい
る。
従来から帯地等の縦糸に混ぜて使用されており、最近で
はカーディガン等の編物にも用いられている。
光沢を有する製品として、ストレッチ織物製品が望まれ
ているが、以下の問題がある為に実現されていない。
るには、伸縮性を有する加工糸とラメ糸を1:1ないし
1:2等の割合で打ち込んで製織することが考えられる
が、この織物は上記加工糸が収縮したとき上記ラメ糸が
大きく浮き上がり、この為に生地表面の平滑性を欠くも
のとなる上、光沢のない上記加工糸部分が目立つ為に製
品全体として光輝性に乏しくなるという問題がある。尚
上記伸縮性を有する加工糸としては、ポリウレタン弾性
糸(スパンデックス(登録商標))を芯糸としたコアス
パンヤーンやカバードヤーン、或いは綿やポリノジック
糸等とポリウレタン弾性糸を合撚したものが挙げられ
る。
製品の場合は、元々表面の平滑性をあまり要求されるこ
とがなく、また編物であること自体により伸縮性を示す
から、単にラメ糸を用いて製編すれば、十分に光沢があ
り且つ多少の伸縮性を示すニット製品を得ることができ
る。
る伸縮性を付与する目的で弾性糸を編み込むと、上記織
物の場合と同様に製品全体として十分な光輝が得られな
いという問題がある。また細かい編物製品の場合は、生
地表面の平滑性が要求されるので、上記織物と同様にラ
メ糸の大きな浮き上がりが問題となり、また光輝性に乏
しくなるという問題がある。
で十分な光輝を示すストレッチ織物を提供することを目
的とし、またこのストレッチ織物や伸縮性に優れた編物
を得る為のストレッチラメ糸及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
ラメ糸は、弾性糸を中心として、ラメ糸と少なくとも1
本以上の非弾性糸(但しラメ糸を除く)[以下、この糸
を相手糸と称することがある]が撚り合わされたもので
あることを要旨とする[以下、この糸をプライヤーン型
ストレッチラメ糸と称することがある]。或いは弾性糸
を芯糸とし、ラメ糸と少なくとも1本以上の非弾性糸
(但しラメ糸を除く)[相手糸]を被覆糸として、該被
覆糸を前記芯糸に巻き付けたものであることを要旨とす
る[以下、この糸をカバードヤーン型ストレッチラメ糸
と称することがある]。これらストレッチラメ糸は、ラ
メ糸と弾性糸が一体となっており、弾性糸の伸縮にラメ
糸が追従するから、該ストレッチラメ糸を用いて得られ
る布帛は、ラメ糸があまり浮き上がらず、良好な平滑性
を示し、且つ光輝性に優れたものとなる。
ストレッチラメ糸を使用し、織物としたものであること
を要旨とする。この様に本発明に係るストレッチラメ糸
を用いて製造した織物は、表面平滑性が良好で十分な伸
縮性を示すと共に、光輝性に優れる。
メ糸の製造方法は、原材料として、弾性糸とラメ糸と少
なくとも1本以上の非弾性糸(但しラメ糸を除く)[相
手糸]を用い、該相手糸と、前記ラメ糸と、伸張した前
記弾性糸を、撚糸機により合撚することを要旨とする。
レッチラメ糸の製造方法は、ラメ糸と少なくとも1本以
上の非弾性糸(但しラメ糸を除く)[相手糸]を合わせ
てボビンに巻き取り被覆糸とする工程と、伸張した弾性
糸を芯糸として前記被覆糸を巻き付ける工程とを有する
ことを要旨とする。
いはカバードヤーン型のストレッチラメ糸は、糸自体が
伸縮性を有すると共に、糸表面が光輝性に優れたものを
得ることができる。
ッチラメ糸の製造方法においては、前記合撚の際の撚係
数K1が3.5〜6であることが好ましい。尚撚係数K1
は下記式(1)で表される。 K1=T1/(Ne)0.5 …(1) K1:撚係数 T1:合撚の際の撚数(T/2.54cm) Ne:相手糸の繊度の和(Ne)。
リウレタン弾性糸が伸縮したときにラメ糸や相手糸が良
好に追従せずに、これらラメ糸や相手糸が浮き上がると
いう懸念があるからであり、一方撚係数K1が6超の場
合は、糸が硬直となり十分な伸縮性を発揮し難くなるか
らである。より好ましくは撚係数K1が4以上、5.5
以下である。
レッチラメ糸の製造方法においては、前記被覆糸を巻き
付ける際の撚係数K2が2500〜5000であること
が好ましい。尚撚係数K2は下記式(2)で表される。 K2=T2×(D)1/2 …(2) K2:撚係数 T2:巻き付ける際の巻数(T/m) D:相手糸の繊度の和(デニール)。
2500未満の場合は、上記ラメ糸が芯糸に対して間隔
をおいて巻回することになり、よってラメ糸の光沢を十
分に発揮し難いばかりか、ラメ糸や相手糸が浮き上がる
という恐れがあり、一方撚係数K2が5000超の場合
は、糸が硬直となり、十分な伸縮性を発揮し難くなるか
らである。
維,天然繊維のいずれであっても良いが、ストレッチラ
メ糸の製織・製編性を考慮し、また製造する織編物に要
求される強力,吸水性,吸湿性,制電性,抗ピル性等の
特性を考慮して適宜選択すると良い。
レッチラメ糸の製造方法の一例を以下に述べる。
し、絹やレーヨン糸を補強用糸として上記スリットヤー
ンと撚り合わせ、ラメ糸とする。また相手糸としては、
繊度が上記補強用糸の2.5倍以下のZ撚セルロース系
糸(綿糸,ポリノジック糸)を2本用いる。ドラフトを
かけたポリウレタン弾性糸に上記相手糸と上記ラメ糸を
合糸し、引き続き撚糸機(リング撚糸機,ダブルツイス
タ機等)によりS方向に加撚してストレッチラメ糸を得
る。
ッチラメ糸の製造方法の例を述べる。
該相手糸とラメ糸を引き揃えてカバリング機専用ボビン
に巻き取る(被覆糸)。次いでドラフトをかけたポリウ
レタン弾性糸を芯糸としてカバリング機の中空スピンド
ル内部に挿入しつつ、スピンドルを回転させることによ
り上記ボビンに巻き取った被覆糸を芯糸に巻き付け、シ
ングルカバリングのストレッチラメ糸を得る。このとき
芯糸に対する被覆糸の撚係数K2は上述の様に2000
〜4500であることが好ましい。
り合わせたものであっても良い。またダブルカバリング
のストレッチラメ糸としても良く、このときは外側の被
覆糸としてラメ糸単独、或いはラメ糸と相手糸を合糸し
たものを用いると良い。
糸にあっては、相手糸として短繊維糸よりも長繊維糸
(フィラメント糸)を用いた方が製造効率の点で良い。
この理由は、短繊維を用いた場合では、短繊維の撚方向
と逆方向に巻き付けることが多いから、この巻付けのと
きに短繊維の撚が戻って糸切れ(いわゆる「素抜け現
象」)が起き易いからである。またフィラメント糸は仮
撚糸である方が被覆効率が良いから有利である。
糸とし、弾性糸として約470%の伸度を有する70dのス
パンデックスを用いる。またアルミニウム蒸着フィルム
を0.233mm幅にカットしたスリットヤーンと、75dのレ
ーヨン糸を撚り合わせてものをラメ糸として用いる。3.
2倍に伸張した上記スパンデックスと上記綿糸(相手
糸)と上記ラメ糸とを合糸し、S方向に下記表1の如く
の撚りを加えてプライヤーン型ストレッチラメ糸を得
る。
イロンフィラメント仮撚糸(Z撚)、弾性糸として約47
0%の伸度を有する40dのスパンデックスを用いる。3.2
倍に伸張した上記スパンデックスに対して、下記表2に
示す巻数で上記ナイロンフィラメント仮撚糸と、上記試
料No.1〜4で用いたものと同様のラメ糸とをZ撚にカ
バリングし、カバードヤーン型ストレッチラメ糸を得
る。
(試料No.1〜8)に20gの荷重をかけた状態で20cmに
切断し、これを5本引き揃えて黒色台紙に両端をセロテ
ープ(登録商標)で貼り付け、目視観察により光輝性を
判定した。尚判定者は男女各3名の計6名で行った。
の1口編機で300コース編立てし、1口編地を作製し
た。この1口編地を幅方向及び丈方向に伸縮させ、その
伸縮性を判定した。これらの結果を表1,2に併せて記
す。
法により得られたストレッチラメ糸は良好な伸縮を示
し、且つ良好な光輝性を示す。
緯糸に用いて製織し、緯伸びのデニム織物を得たとこ
ろ、該デニム織物は良好な金色の光輝を示し、且つ良好
に伸縮するものであった。
及びその製造方法並びにストレッチ織物に関して、具体
的に示したが、本発明はもとより上記例に限定される訳
ではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を
加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本
発明の技術的範囲に包含される。
光輝性及び伸縮性を示す。また本発明の製造方法によれ
ば、この様な光輝性,伸縮性の良好なストレッチラメ糸
を得ることができる。また該ストレッチラメ糸を用いて
製織したストレッチ織物は優れた伸縮性,光輝性を示す
上、生地表面の平滑性が良好である。加えて上記ストレ
ッチラメ糸を用いて非常に伸縮性に優れ良好な光輝性を
有するストレッチ編物を得ることもできる。
Claims (7)
- 【請求項1】 弾性糸を中心として、ラメ糸と少なくと
も1本以上の非弾性糸(但しラメ糸を除く)が撚り合わ
されたものであることを特徴とするストレッチラメ糸。 - 【請求項2】 弾性糸を芯糸とし、ラメ糸と少なくとも
1本以上の非弾性糸(但しラメ糸を除く)を被覆糸とし
て、該被覆糸を前記芯糸に巻き付けたものであることを
特徴とするストレッチラメ糸。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のストレッチラ
メ糸を使用し、織物としたものであることを特徴とする
ストレッチ織物。 - 【請求項4】 原材料として、弾性糸とラメ糸と少なく
とも1本以上の非弾性糸(但しラメ糸を除く)を用い、 該非弾性糸と、前記ラメ糸と、伸張した前記弾性糸を、
撚糸機により合撚することを特徴とするストレッチラメ
糸の製造方法。 - 【請求項5】 前記合撚の際に下記式(1)で表される撚
係数K1が3.5〜6である請求項4に記載のストレッ
チラメ糸の製造方法。 K1=T1/(Ne)0.5 …(1) T1:合撚の際の撚数(T/2.54cm) Ne:非弾性糸(但しラメ糸を除く)の繊度の和(Ne) - 【請求項6】 ラメ糸と少なくとも1本以上の非弾性糸
(但しラメ糸を除く)を合わせてボビンに巻き取り被覆
糸とする工程と、 伸張した弾性糸を芯糸として前記被覆糸を巻き付ける工
程とを有することを特徴とするストレッチラメ糸の製造
方法。 - 【請求項7】 前記被覆糸を巻き付ける際の、下記式
(2)で表される撚係数K2が2500〜5000である請
求項6に記載のストレッチラメ糸の製造方法。 K2=T2×(D)1/2 …(2) K2:撚係数 T2:巻き付ける際の巻数(T/m) D:非弾性糸(但しラメ糸を除く)の繊度の和(デニー
ル)
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JP2007039839A (ja) * | 2005-08-03 | 2007-02-15 | Du Pont Toray Co Ltd | 複合糸及びそれを用いてなる織編物 |
JP2012207343A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Kawapro Inc | ストレッチラメ糸とその製造方法およびこのストレッチラメ糸を用いた布帛 |
CN105113081A (zh) * | 2015-07-13 | 2015-12-02 | 苏州华良化纤纺织有限公司 | 一种植绒弹力丝 |
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1999
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