JP2001081579A - デッピングマスク装置およびデッピングマスク方法 - Google Patents
デッピングマスク装置およびデッピングマスク方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 均一なマスク材の膜厚が得られ凸状被膜を防
止できるデッピングマスク装置及びデッピングマスク方
法を提供すること。 【解決手段】 マスクを施す部品をセットする部品セッ
トハンガと、同部品セットハンガを取付け同部品セット
ハンガを水平軸まわりに揺動回転する揺動部材を有する
揺動デッピング機と、同揺動デッピング機の下方に昇降
自在に備えられ上方が開いたデッピング槽とを有し、同
デッピング槽は上昇した位置において中に入れたマスク
材へ、前記揺動デッピング機に装着されている前記部品
が揺動回転により少くとも下方に位置した時浸るよう設
置されてなることを特徴とするデッピングマスク装置お
よび同装置によるデッピングマスク方法。
止できるデッピングマスク装置及びデッピングマスク方
法を提供すること。 【解決手段】 マスクを施す部品をセットする部品セッ
トハンガと、同部品セットハンガを取付け同部品セット
ハンガを水平軸まわりに揺動回転する揺動部材を有する
揺動デッピング機と、同揺動デッピング機の下方に昇降
自在に備えられ上方が開いたデッピング槽とを有し、同
デッピング槽は上昇した位置において中に入れたマスク
材へ、前記揺動デッピング機に装着されている前記部品
が揺動回転により少くとも下方に位置した時浸るよう設
置されてなることを特徴とするデッピングマスク装置お
よび同装置によるデッピングマスク方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケミカルミーリン
グ加工の前工程等で加工される部品のマスクを行うデッ
ピングマスク装置およびデッピングマスク方法に関す
る。
グ加工の前工程等で加工される部品のマスクを行うデッ
ピングマスク装置およびデッピングマスク方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】航空宇宙機器の部品は、重量軽減を図る
為、同じ部品でも荷重に応じて部分的に板厚を変化させ
る事が望ましい。そこで部品として肉厚が必要な部分に
マスクを施し、ケミカルミーリング液中に部品を浸漬す
る。
為、同じ部品でも荷重に応じて部分的に板厚を変化させ
る事が望ましい。そこで部品として肉厚が必要な部分に
マスクを施し、ケミカルミーリング液中に部品を浸漬す
る。
【0003】これにより余肉部が溶解除去され、必要荷
重に応じた重量の部品が製作される。これをケミカルミ
ーリング法と呼び、特に航空宇宙機器の製造分野におい
て、機械加工の困難な部品に広く用いられている。
重に応じた重量の部品が製作される。これをケミカルミ
ーリング法と呼び、特に航空宇宙機器の製造分野におい
て、機械加工の困難な部品に広く用いられている。
【0004】なお、一般的なケミカルミーリングの工程
は、脱脂→水洗→乾燥→マスク→スクライブ→ケミミル
→水洗→中和→水洗→乾燥、という順に行われる。
は、脱脂→水洗→乾燥→マスク→スクライブ→ケミミル
→水洗→中和→水洗→乾燥、という順に行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】部品として肉厚が必要
な部分のマスク方法としては、一般的にスプレー法とデ
ッピング法(浸漬法)があるが、スプレー法は、均一な
膜厚が得られるが、マスク材の飛散が多く、又厚膜が得
られにくい。一方、デッピング法は、マスク材の飛散が
少なく、厚膜が得られるが均一な膜厚が得られにくいと
いう問題があった。
な部分のマスク方法としては、一般的にスプレー法とデ
ッピング法(浸漬法)があるが、スプレー法は、均一な
膜厚が得られるが、マスク材の飛散が多く、又厚膜が得
られにくい。一方、デッピング法は、マスク材の飛散が
少なく、厚膜が得られるが均一な膜厚が得られにくいと
いう問題があった。
【0006】すなわち、従来のデッピング法において
は、たとえば図4に示すような4〜6.5m程度の長尺
の湾曲しているシートフレーム等の部品1にマスクを施
そうとした場合、図5に例示するような複数のセット治
具02を有する部品セットハンガ03にセットし、これ
を適宜な吊装置に取付け、マスク材の入ったデッピング
槽に吊り下ろして後引き上げ乾燥していたが、部品1の
形状により、凹部へマスク材が溜まり、凸部が薄くなる
ことは避けられず、又、吊装置や部品セットハンガ03
に余分なマスク材が付着しこれが部品1上に滴下して部
分的な厚膜部が生じるというようなこと等があり、マス
ク被膜の不均一化や凸状被膜の問題があった。
は、たとえば図4に示すような4〜6.5m程度の長尺
の湾曲しているシートフレーム等の部品1にマスクを施
そうとした場合、図5に例示するような複数のセット治
具02を有する部品セットハンガ03にセットし、これ
を適宜な吊装置に取付け、マスク材の入ったデッピング
槽に吊り下ろして後引き上げ乾燥していたが、部品1の
形状により、凹部へマスク材が溜まり、凸部が薄くなる
ことは避けられず、又、吊装置や部品セットハンガ03
に余分なマスク材が付着しこれが部品1上に滴下して部
分的な厚膜部が生じるというようなこと等があり、マス
ク被膜の不均一化や凸状被膜の問題があった。
【0007】本発明は、上記のような問題を解消し、均
一なマスク材の膜厚が得られ凸状被膜を防止できるデッ
ピングマスク装置及びデッピングマスク方法を提供する
ことを課題とするものである。
一なマスク材の膜厚が得られ凸状被膜を防止できるデッ
ピングマスク装置及びデッピングマスク方法を提供する
ことを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は上述の課
題を解決するためになされたものであって、請求項1の
発明は、マスクを施す部品をセットする部品セットハン
ガと、同部品セットハンガを取付け同部品セットハンガ
を水平軸まわりに揺動回転する揺動部材を有する揺動デ
ッピング機と、同揺動デッピング機の下方に昇降自在に
備えられ上方が開いたデッピング槽とを有し、同デッピ
ング槽は上昇した位置において中に入れたマスク材へ、
前記揺動デッピング機に装着されている前記部品が揺動
回転により少くとも下方に位置した時浸るよう設置され
てなることを特徴とするデッピングマスク装置を提供す
るものである。
題を解決するためになされたものであって、請求項1の
発明は、マスクを施す部品をセットする部品セットハン
ガと、同部品セットハンガを取付け同部品セットハンガ
を水平軸まわりに揺動回転する揺動部材を有する揺動デ
ッピング機と、同揺動デッピング機の下方に昇降自在に
備えられ上方が開いたデッピング槽とを有し、同デッピ
ング槽は上昇した位置において中に入れたマスク材へ、
前記揺動デッピング機に装着されている前記部品が揺動
回転により少くとも下方に位置した時浸るよう設置され
てなることを特徴とするデッピングマスク装置を提供す
るものである。
【0009】請求項1の発明によれば、揺動デッピング
機上の部品が丁度マスク材に浸る高さとなるように調整
しつつデッピング槽が昇降されることにより、マスク材
が他の部材へ飛散、付着することによるトラブルが防が
れ、凸状塗膜の防止、塗膜厚さの均一化に資するものと
なる。また、揺動デッピング機により、各部品は一方端
から他方端へと揺動回転させつつ部品へのマスクを行
い、あるいは乾燥させたのち逆方向に揺動回転してそれ
を繰り返すことができるので、部品は均一にマスク材中
へ浸ることができ、且つ余ったマスク材が部品上へ溜ま
ったまま引き上げられることが防止され、マスクの塗膜
の均一化がなされる。
機上の部品が丁度マスク材に浸る高さとなるように調整
しつつデッピング槽が昇降されることにより、マスク材
が他の部材へ飛散、付着することによるトラブルが防が
れ、凸状塗膜の防止、塗膜厚さの均一化に資するものと
なる。また、揺動デッピング機により、各部品は一方端
から他方端へと揺動回転させつつ部品へのマスクを行
い、あるいは乾燥させたのち逆方向に揺動回転してそれ
を繰り返すことができるので、部品は均一にマスク材中
へ浸ることができ、且つ余ったマスク材が部品上へ溜ま
ったまま引き上げられることが防止され、マスクの塗膜
の均一化がなされる。
【0010】(2)請求項2の発明は、請求項1に記載
のデッピングマスク装置において、前記揺動部材は前記
一水平軸まわりに全周回転可能に取付けられて回転速度
調節可能に構成され、前記部品セットハンガは前記部品
の部品セット角度を調節可能に構成されてなることを特
徴とするデッピングマスク装置を提供するものである。
のデッピングマスク装置において、前記揺動部材は前記
一水平軸まわりに全周回転可能に取付けられて回転速度
調節可能に構成され、前記部品セットハンガは前記部品
の部品セット角度を調節可能に構成されてなることを特
徴とするデッピングマスク装置を提供するものである。
【0011】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の特徴に加えて、揺動回転幅を自由に設定でき、マスク
を行う部品の適用範囲が広く、また揺動回転速度、すな
わちデッピングの引き揚げスピードを適切なものに設定
でき、液切りする際の角度、時間を調節できるものとな
る。
の特徴に加えて、揺動回転幅を自由に設定でき、マスク
を行う部品の適用範囲が広く、また揺動回転速度、すな
わちデッピングの引き揚げスピードを適切なものに設定
でき、液切りする際の角度、時間を調節できるものとな
る。
【0012】さらに部品の部品セット角度を最適なもの
に調節してセットでき、マスク材の液切りなどをより好
ましいものとして、マスク材の塗膜の均一化をより効果
的に行える。
に調節してセットでき、マスク材の液切りなどをより好
ましいものとして、マスク材の塗膜の均一化をより効果
的に行える。
【0013】(3)請求項3の発明は、前記請求項1ま
たは請求項2に記載のデッピングマスク装置を用いて、
前記部品を前記部品セットハンガに96°ないし125
°の部品セット角度で取付け、同部品セットハンガを前
記揺動デッピング機の揺動部材に取付け、且つ前記デッ
ピング槽を上昇させ、しかる後に前記揺動部材を揺動回
転することにより前記部品を一端側から他端側へと前記
デッピング槽の中のマスク材中に浸漬し、同部品の前記
他端側が同マスク材を通過した後、前記揺動部材を停止
して同部品上のマスク材塗膜表面を乾燥させ、以後、逆
方向に同操作を順次必要数繰り返すことを特徴とするデ
ッピングマスク方法を提供するものである。
たは請求項2に記載のデッピングマスク装置を用いて、
前記部品を前記部品セットハンガに96°ないし125
°の部品セット角度で取付け、同部品セットハンガを前
記揺動デッピング機の揺動部材に取付け、且つ前記デッ
ピング槽を上昇させ、しかる後に前記揺動部材を揺動回
転することにより前記部品を一端側から他端側へと前記
デッピング槽の中のマスク材中に浸漬し、同部品の前記
他端側が同マスク材を通過した後、前記揺動部材を停止
して同部品上のマスク材塗膜表面を乾燥させ、以後、逆
方向に同操作を順次必要数繰り返すことを特徴とするデ
ッピングマスク方法を提供するものである。
【0014】請求項3の発明によれば、請求項1または
請求項2の発明の装置の特徴を行かすデッピングマスク
方法を実施でき、特に、部品セット角度を96°ないし
125°として部品を部品セットハンガにセットするこ
とによって、マスク材の部品への塗膜が一層均一化され
るものである。また、揺動デッピング機の揺動によるマ
スク材塗布を必要分容易に行うことができ厚膜が得ら
れ、効果的なマスク塗布が行える。
請求項2の発明の装置の特徴を行かすデッピングマスク
方法を実施でき、特に、部品セット角度を96°ないし
125°として部品を部品セットハンガにセットするこ
とによって、マスク材の部品への塗膜が一層均一化され
るものである。また、揺動デッピング機の揺動によるマ
スク材塗布を必要分容易に行うことができ厚膜が得ら
れ、効果的なマスク塗布が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】図1ないし図4にもとづき、本発
明の実施の一形態を説明する。図1は本実施の形態に係
るデッピングマスク装置の全体概要を示す説明図であ
る。図2は本実施の形態の要部の斜視図である。図3は
本実施の形態において用いる部品セットハンガの説明図
であり、図2中A−A矢視図である。なお、図4はマス
クを施される部品1の例図であり、湾曲したシートフレ
ームを示している。
明の実施の一形態を説明する。図1は本実施の形態に係
るデッピングマスク装置の全体概要を示す説明図であ
る。図2は本実施の形態の要部の斜視図である。図3は
本実施の形態において用いる部品セットハンガの説明図
であり、図2中A−A矢視図である。なお、図4はマス
クを施される部品1の例図であり、湾曲したシートフレ
ームを示している。
【0016】図1,図3に示すようにマスクを施される
複数の部品1はそれぞれセット治具2により部品セット
ハンガ3にセットされ、部品セットハンガ3は、往きレ
ール4上を送られ、リフト5を介して揺動デッピング機
6に至り、揺動デッピング機6の揺動部材6aに装着さ
れる。なお、部品セットハンガ3にはセット治具2の取
付け角度を変更する角度調節手段としての角度付けハン
ドル10が設けられていて、セットされた部品1の部品
セット角度θを調節できる。
複数の部品1はそれぞれセット治具2により部品セット
ハンガ3にセットされ、部品セットハンガ3は、往きレ
ール4上を送られ、リフト5を介して揺動デッピング機
6に至り、揺動デッピング機6の揺動部材6aに装着さ
れる。なお、部品セットハンガ3にはセット治具2の取
付け角度を変更する角度調節手段としての角度付けハン
ドル10が設けられていて、セットされた部品1の部品
セット角度θを調節できる。
【0017】揺動デッピング機6は、図2に示すように
部品1が下側になるように部品セットハンガ3を揺動部
材6aに吊下装着し、揺動駆動部6bにより、部品セッ
トハンガ3を図示矢印のように一水平軸6cまわりに揺
動回転するものである。
部品1が下側になるように部品セットハンガ3を揺動部
材6aに吊下装着し、揺動駆動部6bにより、部品セッ
トハンガ3を図示矢印のように一水平軸6cまわりに揺
動回転するものである。
【0018】揺動駆動部6bはブレーキ付電動調速モー
タや油圧モータ、又は油圧シリンダとクランクの組合せ
等適宜のものが用い得るもので、揺動回転速度(デッピ
ングの引き揚げスピード)、液切りする際の角度、時間
を調節できるものである。
タや油圧モータ、又は油圧シリンダとクランクの組合せ
等適宜のものが用い得るもので、揺動回転速度(デッピ
ングの引き揚げスピード)、液切りする際の角度、時間
を調節できるものである。
【0019】揺動デッピング機6の下方には、マスク材
7を満したデッピング槽8が昇降機9上に設けられてお
り、揺動デッピング機6上の部品1が丁度マスク材7に
浸る高さとなるように調整して昇降される。
7を満したデッピング槽8が昇降機9上に設けられてお
り、揺動デッピング機6上の部品1が丁度マスク材7に
浸る高さとなるように調整して昇降される。
【0020】すなわち、デッピングの深さを部品1に対
して最適に設定することにより、マスク材7の他の部材
(たとえば、部品セットハンガ3)への付着が防止さ
れ、マスク材7の飛散によるトラブルが防がれ、凸状塗
膜の防止、塗膜の均一化にも資するものとなる。なお、
さらに部品形状に合わせ昇降機9の高さを制御してデッ
ピング深さを逐次調節することも、それを自動化するこ
とも可能である。
して最適に設定することにより、マスク材7の他の部材
(たとえば、部品セットハンガ3)への付着が防止さ
れ、マスク材7の飛散によるトラブルが防がれ、凸状塗
膜の防止、塗膜の均一化にも資するものとなる。なお、
さらに部品形状に合わせ昇降機9の高さを制御してデッ
ピング深さを逐次調節することも、それを自動化するこ
とも可能である。
【0021】昇降機9は、デッピング槽8を傾けたり揺
動せず昇降できるものであれば、図示のようにシザース
構成に油圧シリンダ、電動シリンダ等の動力源を用いて
昇降するものであってもよいし、ラム機構、吊下げ昇降
機構等適宜の昇降装置でよい。又、デッピング槽8と一
体に構成されてもよい。
動せず昇降できるものであれば、図示のようにシザース
構成に油圧シリンダ、電動シリンダ等の動力源を用いて
昇降するものであってもよいし、ラム機構、吊下げ昇降
機構等適宜の昇降装置でよい。又、デッピング槽8と一
体に構成されてもよい。
【0022】マスクを施された部品1とともに部品セッ
トハンガ3はリフト5に移され上方へ送られ、上部の帰
りレール11上をもどり、リフト12に移されて下降
し、下部の往きレール4の高さまで降ろされる。往きレ
ール4と反対側には乾燥槽13が設けられており、部品
セットハンガ3は乾燥槽13へ移し入れられ、部品1上
に塗布されたマスク材7が完全乾燥される。
トハンガ3はリフト5に移され上方へ送られ、上部の帰
りレール11上をもどり、リフト12に移されて下降
し、下部の往きレール4の高さまで降ろされる。往きレ
ール4と反対側には乾燥槽13が設けられており、部品
セットハンガ3は乾燥槽13へ移し入れられ、部品1上
に塗布されたマスク材7が完全乾燥される。
【0023】部品1のマスク材の乾燥が終了すると、部
品セットハンガは往きレール4へ移され、マスクの施さ
れた部品1が外され、新たにマスクを施す部品1が取付
けられる。
品セットハンガは往きレール4へ移され、マスクの施さ
れた部品1が外され、新たにマスクを施す部品1が取付
けられる。
【0024】以上の様なデッピングマスク装置におい
て、特にデッピングマスクを行う際の状況を再度詳しく
説明すると、複数の部品1は部品セットハンガ3にセッ
トされて揺動デッピング機6の揺動部材6a上に装置さ
れており、デッピング槽8はその中のマスク材7中に部
品1が浸る高さまで上昇スライドしている。
て、特にデッピングマスクを行う際の状況を再度詳しく
説明すると、複数の部品1は部品セットハンガ3にセッ
トされて揺動デッピング機6の揺動部材6a上に装置さ
れており、デッピング槽8はその中のマスク材7中に部
品1が浸る高さまで上昇スライドしている。
【0025】上記の状態で揺動デッピング機6は、部品
セットハンガ3を部品1の一方端から他方端へと所定の
速度で揺動回転させつつ部品1へのマスクを行う。一方
端から他方端への揺動回転により、部品1は均一にマス
ク材7中へ浸ることができ、且つ余ったマスク材7が部
品1上へ溜ったまま引き上げられることが防止される。
セットハンガ3を部品1の一方端から他方端へと所定の
速度で揺動回転させつつ部品1へのマスクを行う。一方
端から他方端への揺動回転により、部品1は均一にマス
ク材7中へ浸ることができ、且つ余ったマスク材7が部
品1上へ溜ったまま引き上げられることが防止される。
【0026】一方端から他方端への揺動回転により1回
目のマスクが終了すると、マスク材表面が乾燥するまで
停止され、その後揺動デッピング機6は逆回転揺動を行
い、部品1に第2回目として上記他方端から一方端への
揺動による逆の順のマスクを施す。第2回目マスクが終
了すると再び揺動デッピング機6は塗付されたマスク材
7の表面が乾燥するまで停止する。
目のマスクが終了すると、マスク材表面が乾燥するまで
停止され、その後揺動デッピング機6は逆回転揺動を行
い、部品1に第2回目として上記他方端から一方端への
揺動による逆の順のマスクを施す。第2回目マスクが終
了すると再び揺動デッピング機6は塗付されたマスク材
7の表面が乾燥するまで停止する。
【0027】マスク材7の表面乾燥の終了後はデッピン
グ槽8は昇降機9により下降スライドし、前述のように
部品セットハンガ3はリフト5へ移され、以後、部品1
のマスク塗膜は乾燥槽13で完全乾燥されるものであ
る。
グ槽8は昇降機9により下降スライドし、前述のように
部品セットハンガ3はリフト5へ移され、以後、部品1
のマスク塗膜は乾燥槽13で完全乾燥されるものであ
る。
【0028】なお、マスクは上記のように2回行うもの
を通例として説明したが、その施工条件によって、1回
ないし複数回の適宜回数行えることは言うまでもない。
を通例として説明したが、その施工条件によって、1回
ないし複数回の適宜回数行えることは言うまでもない。
【0029】また以上のマスクを行うに際し、図3に示
すように部品1はセット治具2を介して部品セットハン
ガ3にセットされるが、部品セットハンガ3には角度付
けハンドル10によってセット治具2の角度を変更でき
るようになっており、これにより、図示の部品セット角
度θは調整することができる。本実施の形態において
は、上記の部品セット角度θを96°ないし125°と
してある。
すように部品1はセット治具2を介して部品セットハン
ガ3にセットされるが、部品セットハンガ3には角度付
けハンドル10によってセット治具2の角度を変更でき
るようになっており、これにより、図示の部品セット角
度θは調整することができる。本実施の形態において
は、上記の部品セット角度θを96°ないし125°と
してある。
【0030】ここで部品セット角度θは、部品セットハ
ンガ3のセット治具2に部品1がセットされる時部品1
の主たるセット面、すなわち部品1が図4に示すような
湾曲部品であればその湾曲のなす平面が部品セットハン
ガ3の中心線となす角度である。なお、部品セットハン
ガ3の中心線は、揺動デッピング機6の揺動部材6bに
取付けられた時揺動中心軸線と平行となる。
ンガ3のセット治具2に部品1がセットされる時部品1
の主たるセット面、すなわち部品1が図4に示すような
湾曲部品であればその湾曲のなす平面が部品セットハン
ガ3の中心線となす角度である。なお、部品セットハン
ガ3の中心線は、揺動デッピング機6の揺動部材6bに
取付けられた時揺動中心軸線と平行となる。
【0031】本発明者らは、マスク材7を均一に部品1
に塗布させるための条件として、マスク材7の材質、マ
スク材7の液粘度、マスク材7の液温度、浸漬した際多
量に付着したマスク材7を揺動回転させながら液切りす
るスピード、部品セット角度θ、そしてこれらの組合せ
による多くのテストを実施し最良の条件を研究した。
に塗布させるための条件として、マスク材7の材質、マ
スク材7の液粘度、マスク材7の液温度、浸漬した際多
量に付着したマスク材7を揺動回転させながら液切りす
るスピード、部品セット角度θ、そしてこれらの組合せ
による多くのテストを実施し最良の条件を研究した。
【0032】その結果、特に部品セット角度θにおいて
は、上記のようなθ=96°〜125°が最も好ましい
ことを見出したものである。すなわち、前述の従来のデ
ッピングマスク方法において用いられた図5に示すよう
な部品セットハンガ03では、図示の部品セット角度θ
0 =90°であるものが通例であり、これを用いて本発
明の実施の形態の装置によりマスクを施した場合も相当
の均一化の効果が得られたが、図3に示すもののごと
く、部品セット角度θ=96°〜125°としたもの
は、マスク材7の液切りを1ヶ所に集中させる事がで
き、マスク材7の塗膜の均一化をより効果的に図ること
ができたものである。
は、上記のようなθ=96°〜125°が最も好ましい
ことを見出したものである。すなわち、前述の従来のデ
ッピングマスク方法において用いられた図5に示すよう
な部品セットハンガ03では、図示の部品セット角度θ
0 =90°であるものが通例であり、これを用いて本発
明の実施の形態の装置によりマスクを施した場合も相当
の均一化の効果が得られたが、図3に示すもののごと
く、部品セット角度θ=96°〜125°としたもの
は、マスク材7の液切りを1ヶ所に集中させる事がで
き、マスク材7の塗膜の均一化をより効果的に図ること
ができたものである。
【0033】以上本発明の実施の一形態を説明したが、
上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範
囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてもよいこと
は言うまでもない。
上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範
囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてもよいこと
は言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】(1)以上、本発明は請求項1の発明に
よれば、デッピングマスク装置を、マスクを施す部品を
セットする部品セットハンガと、同部品セットハンガを
取付け同部品セットハンガを水平軸まわりに揺動回転す
る揺動部材を有する揺動デッピング機と、同揺動デッピ
ング機の下方に昇降自在に備えられ上方が開いたデッピ
ング槽とを有し、同デッピング槽は上昇した位置におい
て中に入れたマスク材へ、前記揺動デッピング機に装着
されている前記部品が揺動回転により少くとも下方に位
置した時浸るよう設置されてなるように構成したので、
マスク材が他の部材へ飛散、付着することによるトラブ
ルが防がれ、凸状被膜の防止が図られ、部品は均一にマ
スク材中へ浸ることができ、且つ余ったマスク材が部品
上へ溜ったまま引き上げられることが防止され、マスク
の塗膜の均一化がなされる。
よれば、デッピングマスク装置を、マスクを施す部品を
セットする部品セットハンガと、同部品セットハンガを
取付け同部品セットハンガを水平軸まわりに揺動回転す
る揺動部材を有する揺動デッピング機と、同揺動デッピ
ング機の下方に昇降自在に備えられ上方が開いたデッピ
ング槽とを有し、同デッピング槽は上昇した位置におい
て中に入れたマスク材へ、前記揺動デッピング機に装着
されている前記部品が揺動回転により少くとも下方に位
置した時浸るよう設置されてなるように構成したので、
マスク材が他の部材へ飛散、付着することによるトラブ
ルが防がれ、凸状被膜の防止が図られ、部品は均一にマ
スク材中へ浸ることができ、且つ余ったマスク材が部品
上へ溜ったまま引き上げられることが防止され、マスク
の塗膜の均一化がなされる。
【0035】(2)請求項2の発明によれば、デッピン
グマスク装置を、請求項1に記載のデッピングマスク装
置において、前記揺動部材は前記一水平軸まわりに全周
回転可能に取付けられて回転速度調節可能に構成され、
前記部品セットハンガは前記部品の部品セット角度を調
節可能に構成されてなるようにしたので、請求項1の発
明の効果に加えて、揺動回転幅を自由に設定でき、マス
クを行う部品の適用範囲が広く、また揺動回転速度、す
なわちデッピングの引き揚げスピードを適切なものに設
定でき、液切りする際の角度、時間を調節できるものと
なる。
グマスク装置を、請求項1に記載のデッピングマスク装
置において、前記揺動部材は前記一水平軸まわりに全周
回転可能に取付けられて回転速度調節可能に構成され、
前記部品セットハンガは前記部品の部品セット角度を調
節可能に構成されてなるようにしたので、請求項1の発
明の効果に加えて、揺動回転幅を自由に設定でき、マス
クを行う部品の適用範囲が広く、また揺動回転速度、す
なわちデッピングの引き揚げスピードを適切なものに設
定でき、液切りする際の角度、時間を調節できるものと
なる。
【0036】さらに部品の部品セット角度を最適なもの
に調節してセットでき、マスク材の液切りなどをより好
ましいものとしてマスク材の塗膜の均一化をより効果的
に行える。
に調節してセットでき、マスク材の液切りなどをより好
ましいものとしてマスク材の塗膜の均一化をより効果的
に行える。
【0037】(3)請求項3の発明によれば、デッピン
グマスク方法を、前記請求項1または請求項2に記載の
デッピングマスク装置を用いて、前記部品を前記部品セ
ットハンガに96°ないし125°の部品セット角度で
取付け、同部品セットハンガを前記揺動デッピング機の
揺動部材に取付け、且つ前記デッピング槽を上昇させ、
しかる後に前記揺動部材を揺動回転することにより前記
部品を一端側から他端側へと前記デッピング槽の中のマ
スク材中に浸漬し、同部品の前記他端側が同マスク材を
通過した後、前記揺動部材を停止して同部品上のマスク
材塗膜表面を乾燥させ、以後、逆方向に同操作を順次必
要数繰り返すように構成したので、請求項1または請求
項2の発明の装置の効果を奏するデッピングマスク方法
を実施でき、特に、部品セット角度を96°ないし12
5°として部品を部品セットハンガにセットすることに
よって、マスク材の部品への塗膜が一層均一化される。
また、揺動デッピング機の揺動によるマスク材塗布を必
要分容易に行うことができ、効果的なマスク塗布が行え
るものである。
グマスク方法を、前記請求項1または請求項2に記載の
デッピングマスク装置を用いて、前記部品を前記部品セ
ットハンガに96°ないし125°の部品セット角度で
取付け、同部品セットハンガを前記揺動デッピング機の
揺動部材に取付け、且つ前記デッピング槽を上昇させ、
しかる後に前記揺動部材を揺動回転することにより前記
部品を一端側から他端側へと前記デッピング槽の中のマ
スク材中に浸漬し、同部品の前記他端側が同マスク材を
通過した後、前記揺動部材を停止して同部品上のマスク
材塗膜表面を乾燥させ、以後、逆方向に同操作を順次必
要数繰り返すように構成したので、請求項1または請求
項2の発明の装置の効果を奏するデッピングマスク方法
を実施でき、特に、部品セット角度を96°ないし12
5°として部品を部品セットハンガにセットすることに
よって、マスク材の部品への塗膜が一層均一化される。
また、揺動デッピング機の揺動によるマスク材塗布を必
要分容易に行うことができ、効果的なマスク塗布が行え
るものである。
【図1】本発明の実施の一形態に係るデッピングマスク
装置の全体概要の説明図である。
装置の全体概要の説明図である。
【図2】本実施の形態の要部の斜視図である。
【図3】図2中A−A矢視による部品セットハンガの説
明図である。
明図である。
【図4】マスクを施す部品の例の斜視図である。
【図5】従来の部品セットハンガの説明図である。
1 部品 2 セット治具 3 部品セットハンガ 4 往きレール 5 リフト 6 揺動デッピング機 6a 揺動部材 6b 揺動駆動部 6c 水平軸 7 マスク材 8 デッピング槽 9 昇降機 10 角度付けハンドル 11 帰りレール 12 リフト 13 乾燥槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯部 規也 名古屋市港区大江町10番地 三菱重工業株 式会社名古屋航空宇宙システム製作所内 (72)発明者 深谷 心一 名古屋市港区大江町10番地 三菱重工業株 式会社名古屋航空宇宙システム製作所内 Fターム(参考) 4K057 WC10
Claims (3)
- 【請求項1】 マスクを施す部品をセットする部品セッ
トハンガと、同部品セットハンガを取付け同部品セット
ハンガを水平軸まわりに揺動回転する揺動部材を有する
揺動デッピング機と、同揺動デッピング機の下方に昇降
自在に備えられ上方が開いたデッピング槽とを有し、同
デッピング槽は上昇した位置において中に入れたマスク
材へ、前記揺動デッピング機に装着されている前記部品
が揺動回転により少くとも下方に位置した時浸るよう設
置されてなることを特徴とするデッピングマスク装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のデッピングマスク装置
において、前記揺動部材は前記一水平軸まわりに全周回
転可能に取付けられて回転速度調節可能に構成され、前
記部品セットハンガは前記部品の部品セット角度を調節
可能に構成されてなることを特徴とするデッピングマス
ク装置。 - 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載のデ
ッピングマスク装置を用いて、前記部品を前記部品セッ
トハンガに96°ないし125°の部品セット角度で取
付け、同部品セットハンガを前記揺動デッピング機の揺
動部材に取付け、且つ前記デッピング槽を上昇させ、し
かる後に前記揺動部材を揺動回転することにより前記部
品を一端側から他端側へと前記デッピング槽の中のマス
ク材中に浸漬し、同部品の前記他端側が同マスク材を通
過した後、前記揺動部材を停止して同部品上のマスク材
塗膜表面を乾燥させ、以後、逆方向に同操作を順次必要
数繰り返すことを特徴とするデッピングマスク方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26105799A JP2001081579A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | デッピングマスク装置およびデッピングマスク方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26105799A JP2001081579A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | デッピングマスク装置およびデッピングマスク方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001081579A true JP2001081579A (ja) | 2001-03-27 |
Family
ID=17356482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26105799A Withdrawn JP2001081579A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | デッピングマスク装置およびデッピングマスク方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001081579A (ja) |
-
1999
- 1999-09-14 JP JP26105799A patent/JP2001081579A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061205 |