JP2533784Y2 - ロ−ラ−カ−テン塗装装置のドクタ−ブレ−ド洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、鋼板を被塗装物とする
ロ−ラ−カ−テン塗装装置のドクタ−ブレ−ド洗浄装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、カ−テンフロ−による塗装技術と
して、スリット方式およびオ−バ−フロ−方式が知られ
ている。例えばスリット方式は塗料をヘッドに供給し、
スリット間隙より吐出させてカ−テン状にする。この方
式では、塗装粘度およびスリット間隙を調整して所定の
塗装膜厚を得る。また、オ−バ−フロ−方式は、塗料を
溶剤で希釈しながら塗料の表面張力、粘度等の性質を変
える。このようにして適当な塗装粘度に調整した塗料を
容器からオ−バ−フロ−させてカ−テン状にする。この
方式では塗装粘度等を調整して所定の塗装膜厚を得る。

【０００３】さらに、近年では、ロ−ラ−方式によるカ
−テンコ−タ−が開発され、このロ−ラ−方式は予め粘
度調整した塗料を塗装ゴムロ−ルと金属製のドクタ−ロ
−ルとの間のロ−ル間隙に供給し吐出させ、塗装ゴムロ
−ルに接触させたブレ−ドで掻き取る。掻き取られた塗
料は、ブレ−ドに沿って流下して塗料カ−テンを形成
し、ブレ−ド下方を通過する鋼板等に塗布する方法であ
る。このロ−ラ−カ−テン塗装装置の従来装置を図３に
示す。この図３におけるロ−ラ−カ−テン塗装装置につ
いては、塗装ロ−ル１ａ及びドクタ−ロ−ル１ｂの間に
貯留された塗料は、塗装ロ−ル１ａの回転によって、塗
装ロ−ル１ａとドクタ−ロ−ル１ｂの間隙から、塗装ロ
−ル１ａ面に沿って下方に吐出される。３は塗装ロ−ル
１ａの軸方向に配されたブレ−ドで、塗装ロ−ル１ａの
表面から塗料を掻き取って、塗料カ−テン６を形成して
流下される。

【０００４】また、ブレ−ドによって掻き取られた残り
の塗料は下部に設けられた塗料タンク２に貯留される。
このロ−ルカ−テンコ−タ−は塗装ロ−ル１ａの回転速
度や、塗装ロ−ル１ａとドクタ−ロ−ル１ｂとの間隙を
調整することによって、所望の膜厚の塗料カ−テン６が
得られる。このようにカ−テン塗装装置は走行させた被
塗装物４である鋼板の上方から塗料カ−テン６を自由落
下させて塗装を行なう装置から構成されている。一方、
塗料カ−テン６の幅を保つ必要があることから、サイド
チェ−ン５を塗料タンク２の内部底面及び流下ガイド
（図示せず）面に沿って接し垂下延長して設けることに
よって、流下幅を調整するものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】この構成のもとに、ロ
ーラーカーテン塗装装置である塗装ロール１ａ及びドク
ターロール１ｂ並びに、その上部に配設されたブレード
ホルダー、ドクターブレード、Ｌ字型樋等の各部品を塗
装停止後に単品毎手動で洗浄を行っている。このように
各部品を単品毎に手作業で洗浄することは、作業に相当
の時間と労力を費やせねばならない。そこで本考案は、
塗装停止後に単品毎手作業で洗浄を行なうことなく、す
なわち、ブレードホルダー、ドクターブレード等の各部
品を自動的に一体洗浄することを目的としたローラーカ
ーテン塗装装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案は従来技術の課題
を有利に解決するものであって、上記目的を達成するた
めに考案者らは鋭意工夫を重ねた結果、各部品を手作業
で洗浄することなく、一体洗浄を可能としたものであ
る。その考案の要旨とするところは、ローラーカーテン
塗装装置のドクターブレード洗浄装置において、ドクタ
ーブレードの長手方向に平行に、Ｌ字型樋を、該ドクタ
ーブレードとＬ字型の樋先に近設し、該Ｌ字型樋の上
部、長手方向に一定間隔に設けた洗浄供給ヘッダーの穴
より洗浄剤を供給して洗浄することを特徴とするローラ
ーカーテン塗装装置のドクターブレード洗浄装置にあ
る。

【０００７】

【作用】以下、本考案を図面に従って詳細に説明する。
図１は本考案によるロ−ラ−カ−テン塗装装置のドクタ
−ブレ−ド洗浄装置の概略図である。図１において、泡
排除器１１で泡を除かれた塗料は、塗装ロ−ル１ａ及び
ドクタ−ロ−ル１ｂの間に貯留され、そして、貯留され
た塗料は、塗装ロ−ル１ａの回転によって、塗装ロ−ル
１ａとドクタ−ロ−ル１ｂの間隙から、塗装ロ−ル１ａ
面に沿って下方に吐出される。３は塗装ロ−ル１ａの軸
方向に配されたブレ−ドで、塗装ロ−ル１ａの表面から
塗料を掻き取って、塗料カ−テン６を形成して流下され
る。また、ブレ−ドによって掻き取られた残りの塗料は
下部に設けられた塗料タンク２に貯留される。このロ−
ルカ−テンコ−タ−は塗装ロ−ル１ａの回転速度や、塗
装ロ−ル１ａとドクタ−ロ−ル１ｂとの間隙を調整する
ことによって、所望の膜厚の塗料カ−テン６が得られ
る。このようにカ−テン塗装装置は走行させた被塗装物
４である鋼板の上方から塗料カ−テン６を自由落下させ
て塗装を行なう装置から構成されている。

【０００８】一方、塗装ロール１ａ及びドクターロール
１ｂの上部に、ドクターブレードの長手方向に平行にＬ
字型樋７を、該ドクターブレード１０とＬ字型の樋先に
微小間隔望ましくは１〜２ｍｍになるように設け、該Ｌ
字型樋７の上部、望ましくは１０〜１５０ｍｍの高さよ
り長手方向に一定間隔、すなわち１０〜２０ｍｍピッチ
に穴をあけた洗浄供給ヘッダー８に洗浄剤、例えばシン
ナーを貯留する洗浄剤タンク１３からポンプにて供給し
て、その洗浄供給ヘッダー８から噴出して、洗浄するロ
ーラーカーテン塗装装置のドクターブレード洗浄装置に
ある。

【０００９】図３は本考案によるドクターブレード洗浄
装置の詳細図である。図３に示すように長手方向に均等
な間隔で穴１２が設けられたシンナー供給ヘッダー８に
より、ドクターブレード１０の長手方向に均一に供給さ
れたシンナーは、その下部１０〜１５０ｍｍに位置する
Ｌ字型樋７に落下する。この落下シンナーのもつ運動エ
ネルギーがドクターブレード１０とＬ字型の樋先に１〜
２ｍｍなる微小間隔を通り抜けるときの剪断力をもって
ドクターブレードの洗浄を行なう。この結果、ローラー
カーテン塗装において、塗装の色替え等の場合にドクタ
ーブレード及びブレードホルダー等を自動的にシンナー
供給ヘッダーにより、ドクターブレードの長手方向に均
一に供給されたシンナーにより手作業を必要とすること
なく洗浄することができる。

【００１０】

【考案の効果】以上述べたように、本考案の構成によ
り、手作業を必要とすることなく、ドクターブレード及
びＬ字型樋等をシンナー供給ヘッダーにより、自動的に
洗浄することができることは工業的に顕著な効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるロ−ラ−カ−テン塗装装置のドク
タ−ブレ−ド洗浄装置の概略図

【図２】本考案によるドクタ−ブレ−ド洗浄装置の詳細
図、

【図３】従来の塗装装置の斜視図である。

【符号の説明】

１ａ 塗装ロール、 １ｂ ドクターロール、 ２ 塗装タンク、 ３ ブレード、 ４ 被塗装物、 ５ サイドチェーン、 ６ 塗装カーテン、 ７ Ｌ字型樋、 ８ 供給ヘッダー、 ９ ブレードホルダー、 １０ ドクターブレード、 １１ 泡排除器、 １２ 穴、 １３ 洗浄剤タンク。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ローラーカーテン塗装装置のドクターブ
   レード洗浄装置において、ドクターブレードの長手方向
   に平行に、Ｌ字型樋を、該ドクターブレードとＬ字型の
   樋先に近設し、該Ｌ字型樋の上部、長手方向に一定間隔
   に設けた洗浄供給ヘッダーの穴より洗浄剤を供給して洗
   浄することを特徴とするローラーカーテン塗装装置のド
   クターブレード洗浄装置。