JP2001080915A - 多孔体の製造方法 - Google Patents

多孔体の製造方法

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JP2001080915A
JP2001080915A JP25623499A JP25623499A JP2001080915A JP 2001080915 A JP2001080915 A JP 2001080915A JP 25623499 A JP25623499 A JP 25623499A JP 25623499 A JP25623499 A JP 25623499A JP 2001080915 A JP2001080915 A JP 2001080915A
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gel
solvent
granular
porous body
temperature
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Masaaki Suzuki
正明 鈴木
Taku Hashida
卓 橋田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒状の湿潤ゲルを乾燥して多孔体を製造する
方法において、ゲルの収縮を抑制して乾燥することによ
って低密度であって、高い比表面積の多孔体を製造す
る。 【解決手段】 本発明の多孔体の製造方法においては、
液体状態または固体状態のゲル溶媒を含有してなる粒状
ゲルを、そのゲル溶媒の凝固点より高く、粒状ゲルを構
成しているゲル骨格の熱変質温度未満の温度に加熱され
た熱供給体に接触する乾燥工程によって、粒状ゲルから
液体状態または固体状態のゲル溶媒を気化して粒状乾燥
ゲルを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒、吸着剤、建
材および断熱材などに応用できる多孔体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】多孔体は、低い密度および高い比表面積
を有することから、触媒、吸着剤および建材などへ応用
されている。このような多孔質の金属酸化物を製造する
方法としては、例えばゾルゲル法を用いる方法が知られ
ている。この方法においては、まず低濃度の酸化物を含
む原料を、その酸化物をゲル化する溶媒に溶解する。そ
して、得られた溶液中の微粒子のゾルを凝集させて湿潤
ゲルを得、ついで乾燥することによって、多孔体の乾燥
ゲルを得る。しかし、この方法においては、自然乾燥、
加熱または減圧による乾燥を行うと、ゲルが収縮して多
孔体の密度が高くなったりする。また、乾燥条件によっ
てはゲルが崩壊することもある。これは、通常の乾燥方
法においては、湿潤ゲル中の溶媒がゲルの骨格から除去
される際に、溶媒によって形成される気液界面で、乾燥
応力が生じるからである。そこで、このような乾燥応力
が生じる現象を回避して、低い密度および高い比表面積
の乾燥ゲルを得るための乾燥方法として、超臨界乾燥
法、凍結乾燥法およびゲル表面の疎水化処理などが知ら
れている。これらの乾燥方法は、例えば、作花済夫著、
「ゾル−ゲル法の科学」、アグネ承風社、1988年に
開示されている。
【0003】超臨界乾燥法は、湿潤ゲル中に含まれる溶
媒を超臨界流体にした後、湿潤ゲルの雰囲気圧力を減圧
してゲルを乾燥する方法である(例えば、特開平7−1
38375号公報)。この方法は、湿潤ゲルを高圧容器
中において、乾燥に用いる溶媒を、その臨界点以上の圧
力および温度となる超臨界状態にしてから、湿潤ゲルか
ら除去する方法である。これによれば、気液界面の生じ
ない超臨界流体を用いるため、乾燥応力を低く押さえる
ことができる。このような超臨界流体としては、例えば
メタノール、エタノールまたは二酸化炭素などが一般的
に用いられている。つぎに、凍結乾燥法は、湿潤ゲル中
の溶媒を凍結した後、雰囲気圧力を減圧することによっ
て固体状態の溶媒を昇華させることによって、乾燥応力
を低減させる方法である。この方法では、凍結させた湿
潤ゲルを、冷凍室を備えた真空装置に導入し、凍結状態
のまま溶媒を直接昇華させてゲルを乾燥するものであ
る。一般的に、乾燥用溶媒としては水が用いられる。こ
こで、水の3重点は、温度0.0075℃、蒸気圧4.
6Torrである。そのため、凍結状態の水溶液から溶
媒を昇華させてゲルを乾燥するには、温度0℃以下に冷
却して溶媒を凍結し、その後、温度を0℃以下に保持し
ながら雰囲気圧力を4.6Torr以下、通常は0.1
Torr以下に減圧する。また、ゲル表面を疎水化処理
する方法は、ゲルの表面エネルギーを低減させることに
よってゲルの骨格と溶媒に生じるメニスカスを小さく
し、表面張力による応力を低下する方法である。
【0004】前述のように、湿潤ゲルを超臨界乾燥する
には、乾燥のために使用する溶媒をその臨界温度、臨界
圧力以上の超臨界流体にしてから、雰囲気圧力を減圧す
る。したがって、湿潤ゲルを乾燥するための設備とし
て、高圧容器が必要である。また、連続的な乾燥処理を
行うことが困難であり、乾燥処理はバッチ処理となって
生産効率が低くなるという問題がある。また、湿潤ゲル
を凍結乾燥するには、凍結状態の水溶液から溶媒を昇華
させてゲルを乾燥するため、0℃以下の温度への冷却と
真空排気による減圧を行う。したがって、湿潤ゲルの乾
燥設備として、真空容器が必要である。この方法では、
連続的な乾燥処理プロセスを行うことができるが、乾燥
に比較的に長時間を要し、生産効率が低いという問題が
ある。また、湿潤ゲルのゲル骨格を疎水化処理する方法
は、自然乾燥で低密度な多孔体を形成することができ
る。しかし、比較的乾燥時間が長く、約300kg/m
3以下の低密度の多孔体を形成することは困難であると
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来技術
の問題点に鑑み、本発明の目的は、湿潤ゲルを乾燥する
ことによって低密度で高い比表面積の多孔体を得る製造
方法であって、高圧容器などの設備を必要とせず、短時
間で乾燥処理を行うことができ、または連続的な処理を
行うことができ、生産効率の高い製造方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体または固
体状態の溶媒を含有する粒径5mm以下の粒状ゲルを、
前記溶媒の凝固点より高く、前記ゲルの骨格が熱変質す
る温度未満の温度に加熱された熱供給体に、接触させて
乾燥する工程によって、前記粒状ゲルから前記溶媒を気
化して乾燥粒状ゲルを得る多孔体の製造方法を提供す
る。前記乾燥ゲルの密度は50〜800kg/m3であ
るのが好ましい。また、前記乾燥ゲルの比表面積は10
0〜1200m2/gであるのが好ましい。また、前記
乾燥ゲルの平均孔径が1〜200nmであるのが好まし
い。前記ゲルの骨格の表面は疎水性であるのが有効であ
る。また、前記溶媒の表面張力は25mNm-1以下であ
るのが好ましい。また、前記製造方法においては、前記
粒状ゲルが液体状態の溶媒を含有し、前記熱供給体の温
度が、前記溶媒の沸点より高く、前記ゲルの骨格が熱変
質する温度未満の温度であるのが好ましい。また、前記
乾燥工程を不活性ガス雰囲気下で行なうのが好ましい。
【0007】さらに、前記製造方法においては、前記粒
状ゲルが50℃以下の凝固点を有する液体状態の溶媒を
含有し、前記乾燥工程の前に、前記粒状ゲルを前記溶媒
の凝固点以下の温度にまで冷却して前記溶媒を固化する
凍結工程、および固体状態の溶媒を含有する前記粒状ゲ
ルの雰囲気圧力を、前記溶媒の凝固点における蒸気圧未
満の圧力にまで低下する減圧工程を含み、ついで、前記
粒状ゲルを、50℃より高く前記ゲルの骨格が熱変質す
る温度未満の温度に加熱された熱供給体に接触させて乾
燥する工程を含むのが有効である。この場合、前記熱供
給体の温度は、前記溶媒の沸点より高くてもよい。ま
た、前記粒状ゲルを熱供給体に接触させる場合、前記粒
状ゲルを熱供給体に滴下すればよい。または、前記粒状
ゲルを熱供給体に吹き付けることにより接触させてもよ
い。
【0008】
【発明の実施の形態】上記のように、本発明は、生産効
率が高い製造方法を用いて湿潤ゲルを乾燥することによ
って、低密度で比表面積の大きな多孔体を得るものであ
る。このようにして得られる多孔体は、低密度で空隙率
が大きいために、優れた性能を有する断熱材や防音材に
適用することができる。また、高い比表面積を有するた
め、吸着剤としての利用や、触媒を空隙内に担持するこ
とによって効率の良い触媒担持体として適用できる。本
発明では、液体状態または固体状態の溶媒を含有する粒
径5mm以下の粒状ゲルを、溶媒の凝固点より高く、さ
らに、粒状ゲルのゲル骨格の熱変質温度未満の温度に加
熱されている熱供給体に接触させて乾燥を行う。なかで
も、本発明者らは、溶媒の気化方法を検討することによ
って、低密度の乾燥ゲルを得ることのできる製造方法を
見出した。ここで、本発明の多孔体の製造方法における
最大の特徴である乾燥工程の原理について、理解の容易
のため、図1を参照しながら説明する。図1は、湿潤ゲ
ル中の溶媒(ここでは水)の状態を示すものである。図
1中、点Xは乾燥前のゲル中の溶媒の状態を示し、点Y
は乾燥後の溶媒の状態を示す。
【0009】まず、従来の乾燥工程について言及する。
従来の自然乾燥は、図1の(5)で示されるプロセスに
より、徐々に溶媒の蒸気圧を減少させて湿潤ゲルを乾燥
させる(点X→点Y)。すなわち、温度を一定にして、
通風したり、湿潤ゲルの雰囲気圧力を減圧することによ
り、湿潤ゲル中から溶媒を気化、除去を促進するのであ
る。このとき、気液界面から溶媒が気化するため、前述
のように、ゲルの骨格間の孔の中に気液界面によるメニ
スカスを生じ、その表面張力に起因して乾燥時に応力が
生じ、ゲルが収縮してしまう。このような問題を解決す
る乾燥方法として、高温高圧状態の超臨界領域を用いる
方法がある。この方法は、図1の(3)で示されるプロ
セスにより行う。まず、雰囲気圧力を一定にしながら温
度を上げて液体(溶媒)と気体(ゲル骨格)の2相状態
を無くし、気液界面を無くすことによって乾燥応力を抑
制する(点p→点q)。つぎに、温度を一定にしながら
雰囲気圧力を減圧して、湿潤ゲルから気体状態の溶媒を
除去するのである(点q→点r)。その後、常法により
常温にまで冷却する(点r→点Y)。この方法は、低密
度の乾燥ゲルを得ることのできる方法として知られてい
る。しかし、前述のように、高圧容器を使用するため、
生産効率の点で問題がある。別の乾燥方法として、凍結
乾燥がある。この方法は図1の(4)で示されるプロセ
スであり、湿潤ゲルを冷凍して溶媒を凍結させ(点X→
点s)、凍結後に雰囲気圧力を減圧し、昇華によって溶
媒を気化させて固体から除去する(点s→点t)。その
後、例えば放置により常温とする(点t→点Y)。この
方法によれば、ゲルと溶媒の界面で乾燥応力が生じず、
低密度の乾燥ゲルを得ることができる。しかし、前述の
ように、乾燥時間がかかるため生産効率の点で問題があ
る。
【0010】つぎに、本発明における乾燥方法について
説明する。本発明の乾燥方法は大きく分けて2種類あ
る。まず、第1の乾燥方法においては、図1の(1)で
示されるように、液体状態の溶媒を含む湿潤ゲルを、一
定圧力下、前記溶媒の沸点以上の温度に急激に加熱する
ことによって、前記溶媒を一気に気化させる(点X→点
a)。このとき、点Xにおける温度と圧力および点aの
圧力は、それぞれ臨界点の温度および圧力より低い。つ
いで、温度を一定にしながら、乾燥雰囲気を常に新しく
することで溶媒の蒸気圧を低減することによって、ゲル
中から気体状態の溶媒を除去し(点a→点b)、その
後、常法により常温にまで冷却する(点b→点Y)。こ
のプロセスによってゲルの収縮が防止できる理由は、明
確にはわからないが、溶媒の急激な気化による膨張によ
って収縮力が抑制されるためと考えられる。したがっ
て、ゲル全体を一気に昇温してゲル内部の溶媒も瞬時に
気化させることが必要であり、熱容量を考慮して粒径5
mm以下の粒状ゲルを用いるのが適していた。粒径が5
mm以上であると、乾燥時に湿潤ゲル内部の溶媒が気化
しにくくなってゲル骨格が収縮し得る。また、溶媒を気
化させるために与える熱量を増やすと湿潤ゲルが破裂し
得ることにもなる。
【0011】さらに、本発明の第2の乾燥方法は、図1
の(2)で示されるプロセスのように、まず一定圧力下
で湿潤ゲルを凍結させる(点X→点s)。ついで、一定
温度下で、溶媒が気化しない範囲で減圧した後(点s→
点c)、すぐに昇温することによって(点c→点d)、
昇華による溶媒の蒸発量を増加させる方法である。この
方法では、凍結させたゲルの雰囲気圧力を、溶媒の凝固
点での蒸気圧未満の減圧状態に保持しておけば、融解曲
線を通過しないために、湿潤ゲルは凍結したままで高い
気化速度を得ることができる。それによって、収縮の少
ない低密度の乾燥ゲルを得ることができる。この際に、
さらにゲルの乾燥速度を得るために、ゲル内部までの乾
燥を速くするのに粒状ゲルが適しており、粒径5mm以
下において熱供給体との接触による短時間での乾燥を容
易に行うことができた。
【0012】次に、本発明の多孔体の製造方法につい
て、図2および図3を用いて説明する。図2および図3
は、本発明の多孔体の製造方法を実施するための装置の
一実施例である。まず、図2に示す装置を用いた方法に
ついて説明する。図2に示す装置は、図1の(1)で示
されるプロセスを実施するためのものである。貯蔵容器
1から、粒状の湿潤ゲルを連続的に噴射ノズル7に供給
する。噴射ノズル7により、粒状湿潤ゲルを、湿潤ゲル
が含む溶媒の沸点以上で、ゲル骨格が熱変質する温度未
満の温度に加熱された熱供給体3に対して噴射して吹き
付ける。この接触によって瞬時に、湿潤ゲル中の溶媒が
気化する。また、乾燥雰囲気に気体の流れを作ることに
よって、溶媒の蒸気圧を減少させることにより、気化し
た溶媒を除去して粒状乾燥ゲル5が得られる。このと
き、前記接触を、空気中ではなくチッ素などの不活性ガ
ス雰囲気下で行うことで、酸化による材質の変質を抑制
したり、可燃性の溶媒の引火や発火を防止することがで
きる。また、粒状湿潤ゲルの供給を連続的に行い、搬送
機8などを用いることで連続生産が可能になる。また、
気化した溶媒は回収して湿潤ゲル用溶媒として再利用す
ることも可能である。
【0013】つぎに図3について説明する。図3に示す
装置は、図1の(2)で示されるプロセスを実施するた
めのものである。粒状湿潤ゲルを充填または連続的に供
給できる貯蔵容器1を冷却器9によって冷却し、湿潤ゲ
ル中の溶媒を凝固・凍結した後に、真空排気により雰囲
気圧力の減圧を行う。その後、溶媒の凝固点における蒸
気圧未満の真空状態を保持しながら、凍結ゲルを乾燥容
器2中に導入する。乾燥容器2中では、50℃より高
く、好ましくは溶媒の沸点以上の温度で、かつゲル骨格
が熱変質する温度未満の温度に加熱された熱供給体3
へ、前記凍結ゲルを滴下、接触させて乾燥する。特に、
粒径5mm以下の粒状ゲルの場合には、瞬時に溶媒が昇
華して乾燥し、乾燥ゲルが貯蔵容器6に収集される。こ
のとき、ロードロック機構などを用いて、供給および回
収を連続的に行うことで連続生産が可能になる。また、
真空排気された溶媒は冷却トラップによって回収してゲ
ル溶媒として再利用することも可能である。
【0014】なお、本発明においてゲル骨格が熱変質す
る温度とは、粒状ゲルの形態がほぼ維持されながら、
(1)ゲル骨格が軟化または溶融することによって機械
強度が低下し、収縮してしまう温度、および(2)ゲル
骨格が酸化または炭化することによって変質してしまう
温度などをいう。このような熱変質温度は、ゲル骨格を
構成する材料によって異なるが、無機酸化物では500
℃程度、有機化合物では200℃程度である。つぎに、
本発明の多孔体の製造方法における各工程について説明
する。
【0015】(a)液体状態の溶媒を含有する粒状ゲル
の製造 固体状のゲルの骨格を構成する原料を、前記原料をゲル
化させる溶媒(以下、単に「溶媒」という。)中に溶解
または分散して反応させる。このとき、反応の進行とと
もにゲル骨格が形成されて湿潤ゲルとなる。ゲルの骨格
を構成する材料としては、例えばシリカ、アルミナ、チ
タニアなど金属酸化物がある。したがって、ゲル骨格
は、これらの金属酸化物の原料となる金属アルコキシド
を用いたゾルゲル法、またはケイ酸ナトリウムなどのケ
イ酸のアルカリ塩を用いた水ガラス法などで形成するこ
とができる。この場合、必要に応じて、得られる湿潤ゲ
ルの表面を疎水化処理してもよい。疎水化処理は、トリ
メチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのシ
リル化剤、臭化アルキル、脂肪酸クロライドなどのアル
キル化剤などを用いて常法により行うことができる。特
に、シリル化処理されたシリカの湿潤ゲルは、後の乾燥
工程において優れた性能を有する乾燥ゲルを提供するこ
とができる。また、例えばウレタン樹脂、フェノール樹
脂、ウレア樹脂、ポリイミド、ポリアクリルアミドなど
の有機高分子を用いることもできる。これらは、溶媒中
で高分子を構成する単量体の重合や重合体の架橋を進行
させることにより作製することができる。
【0016】湿潤ゲルを形成する際に用いる溶媒は、ゲ
ルを構成する材料に合わせて適したものを選択すればよ
い。例えば、水、もしくはメタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、アセトン、テトラヒドロフラン、クロ
ロホルム、2−ブタノン、ジクロロメタン、ジメチルフ
ォルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびこれらの混
合物などの一般的な有機溶媒を用いることができる。た
だし、ゲルの安定な作製を行うことができる溶媒であれ
ばこれらに限定されるものではない。ゲル形成時に用い
られた溶媒を含有する湿潤ゲルは、乾燥時にはこの状態
から乾燥処理を行ってもよい。このときの溶媒はゲル化
溶媒と一致する。また、ゲル形成時の触媒などを除去し
たり、湿潤ゲルからの乾燥を効率的に行うために、他の
溶媒に置換する処理を行うこともある。置換溶媒として
は、前記溶媒として用いられる水、もしくはメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、アセトン、テトラ
ヒドロフラン、クロロホルム、2−ブタノン、ジクロロ
メタン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミ
ドおよびこれらの混合物などの一般的な有機溶媒を用い
ることができる。特に、ゲル骨格への乾燥応力をなるべ
く低くするためには、表面張力が25mNm-1以下の溶
媒を好ましく用いることができる。例えば、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの炭化水素化
合物、エタノール、イソプロパノール、ターシャリーブ
チルアルコール、シクロヘキサノールなどのアルコール
化合物、シロキサン構造をもつシリコーン系化合物など
があげられる。
【0017】また、湿潤ゲル中の溶媒を凍結する場合に
は、凝固点が比較的高く、その凝固点における蒸気圧が
高い溶媒を選択するのが好ましい。このような溶媒を選
択すると、冷却・冷凍工程および減圧工程の効率がよく
なるからである。例えば、水(0℃、4.6Tor
r)、t−ブチルアルコール(25℃、41.5Tor
r)、シクロヘキサン(6.5℃、39.6Tor
r)、シクロヘキサノール(21℃、1Torr)、p
−キシレン(13.3℃、4.3Torr)、ベンゼン
(5.5℃、35.8Torr)、フェノール(41
℃、1.3Torr)などがある。なお、かっこ内の値
は、各溶媒の融点、および融点における溶媒の蒸気圧で
ある。特に、t−ブチルアルコール、シクロヘキサンが
融点における蒸気圧が高いため好ましく、40Torr
未満の雰囲気圧で乾燥を行うことができる。したがっ
て、昇華速度が速いため、高真空対応の真空排気装置を
必要とせず、作業性や設備コストなどの面で優れ、非常
に効率的な製造方法となる。また、粒状ゲルの粉粒化方
法としては、例えば湿潤ゲル形成後に粉砕・造粒する方
法、湿潤ゲルを形成時にゲル化する際に型に入れて形成
する方法、ゾル溶液をその貧溶媒中で混合撹拌しながら
ゲル化する方法、または湿潤ゲルが成形可能なゲル粘度
の状態で成形加工する方法などがあげられる。
【0018】(b)乾燥工程について説明する。 乾燥は、液体状態または固体状態の溶媒を含有する粒径
5mm以下の粒状ゲルを、ゲル溶媒の凝固点より高い温
度であり、ゲル骨格の熱変質温度未満の温度に加熱され
た熱供給体に接触させることによって行う。熱供給体の
加熱は、電気ヒータによるヒータ加熱、赤外線などによ
る輻射加熱、加熱気体などを用いた対流加熱、電磁誘導
などの高周波加熱などによって行うことができる。特
に、粒状ゲルの乾燥時の吸熱量を充分に供給できる熱供
給体を選択するのが好ましい。このような熱供給体は、
図2および図3に示すように、乾燥容器内に設置して用
いるのが好ましい。乾燥容器内の温度としては、特に制
限はなく、室温からゲル骨格の熱変質温度未満の温度で
あればよい。作業性の観点から、好ましくは、室温〜2
00℃、さらに好ましくは50〜100℃の範囲が適し
ている。熱供給体を構成する材料としては、鋼鉄、ステ
ンレス鋼などの鋼材を用いることができる。さらに、熱
伝導のよい材料を好ましく用いることができる。例えば
銅、アルミニウムなどの金属、チッ化ボロン、アルミナ
系などの熱伝導性のセラミックスを用いることができ
る。熱供給体の形状としては、板状、筒状、樋状、器
状、波板状、帯状、漏斗状などでよく、粒状ゲルに熱伝
達しやすく、散逸しにくければこれらに限られるのもの
ではない。
【0019】液体状態または固体状態の溶媒を含有する
ゲルを熱供給体へ接触させる方法としては、粒状ゲルを
熱供給体へ滴下する方法や、噴射して吹き付ける方法が
効率的である。この際、空気、チッ素、二酸化炭素、ア
ルゴンなどの気体を搬送媒体(いわゆるキャリア)に用
いることができる。これら方法において、接触させる速
度を調整することにより乾燥速度を調整することがで
き、合わせて熱供給体への熱の供給量を調整することが
できるため、制御がしやすくなる。この際に、キャリア
ガスをあらかじめ溶媒の沸点以下の温度に予備加熱して
おくと、熱供給体の温度を制御し易くなる。特に、乾燥
の際に、一旦湿潤ゲルを凝固させてから、減圧するプロ
セスを有する乾燥方法の場合には、ゲルを凝固させるた
めの冷却・冷凍操作部と減圧操作部を必要とする。冷却
・冷凍操作は、冷媒による冷蔵装置や冷凍装置、ペルチ
ェ素子を利用した電子冷却装置などの冷却・凍結装置を
用いて行うことができる。減圧操作は、真空ポンプなど
一般的な真空排気装置を用いて行うことができる。例え
ば、油回転ポンプ、油拡散ポンプ、メカニカルブースタ
ー、ターボ分子ポンプ、多段エゼクターなどを用いるこ
とができる。これらの真空排気装置には、凝固した湿潤
ゲルから昇華して生じたゲル溶媒の蒸気を捕集するため
のトラップが必要である。通常は、低温トラップが用い
られ、ドライアイス寒剤や冷媒を用いた冷却機や冷凍機
等を用いて冷やすことによって、乾燥した溶媒の蒸気を
溶液として回収する。
【0020】つぎに、本発明で得られる乾燥ゲルからな
る多孔体について説明する。本発明で得られる多孔体
は、得られた物性値として、粒状乾燥ゲルの密度が50
〜800kg/m3の範囲であり、その比表面積が10
0〜1200m2/gの範囲であり、その平均孔径は1
〜200nmの範囲で製造される。なお、粒状乾燥ゲル
の密度は、見かけ密度をいう。多孔体の密度が800k
g/m3以下の低密度のものを本発明によって提供でき
る。特に、密度が50〜500kg/m3の範囲のとき
に断熱性能、防音性能を向上できる多孔体を形成でき
る。これらの密度の制御は、湿潤ゲル形成時に原料を混
合する際に調製する固形分割合によって行うことができ
る。また、多孔体の平均孔径が1μm以下の範囲である
ものを得ることができ、特に、1〜200nmの範囲で
は断熱性能を向上できる多孔体を形成できる。さらに、
比表面積としては、窒素吸着による測定法であるブルナ
ウアー・エメット・テラー(BET)法で100〜12
00m2/gの範囲の多孔体を得ることができ、特に5
00m2/g以上の場合には吸着性能や触媒性能の優れ
たものを良好に得ることができる。
【0021】なお、粒状ゲルの形状としては、球状、楕
円球状、円柱状など不定形な粒状のビーズまたは粉体な
どであってよい。平均粒径が5mm以下であれば、熱供
給体への接触時に瞬時に粒状ゲル全体を加熱できるの
で、形状は限られるものではない。平均粒径の下限は1
μm程度であればよい。また、本発明の製造方法により
得られる多孔体は、低密度であることから、気孔率が大
きく、種々の用途に適している。例えば、60%以上の
気孔率の多孔体であれば、断熱材、防音材、触媒担持体
などに好ましく用いることができる。この気孔率とは、
ゲル骨格以外の空間が占有している割合であり、ゲル骨
格の固体部の真密度と乾燥ゲルのみかけ密度の差を真密
度で割った百分率で表される。
【0022】
【実施例】以下に、実施例を用いて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。 《実施例1》金属アルコキシドとしてテトラエトキシシ
ラン、ゲル化溶媒としてエタノール、触媒として0.0
1Nの塩酸水溶液を、1:5:4(モル比)の割合で混
合してシリカゾル溶液を調製した。この溶液から湿潤ゲ
ルを得るために、シリカゾル溶液を、トリメチルクロロ
シランを含むシクロヘキサン溶液に滴下してゲル化を行
い、平均粒径約2mm程度のビーズ状の疎水化されたシ
リカの粒状湿潤ゲルを得た。この湿潤ゲルをろ過して粒
状ゲルを集めて、シクロヘキサンで2回溶媒置換を行っ
た。さらに、溶媒置換後の粒状湿潤ゲルをろ過して集め
た粒状ゲルを、−10℃に設定した冷凍器を備えた貯蔵
容器に入れて冷却を行い、ゲル溶媒の凍結を行った。そ
れとともに、液体チッ素に浸漬した冷却トラップを介し
て油回転ポンプによって真空排気を行い、到達真空度1
Torr以下まで排気を行った。この粒状ゲルを、温度
100℃に調整した熱供給板へ滴下した。溶媒が固体状
態から一気に昇華し、乾燥した粒状ゲルを得ることがで
きた。この間、乾燥容器中は溶媒のシクロヘキサンの凝
固点での蒸気圧約40Torr以下となるように真空排
気を続けた。また、熱供給体は乾燥時のゲルの熱吸収分
を充分に供給できるように加熱を継続していた。粒状ゲ
ルの乾燥は良好に行うことができ、50gの乾燥ゲルを
得るのに約2時間の乾燥時間を要した。 [評価]得られた粒状乾燥ゲルは、ビーズの平均直径に
おいて約95%の収縮率であり、収縮はほぼ抑えられて
いた。そして、多孔体としての物性は、見かけ密度が約
180kg/m3であり、BET法による比表面積とし
て約600m2/g、平均細孔直径として約10nmの
値が得られた。なお、ここでいう収縮率は、乾燥後の直
径を乾燥前の直径で割った百分率であり、数値が100
%に近いほど収縮が少ないことを示す。
【0023】《実施例2》実施例1と同様の条件で、粒
状のシリカの湿潤ゲルを作製した。さらに、湿潤ゲルを
ろ過して集めた粒状ゲルをチッ素を充填した貯蔵容器に
入れた。60℃に予備加熱を行って乾燥したチッ素によ
って加圧することで、粒状ゲルを温度100℃に調整し
た熱供給体へ噴射、吹き付けを行い、乾燥を行った。ま
た、熱供給体は乾燥途中のゲルの熱吸収分を充分に供給
して降温しないように加熱を継続していた。粒状ゲルの
乾燥は良好に行うことができ、50gの乾燥ゲルを得る
のに約1時間の乾燥時間を要した。 [評価]得られた粒状乾燥ゲルは、ビーズの平均直径に
おいて約90%の収縮率であり、収縮はほぼ抑えられて
いた。そして、多孔体としての物性は、見かけ密度が約
200kg/m3であり、BET法による比表面積とし
て約650m2/g、平均細孔直径として約10nmの
値が得られた。
【0024】《比較例1》実施例1と同様に作製した粒
状のシリカの湿潤ゲルについて、二酸化炭素による超臨
界乾燥を行った。粒状ゲルの乾燥は良好に行うことがで
き、50gの乾燥ゲルを得るのに約10時間の乾燥時間
を要した。 [評価]得られた粒状乾燥ゲルは、ビーズの平均直径に
おいて約96%の収縮率であり、収縮はほぼ抑えられて
いた。そして、多孔体としての物性は、見かけ密度が約
180kg/m3であり、BET法による比表面積とし
て約650m2/g、平均細孔直径として約11nmの
値が得られた。
【0025】《比較例2》実施例1と同様に作製した粒
状のシリカの湿潤ゲルを、温度−10℃、真空度0.1
Torrで凍結乾燥を行った。粒状ゲルの乾燥は良好に
行うことができ、50gの乾燥ゲルを得るのに約24時
間の乾燥時間を要した。 [評価]得られた粒状乾燥ゲルは、ビーズの平均直径に
おいて約80%の収縮率であり、収縮はやや抑えられて
いた。そして、多孔体としての物性は、見かけ密度が約
280kg/m3であり、BET法による比表面積とし
て約650m2/g、平均細孔直径として約9nmの値
が得られた。
【0026】《比較例3》実施例1と同様に作製した粒
状のシリカの湿潤ゲルを、室温で自然放置による乾燥を
行った。粒状ゲルの乾燥は良好に行うことができ、50
gの乾燥ゲルを得るのに約48時間の乾燥時間を要し
た。 [評価]得られた粒状乾燥ゲルは、ビーズの平均直径に
おいて60%以下の収縮率であり、収縮していた。そし
て、多孔体としての物性は、見かけ密度が約850kg
/m3であり、BET法による比表面積として約50m2
/g、平均細孔直径として約8nmの値が得られた。上
記の実施例1および実施例2では、乾燥によって収縮の
しない粒状ゲルからなる低密度の多孔体を短時間で作製
することができた。それに対して、比較例1および比較
例2では、収縮しないで低密度の多孔体を作製すること
ができたが、乾燥時間が長くかかった。また、比較例3
では、大きく収縮してしまい、低密度の多孔体を得るこ
とができなかった。
【0027】《実施例3》フェノール樹脂の原料として
レゾルシノールおよびホルムアルデヒド、触媒として炭
酸ナトリウムを、1:2:0.01(モル比)の割合
で、樹脂固形分量が約8重量%となるようにゲル化溶媒
である水に混合して原料混合物を調製した。この混合物
から湿潤ゲルを得るために、約85℃の恒温槽に5日間
入れてフェノール樹脂の湿潤ゲルを得た。この湿潤ゲル
の塊をt−ブチルアルコール中に導入し、撹拌羽根によ
る強制撹拌によって平均直径1mm以下の粒状ゲルを作
製しながら溶媒置換を行った。ついで、実施例1と同様
な条件で粒状ゲルの乾燥を行った。 [評価]得られたフェノール樹脂の粒状乾燥ゲルは、サ
イズの収縮は約85%の収縮率であり、収縮が抑制され
ていた。そして、多孔体としての物性は、みかけ密度が
約130kg/m3であり、BET法による比表面積と
して約800m2/g、平均細孔直径として約12nm
の値が得られた。
【0028】《実施例4》実施例3で作製したフェノー
ル樹脂の粒状乾燥ゲルを、不織布につめて、縦20c
m、横20cm、厚み0.8cmにサンプルを作製し
て、その熱伝導率を評価した。その結果、室温での熱伝
導率は0.018W/mKの結果が得られ、断熱材用の
多孔体として利用できることが示された。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、粒状の
湿潤ゲルを乾燥することによって低密度であり、高い比
表面積の多孔体を製造することができる。その製造方法
において、設備として高圧容器を必要せず、短時間での
乾燥処理を行うことができ、または連続的な処理を行う
ことができるために、生産効率が高い製造プロセスを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾燥工程の説明図を示す。
【図2】本発明の多孔体の製造方法の一実施例を示す。
【図3】本発明の多孔体の製造方法の他の一実施例を示
す。
【符号の説明】
1 粒状湿潤ゲルの貯蔵容器 2 乾燥容器 3 熱供給体 4 ヒータ 5 粒状ゲル 6 粒状乾燥ゲルの貯蔵容器 7 噴射ノズル 8 搬送機 9 冷却器
フロントページの続き Fターム(参考) 4G066 AA22B AA34D AA43D AB02D AB06A AB06D AB18A AB18D AB21D AB23A AC25B AE04B BA09 BA20 BA23 BA24 BA25 BA26 BA38 4G072 AA28 BB05 BB15 CC10 DD01 EE05 GG03 HH30 JJ14 KK17 MM33 PP05 TT01 TT05 TT08 UU11 UU15 UU30

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体状態または固体状態の溶媒を含有す
    る粒状ゲルを、前記溶媒の凝固点より高く、前記ゲルの
    骨格が熱変質する温度未満の温度に加熱された熱供給体
    に接触させて乾燥する工程によって、前記粒状ゲルから
    前記溶媒を気化して乾燥粒状ゲルを得る多孔体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記粒状ゲルの粒径が5mm以下である
    請求項1記載の多孔体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記乾燥ゲルの密度が50〜800kg
    /m3である請求項1または2記載の多孔体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記乾燥ゲルの比表面積が100〜12
    00m2/gである請求項1〜3のいずれかに記載の多
    孔体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記乾燥ゲルの平均孔径が1〜200n
    mである請求項1〜4のいずれかに記載の多孔体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記ゲルの骨格の表面が疎水性である請
    求項1〜5のいずれかに記載の多孔体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記溶媒の表面張力が25mNm-1以下
    である請求項1〜6のいずれかに記載の多孔体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記粒状ゲルが液体状態の溶媒を含有
    し、前記熱供給体の温度が、前記溶媒の沸点より高く、
    前記ゲルの骨格が熱変質する温度未満の温度である請求
    項1記載の多孔体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記乾燥工程を不活性ガス雰囲気下で行
    なう請求項8記載の多孔体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記粒状ゲルが50℃以下の凝固点を
    有する液体状態の溶媒を含有し、前記乾燥工程の前に、
    前記粒状ゲルを前記溶媒の凝固点以下の温度にまで冷却
    して前記溶媒を固化する凍結工程、および固体状態の溶
    媒を含有する前記粒状ゲルの雰囲気圧力を、前記溶媒の
    凝固点における蒸気圧未満の圧力にまで低下する減圧工
    程を含み、ついで、前記粒状ゲルを、50℃より高く前
    記ゲルの骨格が熱変質する温度未満の温度に加熱された
    熱供給体に接触させて乾燥する工程を含む請求項1記載
    の多孔体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記熱供給体の温度が前記溶媒の沸点
    より高い請求項10記載の多孔体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記粒状ゲルを熱供給体に滴下するこ
    とにより接触させる請求項1、8または10記載の多孔
    体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記粒状ゲルを熱供給体に吹き付ける
    ことにより接触させる請求項1、8または10記載の多
    孔体の製造方法。
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