JP2001079922A - 樹脂配向品の連続製造方法 - Google Patents

樹脂配向品の連続製造方法

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JP2001079922A
JP2001079922A JP25911099A JP25911099A JP2001079922A JP 2001079922 A JP2001079922 A JP 2001079922A JP 25911099 A JP25911099 A JP 25911099A JP 25911099 A JP25911099 A JP 25911099A JP 2001079922 A JP2001079922 A JP 2001079922A
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resin
zone
thermal crosslinking
stretching
extruder
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JP25911099A
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English (en)
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Naoki Ueda
直樹 植田
Kotaro Tsuboi
康太郎 坪井
Junichi Yokoyama
順一 横山
Akihiro Ogawa
彰弘 小川
Takehisa Sugaya
武久 菅谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向制御及び厚肉配向品の成形や高速成形が
可能であると共に、外観良好な樹脂配向品の製造方法を
提供する。 【解決手段】 押出機内で原料樹脂と熱架橋剤とを混練
し、この混練物を押出機から熱架橋ゾーン5、延伸ゾー
ン7、冷却ゾーン6を有するダイ2へ供給し、熱架橋ゾ
ーン5で押出機から押し出された混練物中の原料樹脂を
熱架橋させる架橋工程と、架橋工程で得られた架橋樹脂
を延伸ゾーン7において、樹脂の融点以上で少なくとも
1軸以上の配向方向に配向させながら、成形品形状に賦
形する延伸工程と、延伸ゾーン7で賦形した賦形物を冷
却ゾーン6で配向緩和温度以下に冷却する冷却工程とを
備えた樹脂配向品の連続製造方法であって、熱架橋剤の
1分半減期温度を樹脂の融点より0〜80℃高い温度と
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂配向品の連続
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高強度化を狙いとして成形中に樹脂を延
伸させるようにした樹脂配向品の製造方法が、既に特公
平4−55379号公報、特表平5−501993号公
報、特公平2−58093号公報等で開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報等に開示された製造方法には、それぞれ次のような問
題があった。
【0004】〔特公平4−55379号公報記載の製造
方法〕特公平4−55379号公報記載の製造方法にお
いては、ダイの下流側から引抜くことによって延伸を行
うようになっており、ダイマンドレル部で原料管を拡径
することで付与した周方向への配向が軸方向への引抜き
力により緩和されるため、軸方向への優先配向となり、
配向制御の任意性に劣る。
【0005】〔特表平5−501993号公報記載の製
造方法〕特表平5−501993号公報記載の製造方法
においては、成形品の配向状態は、周方向のみへの配向
付与であり、配向制御の任意性が不可能な上、バッチ式
の生産形態であり生産性が低い。
【0006】〔特公平2−58093号公報記載の製造
方法〕特公平2−58093号公報記載の製造方法にお
いては、押出圧力により拡径部へ押し込む方式であり、
引抜き力が不要であるため、配向制御の任意性が高く、
しかも制御の容易性や生産性に優れたものである。しか
しながら、この製造方法の場合、ガラス転移温度以上融
点以下の温度で延伸させるようになっていて、特に結晶
性熱可塑性樹脂ではこの温度領域での弾性率変化が急激
である。
【0007】従って、均一な延伸を達成しようとすれ
ば、樹脂温度分布を均一化させる必要であるが、厚肉品
や高速成形では温度の均一化を達成できない。即ち、厚
肉品の成形や高速成形時の成形性に問題がある。又、こ
の温度領域では弾性率も高いレベルにあるために、必要
な押出圧力が高く、高粘度な樹脂や高倍率な延伸を押出
機で連続的に達成するのも不可能である。
【0008】更に、本出願人は樹脂配向品の製造方法に
ついて、特願平11−112429号により出願してお
り、この特願平11−112429号による製造方法に
おいては、弾性率変化が急激ではない融点以上の温度領
域において、ダイ内の樹脂を延伸し、且つ冷却して配向
を凍結することで連続的に配向品を製造するものである
が、熱架橋のコントロール、延伸の均一性、強度等、実
用上更なる改善が望まれていた。
【0009】即ち、使用する架橋剤の半減期温度が低
く、架橋度が初期の段階で著しく上昇すると、得られる
樹脂配向品の外観が著しく損なわれるため好ましくなか
った。一方、架橋剤の半減期温度が高く、所定の架橋度
に達するためには、架橋ゾーンを長く設定したり、架橋
ゾーンの温度を高温に設定したり、押出量を減少させて
滞留時間を長くさせたりする必要があり、生産性の面か
ら好ましくなかった。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、配向制御及
び厚肉配向品の成形や高速成形が可能であると共に、外
観良好な樹脂配向品の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1記載の本発明に係る樹脂配向品の連
続製造方法は、押出機内で原料樹脂と熱架橋剤とを混練
し、この混練物を押出機から熱架橋ゾーン、延伸ゾー
ン、冷却ゾーンを有するダイへ供給し、熱架橋ゾーンで
押出機から押し出された混練物中の原料樹脂を熱架橋さ
せる架橋工程と、架橋工程で得られた架橋樹脂を延伸ゾ
ーンにおいて、樹脂の融点以上で少なくとも1軸以上の
配向方向に配向させながら、成形品形状に賦形する延伸
工程と、延伸ゾーンで賦形した賦形物を冷却ゾーンで配
向緩和温度以下に冷却する冷却工程とを備えた樹脂配向
品の連続製造方法であって、熱架橋剤の1分半減期温度
が樹脂の融点より0〜80℃高い温度であることを特徴
とするものである。
【0012】又、請求項2記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法は、請求項1記載の樹脂配向品の連続
製造方法において、熱架橋剤がジアルキルパーオキサイ
ド系化合物であることを特徴とするものである。
【0013】又、請求項3記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法は、請求項1又は2に記載の樹脂配向
品の連続製造方法において、原料樹脂100重量部に対
して熱架橋剤が0.01〜5重量部含まれていることを
特徴とするものである。
【0014】又、請求項4記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法は、請求項1、2又は3に記載の樹脂
配向品の連続製造方法において、原料樹脂が架橋度が5
〜70%の架橋樹脂であることを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項1記載の本発明において用いられる
原料樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリ
オレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
メチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステ
ルが挙げ、これらが単独であるいは混合して用いられ
る。
【0016】特に、結晶性熱可塑性樹脂を用いることが
好ましい。結晶性熱可塑性樹脂としては、L−LDPE
(直鎖状低密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリ
エチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HDP
E(高密度ポリエチレン)等のポリエチレン、ランダム
PP(ポリプロピレン)、ホモPP(ポリプロピレ
ン)、ブロックPP(ポリプロピレン)等のポリプロピ
レン、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
オキシメチレン、ポリフェニレンスルファイド、エチレ
ンプロピレンジェン等が挙げられる。
【0017】請求項1記載の製造方法において、配向緩
和温度以下とは、非晶性熱可塑性樹脂の場合、ガラス転
移温度以下を意味し、結晶性熱可塑性樹脂の場合、結晶
化開始温度以下を意味する。即ち、冷却は、延伸された
賦形物を冷却して配向を凍結させるために行われる。
【0018】本発明の製造方法において、熱架橋剤とし
ては、1分半減期温度が樹脂の融点よりも0〜80℃高
いことが必要である。1分半減期温度が樹脂の融点より
も高い温度が0℃未満である場合には、樹脂が十分溶融
していないため、架橋剤の均一な分散が困難であり、架
橋の均一性、延伸の均一性が劣り、発現する力学的強度
の向上が安定的に得難いため好ましくない。一方、1分
半減期温度が樹脂の融点よりも高い温度が80℃を越え
る場合には、延伸までに連続的に十分に架橋を進行させ
ることが困難であるため好ましくない。特に、好適に使
用できる架橋剤の1分半減期温度としては、樹脂の融点
より20〜65℃高い温度である。
【0019】本発明の連続製造方法において、熱架橋剤
としては、特に限定されないが、有機過酸化物の使用が
可能であり、使用する原料樹脂の成形温度や相溶性の観
点から適宜選択することができ、具体的には、シクロヘ
キサンパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサンドデカン、2,2−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)オクタン、2,2−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ブタン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパ
ーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプ
ロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパー
オキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド等が使用できる。
特に架橋剤がジアルキルパーオキサイド系化合物である
ことが好ましい。ジアルキルパーオキサイド系化合物
は、ポリオレフィンに相溶し易く、架橋を効率的に行う
ことが可能であり、好適に使用でき、具体的には、α,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベ
ンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)
ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブ
チルクミルパーオキサイド等である。
【0020】本発明においては、架橋助剤を使用しても
よく、架橋助剤としては、多官能性のもの、即ち、官能
基がビニル基である多官能性モノマーが好適に使用でき
る。
【0021】請求項3記載の発明においては、樹脂10
0重量部に対して架橋剤を0.05〜5重量部添加する
ものであり、架橋剤の添加量が0.05重量部未満では
効果が期待できない恐れがあり、5重量部を越えると樹
脂との相溶性、架橋性の観点から好ましくない。
【0022】請求項4記載の発明においては、架橋樹脂
の架橋度は、5〜70%であり、その理由は、架橋度が
5%未満の場合、融点以上での延伸で分子鎖のすり抜け
が起こり易く、70%を越えると、樹脂の伸度が低下す
るため、高倍率延伸ができなくなる恐れがあるためであ
る。尚、本発明において、架橋度は、以下の式で示され
るゲル分率(%)で表すことができる。
【0023】
【数1】
【0024】尚、上記式において、溶剤抽出後の試料重
量とは、選択した未架橋状態の原料樹脂を溶解可能な溶
剤を用いて試料中に残った未架橋状態の樹脂分を溶解さ
せて、残った不溶分のみの重量である。
【0025】本発明方法において、押出機としては、単
軸押出機、2軸押出機、多軸押出機等が使用可能である
が、本発明に係る製造方法のように押出機中で原料樹脂
と熱架橋剤とを混練する場合には、これらの中でも原料
樹脂を溶融させ、熱架橋剤との混合能力に優れる2軸同
方向回転押出機が好ましい。
【0026】本発明方法においては、樹脂配向品の形状
は特に限定されないが、例えば、パイプ、シートはもと
より断面H形や雨樋等の異形成形品等である。
【0027】又、前後の樹脂流路よりも狭い狭窄部は樹
脂分配ゾーン及び熱架橋ゾーンのいずれに設けられてい
てもよいが、周方向の均一性を考慮すると、狭窄部は熱
架橋ゾーンに設けられるのが好ましい。又、狭窄部の樹
脂流路は螺旋状に設けられていてもよく、押出方向に平
行に設けられていてもよい。
【0028】又、本発明の連続製造方法において、延伸
は、成形品がシートならば幅を拡大し厚みを減少させる
ことによって、成形品がパイプならば、内径を拡大し厚
みを減少させることでどちらか一つ以上の作用により1
軸以上の延伸が達成できる。これらの作用の大小により
延伸倍率は任意に制御可能であり、延伸効果の発現する
面積減少率で5倍以上50倍以下の範囲で選択される。
【0029】本発明においては、原料樹脂としてポリオ
レフィン化合物を使用する場合には適宜添加剤が添加さ
れていても構わない。即ち、酸化防止剤、耐光剤、紫外
線吸収剤、滑剤等、難燃剤、帯電防止剤、等の添加剤
は、所望の物性を得るために適宜用いられる。
【0030】結晶核剤となりうるものを少量添加して、
結晶を微細化して、物性を均一化する補助とすることも
可能である。又、フィラー、顔料を物性の低下をきたさ
ない範囲で用いることが可能である。例えば、ガラス繊
維、カーボン繊維、アスベスト等の繊維状フィラーや、
クルク、マイカ、モンモリナイト、酸化アルミニウム、
等が例示される。
【0031】〔作用〕請求項1記載の本発明に係る樹脂
配向品の連続製造方法においては、熱架橋剤の1分半減
期温度が樹脂の融点より0〜80℃高い温度であるの
で、樹脂への架橋剤の分散が均一となり、架橋が十分に
進行される。
【0032】又、請求項2記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法は、熱架橋剤がジアルキルパーオキサ
イド系化合物であるので、樹脂としてポリオレフィンを
使用した場合には、ポリオレフィンとの相溶性が良好と
なり、架橋を効率的に行うことができる。
【0033】又、請求項3記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法においては、原料樹脂100重量部に
対して熱架橋剤が0.01〜5重量部含まれているの
で、熱架橋剤の樹脂への相溶性、架橋性が良好となり、
架橋を効率的に行うことができる。
【0034】又、請求項4記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法においては、原料樹脂が架橋度が5〜
70%の架橋樹脂であるので、高倍率延伸が可能とな
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は本発明に係る
樹脂配向品の製造方法の一実施態様を示す断面図であ
る。
【0036】図1に示すように、本発明方法において
は、押出機1とダイ2の間の樹脂流路3に計量ポンプ4
を設けている。11は押出機1の原料樹脂投入用のホッ
パー、12は架橋剤投入口、41は計量ポンプ4の駆動
モーター、42は制御盤、43は駆動モーター41の回
転数を設定する回転数設計機、31は計量ポンプ4の上
流側の樹脂流路3に設けられた圧力検出センサー、32
は計量ポンプ4の下流側の樹脂流路3に設けた圧力検出
センサーである。ダイ2は図2に示すように、ダイ本体
21と、マンドレル22とを備えている。
【0037】ダイ本体21は、押出機1から押し出され
る溶融状態の原料樹脂及び架橋剤を供給する樹脂供給口
211と、潤滑剤供給口212とを備え、樹脂供給口2
11側の端部から中央部に向かって小径筒部213が設
けられ、ダイ本体21の出口側から中央部に向かって大
径筒部214が設けられていると共に、小径筒部213
と大径筒部214との間に小径筒部213から大径筒部
214に向かって徐々に拡径する拡径筒部215が設け
られている。
【0038】マンドレル22は、ダイ本体21の小径筒
部213の端部から小径筒部213の略中央部に掛け
て、小径筒部213に水密に嵌合し、ダイ本体21とマ
ンドレル22とを一体化した状態にする嵌合部221
と、小径筒部213の残部との間に小径厚肉の管状をし
た熱架橋ゾーン5を形成する小径軸部222と、ダイ本
体21の大径筒部214との間にほぼ成形しようとする
管の断面形状と同じ断面形状をした冷却ゾーン6を形成
する大径軸部223と、小径軸部222から大径軸部2
23に向かって徐々に拡径し、拡径筒部215との間に
延伸ゾーン7を形成する拡径軸部224とを備えてい
る。
【0039】嵌合部221においては、樹脂供給口21
1に臨む部分から小径軸部222との境界に到る部分の
外周面に、樹脂供給口211から供給される樹脂を熱架
橋ゾーン5へ導く螺旋溝2211が穿設されている。
【0040】又、マンドレル22は、嵌合部221から
小径軸部222に向かって潤滑剤供給路225が穿設さ
れていて、この潤滑剤供給路225が小径軸部222の
外周面及び拡径軸部224の外周面にかけて螺旋状に設
けられた潤滑剤供給溝226に連通している。
【0041】即ち、加圧ポンプ等で潤滑剤が潤滑剤供給
溝226を介して樹脂接触面である小径軸部222及び
拡径軸部224の外周面に供給されるようになってい
る。尚、8は樹脂分配ゾーンである。
【0042】次に、本発明の実施例を説明する。 〔実施例1〕押出機1として日本製鋼所社製の商品名
「TEX30α」、L/D=51、口径32mmを使用
した。ダイ2として次の寸法を備えたものを使用した。 ダイ2の小径軸部222の外径d1:11.8mm ダイ2の小径筒部213の内径D1:34.1mm ダイ2の大径軸部223の外径d2:58.8mm ダイ2の大径筒部214の内径D2:63.0mm
【0043】原料樹脂としての高密度ポリエチレン(密
度0.953、メルトフローレート(MFR)0.0
3、重量平均分子量268000、融点132℃)を押
出機1に投入すると共に、L/D=35の位置から熱架
橋剤としての2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン(日本油脂社製パーヘキサ2
5B、1分半減期温度180℃)を押出機1に高密度ポ
リエチレン100重量部に対して0.15重量部の割合
で添加し、押出機1内で170℃の樹脂温度で高密度ポ
リエチレンと2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサンとを混合混練した後、得られ
た混合物を、ダイ2と押出機1との間に設置された計量
ポンプ4を介してダイ本体21の樹脂供給口211から
熱架橋ゾーン5が220℃、延伸ゾーン7が160℃、
冷却ゾーン6が80℃に設定されたダイ2内に連続的に
供給し、外径63.0mm、内径58.8mmの配向ポ
リエチレン管を連続的に得た。
【0044】又、潤滑剤としてポリエチレングリコール
(平均分子量2000、粘度10.8cSt(100
°))を使用し、この潤滑剤をプランジャーポンプでダ
イ2内に供給し、熱架橋ゾーン5の直前で樹脂の内外面
に行き亘るようにした。尚、押出機1としては、スクリ
ュー軸が上流側から下流側に向かって第1フルフライト
形状部−第1逆フルフライト形状部−第2フルフライト
形状部−第2逆フルフライト形状部を順に備えた押出機
1を使用し、高圧部(第1逆フルフライト形状部)と、
高圧部(第2逆フルフライト形状部)との間に挟まれた
低圧部(第2フルフライト形状部)から熱架橋剤を供給
するようにした。
【0045】〔実施例2〕熱架橋剤を0.1重量部使用
したこと以外は実施例1と同様にして配向ポリエチレン
管を得た。
【0046】〔実施例3〕熱架橋剤を0.05重量部使
用したこと以外は実施例1と同様にして配向ポリエチレ
ン管を得た。
【0047】〔実施例4〕熱架橋剤として、2,5−ジ
メチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシ
ン−3(1分半減期温度194℃)を使用したこと以外
は実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を得た。
【0048】〔比較例1〕熱架橋剤を使用しなかったこ
と以外は実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を得
ようとした。
【0049】〔比較例2〕熱架橋剤として、1,1,
3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド
(メチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3(1分半減期温度247℃)を0.2重量部使
用したこと以外は実施例1と同様にして配向ポリエチレ
ン管を得ようとした。
【0050】〔比較例3〕熱架橋剤として、ベンゾイル
パーオキサイド(1分半減期温度130℃)を0.1重
量部使用したこと以外は実施例1と同様にして配向ポリ
エチレン管を得ようとした。
【0051】〔評価〕実施例1〜4及び比較例1、2で
得られた配向ポリエチレン管のゲル分率、延伸状況、外
観及び比較例3で得ようとした配向ポリエチレン管のゲ
ル分率、延伸状況、外観を表1に示した。
【0052】又、実施例1〜4び比較例1、2で得られ
た配向ポリエチレン管の軸方向、円周方向からJIS
K6774に準拠して試験片を作成し、JIS K71
13に準拠して引張試験を行い、その結果を表1に示し
た。
【0053】
【表1】
【0054】表1から分かるように、本発明の実施例に
おいては、配向ポリエチレン管は良好に架橋され、外観
は良好であった。これに対し、比較例においては、延伸
は不可能であり外観も不良であった。
【0055】以上、本発明の実施の形態を図により説明
したが、本発明の具体的な実施の形態は図示の実施の形
態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない
範囲の設計変更は本発明に含まれる。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の本発明に係る樹脂配向品
の連続製造方法においては、樹脂への架橋剤の分散が均
一となり、架橋が十分に進行されるので、高強度の配向
品を製造することができる。
【0057】又、請求項2記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法は、樹脂としてポリオレフィンを使用
した場合には、ポリオレフィンとの相溶性が良好とな
り、架橋を効率的に行うことができるので、高強度の配
向品を効率的に製造することができる。
【0058】又、請求項3記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法においては、熱架橋剤の樹脂への相溶
性、架橋度が良好となり、架橋を効率的に行うことがで
きるので、高強度の配向品を効率的に製造することがで
きる。
【0059】又、請求項4記載の本発明に係る樹脂配向
品の連続製造方法においては、高倍率延伸が可能となる
ので、高強度の配向品を効率的に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂配向品の連続製造方法の実施態様
を示す説明図。
【図2】ダイを拡大して示す断面図。
【符号の説明】
1 押出機 2 ダイ 21 ダイ本体 211 樹脂供給口 212 潤滑剤供給口 213 小径筒部 214 大径筒部 215 拡径筒部 22 マンドレル 221 嵌合部 222 小径軸部 223 大径軸部 224 拡径軸部 225 潤滑剤供給路 226 潤滑剤供給溝 3 流路 31、32 圧力検出センサー 4 ギヤポンプ(昇圧押し込み装置) 5 熱架橋ゾーン 6 冷却ゾーン 7 延伸ゾーン 8 樹脂分配ゾーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 彰弘 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 (72)発明者 菅谷 武久 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4F207 AA05 AB03 AB07 AG08 AR06 KA01 KA17 KF02 KK45 KK52 KK90 KL05 KL57 KM15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機内で原料樹脂と熱架橋剤とを混練
    し、この混練物を押出機から熱架橋ゾーン、延伸ゾー
    ン、冷却ゾーンを有するダイへ供給し、熱架橋ゾーンで
    押出機から押し出された混練物中の原料樹脂を熱架橋さ
    せる架橋工程と、架橋工程で得られた架橋樹脂を延伸ゾ
    ーンにおいて、樹脂の融点以上で少なくとも1軸以上の
    配向方向に配向させながら、成形品形状に賦形する延伸
    工程と、延伸ゾーンで賦形した賦形物を冷却ゾーンで配
    向緩和温度以下に冷却する冷却工程とを備えた樹脂配向
    品の連続製造方法であって、熱架橋剤の1分半減期温度
    が樹脂の融点より0〜80℃高い温度であることを特徴
    とする樹脂配向品の連続製造方法。
  2. 【請求項2】 熱架橋剤がジアルキルパーオキサイド系
    化合物であることを特徴とする請求項1記載の樹脂配向
    品の連続製造方法。
  3. 【請求項3】 原料樹脂100重量部に対して熱架橋剤
    が0.01〜5重量部含まれていることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の樹脂配向品の連続製造方法。
  4. 【請求項4】 原料樹脂が架橋度が5〜70%の架橋樹
    脂であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の
    樹脂配向品の連続製造方法。
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