JP2002067147A - 配向品の連続製造方法および配向品の連続製造金型 - Google Patents

配向品の連続製造方法および配向品の連続製造金型

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JP2002067147A
JP2002067147A JP2000259603A JP2000259603A JP2002067147A JP 2002067147 A JP2002067147 A JP 2002067147A JP 2000259603 A JP2000259603 A JP 2000259603A JP 2000259603 A JP2000259603 A JP 2000259603A JP 2002067147 A JP2002067147 A JP 2002067147A
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lubricant
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stretching
resin
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Kotaro Tsuboi
康太郎 坪井
Takehisa Sugaya
武久 菅谷
Junichi Yokoyama
順一 横山
Akihiro Ogawa
彰弘 小川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向制御、および、厚肉品の成形や高速成形
が可能であるとともに、潤滑剤を用いても、この潤滑剤
が配向品の肉厚精度に影響を与えるおそれのない配向品
の連続製造方法および配向品の連続製造金型を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 金型内の樹脂流路に供給された熱可塑性
樹脂を少なくとも含有する原料樹脂組成物を、溶融させ
た状態で少なくとも1軸方向以上の配向方向に延伸配向
させて略成形品形状に形成させた延伸体を得る延伸工程
と、収縮を抑止するように前記延伸体を保持しながら冷
却して配向品を得る冷却工程とを備え、延伸工程を行う
際、前記金型内における型面と原料樹脂組成物との界面
に潤滑剤を供給するようにした配向品の連続製造方法に
おいて、少なくとも前記延伸工程から前記冷却工程に到
る間で、前記型面から余剰の潤滑剤を前記型面外に逃が
すようにしたことを特徴とする構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配向品の連続製造
方法および配向品の連続製造金型に関し、詳しくは、肉
厚精度を高めて、配向品の強度や弾性率を向上させるこ
とができる配向品の連続製造方法および配向品の連続製
造金型に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂の高強度化を狙いとして成
形中に樹脂を延伸させるようにした配向品の製造方法
が、既に特公平4−55379号公報、特表平5−50
1993号公報、特公平2−58093号公報等で開示
されている。しかしながら、上記公報に開示された製造
方法には、それぞれつぎのような問題があった。
【0003】〔特公平4−55379号公報の製造方
法〕この製造方法では、ダイ(金型)の下流側から引抜く
ことによって延伸を行うようになっており、ダイマンド
レル部で原料管を拡径することで付与した周方向への配
向が軸方向への引抜き力により緩和されるため、軸方向
への優先配向となり、配向制御の任意性に劣る。
【0004】〔特表平5−501993号公報の製造方
法〕この製造方法では、成形品の配向状態は、周方向の
みへの配向付与であり、配向制御の任意性が不可能な
上、バッチ式の生産形態であり生産性が低い。
【0005】〔特公平2−58093号公報の製造方
法〕この製造方法は、押出圧力により拡径部へ押し込む
方式であり、引抜き力が不要であるため、配向制御の任
意性が高く、しかも制御の容易性や生産性に優れてい
る。しかしながら、この製造方法の場合、ガラス転移温
度以上融点以下の温度で延伸させるようになっていて、
特に結晶性熱可塑性樹脂ではこの温度領域での弾性率変
化が急激である。
【0006】したがって、均一な延伸を達成しようとす
れば、樹脂温度分布を均一化させる必要があるが、厚肉
品や高速成形では温度の均一化を達成できない。すなわ
ち、厚肉品の成形や高速成形時の成形性に問題がある。
また、この温度領域では弾性率も高いレベルにあるため
に、必要な押出圧力が高く、高粘度な樹脂や高倍率な延
伸を押出機で連続的に達成するのも不可能である。
【0007】そこで、本発明の発明者らは、ダイ(押出
成形金型)内で熱可塑性樹脂を架橋させた後、弾性率変
化が急激でない融点以上の温度領域において、押出成形
金型内の熱可塑性樹脂を延伸し且つ冷却して配向を凍結
することで連続的に配向品を製造する方法(特願平11
−112429号)を既に提案している。
【0008】この製造方法は、配向制御、および厚肉品
の成形や高速成形が可能であるとともに、連続的に高粘
度な樹脂を用いた成形や高倍率な延伸を均一に行うこと
ができる。すなわち、連続的に任意に配向を制御して高
強度な成形品を安定して製造することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この製
造方法では、高粘度な樹脂を用いた成形や高倍率な延伸
を均一に行うことを可能とするために、金型(ダイ)内
における型面(マンドレル)と、原料樹脂組成物との界
面に潤滑剤を供給する必要が生じる。一方、延伸体は、
周方向の配向を保持するために、この延伸体の収縮を抑
止するように、延伸体の内径部分をマンドレルで保持し
ながら配向緩和温度以下まで冷却させる必要があるが、
この冷却時に発生する延伸体の収縮応力により、延伸体
を保持しているマンドレルが延伸体により締め付けられ
た状態となってしまう。したがって、潤滑剤は、延伸体
を配向緩和温度以下まで冷却させた配向品(成形品)が
マンドレルから出て行く際に、この成形品とともに流出
せず、マンドレル表面に残ってしまう。この場合、マン
ドレル表面に残った潤滑剤は、延伸工程を行っている出
口付近に溜まり、成形品の肉厚精度を低下させる原因と
なってしまうおそれが生じる。
【0010】そこで、本発明は、このような事情に鑑み
て、配向制御、および、厚肉品の成形や高速成形が可能
であるとともに、潤滑剤を用いても、この潤滑剤が配向
品の肉厚精度に影響を与えるおそれのない配向品の連続
製造方法および配向品の連続製造金型を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる配向
品の連続製造方法(以下、「請求項1の製造方法」と記
す。)は、金型内の樹脂流路に供給された熱可塑性樹脂
を少なくとも含有する原料樹脂組成物を、溶融させた状
態で少なくとも1軸方向以上の配向方向に延伸配向させ
て略成形品形状に形成させた延伸体を得る延伸工程と、
前記延伸体の収縮を抑止するように、延伸体を保持しな
がら冷却して配向品を得る冷却工程とを備え、少なくと
も延伸工程を行う際、前記金型内における型面と原料樹
脂組成物との界面に潤滑剤を供給するようにした配向品
の連続製造方法において、少なくとも前記延伸工程から
前記冷却工程に到るまでの間で、前記型面から余剰の潤
滑剤を前記型面外に逃がすようにしたことを特徴とする
構成とした。
【0012】また、本発明の請求項2に記載の発明にか
かる配向品の連続製造方法(以下、「請求項2の製造方
法」と記す。)は、請求項1に記載の構成に加えて、金
型の型面から金型内側に挿通するように設けた挿通孔か
ら、余剰の潤滑剤を金型内側へ逃がすようにした構成と
した。また、本発明の請求項3に記載の発明にかかる配
向品の連続製造方法(以下、「請求項3の製造方法」と
記す。)は、請求項1または請求項2に記載の構成に加
えて、延伸工程前に、原料樹脂組成物を架橋させる架橋
工程を備えた構成とした。また、本発明の請求項4に記
載の発明にかかる配向品の連続製造方法(以下、「請求
項4の製造方法」と記す。)は、請求項3に記載の構成
に加えて、原料樹脂組成物に熱架橋剤を含有させている
とともに、架橋工程で熱架橋を行うようにした構成とし
た。
【0013】また、本発明の請求項5に記載の発明にか
かる配向品の連続製造方法(以下、「請求項5の製造方
法」と記す。)は、請求項1〜請求項4の何れかに記載
の構成に加えて、熱可塑性樹脂が結晶性熱可塑性樹脂で
ある構成とした。また、本発明の請求項6に記載の発明
にかかる配向品の連続製造方法(以下、「請求項6の製
造方法」と記す。)は、請求項1〜請求項5の何れかに
記載の構成に加えて、熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹
脂である構成とした。また、本発明の請求項7に記載の
発明にかかる配向品の連続製造方法(以下、「請求項7
の製造方法」と記す。)は、請求項1〜請求項6の何れ
かに記載の構成に加えて、熱可塑性樹脂がポリエチレン
である構成とした。
【0014】また、本発明の請求項8に記載の発明にか
かる配向品の連続製造金型(以下、「請求項8の金型」
と記す。)は、金型内の樹脂流路に供給された熱可塑性
樹脂を少なくとも含有する原料樹脂組成物を、溶融させ
た状態で少なくとも1軸方向以上の配向方向に延伸配向
させて略成形品形状をした延伸体を形成させる延伸ゾー
ンと、前記延伸体の収縮を抑止するように、延伸体を保
持しながら冷却して配向品を得る冷却ゾーンとを備え、
少なくとも延伸ゾーンにおける型面と原料樹脂組成物と
の界面に潤滑剤が供給された状態となるように、潤滑剤
を供給する潤滑剤供給口が設けられた配向品の連続製造
金型において、少なくとも前記延伸ゾーンから前記冷却
ゾーンに到るまでの間で、前記型面から余剰の潤滑剤を
前記型面外に逃がすための溝または孔が設けられている
ことを特徴とする構成とした。
【0015】本発明において用いられる熱可塑性樹脂
は、特に限定されないが、たとえば、ポリオレフィン樹
脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタク
リレート、ポリカーボネート、ポリエステルが挙げら
れ、これらが単独であるいは混合して用いられる。この
とき、請求項5の製造方法のように、結晶性熱可塑性樹
脂を用いることや、請求項6の製造方法のように、熱可
塑性樹脂としてポリオレフィン樹脂を用いることが好ま
しい。
【0016】結晶性熱可塑性樹脂としては、L−LDP
E(直鎖状低密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポ
リエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HD
PE(高密度ポリエチレン)等のポリエチレン、ランダ
ムPP(ポリプロピレン)、ホモPP(ポリプロピレ
ン)、ブロックPP(ポリプロピレン)等のポリプロピ
レン、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
オキシメチレン、ポリフェニレンスルファイド、エチレ
ンプロピレンジエン等が挙げられる。この中でも特に請
求項7の製造方法のように、熱可塑性樹脂がポリエチレ
ンであることが好ましい。
【0017】また、本発明において、配向品は、原料樹
脂組成物を少なくとも1軸以上の配向方向に延伸配向さ
せていれば特に限定されないが、たとえば、請求項3の
製造方法のように、延伸工程前に、原料樹脂組成物を架
橋させる架橋工程を備えている構成とすると、より強度
的に優れた配向品を得ることができるため好ましい。
【0018】架橋工程で行う原料樹脂組成物の架橋方法
は、特に限定されないが、たとえば、電子線や紫外線を
照射する方法、熱水架橋、熱架橋などの汎用されている
方法が挙げられる。ただし、厚肉の状態にある原料樹脂
組成物を架橋させるときには、電子線や紫外線を照射さ
せた場合、この原料樹脂組成物の厚肉中央部分まで電子
線や紫外線が透過しにくく、また、熱水架橋を行った場
合も、熱水の浸透速度が遅いことより、熱架橋を行うの
が最も効果的である。なお、架橋工程を行うときは、架
橋工程と、延伸工程との間に、架橋工程を行う際に高温
となった架橋樹脂を延伸させるのに適した温度となるよ
うに樹脂温度を冷却調整するための延伸温度調整工程を
設けることが好ましい。
【0019】また、架橋工程を行うときは、請求項4の
製造方法のように、原料樹脂組成物に熱架橋剤を含有さ
せているとともに、架橋工程で熱架橋を行うようにした
構成をしていると、より熱架橋を容易に行うことができ
るため好ましい。
【0020】熱架橋に使用する熱架橋剤としては、特に
限定されないが、有機過酸化物の使用が可能であり、使
用する熱可塑性樹脂の成形温度や相溶性の観点から適宜
選択することができ、具体的には、ジクミルパーオキサ
イド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イ
ソプロピル)ベンゼン、シクロヘキサンパーオキサイ
ド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ベレレート、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、クミ
ルパーオキシネオデカテート、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイ
ルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルカー
ボネート、t−ブチルパーアセテート、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ブタン、ジ−t−ブチルパー
オキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシマレイン
酸、ジアゾアミノベンゼン、N,N´−ジクロロアゾジ
カーボンアミド、トリクロロペンタジエン、トリクロロ
メタンスルフォクロリド、メチルエチルケトンパーオキ
サイド等が挙げられ、ジクミルパーオキサイド、α,α
´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)
ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、メチルエチルケトンパーオキサイドが好ましく、ジ
クミルパーオキサイド、α,α´−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼンメチルエチルケ
トンパーオキサイドがより好ましい。
【0021】本発明の製造方法において、架橋樹脂の架
橋度は、5%以上70%以下に限定されるが、その理由
は、架橋度が5%未満の場合、融点以上での延伸で分子
鎖のすり抜けが起こり、70%を越えると、樹脂の伸度
が低下するため、高倍率延伸ができなくなる恐れがある
ためである。なお、本発明で架橋度は、JIS K67
69に準拠して以下の式で示されるゲル分率(%)で表
すことができる。
【0022】
【数1】
【0023】なお、上記式において、溶剤抽出後の試料
重量とは、選択した未架橋状態の熱可塑性樹脂を溶解可
能な溶剤を用いて試料中に残った未架橋状態の樹脂分を
溶解させて、残った不溶分のみの重量である。
【0024】また、本発明の製造方法において、延伸工
程により略成形品形状に形成させた延伸体は、配向緩和
温度以下に冷却することが好ましい。ここで、配向緩和
温度以下とは、非晶性熱可塑性樹脂の場合、ガラス転移
温度以下を意味し、結晶性熱可塑性樹脂の場合、結晶化
開始温度以下を意味する。すなわち、冷却は、延伸され
た延伸体を冷却して配向を凍結させるために行われる。
【0025】また、得られる配向品の形状は、特に限定
されず、パイプはもとよりH型や雨樋等の異型成形品を
成形可能な複雑な形状のものも選択することができる。
また、延伸体の収縮を抑止するように、延伸体を保持し
うるとは、延伸体がパイプ形状をしている場合は、その
内径側を保持することいい、延伸体がH型や雨樋などの
凹凸を有する異型成形品形状をしている場合、凹部側方
向を保持することをいう。
【0026】また、本発明における潤滑剤の供給方法と
しては、特に限定されないが、たとえば、(1)熱可塑
性樹脂中へ低分子量の潤滑剤を予め混合しておく方法、
(2)金型の樹脂接触面に潤滑剤を供給する方法が挙げ
られるが、(2)の方法が潤滑効果の安定性や成形品の
長期性能の観点からより好ましい。
【0027】(1)の方法に用いられる潤滑剤として
は、ワックス、オリゴマー等が挙げられる。 (2)の方法に用いられる潤滑剤としては、エチレンオ
リゴマー、シリコーンオイル、ステアリン酸、ポリエチ
レングリコール、流動パラフィン、低融点ポリマー等が
挙げられ、潤滑膜形成の安定性や耐熱性を考慮すると、
ポリエチレングリコールが好ましい。
【0028】潤滑剤を樹脂接触面に供給する方法として
は、金型の樹脂接触面となる部分を少なくとも多孔質材
料で形成し、潤滑剤に圧力をかけて多孔質材料の背面側
から樹脂接触面の表面に向かって滲み出させる方法、マ
ニホールドで潤滑剤を展開し成形品形状に供給する方法
等が挙げられる。潤滑剤を供給する装置としては、金型
内の圧力に抗して潤滑剤を供給できれば特に限定されな
いが、たとえば、プランジャーポンプやダイヤフラムポ
ンプが挙げられる。
【0029】また、本発明の製造方法において、型面か
ら余剰の潤滑剤を型面外へ逃がす方法としては、特に限
定されないが、たとえば、型面における樹脂進行方向に
対して平行となるように溝を設けたり、あるいはスパイ
ラル状の溝を設けたりして、これら溝から潤滑剤を逃が
すようにする方法などが挙げられるが、請求項2の製造
方法のように、金型の型面から金型内側に挿通する挿通
孔を設け、この挿通孔から余剰の潤滑剤を金型内側へ逃
がすようにすると、型面の溝により配向品が傷つくこと
がないため好ましい。
【0030】また、余剰な潤滑剤を型面から逃がす位置
は、余剰な潤滑剤を型面から逃がすことができるのであ
れば、延伸工程から冷却工程に到るまでの間におけるど
の位置に設けられていても構わなく、特に限定されない
が、冷却工程時における延伸体が収縮するまでの段階で
潤滑剤を逃がすようにすると最も効率良く潤滑剤を逃が
すことができるため好ましい。
【0031】また、本発明の連続製造方法において、延
伸は、成形品がシートならば幅を拡大し厚みを減少させ
ることによって、成形品がパイプならば、内径を拡大し
厚みを減少させることでどちらかひとつ以上作用により
1軸以上の延伸が達成できる。これらの作用の大小によ
り延伸倍率は任意に制御可能であり、延伸効果の発現す
る面積減少率で5倍以上50倍以下の範囲で選択され
る。
【0032】金型内へ熱可塑性樹脂を供給する方法とし
ては、連続的に熱を熱可塑性樹脂へ付与できる圧力ポン
プを用いて圧送する方法が挙げられる。このような圧力
ポンプとしては、押出機を用いる方法が最も効率的に好
ましい。
【0033】押出機としては、単軸押出機、2軸押出
機、多軸押出機等が可能であるが、請求項3の製造方法
のように、原料樹脂組成物が熱架橋剤を含有している場
合には、これらの中でも熱可塑性樹脂を溶融させ、熱架
橋剤との混合能力に優れる2軸同方向回転押出機が好ま
しい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は、本発明にか
かる配向品の連続製造金型の1実施形態を示した概略図
である。
【0035】図1に示すように、配向品の連続製造金型
(以下、「金型」とのみ記す。)1は、金型本体2と、
マンドレル3とを備えている。金型本体2は、図1に示
したように、内部に筒状の空間20が形成されており、
樹脂供給口21と、潤滑剤供給口22とが設けられてい
る。
【0036】筒状の空間20は、小径筒部201、拡径
筒部202、大径筒部203からなり、マンドレル3と
の間で樹脂流路4を形成している。小径筒部201は、
金型本体2における樹脂供給口21側の端部から中央部
に向かって設けられている。
【0037】拡径筒部202は、小径筒部201から大
径筒部203に向かって徐々に拡径しながら、小径筒部
201と大径筒部203とを連結している。大径筒部2
03は、成形品となる配向品の外径と略同じ大きさの径
をしており、一端が拡径筒部202と連結しているとと
もに、他端が金型出口25に臨んでいる。
【0038】樹脂供給口21は、後述する押出機から押
し出された溶融させた状態の熱可塑性樹脂と熱架橋剤と
を混練した原料樹脂組成物を金型1内の樹脂流路4に供
給するための供給口となっている。潤滑剤供給口22
は、小径筒部201の略中央位置に設けられており、こ
れ以降の樹脂流路における金型本体2の型面と原料樹脂
組成物との界面に潤滑剤を供給するようになっている。
【0039】マンドレル3は、嵌合部31と、縮径軸部
32と、小径軸部33と、拡径軸部34と、大径軸部3
5とからなるとともに、潤滑剤供給路36、潤滑剤供給
溝37、潤滑剤逃がし孔38、および潤滑剤通路39が
設けられている。嵌合部31は、図1に示したように、
小径筒部201の端部から略中央部にかけて、小径筒部
201と水密に嵌合し、金型本体2とマンドレル3とを
一体化した状態にするようになっている。また、嵌合部
31は、樹脂供給口21に臨む部分から縮径軸部32と
の境界に到る部分の外周面に沿って、樹脂供給口21か
ら供給された原料樹脂組成物を小径筒部201と小径軸
部33との間に分配するための螺旋溝31aが形成され
ている。
【0040】縮径軸部32は、嵌合部31から小径軸部
33に向かって徐々に縮径しながら嵌合部31と小径軸
部33とを連結している。小径軸部33は、小径筒部2
01の嵌合部31と嵌合していない部分との間で原料樹
脂組成物を小径厚肉の管状に形成させるようになってい
る。拡径軸部34は、小径軸部33から大径軸部35に
向かって徐々に拡径しながら小径軸部33と大径軸部3
5とを連結している。
【0041】大径軸部35は、大径筒部203との間で
略成形しようとする管の断面形状と同じ断面形状をした
空間を形成するようになっている。潤滑剤供給路36
は、嵌合部31から小径軸部33にかけての軸内部に穿
設されており、潤滑剤を潤滑剤供給溝37に供給するた
めの通路となっている。潤滑剤供給溝37は、拡径軸部
34の外周面に沿って、らせん状に設けられており、潤
滑剤供給路36と連通している。すなわち、加圧ポンプ
などで加圧された潤滑剤は、潤滑剤供給路を通過して潤
滑剤供給溝37へと送られ、この潤滑剤供給溝37を介
して、原料樹脂組成物との界面を形成する型面となる拡
径軸部34の外周面に供給されるようになっている。
【0042】潤滑剤逃がし孔38は、大径軸部35にお
ける拡径軸部34に臨む側の端部外周面の周方向に沿う
ように設けられており、この拡径軸部34の外周面か
ら、後述する潤滑剤通路39にかけて挿通して設けられ
ている。潤滑剤通路39は、大径軸部35の軸方向中心
部分を空洞化することにより形成されている。すなわ
ち、拡径軸部34から大径軸部35にかけて、これら型
面から余剰の潤滑剤は、潤滑剤逃がし孔38から潤滑剤
通路39へ逃がされるようになっている。
【0043】樹脂流路4は、分配ゾーン50、熱架橋ゾ
ーン51、延伸ゾーン52、冷却ゾーン53のゾーンに
分けることができる。すなわち、分配ゾーン50は、樹
脂供給口21から供給された原料樹脂組成物を熱架橋ゾ
ーン51に分配するゾーンをいい、マンドレル3におけ
る嵌合部31の螺旋溝31aが設けられているゾーンが
これにあたる。
【0044】熱架橋ゾーン51は、分配された原料樹脂
組成物を厚肉筒状に展開すると共に、原料樹脂組成物中
の熱可塑性樹脂を熱架橋させるゾーンをいい、小径筒部
202と縮径軸部32および小径軸部33との間のゾー
ンがこれにあたる。延伸ゾーン52は、熱架橋ゾーン5
1で厚肉筒状に展開した溶融状態の架橋樹脂を拡径軸部
34のテーパによって拡径するとともに、厚みを減少さ
せて少なくとも1軸方向以上の配向方向に延伸配向させ
て、略成形品形状をした延伸体を形成させるゾーンをい
い、拡径筒部203と拡径軸部34との間のゾーンがこ
れにあたる。冷却ゾーン53は、延伸ゾーン52で延伸
させた延伸体の収縮を抑止するように、延伸体を保持し
ながら配向緩和温度以下まで冷却し、配向樹脂を冷却固
化させる成形品である配向品を形成させるゾーンをい
い、大径軸部35が設けられているゾーンがこれにあた
る。
【0045】押出機6は、図4に示したような形で、原
料となる熱可塑性樹脂と架橋剤とを混合した原料樹脂組
成物を金型2へと押出し供給するようになっている。
【0046】つぎに、この金型1を用いた配向品として
の樹脂管を連続的に製造する配向品の連続製造方法の一
実施形態をその工程順に説明する。 (1) 図4に示した押出機6で熱可塑性樹脂としてのポ
リオレフィン化合物を主成分とするポリオレフィン系樹
脂と熱架橋剤とを混合混練して、得られた混練物を溶融
状態にして押出機の先端から樹脂供給口21に連続的に
供給する。
【0047】同時に、潤滑剤供給口22および潤滑剤供
給溝37を介して樹脂接触面である金型本体2の筒状の
空間20を形成する内周面およびマンドレル22の外周
面に熱可塑性樹脂の流動開始温度以上(流動開始温度+
50℃)以下の温度、10/秒以上200/秒以下の剪
断速度での溶融粘度が300poise以上3000p
oise以下の範囲にある熱可塑性樹脂からなる潤滑剤
を滲み出させる。
【0048】(2) 樹脂供給口21に供給された混練物
を、螺旋溝31aを介して分配ゾーン50に送り、厚肉
筒状に展開して、熱架橋ゾーン51に送り、混練物中の
熱可塑性樹脂を熱架橋剤によって5%以上70%以下の
架橋度となるように熱架橋させる。 (3) 熱架橋させた管状の架橋ポリオレフィン樹脂を延
伸可能な温度となるように冷却調整し、延伸ゾーン52
に送り拡径軸部34のテーパによって拡径させるととも
に、厚みを減少させて1軸以上の延伸を達成する。
【0049】(4) 延伸ゾーン52での延伸によって大
径軸部35と大径筒部203との隙間形状に賦形された
延伸体としての管状賦形物を、大径軸部35でこの管状
賦形物の内径側を保持したまま冷却ゾーン53で、配向
緩和温度以下、すなわち、結晶化開始温度以下まで冷却
し、配向樹脂を冷却固化させる。このとき、大径軸部3
5に余剰に溜まった潤滑剤は、潤滑剤逃がし孔38から
潤滑剤通路39へと逃がし、大径軸部35の樹脂接触面
に余剰の潤滑剤が溜まらないようにする。 (5) また、大径軸部35の金型出口25よりも外側に
突出している部分を通過している管状賦形物の周囲に対
して、冷却手段(図示せず)から常温よりも低い温度に
調整された水を吹き付けて、より効率良い冷却を行うよ
うにする。
【0050】このようにして得られた樹脂管は、上述し
たように、溶融状態で延伸を行うようにしたので、樹脂
変形力が大幅に低減できる。そして、ポリオレフィン系
樹脂を架橋させてまず分子鎖間に編目構造を作るように
したので、溶融時でも延伸によって分子配向が確保でき
る。また、2軸架橋延伸により樹脂管を成形するとき、
延伸体としての管状賦形物を連続的に保持したまま、こ
の管状賦形物が配向緩和温度以下になるまで冷却したた
め、冷却を行う際に配向緩和を確実に抑止することがで
き、厚肉精度が優れた配向品としての樹脂管を得ること
ができ、この得られる樹脂管の強度や弾性率を向上させ
ることができる。
【0051】さらに、延伸時に架橋樹脂および延伸樹脂
と金型2の樹脂接触面との間に潤滑剤を常に介在させる
ようにしたので、架橋樹脂と金型2内の樹脂接触面との
間の摩擦抵抗が低くなり、押出圧力の上昇がない。ま
た、管状賦形物を得た後は、型面の余剰の潤滑剤を逃が
すようにしているため、潤滑剤がマンドレル表面に溜ま
り、配向品としての樹脂管の肉厚精度に悪影響を与える
こともない。加えて、5%以上70%以下の架橋度とな
るように熱架橋させるようにしたので、分子鎖のすり抜
けが起こらず、配向性に優れている。
【0052】なお、本発明にかかる配向品の連続製造方
法および配向品の連続金型は、上記実施の形態に限定さ
れない。たとえば、上記実施の形態では、型面(マンド
レル大径軸部の外周面)から、余剰の潤滑剤を型面外に
逃がすために、潤滑剤逃がし孔38および潤滑剤通路3
9を大径軸部35に設けていたが、図2に示したよう
に、マンドレルの軸方向に対して平行な潤滑剤逃がし溝
38aを設けても構わない。また、上記実施の形態で
は、マンドレル外表面と原料樹脂組成物との界面に供給
させる潤滑剤が延伸ゾーン52で供給されるようになっ
ていたが、熱架橋ゾーン51で潤滑剤を供給するように
しても良い。
【0053】
【実施例】以下に、本発明の実施例をより詳しく説明す
る。
【0054】(実施例1)各部の寸法が以下のようにな
っている図1に示すような金型1と、押出機6とを用意
した。 〔金型本体寸法〕 ・小径筒部213の内径:34.1mm ・大径筒部214の内径:63.0mm 〔マンドレル寸法〕 ・小径軸部223の外径:11.8mm ・大径軸部224の外径:58.8mm 〔押出機〕 ・日本製鋼所社製TEX30α、L/D=51、口径3
2mm
【0055】そして、熱可塑性樹脂としての高密度ポリ
エチレン(密度0.953、メルトフローレート(MF
R)0.03、重量平均分子量268000、融点13
2℃)を押出機に投入するとともに、L/D=35の位
置から熱架橋剤としての2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3(日本油脂社製
パーヘキシン25B、193℃半減期時間60秒)を押
出機に高密度ポリエチレン100重量部に対して0.1
重量部の割合で添加し、押出機内で170℃の樹脂温度
で高密度ポリエチレンと2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3とを混合混練し
た。
【0056】得られた混練物を、図*に示したような計
量ポンプ(COREX36/36,Maag社製、21
cc/rev)を介して金型本体21の樹脂供給口21
から熱架橋ゾーン51が220℃、延伸ゾーン52が1
60℃、冷却ゾーン53が80℃に設定された金型1内
に連続的に供給して、配向品として外径63.0mm、
内径58.8mmの配向ポリエチレン管を得た。このと
き、マンドレル3の大径軸部35は、外径58.8m
m、長さ400mmのものを用いるとともに、図1に示
したような潤滑剤逃がし孔38および潤滑剤通路39を
設け、余剰の潤滑剤をマンドレル型面から逃がすように
した。また、金型本体出口の外側に冷却手段(図示せ
ず)を設け、この冷却手段から、大径軸部35に保持さ
れた状態で金型本体出口から出てきた、延伸ゾーン52
で延伸させた延伸体としての管状賦形物の外径側に、1
0℃に温度調節した水を吹き付け効率良い冷却を行うよ
うにした。
【0057】また、押出延伸にあたっては、潤滑剤とし
てポリエチレングリコール(平均分子量2000、粘度
10.8cSt(at100℃)をプランジャーポンプ
で金型内に供給し、熱架橋ゾーンの直前で樹脂の内外面
に行き渡るようにしておいた。
【0058】なお、押出機6としては、スクリュー軸が
上流側から下流側に向かって第一フルフライト形状部−
第一逆フルフライト形状部−第二フルフライト形状部−
第二逆フルフライト形状部を順に備えた押出機を用い、
高圧部(第一逆フルフライト形状部)と、高圧部(第二逆
フルフライト形状部)との間に挟まれた低圧部(第二フ
ルフライト形状部)から2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3を供給するよう
にした。
【0059】(実施例2)マンドレルの大径軸部35に
代えて、図2に示したように、幅0.5mm、深さ0.
5mm、長さ400mmのマンドレルの軸方向に対して
平行な潤滑剤逃がし溝38aがピッチ2mmでマンドレ
ル周方向に設置された大径軸部35Aを用いたことを除
いて、実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を連続
的に得た。
【0060】(比較例1)マンドレルの大径軸部35に
代えて、図3に示したように、潤滑剤を逃がすための手
段を設けていない大径軸部35Bを用いたことを除い
て、実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を連続的
に得た。 (比較例2)比較例1の大径軸部35Bに代えて、この
大径軸部の長さを400mmから50mmのものに代え
たことを除いて、実施例1と同様にして配向ポリエチレ
ン管を連続的に得た。
【0061】上記実施例1、実施例2、比較例1、およ
び比較例2における得られた配向ポリエチレン管のマン
ドレル出口での周方向の降伏強度、肉厚精度を調べて表
1に示した。なお、配向ポリエチレン管の降伏強度につ
いては、得られた配向ポリエチレン管の軸方向および周
方向からJIS K 6774に準拠したダンベル型の
試料を打ち抜き、その後このダンベル型の試料を用い
て、JIS K 7113に準拠して常温下で測定し
た。
【0062】肉厚精度は、得られた配向ポリエチレン管
の周方向を5mmピッチでマイクロメーターにより厚み
測定し以下の式で算出した。
【0063】
【数2】肉厚精度(%)=(最大肉厚−最小肉厚)×1
00/平均肉厚
【0064】
【表1】
【0065】表1の結果より、実施例1、実施例2か
ら、マンドレルに潤滑剤を逃がすための手段を設ける
と、潤滑剤がマンドレル上に溜まって肉厚精度を低下さ
せるという弊害を防ぐことができるということが分か
る。また、比較例2のようにマンドレルの長さを短くす
ると、マンドレルに潤滑剤が溜まって、得られる配向品
の肉厚精度が低下することはないが、延伸体の収縮を抑
止するように、延伸体を保持した状態で配向緩和温度以
下まで冷却することができないため、降伏強度が低下す
ることが分かる。
【0066】
【発明の効果】本発明にかかる配向品の連続製造方法
は、以上のように構成されているので、配向制御、およ
び、厚肉品の成形や高速成形が可能であるとともに、冷
却を行う際に配向緩和を確実に抑止することで、得られ
る配向品の強度や弾性率を向上させることができる。こ
のとき、請求項2の製造方法のように、潤滑剤を金型型
面から金型内側へ逃がすようにすると、たとえば、製造
する配向品が樹脂管の場合、その内径側を傷つけること
がない。特に請求項3の製造方法のように、延伸工程を
行う以前に、原料樹脂組成物を架橋させる架橋工程を備
えるようにすると、より強度的に優れた配向品を得るこ
とができる。また、請求項4の製造方法のように原料樹
脂組成物が熱架橋剤を含有している構成とすると、熱架
橋を効率よく行うことができる。さらに、請求項8の金
型を用いると、本発明の配向品の連続製造方法を容易に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配向品を連続的に製造するのに用いる
金型の概略図である。
【図2】図1に示した金型のマンドレル部分と異なる実
施の形態のマンドレル部分を示した側面図である。
【図3】従来の形状をしているマンドレル部分を示した
側面図である。
【図4】押出機から金型内へ原料樹脂組成物が供給され
る仕組みを示した模式図である。
【符号の説明】
1 金型 2 金型本体 3 マンドレル 38 潤滑剤逃がし孔 50 分配ゾーン 51 熱架橋ゾーン 52 延伸ゾーン 53 冷却ゾーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 彰弘 大阪市北区中崎西2−4−12 積水エンジ ニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4F210 AA03 AA04 AA05 AB03 AB19 AE01 AG08 QA09 QC01 QC05 QD09 QG13 QG18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型内の樹脂流路に供給された熱可塑性樹
    脂を少なくとも含有する原料樹脂組成物を、溶融させた
    状態で少なくとも1軸方向以上の配向方向に延伸配向さ
    せて略成形品形状に形成させた延伸体を得る延伸工程
    と、前記延伸体の収縮を抑止するように、延伸体を保持
    しながら冷却して配向品を得る冷却工程とを備え、少な
    くとも延伸工程を行う際、前記金型内における型面と原
    料樹脂組成物との界面に潤滑剤を供給するようにした配
    向品の連続製造方法において、少なくとも前記延伸工程
    から前記冷却工程に到るまでの間で、前記型面から余剰
    の潤滑剤を前記型面外に逃がすようにしたことを特徴と
    する配向品の連続製造方法。
  2. 【請求項2】金型の型面から金型内側に挿通するように
    設けた挿通孔から、余剰の潤滑剤を金型内側へ逃がすよ
    うにした請求項1に記載の配向品の連続製造方法。
  3. 【請求項3】延伸工程前に、原料樹脂組成物を架橋させ
    る架橋工程を備えた請求項1または請求項2に記載の配
    向品の連続製造方法。
  4. 【請求項4】原料樹脂組成物に熱架橋剤を含有させてい
    るとともに、架橋工程で熱架橋を行うようにした請求項
    3に記載の配向品の連続製造方法。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂が結晶性熱可塑性樹脂である
    請求項1〜請求項4の何れかに記載の配向品の連続製造
    方法。
  6. 【請求項6】熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂である
    請求項1〜請求項5の何れかに記載の配向品の連続製造
    方法。
  7. 【請求項7】熱可塑性樹脂がポリエチレンである請求項
    1〜請求項6の何れかに記載の配向品の連続製造方法。
  8. 【請求項8】金型内の樹脂流路に供給された熱可塑性樹
    脂を少なくとも含有する原料樹脂組成物を、溶融させた
    状態で少なくとも1軸方向以上の配向方向に延伸配向さ
    せて略成形品形状をした延伸体を形成させる延伸ゾーン
    と、前記延伸体の収縮を抑止するように、延伸体を保持
    しながら冷却して配向品を得る冷却ゾーンとを備え、少
    なくとも延伸ゾーンにおける型面と原料樹脂組成物との
    界面に潤滑剤が供給された状態となるように、潤滑剤を
    供給する潤滑剤供給口が設けられた配向品の連続製造金
    型において、少なくとも前記延伸ゾーンから前記冷却ゾ
    ーンに到るまでの間で、前記型面から余剰の潤滑剤を前
    記型面外に逃がすための溝または孔が設けられているこ
    とを特徴とする配向品の連続製造金型。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017115779A1 (ja) * 2015-12-28 2018-08-30 日本ゼオン株式会社 光学積層体及びその製造方法、偏光板及び表示装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2017115779A1 (ja) * 2015-12-28 2018-08-30 日本ゼオン株式会社 光学積層体及びその製造方法、偏光板及び表示装置

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