JP3057615B2 - 超高分子量ポリエチレン被覆鋼管 - Google Patents

超高分子量ポリエチレン被覆鋼管

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超高分子量ポリエチレン
被覆鋼管に関し、特に、耐摩耗性、非粘着性、自己潤滑
性、耐薬品性に優れた超高分子量ポリエチレンからなる
被覆層を有するため、これらの特性を生かして各種用途
に好適な超高分子量ポリエチレン被覆鋼管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地下埋設管、水中、薬品中への配
管、あるいは水道管、ガス管等に用いられる鋼管は、苛
酷な環境に晒され、また安全上、その耐蝕性、電気絶縁
性、耐薬品性、耐久性等が良好であることが要求され
る。そのため、これらの用途に用いられる鋼管は樹脂等
で被覆して保護することが行われている。ところで、超
高分子量ポリエチレンは、耐摩耗性、自己潤滑性、耐薬
品性、電気絶縁性、耐蝕性、非粘着性等の各種特性に優
れている。そこで、この超高分子量ポリエチレンからな
るパイプを製造し、このパイプに鋼管を挿入して鋼管を
被覆することか行われている。この超高分子量ポリエチ
レンからなるパイプは、従来、圧縮成形による方法や超
高分子量ポリエチレンの丸棒を機械研削する方法などに
よって製造されている。また、超高分子量ポリエチレン
製フレキシブルチューブを製造する方法として、超高分
子量ポリエチレンをスクリュー押出機で溶融し、マンド
レルがスクリューの回転に伴って回転するL/Dが5の
チューブダイから溶融押出成形する方法も提案されてい
る。(特公平2−31270号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法によって得られる超高分子量ポリエチレンからなるパ
イプまたはチューブは、例えば、機械研削によるパイプ
では不定長のものが得られないばかりでなく、直径方向
の熱収縮性が十分でない。また、特公平2−31270
号公報に記載の方法は、押出速度の1.1倍以上の引取
速度で引取りながら縮径させるため、得られるチューブ
は熱収縮性を有しないものであった。そのため、長尺鋼
管に経済的に超高分子量ポリエチレンからなるパイプま
たはチューブで被覆された長尺鋼管を経済的に得ること
ができなかった。
【0004】そこで本発明の目的は、耐摩耗性、非粘着
性、自己潤滑性、電気絶縁性、耐蝕性、耐薬品性に優れ
た超高分子量ポリエチレンからなる被覆層を有するた
め、これらの特性を生かして各種用途に好適な超高分子
量ポリエチレン被覆鋼管を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、鋼管と、該鋼管の外側に配設された超高
分子量ポリエチレン収縮パイプを収縮させてなる被覆層
とを有する超高分子量ポリエチレン被覆鋼管であって、
前記超高分子量ポリエチレン収縮パイプが、極限粘度
〔η〕が5.0dl/g以上の超高分子量ポリエチレン
からなり、外径(D)10mm以上、肉厚(t)0.2
mm以上、および外径/肉厚(D/t)の比が10以上
であり、かつ140℃における直径方向の収縮率が10
%以上のものである超高分子量ポリエチレン被覆鋼管
提供するものである。
【0006】
【0007】さらに、前記超高分子量ポリエチレン収縮
パイプが、極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高
分子量ポリエチレンをスクリュー押出機に供給して溶
融、混練し、該スクリュー押出機のスクリューに連結さ
れ、スクリュー押出機のスクリューの回転とともに回転
するインナーダイが内部に配設されてなる、L/D比が
少なくとも10であるダイから、超高分子量ポリエチレ
ンの溶融物を連続して押出して円筒状の粗成形物に成形
した後、該円筒状の粗成形物を、前記インナーダイに連
結されたテーパーコアによって、最大拡径部分の外径が
インナーダイの外径の1.2〜3.0倍になるように拡
径させながら、スクリュー押出機における超高分子量ポ
リエチレンの押出速度の5倍以下の引取速度で引き取る
とともに、テーパーコアのテーパー部において超高分子
量ポリエチレンが冷却固化を開始するようにする工程を
含む方法によって製造されたものであると、好ましい。
【0008】以下、本発明の超高分子量ポリエチレン被
覆鋼管(以下、「被覆鋼管」と略す)について、図1に
示す実施態様に基づいて詳細に説明する。
【0009】本発明の被覆鋼管は、図1に示すように、
鋼管1と該鋼管1の外側を被覆する被覆層2とを有する
ものである。
【0010】鋼管1の材質は、いずれのものでもよく、
特に制限されない。例えば、炭素鋼、鋳鋼、あるいはス
テンレス鋼、クロム鋼等の特殊鋼、銅合金、軽合金など
が挙げられる。
【0011】被覆層2は、超高分子量ポリエチレン収縮
パイプを収縮させてなるものであり、通常、肉厚が0.
2〜5mm程度、好ましくは0.5〜3.0mm程度の
ものである。
【0012】本発明の被覆鋼管の製造は、例えば、鋼管
2を超高分子量ポリエチレン収縮パイプ内に挿入した
後、加熱して超高分子量ポリエチレン収縮パイプを熱収
縮させて、鋼管の外周面に超高分子量ポリエチレン収縮
パイプを密着させることにより行うことかできる。熱収
縮させるための加熱温度は、通常、100〜160℃程
度、好ましくは120〜140℃程度である。この超高
分子量ポリエチレン収縮パイプによる被覆において、予
め鋼管の外面を粗面にしておくと、収縮パイプと鋼管の
接触界面における滑り抵抗を向上させることができるた
め、好ましい。
【0013】また、このとき、予め、鋼管の外周面に接
着性樹脂を介在させてから、超高分子量ポリエチレン収
縮パイプを熱収縮させると、被覆層と鋼管の界面の接着
強度が良好な被覆鋼管を得ることができるため、好まし
い。この方法は、ロール、鋼管等の筒状体の外面に接着
性樹脂の粉末あるいはフィルムを予め熱融着させること
によって行うことができる。用いられる接着性樹脂とし
ては、例えば、アドマーNE060(三井石油化学工業
株式会社製、商品名)等が挙げられ、また、これらの変
性物も挙げられる。
【0014】以上の熱収縮における加熱は、例えば、エ
アーオーブンによる加熱、液体熱媒槽による加熱、火炎
による加熱等の方法にしたがって、行うことができる。
【0015】本発明の被覆鋼管の被覆層に用いられる超
高分子量ポリエチレン収縮パイプは、極限粘度〔η〕が
5.0dl/g以上の超高分子量ポリエチレンからな
り、外径(D)10mm以上、肉厚(t)0.2mm以
上、好ましくは0.5〜3mmであり、および外径/肉
厚(D/t)の比が10以上、好ましくは15〜150
のものであり、かつ140℃における直径方向の収縮率
が10%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましく
40〜150%のものである。本発明においては、こ
の超高分子量ポリエチレン収縮パイプを被覆層に用いる
ことにより、鋼管と被覆層との密着性、鋼管の耐蝕性、
耐薬品性、耐摩耗性等に優れた被覆鋼管を得ることがで
きる。
【0016】この超高分子量ポリエチレン収縮パイプの
製造は、例えば、極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上
の超高分子量ポリエチレンをスクリュー押出機に供給し
て溶融、混練し、該スクリュー押出機のスクリューに連
結され、スクリュー押出機のスクリューの回転とともに
回転するインナーダイが内部に配設されてなる、L/D
比が少なくとも10であるダイから、超高分子量ポリエ
チレンの溶融物を連続して押出して円筒状の粗成形物に
成形した後、該円筒状の粗成形物を、前記インナーダイ
に連結されたテーパーコアによって、最大拡径部分の外
径がインナーダイの外径の1.2〜3.0倍になるよう
に拡径させながら、スクリュー押出機における超高分子
量ポリエチレンの押出速度の5倍以下の引取速度で引き
取るとともに、テーパーコアのテーパー部において超高
分子量ポリエチレンが冷却固化を開始するようにする工
程を含む方法によって行うことができる。
【0017】本発明の被覆鋼管において用いられる超高
分子量ポリエチレン収縮パイプの素材である超高分子量
ポリエチレンは、エチレンを主成分とするものであり、
例えば、エチレンの単独重合体、エチレンを主成分とし
エチレンと該エチレンと共重合可能な単量体との共重合
体などが挙げられる。このエチレンと共重合可能な単量
体としては、例えば、炭素数3以上のα−オレフィンな
どが挙げられる。前記炭素数3以上のα−オレフィンの
具体例としては、プロピレン、1−ブテン、イソブテ
ン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチ
ル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−
オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセ
ン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコ
セン等が挙げられる。
【0018】また、この超高分子量ポリエチレンには、
必要に応じて各種の安定剤、顔料等を配合してもよい。
【0019】次に、この製造方法について、図2〜4に
示す超高分子量ポリエチレン収縮パイプの製造装置の実
施態様に基づいて詳細に説明する。
【0020】図2に示す超高分子量ポリエチレン収縮パ
イプの製造装置は、基本的に、スクリュー押出機3と、
該スクリュー押出機3に装着されたダイ4と、ダイ4に
連設されたテーパーコア5とを有するものである。
【0021】スクリュー押出機3は、図3に示すとお
り、溝付シリンダー6と、該溝付シリンダー6に内挿さ
れたスクリュー7とを有し、さらに原料である超高分子
量ポリエチレンを供給するホッパー8を有するものであ
る。
【0022】溝付シリンダー6の内径は、所望の外径の
収縮パイプが得られるように適宜選択される。また、ス
クリュー7は圧縮比1〜2.5、好ましくは圧縮比1.
3〜2.0のものが用いられる。このスクリューの有効
長さ(L/D)は、通常、20〜28程度である。スク
リューの圧縮部長さは、有効長さ(L/D)の25〜8
0%程度てある。また、スクリューフライトピッチは、
通常、0.4〜0.8程度である。このスクリュー7の
回転数は、通常、10〜30r.p.m.程度である。
また、ホッパー8は、原料が粉体である場合に、原料の
落込み不良が防止できる点で、二段ホッパーが好まし
い。
【0023】このスクリュー押出機3の周壁には、供給
される超高分子量ポリエチレンを溶融するために、加熱
バレル9が配設され、また、その加熱温度を調節するた
めに、水冷バレル10が配設されている。このスクリュ
ー押出機3における加熱温度は、通常、超高分子量ポリ
エチレンの融点以上340℃以下の温度、好ましくは1
60〜330℃に調節される。
【0024】このスクリュー押出機3に装着されるダイ
4は、インナーダイ11とアウターダイ12とから構成
され、アウターダイ12内にインナーダイ11が内挿さ
れている。インナーダイ11はスクリュー押出機3のス
クリュー7の先端13に連結され、スクリュー7の回転
とともに回転する。また、アウターダイ12は、スクリ
ュー押出機3の加熱バレル9の先端14に装着される。
このダイ4は、L/D比が少なくとも10、好ましくは
20〜50であるものである。また、インナーダイ11
は、スクリュー7とともに回転するので、超高分子量ポ
リエチレンとの滑りをよくするために、表面にフッ素樹
脂を被覆したものが好ましい。このダイ4の外周壁に
は、ダイ4中を移動する超高分子量ポリエチレンの温度
を調節するために、電熱ヒーター15が配設されてい
る。このダイ4における加熱温度は、通常、160〜2
50℃程度に調節される。
【0025】本発明の製造装置において、ダイ4のイン
ナーダイ11には、図4に拡大図を示すテーパーコア5
が連設されている。テーパーコア5は、インナーダイ1
1の先端17に連結されているシャフト18と、該シャ
フト18に遊嵌されているテーパー成形部材19とを有
する。インナーダイ11の先端17に連結されたシャフ
ト18は、スクリュー7に連結されているインナーダイ
11とともに回転する。このシャフト18の外径は、通
常、インナーダイの外径よりも細く、また、長さは、通
常、10〜50cm程度である。
【0026】またテーパー成形部材19は、軸受20に
よりシャフト18に遊嵌され、シャフト18と同調して
回転しないようにシャフト18に装着されている。この
テーパー成形部材19は、ダイ4から押し出された粗成
形物を有効に拡径することができ、またこの拡径に際し
ての摩擦抵抗を成形を容易に行うことができる範囲に止
めることができる点で、シャフト18の軸方向に対し
て、通常、5〜50度、好ましくは10〜30度の角度
に傾斜して形成されたテーパー部21と該テーパー部2
1に連接する円筒状部22とを有する。
【0027】このテーパー成形部材19のテーパー部2
1と円筒状部22の表面に、テフロン等のフッ素樹脂に
よるコーティングを施しておくと、超高分子量ポリエチ
レン成形物との摩擦係数が低減し、成形を円滑に行うこ
とができるため、好ましい。
【0028】このテーパー成形部材19において、軸方
向におけるテーパー部21/円筒状部22の長さの比
は、通常、0.2〜1程度、好ましくは0.3〜0.7
程度に形成される。また、円筒状部22の外径は、その
最大外径が少なくとも前記インナーダイの直径の1.2
〜3.0倍であり、好ましくは前記インナーダイの直径
の1.5〜3.0倍、さらに好ましくは1.7〜2.5
倍である。
【0029】本発明の方法は、この製造装置において、
まず極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分子量
ポリエチレンをスクリュー押出機3に供給して溶融、混
練し、ダイ4から超高分子量ポリエチレンの溶融物を連
続して押出して円筒状の粗成形物に成形した後、適正な
肉厚の良好な収縮パイプが得られる点で、テーパーコア
5によって最大拡径部の内径がダイ4のインナーダイ1
1の外径の1.2〜3.0倍、好ましくは1.5〜3.
0倍、さらに好ましくは1.7〜2.5倍になるように
拡径させる。拡径されて形成された収縮パイプは、冷却
槽23にて冷却されながら、引取機24によって引き取
られる。この引取機24の引取速度は、長手方向の収縮
率が適正な範囲にある超高分子量ポリエチレン収縮パイ
プが得られる点で、スクリュー押出機における超高分子
量ポリエチレンの押出速度の5倍以下、好ましくは1.
1〜5倍、さらに好ましくは2〜3倍である。この引取
機24としては、例えば、ロール式、キャタピラ式、ベ
ルト式等が挙げられる。
【0030】また、収縮率が大きい超高分子量ポリエチ
レン収縮パイプが得られる点で、テーパーコア5のテー
パー部21、好ましくはテーパー部21の中間より細い
部位において、超高分子量ポリエチレンが冷却固化を開
始するように調整するのが望ましい。この超高分子量ポ
リエチレン収縮パイプの冷却固化の開始の調整は、スク
リュー押出機の押出速度、テーパーコアの位置、あるい
は冷却空気の吹き付けリングの設置位置等を調整するこ
とによって行うことができる。
【0031】引取機24により引き取られて形成された
本発明の超高分子量ポリエチレン収縮パイプは、切断機
25により、適宜切断される。この切断機25として
は、例えば、丸鋸式等の自動切断機が挙げられる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げ、本発明を詳細
に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、こ
れらの実施例に何ら制約されるものではない。
【0033】(実施例1)図2に示す収縮パイプの製造
装置と同じ構成を有し、各部の仕様が下記のとおりであ
る装置を用いて超高分子量ポリエチレン収縮パイプを製
造した。 押出機:スクリュー外径 30mmφ スクリュー有効長さ(L/D) 22 フライトピッチ 18mm スクリュー圧縮比 1.8 ダイ:ダイ長さ 750mm ダイ出口におけるアウターダイ外径 20mmφ ダイ有効長さ(L/D) 37.5 インナーダイ外径 15mmφ インナーダイ先端に連結されたテーパーコア:アルミニ
ウム金属で一体成形されたテーパー部と円筒状部とを有
し、表面がテフロンコーティングされている。 テーパー部 最大径 30mmφ 長さ 50mm 円筒状部 外径 30mmφ 長さ 80mm さらに、この装置は、樹脂の粗成形物を冷却するエアー
リング、冷却水槽、ロール式引取機、パイプ切断機を有
する。
【0034】この装置に、超高分子量ポリエチレン
(〔η〕:15.1dl/g、融点:136℃、嵩比
重:0.43g/cc)の粉末樹脂を供給し、水冷バレ
ル(C1 )、および3ゾーン(C2 ,C3 ,C4 )に分
けた加熱バレルにおける温度を、それぞれ20℃、29
0℃、330℃および330℃に調整し、また3ゾーン
(D 1 ,D2 ,D3 )に分けたダイの温度をそれぞれ2
30℃、180℃および170℃にし、スクリュー回転
数12rpm、押出速度18cm/minで粗成形物を
押出成形した。ダイ出口において、押出される円筒状の
粗成形物を押出方向にナイフで切開しながら冷却水槽を
通し、30cm/minの速度で回転するロールを備え
るロール式引取機に誘導した後、ナイフによる切開を止
めて、テーパーコアのテーパー部によって粗成形物を拡
径し、エアーリングから冷却用空気を吹き付け、この冷
却空気の風量を調節して粗成形物の冷却固化がテーパー
部の中間で開始されるように調整し、外径31.0mm
φおよび内径29.5mmφの膨比(内径比)1.97
倍、140℃における直径方向の熱収縮率45%の超高
分子量ポリエチレン製収縮パイプを製造した。
【0035】次に、超高分子量ポリエチレン製収縮パイ
プを1.7mの長さにとり、この超高分子量ポリエチレ
ン製収縮パイプの内部に外径27.2mmφの配管用炭
素鋼製鋼管(長さ1.5m)を挿入した後、140℃の
エアーオーブンで1時間加熱した。その後、エアーオー
ブンから取り出し、室温で40分間冷却して、超高分子
量ポリエチレン被覆鋼管を得た。得られた超高分子量ポ
リエチレン被覆鋼管における超高分子量ポリエチレン被
覆層の厚さは0.83mmであった。
【0036】
【発明の効果】本発明の被覆鋼管は、耐摩耗性、自己潤
滑性、耐蝕性、電気絶縁性、耐薬品性等に優れた超高分
子量ポリエチレンからなる被覆層を有するため、耐スト
レスクラック性、耐久性、耐薬品性、耐摩耗性、電気絶
縁性に優れ、また、超高分子量ポリエチレンは非粘着性
であるため、取扱上の作業性にも優れるものである。そ
のため、本発明の被覆鋼管は、これらの優れた特性を生
かして、各種用途に好適に用いることができるものであ
る。例えば、地下埋設管、水中や薬品中への配管、水道
管、ガス管等の用途に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の超高分子量ポリエチレン収縮パイプ
により被覆された鋼管の一実施態様を説明する図。
【図2】 超高分子量ポリエチレン収縮パイプの製造装
置の主要部を説明する模式断面図。
【図3】 超高分子量ポリエチレン収縮パイプの製造装
置の主要部を説明する図。
【図4】 超高分子量ポリエチレン異型パイプの製造装
置のテーパーコアを説明する図。
【符号の説明】
1 鋼管 2 被覆層 3 スクリュー押出機 4 ダイ 5 テーパーコア 6 溝付シリンダー 7 スクリュー 8 ホッパー 9 加熱バレル 10 水冷バレル 11 インナーダイ 12 アウターダイ 13 スクリュー6の先端 14 加熱バレル9の先端 17 インナーダイ11の先端 18 シャフト 19 テーパー成形部材 20 軸受 21 テーパー部 22 円筒状部 23 冷却槽 24 引取機 25 切断機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−53829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 103 B29C 63/42 B32B 1/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管と、該鋼管の外側に配設された超高
    分子量ポリエチレン収縮パイプを収縮させてなる被覆層
    とを有する超高分子量ポリエチレン被覆鋼管であって、 前記超高分子量ポリエチレン収縮パイプが、極限粘度
    〔η〕が5.0dl/g以上の超高分子量ポリエチレン
    からなり、外径(D)10mm以上、肉厚(t)0.2
    mm以上、および外径/肉厚(D/t)の比が10以上
    であり、かつ140℃における直径方向の収縮率が10
    %以上のものである 超高分子量ポリエチレン被覆鋼管。
  2. 【請求項2】 前記超高分子量ポリエチレン収縮パイプ
    が、 極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分子量ポリ
    エチレンをスクリュー押出機に供給して溶融、混練し、 該スクリュー押出機のスクリューに連結され、スクリュ
    ー押出機のスクリューの回転とともに回転するインナー
    ダイが内部に配設されてなる、L/D比が少なくとも1
    0であるダイから、超高分子量ポリエチレンの溶融物を
    連続して押出して円筒状の粗成形物に成形した後、 該円筒状の粗成形物を、前記インナーダイに連結された
    テーパーコアによって、最大拡径部分の外径がインナー
    ダイの外径の1.2〜3.0倍になるように拡径させな
    がら、スクリュー押出機における超高分子量ポリエチレ
    ンの押出速度の5倍以下の引取速度で引き取るととも
    に、テーパーコアのテーパー部において超高分子量ポリ
    エチレンが冷却固化を開始するようにする工程を含む方
    法によって製造されたものである請求項に記載の超高
    分子量ポリエチレン被覆鋼管。
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