JPH0516298A - 超高分子量ポリエチレン被覆ロール - Google Patents

超高分子量ポリエチレン被覆ロール

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JPH0516298A
JPH0516298A JP17503291A JP17503291A JPH0516298A JP H0516298 A JPH0516298 A JP H0516298A JP 17503291 A JP17503291 A JP 17503291A JP 17503291 A JP17503291 A JP 17503291A JP H0516298 A JPH0516298 A JP H0516298A
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JP
Japan
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weight polyethylene
molecular weight
ultra
high molecular
outer diameter
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Application number
JP17503291A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shiraki
木 武 白
Iwatoshi Suzuki
木 岩 俊 鈴
Kunie Hiroshige
重 国 衛 広
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐摩耗性、非粘着性、自己潤滑性、耐薬品性
に優れた超高分子量ポリエチレンからなる被覆層2を有
するため、これらの特性を生かして各種用途に好適なロ
ール。 【構成】 芯材1と、該芯材1の外側を超高分子量ポリ
エチレン収縮パイプを収縮させてなる被覆層2とを有す
る超高分子量ポリエチレン収縮パイプにより被覆された
ロール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超高分子量ポリエチレン
被覆ロールに関し、特に、耐摩耗性、非粘着性、自己潤
滑性、耐薬品性に優れた超高分子量ポリエチレンからな
る被覆層を有するため、これらの特性を生かして各種用
途に好適なロールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、抄紙機、印刷機、新聞印刷機、フ
ァックス、写真現像機等の部品、あるいは搬送用ローラ
ー、ゴムローラー等として用いられるロールは、通常、
金属、ゴム、樹脂等からなるものである。このロール
は、耐摩耗性、非粘着性、耐薬品性等の各種特性に優れ
ることが要求されるため、外周面をフッ素樹脂等の樹脂
で被覆することが行われる。ところで、超高分子量ポリ
エチレンは、耐摩耗性、自己潤滑性、耐薬品性等に優れ
ており、この特性を利用してロールの外周面を被覆して
耐候性、耐薬品性、耐久性等を付与するために、このロ
ールを超高分子量ポリエチレン収縮パイプに内挿した
後、この収縮パイプを収縮させて被覆することが行われ
ている。この超高分子量ポリエチレンからなるパイプの
製造は、圧縮成形による方法や超高分子量ポリエチレン
の丸棒を機械研削する方法などによって行われている。
また、超高分子量ポリエチレン製フレキシブルチューブ
を製造する方法として、超高分子量ポリエチレンをスク
リュー押出機で溶融し、マンドレルがスクリューの回転
に伴って回転するL/Dが5のチューブダイから溶融押
出成形する方法が提案されている。(特公平2−312
70号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法によって得られる超高分子量ポリエチレンからなるパ
イプまたはチューブは、熱収縮性を有しないため、この
従来の超高分子量ポリエチレンからなるパイプまたはチ
ューブで被覆されたロールの製造は、超高分子量ポリエ
チレンからなるパイプまたはチューブにロールを圧入す
ることによりおこなわれている。そのため、長尺ロール
を超高分子量ポリエチレンで被覆した被覆ロールを得る
ことは困難であった。また、従来の超高分子量ポリエチ
レンからなるパイプまたはチューブで被覆されたロール
は、高温下では超高分子量ポリエチレンパイプまたはチ
ューブが膨張してロールから剥離してしまうという問題
があった。
【0004】そこで本発明の目的は、耐摩耗性、非粘着
性、自己潤滑性、耐薬品性に優れた超高分子量ポリエチ
レンからなる被覆層を有するため、これらの特性を生か
して各種用途に好適な超高分子量ポリエチレン被覆ロー
ルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、芯材と、該芯材の外側に配設された超高
分子量ポリエチレン収縮パイプを収縮させてなる被覆層
とを有する超高分子量ポリエチレン被覆ロールを提供す
るものである。
【0006】また、前記超高分子量ポリエチレン収縮パ
イプが、極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分
子量ポリエチレンからなり、外径(D)10mm以上、
肉厚(t)0.2mm以上、および外径/肉厚(D/
t)の比が10以上であり、かつ140℃における直径
方向の収縮率が10%以上のものであると、好ましい。
【0007】さらに、前記超高分子量ポリエチレン収縮
パイプが、極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高
分子量ポリエチレンをスクリュー押出機に供給して溶
融、混練し、該スクリュー押出機のスクリューに連結さ
れ、スクリュー押出機のスクリューの回転とともに回転
するインナーダイが内部に配設されてなる、L/D比が
少なくとも10であるダイから、超高分子量ポリエチレ
ンの溶融物を連続して押出して円筒状の粗成形物に成形
した後、該円筒状の粗成形物を、前記インナーダイに連
結されたテーパーコアによって、最大拡径部分の外径が
インナーダイの外径の1.2〜3.0倍になるように拡
径させながら、スクリュー押出機における超高分子量ポ
リエチレンの押出速度の5倍以下の引取速度で引き取る
とともに、テーパーコアのテーパー部において超高分子
量ポリエチレンが冷却固化を開始するようにする工程を
含む方法によって製造されたものであると、好ましい。
【0008】以下、本発明の超高分子量ポリエチレン被
覆ロール(以下、「被覆ロール」と略す)について、図
1に示す実施態様に基づいて詳細に説明する。
【0009】本発明の被覆ロールは、図1に示すよう
に、芯材1と該芯材1の外側を被覆する被覆層2とを有
するものである。
【0010】芯材1の材質は、この種のロールに用いら
れるものならば、いずれのものでもよく、特に制限され
ない。例えば、炭素鋼(軟鋼、硬鋼)、鋳鋼、あるいは
ステンレス鋼、クロム鋼等の特殊鋼、銅合金、軽合金な
どの金属、ポリオノシメチレン、ポリアミド等の熱可塑
性樹脂、フェノール樹脂、メラミン等樹脂の熱硬化性樹
脂などの樹脂、あるいは天然ゴム、あるいはスチレン−
ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−α−オレフィ
ン共重合体ゴム等の合成ゴムなどのゴムが挙げられる。
【0011】被覆層2は、超高分子量ポリエチレン収縮
パイプを収縮させてなるものであり、通常、肉厚0.2
〜3mm程度、好ましくは0.5〜2mm程度に形成さ
れるものである。
【0012】本発明の被覆ロールの製造は、例えば、芯
材2を超高分子量ポリエチレン収縮パイプ内に挿入した
後、加熱して超高分子量ポリエチレン収縮パイプを熱収
縮させて、芯材の外周面に超高分子量ポリエチレン収縮
パイプを密着させることにより行うことかできる。熱収
縮させるための加熱温度は、通常、100〜160℃程
度、好ましくは140〜160℃程度である。この超高
分子量ポリエチレン収縮パイプによる被覆において、予
め芯材の外面を粗面にしておくと、収縮パイプ内に芯材
を挿入するときに、収縮パイプと芯材の接触界面におけ
る滑り抵抗を小さくすることができる。また、収縮パイ
プが熱収縮して形成される被覆層と芯材との界面の接着
強度が向上するため、好ましい。
【0013】また、このとき、予め、芯材の外周面に接
着性樹脂を介在させてから、超高分子量ポリエチレン収
縮パイプを熱収縮させると、被覆層と芯材の界面の接着
強度が飛躍的に向上した被覆ロールを得ることができる
ため、好ましい。この方法は、ロール、鋼管等の筒状体
の外面に接着性樹脂の粉末あるいはフィルムを予め熱融
着させることによって行うことができる。用いられる接
着性樹脂としては、例えば、アドマーNE060(三井
石油化学工業株式会社製、商品名)等が挙げられ、ま
た、これらの変性物も挙げられる。
【0014】さらに、芯材の材質がゴムである場合に
は、予め、芯材のゴム中に加硫剤を配合しておき、芯材
を超高分子量ポリエチレン収縮パイプ内に挿入した後、
加熱して超高分子量ポリエチレン収縮パイプを熱収縮さ
せるとともに、加硫剤によりゴムと超高分子量ポリエチ
レンとを加硫接着させれば、被覆層と芯材の界面におけ
る接着強度が強固な被覆ロールを得ることができるた
め、好ましい。
【0015】用いられる加硫剤としては、例えば、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等
の有機過酸化物、イオウなどが挙げられ、また、加硫接
着のための加熱温度は、通常、140〜200℃程度、
好ましくは150〜170℃程度である。
【0016】以上の熱収縮あるいは加硫接着における加
熱方法は、特に限定されず、例えば、オーブンによる加
熱、遠赤外線による加熱等の方法にしたがって、行うこ
とができる。
【0017】本発明の被覆ロールの被覆層に用いられる
超高分子量ポリエチレン収縮パイプは、極限粘度〔η〕
が5.0dl/g以上の超高分子量ポリエチレンからな
り、外径(D)10mm以上、肉厚(t)0.2mm以
上、好ましくは0.5〜2mmであり、および外径/肉
厚(D/t)の比が10以上、好ましくは30〜80の
ものであり、かつ140℃における直径方向の収縮率が
10%以上、好ましくは20%以上、さらに40〜90
%のものが好ましい。本発明においては、この超高分子
量ポリエチレン収縮パイプを被覆層に用いることによ
り、耐摩耗性、非粘着性、自己潤滑性、耐薬品性等に優
れた被覆ロールを得ることができる。
【0018】この超高分子量ポリエチレン収縮パイプの
製造は、例えば、極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上
の超高分子量ポリエチレンをスクリュー押出機に供給し
て溶融、混練し、該スクリュー押出機のスクリューに連
結され、スクリュー押出機のスクリューの回転とともに
回転するインナーダイが内部に配設されてなる、L/D
比が少なくとも10であるダイから、超高分子量ポリエ
チレンの溶融物を連続して押出して円筒状の粗成形物に
成形した後、該円筒状の粗成形物を、前記インナーダイ
に連結されたテーパーコアによって、最大拡径部分の外
径がインナーダイの外径の1.2〜3.0倍になるよう
に拡径させながら、スクリュー押出機における超高分子
量ポリエチレンの押出速度の5倍以下の引取速度で引き
取るとともに、テーパーコアのテーパー部において超高
分子量ポリエチレンが冷却固化を開始するようにする工
程を含む方法によって行うことができる。
【0019】本発明の被覆ロールにおいて用いられる超
高分子量ポリエチレン収縮パイプの素材である超高分子
量ポリエチレンは、エチレンを主成分とするものであ
り、例えば、エチレンの単独重合体、エチレンを主成分
としエチレンと該エチレンと共重合可能な単量体との共
重合体などが挙げられる。このエチレンと共重合可能な
単量体としては、例えば、炭素数3以上のα−オレフィ
ンなどが挙げられる。前記炭素数3以上のα−オレフィ
ンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、イソブ
テン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1
−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデ
セン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイ
コセン等が挙げられる。
【0020】また、この超高分子量ポリエチレンには、
必要に応じて各種の添加剤を配合してもよい。この添加
剤としては、例えば、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防
止剤、無機充填剤、着色剤等が挙げられる。
【0021】次に、この製造方法について、図2〜4に
示す超高分子量ポリエチレン収縮パイプの製造装置の実
施態様に基づいて詳細に説明する。
【0022】図2に示す超高分子量ポリエチレン収縮パ
イプの製造装置は、基本的に、スクリュー押出機3と、
該スクリュー押出機3に装着されたダイ4と、ダイ4に
連設されたテーパーコア5とを有するものである。
【0023】スクリュー押出機3は、図2に示すとお
り、溝付シリンダー6と、該溝付シリンダー6に内挿さ
れたスクリュー7とを有し、さらに原料である超高分子
量ポリエチレンを供給するホッパー8を有するものであ
る。
【0024】溝付シリンダー6の内径は、所望の外径の
収縮パイプが得られるように適宜選択される。また、ス
クリュー7は圧縮比1〜2.5、好ましくは圧縮比1.
3〜2.0のものが用いられる。このスクリューの有効
長さ(L/D)は、通常、20〜28程度である。スク
リューの圧縮部長さは、有効長さ(L/D)の25〜8
0%程度てある。また、スクリューフライトピッチは、
通常、0.4〜0.8程度である。このスクリュー7の
回転数は、通常、10〜30r.p.m.程度である。
また、ホッパー8は、原料が粉体である場合に、シリン
ダー内の脱気を容易にし、原料の落込み不良を防止でき
る点で、二段ホッパーが好ましい。
【0025】このスクリュー押出機3の周壁には、供給
される超高分子量ポリエチレンを溶融するために、加熱
バレル9が配設され、また、その加熱温度を調節するた
めに、水冷バレル10が配設されている。このスクリュ
ー押出機3における加熱温度は、通常、超高分子量ポリ
エチレンの融点以上340℃以下の温度、好ましくは1
60〜330℃に調節される。
【0026】このスクリュー押出機3に装着されるダイ
4は、インナーダイ11とアウターダイ12とから構成
され、アウターダイ12内にインナーダイ11が内挿さ
れている。インナーダイ11はスクリュー押出機3のス
クリュー7の先端13に連結され、スクリュー7の回転
とともに回転する。また、アウターダイ12は、スクリ
ュー押出機3の溝付シリンダー6の先端14に装着され
る。このダイ4は、L/D比が少なくとも10、好まし
くは20〜50であるものである。また、インナーダイ
11は、スクリュー7とともに回転するので、内部を流
通する超高分子量ポリエチレンとの滑りを良くするため
に、表面にフッ素樹脂をコーティングしたものか好まし
い。このダイ4の外周壁には、ダイ4中を移動する超高
分子量ポリエチレンの温度を調節するために、加熱バレ
ル15が配設されている。このダイ4における加熱温度
は、通常、160〜250℃程度に調節される。
【0027】本発明の製造装置において、ダイ4のイン
ナーダイ11には、図4に拡大図を示すテーパーコア5
が連設されている。テーパーコア5は、インナーダイ1
1の先端17に連結されているシャフト18と、該シャ
フト18に遊嵌されているテーパー成形部材19とを有
する。インナーダイ11の先端17に連結されたシャフ
ト18は、スクリュー7に連結されているインナーダイ
11とともに回転する。このシャフト18の外径は、通
常、インナーダイ11の外径よりも細くし、また、長さ
は、通常、100〜500mm程度である。
【0028】またテーパー成形部材19は、軸受20に
よりシャフト18に遊嵌され、シャフト18と同調して
回転しないようにシャフト18に装着されている。この
テーパー成形部材19は、ダイ4から押し出された粗成
形物を有効に拡径することができ、またこの拡径に際し
ての摩擦抵抗を小さくし、成形を容易に行うことができ
る範囲に止めることができる点で、シャフト18の軸方
向に対して、通常、5〜50度、好ましくは10〜30
度の角度に傾斜して形成されたテーパー部21と該テー
パー部21に連接する円筒状部22とを有する。
【0029】このテーパー成形部材19のテーパー部2
1と円筒状部22の表面に、テフロン等のフッ素樹脂に
よるコーティングを施しておくと、超高分子量ポリエチ
レン成形物との摩擦係数が低減し、成形を円滑に行うこ
とができるため、好ましい。
【0030】このテーパー成形部材19において、軸方
向におけるテーパー部21/円筒状部22の長さの比
は、通常、0.2〜1.0程度、好ましくは0.3〜
0.7程度に形成される。また、円筒状部22の外径
は、その最大外径が少なくとも前記インナーダイの直径
の1.2〜3.0倍であり、好ましくは前記インナーダ
イの直径の1.5〜3.0倍、さらに好ましくは1.7
〜2.0倍である。
【0031】本発明の方法は、この製造装置において、
まず極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分子量
ポリエチレンをスクリュー押出機3に供給して溶融、混
練し、ダイ4から超高分子量ポリエチレンの溶融物を連
続して押出して円筒状の粗成形物に成形した後、適正な
肉厚の良好な収縮パイプが得られる点で、テーパーコア
5によって最大拡径部の内径がダイ4のインナーダイ1
1の外径の1.2〜3.0倍、好ましくは1.5〜3.
0倍、さらに好ましくは1.7〜2.0倍になるように
拡径させる。拡径されて形成された収縮パイプは、冷却
槽23にて冷却されながら、引取機24によって引き取
られる。この引取機24の引取速度は、長手方向の収縮
率が適正な範囲にある超高分子量ポリエチレン収縮パイ
プが得られる点で、スクリュー押出機における超高分子
量ポリエチレンの押出速度の5倍以下、好ましくは1.
1〜5倍、さらに好ましくは2〜3倍である。この引取
機24としては、例えば、ロール式、キャタピラ式、ベ
ルト式等のものなどが挙げられる。
【0032】また、収縮率が大きい超高分子量ポリエチ
レン収縮パイプが得られる点で、テーパーコア5のテー
パー部21、好ましくはテーパー部21の中間より細い
部位において、超高分子量ポリエチレンが冷却固化を開
始するように調整するのが望ましい。この超高分子量ポ
リエチレン収縮パイプの冷却固化の開始の調整は、スク
リュー押出機の押出速度、テーパーコアの位置、あるい
は冷却空気の吹き付けリングの設置位置等を調整するこ
とによって行うことができる。
【0033】引取機24により引き取られて形成された
本発明の超高分子量ポリエチレン収縮パイプは、切断機
25により、適宜切断される。この切断機25として
は、例えば、丸鋸、シアーカッター等の自動切断機が挙
げられる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げ、本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
【0035】(実施例1)図2に示す超高分子量ポリエ
チレン収縮パイプの製造装置と同じ構成を有し、各部の
仕様が下記のとおりである装置を用いて、超高分子量ポ
リエチレン収縮パイプを製造した。 押出機:スクリュー外径 30mmφ スクリュー有効長さ(L/D) 22 フライトピッチ 18mm スクリュー圧縮比 1.8 ダイ:ダイ長さ 750mm ダイ出口におけるアウターダイ外径 20mmφ ダイ有効長さ(L/D) 37.5 インナーダイ外径 15mmφ インナーダイ先端に連結されたテーパーコア:アルミニ
ウム金属で一体成形されたテーパー部と円筒状部とを有
し、表面がテフロンコーティングされている。 テーパー部 最大径 35mmφ 長さ 50mm 円筒状部 外径 35mmφ 長さ 90mm さらに、この装置は、樹脂の粗成形物を冷却するエアー
リング、冷却水槽、ロール式引取機、パイプ切断機を有
する。
【0036】この装置に、超高分子量ポリエチレン
(〔η〕:15.1dl/g、融点:136℃、嵩比
重:0.43g/cc)の粉末樹脂を供給し、水冷バレ
ル(C1 )、および3ゾーン(C2 ,C3 ,C4 )に分
けた加熱バレルにおける温度を、それぞれ20℃、29
0℃、330℃および330℃に調整し、また3ゾーン
(D 1 ,D2 ,D3 )に分けたダイの温度をそれぞれ2
30℃、180℃および170℃にし、スクリュー回転
数12rpm、押出速度18cm/minで粗成形物を
押出成形した。ダイ出口において、押出される円筒状の
粗成形物を押出方向にナイフで切開しながら冷却水槽を
通し、30cm/minの速度で回転するロールを備え
るロール式引取機に誘導した後、ナイフによる切開を止
めて、テーパーコアのテーパー部によって粗成形物を拡
径し、エアーリングから冷却用空気を吹き付け、この冷
却空気の風量を調節して粗成形物の冷却固化がテーパー
部の中間で開始されるように調整し、外径35.8mm
φおよび内径34.5mmφ、膨比(内径比)2.3
倍、140℃における直径方向の熱収縮率60%の超高
分子量ポリエチレン収縮パイプを製造した。
【0037】得られた超高分子量ポリエチレン収縮パイ
プに、予め外面をローレット加工により粗面化した、外
径27mmφのステンレス製ロールを挿入した後、オー
ブンに入れて140℃で1時間加熱して超高分子量ポリ
エチレン収縮パイプを熱収縮させて、芯材がステンレス
鋼からなり、被覆層が超高分子量ポリエチレンからなる
図1に示す構造の被覆ロールを得た。
【0038】得られた被覆ロールは、被覆層が芯材に十
分に密着され、超高分子量ポリエチレンが有する優れた
耐摩耗性、自己潤滑性、耐薬品性および非粘着性を備え
ており、各種機械の部品、例えば、非粘着性、耐蝕性、
耐摩耗性などが要求される搬送用ローラーとして有用な
ものであった。
【0039】
【発明の効果】本発明の超高分子量ポリエチレン被覆ロ
ールは、被覆層として用いられる超高分子量ポリエチレ
ンが有する優れた耐摩耗性、非粘着性、自己潤滑性、耐
薬品性等の特性を生かして、各種用途に好適に用いるこ
とができるものである。例えば、抄紙機、印刷機、新聞
印刷機、ファックス、写真現像機等の部品、あるいは搬
送用ローラー、ゴムローラー等に好適に用いることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の超高分子量ポリエチレン被覆ロール
の一実施態様を説明する図。
【図2】 超高分子量ポリエチレン収縮パイプの製造装
置の主要部を説明する模式断面図。
【図3】 超高分子量ポリエチレン収縮パイプの製造装
置の主要部を説明する図。
【図4】 超高分子量ポリエチレン収縮パイプの製造装
置のテーパーコアを説明する図。
【符号の説明】
1 芯材 2 被覆層 3 スクリュー押出機 4 ダイ 5 テーパーコア 6 溝付シリンダー 7 スクリュー 8 ホッパー 9 加熱バレル 10 水冷バレル 11 インナーダイ 12 アウターダイ 13 スクリュー6の先端 14 溝付シリンダー5の先端 16 加熱バレル 17 インナーダイ11の先端 18 シャフト 19 テーパー成形部材 20 軸受 21 テーパー部 22 円筒状部 23 冷却槽 24 引取機 25 切断機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 4F 31:32 4F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材と、該芯材の外側に配設された超高
    分子量ポリエチレン収縮パイプを収縮させてなる被覆層
    とを有する超高分子量ポリエチレン被覆ロール。
  2. 【請求項2】 前記超高分子量ポリエチレン収縮パイプ
    が、極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分子量
    ポリエチレンからなり、外径(D)10mm以上、肉厚
    (t)0.2mm以上、および外径/肉厚(D/t)の
    比が10以上であり、かつ140℃における直径方向の
    収縮率が10%以上のものである請求項1に記載の超高
    分子量ポリエチレン被覆ロール。
  3. 【請求項3】 前記超高分子量ポリエチレン収縮パイプ
    が、 極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分子量ポリ
    エチレンをスクリュー押出機に供給して溶融、混練し、 該スクリュー押出機のスクリューに連結され、スクリュ
    ー押出機のスクリューの回転とともに回転するインナー
    ダイが内部に配設されてなる、L/D比が少なくとも1
    0であるダイから、超高分子量ポリエチレンの溶融物を
    連続して押出して円筒状の粗成形物に成形した後、 該円筒状の粗成形物を、前記インナーダイに連結された
    テーパーコアによって、最大拡径部分の外径がインナー
    ダイの外径の1.2〜3.0倍になるように拡径させな
    がら、スクリュー押出機における超高分子量ポリエチレ
    ンの押出速度の5倍以下の引取速度で引き取るととも
    に、テーパーコアのテーパー部において超高分子量ポリ
    エチレンが冷却固化を開始するようにする工程を含む方
    法によって製造されたものである請求項1または2に記
    載の超高分子量ポリエチレン被覆ロール。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6918865B2 (en) 2002-10-31 2005-07-19 Voith Paper Patent Gmbh Roll cover
US7014604B2 (en) 2002-07-19 2006-03-21 Voith Paper Patent Gmbh Paper machine roll cover
CN103042069A (zh) * 2012-12-28 2013-04-17 江苏金波新材料科技有限公司 一种复合管材的制备方法
KR101832425B1 (ko) * 2017-11-28 2018-02-26 주식회사 케이이씨 난연 uhmw-pe 열 성형 리턴 롤러의 제조 방법

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