JPH04312841A - 超高分子量ポリエチレン薄肉パイプ、その製造方法および製造装置 - Google Patents

超高分子量ポリエチレン薄肉パイプ、その製造方法および製造装置

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JPH04312841A
JPH04312841A JP3079683A JP7968391A JPH04312841A JP H04312841 A JPH04312841 A JP H04312841A JP 3079683 A JP3079683 A JP 3079683A JP 7968391 A JP7968391 A JP 7968391A JP H04312841 A JPH04312841 A JP H04312841A
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JP
Japan
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ultra
weight polyethylene
high molecular
molecular weight
die
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Application number
JP3079683A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shiraki
白 木  武
Iwatoshi Suzuki
鈴 木 岩 俊
Kunie Hiroshige
広 重 国 衛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超高分子量ポリエチレン
薄肉パイプ、その製造方法および製造装置に関し、特に
、外径/肉厚の比が10以上で熱収縮が小さい超高分子
量ポリエチレン薄肉パイプ、ならびに用途に応じて所要
の肉厚の超高分子量ポリエチレン薄肉パイプを簡便に製
造することできる方法およびその方法に好適に用いるこ
とができる製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超高分子量ポリエチレンは、耐摩耗性、
自己潤滑性、耐薬品性等に優れており、この特性を利用
して各種用途が考えられている。例えば、ロール、パイ
プ、鋼管等の外周面を被覆して耐候性、耐薬品性、耐久
性等を付与するために、超高分子量ポリエチレン薄肉パ
イプを100〜130℃に加熱して熱膨張により拡径さ
せ、この拡径した超高分子量ポリエチレン薄肉パイプ内
に、これらのロール、パイプ、鋼管等を内挿した後、こ
の薄肉パイプを冷却収縮させて被覆することが行われて
いる。この超高分子量ポリエチレンからなるパイプの製
造は、従来、圧縮成形による方法や超高分子量ポリエチ
レンの丸棒を機械研削する方法などによって行われてい
る。しかし、これらの方法では、薄肉で不定長のものが
得られず、またコストがかかり、経済的に製造すること
が困難であった。そこで、超高分子量ポリエチレン製フ
レキシブルチューブを製造する方法として、超高分子量
ポリエチレンをスクリュー押出機で溶融し、マンドレル
がスクリューの回転に伴って回転するL/Dが5のチュ
ーブダイから溶融押出成形する方法が提案されている。 (特公平2−31270号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平2−3
1270号公報に記載の方法は、外径が20mmφ以下
、外径/厚さの比が15以下の比較的小径で厚肉のフレ
キシブルチューブを得ることはできるが、引き落とし成
形であるため、使用するマンドレルの外径よりも大きい
内径を有するパイプは得られないばかりか、得られるパ
イプが熱によって拡径してしまうという欠点を有してい
る。また、この方法においては、外径をサイザーによっ
て規制するため、表面平滑性に優れた内面を得ることが
困難であった。そのため、熱収縮率が小さく、かつ表面
平滑性の優れた内面を有する薄肉パイプを効率良く製造
することが困難であった。
【0004】そこで本発明の目的は、外径/肉厚の比が
10以上で熱収縮が小さく、内面の平均粗さが小さい超
高分子量ポリエチレン薄肉パイプを提供し、さらに用途
に応じて所要の肉厚の超高分子量ポリエチレン薄肉パイ
プを簡便に製造することできる方法およびその方法に好
適に用いることができる製造装置を提供することにある
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の
超高分子量ポリエチレンからなり、外径(D)10mm
以上、肉厚(t)0.5mm以上、および外径/肉厚(
D/t)の比が10以上、かつ100℃における直径方
向の収縮率が5%以下である超高分子量ポリエチレン薄
肉パイプを提供するものである。
【0006】また、本発明は、前記超高分子量ポリエチ
レン薄肉パイプの製造方法として、極限粘度〔η〕が5
.0dl/g以上の超高分子量ポリエチレンをスクリュ
ー押出機に供給して溶融、混練し、該スクリュー押出機
のスクリューに連結され、スクリュー押出機のスクリュ
ーの回転とともに回転するインナーダイが内部に配設さ
れてなる、L/D比が少なくとも10であるダイから、
超高分子量ポリエチレンの溶融物を連続して押出して円
筒状の粗成形物に成形した後、該円筒状の粗成形物を、
テーパー部とこのテーパー部に連設された円筒状部とか
らなり前記インナーダイに連結されたテーパーコアによ
って、最大拡径部分の外径がインナーダイの外径の1.
2〜3.0倍になるように拡径させながら、スクリュー
押出機における超高分子量ポリエチレンの円筒状の粗成
形物の押出速度の3倍以下の引取速度で引き取るととも
に、テーパーコアの円筒状部において超高分子量ポリエ
チレンが冷却固化を開始するようにする工程を含む超高
分子量ポリエチレン薄肉パイプの製造方法を提供するも
のである。
【0007】さらに、本発明は、前記超高分子量ポリエ
チレン薄肉パイプの製造方法に用いる装置として、溝付
シリンダーと該溝付シリンダーに内挿された圧縮比1〜
2.5のスクリューとを有するスクリュー押出機と、該
スクリュー押出機のスクリュー先端に連結され、スクリ
ューの回転とともに回転するインナーダイおよび前記溝
付シリンダーに連結されるアウターダイからなり、L/
D比が少なくとも10であるダイと、前記インナーダイ
の先端に連結され、インナーダイの回転とともに回転す
るシャフトと、該シャフトと同調回転せず、最大外径が
少なくとも前記インナーダイの直径の1.2〜3.0倍
であり、かつ下流方向に5〜50度の角度で拡径したテ
ーパー部と、該テーパー部と断熱材を介して連設された
円筒状部とからなるテーパーコアとを有する超高分子量
ポリエチレン薄肉パイプの製造装置を提供するものであ
る。
【0008】以下、本発明の超高分子量ポリエチレン薄
肉パイプ、その製造方法および製造装置について、詳細
に説明する。
【0009】本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイ
プの素材である超高分子量ポリエチレンは、エチレンを
主成分とするものであり、例えば、エチレンの単独重合
体、エチレンを主成分としエチレンと該エチレンと共重
合可能な単量体との共重合体などが挙げられる。このエ
チレンと共重合可能な単量体としては、例えば、炭素数
3以上のα−オレフィンなどが挙げられる。
【0010】この炭素数3以上のα−オレフィンとして
は、例えば、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1
−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1
−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−イコセン等が
挙げられる。
【0011】この超高分子量ポリエチレンは、パイプ成
形時にこの超高分子量ポリエチレンの溶融物が後記のイ
ンナーダイとの共廻りによる捩れやインナーダイの撓み
による偏肉を起こさず、肉厚の均一な薄肉パイプが得ら
れる点で、極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上のもの
であり、好ましくは極限粘度〔η〕が  8〜30dl
/gである。
【0012】本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイ
プは、外径(D)10mm以上、肉厚(t)0.5mm
以上のものであり、高生産性かつ経済的に成形できる範
囲では、好ましくは外径(D)25〜100mm、肉厚
(t)1〜5mmのものである。また、この外径/肉厚
(D/t)の比は10以上であり、剛性が良好なパイプ
が得られる点で、15〜50であるものが好ましい。さ
らに、パイプ内面の押出方向の表面粗度は、平均粗さ(
Ra)が1.0以下、最大粗さ(Rmax)が5以下の
ものであり、粉粒体あるいは液体の輸送ホースとして使
用する場合にその流通抵抗を小さくすることができる点
で、平均粗さ(Ra)が0.5以下、最大粗さ(Rma
x)が5以下のものが好ましい。
【0013】本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイ
プは、100℃における直径方向の収縮率が5%以下の
ものであり、高温環境下で使用される場合あるいはパイ
プの用途、機能において、内径寸法が重要な意味を持つ
場合には、100℃における直径方向の収縮率が0〜3
%であるものが好ましい。
【0014】本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイ
プの製造は、前記超高分子量ポリエチレンをスクリュー
押出機に供給して溶融、混練し、スクリュー押出機のス
クリューに連結されたダイから、超高分子量ポリエチレ
ンの溶融物を連続して押出して円筒状の粗成形物に成形
した後、テーパーコアによって拡径させながら、引き取
る方法によって行うことができる。
【0015】次に、この製造方法の詳細について、図1
〜3に示す本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイプ
の製造装置(以下、「本発明の方法」と略す)の実施態
様に基づいて、本発明の方法および装置を詳細に説明す
る。
【0016】図1に示す超高分子量ポリエチレン薄肉パ
イプの製造装置は、基本的に、スクリュー押出機1と、
該スクリュー押出機1に装着されたダイ2と、ダイ2に
連設されたテーパーコア部材3と、引取機4とを有する
ものである。
【0017】スクリュー押出機1は、図2に示すとおり
、溝付シリンダー5と、該溝付シリンダー5に内挿され
たスクリュー6とを有し、さらに原料である超高分子量
ポリエチレンを供給するホッパー7を有するものである
【0018】溝付シリンダー5の内径は、所望の外径の
薄肉パイプが得られるように適宜選択される。また、ス
クリュー5は圧縮比1〜2.5、好ましくは圧縮比1.
3〜2.0のものが用いられる。このスクリューの有効
長さ(L/D)は、通常、20〜28程度である。スク
リューの圧縮部長さは、有効長さ(L/D)の25〜8
0%程度である。また、スクリューフライトピッチは、
通常、0.4〜0.8程度である。このスクリュー6の
回転数は、通常、10〜50r.p.m.程度である。 また、ホッパー7は、原料が粉体である場合にシリンダ
ー内の空気のバックフローを容易にし、ホッパーブリッ
ジによる原料の落込み不良を防止できる点で、二段ホッ
パーが好ましい。
【0019】このスクリュー押出機1の周壁には、供給
される超高分子量ポリエチレンを加熱溶融するために、
加熱バレル8が配設され、また、その加熱温度を調節す
るために、水冷バレル9が配設されている。このスクリ
ュー押出機1における加熱温度は、通常、超高分子量ポ
リエチレンの融点以上340℃以下の温度、好ましくは
160〜330℃に調節される。
【0020】このスクリュー押出機1に装着されるダイ
2は、インナーダイ10とアウターダイ11とから構成
され、アウターダイ11内にインナーダイ10が内挿さ
れている。インナーダイ10はスクリュー押出機1のス
クリュー6の先端12に連結され、スクリュー6の回転
とともに回転する。また、アウターダイ11は、スクリ
ュー押出機1の加熱バレル8の先端13に装着される。 このダイ2は、L/D比が少なくとも10、好ましくは
20〜50であるものである。また、インナーダイ10
は、スクリュー6の回転とともに回転するため、内部を
流通する超高分子量ポリエチレンとの滑りを良くするた
めに連結部からテーパー状に細くし、途中で一定の外径
にするとともに、表面にフッ素樹脂を被覆したものが、
好ましい。このダイ2の外周壁には、ダイ2中を移動す
る超高分子量ポリエチレンの溶融物の温度を調節するた
めに、加熱バレル14が配設されている。このダイ2に
おける加熱温度は、通常、160〜250℃程度に調節
される。
【0021】本発明の製造装置において、ダイ2のイン
ナーダイ10には、図3に拡大図を示すテーパーコア部
材3が連設されている。テーパーコア部材3は、インナ
ーダイ10の先端16に連結されているシャフト17と
、該シャフト17に遊嵌されているテーパー成形部材1
8とを有する。インナーダイ10の先端16に連結され
たシャフト17は、スクリュー6に連結されているイン
ナーダイ10とともに回転する。このシャフト17の外
径は、通常、インナーダイ10の外径よりも細くし、ま
た、長さは、通常、10〜50cm程度である。
【0022】またテーパー成形部材18は、軸受19に
よりシャフト17に遊嵌され、シャフト17と同調して
回転しないようにシャフト17に装着されている。この
テーパー成形部材18は、ダイ2から押し出された粗成
形物を有効に拡径することができ、またこの拡径に際し
てのテーパー成形部材18と超高分子量ポリエチレン薄
肉パイプとの間の摩擦抵抗を、成形作業を容易に行うこ
とができる範囲に調整することができる点で、シャフト
17の軸方向に対して、通常、5〜50度、好ましくは
10〜30度の角度に傾斜して形成されたテーパー部2
0と、該テーパー部20に連設する円筒状部21とを有
する。
【0023】このテーパー成形部材18のテーパー部2
0は、粗成形物との接触面積を小さくして、粗成形物の
冷却固化を遅延させ、円筒状部21において超高分子量
ポリエチレンからなるパイプが冷却されるようにして、
熱収縮率が小さい薄肉パイプが得られる点で、表面に凹
凸部を有するものが好ましい。この表面に形成される凹
凸とは、例えば、表面に梨地状の凹凸を形設したり、あ
るいはテーパー部の軸に対して直角の方向にリング状に
数条の溝を刻設してなるものである。また、円筒状部2
1は表面が平滑なものである。さらに、冷却水槽に浸入
させて冷却される円筒状部21によってテーパー部20
の熱が奪われて温度が低下し、粗成形物の冷却固化がテ
ーパー部で開始されるのを防止し、粗成形物の冷却固化
が遅延され、円筒状部において冷却固化が開始されるよ
うにするために、このテーパー部20と円筒状部21と
の間を熱的に遮断する目的で、このテーパー部20と円
筒状部21とは、断熱材22を介して連設されている。 この断熱材としては、例えば、テフロンシート等が挙げ
られる。
【0024】また、このテーパー成形部材18のテーパ
ー部20と円筒状部21の表面に、テフロン等のフッ素
樹脂によるコーティングを施しておくと、超高分子量ポ
リエチレン成形物との摩擦係数が低減し、成形を円滑に
行うことができるため、好ましい。
【0025】このテーパー成形部材18において、軸方
向におけるテーパー部20/円筒状部21の長さの比は
、通常、0.2〜1程度、好ましくは0.3〜0.7程
度に形成される。また、テーパー部20の最大外径、す
なわち円筒状部21の外径は、引張強度に優れた薄肉パ
イプが得られるように、少なくとも前記インナーダイの
直径の1.2〜3倍であり、好ましくは前記インナーダ
イの直径の1.5〜3.0倍、さらに好ましくは1.7
〜2.5倍である。
【0026】また、本発明の製造装置は、図1に示すよ
うに、引取機4を有するものである。この引取機4は、
超高分子量ポリエチレン薄肉パイプの引取方向に直列に
2〜4対、好ましくは4対配設されているロール23を
有するものである。
【0027】本発明の方法は、この製造装置において、
まず極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分子量
ポリエチレンをスクリュー押出機1に供給して溶融、混
練し、ダイ2から超高分子量ポリエチレンの溶融物を連
続して押出して円筒状の粗成形物に成形した後、適正な
肉厚の良好な薄肉パイプが得られるように、テーパーコ
ア3によって最大拡径部の内径がダイ2のインナーダイ
10の外径の1.2〜3倍、好ましくは1.5〜3倍、
さらに好ましくは1.7〜2.5倍になるように拡径さ
せる。
【0028】このとき、熱収縮率が小さいパイプが得ら
れるように、テーパーコア部材によって成形される薄肉
パイプがテーパーコア部材3の円筒状部21において冷
却固化を開始するように調整される。この冷却固化開始
点が円筒状部21に位置するようにする調整は、ダイ2
における粗成形物の押出速度、テーパーコア部材3のテ
ーパー部20とインナーダイとの間の距離、あるいは空
気または水による冷却を施す位置を適宜選択することに
より、行うことができる。
【0029】拡径されて形成された薄肉パイプは、冷却
水槽24にて冷却されながら、引取機4によって引き取
られる。この引取機4における引取速度は、粗成形物に
たるみが生ぜず、成形作業が容易であり、かつ長手方向
の熱収縮率が小さい超高分子量ポリエチレン薄肉パイプ
が得られるように、スクリュー押出機における超高分子
量ポリエチレンの溶融物の押出速度の3倍以下、好まし
くは1.1〜2倍となるように調整される。
【0030】引取機4により引き取られて得られる本発
明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイプは、切断機25
により、所要の長さに截断することができる。この切断
機25は、例えば、丸鋸式、刃物によるシアーカッター
等の常用の装置を用いることができる。
【0031】また、本発明の超高分子量ポリエチレン薄
肉パイプは、一部を切り取ってシート状に展開し、これ
を流れ方向に帯状に細長く切開することによって延伸糸
の原糸とすることもできる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、
本発明を詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超え
ない限り、これらの例に何ら制約されるものではない。
【0033】(実施例1)図1に示す薄肉パイプの製造
装置と同じ構成を有し、各部の仕様が下記のとおりであ
る装置を用いて超高分子量ポリエチレン薄肉パイプを製
造した。   押出機:スクリュー外径            
          30mmφ          
スクリュー有効長さ(L/D)        22 
         フライトピッチ         
             18mm        
  スクリュー圧縮比               
     1.8  ダイ:ダイ長さ        
                      750
mm        ダイ出口におけるアウターダイ内
径      20mmφ        ダイ有効長
さ(L/D)                37.
5        インナーダイ外径        
              15mmインナーダイ先
端に連結されたテーパーコア:シャフトに対して14/
100の角度(8°)に拡径しているテーパー部を有し
、表面にフッ素樹脂コーティングされている。また、テ
ーパー部と円筒状部との間に厚さ1mmのテフロンシー
トを断熱材として挟み込まれている。       テーパー部    最大径       
             26mmφ       
             長さ          
            50mm      円筒状
部      外径                
      26mmφ              
      長さ                 
   150mmさらに、この装置は、冷却水槽、ロー
ル式引取機、パイプ切断機を有する。この装置に、超高
分子量ポリエチレン(〔η〕:15.4dl/g、融点
:136℃、嵩比重:0.43g/cc)の粉末樹脂(
三井石油化学工業(株)製、ハイゼックスミリオン24
0M)を供給し、水冷バレル(C1 )、および3ゾー
ン(C2 ,C3 ,C4 )に分けた加熱バレルにお
ける温度を、それぞれ20℃、290℃、330℃およ
び330℃に調整し、また3ゾーン(D1 ,D2 ,
D3 )に分けたダイの温度をそれぞれ230℃、18
0℃および170℃にし、スクリュー回転数20rpm
、押出速度30cm/minで粗成形物を押出成形した
。ダイ出口において、押出される円筒状の粗成形物を押
出方向にナイフで切開しながら冷却水槽を通し、40c
m/minの速度で回転するロールを備えるロール式引
取機に誘導した後、ナイフによる切開を止めて、テーパ
ーコアのテーパー部によって粗成形物を拡径し、テーパ
ーコアの円筒状部で拡径されたパイプが冷却固化するよ
うに、テーパーコアの円筒状部の先端から100mmの
位置から、拡径されて成形されたパイプを冷却水槽中に
浸入させて、外径27.8mmφ、内径25.6mmφ
の超高分子量ポリエチレン薄肉パイプを製造した。得ら
れた超高分子量ポリエチレン薄肉パイプの熱収縮率およ
び表面粗さを下記の方法にしたがって測定した。結果を
表1に示す。
【0034】熱収縮率の測定 100℃のエアーオーブン中にて1時間加熱後、23℃
で24時間経過後の直径方向の内径収縮率を求め、熱収
縮率の指標とした。熱収縮率(%)=(加熱前の内径−
加熱後の内径)/(加熱前の内径)×100
【0035
】表面粗さ JIS  B0601に準拠して薄肉パイプの内外面の
表面粗度を測定した。Ra:中心線平均粗さ(μm)R
max:最大粗さ(μm)
【0036】(実施例2)テーパーコアの外径を45m
mφにした以外は、実施例1と同様にして外径45.7
mmφ、内径44.5mmφの超高分子量ポリエチレン
製薄肉パイプを製造し、熱収縮率および表面粗さを測定
した。結果を表1に示す。
【0037】(比較例1)テーパーコアの外径を45m
mφとし、粗成形物の冷却固化点がテーパー部になるよ
うに、テーパーコアの円筒状部の先端から120mmを
水槽中に浸入させた以外は、実施例1と同様にして、外
径45.5mmφ、内径44.2mmφの超高分子量ポ
リエチレン製薄肉パイプを製造し、熱収縮率および表面
の粗さを測定した。結果を表1に示す。
【0038】(比較例2)テーパーコアを使用せず、引
取速度を35cm/minに変更した以外は、実施例1
と同様にして、外径18.1mmφ、内径14.3mm
φの超高分子量ポリエチレン製のパイプを製造し、その
熱収縮率および表面粗さを測定した。結果を表1に示す
【0039】(比較例3)原料として、極限粘度〔η〕
:3.5dl/g、密度:0.950g/cc、嵩比重
:0.38g/ccのポリエチレン粉末樹脂(三井石油
化学工業株式会社製、ハイゼックス8000FP)を用
い、押出機のC1 ,C2 ,C3 およびC4 にお
ける加熱温度をそれぞれ20℃、210℃、230℃、
230℃に調節した以外は、実施例1と同様にして薄肉
パイプの成形を試みたところ、溶融樹脂がインナーダイ
の回転とともに共廻りするため、粗成形物を製造するこ
とが困難となり、薄肉パイプを製造することができなか
った。
【0040】
【0041】
【発明の効果】本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パ
イプは、従来の薄肉パイプに比して、外径/肉厚の比が
10以上で熱収縮が小さい超高分子量ポリエチレン薄肉
パイプである。この超高分子量ポリエチレン薄肉パイプ
は、超高分子量ポリエチレンの有する優れた耐摩耗性、
自己潤滑性、耐薬品性を生かして、粉粒体の輸送パイプ
に有用であり、また、ロール、パイプ、鋼管等の筒状体
のカバー、搬送ラインのガイドレールカバー等にも好適
に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイプの
製造方法の主要工程を説明する図。
【図2】本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイプの
製造装置の主要部を説明する模式断面図。
【図3】本発明の超高分子量ポリエチレン薄肉パイプの
製造装置のテーパーコアを説明する図。
【符号の説明】
1  スクリュー押出機 2  ダイ 3  テーパーコア部材 4  引取機 5  溝付シリンダー 6  スクリュー 7  ホッパー 8  加熱バレル 9  水冷バレル 10  インナーダイ 11  アウターダイ 12  スクリュー6の先端 13  溝付シリンダー5の先端 14  加熱バレル 16  インナーダイ10の先端 17  シャフト 18  テーパー成形部材 19  軸受 20  テーパー部 21  円筒状部 22  断熱材 23  ロール 24  冷却水槽 25  切断機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上
    の超高分子量ポリエチレンからなり、外径(D)10m
    m以上、肉厚(t)0.5mm以上、および外径/肉厚
    (D/t)の比が10以上、かつ100℃における直径
    方向の収縮率が5%以下である超高分子量ポリエチレン
    薄肉パイプ。
  2. 【請求項2】  請求項1の超高分子量ポリエチレン薄
    肉パイプの製造方法であって、極限粘度〔η〕が5.0
    dl/g以上の超高分子量ポリエチレンをスクリュー押
    出機に供給して溶融、混練し、該スクリュー押出機のス
    クリューに連結され、スクリュー押出機のスクリューの
    回転とともに回転するインナーダイが内部に配設されて
    なる、L/D比が少なくとも10であるダイから、超高
    分子量ポリエチレンの溶融物を連続して押出して円筒状
    の粗成形物に成形した後、該円筒状の粗成形物を、テー
    パー部とこのテーパー部に連設された円筒状部とからな
    り前記インナーダイに連結されたテーパーコアによって
    、最大拡径部分の外径がインナーダイの外径の1.2〜
    3.0倍になるように拡径させながら、スクリュー押出
    機における超高分子量ポリエチレンの円筒状の粗成形物
    の押出速度の3倍以下の引取速度で引き取るとともに、
    テーパーコアの円筒状部において超高分子量ポリエチレ
    ンが冷却固化を開始するようにする工程を含む超高分子
    量ポリエチレン薄肉パイプの製造方法。
  3. 【請求項3】  超高分子量ポリエチレン薄肉パイプの
    製造方法に用いる装置であって、溝付シリンダーと該溝
    付シリンダーに内挿された圧縮比1〜2.5のスクリュ
    ーとを有するスクリュー押出機と、該スクリュー押出機
    のスクリュー先端に連結され、スクリューの回転ととも
    に回転するインナーダイおよび前記溝付シリンダーに連
    結されるアウターダイからなり、L/D比が少なくとも
    10であるダイと、前記インナーダイの先端に連結され
    、インナーダイの回転とともに回転するシャフトと、該
    シャフトと同調回転せず、最大外径が少なくとも前記イ
    ンナーダイの直径の1.2〜3.0倍であり、かつ下流
    方向に5〜50度の角度で拡径したテーパー部と、該テ
    ーパー部と断熱材を介して連設された円筒状部とからな
    るテーパーコアとを有する超高分子量ポリエチレン薄肉
    パイプの製造装置。
JP3079683A 1991-04-03 1991-04-12 超高分子量ポリエチレン薄肉パイプ、その製造方法および製造装置 Pending JPH04312841A (ja)

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