JP2001079393A - 排ガス処理用触媒、排ガス処理方法及び処理装置 - Google Patents

排ガス処理用触媒、排ガス処理方法及び処理装置

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JP2001079393A
JP2001079393A JP26004299A JP26004299A JP2001079393A JP 2001079393 A JP2001079393 A JP 2001079393A JP 26004299 A JP26004299 A JP 26004299A JP 26004299 A JP26004299 A JP 26004299A JP 2001079393 A JP2001079393 A JP 2001079393A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼
却炉等の各種焼却炉から排出される排ガスを浄化する排
ガス処理用触媒、排ガス処理方法及び処理装置を提供す
る。 【解決手段】 本発明の触媒は、酸化チタン,酸化タン
グステン,酸化モリブデン,酸化セリウム,酸化ジルコ
ニウムからなる群から選ばれてなる少なくとも二種を含
む混合酸化物又は複合酸化物からなる担体と、該担体に
担持され、バナジウム,ニオブ,タンタルの各酸化物か
らなる群から選ばれる少なくとも一種を含む触媒成分と
から構成されてなる触媒であり、この触媒を用いた排ガ
ス処理装置は、焼却炉から排出される排ガス11中の煤
塵を除去する除塵装置12と、窒素酸化物,ダイオキシ
ン類,高縮合度芳香族炭化水素等の有害物質を除去する
触媒装置13とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば都市ゴミ焼
却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各種焼却炉、
熱分解炉、溶融炉等から排出される排ガスを浄化する技
術に関し、特に排ガス中に含有される窒素酸化物やダイ
オキシン類等のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮合度
芳香族炭化水素,環境ホルモンを個別に、又は同時に無
害化するための排ガス処理用触媒、排ガス処理方法及び
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例えば
都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各
種焼却炉から排出される排ガス中には、窒素酸化物の
他、ダイオキシン類やPCB類に代表される有害なハロ
ゲン化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素、環境ホ
ルモン等の有害物質が含有され、人体や動植物に被害を
もたらし、自然環境を破壊するものとして、深刻な社会
問題化している。
【0003】従来、排ガス中に含まれる上記有害物質の
除去のため、脱硝触媒又はダイオキシン類等の分解用触
媒として、チタニア(TiO2 )を担体とし、活性成分
として五酸化バナジウム(V2 5 ),三酸化タングス
テン(WO3 )等の金属酸化物等を少なくとも一つ担持
したものが使用されている。
【0004】この従来の触媒の製造方法の一例を以下に
説明する。先ず、触媒の担体としてのTiO2 の原料と
なる硫酸チタン又は塩化チタンの溶液を加熱加水分解す
るか又はNH3 等により中和することで、沈殿させ、得
られた含水酸化チタンを400〜600℃程度で熱処理
することにより触媒担体となるTiO2 を得る。次に、
活性成分となるV2 5 又はWO3 のアンモニウム塩等
の原料溶液とTiO2 を混合し、混合後ハニカム状等に
成形して、450〜550℃で焼成する。
【0005】このようにして得られた触媒は、比表面積
が50〜68m2 /g程度と小さく、200℃以下の低
温での活性が著しく低下するため、従来の廃棄物焼却排
ガスの脱硝等においては、排ガスを再度加熱すること
で、200℃以上で分解処理を行っているのが、現状で
ある。
【0006】また、ダイオキシン類は焼却炉内での高温
時においては熱分解されるが、ガス冷却装置を通過して
除塵装置で除塵する場合に、400℃以下の低温領域で
はダイオキシン類の再生成がされる場合があり、問題と
なる。
【0007】また、従来においては、排ガスは一度除塵
装置(例えばバグフィルタ)を通しており、その後にダ
イオキシン類を除去することとしている。このため、除
塵装置を通過した後では、ダイオキシン類の濃度が低濃
度となっているので、低濃度のダイオキシン類を高効率
で除去し、例えば厚生省の排出規制値である0.1ng−
TEQ/Nm3 を確保する必要がある。
【0008】本発明は、上記問題に鑑み、200℃以下
の低温域における脱硝活性、ダイオキシン類及び高縮合
度芳香族炭化水素、環境ホルモン等の有害物質の分解活
性を向上させ、排ガス中の有害物質、且つ排ガスから煤
塵及び気体状有機化合物を同時に除去する排ガス処理用
触媒、排ガス処理方法及び処理装置を提供することを課
題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する[請
求項1]の発明は、焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排
出される排ガスを浄化する排ガス処理用触媒であって、
酸化チタン,酸化タングステン,酸化モリブデン,酸化
セリウム,酸化ジルコニウムからなる群から選ばれてな
る少なくとも二種を含む混合酸化物又は複合酸化物から
なる担体と、該担体に担持され、バナジウム,ニオブ,
タンタルの各酸化物からなる群から選ばれる少なくとも
一種を含む触媒成分とから構成されてなることを特徴と
する。
【0010】[請求項2]の発明は、請求項1におい
て、ピリジン吸着により測定される酸量が0.30mmo
l/g以上であることを特徴とする。
【0011】[請求項3]の発明は、請求項1におい
て、触媒の比表面積が90m2 /g以上であることを特
徴とする。
【0012】[請求項4]の発明は、請求項1におい
て、触媒反応温度が100〜300℃であることを特徴
とする。
【0013】[請求項5]の発明は、排ガス中の有害物
質を請求項1乃至4の触媒に接触させ、排ガス中の有害
物質を分解処理することを特徴とする。
【0014】[請求項6]の発明は、請求項5におい
て、上記排ガス中の有害物質がダイオキシン類,ポリハ
ロゲン化ビフェニル類,ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲ
ン化フェノール類及びハロゲン化トルエン類から選ばれ
る少なくとも一種のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮
合度芳香族炭化水素,環境ホルモンであることを特徴と
する。
【0015】[請求項7]の発明は、請求項6におい
て、上記ダイオキシン類が、ポリ塩化ジベンゾ−p−ダ
イオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン
類(PCDFs)、ポリ臭化ジベンゾ−p−ダイオキシ
ン類(PBDDs)、ポリ臭化ジベンゾフラン類(PB
DFs)、ポリ弗化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(P
FDDs)、ポリ弗化ジベンゾフラン類(PFDF
s)、ポリ沃素化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PI
DDs)、ポリ沃素化ジベンゾフラン類(PIDFs)
であることを特徴とする。
【0016】[請求項8]の発明は、請求項5におい
て、アンモニアの存在下に、窒素酸化物を選択的に還元
して分解することを特徴とする。
【0017】[請求項9]の発明は、焼却炉,熱分解
炉,溶融炉等から排出される排ガスを浄化する排ガス処
理装置であって、排ガス中の煤塵を除塵する除塵装置
と、該除塵装置の後流側に設けた請求項1乃至4の排ガ
ス処理用触媒を有する触媒装置とからなることを特徴と
する。
【0018】[請求項10]の発明は、請求項9におい
て、上記触媒装置に塩基性物質を導入する手段を設けた
ことを特徴とする。
【0019】[請求項11]の発明は、請求項9又は1
0において、上記触媒装置に導入する排ガスの温度を1
00〜300℃としたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】本発明に係る触媒は、混合酸化物又は複合
酸化物を担体とし、該担体に触媒成分を担持させたもの
であり、特に高比表面積で酸量が0.30mmol/g以
上である酸化触媒であり、焼却炉,熱分解炉,溶融炉等
から排出される排ガス中に含有される有害物質を無害化
することができる。
【0022】ここで、上記排ガス中に含有される有害物
質としては、窒素酸化物,ハロゲン化芳香族化合物,高
縮合度芳香族炭化水素,環境ホルモン等の有害物質や気
体状有機化合物である。
【0023】上記酸化触媒は、酸化チタン,酸化タング
ステン,酸化モリブデン,酸化セリウム,酸化ジルコニ
ウムからなる群から選ばれる少なくとも二種を含む混合
酸化物又は複合酸化物からなるものを担体としている。
また、該担体に担持される触媒成分としては、バナジウ
ム,ニオブ,タンタルの各酸化物からなる群から選ばれ
る少なくとも一種を含むものを用いている。
【0024】本発明の触媒では、酸化チタン,酸化タン
グステン,酸化モリブデン,酸化セリウム,酸化ジルコ
ニウムからなる群から選ばれてなる少なくとも二種を含
む混合酸化物又は複合酸化物からなるものを担体として
いる。
【0025】また、混合酸化物又は複合酸化物化のため
の酸化タングステン等の添加量は、1〜20重量%と
し、好適には10〜15重量%前後とするのがよい。こ
れは、1重量%未満では、TiO2 等の粒子成長抑制効
果が不十分であり、酸点発現効果も期待できないからで
ある。一方、20重量%を超える添加とすると添加する
成分が単独で存在する割合が大きくなる結果、不均一で
混合性が悪くなり、単なる2成分担体に近づいてしま
い、TiO2 等の粒子成長抑制効果や均一混合又は複合
化による酸点発現効果がみかけ上薄れてしまうからであ
る。
【0026】上記混合又は複合化した担体を用いるの
は、例えばTiO2 へのWO3 添加により焼成時のTi
2 粒子成長が阻害成分となるW原子により抑制され結
果として、添加前より比表面積が大きい担体を得ること
ができるからである。また、Ti原子へのW原子の一部
置換による原子価制御の働き又は電気陰性度の違いによ
り発現する酸点により酸量の増大した担体が得られるか
らである。
【0027】触媒成分として、具体的には、例えば五酸
化バナジウム(V2 5 ),五酸化ニオブ(Nb
2 5 ),五酸化タンタル(Ta2 5 )等を挙げるこ
とができる。
【0028】上記金属酸化物は、各々を単独の形で担体
に担持しても或いは複数種の金属酸化物の各種粉体を混
合した形で担体に担持してもよい。また、バナジウム,
ニオブ,タンタルの各化合物、及びこれら金属元素を二
種以上含む化合物からなる群から選ばれる少なくとも一
種の化合物の溶液、例えば上記バナジウム等の硫酸塩,
硝酸塩,アンモニウム塩,塩化物,水酸化物,アルコキ
シド,アルキル化物等の溶液を使用して、これらの溶液
を混合した後、含浸法等により担体に担持し、溶媒を蒸
発させ、乾燥及び酸化物とするための焼成により金属酸
化物を得ることで、好ましく担体に担持することができ
る。
【0029】以下に、触媒の製造例を例示するが、本発
明はこれに限定されるものではない。 <混合酸化物担体の製造>TiO2 の原料となる硫酸チ
タニル水溶液及びWO3 の原料となるタングステン酸ア
ンモニウム水溶液を、例えば重量比でTiO2 :WO3
=90:10である担体が得られるよう混合した溶液を
調製した。この溶液にNH3 水を添加し、中和による沈
殿によって共沈物スラリーを得た。このスラリーを濾
過、洗浄してケーキ物とした後、100℃で乾燥を行
い、高温(例えば500℃)で焼成してTiO2 ・WO
3 の担体用の均一混合酸化物を得た。 <混合酸化物担体へ活性成分の担持>この均一混合酸化
物100重量部に対し、メタバナジン酸アンモニウムを
担体担持後、V2 5 として例えば5重量部となるよう
メチルアミン溶液に溶解させ、粉末状の重量部混合酸化
物に含浸後、混練,乾燥を行い、高温(例えば500
℃)で5時間焼成して、所定の粉末触媒(V2 5 /T
iO2 ・WO3 )を得た。
【0030】また、触媒の物性値として細孔容量を0.2
0〜0.40cc/gとし、平均細孔径を40〜250Å
とすることにより、マイクロポアを有効利用することが
でき、排ガス中の有害物質の除去効率が更に良好なもの
となる。ここで、細孔容量を0.20〜0.40cc/gと
規定するのは、細孔容量を上記範囲より小さくすると高
比表面積をもつ触媒が得られず、一方細孔容量を上記範
囲より大きくすると見かけ密度が小さくなり、強度を有
する成型体を得ることが困難となるので、望ましくない
からである。また、平均細孔径を40〜250Åと規定
するのは、平均細孔径(D)は下記式(1)で与えられ、
上記比表面積及び細孔容積を持つことから40〜250
Åの範囲が好適となるからである。 平均細孔径(D)=(40,000×細孔容量)/比表面積 …(1)
【0031】[触媒の成型方法]上記方法により得られ
た高比表面積を有する粉体は、そのまま使用に供しても
よいが、成型体に成型して使用するのが好ましい。成型
体の形状は特に限定されるものではないが、接触反応と
ガス分離等において使用されているハニカム状,ペレッ
ト状,リング状の一体成形物、或いは当該形状の基材の
上にウオッシュコート法によって担持したもの等が挙げ
られる。なお、成型体の内部は完全無孔でなくて多数の
細孔,特に貫通細孔を有する高比表面積を保持した成型
体が好ましく、成型圧により比表面積が減少する場合に
おいても、上記方法により得られた粉体を使用すること
で90m2 /g以上のものを得ることができる。
【0032】また、排ガス処理に使用される触媒は、ガ
スとの接触面積を大とすることが好ましいことは当然で
あるが、粉体状触媒の充填密度の程度によっては排ガス
の流動背圧が上がり好ましくない。この対策としては通
常は粉体をその比表面積を過度に低下させることなく所
定の密度に圧縮して得た、例えばハニカム状の成型体が
使用される。
【0033】上述した酸化触媒は、焼却炉からの排ガス
を処理する排ガス処理用触媒で用いる場合には、その比
表面積は90m2 /g以上、好ましくは90〜200m
2 /gであることが好ましい。これは比表面積が200
2 /gを超えた場合、排気ガスを処理する際の200
℃温度域において、粒子の成長により比表面積の減少が
起こり、熱安定性に乏しく活性が低下し、長期間に亙っ
て安定して使用することができないからである。また、
比表面積が90m2 /g未満の場合には、従来と同様に
200℃以下での活性が著しく低下し、好ましくないか
らである。
【0034】本発明の酸量が0.30mmol/g以上の
酸化触媒は、排ガス処理の温度を100〜300℃、好
ましくは150〜200℃で処理能力が発揮される。
【0035】本発明に係る触媒は、上記各種金属酸化物
を一種類で使用するものでもよいが、上述のように複数
の金属酸化物からなる混合酸化物又は複合酸化物の組成
物がより好ましく使用される。該触媒組成物の成分及び
組成比は特に限定されるものではないが、代表例として
混合酸化物又は複合酸物担体100重量部に対して、触
媒成分が2成分系では五酸化バナジウムが1〜10重量
部と五酸化ニオブが1〜20重量部の配合や、五酸化バ
ナジウムが1〜10重量部と五酸化タンタルが1〜20
重量部の配合とするのが好ましい。また、2成分系に限
らず3成分系、4成分系とすることもできる。さらに、
これらに無機物(例えばガラス繊維,ゼオライト,モル
デナイト,シリカ等)を添加することもできる。
【0036】ここで、本発明の触媒で分解処理する排ガ
ス中の有害物質とは、窒素酸化物の他、ダイオキシン類
やPXB(Xはハロゲンを表す。)類に代表される有害
なハロゲン化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素等
の有害物質をいうが、本発明の酸化触媒作用により分解
できる排ガス中の有害物質(又は環境ホルモン)であれ
ばこれらに限定されるものではない。
【0037】本発明で分解処理する灰や土壌中に含まれ
る芳香族ハロゲン系化合物としては、ダイオキシン類や
PCB類に代表される有害な物質(例えば環境ホルモ
ン)であればこれらに限定されるものではない。ここ
で、前記ダイオキシン類とは、ポリハロゲン化ジベンゾ
−p−ダイオキシン類(PXDDs)及びポリハロゲン
化ジベンゾフラン類(PXDFs)の総称であり(Xは
ハロゲンを示す)、ハロゲン系化合物とある種の有機ハ
ロゲン化合物の燃焼時に微量発生するといわれる。ハロ
ゲンの数によって一ハロゲン化物から八ハロゲン化物ま
であり、これらのうち、特に四塩化ジベンゾ−p−ダイ
オキシン(T4 CDD)は、最も強い毒性を有するもの
として知られている。なお、有害なハロゲン化芳香族化
合物としては、ダイオキシン類の他にその前駆体となる
種々の有機ハロゲン化合物(例えば、フェノール,ベン
ゼン等の芳香族化合物(例えばハロゲン化ベンゼン類,
ハロゲン化フェノール及びハロゲン化トルエン等)、ハ
ロゲン化アルキル化合物等)が含まれており、灰中から
除去する必要がある。すなわち、ダイオキシン類とは塩
素化ダイオキシン類のみならず、臭素化ダイオキシン類
等のハロゲン化ダイオキシン類を表す。また、PXB類
(ポリハロゲン化ビフェニル類)はビフェニルにハロゲ
ン原子が数個付加した化合物の総称であり、ハロゲンの
置換数、置換位置により異性体があるが、PCB(ポリ
塩化ビフェニル)の場合では、2,6−ジクロロビフェ
ニル、2,2'−ジクロロビフェニル、2,3,5−トリ
クロロビフェニル等が代表的なものであり、毒性が強
く、焼却した場合にはダイオキシン類が発生するおそれ
があるものとして知られており、灰中から除去する必要
がある。なお、PXB類には当然コプラナーPXBも含
まれるのはいうまでもない。
【0038】また、高縮合度芳香族炭化水素は多核芳香
族化合物の総称であり、単数又は複数のOH基を含んで
もよく、発癌性物質として認められており、排ガス中か
ら除去する必要がある。
【0039】また、多くの製造工程においては、煤塵に
加えて、例えばホルムアルデヒド,ベンゼン又はフェノ
ールのような気体状有機化合物を含む排ガスが発生する
こともある。これらの有機化合物もまた、環境汚染物質
であり、人間の健康を著しく損ねるので、排ガスから除
去する必要がある。
【0040】また、本発明で処理される窒素酸化物と
は、通常NO及びNO2 の他、これらの混合物をいい、
NOxとも称されている。しかし、該NOxにはこれら
以外に各種酸化数の、しかも不安定な窒素酸化物も含ま
れている場合が多い。従ってxは特に限定されるもので
はないが通常1〜2の値である。雨水等で硝酸、亜硝酸
等になり、またはNOは光化学スモッグの主因物質の一
つであるといわれており、人体には有害な化合物であ
る。
【0041】本発明による上記触媒を使用することによ
り、上述した有害物質である窒素酸化物,ハロゲン化芳
香族化合物,高縮合度芳香族炭化水素等の有害物質や気
体状有機化合物を接触的に還元又は分解して無害化処理
することができる。ここで、上記有害物質の内排ガス中
のハロゲン化芳香族化合物,ハロゲン化芳香族化合物の
前駆体,PXB等のハロゲン化芳香族化合物、高縮合度
芳香族炭化水素、環境ホルモンは、本発明の酸量を0.3
0mmol/g以上とした酸化触媒の酸化分解により無
害化処理がなされる。
【0042】また窒素酸化物については本発明の触媒を
充填した装置の前流側に塩基性物質(例えばアンモニア
等)の存在させ、還元反応により無害化処理が行われ
る。
【0043】図1は上記触媒を用いた排ガス浄化装置の
概略図である。図1に示すように、排ガス浄化装置は、
都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各
種焼却炉から排出される排ガス11中の煤塵を除去する
除塵装置12と、窒素酸化物,ハロゲン化芳香族化合
物,高縮合度芳香族炭化水素,環境ホルモン等の有害物
質を除去する上述した排ガス処理触媒を有する触媒装置
13とから構成されている。上記除塵装置12において
は、排ガス中の煤塵及び固体状のダイオキシン類を捕集
することができ、触媒装置13の劣化及び触媒の目詰ま
りを防止している。
【0044】以下の排ガス中の窒素酸化物及び代表的な
ハロゲン化芳香族化合物として塩素化芳香族化合物の濃
度を示す。排ガス中の窒素酸化物の濃度は、主に200
〜50体積ppmである。排ガス中のダイオキシン類等
の塩素化芳香族化合物の濃度は、主に数十mg〜数ng
/Nm3 である。本発明では、上記排ガス11と触媒の
接触条件は、好ましくは20〜2Nm3/h/kg−触
媒である。また、排ガス処理温度は100〜300℃で
あり、好適には100〜200℃が好ましい。これは、
この排ガス処理温度範囲では、ダイオキシン類の前駆体
の再合成によりダイオキシン類が発生せず、好ましい処
理温度であるからである。
【0045】また、除塵装置(例えばバグフィルタ等)
12で処理する際に排ガスを冷却して低温とした場合で
あっても、200〜100℃前後であれば、再加熱する
ことなく排ガス中の有害物質を処理することが可能とな
る。なお、除塵装置12での効率のよい捕集を行うため
に、除塵装置12の前流側で冷却装置を用いて冷却した
場合でも、触媒装置に入る前に、再加熱する場合であっ
てもダイオキシン類の再生成率が低い250℃を限度と
するのがよい。
【0046】本発明の焼却炉からの排ガス浄化装置で
は、脱硝及びダイオキシン類の除去を一つの触媒装置1
3で同時に行うことができ、その場合には、塩基性物質
として例えばアンモニアを注入する注入ノズル14を介
してアンモニアを触媒装置13内に導入すればよい。
【0047】また、図2に示すように、排ガス21中の
煤塵を除塵する除塵装置としてのバグフィルタ22の後
流側に、先ずアンモニア注入ノズル23を具えた上述し
た触媒を有する脱硝反応装置24を設け、その後に上述
した触媒を有するダイオキシン分解触媒装置25を別々
に設けるようにしてもよい。なお、必要に応じて蒸気式
ガス加熱器26を脱硝反応装置24の前流側に設けても
よい。
【0048】また、図3に示すように、排ガス31中の
煤塵を除塵する除塵装置としてのバグフィルタ32の後
に先ず、ダイオキシン分解触媒装置33を設け、その後
流側にアンモニア注入ノズル34を具えた脱硝反応装置
35を設けるようにしてもよい。この場合は、排ガス触
媒反応装置33の後流側に脱硝装置35を設けるように
しているので、脱硝に用いるアンモニアの影響を受けな
いものとなる。さらに、ダイオキシン分解触媒反応装置
33でダイオキシン類を分解しているので、脱硝のため
に加熱する場合であってもダイオキシン類の再合成のお
それがないものとなる。なお、必要に応じて蒸気式ガス
加熱器36を脱硝反応装置35の前流側に設けてもよ
い。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0050】[実施例1]本発明にかかる排ガス処理用
触媒の実施例1について以下に説明する。TiO2 の原
料となる硫酸チタニル水溶液及びWO3 の原料となるタ
ングステン酸アンモニウム水溶液を、重量比でTi
2 :WO3 =90:10である担体が得られるよう混
合した溶液を調製した。この溶液にNH3 水を添加し、
中和による沈殿によって共沈物スラリーを得た。このス
ラリーを濾過、洗浄してケーキ物とした後、100℃で
乾燥を行い、500℃で焼成してTiO2 ・WO3 の担
体用の均一混合酸化物を得た。この均一混合酸化物10
0重量部に対し、メタバナジン酸アンモニウムを担体担
持後、V2 5 として5重量部となるようにメチルアミ
ン溶液に溶解させ、粉末状の上記混合酸化物に含浸後、
混練,乾燥を行い、500℃で5時間焼成して、所定の
粉末触媒(V2 5 /TiO2 ・WO3 )を得た。
【0051】[実施例2]上記実施例1において、ケー
キ物及び含浸後の焼成温度を400℃として粉末触媒
(V2 5 /TiO2 ・WO3 )を得た。
【0052】[実施例3]上記実施例2において、タン
グステン酸アンモニウムの代わりに、モリブデン酸アン
モニウムを用い、その他は同様の製造法により、所定の
粉末触媒(V2 5 /TiO2 ・MoO3 )を得た。
【0053】[実施例4]上記実施例2において、タン
グステン酸アンモニウムの代わりに、硝酸セリウムを用
い、その他は同様の製造法により、所定の粉末触媒(V
2 5 /TiO2・CeO2 )を得た。
【0054】[実施例5]上記実施例2において、タン
グステン酸アンモニウムの代わりに、オキシ塩化ジルコ
ニウムを用い、その他は同様の製造法により、所定の粉
末触媒(V2 5/TiO2 ・ZrO2 )を得た。
【0055】[実施例6]上記実施例2において、メタ
バナジン酸アンモニウムの代わりに、塩化ニオブを担体
担持後Nb2 5 として1重量部となるようエタノール
溶液に溶解させ、その他は同様の製造法により、所定の
粉末触媒(Nb2 5 /TiO2 ・WO3)を得た。
【0056】[実施例7]上記実施例2において、メタ
バナジン酸アンモニウムの代わりに、塩化タンタルを担
体担持後Ta2 5 として1重量部となるようエタノー
ル溶液に溶解させ、その他は同様の製造法により、所定
の粉末触媒(Ta2 5 /TiO2 ・WO 3 )を得た。
【0057】[実施例8]上記実施例1において、硫酸
チタニルの代わりに、モリブデン酸アンモニウムを用
い、その他は同様の製造法により、所定の粉末触媒(V
2 5 /WO3 ・MoO3 )を得た。ここで、重量比を
WO3 :MoO3 =70:30とした。
【0058】[実施例9]上記実施例8において、メタ
バナジン酸アンモニウムをメチルアミンに、また塩化タ
ンタルをエタノールに、担体担持後にV2 5 として5
重量部、Ta2 5 として1重量部となるようそれぞれ
溶解させ、その他は同様の製造法により、所定の粉末触
媒(V2 5 ・Ta2 5 /WO3 ・MoO3 )を得
た。
【0059】[比較例1]TiO2 の原料となる硫酸チ
タニル水溶液を調製し、NH3 水添加による中和沈殿に
よって共沈物スラリーを得た。このスラリーを濾過、洗
浄してケーキ物とした後、100℃で乾燥を行い、30
0℃で焼成してTiO2 の担体用の酸化物を得た。この
チタン酸化物100重量部に対し、メタバナジン酸アン
モニウム及びタングステン酸アンモニウムを担体担持
後、各々V2 5 及びWO3 として5重量部及び10重
量部となるようメチルアミン溶液に溶解させ、粉末状の
チタン酸化物に含浸後、混練,乾燥を行い、400℃で
5時間焼成して、比較触媒(V2 5−WO3 /TiO
2 )を得た。
【0060】[触媒性能評価試験]実施例1〜9で得ら
れた上記粉末触媒1〜9、及び比較例1で得られた比較
粉末触媒1の物性値として、比表面積及び固体酸量の測
定を行った。比表面積及び固体酸量の測定方法を以下に
示す。 〔比表面積測定方法〕BET1点吸着法(窒素ガス吸着
法)による。測定条件を以下に記す。 サンプル量: 0.1g 前処理条件: 窒素雰囲気下、200℃、2時間パージ 吸着温度: −196℃ 脱着温度: 室温 検出器 : 熱伝導度検出器(TCD) 〔固体酸量測定方法〕ピリジン吸着昇温脱離法による。
測定条件を以下に記す。 サンプル量: 0.0125g 前処理条件: ヘリウム雰囲気下、450℃、30分パ
ージ 吸着温度: 150℃(ピリジン0.2μlを繰り返しパ
ルス吸着) 脱着条件: 150℃ → 800℃(昇温速度:30
℃/分) 検出器 : 水素炎イオン検出器(FID) 下記「表1」に、その測定結果を示す。
【0061】都市ゴミ焼却装置の排ガスとし、模擬ガス
組成として「表1」,「表2」記載のガスを用い、ハニ
カム状とした触媒を充填した触媒反応装置に導入して処
理した。触媒反応装置に出口のダイオキシン類(DX
N)濃度(PCDDs,PCDFs,PCBの総濃度)
(ng−TEQ/m3 N),NOx濃度(ppm)及び
分解率を測定した。その試験条件及び試験結果を「表
1」に示す。分解率は以下の式(1) より求めた。また、
触媒1,2,6及び7については、コプラナーPCB及
び臭素化ダイオキシンの分解率も求めた。その試験条件
及び試験結果を「表2」に示す。
【0062】 分解率=(1−出口DXN濃度/入口DXN濃度)×100 …(1)
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】「表1」、「表2」から明らかなように、
本発明にかかる触媒を使用することによりダイオキシン
類分解率の向上は著しく、分解率98%以上を確保する
ことができることが判明した。これより明らかなよう
に、本発明による触媒を使用することによりダイオキシ
ン類濃度の減少は著しく、酸量が0.30mmol/g以
上の触媒において特に顕著である。このように、本実施
例1〜9にかかる酸量が0.30mmol/g以上の触媒
を用いることにより、排ガス中の有害物質が更に効率よ
く除去されることとなった。
【0066】脱硝率は以下の式(2) より求めた。その試
験条件及び試験結果を「表1」に示す。
【0067】 脱硝率=(1−出口NOx濃度/入口NOx濃度)×100 …(2)
【0068】「表1」から明らかなように、本発明にか
かる触媒を使用することにより脱硝率の向上は著しく、
脱硝率82%以上を確保することができることが判明し
た。また、本実施例にかかる触媒を用いることにより、
排ガス中の窒素化合物の有害物質も効率よく除去される
こととなった。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の「請求項
1]によれば、焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出さ
れる排ガスを浄化する排ガス処理用触媒であって、酸化
チタン,酸化タングステン,酸化モリブデン,酸化セリ
ウム,酸化ジルコニウムからなる群から選ばれてなる少
なくとも二種を含む混合酸化物又は複合酸化物からなる
担体と、該担体に担持され、バナジウム,ニオブ,タン
タルの各酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種
を含む触媒成分とから構成されてなるので、低温におい
てもダイオキシン類の分解及び脱硝率が良好なものとな
る。
【0070】[請求項2]の発明によれば、請求項1に
おいて、酸量が0.30mmol/g以上の触媒であるの
で、100℃の低温でもダイオキシン類等の分解が可能
となり、長期間に亙って触媒活性が持続する。
【0071】[請求項3]の発明によれば、請求項1に
おいて、触媒の比表面積が90m2/g以上と高い比表
面積としたので、100℃の低温でもダイオキシン類等
の分解が可能となり、長期間に亙って触媒活性が持続す
る。
【0072】[請求項4]の発明によれば、請求項1に
おいて、触媒反応温度が100〜300℃と低温で処理
できるので、ダイオキシン類の再生成がなく、ダイオキ
シン類を分解することができる。
【0073】[請求項5]の発明によれば、排ガス中の
有害物質を請求項1乃至4の触媒に接触させるので、排
ガス中の有害物質を分解処理することができる。
【0074】[請求項6]の発明は、特に、上記排ガス
中の有害物質がダイオキシン類,ポリハロゲン化ビフェ
ニル類,ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール
及びハロゲン化トルエンから選ばれる少なくとも一種の
ハロゲン化素化芳香族化合物並びに高縮合度芳香族炭化
水素,環境ホルモンを分解処理することができる。
【0075】[請求項7]の発明によれば、上記ダイオ
キシン類が、ポリ塩化ジベンゾ−p−ダイオキシン類
(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDF
s)、ポリ臭化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PBD
Ds)、ポリ臭化ジベンゾフラン類(PBDFs)、ポ
リ弗化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PFDDs)、
ポリ弗化ジベンゾフラン類(PFDFs)、ポリ沃素化
ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PIDDs)、ポリ沃
素化ジベンゾフラン類(PIDFs)の有害物質を分解
することができる。
【0076】[請求項8]の発明は、請求項5におい
て、アンモニアの存在下においては、更に窒素酸化物を
選択的に還元して分解処理することができる。
【0077】[請求項9]の発明は、焼却炉,熱分解
炉,溶融炉等から排出される排ガスを浄化する排ガス処
理装置であって、排ガス中の煤塵を除塵する除塵装置
と、該除塵装置の後流側に設けた請求項1の排ガス処理
用触媒を有する触媒装置とからなるので、高比表面積の
排ガス処理触媒により排ガス中のダイオキシン類,ダイ
オキシン類の前駆体,PXB等のハロゲン化芳香族化合
物、高縮合度芳香族炭化水素及び環境ホルモンの酸化分
解が可能となる。
【0078】[請求項10]の発明は、請求項8におい
て、上記触媒装置に塩基性物質を導入する手段を設けた
ので、また塩基性ガスの添加により脱硝が可能となり、
両者の併合した分解が可能となる。
【0079】[請求項11]の発明は、請求項8又は9
において、上記触媒装置に導入する排ガスの温度を10
0〜300℃としたので、特に低温で排ガス中の分解処
理が可能となる。
【0080】また、脱硝用の触媒とハロゲン化芳香族化
合物、高縮合度芳香族炭化水素の酸化分解用の触媒とを
別々にした触媒装置を並列にしても排ガスの分解が可能
となる。
【0081】さらに、本発明による触媒装置と低温除塵
装置とを組み合わせることにより、排ガス中のダイオキ
シン類等のハロゲン化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭
化水素及び環境ホルモンの除去及び脱硝が可能となると
共に、ダスト,HCl,SOx,重金属等の有害物質を
一括同時に除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排ガス処理装置の一例を示す概略図である。
【図2】排ガス処理装置の一例を示す概略図である。
【図3】排ガス処理装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
11 排ガス 12 除塵装置(バグフィルタ等) 13 触媒装置 14 アンモニア注入ノズル 21 排ガス 22 バグフィルタ 23 アンモニア注入ノズル 24 脱硝反応装置 25 ダイオキシン分解触媒装置 26 蒸気式ガス加熱器 31 排ガス 32 バグフィルタ 33 ダイオキシン分解触媒装置 34 アンモニア注入ノズル 35 脱硝反応装置 36 蒸気式ガス加熱器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/30 C07D 319/24 35/10 301 B01D 53/36 ZABG C07D 319/24 102C (72)発明者 小瀬 公利 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4D048 AA11 BA07X BA08X BA17X BA19X BA23X BA24X BA26X BA27X 4G069 AA03 BA04A BB04A BB06A BB10B BC50A BC50B BC51A BC51B BC54A BC54B BC55A BC55B BC56A BC59A BC59B BC60A BC60B CA02 CA11 CA19 EC03X EC04X EC05X

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出さ
    れる排ガスを浄化する排ガス処理用触媒であって、 酸化チタン,酸化タングステン,酸化モリブデン,酸化
    セリウム,酸化ジルコニウムからなる群から選ばれてな
    る少なくとも二種を含む混合酸化物又は複合酸化物から
    なる担体と、 該担体に担持され、バナジウム,ニオブ,タンタルの各
    酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む触
    媒成分とから構成されてなることを特徴とする排ガス処
    理用触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ピリジン吸着により測定される酸量が0.30mmol/
    g以上であることを特徴とする排ガス処理用触媒。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 触媒の比表面積が90m2 /g以上であることを特徴と
    する排ガス処理用触媒。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 触媒反応温度が100〜300℃であることを特徴とす
    る排ガス処理用触媒。
  5. 【請求項5】 排ガス中の有害物質を請求項1乃至4の
    触媒に接触させ、排ガス中の有害物質を分解処理するこ
    とを特徴とする排ガス処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 上記排ガス中の有害物質がダイオキシン類,ポリハロゲ
    ン化ビフェニル類,ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化
    フェノール類及びハロゲン化トルエン類から選ばれる少
    なくとも一種のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮合度
    芳香族炭化水素,環境ホルモンであることを特徴とする
    排ガス処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 上記ダイオキシン類が、ポリ塩化ジベンゾ−p−ダイオ
    キシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン類
    (PCDFs)、ポリ臭化ジベンゾ−p−ダイオキシン
    類(PBDDs)、ポリ臭化ジベンゾフラン類(PBD
    Fs)、ポリ弗化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PF
    DDs)、ポリ弗化ジベンゾフラン類(PFDFs)、
    ポリ沃素化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PIDD
    s)、ポリ沃素化ジベンゾフラン類(PIDFs)であ
    ることを特徴とする排ガス処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項5において、 アンモニアの存在下に、窒素酸化物を選択的に還元して
    分解することを特徴とする排ガス処理方法。
  9. 【請求項9】 焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出さ
    れる排ガスを浄化する排ガス処理装置であって、 排ガス中の煤塵を除塵する除塵装置と、該除塵装置の後
    流側に設けた請求項1乃至4の排ガス処理用触媒を有す
    る触媒装置とからなることを特徴とする排ガス処理装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 上記触媒装置に塩基性物質を導入する手段を設けたこと
    を特徴とする排ガス処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、 上記触媒装置に導入する排ガスの温度を100〜300
    ℃としたことを特徴とする排ガス処理装置。
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