JP2001076680A - 蛍光ランプおよび照明装置 - Google Patents

蛍光ランプおよび照明装置

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JP2001076680A
JP2001076680A JP24983199A JP24983199A JP2001076680A JP 2001076680 A JP2001076680 A JP 2001076680A JP 24983199 A JP24983199 A JP 24983199A JP 24983199 A JP24983199 A JP 24983199A JP 2001076680 A JP2001076680 A JP 2001076680A
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light
heat shield
electrode
discharge vessel
fluorescent lamp
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JP24983199A
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English (en)
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Yuichi Sakakibara
裕一 榊原
Shoji Naoki
庄司 直木
Katsuhide Misono
勝秀 御園
Taeko Fukamachi
妙子 深町
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】、密閉形の照明器具内においても良好な発光効
率を呈する蛍光ランプおよびこれを用いた照明装置を提
供する。 【解決手段】細長い透光性放電容器1の内面側に蛍光体
層2を形成し、内部に水銀および希ガスを含むイオン化
媒体封入し、両端に一対の電極3を封装して、透光性放
電容器1の一端および電極3の間に位置するように遮熱
体を配設するとともに、遮熱体が配設されている方の電
極のマウント高さを他方のそれより5mm以上大きくし
た。最冷部が遮熱体を配設した方の透光性放電容器の端
部に形成されるので、透光性放電容器の中央部の温度が
高くなっても発光効率が低下しにくいとともに、放電路
長の短縮を抑制して光出力を確保しやすい。遮熱体を絶
縁性材質にすると、一対の内部導入線に挿通して支持で
きる。遮熱体を透光材質にするか、さらに蛍光体層を形
成するか、あるいは紫外線透過性にすると、金属性の遮
熱体に対して透光性放電容器の端部の暗がりをなくす
か、改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光ランプおよび
これを用いた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の傾向として、照明器具の小形化、
インバータ点灯による高出力化、および輝度抑制のため
に乳白色のセードで密閉された照明器具が多用されるよ
うになった。このような照明器具内で蛍光ランプを点灯
すると、蛍光ランプの温度が上昇して、最冷部温度が最
適水銀蒸気圧のときの温度より高くなるために、発光効
率が低下してしまうという問題が生じる。また、蛍光ラ
ンプの小径化が進展して、高管壁負荷になってきている
ので、一層器具内温度が上昇して最冷部温度が高くなる
傾向にある。
【0003】そこで、高温雰囲気で点灯しても、最冷部
温度が高くならないようにして、水銀蒸気圧を最適値範
囲を確保するために、従来から電極のマウント高さを大
きくしたり、遮熱板を電極の後方に配設することによ
り、電極からの熱が封止部に伝わるのを阻止する考えが
知られており、たとえばJ.F.Waymouth著
「Electric Dischrges Lamp
s」(MIT Press、1971年発行)の第37
〜38頁に記載されている。
【0004】また、特開昭49−84086号公報に
は、ステムに遮熱板を設ける構成が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単にマ
ウント高さを大きくするだけや、遮熱板を配設するだけ
では、透光性放電容器の端部に最冷部を形成し、その部
分の温度を適切な温度に制御するには問題が多くあるこ
とが分かった。
【0006】すなわち、マウント高さを所望の最冷部温
度が得られるようになるまで大きくすると、放電路長が
短くなり、光出力が低下するという問題があるので、温
度の観点からだけでマウント高さを大きくすることはで
きない。また、環形の蛍光ランプにおいては、マウント
高さをあまり大きくすると、電極が透光性放電容器の外
周側の部分に接触してしまうという不具合もある。
【0007】他方、遮熱板は、電極から端部に向かう輻
射熱をカットすることはできるが、遮熱板として一般的
な金属板を用いる場合、透光性放電容器の端部側へ向か
う赤外線と同時に紫外線もカットしてしまい全光束の低
下を生じるばかりか、管端部が暗くなってしまう。ま
た、遮熱板の支持のためにアンカーワイヤを設けるなど
格別の構造が必要になり、コストアップが大きくなる。
【0008】さらに、蛍光ランプの小径化や高出力化の
ために、放電に直接曝されない端部の温度は、電極から
の輻射やガスの熱伝導により加熱される以外に、管壁を
介して伝導する熱によっても影響を受ける。
【0009】本発明は、密閉形の照明器具内においても
良好な発光効率を呈する蛍光ランプおよびこれを用いた
照明装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の蛍光ラ
ンプは、細長い透光性放電容器と;透光性放電容器の内
面側に形成された蛍光体層と;透光性放電容器の一方の
端部および後記電極の間に配設された遮熱体と;透光性
放電容器の両端に封装され遮熱体が配設されている側の
マウント高さが他方のマウント高さより5mm以上高い
一対の電極と;透光性放電容器に封入された水銀および
希ガスを含むイオン化媒体と;を具備していることを特
徴としている。
【0011】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0012】<透光性放電容器について>透光性放電容
器は、管径および管長は制限されない。しかし、比較的
管壁負荷の小さい蛍光ランプに好適であることから、た
とえば管径25〜38mmで、管長400〜1200m
mの範囲において、定格ランプ電力に応じて適当な組み
合わせが許容される。表1は、その例示である。
【0013】
【表1】 種別 管径(mm) 管長(内径、外径)(mm) 定格ランプ電力(W ) 環形 29 147 205 20 同 29 167 225 30 同 29 241 299 32 同 29 315 373 40 直管形 25.5 436 15 同 28 580 20 同 32.5 630 30 同 28 1198 40 しかし、本発明は、比較的管壁負荷の小さい蛍光ランプ
だけでなく、小径化して管壁負荷の比較的大きな表2に
例示する蛍光ランプであってもよい。
【0014】
【表2】 種別 管径(mm) 管長(内径、外径)(mm) 定格ランプ電力(W ) 環形 16.5 192 225 20/28 同 16.5 266 299 27/38 同 16.5 340 373 34/48 直管形 16 549 22.5 同 25.5 588.5 16/23 同 25.5 1198 32/45 同 25.5 1498.5 50/65 また、透光性放電容器は、細長い管と、細長い管の両端
を閉塞している一対の端板の部分とで構成されている。
端板の部分は、一般的にはステムによって構成される。
ステムを用いる場合、フレアステム、ビードステム、ボ
タンステム、ピンチシールステムなどの既知のステム構
造を採用することができる。
【0015】本発明においては、透光性放電容器の少な
くとも一端に、後述する遮熱体の作用および電極のマウ
ント高さを相乗的に利用して最冷部を形成する。一般
に、透光性放電容器の端部には、細長い管と一対の端板
たとえばステムとの間の封止部が形成される。
【0016】端部は、透光性放電容器の両端の全周にわ
たって形成されるが、最冷部は必ずしも全周にわたって
形成されなくてもよく、全周の一部であってもよい。
【0017】次に、透光性放電容器の材質は、気密性、
加工性および耐火性を備えていれば特に制限されない
が、一般的にこの種蛍光ランプに用いられている軟質ガ
ラスが好適である。軟質ガラスには、鉛ガラスやソーダ
ライムガラスがあるが、そのいずれでもよい。環境対応
としては、ソーダライムガラスが望ましい。しかし、加
工性などの点から、ソーダライムガラスと鉛ガラスを併
用することができる。たとえば、最もガラスの使用量の
多い細長い管の部分をソーダライムガラスで形成し、ス
テムの部分を鉛ガラスで形成することができる。
【0018】さらに、要すれば、硬質ガラス、半硬質ガ
ラス、石英ガラスなど軟質ガラス以外のガラスを用いる
ことができる。また、ガラス以外のたとえば透光性の多
結晶または単結晶のセラミックスを用いて透光性放電容
器を構成することを除外するものではない。
【0019】次に、透光性放電容器の形状について説明
する。
【0020】透光性放電容器は、直管形および環形のい
ずれであってもよい。さらに要すれば、U字状、半円状
など適当な形状に湾曲ないし屈曲していてもよい。
【0021】また、透光性放電容器は、細長い管の肉厚
がほぼ一定であるのが一般的であるが、要すればほぼ電
極に対向する部分から端部にかけての肉厚をその他の部
分より薄く形成することができる。これにより、電極の
発生熱は、相対的に肉厚の大きい細長い管のガラスの内
部を中央部へ向かって拡散していき、ガラスの内部を端
部側へ向かう熱の拡散が低減して、最冷部の温度を所望
に維持しやすくなる。
【0022】さらに、遮熱体を配設している側の電極の
マウント高さを他方より5mm以上好適には5〜15m
m大きくすることができるが、透光性放電容器の両端の
端板にステムを用いる場合には、ステム高さを大きくす
ることによって対応することができる。これにより、電
極を支持する内部導入線の長さを大きくしなくてよくな
るから、電極を機械的に安定して配設することができ
る。しかし、ステム高さを大きくしないで、後述するよ
うにマウント高さを大きくすることもできる。
【0023】<蛍光体層について>蛍光体層は、透光性
放電容器の内面側に形成されるが、これは透光性放電容
器の内面に直接接触して形成してもよいし、アルミナな
どの保護膜およびまたは酸化チタンなどの反射膜を介し
て間接に形成してもよいという意味である。
【0024】また、使用する蛍光体は、照明目的に応じ
て任意所望に選択することができる。たとえば、一般照
明用途に対しては、3波長発光形の蛍光体やハロリン酸
塩蛍光体などの白色発光形の蛍光体を用いることができ
る。また、用途によっては単色発光形の蛍光体や紫外線
発光形の蛍光体などを蛍光体の全部または一部に用いる
こともできる。
【0025】<遮熱体について>遮熱体は、電極の発生
熱が放射によって透光性放電容器の端部に伝わるのを防
止する手段であり、上記端部と電極との間に配設され
る。
【0026】また、遮熱体は、電極からの輻射熱を透光
性放電容器の端部に対して効果的にカットするが、透光
性放電容器の端部に暗がりを生じないためには、光をな
るべく遮断しないように構成することが望ましい。これ
を実現するには、遮熱体を透光性材質にすればよい。し
かし、不純ガスゲッタや水銀放出合金を担持させるよう
なときには、遮光性の金属材質であってもよい。
【0027】さらに、遮熱体は、板状であると好都合で
あるが、要すれば非板状であってもよい。要は、透光性
放電容器の端部の所望の部分に対する電極の発生熱の伝
わりを阻止するのに効果的でればよく、場合によっては
フレアステム自体を遮熱体とすることもできる。すなわ
ち、電極を支持する内部導入線をフレアステムの頂部の
部位で折曲して、透光性放電容器の軸に対して30〜9
0゜傾斜させると、電極と透光性放電容器の端部の最冷
部形成の予定部との間にフレアステムが介在するように
なる。そして、上記端部の一部には、電極からの輻射熱
がフレアステムによって遮断されて到達しないので、そ
の端部の温度が上昇しにくい。このような構成において
は、フレアステムが遮熱体を構成していることになる。
【0028】さらにまた、遮熱体は、電極とステムとの
中間に位置しているのが好ましい。従来技術には、ステ
ム部分で遮熱体を支持しているものもあるが、このよう
な場合、ステム頂部が電極に対して曝されるので、ステ
ムを伝わって電極の発生熱が透光性放電容器の端部に伝
導されるため、当該端部は、昇温してしまい、最冷部に
なりにくいことが分かった。
【0029】<電極について>電極は、透光性放電容器
内の両端側にその一対を封装して、それらの間で低圧水
銀蒸気放電を生起させる。
【0030】本発明においては、遮熱体を配設している
側の電極のマウント高さが他方の電極のマウント高さよ
り5mm以上、好適には5〜15mm大きく設定されて
いる。なお、「マウント高さ」とは、透光性放電容器の
端部外面から電極の軸までの距離をいう。
【0031】マウント高さを大きくするためには、透光
性放電容器の両端に位置するステムの高さを変えない
で、電極を支持する内部導入線の長さを大きくすること
ができる。また、既述のようにステム高さを大きくする
ことができる。なお、「ステム高さ」とは、透光性放電
容器の端部外面からステムの頂部までの距離をいう。
【0032】遮熱体を配設している側の電極のマウント
高さが大きすぎると、放電路長が短くなり光出力が低下
するので、極端に大きくすべきでない。要すれば、他方
の電極のマウント高さを応分に短縮することで、放電路
長を確保することができる。
【0033】また、電極は、フィラメント電極、セラミ
ックス電極など既知の電極を用いることができる。
【0034】フィラメント電極は、タングステンの2重
コイルまたは3重コイルに電子放射物質を塗布してな
り、その両端を透光性放電容器を気密に貫通する一対の
導入線の先端部に継線した構造を備えている。
【0035】セラミックス電極は、たとえば開口部を備
えた電気伝導性の容器内にアルカリ土類元素および遷移
金属元素の酸化物を主体とし、表面を遷移金属元素の炭
化物または窒化物で被覆した果粒状、スポンジ状または
塊状の複合セラミックスからなる熱電子放出物質を収納
させてなる構造を備えていて、1本の導入線の先端に支
持されている。
【0036】<イオン化媒体について>イオン化媒体
は、水銀および希ガスを含むものとする。
【0037】水銀は、純水銀を封入するか、または純水
銀にほぼ近い水銀蒸気圧特性を示すアマルガム、たとえ
ばZn−HgやTi−Hg系のアマルガムとして封入さ
れる。
【0038】純水銀を封入するには、液体水銀を滴下す
るか、カプセルに入れて封入後適当な手段によってカプ
セルを破壊して水銀を取り出すことができる。
【0039】また、アマルガムとして封入するには、ペ
レット状に成形したり、適当な金属板を基体としてアマ
ルガムを担持させることができる。すなわち、Zn−H
g系アマルガムの場合には、ペレット状に成形して封入
するのに適している。また、Ti−Hg系アマルガムの
場合には、金属板に担持させるのに適している。後者
は、水銀放出合金ともいわれているが、封入後高周波を
印加により加熱して水銀を放出させる。
【0040】次に、希ガスは、蛍光ランプの放電開始を
容易にするため、および緩衝ガスとして用いられ、アル
ゴンAr、クリプトンKr、ネオンNeなどを200〜
400Pa程度透光性放電容器内に封入される。
【0041】また、希ガスは、Ar単体封入でもよい
し、またAr−Kr、Ne−Ar−Kr、Ne−Arな
どの混合封入でもよい。
【0042】<その他の構成について> シールドリングの配設について 所望により、電極の周囲にシールドリングを配設するこ
とができる。電極の発生熱が透光性放電容器の端部に伝
わるのは、熱の輻射ばかりでなく、透光性放電容器の細
長い管の部分を伝導する熱もあり、後者の伝導を無視で
きないことは既に述べた。
【0043】そこで、上記の伝導熱をなるべく低減する
ために、電極の周囲にシールドリングを配設すると、効
果的であることが分かった。すなわち、電極付近の高密
度プラズマは、シールドリング内面で再結合して熱にな
るが、シールドリングと透光性放電容器の内面との間に
隙間が存在するため、管壁単位面積当たりに入射するエ
ネルギー密度が減少する結果、管壁温度の上昇は抑えら
れる。
【0044】しかし、シールドリングが遮光性である
と、シールドリングで遮断される分光出力が低減するの
で、透光性の材料たとえばガラスを用いるのが好まし
い。さらに、透光性シールドリングの内面に蛍光体層を
形成することにより、高密度プラズマである負グローか
らの紫外線を有効に可視光に変換して、外部に導出する
ことができる。
【0045】また、波長254nmの紫外線透過性のガ
ラスを用いると、負グローからの紫外線がシールドリン
グを透過して透光性放電容器の内面の蛍光体層を励起す
るので、やはり有効光量を確保することができる。この
場合、波長185nmの紫外線は、蛍光体の励起効率が
低くて、シールドリングに吸収されて熱になるので、管
壁の温度上昇をその分抑制することができる。
【0046】<本発明の作用について>蛍光ランプを水
平方向点灯すると、遮熱体を配設した透光性放電容器の
一端に最冷部が形成される。当該最冷部は、電極のマウ
ント高さが他方のそれより5mm以上大きくて、しかも
遮熱体を備えているので、放電路長をそれほど短くしな
くてもよく、このため光出力の減退を実際上に問題にな
らない程度に抑えることができる。しかし、反対側の電
極のマウント高さを反対に短くすることもできるので、
遮熱体側の電極のマウント高さを応分に大きくしても、
放電路長が短くならないようにすることも可能である。
【0047】そうして、本発明によれば、透光性放電容
器の中央部の温度が60℃になっても光束の低下が見ら
れない。
【0048】請求項2の発明の蛍光ランプは、請求項1
記載の蛍光ランプにおいて、遮熱体が配設されている側
の電極は、マウント高さが36mm以上であることを特
徴としている。
【0049】マウント高さは、36mm以上、好適には
36〜50mmにするのがよい。これを実現するには、
ステム高さを20mm以上、好適には25〜40mmに
するのがよい。これにより、電極の支持の機械的強度が
低下しない。しかし、要すれば、ステム高さを高くしな
いで、内部導入線の長さを大きくしてもよい。
【0050】そうして、遮熱体を配設している側の電極
のマウント高さを36mm以上にすることにより、当該
端部に形成される最冷部の温度を透光性放電容器の中央
部の温度より常に10℃程度以上低くすることが可能に
なる。このため、蛍光ランプを密閉構造の照明器具内で
点灯する場合であっても、最適水銀蒸気圧に比較的近い
状態で点灯するので、全光束の低下が実際上問題になら
ない程度になる。
【0051】また、本発明によれば、透光性放電容器の
中央部に最冷部が形成される従来の蛍光ランプに比較し
て、たとえば周囲温度が15〜20℃程度高くてもほぼ
同等の光出力を得ることができる。
【0052】請求項3の発明の蛍光ランプは、細長い透
光性放電容器と;透光性放電容器の内面側に形成された
蛍光体層と;透光性放電容器の両端に封装された一対の
電極と;透光性放電容器の両端の少なくとも一方および
電極の間に配置されるとともに電極を支持する内部導入
線により支持された絶縁性の遮熱体と;透光性放電容器
に封入された水銀および希ガスを含むイオン化媒体と;
を具備していることを特徴としている。
【0053】絶縁性の遮熱体は、ガラス、セラミックス
などの耐熱性の材料を用いて構成することができる。し
かし、導電性金属であっても内部導入線に支持させる部
位が絶縁性材質で構成されていればよい。したがって、
本発明において、「絶縁性」とは、内部導入線による遮
熱体の支持において、絶縁されていればよいという意味
である。
【0054】遮熱体を一対の内部導入線に支持させるた
めに、遮熱体に一対の導入線挿通孔を形成し、内部導入
線に挿通することができる。
【0055】また、遮熱体が内部導入線に沿って不所望
に移動して電極に接触すると、電極の温度が低下して、
点灯不良などの不具合が生じるおそれがあるため、遮熱
体は電極に接触しないようにすることが望ましい。この
ため、適当な位置規制手段を用いることができる。たと
えば、内部導入線の先端部を偏平に潰してから電極を継
線するが、偏平部を遮熱体の位置まで延長するととも
に、遮熱体の導入線挿通孔を偏平部が挿通し得ない孔径
にすれば、格別な部品を用いないでも遮熱体が電極に接
近しないようにすることができる。
【0056】そうして、本発明においては、遮熱体が絶
縁性であるから、2本の内部導入線を用いて遮熱体を支
持することができ、アンカーワイヤなどの格別な部品を
用いることなく、遮熱体を容易、かつ確実に支持でき
る。
【0057】請求項4の発明の蛍光ランプは、請求項3
記載の蛍光ランプにおいて、遮熱体は、絶縁性材質から
なる板状をなしていて、かつ内部導入線の一対の導入線
挿通孔を備えており;内部導入線は、遮熱体より透光性
放電容器の端部側において遮熱体の一対の導入線挿通孔
の間隔より間隔が小さく、放電空間側で間隔が大きい;
ことを特徴としている。
【0058】本発明は、電極を支持する一対の内部導入
線の間隔を規定することで、内部導入線の中間部に遮熱
体を係止させるように構成している。
【0059】前述のように遮熱体が不所望に移動して電
極に接触すると、電極の温度が低下して、点灯不良など
の不具合が生じるおそれがあるため、遮熱体は電極に接
触しないように固定すべきである。
【0060】本発明によれば、遮熱体は、内部導入線に
その導入線挿通孔を挿通して、所定の位置に移動させて
いったん係止すれば、係止位置から電極側へも、また端
部側へも容易に移動することがない。
【0061】遮熱体を内部導入線に支持させるには、た
とえばステムから導出されている一対の導入線を遮熱体
の一対の導入線挿通孔に挿通し、内部導入線の間隔が本
発明に規定しているようになっているようにしてから、
内部導入線の先端部に電極を継線して、電極マウントを
形成する。その後、電極マウントを細長い管の端部へ挿
入して、ステムと細長い管の端部とを封着する。
【0062】請求項5の発明の蛍光ランプは、請求項1
ないし4のいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、遮熱
体は、透光性材質であることを特徴としている。
【0063】遮熱体は、ガラス、透光性セラミックスな
どの透光性を有する材質によって形成されている。透光
性は、可視光および254nmの紫外線に対する透光性
のいずれであってもよい。
【0064】可視光に対する透光性である場合、遮熱体
の電極側の表面に蛍光体層を形成することができる。こ
れにより、負グローからの紫外線によって遮熱体の蛍光
体を励起して可視光を発生させ、遮熱体を透過して透光
性放電容器の端部側へ導出させることができる。このた
め、蛍光ランプの端部に暗がりができにくい。
【0065】なお、蛍光体層は、5〜30μm程度の膜
厚に形成するのがよい。膜厚が5μm未満であると、可
視光への変換効率が低い。また、30μmを超えると、
遮熱体の可視光透過率が低くなりすぎて、透光性放電容
器の端部に光が届きにくくなる。
【0066】次に、波長254nmの紫外線で励起した
ときに、蛍光体層は、その発光色と、透光性放電容器の
な面側に形成する蛍光体層からの発光色との差が、xy
色度図上の距離で0.02以下であるのが好ましい。上
記発光色の差が0.02を超えると、透光性放電容器の
中央部と端部との光色差に違和感を生じるからである。
【0067】紫外線に対する透光性の場合、負グローか
らの紫外線は、遮熱体を透過し、遮熱体の位置より端部
側に形成されている透光性放電容器の内面側の蛍光体を
励起して可視光を発生することができる。このため、蛍
光ランプの端部に暗がりが改善される。
【0068】しかし、遮熱体は、単に透光性であるだけ
でもよい。なぜなら、放電空間側で発生し、遮熱体に向
かう可視光を遮熱体が透過して透光性放電容器の端部側
へ導くので、端部の暗がりがいくらか改善されるからで
ある。
【0069】請求項6の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体に支持された請求項1ないし5のい
ずれか一記載の蛍光ランプと;を具備していることを特
徴としている。
【0070】本発明において、「照明装置」とは、蛍光
ランプの発光を何らかの目的で用いるあらゆる装置を含
む広い概念である。照明装置を例示すれば、照明器具、
直下式バックライト装置、表示装置および信号灯装置な
どである。
【0071】また、照明器具は、家庭用の照明器具に好
適であるが、これに限定されるものではなく、店舗用照
明器具、オフィス用照明器具、屋外用照明器具などにも
適応する。
【0072】さらに、本発明に用いる蛍光ランプは、周
囲温度が高くても高い発光効率が得られるので、小形
で、密閉され、さらにはインバータによって高出力点灯
されるような照明装置に特に好適である。
【0073】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0074】図1は、本発明の蛍光ランプの第1の実施
形態を示す正面図である。
【0075】図2は、同じく拡大要部側面断面図であ
る。
【0076】各図において、1は透光性放電容器、2は
蛍光体層、3は電極、4は内部導入線、5は外部導入
線、6は遮熱体、7は口金である。
【0077】本実施形態の蛍光ランプは、FCL30S
形の環形蛍光ランプであり、透光性放電容器1の管径が
29mm、環外径が225mm、環内径が167mmで
ある。
【0078】<透光性放電容器1について>透光性放電
容器1は、細長い管1a、一対のフレアステム1bから
なり、両端の封止部を形成している端部1cが成形され
てベンディングの際の掴み部を形成している。
【0079】管細長い管1aは、ソーダライムガラスか
らなり、管径29mm、環外径225mm、環内径16
7mmのほぼ環状をなしている。
【0080】一対のフレアステム1bは、それぞれ鉛ガ
ラスからなり、排気管1b1およびフレア1b2を備
え、一対の内部導入線4および外部導入線5を封着して
いる。
【0081】排気管1b1は、基端がチップオフされて
いるとともに、先端が透光性放電容器1内に連通してい
る。
【0082】フレア1b2は、細長い管1aの両端に封
止されて気密な透光性放電容器1を形成する。
【0083】内部導入線4および外部導入線5は、フレ
アステム1bの内部でジュメット線を介して接続し、フ
レアステムに対して気密性を維持している。
【0084】フレアステム1bの一方は、図2に示すよ
うに、ステム高さが35mmであり、他方は図示してい
ないが、30mmである。図2に示す排気管1b1は、
透光性放電容器1が排気され、イオン化媒体を封入され
る前に封止されるが、図示しない反対側の排気管は、排
気、封入後に封止される。
【0085】<蛍光体層2について>蛍光体層2は、3
波長発光形蛍光体からなり、透光性放電容器1の内面側
に形成されている。3波長蛍光体は、青色発光用がBa
MgAl1627:Eu、Mn、緑色発光用がLaP
:CeTb、赤色発光用がY:Euである。
【0086】<電極3について>電極3は、2重コイル
フィラメント形であり、一対の内部導入線4の先端部の
ステム頂部から10mm離間した位置に継線されてい
る。図2に示す透光性放電容器1の端部1cの外面から
電極3の軸までの高さ、すなわち電極3のマウント高さ
は、45mmである。なお、図示しない方の電極のマウ
ント高さは40mmである。
【0087】<遮熱体6について>遮熱体6は、アルミ
ナセラミックスを直径20mm、厚さ0.5mmの円盤
状に成形してなる。そして、遮熱体6は、2つの導入線
挿通孔6aを備え、一対の内部導入線4に挿通すること
により、電極3の後方で、かつフレアステム1bの頂部
1b3より電極3側の位置に固定されている。
【0088】<口金7について>口金7は、2つ割の合
成樹脂の成形品を備え、ほぼ環状の透光性放電容器1の
両端間を橋絡して装着されていることにより、透光性放
電容器1との間で環を形成している。また、中央部から
環の内側斜め下方へ傾斜して突出する4つの口金ピン7
aを備え、各口金ピン7aが一対の電極3からフレアス
テム1bの外部へ導出されている4本の外部導入線5に
接続している。
【0089】<イオン化媒体について>イオン化媒体
は、液体水銀およびアルゴンArを330Paの圧力で
透光性放電容器1内に封入している。
【0090】<蛍光ランプの動作について>本実施形態
の蛍光ランプを水平方向点灯すると、透光性放電容器1
の遮熱体6を配設している側の端部1cに最冷部が形成
される。当該端部1cは、電極3の発生熱が遮熱体6に
よって遮断されるために、電極3の発生熱によって加熱
されにくいからである。
【0091】図3は、本発明の蛍光ランプの第1の実施
形態に関連して、遮熱体を配設している側の電極と端部
との距離と、端部温度との関係を遮熱体を備えない比較
例のそれとともに示すグラフである。
【0092】図において、横軸は電極と端部との距離
(mm)を、縦軸は端部温度(℃)を、それぞれ示す。
また、直線Aは遮熱体を備えている場合、直線Bは比較
例、をそれぞれ示す。なお、直線Cは透光性放電容器の
中央部の温度である。
【0093】すなわち、図3は、遮熱体を配設している
が、マウント高さの異なる蛍光ランプと、遮熱体を備え
ていないが、マウント高さの異なる比較例の蛍光ランプ
と、を用意し、これらを高周波点灯回路を用いて点灯し
たときの端部1cの温度を測定して、作図したものであ
る。
【0094】図から理解できるように、一般にこの種の
蛍光ランプのマウント高さは25〜35mm程度である
から、それより5mm以上高ければ、遮熱体6を配設す
ることにより、遮熱体6を配設している側の透光性放電
容器1の端部1cに最冷部を形成することができる。ま
た、マウント高さが36mm以上であれば、より一層端
部1cに確実に最冷部を形成することができる。
【0095】図4は、本発明の蛍光ランプの第1の実施
形態における周囲温度と光出力との関係を示すグラフで
ある。
【0096】図において、横軸は周囲温度(℃)を、縦
軸は相対光出力(%)を、それぞれ示す。また、曲線D
は本実施形態、曲線Eは従来品、をそれぞれ示す。な
お、従来品は、遮熱体を用いていないとともに、マウン
ト高さが32mmである以外は本実施形態と同一仕様の
蛍光ランプである。
【0097】図から理解できるように、本実施形態によ
れば、従来品より15〜20℃程度高い周囲温度でも同
等の光出力を得ることができる。
【0098】図5は、本発明の蛍光ランプの第2の実施
形態を示す拡大要部断面図である。 図において、図2
と同一部分については同一符号を付して説明は省略す
る。
【0099】本実施形態は、フレアステム1bが遮熱体
6を兼ねている点で異なる。
【0100】すなわち、透光性放電容器の一方の端部1
c側の電極3Aを内部導入線4をステム頂部から管軸に
対して30゜環の内側へ傾斜させたことにより、透光性
放電容器1の端部1cの最冷部の予定部1c1と電極3
Aとの間にフレアステム1bが介在することになり、フ
レアステム1bが遮熱体6としても機能するように構成
されている。
【0101】なお、電極3Aのマウント高さは、36m
m以上であり、他方の電極3bのマウント高さは、32
mm以下である。
【0102】そうして、蛍光ランプを点灯すると、遮熱
体6により電極3Aの発生熱が遮断されて最冷部予定部
1c1に伝わりにくいので、最冷部予定部1c1は最冷
部を形成し、余剰の水銀が液体水銀8となって滞留す
る。
【0103】図6は、本発明の第2の実施形態に関連し
て、電極を傾斜した場合における電極のマウント高さ
と、端部温度との関係を電極を傾斜しない比較例のそれ
とともに示すグラフである。
【0104】図において、横軸はマウント高さ(mm)
を、縦軸は端部温度(℃)を、それぞれ示す。また、直
線Fは電極を30゜傾斜した場合、直線Gは比較例、を
それぞれ示す。
【0105】図から理解できるように、電極を所定範囲
傾斜させることにより、フレアステムが遮熱体を兼ねる
ために、透光性放電容器1の端部1cの一部の温度が5
℃以上低下するので、最冷部を端部に形成することがで
きる。
【0106】図7は、本発明の蛍光ランプの第3の実施
形態を示す一部切欠正面図である。
【0107】図8は、同じく拡大一部切欠断面図であ
る。
【0108】各図において、図1および図2と同一部分
については、同一符号を付して説明は省略する。
【0109】本実施形態は、FL20SS形の直管形蛍
光ランプであり、透光性放電ようき1は管径が28m
m、管長が580mmである。
【0110】一方の電極3Aのマウント高さが40m
m、他方の電極3Bのマウント高さが30mmである。
なお、ステム高さは電極3A側が30mm、電極3B側
が25mmである。
【0111】また、電極3A側の排気管1b1Aは、透
光性放電容器1内を排気する以前の工程で予め封止して
ある。これに対して、電極3B側の排気管1b1Bは、
排気およびイオン化媒体を封入するのに使用され、その
後封止されている。これは電極3A側に遮熱体6を配設
するので、遮熱体6のない方から排気した方が排気抵抗
が少ないからである。
【0112】図9は、本発明の蛍光ランプの第3の実施
形態を示す拡大要部断面図である。
【0113】図において、図8と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0114】本実施形態は、遮熱体6を内部導入線4の
中間に支持させて配設するのに好適な構成である。
【0115】すなわち、遮熱体6の一対の導入線挿通孔
6aの間隔をaとしたとき、内部導入線4の遮熱体より
透光性放電容器1の端部1c側の間隔bと、放電空間側
の間隔cとが、下式を満足するように構成されている。
【0116】b<a<cこのため、内部導入線4の他に
部品を用いることなく、しかも確実に遮熱体6を内部導
入線4の中間に支持させることができる。
【0117】図10は、本発明の蛍光ランプの第4の実
施形態を示す拡大要部断面図である。
【0118】図において、図8と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0119】本実施形態は、遮熱体6を電極3に接触し
ないように配設するのに好適な構成である。
【0120】すなわち、内部導入線4の遮熱体6から電
極側の部分を偏平に潰して偏平部4aを形成し、偏平部
4aの幅を遮熱体6の導入線挿通孔(図示しない。)の
径より大きくしている。なお、電極3は、内部導入線4
の偏平部の先端側に継線されている。
【0121】そうして、遮熱体6が電極3側に移動しよ
うとしても、内部導入線4の偏平部4aが導入線挿通孔
6a内に挿通し得ないので、移動は阻止される。
【0122】図11は、本発明の蛍光ランプの第5の実
施形態を示す拡大要部断面図である。
【0123】図において、図8と同一部分については、
同一符号を付して説明は省略する。
【0124】本実施形態は、遮熱体6が異なる。
【0125】すなわち、遮熱体6は、直径24mmの円
盤状のガラスからなり、電極側の表面に蛍光体層6bを
備えている。なお、蛍光体層6bは、透光性放電容器1
2の内面側に形成する蛍光体層2と同一の蛍光体を用い
ていて、その膜厚は約20μmである。
【0126】図12は、本発明の蛍光ランプの第6の実
施形態を示す要部拡大横断面図である。
【0127】図において、図8と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0128】本実施形態は、電極3の周囲を包囲するシ
ールドリング10を付加している点で異なる。
【0129】すなわち、シールドリング9は、ガラス製
で、基端がフレアステム1bの頂部に埋設されて固定さ
れたアンカーワイヤ10によって支持されている。
【0130】そうして、シールドリング9を付加して備
えていることにより、透光性放電容器1の端部1cの温
度が40〜45℃になる。
【0131】これに対して、シールドリング9を付加し
ていない場合には、当該部分の温度は50〜55℃であ
る。なお、遮熱体6を備えない場合には、当該部分の温
度は60〜65℃になる。
【0132】図13は、本発明の蛍光ランプの第7の実
施形態を示す拡大要部断面図である。
【0133】図において、図8と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0134】本実施形態は、透光性放電容器1の細長い
管1aの肉厚が端部1cにおいて小さくなっている点で
異なる。
【0135】すなわち、細長い管1aは、その電極3に
ほぼ対向する位置を境に、放電空間側の肉厚が0.7〜
0.9mmでほぼ一定であるのに対して、端部側の肉厚
が順次小さくなって0.3〜0.5mmになっている。
【0136】そうして、本実施形態によれば、透光性放
電容器1の端部の温度は、40〜45℃になる。
【0137】これに対して、透光性放電容器1の肉厚が
ほぼ一定の場合には、50〜55℃である。なお、透光
性放電容器1の中央部の温度は60〜65℃である。
【0138】図14は、本発明の蛍光ランプの第8の実
施形態を示す拡大要部断面図である。
【0139】図において、図8と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0140】本実施形態は、遮熱体6に不純ガスゲッタ
6を被着している点で異なる。
【0141】すなわち、遮熱体6は、肉厚0.2mm、
直径19mmのニッケルNi板からなる円盤状をなし、
1つの導入線挿通孔6aおよびスリット6dを備えてい
る。そして、遮熱体6の一方の内部導入線4に導入線挿
通孔6aを挿通し、溶接により所定の位置に固定する。
そのとき、他方の内部導入線4はスリット6d内で遮熱
体6に接触しないよう離間している。
【0142】遮熱体6の表面たとえば電極3側の表面に
は、アルミナ−ジルコニアゲッタからなる不純ガスゲッ
タ6cを担持させている。
【0143】図15は、本発明の蛍光ランプの第9の実
施形態を示す拡大要部断面図である。
【0144】図において、図14と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。
【0145】本実施形態は、遮熱体6に不純ガスゲッタ
6cおよび水銀放出合金6eを被着している点で異な
る。
【0146】すなわち、さらに遮熱体6の端部側の表面
に水銀放出合金6eを担持させている。
【0147】そうして、水銀放出合金6eを端部側に担
持させているので、放出された水銀は、最冷部となる端
部1cに凝集し、蛍光ランプが安定した状態で点灯する
までの時間を短縮することができる。
【0148】図16は、本発明の照明装置の第1の実施
形態としてのシーリングライトを示す概念的断面図であ
る。
【0149】図において、11はシャーシ、12は反射
板、13A、13Bは環形の蛍光ランプ、14はセー
ド、15は高周波点灯装置、16は引掛シーリングアダ
プタである。
【0150】シャーシ11は、金属板をプレス成形して
形成され、中央に貫通孔が形成され、周縁に起立縁11
aが形成されている。
【0151】反射板12は、白色合成樹脂を成形して形
成され、シャーシ11の下面に配設されている。
【0152】環形の蛍光ランプ13Aは、図1に示すの
と同一仕様すなわち管径29mm、環外径25mm、環
内径167mm、定格ランプ電力30Wである。
【0153】環形の蛍光ランプ13Bは、管径29m
m、環外径373mm、環内径315mm、定格ランプ
電力40Wである。
【0154】環形の蛍光ランプ13A、13Bは、図示
しない単一のランプホルダーによって一体的に反射板の
所定の場所に着脱されるとともに、同時に高周波点灯装
置15に対する所要の接続が行われるように構成されて
いる。
【0155】セード14は、乳白アクリル樹脂などを薄
いドーム状に成形して、シャーシ11、反射板12およ
び環形の蛍光ランプ13A、13Bなどを覆い、開口縁
14aがシャーシ11の起立縁11aの内側に嵌合した
状態で着脱可能に固定されている。
【0156】高周波点灯装置15は、環形の蛍光ランプ
13A、13Bを付勢して点灯するもので、高周波イン
バータを主体として構成されていて、シャーシ11と反
射板12との間に形成された空間内に配設されている。
【0157】引掛シーリングアダプタ16は、交流電源
を天井から受電してシーリングライトに電気エネルギー
を供給するとともに、シーリングライトを天井に取り付
けるために機能する。そして、引掛シーリングキャップ
機構16aと、図示を省略しているが、電気コネクタお
よび引掛爪とを備えている。
【0158】引掛シーリングキャップ機構16aは、天
井に配設された埋込形または露出形の引掛シーリングボ
ディ(図示しない。)に着脱自在に引掛係止することに
より、引掛シーリングボディに電気的および機械的に接
続される。
【0159】電気コネクタは、引掛シーリングキャップ
機構に絶縁電線を介して接続していて、反射板12に配
設されている受電プラグに接続することにより、シーリ
ングライトへの給電路が形成される。
【0160】引掛爪は、引掛シーリングアダプタ16の
側面から進退自在に突出していて、反射板12の中央に
形成された円筒孔12aの側面に開口する係止孔に係止
する。
【0161】そうして、シーリングライトを天井に取り
付けるには、以下の手順による。
【0162】第1ステップ:天井の引掛シーリングボデ
ィに引掛シーリングアダプタ16を引っ掛けて装着す
る。
【0163】第2ステップ:シャーシ11および反射板
12の組立体を持ち上げて、円筒孔12aを引掛シーリ
ングアダプタ16に嵌合してから、天井に向かって押し
付ける。なお、環形蛍光ランプ13A、13Bおよびセ
ード14は取り外しておく。
【0164】すると、引掛シーリングアダプタ16の引
掛爪が円筒孔12aの側面に摺接しながら円筒孔12a
が上昇していき、やがて引掛爪が係止孔に合致すると、
引掛爪が引掛シーリングアダプタ16の内部に配設した
ばねによって押し出されて係止孔に係止する。この状態
でシャーシ11および反射板12の組立体が引掛シーリ
ングアダプタ16および引掛シーリングボディを介して
天井に固定される。
【0165】第3ステップ:電気コネクタを反射板12
の受電プラグに接続する。
【0166】第4ステップ:環形蛍光ランプ13A、1
3Bをランプホルダを反射板12の所定の位置に係止す
ることによって、環形蛍光ランプ13A、13Bの装着
と、電気接続とをワンタッチで行う。
【0167】第5ステップ:最後に、セード14の開口
縁14aをシャーシ11の起立縁11aの内側に嵌合し
てから、セード14を回動することにより、シャーシ1
1に配設した引掛爪に固定すると、セード14が装着さ
れて、シーリングライトの取付が完了する。
【0168】図17は、本発明の照明装置の第2の実施
形態を示す要部概念図である。
【0169】図において、21は蛍光ランプ、22は照
明装置本体、23はランプソケット、24は温度制御装
置である。
【0170】蛍光ランプ21は、本発明の蛍光ランプま
たは通常使用されている蛍光ランプであり、透光性放電
容器1および両端に口金7を備えている。
【0171】照明装置本体22は、ランプソケット23
および後述する温度制御装置24を適宜支持していると
ともに、図示しない安定器などを配設している。
【0172】ランプソケット23は、蛍光ランプ21の
口金7を装着することによって蛍光ランプ21を電気的
に安定器および電源に接続するとともに、機械的に支持
している。
【0173】温度制御装置24は、ヒートパイプ24a
および冷媒24bからなる。
【0174】ヒートパイプ24aは、気密容器24a1
および断熱材24a2を備えている。
【0175】気密容器24a1は、熱伝導性金属である
銅からなる細長い容器で、一端が吸熱部e、他端が放熱
部c、中間が熱移動部tとなっている。
【0176】吸熱部eは、蛍光ランプ21の透光性放電
容器1の適当な部分に導熱関係に接触する。
【0177】放熱部cは、照明装置本体22の外部に置
かれ、放熱フィンを備えている。
【0178】熱移動部tは、その周囲に断熱材24a2
が包囲している。
【0179】冷媒24bは、たとえば水であり、ヒート
パイプ24aの吸熱部eの内部に充填されるとともに、
沸点が40℃になるようにヒートパイプ24a内が減圧
されている。
【0180】そうして、蛍光ランプ21が点灯して、そ
の透光性放電容器1が40℃になるまでは、ヒートパイ
プ24aの吸熱部eおよび冷媒24bは、蛍光ランプ2
1と一緒に温度上昇しながら一部蒸発する。温度上昇が
40℃に達すると、ヒートパイプ24a内の冷媒24b
が沸騰して多くの気化熱を蛍光ランプ21から奪うの
で、蛍光ランプ21の透光性放電容器1の吸熱部eの接
触部分の温度は40℃を超えることはない。気化した冷
媒は、熱移動部t内を進み、放熱部cに移動する。放熱
部cは、放熱フィンを備えていて、盛んに放熱するの
で、冷媒は再び凝縮して液化する。液化した冷媒は、熱
移動部t内を逆に移動して、吸熱部eに戻る。以後、以
上の作用を繰り返して、蛍光ランプ21は、40℃のと
きの水銀蒸気圧に維持されるので、高い発光効率で点灯
する。
【0181】
【発明の効果】請求項1および2の発明によれば、細長
い透光性放電容器の内面側に蛍光体層を形成し、内部に
水銀および希ガスを含むイオン化媒体を封入し、両端に
一対の電極を封装して、透光性放電容器の一端および電
極の間に位置するように遮熱体を配設するとともに、遮
熱体が配設されている方の電極のマウント高さを他方の
それより5mm以上大きくしたことにより、遮熱体を配
設した側の端部に最冷部を形成して中央部の温度が高く
なっても発光効率が低下しにくいとともに、放電路長の
短縮を抑制して光出力を確保した蛍光ランプを提供する
ことができる。
【0182】請求項2の発明によれば、加えて遮熱体が
配設されている側のマウント高さが40mm以上である
ことにより、透光性放電容器の中央部に最冷部が形成さ
れる蛍光ランプに比べて周囲温度がたとえば15〜20
℃程度高くても同等の光出力を得る蛍光ランプを提供す
ることができる。
【0183】請求項3の発明によれば、絶縁性の遮熱体
を内部導入線に支持させたことにより、遮熱体の支持が
容易で、しかも確実になる蛍光ランプを提供することが
できる。
【0184】請求項4の発明によれば、加えて遮熱体が
一対の導入線挿通孔を備えた板状をなしていて、内部導
入線に挿通して支持し、内部導入線の間隔が放電空間側
で導入線挿通孔の間隔より大きく、端部側で小さいこと
により、内部導入線の中間位置に他の部品を用いること
なく配設した蛍光ランプを提供することができる。
【0185】請求項5の発明によれば、加えて遮熱体が
透光材質でることにより、透光性放電容器の端部の暗が
りが改善された蛍光ランプを提供することができる。
【0186】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
5の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光ランプの第1の実施形態を示す正
面図
【図2】同じく拡大要部一部側面断面図
【図3】本発明の蛍光ランプの第1の実施形態に関連し
て、遮熱体を配設している側の電極と端部との距離と、
端部温度との関係を遮熱体を備えていない比較例のそれ
とともに示すグラフ
【図4】本発明の蛍光ランプの第1の実施形態における
周囲温度と光出力との関係を示すグラフ
【図5】本発明の蛍光ランプの第2の実施形態を示す拡
大要部断面図
【図6】本発明の蛍光ランプの第2の実施形態に関連し
て、電極を傾斜した場合における電極のマウント高さと
端部温度との関係を電極を傾斜しない比較例のそれとと
もに示すグラフ
【図7】本発明の蛍光ランプの第3の実施形態を示す一
部切欠正面図
【図8】同じく拡大一部切欠断面図
【図9】本発明の蛍光ランプの第3の実施形態を示す拡
大要部断面図
【図10】本発明の蛍光ランプの第4の実施形態を示す
拡大要部断面図
【図11】本発明の蛍光ランプの第5の実施形態を示す
拡大要部断面図
【図12】本発明の蛍光ランプの第6の実施形態を示す
拡大要部断面図
【図13】本発明の蛍光ランプの第7の実施形態を示す
拡大要部断面図
【図14】本発明の蛍光ランプの第8の実施形態を示す
拡大要部断面図
【図15】本発明の蛍光ランプの第9の実施形態を示す
拡大要部断面図
【図16】本発明の照明装置の第1の実施形態としての
シーリングライトを示す概念的断面図
【図17】本発明の照明装置の第2の実施形態を示す要
部概念図
【符号の説明】
1…透光性放電容器 1a…細長い管 1b…フレアステム 1b1…排気管 1b2…フレア 1c…端部 2…蛍光体層 3…電極 4…内部導入線 5…外部導入線 6…遮熱体 6a…導入線挿通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 御園 勝秀 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 深町 妙子 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 Fターム(参考) 5C039 AA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細長い透光性放電容器と;透光性放電容器
    の内面側に形成された蛍光体層と;透光性放電容器の一
    方の端部および後記電極の間に位置するように配設され
    た遮熱体と;透光性放電容器の両端に封装され遮熱体が
    配設されている側のマウント高さが他方のマウント高さ
    より5mm以上高い一対の電極と;透光性放電容器に封
    入された水銀および希ガスを含むイオン化媒体と;を具
    備していることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】遮熱体が配設されている側の電極は、マウ
    ント高さが36mm以上であることを特徴とする請求項
    1記載の蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】細長い透光性放電容器と;透光性放電容器
    の内面側に形成された蛍光体層と;透光性放電容器の両
    端に封装された一対の電極と;透光性放電容器の両端の
    少なくとも一方および電極の間に配置されるとともに電
    極を支持する内部導入線により支持された絶縁性の遮熱
    体と;透光性放電容器に封入された水銀および希ガスを
    含むイオン化媒体と;を具備していることを特徴とする
    蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】遮熱体は、絶縁性材質からなる板状をなし
    ていて、かつ内部導入線の一対の導入線挿通孔を備えて
    おり;内部導入線は、遮熱体より透光性放電容器の端部
    側において遮熱体の一対の導入線挿通孔の間隔より間隔
    が小さく、放電空間側で間隔が大きい;ことを特徴とす
    る請求項3記載の蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】遮熱体は、透光性材質であることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれか一記載の蛍光ランプ。
  6. 【請求項6】照明装置本体と;照明装置本体に支持され
    た請求項1ないし5のいずれか一記載の蛍光ランプと;
    を具備していることを特徴とする照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010186604A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Hitachi Lighting Ltd 蛍光ランプ

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