JP2001076560A - 超電導線材の製造方法およびその超電導線材製造用材料 - Google Patents

超電導線材の製造方法およびその超電導線材製造用材料

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JP2001076560A
JP2001076560A JP25606799A JP25606799A JP2001076560A JP 2001076560 A JP2001076560 A JP 2001076560A JP 25606799 A JP25606799 A JP 25606799A JP 25606799 A JP25606799 A JP 25606799A JP 2001076560 A JP2001076560 A JP 2001076560A
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Akira Murase
暁 村瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な超電導特性、安定化銅の複合化、長尺線
への適用容易という3つの条件を同時に満たす 【解決手段】A15型化合物を構成する2元素以上を含
む固溶体を第1の金属管に内包させる工程、前記A15
型化合物の固溶体を内包した第1の金属管を第2の金属
管に組込む工程、前記第1の金属管を組込んだ第2の金
属管を縮径加工する工程、前記縮径加工した第2の金属
管を熱処理する工程、によって超電導線材を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導線材の製造
方法、特にA15型化合物を用いた超電導線材の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】Nb3Al等のA15型化合物を用いた
超電導線材の製造方法として、ジェリー・ロール法、ニ
オブ・チューブ法、急速急冷法等が従来から知られてい
る。
【0003】ジュリー・ロール法は例えばNbシートと
Alシートを重ね合わせた後、これを海苔巻き状に巻い
たものを1つの単芯体として、この単芯体を複数本束ね
て縮径加工し、これを700〜900℃で熱処理するこ
とにより、Nb3AlのA15相を生成する方法であ
る。ニオブ・チューブ法は例えばNbチューブの中にA
l合金の芯線を入れ、これを複数本束ねて縮径加工し、
これを3回繰り返して線材を作成した後、700〜90
0℃で熱処理をしてNb3Al相を生成する方法であ
る。
【0004】ジュリー・ロール法及びニオブ・チューブ
法では何れもNbとAlの部材を非常に薄く或いは細く
して拡散距離を短くすることによって、700〜900
℃と比較的低温の熱処理条件で元のNbとAlの部材全
体に渡ってNb3Al相を生成することができる。熱処
理温度が900℃以下であるため、安定化銅を複合した
超電導線を作成でき、しかも工程が比較的簡単で長尺線
への適用も可能である点にこれらの方法の利点がある。
【0005】急速急冷法は縮径加工する工程まではジュ
リー・ロール法又はニオブ・チューブ法と同様である。
縮径加工した線材に通電又はレーザ、電子ビーム等の照
射を行うことにより通電部或いは照射部を2000℃に
急速に加熱し、その後に急冷することでNb−Al固溶
体相を生成させ、次に700〜900℃で熱処理するこ
とで固溶体相をNb3Al相に相変化させる。この方法
はNb:Al=3:1の化学量論組成に近いNb3Al
相が形成されるため、臨界温度(Tc)、臨界磁界(H
c2)、臨界電流密度(Jc)の高い良好な超電導特性
が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のジュリ
ー・ロール法又はニオブ・チューブ法では熱処理温度の
関係で化学量論組成から外れたNb3Al相が生成され
るために、臨界温度(Tc)、臨界磁界(Hc2)、臨
界電流密度(Jc)の値がNb:Al=3:1の理想的
な化学量論組成のNb3Alに比べて50〜70%程度
劣っている。
【0007】一方、急熱急冷法は、2000℃付近での
高温熱処理を行うため銅等の安定化材料を複合化でき
ず、加えて長尺線への適用が困難であった。
【0008】即ち、従来の超電導線の製造方法において
は良好な超電導特性、安定化材料の複合化、長尺線への
適用容易という3つの条件全てを同時に満たすことがで
きないという問題があった。
【0009】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、良好な超電導特性、安定化材料の複合
化、長尺線への適用容易という3つの条件全てを同時に
満たすことのできる超電導線の製造方法を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る第1の超電導線材の製造方法では、A
15型化合物を構成する2元素以上を含む固溶体を第1
の金属管に内包させる工程と、第1の金属管を第2の金
属管に組込む工程と、第1の金属管を組込んだ第2の金
属管を縮径加工する工程と、縮径加工した第2の金属管
を熱処理する工程とを具備することを特徴とする。
【0011】また、本発明に係る第2の超電導線材の製
造方法では、A15型化合物を構成する2元素以上を含
む固溶体を第1の金属管に内包する工程と、第1の金属
管を第3の金属管により被覆する工程と、第1の金属管
を被覆した第3の金属管を第2の金属管に組込む工程
と、第3の金属管を組込んだ第2の金属管を縮径加工す
る工程と、縮径加工した第2の金属管を熱処理する工程
とを具備することを特徴とする。
【0012】これら第1、第2の超電導線材の製造方法
において、A15型化合物はNb3Al、Nb3Sn、
Nb3(Al、Ge)の何れかであっても良い。
【0013】また、第1の金属管の材質がTa、Ta合
金、Nb、Nb合金の何れかであっても良く、第2又は
第3の金属管の材質が銅、銅合金、銀、銀合金の何れか
であっても良い。
【0014】さらに、A15型化合物を構成する2元素
以上を含む固溶体が10原子%以上40原子%以下のA
lを含んでいても良い。
【0015】加えて、熱処理が700℃以上900℃以
下の温度範囲であっても良く、熱処理が1時間以上10
0時間以下の範囲で行われても良い。
【0016】本発明に係る第1の超電導線材製造用材料
はA15型化合物を構成する2元素以上を含む固溶体を
内包した第1の金属管と、第1の金属管を組み込んだ第
2の金属管とを具備したことを特徴とする。
【0017】また、本発明に係る第2の超電導線材製造
用材料はA15型化合物を構成する2元素以上を含む固
溶体を内包した第1の金属管と、第1の金属管を被覆す
る第3の金属管と、第3の金属管を組み込んだ第2の金
属管と、を具備したことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を図面を
参照して説明する。本発明の第1の実施形態において、
超電導線材は以下の工程によって製造される。
【0019】(1)Nb−Al固溶体1を第1の金属管
2に内包させる(図1)。
【0020】(2)Nb−Al固溶体1が内包された第
1の金属管2を第2の金属管3に組込む(図2)。
【0021】(3)第1の金属管2を組込んだ第2の金
属管3を縮径加工する(図3)。
【0022】(4)縮径加工した第2の金属管3を熱処
理する。
【0023】工程(1)が終了した状態を図1の断面図
に示す。Nb−Alの固溶体1が第1の金属管2に内包
されている。また、工程(2)が終了した状態を図2の
断面図に示す。Nb−Al固溶体1が第1の金属管2に
内包され、さらに第1の金属管2が第2の金属管3に組
み込まれている。さらに、工程(3)が終了した状態を
図3の断面図に示す。一体化した第1の金属管4がバリ
ア層となって固溶体1を覆い、更に第2の金属管3によ
って覆われている。
【0024】工程(1)で使用するNb−Alの固溶体
1は、例えばNbとAlを複合してこれを例えば200
0℃程度の高温にしてその後急冷することによって作成
できる。NbとAlを高温に加熱するとNbとAlの原
子は均一に入り交じった状態となる。そして、この均一
に入り交じった状態のNbとAlを急冷して固化するこ
とで、NbとAlの原子が均一に入り交じった状態が保
持された固溶体1が形成される。
【0025】ここで、NbとAlを複合するのは、Nb
とAlが均一に入り交じった状態への移行を速やかに行
うためである。NbとAlの複合化は例えばNbシート
とAlシートを重ねてロール状に巻くことで行うことが
できる。
【0026】このときのNbとAlの比率は、その後の
熱処理によって形成されるNb3Al相の化学量論から
するとAlが25原子%であることが好ましいが、10
〜40原子%の範囲であれば実用上差し支えない。
【0027】第1の金属管2への内包は、Nb−Al固
溶体1を例えば線状、棒状にしておいて金属管に挿入す
ることによって容易に行える。しかし、Nb−Al固溶
体1の形状はこれに限ることはなく粉末状、粒状等種々
の形状であって差し支えない。要するに第1の金属管2
の内部に何らかの方法で充填しうるものであればよい。
また、内包とは固溶体1が結果的に金属管中に内包され
た状態になれば良いのであって、例えば固溶体1の線材
に物理的、化学的手段により金属を堆積することによっ
て行っても差し支えない。
【0028】第1の金属管2は、熱処理においてNbと
Alの組成比の変化や他元素の混入の原因となる拡散を
防止するバリアの役割を果たすものであり、材料として
TaやNbを使うことができる。
【0029】工程(2)の組込みは固溶体1を内包した
第1の金属管2を複数本束ねて第2の金属管3に挿入す
ることによって行える。第2の金属管3は第1の金属管
2を縮径加工する際の加工性の向上を図るためのもので
あるとともに、超電導線材の超電導状態を安定化する安
定化材料としての役割を果たすものであって、通常Cu
或いはAg又はそれら何れかを主成分とする合金が使用
される。
【0030】工程(3)の縮径加工は例えば押し出し或
いは引き抜き等の伸線処理によって行える。Nb−Al
の固溶体1は塑性加工が可能な材料であり、この縮径加
工に十分耐えられる。この縮径加工によってNb−Al
の固溶体1が細線化されたフィラメントの状態になり、
多数のフィラメントを高密度に集積した多芯線の作成が
可能となる。
【0031】縮径加工によって、第1の金属管2、及び
第2の金属管3はNb−Alの固溶体1と一体に引き延
ばされた状態となり、第1の金属管2は固溶体1のフィ
ラメントを覆うバリア層、第2の金属管3はこのバリア
層を更に覆う安定化材料となる。
【0032】縮径加工を工程(1)と工程(2)の間に
付加し、固溶体1を内包した第1の金属管2を個別に或
いは束ねて縮径加工を行っても差し支えない。このよう
にすると、固溶体1のフィラメントをより高密度に集積
することが容易となる。
【0033】工程(4)での熱処理によってNb−Al
固溶体1がA15相へ相変化し、超電導線材が形成され
る。この熱処理は材料の酸化防止のために、真空中或い
はアルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行われる。そし
て、700〜900℃の温度範囲の熱処理によって実用
に耐えうる超電導特性の超電導線材を得ることができ
る。処理時間としては1〜100時間程度の範囲でよ
い。このうち、800℃で10〜30時間程度の処理条
件のものが良い特性を示す。
【0034】熱処理の温度範囲が700〜900℃であ
るのは超電導化合物であるA15相の生成とともに、生
成されたA15相結晶の粒径を考慮した結果である。即
ち、熱処理温度が700℃未満ではA15相の生成が十
分なものとならず、一方、熱処理温度が900℃を越え
るとA15相の生成には問題なくても生成されたA15
相の結晶粒の粗大化を招く。結晶粒が粗大化すると粒界
の影響によって臨界電流密度(Jc)が低下するので、
結晶粒が微細であることが好ましい。
【0035】臨界温度(Tc)を下げるためには、A1
5相の生成がより十分に行われる高温熱処理が望ましい
が、他方では臨界電流密度(Jc)を大きくするために
は生成された結晶が微細である低温熱処理がむしろ好ま
しい。そこで、臨界温度が実用上問題ない範囲内におい
て大きな臨界電流密度が得られる条件を選択することに
なる。
【0036】以上のように本発明の第1の実施形態にお
いて、簡単な工程で安定化材料を複合し、かつ良好な超
電導特性を有する超電導線材が得られる。この工程は長
尺線に適用容易である。
【0037】次に本発明の第2の実施形態を説明する。
本発明の第2の実施形態において、超電導線は以下の工
程によって製造される。
【0038】(1)Nb−Al固溶体1を第1の金属管
2に内包させる。
【0039】(2)Nb−Al固溶体1が内包された第
1の金属管2を第3の金属管5によって被覆する。
【0040】(3)第1の金属管2を被覆した第3の金
属管5を第2の金属管3に組込む(図4)。
【0041】(4)第3の金属管5を組込んだ第2の金
属管3を縮径加工する(図5)。
【0042】(5)縮径加工した第3の金属管5を熱処
理する。
【0043】工程(3)が終了した状態を図4の断面図
に示す。Nb−Al固溶体1が第1の金属管2に内包さ
れ、第1の金属管2が第3の金属管5によって被覆さ
れ、さらに第2の金属管3に組み込まれている。また、
工程(4)が終了した状態を図5の断面図に示す。第1
の金属管2がバリア層となって固溶体1を覆い、更に第
3の金属管5と第2の金属管が一体化したもの6によっ
て覆われている。
【0044】第2の実施形態の第1、第2の金属管は第
1の実施形態の第1、第2の金属管とそれぞれ対応する
役割、材質のものである。
【0045】即ち、第2の実施形態は第1の金属管2を
第3の金属管4により被覆する工程(2)が追加された
以外は、実質的に第1の実施形態と変わるところがな
い。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略す
る。
【0046】工程(2)における被覆処理は第1の金属
管2と別個に作成した第3の金属管5に第1の金属管2
を挿入しても良いし、あるいは第1の金属管2上に物理
的、化学的手段、例えば電気メッキ等によって金属材料
を堆積することによっても可能である。結果として、第
1の金属管2の外周が第3の金属管5に覆われた状態に
なれば良い。
【0047】第3の金属管5は第2の金属管3と同様に
第1の金属管2を縮径加工する際の加工性の向上を図る
ためのものであるとともに、超電導線材の超電導状態を
安定化する安定化材料としての役割を果たすものであ
り、通常Cu或いはAg又はこれら何れかを主成分とす
る合金が使用される。縮径加工によって第3の金属管5
は第2の金属管と一体になり、この全体が超電導状態を
安定化する安定化材料として働くことになる。
【0048】第3の金属管5を付加したことによって、
製造された超電導線材は個々の超電導体のフィラメント
それぞれが確実に安定化材料で囲まれることになる。そ
の結果、超電導状態をより安定に保持することが可能と
なる。
【0049】ここで、第3の金属管5は第2の金属管3
と近似した材料であることが好ましい。即ち、第3の金
属管5と第2の金属管3を近似した材料にした場合には
工程(4)の縮径加工によって図4に示されるように第
2、第3の金属管5が境界なく一体となったもの6とな
り、安定化材料として効率よく働く。一方、第2の金属
管3と第3の金属管5を異種の材料で形成した場合は材
質が相違する境目に境界ができる可能性が増大する。境
界があるときには超電導状態が一部で破壊されたとき
に、この境界が電流、熱の流出を阻害して、安定化材料
の機能が低下するおそれがある。
【0050】第1の実施形態と同様に、縮径加工を工程
(2)と工程(3)の間に追加し、第3の金属管5を個
別に或いは束ねて縮径加工を行っても差し支えない。こ
のようにすると、固溶体1のフィラメントをより高密度
に集積することが容易となる。
【0051】第2の実施形態においても、第1の実施形
態同様に簡単な工程で安定化材料を複合し、かつ良好な
超電導特性の超電導線材が得られ。この工程は長尺線に
対して容易に適用できる。
【0052】以上、第1、第2の実施形態においてA1
5化合物としてNb3Alを例にとって説明したが、本
発明は他のA15型化合物、例えばNb3Sn、Nb3
(Al、Ge)にも同様に適用できる。A15型化合物
は一般に硬くかつ脆いため塑性加工が困難であり線材加
工や縮径加工が容易ではないが、A15化合物の固溶体
1は塑性加工可能である。しかも、比較的低温の熱処理
によって固溶体相からA15型相へと相変化させられ
る。
【0053】従って、Nb3Al以外の他のA15型化
合物においてもNb3Alとほぼ同様に第1の実施形
態、第2の実施形態が実施可能であり、このときに用い
る第1〜第3の金属管は固溶体にNb3Alを用いた場
合と同様の材料を使用できる。
【0054】本発明は第1の実施形態では2つの金属管
を第2の実施形態では3つの金属管を使用し、それぞれ
縮径工程を1回行う場合を主として説明している。しか
し、第1、第2の実施形態において説明したように縮径
工程を途中で行っても良いし、また他の金属管への組み
込み工程を付加しても良い。即ち、第1、第2の実施形
態の工程の途中に縮径工程、金属管への組み込み或いは
金属管による被覆の工程を付加することは適宜行えるこ
とであり、そのような工程を付加したものも本件発明に
含まれることは言うまでもない。
【0055】
【実施例】以下に本発明の第2の実施形態に基づく実施
例を説明する。
【0056】NbとAlの複合体を作成して2000℃
程度に加熱し、その後急冷してNb―Al固溶体を作成
した。この固溶体を粒状に成形加工して、Ta管に充填
した。このTa管を銅管に挿入して縮径加工を施して単
芯線を作成し、この単身線を254本束ねて別の銅管に
挿入してビレットを作成した。このビレットを縮径加工
して安定化銅を複合した多芯線を作成し、この多芯線に
800℃30時間の熱処理を加えて超電導線材を作成し
た。
【0057】この超電導線材を温度4.2K、磁束密度
15Tにおいて臨界電流密度を測定したところ2000
A/mm2の値が得られた。この臨界電流密度は従来の
ジュリー・ロール法に比べて数倍大きな値である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば簡
単な工程で、良好な超電導特性を有し、かつ安定化材料
を複合した超電導線材が得られる。そして、この工程は
長尺線へ適用容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の工程中におい
て、第1の金属管にA15型化合物を構成する2元素以
上を含む固溶体を内包した状態を表す断面図である。
【図2】本発明に係る第1の実施形態の工程中におい
て、第1の金属管を第2の金属管に組込んだ状態を表す
断面図である。
【図3】本発明に係る第1の実施形態の工程中におい
て、第1の金属管が組み込まれた第2の金属管を縮径し
た状態を表す断面図である。
【図4】本発明に係る第2の実施形態の工程中におい
て、第1の金属管を被覆する第3の金属管を第2の金属
管に組込んだ状態を表す断面図である。
【図5】本発明に係る第2の実施形態の工程中におい
て、第3の金属管が組み込まれた第2の金属管を縮径し
た状態を表す断面図である。
【符号の説明】
1:Nb−Al固溶体 2:第1の金属管 3:第2の金属管 4:第1の金属管同士が一体化したもの 5:第3の金属管 6:第2の金属管と第3の金属管が一体化したもの

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A15型化合物を構成する2元素以上を含
    む固溶体を第1の金属管に内包させる工程と、 前記固溶体を内包した第1の金属管を第2の金属管に組
    込む工程と、 前記第1の金属管を組込んだ第2の金属管を縮径加工す
    る工程と、 前記縮径加工した第2の金属管を熱処理する工程と、を
    具備することを特徴とする超電導線材の製造方法。
  2. 【請求項2】A15型化合物を構成する2元素以上を含
    む固溶体を第1の金属管に内包させる工程と、 前記固溶体を内包した第1の金属管を第3の金属管によ
    り被覆する工程と、 前記第1の金属管を被覆する第3の金属管を第2の金属
    管に組込む工程と、 前記第3の金属管を組込んだ第2の金属管を縮径加工す
    る工程と、 前記縮径加工した第2の金属管を熱処理する工程と、を
    具備することを特徴とする超電導線材の製造方法。
  3. 【請求項3】前記A15型化合物がNb3Al、Nb3
    Sn、Nb3(Al、Ge)の何れかであることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の超電導線材の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記第1の金属管の材質がTa、Ta合
    金、Nb、Nb合金の何れかであることを特徴とする請
    求項3に記載の超電導線材の製造方法。
  5. 【請求項5】前記第2の金属管の材質が銅、銅合金、
    銀、銀合金の何れかであることを特徴とする請求項4に
    記載の超電導線材の製造方法。
  6. 【請求項6】前記第3の金属管の材質が銅、銅合金、
    銀、銀合金の何れかであることを特徴とする請求項5に
    記載の電導線材の製造方法。
  7. 【請求項7】前記固溶体が10原子%以上40原子%以
    下のAlを含んでいることを特徴とする請求項6に記載
    の超電導線材の製造方法。
  8. 【請求項8】前記熱処理が700℃以上900℃以下の
    温度範囲で行われることを特徴とする請求項7に記載の
    超電導線材の製造方法。
  9. 【請求項9】前記熱処理が1時間以上100時間以下の
    範囲で行われることを特徴とする請求項8に記載の超電
    導線材の製造方法。
  10. 【請求項10】A15型化合物を構成する2元素以上を
    含む固溶体を内包した第1の金属管と、 前記第1の金属管を組み込んだ第2の金属管と、を具備
    したことを特徴とする超電導線材製造用材料。
  11. 【請求項11】A15型化合物を構成する2元素以上を
    含む固溶体を内包した第1の金属管と、 前記第1の金属管を被覆する第3の金属管と、 前記第3の金属管を組み込んだ第2の金属管と、を具備
    したことを特徴とする超電導線材製造用材料。
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JP25606799A Withdrawn JP2001076560A (ja) 1999-09-09 1999-09-09 超電導線材の製造方法およびその超電導線材製造用材料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010244745A (ja) * 2009-04-02 2010-10-28 Hitachi Cable Ltd Nb3Al超電導線材、及びNb3Al超電導線材の製造方法

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