JP2001075606A - 制御装置 - Google Patents

制御装置

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JP2001075606A JP25140099A JP25140099A JP2001075606A JP 2001075606 A JP2001075606 A JP 2001075606A JP 25140099 A JP25140099 A JP 25140099A JP 25140099 A JP25140099 A JP 25140099A JP 2001075606 A JP2001075606 A JP 2001075606A
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典昭 小山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートチューニング機能付き制御装置におい
て、非線形の制御対象に対し、広範囲の負荷率で良好な
制御が行えるようにする。 【解決手段】 調節計3は、目標値と測定値からPID
演算して操作量を出力する。オートチューニング部11
は制御対象をオートチューニングしてPID定数、AT
負荷率を算出する。設定部21は制御対象の静特性デー
タや折点点数を設定する。コントローラゲイン比特性算
出部27は、静特性データ、プロセスゲイン特性等から
比例ゲイン比特性を算出する。定数変換部17は比例ゲ
イン比特性等からオートチューニングにより求まった比
例ゲインを変換して調節計3へ設定する。補正関数算出
部29は比例ゲイン比特性と折点点数に基づき補正折線
テーブルを作成する。操作出力処理部13は操作出力を
補正折線テーブル等で補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオートチューニング
機能を搭載した制御装置に係り、特に、非線形特性を有
する制御対象の制御に好適する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の制御装置としては、図1
1に示すように、制御対象1からの測定値PVと所定の
目標値SVとの偏差からPID定数を用いてPID演算
して操作量MVを出力する調節計3と、その制御対象1
へオートチューニング(本発明では適宜ATと略す。)
信号を出力するオートチューニング信号発生部5と、こ
のオートチューニング信号発生部5から制御対象1へ加
えられたオートチューニング信号に基づき得られた測定
値PVを観測するとともに、そのPID定数等を算出し
て調節計3へ出力設定する応答観測定数算出部7と、そ
の調節計3からの操作出力を補正して制御対象1へ出力
する操作出力補正部9とを有する構成が知られていた。
【0003】なお、符号11はオートチューニング信号
発生部5および応答観測定数算出部7からなるオートチ
ューニング部であり、符号SWはオートチューニング時
のオートチューニング信号と実際の制御時の操作量MV
とを切換えるスイッチである。
【0004】このような構成の制御装置では、例えばオ
ートチューニング手法としてリミットサイクル法を採用
した場合、オートチューニング信号発生部5から制御対
象1へオンオフ信号を出力し、応答観測定数算出部7に
てそのオンオフ信号、目標値SV、測定値PVのハンチ
ング波形から制御パラメータであるPID定数等を算出
して調節計3へ設定し、制御対象1を実際に制御する場
合には、その調節計3にて目標値SVおよび測定値PV
からPID演算した操作量MVを操作出力補正部9を介
して制御対象1へ出力するようになっていた。
【0005】もっとも、制御対象1のプロセスゲイン
(ΔPV/ΔMV)特性が非線形である場合、そのよう
なオートチューニング手法によって算出されたPID定
数は、一般に、オートチューニングを実行した目標値S
Vに対する負荷率近傍のプロセスゲインから得られたも
のであり、広範囲の負荷率に対して良好な制御性能を得
るには不十分であった。
【0006】そこで、操作出力補正部9において、オー
トチューニングによって得られた部分的な負荷率以外に
ついて、それら複数箇所の負荷率を線形化して得た補正
関数を用いるいわゆる折線近似法で調節計1からの操作
出力を補正し、広範囲の負荷率に対して良好な制御性能
を得られるようにしていた。なお、他のオートチューニ
ング手法を用いた場合もほぼ同様の補正が必要であっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た制御装置では、非線形のプロセスゲイン特性を有する
制御対象1に対し、オートチューニングを実行した時の
負荷率によってPID定数等の制御パラメータも異なっ
た値となるため、調節計3から出力された操作量MVに
対し、操作出力補正部9で折線近似法によって特性を補
正しようとする場合、オートチューニングを行った負荷
率毎に補正関数を作りなおす必要が生じ、さらに、精度
良くプロセスゲイン特性を近似的に補正しようとする
と、多数の折点点数が必要となる。
【0008】そして、この種の制御装置では、メモリ領
域等の制約によって設定できる折点点数が制限されるの
が一般的であるから、折線近似法によって精度良く制御
対象1を制御することは困難であった。
【0009】しかも、精度良く制御対象1を制御するに
は、折点を挟む前後の折線の傾きの違いをあまり大きく
させない必要があり、数の限定された折点を適切に決定
するには、試行錯誤を繰り返して操作出力補正部9に設
定しなければならず、長時間と熟練を要していた。
【0010】本発明はそのような課題を解決するために
なされたもので、制御対象のプロセスゲイン特性が非線
形であっても、広範囲の負荷率に対して良好な制御性能
が簡単に得られる制御装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのような課題を解決す
るために本発明は、目標値と制御対象からの測定値との
偏差をPID定数に基づきPID演算してその偏差が小
さくなるような操作量を出力する調節計と、その制御対
象へオートチューニング用信号を出力するとともにこれ
によって得られた測定値と目標値から制御対象に関する
PID定数、オートチューニング時のAT負荷率を算出
するオートチューニング部と、少なくともその制御対象
に関する静特性データを設定する設定部と、その静特性
データに基づきプロセスゲイン特性を算出し、それらプ
ロセスゲイン特性と調節計に設定する最適比例ゲインと
の関係式から比例ゲイン特性を求めるとともに、この比
例ゲイン特性の最小ゲインに対する比率を表す比例ゲイ
ン比特性を算出するコントローラゲイン比特性算出部
と、それら比例ゲイン比特性およびAT負荷率に基づき
オートチューニングにより求まった比例ゲインを比例ゲ
イン特性の最小ゲインに変換処理して調節計へ出力設定
する定数変換部とを具備している。
【0012】そして、本発明は、上記設定部に調節計か
らの操作量を折線補正するときの折点点数を設定し、上
記比例ゲイン比特性からの最大ゲイン比に基づき、上記
調節計からの操作量をそれら折点点数で折線化したとき
の各折線相互間の傾き差を小さくした傾き比を算出し、
この傾き比の得られるような補正関数テーブルを作成す
る補正関数算出部と、その調節計からの操作出力をその
補正関数テーブルに合わせる補正をする操作出力処理部
とを設けることが好ましい。
【0013】さらに、本発明は、上記折線相互間の等し
い傾き比を算出してその補正関数テーブルを作成するよ
う上記補正関数算出部を形成することも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、従来例と共通する部分には
同一の符号を付す。
【0015】図1は本発明に係る制御装置の実施の形態
を示すブロック図である。図1において、調節計3は、
所定のPID定数を用い、目標値SVと制御対象1から
の測定値PVとの偏差からその偏差が小さくなるように
PID演算して操作量MVを出力するものであり、操作
出力処理部13のゲイン調節部15に接続されている。
【0016】この調節計3でPID演算に用いるPID
定数は、後述する定数変換部17を介して設定される
が、詳細は後述する。
【0017】操作出力処理部13はゲイン調節部15お
よび補正部19から形成され、スイッチSWを介して制
御対象1に接続されているが、詳細は後述する。
【0018】オートチューニング部11は、スイッチS
Wを介して制御対象1へオートチューニング信号、例え
ばオンオフ信号を出力するオートチューニング信号発生
部5と、このオートチューニング信号に基づき得られた
測定値PVを観測するとともに、それらオートチューニ
ング信号、目標値SVからPID定数(P:比例帯、
I:積分時間、D:微分時間)、オートチューニング時
のAT負荷率を算出する応答観測定数算出部7から形成
された従来公知のものであり、応答観測定数算出部7は
定数変換部17に接続されている。
【0019】設定部21は、静特性データ設定部23お
よび折点点数設定部25を有して形成されている。静特
性データ設定部23は、非線形なプロセスゲイン特性を
持つ制御対象1について、図2に示すような静特性デー
タが設定されるとともに記憶されており、コントローラ
ゲイン比特性算出部27に接続されている。
【0020】一般にあるシステムへの入力値が一定であ
るとき、出力値が定常状態になって一定になる状態を平
衡状態というが、本発明における静特性データは、制御
対象1への操作量を一定に保ち、制御対象1の応答が平
衡状態になった状態での操作量と測定値との関係であ
り、その操作量(負荷率0%〜100%)に対して何点
か(図2は7点)について測定して求めたデータであ
る。
【0021】折点点数設定部25は、操作出力処理部1
3において用いられる折点点数を設定するとともに記憶
するものであり、補正関数算出部29に接続されてい
る。この実施の形態では5点の例を説明する。
【0022】静特性データ設定部23への静特性データ
の入力設定や折点点数設定部25への折点点数の入力設
定は、図示しない操作パネルに配置されたキーボード等
から手動で行われる。
【0023】コントローラゲイン比特性算出部27は、
図3に示すように、静特性データ設定部23に設定され
ている7点のデータ間を順次折線で結んで静特性データ
を直線近似して補間するとともに、負荷率0%〜100
%までを等間隔で複数区間に分割し、その折線に対する
各複数区間における単位負荷率(θ)の測定値(制御
量)の変化率、すなわち単位負荷率当りのプロセスゲイ
ン特性(ΔPV/ΔMV)を、図4のように算出する機
能を有し、定数変換部17および補正関数算出部29に
接続されている。コントローラゲイン比特性算出部27
では、放物線近似等の曲線近似を用いることも可能であ
る。
【0024】制御対象1のプロセスゲインPGと比例帯
Pの逆数で定義される調節計3の比例ゲインKpとが次
式のような関係になっているから、コントローラゲイン
比特性算出部27は、次式を用いて図5のような負荷率
に対する比例ゲイン特性を求めるとともに、図6に示す
ように、その比例ゲイン特性の最小ゲインに対する比率
Kp/Kpmin、すなわち比例ゲイン比特性を求める
機能を有している。
【0025】Kp=a/PG ここで、符号aは係数である。
【0026】定数変換部17は、コントローラゲイン比
特性算出部27からの比例ゲイン比特性と、オートチュ
ーニング部11の応答観測定数算出部7から出力された
AT負荷率に基づき、オートチューニング部11で求め
た比例ゲインを任意のゲインになるように補正処理する
ものであり、調節計3に接続されている。
【0027】一般に、制御対象1の静特性が非線形であ
る場合、負荷率毎に最適な比例ゲインは異なるが、全負
荷率範囲で振動的な応答など不安定な状態にならない最
大の比例ゲインは1つに決まり、図4のプロセスゲイン
特性の一番ゲインの高い負荷率に対する比例ゲイン、つ
まり、図5の比例ゲイン特性の比例ゲインKpの最低値
となるため、定数変換部17はオートチューニング部1
1で求めた比例ゲインを比例ゲイン特性の最小比例ゲイ
ンとなるように、コントローラゲイン比特性算出部27
からの比例ゲイン比特性で補正処理する機能を有する。
【0028】つまり、定数変換部17は、図6に示すよ
うに、AT負荷率に対する比例ゲイン比がRであった場
合、調節計3に設定されるゲインの値は次式により求め
ることができるから、これを用いて比例ゲインを補正す
る訳である。 調節計の比例ゲイン=AT算出比例ゲイン/R
【0029】補正関数算出部29は、コントローラゲイ
ン比特性算出部27からの比例ゲイン比特性と折点点数
設定部25からの折点点数とから、調節計3からの操作
出力を補正する出力補正折線テーブルを求める機能を有
し、操作出力処理部13に接続されている。
【0030】すなわち、補正関数算出部29は、比例ゲ
イン比特性と折点点数(本例では5点)を入力し、調節
計3の操作出力MVの0〜100%の間をn(5)個の
折点で作られるn+1(5+1)本折線で区分する。
【0031】一般に、折線にて特性を補正する場合、折
点を挟む折線相互間の傾きの差が大きいと、折点近傍で
大きく補正の割合が変化し、制御性を大きく損ねるおそ
れがある。
【0032】そこで、補正関数算出部29は、全ての折
点に対する折点相互間の傾き比を等しくなるような傾き
の比Srを次式から求め、上述した問題を最小限に抑え
る機能を有している。
【0033】Sr=(Kp’max)1/n+1 ここで、符号Kp’maxは比例ゲイン比特性の最大ゲ
インである。
【0034】全ての折点を挟む折線相互の傾き比率はS
rであるので、図7に示すように、傾きの一番ゆるい折
線の傾きをQとすると、その次にゆるい折線の傾きはQ
×Sr、さらにその次はQ×Sr2、…、Q×Sr5とな
る。
【0035】図7に示すような補正折線で調節計の操作
量を補正した場合、調節計に設定されている比例ゲイン
は図5に示す比例ゲイン特性の最小ゲインに設定されて
いるので、上記各折線の傾きの大きさに調節計の比例ゲ
インを乗じたものは、各々の折線区間の調節計の比例ゲ
イン+補正部19のトータルゲインに相当する。
【0036】例えば、調節計3の負荷率が、図7の傾き
の一番ゆるい折線の領域にある場合、調節計に設定され
ている比例ゲインをKpとすると、調節計3+補正部1
9のトータルゲインはQ×Kpに相当する。
【0037】いま、調節計3に設定する比例ゲインの値
は、比例ゲイン特性の最小値としておき、操作出力処理
部13の補正部19に設定する補正折線で調節計3から
の操作量を補正し、調節計の各負荷率に対する調節計3
+補正部19のトータルゲインを図5の比例ゲイン特性
のようにしようとしているから、図6に示す比例ゲイン
比特性は、各負荷率に対する補正折線の傾きの関数と考
えることができる。
【0038】このことから、図8に示すような、比例ゲ
イン比特性より、各折線の傾きに相当するゲインに対応
した負荷率の値が、補正部19に設定される折線のコン
トローラ実出力側(補正折線の出力側)の座標とするこ
とができる。
【0039】すなわち、図8におけるSr5のゲイン
に、調節計に設定されている比例ゲインを乗じたもの
は、補正折線の0%からMVO(1)%までのコントロ
ーラ実出力範囲における比例ゲイン+補正部19のトー
タルゲインとなり、同様にSr4のゲインに調節計に設
定されている比例ゲインを乗じたものは、MVO(1)
%からMVO(2)%間のコントローラ実出力範囲にお
ける比例ゲイン+補正部19のトータルゲインとなる。
Sr3、Sr2、Srも同様である。
【0040】そして、補正関数算出部29は、操作出力
処理部13の入出力範囲がともに0%から100%とな
ること、折点を挟む折線相互の傾き比がSrで与えられ
ること、コントローラ実出力値側の座標が与えられてい
ることから導出された図10に示す式を用い、補正部1
9に設定される補正折線の制御演算値側(入力側)座標
を算出する機能を有しており、これにより求まった補正
関数折線を補正部19へ出力設定する機能も有してい
る。従って、補正部19には、図9に示す補正折線が補
正関数算出部29より設定されることになる。
【0041】ところで、補正部19に設定される補正折
線は、傾きの一番ゆるい折線の傾きが「1」の場合、そ
の次にゆるい折線の傾きはSr、さらにその次はS
2、…、Sr5となり、これにより比例ゲイン+補正部
19のトータルゲインが図5に示す比例ゲイン特性と等
しくなるが、実際には、傾きの一番ゆるい折線の傾きは
「1」より小さい値となるため、結果的に全ての折線に
対して傾きの一番ゆるい折線の傾きの大きさの分だけト
ータルゲインも下がってしまう。
【0042】そのため、補正関数算出部29は、上記し
た原因によってゲイン低下した分を調整する機能も有し
ている。換言すれば、補正関数算出部29により、次の
式により求まる調整値をゲイン調整部15に出力設定す
ることでトータルゲインの調整を行っている。
【0043】ゲイン調整係数=1/Q ただし、Qは傾きの一番ゆるい折線の傾きの大きさであ
る。
【0044】操作出力処理部13のゲイン調整部15
は、補正関数算出部29からの補正係数に基づき、調節
計3からの操作量のゲインを調整するものであり、補正
部19に接続されている。
【0045】この補正部19は、補正関数算出部29か
らの出力補正折線テーブルを参照し、ゲイン調整された
操作量に対してその出力補正折線テーブルに沿った出力
が得られるように補正するものであり、スイッチSWを
介して制御対象1側に接続されている。
【0046】次に、本発明に係る制御装置の動作を簡単
に説明する。オートチューニング部11のオートチュー
ニング信号発生部5が、スイッチSWを介して制御対象
1へオンオフ信号を制御対象1へ出力すると、応答観測
定数算出部7がオンオフ信号、目標値SV、オートチュ
ーニング信号に基づき得られた測定値PVからPID定
数、オートチューニング時のAT負荷率を算出して定数
変換部17へ出力する。
【0047】コントローラゲイン比特性算出部27は、
静特性データ部23に設定されている7点のデータ間を
順次折線で結んで静特性データを直線近似して補間する
とともに、負荷率0%〜100%まで等間隔で複数区間
に分割し、各複数区間における単位負荷率(θ)の測定
値(制御量)変化率、すなわち図4のようなプロセスゲ
イン特性(ΔPV/ΔMV)を算出する。
【0048】コントローラゲイン比特性算出部27は、
プロセスゲインと比例ゲインの関係式から図5のような
負荷率に対する比例ゲイン特性を求めるとともに、それ
らから比例ゲイン特性の最小ゲインに対する比率Kp/
Kpmin、すなわち比例ゲイン比特性を図6のように
求め、定数変換部17へ出力する。
【0049】定数変換部17は、その比例ゲイン比特性
と応答観測定数算出部7から出力されたAT負荷率に基
づき、オートチューニング部11で求めた比例帯の逆数
で定義される比例ゲインを補正処理し、どの負荷率でオ
ートチューニングを行っても調節計3へ設定する比例ゲ
インKpが比例ゲイン特性の最小ゲインKpminにな
るよう、比例ゲインを補正処理して調節計3に設定す
る。
【0050】また、補正関数算出部29は、比例ゲイン
比特性と折点点数から、調節計3の操作出力MVの0〜
100%間を5個の折点で作られる6本の折線で区分
し、隣り合う折線間の傾き比が等しくなるような傾き比
Srを算出する。
【0051】補正関数算出部29は、折線間の傾き比S
rと比例ゲイン比特性から、図8のように出力補正折線
のコントローラ実出力側の座標を求め、このコントロー
ラ実出力側座標と各折線間の傾き比Srに基づき、出力
補正折線テーブルを求めて補正部19へ設定する。さら
に、補正関数算出部29は、トータルゲインを調整する
補正係数を算出してゲイン調整部15へ設定する。
【0052】そして、制御時の調節計3は、定数変換部
17で設定されたPID定数に基づき、目標値SVと測
定値PVとの偏差をPID演算して操作量MVを操作出
力処理部13へ出力する。
【0053】操作出力処理部13では、ゲイン調整部1
5がその操作量をゲイン調整し、補正部19が出力補正
折線テーブルを参照して操作量を補正する。制御対象1
はこの補正された操作量によって制御される。
【0054】このような本発明の制御装置では、目標値
SVと制御対象1からの測定値PVの偏差とをPID定
数に基づきPID演算して操作量MVを調節計3から出
力し、オートチューニング部11にてその制御対象1へ
オートチューニング用信号を出力するとともにこれによ
って得られた制御対象1からの測定値PVと目標値SV
から制御対象1に関するPID定数、オートチューニン
グ時のAT負荷率を算出し、その制御対象1に関する静
特性データおよび調節計3からの操作量を折線補正する
折点点数を設定部21に設定し、コントローラゲイン比
特性算出部27で、その静特性データに基づきプロセス
ゲイン特性を算出し、それらプロセスゲイン特性と調節
計に設定する最適比例ゲインとの関係式から比例ゲイン
特性を求めるとともに、この比例ゲイン特性の最小ゲイ
ンに対する比率を表す比例ゲイン比特性を算出し、定数
変換部17でそれら比例ゲイン比特性およびAT負荷率
に基づきオートチューニングにより求まった比例ゲイン
を最小ゲインに合わせる変換処理をして調節計3へ出力
設定し、補正関数算出部29にて、比例ゲイン比特性の
最大ゲイン比に基づき調節計からの操作量をそれら折点
点数で折線化したときの各折線相互間を傾きを等しくし
た傾き比を算出して、その傾き比の得られるような補正
折線テーブルを作成し、操作出力処理部13でその調節
計からの操作出力をその補正折線テーブルに合わせる補
正をするよう構成した。
【0055】そのため、プロセスゲイン特性が非線形の
制御対象1に対してどの負荷率でオートチューニングを
行っても、図5に示す比例ゲイン特性の比例ゲインの最
低値となるオートチューニング結果が得られるため、全
負荷率範囲で振動応答など不安定な制御応答になること
を防ぐことができる。
【0056】さらに、折線相互間の等しい傾き比を算出
して作成した補正折線テーブルで操作量を補正するか
ら、限られた折点点数によっても折点前後の傾きの差に
起因する制御性の悪化を最小限に抑えて、全負荷率範囲
で良好な制御特性を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明の制御装置
は、目標値と測定値の偏差とをPID演算してその偏差
が小さくなるような操作量を出力する調節計と、制御対
象をオートチューニングしてPID定数、オートチュー
ニング時のAT負荷率を算出するオートチューニング部
と、その制御対象に関する静特性データを設定する設定
部と、その静特性データに基づきプロセスゲイン特性を
算出し、それらプロセスゲイン特性と調節計に設定する
最適比例ゲインとの関係式から比例ゲイン特性を求める
とともに、この比例ゲイン特性の最小ゲインに対する比
率を表す比例ゲイン比特性を算出するコントローラゲイ
ン比特性算出部と、それら比例ゲイン比特性およびAT
負荷率に基づきオートチューニングにより求まった比例
ゲインを比例ゲイン特性の最小ゲインに変換処理して調
節計へ出力設定する定数変換部を有するから、プロセス
ゲイン特性が非線形の制御対象に対しどの負荷率でオー
トチューニングを行っても、全負荷率範囲で振動応答が
生じない、等しい値の同オートチューニング結果が得ら
れ、広範囲の負荷率に対して良好な制御特性が得られ
る。そして、上記設定部に調節計からの操作量を折線補
正するときの折点点数を設定し、比例ゲイン比特性から
の最大ゲイン比に基づき、調節計からの操作量をそれら
折点点数で折線化したときの各折線相互間を傾き差を小
さくした傾き比を算出し、この傾き比の得られるような
補正関数テーブルを作成する補正関数算出部と、その調
節計からの操作出力をその補正関数テーブルに合わせる
補正をする操作出力処理部とを設ける構成では、オート
チューニングによって求まった定数に対して、限られた
折点点数によって操作量を補正し、制御対象のプロセス
ゲイン特性に適した制御特性が得られる。さらに、上記
折線相互間の等しい傾き比を算出してその補正関数テー
ブルを作成するよう上記補正関数算出部を形成すれば、
より一層実際の負荷率により適した制御特性が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置の実施の形態を示すブロ
ック図である。
【図2】図1の制御装置で用いる静特性データを示す図
である。
【図3】図2の静特性データを折線近似した状態を説明
する図である。
【図4】図1のコントローラゲイン比特性算出部で求め
る単位負荷率当りのプロセスゲイン特性を示す図であ
る。
【図5】図1のコントローラゲイン比特性算出部で求め
る比例ゲイン特性を示す図である。
【図6】図1のコントローラゲイン比特性算出部で求め
る比例ゲイン比特性を示す図である。
【図7】図1の補正関数算出部の動作を説明する図であ
る。
【図8】図1の補正関数算出部の動作を説明する図であ
る。
【図9】図1の補正関数算出部の動作を説明する図であ
る。
【図10】図1の補正関数算出部で実施される演算式を
示す図である。
【図11】従来の制御装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 制御対象 3 調節計 5 オートチューニング信号発生部(AT信号発生部) 7 応答観測定数算出部 9 操作出力補正部 11 オートチューニング部(AT部) 13 操作出力処理部 15 ゲイン調節部 17 定数変換部 19 補正部 21 設定部 23 静特性データ設定部 25 折点点数設定部 27 コントローラゲイン比特性算出部 29 補正関数算出部 SW スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉原 義朗 東京都大田区久が原5丁目16番6号 理化 工業株式会社内 (72)発明者 宮下 乃彰 東京都大田区久が原5丁目16番6号 理化 工業株式会社内 Fターム(参考) 5H004 GA16 KA41 KA44 KA46 KB02 KB04 KB06 KB18 KC56 LA05 LA17 LA20 MA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標値と制御対象からの測定値との偏差
    をPID定数に基づきPID演算して前記偏差が小さく
    なるような操作量を出力する調節計と、 前記制御対象へオートチューニング用信号を出力すると
    ともにこれによって得られた前記制御対象からの測定値
    と前記目標値から前記制御対象に関する前記PID定
    数、オートチューニング時のAT負荷率を算出するオー
    トチューニング部と、 少なくとも前記制御対象に関する静特性データを設定す
    る設定部と、 前記静特性データに基づきプロセスゲイン特性を算出
    し、このプロセスゲイン特性と調節計に設定する最適比
    例ゲインとの関係式から比例ゲイン特性を求めるととも
    に、前記比例ゲイン特性の最小ゲインに対する比率を表
    す比例ゲイン比特性を算出するコントローラゲイン比特
    性算出部と、 前記比例ゲイン比特性およびAT負荷率に基づき、前記
    オートチューニングにより求まった比例ゲインを任意の
    ゲインに変換処理して前記調節計へ出力設定する定数変
    換部と、 を具備することを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】 前記設定部は、前記調節計からの操作量
    を折線補正させる折点点数が設定されており、 前記比例ゲイン比特性からの最大ゲイン比に基づき、前
    記調節計からの操作量を前記折点点数で折線化したとき
    の各折線相互間の傾き差を小さくした傾き比を算出し、
    この傾き比の得られるような補正関数テーブルを作成す
    る補正関数算出部と、 前記調節計からの操作出力を前記補正関数テーブルに従
    い補正する操作出力処理部とを有する請求項1記載の制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記補正関数算出部は、前記折線相互間
    の等しい傾き比を算出して前記補正関数テーブルを作成
    するものである請求項2記載の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018180665A (ja) * 2017-04-05 2018-11-15 株式会社明電舎 プラント制御調整装置
JP2019040439A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 アズビル株式会社 診断装置および方法

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