JP2001075276A - 光重合性組成物及び感光材料 - Google Patents
光重合性組成物及び感光材料Info
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- JP2001075276A JP2001075276A JP24948299A JP24948299A JP2001075276A JP 2001075276 A JP2001075276 A JP 2001075276A JP 24948299 A JP24948299 A JP 24948299A JP 24948299 A JP24948299 A JP 24948299A JP 2001075276 A JP2001075276 A JP 2001075276A
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- Japan
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- photopolymerizable composition
- group
- meth
- composition according
- acrylate
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- Pending
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- Materials For Photolithography (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 赤外レーザーに高感度、高解像性で地汚れが
なく、白色灯下での取り扱いの可能な光重合性組成物を
提供する。 【解決手段】 (a)エチレン性二重結合を少なくとも
1個有する付加重合可能な化合物、(b)赤外吸収色素
色素、(c)及び重合開始剤を含有する光重合性組成物
において、光重合開始剤が下記一般式(1)で示される
有機ホウ素錯体を含有することを特徴とする光重合性組
成物。 【化1】 (A1 はアルキル基、A2 〜A4 はそれぞれ独立に電子
吸引性置換基を有する芳香族環基、X+ は任意の対カチ
オン残基を表す。
なく、白色灯下での取り扱いの可能な光重合性組成物を
提供する。 【解決手段】 (a)エチレン性二重結合を少なくとも
1個有する付加重合可能な化合物、(b)赤外吸収色素
色素、(c)及び重合開始剤を含有する光重合性組成物
において、光重合開始剤が下記一般式(1)で示される
有機ホウ素錯体を含有することを特徴とする光重合性組
成物。 【化1】 (A1 はアルキル基、A2 〜A4 はそれぞれ独立に電子
吸引性置換基を有する芳香族環基、X+ は任意の対カチ
オン残基を表す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光重合性組成物及
び感光材料に関するものである。特に近赤外領域の光線
に対して選択的に感光する極めて高感度な光重合性組成
物及び感光材料に関するものである。
び感光材料に関するものである。特に近赤外領域の光線
に対して選択的に感光する極めて高感度な光重合性組成
物及び感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光重合を利用した画像形成法は多
数知られている。例えば、付加重合可能なエチレン性二
重結合を含む化合物と光重合開始剤、さらに所望により
用いられる有機高分子結合剤等からなる光重合性組成物
を調製し、この光重合性組成物を支持体上に塗布して光
重合性組成物の層を設けた感光材料を作成し、所望画像
を像露光して露光部分を重合硬化させ、未露光部分を溶
解除去することにより硬化レリーフ画像を形成する方
法、上述の感光材料が少なくとも一方が透明である2枚
の支持体間に光重合性組成物の層を設けたものであり、
透明支持体側より像露光し光による接着強度の変化を惹
起させた後、支持体を剥離することにより画像を形成す
る方法、その他光重合性組成物層の光によるトナー付着
性の変化を利用した画像作成方法等がある。これらの方
法に応用される光重合性組成物の光重合開始剤としては
従来、ベンゾイル、ベンゾインアルキルエーテル、ベン
ジルケタール、ベンゾフェノン、アントラキノン、ベン
ジルあるいはミヒラーズケトンなどが用いられてきた。
しかしながら、これらの光重合開始剤は400nm以下
の紫外線領域の光線に対する光重合開始能力に比較し、
400nm以上の可視光線領域の光線に対するそれは著
しく低いので、それらを含む光重合性組成物の応用範囲
は限定されてきた。
数知られている。例えば、付加重合可能なエチレン性二
重結合を含む化合物と光重合開始剤、さらに所望により
用いられる有機高分子結合剤等からなる光重合性組成物
を調製し、この光重合性組成物を支持体上に塗布して光
重合性組成物の層を設けた感光材料を作成し、所望画像
を像露光して露光部分を重合硬化させ、未露光部分を溶
解除去することにより硬化レリーフ画像を形成する方
法、上述の感光材料が少なくとも一方が透明である2枚
の支持体間に光重合性組成物の層を設けたものであり、
透明支持体側より像露光し光による接着強度の変化を惹
起させた後、支持体を剥離することにより画像を形成す
る方法、その他光重合性組成物層の光によるトナー付着
性の変化を利用した画像作成方法等がある。これらの方
法に応用される光重合性組成物の光重合開始剤としては
従来、ベンゾイル、ベンゾインアルキルエーテル、ベン
ジルケタール、ベンゾフェノン、アントラキノン、ベン
ジルあるいはミヒラーズケトンなどが用いられてきた。
しかしながら、これらの光重合開始剤は400nm以下
の紫外線領域の光線に対する光重合開始能力に比較し、
400nm以上の可視光線領域の光線に対するそれは著
しく低いので、それらを含む光重合性組成物の応用範囲
は限定されてきた。
【0003】近年、画像形成技術の発展に伴い可視領域
以上の長波長の光線に対し高度な適応性を有するフォト
ポリマーが強く要請される様になってきた。それらは、
例えば、非接触型の投影露光製版や可視光レーザーによ
るレーザー製版等に適合した感光材料である。可視光領
域の光線に感応し得る光重合開始系を含有する光重合性
組成物に関しては、従来、多数の提案がなされてきた。
以上の長波長の光線に対し高度な適応性を有するフォト
ポリマーが強く要請される様になってきた。それらは、
例えば、非接触型の投影露光製版や可視光レーザーによ
るレーザー製版等に適合した感光材料である。可視光領
域の光線に感応し得る光重合開始系を含有する光重合性
組成物に関しては、従来、多数の提案がなされてきた。
【0004】その内、開始系の成分として、有機ホウ素
錯体を含有する系として、例えば、特開昭62−143
044号公報には、陽イオン染料−ホウ素陰イオン錯体
を含有する光硬化性組成物が記載され、陽イオン染料−
ホウ素陰イオン錯体の例示化合物は可視から近赤外領域
に吸収を有することも記載されている。しかしながら、
該硬化性組成物はマイクロカプセルとしての使用を開示
するに過ぎない。一方、特開平5−5988号公報に
は、特定のメチン化合物とある種の重合開始剤を含む重
合開始系を含有する光重合性組成物が開示され、種々の
重合開始剤の一つとしてホウ素錯塩が記載されている。
又、特開平9−188686号公報には、酸含有媒体中
で安定な化合物として、置換基のハメットσ値の合計が
特定の範囲にある置換基を芳香族基上に有する特定のホ
ウ酸塩化合物及び、該化合物を光開始剤として含有する
光重合性の組成物が開示され、置換基がハロゲンである
化合物も開示されている。しかしながら、これらは、い
ずれも可視レーザー用の光重合性組成物を開示するに過
ぎない。又、ある種の赤外吸収色素と光重合開始剤を含
有する光重合性組成物も種々提案されているが、感度、
保存性等の点で不十分で実用化に至っていない。
錯体を含有する系として、例えば、特開昭62−143
044号公報には、陽イオン染料−ホウ素陰イオン錯体
を含有する光硬化性組成物が記載され、陽イオン染料−
ホウ素陰イオン錯体の例示化合物は可視から近赤外領域
に吸収を有することも記載されている。しかしながら、
該硬化性組成物はマイクロカプセルとしての使用を開示
するに過ぎない。一方、特開平5−5988号公報に
は、特定のメチン化合物とある種の重合開始剤を含む重
合開始系を含有する光重合性組成物が開示され、種々の
重合開始剤の一つとしてホウ素錯塩が記載されている。
又、特開平9−188686号公報には、酸含有媒体中
で安定な化合物として、置換基のハメットσ値の合計が
特定の範囲にある置換基を芳香族基上に有する特定のホ
ウ酸塩化合物及び、該化合物を光開始剤として含有する
光重合性の組成物が開示され、置換基がハロゲンである
化合物も開示されている。しかしながら、これらは、い
ずれも可視レーザー用の光重合性組成物を開示するに過
ぎない。又、ある種の赤外吸収色素と光重合開始剤を含
有する光重合性組成物も種々提案されているが、感度、
保存性等の点で不十分で実用化に至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年のレーザー製版で
は可視光レーザーよりも安定、低価格の赤外レーザー光
による画像形成方法に注目が集まっており、明るい白色
灯下での作業も可能なら方法も提案されてきている。し
かしながら、特開平5−5988号公報及び特開平9−
188686号公報の光重合性組成物は可視光に鋭敏に
感応するためい白色灯下での作業に適応できず、赤色燈
のような暗い環境下で行う必要がある。又、我々の検討
によれば、上記特開昭62−143044号公報に記載
の感光性組成物を適用してアルカリ現像型の感光性印刷
版とした場合には、保存安定性に問題があり、又、特に
近赤外領域の露光用で、かつアルカリ現像型の感光性平
版印刷版のような感光材料に適用した場合、感度の点で
不十分であることがわかった。一般に、可視領域の露光
に適用される光重合性組成物の技術を単に赤外領域の露
光に適用される光重合性組成物に応用しても、感度、解
像性等如何なる画像形成能を有するかは全く予測できな
い。
は可視光レーザーよりも安定、低価格の赤外レーザー光
による画像形成方法に注目が集まっており、明るい白色
灯下での作業も可能なら方法も提案されてきている。し
かしながら、特開平5−5988号公報及び特開平9−
188686号公報の光重合性組成物は可視光に鋭敏に
感応するためい白色灯下での作業に適応できず、赤色燈
のような暗い環境下で行う必要がある。又、我々の検討
によれば、上記特開昭62−143044号公報に記載
の感光性組成物を適用してアルカリ現像型の感光性印刷
版とした場合には、保存安定性に問題があり、又、特に
近赤外領域の露光用で、かつアルカリ現像型の感光性平
版印刷版のような感光材料に適用した場合、感度の点で
不十分であることがわかった。一般に、可視領域の露光
に適用される光重合性組成物の技術を単に赤外領域の露
光に適用される光重合性組成物に応用しても、感度、解
像性等如何なる画像形成能を有するかは全く予測できな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、近赤
外領域に対し選択的に高い感度を示し、白色灯下で取り
扱えるセーフライト性を有する光重合性組成物を提供す
ることにある。さらに、本発明の他の目的は、感光性平
版印刷版等の感光材料に適用した場合、網点再現性に優
れ、高品質な印刷を可能ならしめる光重合性組成物を提
供することにある。
外領域に対し選択的に高い感度を示し、白色灯下で取り
扱えるセーフライト性を有する光重合性組成物を提供す
ることにある。さらに、本発明の他の目的は、感光性平
版印刷版等の感光材料に適用した場合、網点再現性に優
れ、高品質な印刷を可能ならしめる光重合性組成物を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等の、検討によ
れば、赤外吸収色素を含有する光重合性組成物におい
て、光重合開始剤として、特定の置換基を有するホウ素
錯体を組み合わせることにより驚くべき事に、赤外レー
ザー光に対して選択的に高感度になり、白色灯のような
可視光に対しては安定なため明室下での取扱も可能であ
ることを見いだし本発明に到達した。即ち、本発明の要
旨は、(a)エチレン性二重結合を少なくとも1個有す
る付加重合可能な化合物、(b)赤外吸収色素色素、及
び(c)重合開始剤を含有する光重合性組成物におい
て、光重合開始剤が下記一般式(1)で示される有機ホ
ウ素錯体を含有することを特徴とする光重合性組成物。
れば、赤外吸収色素を含有する光重合性組成物におい
て、光重合開始剤として、特定の置換基を有するホウ素
錯体を組み合わせることにより驚くべき事に、赤外レー
ザー光に対して選択的に高感度になり、白色灯のような
可視光に対しては安定なため明室下での取扱も可能であ
ることを見いだし本発明に到達した。即ち、本発明の要
旨は、(a)エチレン性二重結合を少なくとも1個有す
る付加重合可能な化合物、(b)赤外吸収色素色素、及
び(c)重合開始剤を含有する光重合性組成物におい
て、光重合開始剤が下記一般式(1)で示される有機ホ
ウ素錯体を含有することを特徴とする光重合性組成物。
【0008】
【化2】
【0009】(A1 はアルキル基、A2 〜A4 はそれぞ
れ独立に電子吸引性置換基を有する芳香族環基、X+ は
任意の対カチオン残基を表す)に存する。他の要旨は、
支持体上に上記光重合性組成物からなる層を有する感光
材料に存する。
れ独立に電子吸引性置換基を有する芳香族環基、X+ は
任意の対カチオン残基を表す)に存する。他の要旨は、
支持体上に上記光重合性組成物からなる層を有する感光
材料に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の光重合性組成物において第一の必須成分
として含まれるエチレン性二重結合を少なくとも1個有
する付加重合可能な化合物(以下、「エチレン性不飽和
化合物」と略す)とは、光重合性組成物が活性光線の照
射を受けた場合、第二の必須成分である光重合開始剤の
作用により付加重合し、硬化するようなエチレン性二重
結合を有する化合物であって、例えばエチレン性二重結
合を有する単量体である。なお、本発明における単量体
の意味するところは、所謂高分子物質に相対する概念で
あって、従って、狭量の単量体以外に二量体、三量体、
オリゴマーをも包含するものである。
する。本発明の光重合性組成物において第一の必須成分
として含まれるエチレン性二重結合を少なくとも1個有
する付加重合可能な化合物(以下、「エチレン性不飽和
化合物」と略す)とは、光重合性組成物が活性光線の照
射を受けた場合、第二の必須成分である光重合開始剤の
作用により付加重合し、硬化するようなエチレン性二重
結合を有する化合物であって、例えばエチレン性二重結
合を有する単量体である。なお、本発明における単量体
の意味するところは、所謂高分子物質に相対する概念で
あって、従って、狭量の単量体以外に二量体、三量体、
オリゴマーをも包含するものである。
【0011】それらの単量体としては、具体的には、例
えば、(1)アクリル酸、メタクリル酸(尚、この両者
を纏めて「(メタ)アクリル酸」と言うことがある。)
等の不飽和カルボン酸類、(2)これらのアルキルエス
テル類、(3)エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、シペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)
アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレー
ト、及び同様のイタコネート、クロトネート、マレエー
ト等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸
とのエステル類、(4)ヒドロキノンジ(メタ)アクリ
レート、レゾルシンジ(メタ)アクリレート、ピロガロ
ールトリ(メタ)アクリレート等の芳香族ポリヒドロキ
シ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル類、(5)エ
チレングリコールと(メタ)アクリル酸とフタル酸との
縮合物、ジエチレングリコールと(メタ)アクリル酸と
マレイン酸との縮合物、ペンタエリスリトールと(メ
タ)アクリル酸とテレフタル酸との縮合物、ブタンジオ
ールとグリセリンと(メタ)アクリル酸とアジピン酸と
の縮合物等のポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸
と多価カルボン酸との縮合物類、(6)トリレンジイソ
シアネート等のポリイソシアネート化合物とヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)ア
クリレートとの付加反応物等のウレタン(メタ)アクリ
レート類、(7)ポリイソシアネート化合物と水酸基含
有ビニル化合物との付加反応物のビニルウレタン類、
(8)多価エポキシ化合物とヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレートとの
付加反応物のエポキシ(メタ)アクリレート類、(9)
エチレンビス(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミ
ド類、(10)フタル酸ジアリル等のアリルエステル
類、(11)ジビニルフタレート等のビニル基含有化合
物、(12)(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフ
ェート、ビス((メタ)アクリロイルオキシエチル)ホ
スフェート等の(メタ)アクリロイル基含有燐酸エステ
ル類、等が挙げられる。以上記載したエチレン性化合物
の内、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル
の単量体を必須成分として含有するのが好ましい。
えば、(1)アクリル酸、メタクリル酸(尚、この両者
を纏めて「(メタ)アクリル酸」と言うことがある。)
等の不飽和カルボン酸類、(2)これらのアルキルエス
テル類、(3)エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、シペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)
アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレー
ト、及び同様のイタコネート、クロトネート、マレエー
ト等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸
とのエステル類、(4)ヒドロキノンジ(メタ)アクリ
レート、レゾルシンジ(メタ)アクリレート、ピロガロ
ールトリ(メタ)アクリレート等の芳香族ポリヒドロキ
シ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル類、(5)エ
チレングリコールと(メタ)アクリル酸とフタル酸との
縮合物、ジエチレングリコールと(メタ)アクリル酸と
マレイン酸との縮合物、ペンタエリスリトールと(メ
タ)アクリル酸とテレフタル酸との縮合物、ブタンジオ
ールとグリセリンと(メタ)アクリル酸とアジピン酸と
の縮合物等のポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸
と多価カルボン酸との縮合物類、(6)トリレンジイソ
シアネート等のポリイソシアネート化合物とヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)ア
クリレートとの付加反応物等のウレタン(メタ)アクリ
レート類、(7)ポリイソシアネート化合物と水酸基含
有ビニル化合物との付加反応物のビニルウレタン類、
(8)多価エポキシ化合物とヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレートとの
付加反応物のエポキシ(メタ)アクリレート類、(9)
エチレンビス(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミ
ド類、(10)フタル酸ジアリル等のアリルエステル
類、(11)ジビニルフタレート等のビニル基含有化合
物、(12)(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフ
ェート、ビス((メタ)アクリロイルオキシエチル)ホ
スフェート等の(メタ)アクリロイル基含有燐酸エステ
ル類、等が挙げられる。以上記載したエチレン性化合物
の内、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル
の単量体を必須成分として含有するのが好ましい。
【0012】次に、本発明の光重合性組成物の第二の必
須成分である赤外吸収色素について説明する。赤外吸収
色素としては「特殊機能色素」(池森・柱谷編集、19
86年、(株)シーエムシー発行)、「機能性色素の化
学」(檜垣編集、1981年、(株)シーエムシー発
行)、「色素ハンドブック」(大河・平嶋・松岡・北尾
編集、講談社発行)、日本感光色素研究所が1995年
に発行したカタログ、Exciton Inc.が19
89年に発行したレーザー色素カタログ等に記載の近赤
外領域に吸収を有する色素、特開平2−2074号、同
2075、同2076、特開平3−97590号、同9
7591号、同63185号、同26593号、同97
589号の各公報に記載された有機色素等が挙げられ
る。中でも、780〜1200nmに吸収極大を有する
色素が好ましい。
須成分である赤外吸収色素について説明する。赤外吸収
色素としては「特殊機能色素」(池森・柱谷編集、19
86年、(株)シーエムシー発行)、「機能性色素の化
学」(檜垣編集、1981年、(株)シーエムシー発
行)、「色素ハンドブック」(大河・平嶋・松岡・北尾
編集、講談社発行)、日本感光色素研究所が1995年
に発行したカタログ、Exciton Inc.が19
89年に発行したレーザー色素カタログ等に記載の近赤
外領域に吸収を有する色素、特開平2−2074号、同
2075、同2076、特開平3−97590号、同9
7591号、同63185号、同26593号、同97
589号の各公報に記載された有機色素等が挙げられ
る。中でも、780〜1200nmに吸収極大を有する
色素が好ましい。
【0013】具体的には、シアニン色素、ポリメチン色
素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素、ピリリウ
ム色素、チオピリリウム色素等が挙げられる。これらの
内、シアニン色素、ポリメチン色素、ピリリウム色素、
チオピリリウム色素が好ましい。中でも、下記一般式
〔I〕で表されるシアニン色素、一般式〔II〕で表され
るポリメチン色素、または下記一般式〔III 〕で表わさ
れるピリリウム色素もしくはチオピリリウム色素が好ま
しいものである。特に、一般式〔I〕で表されるシアニ
ン色素が最も好ましい。
素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素、ピリリウ
ム色素、チオピリリウム色素等が挙げられる。これらの
内、シアニン色素、ポリメチン色素、ピリリウム色素、
チオピリリウム色素が好ましい。中でも、下記一般式
〔I〕で表されるシアニン色素、一般式〔II〕で表され
るポリメチン色素、または下記一般式〔III 〕で表わさ
れるピリリウム色素もしくはチオピリリウム色素が好ま
しいものである。特に、一般式〔I〕で表されるシアニ
ン色素が最も好ましい。
【0014】
【化3】
【0015】〔式中、R1 、R2 は置換基を有していて
も良いC8 以下のアルキル基であり、該置換基は、フェ
ニル基、フェノキシ基、アルコキシ基、スルホン酸基、
カルボキシル基であり;Q1 は置換基を有していてもよ
いヘプタメチン基であり、該置換基は、C6 以下のアル
キル基、ハロゲン原子、アミノ基であるか、該ヘプタメ
チン基がその2つのメチン炭素上の置換基が相互に結合
して形成された置換基を有していても良いシクロヘキセ
ン環またはシクロペンテン環を含むものであっても良
く、該置換基はC6 以下のアルキル基またはハロゲン原
子であり;m1 、m 2 は各々が0または1であり;
Z1 、Z2 は含窒素複素環を形成するに必要な原子群で
あり;X- は対アニオンを示す。〕
も良いC8 以下のアルキル基であり、該置換基は、フェ
ニル基、フェノキシ基、アルコキシ基、スルホン酸基、
カルボキシル基であり;Q1 は置換基を有していてもよ
いヘプタメチン基であり、該置換基は、C6 以下のアル
キル基、ハロゲン原子、アミノ基であるか、該ヘプタメ
チン基がその2つのメチン炭素上の置換基が相互に結合
して形成された置換基を有していても良いシクロヘキセ
ン環またはシクロペンテン環を含むものであっても良
く、該置換基はC6 以下のアルキル基またはハロゲン原
子であり;m1 、m 2 は各々が0または1であり;
Z1 、Z2 は含窒素複素環を形成するに必要な原子群で
あり;X- は対アニオンを示す。〕
【0016】
【化4】
【0017】〔式中、R3 〜R6 はC8 以下のアルキル
基であり;Z4 、Z5 は置換基を有していてもよいアリ
ール基であり、該アリール基は、フェニル基、ナフチル
基、フリル基またはチエニル基であり、該置換基はC4
以下のアルキル基、C8 以下のアルキル基を有するジア
ルキルアミノ基、C8 以下のアルコキシ基およびハロゲ
ン原子である。Q2 はトリメチン基またはペンタメチン
基を示し;X- は対アニオンを示す。〕
基であり;Z4 、Z5 は置換基を有していてもよいアリ
ール基であり、該アリール基は、フェニル基、ナフチル
基、フリル基またはチエニル基であり、該置換基はC4
以下のアルキル基、C8 以下のアルキル基を有するジア
ルキルアミノ基、C8 以下のアルコキシ基およびハロゲ
ン原子である。Q2 はトリメチン基またはペンタメチン
基を示し;X- は対アニオンを示す。〕
【0018】
【化5】
【0019】〔式中、Y1 、Y2 は酸素原子または硫黄
原子であり;R7 、R8 、R15およびR16は置換基を有
していてももよいフェニル基またはナフチル基であり、
該置換基はC8 以下のアルキル基もしくはC8 以下のア
ルコキシ基であり;l1 とl2は各々独立に0または1
を示し;R9 〜R14は水素原子またはC8 以下のアルキ
ル基を示すかあるいは各々独立にR9 とR10、R11とR
12またはR13とR14とが相互に結合してもよい
原子であり;R7 、R8 、R15およびR16は置換基を有
していてももよいフェニル基またはナフチル基であり、
該置換基はC8 以下のアルキル基もしくはC8 以下のア
ルコキシ基であり;l1 とl2は各々独立に0または1
を示し;R9 〜R14は水素原子またはC8 以下のアルキ
ル基を示すかあるいは各々独立にR9 とR10、R11とR
12またはR13とR14とが相互に結合してもよい
【0020】(但しR17〜R19は水素原子またはC6 以
下のアルキル基であり、nは0または1を示す。)の連
結基を形成しても良く;Z3 はハロゲン原子または水素
原子、Xは対アニオンを示す。〕
下のアルキル基であり、nは0または1を示す。)の連
結基を形成しても良く;Z3 はハロゲン原子または水素
原子、Xは対アニオンを示す。〕
【0021】好ましい赤外吸収色素の具体的な化学構造
を例示するならば、例えば、下記のものを挙げることが
できる。(下記構造中Meはメチル基、Etはエチル基
を示す) 一般式(I)のシアニン色素としては、
を例示するならば、例えば、下記のものを挙げることが
できる。(下記構造中Meはメチル基、Etはエチル基
を示す) 一般式(I)のシアニン色素としては、
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】等を挙げることができる。
【0025】一般式(II)のポリメチン色素としては
【0026】
【化8】
【0027】一般式(III)のピリリウム、チオピリリウ
ム色素としては
ム色素としては
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】等が挙げられる。
【0032】本発明は、重合開始剤が前記一般式(1)
で示される有機ホウ素錯体である必要がある。一般式
(1)で示される有機ボレート錯体自体は特開平9−1
88686号公報にも記述されたものである。該公報で
は酸安定性の光重合開始剤として使用できると記述され
ているが、前述した赤外吸収色素と組み合わせると赤外
レーザー光に対して選択的に高感度になり、白色灯のよ
うな可視光に対しては安定なため明室下での取扱も可能
となる。
で示される有機ホウ素錯体である必要がある。一般式
(1)で示される有機ボレート錯体自体は特開平9−1
88686号公報にも記述されたものである。該公報で
は酸安定性の光重合開始剤として使用できると記述され
ているが、前述した赤外吸収色素と組み合わせると赤外
レーザー光に対して選択的に高感度になり、白色灯のよ
うな可視光に対しては安定なため明室下での取扱も可能
となる。
【0033】一般式(1)で示される有機ホウ素錯体の
A1 はアルキル基、好ましくは炭素数1〜15のアルキ
ル基、更に好ましくは1〜8のアルキル基である。この
ようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ヘプ
タデシル基、オクタデシル基等を挙げることができる。
A1 はアルキル基、好ましくは炭素数1〜15のアルキ
ル基、更に好ましくは1〜8のアルキル基である。この
ようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ヘプ
タデシル基、オクタデシル基等を挙げることができる。
【0034】A2 〜A4 は電子吸引性置換基を有する芳
香族環基である。電子吸引性置換基としては、F、C
l、Br、I等のハロゲン原子、アセチル基、カルボキ
シル基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基等
を挙げることができる。中でも、ハロゲン原子が好まし
く、特に、好ましくはF原子である。芳香族環基として
はフェニル基、ナフチル基等のアリール基、イミダゾリ
ル基、フラニル基等N、S、O等のヘテロ原子を含有す
るヘテロ芳香族環基等が挙げられるが、好ましくはアリ
ール基であり、特に好ましくはフェニル基である。
香族環基である。電子吸引性置換基としては、F、C
l、Br、I等のハロゲン原子、アセチル基、カルボキ
シル基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基等
を挙げることができる。中でも、ハロゲン原子が好まし
く、特に、好ましくはF原子である。芳香族環基として
はフェニル基、ナフチル基等のアリール基、イミダゾリ
ル基、フラニル基等N、S、O等のヘテロ原子を含有す
るヘテロ芳香族環基等が挙げられるが、好ましくはアリ
ール基であり、特に好ましくはフェニル基である。
【0035】任意のカチオン残基X+ としてはアンモニ
ウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスフォニウム、
アルセニウム、セロニウム、テロニウム等のオニウムが
好ましく、上記の中でも、アンモニウムが好ましいもの
であり、より好ましくは4級アンモニウムである。さら
に好ましくは炭素数10以下のアルキル基を有する4級
アンモニウムである。このようなものとしてテトラメチ
ルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプ
ロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テト
ラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム
等を挙げることができる。中でも、炭素数4以下のテト
ラアルキルアンモニウムが好ましい。
ウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスフォニウム、
アルセニウム、セロニウム、テロニウム等のオニウムが
好ましく、上記の中でも、アンモニウムが好ましいもの
であり、より好ましくは4級アンモニウムである。さら
に好ましくは炭素数10以下のアルキル基を有する4級
アンモニウムである。このようなものとしてテトラメチ
ルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプ
ロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テト
ラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム
等を挙げることができる。中でも、炭素数4以下のテト
ラアルキルアンモニウムが好ましい。
【0036】以上説明した一般式(1)で示される有機
ホウ素錯体の好ましい化学構造を例示するならば、例え
ば、以下の化合物を挙げることができる。(以下の構造
中、Etはエチル基、Buはブチル基を示す)
ホウ素錯体の好ましい化学構造を例示するならば、例え
ば、以下の化合物を挙げることができる。(以下の構造
中、Etはエチル基、Buはブチル基を示す)
【0037】
【化12】
【0038】
【化13】
【0039】以上説明したa)エチレン性不飽和化合
物、b)赤外吸収色素、c)有機ホウ素錯体の好ましい
含有割合はa)エチレン性不飽和化合物100重量部に
対してb)赤外吸収色素0.5〜25重量部、好ましく
は1〜20重量部c)有機ホウ素錯体1重量部〜30重
量部、好ましくは2〜25重量部の範囲である。赤外吸
収色素、有機ホウ素錯体の含有割合が上記範囲を下回る
と光硬化特性が悪化し、充分な感度が得られにくくな
り、また、上記範囲を越えると結晶析出、コスト面で問
題を生じやすくなる。又、赤外吸収色素1重量部に対
し、有機ホウ素錯体0.5〜5重量部が好ましい。
物、b)赤外吸収色素、c)有機ホウ素錯体の好ましい
含有割合はa)エチレン性不飽和化合物100重量部に
対してb)赤外吸収色素0.5〜25重量部、好ましく
は1〜20重量部c)有機ホウ素錯体1重量部〜30重
量部、好ましくは2〜25重量部の範囲である。赤外吸
収色素、有機ホウ素錯体の含有割合が上記範囲を下回る
と光硬化特性が悪化し、充分な感度が得られにくくな
り、また、上記範囲を越えると結晶析出、コスト面で問
題を生じやすくなる。又、赤外吸収色素1重量部に対
し、有機ホウ素錯体0.5〜5重量部が好ましい。
【0040】本発明には現像性、塗膜性を向上させるた
め(d)アルカリ可溶性樹脂を用いることもできる。特
に、印刷版の場合耐刷性の向上も著しいので含有させる
のは好ましく、エチレン性不飽和化合物100重量部に
対して50〜500重量部で含有するのが好ましい。こ
のようなアルカリ可溶性樹脂としてはカルボキシル基を
有するビニル樹脂、フェノール性水酸基を有するフェノ
ール樹脂、エポキシアクリレート樹脂を酸無水物で変性
させた樹脂等が挙げられる。
め(d)アルカリ可溶性樹脂を用いることもできる。特
に、印刷版の場合耐刷性の向上も著しいので含有させる
のは好ましく、エチレン性不飽和化合物100重量部に
対して50〜500重量部で含有するのが好ましい。こ
のようなアルカリ可溶性樹脂としてはカルボキシル基を
有するビニル樹脂、フェノール性水酸基を有するフェノ
ール樹脂、エポキシアクリレート樹脂を酸無水物で変性
させた樹脂等が挙げられる。
【0041】カルボキシル基を有するビニル樹脂として
は(メタ)アクリル酸や無水マレイン酸、クロトン酸等
のカルボキシル基を有するビニルモノマーとスチレン、
α−メチルスチレン、ビニルフェノール、(メタ)アク
リル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエス
テル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)
アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、
(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、(メタ)アクリ
ル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル
ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエス
テル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、(メタ)アクリル
酸グリシジルエステル等を共重合させた樹脂が好ましく
用いられる。
は(メタ)アクリル酸や無水マレイン酸、クロトン酸等
のカルボキシル基を有するビニルモノマーとスチレン、
α−メチルスチレン、ビニルフェノール、(メタ)アク
リル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエス
テル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)
アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、
(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、(メタ)アクリ
ル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル
ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエス
テル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、(メタ)アクリル
酸グリシジルエステル等を共重合させた樹脂が好ましく
用いられる。
【0042】カルボキシル基を有するビニル樹脂として
は(メタ)アクリル酸を必須成分として含有するアクリ
ル樹脂が特に好ましいものであり、現像性、塗膜特性等
の観点から樹脂酸価が30〜250KOH・mg/g、
分子量がゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量で10
00〜300000、より好ましくは1500〜200
000、特に3000〜100000の範囲のものであ
る。
は(メタ)アクリル酸を必須成分として含有するアクリ
ル樹脂が特に好ましいものであり、現像性、塗膜特性等
の観点から樹脂酸価が30〜250KOH・mg/g、
分子量がゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量で10
00〜300000、より好ましくは1500〜200
000、特に3000〜100000の範囲のものであ
る。
【0043】また、上記樹脂は特開平4−345609
号公報、特開平6−138659号、特開平5−194
67号公報、特開平6−11831号公報等に記載の如
く、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチルアクリレート等のような不飽和二重結
合含有エポキシ化合物をカルボキシル基に付加させ樹脂
側鎖に不飽和基を導入してもよい。樹脂側鎖に不飽和基
を導入することで耐熱性、耐薬品性、耐刷性、感度、密
着性等を向上させることができるため、このような樹脂
は好ましいものである。特に、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチルアクリレートに代表されるような脂環式
エポキシ化合物はその効果が大きく好ましいものであ
る。樹脂側鎖に不飽和二重結合を導入する場合において
も、樹脂酸価及び分子量が上記の範囲内であるのが好ま
しい。
号公報、特開平6−138659号、特開平5−194
67号公報、特開平6−11831号公報等に記載の如
く、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチルアクリレート等のような不飽和二重結
合含有エポキシ化合物をカルボキシル基に付加させ樹脂
側鎖に不飽和基を導入してもよい。樹脂側鎖に不飽和基
を導入することで耐熱性、耐薬品性、耐刷性、感度、密
着性等を向上させることができるため、このような樹脂
は好ましいものである。特に、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチルアクリレートに代表されるような脂環式
エポキシ化合物はその効果が大きく好ましいものであ
る。樹脂側鎖に不飽和二重結合を導入する場合において
も、樹脂酸価及び分子量が上記の範囲内であるのが好ま
しい。
【0044】フェノール性水酸基を有するフェノール樹
脂としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5
−キシレノール、o−エチルフェノール、m−エチルフ
ェノール、p−エチルフェノール、プロピルフェノー
ル、n−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、1
−ナフトール、2−ナフトール、4,4’−ビフェニル
ジオール、ビスフェノール−A、ピロカテコール、レゾ
ルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、1,2,
4−ベンゼントリオール、フロログルシノール等のフェ
ノール類の少なくとも1種を、酸性触媒下、例えば、ホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、パラアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズ
アルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類、又は、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン類、の少なくとも1種と重縮合させたノボラ
ック樹脂、前記ノボラック樹脂の重縮合における酸触媒
に代えてアルカリ触媒を用いる以外は同様にして重縮合
させたレゾール樹脂、及び、例えば、o−ヒドロキシス
チレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチ
レン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレ
ン、テトラヒドロキシスチレン、ペンタヒドロキシスチ
レン、2−(o−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2
−(m−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−(p−
ヒドロキシフェニル)プロピレン等のヒドロキシスチレ
ン類の単独又は2種以上を、ラジカル重合開始剤又はカ
チオン重合開始剤の存在下で重合させたポリビニルフェ
ノール樹脂等が挙げられ、これらは、重量平均分子量が
1,500〜50,000であるのが好ましい。
脂としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5
−キシレノール、o−エチルフェノール、m−エチルフ
ェノール、p−エチルフェノール、プロピルフェノー
ル、n−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、1
−ナフトール、2−ナフトール、4,4’−ビフェニル
ジオール、ビスフェノール−A、ピロカテコール、レゾ
ルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、1,2,
4−ベンゼントリオール、フロログルシノール等のフェ
ノール類の少なくとも1種を、酸性触媒下、例えば、ホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、パラアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズ
アルデヒド、フルフラール等のアルデヒド類、又は、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン類、の少なくとも1種と重縮合させたノボラ
ック樹脂、前記ノボラック樹脂の重縮合における酸触媒
に代えてアルカリ触媒を用いる以外は同様にして重縮合
させたレゾール樹脂、及び、例えば、o−ヒドロキシス
チレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチ
レン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレ
ン、テトラヒドロキシスチレン、ペンタヒドロキシスチ
レン、2−(o−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2
−(m−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−(p−
ヒドロキシフェニル)プロピレン等のヒドロキシスチレ
ン類の単独又は2種以上を、ラジカル重合開始剤又はカ
チオン重合開始剤の存在下で重合させたポリビニルフェ
ノール樹脂等が挙げられ、これらは、重量平均分子量が
1,500〜50,000であるのが好ましい。
【0045】エポキシアクリレート樹脂を酸無水物で変
性させた樹脂としては、(o,m,p)−クレゾールノ
ボラックエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ
樹脂、ビスフェノール−Aエポキシ樹脂、ビスフェノー
ル−Sエポキシ樹脂等を(メタ)アクリル酸で変性させ
たエポキシアクリレート樹脂に、さらに、無水マレイン
酸、無水テトラヒドロフタル酸等の酸無水物を付加させ
カルボキシル基を付与させた樹脂である。これらの樹脂
は重量平均分子量が1000〜30000の範囲のもの
が好ましく、樹脂酸価としては20〜170mg・KO
H/gの範囲のものが好ましい。
性させた樹脂としては、(o,m,p)−クレゾールノ
ボラックエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ
樹脂、ビスフェノール−Aエポキシ樹脂、ビスフェノー
ル−Sエポキシ樹脂等を(メタ)アクリル酸で変性させ
たエポキシアクリレート樹脂に、さらに、無水マレイン
酸、無水テトラヒドロフタル酸等の酸無水物を付加させ
カルボキシル基を付与させた樹脂である。これらの樹脂
は重量平均分子量が1000〜30000の範囲のもの
が好ましく、樹脂酸価としては20〜170mg・KO
H/gの範囲のものが好ましい。
【0046】本発明の前記光重合性組成物の感光材料と
しての使用形態は、使用目的に応じて、例えば、無溶媒
で又は適当な溶媒で希釈して支持体表面に塗布し、乾燥
させた形態、或いは更にその上に酸素遮断のためのオー
バーコート層を設けた形態、異相媒体中に小滴分散させ
て複数種の感光材として多層に塗布した形態、マイクロ
カプセル中に内包させて支持体上に塗布した形態等を採
り得るが、本発明の光重合性組成物は、該組成物を適当
な溶媒に溶解した溶液として支持体表面に塗布した後、
加熱、乾燥することにより、支持体表面に本発明の光重
合性組成物の層が形成された光重合性平版印刷版として
の使用形態が好適である。
しての使用形態は、使用目的に応じて、例えば、無溶媒
で又は適当な溶媒で希釈して支持体表面に塗布し、乾燥
させた形態、或いは更にその上に酸素遮断のためのオー
バーコート層を設けた形態、異相媒体中に小滴分散させ
て複数種の感光材として多層に塗布した形態、マイクロ
カプセル中に内包させて支持体上に塗布した形態等を採
り得るが、本発明の光重合性組成物は、該組成物を適当
な溶媒に溶解した溶液として支持体表面に塗布した後、
加熱、乾燥することにより、支持体表面に本発明の光重
合性組成物の層が形成された光重合性平版印刷版として
の使用形態が好適である。
【0047】ここで、その溶媒としては、使用成分に対
して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるもので
あれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ル等のプロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢酸
アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレー
ト、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレ
ート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶
媒、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコー
ル、フルフリルアルコール等のアルコール系溶媒、シク
ロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン等の高極性溶媒、或いはこれらの混合溶
媒、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が
挙げられる。溶媒の使用割合は、光重合性組成物の総量
に対して、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲であ
る。
して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるもので
あれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ル等のプロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢酸
アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレー
ト、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレ
ート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶
媒、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコー
ル、フルフリルアルコール等のアルコール系溶媒、シク
ロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン等の高極性溶媒、或いはこれらの混合溶
媒、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が
挙げられる。溶媒の使用割合は、光重合性組成物の総量
に対して、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲であ
る。
【0048】又、その塗布方法としては、従来公知の方
法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗
布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、及
びカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は用途
により異なるが、乾燥膜厚として、通常、0.3〜7μ
m、好ましくは0.5〜5μm、特に好ましくは1〜3
μmの範囲とする。尚、その際の乾燥温度としては、例
えば、60〜170℃程度、好ましくは70〜150℃
程度、乾燥時間としては、例えば、5秒〜10分間程
度、好ましくは10秒〜5分間程度が採られる。
法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗
布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、及
びカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は用途
により異なるが、乾燥膜厚として、通常、0.3〜7μ
m、好ましくは0.5〜5μm、特に好ましくは1〜3
μmの範囲とする。尚、その際の乾燥温度としては、例
えば、60〜170℃程度、好ましくは70〜150℃
程度、乾燥時間としては、例えば、5秒〜10分間程
度、好ましくは10秒〜5分間程度が採られる。
【0049】尚、通常、前記光重合性組成物層の上に
は、酸素による重合禁止作用を防止するために、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン
オキシド、セルロース等の酸素遮断層が設けられる。酸
素遮断層の厚みは通常0.5〜5μmである。
は、酸素による重合禁止作用を防止するために、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン
オキシド、セルロース等の酸素遮断層が設けられる。酸
素遮断層の厚みは通常0.5〜5μmである。
【0050】又、その支持体としては、アルミニウム、
亜鉛、銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、銅、
鉄、クロム、ニッケル等をメッキ又は蒸着した金属板、
紙、樹脂を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔を貼着
した紙、プラスチックフィルム、親水化処理したプラス
チックフィルム、及びガラス板等が挙げられる。中で、
好ましいのはアルミニウム板であり、塩酸又は硝酸溶液
中での電解エッチング又はブラシ研磨による砂目立て処
理、硫酸溶液中での陽極酸化処理、及び必要に応じて封
孔処理等の表面処理が施されたアルミニウム板がより好
ましい。支持体の厚みは通常1.5〜3mmである。
又、支持体表面の粗さとしては、JIS B0601に
規定される平均粗さRa で、通常、0.3〜1.0μ
m、好ましくは0.4〜0.8μm程度とする。
亜鉛、銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、銅、
鉄、クロム、ニッケル等をメッキ又は蒸着した金属板、
紙、樹脂を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔を貼着
した紙、プラスチックフィルム、親水化処理したプラス
チックフィルム、及びガラス板等が挙げられる。中で、
好ましいのはアルミニウム板であり、塩酸又は硝酸溶液
中での電解エッチング又はブラシ研磨による砂目立て処
理、硫酸溶液中での陽極酸化処理、及び必要に応じて封
孔処理等の表面処理が施されたアルミニウム板がより好
ましい。支持体の厚みは通常1.5〜3mmである。
又、支持体表面の粗さとしては、JIS B0601に
規定される平均粗さRa で、通常、0.3〜1.0μ
m、好ましくは0.4〜0.8μm程度とする。
【0051】本発明の感光性印刷版に適用し得る露光光
源としては、赤外光を発するレーザーを挙げることがで
きる。赤外光としては波長780〜1200nmの範囲
のものが好ましく、半導体レーザーやYAGレーザーが
代表例として挙げられる。
源としては、赤外光を発するレーザーを挙げることがで
きる。赤外光としては波長780〜1200nmの範囲
のものが好ましく、半導体レーザーやYAGレーザーが
代表例として挙げられる。
【0052】本発明の感光性印刷版は、かかる光源にて
走査露光を行った後、アルカリを含有する水溶液を用い
て現像すれば支持体上に画像を形成することができる。
この現像液には、さらに、界面活性剤、有機溶剤、緩衝
剤、染料または顔料を含有することができる。適当な現
像液としては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム、珪酸リチウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリ
ウム、メタ珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸
ナトリウム、第二燐酸アンモニウム、第三燐酸アンモニ
ウム、硼酸ナトリウム、硼酸カリウム、硼酸アンモニウ
ム等の無機アルカリ塩、モノメチルアミン、ジメチルア
ミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチル
アミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、
ジイソプロピルアミン、モノブチルアミン、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノール
アミン等の有機アミン化合物の0.1〜5重量%程度の
水溶液からなるアルカリ現像液を用いる。
走査露光を行った後、アルカリを含有する水溶液を用い
て現像すれば支持体上に画像を形成することができる。
この現像液には、さらに、界面活性剤、有機溶剤、緩衝
剤、染料または顔料を含有することができる。適当な現
像液としては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム、珪酸リチウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリ
ウム、メタ珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸
ナトリウム、第二燐酸アンモニウム、第三燐酸アンモニ
ウム、硼酸ナトリウム、硼酸カリウム、硼酸アンモニウ
ム等の無機アルカリ塩、モノメチルアミン、ジメチルア
ミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチル
アミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、
ジイソプロピルアミン、モノブチルアミン、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノール
アミン等の有機アミン化合物の0.1〜5重量%程度の
水溶液からなるアルカリ現像液を用いる。
【0053】現像液に界面活性剤を添加するのは好まし
く、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキル
エステル類、モノグリセリドアルキルエステル類等のノ
ニオン界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩類、
アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩
類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル
塩類等のアニオン界面活性剤;アルキルベタイン類、ア
ミノ酸類等の両性界面活性剤が使用可能である。また、
有機溶剤としては例えば、イソプロピルアルコール、ベ
ンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジア
セトンアルコール等必要により含有させることができ
る。
く、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキル
エステル類、モノグリセリドアルキルエステル類等のノ
ニオン界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩類、
アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩
類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル
塩類等のアニオン界面活性剤;アルキルベタイン類、ア
ミノ酸類等の両性界面活性剤が使用可能である。また、
有機溶剤としては例えば、イソプロピルアルコール、ベ
ンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジア
セトンアルコール等必要により含有させることができ
る。
【0054】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳述する
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。アルカリ可溶性樹脂の合成 合成例−1 酸価200、重量平均分子量5,000のスチレン・ア
クリル酸樹脂20g、p−メトキシフェノール0.2
g、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド0.2
g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト(PGMEA)40gをフラスコに仕込み、(3,4
−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレート7.6
gを滴下し100℃の温度で30時間反応させた。反応
液を水に再沈殿、乾燥させて樹脂を得た。KOHによる
中和滴定を行ったところ樹脂酸価は80mgKOH/g
であった。また、GPCで分子量測定を行った結果、重
量平均分子量Mwは8000、数平均分子量Mnは30
00、分子量分布Mw/Mnは2.7であった。
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。アルカリ可溶性樹脂の合成 合成例−1 酸価200、重量平均分子量5,000のスチレン・ア
クリル酸樹脂20g、p−メトキシフェノール0.2
g、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド0.2
g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト(PGMEA)40gをフラスコに仕込み、(3,4
−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレート7.6
gを滴下し100℃の温度で30時間反応させた。反応
液を水に再沈殿、乾燥させて樹脂を得た。KOHによる
中和滴定を行ったところ樹脂酸価は80mgKOH/g
であった。また、GPCで分子量測定を行った結果、重
量平均分子量Mwは8000、数平均分子量Mnは30
00、分子量分布Mw/Mnは2.7であった。
【0055】合成例−2 メタクリル酸メチル98g、メタクリル酸14g、アゾ
イソブチロニトリル1g、エタノール450gをフラス
コに仕込み、オイルバスにて加熱し環流条件下で6時間
反応させた。反応液を水に再沈殿し、乾燥させて樹脂を
得た。KOHによる中和滴定を行ったところ樹脂酸価は
100mgKOH/gであった。また、GPCで分子量
測定を行った結果、重量平均分子量Mwは30000、
数平均分子量Mnは12000、分子量分布Mw/Mn
は2.5であった。
イソブチロニトリル1g、エタノール450gをフラス
コに仕込み、オイルバスにて加熱し環流条件下で6時間
反応させた。反応液を水に再沈殿し、乾燥させて樹脂を
得た。KOHによる中和滴定を行ったところ樹脂酸価は
100mgKOH/gであった。また、GPCで分子量
測定を行った結果、重量平均分子量Mwは30000、
数平均分子量Mnは12000、分子量分布Mw/Mn
は2.5であった。
【0056】 実施例−1 感光液組成 アルカリ可溶性樹脂 合成例−1 100重量部 エチレン性不飽和化合物 UA−306H(共栄株式会社製 ウレタンアクリレート)50重量部 A−BPE−4(共栄株式会社製 エステルアクリレート)50重量部 赤外吸収色素 前記R−2 5重量部 光重合開始剤 前記B−1 10重量部 シクロヘキサノン 1500重量部
【0057】上記感光液を陽極酸化されたアルミニウム
支持体(厚さ0.3mm、サイズ500×250mm)
に塗布、コンベクションオーブンで80℃、2分間乾燥
した。感光層の厚さは1μであった。この上に10wt
%のポリビニルアルコール/酢酸ビニル共重合体を塗
布、80℃で4分間乾燥して保護膜とした。次に赤外レ
ーザー露光装置(Creo社製「Trend Sett
er 3244T」)にて露光量を変えて露光した。現
像は25℃の1wt%炭酸ナトリウム水溶液にて1分間
浸せきすることによりおこなった。なお、評価基準は下
記に基づき結果は表−1に纏めた。
支持体(厚さ0.3mm、サイズ500×250mm)
に塗布、コンベクションオーブンで80℃、2分間乾燥
した。感光層の厚さは1μであった。この上に10wt
%のポリビニルアルコール/酢酸ビニル共重合体を塗
布、80℃で4分間乾燥して保護膜とした。次に赤外レ
ーザー露光装置(Creo社製「Trend Sett
er 3244T」)にて露光量を変えて露光した。現
像は25℃の1wt%炭酸ナトリウム水溶液にて1分間
浸せきすることによりおこなった。なお、評価基準は下
記に基づき結果は表−1に纏めた。
【0058】評価基準 1)感度 鮮明な画像が得られる最低必要露光エネルギー量(mj
/cm2 )をもって感度とした。即ち、エネルギー量の
少ないものほど高感度であることを示す。 2)解像性 2〜5%の面積の網点画像部分の再現性から解像性を判
断した。 A:2〜5%の網点が再現している B:3〜5%の網点が再現している C:5%以下の網点が再現していない 3)地汚れ 非画線部の地汚れ(現像残り有無)を目視、及び100
倍の顕微鏡で観察して地汚れの有無を確認した。 4)セーフライト性 サンプルを白色蛍光灯で照明された室内に10分間放置
した後に上記と同様に露光、現像を行い非画線部に現像
残りがないものを良好、あるものは不良とした。
/cm2 )をもって感度とした。即ち、エネルギー量の
少ないものほど高感度であることを示す。 2)解像性 2〜5%の面積の網点画像部分の再現性から解像性を判
断した。 A:2〜5%の網点が再現している B:3〜5%の網点が再現している C:5%以下の網点が再現していない 3)地汚れ 非画線部の地汚れ(現像残り有無)を目視、及び100
倍の顕微鏡で観察して地汚れの有無を確認した。 4)セーフライト性 サンプルを白色蛍光灯で照明された室内に10分間放置
した後に上記と同様に露光、現像を行い非画線部に現像
残りがないものを良好、あるものは不良とした。
【0059】実施例−2 実施例−1の感光液で赤外吸収色素を前記R−3とした
以外は実施例−1と同様にして評価した。
以外は実施例−1と同様にして評価した。
【0060】実施例−3 実施例−1の感光液でアルカリ可溶性樹脂を合成例−2
の樹脂とした以外は実施例−1と同様にして評価した。
の樹脂とした以外は実施例−1と同様にして評価した。
【0061】実施例−4 実施例−1の感光液で光重合開始剤をB−3とした以外
は実施例−1と同様にして評価した。
は実施例−1と同様にして評価した。
【0062】実施例−5 実施例−1の感光液で赤外吸収色素をR−3、光重合開
始剤をB−3とした以外は実施例−1と同様にして評価
した。
始剤をB−3とした以外は実施例−1と同様にして評価
した。
【0063】比較例−1 実施例−1の感光液で光重合開始剤をIRG−907
(アセトフェノン系開始剤 チバガイギー株式会社製)
とした以外は実施例−1と同様にして評価した。
(アセトフェノン系開始剤 チバガイギー株式会社製)
とした以外は実施例−1と同様にして評価した。
【0064】比較例−2 実施例−1の感光液で光重合開始剤をIRG−369
(アセトフェノン系開始剤 チバガイギー株式会社製)
とした以外は実施例−1と同様にして評価した。
(アセトフェノン系開始剤 チバガイギー株式会社製)
とした以外は実施例−1と同様にして評価した。
【0065】比較例−3 実施例−1の感光液で赤外吸収色素及び、光重合開始剤
を、下記構造で示されるカチオン染料有機ホウ素錯体と
した以外は実施例−1と同様にして評価した。
を、下記構造で示されるカチオン染料有機ホウ素錯体と
した以外は実施例−1と同様にして評価した。
【0066】
【化14】
【0067】以上の結果をまとめて表−1に示した。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】本発明の光重合性組成物は赤外レーザー
光に対して極めて高感度であるため、製版効率を著しく
向上させることができる。しかも赤外レーザー光に選択
的に感光性を示すため白色灯等の明るい作業環境下での
取扱が可能である。さらに、解像性(網点再現性)、優
れるため地汚れも生じない高品質の印刷を可能ならしめ
る。
光に対して極めて高感度であるため、製版効率を著しく
向上させることができる。しかも赤外レーザー光に選択
的に感光性を示すため白色灯等の明るい作業環境下での
取扱が可能である。さらに、解像性(網点再現性)、優
れるため地汚れも生じない高品質の印刷を可能ならしめ
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA01 AA02 AB03 AC08 AD01 BC31 BC51 CA13 CA41 CA50 FA03 FA17 4J011 QA02 QA03 QA06 QA12 QA13 QA15 QA17 QA22 QA23 QA34 QA35 QA37 QB16 QB19 QB24 RA10 RA11 RA12 RA15 SA86 SA87 SA88 UA01 VA01 WA01
Claims (8)
- 【請求項1】 (a)エチレン性二重結合を少なくとも
1個有する付加重合可能な化合物、(b)赤外吸収色素
色素、及び(c)重合開始剤を含有する光重合性組成物
において、光重合開始剤が下記一般式(1)で示される
有機ホウ素錯体を含有することを特徴とする光重合性組
成物。 【化1】 (A1 はアルキル基、A2 〜A4 はそれぞれ独立に電子
吸引性置換基を有する芳香族環基、X+ は任意の対カチ
オン残基を表す。) - 【請求項2】 芳香族環基がアリール基である請求項1
に記載の光重合性組成物。 - 【請求項3】 対カチオン残基がオニウムである請求項
1又は2に記載の光重合性組成物。 - 【請求項4】 対カチオン残基が4級アンモニウムであ
る請求項1〜3のいずれかに記載の光重合性組成物。 - 【請求項5】 電子吸引性置換基がハロゲンである請求
項1〜4のいずれかに記載の光重合性組成物 - 【請求項6】 アルカリ可溶性樹脂をさらに含有する請
求項1〜5のいずれかに記載の光重合性組成物。 - 【請求項7】 (b)赤外吸収色素がシアニン、(チ
オ)ピリリウム、ポリメチンから選ばれる少なくとも1
種を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の光重合性
組成物。 - 【請求項8】 支持体上に請求項1〜7のいずれかに記
載の光重合性組成物からなる層を有する感光材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24948299A JP2001075276A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 光重合性組成物及び感光材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24948299A JP2001075276A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 光重合性組成物及び感光材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001075276A true JP2001075276A (ja) | 2001-03-23 |
Family
ID=17193634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24948299A Pending JP2001075276A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 光重合性組成物及び感光材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001075276A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7189494B2 (en) | 2005-05-26 | 2007-03-13 | Eastman Kodak Company | On-press developable imageable element comprising a tetraarylborate salt |
-
1999
- 1999-09-03 JP JP24948299A patent/JP2001075276A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7189494B2 (en) | 2005-05-26 | 2007-03-13 | Eastman Kodak Company | On-press developable imageable element comprising a tetraarylborate salt |
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