JP2001075217A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀写真感光材料Info
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Abstract
よるカブリの発生が少ないハロゲン化銀写真感光材料を
提供する。 【解決手段】下記一般式(1)で示される化合物を含有
するハロゲン化銀写真感料。 一般式(1) {L-Au(I)-(S2O3M)}Xn 一般式(1)中、Lは、ハロゲン化銀と反応して硫化
銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀を生成する事が出
来る不安定硫黄基、不安定セレン基、もしくは不安定テ
ルル基を少なくとも1つ含有する化合物、ヒダントイン
化合物、チオエーテル化合物、メソイオン化合物、又
は、R−Sを表し、該Rは、脂肪族炭化水素基、アリー
ル基、ヘテロ環基、アシル基、アミド基、チオカルボニ
ル基又はスルホニル基を表す。Xは金錯体の電荷を中性
にするのに必要な対塩を表し、Mはアルカリ金属イオン
又はアンモニウムイオンを表し、nは0〜1を表す。
Description
光材料に関するものであり、特に、高感度でカブリの発
生が少なく、硬調で、且つ感光材料を長期間経時させた
時のカブリの増加の少ないハロゲン化銀写真感光材料に
関するものである。
ロゲン化銀乳剤は、通常、所望の感度、階調等を得る為
に各種の化学物質を用いて化学増感を施す。その代表的
な方法としては、硫黄増感、セレン増感、テルル増感、
金などの貴金属増感、還元増感、及び、これらの組み合
わせによる各種増感法が知れれている。近年、ハロゲン
化銀写真感光材料における高感度、優れた粒状性、高い
鮮鋭度、更に現像進行などを速めた迅速処理等への所望
は強く、上記増感法の種々の改良がなされてきている。
これらのうち、最も広く普遍的に用いられているのが、
銀イオンと反応して硫化銀を生成しうる、いわゆる不安
定硫黄化合物及び金化合物を用いる金硫黄増感法であ
り、具体的には、P.Grafkides著、“Chimie et Physiqu
e Photographique"(Paul Montel 社刊、1987年、第5
版)、T.H.James 編集、"The Theory of the Photograp
hic Process"(Macmillan社刊、1977年、第4 版)、H.Fr
ieser著、"Die Grundlagen der Photographischen Proz
esse mit Silber-halogeniden"(Akademische Verlagasg
eselshaft,1968 年)等に記載されている。
施す方法としては、上記銀イオンと反応して硫化銀を生
成しうる不安定硫黄化合物と金化合物とを別個に添加す
る方法が一般的であり、その方法は前述の参考資料、並
びに日本写真学会誌第50巻、第2号の108頁以降(1
987年)、及び、Journal of the Optical Society ofAm
erica ,39巻6号の494 頁以降(1949年)などに記載さ
れている。これらの方法においては金化合物として塩化
金酸が、また、不安定硫黄化合物としてはチオ尿素化合
物やチオ硫酸塩が用いられてきた。しかし、これらの化
合物を用いた場合においては、得られる感度上昇の程度
が不十分であり、カブリが発生しやすく、また階調が軟
調化し、且つ、感光材料を長期保存した場合において、
カブリの発生が顕著である等の種々の問題点があり、そ
の解決手段が強く求められてきた。
硫黄増感を施す方法としては、特公昭38-6447 号、特開
昭62-85239号に記載されているチオエーテル類の金錯
体、特開平1-147537号に記載されているローダニン類の
金錯体、特開平4-267249号に記載されているメソイオン
類の金錯体、及び、特開平4-268550号等に開示されたヒ
ダントイン類の金錯体を用いる方法等が知られてきた。
しかし、これらの化合物は、上記の問題点を解決するに
はいずれも不十分であった。
同4-86649 号には、感光材料を長期間経時させた時のカ
ブリの増加、及び、それに伴う粒状性の悪化を改良する
効果があると記された金錯体化合物が記載されている
が、これら化合物も全て上記の問題点を解決するには十
分な作用を示さなかった。
プト化合物が金に1配位した錯体を用いる方法が記され
ており、特公昭45-8831 号にはスルホン酸基が置換した
メルカプト化合物の金錯体を用いる方法、欧州特許9153
71A1号には2配位、且つ対称の水溶性基含有メルカプト
化合物の金錯体を用いる方法、更に、米国特許5912
112号には、ヘテロ環メルカプト化合物と、メソイオ
ン化合物を非対称に配位させた金錯体を用いる方法等が
記載されているが、これらの方法では、特に、得られる
感度上昇の程度が不十分であった。
カプト化合物と同時に、チオスルホン酸化合物を配位さ
せた非対称型金錯体を使用する方法が知られているが、
チオスルホン酸を配位させる事による感度上昇は僅かで
あり、且つ、そこに記載されている具体的なメルカプト
化合物(例えば、メソイオン化合物や、非水溶性の2−
メルカプトオキサゾール化合物等)では、保存時のカブ
リ発生を低減する効果が不十分であったため、より高感
度、且つ、長期保存した際のカブリ発生が少ない写真感
光材料が必要であった。
ロゲン化銀と反応して硫化銀を生成する事ができる四置
換チオ尿素類と、ヘテロ環メルカプト化合物を同時に金
に配位させた金錯体、及び、米国特許5939245号
には、チオスルホン酸類と四置換チオ尿素を配位させた
非対称型金錯体を用いた方法が記載されているが、そこ
に記載されている四置換チオ尿素類ではハロゲン化銀と
反応して硫化銀を生成しづらいため、それらを置換させ
た事による感度上昇の効果は不十分であり、問題点を解
決する為には、より高感度な写真感光材料が必要であっ
た。
る、チオ硫酸塩(通称ハイポ)が2配位した金錯体{[
Au(S2 O3 Na)2 ] Na}の水和物を用いた金硫
黄増感法は、特開平3−287153号等に記載されて
いるが、この錯体のみでは、やはり高感度化、及び、長
期保存時のカブリ発生を低減する効果が不十分であった
ため、より高感度で、長期保存した際のカブリ発生が少
なく、且つ、硬調なハロゲン化銀感光材料が必要であっ
た。
解決するためなされたものであり、硫黄増感剤であるチ
オ硫酸塩と他の写真性に影響を与える配位子(例えば、
カルコゲン増感剤、カブリ防止剤、ハロゲン化銀溶剤
等)を同時に2配位させた非対称型金錯体を用いる事に
より、より長期保存した際のカブリ発生を少なくする事
や、高感度化する事ができ、且つ、硬調なハロゲン化銀
感光材料を提供する事にある。
したハロゲン化銀写真感光材料によって達成された。 〔1〕支持体上に、少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤
層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、下記一
般式(1)で表される少なくとも一種の化合物を含有す
る事を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(1) {L1-Au(I)-(S2O3M)}Xn 一般式(1)中、L1 は、ハロゲン化銀と反応して硫化
銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀を生成する事が出
来る不安定硫黄基、不安定セレン基、もしくは不安定テ
ルル基を少なくとも1つ含有する化合物、ヒダントイン
化合物、チオエーテル化合物、メソイオン化合物、また
は、R1−Sを表し、該R1 は、脂肪族炭化水素基、ア
リール基、ヘテロ環基、アシル基、アミド基、チオカル
ボニル基、または、スルホニル基を表す。Xは化合物の
電荷を中性にするのに必要な対塩を表し、Mはアルカリ
金属イオン、または、アンモニウムイオンを表し、nは
0〜1を表す。 〔2〕上記一般式(1)中のL1 に、少なくとも一つの
水溶性基を有する事を特徴する〔1〕に記載のハロゲン
化銀写真感光材料。 〔3〕上記一般式(1)中、L1 が、ハロゲン化銀と反
応して硫化銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀を生成
する事が出来る不安定硫黄基、不安定セレン基、もしく
は不安定テルル基を少なくとも1つ含有する化合物、メ
ソイオン化合物、または、R1−Sである事を特徴とす
る〔1〕または〔2〕に記載のハロゲン化銀写真感光材
料。 〔4〕上記一般式(1)中、L1 が一般式(2)、一般
式(3)、一般式(4)、または一般式(5)である事
を特徴とする請求項〔1〕、〔2〕、または、〔3〕に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(2)
原子、または、テルル原子を表し、R2 、及び、R3 は
それぞれ水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘ
テロ環基、アシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、
アルコキシ基、ヒドロキシ基、または、カルバモイル基
を表し、Qは脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環
基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、または、−N(R4)
(R5)を表し、R4 、及び、R5 は、R2 、及び、R3
と同義である。また、R2 、R3 、及び、Qは、それぞ
れ連結して環を形成しても良い。 一般式(3)
原子、または、テルル原子を表し、R6 、R7 、及び、
R8 はそれぞれ脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ
環基、置換もしくは無置換のアミノ基を表す。
反応して硫化銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀を生
成する事が出来る不安定硫黄基、不安定セレン基、もし
くは不安定テルル基を含有する基を表し、Aは2価の連
結基、または単なる結合を表し、mは0以上の整数を表
す。ただし、L2 、または、L3 のどちらが一般式
(1)中のAu(I)と配位しても良い。 一般式(5)
W1 を表し、Y2 は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、
C−W2 、CH−W2 、または、N−W2 を表し、Y3
は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、C−W3 、CH−
W3 、または、N−W3 を表し、Y4 は、酸素原子、硫
黄原子、セレン原子、CH−W4 、または、N−W4を
表し、W1 、W2 、W3 、及び、W4 は、それぞれ単独
に水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環
基、アシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、ヒドロ
キシ基、アルコキシ基、置換もしくは無置換のメルカプ
ト基、スルホ基、カルボキシ基、スルホニル基、アミド
基、ウレイド基、チオウレイド基を表し、Y2 とY3 の
結合は一重結合、または二重結合を表す。ただし、
Y1 、Y2 、Y3 、及び、Y4 の少なくとも一つは窒素
原子を含んでおり、且つ、W1 とW2、W2 とW3 、及
び、W3 とW4 は連結して環を形成しても良い。 〔5〕上記一般式(2)中のZ1 、及び、上記一般式
(3)中のZ2 が、セレン原子、または、テルル原子で
ある事を特徴とする〔1〕、〔2〕、〔3〕、または、
〔4〕に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 〔6〕上記一般式(1)中L1が、上記一般式(4)で
表される事を特徴とする〔1〕、〔2〕、または、
〔3〕に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 〔7〕支持体上にそれぞれ少なくとも1層の青感性乳剤
層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層、及び、親水性保護コ
ロイド層を有する事を特徴とする〔1〕〜〔6〕のいず
れかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。 〔8〕上記一般式(1)で表される化合物を少なくとも
一種含有するハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子の全投影面積の60%以上が、アスペクト比8以上
の平板状ハロゲン化銀粒子で占められる事を特徴とする
ハロゲン化銀乳剤を少なくとも1種含有する事を特徴と
する〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のハロゲン化銀写
真感光材料。
1種で化学増感されたハロゲン化銀乳剤を含有する事を
特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のハロゲン
化銀写真感光材料。 〔10〕上記一般式(1)で表される化合物の少なくと
も1種で化学増感されたハロゲン化銀乳剤に含まれるハ
ロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以上が、アスペク
ト比8以上の平板状ハロゲン化銀粒子で占められる事を
特徴とするハロゲン化銀乳剤を少なくとも1種含有する
事を特徴とする〔1〕〜
ゲン化銀写真感光材料。
(1)について詳細に説明する。
明する。一般式(1)中、L1 で表されるハロゲン化銀
と反応して硫化銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀を
生成する事が出来る不安定硫黄基、不安定セレン基、も
しくは不安定テルル基を少なくとも1つ含有する化合物
としては、例えば、以下に詳細を記す一般式(2)で表
される化合物(例えば、チオ尿素類、チオアミド類、セ
レノ尿素類、セレノアミド類、テルロ尿素類、テルロア
ミド類、または、ローダニン類等)、一般式(3)で表
される化合物(例えば、セレノフォスフェート類、また
は、テルロフォスフェート類等)、セレノケトン類、セ
レノカルボン酸類、セレノエステル類、イソセレノシア
ネート類、ジカルバモイルテルリド類、ジアシルテルリ
ド類等を表す。また、上記不安定カルコゲン基を同時に
2つ以上含有する、一般式(4)で表される様な化合物
でも良い。
としては、例えば、N−アルキルヒダントイン(例え
ば、N−メチルヒダントイン等)等が挙げられ、チオエ
ーテル化合物としては、チオエーテル基を1〜8個(好
ましくは1〜2個)含有し、かつ置換もしくは無置換の
直鎖、又は、分岐のチオエーテル(例えばビスヒドロキ
シエチルチオエーテル等)が挙げられ、メソイオン化合
物としては、メソイオニック−3−メルカプト−1,
2,4−トリアゾール類(例えば、メソイオニック−
1,4,5−トリメチル−3−メルカプト−1,2,4
−トリアゾール等)等が挙げられる。
表される脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜30の
置換もしくは無置換の直鎖または分岐のアルキル基(例
えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、t−ブチル基、2−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−オクチル基、t−オクチル基、2
−エチルヘキシル基、1,5ジメチルヘキシル基、n−
デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−
ヘキサデシル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロ
ピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、カルボキシ
メチル基、カルボキシエチル基、ソディウムスルホエチ
ル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピ
ル基、ブトキシプロピル基、エトキシエトキシエチル
基、n−ヘキシルオキシプロピル基等)、炭素数3〜1
8の置換もしくは無置換の環状アルキル基(例えばシク
ロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
シクロオクチル基、アダマンチル基、シクロドデシル基
等)、炭素数2〜16のアルケニル基(例えば、アリル
基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基等)、炭素数2
〜10のアルキニル基(例えば、プロパルギル基、3−
ペンチニル基等)、炭素数6〜16のアラルキル基(例
えば、ベンジル基等)等が挙げられ、アリール基として
は、炭素数6〜20の置換もしくは無置換のフェニル基
およびナフチル基(例えば無置換フェニル基、無置換ナ
フチル基、3,5−ジメチルフェニル、4−ブトキシフ
ェニル基、4−ジメチルアミノフェニル基、2−カルボ
キシフェニル基等)等が挙げられ、ヘテロ環基としては
例えば、置換もしくは無置換の含窒素ヘテロ5員環(例
えば、以下に詳細を記す一般式(5)等)、置換もしく
は無置換の含窒素ヘテロ6員環(例えば、ピリジル基、
ピペリジル基、モルホリノ基、1,3,5−トリアジノ
基、4,6−ジメルカプト−1,3,5−トリアジノ基
等)、フリル基等が挙げられ、アシル基としては例えば
アセチル基、ベンゾイル基等が挙げられ、アミド基とし
てはジメチルアミド基等が挙げられ、チオカルボニル基
としては、例えばメチルチオカルボニル基、ジエチルア
ミノチオカルボニル基等が挙げられ、スルホニル基とし
ては、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキル
スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、エタンス
ルホニル基等)、炭素数6〜16の置換もしくは無置換
フェニルスルホニル基(例えば、無置換フェニルスルホ
ニル基等)が挙げられる。
る化合物(R1−Sを含む)には、更に可能な限りの置
換基を有してもよく、置換基としては例えば、ハロゲン
原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、ア
ルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−
プロピル、t−ブチル、n−オクチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル等)、アルケニル基(例えばアリ
ル、2−ブテニル、3−ペンテニル等)、アルキニル基
(例えばプロパギル、3−ペンチニル等)、アラルキル
基(例えばベンジル、フェネチル等)、アリール基(例
えばフェニル、ナフチル、4−メチルフェニル等)、ヘ
テロ環基(例えばピリジル、フリル、イミダゾリル、ピ
ペリジニル、モルホリル等)、アルコキシ基(例えばメ
トキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシルオキ
シ、エトキシエトキシ、メトキシエトキシ等)、アリー
ルオキシ基(例えばフェノキシ、2−ナフチルオキシ
等)、アミノ基(例えば無置換アミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミ
ノ、エチルアミノ、ジベンジルアミノ、アニリノ等)、
アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、ベンゾイルア
ミノ等)、ウレイド基(例えば無置換ウレイド、N−メ
チルウレイド、N−フェニルウレイド等)、チオウレイ
ド基(例えば無置換チオウレイド、N−メチルチオウレ
イド、N−フェニルチオウレイド等)、セレノウレイド
基(例えば、無置換セレノウレイド等)、フォスフィン
セレニド基(ジフェニルフォスフィンセレニド等)、テ
ルロウレイド基(例えば無置換テルロウレイド等)、ウ
レタン基(例えばメトキシカルボニルアミノ、フェノキ
シカルボニルアミノ等)、スルフォニルアミノ基(例え
ばメチルスルフォニルアミノ、フェニルスルフォニルア
ミノ等)、スルファモイル基(例えば無置換スルファモ
イル基、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニ
ルスルファモイル等)、カルバモイル基(例えば無置換
カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−フ
ェニルカルバモイル等)、スルホニル基(例えばメシ
ル、トシル等)、スルフィニル基(例えばメチルスルフ
ィニル、フェニルスルフィニル等)、アルキルオキシカ
ルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル等)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェ
ノキシカルボニル等)、アシル基(例えばアセチル、ベ
ンゾイル、ホルミル、ピバロイル等)、アシルオキシ基
(例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシ等)、リン酸ア
ミド基(例えばN,N−ジエチルリン酸アミド等)、ア
ルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ等)、ア
リールチオ基(例えば、フェニルチオ等)、シアノ基、
スルホ基、チオスルホン酸基、スルフィン酸基、カルボ
キシ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ホスホノ基、ニ
トロ基、スルフィノ基、アンモニウム基(例えばトリメ
チルアンモニウム等)、ホスホニオ基、ヒドラジノ基、
チアゾリノ基、シリルオキシ基(t−ブチルジメチルシ
リルオキシ、t−ブチルジフェニルシリルオキシ)等が
挙げられ、好ましい置換基としては、ハロゲン化銀と反
応してカルコゲン化銀を生成しうる基(例えば、チオウ
レイド基、セレノウレイド基、チオスルホン酸基等)及
び/または、水溶性基である。また置換基が二つ以上あ
るときは同じでも異なっていてもよい。
に付いて説明する。一般式(1)中、Xで表される対塩
がアニオンの場合は、ハロゲニウムイオン(例えば
F- 、Cl- 、Br- 、I- )、テトラフロロボロネー
トイオン(BF 4 - )、ヘキサフロロホスホネートイオ
ン(PF6 - )、硫酸イオン(S2O4 2- ) 、アリールス
ルホネートイオン(例えば、p−トルエンスルホネート
イオン、ナフタレン−2,5−ジスルホネートイオン
等)、カルボキシイオン(例えば酢酸イオン、トリフロ
ロ酢酸イオン、蓚酸イオン、安息香酸イオン等)等が挙
げられ、Xで表される対塩がカチオンの場合は、アルカ
リ金属イオン(例えば、リチウムカチオン、ナトリウム
カチオン、カリウムカチオン等)、アルカリ土類金属イ
オン(例えば、マグネシウムイオン、カルシウムイオン
等)、置換もしくは無置換のアンモニウムイオン(例え
ば、無置換アンモニウムイオン、トリエチルアンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム等)、置換もしくは無置
換のピリジニウムイオン(例えば、無置換ピリジニウム
イオン、4−フェニルピリジニウムイオン等)等が挙げ
られる。また、Mで表されるアルカリ金属イオンとして
は、ナトリウムイオン、または、カリウムイオン等が挙
げられ、アンモニムイオンとしては、無置換アンモニウ
ムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン(例え
ば、トリメチルアンモニウムイオン等)が挙げられる。
また、nは化合物の電荷を中性にする為のXの数であっ
て、0から1の値を表し、その値は少数であっても良
い。
しくは、L1 が、ハロゲン化銀と反応して硫化銀、セレ
ン化銀、もしくはテルル化銀を生成する事が出来る不安
定硫黄基、不安定セレン基、もしくは不安定テルル基を
少なくとも1つ含有する化合物、メソイオン化合物、ま
たは、R1−Sであり、該R1 が、炭素数6〜10の置
換もしくは無置換のフェニル基、または、置換もしくは
無置換の含窒素ヘテロ5員もしくは6員環であり、Xが
アニオンの場合はハロゲニウムイオン、テトラフロロボ
ロネートイオン、ヘキサフロロホスホネートイオン、カ
チオンの場合はアルカリ金属イオン、もしくはアルカリ
土類金属イオン、アンモニウムイオンであり、Mがナト
リウムイオン、もしくは無置換アンモニウムイオンであ
る。、また、L1には水溶性基が置換している事が好ま
しく、該水溶性基としては、スルホ基、カルボキシ基、
ヒドロキシ基、アンモニウム基、及びアミノ基が挙げら
れ、最も好ましくは、スルホ基、カルボキシ基、及び、
ヒドロキシ基である。
好ましくは、L1 が、ハロゲン化銀と反応して硫化銀、
セレン化銀、もしくはテルル化銀を生成する事が出来る
不安定硫黄基、不安定セレン基、もしくは不安定テルル
基を少なくとも1つ含有する化合物(好ましくは、一般
式(2)、一般式(3)、または、一般式(4))、お
よび、R1−S(好ましくは、一般式(5))であり、
Mが、ナトリウムイオンである。
好ましくは、L1が、一般式(4)で表される化合物で
ある。
銀と反応して硫化銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀
を生成する事が出来る不安定硫黄基、不安定セレン基、
もしくは不安定テルル基を少なくとも1つ含有する化合
物であった場合の好ましい例である、一般式(2)、一
般式(3)、および、一般式(4)について、それぞれ
詳細に説明する。
する。
れる脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜30の置換
もしくは無置換の直鎖または分岐のアルキル基(例えば
メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基、2−ペンチル基、n
−ヘキシル基、n−オクチル基、t−オクチル基、2−
エチルヘキシル基、1,5ジメチルヘキシル基、n−デ
シル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘ
キサデシル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピ
ル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、カルボキシメ
チル基、カルボキシエチル基、ソディウムスルホエチル
基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル
基、ブトキシプロピル基、エトキシエトキシエチル基、
n−ヘキシルオキシプロピル基等)、炭素数3〜18の
置換もしくは無置換の環状アルキル基(例えばシクロプ
ロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シク
ロオクチル基、アダマンチル基、シクロドデシル基
等)、炭素数2〜16のアルケニル基(例えば、アリル
基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基等)、炭素数2
〜10のアルキニル基(例えば、プロパルギル基、3-
ペンチニル基等)、炭素数6〜16のアラルキル基(例
えば、ベンジル基等)等が挙げられ、アリール基として
は、炭素数6〜20の置換もしくは無置換のフェニル基
およびナフチル基(例えば無置換フェニル基、無置換ナ
フチル基、3,5−ジメチルフェニル、4−ブトキシフ
ェニル基、4−ジメチルアミノフェニル基等)等が挙げ
られ、ヘテロ環基としては例えばピリジル基、フリル
基、イミダゾリル基、ピペリジル基、モルホリル基等が
挙げられ、アシル基としては例えばアセチル基、ホルミ
ル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、カプロイル基、n
−ノナノイル基等が挙げられ、置換もしくは無置換のア
ミノ基としては、例えば無置換アミノ基、メチルアミノ
基、ヒドロキシエチルアミノ基、n−オクチルアミノ
基、ジベンジルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基等が挙げられ、アルコキシ基としては、例えば
メトキシ基、エトキシ基、n−ブチルオキシ基、シクロ
ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシル
オキシ基等が挙げられ、カルバモイル基としては、例え
ば無置換カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイ
ル基、N−フェニルカルバモイル基等が挙げられる。た
だし、R1 とR2 は互いに連結して環を形成しても良
い。
水素基、アリール基、ヘテロ環基及びアルコキシ基の具
体的記載( 下位概念の記載を含む) としては、R2 及び
R3で記載したものと同じものが挙げられ、−N
(R4 )(R5 )としては、R4 、及び、R5 が、上記
R2 及びR3 と同義であり前記のR2 及びR3 の具体例
が挙げられる。ただし、Q中のR4 とR5 は、連結して
環を形成しても良く、更に、QとR2 、または、QとR
3 が互いに連結して環を形成しても良い。
R3 、及び、Qには可能な限り置換基を有してもよく、
その置換基の例としては、上記一般式(1)中のL1に
置換しても良い置換基と同義である。
しては、R2 、及び、R3 が、それぞれ水素原子、炭素
数1〜6の置換もしくは無置換の直鎖または分岐のアル
キル基、炭素数3〜6の置換もしくは無置換の環状アル
キル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜10
の置換もしくは無置換のフェニル基、ヘテロ環基、及
び、アシル基であり、Qが、炭素数1〜6の置換もしく
は無置換の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数3〜6
の置換もしくは無置換の環状アルキル基、炭素数2〜6
のアルケニル基、炭素数6〜10の置換もしくは無置換
のフェニル基、または、−N(R4)(R5)であり、該R
4 、及び、R5 の好ましい例は、R2 、及び、R3 の好
ましい例と同義である。
物としては、R2 、及び、R3 が、それぞれ水素原子、
炭素数1〜6の置換もしくは無置換の直鎖または分岐の
アルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜
10の置換もしくは無置換のフェニル基であり、Qが炭
素数1〜6の置換もしくは無置換の直鎖または分岐のア
ルキル基、炭素数6〜10の置換もしくは無置換のフェ
ニル基、または、−N(R4)(R5)であり、該R4 、及
び、R5 のより好ましい例は、R2 、及び、R 3 のより
好ましい例と同義である。但し、Z1 が硫黄原子であ
り、且つ、Qが−N(R4)(R5)である場合は、R2 、
R3 、R4 、及び、R5 から選ばれる一つが水素原子を
表す事が好ましい。
物としては、Z1 がセレン原子、または、テルル原子を
表すが、Z1 が硫黄原子である場合の更に好ましい化合
物としては、Qが炭素数1〜6の置換もしくは無置換の
直鎖または分岐のアルキル基、または、炭素数6〜10
の置換もしくは無置換のフェニル基を表す。
い例である、一般式(2)で表される化合物の具体例を
挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
は、公知の方法、例えばケミカル・レビューズ(Che
m.Rev.)55,181−228(1955)、ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.O
rg.Chem.)24,470−473(195
9)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミス
トリー(J.Heterocycl.Chem.)4,
605−609(1967)、「薬誌」82,36−4
5(1962)、特公昭39−26203号、特開昭6
3−229449号、OLS−2,043,944号を
参考にして合成できる。
ol)のアセトニトリル(1.2L)溶液中に、エタノー
ルアミン(211ml,3.5mol)のメタノール
(1.2L )溶液を50℃以下に保ちながら滴下した。
反応混合液を40℃で1時間攪拌後、溶液をエバポレー
ターで減圧留去した。得られた結晶状の残査をアセトニ
トリルで再結晶する事によって、化合物(2−10)
(413g,3.1mol,収率88%)が得られた。
い例である一般式(3)について詳細に説明する。
で表される脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基
及び置換もしくは無置換のアミノ基の具体的記載( 下位
概念の記載を含む) としては、R2 及びR3 で記載した
ものと同じものが挙げられる。
R7 、及び、R8 には可能な限り置換基を有してもよ
く、その置換基の例としては、上記一般式(1)中のL
1 に置換しても良い置換基と同義である。
しくは、Z2 がセレン原子、もしくはテルル原子を表
し、R6 、R7 、及び、R8 が、それぞれ炭素数1〜6
の置換もしくは無置換の直鎖または分岐のアルキル基、
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のフェニル基、ま
たは、ヘテロ環基を表す。
好ましくは、R6 、R7 、及び、R 8 が、それぞれ炭素
数6〜10の置換もしくは無置換のフェニル基を表す。
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
は、公知の方法、例えば、オルガニック・フォスフォラ
ス・コンパウンズ(OrganicPhosphoru
sCompounds、4巻、1〜73頁)、ジャーナ
ル・ケミカル・ソサイエティーB(J.Chem.So
c.(B),1416頁、1968年)、ジャーナル・
オルガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.
32巻、1717頁、1967年)、ジャーナル・オル
ガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.32
巻、2999頁、1967年)、テトラヘドロン(Te
trahedron、20、449頁、1964年)、
ジャーナル・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー
(J.Am.Chem.Soc.、91巻、2915
頁、1969年)等を参考にして合成できる。
い例である一般式(4)について詳細に説明する。
されるハロゲン化銀と反応して硫化銀、セレン化銀、も
しくはテルル化銀を生成する事が出来る不安定硫黄基、
不安定セレン基、もしくは不安定テルル基を含有する基
としては、例えば、チオ尿素基、ローダニン基、チオア
ミド基、セレノ尿素基、セレノアミド基、テルロ尿素
基、テルロアミド基、セレノフォスフェート基、テルロ
フォスフェート基、セレノカルボン酸基、セレノエステ
ル基、ジアシルテルリド基、又は、ジカルバモイルテル
リド基等を表す。
基としては、炭素数1〜20の置換もしくは無置換の直
鎖または分岐のアルキレン基(例えば、メチレン基、エ
チレン基、トリメチレン基、イソプロピレン基、テトラ
メチレン基、ヘキサメチレン基、3−オキサペンチレン
基、2−ヒドロキシトリメチレン基等)、炭素数3〜1
8の置換もしくは無置換の環状アルキレン基(例えば、
シクロプロピレン基、シクロペンチレン基、シクロへキ
シレン基等)、炭素数2〜20の置換もしくは無置換の
アルケニレン基(例えば、エテン基、2−ブテレン基
等)、炭素数2〜10のアルキニレン基(例えば、エチ
ン基等)、炭素数6〜20の置換もしくは無置換のo
−,m−,及び、p−フェニレン基(例えば、無置換p
−フェニレン基等)、置換もしくは無置換の炭素数10
〜20のナフチレン基(例えば無置換2,5−ナフチレ
ン基等)、ヘテロ環連結基(例えば2,6−ピリジレン
基等)、カルボニル基(−CO−)、チオカルボニル基
(−CS−)、イミド基(−CN−)、スルホニル基
(−SO2−)、スルホン基(−SO−)、エステル基
(−CO2−)、チオエステル基(−C(=O)S
−)、アミド基(−C(=O)N−)、エーテル基(−
O−)、チオエーテル基(−S−)、アミノ基(−N
−)、ウレイド基(−NC(=O)N−)、チオウレイ
ド基(−NC(=S)N−)、チオスルホニル基(−S
O2S−)、等が挙げられる。また、これらの2価連結
基が、2個以上互いに連結して新たに形成する2価の連
結基でも良い。
は、L2 、及び/または、L3 が、チオ尿素基、チオア
ミド基、セレノ尿素基、セレノアミド基、フォスフィン
セレニド基、テルロ尿素基、ジカルバモイルテルリド
基、もしくは、ジアシルテルリド基であり、Aが炭素数
1〜10の置換もしくは無置換の直鎖または分岐のアル
キレン基、炭素数3〜10の置換もしくは無置換の環状
アルキレン基、炭素数2〜10の置換もしくは無置換の
アルケニレン基、炭素数6〜15の置換もしくは無置換
のフェニレン基、ヘテロ環連結基、カルボニル基、スル
ホニル基、チオエーテル基、エーテル基、アミド基、ア
ミノ基、ウレイド基、または、これらの2価連結基が互
いに連結して新たに形成する2価の連結基である。
は、L2 がハロゲン化銀と反応して硫化銀を生成する事
が出来る不安定硫黄基を含有する基(例えば、チオ尿素
基、チオアミド基等)であり、L3がハロゲン化銀と反
応してセレン化銀、もしくはテルル化銀を生成する事が
出来る、不安定セレン基もしくは不安テルル基を含有す
る基(例えば、セレノ尿素基、セレノアミド基、フォス
フィンセレニド基、テルロ尿素基、もしくは、ジカルバ
モイルテルリド基等)であり、Aが、炭素数1〜6の置
換もしくは無置換の直鎖または分岐のアルキレン基、炭
素数3〜6の置換もしくは無置換の環状アルキレン基、
炭素数2〜6の置換もしくは無置換のアルケニレン基、
炭素数6〜12の置換もしくは無置換のフェニレン基、
ヘテロ環連結基、カルボニル基、アミド基、アミノ基、
ウレイド基、または、これらの連結基が互いに連結して
新たに形成する2価、もしくは3価の連結基であり、m
が1〜3の整数である。
ては、L2 が置換数3以下のチオ尿素基であり、L3 が
セレノ尿素基、セレノアミド基、フォスフィンセレニド
基であり、Aが炭素数1〜4の置換もしくは無置換の直
鎖または分岐のアルキレン基、炭素数2〜4の置換もし
くは無置換のアルケニレン基、炭素数6〜10の置換も
しくは無置換のフェニレン基、ヘテロ環連結基、カルボ
ニル基、アミド基、アミノ基、ウレイド基、または、こ
れらの連結基が互いに連結して新たに形成する2価の連
結基であり、mが1である。
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
は、公知の方法、例えばケミカル・レビューズ(Che
m.Rev.)55,181−228(1955)、ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.O
rg.Chem.)24,470−473(195
9)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミス
トリー(J.Heterocycl.Chem.)4,
605−609(1967)、「薬誌」82,36−4
5(1962)、特公昭39−26203号、特開昭6
3−229449号、OLS−2,043,944号、
特開平5−40324号、特開平5−224333号、
特登2778853号、特開平6−19035号、及び、特開
平9−197602号等を参考にして合成できる。
単体セレン(3.55g)をトルエン(50ml)中、
アルゴン雰囲気下で2時間加熱還流した後、室温に戻
し、次いで濾過した。得られた濾液を、1,1−ジメチ
ルチオセミカルバジド(5g)とピリジン(3.4m
l)のジメチルアセトアミド(40ml)溶解中に、氷
冷下、ゆっくりと滴下した。40℃で1時間攪拌後、室
温に戻した後、酢酸エチルで抽出し、抽出液を濃縮して
得られた固体状残査をエタノールで再結晶して、化合物
(4−9)を9.2g得た。
であった際の好ましい例である、一般式(5)について
以下に説明する。
び、W4 で表される脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘ
テロ環基、アシル基、置換もしくは無置換のアミノ基及
びアルコキシ基の具体的記載( 下位概念の記載を含む)
としては、R2 及びR3 で記載したものと同じものが挙
げられ、スルホニル基としては、例えばメタンスルホニ
ル基等が挙げられ、アミド基としては、例えばN−メチ
ルアミド基が挙げられ、ウレイド基としては、例えば無
置換ウレイド基が挙げられ、チオウレイドとしては、無
置換チオウレイド基等が挙げられる。ただし、W1 とW
2 、W2 とW3 、及び、W3 とW4 は互いに連結して環
を形成しても良い。
W2 、W3 、及び、W4 には可能な限り置換基を有して
もよく、その置換基の例としては、上記一般式(1)中
のL1に置換しても良い置換基と同義である。
2 、及び、Y3 が、それぞれ単独に窒素原子、または、
C−W1 、C−W2 、及び、C−W3 であり、Y4 が、
酸素原子、硫黄原子、セレン原子、または、N−W4 で
あり、該W1 、W2 、W3 、及び、W4 が、それぞれ独
立して、水素原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換
のアルキル基、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のア
ルケニル基、または、炭素数6〜10の置換もしくは無
置換のフェニル基であり、Y2 とY3 の結合が二重結合
である。更に、Y2 、及び、Y3 が、それぞれC−
W2 、及び、C−W 3 である場合は、W2 とW3 が連結
してベンゾ縮環を形成する事が好ましい。
が窒素原子であり、Y2 、及び、Y 3 が、それぞれ単独
に窒素原子、または、C−W2 、及び、C−W3 であ
り、Y 4 が、N−W4 であり、該W2 、及び、W3 が、
それぞれ水素原子、炭素数1〜3の置換もしくは無置換
のアルキル基、炭素数1〜3の置換もしくは無置換のア
ルケニル基、または、炭素数6〜10の置換もしくは無
置換のフェニル基であり、W4が、炭素数1〜6の置換
もしくは無置換のアルキル基、または、炭素数6〜10
の置換もしくは無置換のフェニル基である。
Y1 、及び、Y2 が、それぞれ窒素原子であり、Y
3 が、窒素原子、または、C−W3 であり、Y4 が、N
−W4 であり、該W3が、水素原子、炭素数1〜3の置
換もしくは無置換のアルキル基、または、炭素数6〜1
0の置換もしくは無置換のフェニル基であり、W4 が、
炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、また
は、炭素数6〜10の置換もしくは無置換のフェニル基
である。更に、W4 に水溶性基が置換している事がより
好ましく、該水溶性基としては、スルホ基、チオスルホ
ン酸基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アンモニウム
基、及びアミノ基が好ましく、より好ましくは、スルホ
基、チオスルホン酸基、カルボキシ基、及び、ヒドロキ
シ基である。
む、R1−SHの具体例を挙げるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
1−SHで表されるメルカプト化合物は、入手容易であ
ったり、または、公知の方法で容易に合成する事ができ
る。
トテトラゾールの1塩酸塩(23g)をアセトニトリル
(180ml)に溶解し、トリエチルアミン(28.7m
l)を加えた後に、室温でジエチルカルバモイルクロラ
イド(14.4g)を滴下した。反応液を60℃まで加
熱し、2時間攪拌後、室温に戻した後に酢酸エチルで抽
出し、更にシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
する事によって、1−(3−アミノフェニル)−5−ジ
エチルカルバモイルメルカプトテトラゾール(18g)
を得た。該中間体(13g)をアセトニトリル(250
ml)に溶解後、ピリジン(3.54g)を添加し、氷冷
下、2−スルホ安息香酸無水物(8.3g)のアセトニ
トリル(30ml)溶液をゆっくり滴下した。反応液を濃
縮後得られたオイル状残査を、過剰の塩化チオニルに溶
解させ、50℃で1時間反応させた。反応液を濃縮後、
真空ポンプで乾燥させ、得られた残査を硫化カリウム水
溶液中にゆっくりと添加した。更に40℃で3時間反応
させた後、アセトニトリルを添加して析出した結晶を濾
過後、エタノール/水で再結晶し、化合物(5−1)の
2カリウム塩を4.3g得た。
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
イオン類である場合の金錯体の記載方法に付いては、錯
体イオンの総電荷と混同する事を避ける為に、メソイオ
ン配位子上に分極する部分電荷は省略し、ヘテロ環部分
上の6個の非局在化π電子を表す円は、芳香族性を示さ
ないものの、そのまま記載した。以下に記載方法の具体
例としてメソイオニック−1,4,5−トリメチル−3
−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、および、そ
の金錯体の記載例を示した。
は、公知の方法、例えば、イノガニック・アンド・ニュ
ークリア・ケミストリー・レターズ(INORG.NU
CL.CHEM.LETTERSVOL.10、641
頁、1974年)、トランジションメタル・ケミストリ
ー(TransitionMet.Chem.1巻,2
48頁、1976年)、アクタ・クリスタログラフィカ
(Acta.Cryst.B32、3321頁、197
6年)、特開平8−69075号、特公昭45-8831号、
欧州特許915371A1号、特開平6−11788号、特開平
6−501789号、特開平4−267249号、及
び、特開平9−118685号等を参考にして合成でき
る。
て具体的合成例を示す。
3.5mol)のアセトニトリル(1.2L)溶液中に、
エタノールアミン(211ml,3.5mol)のメタ
ノール(1.2L)溶液を50℃以下に保ちながら滴下
した。反応混合液を40℃で1時間攪拌後、溶液をエバ
ポレーターで減圧留去した。得られた結晶状の残査をア
セトニトリルで再結晶する事によって、金錯体の配位子
である、N−メチル−N’−ヒドロキシエチルチオウレ
ア(413g,3.1mol,収率88%)が得られ
た。次に、四塩化金(III)酸・四水和物(4.0g、
9.7mmol)の水溶液(150ml)中に、N−メ
チル−N’−ヒドロキシエチルチオウレア(5.2g、
4当量)を添加すると、黄色から瞬時に茶褐色に変色し
た。その反応液を70℃の温浴中に移して攪拌を続けた
ところ、約30分で無色透明に変化し、同時に硫黄の単
体(S8)が析出した。反応系を室温に戻した後、硫黄
を濾別し、濾液に42%テトラフロロホウ酸水溶液
(8.3g)を加え、しばらく攪拌した後に、減圧濃縮
した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーによって精製し、ビス−(N−メチル−N’−ヒド
ロキエチルチオウレア)テトラフロロホウ酸金(I)
(3.1g)を得た。該金錯体(2.0g、3.6mm
ol))を水(20ml)に溶解後、その水溶液中に、
チオ硫酸ナトリウムの5水和物(0.89g、1当量)
の水溶液(2ml)溶液を添加した。1時間攪拌後、反
応液を濃縮した後、イソプロパノールを添加して析出し
た結晶を濾過し、再度水/エタノール系で再結晶する事
により、化合物(1−49)を0.77g得た。
好ましい添加量としては、ハロゲン化銀1モルあたり、
1×10-8〜1×10-2であり、より好ましくは、1×
10 -6〜1×10-3である。
は、水、あるいはアルコール類(メタノール、エタノー
ル等)、ケトン類(アセトン等)、アミド類(ジメチル
ホルムアミド等)、グリコール類(メチルプロピレング
リコール等)、及びエステル類(酢酸エチル等)等の溶
媒の溶液として添加することが好ましい。
添加は、乳剤製造時のどの段階でも可能であるが、ハロ
ゲン化銀粒子形成後から化学増感工程終了までの間に添
加するのが好ましい。
るハロゲン化銀乳剤はハロゲン化銀として特に制限はな
く、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、沃塩化銀、沃臭化銀を
用いることができるが、臭化物イオンまたは沃化物イオ
ンを含む乳剤であることがより好ましい。ハロゲン化銀
粒子のサイズに制限はないが、球相当径で0.01〜3 μm
の粒子であれば好ましい。ハロゲン化銀粒子の形状は、
規則的な結晶系(正常晶粒子)でも、不規則な結晶系で
もよい。正常晶粒子には立方体、八面体、十二面体、十
四面体、二十面体及び四十八面体が含まれる。不規則な
結晶形には、球状およびじゃがいも状が含まれる。ま
た、双晶面を一枚以上有する形状の粒子を用いてもよ
く、平行な双晶面を二枚あるいは三枚有する六角形平板
粒子及び三角形平板状粒子が好ましく用いられる。さら
に平板状粒子においては、その粒子サイズ分布が単分散
(変動係数10〜20%)であればより好ましい。単分
散平板状粒子の調製については特開昭63−11928
号公報に記載がある。単分散六角形平板状粒子について
は、特開昭63−151618号公報に記載がある。円
形単分散平板状粒子乳剤については、特開平1−131
541号公報に記載がある。また、特開平2−838号
公報には、全投影面積の95%以上が主平面に平行な二枚
の双晶面を持つ平板粒子で占められており、かつ該平板
状粒子のサイズ分布が単分散である乳剤が開示されてい
る。欧州特許514742A号明細書には、ポリアルキ
レンオキサイドブロックポリマーを用いて調製された粒
子サイズの変動係数が10%以下の平板状粒子乳剤が開示
されている。これらの技術を用いることで本発明で好ま
しい単分散粒子を調製することが出来る。又、粒子の厚
みの変動係数も20%以下、特に5〜15%であること
が好ましい。
0)と(111)のものが知られており、前者について
は、臭化銀に関して米国特許4,063,951号明細
書および特開平5−281640号公報に記載があり、
塩化銀に関して欧州特許0534395A1号および米
国特許5,264,337号各明細書に記載がある。後
者の平板状粒子は上記の双晶面を一枚以上有する種々の
形状を有する粒子であり、塩化銀に関しては米国特許
4,399,215号、同4,983,508号、同
5,183,732号各明細書、特開平3−13763
2号および同3−116113号各公報を参考にするこ
とができる。本発明は主平面が(100)の平板粒子に
対しても(111)の平板粒子に対しても好ましく適応
することが出来る。本発明で好ましく用いられる平板乳
剤は、アスペクト比(円相当直径/粒子厚み)2以上1
00以下のハロゲン化銀粒子が乳剤中の全ハロゲン化銀
粒子の50%(面積)以上存在する乳剤をいう。好まし
くはアスペクト比5以上、より好ましくはアスペクト比
8以上のハロゲン化銀粒子が、乳剤中の全ハロゲン化銀
粒子の50%(面積)以上存在する乳剤であり、好まし
くは60%以上、特に好ましくは85%以上存在する乳
剤である。平板粒子の円相当直径としては0.2〜5.
0μm、好ましくは0.5〜3.0μm、特に好ましく
は0.6〜2.0μmである。平板粒子の厚みとしては
0.02〜0.3μmが好ましく、0.03〜0.2μ
mであることが特に好ましい。
してもよい。ハロゲン化銀粒子中に転位をコントロール
して導入する技術に関しては、特開昭63−22023
8号公報を参考にできる。平均アスペクト比が2以上の
平板粒子内部に特定の高ヨード相を設け、その外側を該
高ヨード相よりもヨード含有率が低い相で覆うことによ
って転位を導入することが出来る。この転位の導入によ
り、感度の上昇、保存性の改善、潜像安定性の向上、圧
力カブリの減少等の効果が得られる。これにより、転位
は主に平板粒子のエッジ部分に導入される。また、中心
部に転位が導入された平板粒子については、米国特許
5,238,796号明細書に記載がある。本発明は、
ハロゲン化銀粒子のうち、50%以上の個数の粒子が一粒
子当たり10本以上の転位線を含む場合に効果がある。
成時から塗布時までに添加することの出来る添加剤につ
いて特に制限はない。結晶形成課程で成長を促進するた
めに、また、粒子形成時および/または化学増感時に化
学増感を効果的にならしめるためにハロゲン化銀溶剤を
用いることができる。好ましいハロゲン化銀溶剤として
は、水溶性チオシアン酸塩、アンモニア、チオエーテル
やチオ尿素類が利用可能である。ハロゲン化銀溶剤の例
としては、チオシアン酸塩(米国特許2222264
号、同2448534号、同3320069号各明細書
記載)、アンモニア、チオエーテル化合物(米国特許3
271157号、同3574628号、同370413
0号、同4297439号、同4276347号明細書
記載)、チオン化合物(特開昭53−144319号、
同53−82408号、同55−77737号各公報記
載)、アミン化合物(特開昭54−100717号公報
記載)、チオ尿素誘導体(特開昭55−2982号記
載)、イミダゾール類(特開昭54−100717公報
記載)および置換メルカプトテトラゾール(特開昭57
−202531号公報記載)を挙げることができる。
に制限はない。一般に、ゼラチン水溶液を有する反応溶
液に、効率のよい撹拌のもとに銀塩水溶液およびハロゲ
ン塩水溶液を添加する。具体的方法としては、P. Glafk
ides著 Chimie et PhysiquePhtographique (Paul Mont
el 社刊、1967年) 、G. F. Dufin 著 PhotographicEmu
lsion Chemistry (The Forcal Press刊、1966年) 、V.
L. Zelikman etal著 Making and Coating Photographi
c Emulsion (The Forcal Press刊、1964年) 等に記載さ
れた方法を用いて調製することが出来る。すなわち 酸
性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、ま
た、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式と
しては、片側混合法、同時混合法、それらの組み合わせ
等のいずれを用いても良い。また硝酸銀やハロゲン化ア
ルカリ水溶液の添加速度を粒子成長速度に応じて変化さ
せる方法(英国特許1535016号明細書、特公昭4
8−36890号および同52−16364号各公報に
記載)や水溶液濃度を変化させる方法(米国特許424
2445号明細書および特開昭55−158124号に
記載)を用いて臨界過飽和度を超えない範囲において早
く成長させることが好ましい。これらの方法は、再核発
生を起こさず、ハロゲン化銀粒子が均一に成長するた
め、好ましく用いることが出来る。
する代わりに、あらかじめ調製された微粒子を反応容器
に添加して、核形成および/または粒子成長を起こさせ
て、ハロゲン化銀粒子を得る方法を使うこともまた好ま
しい。この技術に関しては、特開平1−183644
号、同1−183645号、同2−44335号、同2
−43534号、同2−43535号各公報および米国
特許4879208号明細書を参考にできる。この方法
によれば、乳剤粒子結晶内のハロゲンイオンの分布を完
全に均一にすることが出来、好ましい写真特性を得るこ
とが出来る。さらに本発明においては、種々の構造を持
った乳剤粒子を用いることができる。粒子内部(コア
部)と外側(シェル部)から成る、いわゆるコア/シェ
ル二重構造粒子、さらに三重構造粒子(特開昭60−2
22844号公報に記載)や、それ以上の多層構造粒子
が用いられる。乳剤粒子の内部に構造を持たせる場合、
上述のような包み込む構造だけでなく、いわゆる接合構
造を有する粒子を作ることも出来る。これらの例は、特
開昭58−108526号、同59−16254号、同
59−133540号、特公昭58−24772号各公
報および欧州特許199290A2号明細書に記載され
ている。接合する結晶は、ホストとなる結晶と異なる組
成をもってホスト結晶のエッジやコーナー部、あるいは
面部に接合して成長させることが出来る。この様な接合
結晶は、ホスト結晶がハロゲン組成に関して均一であっ
ても、あるいはコア−シェル型の構造を有するものであ
っても形成させることができる。接合構造の場合には、
ハロゲン化銀同士の組み合わせは当然可能であるが、ロ
ダン銀、炭酸銀などの岩塩構造でない銀塩化合物をハロ
ゲン化銀と組み合わせて接合粒子をとることが可能あれ
ば用いてもよい。本発明ではコア−シェル型の二重構造
粒子を用いることが最も好ましい。
合、例えばコア−シェル型の粒子において、コア部のヨ
ウ化銀含有量が高く、シェル部のヨウ化銀含有率が低く
ても、また逆にコア部のヨウ化銀含有率が低く、シェル
部のヨウ化銀含有率が高い粒子でもよい。同様に接合構
造を有する粒子についても、ホスト結晶のヨウ化銀含有
率が高く、接合結晶のヨウ化銀含有率が相対的に低い粒
子であっても、その逆の粒子であってもよい。また、こ
れらの構造を有する粒子の、ハロゲン組成の異なる境界
部分は明確な境界であっても、組成差により混晶を形成
して不明確な境界であってもよく、また積極的に連続的
な構造変化を付けたものでもよい。ハロゲン化銀乳剤は
表面潜像型が好ましい。ただし、特開昭59−1335
42号公報に開示されている様に、現像液あるいは現像
の条件を選ぶことにより内部潜像型の乳剤も用いること
が出来る。また、うすいシェルをかぶせる浅内部潜像型
乳剤も目的に応じて用いることが出来る。本発明に好ま
しく用いられる沃臭化銀平板乳剤の製法に関しては、米
国特許第4439520号、同第4434226号、同
第4433048号、同第4414310号、同第53
34495号、等を参考にすることができる。又、粒子
厚みが0.1μm以下の超薄平板乳剤に関しては、米国
特許第5460928号、同第5411853号、同第
5418125号等を参考にすることができる。本発明
を高塩化銀平板乳剤に適用する場合、好ましく用いられ
る乳剤としては、欧州特許第723187号、同第61
9517号、同第534395号、同第584644号
等を参考にすることができる。
る。分光増感色素としては、通常メチン色素を用いるこ
とが好ましい。メチン色素には、シアニン色素、メロシ
アニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色
素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ス
チリル色素およびヘミオキソノール色素が包含される。
これらの色素類には、塩基性ヘテロ環としてシアニン色
素類に通常利用される環のいずれをも適用できる。塩基
性ヘテロ環の例としては、ピロリン環、オキサゾリン
環、チアゾリン環、ピロール環、オキサゾール環、チア
ゾール環、セレナゾール環、イミダゾール環、テトラゾ
ール環およびピリジン環を挙げることができる。また、
ヘテロ環に環式炭化水素環や芳香族炭化水素環が縮合し
た環も利用出来る。縮合環の例としては、インドレニン
環、ベンズインドレニン環、インドール環、ベンズオキ
サドール環、ナフトオキサゾール環、ベンゾチアゾール
環、ナフトチアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ベン
ズイミダゾール環およびキノリン環を挙げることが出来
る。これらの環の炭素原子上に置換基が結合していても
よい。メロシアニン色素または複合メロシアニン色素に
は、ケトメチレン構造を有する5員または6員のヘテロ
環を適用することが出来る。その様なヘテロ環の例とし
てしては、ピラゾリン−5−オン環、チオヒダントイン
環、2−チオオキサゾリジン−2、4−ジオン環、チア
ゾリジン−2、4−ジオン環、ローダニン環及びチオバ
ルビツール酸環を挙げることが出来る。
当たり 0.001〜100 ミリモルであることが好ましく、0.
01〜10ミリモルであることがさらに好ましい。増感色素
は好ましくは化学増感中または化学増感前(例えば、粒
子形成時や物理熟成時)に添加される。
示さない色素、あるいは可視光を実質的に吸収しない物
質であって、強色増感を示す物質をハロゲン化銀乳剤に
添加してもよい。この様な色素または物質の例には、含
窒素複素環基で置換されたアミノスチル化合物(米国特
許第2,933,390号および同3,635,721
号各明細書に記載)、芳香族有機酸ホルムアルデヒド縮
合物(米国特許第3,743,510号明細書に記
載)、カドミウム塩およびアザインデン化合物が含まれ
る。増感色素と上記色素または物質との組み合わせにつ
いては、米国特許第3,615,613号、同3,61
5,641号、同3,617,295号および同3,6
35,721号各明細書に記載がある。
って使用する。化学増感としてはカルコゲン増感(硫黄
増感、セレン増感、テルル増感)、貴金属増感(例、金
増感)及び還元増感をそれぞれ単独あるいは組み合わせ
て実施する。本発明では硫黄増感と金硫黄増感を組み合
わせた化学増感を好ましく用いたが、セレン増感、テル
ル増感を用いることも好ましい。硫黄増感においては、
不安定硫黄化合物を増感剤として用いる。不安定硫黄化
合物については、P.Glafkides 著、Chimie etPhysique
Photographeque (Paul Montel社刊、1987年、第5
版)、Research Disclosure 誌307巻307105
号、T.H.James 編集、The Theory of thePhotographic
Process(Macmillan 社刊、1977年、第4版)、H.Fries
er 著、Die Grundlagender Photographischen Prozess
mit Silver-halogeniden (Akademische Verlags- gesel
bshaft 、1968年)に記載がある。硫黄増感剤の例に
は、チオ硫酸塩(例、チオ硫酸ナトリウム、p−トルエ
ンチオスルフォネート)、チオ尿素類(例、ジフェニル
チオ尿素、トリエチルチオ尿素、N−エチル−N'−
(4−メチル−2−チアゾリル)チオ尿素、カルボキシ
メチルトリメチルチオ尿素)、チオアミド類(例、チオ
アセトアミド、N−フェニルチオアセトアミド)、ロー
ダニン類(例、ローダニン、N−エチルローダニン、5
−ベンジリデンローダニン、5−ベンジリデン−N−エ
チル−ローダニン、ジエチルローダニン)、フォスフィ
ンスルフィド類(例、トリメチルフォスフィンスルフィ
ド)、チオヒダントイン類、4−オキソ−オキサゾリジ
ン−2−チオン類、ジポリスルフィド類(例、ジモルフ
ォリンジスルフィド、シスチン、ヘキサチオカン−チオ
ン)、メルカプト化合物(例、システイン)、ポリチオ
ン酸塩および元素状硫黄が含まれる。活性ゼラチンも硫
黄増感剤として利用出来る。
物を増感剤として用いる。不安定セレン化合物について
は、特公昭43−13489号、同44−15748
号、特開平4−25832号、同4−109240号、
同4−271341号および同5−40324号各公報
に記載がある。セレン増感剤の例には、コロイド状金属
セレン、セレノ尿素類(例、N,N−ジメチルセレノ尿
素、トリフルオロメチルカルボニル−トリメチルセレノ
尿素、アセチル−トリメチルセレノ尿素)、セレノアミ
ド類(例、セレノアセトアミド、N,N−ジエチルフェ
ニルセレノアミド)、フォスフィンセレニド類(例、ト
リフェニルフォスフィンセレニド、ペンタフルオロフェ
ニル−トリフェニルフォスフィンセレニド)、セレノフ
ォスフェート類(例、トリ−p−トリルセレノフォスフ
ェート、トリ−n−ブチルセレノフォスフェート)、セ
レノケトン類(例、セレノベンゾフェノン)イソセレノ
シアネート類、セレノカルボン酸類、セレノエステル類
およびジアシルセレニド類が含まれる。なお、亜セレン
酸、セレノシアン化カリウム、セレナゾール類やセレニ
ド類のような比較的安定なセレン化合物(特公昭46−
4553号および同52−34492号各公報記載)
も、セレン増感剤として利用出来る。
合物を増感剤として用いる。不安定テルル化合物につい
てはカナダ国特許第800,958号、英国特許第1,
295,462号、同1,396,696号号各明細
書、特開平4−204640号、同4−271341
号、同4−333043号および同5−303157号
各公報に記載がある。テルル増感の例には、テルロ尿素
類(例、テトラメチルテルロ尿素、N,N’−ジメチル
エチレンテルロ尿素、N,N’−ジフェニルエチレンテ
ルロ尿素)、フォスフィンテルリド類(例、ブチル−ジ
イソプロピルフォスフィンテルリド、トリブチルフォス
フィンテルリド、トリブトキシフォスフィンテルリド、
エトキシ−ジフェニルフォスフィンテルリド)、ジアシ
ル(ジ)テルリド類(例、ビス(ジフェニルカルバモイ
ル)ジテルリド、ビス(N−フェニル−N−メチルカル
バモイル)ジテルリド、ビス(N−フェニル−N−メチ
ルカルバモイル)テルリド、ビス(エトキシカルボニ
ル)テルリド)、イソテルロシアナート類(例、アリル
イソテルロシアナート)、テルロケトン類(例、テルロ
アセトン、テルロアセトフェノン)、テルロアミド類
(例、テルロアセトアミド、N,N−ジメチルテルロベ
ンズアミド)、テルロヒドラジド類(例、N,N',N'
−トリメチルテルロベンズヒドラジド)、テルロエステ
ル類(例、t−ブチル−t−ヘキシルテルロエステ
ル)、コロイド状テルル、(ジ)テルリド類及びその他
のテルル化合物(例、ポタシウムテルリド、テルロペン
タチオネートナトリウム塩)が含まれる。
ウム、イリジウム等の貴金属の塩を増感剤として用い
る。貴金属塩については、P.Grafkides 著、Chimie et
Physique Photographique (Paul Montel社刊、1987年、
第5版)、Research Disclosure 誌 307巻307105
号に記載がある。金増感が特に好ましい。金増感の例に
は、塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオ
ーリチオシアネート、硫化金、金セレナイドが含まれ
る。また、米国特許第2,642,361号、同5,0
49,484号、同5,049,485号各明細書に記
載の金化合物も用いることが出来る。金増感の一形態と
して、米国特許第5700631号、同第575976
1号、同第5620841号、特開平3−266828
号、同4−67032号、同8−69074号等に記載
の金錯体を用いることも好ましい。
る。還元増感においては、還元性化合物を増感剤として
用いる。還元性化合物については、P.Grafkides著、Chi
mie et Physique Photographique (Paul Montel社刊、1
987年、第5版)、Research Disclosure 誌 307巻30
7105号に記載がある。還元増感剤の例には、アミノ
イミノメタンスルフィン酸(二酸化チオ尿素)、ボラン
化合物(例、ジメチルアミンボラン)、ヒドラジン化合
物(例、ヒドラジン、p−トリルヒドラジン)、ポリア
ミン化合物(例、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン)、塩化第1スズ、シラン化合物、レダクト
ン類(例、アスコルビン酸)、亜硫酸塩、アルデヒド化
合物および水素が含まれる。また、高pHや銀イオン過剰
(いわゆる銀熟成)の雰囲気によって、還元増感を実施
することも出来る。
てもよい。組合せとしては、カルコゲン増感と金増感の
組合せが特に好ましい。また、還元増感はハロゲン化銀
粒子の形成時に施すのが好ましい。増感剤の使用量は、
一般に使用するハロゲン化銀粒子の種類と化学増感の条
件により決定する。カルコゲン増感剤の使用量は、一般
にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-2モルであり、10
-7〜5×10-3モルであることが好ましい。貴金属増感剤
の使用量は、ハロゲン化銀1モル当たり10-7〜10-2モル
であることが好ましい。化学増感の条件に特に制限はな
い。pAgとしては6〜11であり、好ましくは7〜10であ
る。pHは4〜10であることが好ましい。温度は40〜95℃
であることが好ましく、45〜85℃であることがさらに好
ましい。
に制限はない。但し、カラー写真材料の場合は、青色、
緑色および赤色光を別々に記録するために多層構造を有
する。各ハロゲン化銀乳剤層は高感度層と低感度層に二
層からなっていてもよい。実用的な層構成の例を下記
(1)〜(6)に挙げる。
L/S (2)BH/BM/BL/GH/GM/GL/RH/R
M/RL/S (3)BH/BL/GH/RH/GL/RL/S (4)BH/GH/RH/BL/GL/RL/S (5)BH/BL/CL/GH/GL/RH/RL/S (6)BH/BL/GH/GL/CL/RH/RL/S
色感性層、Hは最高感度層、Mは中間感度層、Lは低感
度層、Sは支持体、そしてCLは重層効果付与層であ
る。保護層、フィルター層、中間層、ハレーション防止
層や下引層のような非感光性層は省略してある。同一感
色性の高感度層と低感度層を逆転して配置してもよい。
(3)については、米国特許4,184,876号明細
書に記載がある。(4)については、Research Disclos
ure 誌 225巻22534号、特開昭59−177551
号および同59−177552号各公報に記載がある。
また、(5)と(6)については、特開昭61−345
41号公報に記載がある。好ましい層構成は(1)、
(2)および(4)である。本発明のハロゲン化銀写真
材料は、カラー写真材料以外にも、X線感光材料、黒白
撮影感光材料、製版用感光材料や印画紙にも同様に適用
することが出来る。
インダー、化学増感剤、分光増感剤、安定剤、ゼラチ
ン、硬化剤、界面活性剤、帯電防止剤、ポリマーラテッ
クス、マット剤、カラーカプラー、紫外線吸収剤、退色
防止剤、染料)、写真材料の支持体および写真材料の処
理方法(例、塗布方法、露光方法、現像処理方法)につ
いては、Research Disclosure 誌 176巻17643号
(RD-17643)、同 187巻18716号(RD-18716)、同
225巻22534号(RD-22534)の記載を参考にするこ
とが出来る。これらのResearch Disclosure 誌に記載を
以下の一覧表に示す。
ロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−
1,3,5−トリアジンおよびそのナトリウム塩など)
および活性ビニル化合物(1,3−ビスビニルスルホニ
ル−2−プロパノール、1,2−ビス(ビニルスルホニ
ルアセトアミド)エタンあるいはビニルスルホニル基を
鎖に有するビニル系ポリマーなど)は、ゼラチンなど親
水性コロイドを早く硬化させ安定な写真特性を与えるの
で好ましい。N−カルバモイルピリジニウム塩類((1
−モルホリノカルボニル−3−ピリジニオ)マタンスル
ホナートなど)やハロアミジニウム塩類(1−(1−ク
ロロ−1−ピリジノメチレン)ピロリジニウム2−ナフ
タレンスルホナートなど)も硬化速度が早く好ましく用
いることが出来る。
誌 176巻17643号、同 187巻18716号、に記載
された通常の方法によって現像処理することが出来る。
カラー写真感光材料は、現像、漂白定着もしくは定着処
理の後に通常、水洗処理または安定剤処理を施す。水洗
工程は二槽以上の槽を向流水洗にし、節水するのが一般
的である。安定化処理としては水洗工程のかわりに特開
昭57−8543号公報記載の様な多段向流安定化処理
が代表例として挙げられる。
ップラ−に関しては、特開平11−65007号公報の
段落番号0019〜0024、化学増感に関しては、同
公報段落番号0041〜0053、カブリ防止剤に関し
ては、同公報段落番号0057、増感色素等に関して
は、同公報段落番号0058〜0060、現像処理に関
しては同公報段落番号0080〜0099、APSシス
テムへの適用に関しては同公報段落番号0100〜01
26の記載を参考にすることが出来る。
乳剤を用いたカラ−拡散転写感材にも好ましく適用する
ことができる。内部潜像型直接ポジハロゲン化銀乳剤に
関しては光でかぶらせるタイプと、造核剤を使って化学
的にかぶらせるタイプがあるが、化学的にかぶらせるタ
イプが好ましい。造核剤としては、ヒドラジン類、ヒド
ラジド類、複素環4級塩化合物、チオ尿素結合型アシル
ヒドラジン化合物、チオアミド環やトリアゾ−ル、テト
ラゾ−ル等のヘテロ環基を吸着基として結合したヒドラ
ジン系化合物が好ましい。好ましい内部潜像型直接ポジ
ハロゲン化銀乳剤としては、米国特許第3206313
号、同3761266号、同4035185号、同43
95478号、同4504570号、同4434226
号、同4414310号、同4439520号等に記載
の乳剤を挙げることができる。
内部潜像型直接ポジハロゲン化銀乳剤に使用される場合
は、コア粒子のハロゲン化銀1モルに対し、5×10-5
〜1×10-7モルの割合で好ましく使用され、より好ま
しくは1×10-5〜1×10 -6モルで使用される。。ま
た、シェル粒子が化学増感される場合にもシェル粒子の
ハロゲン化銀に対し、上記の量が使用されるのが好まし
い。
写感光材料について記載する。本発明に用いられる色素
像形成物質は、銀現像に関連して拡散性色素(色素プレ
カーサーでもよい)を放出する非拡散性化合物である
か、あるいはそれ自体の拡散性が変化するものであり、
「写真プロセスの理論」(The Theory of the Photograp
hic Process)第4版に記載されている。これらの化合物
は、いずれも下記一般式(6)で表すことができる。 一般式(6) (DYE−Y' )p −Z' {式(6)中、DYEは色素基、一時的に短波化された
色素基又は色素前駆体基を表し、Y' は単なる結合又は
連結基を表し、Z' は銀現像に関連して(具体的には、
画像状に潜像を有する感光性銀塩に対応又は逆対応し
て)(DYE−Y ')p −Z' で表される化合物の拡散
性に差を生じさせるか、又は、DYEを放出し、放出さ
れたDYEと(DYE−Y')p −Z' との間に拡散性
において差を生じさせるような性質を有する基を表し、
pは1又は2を表し、pが2の時、2つのDYE−Y'
は同一でも異なっていてもよい。} 一般式(6)中のZ' の機能により、銀現像部で拡散性
となるネガ型化合物と未現像部で拡散性となるポジ型化
合物とに大別される。
果酸化し、開裂して拡散性色素を放出するものが挙げら
れる。Z' の具体例は米国特許3,928,312号、
同4,055,428号、同4,179,291号、同
4,149,892号、同4,183,753号、同
4,142,891号、同4,199,355号、同
4,135,929号、特開昭53−50736号、同
57−4043号、同54−130927号、同56−
164342号、同57−119345号等に記載され
ている。
のうち、特に好ましい基としてはN−置換スルファモイ
ル基(N−置換基としては芳香族炭化水素環やヘテロ環
から誘導される基)を挙げることができる。具体例とし
ては、当初アルカリ条件下では拡散性であるが、現像に
より酸化されて非拡散性となる化合物(色素現像薬)が
あげられる。この型の化合物に有効なZ' としては米国
特許2983606号にあげられたものが代表的であ
る。
環する等して拡散性色素を放出するが、現像に伴い酸化
されると実質的に色素の放出がおこらなくなるようなも
のである。このような機能を持つZ' の具体例について
は、特開昭53−69033号、同54−130927
号、米国特許3,421,964号、同4,199,3
55号等に記載されている。
出しないが、還元されると色素を放出するものがある。
この型の化合物は電子供与体とともに組合わせて用い、
銀現像によって画像様に酸化した残りの電子供与体との
反応によって像様に拡散性色素を放出させることができ
る。このような機能を持つ原子団については、例えば米
国特許4,183,753号、同4,278,750
号、同4,218,368号、同4,358,535
号、特開昭53−110827号、同54−13092
7号、同56−164342号、公開技報87−619
9号、欧州特許公開220746A2号等に記載されて
いる。
耐拡散性電子供与化合物(ED化合物として周知)又は
そのプレカーサー(前駆体)と組合わせて用いるのが好
ましい。ED化合物の例としては例えば米国特許4,2
63,393号、同4,278,750号、特開昭56
−138736号等に記載されている。また別の型の色
素像形成物質の具体例としては米国特許3,719,4
89号や同4,098,783号に記載されている。
色素の具体例は下記の文献に記載されている。 イエロー色素の例:米国特許4,148,641号、同
4,148,643号、同4,336,322号:特開
昭51−114930号、同56−71072号:Rese
arch Disclosure 17630(1978)号、同164
75(1977)号に記載されているもの。
2,380号、同4,233,237号、同4,25
0,246号、同4,207,104号、同4,28
7,292号:特開昭55−36804号、同56−7
3057号、同55−134号に記載されているもの。
72号、同4,171,220号、同4,142,89
1号、同4,148,642号;英国特許1,551,
138号;特開昭52−8827号、同53−4782
3号、同56−71061号;ヨーロッパ特許(EP)
53,037号、同53,040号;Research Disclos
ure 17,630(1978)号、及び同16,475
(1977)号に記載されているもの。
するが、本発明はこれに限定されない。 実施例1 (Em−1の製法)分子量15000の低分子量ゼラチ
ン1.0g、KBr1.0gを含む水溶液1200mlを
35℃に保ち、激しく攪拌した。AgNO3 1.9gを
含む水溶液30ml、KBr1.5gと分子量15000
の低分子量ゼラチン0.7gを含む水溶液30mlをダブ
ルジェット法で30秒間に渡り添加し核形成を行った。
この時、KBrの過剰濃度を一定に保った。KBrを5
0g添加し、75℃に昇温し熟成した。熟成終了後、1
g当たり35μmol のメチオニンを含有する分子量10
0000のフタル化率97%のフタル化ゼラチン35g
を添加した。pHを5.6に調整した。AgNO3 30
gを含む水溶液150mlとKBr水溶液をダブルジェッ
ト法で16分間に渡り添加した(成長工程1)。この
時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−20mVに保っ
た。さらに、AgNO3 110gを含む水溶液と3.8
mol %のKIを含むKBr水溶液(15重量%)をダブ
ルジェット法で最終流量が初期流量の1.2倍になるよ
うに流量加速して15分間に渡り添加した(成長工程
2)。この時、銀電位を−20mVに保った。さらに、攪
拌回転数を戻してAgNO3 35gを含む水溶液132
mlとKBr水溶液をダブルジェット法で7分間に渡り添
加した。添加終了時の電位を+20mVになるようにKB
r水溶液の添加を調整した。ベンゼンチオスルホン酸ナ
トリウム2mgを添加した後、KBrを添加して銀電位を
−20mVに調整し、AgNO3 6.8gを含む水溶液1
00mlとKI 7.1gを含む水溶液900mlをダブル
ジェット法で10分間に渡り添加した。添加終了後、直
ちにAgNO3 70gを含む水溶液250mlとKBr5
0g含む水溶液170mlを20分間に渡り添加した。水
洗した後、ゼラチン45gを添加し40℃でpH5.
6、pAg8.7に調整した。
微鏡観察から、転位線が粒子のフリンジ部分に高密度に
観測され、明らかに1粒子あたり転位線を20本以上有
していた。また、Em−1のアスペクト比8以上の粒子
が占める割合は61%、平均アスペクト比は9.0、粒
子間ヨード分布の変動係数は17、及び平均ヨード含量
は4.3モル%であった。
体微分散物を次のようにして調製した。表1に作製条件
を示したように、無機塩をイオン交換水に溶解させた
後、増感色素を添加し、60℃の条件下でディゾルバー
翼を用い2000rpm で20分間分散することにより、
増感色素1〜3の固体微分散物を作製した。 増感色素1
Em−1を56℃に昇温した。増感色素1、2、3をそ
れぞれ58:36:1のモル比で、かつ固体微分散物の
形態で添加した。その後、硝酸カルシウムを乳剤に対し
て1800ppm 添加した。その後、表2に示す本発明の
金化合物と硫黄増感剤及び、チオシアン酸カリウム
(1.5×10-3 mol/molAg)、塩化金酸、N,N−ジ
メチルセレノウレアを添加し熟成し最適に化学増感し
た。化学増感終了時に1−(p−カルボキシフェニル)
−5−メルカプトテトラゾールのジナトリウム塩を添加
して、Em−1AR〜Em−14ARを調製した。
ィルム支持体に下記表3に示すような塗布条件で上記の
化学増感を施した乳剤を保護層を設けて塗布し、試料を
作製した。
条件下に14時間放置した。その後、富士フイルム
(株)製ゼラチンフィルターSC−50と連続ウェッジ
を通して1/100秒間露光した。富士写真フイルム
(株)製ネガプロセサーFP−350を用い、以下に記
載の方法で(液の累積補充量がその母液タンク容量の3
倍になるまで)処理した。
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシ
ウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理し、続いて二塩
化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナト
リウム0.15g/リットルを添加した。この液のpHは
6.5〜7.5の範囲にあった。
定した。感度はカブリ濃度プラス0.2の濃度を与える
のに必要な露光量の逆数の相対値で表示した。また、保
存性の評価の為に、以下の実験を行った。未露光の試料
を50℃相対湿度60%、で2週間保存した。この試料
と5℃で2週間保存した同じ試料を、色温度4800°
Kで連続ウェッジを通して1/100秒間センシトメト
リー用露光を与え、上記のカラー現像処理を行った。次
いで、濃度測定を行い、50℃で保存した試料の被り値
と5℃で保存した試料の被り値との差(△fog)を求め
た。プラス値が大きいほど濃度が高くなったことを示
す。これらの結果を前記の表2に併せて示した。
なる様に試料は作製され、上記の実験は行われた(ま
た、反応性の硫黄基と反応性のセレン基が等しい量とな
る様に試料は作製された)。表2より明らかなように、
本発明の金化合物を用いると、塩化金酸とハイポを別々
に添加した場合、及び、ハイポの金錯体(K−1)を添
加した場合よりも感度が高く、かつカブリも低い傾向に
あり、更に驚くべきことに保存時のカブリ増加が著しく
抑えられることが判った。また本発明と比較して、四置
換チオ尿素の金錯体化合物K−2、特開平11−2188
70号に記載の化合物K−3、特開平4−267249
号に記載の化合物K−4、及び、米国特許第59392
45に記載の化合物K−5を用いた場合、保存時のカブ
リ増加を抑えられなかった。以上のことから、従来、ハ
イポと金化合物、及び、カルコゲン増感剤やメルカプト
化合物を別々に添加していたのに対し、本発明のごとく
ハイポとカルコゲン増感剤またはハイポとメルカプト化
合物等の金錯体を用いることでこれまで以上の写真性能
を得ることができることが判った。
下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー
感光材料である試料101を作製した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 ExF:染料 各成分に対応する数字は、g/m2 単位で表した塗布量
を示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。 (試料101) 第1層(第1ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.155 沃臭化銀乳剤P 銀 0.01 ゼラチン 0.87 ExC−1 0.002 ExC−3 0.002 Cpd−2 0.001 HBS−1 0.004 HBS−2 0.002 第2層(第2ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.066 ゼラチン 0.407 ExM−1 0.050 ExF−1 2.0×10-3 HBS−1 0.074 固体分散染料 ExF−2 0.015 固体分散染料 ExF−3 0.020 第3層(中間層) 沃臭化銀乳剤O 0.020 ExC−2 0.022 ポリエチルアクリレートラテックス 0.085 ゼラチン 0.294 第4層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.323 ExS−1 5.5×10-4 ExS−2 1.0×10-5 ExS−3 2.4×10-4 ExC−1 0.109 ExC−3 0.044 ExC−4 0.072 ExC−5 0.011 ExC−6 0.003 Cpd−2 0.025 Cpd−4 0.025 HBS−1 0.17 ゼラチン 0.80 第5層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤B 銀 0.28 沃臭化銀乳剤C 銀 0.54 ExS−1 5.0×10-4 ExS−2 1.0×10-5 ExS−3 2.0×10-4 ExC−1 0.14 ExC−2 0.026 ExC−3 0.020 ExC−4 0.12 ExC−5 0.016 ExC−6 0.007 Cpd−2 0.036 Cpd−4 0.028 HBS−1 0.16 ゼラチン 1.18 第6層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.47 ExS−1 3.7×10-4 ExS−2 1×10-5 ExS−3 1.8×10-4 ExC−1 0.18 ExC−3 0.07 ExC−6 0.029 ExC−7 0.010 ExY−5 0.008 Cpd−2 0.046 Cpd−4 0.077 HBS−1 0.25 HBS−2 0.12 ゼラチン 2.12 第7層(中間層) Cpd−1 0.089 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.83 ゼラチン 0.84 第8層(赤感層へ重層効果を与える層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.560 ExS−6 1.7×10-4 ExS−10 4.6×10-4 Cpd−4 0.030 ExM−2 0.096 ExM−3 0.028 ExY−1 0.031 HBS−1 0.085 HBS−3 0.003 ゼラチン 0.58 第9層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤F 銀 0.39 沃臭化銀乳剤G 銀 0.28 沃臭化銀乳剤H 銀 0.35 ExS−4 2.4×10-5 ExS−5 1.0×10-4 ExS−6 3.9×10-4 ExS−7 7.7×10-5 ExS−8 3.3×10-4 ExM−2 0.36 ExM−3 0.045 HBS−1 0.28 HBS−3 0.01 HSB−4 0.27 ゼラチン 1.39 第10層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 0.45 ExS−4 5.3×10-5 ExS−7 1.5×10-4 ExS−8 6.3×10-4 ExC−6 0.009 ExM−2 0.031 ExM−3 0.029 ExY−1 0.006 ExM−4 0.028 HBS−1 0.064 HBS−3 2.1×10-3 ゼラチン 0.44 第11層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 0.19 沃臭化銀乳剤J 銀 0.80 ExS−4 4.1×10-5 ExS−7 1.1×10-4 ExS−8 4.9×10-4 ExC−6 0.004 ExM−1 0.016 ExM−3 0.036 ExM−4 0.020 ExM−5 0.004 ExY−5 0.003 ExM−2 0.013 Cpd−3 0.004 Cpd−4 0.007 HBS−1 0.18 ポリエチルアクリレートラテックス 0.099 ゼラチン 1.11 第12層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.047 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.020 固体分散染料ExF−6 0.020 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.082 ゼラチン 1.057 第13層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤K 銀 0.18 沃臭化銀乳剤L 銀 0.20 沃臭化銀乳剤M 銀 0.07 ExS−9 4.4×10-4 ExS−10 4.0×10-4 ExC−1 0.041 ExC−8 0.012 ExY−1 0.035 ExY−2 0.71 ExY−3 0.10 ExY−4 0.005 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.24 ゼラチン 1.41 第14層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤N 銀 0.75 ExS−9 3.6×10-4 ExC−1 0.013 ExY−2 0.31 ExY−3 0.05 ExY−6 0.062 Cpd−2 0.075 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.91 第15層(第1保護層) 沃臭化銀乳剤O 銀 0.30 UV−1 0.21 UV−2 0.13 UV−3 0.20 UV−4 0.025 F−18 0.009 HBS−1 0.12 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 2.3 第16層(第2保護層) H−1 0.40 B−1(直径1.7μm) 5.0×10-2 B−2(直径1.7μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 0.75 更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・
防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするために、W−
1ないしW−5、B−4ないしB−6、F−1ないしF
−18及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、パラジウム
塩、イリジウム塩、ルテニウム塩、ロジウム塩が含有さ
れている。また、第8層の塗布液にハロゲン化銀1モル
当たり8.5×10-3グラム、第11層に7.9×10
-3グラムのカルシウムを硝酸カルシウム水溶液で添加
し、試料を作製した。
子サイズ、表面ヨード含有率等を下記表4に示す。表面
ヨード含有率はXPSにより下記の如く調べることがで
きる。試料を1×10torr移管の真空中で−115
℃まで冷却し、プローブX線としてMgKαをX線源電
圧8kV、X線電流20mAで照射し、Ag3d5/
2、Br3d、I3d5/2電子について測定し、測定
されたピークの積分強度を感度因子で補正し、これらの
強度比から表面のヨード含有率を求めた。
に従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒
子調製時に還元増感されている。
0号の実施例に従い、各感光層に記載の分光増感色素と
チオシアン酸ナトリウムの存在下に金増感、硫黄増感と
セレン増感が施されている。
58426号の実施例に従い、低分子量ゼラチンを使用
している。
50号に記載されているような転位線が高圧電子顕微鏡
を用いて観察されている。
1.7ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェ
ノキシエトキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリ
リットル並びに5%水溶液のp−オクチルフェノキシポ
リオキシエチレンエーテル(重合度10)0.5gとを
700ミリリットルのポットミルに入れ、染料ExF−
2を5.0gと酸化ジルコニウムビーズ(直径1mm)
500ミリリットルを添加して内容物を2時間分散し
た。この分散には中央工機製のBO型振動ボールミルを
用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラチ
ン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料の
ゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.4
4μmであった。
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μ
mであった。ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第
549,489A号明細書の実施例1に記載の微小析出
(Microprecipitation)分散方法に
より分散した。平均粒径は0.06μmであった。
示すとおりである。
臭化銀乳剤Dの代わりに実施例1で作製したEm−1A
R〜Em−6AR、Em−11AR、Em−12AR、
Em−14ARを使用した試料を作製し、それぞれ試料
102〜107、108、109、110とした。
を行い、実施例1と同様相対感度、及び保存時の被り増
加を評価した結果を表5に示す。本発明の乳剤(Em−
11、12、14AR)によって多層カラ−感光材料で
も高い感度が達成され、保存時の被り増加が少ないこと
が確認された。
ィルムの代わりに、米国特許第5597682号の実施
例1における試料104に使用されている支持体、すな
わち、該明細書第21欄第54行目〜第23欄第29行
目に記載の方法によって下引き層及びバック層を設け、
熱処理されたPEN支持体を用いた。さらに、これらの
サンプルを撮影機能付き包装ユニットに装填し、実施例
2と同様に評価した。
と同様にして、カラ−拡散転写法感光材料を作製した。
但し、同試料の第8、15及び22層のEm−D7に代
えて本願実施例1の乳剤であるEm−14ARを用い
た。カバ−シ−トも特開平7−333782号の実施例
と同様に作製し、同実施例と同様に処理した。得られた
写真性(最高濃度、階調)はいずれも良好であった。
を用いることにより、該金錯体の配位子(カルコゲン増
感剤、メルカプト化合物等)とハイポ、及び、塩化金酸
を別々に添加した場合よりも感度が高く、且つ、カブリ
も低い傾向にあり、長期間保存した場合のカブリの増加
も抑えられる。
Claims (10)
- 【請求項1】支持体上に、少なくとも一層のハロゲン化
銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
下記一般式(1)で表される少なくとも一種の化合物を
含有する事を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(1) {L1-Au(I)-(S2O3M)}Xn 一般式(1)中、L1は、ハロゲン化銀と反応して硫化
銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀を生成する事が出
来る不安定硫黄基、不安定セレン基、もしくは不安定テ
ルル基を少なくとも1つ含有する化合物、ヒダントイン
化合物、チオエーテル化合物、メソイオン化合物、また
は、R1−Sを表し、該R1 は、脂肪族炭化水素基、ア
リール基、ヘテロ環基、アシル基、アミド基、チオカル
ボニル基、または、スルホニル基を表す。Xは化合物の
電荷を中性にするのに必要な対塩を表し、Mはアルカリ
金属イオン、または、アンモニウムイオンを表し、nは
0〜1を表す。 - 【請求項2】上記一般式(1)中のL1に、少なくとも
一つの水溶性基を有する事を特徴する請求項1に記載の
ハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項3】上記一般式(1)中、L1 が、ハロゲン化
銀と反応して硫化銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀
を生成する事が出来る不安定硫黄基、不安定セレン基、
もしくは不安定テルル基を少なくとも1つ含有する化合
物、メソイオン化合物、または、R1−Sである事を特
徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀写真感
光材料。 - 【請求項4】上記一般式(1)中、L1 が一般式
(2)、一般式(3)、一般式(4)、または一般式
(5)である事を特徴とする請求項1、2、または、3
に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(2) 【化1】 一般式(2)中、Z1は硫黄原子、セレン原子、また
は、テルル原子を表し、R2 、及び、R3 はそれぞれ水
素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、
アシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、アルコキシ
基、ヒドロキシ基、または、カルバモイル基を表し、Q
は脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロ
キシ基、アルコキシ基、または、−N(R4 )(R5 )
を表し、R 4 、及び、R5 は、R2 、及び、R3 と同義
である。また、R2 、R3 、及び、Qは、それぞれ連結
して環を形成しても良い。 一般式(3) 【化2】 一般式(3)中、Z2 は硫黄原子、セレン原子、また
は、テルル原子を表し、R6 、R7 、及び、R8 はそれ
ぞれ脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、置換
もしくは無置換のアミノ基を表す。 一般式(4) L2−Am−L3 一般式(4)中、L2 、及び、L3 は、ハロゲン化銀と
反応して硫化銀、セレン化銀、もしくはテルル化銀を生
成する事が出来る不安定硫黄基、不安定セレン基、もし
くは不安定テルル基を含有する基を表し、Aは2価の連
結基、または単なる結合を表し、mは0以上の整数を表
す。ただし、L2 、または、L3 のどちらが一般式
(1)中のAu(I)と配位しても良い。 一般式(5) 【化3】 一般式(5)中、Y1 は、窒素原子、C−W1 を表し、
Y2 は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、C−W2 、C
H−W2 、または、N−W2 を表し、Y3 は、窒素原
子、酸素原子、硫黄原子、C−W3 、CH−W3 、また
は、N−W3 を表し、Y4 は、酸素原子、硫黄原子、セ
レン原子、CH−W4 、または、N−W4を表し、
W1 、W2 、W3 、及び、W4 は、それぞれ単独に水素
原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、ア
シル基、置換もしくは無置換のアミノ基、ヒドロキシ
基、アルコキシ基、置換もしくは無置換のメルカプト
基、スルホ基、カルボキシ基、スルホニル基、アミド
基、ウレイド基、チオウレイド基を表し、Y2 とY3 の
結合は一重結合、または二重結合を表す。ただし、
Y1 、Y2 、Y3 、及び、Y4 の少なくとも一つは窒素
原子を含んでおり、且つ、W1 とW2、W2 とW3 、及
び、W3 とW4 は連結して環を形成しても良い。 - 【請求項5】上記一般式(2)中のZ1 、及び、上記一
般式(3)中のZ2が、セレン原子、または、テルル原
子である事を特徴とする請求項1、2、3、または、4
に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項6】上記一般式(1)中L1 が、上記一般式
(4)で表される事を特徴とする請求項1、2、また
は、3に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項7】支持体上にそれぞれ少なくとも1層の青感
性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層、及び、親水性
保護コロイド層を有する事を特徴とする請求項1〜6の
いずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項8】上記一般式(1)で表される化合物を少な
くとも一種含有するハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲ
ン化銀粒子の全投影面積の60%以上が、アスペクト比
8以上の平板状ハロゲン化銀粒子で占められる事を特徴
とするハロゲン化銀乳剤を少なくとも1種含有する事を
特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のハロゲン化
銀写真感光材料。 - 【請求項9】上記一般式(1)で表される化合物の少な
くとも1種で化学増感されたハロゲン化銀乳剤を含有す
る事を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のハロ
ゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項10】上記一般式(1)で表される化合物の少
なくとも1種で化学増感されたハロゲン化銀乳剤に含ま
れるハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以上が、ア
スペクト比8以上の平板状ハロゲン化銀粒子で占められ
る事を特徴とするハロゲン化銀乳剤を少なくとも1種含
有する事を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
ハロゲン化銀写真感光材料。
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