JP2001075107A - 液晶表示フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

液晶表示フィルムおよびその製造方法

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JP2001075107A
JP2001075107A JP24953599A JP24953599A JP2001075107A JP 2001075107 A JP2001075107 A JP 2001075107A JP 24953599 A JP24953599 A JP 24953599A JP 24953599 A JP24953599 A JP 24953599A JP 2001075107 A JP2001075107 A JP 2001075107A
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sealing
sealing material
sealing portion
crystal display
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Hiroya Miyauchi
宏哉 宮内
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Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撓みやすいフィルム基板を用いた製造工程に
おいて、過剰分の液晶を十分に排除してギャップ不良を
なくすことができる液晶表示フィルムを提供する。 【解決手段】 重ねた2枚のフィルム基板10,20間
にシール材30で四方を囲うようにして液晶封止部40
を形成する一方、シール材30の一側部30Aに液晶封
入口30Bを開口しておき、液晶封止部40に液晶封入
口30Bを通じて液晶を注入した後、液晶封止部40を
圧搾して液晶封入口30Bから過剰分の液晶を漏出さ
せ、その後、液晶封入口30Bを密閉することにより完
成される液晶表示フィルムAであって、シール材30の
一側部30Aにおける内側輪郭30AAは、液晶封止部
40の幅が液晶封入口30B付近に向かうにつれて窄ま
るように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、撓みやすいフィ
ルム基板でできた液晶表示フィルム、およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】LCD(液晶ディスプレイ、Liquid Cry
stal Display)には、大別してガラス基板でできたもの
と、フィルム基板でできたもの(以下、これを「液晶表
示フィルム」という)の2種類があるが、液晶表示フィ
ルムは、薄膜で軽量であることから、ガラス基板に代わ
って各種の製品に応用されている。
【0003】図12は、従来における液晶表示フィルム
の平面的形態を説明するために示した平面図、図13
は、その製造方法における一過程を説明するために示し
た説明図であって、これらの図に示す液晶表示フィルム
Xは、一般に以下の工程順にしたがって製造される。簡
単に製造工程を説明すると、図12に示すように、重ね
た2枚のフィルム基板100,200間には、シール材
300で四方を囲うようにして液晶封止部400を形成
する。シール材300は、全体的に4つの側部を有した
フレーム形状とする。シール材300の一側部300A
には、液晶封入口300Bを開けておく。そして、液晶
封止部400には、真空吸引などにより液晶封入口30
0Bを通じて液晶を注入する。その後、液晶封入口30
0Bを密閉することにより、液晶封止部400を有効表
示エリアとした液晶表示フィルムXが完成される。
【0004】以上のような製造工程において、液晶封止
部400に対して過剰に液晶が注入されると、両フィル
ム基板100,200が厚み方向に膨らんでギャップ不
良を起こすことから、液晶表示フィルム特有のプロセス
として、液晶封入口300Bを密閉する前には、液晶封
止部400内の液晶の量を調整する工程が行われる。す
なわち、液晶の調整工程においては、図13に示すよう
に、両フィルム基板100,200の外側にローラRが
圧接され、このローラRがシール材300の一側部30
0A反対側から一側部300Aの方へと回転移動され
る。そうすると、液晶封止部400内の過剰分の液晶
は、徐々にシール材300の一側部300Aの方向へと
流動し、ローラRが一側部300A付近に達した際に
は、過剰分の液晶が液晶封入口300Bから漏れ出す一
方、液晶封止部400内に残留した液晶は、両フィルム
基板100,200間に分布した状態とされる。これに
より、完成品とした液晶表示フィルムXでは、できる限
りギャップ不良が生じないものされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明から明らか
なように、液晶表示フィルムを製造するにあたっては、
液晶封止部400内の液晶の厚みを均一にすることが要
求されるが、上記従来の製造方法では、過剰分の液晶を
完全に液晶封止部400内から排除することができず、
多少のギャップ不良が生じてしまっていた。
【0006】つまり、図13を参照して説明すると、ロ
ーラRが回転移動する際、液晶封止部400内の過剰分
の液晶は、シール材300の一側部300Aの方向へと
徐々に押し寄せる。さらにローラRが進むと、シール材
300の一側部300AとローラRとの間に過剰分の液
晶が押し詰められ、最終的にその一部が逃げ場を失って
液晶封入口300Bから漏れ出す。ところが、シール材
300の一側部300AがローラRの移動方向に対して
垂直に立ちふさがるように形成されているため、過剰分
の液晶の一部は、図13に斜線で示す一側部300Aの
両隅部Y1,Y2にも流れ込み、その部分に残留した過
剰分の液晶がギャップ不良を生む原因とされた。
【0007】そこで、本願発明は、上記した事情のもと
で考え出されたものであって、撓みやすいフィルム基板
を用いた製造工程において、過剰分の液晶を十分に排除
してギャップ不良をなくすことができる液晶表示フィル
ム、およびその製造方法を提供することをその課題とす
る。
【0008】
【発明の開示】上記課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0009】すなわち、本願発明の第1の側面により提
供される液晶表示フィルムは、重ねた2枚のフィルム基
板間にシール材で四方を囲うようにして液晶封止部を形
成する一方、上記シール材の一側部に液晶封入口を開口
しておき、上記液晶封止部に上記液晶封入口を通じて液
晶を注入した後、上記液晶封止部を圧搾して上記液晶封
入口から過剰分の液晶を漏出させ、その後、上記液晶封
入口を密閉することにより完成される液晶表示フィルム
であって、上記シール材の一側部における内側輪郭は、
上記液晶封止部の幅が上記液晶封入口付近に向かうにつ
れて窄まるように形成されていることを特徴としてい
る。
【0010】また、上記第1の側面に係る液晶表示フィ
ルムの製造方法として、本願発明の第2の側面により提
供される液晶表示フィルムの製造方法は、重ねた2枚の
フィルム基板間にシール材で四方を囲うようにして液晶
封止部を形成する一方、上記シール材の一側部に液晶封
入口を開口しておき、上記液晶封止部に上記液晶封入口
を通じて液晶を注入した後、上記液晶封止部を圧搾して
上記液晶封入口から過剰分の液晶を漏出させ、その後、
上記液晶封入口を密閉することにより完成される液晶表
示フィルムの製造方法であって、上記液晶封止部の圧搾
に先だって、上記シール材の一側部における内側輪郭を
上記液晶封止部の幅が上記液晶封入口付近に向かうにつ
れて窄まるように形成しておき、上記シール材の一側部
反対側から一側部の方へと徐々に上記液晶封止部を圧搾
することにより、液晶封止部内における過剰分の液晶を
上記液晶封入口付近に流動させつつ液晶封入口から漏出
させることを特徴としている。
【0011】このような液晶封止部を圧搾する方法とし
ては、上記両フィルム基板の少なくとも一方に面して弾
性面を有するローラを圧接させた状態とし、そのローラ
を上記シール材の一側部反対側から一側部の方へと相対
的に回転移動させながら行うのが好ましい。
【0012】上記技術的手段が講じられた本願発明の第
1の側面に係る液晶表示フィルム、および第2の側面に
係る液晶表示フィルムの製造方法によれば、製造過程に
おいてローラなどを用いて液晶封止部を圧搾する際、液
晶封止部内の過剰分の液晶は、ローラの回転移動ととも
にシール材の一側部の方向に押し寄せ、最終的にその一
側部とローラとの間に押し詰められる。すると、シール
材の一側部における内側輪郭の近傍においては、液晶封
止部の幅が液晶封入口付近に向かうにつれて窄まるよう
に形成されていることから、過剰分の液晶がその内側輪
郭に沿って液晶封入口付近へと逃げ場を求めて集中し、
過剰分として十分な量の液晶が液晶封入口から漏れ出す
こととなる。したがって、過剰分の液晶が液晶封止部か
ら十分に排除されるので、液晶封止部内に残留した液晶
は、均一な厚みをもって両フィルム基板間に分布し、撓
みやすいフィルム基板を用いた液晶表示フィルムでも、
ギャップ不良を確実になくすことができる。
【0013】上記第1の側面に係る液晶表示フィルムの
好ましい実施の形態としては、上記シール材の一側部
は、上記液晶封入口付近へと向かうにつれてしだいに細
幅となるように形成されることにより、その内側輪郭が
上記液晶封入口付近に向かうにつれて窄まるように形成
されている構成とすることができる。
【0014】このような構成によれば、シール材の一側
部とローラとの間に押し詰められた過剰分の液晶は、そ
の一側部における内側輪郭に沿いつつ、流れが液晶封入
口付近へと向かうように整流されるので、強制的かつ一
方的にも順調に液晶を液晶封入口へと導くことができ、
その液晶封入口を通じて過剰分の液晶を十分に排除する
ことができる。
【0015】他の好ましい実施の形態としては、上記シ
ール材の一側部は、上記液晶封入口の直交方向に直線状
に延びる外側輪郭と、上記液晶封入口付近から上記外側
輪郭に対して所定の傾斜角をもって直線状に延びる内側
輪郭とを有して構成されているものとすることができ
る。
【0016】このような構成によれば、ローラの回転移
動に伴い、シール材の一側部における内側輪郭とローラ
との間に過剰分の液晶が押し詰められ、その内側輪郭に
沿いつつ、過剰分の液晶の流れが液晶封入口付近へと向
かうように整流されるので、強制的かつ一方的にも順調
に液晶を液晶封入口へと導くことができ、その液晶封入
口を通じて過剰分の液晶を十分に排除することができ
る。
【0017】なお、上記シール材の一側部においては、
その中央付近に上記液晶封入口が開口されているのが好
ましい。なぜなら、ローラの回転移動に伴って押し詰め
られた過剰分の液晶は、シール材の一側部における中央
付近に最も集中しやすいためである。もちろん、1つの
液晶封入口のみでは液晶の注入や漏出を十分にできない
場合は、多数の液晶封入口を設けて対応することがで
き、あるいは、液晶封入口の開口を拡げることでも対応
できる。
【0018】一方、上記第2の側面に係る液晶表示フィ
ルムの製造方法の好ましい実施の形態としては、上記両
フィルム基板を一対のローラ間に挟み込んだ状態とし、
上記シール材の一側部反対側から一側部の方へと上記両
ローラを回転させながら上記液晶封止部の圧搾を行う構
成とすることができる。
【0019】このような構成によれば、液晶封止部の上
下両側から一対のローラによって圧力が加えられ、これ
らのローラをシール材の一側部反対側から一側部の方へ
と回転させることにより液晶封止部内の過剰分の液晶を
搾り出すことができるので、ローラの回転速度に応じて
ゆっくりと順調に液晶を液晶封入口へと導くことがで
き、過剰分の液晶を液晶封止部内から確実に排除するこ
とができる。
【0020】他の好ましい実施の形態としては、上記両
フィルム基板をテーブル上に載置した状態でその表面上
にローラを圧接させた状態とし、上記シール材の一側部
反対側から一側部の方へと上記ローラを回転させながら
上記液晶封止部の圧搾を行う構成とすることができる。
【0021】このような構成によれば、液晶封止部の上
下両側からローラとテーブルとによって圧力が加えら
れ、たとえばテーブルを固定式とする一方、ローラをシ
ール材の一側部反対側から一側部の方へと回転移動させ
ることにより、液晶封止部内の過剰分の液晶を搾り出す
ことができるので、ローラの回転移動速度に応じてゆっ
くりと順調に液晶を液晶封入口へと導くことができ、過
剰分の液晶を液晶封止部内から確実に排除することがで
きる。なお、テーブルを可動式としてローラを固定軸ま
わりに回転させる場合には、テーブルの移動速度を制御
することで液晶の排除する量をコントロールすることが
できる。もちろん、テーブルを移動させると同時にロー
ラを回転移動させるようにしても良い。
【0022】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明からより明らか
となろう。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0024】図1は、本願発明に係る液晶表示フィルム
の一実施形態を示した平面図、図2は、図1のI−I線
に沿う一部断面を示した断面図である。なお、各図にお
いては、本願発明の特徴を明りょうとするために、厚み
方向の寸法などを強調して示す。
【0025】これらの図に示すように、本願発明に係る
液晶表示フィルムAは、2枚のフィルム基板10,20
を貼り合わせ、その間にシール材30で四方を囲うよう
にして液晶封止部40を形成して概略構成されたもので
ある。両フィルム基板10,20の外面上には、図2に
示すように、光の偏光方向が交差するように一対の偏光
板11,21が貼り着けられるが、その他に保護膜や位
相差板なども設けられる。一方、両フィルム基板10,
20の内面上には、透明電極パターン12,22および
配向膜13,23が造り込まれており、これらの透明電
極パターン12,22は、いずれか一方がセグメント電
極、他方がコモン電極として液晶封止部40内で互いに
交差している。なお、透明電極パターン12,22は、
たとえばITO(Indium Tin Oxide)膜をフォトエッチ
ングなどによりパターニングして形成されたものであ
る。また、配向膜13,23は、透明電極パターン1
2,22の上からたとえばポリイミド樹脂を塗布した
後、ラビング処理などを施して形成されたものである。
【0026】さらに、一方のフィルム基板10は、図1
に示すように、外部との接続のために他方のフィルム基
板20からはみ出るかたちとされ、そのはみ出し部分に
上記透明電極パターン12,22の接続端子部12a,
22aが露出するように形成されている。一方のフィル
ム基板10上に形成された透明電極パターン12は、同
一面上を引き回すようにして接続端子部12aがはみ出
し部分に配線されるが、他方のフィルム基板20上に形
成された透明電極パターン22は、図示しない導電性部
材などを介して相対するフィルム基板10上へと橋渡し
され、その橋渡し箇所からはみ出し部分へと接続端子部
22aが配線されている。このような各フィルム基板1
0,20は、せいぜい0.1〜0.3mm程度の厚みと
され、両フィルム基板10,20を貼り合わせた液晶表
示フィルムAは、張りがなく撓みやすい形態とされる。
【0027】液晶封止部40は、上記両透明電極パター
ン12,22の交点がマトリクス状に配列された画素領
域であって、各交点の電極間に印加する電圧のオン/オ
フなどに応じて駆動制御される液晶を封止しておくため
の空間部分である。そのような液晶の厚みを一定とする
ために、液晶封止部40には、図2に良く示すように、
粒状のスペーサ50…が一様に分布されている。個々の
スペーサ50は、液晶表示に支障がない程度の非常に小
さい微粒子とされ、これらのスペーサ50…により両フ
ィルム基板10,20間が一定の間隔に保たれる。ま
た、液晶封止部40を囲うシール材30は、印刷法など
により4つの側部からなる枠形に形成され、このシール
材30の一側部30Aにおける中央付近には、後述する
製造方法において液晶封止部40内に液晶を注入した
り、あるいは液晶を排除できるように液晶封入口30B
が形成されている。この液晶注入口30Bは、最終的に
樹脂などを用いて密閉される。
【0028】要点についてさらに詳しく説明すると、シ
ール材30の一側部30Aにおける内側輪郭30AA
は、図1に良く示すように、液晶封止部40の幅が液晶
封入口30B付近に向かうにつれて窄まるように形成さ
れている。さらに図1を見てわかるように、一側部30
Aは、液晶封入口30B付近へと向かうにつれてしだい
に細幅となるように形成されることにより、その内側輪
郭30AAが液晶封入口30B付近に向かうにつれて窄
まるかたちの逆くの字状とされている。このような一側
部30Aの内側輪郭30AAに沿う直線L1は、液晶封
入口30Bの入出方向に直交する直線L2に対して角度
θだけ傾いている。このような傾斜角θとしては、有効
表示エリアとしての液晶封止部40を広く確保する上
で、おおよそ5〜10度が適当とされる。このようにシ
ール材30の一側部30Aにおける内側輪郭30AAを
傾斜状としたのは、後述する製造方法において液晶封止
部40内に過剰に注入された液晶を搾り出す際、効率良
く液晶封入口30B付近に集中させるためである。な
お、液晶を液晶封入口30Bから搾り出す際の作用につ
いては後述する。
【0029】次に、液晶表示フィルムAの製造方法の一
実施形態について、図面を参照して説明する。
【0030】図3ないし図8は、図1および図2に示す
液晶表示フィルムAの製造方法について、各製造工程を
説明するために示した説明図である。なお、図3から始
まる工程に先だって、各フィルム基板10,20の内側
となる片面上には、すでに透明電極パターン12,22
および配向膜13,23が形成されている。また、各図
においては、液晶表示フィルム1枚分の構成しか示さな
いが、一般的には、所定枚数分を1セットとしてマスプ
ロダクション方式により製造され、最終的に1枚分にカ
ットして完成されるものである。さらに、各図において
は、透明電極パターン12,22などの細部について便
宜上図示しない。
【0031】まず、図3に示すように、一方のフィルム
基板10の内面上に印刷法などによってシール材30を
付着させる。このシール材30の一側部30Aにおける
中央付近には、内外を通じるように液晶封入口30Bを
開けておく。一側部30Aにおける内側輪郭30AAの
形状は、上述した通りである。
【0032】次に、図4に示す工程では、一方のフィル
ム基板10の内面上におけるシール材30で囲まれた液
晶封止部40に対して、スプレーSなどを用いてスペー
サ50…を一様に散布する。
【0033】そして、図5に示すように、スペーサ50
…が散布された面と、他方の透明電極パターン22など
が形成されている面とを対向させるようにして、両フィ
ルム基板10,20を互いに貼り合わす。この際、加熱
処理によってシール材30を一旦軟化させ、その後、シ
ール材30を冷却、硬化させることにより、シール材3
0の接着力によって両フィルム基板10,20が一体化
される。
【0034】以上のような貼り合わせ工程を経て一体化
された両フィルム基板10,20は、続いて液晶注入工
程に移される。つまり、図6に示すように、両フィルム
基板10,20は、液晶封入口30Bを下向きとした状
態でチャンバー(図示省略)内に収容され、その後、チ
ャンバー内の雰囲気を真空ポンプなどで吸引するように
して真空状とする。そうすると、液晶封止部30内の空
気も液晶封入口30Bを通じて吸引されることで真空状
となる。そして、チャンバー内において両フィルム基板
1,20を移動させ、液晶封入口30B付近を液晶LC
中に漬けた状態とした後、チャンバー内を元の雰囲気状
態に戻す。すると、液晶封止部40内が外部よりも低圧
状態となり、負圧作用によって液晶封入口30Bから液
晶封止部40内へと吸い込まれるようにして液晶LCが
注入される。この際、過剰な液晶LCが液晶封止部40
内に流れ込むことにより、両フィルム基板10,20が
厚み方向に幾分押し拡げられて膨らむ。
【0035】このように両フィルム基板10,20が膨
らんだ状態で液晶封入口30Bが密閉されると、膨らん
だ部分にギャップ不良を生じて液晶表示に支障をきた
す。そのため、液晶封入口30Bを密閉する前に、図7
および図8に示す液晶の調整工程が行われる。図8は、
図7のII−II線に沿う断面を示した断面図であるが、こ
れらの図に示すように、液晶の調整工程では、2本のロ
ーラR1,R2が用いられる。各ローラR1,R2の表
面には、フィルム基板10,20に対する傷つき防止の
ために、図示しないゴムなどの弾性体が被覆されてい
る。両ローラR1,R2は、互いに長手方向に沿って近
接し、図示しない固定軸まわりを回転可能に支持されて
いる。そして、フィルム基板10,20における液晶封
入口30Bの反対側部分を両ローラR1,R2間に挟み
込んだ状態とし、両ローラR1,R2を互いに逆方向に
回転させる。すると、図に示す移動方向Mに沿って一体
となった両フィルム基板10,20がローラR1,R2
間に挟まれた状態で移動する。この際、両フィルム基板
10,20が上下側のローラR1,R2によって押圧さ
れることから、液晶封止部40内の液晶LCが圧力によ
って徐々にシール材30の一側部30Aの方向へと押し
寄せるようにして搾り出される。最終的にローラR1,
R2が一側部30A付近に達すると、一側部30Aにお
ける内側輪郭30AAとローラR1,R2との間に過剰
分の液晶が押し詰められ、その一部が逃げ場を失って液
晶封入口30Bから漏れ出すこととなる。
【0036】この際に重要となるのは、一側部30Aに
おける内側輪郭30AAが液晶封入口30B付近に向け
て液晶が流動しやすいように、傾斜状に形成されている
点である。つまり、両隅部30C,30D付近において
逃げ場を失った液晶LCは、傾斜状に立ちふさがる一側
部30Aの内側輪郭30AAに沿って液晶封入口30B
付近へと移動し、最終的に液晶封入口30Bを通じて過
剰分の液晶LCが確実に搾り出されるのである。このよ
うな工程においては、ローラR1,R2の回転速度に応
じてゆっくりと順調に液晶LCを液晶封入口30Bへと
導くことができる。これにより、液晶封止部40内に残
留した液晶LCは、両フィルム基板10,20間の厚み
を均一に保ちながら一様に分布した状態とされる。
【0037】なお、両ローラR1,R2は、固定した状
態で回転するのではなく、両ローラR1,R2をフィル
ム基板10,20に圧接させた状態で一側部30Aの方
へと強制的に平行移動させるようにしても同様の効果が
得られる。
【0038】以上のようにして液晶の調整工程を終えた
後、液晶注入口30Bを樹脂などで密閉し、さらに両フ
ィルム基板10,20の外面上に偏光板11,21など
を貼り着けることにより、図1に示す液晶表示フィルム
Aが完成する。
【0039】したがって、上記構成を有する液晶表示フ
ィルムAの製造方法によれば、液晶封入口30Bを密閉
する前に液晶封止部40内に過剰に注入された液晶LC
は、ローラR1,R2を一側部30Aの方へと徐々に近
づけることにより、その一側部30Aの内側輪郭30A
Aに沿って導かれつつ液晶封入口30Bを通じて十分に
排除されるので、液晶封止部40内に残留した液晶LC
は、均一な厚みをもって両フィルム基板10,20間に
分布し、撓みやすいフィルム基板10,20を用いた液
晶表示フィルムAでも、厚み方向の膨らみによるギャッ
プ不良を確実になくすことができる。
【0040】なお、上記実施形態では、2本のローラR
1,R2を用いて過剰分の液晶LCを搾り出すようにし
たが、図9および図10に示すように、一体となった両
フィルム基板10,20を固定テーブルT上に載置した
状態でその表面上にローラRを圧接させた状態とし、シ
ール材30の一側部30A反対側から一側部30Aの方
へとローラRを回転移動させるようにしても良い。ま
た、テーブルTを可動式としてローラRを固定軸まわり
に回転させる方法でも良い。このような1本のローラR
とテーブルTを組み合わせた方法によっても、上記2本
のローラR1,R2を用いた場合と同様の効果を得るこ
とができる。
【0041】また、図11に示すように、シール材30
の一側部30Aは、液晶封入口30Bの直交方向L3に
沿って直線状に延びる外側輪郭30Eを形成し、さらに
その外側輪郭30Eの内側に傾斜状の内側輪郭30Fを
追加形成するようにしても良い。この際、外側輪郭30
Eに沿う直線L3は、液晶封入口30Bの入出方向に対
して直交し、内側輪郭30Fに沿う直線L4は、その外
側輪郭30Eに沿う直線L3に対して上記と同様に角度
θだけ傾いた状態が好ましい。このような外側輪郭30
Eと内側輪郭30Fとに分かれた一側部30Aの形状に
よっても、上記と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る液晶表示フィルムの一実施形態
を示した平面図である。
【図2】図1のI−I線に沿う一部断面を示した断面図
である。
【図3】図1および図2に示す液晶表示フィルムの製造
方法について、一製造工程を説明するために示した説明
図である。
【図4】図1および図2に示す液晶表示フィルムの製造
方法について、一製造工程を説明するために示した説明
図である。
【図5】図1および図2に示す液晶表示フィルムの製造
方法について、一製造工程を説明するために示した説明
図である。
【図6】図1および図2に示す液晶表示フィルムの製造
方法について、一製造工程を説明するために示した説明
図である。
【図7】図1および図2に示す液晶表示フィルムの製造
方法について、一製造工程を説明するために示した説明
図である。
【図8】図1および図2に示す液晶表示フィルムの製造
方法について、一製造工程を説明するために示した説明
図である。
【図9】図1および図2に示す液晶表示フィルムの製造
方法について、他の製造工程を説明するために示した説
明図である。
【図10】図1および図2に示す液晶表示フィルムの製
造方法について、他の製造工程を説明するために示した
説明図である。
【図11】本願発明に係る液晶表示フィルムの他の実施
形態を示した平面図である。
【図12】従来における液晶表示フィルムの平面的形態
を説明するために示した平面図である。
【図13】図12に示す液晶表示フィルムの製造方法に
おける一過程を説明するために示した説明図である。
【符号の説明】
10,20 フィルム基板 30 シール材 30A シール材の一側部 30AA 内側輪郭 30B 液晶封入口 40 液晶封止部 A 液晶表示フィルム R1,R2 ローラ LC 液晶

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重ねた2枚のフィルム基板間にシール材
    で四方を囲うようにして液晶封止部を形成する一方、上
    記シール材の一側部に液晶封入口を開口しておき、上記
    液晶封止部に上記液晶封入口を通じて液晶を注入した
    後、上記液晶封止部を圧搾して上記液晶封入口から過剰
    分の液晶を漏出させ、その後、上記液晶封入口を密閉す
    ることにより完成される液晶表示フィルムであって、 上記シール材の一側部における内側輪郭は、上記液晶封
    止部の幅が上記液晶封入口付近に向かうにつれて窄まる
    ように形成されていることを特徴とする、液晶表示フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 上記シール材の一側部は、上記液晶封入
    口付近へと向かうにつれてしだいに細幅となるように形
    成されることにより、その内側輪郭が上記液晶封入口付
    近に向かうにつれて窄まるように形成されている、請求
    項1に記載の液晶表示フィルム。
  3. 【請求項3】 上記シール材の一側部は、上記液晶封入
    口の直交方向に直線状に延びる外側輪郭と、上記液晶封
    入口付近から上記外側輪郭に対して所定の傾斜角をもっ
    て直線状に延びる内側輪郭とを有して構成されている、
    請求項1に記載の液晶表示フィルム。
  4. 【請求項4】 上記シール材の一側部においては、その
    中央付近に上記液晶封入口が開口されている、請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載の液晶表示フィルム。
  5. 【請求項5】 重ねた2枚のフィルム基板間にシール材
    で四方を囲うようにして液晶封止部を形成する一方、上
    記シール材の一側部に液晶封入口を開口しておき、上記
    液晶封止部に上記液晶封入口を通じて液晶を注入した
    後、上記液晶封止部を圧搾して上記液晶封入口から過剰
    分の液晶を漏出させ、その後、上記液晶封入口を密閉す
    ることにより完成される液晶表示フィルムの製造方法で
    あって、 上記液晶封止部の圧搾に先だって、上記シール材の一側
    部における内側輪郭を上記液晶封止部の幅が上記液晶封
    入口付近に向かうにつれて窄まるように形成しておき、
    上記シール材の一側部反対側から一側部の方へと徐々に
    上記液晶封止部を圧搾することにより、液晶封止部内に
    おける過剰分の液晶を上記液晶封入口付近に流動させつ
    つ液晶封入口から漏出させることを特徴とする、液晶表
    示フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記両フィルム基板の少なくとも一方に
    面して弾性面を有するローラを圧接させた状態とし、そ
    のローラを上記シール材の一側部反対側から一側部の方
    へと相対的に回転移動させながら上記液晶封止部の圧搾
    を行う、請求項5に記載の液晶表示フィルムの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 上記両フィルム基板を一対のローラ間に
    挟み込んだ状態とし、上記シール材の一側部反対側から
    一側部の方へと上記両ローラを回転させながら上記液晶
    封止部の圧搾を行う、請求項5または請求項6に記載の
    液晶表示フィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 上記両フィルム基板をテーブル上に載置
    した状態でその表面上にローラを圧接させた状態とし、
    上記シール材の一側部反対側から一側部の方へと上記ロ
    ーラを回転させながら上記液晶封止部の圧搾を行う、請
    求項5または請求項6に記載の液晶表示フィルムの製造
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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