JP2001074748A - グリコヘモグロビンの分析方法および装置 - Google Patents

グリコヘモグロビンの分析方法および装置

Info

Publication number
JP2001074748A
JP2001074748A JP25427799A JP25427799A JP2001074748A JP 2001074748 A JP2001074748 A JP 2001074748A JP 25427799 A JP25427799 A JP 25427799A JP 25427799 A JP25427799 A JP 25427799A JP 2001074748 A JP2001074748 A JP 2001074748A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
hba1c
hemoglobin concentration
value
specimen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25427799A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Sugiyama
幸司 杉山
Hiromi Fujii
弘巳 藤井
Shinya Nakajima
真也 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arkray Inc
Original Assignee
Arkray Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arkray Inc filed Critical Arkray Inc
Priority to JP25427799A priority Critical patent/JP2001074748A/ja
Publication of JP2001074748A publication Critical patent/JP2001074748A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の複雑化、検査スピードの遅れを招くこ
となく、検体中のヘモグロビン濃度のいかんにかから
ず、HbA1c値の分析を正確に行なうことができる方
法および装置を提供することをその課題としている。 【解決手段】 血液試料を所定倍率に溶血希釈して得た
検体におけるヘモグロビン濃度を測定する一方、検出部
において得られるHbA1c値を上記ヘモグロビン濃度
に応じて補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、グリコヘモグロ
ビン、とくにヘモグロビンA1c(以下、HbA1cと
略記する。)の分析方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘモグロビンに糖が結合したグリコヘモ
グロビンのうち、とくにHbA1cは糖尿病の長期コン
トロールの指標として重要な測定項目となっている。こ
れは、HbA1cの値が過去1〜3カ月間の平均空腹時
血糖値と良い相関関係を示すからである。
【0003】HbA1cの値は、血液試料中の全ヘモグ
ロビン量に対するHbA1c量の相対比(%)で表さ
れ、このHbA1c値は、高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)法、あるいは、免疫法によって測定され
る。免疫法には、たとえばラテックス免疫凝集法があ
り、これは、液状試薬中のラテックス粒子表面に検体中
のHbA1cを吸着させ、これに抗HbA1c抗体を反
応させ(抗原抗体反応)、このときに生じるラテックス
の凝集を濁度として測定するものである。
【0004】いずれの方法によってHbA1c値を測定
する場合においても、検査試料(たとえば全血)は、前
処理として、たとえば100倍に溶血希釈される。この
ように検査試料を溶血希釈したものを、本明細書では、
検体と呼ぶことにする。上記のように前処理として溶血
希釈する主たる理由は、HPLC法においては、測定対
象物質の吸光度を計測し、免疫法においては濁度を計測
するといったように、光学的な計測を行なうためであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、Hb
A1c値は、全ヘモグロビン量に対するHbA1c量の
相対比で表される。すなわち、同一の試料を計測する限
りにおいて、検体中のヘモグロビン濃度にかかわらず、
HbA1c値は一定である。しかしながら、実際の検査
装置においては、検体中のヘモグロビン濃度により、H
bA1c値に誤差が生じる。HbA1c値の測定は、通
常、ヘモグロビン濃度と検出器の出力(吸光度)が直線
関係を示す領域において実施されるが、この領域から外
れるような高濃度のヘモグロビンを含む検体について
は、HbA1c値が変動してしまう。HbA1c濃度の
計測が正確であっても、HbA1c値の演算のための除
数であるヘモグロビン濃度の計測に誤差が生じてしまう
からである。また、HbA1c濃度それ自体の計測値に
誤差が生じる場合もありうる。このようなことは、被験
者の性差、年齢差、貧血の有無等によって生じる試料中
のヘモグロビン濃度の相違により、HbA1c値に誤差
が生じてしまうことを意味する。
【0006】このような問題を一応解消しようとするも
のとして、たとえば特開平4−70564号公報には、
検体中のヘモグロビン濃度を測定し、この濃度が所定の
値を超える場合には検体に希釈液を追加して検体中のヘ
モグロビン濃度を許容範囲に調整するという検体調整方
法が提案されている。
【0007】しかしながら、このような方法は、第1
に、検体のヘモグロビン濃度を調整するためのバルブ、
ポンプ、攪拌機構等の機構を追加する必要があり、装置
のコストが上昇する、第2に、2段階にわけて希釈処理
する場合が生じるので、通常の溶血希釈処理に比較して
時間を要する、第3に、ヘモグロビン濃度が高い場合に
しか対応できず、ヘモグロビン濃度が低い場合には対応
できない、といった問題がある。
【0008】一方、ラテックス免疫凝集法においては、
所定倍率に溶血希釈して得た検体を所定量の試薬液中に
分注し、各種ヘモグロビンが表面に吸着したラテックス
粒子がHbA1cに特異的に結合する抗体によって凝集
する現象を利用し、試薬液の濁度を光学的に測定する。
この場合、HbA1cの比率によってラテックス粒子の
凝集度合いが変化するため、試薬液の濁度を計測するこ
とにより、HbA1c値を検出することができる。
【0009】この場合においても、検体中のヘモグロビ
ン濃度には、被験者の性差や年齢差、あるいは貧血の有
無によって相当のばらつきがあり、このようなばらつき
に起因して、HbA1c値に誤差が生じる。たとえば、
検体中のヘモグロビン濃度が濃い場合には、ラテックス
に吸着されていないHbA1cに対しても抗体が結合す
るため、HbA1c値が変動してしまう。この場合、上
に紹介した特開平4−70564号公報に記載された方
法のようにして、希釈液を追加して検体中のヘモグロビ
ン濃度を許容範囲まで低下させれば一応問題が解決され
るが、この場合には、すでに述べたのと同様の問題が生
じる。また、検体中のヘモグロビン濃度が低い場合に
は、必要量のヘモグロビンがラテックスに吸着すること
ができず、この場合にもHbA1c値に誤差が生じる。
【0010】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、装置の複雑化、検査スピードの
遅れを招くことなく、検体中のヘモグロビン濃度のいか
んにかからず、HbA1c値の分析を正確に行なうこと
ができる方法および装置を提供することをその課題とし
ている。
【0011】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0012】本願発明の第1の側面によって提供される
グリコヘモグロビンの分析方法は、血液試料を所定倍率
に溶血希釈して得た検体におけるヘモグロビン濃度を測
定する一方、検出部において得られるHbA1c値を上
記ヘモグロビン濃度に応じて補正することを特徴として
いる。
【0013】また、本願発明の第2の側面によって提供
されるグリコヘモグロビンの分析装置は、血液試料を所
定倍率に溶血希釈して得た検体を検出部へ導入して検体
中のHbA1c値を検出するための分析装置であって、
検体中のヘモグロビン濃度を測定する測定部と、この測
定部によって測定されたヘモグロビン濃度に応じて、検
出部において得られたHbA1c値を補正する補正演算
部とを備えることを特徴としている。
【0014】すでに述べたように、ラテックス免疫凝集
法でHbA1c値の検出を行なう場合、試薬中のラテッ
クス粒子表面に検体中の各種ヘモグロビンが吸着させら
れ、そして、HbA1cに特異的に結合する抗体によっ
てラテックス粒子の凝集が起こるという現象を利用して
いる。このようなラテックス粒子の凝集度合いは、濁度
として光学的に計測することができる。そして、検体中
のヘモグロビン濃度にばらつきがある場合、たとえば、
ヘモグロビン濃度が所定値を超えて高い場合には、ラテ
ックスに吸着されていないHbA1cに対しても抗体が
結合するため、HbA1c値が変動してしまうし、検体
中のヘモグロビン濃度が所定値より低い場合には、必要
量のヘモグロビンが完全にラテックスに吸着することが
できず、この場合にもHbA1c値に誤差が生じる。
【0015】ところで、発明者らの実験により、上記の
ような検体中のヘモグロビン濃度に起因するHbA1c
値の誤差傾向には一定の特性が存在することが判明し
た。換言すれば、検体中のヘモグロビン濃度によって、
測定されるHbA1c値にどの程度の誤差が生じている
かを特定することが可能である。本願発明は、このよう
な知見に基づいてなされたものである。
【0016】本願発明によれば、被験者の性差、年齢
差、貧血の有無等により、所定倍率で溶血希釈して得ら
れた検体中のヘモグロビン濃度にばらつきがあったとし
ても、検出部において得られるHbA1c値に、検体中
のヘモグロビン濃度によって定まる誤差係数を乗ずる等
の演算を行なうことにより、特開平4−70564号公
報に見られるような検体中のヘモグロビン濃度調整とい
った付加的な操作、そのための機構を全く必要とするこ
となく、適正なHbA1c値の分析を迅速に行なうこと
ができる。
【0017】本願発明のその他の特徴および利点は、図
面を参照して以下に行なう詳細な説明から、より明らか
となろう。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0019】図1は、本願発明をラテックス免疫凝集法
によるHbA1c値分析に適用する場合の装置の概略構
成図である。
【0020】被験者から採集され、かつ所定倍率に溶血
希釈された検体は、試験管11に入れられた状態で検体
ラック12に保持され、検体テーブル10上に装填され
る。この検体ラック12は、複数本の試験管11を保持
しており、図1の紙面直交方向に順次移動させられ、分
析するべき検体が選択される。
【0021】検体ラック12を移動させることによって
選択された検体Sは、検体サンプリングノズル21によ
って、ヘモグロビン濃度測定部20の検体容器22に所
定量移送される。検体サンプリングノズル21は、検体
サンプリングノズル制御部55によって制御される駆動
部23によって駆動されて、図に破線で示す検体ラック
12上の位置と、図に実線で示す検体容器22上の位置
間を移動可能となっており、かつ、各位置において上下
動することができるようになっている。また、駆動部2
3は、ノズル21内に検体を吸引し、かつ、吐出するた
めのポンプ(図示略)を備えている。検体をヘモグロビ
ン濃度測定部20の検体容器22に注入するには、試験
管11の検体中にノズル21の先端を挿入した状態でポ
ンプを吸引側に駆動して所定量の検体Sをノズル21内
に吸引した後、ノズル21先端を検体容器22内に挿入
した状態でポンプを吐出側に駆動してノズル21内の検
体を検体容器22内に吐出することによって行なう。な
お、検体サンプリングノズル21は、上記のような検体
の移送を1回行なうごとに、図示しない洗浄液槽の洗浄
液の吸引・吐出を複数回行なうとともに、ノズル外面に
洗浄液を吹きかけるなどして洗浄される。
【0022】ヘモグロビン濃度測定部20には、検体容
器22を挟むようにして配置された発光部24aと受光
部24bとからなる測光部24を備えている。また、検
体容器22は、透明樹脂を成形して構成することがで
き、たとえば、多連式に構成して、図1の紙面直交方向
に移動させることにより選択した検体容器22を測光部
24に対応して位置させることができる。
【0023】測光部24では、ヘモグロビンの吸収ピー
クがある波長、たとえば415nm付近、あるいは55
0nm付近における吸光度が計測され、この吸光度信号
は制御部50内に形成されたヘモグロビン濃度演算部5
1に送られ、所定の検量線を使ってヘモグロビン濃度が
演算される。
【0024】HbA1c値検出部30では、所定量の液
状試薬Mが入れられた検出用容器32が待機している。
また、検出用容器32を挟むようにして配置された発光
部34aと受光部34bとからなる測光部34が設けら
れている。この検出用容器32もまた、透明樹脂を成形
して構成することができ、たとえば、多連式に構成し
て、図1の紙面直交方向に移動させることにより選択し
た検出用容器32を測光部34に対応して位置させるこ
とができる。
【0025】検出用容器34には、試薬注入ノズル31
によって試薬ボトル35から所定量の液状試薬Mが注入
される。試薬注入ノズル31は、試薬注入ノズル制御部
52によって制御される駆動部33によって駆動され
て、図に破線で示す検出用容器32上の位置と、図に実
線で示す試薬ボトル35上の位置間を移動可能となって
おり、かつ、各位置において上下動することができるよ
うになっている。また、駆動部33は、ノズル31内に
液状試薬を吸引し、かつ吐出するためのポンプ(図示
略)を備えている。液状試薬を検出用容器32に注入す
るには、試薬ボトル35内の試薬中にノズル31の先端
を挿入した状態でポンプを吸引側に駆動して所定量の試
薬をノズル31内に吸引した後、ノズル31先端を検出
用容器32内に挿入した状態でポンプを吐出側に駆動し
てノズル31内の試薬検体を検出用容器32内に吐出す
ることによって行なう。
【0026】上記のようにしてヘモグロビン濃度の測定
を終えた検体は、検体分注ノズル41によって、上記の
ように試薬Mが注入された状態で待機する検出用容器3
2内に所定量注入される。検体注入ノズル41は、検体
注入ノズル制御部53によって制御される駆動部43に
よって駆動されて、図に破線で示す検体容器22上の位
置と、図に実線で示す検出用容器32上の位置間を移動
可能となっており、かつ、各位置において上下動するこ
とができるようになっている。また、駆動部43は、ノ
ズル41内に検体を吸引し、かつ吐出するためのポンプ
(図示略)を備えている。検体を検出用容器32に注入
するには、検体容器32内の検体中にノズル41の先端
を挿入した状態でポンプを吸引側に駆動して所定量の検
体をノズル41内に吸引した後、ノズル41先端を検出
用容器32に対応して位置させた状態でポンプを吐出側
に駆動してノズル41内の検体を検出用容器32内に吐
出することによって行なう。検体分注ノズル41は、ヘ
モグロビン濃度測定部20における検体容器22からH
bA1c値検出部30における検出用容器32への上記
のような検体の移送を1回行なうごとに、図示しない洗
浄液槽の洗浄液の吸引・吐出を複数回行なうとともに、
ノズル外面に洗浄液を吹きかけるなどして洗浄される。
【0027】HbA1c値検出部30では、検出用容器
32中の試薬Mに所定量の検体が注入されることによ
り、試薬中のラテックス粒子表面に検体中の各種ヘモグ
ロビンが吸着させられ、そして、HbA1cに特異的に
結合する抗体によってラテックス粒子が凝集させられる
という現象が起こる。検体中に含まれる全ヘモグロビン
量に対するHbA1c量の割合に応じて、上記のような
凝集の度合いが異なるため、検出用容器内の試薬・検体
混合物の抗原抗体反応後の濁度を計測することにより、
その検体のHbA1c値を得ることができる。濁度は、
測光部34において、たとえば660nm付近の吸光度
として計測され、制御部50内に形成されたHbA1c
値演算部54において、所定の検量線を使ってHbA1
c値が演算される。
【0028】さて、上記したように、検体Sは、所定の
倍率で溶血希釈されているとは言え、被験者の性差、年
齢差、貧血の有無等により、そのヘモグロビン濃度はま
ちまちである。全ヘモグロビン量に対する割合で表され
るHbA1c値は、同一被験者のものであるかぎり、検
体中のヘモグロビン濃度にかかわらず一定であるはずで
ある。しかし、ラテックス免疫凝集法による実際の計測
においては、検体中のヘモグロビン濃度によって誤差が
生じる。
【0029】図2は、既知のHbA1c値をもつ検体
を、ヘモグロビン濃度を変えつつ特定の試薬を用いて測
定した結果を表している。この図から判るように、たと
えば既知のHbA1c値が10.2%の検体について言え
ば、ヘモグロビン濃度が1.7 (mg/ml)を超える領域に
おいては、計測値に誤差はほとんどないが、ヘモグロビ
ン濃度が1.7 (mg/ml)を下回る領域では、ヘモグロビ
ン濃度が下がるにしたがって、計測値が本来のHbA1
c値よりも低下してゆく傾向となる。また、他の既知の
HbA1c値の検体についても、同様の傾向がみられ
る。しかしながら、このようなHbA1c計測値の誤差
傾向は、ヘモグロビン濃度によってほぼ1対1対応して
おり、したがって、検体中のヘモグロビン濃度が判って
おれば、HbA1c計測値を補正して正確なHbA1c
値を演算によって求めることができるのである。
【0030】したがって、本願発明では、HbA1c計
測値演算部54で演算されたHbA1c計測値が、ヘモ
グロビン濃度演算部51によって得られたヘモグロビン
濃度に応じて、補正演算部56において補正され、そし
て最終的にHbA1c値として出力される。補正演算部
56には、図2によって表される誤差傾向特性が演算
式、またはデータ・テーブルとして格納されており、こ
のような演算式から補正係数を得てHbA1c計測値を
補正するか、あるいは、HbA1c計測値とヘモグロビ
ン濃度とから、対応するHbA1c値をデータ・テーブ
ルから読み出す。
【0031】このように、本願発明によれば、被験者の
性差、年齢差、貧血の有無等により、所定倍率で溶血希
釈して得られた検体中のヘモグロビン濃度にばらつきが
あったとしても、検体中のヘモグロビン濃度調整といっ
た付加的な操作、そのための機構を全く必要とすること
なく、適正なHbA1c値の分析を迅速に行なうことが
できる。
【0032】以上は、本願発明をラテックス免疫凝集法
に適用した場合について述べたが、本願発明の思想は、
HPLC法によってHbA1c値を検出する場合にも適
用することができる。この場合も、既知のHbA1c値
をもつ検体をヘモグロビン濃度を変えてHbA1c値を
計測することにより、その装置におけるヘモグロビン濃
度によるHbA1c計測値の誤差傾向を特定しておき、
そうして、検体のヘモグロビン濃度を測定しつつ、この
ヘモグロビン濃度に応じて、HbA1c計測値を補正す
るようにすればよい。
【0033】図3は、HPLC法によってHbA1c値
の測定を行なうための装置例を概略的に示しており、以
下、この装置を簡単に説明する。
【0034】試料保持部61は、複数の試料容器を保持
したラック62を載置できるようになっており、各ラッ
ク62はこれに保持される試料容器が順次サンプリング
位置にくるように移動させられる。サンプリング部63
には、2つのノズル64a,64bを備えたサンプリン
グノズル機構64と、溶血・洗浄液ポンプP1、試料吸
引ポンプP2、検体導入ポンプP3および希釈分注槽6
5が設けられている。
【0035】サンプリング部63では、試料吸引ポンプ
P2が駆動されて所定量の試料が第1のノズル64aか
ら吸引される。サンプリングノズル機構64は希釈分注
槽65に移動させられ、ポンプP1およびP2が駆動さ
れて希釈分注槽65に上記のように吸引された試料、お
よび、溶血・洗浄液が第1のノズル64aおよび第2の
ノズル64bから吐出される。こうして試料が所定倍率
に希釈された検体は検体導入ポンプP3が駆動されるこ
とによって第1のノズル64aから吸引され、次いで検
出部66の検体導入バルブ67に送りこまれる。この
際、本願発明では、たとえば、検体導入ポンプP3と検
体導入バルブ67とをつなぐ管路途中に光度計68を設
置し、この光度計68によって検体中のヘモグロビン濃
度を測定する。
【0036】次いで、検体導入バルブ67は図3に示す
状態から180度回転させられ、検体ループ67a内の
検体はボトルユニット部69から送られてくる溶離液に
より押し出されてカラム70に注入される。HbA1c
を含む検体中の各成分はカラム70内で分離され、順次
光度計71で測光されてドレイン容器72に破棄され
る。測光結果はマイクロコンピュータ73に送られ、所
定の演算処理が施されて、HbA1c値等が得られる。
【0037】マイクロコンピュータ73内では、光度計
71によって測光して得られるHbA1c計測値が、光
度計68によって測定されたヘモグロビン濃度に応じ
て、補正演算されることになる。
【0038】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
形態に限定されることはない。ラテックス免疫凝集法に
係る実施形態においては、検体サンプリングからHbA
1c値測定までの一連の操作を同一の装置内で行なって
いるが、たとえば、大規模医療施設等において、同一の
検体を用いて各種の検査を行なうような場合、検体のヘ
モグロビン濃度を測定する場所と、HbA1c値を測定
する場所とが異なっていても良い。すなわち、あらゆる
検査の前処理として、検体のヘモグロビン濃度を測定し
てこれをデータとして確保しておく一方、その検体のH
bA1c値を測定する局面において、その検体のヘモグ
ロビン濃度データを利用し、これに応じてHbA1c計
測値を前述したように補正する場合も、もちろん本願発
明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る特定成分の分析装置の一実施形
態の概略構成図である。
【図2】本願発明方法を説明するためのグラフである。
【図3】本願発明に係る特定成分の分析装置の他の実施
形態の概略構成図である。
【符号の説明】
10 検体テーブル 11 試験管 12 ラック 20 ヘモグロビン濃度測定部 21 サンプリングノズル 22 検体容器 23 (サンプリングノズルの)駆動部 24 測光部 24a 発光部 24b 受光部 30 HbA1c検出部 31 試薬注入ノズル 32 検出用容器 33 (試薬注入ノズルの)駆動部 34 測光部 34a 発光部 34b 受光部 35 試薬ボトル 41 検体分注ノズル 43 (検体分注ノズルの)駆動部 50 制御部 51 ヘモグロビン濃度演算部 52 試薬注入ノズル制御部 53 検体分注ノズル制御部 54 HbA1c値演算部 55 検体サンプリングノズル制御部 56 補正演算部 61 試料保持部 62 ラック 63 サンプリング部 64 サンプリングノズル機構 64a 第1のノズル 64b 第2のノズル 65 希釈分注槽 66 検出部 67 検体導入バルブ 67a 検体ループ 68 光度計 69 ボトルユニット部 70 カラム 71 光度計 72 ドレイン容器 73 マイクロコンピュータ S 検体 M 液状試薬
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中嶋 真也 京都府京都市南区東九条西明田町57 株式 会社京都第一科学内 Fターム(参考) 2G045 AA01 BB11 BB14 BB39 BB41 CA25 DA48 FA29 FB03 FB06 GC10 JA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液試料を所定倍率に溶血希釈して得た
    検体におけるヘモグロビン濃度を測定する一方、検出部
    において得られるHbA1c値を上記ヘモグロビン濃度
    に応じて補正することを特徴とする、グリコヘモグロビ
    ンの分析方法。
  2. 【請求項2】 血液試料を所定倍率に溶血希釈して得た
    検体を検出部へ導入して検体中のHbA1c値を検出す
    るための分析装置であって、検体中のヘモグロビン濃度
    を測定する測定部と、この測定部によって測定されたヘ
    モグロビン濃度に応じて、検出部において得られたHb
    A1c値を補正する補正演算部とを備えることを特徴と
    する、グリコヘモグロビンの分析装置。
JP25427799A 1999-09-08 1999-09-08 グリコヘモグロビンの分析方法および装置 Pending JP2001074748A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25427799A JP2001074748A (ja) 1999-09-08 1999-09-08 グリコヘモグロビンの分析方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25427799A JP2001074748A (ja) 1999-09-08 1999-09-08 グリコヘモグロビンの分析方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001074748A true JP2001074748A (ja) 2001-03-23

Family

ID=17262741

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25427799A Pending JP2001074748A (ja) 1999-09-08 1999-09-08 グリコヘモグロビンの分析方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001074748A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2015053A1 (en) * 2006-03-24 2009-01-14 Arkray, Inc. Method for determination of glycosylated hemoglobin level and apparatus for determination of the level
WO2009127024A1 (en) * 2008-04-17 2009-10-22 Paulo Alberto Paes Gomes Process, portable equipment and device for in vitro, one-step photometric determination of hemoglobin concentration in a diluted blood sample
CN110114670A (zh) * 2016-12-28 2019-08-09 富士胶片株式会社 血液分析方法及血液检查试剂盒

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2015053A1 (en) * 2006-03-24 2009-01-14 Arkray, Inc. Method for determination of glycosylated hemoglobin level and apparatus for determination of the level
US8021887B2 (en) * 2006-03-24 2011-09-20 Arkray, Inc. Method of measuring glycated hemoglobin concentration
EP2015053A4 (en) * 2006-03-24 2014-03-05 Arkray Inc METHOD FOR DETERMINING THE MIRROR OF GLYCOSYLATED HEMOGLOBIN AND DEVICE FOR DETERMINING THE MIRROR
WO2009127024A1 (en) * 2008-04-17 2009-10-22 Paulo Alberto Paes Gomes Process, portable equipment and device for in vitro, one-step photometric determination of hemoglobin concentration in a diluted blood sample
CN110114670A (zh) * 2016-12-28 2019-08-09 富士胶片株式会社 血液分析方法及血液检查试剂盒
CN110114670B (zh) * 2016-12-28 2020-07-24 富士胶片株式会社 血液分析方法及血液检查试剂盒
US11442070B2 (en) 2016-12-28 2022-09-13 Fujifilm Corporation Blood analysis method and blood test kit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4828168B2 (ja) 測定中におけるキュベットの安定化
US7526947B2 (en) Automatic sample introduction apparatus
US20160291048A1 (en) Automatic analysis device
US20120121464A1 (en) Apparatus for pretreating biological samples, and mass spectrometer equipped with same
Chapelle et al. Multicentre evaluation of the Tosoh HbA1c G8 analyser
US20140037502A1 (en) Sample analysis system and sample analyzer
CA2604474C (en) Hemoglobin derivative measurement method, and reagent composition, measurement kit, analysis device and analysis system for use in the method
JP2013076713A (ja) 凝集試薬の製造方法、それによって生成される凝集試薬または生成物、およびそれを用いた分析対象物測定方法、ならびに試験キットおよび分析デバイス
US9164115B2 (en) High-speed, automated chromatographic analyzer for determination of nonglycated and glycated proteinaceous species in blood samples
JP4635138B2 (ja) 特定成分の分析方法
AU2010214450B2 (en) Analysis method, analysis device, program used to implement said analysis method, and storage medium and retrieval device for this program
JP4705182B2 (ja) 特定成分の分析装置
JP2001074748A (ja) グリコヘモグロビンの分析方法および装置
Kato et al. Rapid pretreatment for multi-sample analysis of advanced glycation end products and their role in nephropathy
JPH0197857A (ja) グリコヘモグロビンの自動測定方法及び試料導入バルブ
CN108780064B (zh) 分析装置
JP2017187319A (ja) 区間分割によるバックグラウンド補正方法
JPH06186150A (ja) サンプル希釈誤差の検出方法およびそれを用いるサンプル希釈誤差の検出装置
CN116930521A (zh) 样本分析仪和样本检测方法
JPH03172764A (ja) 自動分析装置
JPS61251771A (ja) フロ−セルを有する自動化学分析装置
US20240118249A1 (en) Sample analyzer and sample analyzing system
WO2023136251A1 (ja) 血液試料を検査する方法
JP2655556B2 (ja) 自動分析装置
JP2023117671A (ja) キャリブレーターの測定方法および液体クロマトグラフ装置