JP2001073266A - 単層又は複層の不燃吸音電波吸収性内装材 - Google Patents

単層又は複層の不燃吸音電波吸収性内装材

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JP2001073266A
JP2001073266A JP24537599A JP24537599A JP2001073266A JP 2001073266 A JP2001073266 A JP 2001073266A JP 24537599 A JP24537599 A JP 24537599A JP 24537599 A JP24537599 A JP 24537599A JP 2001073266 A JP2001073266 A JP 2001073266A
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absorbing
interior material
glass wool
less
decorative
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JP24537599A
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English (en)
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Osamu Yamamoto
治 山本
Yasuhiro Ogura
康裕 小倉
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Nitto Boseki Co Ltd
Asuka Corp
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
Asuka Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスウール短繊維板等の無機質単繊維板を
用いて、不燃で吸音性・断熱性・軽量施工性を有する安
価で意匠性に優れ、電波吸収性能を有する内装材を得る
ことを課題とする。 【解決手段】 表面側に化粧加工を施した、低嵩密度で
0.4〜8.0wt%の導電性物質と10wt%以下の
有機質結合材とを含有する単層のガラスウール短繊維板
又は、複層の無機質短繊維板を用いることで所望の性能
と意匠性を得ることを課題の解決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、意匠性に優れ、し
かも吸音性と電波吸収シールド性を有する不燃吸音電波
吸収性内装材に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話・PHS・コンピュータ等の各
種精密機器・電子機器やそのシステムのめざましい普及
に伴い、オフィス・医療施設・研究施設・組立工場等に
おいて、従来の防音・空調等の快適空間を更に無線通信
や電子システムを正常に作動させるための好適な電磁対
策環境を確保することが必要となり、建築物の床や天
井、間仕切り壁等の建築部材においても電波吸収シール
ドする施工技術が検討実施されてきている。一方、吸音
断熱性能を有し、意匠性に優れた天井板等の内装材とし
ての不燃性無機質短繊維板は多用されているが、更に該
不燃性無機質短繊維板の意匠性を損なわずに、電波吸収
シールド性を付与した不燃性無機質短繊維板の内装材は
まだ市場に出ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記状況を
鑑み、特にガラスウール短繊維板及びこれにロックウー
ルフェルトを積層した複層の無機質繊維板に着目し、不
燃で吸音性・断熱性・軽量施工性を有する安価で意匠性
に優れた電波吸収シールド性を付与した不燃性無機質短
繊維板の内装材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決手段とし
て、表面側を隠蔽性の高い化粧加工を施した、嵩密度2
00kg/m以下で、0.4〜8.0wt%の導電性
物質と10wt%以下の有機質結合材とを含有するガラ
スウール短繊維板である単層の不燃吸音電波吸収性内装
材を用いる。
【0005】又、表面側を隠蔽性が低い化粧加工を施し
た、嵩密度200kg/m以下で、10wt%以下の
有機質結合材を含有するガラスウール短繊維板の裏面側
に、0.4〜8.0wt%の導電性物質と10wt%以
下の有機質結合材とを含有するガラスウール短繊維板を
積層成型した複層の不燃吸音電波吸収性内装材を用いる
ことができる。
【0006】更に、表面側を隠蔽性が低い化粧加工を施
した、嵩密度200kg/m以下で、10wt%以下
の有機質結合材を含有するガラスウール短繊維板の裏面
側に、嵩密度400kg/m以下で80〜97wt%
のロックウールと2〜10wt%の有機質結合材と0.
4〜8.0wt%の導電性物質との構成からなるロック
ウールフェルトを嵩密度300kg/m以下で積層成
型した複層の不燃吸音電波吸収性内装材も用いることが
できる。
【0007】更に又、表面側を隠蔽性の低い化粧加工を
施した、嵩密度200kg/m以下で、0.4〜0.
8wt%のカーボンファイバーと10wt%以下の有機
質結合材とを含有するガラスウール短繊維板である単層
の不燃吸音電波吸収性内装材をも手段として用いること
ができる。
【0008】前記各内装材表面は、隠蔽性の低い化粧加
工として柄印刷とエンボス及びピンホール加工された意
匠性フィルム化粧加工を用いるかもしくはペイント化粧
加工を用い、隠蔽性が高い化粧加工として柄印刷加工さ
れた意匠性ガラスクロス又はガラスクロスを接着剤で貼
着した化粧加工することが意匠性の高い内装材を得る上
で好ましい。又前記各内装材で粒子状と繊維状の導電性
物質を混合して用いる場合には、カーボン粒子、グラフ
ァイト粒子のいずれか一つ又は混合物で分散濃度が1〜
20g/lと、カーボンファイバーで繊維長が1〜10
mmに調整されたチョップドファイバーとで分散濃度が
0.1〜5g/lの範囲にあり、均一に分散されている
ことが好ましい。更に、前記各内装材は、裏面側に金属
箔が貼着されていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下発明の実施の形態を詳細に説
明する。本発明の内装材としてのガラスウール短繊維板
は、嵩密度200kg/m以下で、10wt%以下の
有機質結合材とすることで、不燃性、吸音性、断熱性、
軽量施工性は得られ、良好な電波吸収性能を付与するた
めには、カーボン粒子、グラファイト粒子からなる粒子
状導電性物質や、カーボンチョップドファイバー、グラ
ファイトフィブリル等の繊維状導電性物質を0.4〜
8.0wt%の範囲でガラスウール短繊維板に均一分散
させて配合、あるいはガラスウール短繊維板に積層する
ロックウールフェルトに、均一分散させて配合すること
で達成される。しかしながら、前記導電性物質は黒色の
色相であるため、ガラスウール短繊維板等に配合した場
合、その配合割合に応じて灰黒色の色相を呈し、内装材
として求められる明るくしかも意匠性を有する好適な内
装材表面が得られないという問題が生ずる。
【0010】これに対して本発明は、導電性物質を配合
して灰黒色の色相の単層からなる電波吸収性を有するガ
ラスウール短繊維板に、不燃性と吸音性を損なわず隠蔽
性のある被覆材として、例えば厚手の化粧ガラスクロス
等を貼着させる手段を用いる。又、導電性物質を含有し
ないグラスウール短繊維板又は少量の導電性物質を配合
した比較的明るい色相の同短繊維板と、導電性物質を配
合して灰黒色の色相を呈するガラスウールやロックウー
ルよりなる無機質短繊維板とを複合した複層の無機質短
繊維板に薄手の有機質又は無機質の不織布からなる化粧
シートや、エンボスとピンホール加工した隠蔽性の低い
化粧樹脂フィルムや、ペイント化粧を施す方法で意匠性
に優れた明るい表面の内装材を得ることができた。
【0011】電波吸収性能に関し、ギガヘルツ以上の高
周波で広帯域に亘って効果的な電波吸収性能を得るため
には、カーボン粒子、グラファイト粒子からなる粒子状
導電性物質と少量のカーボンチョップドファイバー、グ
ラファイトフィブリル等の繊維状導電性物質を混合し
0.4〜8.0wt%の範囲でガラスウール短繊維板に
均一分散させて配合、あるいはガラスウール短繊維板に
積層するロックウールフェルトに、均一分散させて配合
することで達成される。分散配合における好適な濃度は
1〜20g/lである。このうち繊維状導電性物質の好
適濃度として0.1〜5.0g/lの範囲であり、前記
条件の下で相乗効果を発揮し、効果的な電波吸収性能を
示す。
【0012】又、0.4〜0.8wt%の繊維状導電性
物質を単独でガラスウール短繊維板に配合した場合、電
波吸収性能を有し、色相はカーボン粒子を単独で配合し
たものより明るく、導電性物質を配合しない場合の色相
に近い状態となるため、隠蔽性の低い化粧材を貼着して
も比較的良好な化粧加工が可能となる。一方、複層成型
で用いる場合、裏面側を粒子状導電性物質と繊維状導電
性物質のいずれか一つ又は混合物を配合した灰黒色の無
機質短繊維板とし、表面側を繊維状導電性物質少量配
合、又は配合しない無機質短繊維板として積層した複層
の無機質短繊維板は、隠蔽性の低い化粧材を用いた場合
に於いても良好な化粧加工が可能となる。前記好ましい
条件として、説明した復層の無機質短繊維板は、安価
で、明るく意匠性に優れた不燃性、吸音性、断熱性、軽
量施工性と電波吸収性能を備えた内装材として用いるこ
とができる。
【0013】本発明を構成する各構成材としてのグラス
ウール短繊維板、ロックウールフェルト及び表面の化粧
材及びその製法について説明する。グラスウール短繊維
板は、珪砂、石灰石、苦灰石、長石、ソーダ灰等の原料
を電気炉で溶融し、中空略円錐状の高速回転体内部に流
し込んで側壁の細孔より遠心力により紡出、ガラスウー
ルとして繊維化する縦型スピンナー法や火焔法などの製
造方法が用いられ、繊維径5〜10μmで製造される。
組成はSiO260〜72wt%、Al231〜5wt
%、MgO0〜5wt%、CaO6〜11wt%、B2
0〜7wt%、R2O(NaO+KO)14〜
19wt%、その他微量成分からなる。
【0014】紡出して繊維化された該ガラスウールに高
速回転体外周のノズルより水溶性フェノール樹脂又は尿
素変性フェノール樹脂にワックスエマルジョン、シラン
カップリング剤、顔料、染料、硫安等を配合した水溶性
バインダー液に導電性物質を配合する場合、粒子径50
μm以下の水分散型のカーボンペースト、グラファイト
ペーストからなる導電性物質やカーボンチョップドファ
イバー等の微繊維状の導電性物質を配合した水溶性バイ
ンダー液を噴霧するか、又は水溶性バインダー液と粒子
状の導電性物質水性分散液と微繊維状導電性物質水性分
散液をそれぞれ別系統のノズルより噴霧するが、その際
所望のバインダー付着量と導電性物質になるように調整
の上噴霧する。該ガラスウールを集綿し、従来の製造方
法と同様に100〜250℃の高温雰囲気となる硬化炉
に内蔵された連続ダブルベルト方式パンプレート型加圧
設備でプレス加圧成型して、所望の厚み・嵩密度のグラ
スウール短繊維板に加工される。
【0015】嵩密度が200kg/m以下である理由
は、10wt%以下の有機質結合材の配合範囲で吸音性
能を維持しつつ、電波の反射を少なくすることにある
が、更に内装材として要求される板の表面硬度強度も満
足できる範囲が包含されることにあり、軽量化施工性に
も寄与する。又、グラスウール短繊維板に配合される導
電性物質は、0.4wt%以上で電波吸収性を発揮し、
8.0wt%以上になると導電性が良くなりすぎて電波
吸収性能が低下することによる。
【0016】本発明の構成材料の一つであるロックウー
ルフェルトは、実質的にショットと称する非繊維粒子を
分離除去したロックウールと柔軟性と防露性、耐水性、
強度を付与するための有機質結合材及び結合助剤、及び
電波吸収性を付与するためのカーボン粒子、グラファイ
ト粒子からなる粒子状の導電物質や繊維状の導電物質で
あるカーボンファイバーを配合した混合物を水に分散さ
せスラリーとし、湿式抄造により製造する。
【0017】前記フェルトを構成するロックウールは、
SiO35〜55wt%、Al 10〜20
wt%、MgO5〜40wt%、CaO5〜40wt
%、FeO0〜10wt%、Cr 、Na
O、K O、TiO、MnO等の微量成分0〜10
wt%となる原料鉱石混合物を、キュポラ炉又は電気炉
で溶融し、ブローイング法や高速回転体によるスピニン
グ法で繊維化して得られる。繊維はウール状で繊維長が
数ミリから数十ミリの範囲にあり、ショットと呼ばれる
非繊維粒子を10〜30wt%含有するため、一般に粒
状綿、細粒綿と呼ばれている。これら粒状綿・細粒綿は
直接フェルト用の原料として使用することは困難である
ため、ショットの分離除去と解繊切断処理による繊維長
を調整した加工短繊維の形で使用する。係る処理は、粒
状綿、細粒綿を水に分散させパルパー、クリナーによっ
てなされ、実質的にショットを含まない繊維長10mm
以下の、加工短繊維の形で使用する。
【0018】前記フェルト中のロックウールの配合割合
は、不燃性とフェルト強度との関係で80〜97wt%
の範囲が適正で、80wt%以下では不燃性が損なわ
れ、97wt%以上では引張強度が不充分となる。又、
フェルトの高温寸法安定性、外観・表面平滑性、強度向
上を目的としてロックウールの一部をセピオライト、ア
タパルジャイト等の天然無機質短繊維やガラスウール、
セラミックウール等の人造鉱物質短繊維で少量置換する
ことは可能である。
【0019】前記フェルトを構成する有機質結合材とし
て使用される樹脂は、アクリル樹脂、変性アクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合樹
脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、変性ポリ塩化ビニリデン
樹脂等のエマルジョンやフェノール樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性の粉末樹脂や無機物配合
樹脂、更にはポリエチレンパルプのようなパルプ状の有
機質結合材を挙げることができる。また有機結合材の一
種として利用される熱融着性有機質繊維としては、ポリ
プロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン等の各繊
維、エチレン・プロピレン複合繊維を挙げることがで
き、特にエチレン・プロピレン複合繊維が好適である。
【0020】前記フェルトは、湿式抄造法で製造するた
め、有機質結合材をフェルトに効果的に保持させるポリ
アクリルアミドや硫酸バンド等の凝集剤や、フェルトに
撥水性を付与するワックスエマルジョン、シリコン樹脂
エマルジョン等の撥水剤の結合助剤を少量添加する必要
がある。又、凝集剤、撥水剤等からなる結合助剤(1w
t%以下)を加えた有機質結合剤の配合割合は強度、不
燃性との関係から2〜10wt%の範囲がよい。
【0021】フェルトに電波吸収性を付与する成分は、
前述のガラスウール短繊維板と同等であり、優れた導電
性、分散性を得るタイプとして粒子状導電物質である粒
子径50μ以下のカーボン粒子、グラファイト粒子であ
って、係る代表例として、キャボット(株)製のキャボ
ットスペシャルブラックBPグレードがある。又、繊維
状導電性物質としては、カーボンチョップドファイバ
ー、グラファイトフィブリル等の微繊維タイプがあり、
配合割合は0.4〜8.0wt%の範囲に限定される。
配合量が8wt%以上になると抄造時の濾水性が悪く、
抄造スピードが極端に低く生産性が上がらないことと、
フェルトの導電性が良くなりすぎて電波吸収性能が低下
することによる。尚、0.4〜8.0wt%の配合割合
は、本発明の内装材の嵩密度を0.25g/cm
した場合、1〜20g/l程度に相当する。
【0022】繊維状導電性物質の繊維長は、一般に長く
なるほど少ない配合量で良好な電波吸収性能を示す反
面、フェルト中のカーボンファイバーの分散性が悪くな
り吸収性能の低下を引き起こす。又、繊維長が短かすぎ
ると分散繊維間の相互補助効果が損なわれるため、繊維
長としては15mm以下、1mm以上が好ましい。又、
カーボンファイバーは、カーボン粒子との併用により、
0.1g/l以上で良好な吸収性能を発揮するが、5.
0g/l以上となるとフェルトの導電性が良くなりすぎ
て電波反射による吸収性能の低下を引き起こすため、適
正配合割合は0.1〜5.0g/lの範囲とすることが
好ましい。フェルト中に分散配合されたカーボン粒子と
前記範囲内のカーボンファイバーの配合量で相乗効果を
発揮し、ギガヘルツ以上の周波数帯域で所望の電波吸収
性能を示す。これらの理由からフェルトが好適な不燃性
と電波吸収性を持つためには、嵩密度400kg/m
以下で80〜97wt%のロックウール、2〜10wt
%の有機質結合材、0.4〜8.0wt%の導電性物質
からなることが好ましい。
【0023】本発明のフェルトは、加工されたロックウ
ール等の無機質短繊維、有機質結合材、結合助剤及び導
電性物質からなる混合物を水に分散させ、円網タイプ又
は長網タイプのロートフォーマ等の製紙用抄造機と同様
の抄造方法でフェルト状に抄造し、乾燥硬化させること
により製造できる。
【0024】本発明を構成する、ガラスウール短繊維板
及びフェルトについては、以上説明した通りであるが、
内装材としての加工に於いては、前記構成材が未硬化の
状態で単層のまま又は積層して、加熱温度100〜25
0℃、プレス圧1〜10kg/mで成型し、嵩密度3
00kg/m以下のボード状にするか又は、それぞれ
ボードに仕上げた素材を接着剤で貼り合わせる等の手段
にて加工する。又この加工時に、テギュラー形状の加工
やストライプ形状の加工等立体的な形状を付与すること
ができる。
【0025】本発明の内装材に意匠性を付与する方法と
して、隠蔽性が低い化粧加工として、前記加熱プレス成
型工程で柄印刷とエンボス、ピンホール加工されたオレ
フィン系樹脂フィルム、塩化ビニル系樹脂フィルム、ポ
リエステル系樹脂フィルムを上層表面に積層して成型す
るか、加熱プレス成型後に酢酸ビニル樹脂、NBR等の
合成ゴム、ポリアミド等のエマルジョンタイプ、溶媒タ
イプ、ホットメルトタイプ等の接着剤を介して、化粧シ
ートを貼着するか、又はペイント塗装で化粧仕上げを施
す。隠蔽性が高い化粧加工としては、化粧ガラスクロス
を上層表面に貼着して成型することで最終製品へと仕上
げることができる。
【0026】前記説明の各仕上げ後の内装材製品は、不
燃性、吸音性、断熱性、軽量施工性及び電波吸収性能を
有するが、裏面側に例えば50μmの軟質アルミニウム
箔等の金属箔を貼着すると、ガラスウール短繊維板内の
導電性物質により表面側より入射する電波を吸収し、裏
面に至るところで金属箔にて電波を反射する。このた
め、繰り返し減衰作用により吸収シールド型の性能を発
揮し得るのである。
【0027】以下本発明の内装材を実施例により説明す
る。 [実施例1] (ガラスウール短繊維板の製造)SiO263wt%、
Al233wt%、MgO3wt%、CaO7wt%、
25wt%、KO5wt%、NuO12wt
%、その他微量成分2wt%の組成物を高温溶融し、縦
型高速回転体で繊維化して得られる平均繊維径6μmの
ガラスウールに、高速回転体の周囲に配置された複数の
ノズルよりカーボンチョップドファイバーの微繊維を分
散させた水性分散液及び、カーボンペースト(ライオン
(株)製、ライオンペーストW)を分散配合したレゾー
ル型フェノール樹脂水溶液を噴霧し、固形分でフェノー
ル樹脂7wt%、カーボン粒子4wt%、カーボンファ
イバー0.4wt%、を付着させて集綿した未硬化状態
のガラスウールマットXを製作した。
【0028】又、前記と同一組成物を繊維化して得られ
るガラスウールに付着させる固形分の配合割合を、フェ
ノール樹脂7wt%、カーボンファイバー0.7wt%
として集綿した未硬化状態のガラスウールマットYを製
作した。
【0029】更に、前記と同一組成物を繊維化して得ら
れるガラスウールに付着させる固形分の配合を、フェノ
ール樹脂7wt%として集綿した未硬化状態のガラスウ
ールマットZを製作した。
【0030】[実施例2] (ロックウールフェルトの製造)SiO40wt%、
Al13wt%、MgO5wt%、CaO37
wt%、その他微量成分5wt%の組成からなるロック
ウール粒状綿を、水に分散してパルパーで解繊・切断し
た後、クリーナーで脱ショット処理した繊維長100〜
500μmのロックウール88.3wt%と、繊維長1
0mmで太さが3デニールのエチレン・プロピレン複合
繊維2wt%、ガラス転移温度−14℃で45%濃度の
自己架橋型アクリル樹脂エマルジョンが固形分ベースで
5wt%、15%濃度のポリアクリルアミド水溶液が固
形分ベースで0.2wt%、40%濃度のワックスエマ
ルジョンが固形分ベースで0.1wt%、カーボン粒子
(キャブロック(株)製、BPグレード)が4wt%、
繊維長2mmのカーボンファイバー(大阪ガス(株)
製、ザイラス)が0.4wt%からなる混合物をミキサ
ーで分散し、約1wt%濃度の水性スラリーを調整し
た。該水性スラリーをロートフォーマー抄造機で抄造し
て吸引脱水後、150℃で20分乾燥させて厚み4m
m、重さ1000g/mのロックウールフェルトを製
作した。
【0031】[実施例3]前記ガラスウールマットXを
裏面側構成用とし、ガラスウールマットZを表面側構成
用として重量比1:1で積層し、温度170℃、プレス
圧10kg/mで20分加熱プレス成型して、密度1
00kg/m厚み20mmの複層のガラスウール短繊
維板を製造した。更にガラスウールマットZの表面側
に、穴径0.5mm、ピッチ間隔5mmのピンホール加
工と、フィッシャー模様と、エンボス加工をした白色系
の20μm厚のポリエステル系フィルムをNBR系接着
剤で貼着加工して内装材Aを製造した。
【0032】[実施例4]前記ガラスウールマットYを
実施例3と同一温度、同一プレス圧で20分加熱プレス
成型して、同一密度、同一厚みのガラスウール短繊維板
を製造した後、ガラスウールYの表面側に、実施例3と
同一条件のポリエステル系フィルムをNBR系接着剤で
貼着加工して内装材Bを製造した。
【0033】[実施例5]前記ロックウールマットを裏
面側構成用とし、ガラスウールマットZを表面側構成用
として、実施例3と同一温度、同一プレス圧で20分加
熱プレス成型して、密度130kg/m厚み15mm
の複層のロックウール・ガラスウール短繊維板を製造し
た。更にガラスウールマットZ側の表面に、実施例3と
同一条件のポリエステル系フィルムをNBR系接着剤で
貼着加工して内装材Cを製造した。
【0034】[実施例6]前記ガラスウールマットXを
実施例3と同一温度、同一プレス圧で20分加熱プレス
成型して、実施例3と同一密度、同一厚みのガラスウー
ル短繊維板を製造した。更に表面側に、化粧ガラスクロ
ス(日東紡績(株)製、デコラティブガラスクロス、品
番:WL−180ブラウングレー)をNBR系接着剤で
貼着加工して内装材Dを製造した。
【0035】[実施例7]前記内装材Aの裏面側に厚さ
50μmの軟質アルミニウムをNBR系接着剤で貼着加
工して内装材Eを製造した。
【0036】〈比較例1〉前記ガラスウールマットZを
実施例3と同一温度、同一プレス圧で20分加熱プレス
成型して、実施例3と同一密度、同一厚みのガラスウー
ル短繊維板を製造した後、ガラスウールマットZの表面
側に、実施例3と同一条件のポリエステル系フィルムを
NBR系接着剤で貼着加工して内装材Fを製造した。
【0037】〈比較例2〉前記ガラスウールマットXを
実施例3と同一温度、同一プレス圧で20分加熱プレス
成型して、実施例3と同一密度、同一厚みのガラスウー
ル短繊維板を製造した後、ガラスウールマットXの表面
側に、実施例3と同一条件のポリエステル系フィルムを
NBR系接着剤で貼着加工して内装材Gを製造した。
【0038】実施例3〜実施例7並びに比較例1、比較
例2で製造して得られた各内装材の性能を、表1に示
す。
【0039】
【表1】
【0040】〔表1の測定評価法〕 熱伝導率 :JIS A−1413法による。 防火性 :JIS A−1321法による。 吸音率 :JIS A−1409の管内法による、
吸音率測定。 電波吸収性能:400mm×400mmの金属板と試験
体との間に、5cmの空間を設けて設置し、自由空間タ
イムドメイン法により反射係数を測定。反射係数は、金
属板のみの反射レベルとの対比にて算出し、電波吸収性
能とした。
【0041】〔表1の実施例と比較例との評価〕内装材
Aは、隠蔽性が低い化粧加工を施した、複層のガラスウ
ール短繊維板であるが、電波吸収性を含め各性能並びに
意匠・外観共に良好である。内装材Bは、隠蔽性が低い
化粧加工を施した、単層のガラスウール短繊維板である
が、導電性物質をカーボンファイバー単独使用のため若
干電波吸収性が低下するものの、各性能共に良好であ
る。意匠・外観共については、若干下地感はあるが使用
上問題はない。内装材Cは、隠蔽性が低い化粧加工を施
した、ガラスウール・ロックウール複層の短繊維板であ
るが、電波吸収性を含め各性能並びに意匠・外観共に良
好である。内装材Dは、隠蔽性が高い化粧加工を施し
た、単層のガラスウール短繊維板であるが、電波吸収性
を含め各性能並びに意匠・外観共に良好である。内装材
Eは、内装材Aの裏面側に金属箔を貼着したものである
が、電波シールド性の付加により電波吸収性能が向上す
る結果となっている。内装材Fは、導電性物質を加えて
いない単層のガラスウール短繊維板で、電波吸収性はな
い。内装材Gは、隠蔽性が低い化粧加工を施し、導電性
物質を含有する単層のガラスウール短繊維板で、下地が
目立ち、意匠性・外観性共に劣る。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、表1の結果からも明
らかな通り、実施例の内装材はいずれも難燃一級に合格
した不燃性を備え、不燃内装用板として軽量であるた
め、施工性がよく、断熱性と吸音性能に加えて導電性物
質の配合方法の工夫により良好な電波吸収性能を発揮す
る。又、本発明の無機質短繊維板は、加熱プレス成型加
工時に立体的な形状を付与することも可能であり、裏面
側に金属箔を貼着することにより、電波吸収性能に電波
シールド性を付与した電波吸収シールド性能を発揮でき
る。更に導電性物質の配合により生ずる意匠性の劣化
を、積層加工や表面の化粧被覆加工等により、意匠の回
復又は意匠性の向上を可能として、天井板・壁装板等の
内装材として前記通り、各種の機能を有する優れた内装
用部材を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 9/00 H05K 9/00 T Fターム(参考) 2E001 DD01 DE01 DF04 DH01 FA10 GA03 GA06 GA22 GA23 GA24 GA28 GA42 HA32 HA33 HA34 HB01 HF18 JA06 JA21 JA29 JD04 2E110 AA02 AA33 AA40 AB04 AB23 BB02 BB04 GA42W GB12W GB35Z 4F100 AA37B AA37H AB33D AC10B AD11B AD11H AG00A AG00B AG00C AK01A AK01B AK01C AK25 AK34 BA02 BA03 BA04 BA07 BA10B BA10C BA10D CA21B CB00 DG03A DG03B DG12C DG15B EH46C EJ33C GB08 HB00A HB21C HB31C JA13A JD08 JG01B JG01H JH01 JJ02 JJ07 JL01 JL03 YY00A YY00B YY00H 4L047 AA03 AA05 AA28 AB02 BA21 CA02 CA05 CB03 CB05 CB10 CC16 5E321 AA44 BB21 BB34 BB60 CC16 GG05 GG11 GH05 GH10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面側を隠蔽性の高い化粧加工を施し
    た、嵩密度200kg/m以下で、0.4〜8.0w
    t%の導電性物質と10wt%以下の有機質結合材とを
    含有するガラスウール短繊維板であることを特徴とする
    単層の不燃吸音電波吸収性内装材。
  2. 【請求項2】 表面側を隠蔽性が低い化粧加工を施し
    た、嵩密度200kg/m以下で、10wt%以下の
    有機質結合材を含有するガラスウール短繊維板の裏面側
    に、0.4〜8.0wt%の導電性物質と10wt%以
    下の有機質結合材とを含有するガラスウール短繊維板を
    積層成型したことを特徴とする複層の不燃吸音電波吸収
    性内装材。
  3. 【請求項3】 表面側を隠蔽性が低い化粧加工を施し
    た、嵩密度200kg/m以下で、10wt%以下の
    有機質結合材を含有するガラスウール短繊維板の裏面側
    に、嵩密度400kg/m以下で80〜97wt%の
    ロックウールと2〜10wt%の有機質結合材と0.4
    〜8.0wt%の導電性物質との構成からなるロックウ
    ールフェルトを嵩密度300kg/m以下で積層成型
    したことを特徴とする複層の不燃吸音電波吸収性内装
    材。
  4. 【請求項4】 前記内装材表面側の化粧加工に、柄印刷
    加工された意匠性ガラスクロス又はガラスクロスを接着
    剤で貼着化粧加工を用いることを特徴とする請求項1に
    記載の単層の不燃吸音電波吸収性内装材。
  5. 【請求項5】 前記内装材表面側の化粧加工に、柄印刷
    とエンボス及びピンホール加工された意匠性フィルムを
    用いるか又は、ペイント化粧加工を用いることを特徴と
    する請求項2又は請求項3に記載の複層の不燃吸音電波
    吸収性内装材。
  6. 【請求項6】 前記内装材の導電性物質が、カーボン粒
    子、グラファイト粒子のいずれか一つ又は混合物で分散
    濃度が1〜20g/lと、繊維長が1〜10mmに調整
    されたカーボンチョップドファイバーで分散濃度が0.
    1〜5g/lの範囲で均一に分散されていることを特徴
    とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の単
    層又は複層の不燃吸音電波吸収性内装材。
  7. 【請求項7】 表面側を隠蔽性の低い化粧加工を施し
    た、嵩密度200kg/m以下で、0.4〜0.8w
    t%のカーボンファイバーと10wt%以下の有機質結
    合材とを含有するガラスウール短繊維板であることを特
    徴とする単層の不燃吸音電波吸収性内装材。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の内装材表面側の化粧加
    工に、柄印刷とエンボス及びピンホール加工された意匠
    性フィルムを用いるか又は、ペイント化粧加工を用いる
    ことを特徴とする単層の不燃吸音電波吸収性内装材。
  9. 【請求項9】 前記内装材の裏面側に金属箔が貼着され
    ていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれ
    か1項に記載の単層又は複層の不燃吸音電波吸収性内装
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004084602A1 (ja) * 2003-03-20 2004-09-30 Nippon Muki Co., Ltd. 電磁波吸収材およびその製造方法
US10867592B2 (en) 2015-07-03 2020-12-15 Universitat Politecnica De Valencia Curtain providing a barrier against light, noise, heat, fire and electromagnetic radiation

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