JP2000059067A - 不燃性電波吸収体 - Google Patents

不燃性電波吸収体

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JP2000059067A
JP2000059067A JP10233469A JP23346998A JP2000059067A JP 2000059067 A JP2000059067 A JP 2000059067A JP 10233469 A JP10233469 A JP 10233469A JP 23346998 A JP23346998 A JP 23346998A JP 2000059067 A JP2000059067 A JP 2000059067A
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radio wave
wave absorber
carbon
board
shape
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JP10233469A
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Osamu Yamamoto
治 山本
Yasuhiro Ogura
康裕 小倉
Hiroo Takahashi
浩雄 高橋
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Nitto Boseki Co Ltd
Asuka Corp
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Nitto Boseki Co Ltd
Asuka Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電波吸収体の大巾なコストダウン及び施工性
の向上を図る。 【解決手段】 カーボン含有無機短繊維ボード1、ある
いは、カーボン微粉末含有抵抗膜を形成した難燃性〜不
燃性の有機質又は無機質繊維織布、不織布と無機短繊維
ボードを単層又は複層に積層した不燃性のカーボン含有
無機短繊維ボードに通気性、不燃性、引裂強度の大きい
意匠性の外被材を装着したボードを加工した誘電損失材
からなる電波吸収体であって、あらかじめ折り曲げと接
着加工が可能なピラミッド形状、楔型形状、多角形状あ
るいは多波型形状の展開図に打ち抜き加工したボードを
電波暗室の施工現場において、中空型ピラミッド形状、
楔型形状、多角形状あるいは多波型形状に組み立てる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電波暗室などに使用す
る電波吸収体で音波吸収性能と広帯域の周波数で良好な
電波吸収性能を有する不燃性の誘電体損失材料からなる
電波吸収体であって、且つ、電波暗室の壁、天井、床面
に施工する現場で組み立て、又はあらかじめ組み立てた
ものを施工現場に搬入して施工する簡易施工型の不燃性
の電波吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】電波暗室は、アンテナの諸特性の測定、
電磁界強度の測定器の試験、妨害波放射の測定などの用
途に広く用いられている。かかる電波暗室は、室内での
電波の反射をなくす為に、電磁波遮蔽室の壁、天井、床
面に電波吸収体を装着した構造となっている。この電波
吸収体は、一般に、カーボンなどの誘電損失材料を含浸
又は発泡ビーズにコーティングするなどの方法で複合さ
れた樹脂発泡体を充実型ピラミッド形状、楔型形状、多
角形状、あるいは多波型形状に形成されたものが使用さ
れている。ピラミッド形状、楔型形状の電波吸収体は電
波が吸収体に侵入する際、反射されない様に吸収体の表
面よりインピーダンスを徐々に変化させるもので広帶域
の周波数で良好な吸収性能を実現する。しかし低周波数
域では充分な吸収性能に欠けるため、低周波の狭帯域で
良好な吸収性能を有するフェライトタイルと併用する形
が一般的である。かかる誘電体損失材料からなる樹脂発
泡体系の電波吸収体系の例としてポリスチレンフォー
ム、ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム等の樹脂
発泡体にカーボン等の誘電損失材料を含浸又は発泡ビー
ズにコーティングする等の方法で複合化したものを、充
実ピラミッド形状、楔型形状、多角形状あるいは多波型
形状に加工されたものが一般的である。
【0003】樹脂発泡体系の電波吸収体は可燃性である
ため大電力の電波が吸収体に連続的に入射すると内部が
発熱し発火燃焼するという危険性があり防火性に関する
対策が要望されている。又、ウレタンフォーム、ポリエ
チレンフォーム樹脂発泡体系の電波吸収体は柔らかく、
ピラミッド形状に加工しても先尖端部が垂れ下がった
り、又、吸湿しやすく形状保持性、耐久性に欠けるとい
う品質上の問題もある。又、ポリスチレンフォーム樹脂
発泡体は電波吸収性能も充分でなく、脆いという問題点
もある。更に樹脂発泡体系の電波吸収体は暗く意匠性に
欠け測定者に心理的な圧迫感を与えるなどの課題も残さ
れている。
【0004】かかる問題点、課題に対し、特開平6−3
14894号に開示されている様に準不燃〜不燃の防火
性に優れたフェノール樹脂発泡体系からなる電波吸収体
が出現した。このフェノール樹脂発泡体系からなる電波
吸収体は、カーボン含有のフェノール樹脂を不燃性の明
るい色調のペーパーキャップを挿着した成型金型に注入
し、発泡硬化させるモード成型法によって製造されるの
で前記問題点、課題を略解決している。
【0005】ところで、前記した充実型のピラミッド形
状、楔型形状、多角形状の電波吸収体に対し中空型のピ
ラミッド形状の樹脂発泡体系の電波吸収体も出現した
(特開平4−44300)。この吸収体はカーボン含有
ウレタン樹脂発泡体を中空型のピラミッド形状に加工さ
れたもので、その目的とするところは、底面のフェライ
トタイルとのインピーダンス整合を改善し、電波吸収性
能を改善するものであって、前記した防火性、耐久性、
形状保持性などの問題点、課題を解決するものではな
い。一方、充実型、中空型のピラミッド形状の無機繊維
系の電波吸収体に関する技術(特公昭64−8480、
特公平1−45237、特開平3−99496)も開示
されている。かかる電波吸収体は、ガラスウール、セラ
ミックウールにカーボン等の誘電損失材料を含浸などの
方法で複合させ、ピラミッド形状に加工したものであっ
て防火性、吸収性能は満足するが複合化工程、加工工程
が複雑で意匠性、価格面で対応できないなどの問題点が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、現状の技術
に対し、安価で、誘電損失材を複合させた素材からなる
電波吸収体で、広帶域の周波数で良好な吸収性能を有
し、且つ、音波吸収性能を有する音響特性をも兼備し、
意匠性にも優れ、更には、電波暗室の壁、天井、床面な
どの施工現場で組み立て取り付けが可能でこれによって
大幅なコストダウンおよび施工性の向上を図るものであ
る。更には、電波吸収体に音響特性を付与したことか
ら、電波暗室と無響室との両方の使用が可能で、使用者
にとって両室を別々に持つ必要もなくメリットが大き
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題は本発明の不燃
性電波吸収体はガラスウール又は脱ショツトロックウー
ルの表面にカーボン微粉末を被着した不燃性のカーボン
含有無機短繊維ボード、あるいは、カーボン微粉末含有
抵抗膜を形成した難燃性〜不燃性の有機質又は無機質繊
維織布、不織布と無機短繊維ボードを単層又は複層に積
層した不燃性のカーボン含有無機短繊維ボードに通気性
不燃性、引裂強度の大きい意匠性の外被材を装着したボ
ードを加工して中空型ピラミッド形状、楔型形状、多角
形状あるいは多波型形状の誘電損失材からなる電波吸収
体であって、あらかじめ折り曲げと接着加工が可能なピ
ラミッド形状、楔型形状、多角形状あるいは多波型形状
に加工した素材を組み立て電波暗室の壁面、天井面、床
面に接着等の手段で簡単に取付られる不燃性電波吸収体
によって解決される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は中空型ピラミッド形状の
誘電損失材料を複合させた不燃性の無機短繊維からなる
電波吸収体である。本発明を構成する電波吸収体は、 (A) 誘電損失材料を複合させた無機短繊維ボードと
その表面に装着させる不燃性、意匠性、引裂強度の大き
い外被材からなるボードを現場組み立て取り付け可能な
形状(ピラミッド形状、楔型形状、多角形状、多波型形
状)に加工した素材。 (B) (A)に記したピラミッド形状、楔型形状、多
角形状、多波型形状の電波吸収体の底部に必要に応じて
装着させる不燃性、軽量、電波的に透明又はフェライト
タイルとインピーダンス整合のとれたボードを加工して
なる台座からなる。 以下各構成素材、部材について詳述する。
【0009】本発明の電波吸収体の(A)に記した素材
は下記の内容を包含する。誘電損失材料を複合させた無
機短繊維ボードに使用される無機短繊維は経済性、耐熱
性の点からガラスウール又は非繊維化粒子(ショット)
を除去したロックウールを挙げることができる。ガラス
ウールは、一般に、SiO2 :65〜70wt%、Al
2 3 :2〜4wt%、B2 3 :2〜4wt%、Ca
O:6〜8wt%、MgO:2〜4wt%、K2 O+N
2 O:14〜16wt%、からなる原料を電気炉で溶
融し、ブローイング法又は有孔高速回転体によるスピニ
ング法(TELプロセス)で繊維化して得られる繊維径
4〜10μmの短繊維を意味する。無機短繊維ボードを
製造する場合、繊維化工程で複数に取り付けられたノズ
ルよりバインダーである水溶性フェノール樹脂を吹き付
け、繊維をマット状に集配綿し、加圧、加熱、硬化して
製造される。この際、水溶性フェノール樹脂に導電性カ
ーボン微粉末を分散させて繊維に吹き付けるかあるいは
カーボン水性分散液をバインダー吹き付けノズルと別系
統のノズルより、バインダーとカーボンを最終ボードに
所望の付着量となる様吹付ける事により乾式プロセスで
カーボン含有の未硬化のガラスウールボードを得ること
ができる。不燃性、電波吸収性能、音波吸収性能の点か
ら、最終的に加熱プレス成型し、組み立て可能な形状に
加工した素材のフェノール樹脂付着量は2〜10wt
%、カーボン濃度は0.5〜20g/l、加工素材のか
さ密度30〜200kg/m3 、厚み5〜20mmの範
囲となる事が好ましい。この範囲から外れると不燃性、
電波吸収性能、音波吸収性能、加工性が満足されなくな
る。
【0010】無機短繊維のもう一つのロックウールは、
一般にSiO2 :35〜50wt%、Al2 3 :11
〜16wt%、CaO:15〜35wt%、MgO:5
〜15wt%、TiO2 :1〜2wt%、FeO:0.
2〜7wt%からなる原料をキュポラ炉、電気炉で溶融
し2〜4個の組合わせの高速回転体からなるスピニング
法で繊維化し、集綿、圧縮梱包して製造される(粒状
綿)。かかる粒状綿を製紙用のパルパーで水に分散、解
繊、切断し、続いてショットを分離除去するクリーナー
装置を経由して本発明の脱ショットロックウールを製造
することが出来る。この脱ショットロックウールにカー
ボン微粉末、フェノール樹脂、アクリル樹脂エマルジョ
ンなどの結合剤、少量の有機繊維、分散助剤、凝集剤を
配合したスラリーを長網式又はロートフォーマー式抄造
機でフェルト状に抄造し未硬化の状態で乾燥してカーボ
ン含有ロックウールフェルトを得ることができる。不燃
性、吸音性、加工性の点から最終的に加熱プレス成型し
組み立て可能な形状に加工した素材の結合剤含有量は2
〜7wt%、カーボン濃度0.5〜20g/lかさ密度
200〜400kg/m3 、厚み5〜20mmの範囲に
入ることが好ましい。この範囲から外れると不燃性、電
波吸収性能、音波吸収性能、加工性が満足されなくな
る。
【0011】上記の未硬化のガラスウールボード又はロ
ックウールフェルトは単層又は複数に積層し、所望のカ
ーボン濃度、かさ密度、厚みにプレスなどの手段で平板
状、多角形状、多波型形状に加熱プレスで硬化して電波
吸収体としてのボードを製造することができる。この
際、未硬化ボードを複数に積層して成型する場合カーボ
ン濃度の異なる未硬化ボード又はフェルトを組み合わせ
ると入力インピーダンス(377Ω)と素材の特性イン
ピーダンスの整合化を計りつつカーボン濃度が低濃度か
ら高濃度(上から下に)へと変化、従ってインピーダン
スを変化させることが可能でより良好な電波吸収性能を
得ることも可能である。更に、未硬化ボード、フェルト
を加熱成型する際、上下面に有機質、無機質の薄手の不
織布を被覆させると、後述の打抜き加工、接着加工、ハ
ンドリング性が向上するので不燃性を損なわない範囲で
不織布を併用することは得策である。
【0012】本発明の(A)に記した構成の無機短繊維
ボードは例えば厚み20mm、かさ密度80kg/m3
のタイプは残響室法による吸音率は125Hzで略90
%、500Hz〜4000Hzで略100%の吸音率を
有し、又JIS A 1321による防火性試験では難
燃一級(建設省告示の不燃グレード)に合格する。
【0013】以上の様にして製造される無機短繊維ボー
ド(1)は例えば比較的大きなピラミッド形状で組み立
て取り付ける場合、図1,2(26インチピラミッド形
状)に示した様な、最終的に中空型26インチピラミッ
ド形状を展開した図(のり代(3)としての耳付)の形
状に折目付で打抜き加工し、現場施工時に容易に組み立
てができる様にする。従って(A)の構成素材は平板状
で出荷できるため、輸送時の積載量と施工現場のスペー
スの確保が可能で輸送費、工費が節減でき、ボードの製
造原価も安価であるが、この面でのコストダウンも出
来、トータルとして大巾なコストダウンが可能となる。
当然のことながら組み立てた後に施工現場に搬入するこ
ともできる。又、12インチ以下の比較的小さなピラミ
ッド形状や、楔型形状では未硬化ボードの加熱プレス成
型硬化時に多角形状、多波型形状に凹凸金型を使用して
最終形状の素材に仕上げることができるのでこの場合は
現場施工は取り付け作業だけで済む。
【0014】本発明の電波吸収体の(A)を構成する不
燃性、意匠性、引裂強度の大きい外被材は無機短繊維ボ
ードに接着などの手段で装着され、これによって電波吸
収体を補強し、不燃性も維持しつつ機械的強度、耐破損
性を高め(従って耐久性も向上)、且つ、明るいカラー
等で着色されたものを使用すれば意匠性も付与される。
かかる外被材はガラス繊維織布又は不織布と難燃〜不燃
性の有機質不織布(例えば不燃紙)又は織布(難燃レー
ヨン織布、レーヨン炭化織布)をラミネート加工した坪
量150g/m2 〜500g/m2 のシート、難燃〜不
燃性の有機繊維織布(アラミド織布、カイノール織
布)、又は該織布と難燃〜不燃性の有機質不織布をラミ
ネート加工した坪量150g/m2 〜500g/m2
シートからなる。外被材(2)に要求される性能は、不
燃性で制限酸素指数(LOI)で30以上、音響特性の
点から通気性を有し、且つ、意匠性及び引裂強度の大き
いことが必要で、これによって前述した様な性能を電波
吸収体に付与することができる。
【0015】本発明の電波吸収体の(B)の構成は無機
短繊維ボードと外被材が一体化した素材(A)からなる
電波吸収体の底部に必要に応じて不燃性、軽量、電波的
に透明又はフェライトタイルとインピーダンス整合のと
れたボードを加工してなる台座を装着したものである。
本発明の(A)の構成の電波吸収体は電波暗室の壁、天
井、床面に必要に応じてフェライトタイルの表面にエポ
キシ樹脂等の接着剤を吸収体の底部の周囲に塗布して貼
り付け配置させるが吸収体の重量が重い比較的大きなピ
ラミッド形状、楔型形状に対しては、軽量なボードを加
工して得た台座(4)を、電波吸収体の組み立て段階
で、電波吸収体の底部に接着などの手段で装着させる。
かかる台座(4)付電波吸収体は、形状保持性も良く底
面全面にわたり取り付け時に接着剤を塗布出来る為、取
り付け後の吸収体の脱落等のトラブルは解消される。更
に、フェライトタイルの特性インピーダンスと整合化し
得る台座であれば、電波吸収性能の向上も期待できる。
この不燃で軽量のボードを加工して台座(4)とする素
材として、かさ密度40〜100kg/m3 のフェノー
ルフォーム、又は、かさ密度40〜200kg/m3
ガラスウールボード、ロックウールボード、かさ密度4
00kg/m3 以下の鉱物質繊維板及び該ボード類に少
量のカーボンを含有させたボードが相当する。前記ボー
ドの厚みは電波吸収体の底部の高さに応じて任意に設定
出来るが、一般に加工性、接着性の点から10mm以上
の厚みが必要である。当然のことながら台座無しのタイ
プの電波吸収体であっても良い。本発明の組み立て後の
製品全体図の1例を図3,4に示した。
【0016】本発明の電波吸収体の構成材料は上述の通
りであるが、本発明の目的を損なわない範囲でのコスト
ダウン、性能向上の為に難燃剤、軽量骨材、フェライト
粉末、カーボンファイバーなどの導電繊維を少量
(A)、(B)の構成素材に配合させることは可能であ
る。
【0017】耐熱性、不燃性であるガラスウールの繊維
化工程、あるいはロックウールの脱ショット・抄造工程
で、カーボン等の誘電損失材を乾式プロセス又は湿式プ
ロセスで容易に複合化出来、且つ、かさ密度400kg
/m3 以下、好ましくは200kg/m3 以下とするこ
とにより、電波吸収性能と音波吸収性能を兼備させ、不
燃性外被材(2)及び台座(4)との組合わせにより電
波吸収体に形状保持性、強度、耐久性、意匠性を付与
し、且つ、不燃性の電波吸収体の施工現場での組み立て
取り付けが可能となる。
【0018】
【実施例】[実施例1]ガラスウール原料を電気炉で溶
融し縦型有孔高速回転体からなる繊維化装置(スピンナ
ー)で製造されるガラスウールに、繊維化装置の周辺に
取り付けた複数のスプレーノズルより水溶性フェノール
樹脂及びカーボン(キャブロック社製:BP−350
0)微粉末水性分散液を吹き付け、集配綿成型して厚み
15mm、かさ密度35kg/m3 、フェノール樹脂付
着量(固形分)6wt%、カーボン濃度1g/l、3g
/l、5g/lの3種類の未硬化のガラスウールマット
を製造した。カーボン濃度1g/lの未硬化のガラスウ
ールマットを3層に積層し、上下に目付20g/m2
接着性の有るポリエステルフェノール系不織布と目付け
120g/m2 のガラスクロスからなる外被材をのせ、
170℃、20分、厚み15mm、かさ密度105kg
/m3 、カーボン濃度3g/lのカーボン含有のガラス
ウールボード(1)を製造し、該ボード(1)を図1に
示した26インチピラミッド形状に折目付き、接着のり
代((3)耳付き)、及び、打抜き加工して組み立て可
能な構成素材(以下C−1という)を製造した。カーボ
ン濃度5g/lの未硬化のガラスウールマットを3層に
積層し、前記と同様の外被材をのせ加熱成型し厚み15
mm、かさ密度105kg/m3 、カーボン濃度15g
/lのカーボン含有のガラスウールボード(1)を製造
し、該ボード(1)を図1に示した26インチピラミッ
ド形状に折目付き、接着のり代((3)耳付き)、及
び、打抜き加工して組み立て可能な構成素材(以下C−
2という)を製造した。又カーボン濃度1g/l、3g
/l、5g/lの未硬化のガラスウールマットを夫々一
枚づつ積層し、前記と同様の外被材をのせ厚み15m
m、かさ密度105kg/m3 、カーボン濃度11.3
g/lのカーボン含有のガラスウールボード(1)を製
造し、該ボード(1)を図1に示した26インチピラミ
ッド形状に折目付き、接着のり代((3)耳付き)、及
び、打抜き加工して組み立て可能な構成素材(以下C−
3という)を製造した。
【0019】[実施例2]実施例1のピラミッド形状
(図1,図3参照)と異なる形状(図2,図4参照:カ
ーボン濃度15g/l C−2相当)の組み立て可能な
構成素材(以下C−4という)を製造した。
【0020】[実施例3]フォーム密度40kg/
3 、厚み25mm、無機質ペーパー面材付の不燃性の
フェノールフォームボード(日東紡績(株)製:ファイ
ヤロックFN−25)を加工し、30×30cmの四周
辺テーパー付きの台座(4)を製作した。
【0021】[実施例4]構成素材A1〜4を組み立
て、底部に実施例3で得た台座(4)を嵌挿し、夫々二
液型エポキシ樹脂で木口及び台座周辺部を貼り合わせ2
6インチの中空型ピラミッド形状の電波吸収体を製作し
た。該電波吸収体の底部に二液型エポキシ樹脂接着剤を
塗布し、厚み4.5mm、Ni−Znのフェライトタイ
ルを敷きつめた壁面に接着固定し現場施工方式で取り付
けた。更に、ゴム系接着剤を電波吸収体の表面に薄くス
プレー塗布し、前記不燃性外被材(2)を装着させ、最
終仕上げ施工をした。係る電波吸収体の単一ピラミッド
あたりの重量は約1.1kgと軽量で、外被材(2)に
よる補強効果も充分あり、且つ、意匠性もあり、明るい
外観良好、強固な形状保持性を有する電波吸収体を施工
することが出来た。
【0022】構成素材A1〜4からなる電波吸収体(C
−1〜C−4)の電波吸収性能、音波吸収性能、防火性
をを測定し表1に示した。
【0023】[測定方法] 電波吸収性能: MHz周波数帯域についてはネットワ
ークアナライザー法で、GHz周波数帯域についてはア
ーチテスト法により測定評価した。 吸音率の測定: JIS A−1405 管内法による
建築材料の垂直入射吸音率の測定法で測定評価した。 防火性の評価: JIS A−1321の基材試験法
(750℃の温度にセット、基材試験の温度800℃以
下で難燃一級(不燃)に合格)により評価した。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば不燃耐熱
性の無機短繊維にカーボン等の誘電損失材を経済的なプ
ロセスで複合化出来、且つ、電波吸収性能に音波吸収性
能、防火性能、形状保持性、強度、耐久性、メンテナン
ス性、意匠性も付与出来、更に、電波暗室が無響室とし
ての兼用も可能となり経済的なメリットが大きい効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による電波吸収体の展開図
【図2】本発明の実施例2による電波吸収体の展開図
【図3】本発明の実施例1による電波吸収体の組立図
【図4】本発明の実施例2による電波吸収体の組立図
【符号の説明】
1:カーボン含有無機短繊維ボード 2:外被材 3:のり代 4:台座

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機短繊維の表面にカーボン微粉末を被
    着した不燃性のカーボン含有無機短繊維ボード、あるい
    は、カーボン微粉末含有抵抗膜を形成した難燃性〜不燃
    性の有機質又は無機質繊維織布、不織布と無機短繊維ボ
    ードを単層又は複層に積層した不燃性のカーボン含有無
    機短繊維ボードに通気性、不燃性、引裂強度の大きい意
    匠性の外被材を装着したボードを加工して中空型ピラミ
    ッド形状、楔型形状、多角形状あるいは多波型形状の誘
    電損失材からなる電波吸収体であって、あらかじめ折り
    曲げと接着加工が可能なピラミッド形状、楔型形状、多
    角形状あるいは多波型形状の展開図に打ち抜き加工した
    ボードを電波暗室の施工現場又はあらかじめ、中空型ピ
    ラミッド形状、楔型形状、多角形状あるいは多波型形状
    に組み立て、壁面、天井面、床面に接着等の手段で取付
    けることを特徴とする現場簡易施工型の不燃性電波吸収
    体。
  2. 【請求項2】 カーボン含有無機短繊維ボードを構成す
    る無機短繊維がガラスウール、脱ショットロックウール
    である請求項1記載の不燃性電波吸収体。
  3. 【請求項3】 カーボン含有無機短繊維ボードが、かさ
    密度30〜200kg/m3 、厚み5〜20mm、カー
    ボン濃度0.5〜20g/lであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の不燃性電波吸収体。
  4. 【請求項4】 外被材がガラス繊維織布、ガラス繊維不
    織布、ガラス繊維織布又はガラス繊維不織布と難燃〜不
    燃性の有機繊維織布・不織布をラミネート加工したシー
    ト、難燃〜不燃性の有機繊維織布・不織布で構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜3記載の不燃性電波吸
    収体。
  5. 【請求項5】電波吸収体の底部に、フェライトタイルと
    のインピーダンスの整合化し得る不燃性の軽量ボードか
    らなる台座を接着等の手段で挿着させたことを特徴とす
    る請求項1乃至4記載の不燃性電波吸収体。
  6. 【請求項6】電波吸収体をフェライトタイルと併用する
    場合、接着の手段でフェライトタイルの表面に配置させ
    ることを特徴とする請求項1乃至5記載の不燃性電波吸
    収体。
JP10233469A 1998-08-06 1998-08-06 不燃性電波吸収体 Pending JP2000059067A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002176286A (ja) * 2000-12-06 2002-06-21 Tdk Corp 不燃性電波吸収シート及び不燃性電波吸収三次元構造体
CN109353100A (zh) * 2018-09-28 2019-02-19 南京波平电子科技有限公司 难燃型宽频带高功率复合吸波材料

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