JP2001072223A - クランクシャフトの搬送・位相決め装置 - Google Patents

クランクシャフトの搬送・位相決め装置

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JP2001072223A JP24941699A JP24941699A JP2001072223A JP 2001072223 A JP2001072223 A JP 2001072223A JP 24941699 A JP24941699 A JP 24941699A JP 24941699 A JP24941699 A JP 24941699A JP 2001072223 A JP2001072223 A JP 2001072223A
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秀行 川鍋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波誘導加熱コイルの直下位置でのピン部
の位相決めを行なわずに済み、ひいては熱処理(焼入処
理等)のサイクルタイムの短縮を図ることができるクラ
ンクシャフトの搬送・位相決め装置を提供する。 【解決手段】 ジャーナル部支持用のV字ブロック11
〜13がそれぞれ固定された固定ビーム14と、ジャー
ナル部支持用のV字ブロック21〜24がそれぞれ固定
された可動ビーム25と、可動ビーム25の昇降機構5
0及び前後進機構30から成る搬送機構と、クランクシ
ャフト70の搬送方向において固定ビーム14のV字ブ
ロック12と同位置に配置されかつ任意の同位相のピン
部と同間隔をもって互いに対向するピン部支持用のV字
ブロック61と、V字ブロック61を上下方向に昇降さ
せる昇降機構60aと、クランクシャフト70の回転軸
心の直下位置に位相決めされたピン部1Pを保持するU
字ブロック27とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランクシャフト
のピン部を焼入等の熱処理を行なう際にクランクシャフ
トを所定経路に沿って搬送しながら前記ピン部の位相決
めをするようにしたクランクシャフトの搬送・位相決め
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5及び図6は、従来のクランクシャフ
トの搬送・位相決め装置を示すものであって、この装置
は、直列4気筒クランクシャフト70のピン部1P,2
P,3P,4P(図7参照)を焼入する工程においてこ
のクランクシャフト70を所定の経路に沿って搬送する
と共に、高周波誘導加熱コイルの直下位置に搬送された
クランクシャフト70を前記直下位置で位相決めして高
周波誘導加熱を施行するのに従来より用いられているも
のである。
【0003】この従来のクランクシャフト搬送・位相決
め装置は、図5及び図6に示すように、一対の固定ビー
ム14と、枠体20の一部を構成する一対の可動ビーム
25とを備えている。そして、一対の固定ビーム14に
は、その長手方向において間隔M及び2Mを隔てた3箇
所にV字状凹部を有するV字ブロック11,12,13
が固定され、上下動ビーム41に沿ってスライド可能に
配設された可動ビーム25上には、その長手方向におい
て等間隔Mを隔ててV字状凹部を有するV字ブロック2
1,22,23,24が固定されている(図6参照)。
【0004】固定ビーム14は、ベースB上に立設され
たスタンド16を介して水平状に支持されており、可動
ビーム25は、昇降機構50(図6参照)及び前後進機
構30(図5参照)により図6においてa→b→c→d
の方向に順次に循環作動されるように構成されている。
例えば、図7に示すような4気筒のクランクシャフト7
0を搬送する場合には、図7で示す如く各クランクシャ
フト70の左右両端のジャーナル部1J,5Jが固定ビ
ーム14上のV字ブロック11〜13のV字状凹部11
a〜13aでそれぞれ支持され(図8参照)、かつ、各
クランクシャフト70のジャーナル部(前記ジャーナル
部1J,5Jに隣接するジャーナル部)2J,4Jが可
動ビーム25上のV字ブロック21〜24のV字状凹部
21a〜24aでそれぞれ支持され、この支持状態の下
で、図6において符号a→b→c→dで示される循環経
路に沿った搬送動作にて、焼入処理すべきクランクシャ
フト70が順次に搬入位置から高周波誘導加熱コイル7
1の直下位置(加熱位置)を経由して搬送されるように
なっている。
【0005】高周波加熱コイル71の直下位置に搬送さ
れたクランクシャフト70は、図9に示す如く、可動ビ
ーム25の上昇位置においてその両端の回転軸の端面
に、センタ81,91がそれぞれ係着された図外の前後
進機構にてスピンドルユニット80,90が作動される
のに応じてクランクシャフト70がセンタリングされて
チャック92にてチャッキングされるように構成されて
いる。なお、上述のスピンドルユニット90は、図外の
モータ(クランクシャフト回転駆動用モータ)にて回転
駆動されるように構成されると共に、回転角度検出用エ
ンコーダ(図示せず)が備えられている。
【0006】また、クランクシャフト70が上述の如く
センタリングされてチャッキングされた後には、可動ビ
ーム25が図6のa→b→c→dの移動動作によって原
位置に再び戻される一方、スピンドルユニット90が図
外のクランクシャフト回転駆動用モータによって回転駆
動されるのに伴い、チャッキングされたクランクシャフ
ト70がその軸線を中心に回転駆動されるように構成さ
れている。
【0007】そして、クランクシャフト70のピン部1
P〜4Pが高周波誘導加熱コイル71の直下にそれぞれ
対応配置された後に、ピン部位相検出用レバー101が
上昇され始めるようになっている(図10参照)。な
お、このピン部位相検出用レバー101の上昇前におい
ては、このレバー101は、クランクシャフト70の回
転に伴って高周波誘導加熱加熱コイル71が追従移動し
てもこのコイル71に干渉しない範囲(コイル動作範囲
外)に待期している。また、上述のピン部位相検出用レ
バー101は、図10に示すように、その一端がピン部
1Pに接触しているか或いは非接触の状態であるかにつ
いて、その他端の側に配置された無接触型のスイッチ1
02によって検出できる構造となっている。かくして、
このピン部位相検出用レバー101により、ピン部1P
とレバー101とが互いに接触した状態から非接触の状
態になる位相角度、或いは、ピン部1Pが前記レバー1
01に対して非接触の状態からこれらが互いに接触する
位相角度を検知する機能を有している。また、クランク
シャフト70の回転は、この機構により検出されたピン
部の角度から予め設定してある位相角度だけエンコーダ
パルスに基づいて回転され、ピン部がクランクシャフト
の回転軸心の直下に配置された位置で回転停止されるよ
うになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き従来のクランクシャフトの搬送・位相決め装置で
は、次のような問題点がある。すなわち、クランクシャ
フト70が高周波誘導加熱コイル71の直下位置まで搬
送されてきた時点でピン部1P〜4Pの位相決めを行な
うようにすると、この位置でのクランクシャフト70の
滞留時間が長くなり、装置全体としてのサイクルタイム
(クランクシャフト70が投入されてから焼入処理され
て次工程に搬出されるまでの所要時間)が長くなってし
まうという不具合がある。近年においては、ユーザーの
希望が年々厳しくなっており、短時間で同一物を大量生
産する傾向の中で、できるだけサイクルタイムを短縮す
ることが望まれているのが実状であり、上述のような従
来の装置では、このようなユーザーの要望に応えること
ができないという問題点がある。
【0009】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたものであって、その目的は、ピン部加熱用
の高周波誘導加熱コイルの直下位置にクランクシャフト
が搬送される途中でクランクシャフトのピン部の位相決
めを行なうことができて、高周波誘導加熱コイルの直下
位置でのピン部の位相決めを行なわずに済み、ひいては
熱処理(焼入処理等)のサイクルタイムの短縮を図るこ
とができるクランクシャフトの搬送・位相決め装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、回転軸と同軸のジャーナル部、及
び、このジャーナル部から偏心した位置に同位相と18
0゜との位相間隔をもって配設されたピン部を有するク
ランクシャフトを、前記回転軸を水平に保ちながら前記
回転軸に対して直角でかつ水平の方向に搬送すると共
に、前記ピン部の位相の位相決めを行なうようにしたク
ランクシャフトの搬送・位相決め装置において、(a)
間隔M及び間隔2Mを隔てた3箇所に一対のジャーナ
ル部支持用のV字ブロックがそれぞれ固定された固定ビ
ームと、(b) 前記固定ビームに対して平行に配置さ
れ、かつ、等間隔Mを隔てた4箇所に一対のジャーナル
部支持用のV字ブロックがそれぞれ固定された可動ビー
ムと、(c) 前記可動ビームを上下方向に昇降させる
昇降機構、及び、前記可動ビームを水平方向に前後進さ
せる前後進機構とから成る搬送機構と、(d) クラン
クシャフトの搬送方向において前記固定ビームの第2番
目のV字ブロックと同位置に配置され、かつ、任意の同
位相のピン部と同間隔をもって互いに対向するようにプ
レート上に固定されたピン部支持用の一対のV字ブロッ
クと、(e) 前記プレート上の一対のV字ブロックを
前記プレートと共に上下方向に昇降させる昇降機構と、
(f) 前記可動ビーム上の第2番目の一対のV字ブロ
ックと平行に配置され、かつ、クランクシャフトの回転
軸心の直下位置に位相決めされたピン部を保持するU字
ブロックと、をそれぞれ具備するようにしている。ま
た、本発明では、前記固定ビームの第2番目の一対のV
字ブロックが有するV字状凹部の切欠幅Wを、ジャーナ
ル部軸心に対するピン部軸心の偏心距離をL、任意の正
の値をAとすると、W≧2L+Aとなるように設定して
いる。また、本発明では、前記固定ビームの第1番目と
第2番目のV字ブロック間の任意の位置において、前記
可動ビームが上昇位置で前進中に前記プレート上のV字
ブロックに対応しないクランクシャフトのピン部に当接
して当該ピン部を上死点以外の位置に移動させるべく前
記クランクシャフトを回転させるための手段を備えるよ
うにしている。また、本発明では、前記手段を、前記ク
ランクシャフトの回転軸と同方向に揺動可能で、かつ、
転動自在に支持された円盤にて構成している。また、本
発明では、前記クランクシャフトの搬送途中で位相決め
されたピン部を、その位相を保持しつつ、高周波誘導加
熱コイルの直下位置に搬送するようにしている。
【0011】本発明の好ましい実施形態においては、ク
ランクシャフト搬送・位相決め装置の固定ビーム上の第
1番目の一対のV字ブロック上に、クランクシャフトの
ジャーナル部が載置されてクランクシャフトの回転軸心
が水平に配置される。そして、このクランクシャフトは
上下動ビームの昇降機構と、可動ビームの前後進機構と
により、上昇、前進、下降、後退が順次に繰り返され、
可動ビームのV字ブロックによって、1ピッチ(間隔
M)づつ順次に搬送されて高周波誘導加熱コイルの直下
位置まで搬送される。
【0012】固定ビームの第2番目のV字ブロックが配
置されている位置にクランクシャフトが搬送されると、
このクランクシャフトはクランクシャフトの同位相の一
対のピン部の下方に待期しいているピン部位相決め(位
相決め)用のV字ブロック(W≧2L+Aによって規定
される切欠幅WのV字状凹部を有する)によってピン部
を支持されながら、一対のV字ブロックの固定されたプ
レートの昇降機構によって上昇される。上昇途中のクラ
ンクシャフトは、これに作用する重力により、前記一対
のV字ブロック上に支持されたピン部を中心に、支持さ
れていないピン部が下死点に位置するまで回転し、その
位置で停止される。
【0013】しかる後、クランクシャフトは、プレート
の昇降機構によって下降され、再び固定ビームの第2番
目の一対のV字ブロック上に載置されるピン部の位相決
めが完了される。なお、この場合、上述の一対のV字ブ
ロックにて支持されるピン部の位相が下死点の位相とな
るような姿勢で固定ビームの第2番目の一対のV字ブロ
ック上にクランクシャフトが載置されて搬送されると、
他のピン部を支持されて上昇される際にクランクシャフ
ト全体の重量バランスがとれて、支持されたピン部を中
心にクランクシャフトが回転しない事態を生じる可能性
があるので、固定ビームの第1番目の一対のV字ブロッ
クから第2番目の一対のV字ブロックに搬送される途中
で、ピン部位相決め用のV字ブロックで支持されないピ
ン部が上死点を中心としたθの位相の時、このピン部に
干渉(当接)して、ピン部の位相を上死点を中心とした
θ以外の位相に変更させる円盤を設けることによって、
クランクシャフトの姿勢(ピン部の位相)が強制的に変
更される。
【0014】このようにして、ピン部の位相が決められ
たクランクシャフトは、可動ビームが上昇する際に、可
動ビームに取付けられたピン部に跨ってピン部の位相を
保持するU字ブロックによって、下死点にあるピン部の
位相を保持されながら、固定ビームの第2番目のV字ブ
ロックから次のピッチ位置、すなわち、高周波誘導加熱
コイルの直下位置まで搬送される。
【0015】また、本発明の好ましい実施形態において
は、前記固定ビーム上のV字ブロックに載置されたクラ
ンクシャフトに干渉しない高さ位置から、クランクシャ
フトを支持したときに、クランクシャフトのジャーナル
部が前記固定ビームのV字ブロックに干渉しない高さ位
置まで昇降する昇降機構とを備えている。
【0016】また、本発明の好ましい実施形態において
は、前記固定ビームの第1番目と第2番目の間の任意の
位置において、可動ビームが上昇かつ前進中に前記プレ
ート上のV字ブロックと同間隔でないクランクシャフト
のピン部が上死点を中心とした角度θ以内の位相で搬送
された時に、このピン部に当たり、ピン部の位相を上死
点を中心とした角度θ以上の位相となるようにクランク
シャフトを回転させつつ、それ自身クランクシャフトの
回転軸と同方向に回転可能な機能を持つ円盤と、この円
盤を支持するための、クランクシャフトの回転軸と同方
向に揺動可能なアームとを備えている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図1〜図4を参照して説明する。なお、図1〜図4に
おいて、図5〜図10と同様の部分には同一の符号を付
して重複する説明を省略する。
【0018】図1及び図2は、本発明の一実施形態に係
るクランクシャフトの搬送・位相決め装置を示すもので
ある。本装置は、図1及び図2に示すように、一対の固
定ビーム14と、一対の上下動ビーム41と、これらの
上下動ビーム41に取り付けられた二対のローラ42に
よって上下動ビーム41上に前後進可能に配設された可
動ビーム25と、上下動ビーム41を昇降する昇降機構
50と、可動ビーム25を前後進する前後進機構30と
をそれぞれ備えている。なお、上述の一対の上下動ビー
ム41は、連結板43で連結されて枠体40を構成し、
一対の可動ビーム25も連結板26で連結されて枠体2
0を構成している。
【0019】一対の固定ビーム14上には、クランクシ
ャフト70の左右両端側のジャーナル部1J及び5J
(図3参照)を支持するためのV字ブロック11〜13
が図2に示す如く搬送方向に沿って間隔M及び2Mを隔
てた位置に固定されている。また、一対の可動ビーム2
5は、一対の固定ビーム14の内側に配置されており、
一対の可動ビーム25には、クランクシャフト70のジ
ャーナル部1J,5Jを支持するためのV字ブロック2
1〜24がクランクシャフト70の回転中心70a方向
において対向する位置であって、かつ、搬送方向におい
て等間隔M(固定ビーム14上のV字ブロック11と1
2との間隔Mに相当)を隔てた位置に固定されている。
一対の固定ビーム14上の第2番目のV字ブロック12
のV字状凹部12aの切欠幅W1は、クランクシャフト
70の回転中心70aに対するピン部の最大偏心量L
(図4参照)の2倍以上に設定されている。
【0020】ここで、本実施形態における上下動ビーム
41の昇降機構50について説明すると、次の通りであ
る。すなわち、この上下動ビーム41は、二対の揺動ア
ーム51の上端に回転自在に取付けられて水平に支持さ
れている。そして、二対の揺動アーム51の下端は、ベ
ースB上の軸受け53に回転自在に支持されている揺動
軸56にそれぞれ位相角が互いに等しい状態で取付けら
れている。さらに、前記揺動軸56には、別の揺動アー
ム52の下端がそれぞれ固定されており、この揺動アー
ム52の上端には、上下動ビーム昇降用シリンダ54の
作動ロッド54aが相対的に回転自在に連結されてい
る。また、上下動ビーム昇降用シリンダ54は、揺動ア
ーム52の揺動動作に追従し得るように、ベースB上に
固定された昇降シリンダ支持用スタンド55に回転可能
な状態で保持されている。
【0021】次に、本実施形態における可動ビーム25
の前後進機構30について説明する。まず、図1及び図
2に示すように、可動ビーム25には、アーム31を介
して、可動ビーム前後進用シリンダ32の作動ロッド3
2aが上下動ビーム41の昇降動作に追従し得るように
相対的に回転自在に連結されている。また、可動ビーム
前後進用シリンダ32は、上下動ビーム41の昇降動作
に追従し得るように、ベースBに固定されたスタンド3
3に回転自在に保持されている。
【0022】さらに、本実施形態のクランクシャフト搬
送・位相決め装置においては、図1〜図4に示す如く、
ピン部位相保持用のU字ブロック27が設けられてい
る。具体的には、このU字ブロック27は、図4に明示
するように、ピン部1Pの外径寸法よりも幅がIだけ広
いU字状の凹部27aを上端に有する部材であって、ク
ランクシャフト搬送・位相決め装置の可動ビーム25に
スペーサ28を介して取付けられている。なお、上述の
I寸法は、0.1〜0.5mm程度が望ましい。
【0023】しかして、U字ブロック27は、可動ビー
ム25上のV字ブロック22にピン部1Pが真下を向く
姿勢でクランクシャフト70が対応配置された際に、図
1及び2に示すように、ピン部1Pの部分にU字ブロッ
ク27のU字状凹部27aが跨る高さ位置に配置され、
かつ、可動ビーム25が下降されて下降位置に配置され
た時に、固定ビーム14のV字ブロック12のV字状凹
部12a上に載置されたクランクシャフト70のピン部
1PにU字ブロック27の上端が干渉しない隙間Jを持
つ高さ位置に配置されている。
【0024】上述のU字ブロック27は、クランクシャ
フト搬送・位相決め機構1のピン部位相決め位置におい
て固定ビーム14のV字ブロック22のV字状凹部22
a上にクランクシャフト70が載置された際に、クラン
クシャフト70の回転中心70a方向のピン部1Pの位
置と同位置となるようにスペーサ28を介して固定され
ている。なお、このU字ブロック27の取付位置は、他
のピン部4Pと同じ位置であっても良い。
【0025】次に、本実施形態におけるピン部位相決め
機構60について説明する。本実施例のピン部位相決め
機構60は、図3及び図4に示すように、クランクシャ
フト70の同位相のピン部2P,3Pを支持するために
所定間隔をもって配設された一対のV字ブロック61が
上面に固定されたプレート62と、これら一対のプレー
ト61を昇降移動するための昇降機構60aとを備えて
いる。また、前記V字ブロック61のV字状凹部61の
幅W2は、クランクシャフト70の回転軸心70aに対
するピン部1Pの偏心距離Lに対しW2≧2L+A(但
し、Aは任意の正数)となるように設定されている。さ
らに、前記V字ブロック61の高さH(図4参照)は、
このV字ブロック61のV字状凹部61a上にクランク
シャフト70のピン部2P,3Pが載置された状態の下
でこれらのピン部2P,3Pを中心にクランクシャフト
70が回転される際に、クランクシャフト70のウェイ
ト部70b(図3参照)等が前記プレート62に干渉し
ないような高さに設定されている。
【0026】また、上述のプレートの昇降機構60a
は、プレート昇降用シリンダ66と、ガイドシャフト6
3と、このガイドシャフト63用の軸受け64とを備え
ており、スタンド65に固定された、プレート昇降用シ
リンダ66のロッド66aはプレート下面に連結されて
いる。ガイドシャフト63は、ベースB上に固定された
スタンド65に取り付けられた軸受け64によって支持
されると共に、その上端がプレート62の下面に連結さ
れている。これにより、プレート62が水平の姿勢を保
ちながら、プレート62の上下動の動作がガイドされて
いる。
【0027】さらに、このピン部位相決め機構60は、
図2に示すように、クランクシャフト搬送・位相決め装
置の上方に円盤67が配設されている。この円盤67
は、クランクシャフト70の回転軸心70a方向におい
てピン部1Pと同位置に配置されると共に、可動ビーム
25上のV字ブロック21〜24にてクランクシャフト
70が上昇される際に、円盤67の最下部と、真上を向
いたピン部1Pの最上部との間に距離Dが存在するよう
に配置されている。
【0028】そして、上述の円盤67は、図外のスタン
ドに図2の矢印F方向に回転自在に取付けられたアーム
68によって、図2の矢印E方向に回転自在に支持され
ている。また、円盤67の高さは、アーム68の回転軸
68aの付近に配設されたストッパーボルト69にて、
既述の配設位置より下方に移動しないように保持されて
いる。なお、この円盤67の配設箇所は、クランクシャ
フト70のピン部4Pと同じ位置であっても良い。
【0029】次に、本実施形態に係るクランクシャフト
の搬送・位相決め装置の動作について説明すると、以下
の通りである。なお、この場合、焼入処理(高周波誘導
加熱処理等)のために搬送して位相決めするためのワー
ク(被処理体)は、直列4気筒クランクシャフト70で
ある。
【0030】まず、クランクシャフト投入位置に配置さ
れている固定ビーム14上の一対のV字ブロック11の
V字状凹部11aにクランクシャフト70のジャーナル
部1J及び5Jがそれぞれ跨る姿勢で載置され、その後
に、上下動ビーム昇降用シリンダ54のヘッド側ポート
54bに圧力Pが供給される。これに伴い、前記シリン
ダ54内より作動ロッド54aが押し出されて揺動アー
ム51が揺動軸56を中心に回動され、これに応じて上
下動ビーム41が上昇移動される。そして、この上下動
ビーム41と一緒に可動ビーム25が上昇移動される。
この上昇移動の際に、クランクシャフト70は、上昇移
動される可動ビーム25のV字ブロック21にてそのジ
ャーナル部1J,5Jがそれぞれ支持された状態のまま
前記揺動アーム51の揺動角度に相応する距離だけ上昇
される(図2において矢印aで示す搬送工程)。
【0031】このようにしてクランクシャフト70が上
昇されると、可動ビーム前後進用シリンダ32のヘッド
側ポート32bに圧力Pが供給されてこのシリンダ32
内より作動ロッド32aが押し出され、アーム31を介
して可動ビーム25が前進移動される。これに伴い、ク
ランクシャフト70が固定ビーム14上の第2番目のV
字ブロック12の真上位置まで搬送される(図2におい
て矢印bで示す搬送工程)。
【0032】クランクシャフト70の搬送中に、そのピ
ン部1Pがクランクシャフト70の回転中心70aに直
交する垂直線に対して図2に示す所定範囲の角度(前記
垂直線を中心とする角度θの範囲内の位相)を維持して
いた場合には、ピン部1Pが円盤67に当たり、可動ビ
ーム25のV字ブロック21のV字状凹部21a上でク
ランクシャフト70の回転中心70aを中心にピン部1
Pが回転され、前記角度θ以上の位相に角度修正され
る。この時、円盤67は、それ自身もピン部1Pによっ
て回転されるため、円盤67の円周の同じ位置に何度も
ピン部1Pが当たって円周上の1ヶ所が著しく摩耗する
のが防止される。また、円盤67が取付けられているア
ーム68は図1の矢印Fの方向に回転自在となっている
ため、仮にピン部1Pと円盤67との間に互いに押し合
う力が発生しても、その力はアーム68の回動により吸
収(開放)される。
【0033】これに引き続き、上下動ビーム昇降用シリ
ンダ54の圧力Pがヘッド側ポート54bからロッド側
ポート54cに図外の切換器によって切り換えられ、可
動ビーム25が下降移動されるにの伴って、クランクシ
ャフト70が下降されてそのジャーナル部1J,5Jが
固定ビーム14上の第2番目の一対のV字ブロック12
のV字状凹部12a上に載置される(図2において矢印
cで示す搬送工程)。そして、クランクシャフト70の
下降移動が終了すると、可動ビーム前後進用シリンダ3
2の圧力Pがヘッド側ポート32bからロッド側ポート
32cに図外の切換器によって切り換えられ、これに伴
って可動ビーム25が後退されて原位置に戻される(図
2において矢印dで示す搬送工程)。
【0034】しかる後に、ピン部位相決め機構60のプ
レート昇降用シリンダ66のヘッド側に圧力Pが供給さ
れてこのシリンダ66内より作動ロッド66aが押し出
され、プレート62上の一対のV字ブロック61が上昇
移動される。これに伴い、固定ビーム14上の第2番目
のV字ブロック12に載置されたクランクシャフト70
のピン部2P,3Pが前記一対のV字ブロック61にて
支持され、この状態でクランクシャフト70が上昇移動
される。
【0035】なお、既述のように、クランクシャフト7
0のピン部2P,3Pを支持する一対のV字ブロック6
1は、その上面のV字状凹部61aの幅(上昇面の切欠
き幅)W2が、クランクシャフト70の回転中心70a
に対するピン部2P,3Pの偏心距離Lに対し、W2≧
2L+Aの広さに設定されているので、クランクシャフ
ト70のピン部2P,3Pの位相がいづれの状態であっ
ても、ピン部2P,3Pを下方からすくい上げることが
できる。
【0036】ピン部2P,3Pを支持された状態でV字
ブロック61にて上昇移動されるクランクシャフト70
は、上昇移動中に、クランクシャフト70自身に作用す
る重力によって、ピン部2P,3Pの軸心を中心に、ピ
ン部1P,4Pがほぼ下死点に位置するまで自転するこ
とにより、ピン部1P〜4Pの位相が決められる。すな
わち、各ピン部1P〜4Pの軸心がクランクシャフト7
0の回転軸心に直角な垂直線上において交差するように
位相決めされ、ひいてはピン部1P,4Pがほぼ下死点
に、そしてその他のピン部2P,3Pが上死点に位相決
めされる。なお、固定ビーム14上の第2番目のV字ブ
ロック12の上端面のV字状凹部12aの幅(切欠幅)
W1は、ピン部位相決め機構60のV字ブロック61に
てピン部2P,3Pが支持された状態で上昇移動される
際にこれらのピン部2P,4Pを中心にクランクシャフ
ト70が回転しても、ジャーナル部1J,5Jが固定ビ
ーム14上のV字ブロック12のV字状凹部12aから
外れないW1≧2L+Gの広さを持っているので(図4
参照)、固定ビーム14上のV字ブロック12からクラ
ンクシャフト70が落下することはない。
【0037】次いで、V字ブロック61が所定の上昇端
まで上昇移動された後に、プレート昇降用シリンダ66
の圧力Pがヘッド側ポート66bからロッド側ポート6
6cに図外の切換器によって切り換えられ、作動ロッド
66aがシリンダ内に引き戻される。これに伴って、一
対のV字ブロック61が下降移動され、クランクシャフ
ト70のピン部1P,4Pがほぼ下死点に、その他のピ
ン部2P,3Pが上死点にそれぞれ配置される位相をも
って、クランクシャフト70のジャーナル部1J,5J
が固定ビーム14の第2番目のV字ブロック12のV字
状凹部12a上に再び載置される。
【0038】このようにして固定ビーム14上の第2番
目のV字ブロック12上にピン部1P〜4pの位相がそ
れぞれ定められて載置されたクランクシャフト70は、
可動ビーム25の第2番目のV字ブロック22によっ
て、ジャーナル部1J,5Jが支持された状態で再び上
昇移動される。この時、可動ビーム25上に固定された
U字ブロック27も、クランクシャフト70のピン部1
Pに下方側から跨るように上昇移動され、ほぼ下死点に
位置するピン部1PがU字ブロック27のU字状凹部2
7a内に納められる。これに伴い、前記ピン部1Pがそ
の際の位相を維持された状態となされて(ひいては、そ
の他のピン部2P,3P,4Pも同様)、クランクシャ
フト70の回転中心70aを中心とする公転動作が阻止
される。
【0039】次に、クランクシャフト70は、可動ビー
ム25の前進動作によって、更に1ピッチだけ先のピン
部高周波誘導加熱・冷却処理位置まで各ピン部1P〜4
Pの位相が保持された姿勢のまま搬送され、ピン部高周
波誘導加熱及び冷却工程で使用される図外の一対のスピ
ンドルユニットのセンターとチャックとによって支持さ
れる。その後、可動ビーム25のみが、下降されてから
後退移動されて原位置に戻される。図外のスピンドルユ
ニットにて支持されたクランクシャフト70の各ピン部
1P〜4Pには、上方で待期している高周波誘導加熱コ
イル71が下降されて対応配置される。しかる後に、ク
ランクシャフト70が図外のスピンドルユニットによっ
てその回転中心70aを中心に回転駆動されると、ピン
部1P〜4Pの公転動作に対応して高周波誘導加熱コイ
ル71が追従移動される。
【0040】そして、このクランクシャフト70の回転
駆動の開始に同期して高周波誘導加熱コイル71に高周
波電流が一定時間にわたり通電され、クランクシャフト
70の各ピン部1P〜4Pが所要の焼入温度にまで高周
波誘導加熱される。次いで、高周波誘導加熱コイル71
の下部に配設された一対のジャケット(図示せず)から
焼入冷却水が一定時間にわたり噴射される。これによ
り、各ピン部1P〜4Pが一定温度以下に急速に冷却さ
れ、各ピン部1P〜4Pの周面に焼入硬化層が形成され
る。かくして、以上の如き一連の自動連続操作により焼
入処理工程が終了される。
【0041】このような構成のクランクシャフトの搬送
・位相決め装置によれば、投入されたクランクシャフト
70を高周波誘導加熱コイル71の直下位置まで可動ビ
ーム25のa→b→c→dの移動経路に沿って搬送する
途中で、ピン部1P〜4Pの位相を、ピン部位相決め機
構60の円盤67とV字ブロック61の昇降動作によっ
て、順次に、粗決め、正決めすることができる。従っ
て、次の高周波誘導加熱工程において、位相決め完了状
態のピン部1P〜4Pを高周波誘導加熱コイル71の直
下に正しく対応配置して焼入加熱を行なうことができ、
ひいては一連の焼入工程を自動連続操作にて能率良くし
かも良好な操作性をもって施行することが可能となる。
【0042】以上、本発明の一実施形態につき述べた
が、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、円盤67をピン部1Pに対応して配
設する必要は必ずしもなく、他のピン部2P,3P,4
Pの何れか1つに対応して配置しても良い。また、本発
明は、4気筒のクランクシャフト70を搬送・位相決め
する装置に限らず、一対づつの同位相のピン部を有して
いるクランクシャフトであれば4気筒以外の多気筒のク
ランクシャフトにも適用可能である。また、本発明は、
ピン部の高周波焼入装置に限らず、高周波焼戻装置や高
周波焼鈍装置等にも適用可能であり、さらにクランクシ
ャフトのピン部の位相決めを前もって必要とする工作機
械等にも適用可能である。
【0043】
【発明の効果】以上の如く、本発明に係るクランクシャ
フトの搬送・位相決め装置によれば、投入されたクラン
クシャフトのピン部の位相の如何に拘わらず、その搬送
途中で、高周波誘導加熱コイルを各ピン部に対応配置す
るのに適した位相、すなわち、各ピン部がクランクシャ
フトの回転軸心を通る垂直線上に配置されるような位相
に設定することができるので、高周波誘導加熱位置にお
いてピン部の位相決めを行なう必要がなくなる。従っ
て、高周波誘導加熱工程でのクランクシャフトの滞留時
間を短縮することができ、ひいては装置のサイクルタイ
ムを短縮できる。しかも、本発明の装置を高周波焼入装
置等に用いるようにすれば、全工程の自動連続化が可能
で操作性及び処理効率の極めて良好な実用性に高い装置
を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るクランクシャフトの
搬送・位相決め装置を示す平面図である。
【図2】上述のクランクシャフトの搬送・位相決め装置
の側面図である。
【図3】クランクシャフトがピン部位相決め機構に搬送
された際の状態を示す正面図である。
【図4】クランクシャフトがピン部位相決め機構に搬送
された際の状態を示す側面図である。
【図5】従来のクランクシャフトの搬送・位相決め装置
を示す平面図である。
【図6】従来のクランクシャフトの搬送・位相決め装置
を示す側面図である。
【図7】固定ビームの第1番目のV字ブロック上にクラ
ンクシャフトのジャーナル部が支持された状態を示す正
面図である。
【図8】固定ビームの第2番目のV字ブロック上にクラ
ンクシャフトのジャーナル部が支持された状態を示す正
面図である。
【図9】クランクシャフトをチャッキングした状態を示
す正面図である。
【図10】図9におけるX−X線矢視図である。
【符号の説明】
1P〜4P ピン部 1J〜5J ジャーナル部 11〜13 固定ビーム上のV字ブロック 14 固定ビーム 21〜24 可動ビーム上のV字ブロック 25 可動ビーム 27 U字ブロック 30 可動ビームの前後進機構 50 可動ビームの昇降機構 60 ピン部位相決め機構 60a 昇降機構 61 V字ブロック 67 円盤 70 クランクシャフト 71 高周波誘導加熱コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時枝 誠 神奈川県愛甲郡愛川町春日台4−1−1 電気興業中津寮内 Fターム(参考) 3F036 BA01 CA04 CB02 CB08 CB19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と同軸のジャーナル部、及び、こ
    のジャーナル部から偏心した位置に同位相と180゜と
    の位相間隔をもって配設されたピン部を有するクランク
    シャフトを、前記回転軸を水平に保ちながら前記回転軸
    に対して直角でかつ水平の方向に搬送すると共に、前記
    ピン部の位相の位相決めを行なうようにしたクランクシ
    ャフトの搬送・位相決め装置において、(a) 間隔M
    及び間隔2Mを隔てた3箇所に一対のジャーナル部支持
    用のV字ブロックがそれぞれ固定された固定ビームと、
    (b) 前記固定ビームに対して平行に配置され、か
    つ、等間隔Mを隔てた4箇所に一対のジャーナル部支持
    用のV字ブロックがそれぞれ固定された可動ビームと、
    (c) 前記可動ビームを上下方向に昇降させる昇降機
    構、及び、前記可動ビームを水平方向に前後進させる前
    後進機構とから成る搬送機構と、(d) クランクシャ
    フトの搬送方向において前記固定ビームの第2番目のV
    字ブロックと同位置に配置され、かつ、任意の同位相の
    ピン部と同間隔をもって互いに対向するようにプレート
    上に固定されたピン部支持用の一対のV字ブロックと、
    (e) 前記プレート上の一対のV字ブロックを前記プ
    レートと共に上下方向に昇降させる昇降機構と、(f)
    前記可動ビーム上の第2番目の一対のV字ブロックと
    平行に配置され、かつ、クランクシャフトの回転軸心の
    直下位置に位相決めされたピン部を保持するU字ブロッ
    クと、をそれぞれ具備することを特徴とするクランクシ
    ャフトの搬送・位相決め装置。
  2. 【請求項2】 前記固定ビームの第2番目の一対のV字
    ブロックが有するV字状凹部の切欠幅Wを、ジャーナル
    部軸心に対するピン部軸心の偏心距離をL、任意の正の
    値をAとすると、W≧2L+Aとなるように設定したこ
    とを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの搬
    送・位相決め装置。
  3. 【請求項3】 前記固定ビームの第1番目と第2番目の
    V字ブロック間の任意の位置において、前記可動ビーム
    が上昇位置で前進中に前記プレート上のV字ブロックに
    対応しないクランクシャフトのピン部に当接して当該ピ
    ン部を上死点以外の位置に移動させるべく前記クランク
    シャフトを回転させるための手段を備えたことを特徴と
    する請求項請求項1又は2に記載のクランクシャフトの
    搬送・位相決め装置。
  4. 【請求項4】 前記手段を、前記クランクシャフトの回
    転軸と同方向に揺動可能で、かつ、転動自在に支持され
    た円盤にて構成したことを特徴とする請求項3に記載の
    クランクシャフトの搬送・位相決め装置。
  5. 【請求項5】 前記クランクシャフトの搬送途中で位相
    決めされたピン部を、その位相を保持しつつ、高周波誘
    導加熱コイルの直下位置に搬送するようにしたことを特
    徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のクランク
    シャフトの搬送・位相決め装置。
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