JP2001071989A - ムーンプール付船舶における船体抵抗減少装置 - Google Patents
ムーンプール付船舶における船体抵抗減少装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 掘削時には、ムーンプールを開放し、航行時
には、ムーンプールを塞いで波の侵入を防いで船体抵抗
が増大する不具合を防止することができるムーンプール
付船舶における船体抵抗減少装置を提供する。 【解決手段】 船体内に、船底部２から上甲板３を貫く
開放区画４を設けたムーンプール付船舶において、上記
開放区画４の船底開口部４ａを開閉するムーンプールハ
ッチ７を、上記船底開口部４ａに設けたので、航行中
に、開放区画４の船底開口部４ａをムーンプールハッチ
７で閉塞することができることから、航行中に、ムーン
プール４内で波が立つことによる船体抵抗を低減するこ
とができる。
には、ムーンプールを塞いで波の侵入を防いで船体抵抗
が増大する不具合を防止することができるムーンプール
付船舶における船体抵抗減少装置を提供する。 【解決手段】 船体内に、船底部２から上甲板３を貫く
開放区画４を設けたムーンプール付船舶において、上記
開放区画４の船底開口部４ａを開閉するムーンプールハ
ッチ７を、上記船底開口部４ａに設けたので、航行中
に、開放区画４の船底開口部４ａをムーンプールハッチ
７で閉塞することができることから、航行中に、ムーン
プール４内で波が立つことによる船体抵抗を低減するこ
とができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、海底を掘削するた
めの機材の揚げ降ろしなどを行うために船体内に船底か
ら上甲板を貫くように開放区画、いわゆるムーンプール
を設けたムーンプール付船舶における船体抵抗減少装置
に関する。
めの機材の揚げ降ろしなどを行うために船体内に船底か
ら上甲板を貫くように開放区画、いわゆるムーンプール
を設けたムーンプール付船舶における船体抵抗減少装置
に関する。
【０００２】
【従来の技術】海底油田などの掘削に用いられる海洋掘
削船では、ドリルなどの機材の揚げ降ろしなどを行うた
めに、船体内に船底から上甲板を貫くように開放区画、
いわゆるムーンプールが設けられている。このようなム
ーンプール付船舶では、ムーンプールの周囲に組まれた
掘削やぐらからドリルを海底に降ろして海底の掘削を行
っている。
削船では、ドリルなどの機材の揚げ降ろしなどを行うた
めに、船体内に船底から上甲板を貫くように開放区画、
いわゆるムーンプールが設けられている。このようなム
ーンプール付船舶では、ムーンプールの周囲に組まれた
掘削やぐらからドリルを海底に降ろして海底の掘削を行
っている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】そして、このようなム
ーンプール付船舶では、航行時にもムーンプールが開放
されたままなので、航行中に、ムーンプール内に波が入
り込むことがあり、航行時の抵抗として働くことになっ
ていた。
ーンプール付船舶では、航行時にもムーンプールが開放
されたままなので、航行中に、ムーンプール内に波が入
り込むことがあり、航行時の抵抗として働くことになっ
ていた。
【０００４】本発明は上記課題を解決し、掘削時には、
ムーンプールの船底開口部を開放し、航行時には、ムー
ンプールの船底開口部を塞いで、航行時におけるムーン
プール内への波の侵入を防いで船体抵抗が増大する不具
合を防止することができるムーンプール付船舶における
船体抵抗減少装置を提供することを目的とする。
ムーンプールの船底開口部を開放し、航行時には、ムー
ンプールの船底開口部を塞いで、航行時におけるムーン
プール内への波の侵入を防いで船体抵抗が増大する不具
合を防止することができるムーンプール付船舶における
船体抵抗減少装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、船体内に、船底から上甲板を貫く開放区画
を設けたムーンプール付船舶において、上記開放区画の
船底開口部を開閉するムーンプールハッチを、上記船底
開口部に設けたことにある。そして、上記ムーンプール
ハッチとしては、次のような構造をしている。上記開放
区画の船底開口部を閉塞可能な蓋体を備え、該蓋体の船
首側一端部を、ヒンジを介して上記船底開口部近傍に装
着し、該蓋体の他端部を、開放側と閉塞側に牽引する牽
引手段を船体側に設けて上記ムーンプールハッチを構成
したことにある。また、上記開放区画の船底開口部を閉
塞可能な蓋体を備え、該蓋体の船首側一端部を、ヒンジ
を介して上記船底開口部近傍に装着し、上記蓋体の中間
位置をヒンジを介して折り畳み可能に形成し、該蓋体の
中間部を、開放側と閉塞側に牽引する牽引手段を船体側
に設けて上記ムーンプールハッチを構成したことにあ
る。さらに、上記開放区画の船底開口部を閉塞可能な観
音開き構造の蓋体を備え、該蓋体のそれぞれ一端部を、
ヒンジを介して上記船底開口部の両側近傍に装着し、該
蓋体のそれぞれ他端部を、開放側と閉塞側に牽引する牽
引手段を船体側に設けて上記ムーンプールハッチを構成
したことにある。
決するため、船体内に、船底から上甲板を貫く開放区画
を設けたムーンプール付船舶において、上記開放区画の
船底開口部を開閉するムーンプールハッチを、上記船底
開口部に設けたことにある。そして、上記ムーンプール
ハッチとしては、次のような構造をしている。上記開放
区画の船底開口部を閉塞可能な蓋体を備え、該蓋体の船
首側一端部を、ヒンジを介して上記船底開口部近傍に装
着し、該蓋体の他端部を、開放側と閉塞側に牽引する牽
引手段を船体側に設けて上記ムーンプールハッチを構成
したことにある。また、上記開放区画の船底開口部を閉
塞可能な蓋体を備え、該蓋体の船首側一端部を、ヒンジ
を介して上記船底開口部近傍に装着し、上記蓋体の中間
位置をヒンジを介して折り畳み可能に形成し、該蓋体の
中間部を、開放側と閉塞側に牽引する牽引手段を船体側
に設けて上記ムーンプールハッチを構成したことにあ
る。さらに、上記開放区画の船底開口部を閉塞可能な観
音開き構造の蓋体を備え、該蓋体のそれぞれ一端部を、
ヒンジを介して上記船底開口部の両側近傍に装着し、該
蓋体のそれぞれ他端部を、開放側と閉塞側に牽引する牽
引手段を船体側に設けて上記ムーンプールハッチを構成
したことにある。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明の
一実施の形態を詳細に説明する。図１は、海洋掘削船に
用いられているムーンプール付船舶を示したものであ
る。このムーンプール付船舶は、船体１内に船底２から
上甲板３を貫くように開放区画、いわゆるムーンプール
４が設けられている。上甲板３には、このムーンプール
４を囲むようにして掘削やぐら５が立設されており、こ
の掘削やぐら５からムーンプール４を通して海底を掘削
するドリル等の掘削装置６等を吊り下げている。
一実施の形態を詳細に説明する。図１は、海洋掘削船に
用いられているムーンプール付船舶を示したものであ
る。このムーンプール付船舶は、船体１内に船底２から
上甲板３を貫くように開放区画、いわゆるムーンプール
４が設けられている。上甲板３には、このムーンプール
４を囲むようにして掘削やぐら５が立設されており、こ
の掘削やぐら５からムーンプール４を通して海底を掘削
するドリル等の掘削装置６等を吊り下げている。
【０００７】図２ないし図６は、ムーンプール付船舶に
おける船体抵抗減少装置の一実施の形態を示したもので
ある。図２（ａ）、（ｂ）は、航行時の状態を示したも
ので、図３（ａ）、（ｂ）は、ムーンプール４使用時の
状態を示したものである。
おける船体抵抗減少装置の一実施の形態を示したもので
ある。図２（ａ）、（ｂ）は、航行時の状態を示したも
ので、図３（ａ）、（ｂ）は、ムーンプール４使用時の
状態を示したものである。
【０００８】上記ムーンプール４の船底開口部４ａが設
けられた船底２には、ムーンプール４の船底開口部４ａ
を開閉するムーンプールハッチ７が設けられている。こ
のムーンプールハッチ７は、ヒンジ８によって船底２に
取り付けられた蓋体９と、この蓋体９を開閉する牽引装
置１０で構成されている。牽引装置１０としては、種々
の駆動装置を用いることができるが、この実施の形態で
はウインチが使用されている。蓋体９は船体１の船首側
に位置する一端部９ａを、ヒンジ８を介して上記ムーン
プール４の船底開口部４ａに装着されている。
けられた船底２には、ムーンプール４の船底開口部４ａ
を開閉するムーンプールハッチ７が設けられている。こ
のムーンプールハッチ７は、ヒンジ８によって船底２に
取り付けられた蓋体９と、この蓋体９を開閉する牽引装
置１０で構成されている。牽引装置１０としては、種々
の駆動装置を用いることができるが、この実施の形態で
はウインチが使用されている。蓋体９は船体１の船首側
に位置する一端部９ａを、ヒンジ８を介して上記ムーン
プール４の船底開口部４ａに装着されている。
【０００９】上記牽引装置１０は、甲板上、すなわち上
甲板３に設置されており、該蓋体９の他端部９ｂの幅方
向の両側部に、それぞれ上面側と下面側にワイヤー１１
を連結して、該蓋体９を開放側と閉塞側に牽引するもの
である。上記牽引装置１０は、上記実施の形態では上甲
板３に、上記ムーンプール４の幅方向の両側部に対応さ
せて２台設置されている。上記ワイヤー１１は、該蓋体
９を閉塞する側では、例えばムーンプール４内を通して
牽引装置１０に連結されており、該蓋体９を開放する側
では、船底２を通して船体１の前方側に引き回してから
船体１の両側面、あるいは船体１を貫通するワイヤ通路
用パイプ１２を通して上甲板３側に引き回し、上記牽引
装置１０に連結されている。ワイヤー１１は、船体１の
側面を通す場合には、滑車などを用いて上甲板３側に引
き回すことができる。ワイヤ通路用パイプ１２を用いる
場合には、船底２から船体１内を貫通させて上甲板３側
に配管し、上甲板３の裏側を通して牽引装置１０まで配
管すればよい。ワイヤ通路用パイプ１２は、船体１に対
して種々の配管構造を採用することができる。
甲板３に設置されており、該蓋体９の他端部９ｂの幅方
向の両側部に、それぞれ上面側と下面側にワイヤー１１
を連結して、該蓋体９を開放側と閉塞側に牽引するもの
である。上記牽引装置１０は、上記実施の形態では上甲
板３に、上記ムーンプール４の幅方向の両側部に対応さ
せて２台設置されている。上記ワイヤー１１は、該蓋体
９を閉塞する側では、例えばムーンプール４内を通して
牽引装置１０に連結されており、該蓋体９を開放する側
では、船底２を通して船体１の前方側に引き回してから
船体１の両側面、あるいは船体１を貫通するワイヤ通路
用パイプ１２を通して上甲板３側に引き回し、上記牽引
装置１０に連結されている。ワイヤー１１は、船体１の
側面を通す場合には、滑車などを用いて上甲板３側に引
き回すことができる。ワイヤ通路用パイプ１２を用いる
場合には、船底２から船体１内を貫通させて上甲板３側
に配管し、上甲板３の裏側を通して牽引装置１０まで配
管すればよい。ワイヤ通路用パイプ１２は、船体１に対
して種々の配管構造を採用することができる。
【００１０】次に、上記実施の形態の作用を説明する。
まず、航行する時には、牽引装置１０を作動させて蓋体
９を閉じる方向に牽引する。蓋体９はワイヤ１１が巻か
れることにより、ヒンジ８を中心に回動し、ムーンプー
ル４の船底開口部４ａを閉塞する（図２参照）。蓋体９
の反対側では、牽引装置１０から順次、ワイヤ１１が繰
り出されてワイヤ１１が緩められて蓋体９の回動を助け
る。そして、蓋体９によって、ムーンプール４の船底開
口部４ａを閉塞する。こうして、船を航行させると、蓋
体９はムーンプール４の船底開口部４ａを閉塞するの
で、航行時にムーンプール４内への波の侵入を防ぐこと
ができる。したがって、航行時にムーンプール４内への
波の侵入に伴う抵抗を減少させることができる。
まず、航行する時には、牽引装置１０を作動させて蓋体
９を閉じる方向に牽引する。蓋体９はワイヤ１１が巻か
れることにより、ヒンジ８を中心に回動し、ムーンプー
ル４の船底開口部４ａを閉塞する（図２参照）。蓋体９
の反対側では、牽引装置１０から順次、ワイヤ１１が繰
り出されてワイヤ１１が緩められて蓋体９の回動を助け
る。そして、蓋体９によって、ムーンプール４の船底開
口部４ａを閉塞する。こうして、船を航行させると、蓋
体９はムーンプール４の船底開口部４ａを閉塞するの
で、航行時にムーンプール４内への波の侵入を防ぐこと
ができる。したがって、航行時にムーンプール４内への
波の侵入に伴う抵抗を減少させることができる。
【００１１】次に、ムーンプール４を使用するときは、
船を停止させて、牽引装置１０を逆方向に回転させて蓋
体９を開放する方向に牽引する。蓋体９は閉じる場合と
逆方向にワイヤ１１が巻かれることにより、ヒンジ８を
中心に回動し、ムーンプール４の船底開口部４ａを開放
する（図３参照）。蓋体９は船底２に密着した状態で保
持される。こうして、掘削やぐら５からムーンプール４
を通して海底を掘削するドリル等の掘削装置６を海底に
降ろして掘削作業を行う。
船を停止させて、牽引装置１０を逆方向に回転させて蓋
体９を開放する方向に牽引する。蓋体９は閉じる場合と
逆方向にワイヤ１１が巻かれることにより、ヒンジ８を
中心に回動し、ムーンプール４の船底開口部４ａを開放
する（図３参照）。蓋体９は船底２に密着した状態で保
持される。こうして、掘削やぐら５からムーンプール４
を通して海底を掘削するドリル等の掘削装置６を海底に
降ろして掘削作業を行う。
【００１２】次に、図７（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、
（ｄ）および図８（ａ）、（ｂ）は、本発明の他の実施
の形態であり、図２および図３と同一部分は同符号を付
して、説明する。この場合、蓋体９′は、船体１の長手
方向の中間位置で、折り畳み可能に構成されている。こ
の蓋体９′を構成するプレート１３ａ，１３ｂは、互い
にヒンジ１４を介して連結されており、このヒンジ１４
部分で上方側に折り畳み可能に形成されている。蓋体
９′を開放または閉塞する牽引装置１０のワイヤー１１
は、ヒンジ１４部分に連結されており、ヒンジ１４部分
を上方に牽引して、ムーンプール４の船底開口部４ａを
開放する（図８参照）。また、図７（ｃ）、（ｄ）に示
すように、蓋体９′を構成するプレート１３ａ，１３ｂ
の下面側には、ヒンジ１４部分を下方に牽引するワイヤ
ー１１が配設されている。このワイヤー１１は各プレー
ト１３ａ，１３ｂの下面側に装着されたパイプ支持棒１
７によって指示されたパイプ１８に通されており、この
ワイヤー１１が牽引されることによってヒンジ１４部分
を下方に牽引して、ムーンプール４の船底開口部４ａを
閉塞する（図７参照（ｃ））。パイプ支持棒１７は各プ
レート１３ａ，１３ｂの下面側の略中央部に装着された
ヒンジ１９に取り付けられており、各プレート１３ａ，
１３ｂを鉛直下方に引き込む作用をする。蓋体９′を開
放または閉塞する場合、蓋体９′全体は上記した実施の
形態と同様、ヒンジ８を中心に回動する。
（ｄ）および図８（ａ）、（ｂ）は、本発明の他の実施
の形態であり、図２および図３と同一部分は同符号を付
して、説明する。この場合、蓋体９′は、船体１の長手
方向の中間位置で、折り畳み可能に構成されている。こ
の蓋体９′を構成するプレート１３ａ，１３ｂは、互い
にヒンジ１４を介して連結されており、このヒンジ１４
部分で上方側に折り畳み可能に形成されている。蓋体
９′を開放または閉塞する牽引装置１０のワイヤー１１
は、ヒンジ１４部分に連結されており、ヒンジ１４部分
を上方に牽引して、ムーンプール４の船底開口部４ａを
開放する（図８参照）。また、図７（ｃ）、（ｄ）に示
すように、蓋体９′を構成するプレート１３ａ，１３ｂ
の下面側には、ヒンジ１４部分を下方に牽引するワイヤ
ー１１が配設されている。このワイヤー１１は各プレー
ト１３ａ，１３ｂの下面側に装着されたパイプ支持棒１
７によって指示されたパイプ１８に通されており、この
ワイヤー１１が牽引されることによってヒンジ１４部分
を下方に牽引して、ムーンプール４の船底開口部４ａを
閉塞する（図７参照（ｃ））。パイプ支持棒１７は各プ
レート１３ａ，１３ｂの下面側の略中央部に装着された
ヒンジ１９に取り付けられており、各プレート１３ａ，
１３ｂを鉛直下方に引き込む作用をする。蓋体９′を開
放または閉塞する場合、蓋体９′全体は上記した実施の
形態と同様、ヒンジ８を中心に回動する。
【００１３】また、図９（ａ）、（ｂ）、（ｃ）は、本
発明における更に他の実施の形態であり、同様に、図２
および図３と同一部分は同符号を付して、説明する。こ
の場合、蓋体９″は、二分割されて観音開きに構成され
ている。蓋体９″を構成するプレート１５ａ，１５ｂ
は、それぞれ両端部をヒンジ１６ａ，１６ｂを介してム
ーンプール４の船底開口部４ａ両側部に装着されてい
る。そして、ヒンジ１６ａ，１６ｂの位置は、船体１の
前後方向の両側でもよく、幅方向の両側でもよい。図示
例では、前後方向の両側にヒンジ１６ａ，１６ｂを取り
付けている。そして、蓋体９″を開放または閉塞する牽
引装置１０はムーンプール４の前後に配設されており、
これら牽引装置１０から引き出されるワイヤー１１は、
プレート１５ａ，１５ｂの互いに突き合わさる中央部分
の上面に連結されている。なお、図９（ｃ）に示すよう
に、プレート１５ａ，１５ｂの互いに突き合わさる中央
部分の下面側には、プレート１５ａ，１５ｂを閉じる際
に牽引するワイヤー１１がパイプ２０を通して配設され
ている。
発明における更に他の実施の形態であり、同様に、図２
および図３と同一部分は同符号を付して、説明する。こ
の場合、蓋体９″は、二分割されて観音開きに構成され
ている。蓋体９″を構成するプレート１５ａ，１５ｂ
は、それぞれ両端部をヒンジ１６ａ，１６ｂを介してム
ーンプール４の船底開口部４ａ両側部に装着されてい
る。そして、ヒンジ１６ａ，１６ｂの位置は、船体１の
前後方向の両側でもよく、幅方向の両側でもよい。図示
例では、前後方向の両側にヒンジ１６ａ，１６ｂを取り
付けている。そして、蓋体９″を開放または閉塞する牽
引装置１０はムーンプール４の前後に配設されており、
これら牽引装置１０から引き出されるワイヤー１１は、
プレート１５ａ，１５ｂの互いに突き合わさる中央部分
の上面に連結されている。なお、図９（ｃ）に示すよう
に、プレート１５ａ，１５ｂの互いに突き合わさる中央
部分の下面側には、プレート１５ａ，１５ｂを閉じる際
に牽引するワイヤー１１がパイプ２０を通して配設され
ている。
【００１４】船体１を航行させる場合は、牽引装置１０
のワイヤー１１を牽引して、ヒンジ１６ａ，１６ｂを中
心にそれぞれのプレート１５ａ，１５を回動させてムー
ンプール４の船底開口部４ａを閉塞する。こうして、航
行時の波がムーンプール４内に入り込むことがないの
で、航行の妨げになることはない。また、ムーンプール
４を使用するときは、プレート１５ａ，１５の中央部分
を上方に牽引して、ヒンジ１６ａ，１６ｂを中心にプレ
ート１５ａ，１５ｂを回動させてムーンプール４の船底
開口部４ａを開放する。なお、ムーンプール４を使用す
るときに、図２の実施の形態と同様に、プレート１５
ａ，１５ｂを船底部２側に回動させるようにしても良
い。
のワイヤー１１を牽引して、ヒンジ１６ａ，１６ｂを中
心にそれぞれのプレート１５ａ，１５を回動させてムー
ンプール４の船底開口部４ａを閉塞する。こうして、航
行時の波がムーンプール４内に入り込むことがないの
で、航行の妨げになることはない。また、ムーンプール
４を使用するときは、プレート１５ａ，１５の中央部分
を上方に牽引して、ヒンジ１６ａ，１６ｂを中心にプレ
ート１５ａ，１５ｂを回動させてムーンプール４の船底
開口部４ａを開放する。なお、ムーンプール４を使用す
るときに、図２の実施の形態と同様に、プレート１５
ａ，１５ｂを船底部２側に回動させるようにしても良
い。
【００１５】上記実施の形態によれば、船体１の航行中
に、ムーンプール４の船底開口部４ａを蓋体９，蓋体
９′，蓋体９″によって閉塞することができるので、ム
ーンプール４内で波が立つことがないことから、航行中
の船体抵抗を低減することができる。
に、ムーンプール４の船底開口部４ａを蓋体９，蓋体
９′，蓋体９″によって閉塞することができるので、ム
ーンプール４内で波が立つことがないことから、航行中
の船体抵抗を低減することができる。
【００１６】なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限
定されるものではなく、蓋体９，蓋体９′，蓋体９″と
しては、種々の構造あるいは材質のものを採用すること
ができる。また、蓋体９，蓋体９′，蓋体９″の大きさ
もムーンプール４の船底開口部４ａに合わせて大きさを
選定することができる。さらに、蓋体９，蓋体９′，蓋
体９″は、ヒンジによって船体１に取り付けるもの以外
に、船体１に対して前後または左右にスライドさせてム
ーンプール４の船底開口部４ａを開閉させることも可能
である。また、牽引装置１０はウインチの他に種々の巻
き上げ装置を用いることができる。その他、本発明の要
旨を変更しない範囲内で適宜、変更して実施し得ること
は言うまでもない。
定されるものではなく、蓋体９，蓋体９′，蓋体９″と
しては、種々の構造あるいは材質のものを採用すること
ができる。また、蓋体９，蓋体９′，蓋体９″の大きさ
もムーンプール４の船底開口部４ａに合わせて大きさを
選定することができる。さらに、蓋体９，蓋体９′，蓋
体９″は、ヒンジによって船体１に取り付けるもの以外
に、船体１に対して前後または左右にスライドさせてム
ーンプール４の船底開口部４ａを開閉させることも可能
である。また、牽引装置１０はウインチの他に種々の巻
き上げ装置を用いることができる。その他、本発明の要
旨を変更しない範囲内で適宜、変更して実施し得ること
は言うまでもない。
【００１７】
【発明の効果】以上述べたように本発明によるムーンプ
ール付船舶における船体抵抗減少装置によれば、以下の
ような効果を奏することができる。船体内に、船底から
上甲板を貫く開放区画を設けたムーンプール付船舶にお
いて、上記開放区画の船底開口部を開閉するムーンプー
ルハッチを、上記船底開口部に設けたので、航行中に、
開放区画の船底開口部をムーンプールハッチで閉塞する
ことができることから、航行中に、ムーンプール内で波
が立つことによる船体抵抗を低減することができる。上
記開放区画の船底開口部を閉塞可能な蓋体を備え、該蓋
体の船首側一端部を、ヒンジを介して上記船底開口部近
傍に装着し、該蓋体の他端部を、開放側と閉塞側に牽引
する牽引手段を船体側に設けて上記ムーンプールハッチ
を構成したので、ムーンプールハッチの蓋体を操作する
ことにより、航行中の船体抵抗を低減することができ
る。また、上記開放区画の船底開口部を閉塞可能な蓋体
を備え、該蓋体の船首側一端部を、ヒンジを介して上記
船底開口部近傍に装着し、上記蓋体の中間位置をヒンジ
を介して折り畳み可能に形成し、該蓋体の中間部を、開
放側と閉塞側に牽引する牽引手段を船体側に設けて上記
ムーンプールハッチを構成したので、ムーンプールハッ
チの蓋体を操作することにより、航行中の船体抵抗を低
減することができる。さらに、上記開放区画の船底開口
部を閉塞可能な観音開き構造の蓋体を備え、該蓋体のそ
れぞれ一端部を、ヒンジを介して上記船底開口部の両側
近傍に装着し、該蓋体のそれぞれ他端部を、開放側と閉
塞側に牽引する牽引手段を船体側に設けて上記ムーンプ
ールハッチを構成したので、ムーンプールハッチの蓋体
を操作することにより、航行中の船体抵抗を低減するこ
とができる。
ール付船舶における船体抵抗減少装置によれば、以下の
ような効果を奏することができる。船体内に、船底から
上甲板を貫く開放区画を設けたムーンプール付船舶にお
いて、上記開放区画の船底開口部を開閉するムーンプー
ルハッチを、上記船底開口部に設けたので、航行中に、
開放区画の船底開口部をムーンプールハッチで閉塞する
ことができることから、航行中に、ムーンプール内で波
が立つことによる船体抵抗を低減することができる。上
記開放区画の船底開口部を閉塞可能な蓋体を備え、該蓋
体の船首側一端部を、ヒンジを介して上記船底開口部近
傍に装着し、該蓋体の他端部を、開放側と閉塞側に牽引
する牽引手段を船体側に設けて上記ムーンプールハッチ
を構成したので、ムーンプールハッチの蓋体を操作する
ことにより、航行中の船体抵抗を低減することができ
る。また、上記開放区画の船底開口部を閉塞可能な蓋体
を備え、該蓋体の船首側一端部を、ヒンジを介して上記
船底開口部近傍に装着し、上記蓋体の中間位置をヒンジ
を介して折り畳み可能に形成し、該蓋体の中間部を、開
放側と閉塞側に牽引する牽引手段を船体側に設けて上記
ムーンプールハッチを構成したので、ムーンプールハッ
チの蓋体を操作することにより、航行中の船体抵抗を低
減することができる。さらに、上記開放区画の船底開口
部を閉塞可能な観音開き構造の蓋体を備え、該蓋体のそ
れぞれ一端部を、ヒンジを介して上記船底開口部の両側
近傍に装着し、該蓋体のそれぞれ他端部を、開放側と閉
塞側に牽引する牽引手段を船体側に設けて上記ムーンプ
ールハッチを構成したので、ムーンプールハッチの蓋体
を操作することにより、航行中の船体抵抗を低減するこ
とができる。
【図１】本発明の実施の形態によるムーンプール付船舶
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図２】本発明の一実施の形態によるムーンプール付船
舶における船体抵抗減少装置を概念的に示し、（ａ）は
ムーンプールを閉塞した状態の平面図、（ｂ）は（ａ）
の縦断面図である。
舶における船体抵抗減少装置を概念的に示し、（ａ）は
ムーンプールを閉塞した状態の平面図、（ｂ）は（ａ）
の縦断面図である。
【図３】本発明の一実施の形態によるムーンプール付船
舶における船体抵抗減少装置を示し、（ａ）はムーンプ
ールを開放した状態の平面図、（ｂ）は（ａ）の縦断面
図である。
舶における船体抵抗減少装置を示し、（ａ）はムーンプ
ールを開放した状態の平面図、（ｂ）は（ａ）の縦断面
図である。
【図４】図２のムーンプール付船舶における船体抵抗減
少装置の具体例を示す平面図である。
少装置の具体例を示す平面図である。
【図５】図４のＡ−Ａ線断面図である。
【図６】図４のＢ−Ｂ線断面図である。
【図７】本発明の他の実施の形態によるムーンプール付
船舶における船体抵抗減少装置を概念的に示し、（ａ）
はムーンプールを閉塞した状態の平面図、（ｂ）は
（ａ）の縦断面図、（ｃ）はプレートが閉じた状態のプ
レートを下方に引き込む装置を示す断面図、（ｄ）はプ
レートが開いた状態のプレートを下方に引き込む装置を
示す断面図である。
船舶における船体抵抗減少装置を概念的に示し、（ａ）
はムーンプールを閉塞した状態の平面図、（ｂ）は
（ａ）の縦断面図、（ｃ）はプレートが閉じた状態のプ
レートを下方に引き込む装置を示す断面図、（ｄ）はプ
レートが開いた状態のプレートを下方に引き込む装置を
示す断面図である。
【図８】本発明の更に他の実施の形態によるムーンプー
ル付船舶における船体抵抗減少装置を示し、（ａ）はム
ーンプールを開放した状態の平面図、（ｂ）は（ａ）の
縦断面図である。
ル付船舶における船体抵抗減少装置を示し、（ａ）はム
ーンプールを開放した状態の平面図、（ｂ）は（ａ）の
縦断面図である。
【図９】本発明の別の変形例によるムーンプール付船舶
における船体抵抗減少装置を概念的に示し、（ａ）はム
ーンプールを閉塞した状態の平面図、（ｂ）は（ａ）の
側面図、（ｃ）はプレートを下方に引き込む装置を示す
断面図である。
における船体抵抗減少装置を概念的に示し、（ａ）はム
ーンプールを閉塞した状態の平面図、（ｂ）は（ａ）の
側面図、（ｃ）はプレートを下方に引き込む装置を示す
断面図である。
１ 船体 ２ 船底 ３ 上甲板 ４ ムーンプール（開放区画） ５ 掘削やぐら ６ 掘削装置 ７ ムーンプールハッチ ８ ヒンジ ９，９′，９″ 蓋体 １０ 牽引装置 １１ ワイヤー １２ ワイヤ通路用パイプ ４ａ 船底開口部 １３ａ，１３ｂ プレート １４ ヒンジ １５ａ，１５ｂ プレート １６ａ，１６ｂ ヒンジ
Claims (4)
- 【請求項１】 船体内に、船底から上甲板を貫く開放区
画を設けたムーンプール付船舶において、上記開放区画
の船底開口部を開閉するムーンプールハッチを、上記船
底開口部に設けたことを特徴とするムーンプール付船舶
における船体抵抗減少装置。 - 【請求項２】 上記開放区画の船底開口部を閉塞可能な
蓋体を備え、該蓋体の船首側一端部を、ヒンジを介して
上記船底開口部近傍に装着し、該蓋体の他端部を、開放
側と閉塞側に牽引する牽引手段を船体側に設けて上記ム
ーンプールハッチを構成したことを特徴とする請求項１
に記載のムーンプール付船舶における船体抵抗減少装
置。 - 【請求項３】 上記開放区画の船底開口部を閉塞可能な
蓋体を備え、該蓋体の船首側一端部を、ヒンジを介して
上記船底開口部近傍に装着し、上記蓋体の中間位置をヒ
ンジを介して折り畳み可能に形成し、該蓋体の中間部
を、開放側と閉塞側に牽引する牽引手段を船体側に設け
て上記ムーンプールハッチを構成したことを特徴とする
請求項１に記載のムーンプール付船舶における船体抵抗
減少装置。 - 【請求項４】 上記開放区画の船底開口部を閉塞可能な
観音開き構造の蓋体を備え、該蓋体のそれぞれ一端部
を、ヒンジを介して上記船底開口部の両側近傍に装着
し、該蓋体のそれぞれ他端部を、開放側と閉塞側に牽引
する牽引手段を船体側に設けて上記ムーンプールハッチ
を構成したことを特徴とする請求項１に記載のムーンプ
ール付船舶における船体抵抗減少装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24969499A JP2001071989A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | ムーンプール付船舶における船体抵抗減少装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24969499A JP2001071989A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | ムーンプール付船舶における船体抵抗減少装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001071989A true JP2001071989A (ja) | 2001-03-21 |
Family
ID=17196824
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24969499A Withdrawn JP2001071989A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | ムーンプール付船舶における船体抵抗減少装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001071989A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1999
- 1999-09-03 JP JP24969499A patent/JP2001071989A/ja not_active Withdrawn
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|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061107 |