JP2001071789A - リーンバーンエンジンの制御装置 - Google Patents

リーンバーンエンジンの制御装置

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JP2001071789A
JP2001071789A JP24951599A JP24951599A JP2001071789A JP 2001071789 A JP2001071789 A JP 2001071789A JP 24951599 A JP24951599 A JP 24951599A JP 24951599 A JP24951599 A JP 24951599A JP 2001071789 A JP2001071789 A JP 2001071789A
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throttle valve
lean burn
speed
vehicle speed
engine
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JP24951599A
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English (en)
Inventor
Akira Ito
晃 伊藤
Naohito Sen
尚人 千
Hiroshi Sato
公士 佐藤
Hideaki Kotani
秀昭 小谷
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】リーンバーンエンジンでの自動定速走行におい
て、リーンバーン運転を比較的長く持続させる。 【解決手段】リーンバーンエンジンを備える自動車に設
置され、設定された速度で走行するようスロットル弁開
度を調整するための定速走行装置であって、リーンバー
ンでの定速走行中に吸気管圧力がリーンバーンしきい値
より低く設定された負圧しきい値に達することに応答し
て、スロットル弁開度の増加を抑制する抑制手段を有す
る。リーンバーンでの定速走行制御中に吸気管圧力が大
気圧方向に上昇してもリーンバーンを解除するしきい値
より低く設定された負圧しきい値に達することに応答し
てスロットル弁開度の増加が抑制されるので、吸気管圧
力がリーンバーンしきい値に達するのを防止することが
でき、リーンバーン運転を比較的長く維持することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ユーザが設定す
る速度で自動車が走行するよう自動的にスロットル弁開
度を調整するオートクルーズ装置、すなわち定速走行装
置に関し、より具体的には所定の負荷領域でリーンバー
ン運転される自動車での使用に適した定速走行装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】定速走行装置は、たとえば特開平11-786
01号公報に記載されており、オートマチックトランスミ
ッション、マニュアルトランスミッションのいずれにつ
いても実用化されており、ドライバーがセットボタンを
操作して設定した車速を目標車速として、クルーズアク
チュエータまたはDBWモータを介してスロットル弁の
開度を制御する。また、ドライバーがリジュームボタン
を押したときは、既に記憶している車速を目標車速とし
て制御を開始する。
【0003】定速走行装置に付加される追従走行機能
は、自車両の前に定速走行を妨げる先行車が存在すると
き、これを検出し、スロットル弁、シフト、またはブレ
ーキ等を用いて減速制御を行い、安全車間を確保しなが
らスロットル弁開度の制御を行う。
【0004】一方、リーンバーンエンジンは、エンジン
回転数、スロットル弁開度、吸気管圧力から車両の挙動
および負荷の判定を行い、現状の走行を維持するのにリ
ーンバーン運転で十分なトルクが得られると判断される
と、希薄空燃比での運転に切り替える。その後の走行
で、エンジン回転数、スロットル弁開度、吸気管圧力な
どの変化から希薄空燃比ではトルク不足になると判断さ
れると、理論空燃比での運転に戻される。
【0005】特許第2778392号公報には、リーンバーン
エンジン搭載車に自動定速走行装置を使用するに際し、
自動定速走行装置の作動状態を検出し、これに応じてエ
ンジンの安定度(回転変動率)の目標レベルを変更する
ことが記載されている。具体的には、自動定速走行装置
がオン状態のときは、エンジンの安定度が悪化してもド
ライバーにはさほど不快感を与えることがないので、エ
ンジン安定度の目標レベルを不安定側に設定し、これに
より空燃比を通常のリーン側空燃比よりさらにリーンに
して、燃費を向上させることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に定速走行制御
は、車速の落ち込みに対し、ドライバーがアクセル操作
しているときよりも機敏にスロットル弁開度を微調整す
る。したがって、定速走行装置をリーンバーンエンジン
に適用すると、リーンバーンに切り替わったときの車速
の落ち込みや、リーンバーン走行中の起伏の変化による
車速低下に対しても素早くスロットル弁開度の調整が行
われるが、エンジンはリーンバーン状態にあり、エンジ
ントルクが不足気味であるから、スロットル弁開度が増
しても車速が十分変化しないので、さらにスロットル弁
を開く結果となり、スロットル弁が開きすぎてしまうこ
とになる。
【0007】一方、リーンバーンエンジンのエンジン電
子制御ユニット(エンジンECU)は、定速走行がセッ
トされていない走行状態において、スロットル弁の開度
が変化しこれに伴って吸気管圧力が変化すると、加速要
求に対してトルク不足であると判断し、リーンバーン運
転を解除し理論空燃比での運転に切り替える。定速走行
がセットされた走行状態において、上記のようなスロッ
トル弁開度の変化があると、エンジンECUは、加速要
求に対してトルク不足であると判断し、リーンバーン運
転を解除して理論空燃比での運転に切り替えてしまい、
リーンバーン運転が持続しない、あるいはリーンバーン
と理論空燃比燃焼(ストイキ)とのハンチングを生じる
という問題が存在する。
【0008】したがって、この発明は、このような問題
を解決することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、請求項1に記載の発明は、リーンバーンエンジ
ンを備える車両に設置され、設定された速度で走行する
ようスロットル弁開度を調整するリーンバーンエンジン
の制御装置であって、リーンバーンでの定速走行中に吸
気管圧力がリーンバーンしきい値より低く設定された負
圧しきい値に達することに応答して、スロットル弁開度
の増加を抑制する抑制手段を有するという構成をとる。
【0010】このような構成をとることにより、リーン
バーンでの定速走行制御中に吸気管圧力が大気圧方向に
上昇してもリーンバーンを解除するしきい値より低く設
定された負圧しきい値に達することに応答してスロット
ル弁開度の増加が抑制されるので、吸気管圧力がリーン
バーンしきい値に達するのを防止することができ、リー
ンバーン状態を比較的長く維持することができる。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
の制御装置であって、実車速が目標車速より所定値以上
低いとき、前記抑制手段の作動を禁止する手段を有する
という構成をとる。
【0012】この発明によると、請求項1の発明の構成
によってリーンバーンが維持された場合であっても、実
車速が目標車速より所定の値以上低くなるときは、スロ
ットル弁開度の増加抑制を解除し、スロットル弁開度の
増加を許すので、これに応じて吸気管圧力がリーンバー
ンしきい値を超えると、エンジン制御装置がリーンバー
ンを解除して理論空燃比運転に切り替え、トルクを増大
させ車速を増し、定速走行をすることが可能になる。
【0013】さらに請求項3に記載の発明は、請求項1
の制御装置であって、加速要求が所定値より大きいと
き、前記抑制手段の作動を禁止する手段を有するという
構成をとる。
【0014】この発明によると、請求項1の発明の構成
によってリーンバーンが維持された場合であっても、加
速要求が所定の値より大きいとき、スロットル弁開度の
増加を許すので、これに応じて吸気管圧力がリーンバー
ンしきい値を超えると、エンジン制御装置がリーンバー
ンを解除して理論空燃比に切り替え、ドライバーの加速
要求に応えることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、エンジン1と、これを制
御するエンジン電子制御ユニット(エンジン制御装
置)、すなわちエンジンECU30および定速走行装置
40の構成の概略を示すブロック図である。エンジンE
CU30は、マイクロコンピュータおよびこれに付随す
る回路素子で構成され、各種センサからの信号を受け取
る入力インターフェイス、中央演算処理装置(以下「CPU」
という)、実行するプログラムおよびデータを格納するR
OM(読み取り専用メモリ)、実行時の作業領域を提供
し演算結果などを記憶するRAM(ランダムアクセスメ
モリ)、およびエンジン各部に制御信号を送る出力イン
ターフェイスを備える。図1ではこのようなハードウェ
ア構成をふまえてエンジンECU30を機能ブロックで
示してある。
【0016】エンジン1の吸気管9にはスロットル弁1
5が配置されている。スロットル弁15にはスロットル
弁開度(θTH)センサ23が設けられており、このスロッ
トル弁15の開度に応じた電気信号をエンジンECU3
0の運転状態検出部31に送る。
【0017】スロットル弁15の下流のサージタンク1
0には吸気管圧力(Pb)センサ13が設けられており、
吸気管圧力信号をエンジンECU30の運転状態検出部
31に送る。エンジン回転数(Ne)センサ25が、エン
ジン1のカム軸またはクランク軸に取り付けられ、エンジ
ンの回転数を示すNe信号を運転状態検出部31に送る。
【0018】また、車両の車速VCARを検出する車速セン
サ26およびアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセ
ル開度」という)θAPを検出するアクセル開度センサ27
からの検出信号が運転状態検出部31に送られる。
【0019】エンジン1の排気マニホールドに広域空燃
比(LAF)センサ22が設けられている。広域空燃比センサ
22は、空燃比の広域にわたって排気ガス中の酸素濃度
にほぼ比例する電気信号を出力しエンジンECU30の
運転状態検出部31に供給する。これにより、エンジン
ECU30は、広い空燃比領域にわたって空燃比のフィ
ードバック制御を行うことができる。エンジン1の排気
管16には、排気ガス中のHC,CO,NOx等の浄化を行う三元
触媒特性を併せもつリーンNOx触媒19が装着されて
いる。
【0020】空燃比決定部33は、運転状態検出部31
から得られるエンジン回転数NEおよび吸気管圧力PBを
パラメータとしてエンジンECU30のROMに格納さ
れている空燃比マップを参照して負荷状況に適した空燃
比を決定する。空燃比は、理論空燃比(14.7)よりリッ
チな領域からリーンバーン運転の代表的な空燃比22まで
広域にわたって制御することができる。
【0021】燃料噴射制御部35は、運転状態検出部3
1から送られてくる吸気管圧力Pbおよびエンジン回転数
Ne、ならびに空燃比決定部33から送られてくる目標空
燃比に基づいてROMに格納されている三次元マップを
参照して燃料の基本噴射時間を求める。インジェクタ1
1の弁が開かれる時間、すなわち燃料噴射時間は、この
基本噴射時間に、そのときのエンジン状態、運転状態を
反映した補正係数をかけて決定される。
【0022】点火時期制御部37は、運転状態検出部3
1から送られてくるエンジン運転パラメータに基づいて
点火時期を制御する信号をディストリビュータに送り、
点火プラグ4の点火を制御する。
【0023】定速走行電子制御ユニット40(定速走行
装置)は、ハードウェア的にはマイクロコンピュータお
よびこれに付随する回路素子で構成され、プロセッサ
(CPU)、プログラムおよびデータを格納する読み取
り専用メモリ(ROM)および演算の作業領域および一
時記憶領域を提供するランダム・アクセス・メモリ(R
AM)、入力インターフェイスおよび出力インターフェ
イスを備える電子制御ユニット(ECU)である。図1
では、このような構成をふまえて定速走行電子制御ユニ
ット40、すなわち定速走行ECU40を機能ブロック
で示してある。
【0024】この実施形態では、定速走行ECU40
は、エンジンECU30に電気的に接続されてエンジン
ECU30から各種のデータの提供を受けるものとして
示してあるが、定速走行ECU40にエンジンECU3
0の運転状態検出部31と同様の運転状態検出部を設
け、定速走行制御に必要なデータを定速走行ECU40
が直接各種のセンサから取得するようにしてもよい。
【0025】セット・リジュームスイッチ49は、ステ
アリング(ハンドル)付近に設けられたボタン状のスイ
ッチで、定速走行の際の目標速度を設定するためのもの
である。走行中に所望の速度に達したときにセット・リ
ジュームスイッチ49のセットボタンを押すと、そのと
きの速度が目標速度として目標車速記憶部41に記憶さ
れ、定速走行ECU40が定速走行制御を開始する。
【0026】また、ブレーキ操作をするなどして定速走
行からはずれた後、再び定速走行に入るときも同様に、
セット・リジュームスイッチ49のセットボタンを押
す。これにより、定速走行ECU40は、目標車速記憶
部41に記憶されている目標速度に従った定速走行にな
るようスロットル弁の開度を制御する。また、セット・
リジュームスイッチ49のリジュームボタンを押し続け
ると車両が加速し、所望の車速になったところでボタン
を離すと、そのときの車速が目標速度として新たに目標
車速記憶部41に記憶され、この車速を目標として定速
走行制御が行われる。
【0027】車速偏差部43は、車速センサ26で検出
される実車速を目標車速記憶部41に記憶される目標車
速と比較し、その差を示す信号をスロットル弁開度制御
部47に送る。スロットル弁開度制御部は、この偏差信
号に応答し、実車速が目標車速より低ければ、スロット
ル弁15の開度を大きくする方向にスロットル弁アクチ
ュエータを駆動し、実車速が目標車速より高ければ、ス
ロットル弁15の開度を小さくする方向にスロットル弁
アクチュエータを駆動する。
【0028】負圧監視部45は、エンジンECU30か
ら送られてくる吸気管圧力Pb(これは大気圧に対して
負であるので、負圧Pbとも呼ぶ。)のデータを監視
し、負圧Pbがリーンバーンしきい値よりも低い所定の
値に達すると、スロットル弁開度制御部47に信号を送
り、スロットル弁がこれ以上開くのを禁止する。ここ
で、リーンバーンしきい値は、エンジンECU30がリ
ーンバーン運転を解除して理論空燃比運転に移るしきい
値としての負圧Pbであり、たとえば大気圧より60mm
Hg低い値である。したがって、負圧監視部45で監視に
用いられる所定値は、たとえばリーンバーンしきい値よ
り20mmHg低い値、すなわち大気圧より80mmHg低い値
である。
【0029】スロットル弁開度制御部47は、車速偏差
部から送られてくる信号が、実車速が目標車速より所定
値以上低いことを示す場合、負圧監視部45からスロッ
トル弁停止信号が送られてきていても、これを無効に
し、スロットル弁の開度制御を実行する。ここでいう所
定値は、たとえば目標速度の10%の値をとる。したが
って、目標速度が100km/hであるときは、所定値は10km/
hであり、目標速度が60km/hであるときは、所定値は6km
/hとなる。これに代えて所定値を、たとえば8km/hの一
定値にすることもできる。これにより、実車速が目標車
速より所定値以上低いときは、負圧フィードバックによ
るリーンバーン維持制御をキャンセルして車速フィード
バックによる定速走行制御を優先させることができる。
【0030】加速要求監視部46は、アクセル開度セン
サ27から送られてくるアクセル開度を監視し、アクセ
ル開度が加速方向に所定値以上変化(たとえば10度以
上変化)したことを検出すると、負圧監視部45からの
スロットル弁停止信号をキャンセルする信号をスロット
ル弁開度制御部47に送る。これにより、ドライバから
加速要求があるときは、負圧フィードバックによるリー
ンバーン維持制御をキャンセルして車速フィードバック
による定速走行に移行する。負圧フードバックによる制
御がキャンセルされるので、スロットル弁開度が増大す
るとともに吸気管圧力が上昇し、リーンバーンしきい値
hを超える。こうしてエンジンは、理論空燃比運転に移
行し、ドライバの要求に応じることができる。
【0031】次に図2を参照して、この発明を使わない
場合の定速走行と、図1に示す実施形態に従う定速走行
の相違を説明する。図2(A)はリーンバーンエンジン
に定速走行装置を搭載し、リーンバーン状態で走行中に
車がa)に示す登り勾配にさしかかったときの状態を示
す。登り勾配a)にさしかかるとb)に示すように車速
が低下し、これに伴って定速走行装置がc)に示すよう
にスロットル弁を開く。しかし、リーンバーン状態では
トルクが不足しているので、スロットル弁の開度が大き
くなってもすぐにはエンジン回転が上がらない。このた
め定速走行装置は、車速フィードバック制御によりさら
にスロットル弁を開ける。この時、エンジン回転が上が
らない状態でスロットル弁の開度が大きくなるので、吸
気管圧力Pbは大気圧に近づき、d)に示すようについ
にはリーンバーンしきい値hを越える。リーンバーンし
きい値hに達すると、エンジンECUは、リーンバーン
を解除し、目標空燃比を理論空燃比に切り替える。e)
は、これに応じてリーンバーン状態を示すリーンバーン
フラグがリセットされる様子を示している。
【0032】理論空燃比運転でエンジントルクが回復す
るが、この時、スロットル弁開度は、リーンバーン状態
に対応した開度になっているため、理論空燃比運転とし
てはスロットル弁開度が大きすぎ必要以上の加速がなさ
れ、大きな車速のオーバーシュートを生じ、運転者に不
快感を与えることになる。
【0033】リーンバーンエンジンに定速走行装置をセ
ットすると、平坦路をリーンバーン状態で定速走行中、
本来リーンバーン運転状態のエンジントルクで定速走行
することができる軽い登り勾配にかかっても、勾配変化
時の車速落ち込みを修正するため、定速走行装置がスロ
ットル弁を開け、上記のプロセスを経てリーンバーンを
解除してしまうことがある。この場合、その後車速、ス
ロットル弁開度、吸気管圧力が安定すると再びリーンバ
ーンにもどる。
【0034】この発明は、リーンバーン状態での定速走
行中に、登り勾配にさしかかって理論空燃比運転に切り
替わる際に生じる上述のような車速のオーバーシュート
を低減させ、また、道路の軽い起伏や軽い勾配変化によ
って短期間リーンバーンが解除され、再びリーンバーン
に復帰するといった不安定な運転状態の発生を低減する
ものである。
【0035】図2(B)は、この発明の一実施形態によ
るリーンバーンエンジンによる定速走行の状態を示し、
図2(A)に対応する。平坦路を定速走行装置で走行中
はエンジン負荷が低いので、エンジンECU10は、ス
ロットル弁開度、吸気管圧力などのパラメータに基づい
てエンジンをリーンバーン状態にしている。定速走行E
CU40は、車両が目標車速で走行するよう、車速偏差
部43が算出する車速偏差に基づいて車速フィードバッ
クによるスロットル弁開度制御を行っている。
【0036】車両が図2a)に示す登り起伏にかかる
と、b)に示すように車速が低下するので、定速走行E
CU40は、車速を目標車速に戻そうとしてスロットル
弁を開ける。しかし、リーンバーン状態でエンジントル
クが不足しているため、すぐにはエンジンの回転が上昇
しない。こうして、エンジン回転が上昇しないでスロッ
トル弁が開く状態になるので、吸気管圧力は大気圧に近
づき、リーンバーンを解除するしきい値hに近づく。リ
ーンバーン解除のしきい値は、たとえば大気圧760mmHg
より60mmHg低い値であり、図2d)では大気圧を0レベ
ルとして負圧のレベル、-60mmHgで示してある。
【0037】図2(B)d)を参照すると、この発明の
一実施形態では、定速走行ECU40の負圧監視部45
が吸気管圧力を監視し、吸気管圧力がリーンバーン解除
しきい値hよりわずかに低い負圧しきい値i、たとえ
ば、-80mmHg(680mmHg)に達すると、スロットル弁開度
制御部47に信号を送ってスロットル弁がさらに開かれ
るのを停止させる。図2(B)c)はスロットル弁開度
を示しており、山の頂部の最初の部分でスロットル弁開
度がほぼ一定に保たれることが示されている。
【0038】この状態を維持すると、平坦路走行時に比
べてスロットル弁開度が大きくなったことに応じてエン
ジンECU30の燃料噴射制御部35が燃料の供給を増
やす。これに応じてエンジンが徐々に回転を上げ、車速
が上昇すると吸気管圧力もリーンバーン解除しきい値h
に対して余裕が出てくる。車速が目標車速より低い状態
では車速偏差部43からの信号に応じてスロットル弁開
度制御部47は、スロットル弁開度を大きくしようとす
る。負圧監視によるフィードバック制御は、このスロッ
トル弁開度の上昇を制限するように作用するが、上記の
ようにエンジン回転の上昇に伴って吸気管圧力が低下
し、リーンバーン解除しきい値hに対して余裕をもつよ
うになると、車速偏差部43からの信号に応じてさらに
スロットル弁を開くことができる。図2(B)c)の山
の頂部の後半部分でスロットル弁開度がわずかに上昇し
ているのは、この状態を示している。
【0039】こうして、車速は徐々にではあるが目標値
に近づく。このようにこの実施形態によると、道路の起
伏変化や勾配の変化時にリーンバーンを解除することが
ないので、経済的なリーンバーン状態を持続することが
できる。図2(B)e)は、リーンバーン状態が継続
し、リーンバーンフラグが1の状態に保たれていること
を示す。
【0040】ただし、車速が目標車速に対し所定値以上
低くなったとき、またはドライバから強い加速要求(ア
クセルペダルの踏み込み)があったときは、上記の負圧
フィードバックを停止し、理論空燃比での運転に切り替
わるようにする。この場合であっても、スロットル弁が
過度に開かれる状態は上述の負圧フィードバック制御に
よって抑制されているので、車速のオーバーシュートの
程度が押さえられる。
【0041】次に図3を参照して、この発明の一実施形
態のプロセスの流れを説明する。このプロセスは、ほぼ
100ミリ秒ごとに繰り返される。定速走行ECU40
は、吸気管圧力センサ13から吸気管圧力(負圧)を読
み込む(302)。この読み込みは、吸気管圧力センサ
13から直接読み込んでもよく、またはエンジンECU
30から提供を受けてもよい。負圧の値は、吸気管圧力
センサ13による数回の検知出力の平均をとってもよ
い。ブレーキの踏み込みなどによる定速走行(クルー
ズ)キャンセルがあるかどうかを判断し(303)、ク
ルーズキャンセルがなければ、セット・リジュームスイ
ッチ49の操作によりクルーズがセットされているかど
うか判定する(304)。
【0042】クルーズがセットされていれば、セット・
リジュームスイッチ49のリジュームボタンを押して目
標速度を設定するリジューム操作がされているかどうか
が判断され(306)、リジューム操作がされていれば
目標車速を更新する(307)。リジューム操作がない
とき、または目標車速を更新した後、クルーズフラグが
セットされ、目標車速がセットされる(308)。つい
で、リーンバーンフラグを点検して、リーンバーン状態
にあるかどうかが判定され(309)、リーンバーン状
態にあれば、吸気管圧力が負圧しきい値iに達している
かどうかが判定される(310)。
【0043】吸気管圧力が負圧しきい値iに達している
と、車速偏差(目標車速−実車速)が前述のしきい値よ
り小さいかどうか判定され(311)、小さければ、加
速要求、すなわちドライバーによるアクセルの踏み込み
量の増大がしきい値(たとえば10度)より小さいかどう
かが判定される(312)。加速要求がしきい値より小
さければ、スロットル弁停止フラグを1にセットし(3
13)、スロットル弁開度制御(315)に入る。
【0044】ステップ303にもどり、クルーズキャン
セルがあったとき、またはステップ304でクルーズが
セットされていないときは、クルーズフラグをクリア
し、スロットル弁停止フラグをゼロにクリアし、スロッ
トル弁開度制御315に入る。また、ステップ309で
リーンバーンフラグがセットされていないとき、ステッ
プ310で吸気管圧力が負圧しきい値iに達していない
とき、ステップ311で車速偏差がしきい値以上である
とき、またはステップ312で加速要求がしきい値以下
であるときは、スロットル弁停止フラグをゼロにクリア
し(314)、スロットル弁開度制御に入る(31
5)。
【0045】図4は、図3のスロットル弁開度制御ステ
ップ315の詳細を示すフローチャートで、スロットル
弁開度の前回の処理プロセスでの値を読み(402)、
スロットル弁停止フラグ(図3のステップ313でセッ
トされた)が1であれば(403)、スロットル弁開度
の前回値を今回も使用する、すなわちスロットル弁は動
かさないでプロセスを終了する(406)。ステップ4
03でスロットル弁停止フラグがクリアされていれば、
スロットル弁開度の前回値に車速偏差部43(図1)で
算出される車速偏差に応じたスロットル弁開度の増分Δ
Thを加えたスロットル弁開度になるようスロットル弁ア
クチュエータ50を駆動する。
【0046】図4では、スロットル弁停止フラグがセッ
トされているときは、スロットル弁開度を前回値のまま
一定に維持する最も簡単な制御形態を示したが、図2
(B)d)に見られるように、吸気管圧Pbが負圧しき
い値iを越えないように制御することが重要なので、負
圧監視部45からの負圧フィードバックに基づいて、吸
気管圧力が負圧しきい値iを越えない範囲でスロットル
弁を開くよう制御することができる。
【0047】この制御は、車速フィードバックによるス
ロットル弁開度の制御を基軸とし、負圧フィードバック
によって吸気管圧力が負圧しきい値iを越えないよう、
車速フィードバックによるスロットル弁開度の制御を制
限することによって達成することができる。すなわち、
スロットル弁開度の増加に応じてエンジンの回転が上が
り、吸気管圧力が下がって負圧に余裕がでてくると、ス
ロットル弁開度制御部47は、車速フィードバック制御
にしたがってスロットル弁をさらに開くようスロットル
弁アクチュエータ50を制御する。
【0048】以上にこの発明を一実施形態について説明
したが、この発明は、このような実施形態に限定される
ものではない。
【0049】
【発明の効果】この発明によると、リーンバーンでの定
速走行制御中にリーンバーン状態が比較的長く維持され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の概念図。
【図2】この発明を使用しないリーンバーン定速走行制
御の形態(A)、およびこの発明の一実施形態によるリ
ーンバーン定速走行制御の形態(B)を示す図。
【図3】この発明の一実施形態のプロセスのフローチャ
ート。
【図4】この発明の一実施形態におけるスロットル弁開
度制御プロセスの一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
30 エンジンECU(エンジン制御装置) 40 定速走行ECU(定速走行装置) 43 車速偏差算出部 45 負圧監視部(抑制手段) 46 加速要求監視部 47 スロットル弁開度制御部(抑制手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 公士 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 小谷 秀昭 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D044 AA47 AC03 AC05 AC08 AC16 AC26 AD04 AE21 3G093 AA01 BA02 BA20 BA23 CB10 DA01 DA03 DA06 DA11 DB05 EA09 EC01 FA04 3G301 HA01 HA15 JA03 JA06 KB02 LA03 LB02 LC01 LC03 MA01 NC02 ND01 NE15 PA07A PA11Z PD02Z PE01Z PF01A PF03Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リーンバーンエンジンを備える車両に設置
    され、設定された速度で走行するようスロットル弁開度
    を調整するリーンバーンエンジンの制御装置であって、 リーンバーンでの定速走行中に吸気管圧力がリーンバー
    ンしきい値より低く設定された負圧しきい値に達するこ
    とに応答して、スロットル弁開度の増加を抑制する抑制
    手段を有することを特徴とするリーンバーンエンジンの
    制御装置。
  2. 【請求項2】実車速が目標車速より所定値以上低いと
    き、前記抑制手段の作動を禁止する手段を有する請求項
    1に記載の制御装置。
  3. 【請求項3】加速要求が所定値より大きいとき、前記抑
    制手段の作動を禁止する手段を有する請求項1に記載の
    制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104903138A (zh) * 2013-01-07 2015-09-09 卡特彼勒公司 启用恒速驱动系统的方法及控制器、包括该控制器的发动机组及包括该发动机组的车辆
KR20190103208A (ko) 2017-01-17 2019-09-04 주식회사 다이셀 반도체 기판 세정제
WO2023105820A1 (ja) * 2021-12-08 2023-06-15 日立Astemo株式会社 空燃比制御装置

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