JP2001071512A - 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、及び吐出口プレートの製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、及び吐出口プレートの製造方法

Info

Publication number
JP2001071512A
JP2001071512A JP2000033609A JP2000033609A JP2001071512A JP 2001071512 A JP2001071512 A JP 2001071512A JP 2000033609 A JP2000033609 A JP 2000033609A JP 2000033609 A JP2000033609 A JP 2000033609A JP 2001071512 A JP2001071512 A JP 2001071512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge port
liquid
head
flow path
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000033609A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Tatsumi
純二 巽
Haruhiko Terai
晴彦 寺井
Masami Kasamoto
雅己 笠本
Hiroyuki Ishinaga
博之 石永
Torachika Osada
虎近 長田
Hiroyuki Sugiyama
裕之 杉山
Takeshi Ikegame
健 池亀
Genji Inada
源次 稲田
Hiroaki Mihara
弘明 三原
Shuji Koyama
修二 小山
Yoshinori Ito
美紀 伊東
Toshio Kashino
俊雄 樫野
Takashi Saito
敬 斉藤
Hiroshi Sugitani
博志 杉谷
Masami Ikeda
雅実 池田
Masashi Miyagawa
昌士 宮川
Yoshiaki Suzuki
良明 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000033609A priority Critical patent/JP2001071512A/ja
Publication of JP2001071512A publication Critical patent/JP2001071512A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流路を有するヘッド本体に、吐出口が形成さ
れたオリフィスプレートを接合する際の作業性が良好
で、ヘッド性能を低下させるおそれのない液体吐出ヘッ
ド及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 オリフィスプレート40のフェイス面に
平面基準部材14をラミネートしておき、ヘッド本体4
6の流路61にオリフィスプレート40の凸部45を進
入させながらラミネート層14に荷重を加えて、オリフ
ィスプレート40を接着剤によりヘッド本体46と接合
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を飛翔液滴と
して噴射して液滴を被記録媒体に付着させることにより
記録を行う液体吐出ヘッド及びその製造方法、並びに液
体吐出装置に関する。
【0002】また本発明は、紙、糸、繊維、布帛、皮
革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス
等の被記録媒体に対して記録を行う、プリンタ、複写
機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を
有するワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装
置と複合的に組み合わせた産業記録装置に適用できる液
体吐出ヘッド及びその製造方法、並びに液体吐出装置に
関する。本発明における『記録』とは、文字や図形など
意味を持つ画像を被記録媒体に形成することだけでな
く、パターン等の意味を持たない画像を被記録材に形成
することも意味する。
【0003】
【従来の技術】従来より、液体吐出ヘッドに形成された
オリフィスから記録液としてのインクを吐出することに
より記録を行うインクジェット記録装置が、低騒音、高
速記録などの点で優れた記録装置として知られている。
このインクジェット記録装置については、近年の記録技
術の進歩に伴って、高速、高精細な記録が要求されるよ
うになりつつあり、このため、吐出口の大きさ(オリフ
ィス径)が微小になり、かつ吐出口が高密度に形成され
るようになってきた。
【0004】図37は、従来のインクジェット記録装置
に用いられる液体吐出ヘッドの一例を示す図であり、
(a)は概観斜視図、(b)は流路方向の断面図であ
る。
【0005】本従来例は図37に示すように、インクを
吐出する複数のオリフィス101を有するオリフィスプ
レート102と、接着剤106によってオリフィスプレ
ート102と接合され、オリフィス101から吐出され
るインクを供給するヘッドユニット110とから構成さ
れており、ヘッドユニット110は、オリフィス101
に連通し、オリフィス101から吐出されるインクを供
給する流路112と、流路112を形成する天板111
と、流路112に供給されるインクをオリフィス101
から吐出するためのエネルギーを発生させるエネルギー
発生素子114を有し、天板111とともに流路112
を形成する基板113とから構成されいる。
【0006】ここで、オリフィスプレート102におい
ては、インクを吐出するための微細なオリフィス101
が設けられているが、このオリフィス101が液体吐出
ヘッドの吐出性能を左右する重要な要素となっているた
め、加工性に優れ、また、インクに直接接触するために
耐インク性に優れている等の性能を満たすことが必要と
されている。
【0007】従来、上述したような性能を満たすオリフ
ィスプレートの材料として、SUS、Ni、Cr、Al
等の金属プレートや、所望の厚みがあり、また、簡易に
しかも安価に得られるポリイミド、ポリサルフォン、ポ
リエーテルサルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリエー
テルエーテルケトン等の樹脂フィルム材等が挙げられ
る。オリフィスプレートの材料として金属プレートを用
いる場合、電鋳等の方法でオリフィスを形成する方法が
一般的に用いられている。オリフィスプレートの材料と
して樹脂フィルムを用いる場合、その樹脂フィルムにエ
キシマレーザのアブレーションによる微細加工でオリフ
ィスを形成する方法が一般的に用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オリフ
ィスプレートをヘッド本体に接合する際に、微細な吐出
口を、吐出口と連通させる流路と隙間なく接続すること
は極めて難しい。特に、樹脂フィルムからなるオリフィ
スプレートをヘッド本体と接合する場合、オリフィスプ
レートの可撓性により、オリフィスプレートが撓んだ状
態で固定されてしまうことがある。この場合、オリフィ
スプレートに形成されている複数の吐出口の方向がばら
ついてしまうので製品不良になる。また、フィルム樹脂
表面に撥水層を設けた場合にはハンドリング時に撥水層
を傷つけてしまう心配もあった。そのため、オリフィス
プレートの接合作業時のハンドリングに注意を必要とし
ていた。
【0009】さらに、近年、急速に高まりつつあるカラ
ー画像形成、特に、写真調のカラー画像形成において
は、高密度で微量のインク滴を被記録媒体上の所望の位
置に正確に着弾させる必要があるため、例えば、イエロ
ー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のカラーのヘッ
ドユニットの相互の位置関係が極めて重要になる。
【0010】図38は、カラー画像形成可能な従来のイ
ンクジェット記録装置に用いられる液体吐出ヘッドの一
構成例を示す概観斜視図である。カラー画像形成可能な
従来のインクジェット記録装置は図38に示すように、
複数のカラー毎にオリフィスプレート202a〜202
d及びヘッドユニット210a〜210dからなる液体
吐出ヘッドが設けられており、それらのヘッドユニット
210a〜210dが枠体230の予め決められた位置
に設置されている。
【0011】ここで、このヘッドユニット210a〜2
10dの相互間の位置精度を高める手法として、上記各
色のヘッドユニット210a〜210dの吐出口の位置
を画像処理を用いて予め認識し、その後、その認識した
吐出口の位置を枠体230におけるプリンタ本体との位
置決め基準からオフセットさせ、各色のヘッドユニット
210a〜210dを枠体230に接合接着する方法等
が採られている。
【0012】以下に、上述した液体吐出ヘッドの製造方
法について説明する。まず、シリコン基板上に、流路壁
及び吐出エネルギー発生素子として電気熱変換素子を配
置し、これに例えば、シリコン基板よりなる天板を接合
する。次に、流路の位置を調整する等のためにダイヤモ
ンドブレードを用いて、各色毎のヘッドユニットを切断
し、オリフィスプレートをエポキシ樹脂等の接着剤で接
合する。
【0013】次に、オリフィスプレートが接合されたヘ
ッドユニットの吐出口の位置を画像処理を用いて認識
し、枠体に予め設けられた位置決め基準に対してオフセ
ット値を加えてヘッドユニットと枠体を接合接着する。
このようにして、4色のヘッドユニット間の相互位置関
係が決められている。
【0014】しかしながら、上述したような従来の製造
方法を用いて作製された液体吐出ヘッドにおいては、各
色のヘッドユニットの相互関係が1200dpi−14
40dpi、さらには、2400dpiとなるような高
解像度を有する最近のインクジェット記録装置において
着弾精度を維持することが難しいという問題点がある。
例えば、4色構成の液体吐出ヘッドを製造する場合、各
色のヘッドユニットの相互間の位置に関して、図37
(a)に示すように、X、Y、Z、θx、θy、θ zの6
軸を制御する必要がある。
【0015】ところが、従来の製造方法においては、吐
出口をみて位置合わせしているので、X、Y、θz軸に
ついては、高精度で合わせられるものの、残りのZ、θ
x、θ y軸については、組み立て装置の治具の調整精度に
よって精度が左右されることになり、特に、θy軸につ
いては、組み立て装置の治具の調整精度によって微小な
ずれが生じた場合、被記録媒体上で大きな着弾ずれにな
って現れてしまう。
【0016】また、Z軸については、各ヘッドユニット
間で微小なずれが生じるため、オリフィスプレート表面
の汚れや増粘したインクをワイピングするゴムブレード
の侵入量や、乾燥防止のためのキャッピングのあたりに
差異が生じ、隙間が発生してしまう。
【0017】さらに、各ヘッドユニットを個々にクラン
プして枠体にセットするため、図38に示すように各ヘ
ッドユニット間に治具クランプの入り込む隙間を確保す
る必要があり、この結果、4色一体の液体吐出ヘッドが
大型化してしまうという問題点もある。
【0018】本発明の目的の一つは、流路を有するヘッ
ド本体に、吐出口が形成されたオリフィスプレートを接
合する際の作業性が良好で、ヘッド性能を低下させるお
それのない液体吐出ヘッド及びその製造方法、並びに液
体吐出装置を提供することである。
【0019】本発明の他の目的は、複数色の吐出口間の
相互位置を高精度に設定することができるとともに、ワ
イピングやキャッピングの精度を向上させることができ
る液体吐出ヘッド及びその製造方法、並びに液体吐出装
置を提供することである。
【0020】本発明の更に他の目的は、複数色一体の液
体吐出ヘッドにおいて、小型化、低コスト及び高品質の
実現、並びに生産性及び信頼性の向上を図ることができ
る液体吐出ヘッド及びその製造方法、並びに液体吐出装
置を提供することである。
【0021】本発明の更に他の目的は、オリフィスプレ
ートから流路に侵入する凸部によって吐出効率がよく、
しかも簡単な製造装置で容易かつ短時間で製造できる液
体吐出ヘッド及びその製造方法、並びに液体吐出装置を
提供することである。
【0022】本発明の更に他の目的は、吐出口の高密度
化が更に進む中においても、高品質な画像を記録するこ
とができる液体吐出ヘッド及びその製造方法、並びに液
体吐出装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の液体吐出ヘッドの製造方法は、液体の流路と
該流路に連通する流路開口が設けられた開口面とを有す
るヘッド本体を提供するヘッド本体提供工程と、液体を
吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の内側面
上の、前記吐出口に連通する内側開口の周囲に凸部が設
けられた吐出口プレートおよび、実質的に平坦な平坦面
を有する基台とを、前記吐出口面と前記平坦面とが接す
る様に一体化した状態で提供する吐出口プレート提供工
程と、前記ヘッド本体と前記基台とが前記吐出口プレー
トを挟んで互いに近づく方向に前記ヘッド本体と前記基
台とを押圧することにより、前記凸部が前記流路開口に
嵌合する様に前記開口面と前記内側面とを接合する接合
工程と、前記基台とその他の部材とを離隔する離隔工程
と、を有することを特徴とする。
【0024】前記吐出口プレート提供工程において、前
記吐出口プレートとなる長尺の樹脂フィルムに前記吐出
口を形成する。前記吐出口は、レリーフ型の転写成形、
レーザ加工またはそれらの組み合わせによって形成す
る。さらに前記吐出口プレート提供工程において、前記
樹脂フィルムに前記基台となるラミネート層がラミネー
トされた積層体を切断する。前記樹脂フィルムに前記ラ
ミネート層をラミネートする前に、前記樹脂フィルムの
前記ラミネート層がラミネートされる面に撥水層を形成
することが好ましい。前記ラミネート層は、前記樹脂フ
ィルムに比べて十分に厚い樹脂シートまたはステンレス
鋼シートである。前記樹脂フィルムは、押し出し成形又
は型押し成形によって形成される。前記樹脂フィルム
は、熱可塑性ポリマー材料からなることが考えられる。
また前記樹脂フィルムは、ポリサルフォン、ポリエーテ
ルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド及びポリエ
ーテルエーテルケトンのうちのいずれかの材料からなる
ことが考えられる。
【0025】前記接合工程は、前記ヘッド本体と前記吐
出口プレートとの間に接着剤を介在させてなされる。
【0026】前記ヘッド本体提供工程において前記ヘッ
ド本体を複数提供し、前記接合工程において前記複数の
ヘッド本体を並べて共通の前記吐出口プレートに接合す
ることが考えられる。この場合、前記接合工程の後で前
記離隔工程の前に、前記複数のヘッド本体と該複数のヘ
ッド本体を支持するための枠体とを嵌合させることが好
ましい。また、前記吐出口プレート提供工程において、
前記複数のヘッド本体と該複数のヘッド本体を支持する
ための枠体とを嵌合させてもよい。前記複数のヘッド本
体と前記枠体との隙間にシリコーン樹脂を充填すること
が考えられる。
【0027】前記吐出口プレート提供工程において、前
記吐出口と前記凸部とをほぼ同時に形成することが好ま
しい。また、前記吐出口と前記凸部と該凸部の周囲の溝
とをほぼ同時に形成してもよい。例えば、前記吐出口と
前記凸部と前記溝をレーザー光の照射によって形成する
ことが考えられる。前記レーザー光の照射はマスクを介
してなされ、前記マスクの、前記吐出口形成部分の前記
レーザー光の透過率をA、前記凸部形成部分の前記レー
ザー光の透過率をB、それ以外の部分の前記レーザー光
の透過率をCとすると、A>C>Bの関係にある事が好
ましい。
【0028】また本発明の液体吐出ヘッドの製造方法
は、液体の流路となる溝と該溝の端部開口が設けられた
開口面とを有するヘッド本体構成用部材を提供する部材
提供工程と、液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口
面の反対側の内側面上の、前記吐出口に連通する内側開
口の周囲に凸部が設けられた吐出口プレートを提供する
吐出口プレート提供工程と、前記ヘッド本体構成用部材
と前記吐出口プレートとを互いに近づけて、前記凸部が
前記端部開口に嵌合する様に前記開口面と前記内側面と
を接合する接合工程と、前記ヘッド本体構成用部材と前
記溝を塞ぐための板状部材とを接合することにより前記
流路を形成する流路形成工程と、を有することを特徴と
する。
【0029】また本発明の液体吐出ヘッドの製造方法
は、液体の流路となる溝と該溝の端部開口が設けられた
開口面とを有するヘッド本体構成用部材を提供する部材
提供工程と、液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口
面の反対側の内側面上に、前記吐出口に連通する内側開
口が設けられた吐出口プレートを提供する吐出口プレー
ト提供工程と、前記ヘッド本体構成用部材と前記吐出口
プレートとを互いに近づけて、前記吐出口と前記端部開
口とが連通する様に前記開口面と前記内側面とを接合す
る接合工程と、前記ヘッド本体構成用部材と前記溝を塞
ぐための板状部材とを接合することにより前記流路を形
成する流路形成工程と、を有することを特徴とする。
【0030】また本発明の液体吐出ヘッドの製造方法
は、液体の流路となる溝と該溝の端部開口が設けられた
開口面とを有するヘッド本体構成用部材を提供する部材
提供工程と、液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口
面の反対側の内側面上に凹部が設けられた吐出口プレー
トを提供する吐出口プレート提供工程と、前記ヘッド本
体構成用部材と前記吐出口プレートとを互いに近づけ
て、前記吐出口と前記端部開口とが連通する様に前記開
口面と前記内側面とを接合する接合工程と、前記溝を塞
ぐための板状部材を前記凹部の内面に突き当てながら前
記ヘッド本体構成用部材と前記板状部材とを接合するこ
とにより前記流路を形成する流路形成工程と、を有する
ことを特徴とする。
【0031】また本発明の液体吐出ヘッドの製造方法
は、液体の流路となる溝と該溝の端部開口が設けられた
開口面とを有するヘッド本体構成用部材を提供する部材
提供工程と、液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口
面の反対側の内側面上の、前記吐出口に連通する内側開
口の周囲に凸部が設けられた吐出口プレートおよび、実
質的に平坦な平坦面を有する基台とを、前記吐出口面と
前記平坦面とが接する様に一体化した状態で提供する吐
出口プレート提供工程と、前記ヘッド本体構成用部材と
前記基台とが前記吐出口プレートを挟んで互いに近づく
方向に前記ヘッド本体構成用部材と前記基台とを押圧す
ることにより、前記凸部が前記端部開口に嵌合する様に
前記開口面と前記内側面とを接合する接合工程と、前記
ヘッド本体構成用部材と前記溝を塞ぐための板状部材と
を接合することにより前記流路を形成する流路形成工程
と、前記基台とその他の部材とを離隔する離隔工程と、
を有することを特徴とする。
【0032】また本発明の液体吐出ヘッドは、液体の流
路と該流路に連通する流路開口が設けられた開口面とを
有するヘッド本体の複数と、液体を吐出する吐出口が設
けられた吐出口面の反対側の内側面上の、前記吐出口に
連通する内側開口の周囲に凸部が設けられた吐出口プレ
ートとを有し、前記複数のヘッド本体が並んで共通の前
記吐出口プレートに接合されており、前記凸部が前記流
路開口に嵌合する様に前記複数のヘッド本体それぞれの
前記開口面と前記内側面とが接合されていることを特徴
とする。
【0033】この場合、前記複数のヘッド本体それぞれ
の前記流路の向きが前記吐出口プレートに対してほぼ垂
直である。そして、前記吐出口プレートを支持するため
の枠体を更に有する事が好ましい。前記吐出口プレート
と前記枠体とは接着され、前記吐出口プレートと前記枠
体とは同一材料からなる事が好ましい。前記吐出口プレ
ートは、樹脂、シリコン、セラミックス、金属、もしく
はこれらの複合材料からなる。
【0034】また本発明の液体吐出ヘッドは、液体の流
路と該流路に連通する流路開口が設けられた開口面とを
有するヘッド本体と、液体を吐出する吐出口が設けられ
た吐出口面の反対側の内側面上の、前記吐出口に連通す
る内側開口の周囲に設けられた凸部および、該凸部の周
囲に設けられた溝を有する吐出口プレートとを有し、前
記凸部が前記流路開口に嵌合する様に前記開口面と前記
内側面とが接合されていることを特徴とする。
【0035】また本発明の液体吐出ヘッドは、液体の流
路となる溝と該溝の端部開口が設けられた開口面とを有
するヘッド本体構成用部材と、該ヘッド本体構成用部材
に接合して前記溝を塞ぐための板状部材と、液体を吐出
する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の内側面上に
凹部が設けられた吐出口プレートとを有し、前記吐出口
と前記端部開口とが連通する様に前記開口面と前記内側
面とが接合されており、前記板状部材が前記凹部に入り
込み前記ヘッド本体構成用部材に接合されて前記流路が
形成されていることを特徴とする。
【0036】この場合、前記内側面上の、前記吐出口に
連通する内側開口の周囲に、前記端部開口に嵌合する凸
部が設けられている事がより好ましい。
【0037】また本発明の、液体吐出ヘッドに用いられ
る吐出口プレートの製造方法は、、長尺の樹脂フィルム
に複数の吐出口形成用凹部を形成する工程と、前記樹脂
フィルムの前記複数の吐出口形成用凹部がない面上にラ
ミネート層を設ける工程と、前記樹脂フィルムの前記複
数の吐出口形成用凹部に対して吐出口を形成する工程
と、前記樹脂フィルムをヘッド本体に接合する工程と、
前記ラミネート層を除去する工程と、を有することを特
徴とする。
【0038】この場合、前記ラミネート層は、前記樹脂
フィルムより体積抵抗が小さい樹脂または金属からな
る。前記吐出口は、レーザー光の照射によって形成され
る。
【0039】(作用)本発明では、実質的に平坦な平坦
面を有する基台が吐出口プレートの吐出口面にラミネー
トされていることで、吐出口プレートの吐出口面が基台
の平坦面に倣い、吐出口プレートが良好な平坦性を持っ
てヘッド本体に接合される。特に吐出口プレートにヘッ
ド本体の流路開口に位置する凸部を設けて接合する方法
では、吐出口プレート側の凸部をヘッド本体側の流路開
口に精度良く進入させることができ、この接合時に凸部
及び吐出口を変形または破損させることがない。また、
吐出口面の撥水層は基台で保護されるため、接合時に破
損する心配はない。
【0040】また、基台を吐出口プレートに比べて十分
に厚い樹脂シートとする事により、吐出口プレートを樹
脂フィルムで形成する場合には基台の方が剛性が大きく
なるので、上記の接合の際に吐出口プレートの吐出口面
が基台に倣うことができ、吐出口プレートが良好な平坦
性を持って接合される。また、基台をステンレス鋼シー
トで構成すると、樹脂よりも更なる剛性を持たせること
ができるので、接合時に吐出口プレートの吐出口面の平
坦性を更に良好に保つことができる。
【0041】また本発明では、流路内に侵入する凸部が
存在するため液体の吐出効率が向上するとともに、凸部
を吐出口と同時に形成するため作業効率がよい。特にレ
ーザー照射を行なって凸部および吐出口を形成すると、
作業が簡単である。この場合、部分的に透過率を変えた
マスクを用いてレーザー照射を行なうと、精度よく形成
できる。この様に、本発明によると、液体吐出効率のよ
い液体吐出ヘッドを製造するための加工時間が短縮でき
生産性の向上を図ることができる。加工時に過度に高精
度の位置合わせが不要となるため、製造が容易になる上
に、製造装置の簡略化が可能となる。
【0042】加えて、凸部の周囲に溝を形成すると、吐
出口プレートを接着するための接着剤が流路や吐出口に
入り込むことが防げる。この溝も凸部および吐出口と同
時に形成すると作業効率がよい。
【0043】さらに本発明では、吐出口プレートと、吐
出口に連通する流路となる溝が設けられたヘッド本体構
成用部材と、前記流路となる溝を塞ぐための板状部材と
で液体吐出ヘッドを製造する場合、吐出口プレートにヘ
ッド本体構成用部材を接合してから、このヘッド本体構
成用部材に板状部材を接合することにより、吐出口プレ
ート面に対してヘッド本体構成用部材と板状部材の接合
端面が揃うので、簡単に効率よくヘッドを作製すること
ができる。特に、吐出口プレートに少なくともヘッド本
体構成用部材あるいは板状部材の一部を突き当てる凹部
を設けたり、吐出口プレートの一部に前記流路となる溝
の端部開口に侵入する凸部を設けたりすることで、更に
精度高く簡単にヘッドを作製することができる。
【0044】この場合、流路端部付近を切断、研磨する
必要がないので、ノズルピッチが高密度になっても吐出
口近傍の流路壁に欠けや折れ等が発生せず、良好に所望
の記録滴を吐出することができる。
【0045】また本発明では、1つの共通した吐出口プ
レートに複数のヘッド本体を並べて配置し、さらに好ま
しくは各ヘッド本体を1つの枠体に嵌合させることによ
り、各ヘッド本体の液路の向きを吐出口プレートに対し
てほぼ垂直にし、複数のヘッド本体の相互間の位置を決
定しているので、高度の生産技術を必要とせずに高精度
のカラー液体吐出ヘッドを実現することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0047】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1実施形態である液体吐出ヘッドの製造方法が適用され
る液体吐出ヘッドについて説明するための斜視図であ
る。図2は、図1に示される液体吐出ヘッドの、流路方
向に沿った断面図である。
【0048】本実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法に
より製造される液体吐出ヘッドは、図1に示すように、
基板50の表面に天板60を接合してなるヘッド本体4
6と、ヘッド本体46の前端面に接合されたオリフィス
プレート40などから構成されている。基板(以下、
「ヒータボード」ともいう)50には、インクなどの液
体を吐出させるために利用される熱エネルギーを発生す
る複数のエネルギー発生素子(以下、「ヒータ」ともい
う)51と、エネルギー発生素子51に電気信号を供給
するためのAl配線とが備えられている。この基板50
は、Si基板上に複数のエネルギー発生素子51および
前記Al配線を成膜技術によって形成してなるものであ
る。
【0049】天板60の一方の面には、エネルギー発生
素子51がそれぞれ配置された複数の流路61を形成す
るための溝や、それぞれの流路61に供給されるインク
を一時的に保持する液室62を形成するための溝が形成
されている。さらに、天板60には、液室62内にイン
クを供給するための供給口64が形成されている。それ
ぞれの流路61にエネルギー発生素子51が配置される
ように基板50と天板60とを接合することにより、複
数の流路61および複数のエネルギー発生素子51が備
えられたヘッド本体46が構成されている。このヘッド
本体46の前端面に、すなわち、図2に示すように基板
50の、オリフィスプレート40との接合面44a、お
よび天板60の、オリフィスプレート40との接合面4
4bを含む面に、それぞれの流路61の開口が配置され
ている。
【0050】一方、オリフィスプレート40には、流路
61とそれぞれ連通した複数の吐出口(以下、「オリフ
ィス」ともいう)41が複数形成されている。また、オ
リフィスプレート40の、ヘッド本体46との接合面に
おける吐出口41の周囲には、吐出口41ごとにそれぞ
れ独立した凸部45が複数形成されている。それぞれの
凸部45が流路61内に進入し、凸部45が流路61に
位置した状態で、接着剤である接着樹脂42によって接
合面44a,44bにオリフィスプレート40が接合さ
れている。
【0051】この液体吐出ヘッドでは、エネルギー発生
素子51から発生した熱エネルギーが流路61内のイン
クに作用することでエネルギー発生素子51上で気泡が
発生し、その気泡の発生を利用して吐出口41からイン
クが吐出される。
【0052】図3は、本発明の実施形態の液体吐出ヘッ
ドの製造方法に使用される製造ラインの一部を模式的に
示す図である。図3に示される製造ラインは、図1およ
び図2に示したオリフィスプレート40を製造するため
のものである。この製造ラインでは、押出成形により溶
融樹脂をフィルム状に押出し、押出されたフィルム状樹
脂の表面に、所定の形状のレリーフ型を備えたロールを
押圧することで、そのフィルム状樹脂の表面に所望の形
状のパターンを形成するまでの工程が行われる。
【0053】図3に示すように押出成形機1のダイ2か
ら溶融樹脂をフィルム状に押出すことによりフィルム状
樹脂3が形成され、フィルム状樹脂3は冷却ロール5と
ニップロール6との間に挟まれて、それらのロールによ
って押圧される。冷却ロール5の表面には、図1および
図2に示した吐出口41および凸部45に応じた形状の
レリーフ型4が取り付けられている。このレリーフ型4
によってフィルム状樹脂3の表面に所望の形状が連続的
に形成される。
【0054】レリーフ型4によって表面に所望の形状が
形成されると共に冷却ロール5によって冷却されたフィ
ルム状樹脂3は、いくつかのロールa,b等を経由した
後に、ロール10から巻き出されたラミネート層(「基
台」とも称する)14とラミネートされ、2つの引き取
りロール7を経由した後に巻き取りロール8によってロ
ール状に巻き取られる。ここでは凸部45が巻き取りロ
ール8の外側となるようにフィルム状樹脂3が巻き取ら
れている。なお、巻き取りロール8の曲率半径は大きけ
れば大きい程好ましい。
【0055】本実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法で
は、押出成形機1から押出す樹脂材料としてポリサルフ
ォン樹脂(アモコ社製の「ユーデルP3900」)を用
いた。押出成形機1から押出す樹脂材料、すなわちフィ
ルム状樹脂3の材料としては、熱可塑性ポリマーを用い
ることが好ましい。また、具体的には、フィルム状樹脂
3の材料として、ポリパラフェニレンテレフタルアミ
ド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファ
イドまたはポリエーテルエーテルケトンのうちいずれか
1つを用いることが好ましい。
【0056】特に、ポリパラフェニレンテレフタルアミ
ド(略称:「PPTA」)は低熱膨張率(Siの線膨張
係数に近い値)と高弾性率(約1500Kg/mm2
という特長がある。ヘッド本体のエネルギー発生素子は
Si基板に設けられているので、オリフィスプレートに
ポリパラフェニレンテレフタルアミドを用いると、両者
の線膨張率が近くなり、昇温や降温によっても線膨張差
によるゆがみやはがれや位置ずれの心配がない。また、
高弾性率であるので、剛性が高く、オリフィスプレート
をより薄く作ってもフェイス面の平坦性が確保できると
いう利点がある。オリフィスプレートが薄くできれば、
レーザでの吐出口形成が容易になる。また、ポリパラフ
ェニレンテレフタルアミドはエキシマレーザのアブレー
ション性が良好であり、線膨張係数も低い。そのため、
レーザ加工時の熱によるオリフィスプレートの伸びを小
さくでき、オリフィス穴の精度が良好となる。
【0057】次に、オリフィスプレート40を作製する
方法について説明する。
【0058】まず、ポリサルフォン樹脂を下記の加工条
件(A)にて、ダイ2から厚さ50μmになるように押
出してフィルム状樹脂3を形成する。そのフィルム状樹
脂3を、表面にレリーフ型4が備えられた温度15℃の
冷却ロール5、およびニップロール6により押圧し、フ
ィルム状樹脂3を冷却する。
【0059】押出し加工条件(A) ダイ開口: 0.5mm 押出し機設定温度:後部315℃ 中間部360℃ ヘ
ッドおよびダイ部370℃ 冷却ロール温度:15℃ 押出し厚み:50μm ニップ圧(エアゲージ圧):2kgf/cm2 図4および図5は、図3に示した製造ラインにより作製
されたフィルム状樹脂3の平面図および断面図である。
図4(a)はフィルム状樹脂3の平面図であり、図4
(b)は図4(a)のA−A’線断面図である。また、
図5(a)は、図4(a)に示されるフィルム状樹脂の
B部を拡大した平面図であり、図5(b)は、図5
(a)のC−C’線断面図である。
【0060】フィルム状樹脂3の表面に冷却ロール5の
レリーフ型4が押圧されることで、そのレリーフ型4に
よって、図4(a)、図4(b)、図5(a)および図
5(b)に示すようにフィルム状樹脂3に複数の吐出口
41および凸部45が同時に、フィルム状樹脂3の押出
し方向に連続的に複数組形成される。
【0061】凸部45のピッチは600dpiの解像度
に相当する間隔であり、凸部45の外形は四角柱形状と
なっている。凸部45の外形寸法としては、縦が30μ
m、横が30μm、高さが10μmになっている。オリ
フィス41の形状は円錐台となっており、オリフィス4
1の凸部45側の端面における円の直径がφ25μm、
凸部45側と反対側の端面における円の直径がφ20μ
mになっている。このような形状および寸法を有するオ
リフィス41および凸部45がフィルム状樹脂3に同時
に、かつ、連続的に形成されるように、レリーフ型4が
作製されている。
【0062】フィルム状樹脂3にレリーフ型4によって
オリフィス41および凸部45を形成した後に、フィル
ム状樹脂3の、凸部45側と反対側の表面(フェイス
面)に撥水層を形成する。撥水処理剤としては、旭硝子
株式会社製のCTX−CZ5Aを用いた。フィルム状樹
脂3のフェイス面に撥水層を形成する際には、まず、そ
のフェイス面をコロナ処理により親水化した後に、塗布
装置として康井精機社製のマイクログラビアコータを用
いて、フィルム状樹脂3のフェイス面に撥水剤を塗布す
る。ここでは、撥水層の最終の厚さが0.1μmになる
ように、撥水剤を塗布する工程と、塗布された撥水剤を
加熱・乾燥する工程とを連続して行った。
【0063】本実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法で
は、フィルム状樹脂3にレリーフ型4を押圧する工程
と、フィルム状樹脂3に撥水層を形成する工程とを別々
に行ったが、れらの2つの工程を1つの工程で行っても
よい。例えば、フィルム状樹脂3にレリーフ型4を押圧
する工程において、フィルム状樹脂3のニップロール6
側の面に撥水剤を供給してその表面に撥水層を形成しな
がらフィルム状樹脂3の押圧加工を行ってもよい。ある
いは、巻き取りロール8によってフィルム状樹脂3を巻
き取る前の位置に、撥水剤を塗布するためのコーティン
グロールをセットし、そのコーティングロールを用いて
フィルム状樹脂3に撥水剤を塗布してもよい。
【0064】撥水層形成後は、撥水層(不図示)の付い
たフィルム状樹脂3のフェイス面に、後述のオリフィス
プレート接合時に効果を奏するラミネート層14(図3
参照)を貼り合わせる(ラミネートする)。
【0065】以上のようにして吐出口41および凸部4
5が形成された後にラミネート層14がラミネートされ
てロール状に巻かれたフィルム状樹脂3を、ロール癖を
直して平らにしながら1つの液体吐出ヘッドごとに必要
なサイズに切断することで、オリフィスプレート40に
ラミネート層14がラミネートされているものが作製さ
れる。
【0066】次に、そのラミネート層14の付いたオリ
フィスプレート40を作製した後の、液体吐出ヘッドの
製造方法について説明する。
【0067】ラミネート層14の付いたオリフィスプレ
ート40を作製した後には、上述した工程とは別の工程
で作製されたヘッド本体46に、接着剤によってオリフ
ィスプレート40を接合する。ここで用いる接着剤とし
ては、UV(紫外線)を接着剤に照射することによりタ
ック性(粘性)を保持したままBステージ(硬化中間状
態)化し、その接着剤を硬化収縮させてから、加熱圧
着、または接着剤へのさらなるUV照射により部材同士
を接着することが可能なエポキシ系の接着剤を用いる。
このような接着剤は、Bステージ化せずに加熱圧着のみ
でも接着が可能なものである。
【0068】まず、上記のようなエポキシ系の接着剤を
転写法によりヘッド本体46の接合面44a,44bに
転写する。次に、転写された接着剤に1mW/cm2
紫外線を60秒間照射して接着剤のBステージ化を行
い、接着剤のタック性を保持したまま接着剤の硬化収縮
を終了させる。
【0069】次に、図6に示す様に、オリフィスプレー
ト40に付いたラミネート層14をハンドリング保持
し、オリフィスプレート40のラミネート層14とは反
対側面の複数の凸部45をそれぞれ、各凸部45に対応
する流路61内に進入させて凸部45を流路61の先端
部に位置させる。凸部45と流路61との嵌合は、すき
まばめとした。
【0070】このとき、図7に示す様に、ラミネート層
14からオリフィスプレート40に均等に1kg/cm
2の荷重をかけて、オリフィスプレート40とヘッド本
体46とを密着させ、その状態を保持したまま60℃の
温度でヘッド本体46にオリフィスプレート40を加熱
圧着し、接着剤の硬化を終了させる。なお、本例では予
め裁断したオリフィスプレート40を圧着する方法を採
ったが、圧着と同時にオリフィスプレート40を切り出
してもよい。
【0071】上記のようにラミネート層14がオリフィ
スプレート40のフェイス面にラミネートされているこ
とで、オリフィスプレート40のフェイス面がラミネー
ト層14の平面に倣い、オリフィスプレート40が良好
な平坦性を持ってヘッド本体46に接合される。特に本
例の場合は、オリフィスプレート40側の凸部45をヘ
ッド本体46側の流路61に精度良く進入させることが
でき、この圧着時に凸部45及び吐出口41を変形また
は破損させることがない。また、フェイス面の撥水層は
ラミネート層14で保護されているため、圧着時に破損
する心配はない。
【0072】ラミネート層14は樹脂材料又はステンレ
スで構成する。樹脂材料で構成する場合には、ラミネー
ト層14の厚みをオリフィスプレート40のフィルム厚
よりも十分厚くする。この様にするとラミネート層14
の方が剛性が大きいので、上記の圧着の際にオリフィス
プレート40のフェイス面がラミネート層14に倣うこ
とができ、オリフィスプレート40が良好な平坦性を持
って接合される。また、ラミネート層14をステンレス
で構成すると、樹脂よりも更なる剛性を持たせることが
できるので、圧着時にオリフィスプレートのフェイス面
の平坦性を更に良好に保つことができる。
【0073】以上で説明した工程を経てから、図8に示
す様にラミネート層14を剥離して、図1および図2に
示した液体吐出ヘッドが製造される。
【0074】(第2の実施の形態)図9および図10
は、本発明の第2実施形態である液体吐出ヘッドの製造
方法について説明するための図である。本実施形態の液
体吐出ヘッドの製造方法は、前述の実施形態の製造方法
により製造された液体吐出ヘッドと同様な構成および形
状のものを製造する方法であり、前述の実施形態と比較
して、吐出口をレーザ加工により形成する点が主に異な
っている。以下では、前述の実施形態と異なる点を中心
に説明する。
【0075】本実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法に
おいても、前述の実施形態の図5に示した製造ラインに
よって、オリフィスプレートを作製するためのフィルム
状樹脂を形成する。ここでは、前述の実施形態で用いた
レリーフ型4の代わりに、レリーフ型4とは異なる別の
所定の形状のレリーフ型を備えた冷却ロール5を用い
る。図9(a)は、押出成形機1のダイ2から押出され
たポリサルフォン樹脂が、冷却ロール5に備えられた前
記レリーフ型によって押圧されることにより所定の形状
に形成されたフィルム状樹脂の平面図であり、図9
(b)は、図9(a)のA−A’線断面図である。図1
0(a)は、図9(a)に示したフィルム状樹脂のB部
を拡大した平面図であり、図10(a’)は、図10
(a)のC−C’線断面図である。
【0076】まず、前述の実施形態と同様な押出し加工
条件(A)で、ポリサルフォン樹脂をダイ2から厚み5
0μmになるようにフィルム状に押出すことにより、フ
ィルム状樹脂3を形成する。そのフィルム状樹脂3を、
表面に前記レリーフ型が備えられた温度15℃の冷却ロ
ール5、およびニップロール6により押圧すると同時に
冷却する。これにより、冷却ロール5に備えられた前記
レリーフ型によって、図9(a)、図9(b)、図10
(a)および図10(a’)に示すようにフィルム状樹
脂3に、それぞれが独立した複数の凸部45と、凸部4
5の中央部にそれぞれ配置された複数の凹部47aと
が、フィルム状樹脂3の押出し方向に沿って連続的に形
成される。それぞれの凹部47aはオリフィス41を形
成するためのものである。凸部45のピッチおよび外形
寸法は、前述の実施形態と同様であり、凹部47aの深
さは40μmになっている。このような凸部45および
凹部47aがフィルム状樹脂3に同時に形成されるよう
に、冷却ロール5に備えられたレリーフ型が製作されて
いる。
【0077】次に、フィルム状樹脂3の、凸部45側と
反対側の面(フェイス面)に、前述の実施形態と同様な
方法により撥水層を形成する。撥水処理剤として、旭硝
子株式会社製のCTX−CZ5Aを用いた。
【0078】次に、フィルム状樹脂3の撥水層を形成し
たフェイス面に、前述の実施形態と同様な方法によりラ
ミネート層14をラミネートする。
【0079】次に、撥水層を形成したフィルム状樹脂3
のフェイス面にラミネート層14をラミネートした後
の、オリフィスプレートを作製する工程について図10
を参照して説明する。図10(b)、図10(c)は、
図9(a)に示したフィルム状樹脂のB部を拡大した平
面図であり、図10(b’)は図10(b)のC−C’
線断面図、図10(c’)は図10(c)のC−C’線
断面図である。
【0080】図10(b’)に示すように、それぞれの
凹部47aの底面にレーザ13を照射することにより、
図10(c)および図10(c’)に示すようにそれぞ
れの凹部47aの底面に、フィルム状樹脂3を貫通する
貫通孔を形成する。このとき、ラミネート層14が樹脂
で構成されている場合は、レーザ13によってラミネー
ト層14をも貫通させることがより好ましい。このよう
な工程により、凸部45側と反対側の開口寸法がφ20
μmのオリフィス41がフィルム状樹脂3に形成され
る。この時、フィルム状樹脂3がレーザ加工される際に
発生する付着物(例えばカーボン)をラミネート層が担
持することになるため、ラミネート層は、接合時の補強
又は平面化補助を行うと共に付着物の除去にも貢献でき
る。
【0081】図11は、フィルム状樹脂3にオリフィス
41を形成するためのレーザ加工装置を模式的に示す図
である。図11に示されるレーザ加工装置には、エキシ
マレーザ発振器9と、エキシマレーザ発振器9から出射
されたレーザ13を集光させる集光レンズ11と、集光
レンズ11を透過したレーザ13をフィルム状樹脂3の
所定の部分に照射させるためのマスク12とが備えられ
ている。エキシマレーザ発振器9から出射されたレーザ
13は集光レンズ11およびマスク12を介して、ラミ
ネート層14がラミネートされたフィルム状樹脂3に照
射される。つまり、フィルム状樹脂3は図3に示したよ
うにラミネート層14とラミネートされた後に平らにさ
れてから、上記レーザ加工装置のレーザ13が照射され
る。
【0082】本実施形態では、図3に示した製造ライン
の装置と、図11に示したレーザ加工装置とが別々にな
っているが、図5に示した製造ラインにおいて巻き取り
ロール8の手前に、図11に示したレーザ加工装置を配
置している。
【0083】ここで、フィルム状樹脂3の厚さに対して
凹部47aの深さを深くし、レーザ13でオリフィス4
1を開口させる肉厚を必要な寸法公差内に薄くした場合
では、レーザ13を照射する部分を凹部47aの底面に
対してアライメントする必要がなく、凹部47aの底面
全体にレーザ13を照射すればよい。これにより、オリ
フィス41を形成するプロセスが簡単になり、液体吐出
ヘッドの製造コスト、および製造装置のコストが下が
る。
【0084】以上のようにしてフィルム状樹脂3が吐出
口41および凸部45が形成されるとともにラミネート
層14がラミネートされた後はロール状に巻き取られ
る。その後、このロール状に巻かれたフィルム状樹脂3
を、ロール癖を直して平らにしながら1つの液体吐出ヘ
ッドごとに必要なサイズに切断することで、オリフィス
プレート40にラミネート層14がラミネートされてい
るものが作製される。
【0085】このラミネート層14の付いたオリフィス
プレート40を作製した後は、前述の実施形態と同様の
方法で、別の工程で作製されたヘッド本体46の接合面
44a,44bにエポキシ系の接着剤を転写する。
【0086】次に、オリフィスプレート40に付いたラ
ミネート層14をハンドリング保持し、オリフィスプレ
ート40のラミネート層14とは反対側面の複数の凸部
45をそれぞれ、各凸部45に対応する流路61内に進
入させて凸部45を流路61の先端部に位置する。凸部
45と流路61との嵌合は、すきまばめとした。
【0087】このとき、図7に示したように、ラミネー
ト層14からオリフィスプレート40に均等に1kg/
cm2の荷重をかけて、オリフィスプレート40とヘッ
ド本体46とを密着させ、その状態を保持したまま60
℃の温度でヘッド本体46にオリフィスプレート40を
加熱圧着し、接着剤の硬化を終了させる。なお、予めオ
リフィスプレート40のみを裁断しておき、圧着と同時
にラミネート層14からオリフィスプレート40を切り
出してもよい。
【0088】上記のようにラミネート層14がオリフィ
スプレート40のフェイス面にラミネートされているこ
とで、オリフィスプレート40のフェイス面がラミネー
ト層14の平面に倣い、オリフィスプレート40が良好
な平坦性を持ってヘッド本体46に接合される。特に本
例の場合は、オリフィスプレート40側の凸部45をヘ
ッド本体46側の流路61に精度良く進入させることが
でき、この圧着時に凸部45及び吐出口41を変形また
は破損させることがない。また、フェイス面の撥水層は
ラミネート層14で保護されているため、圧着時に破損
する心配はない。
【0089】ラミネート層14は樹脂材料又はステンレ
スで構成する。樹脂材料で構成する場合には、ラミネー
ト層14の厚みをオリフィスプレート40のフィルム厚
よりも十分厚くする。この様にするとラミネート層14
の方が剛性が大きいので、上記の圧着の際にオリフィス
プレート40のフェイス面がラミネート層14に倣うこ
とができ、オリフィスプレート40が良好な平坦性を持
って接合される。また、ラミネート層14をステンレス
で構成すると、樹脂よりも更なる剛性を持たせることが
できるので、圧着時にオリフィスプレートのフェイス面
の平坦性を更に良好に保つことができる。また、ステン
レスや体積抵抗率がオリフィスプレートよりも小さいも
のにすることで、巻き取り時にオリフィスプレートとな
る樹脂同士の密着を防止して、後工程の穴明け加工や接
合を良好に行える利点がある。
【0090】以上で説明した工程を経てからラミネート
層14を剥離して、図1および図2に示した液体吐出ヘ
ッドが製造される。
【0091】(第3の実施の形態)図12は、本発明の
第3実施形態による液体吐出ヘッドを示す概観斜視図で
ある。
【0092】本形態は図12に示すように、インクを吐
出する複数のオリフィス301を有するオリフィスプレ
ート302と、オリフィスプレート302と接合され、
オリフィス301から吐出されるインクを供給する複数
の色毎に設けられたヘッドユニット310a〜310d
と、ヘッドユニット310a〜310dが挿入されるヘ
ッドユニット挿入部321を有し、オリフィスプレート
302に接合された枠体(「基台」とも称する)320
とから構成されており、ヘッドユニット310a〜31
0dはそれぞれ、オリフィス301に連通し、オリフィ
ス301から吐出されるインクを供給する流路312
と、流路312に液体を供給するための液室と供給口を
形成した天板311と、流路312に供給されるインク
をオリフィス301から吐出するためのエネルギーを発
生させるエネルギー発生素子314及びこれに電気信号
を供給するためのAl配線が成膜技術によって形成さ
れ、天板311と接合されることで流路312を形成す
るSiからなる素子基板313とから構成されている。
なお、流路312においては、オリフィス301とは反
対側は液室に連通されており、液室内のインクが流路を
介してオリフィス301に供給される。
【0093】ヘッドユニット310a〜310dとオリ
フィスプレート302とが接合されることにより、各ヘ
ッドユニット310a〜310d毎に形成される流路3
12の開口を配する開口配設面(以下、ヘッド本体接合
面と称する)にオリフィスプレート302が貼り合わさ
れる。
【0094】なお、オリフィスプレート302として
は、ステンレス鋼(SUS)、Ni等の金属フィルム、
または耐インク性の優れたプラスチックフィルム、例え
ば、ポリイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリプロピレンなどの樹脂フィルム剤を用い
ることが望ましい。
【0095】また、オリフィスプレート302には、流
路312配列方向において流路312の断面形状に対応
した凸部が設けられており、この凸部が流路312に嵌
合されている。この構成により、接着剤の硬化工程や、
ヒータ駆動による温度変化によって生じるオリフィス3
01と流路312とのずれを凸部が制限することにな
る。
【0096】また、本形態においては、オリフィスプレ
ート302として、厚さが50μmのポリサルフォン
(PSF)フィルムを用い、さらに、オリフィスプレー
ト302とヘッドユニット310a〜310dとを接合
する接着樹脂として、UV照射によりタック性を保持し
たままBステージ化して硬化収縮が終了し、さらなるU
V照射、もしくは加熱することにより硬化するエポキシ
系の接着剤を用いた。なお、該接着剤は加熱圧着のみで
も接着が可能である。
【0097】以下に、上記のように構成された液体吐出
ヘッドの製造方法について図面を用いて説明する。
【0098】図13は、図12に示した液体吐出ヘッド
のオリフィスプレートの製造工程を示す図である。ま
た、図14は、図13に示す工程によって製造されたオ
リフィスプレートにヘッドユニットを接合する工程を示
す図であり、(a)はオリフィスプレートとヘッドユニ
ットとの位置合わせ工程を示す図、(b)はオリフィス
プレートに枠体を接合する工程を示す図である。また、
図15は、図13に示す工程によりオリフィスプレート
を製造する際に用いる装置を示す図である。
【0099】図12に示したオリフィスプレート302
の加工には、波長248nmのKrFエキシマレーザー
光を使用し、図15に示す装置によって、凹凸、溝及び
オリフィス加工を行った。
【0100】図15に示す装置は、波長248nmのK
rFエキシマレーザービーム352を射出するエキシマ
レーザー351と、エキシマレーザー351から射出さ
れたレーザービーム352を集光するためのレンズ35
3と、エキシマレーザ351とオリフィスプレート30
2との間に配置されるマスク354とから構成されてお
り、エキシマレーザ351から射されたレーザビーム3
52がレンズ353及びマスク354を介してオリフィ
スプレート302に照射される。
【0101】まず、凸部303の寸法が30μm×30
μmとなり、かつ、凸部303が600dpi相当の間
隔に直線的に複数個並ぶように、オリフィスプレート3
02に10μmの深さの凹部304を加工し、さらに、
それにより形成された凸部303から30μm離れた位
置の凹部304に、幅が20μmであり、かつ、凹部3
04よりもさらに20μm深い溝305を加工し、ヘッ
ドユニット310a〜310dとの接合面である凹部3
04及び溝305を形成する(図13(b))。
【0102】なお、本形態においては、オリフィスの配
列が一列の場合について説明するが、オリフィスプレー
トフィルムを固定しているステージを一定ピッチ移動さ
せて連続的に加工することによって、複数のヘッドユニ
ットに対応した高精度のオリフィスプレートを容易に製
造することができる。
【0103】次に、UV照射によりタック性を保持した
ままBステージ化し、硬化収縮が終了し、加熱圧着によ
り接着できるエポキシ系の接着剤306を、転写法を用
いてオリフィスプレート302のヘッドユニットとの接
合面に均一に塗布する。その後、1mW/cm2の紫外
線を60秒照射してBステージ化を行い、接着剤306
の硬化収縮を終らせる(図13(c))。
【0104】次に、上述した一連の工程によって加工さ
れたオリフィスプレート302を、図14(a)に示す
ように、オリフィスプレートホルダー361、観察系3
62a,362b及び紫外線照射ランプ363を有する
接合装置のオリフィスプレートホルダー361にセット
する。なお、オリフィスプレートホルダー361は、研
磨された石英ガラスからできており、該ガラス越しに観
察系362a,363によりオリフィスプレート302
が観察される。
【0105】次に、オリフィスプレートホルダー361
に対して垂直に設定調整されたヘッドユニットクランプ
治具(不図示)に接着剤を転写し、Bステージ化したヘ
ッドユニット310aをクランプし、観察系362a,
362bによってX、Y、θ z軸を合わせる。
【0106】次に、オリフィスプレートホルダー(基
台)361の実質的に平坦な面上にオリフィスプレート
302を吸引固定し、オリフィスプレートホルダー36
1越しに観察系362a,362bによって予め記憶さ
れたヘッドユニット310aの位置に合うように、オリ
フィスプレート302のX、Y、θz軸を調整する。
【0107】次に、ヘッドユニット310aを下降さ
せ、凸部3に1つずつオリフィス径22μmのオリフィ
ス301を形成する(図13(d))。
【0108】その後、流路312、素子基板313及び
天板311からなるヘッドユニット310aの流路31
2に、オリフィス周辺に設けた凸部303を進入させ、
オリフィスプレート302をヘッドユニット310aに
接合させる。なお、ヘッドユニット310aを下降さ
せ、オリフィスプレート32をヘッドユニット310a
に圧着させる際に、微小なθy、θx軸はオリフィスプレ
ート302に倣い、接合される。
【0109】次に、観察系362a,362bが後退
し、紫外線照射ランプ363がオリフィスプレートホル
ダー361の下部に配置され、所定の紫外線を照射して
接着剤306の硬化を完了させる。
【0110】各ヘッドユニット310a〜310dをオ
リフィスプレート302に接合固定した後、図14
(b)に示すように、各ヘッドユニット310a〜31
0dをクランプしていたクランパー330を解除し、枠
体320のヘッドユニット挿入部321にヘッドユニッ
ト310a〜310dを挿入するようにして枠体320
とオリフィスプレート302とを接合する。なお、ヘッ
ドユニット挿入部321においては、ヘッドユニット3
10a〜310dが挿入される際にヘッドユニット31
0a〜310dに干渉して位置ずれが生じない程度のク
リアランスが設けられている。
【0111】枠体320がオリフィスプレート302に
突き当たったところで保持し、ヘッドユニット挿入部3
21に設けられたクリアランスにシリコーン製の封止剤
等を注入し、それにより、オリフィスプレート302と
各ヘッドユニット310a〜310dの固定と隙間の充
填を行う。
【0112】なお、枠体320には、ヘッドユニット3
10a〜310dそれぞれの天板311の液体供給口に
対応した液体供給穴が設けられており、この液体供給穴
を介してヘッドユニット310a〜310dのそれぞれ
に液体を供給する構成とすることにより、液体吐出ヘッ
ドをよりコンパクトに、かつ最小の部品点数で安価に提
供することが可能となる。
【0113】また、枠体320の材料においては、枠体
320がオリフィスプレート302を保持するためのも
のであるため、熱によって膨張、ゆがみが生じない低線
膨張係数の材料を選定することが重要である。このよう
な材料としては、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化
ケイ素等が、様々な液体に対して安定で、熱的にも安定
で好ましい。
【0114】なお、本形態においては、オリフィスプレ
ートのヘッド接合面側にヘッドユニットに嵌合する凸部
を形成したが、線膨張係数の低い材料で、かつ、流路内
への接着剤の流入が抑制できるものであれば、フラット
な接合面のオリフィスプレートに対して有効であること
は言うまでもない。
【0115】接着材の硬化が完了した液体吐出ヘッドを
用いて印字を行ったところ、極めて高い着弾精度を得る
ことが確認できた。
【0116】その後、オリフィスプレート302のヘッ
ドユニット310aとの接合面側からエキシマレーザー
光を照射し、凹部304で接合させた。
【0117】上述した実施の形態においては、オリフィ
スプレートとヘッドユニットとを接合した後、オリフィ
スプレートを保持する保持材として枠体をオリフィスプ
レートに接合したが、枠体がオリフィスプレートに一体
に形成されたものにヘッドユニットを接合させることも
考えられる。
【0118】本形態の構成は図12に示したものと同様
であるが、枠体320の材料としては、オリフィスプレ
ート302の熱膨張を規制することや機械的強度が高い
ことや精度が高い加工ができること等を考慮し、シリコ
ンやセラミックス、低線膨張係数の樹脂、金属等が挙げ
られるが、本形態においては、アルミナ(Al23)9
9.5%からなるセラミックモールド品を用い、オリフ
ィスプレート302との接合面をラッピングで仕上げた
ものを使用した。なお、オリフィスプレート302と同
一部材であってもかまわない。
【0119】以下に、本形態の液体吐出ヘッドの他の製
造方法について説明する。なお、オリフィスプレート3
02の加工については、図13において説明した方法と
同様であるのでここでの説明は省略する。
【0120】図16は、本発明の液体吐出ヘッドの製造
工程の他の例を示す図である。
【0121】まず、枠体320のオリフィスプレート3
02との接合面側に、ヘッドユニットとオリフィスプレ
ート302とを接合するときと同じセキオン重合型エポ
キシ接着剤を予め塗布し、Bステージ化させておいたも
のを組み立てる(図16(a),(b))。
【0122】ここで、枠体320のヘッドユニット挿入
部321においては、ヘッドユニットがオリフィス30
1を基準に組み込まれたときの障害にならないように、
ヘッドユニットの厚さ公差、枠体の加工公差、枠体32
0とオリフィスプレート302の位置合わせ精度等を考
慮して間隔を設けておく。また、枠体320に、ヘッド
ユニットに供給する液体供給路(不図示)を形成してお
くことにより、液体吐出ヘッドをよりコンパクトに、か
つ部品点数を少なくすることができ、低コスト化を図る
ことができる。
【0123】次に、各色のヘッドユニット310a〜3
10dを枠体320のヘッドユニット挿入部321より
挿入し、前述の実施形態と同様に、オリフィスプレート
ホルダー(基台)の実質的に平坦な面上に配されたオリ
フィスプレート302のオリフィス301とヘッドユニ
ット310a〜310dの流路312とを位置合わせし
接合する(図16(c),(d))。なお、枠体320
をヘッドユニット310a〜310dとの隙間には、硬
化収縮の小さなシリコーン樹脂を充填すると良い。
【0124】上述した一連の工程により製造された液体
吐出ヘッドにおいても、極めて高い着弾精度を得ること
ができ、また、枠体320によってオリフィスプレート
302が支持されているため、機械的強度に対して強く
なる。さらに、インク供給路を枠体320に配設するこ
とによって液体吐出ヘッドを小さくコンパクトにするこ
とができ、プリンター本体の小型化に寄与することが可
能となるほか、部品点数も削減でき、コストを抑えるこ
とも可能となる。
【0125】(第4の実施の形態)図17,18は本発
明の第4実施形態による液体吐出ヘッドを示している。
複数の流路401およびこの複数の流路401と連通す
る単一の液室402を構成するための溝状の凹部が形成
された天板400と、吐出エネルギーを発生するための
エネルギー発生素子(本実施形態では発熱素子であるヒ
ータ)501およびこれに電気信号を供給するためのア
ルミニウムの配線(図示せず)とが成膜技術によってシ
リコン基板上に形成された基板(ヒータボード)500
とが接合されて、ヘッド本体420が構成されている。
そして、天板400と基板500とが接合されることに
よって、流路401と液室402とが、天板400と基
板500との間に構成される。
【0126】各流路401の先端開口部が位置する開口
配設面(ヘッド本体420の前端面)444には、オリ
フィスプレート440が接着剤442によって貼り合わ
される。本実施形態のオリフィスプレート440は、厚
さが50μmのポリサルフォンフィルムからなる。オリ
フィスプレート440には、各流路401とそれぞれ連
通する複数の吐出口441が設けられており、この吐出
口441の内壁からヘッド本体420側に突出する凸部
445が一体的に形成されている。この凸部445は、
各流路401の先端開口部の内側にそれぞれ入り込んで
いる。凸部445および吐出口441は、先細になるテ
ーパ状に形成されている。
【0127】この液体吐出ヘッドによると、液室402
から各流路401へ液体(インク)が供給される。そし
て、図示しない駆動手段が、形成すべき画像に応じてイ
ンク吐出すべき流路401を選択し、選択された流路4
01内のヒータ501に駆動信号を供給する。駆動信号
を受けたヒータ501は発熱し、その流路401内のイ
ンクを加熱する。加熱されたインクは発泡し、その気泡
の成長に伴う圧力によってインク滴が吐出口441から
外部へ吐出する。外部へ吐出するインク滴は、図示しな
い記録媒体(記録紙等)に付着し、記録媒体上に画像が
形成される。本実施形態では、凸部445が形成されて
いることにより、流路401から吐出口441へのイン
クの流れが円滑で、吐出効率がよい。
【0128】なお、オリフィスプレート440の材質と
しては、ステンレス、ニッケルなどの金属フィルム、ま
たは耐インク性に優れたプラスチックフィルム、例え
ば、ポリイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリプロピレンなどの樹脂フィルム材が望ま
しい。
【0129】また、本実施形態では、オリフィスプレー
ト440とヘッド本体420の開口配設面444とを接
合する接着剤442として、UV照射によりタック性を
保持したままBステージ化して硬化収縮が終了し、更な
るUV照射、もしくは加熱することにより硬化するエポ
キシ系接着剤を用いた。なお、該接着剤442は加熱圧
着のみでも接着が可能である。
【0130】次に、本実施形態の液体吐出ヘッドの製造
方法について説明する。
【0131】図19は、前記構成の液体吐出ヘッドを製
造するためのレーザー加工装置の概略構成図である。こ
のレーザー加工装置は、レーザー光512を発するレー
ザー光源であるレーザー発振器511と、レーザー発振
器511からのレーザー光によりワークWの加工を行う
加工系が設けられた装置フレーム406と、ワークWの
加工に関する情報処理および制御を行う情報処理・制御
系407とを有する。
【0132】レーザー加工装置で使用するレーザー発振
器511としては、例えば、YAGレーザー発振器や、
CO2レーザー発振器や、エキシマレーザー発振器や、
N2レーザー発振器等、高出力のものが考えられるが、
本実施形態においては、エキシマレーザー発振器の中の
Kr−Fエキシマレーザー発振器が用いられている。
【0133】装置フレーム406は、光学系408と、
ワークWの位置を観察および測定する観察・測定系40
9と、マスク410と、ワークWを移動させるためのワ
ークステーション411とを有する。光学系408は、
装置フレーム406に入射されるレーザー光512の光
軸a上に配置されたビーム整形光学系およびケーラー照
明光学系408aと、マスク410の像をワークWの加
工面に結像させる投影光学系408bとを有し、ビーム
整形光学系およびケーラー照明光学系8aと投影光学系
408bとの間にマスク410が配置されている。
【0134】図20には、マスク410を拡大して示し
ている。本実施形態のマスク410は、前記構成の液体
吐出ヘッドのオリフィスプレート440を加工するため
に、加工単位面積当たりのレーザー光透過率が部分的に
変えられており、図17に示す吐出口441に対応する
領域(吐出口形成部分)450の透過率が100%、凸
部445に対応する領域(凸部形成部分)451の透過
率が0%、そしてそれ以外の部分453の透過率が30
%となっている。
【0135】投影光学系408bは、マスク410の耐
久性を考慮すると、縮小光学系であることが好ましい。
本実施形態では、4分の1倍の縮小の投影光学系408
bが設けられている。
【0136】ワークステーション411の詳細な構成に
ついては図示していないが、上記光軸aに対するワーク
Wの傾きを調整するために、適宜な調整手段を備えると
よい。例えば、互いに直交する3軸と、2つの軸回りの
回転の5軸について自由度を持つステージの組み合わせ
でワークステーション411を構成してもよい。回転調
整のための中心をワークWの加工中心に合わせる構成に
することにより、調整手段の制御を簡素化することがで
きる。
【0137】ワークステーション411上でのワークW
の位置決めのために、ワークWをワークステーション4
11に取り付ける治具411aに、ワークステーション
411上に配置したワークWに突き当てる複数の基準ピ
ンが設けられているとよい。また、治具411a上に、
上記突き当て機構の他に、エアー吸引などによるクラン
プ機構を設けて、これをオートハンドと一体化し、ワー
クステーション411へのワークWの自動供給を可能に
するとよい。さらに、ワークWを複数個同時にワークス
テーション411にセットすることで、とりおき時間を
短縮するようにしてもよい。ただし、この場合には、調
整手段の回転方向の1軸については、これをワークWの
中心に配置できないので、測定時とワークWの移動時と
で、基準値の変換を行う必要がある。
【0138】観察・測定系409は、1対の観測器と光
軸a上に配置された2面のミラー409dとにより構成
されている。観測器は、対物レンズを備えた鏡筒409
aと、鏡筒409aに組み込まれた落射照明光源409
bと、鏡筒409aに接続されたCCDカメラセンサ4
09cとからなる。
【0139】各観測器およびミラー409dは、投影光
学系408bとワークステーション411との間に配置
されており、レーザー照射時にはミラー409dは光軸
aから外れ、測定時にのみ光軸a上に移動するようにし
てある。本実施形態では、ミラー409dの移動は、図
示しないエアシリンダ機構により制御されている。
【0140】情報処理・制御系407には、観察・測定
系409からのワークWの位置データ、およびパワーデ
ィテクター404からのビームパワーのデータがフィー
ドバックされる。具体的には、各観測器に接続されてい
る画像処理系407aと、画像処理系407aに接続さ
れている制御系407bと、制御系407bに接続され
ワークステーション411におけるワークWの移動を行
なう移動手段407cと、制御系407bおよびレーザ
ー発振器511に接続されているインターフェース40
7dとを有している。
【0141】図21は本実施形態の液体吐出ヘッドの製
造方法を示すフローチャートである。まず、前記レーザ
ー加工装置を用いたオリフィスプレート445の製造に
ついて説明する。
【0142】図19に示すワークWとして、オリフィス
プレート445となるポリサルフォンフィルムをワーク
ステーション411にセットする。そして、レーザー発
振器1からレーザー光512を照射する。レーザー発振
器511から発生されたレーザー光512は、その一部
がビームスプリッター403に反射され、その反射光は
パワーディテクター404によってモニターされる。一
方、ビームスプリッター403を透過したレーザー光5
12は、2つの45ー全反射ミラー405で反射されて
装置フレーム406に入射される。なお、ビームスプリ
ッター403は、合成石英の平行平面板で、表面反射の
みでレーザー光512の一部を分離している。
【0143】装置フレーム406に入射したレーザー光
512は、ビーム整形光学系およびケーラー照明光学系
408aを透過して、投影光学系408bによりマスク
410の像をワークWの加工面に結像させる。本実施形
態においては、約1(J/cm2・puls)、200
〜400pulsという条件でレーザー照射を行ない、
レーザーアブレーションによるポリサルフォンフィルム
の切削加工を行った。前記の通り、マスク410は、レ
ーザー光透過率が100%、30%、0%に別れている
ため、この透過率に応じて加工される。このオリフィス
プレート440の拡大断面図が、図22に示されてい
る。すなわち、透過率100%の部分は、完全にポリサ
ルフォンフィルムを貫通する吐出口となり、透過率30
%の部分はある程度薄く(本実施形態では厚さ約50μ
mのフィルムを10〜20μm程度切削して30〜40
μmの厚さに)している。
【0144】そして透過率0%の部分は切削されず、相
対的な凸部445となる。
【0145】一方、レーザー発振器401から照射され
たレーザー光512のうちの一部が、ビームスプリッタ
ー403に反射されてパワーディテクター404に入射
すると、ビームパワーのデータがパワーディテクター4
04から情報処理・制御系407の画像処理系407a
に送出されている。そして画像処理系407aによる処
理結果が制御系407bに送られる。また、観察・測定
系409のCCDカメラセンサ409cからワークWの
位置データが、情報処理・制御系407の制御系407
bにフィードバックされる。
【0146】制御系407bは、供給されたデータ等に
基づいてワークWの移動距離を算出し、移動手段407
cを作動させて、ワークステーション411においてワ
ークWの置かれたステージ移動を行なわせる。そして、
観察・制御系409により測定された位置データが所定
値になると、移動手段407cによる位置調整を終了
し、ミラー409dを光軸aからずらし、レーザー発振
器401に対してレーザー光512の発光を行なわせる
信号を所定時間あるいは所定パルス数だけ供給する。ま
た、パワーディテクター404からのビームパワー情報
は、制御系407bにフィードバックされ、ここでイン
ターフェース407dを介してレーザー発振器511に
与える出力の大きさの調整を行う。このような制御を行
ないながら、前記の通りレーザーアブレーションによる
ポリサルフォンフィルムの切削加工を行い、吐出口44
1と凸部445とそれ以外の部分とを形成する。こうし
てオリフィスプレート440の製造が完了する(ステッ
プ430)。
【0147】一方、別途形成された天板400と基板5
00とが、積層状態で接着剤により接着されてヘッド本
体420が構成されている(ステップ431)。そし
て、このヘッド本体420の開口配設面444に、基台
の平坦な面の上に載置されたオリフィスプレート440
が押圧されエポキシ接着剤442により接着される(ス
テップ432)。この時、各吐出口441が各流路40
1と連通し、凸部445が各流路401の中に侵入する
ように位置合わせされている。次いでヘッドと基台とが
互いに離される(ステップ433)。
【0148】(第5の実施の形態)次に、図23〜25
を参照して本発明の第5の実施形態について説明する。
【0149】本実施形態は、オリフィスプレート540
の凸部545の周囲に溝543を形成した構成であり、
それ以外の構成は第4実施形態と実質的に同じである。
第4実施形態と同様の構成については、同一の符号を付
与し説明を省略する。
【0150】本実施形態のオリフィスプレート540
は、ヘッド本体420の流路401と対向する吐出口5
41と、この吐出口541の内壁からヘッド本体420
側に突出する凸部545が一体的に形成されている。凸
部545および吐出口541は、先細になるテーパ状に
形成されている。また、凸部545の周囲には溝543
が形成されている。
【0151】本実施形態のオリフィスプレート540製
造用のマスク510は、図24に示すように、マスクに
おける加工単位面積当たりのレーザー光透過率を、吐出
口541に対応する領域(吐出口形成部分)550では
100%、凸部545に対応する領域(凸部形成部分)
551では0%、凸部545の周囲に設ける溝543に
対応する領域(溝形成部分)552では100%、それ
以外の部分553では30%としている。そして、約1
(J/cm2・puls)、200〜400pulsと
いう条件でレーザー照射を行ない、レーザーアブレーシ
ョンによる加工を行った。その結果、吐出口541、凸
部545、溝543、その他の部分が形成される。その
他の部分の厚みは30〜40μmである。
【0152】また、図25に示すように、本実施形態の
凸部545から溝543にかけてのテーパー角549
は、前述の実施形態の凸部445から吐出口内へのテー
パー角448よりも小さくなり、ヘッド本体420の流
路401に凸部545が入り込むスペースにゆとりがで
きる。これは、一般に、アブレーションによる加工にお
いては、エネルギー密度が高いとテーパー角は小さくな
る傾向があり、マスクの溝543に対応する領域552
は、凹部546に対応する領域553より加工単位面積
当たりのレーザー光透過率が高いため、加工単位面積当
たりのエネルギー量も高くなっているためである。そし
て、図25に示される溝543は、オリフィスプレート
540とヘッド本体420とを接着する接着剤が多すぎ
ても流路401あるいは吐出口541に入り込むことを
防ぐ接着剤のたまり溝の役目をする。
【0153】図23に示すように、このオリフィスプレ
ート540を、天板400と基板とを接合したヘッド本
体420に貼り合わて液体吐出ヘッドが完成する。
【0154】(第6の実施の形態)図26は本発明の第
6の実施形態による液体吐出ヘッドを部分的に破断して
その構成を具体的に表した斜視図、図27は図26の液
体吐出ヘッドを示す断面図、図28は図26の液体吐出
ヘッドの製造方法を説明する工程図である。
【0155】図26で示す液体吐出ヘッドは、液室70
9及びインク供給口711が形成された天板704と、
吐出エネルギー発生素子である発熱体701及びこれに
電気信号を供給するためのAl配線とが成膜技術によっ
てSi基板上に形成された基板702と、天板704あ
るいは基板702に設けられ、発熱体701を配置する
流路710を天板704及び基板702の接合によって
構成するノズル壁703と、天板704と基板702の
接合体の端部に接合され流路710毎に吐出口706が
形成されたオリフィスプレート705とを有する。さら
にオリフィスプレート705の吐出口706の周囲に
は、天板704及び基板702の接合によって構成され
た流路の開口に侵入する凸部707が形成されている
(図27参照)。
【0156】次に、本実施形態による液体吐出ヘッドの
製造方法を説明する。
【0157】まず、図28(a)に示すように、液室及
びインク供給口(不図示)が形成された天板704と、
天板704との接合により発熱体701毎に流路の一部
を形成するノズル壁703が設けられた基板702と、
吐出口706毎に流路の開口に侵入する凸部707を有
し基台705aの平坦な面上に配されたオリフィスプレ
ート705とを用意する。
【0158】次に、図28(b)に示すように、ノズル
壁703間の流路を形成する溝に凸部707が入り込む
ように位置決めして基板702をオリフィスプレート7
05に突き当てて接合する。オリフィスプレート705
と基板702を接合するための接着剤708はエポキシ
接着剤であり、基板702及びノズル壁703のオリフ
ィスプレート705への接合面に予め塗布されている
(接着剤の厚みは0.5〜5μm程度)。これは、樹脂
シートあるいはゴムシート上に均一に塗られた接着剤を
基板702及びノズル壁703の接合面に転写すること
で塗布した後、紫外線(UV)照射、赤外線照射あるい
は加熱などの処理によりタック性を保持したままBステ
ージ化して、接着剤の硬化収縮を終らせたものである。
【0159】上記のようにオリフィスプレート705を
基板702に接合した後、紫外線(UV)照射または加
熱、あるいはUV照射と加熱の併用によって、オリフィ
スプレート705と基板702の接着剤708を硬化さ
せる。このとき、オリフィスプレート705と基板70
2を圧着しながらUVあるいは熱を付与してもよい。
【0160】次に、図28(c)に示すように、オリフ
ィスプレート705と基板702との接合体に天板70
4を接合し、基台705aを離隔する。前記接合体と天
板704との接合のための接着剤708は、天板704
の、オリフィスプレート705及びノズル壁703への
接合面に予め塗布しておく。これは、塗布が不要な部分
をマスキングした天板704に接着剤を直接スプレーで
吹きかけることによって行なわれる。また、接合は天板
704をオリフィスプレート705に突き当てながら行
なう。接合後は、60℃、5〜60minのキュアで、
前記接合体と天板704の接着剤708を硬化させる。
この際、前記接合体と天板704をばねを用いて圧着し
ながら熱を付与する。接着剤の硬化は、更に高温で短時
間の硬化も可能である。
【0161】その後、図26に示したインク供給口71
1にインクタンク(不図示)を接続して液体吐出ヘッド
を完成させる。
【0162】(第7の実施の形態)図29は本発明の第
7実施形態による、液体吐出ヘッドの製造方法を説明す
る工程図である。
【0163】本実施形態では第6の実施形態と異なり、
図29(a)に示すように、発熱体701を有する基板
702と、基板702との接合により発熱体701毎に
流路の一部を形成するノズル壁703が設けられた天板
704と、吐出口706毎に流路の開口に侵入する凸部
707を有するオリフィスプレート705とを用いる。
【0164】これらを用意した後、図29(b)に示す
ように、ノズル壁703間の流路を形成する溝に凸部7
07が入り込むように位置決めして天板704をオリフ
ィスプレート705に突き当てて接合する。オリフィス
プレート705と天板704を接合するための接着剤7
08には前述の実施形態と同様の方法で塗布したエポキ
シ接着剤を用い、接合後は前述の実施形態と同様にUV
又は熱、あるいは両者の併用で接着剤を硬化させる。
【0165】次に、図29(c)に示すように、オリフ
ィスプレート705と天板704との接合体に基板70
2を接合する。接合は基板702をオリフィスプレート
705に突き当てながら行なう。前記接合体と基板70
2とを接合する接着剤708は前述の実施形態と同様の
方法で塗布され硬化される。この際、前記接合体と基板
702をばねを用いて圧着しながら熱を付与する。
【0166】その後、図26に示したインク供給口71
1にインクタンク(不図示)を接続して液体吐出ヘッド
を完成させる。
【0167】(第8の実施の形態)図30は本発明の第
8実施形態による液体吐出ヘッドを示す断面図、図31
は図30の液体吐出ヘッドの別の形態例を示す断面図、
図32は図31に示した液体吐出ヘッドの製造方法を説
明する工程図である。
【0168】図30で示す液体吐出ヘッドは、液室及び
インク供給口(図26参照)が形成された天板704
と、吐出エネルギー発生素子である発熱体701がSi
基板上に形成された基板702と、基板702に設けら
れ、発熱体701を配置する流路を天板704及び基板
702の接合によって構成するノズル壁703と、天板
704と基板702の接合体の端部に接合され流路毎に
吐出口706が形成されたオリフィスプレート705
と、オリフィスプレート705に天板704の端部が入
り込むように形成された堀り込み部712とを有する。
オリフィスプレート705の材料としては樹脂、金属、
無機材料などが考えられ、掘り込み部712は、フォト
リソグラフィー、レーザ加工、めっき、或いはエッチン
グ等の方法で作り込まれている。
【0169】さらにオリフィスプレート705の吐出口
706の周囲には、図31に示すように、天板704及
び基板702の接合によって構成された流路の開口に侵
入する凸部707が形成されていてもよい。
【0170】次に、図32を参照し、図31に示した液
体吐出ヘッドの製造方法を説明する。
【0171】まず、図32(a)に示すように、液室及
びインク供給口(不図示)が形成された天板704と、
天板704との接合により発熱体701毎に流路の一部
を形成するノズル壁703が設けられた基板702と、
吐出口706毎に流路の開口に侵入する凸部707を有
するオリフィスプレート705とを用意する。
【0172】次に、図32(b)に示すように、ノズル
壁703間の流路を形成する溝に凸部707が入り込む
ように位置決めして基板702をオリフィスプレート7
05に突き当てて接合する。オリフィスプレート705
と基板702を接合するための接着剤708には前述の
実施形態と同様の方法で塗布したエポキシ接着剤を用
い、接合後は前述の実施形態と同様にUV又は熱、ある
いは両者の併用で接着剤を硬化させる。
【0173】次に、図32(c)に示すように、オリフ
ィスプレート705と基板702との接合体に天板70
4を接合する。接合時には天板704をオリフィスプレ
ート705の掘り込み部712に突き当てながら位置決
めを行なう。前記接合体と天板704とを接合する接着
剤708は前述の実施形態と同様の方法で塗布され硬化
される。この際、前記接合体と天板704をばねを用い
て圧着しながら熱を付与する。
【0174】その後、図26に示したインク供給口71
1にインクタンク(不図示)を接続して液体吐出ヘッド
を完成させる。
【0175】以上に説明した製法は図30に示す液体吐
出ヘッドに対しても同様に適用できる。
【0176】(第9の実施の形態)図33は本発明の第
9実施形態による液体吐出ヘッドを示す断面図、図34
は図33の液体吐出ヘッドの別の形態例を示す断面図、
図35は図34に示した液体吐出ヘッドの製造方法を説
明する工程図である。
【0177】図33で示す液体吐出ヘッドは、液室及び
インク供給口(図26参照)が形成された天板704
と、吐出エネルギー発生素子である発熱体701がSi
基板上に形成された基板702と、天板704に設けら
れ、発熱体701を配置する流路を天板704及び基板
702の接合によって構成するノズル壁703と、天板
704と基板702の接合体の端部に接合され流路毎に
吐出口706が形成されたオリフィスプレート705
と、オリフィスプレート705に基板702の端部が入
り込むように形成された堀り込み部712とを有する。
オリフィスプレート705の材料としては樹脂、金属、
無機材料などが考えられ、掘り込み部712は、フォト
リソグラフィー、レーザ加工、めっき、或いはエッチン
グ等の方法で作り込まれている。
【0178】さらにオリフィスプレート705の吐出口
706の周囲には、図34に示すように、天板704及
び基板702の接合によって構成された流路の開口に侵
入する凸部707が形成されていてもよい。
【0179】次に、図35を参照し、図34に示した液
体吐出ヘッドの製造方法を説明する。
【0180】まず、図35(a)に示すように、発熱体
701を有する基板702と、基板702との接合によ
り発熱体701毎に流路の一部を形成するノズル壁70
3が設けられた天板704と、吐出口706毎に流路の
開口に侵入する凸部707を有するオリフィスプレート
705とを用意する。
【0181】次に、図35(b)に示すように、ノズル
壁703間の流路を形成する溝に凸部707が入り込む
ように位置決めして天板704をオリフィスプレート7
05に突き当てて接合する。オリフィスプレート705
と天板704を接合するための接着剤708には前述の
実施形態と同様の方法で塗布したエポキシ接着剤を用
い、接合後は前述の実施形態と同様にUV又は熱、ある
いは両者の併用で接着剤を硬化させる。
【0182】次に、図35(c)に示すように、オリフ
ィスプレート705と基板702との接合体に基板70
2を接合する。接合時には基板702をオリフィスプレ
ート705の掘り込み部712に突き当てながら位置決
めを行なう。前記接合体と基板702とを接合する接着
剤708は前述の実施形態と同様の方法で塗布され硬化
される。この際、前記接合体と基板702をばねを用い
て圧着しながら熱を付与する。
【0183】その後、図26に示したインク供給口71
1にインクタンク(不図示)を接続して液体吐出ヘッド
を完成させる。
【0184】以上に説明した製法は図33に示す液体吐
出ヘッドに対しても同様に適用できる。
【0185】なお、上述した実施形態においてはオリフ
ィスプレート705に天板704もしくは基板702を
接合してからその接合体に、残りの天板704もしくは
基板702を貼り付ける方法を説明したが、基板702
と天板704とを始めに接合してからその接合体をオリ
フィスプレート705に貼り付ける方法でもよい。
【0186】ただし、この方法において、基板702と
天板704とを接合した際に天板704或いは基板70
2の端部が突き出るような段差が生じる場合には、オリ
フィスプレート705の掘り込み部712をその段差部
の突出量を吸収する深さに形成する必要がある。そのた
め、オリフィスプレート705と天板704もしくは基
板702とを始めに接合する方法の方が前記段差部を考
慮する必要の無いので望ましい。
【0187】以上述べた各実施形態の一部或いは全部を
互いに組み合わせて実施すれば、相乗的に優れた効果を
奏することができる。
【0188】(その他の実施の形態)図36は、上述し
たオリフィスプレートを用いて製造した液体吐出ヘッド
を搭載した液体吐出記録装置の一例であるインクジェッ
ト記録装置を示す斜視図である。図36に示されるイン
クジェット記録装置600に搭載されたヘッドカートリ
ッジ601は、上述したオリフィスプレートを用いて製
造した液体吐出ヘッドと、その液体吐出ヘッドに供給さ
れる液体を保持する液体容器とを有するものである。ヘ
ッドカートリッジ601は、図36に示すように、駆動
モータ602の正逆回転に連動して駆動力伝達ギヤ60
3および604を介して回転するリードスクリュー60
5の螺旋溝606に対して係合するキャリッジ607上
に搭載されている。駆動モータ602の動力によってヘ
ッドカートリッジ601がキャリッジ607ともとにガ
イド608に沿って矢印aおよびbの方向に往復移動さ
れる。インクジェット記録装置600には、ヘッドカー
トリッジ601から吐出されたインクなどの液体を受け
る被記録媒体としてのプリント用紙Pを搬送する被記録
媒体搬送手段(不図示)が備えられている。その被記録
媒体搬送手段によってプラテン609上を搬送されるプ
リント用紙Pの紙押さえ板610は、キャリッジ607
の移動方向にわたってプリント用紙Pをプラテン609
に対して押圧する。
【0189】リードスクリュー605の一端の近傍に
は、フォトカプラ611および612が配設されてい
る。フォトカプラ611および612は、キャリッジ6
07のレバー607aの、フォトカプラ611および6
12の領域での存在を確認して駆動モータ602の回転
方向の切り換えなどを行うためのホームポジション検知
手段である。プラテン609の一端の近傍には、ヘッド
カートリッジ601の吐出口のある前面を覆うキャップ
部材614を支持する支持部材613が備えられてい
る。また、ヘッドカートリッジ601から空吐出などさ
れてキャップ部材614の内部に溜まったインクを吸引
するインク吸引手段615が備えられている。このイン
ク吸引手段615によりキャップ部材614の開口部を
介してヘッドカートリッジ601の吸引回復が行われ
る。
【0190】インクジェット記録装置600には本体支
持体619が備えられている。この本体支持体619に
は移動部材618が、前後方向、すなわちキャリッジ6
07の移動方向に対して直角な方向に移動可能に支持さ
れている。移動部材618には、クリーニングブレード
617が取り付けられている。クリーニングブレード6
17はこの形態に限らず、他の形態の公知のクリーニン
グブレードであってもよい。さらに、インク吸引手段6
15による吸引回復操作にあたって吸引を開始するため
のレバー620が備えられており、レバー620は、キ
ャリッジ607と係合するカム621の移動に伴って移
動し、駆動モータ602からの駆動力がクラッチ切り換
えなどの公知の伝達手段で移動制御される。ヘッドカー
トリッジ601に設けられた発熱体に信号を付与した
り、上記の各機構の駆動制御を行ったりするインクジェ
ット記録制御部はインクジェット記録装置の本体に設け
られており、図36では示されていない。インクジェッ
ト記録制御部には、液体吐出ヘッドから液体を吐出させ
るための駆動信号を供給する駆動信号供給手段が備えら
れている。
【0191】上述した構成を有するインクジェット記録
装置600では、前記の被記録媒体搬送手段によりプラ
テン609上を搬送されるプリント用紙Pに対して、ヘ
ッドカートリッジ601がプリント用紙Pの全幅にわた
って往復移動しながら記録を行う。
【0192】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、実質的
に平坦な平坦面を有する基台が吐出口プレートの吐出口
面にラミネートされていることで、吐出口プレートの吐
出口面が基台の平坦面に倣い、吐出口プレートが良好な
平坦性を持ってヘッド本体に接合される。特に吐出口プ
レートにヘッド本体の流路開口に位置する凸部を設けて
接合する方法では、吐出口プレート側の凸部をヘッド本
体側の流路開口に精度良く進入させることができ、この
接合時に凸部及び吐出口を変形または破損させることが
ない。また、吐出口面の撥水層は基台で保護されるた
め、接合時に破損する心配はない。
【0193】また、基台を吐出口プレートに比べて十分
に厚い樹脂シートとする事により、吐出口プレートを樹
脂フィルムで形成する場合には基台の方が剛性が大きく
なるので、上記の接合の際に吐出口プレートの吐出口面
が基台に倣うことができ、吐出口プレートが良好な平坦
性を持って接合される。また、基台をステンレス鋼シー
トで構成すると、樹脂よりも更なる剛性を持たせること
ができるので、接合時に吐出口プレートの吐出口面の平
坦性を更に良好に保つことができる。
【0194】また本発明では、流路内に侵入する凸部が
存在するため液体の吐出効率が向上するとともに、凸部
を吐出口と同時に形成するため作業効率がよい。特にレ
ーザー照射を行なって凸部および吐出口を形成すると、
作業が簡単である。この場合、部分的に透過率を変えた
マスクを用いてレーザー照射を行なうと、精度よく形成
できる。この様に、本発明によると、液体吐出効率のよ
い液体吐出ヘッドを製造するための加工時間が短縮でき
生産性の向上を図ることができる。加工時に過度に高精
度の位置合わせが不要となるため、製造が容易になる上
に、製造装置の簡略化が可能となる。
【0195】加えて、凸部の周囲に溝を形成すると、吐
出口プレートを接着するための接着剤が流路や吐出口に
入り込むことが防げる。この溝も凸部および吐出口と同
時に形成すると作業効率がよい。
【0196】さらに本発明では、吐出口プレートと、吐
出口に連通する流路となる溝が設けられたヘッド本体構
成用部材と、前記流路となる溝を塞ぐための板状部材と
で液体吐出ヘッドを製造する場合、吐出口プレートにヘ
ッド本体構成用部材を接合してから、このヘッド本体構
成用部材に板状部材を接合することにより、吐出口プレ
ート面に対してヘッド本体構成用部材と板状部材の接合
端面が揃うので、簡単に効率よくヘッドを作製すること
ができる。特に、吐出口プレートに少なくともヘッド本
体構成用部材あるいは板状部材の一部を突き当てる凹部
を設けたり、吐出口プレートの一部に前記流路となる溝
の端部開口に侵入する凸部を設けたりすることで、更に
精度高く簡単にヘッドを作製することができる。
【0197】この場合、流路端部付近を切断、研磨する
必要がないので、ノズルピッチが高密度になっても吐出
口近傍の流路壁に欠けや折れ等が発生せず、良好に所望
の記録滴を吐出することができる。
【0198】また本発明では、1つの共通した吐出口プ
レートに複数のヘッド本体を並べて配置し、さらに好ま
しくは各ヘッド本体を1つの枠体に嵌合させることによ
り、各ヘッド本体の液路の向きを吐出口プレートに対し
てほぼ垂直にし、複数のヘッド本体の相互間の位置を決
定しているので、高度の生産技術を必要とせずに高精度
のカラー液体吐出ヘッドを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方
法が適用される液体吐出ヘッドについて説明するための
斜視図である。
【図2】図1に示した液体吐出ヘッドの、流路方向に沿
った断面図である。
【図3】本発明の一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方
法に使用される製造ラインの一部を模式的に示す図であ
る。
【図4】図3に示した製造ラインにより作製されたフィ
ルム状樹脂の平面図および断面図である。
【図5】図3に示した製造ラインにより作製されたフィ
ルム状樹脂の平面図および断面図である。
【図6】本発明の製造方法において、ラミネート層の付
いたオリフィスプレートをヘッド本体に接合するときの
工程を示す概略図である。
【図7】本発明の製造方法において、ラミネート層の付
いたオリフィスプレートをヘッド本体に接合するとき
の、図6の工程の続きを示す概略図である。
【図8】本発明の製造方法において、ラミネート層の付
いたオリフィスプレートをヘッド本体に接合するとき
の、図7の工程の続きを示す概略図である。
【図9】本発明の他の実施形態の液体吐出ヘッドの製造
方法について説明するための図である。
【図10】本発明の他の実施形態の液体吐出ヘッドの製
造方法について説明するための図である。
【図11】フィルム状樹脂にオリフィスを形成するため
のレーザ加工装置を模式的に示す図である。
【図12】本発明の液体吐出ヘッドの他の実施形態を示
す概観斜視図である。
【図13】図12に示した液体吐出ヘッドのオリフィス
プレートの製造工程を示す図である。
【図14】図13に示す工程によって製造されたオリフ
ィスプレートにヘッドユニットを接合する工程を示す図
であり、(a)はオリフィスプレートとヘッドユニット
との位置合わせ工程を示す図、(b)はオリフィスプレ
ートに枠体を接合する工程を示す図である。
【図15】図13に示す工程によりオリフィスプレート
を製造する際に用いる装置を示す図である。
【図16】本発明の液体吐出ヘッドの製造工程の他の例
を示す図である。
【図17】本発明の他の実施形態の液体吐出ヘッドの要
部を示す模式的断面図である。
【図18】図17に示す液体吐出ヘッドの一部断面斜視
図である。
【図19】本発明の液体吐出ヘッドの製造に用いられる
レーザー加工装置の概略構成図である。
【図20】図17に示す液体吐出ヘッドの製造に用いら
れるマスクの一部の拡大図である。
【図21】図17に示す液体吐出ヘッドの製造方法を示
すフローチャートである。
【図22】図17に示すオリフィスプレートの拡大断面
図である。
【図23】本発明の他の実施形態の液体吐出ヘッドの要
部を示す模式的断面図である。
【図24】図23に示す液体吐出ヘッドの製造に用いら
れるマスクの一部の拡大図である。
【図25】図23に示すオリフィスプレートの拡大断面
図である。
【図26】本発明による製造方法を適用する液体吐出ヘ
ッドを部分的に破断してその構成を具体的に表した斜視
図である。
【図27】本発明の他の実施形態による製造方法で製造
された液体吐出ヘッドを示す断面図である。
【図28】本発明の他の実施形態による、液体吐出ヘッ
ドの製造方法を説明する工程図である。
【図29】本発明の他の実施形態による、液体吐出ヘッ
ドの製造方法を説明する工程図である。
【図30】本発明の液体吐出ヘッドの一形態例を示す断
面図である。
【図31】本発明の液体吐出ヘッドの別の形態例を示す
断面図である。
【図32】図31に示した液体吐出ヘッドの製造方法を
説明する工程図である。
【図33】本発明の液体吐出ヘッドの別の形態例を示す
断面図である。
【図34】本発明の液体吐出ヘッドの別の形態例を示す
断面図である。
【図35】図34に示した液体吐出ヘッドの製造方法を
説明する工程図である。
【図36】本発明の製法によって得たオリフィスプレー
トを用いた液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出記録装置
の一例を示す斜視図である。
【図37】従来のインクジェット記録装置に用いられる
液体吐出ヘッドの一構成例を示す図であり、(a)は概
観斜視図、(b)は流路方向の断面図である。
【図38】カラー画像形成可能な従来のインクジェット
記録装置に用いられる液体吐出ヘッドの一構成例を示す
概観斜視図である。
【符号の説明】
1 押出成形機 2 ダイ 3 フィルム状樹脂 4 レリーフ型 5 冷却ロール 6 ニップロール 7 引き取りロール 8 巻き取りロール 9 エミシマレーザ発振器 10 ロール 11 集光レンズ 12 マスク 13 レーザ 14 ラミネート層 a 搬送ロール 40 オリフィスプレート 41 吐出口 42 接着樹脂 44a 接合面 45 凸部 46 ヘッド本体 47a 凹部 50 基板 51 エネルギー発生素子 60 天板 61 流路 62 液室 64 供給口 301 オリフィス 302 オリフィスプレート 303 凸部 304 凹部 305 溝 306 接着剤 310a,310b,310c,310d ヘッドユ
ニット 311 天板 312 流路 313 素子基板 314 エネルギー発生素子 320 枠体 321 ヘッドユニット挿入部 351 エキシマレーザー 352 レーザービーム 353 レンズ 354 マスク 361 オリフィスプレートホルダー 362a,362b 観察系 363 紫外線照射ランプ 400 天板 401 流路 402 液室 403 ビームスプリッター 404 パワーディテクター 405 45ー全反射ミラー 406 装置フレーム 407 情報処理・制御系 407a 画像処理系 407b 制御系 407c 移動手段 407d インターフェイス 408 光学系 408a ビーム整形光学系およびケーラー照明光学
系 408b 投影光学系 409 観察・測定系 409a 鏡筒 409b 落射照明光源 409c CCDカメラセンサ 409d ミラー 410、510 マスク 411 ワークステーション 411a 治具 420 ヘッド本体 440 オリフィスプレート 441 吐出口 442 接着剤 444 開口配設面 445 凸部 450、550 吐出口形成部分 451、551 凸部形成部分 500 基板 501 エネルギー発生素子 511 レーザー発振器 512 レーザー光 540 オリフィスプレート 541 吐出口 543 溝 545 凸部 552 溝形成部分 701 発熱体 702 基板 703 ノズル壁 704 天板 705 オリフィスプレート 705a 基台 706 吐出口 707 凸部 708 接着剤 709 液室 710 流路 711 インク供給口 712 掘り込み部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平11−189623 (32)優先日 平成11年7月2日(1999.7.2) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 笠本 雅己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 石永 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 長田 虎近 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 杉山 裕之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池亀 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 稲田 源次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 三原 弘明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小山 修二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 伊東 美紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斉藤 敬 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 杉谷 博志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池田 雅実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宮川 昌士 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 良明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF93 AG02 AG14 AG16 AJ03 AJ04 AN01 AP02 AP13 AP23 AP25 AP31 AP45 AP55 AP57 AP60 AP72 AP77 AP79 AQ02 AQ03 AQ06 BA03 BA13

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体の流路と該流路に連通する流路開口
    が設けられた開口面とを有するヘッド本体を提供するヘ
    ッド本体提供工程と、 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の
    内側面上の、前記吐出口に連通する内側開口の周囲に凸
    部が設けられた吐出口プレートおよび、前記吐出口面と
    接する接合面を有する基台とを、前記吐出口面と前記接
    合面とが接する様に一体化した状態で提供する吐出口プ
    レート提供工程と、 前記ヘッド本体と前記基台とが前記吐出口プレートを挟
    んで互いに近づく方向に前記ヘッド本体と前記基台とを
    押圧することにより、前記凸部が前記流路開口に嵌合す
    る様に前記開口面と前記内側面とを接合する接合工程
    と、 前記基台とその他の部材とを離隔する離隔工程と、を有
    することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記吐出口プレート提供工程において、
    前記吐出口プレートとなる長尺の樹脂フィルムに前記吐
    出口を形成する請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記吐出口は、レリーフ型の転写成形、
    レーザ加工またはそれらの組み合わせによって形成する
    請求項2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記吐出口プレート提供工程において、
    前記樹脂フィルムに前記基台となるラミネート層がラミ
    ネートされた積層体を切断する請求項2に記載の液体吐
    出ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記吐出口プレート提供工程において、
    前記樹脂フィルムに前記ラミネート層をラミネートする
    前に、前記樹脂フィルムの前記ラミネート層がラミネー
    トされる面に撥水層を形成する請求項4に記載の液体吐
    出ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ラミネート層は、前記樹脂フィルム
    に比べて十分に厚い樹脂シートまたはステンレス鋼シー
    トである請求項4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂フィルムは、押し出し成形又は
    型押し成形によって形成する請求項2に記載の液体吐出
    ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記樹脂フィルムは、熱可塑性ポリマー
    材料からなることを特徴とする請求項2に記載の液体吐
    出ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記樹脂フィルムは、ポリサルフォン、
    ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド
    及びポリエーテルエーテルケトンのうちのいずれかの材
    料からなる請求項2に記載の液体吐出ヘッドの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記接合工程は、前記ヘッド本体と前
    記吐出口プレートとの間に接着剤を介在させてなされる
    請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ヘッド本体の前記流路に対応する
    位置には、液体を吐出するために利用されるエネルギー
    を発生するエネルギー発生素子が設けられている請求項
    1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギ
    ーを発生して液体に膜沸騰を生じさせる電気熱変換体で
    ある請求項11に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ヘッド本体提供工程において前記
    ヘッド本体を複数提供し、前記接合工程において前記複
    数のヘッド本体を並べて共通の前記吐出口プレートに接
    合する請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記接合工程の後で前記離隔工程の前
    に、前記複数のヘッド本体と該複数のヘッド本体を支持
    するための枠体とを嵌合させる請求項1に記載の液体吐
    出ヘッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記吐出口プレート提供工程におい
    て、前記複数のヘッド本体と該複数のヘッド本体を支持
    するための枠体とを嵌合させる請求項1に記載の液体吐
    出ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記複数のヘッド本体と前記枠体との
    隙間にシリコーン樹脂を充填する請求項14または15
    に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記吐出口プレート提供工程におい
    て、前記吐出口と前記凸部とをほぼ同時に形成すること
    を特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方
    法。
  18. 【請求項18】 前記吐出口と前記凸部とをレーザー光
    の照射によって形成する請求項17に記載の液体吐出ヘ
    ッドの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記吐出口プレート提供工程におい
    て、前記吐出口と前記凸部と該凸部の周囲の溝とをほぼ
    同時に形成する請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造
    方法。
  20. 【請求項20】 前記吐出口と前記凸部と前記溝とをレ
    ーザー光の照射によって形成する請求項19に記載の液
    体吐出ヘッドの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記レーザー光の照射はマスクを介し
    てなされ、前記マスクの、前記吐出口形成部分の前記レ
    ーザー光の透過率をA、前記凸部形成部分の前記レーザ
    ー光の透過率をB、それ以外の部分の前記レーザー光の
    透過率をCとすると、A>C>Bの関係にある請求項2
    0に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  22. 【請求項22】 液体の流路となる溝と該溝の端部開口
    が設けられた開口面とを有するヘッド本体構成用部材を
    提供する部材提供工程と、 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の
    内側面上の、前記吐出口に連通する内側開口の周囲に凸
    部が設けられた吐出口プレートを提供する吐出口プレー
    ト提供工程と、 前記ヘッド本体構成用部材と前記吐出口プレートとを互
    いに近づけて、前記凸部が前記端部開口に嵌合する様に
    前記開口面と前記内側面とを接合する接合工程と、 前記ヘッド本体構成用部材と前記溝を塞ぐための板状部
    材とを接合することにより前記流路を形成する流路形成
    工程と、を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製
    造方法。
  23. 【請求項23】 液体の流路となる溝と該溝の端部開口
    が設けられた開口面とを有するヘッド本体構成用部材を
    提供する部材提供工程と、 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の
    内側面上に、前記吐出口に連通する内側開口が設けられ
    た吐出口プレートを提供する吐出口プレート提供工程
    と、 前記ヘッド本体構成用部材と前記吐出口プレートとを互
    いに近づけて、前記吐出口と前記端部開口とが連通する
    様に前記開口面と前記内側面とを接合する接合工程と、 前記ヘッド本体構成用部材と前記溝を塞ぐための板状部
    材とを接合することにより前記流路を形成する流路形成
    工程と、を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製
    造方法。
  24. 【請求項24】 液体の流路となる溝と該溝の端部開口
    が設けられた開口面とを有するヘッド本体構成用部材を
    提供する部材提供工程と、 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の
    内側面上に凹部が設けられた吐出口プレートを提供する
    吐出口プレート提供工程と、 前記ヘッド本体構成用部材と前記吐出口プレートとを互
    いに近づけて、前記吐出口と前記端部開口とが連通する
    様に前記開口面と前記内側面とを接合する接合工程と、 前記溝を塞ぐための板状部材を前記凹部の内面に突き当
    てながら前記ヘッド本体構成用部材と前記板状部材とを
    接合することにより前記流路を形成する流路形成工程
    と、を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方
    法。
  25. 【請求項25】 前記開口面と前記内側面との接合と前
    記ヘッド本体構成用部材と前記板状部材との接合との両
    方又は何れか一方に接着剤を用いる請求項22〜24の
    いずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  26. 【請求項26】 前記接着剤は、熱エネルギー、光エネ
    ルギー、または熱エネルギーと光エネルギーとの併用に
    よって硬化するエポキシ系接着剤である請求項25に記
    載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記接着剤は、紫外線照射または加熱
    処理によりBステージ化して硬化収縮を終了する接着剤
    である請求項25に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  28. 【請求項28】 前記ヘッド本体構成用部材と前記板状
    部材とをばねを用いて圧着して接合する請求項25に記
    載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  29. 【請求項29】 前記板状部材の前記流路に対応する位
    置には、液体を吐出するために利用されるエネルギーを
    発生するエネルギー発生素子が設けられている請求項2
    2〜24のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造
    方法。
  30. 【請求項30】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギ
    ーを発生して液体に膜沸騰を生じさせる電気熱変換体で
    ある請求項29に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  31. 【請求項31】 前記ヘッド本体構成用部材の前記流路
    に対応する位置には、液体を吐出するために利用される
    エネルギーを発生するエネルギー発生素子が設けられて
    いる請求項22〜24のいずれか1項に記載の液体吐出
    ヘッドの製造方法。
  32. 【請求項32】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギ
    ーを発生して液体に膜沸騰を生じさせる電気熱変換体で
    ある請求項31に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  33. 【請求項33】 液体の流路となる溝と該溝の端部開口
    が設けられた開口面とを有するヘッド本体構成用部材を
    提供する部材提供工程と、 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の
    内側面上の、前記吐出口に連通する内側開口の周囲に凸
    部が設けられた吐出口プレートおよび、前記吐出口面と
    接する接合面を有する基台とを、前記吐出口面と前記平
    坦面とが接する様に一体化した状態で提供する吐出口プ
    レート提供工程と、 前記ヘッド本体構成用部材と前記基台とが前記吐出口プ
    レートを挟んで互いに近づく方向に前記ヘッド本体構成
    用部材と前記基台とを押圧することにより、前記凸部が
    前記端部開口に嵌合する様に前記開口面と前記内側面と
    を接合する接合工程と、 前記ヘッド本体構成用部材と前記溝を塞ぐための板状部
    材とを接合することにより前記流路を形成する流路形成
    工程と、 前記基台とその他の部材とを離隔する離隔工程と、を有
    することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  34. 【請求項34】 液体の流路と該流路に連通する流路開
    口が設けられた開口面とを有するヘッド本体の複数と、 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の
    内側面上の、前記吐出口に連通する内側開口の周囲に凸
    部が設けられた吐出口プレートとを有し、 前記複数のヘッド本体が並んで共通の前記吐出口プレー
    トに接合されており、前記凸部が前記流路開口に嵌合す
    る様に前記複数のヘッド本体それぞれの前記開口面と前
    記内側面とが接合されていることを特徴とする液体吐出
    ヘッド。
  35. 【請求項35】 前記複数のヘッド本体それぞれの前記
    流路の向きが前記吐出口プレートに対してほぼ垂直であ
    る請求項34に記載の液体吐出ヘッド。
  36. 【請求項36】 前記吐出口プレートを支持するための
    枠体を更に有する請求項34に記載の液体吐出ヘッド。
  37. 【請求項37】 前記吐出口プレートと前記枠体とは接
    着されている請求項36に記載の液体吐出ヘッド。
  38. 【請求項38】 前記吐出口プレートと前記枠体とは同
    一材料からなる請求項36に記載の液体吐出ヘッド。
  39. 【請求項39】 前記吐出口プレートは、樹脂、シリコ
    ン、セラミックス、金属、もしくはこれらの複合材料か
    らなる請求項34に記載の液体吐出ヘッド。
  40. 【請求項40】 前記ヘッド本体の前記流路に対応する
    位置には、液体を吐出するために利用されるエネルギー
    を発生するエネルギー発生素子が設けられている請求項
    34に記載の液体吐出ヘッド。
  41. 【請求項41】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギ
    ーを発生して液体に膜沸騰を生じさせる電気熱変換体で
    ある請求項40に記載の液体吐出ヘッド。
  42. 【請求項42】 液体の流路と該流路に連通する流路開
    口が設けられた開口面とを有するヘッド本体と、 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の
    内側面上の、前記吐出口に連通する内側開口の周囲に設
    けられた凸部および、該凸部の周囲に設けられた溝を有
    する吐出口プレートとを有し、 前記凸部が前記流路開口に嵌合する様に前記開口面と前
    記内側面とが接合されていることを特徴とする液体吐出
    ヘッド。
  43. 【請求項43】 前記吐出口と前記凸部とがレーザー光
    の照射によってほぼ同時に形成されていることを特徴と
    する請求項42に記載の液体吐出ヘッド
  44. 【請求項44】 前記ヘッド本体の前記流路に対応する
    位置には、液体を吐出するために利用されるエネルギー
    を発生するエネルギー発生素子が設けられている請求項
    42に記載の液体吐出ヘッド。
  45. 【請求項45】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギ
    ーを発生して液体に膜沸騰を生じさせる電気熱変換体で
    ある請求項44に記載の液体吐出ヘッド。
  46. 【請求項46】 液体の流路となる溝と該溝の端部開口
    が設けられた開口面とを有するヘッド本体構成用部材
    と、 該ヘッド本体構成用部材に接合して前記溝を塞ぐための
    板状部材と、 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面の反対側の
    内側面上に凹部が設けられた吐出口プレートとを有し、 前記吐出口と前記端部開口とが連通する様に前記開口面
    と前記内側面とが接合されており、前記板状部材が前記
    凹部に入り込み前記ヘッド本体構成用部材に接合されて
    前記流路が形成されていることを特徴とする液体吐出ヘ
    ッド。
  47. 【請求項47】 前記内側面上の、前記吐出口に連通す
    る内側開口の周囲に、前記端部開口に嵌合する凸部が設
    けられている請求項46に記載の液体吐出ヘッド。
  48. 【請求項48】 前記板状部材の前記流路に対応する位
    置には、液体を吐出するために利用されるエネルギーを
    発生するエネルギー発生素子が設けられている請求項4
    6に記載の液体吐出ヘッド。
  49. 【請求項49】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギ
    ーを発生して液体に膜沸騰を生じさせる電気熱変換体で
    ある請求項48に記載の液体吐出ヘッド。
  50. 【請求項50】 前記ヘッド本体構成用部材の前記流路
    に対応する位置には、液体を吐出するために利用される
    エネルギーを発生するエネルギー発生素子が設けられて
    いる請求項46に記載の液体吐出ヘッド。
  51. 【請求項51】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギ
    ーを発生して液体に膜沸騰を生じさせる電気熱変換体で
    ある請求項50に記載の液体吐出ヘッド。
  52. 【請求項52】 液体吐出ヘッドに用いられる吐出口プ
    レートの製造方法において、 長尺の樹脂フィルムに複数の吐出口形成用凹部を形成す
    る工程と、 前記樹脂フィルムの前記複数の吐出口形成用凹部がない
    面上にラミネート層を設ける工程と、 前記樹脂フィルムの前記複数の吐出口形成用凹部に対し
    て吐出口を形成する工程と、 前記樹脂フィルムをヘッド本体に接合する工程と、 前記ラミネート層を除去する工程と、を有することを特
    徴とする吐出口プレートの製造方法。
  53. 【請求項53】 前記ラミネート層は、前記樹脂フィル
    ムより体積抵抗が小さい樹脂または金属からなる請求項
    52に記載の吐出口プレートの製造方法。
  54. 【請求項54】 前記吐出口は、レーザー光の照射によ
    って形成する請求項52に記載の吐出口プレートの製造
    方法。
  55. 【請求項55】 前記複数の吐出口形成用凹部を形成す
    る工程において、前記複数の吐出口形成用凹部の周囲に
    凸部を形成する請求項52に記載の吐出口プレートの製
    造方法。
JP2000033609A 1999-02-10 2000-02-10 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、及び吐出口プレートの製造方法 Pending JP2001071512A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000033609A JP2001071512A (ja) 1999-02-10 2000-02-10 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、及び吐出口プレートの製造方法

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3327099 1999-02-10
JP3327199 1999-02-10
JP14854199 1999-05-27
JP11-148541 1999-05-27
JP18962399 1999-07-02
JP11-189623 1999-07-02
JP11-33270 1999-07-02
JP11-33271 1999-07-02
JP2000033609A JP2001071512A (ja) 1999-02-10 2000-02-10 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、及び吐出口プレートの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001071512A true JP2001071512A (ja) 2001-03-21

Family

ID=27521505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000033609A Pending JP2001071512A (ja) 1999-02-10 2000-02-10 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、及び吐出口プレートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001071512A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007038245A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Seiko Epson Corp 構造体の製造方法
JP2008062395A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Fujifilm Corp ノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法、及び画像形成装置
JP2010179510A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP2011156873A (ja) * 2004-08-05 2011-08-18 Fujifilm Dimatix Inc プリントヘッドのノズル形成
JP2011245858A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Xerox Corp 組み付けを簡略化する調芯機能部付き成形ノズルプレート

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011156873A (ja) * 2004-08-05 2011-08-18 Fujifilm Dimatix Inc プリントヘッドのノズル形成
US8377319B2 (en) 2004-08-05 2013-02-19 Fujifilm Dimatix, Inc. Print head nozzle formation
JP2007038245A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Seiko Epson Corp 構造体の製造方法
JP2008062395A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Fujifilm Corp ノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法、及び画像形成装置
JP2010179510A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP2011245858A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Xerox Corp 組み付けを簡略化する調芯機能部付き成形ノズルプレート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0937579B1 (en) Ink jet head and manufacturing method thereof, discharge opening plate for head and manufacturing method thereof, and ink jet apparatus with ink jet head
US5208604A (en) Ink jet head and manufacturing method thereof, and ink jet apparatus with ink jet head
US6527377B1 (en) Liquid discharge head and producing method therefor
US8491747B2 (en) Method for facilitating assembly of a printhead having a polymer layer
US6447984B1 (en) Liquid discharge head, method of manufacture therefor and liquid discharge recording apparatus
EP1055518B1 (en) Liquid discharge head and method of manufacturing the same
EP0534414B1 (en) Ink jet recording head
JP2001071512A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、及び吐出口プレートの製造方法
JP4393730B2 (ja) インクジェットヘッド
US6527371B2 (en) Ink jet recording head, ink jet recording device and head manufacturing method
JP3402879B2 (ja) インクジェットヘッドおよびその製造方法ならびにインクジェット装置
US7275815B2 (en) Die attach methods and apparatus for micro-fluid ejection device
JPH02121843A (ja) 液体噴射記録ヘッドおよび該ヘッドの製造方法
JP2000229408A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド、ヘッドカートリッジおよび液体吐出記録装置
JP2000343713A (ja) 液体吐出ヘッドの製造装置および製造方法、並びにこれらによる液体吐出ヘッド
JP2001199073A (ja) 液体吐出ヘッド
JP2000203031A (ja) 液体吐出ヘッドおよびその製造方法
JP2000229407A (ja) 液体吐出ヘッドおよびその製造方法
JP2711016B2 (ja) インクジェット記録ヘッド、該インクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置および前記インクジェット記録ヘッドの製造方法
JP2000334963A (ja) 液体吐出ヘッドにおけるオリフィスプレートの製造方法、オリフィスプレート製造用長尺フィルム、液体吐出ヘッド、およびオリフィスプレート
JP3198219B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2002331670A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP2001018401A (ja) 液体吐出ヘッド、および液体吐出ヘッドの製造方法
JP2000334953A (ja) 液体吐出ヘッド、該液体吐出ヘッドの製造方法、ヘッドカートリッジおよび液体吐出記録装置
JP2000190500A (ja) インクジェットヘッド、インクジェットカートリッジ、インクジェット装置及び該インクジェットヘッドの製造方法