JP2001069909A - 発酵乳 - Google Patents
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Abstract
Description
に関するものである。
属細菌を含有する発酵乳は、整腸作用、免疫賦活作用等
の生理活性を有する健康飲料として広く飲用されてい
る。しかしながら、発酵乳には乳酸菌やビフィドバクテ
リウム属細菌などの発酵産物である、アセトアルデヒ
ド、ジアセチルなどのカルボニル化合物、酢酸、酪酸な
どの揮発性脂肪酸などが含まれるため、これらがいわゆ
る発酵臭を発現させてしまい、発酵乳製品の風味を損な
わせている。食品の不快臭を低減する方法として甘蔗抽
出物を配合することにより、野菜類又は豆類の特有な不
快臭を低減する方法が提案されている(特開平11−1
55516号)。しかしながら、この方法が発酵乳に適
用できる旨の記載は存在しない。
せるなどして行われており、最近ではクオリティーブー
スター(カルタフードサイエンス社製)やヨーグルトジ
ュースアディティブ(IFF社製)等の呈味改善剤も提
案されている。また、例えば特開昭49−31861号
公報には、約60℃以上で加熱し冷却した液状卵を、乳
酸菌の培地に添加する発酵乳の風味改善方法が開示され
ている。更に、特開昭53−3562号公報には、ビフ
ィドバクテリウム属細菌入り発酵乳に人参ジュースを配
合し酢酸による風味劣化を抑制する発酵乳製品の製造方
法が開示されている。しかしながら、このような方法に
より、発酵乳が有している発酵臭はある程度軽減される
ものの、必ずしも満足できる効果が得られるものではな
く、また、既知の呈味改善剤等は、発酵臭抑制のために
多量の添加が必要であり、製品コストの上昇を招き好ま
しいものではなかった。
は、このような発酵臭が有効に防止され上記の欠点がな
い発酵乳を提供することにある。
者は鋭意研究を行った結果、種々の添加剤を用いても十
分に抑制することができなかった発酵乳特有の発酵臭
が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより容易かつ低
廉に抑制でき、更に風味が顕著に改善された発酵乳が得
られることを見出し本発明を完成した。
含有することを特徴とする発酵乳を提供するものであ
る。
乳、山羊乳などの生乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、生クリー
ム等の乳製品をそのままあるいは必要に応じて希釈した
溶液中で乳酸菌及び/又はビフィドバクテリウム属細菌
を培養した溶液もしくはその殺菌物のことであり、乳等
省令により定められている発酵乳、乳製品、乳酸菌飲料
等の生菌含有タイプの飲料や殺菌処理を施された発酵乳
をも包含する。
ず、例えばラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・
パラカゼイ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバ
チルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・デルブルッ
キィ サブスピーシーズ.ブルガリカス等のラクトバチ
ルス属細菌、ストレプトコッカス・サーモフィルス等の
ストレプトコッカス属細菌、ラクトコッカス・ラクチス
等のラクトコッカス属細菌、ロイコノストック・メセン
テロイデス等のロイコノストック属細菌、エンテロコッ
カス・フェカーリス等のエンテロコッカス属細菌等が挙
げられ、これらはいずれも好適に使用できる。中でも、
ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・パラカゼ
イ、ラクトバチルス・プランタム、ラクトバチルス・ク
レモリス、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトコッ
カス・ラクチス、ストレプトコッカス・サーモフィルス
より選ばれる乳酸菌を用いた場合には、特に優れた発酵
臭の抑制効果が得られるので好ましい。
テリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・ビフィダ
ム、ビフィドバクテリウム・ロンガム等のビフィドバク
テリウム属細菌を単独又は乳酸菌とともに使用してもよ
い。ビフィドバクテリウム属細菌は酢酸生成量が多いた
め、乳酸菌のみを培養するよりも顕著な酢酸発酵臭が発
現するが、本発明の甘蔗抽出物は、このような酢酸発酵
臭に対し、特に優れた発酵臭抑制効果を示す。ビフィド
バクテリウム属細菌を使用する場合は、ラクトバチルス
・カゼイ、ラクトバチルス・クレモリス、ラクトバチル
ス・ブルガリカス、ラクトコッカス・ラクチス、ストレ
プトコッカス・サーモフィルスより選ばれる乳酸菌と併
用すると、本発明による発酵臭の抑制が顕著で、特に良
好な風味が得られる。
特に限定されない。例えば、ラクトバチルス・カゼイで
あれば、乳製品を含む培地に該菌を接種し、35℃でpH
3.5〜4.5程度まで培養を行えばよい。ビフィドバ
クテリウム・ブレーベであれば、乳製品に接種後37℃
で20〜22時間程度、pH4.5〜4.7程度まで培養
すればよい。培養方法は、静置培養、攪拌培養、振盪培
養、通気培養等用いる微生物の培養に適した方法を適宜
選択して用いればよい。
属細菌と他の微生物、例えば、バチルス属、アセトバク
ター属、グルコノバクター属等の細菌類;サッカロミセ
ス属、キャンディダ属、ロドトルーラ属、ピチア属、シ
ゾサッカロミセス属、トルラ属、チゴサッカロミセス属
等の酵母類、あるいは、アスペルギルス属、ペニシリウ
ム属、ユウロチウム属、モナスカス属、ミコール属、ニ
ュウロスポラ属、リゾープス属等の糸状菌等とを併用し
て発酵を行っても良い。
は、甘蔗汁、甘蔗の溶媒抽出液、及び甘蔗由来の糖蜜か
ら選ばれた原料を、カラムクロマトグラフィーで処理し
て得られる画分をいう。より具体的な例としては、甘蔗
汁、甘蔗の溶媒抽出液、及び甘蔗由来の糖蜜から選ばれ
る原料を、固定担体としての合成吸着剤を充填したカラ
ムに通し、該合成吸着剤に吸着した成分を、水、メタノ
ール及びエタノールから選ばれる1種又は2種以上の溶
媒で溶出させて得られた画分が挙げられる。
甘蔗(サトウキビ)を圧搾して得られる圧搾汁、甘蔗を
浸出して得られる浸出汁、又は原糖製造工場における石
灰処理した清浄汁、濃縮汁を包含する。本発明における
「甘蔗の溶媒抽出液」とは、甘蔗を汎用の有機溶媒で抽
出した抽出液を濃縮、乾固後、水に再溶解した抽出液等
を意味する。そのような抽出溶媒としては、例えばメタ
ノール、エタノール等のアルコール類;アセトン等のケ
トン類;酢酸メチル、酢酸エチル等の酢酸エステル類が
挙げられ、これらを単独でも組み合せて使用してもよ
い。更に、これらの溶媒と水を組み合せて使用しても良
い。
で得られた砂糖と母液の混合物を遠心分離にかけ、砂糖
結晶と分離して得られる振蜜を意味し、例えば原糖製造
工場における1番蜜、2番蜜、原糖廃蜜、及び精製糖製
造工場における洗糖蜜、1〜7番蜜、精糖廃蜜等が挙げ
られる。
の糖蜜から選ばれた原料は、そのまま、又は水で任意の
濃度に調整した後、固定担体を充填したカラムで処理す
る。なお、該処理前に異物除去のために、上記の原料を
濾過又は遠心分離することが好ましい。濾過手段は特に
限定されず、食品工業で広く使用されているスクリーン
濾過、珪藻土濾過、精密濾過、限外濾過等により行うこ
とができる。
吸着剤が好ましい。合成吸着剤としては、有機系樹脂が
挙げられ、これには例えば、芳香族系樹脂、アクリル酸
系メタクリル樹脂、アクリロニトリル脂肪族系樹脂等が
挙げられる。このうち、より好ましくは芳香族系樹脂で
あり、これには無置換基型及び置換基型樹脂がある。こ
のうち、好ましいものは、無置換基型の芳香族系樹脂で
ある。無置換基型芳香族系樹脂としては、特殊処理を施
した芳香族系樹脂などの多孔性樹脂及び無処理の樹脂が
挙げられ、また置換基型芳香族系樹脂としては、疎水性
基を導入した芳香族系修飾型樹脂が挙げられる。これら
の合成吸着剤は市販されており、例えばダイアイオン
(商標)系としてHP−10、HP−20、HP−2
1、HP−30、HP−40、HP−50(以上無置換
基型の芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会
社製);SP−825、SP−800、SP−850、
SP−875(以上無置換基に特殊処理を施した芳香族
系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);SP
−900(芳香族系樹脂、商品名、三菱化学株式会社
製);アンバーライト(商標)系としてXAD−2、X
AD−4、XAD−16、XAD−2000(以上芳香
族系樹脂、いずれも商品名、株式会社オルガノ製);ダ
イアイオン(商標)系としてSP−205、SP−20
6、SP−207(以上疎水性置換基を有する芳香族系
樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);HP−
2MG、EX−0021(以上疎水製置換基を有する芳
香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);
アンバーライト(商標)系としてXAD−7、XAD−
8(以上アクリル酸系エステル樹脂、いずれも商品名、
株式会社オルガノ製);ダイアイオン(商標)系として
HP1MG、HP2MG(以上アクリル酸系メタクリル
樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);セファ
デックス(商標)系としてLH20、LH60(以上架
橋デキストランの誘導体、いずれも商品名、アマシャム
ファルマシア バイオテク株式会社製)等が挙げられ
る。中でもSP−850が特に好ましい。
種類、固定担体の種類等によって適宜決定すればよい
が、原料(甘蔗汁、甘蔗の溶媒抽出液、及び甘蔗由来の
糖蜜から選ばれる)の固形分に対して、0.01〜5倍
湿潤体積量が好ましい。
蔗由来の糖蜜から選ばれる)を上記カラムに通すことに
より、原料中の風味改善効果を有する成分は固定担体に
吸着され、糖類及び無機塩類の大部分がそのまま流出し
て除去される。
溶出する。ここで、風味改善効果を有する成分を効率良
く溶出するには、その前に残留する糖類や塩類等を水洗
により十分に洗い流すことが好ましい。これにより吸着
されている目的とする風味改善物質をより効率よく回収
することができる。溶出溶媒は、水、メタノール及びエ
タノールから選ばれる1種又は2種以上であり、水とア
ルコールとの混合溶媒、特にエタノール−水混合溶媒が
好ましく、更に、室温において効率よく目的とする風味
改善物質を溶出するためには50/50〜60/40
(体積/体積)エタノール−水混合溶媒が好ましい。ま
た、カラム温度を上げることにより、エタノール−水混
合溶媒のエタノール混合比を減らすことができる。この
場合、カラム内は常圧もしくは加圧された状態である。
流出速度はカラムの大きさ、溶媒の種類、固定担体の種
類等によって変化するので適宜決定すればよいが、SV
=0.1〜10が好ましい。なお、SV(Space
Velocityの略)は、空間速度のことで、1時間
あたりの樹脂容積の何倍量を通液するかという単位であ
る。
にして得ることができる。すなわち、原料の固形分に対
して、0.01〜5倍湿潤体積量の無置換基型の芳香族
系樹脂を充填したカラムに、カラム温度60〜97℃に
て原料を通液した後、カラム内を水洗し、次いでカラム
に吸着された成分を、カラム温度20〜40℃にて50
/50〜60/40(体積/体積)エタノール−水混合
溶媒で溶出させ、エタノール−水混合溶媒での溶出開始
時点から集めた溶出液の量が前記樹脂の4倍湿潤体積量
以内に溶出する画分を回収する。
有する)を集め、慣用の手段(減圧下での溶媒留去、凍
結乾燥等)により濃縮して、風味改善物質すなわち、甘
蔗由来の抽出物を得ることができる。このようにして得
られた風味改善物質は、固形分60%以上に濃縮した液
状又は粉末状で保存することができる。保存は、特に液
状の場合、冷蔵保存が好ましい。
物の配合量は特に限定されないが、最終製品全量に対し
て5〜50ppmが好ましく、特に5ppm〜30ppmが好ま
しい。5ppm未満では発酵臭味の抑制効果が十分とはい
えず、50ppmを超えると製品の風味全体が低減し水っ
ぽくなってしまうためである。この配合量は、製品中の
乳含量にはそれほど影響を受けることはないが、乳固形
分8%以下の場合には、やや低濃度、すなわち5ppm〜
10ppm程度が好ましい。
を添加すると、より良好な風味が得られる。例えば、フ
レーバーは、ヨーグルト系、ベリー系、オレンジ系、花
梨系、シソ系、シトラス系、アップル系、ミント系、グ
レープ系、アプリコット系、ペア、カスタードクリー
ム、ピーチ、メロン、バナナ、トロピカル、ハーブ系、
紅茶、コーヒー系、バニラ系、ミルク系等のフレーバー
が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合せて用い
ることができる。特に、ヨーグルト系、アプリコット
系、オレンジ系、花梨系、バニラ系、ミルク系のフレー
バーは、上記甘蔗由来の抽出物を含有する発酵乳との相
性がよいため、これらを用いることが好ましい。フレー
バーの添加量は特に限定されないが、風味面から0.0
5重量%〜0.5重量%、特に0.1重量%〜0.3重
量%程度が好ましい。
素材、すなわち、各種糖質や乳化剤、増粘剤、甘味料、
酸味料、果汁等を配合してもよい。具体的には、蔗糖、
異性化糖、グルコース、フラクトース、パラチノース、
トレハロース、ラクトース、キシロース等の糖類;ソル
ビトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトー
ル、還元パラチノース、還元水飴、還元麦芽糖水飴等の
糖アルコール;オレンジ果汁、レモン果汁、リンゴ果
汁、グレープフルーツ果汁、ストロベリー果汁、ピーチ
果汁等の果汁類;ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂
肪酸エステル、レシチン等の乳化剤;寒天、ゼラチン、
カラギーナン、グアーガム、キサンタンガム、ペクチ
ン、ローカストビーンガム等の増粘(安定)剤等が挙げ
られる。この他にも、ビタミンA、ビタミンB類、ビタ
ミンC、ビタミンE等の各種ビタミン類やカルシウム、
鉄、マンガン、亜鉛等のミネラル類を配合しても、優れ
た風味の発酵乳を得ることができる。
よい。例えば、まず脱脂粉乳溶液を殺菌処理した後、乳
酸菌及び/又はビフィドバクテリウム属細菌を接種培養
し、これを均質化処理して発酵乳(ベース)を得る。次
いで、別途調製した甘蔗由来の抽出物を含むシロップ溶
液を添加混合し、更にフレーバーを添加して最終製品に
仕上げればよい。ここで、甘蔗由来の抽出物の発酵乳へ
の添加時期は、フレーバー添加後もしくはフレーバーと
同時でもかまわないが、フレーバーの添加前に行うこと
が好ましい。発酵乳ベースを先に甘蔗由来の抽出物を混
ぜ合わせ、ベースの発酵臭味を抑制した後にフレーバー
を添加した方が、特に良好な風味が得られるためであ
る。また、寒天、ゼラチン等の各種増粘剤をシロップ液
中もしくは別途増粘剤として調製し、これを添加して固
形状の発酵乳にしてもよい。
は、プレーンタイプ、フレーバードタイプ、フルーツタ
イプ、甘味タイプ等、いずれの種類の製品とすることも
可能であり、また、プレーンタイプ、ソフトタイプ、ド
リンクタイプ、固形(ハード)タイプ、フローズンタイ
プ等、いずれの形態の製品とすることも可能である。ま
た、発酵終了後、シロップ液との混合前等の段階で発酵
乳に殺菌処理を施し、死菌含有タイプの製品としてもよ
い。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
産、固形分12.1%)1800リットルをジュースヒ
ーターで80℃に加温し、円型振動ふるい機(株式会社
興和工業所製、KFO−800−2D、100メッシ
ュ、300メッシュ2段)に通し、その後カートリッジ
フィルター(アドバンテック東洋株式会社製、コットン
ワインドカートリッジフィルター、TCW−100−C
SD型)3本で濾過処理した。合成吸着剤(セパビーズ
SP−850;商品名、三菱化学株式会社製)45リッ
トルを、ウォータージャケット付きのカラム(カラムサ
イズ;内径26.0cm、高さ120cm)に充填し、これ
に前記の甘蔗汁濾過処理物を、流速90リットル/時間
(SV=2.0)の速度で通液した。なお、甘蔗汁通過
中はウォータージャケットには65℃の水を常に循環さ
せた。次に135リットルのイオン交換水を、流速90
リットル/時間(SV=2.0)でカラムに通液して洗
浄した。イオン交換水で洗浄後、カラムから溶出した画
分についての糖類の検出を行ったところ、ハンドレフブ
リックス(Bx.)計(アタゴ株式会社製、N−1E
型)において、Bx.が約0になっているのを確認し
た。その後、溶出溶媒として55/45(体積/体積)
エタノール−水混合溶媒を流速90リットル/時間(S
V=2.0)にてカラムに通液して、合成吸着剤に吸着
した成分を溶出させた。溶出溶媒は、樹脂容量の4倍を
通液した。なお溶出溶媒通過中はウォータージャケット
には、25℃の水を常に循環させた。エタノール水溶液
にて溶出させた各区分を、濃縮機にて減圧濃縮した後、
一晩凍結乾燥して、茶褐色の粉末460gを得た。
島県産、固形分81.2%、Bx.86.5)400mL
を蒸留水でBx.20に希釈し、ガラス繊維濾紙GA1
00(アドバンテック東洋株式会社製)で吸引濾過し
た。合成吸着剤(セパピーズSP−850;商品名、三
菱化学株式会社製)50mLを、ウォータージャケット付
きのカラム(カラムサイズ:内径2.6cm、高さ20c
m)に充填し、これに前記の糖蜜を濾過処理したもの1
500mLを、流速500mL/時間(SV=10)の速度
で通液した。なお、糖蜜通液中は、ウォータージャケッ
トには65℃の水を常に循環させた。次に、150mLの
イオン交換水を、流速500mL/時間(SV=10)で
カラムに通液して洗浄した。イオン交換水で洗浄後、カ
ラムから溶出した画分についての糖類の検出を行い、B
x.が約0になっていることを確認した。その後、溶出
溶媒として55/45(体積/体積)エタノール−水混
合溶媒を流速100mL/時間(SV=2)にて、樹脂容
量の4倍量カラムに通液して、合成吸着剤に吸着した成
分を溶出させた。なお、溶媒通過中はウォータージャケ
ットに25℃の水を常に循環させた。エタノール水溶液
にて溶出させた画分を、エバポレーターにて減圧濃縮し
た後、一晩凍結乾燥して、茶褐色の粉末4.61gを得
た。
7.4%)を121℃、3秒間殺菌し、ビフィドバクテ
リウム・ブレーベYIT4065及びラクトコッカス・
ラクチスYIT2027の種菌を、それぞれ2%及び
0.01%添加しpH4.4まで培養し発酵乳ベースを得
た。また、脱脂粉乳溶液(固形分20.7%、脂肪0.
2%、蛋白7.4%)を121℃、3秒間殺菌し、スト
レプトコッカス・サーモフィルスYIT2001の種菌
0.05%添加しpH4.3まで培養し発酵乳ベースを得
た。上記2種の発酵乳ベースをそれぞれ150kg/cm2
で均質化後、蔗糖及び製造例1の蔗糖由来の抽出物を含
むシロップ溶液と混合し、更にアプリコットフレーバー
(BF543、長谷川香料株式会社製)を単独(0.1
5重量%)添加し、表1に示す処方のドリンクヨーグル
トタイプの発酵乳を得た。こうして得られたドリンクヨ
ーグルトタイプの発酵乳を専門パネラー5名で風味評価
した。結果を表1に示す。
い、◎:風味が非常に良い
の範囲で優れた発酵臭の抑制効果が得られた。また、本
発酵乳を10℃で2週間静置保存したところ、保存後も
沈殿、色調変化などは見られず、風味良好であった。
5.7%)を121℃、3秒間殺菌し、ラクトバチルス
・カゼイYIT9029の種菌を製造し、0.5%添加
しpH3.6まで培養し発酵乳ベースを得た。得られた発
酵乳ベースをそれぞれ150kg/cm2 で均質化後、蔗糖
及び製造例2の甘蔗由来の抽出物を含むシロップ溶液と
混合し、更にオレンジフレーバー(ヤクルトマテリアル
株式会社製)を単独(0.1重量%)添加し、表2に示
す処方のドリンクヨーグルトタイプの発酵乳を得た。こ
うして得られたドリンクヨーグルトタイプの発酵乳を専
門パネラー5名で風味評価した。結果を表2に示す。そ
の結果、甘蔗抽出物濃度が5〜30ppmの範囲で優れた
発酵臭の抑制効果が得られた。また、本発酵乳を10℃
で2週間静置保存したところ、保存後も沈殿、色調変化
などは見られず、風味良好であった。
い、◎:風味が非常に良い
ンクヨーグルトタイプの発酵乳) 脱脂粉乳溶液(固形分15.2%、脂肪0.2%、蛋白
5.7%)を121℃、3秒間殺菌し、ラクトバチルス
・カゼイYIT9029の種菌を0.5%添加しpH3.
6まで培養し発酵乳ベースを得た。得られた発酵乳ベー
スをそれぞれ150kg/cm2 で均質化後、蔗糖及び製造
例1の甘蔗由来の抽出物とクエン酸鉄を含むシロップ溶
液と混合し、更にヨーグルトフレーバー(ヤクルトマテ
リアル株式会社製)を単独(0.1重量%)添加し、表
3に示す処方のドリンクヨーグルトタイプの発酵乳を得
た。
プの発酵乳を専門パネラー5名で風味評価した。結果を
表3に示す。 *1:風味評価の指標 ×:風味が悪い、△:どちらでもない、○:風味が良
い、◎:風味が非常に良い
の範囲で優れた発酵臭の抑制効果が得られた。また、鉄
添加による金属味もほとんど感じられず、良好な風味で
あった。
5.7%)を121℃、3秒間殺菌し、ラクトバラルス
・カゼイYIT9029の種菌を0.5%添加しpH3.
6まで培養し発酵乳ベースを得た。得られた発酵乳ベー
スをそれぞれ150kg/cm2 で均質化後、蔗糖(最終濃
度で10%)及び製造例1の甘蔗由来の抽出物を含むシ
ロップ溶液と混合し、更にヨーグルトフレーバ(ヤクル
トマテリアル株式会社製)を単独(0.1重量%)添加
し、甘蔗由来の抽出物を表4に示す濃度で含むドリンク
ヨーグルトタイプの発酵乳を得た。一方、上記の発酵乳
ベースと蔗糖を含むシロップ溶液とを混合し、上記フレ
ーバーを添加した後、一般的に使用される呈味改良剤で
あるクオリティーブースター(カルタフードサイエンス
社製)及びヨーグルトジュースアディティブ(IFF社
製)を表4に示す濃度で添加しドリンクタイプの発酵乳
を得た。こうして得られたドリンクヨーグルトタイプの
発酵乳を専門パネラー5名で風味評価した。結果を表4
に示す。
い、◎:風味が非常に良い
オリティーブースターやヨーグルトジュースアディティ
ブに比べて少量で優れた発酵臭の抑制効果が得られた。
また、甘蔗抽出物添加では、他の呈味改善剤に比べ、発
酵乳の渋味を改善され、全体的な風味も良好であった。
10.7%)を121℃、3秒間殺菌し、ラクトバチル
ス・カゼイYIT9029及びストレプトコッカス・サ
ーモフィラスYIT2001の種菌を、それぞれ0.5
%及び0.01%添加しpH4.5まで培養し発酵乳ベー
スを得た。得られた発酵乳ベースをそれぞれ150kg/
cm2 で均質化後、蔗糖及び製造例1の甘蔗由来の抽出物
を含むシロップ溶液と混合し、更に寒天溶液(寒天1.
5%)を10重量%添加し、更にミルクフレーバー(ヤ
クルトマテリアル株式会社製)0.05重量%及びバニ
ラフレーバー(ヤクルトマテリアル株式会社製)0.0
5重量%を添加し、低温にて固化させて表5に示す処方
のハードヨーグルトタイプの発酵乳を得た。こうして得
られたハードヨーグルトタイプの発酵乳を専門パネラー
5名で風味評価した。結果を表5に示す。
い、◎:風味が非常に良い
mの範囲で優れた発酵臭の抑制効果が得られた。
5.7%)を121℃、3秒間殺菌し、ラクトバチルス
・カゼイYIT9029の種菌を製造し、0.5%添加
しpH3.6まで培養し発酵乳ベースを得た。得られた発
酵乳ベースをそれぞれ150kg/cm2 で均質化後、蔗
糖、ビタミンC(0.05重量%)、ビタミンE(0.
03重量%)、β−カロチン(0.003重量%)、ビ
タミンD(0.001重量%)、ビタミンB6(0.0
01重量%)及び製造例1の甘蔗由来の抽出物(20pp
m)を含むシロップ溶液と混合し、更にヨーグルトフレ
ーバー(ヤクルトマテリアル株式会社製)を単独(0.
1重量%)添加しドリンクヨーグルトタイプの発酵乳を
得た。このものは、風味良好で、10℃、10日間の静
置保存の後も沈殿、分離等の物性変化は起こらず、風
味、色調ともに良好であった。
臭、渋味が防止され、優れた風味を有する。
Claims (3)
- 【請求項1】 甘蔗由来の抽出物を含有することを特徴
とする発酵乳。 - 【請求項2】 発酵乳が乳又は乳製品を乳酸菌及び/又
はビフィドバクテリウム属細菌により発酵させたもので
ある請求項1記載の発酵乳。 - 【請求項3】 甘蔗由来の抽出物が、甘蔗汁、甘蔗の溶
媒抽出液及び甘蔗由来の糖蜜より選ばれた原料を、固定
担体としての合成吸着剤を充填したカラムに通し、該合
成吸着剤に吸着した成分を、水、メタノール及びエタノ
ールから選ばれる1種又は2種以上の溶媒で溶出させて
得られた画分である請求項1又は2記載の発酵乳。
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KR100399988B1 (ko) * | 2001-06-26 | 2003-09-29 | (주)카프로바이오텍 | 면역력이 증가되는 산양유 요구르트와 그의 제조방법. |
KR100501428B1 (ko) * | 2003-01-28 | 2005-07-18 | 임승수 | 산양유 가공방법 및 그 산양유 |
CN103222505A (zh) * | 2013-04-24 | 2013-07-31 | 陕西科技大学 | 一种含ace抑制肽的植物乳杆菌发酵羊奶的制备方法 |
CN111838314A (zh) * | 2019-11-12 | 2020-10-30 | 北京工商大学 | 一种凝固型天然红曲色素酸奶及其制备工艺 |
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