JP2001069378A - 電子カメラ - Google Patents

電子カメラ

Info

Publication number
JP2001069378A
JP2001069378A JP24611599A JP24611599A JP2001069378A JP 2001069378 A JP2001069378 A JP 2001069378A JP 24611599 A JP24611599 A JP 24611599A JP 24611599 A JP24611599 A JP 24611599A JP 2001069378 A JP2001069378 A JP 2001069378A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
light beam
subject
electronic camera
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24611599A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuji Higuchi
達治 樋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP24611599A priority Critical patent/JP2001069378A/ja
Publication of JP2001069378A publication Critical patent/JP2001069378A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Stroboscope Apparatuses (AREA)
  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】一眼レフレックス方式の電子カメラにダイレク
ト調光手段を適用した場合にストロボ発光量の調光動作
を高い精度で実現し、観察用の被写体像の視認性を保持
し、常に良好な撮影結果を取得し得る電子カメラを提供
する。 【解決手段】被写体光束を透過させて被写体像を結像さ
せる撮影光学系11aと、撮影光学系を透過した被写体
光束を分割する光束分割手段48と、光束分割手段によ
り分割された一方の光束を電気的な信号に光電変換する
撮像手段12・13と、分割された他方の光束を反射さ
せる反射手段44と、被写体光束を反射させる第1の位
置と被写体光束を通過させる第2の位置との間で反射手
段を移動させる移動手段43・47と、反射手段が第2
の位置にあるときに通過する被写体光束を測定する測光
手段41と、反射手段により反射された光束から形成さ
れる被写体像を観察し得る形態に再結像させる光学ファ
インダー手段49・50とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子カメラ、詳
しくは撮影光学系を透過した被写体からの光束の一部を
受けて観察用の被写体像に再結像させる観察光学系を有
する一眼レフレックス方式の電子カメラに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、撮影光学系を透過した光束により
形成される光学的な被写体像をCCD等の撮像素子を含
む撮像手段を用いて電気的な信号に光電変換すること
で、所定の形態の画像信号を生成し、これを、例えばデ
ジタルデータ等の所定の形態で記録媒体に記録し得るよ
うに構成したいわゆる電子カメラが一般的に普及してい
る。
【0003】従来の電子カメラにおいては、撮影光学系
を透過した被写体からの光束(以下、被写体光束とい
う)を所定の光束分割手段によって分割し、一方の光束
を観察用の被写体像を結像させる観察光学系の側へと導
くと同時に、他方の光束を撮像手段の側へと導くように
した一眼レフレックス方式のものが一般的に実用化され
ている。
【0004】このような従来の一眼レフレックス方式の
電子カメラにおいては、撮影光学系を透過した被写体光
束を光束分割手段によって分割する際には、例えば6:
4の割合となるように分割し、それぞれの光束を撮像手
段の側と観察光学系の側へと導くようにしているのが普
通である。
【0005】一方、上述のような従来の電子カメラを用
いて撮影動作を行なう際に、例えば所望の被写体が低輝
度環境にあるような場合や、逆光条件下での撮影を行な
うような場合には、露光動作の実行中に、ストロボ装置
によって所定の光量の補助照明光を被写体に向けて照射
することが一般的に行なわれている。
【0006】このような場合において、露光動作中にお
ける補助照明光の光量を被写体に応じた適切な光量とす
るための手段としては、次に示すような手段が用いられ
ている。即ち、露光動作を実行させる指示信号が生じる
と、これを受けて実際の露光動作を開始する直前にスト
ロボ装置を予め発光させるプリ発光動作を行ない、この
プリ発光動作による照明光の被写体からの反射光束を撮
像手段に受光させる。これを受けて撮像手段は、所定の
光電変換及び所定の測光演算処理等を実行して被写体輝
度を測定する。そして、この演算結果に基づいて露光動
作を行なう際の補助照明光の光量を最適なものとなるよ
うに設定する。こうして設定された光量に基づいてスト
ロボ装置を駆動制御し、上述のプリ発光動作に続けて露
光動作を実行するのと同時に設定した発光量によるスト
ロボ発光動作を実行する。
【0007】しかし、このようにプリ発光動作を行なっ
て測光を行ない、その測光結果に基づいてストロボ装置
の照射光量を設定し露光動作を実行する手段では、露光
動作の直前にその都度プリ発光動作を実行させることが
必要となるので、このプリ発光動作による消費電力の負
荷が多大なものになってしまうという問題点がある。
【0008】また、上述のように露光動作に先立って予
め実行されるプリ発光の反射光束に基づいて測光演算処
理を行なうようにした場合には、露光動作時における実
際の被写体輝度を測定していることにはならないのは当
然である。したがって、例えばプリ発光動作を実行した
ときと、実際の露光動作時との間に生じる時間差、即ち
タイムラグによって被写体輝度に変化が生じた場合など
には、測光誤差が発生する原因にもなる。この場合に
は、露光動作によって取得される画像は、例えば光量不
足又は光量過多が原因となり最適な露出を得ることがで
きず、よって良好な撮影結果(撮影画像)を得ることが
できないということになってしまう。
【0009】そこで、ストロボ装置の照射光量の設定精
度をより高めて、常に良好な撮影結果(撮影画像)を取
得するには、露光動作を実行しているときの被写体輝度
を直接測定するようにして、その測光結果に基づいてス
トロボ装置の補助照明光の発光量を制御するようにし
た、いわゆるダイレクト調光手段を適用するのが望まし
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ダイレクト
調光手段を一眼レフレックス方式の電子カメラに適用す
るためには、撮影光学系を透過した被写体光束を光束分
割手段によって分割する際に、従来の一眼レフレックス
方式の電子カメラで行なわれているように撮像手段の側
へと導く光束と、観察光学系の側へと導く光束とに分割
するほかに、さらにダイレクト調光を行なうための調光
手段の側へも、所定の光量の光束を分割し導くように構
成する必要が生じる。
【0011】しかし、単純に撮影光学系からの被写体光
束を光束分割手段を用いて分割し、撮像手段、観察光学
系、調光手段のそれぞれに対して導くように構成して
も、それぞれについて十分な光量を確保できないという
ことになると考えられる。
【0012】一方、ダイレクト調光手段を採用した場合
には、例えば観察光学系の接眼部の側から外光がカメラ
内部に入射して、この外光成分が電子カメラ内部の調光
手段にまで到達してしまうと、その測光結果に悪影響が
及んでしまい、よって測光誤差等が生じてしまうことも
考えられる。
【0013】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、一眼レフレック
ス方式の電子カメラにおいて、ダイレクト調光手段を適
用した場合にも、露光動作中に撮像手段へと導かれるべ
き被写体光束を減少させることなく、被写体輝度を測定
するのに充分な光量の被写体光束を測光素子へと導き得
るようにして、ストロボ発光動作を伴う露光動作時の調
光動作を高い精度で実現させると同時に、被写体像を観
察するときには、観察光学系へと導かれるべき光量を充
分に確保して観察用の被写体像の視認性を保持すること
で、常に良好な操作性及び撮影結果を得ることができる
電子カメラを提供することである。
【0014】また、観察光学系の接眼部の側から入射す
る外光成分により生じ得る測光誤差等を防止し、常に正
確な測光結果を確保し得ると共に、常に良好な撮影結果
を取得することのできる電子カメラを提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明による電子カメラは、被写体からの光束
を透過させて被写体像を結像させる撮影光学系と、この
撮影光学系を透過した被写体からの光束を分割する光束
分割手段と、この光束分割手段によって分割された一方
の光束を受けて光電変換を行ない電気的な信号を生成す
る撮像手段と、上記光束分割手段によって分割された他
方の光束を反射させる反射手段と、被写体からの光束を
反射させる第1の位置と、被写体からの光束を通過させ
る第2の位置との間で上記反射手段を移動させる移動手
段と、上記反射手段が第2の位置にあるときに通過する
被写体からの光束を測定する測光手段と、上記反射手段
が第1の位置にあるときに反射された光束により形成さ
れる被写体像を観察し得る形態に再結像させる光学ファ
インダー手段とを具備して構成されていることを特徴と
する。
【0016】また、第2の発明は、上記第1の発明によ
る電子カメラにおいて、上記測光手段は、ストロボ発光
動作の制御を行なう調光素子であることを特徴とする。
【0017】そして、第3の発明は、上記第1の発明又
は上記第2の発明による電子カメラにおいて、上記移動
手段は、外装部材に設けられる操作部材によって形成さ
れていることを特徴とする。
【0018】第4の発明は、上記第1の発明又は上記第
2の発明による電子カメラにおいて、上記反射手段は、
第2の位置にあるときには、上記光学ファインダー手段
の接眼部から入射する光束を遮光するように構成されて
いることを特徴とする。
【0019】第5の発明は、上記第3の発明による電子
カメラにおいて、上記移動手段を構成する上記操作部材
は、上記光学ファインダー手段の接眼部近傍に配置され
ていることを特徴とする。
【0020】第6の発明は、上記第3の発明又は上記第
5の発明による電子カメラにおいて、上記撮像手段によ
る光電変換処理により生成された画像信号に基づいて画
像を表示する画像表示手段と、少なくとも上記画像表示
手段を制御する制御手段とをさらに具備し、上記操作部
材の操作により上記反射手段が第2の位置に移動された
ときには、上記制御手段は、上記画像表示手段を制御し
て上記撮像手段によって生成された画像信号に基づく画
像を上記画像表示手段に表示させるよう制御することを
特徴とする。
【0021】第7の発明は、上記第1の発明又は上記第
2の発明による電子カメラにおいて、撮影動作を指示す
る指示信号を発生させるレリーズ手段と、このレリーズ
手段による指示信号を受けて、上記移動手段を駆動制御
することにより上記反射手段を第1の位置と第2の位置
との間で移動させるよう制御する制御手段とを具備して
構成されることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態によって
本発明を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の
電子カメラの内部構成を示すブロック構成図である。ま
た、図2・図3は、本電子カメラの内部における主要な
構成部材の配置と被写体からの光束の光路を示す図であ
って、図2は、被写体からの光束が撮像手段と光学ファ
インダー手段(観察光学系)とに導かれているとき、即
ち画像観察時の状態を示し、図3は、被写体からの光束
が撮像手段と調光手段とに導かれているとき、即ち露光
動作時の状態を示している。
【0023】本実施形態の電子カメラ1は、複数のレン
ズからなる撮影光学系11a(図1では図示を簡略化し
ている。図2・図3参照)等を有し、被写体光束Oを透
過させて所定の被写体像を結像させる撮影レンズユニッ
ト11と、この撮影レンズユニット11を透過した被写
体光束Oを分割し、後述する撮像素子12・撮像回路1
3等からなる撮像手段の側と、後述する調光素子41等
からなる調光手段及び後述するペンタプリズム49・レ
ンズ50等からなる光学ファインダー手段の側へと導
き、所定の形態のプリズム等によって形成される光束分
割手段48と、この光束分割手段48により分割された
一方の被写体光束Oにより形成される被写体像を受けて
所定の光電変換処理を施し、電気的な画像信号を生成す
るCCD等の撮像素子12と、この撮像素子12により
生成された画像信号を受けて所定の信号処理を施す撮像
回路13と、この撮像回路13から出力される画像信号
(アナログ信号)を受けてデジタル信号に変換するA/
D変換回路(図1では単に[A/D]と略記している)
14と、このA/D変換回路14によってデジタル化さ
れた画像信号を一時的に記憶させるDRAM等からなる
バッファメモリ等の内蔵メモリ15と、所定の形態の画
像データを記録するフラッシュメモリ等の外部メモリで
あって、例えば外装がカード形状等からなるカード型メ
モリカード等の記録媒体であり、本電子カメラ1に対し
て着脱自在に配置される着脱メモリ23と、この着脱メ
モリ23と本電子カメラ1とを連結し電気的な接続を確
保するカードスロット17と、本電子カメラ1の内部電
気回路とカードスロット17を介して着脱メモリ23と
の電気的な接続を確保するインターフェース部(図1で
は単に[I/F]と略記している)16と、本電子カメ
ラ1と外部周辺機器(図示せず)とを電気的に接続する
接続ケーブル等を装着する外部入出力端子19と、本電
子カメラ1と外部周辺機器との間の制御信号等を制御し
てデータ転送等を行なう外部インターフェース部(図1
では単に[外部I/F]と略記している)18と、画像
を表示する画像表示手段であって、例えば液晶ディスプ
レイ(LCD)等の画像表示LCD21と、本電子カメ
ラ1と外部表示装置(CRTやLCD等。図示せず)と
を電気的に接続する接続ケーブル等を装着するビデオア
ウト端子22と、画像表示LCD21を制御すると共
に、内蔵メモリ15に一時的に記憶されたデジタル画像
信号を画像として表示するのに最適な形態のアナログ信
号、例えばビデオ信号に変換し、この信号を画像表示L
CD21やビデオアウト端子22等へと伝送するビデオ
出力回路20と、本電子カメラ1の全ての電気回路等を
制御する制御手段であるシステムコントローラ38と、
本電子カメラ1の外装部材に配設される各種の操作ボタ
ン(図示せず。例えばレリーズボタン等)と、この操作
ボタンの操作に連動して所定の指示信号(例えばレリー
ズ指示信号等)を発生させる複数の入力スイッチ(例え
ばレリーズスイッチ等)を含み、これらの複数の入力ス
イッチからの指示信号を受けて所定の指令(コマンド)
信号をシステムコントローラ38に向けて出力する操作
部28と、露光動作を実行する際に必要に応じて所定量
の補助照明光を照射する照明手段であるストロボ装置の
一部を構成するストロボ発光部31と、露光動作中の被
写体輝度を測定する測光手段であると共に、ストロボ装
置を制御してストロボ発光部31による補助照明光の照
射量を調整する調光手段の一部を構成する調光素子41
と、撮影レンズユニット11を透過し光束分割手段48
によって分割された他方の被写体光束Oを観察光学系を
構成する光学ファインダー手段49・50の側へ向けて
反射させることにより導く一方、同被写体光束Oを調光
手段の側へと導くよう移動自在に配設される反射手段で
あり反射面が全反射ミラーによって形成される反射ミラ
ー44と、被写体光束Oを反射させることによって光学
ファインダー手段の側へと導く第1の位置と、被写体光
束Oを通過させて調光手段の側へと導く第2の位置との
間で反射ミラー44を移動させるための駆動力を生じさ
せる移動手段であるプランジャー43と、反射ミラー4
4の状態(位置)を検出するミラー位置センサ42と、
本電子カメラ1の電気回路等に対して必要となる電力を
供給するための電源となる電池26と、この電池26や
後述の外部電源装置(図示せず)等からの給電を受けて
システムコントローラ38の指令に基づき各電気回路等
に対して必要な電力を供給する制御等を行なう電源制御
手段である電源部25と、この電源部25に対して外部
電源装置等から供給される電力を受けるために、本電子
カメラ1と外部電源装置との間を電気的に接続するため
のケーブル(図示せず)等を着脱自在に配設し得る外部
電源入力端子27等を有して構成されている。
【0024】なお、システムコントローラ38は、内蔵
メモリ15に一時的に記憶されているデジタル画像信号
を受けて所定の画像処理を施す画像処理部38aや、こ
の画像処理部38aからの出力信号を受けて着脱メモリ
23に記録するのに最適な形態の画像データに変換する
信号圧縮処理を施したり、着脱メモリ23に圧縮された
形態で記録されている画像データを読み出して所定の形
態の画像信号に変換する信号伸長処理等を施す圧縮伸長
部38b等を含んで構成されている。
【0025】一方、反射ミラー44は、上述したように
光学ファインダー手段の側と調光手段の側とに被写体光
束Oを選択的に導くように移動自在に配設されているも
のである。ここで、反射ミラー44の詳細な構成を、以
下に説明する。
【0026】反射ミラー44は、図2・図3に示すよう
に反射面を有する一腕部と、この反射ミラー44を手動
によって移動させ得るようにする移動手段であり操作部
材である切換操作レバー47が作用する他腕部46とに
よって、略[く]の字形状に形成されている。
【0027】この反射ミラー44の一腕部と他腕部46
との連結部近傍には、支軸44aが設けられており、こ
の支軸44aによって、同反射ミラー44は、本電子カ
メラ1の内部固定部材(図示せず)に回動自在に軸支さ
れている。
【0028】また、反射ミラー44の一腕部側の所定の
位置には、駆動ピン44bが設けられており、この駆動
ピン44bには、同反射ミラー44を自動的に移動させ
るための駆動力を生じさせる移動手段であるプランジャ
ー43に連設された駆動レバー45の長孔部が係止され
ている。この駆動レバー45は、略[L]字形状からな
り、一腕部がプランジャー43の作動軸に連結されてい
る。そして、上述したように他腕部に設けられた長孔部
に対して反射ミラー44の駆動ピン44bが係止されて
いて、駆動レバー45と反射ミラー44とを連結してい
る。これによって、プランジャー43の駆動力は、駆動
レバー45を介して反射ミラー44に伝達されるように
なっている。
【0029】プランジャー43は、所定の指示信号(例
えばレリーズ指示信号等)を受けて図2・図3に示す矢
印U方向又は矢印D方向に作動するようになっている。
例えば、反射ミラー44が図2に示す第1の位置にある
ときに、プランジャー43が矢印D方向に移動すると、
その駆動力は、駆動レバー45を介して反射ミラー44
に伝達され、同反射ミラー44は、図2に示す第1の位
置、即ち被写体光束Oを受けて、これを反射させ光学フ
ァインダー手段の側へと導き得る位置から、図3に示す
第2の位置、即ち同被写体光束Oの光路から退避して同
光束Oを通過させ、これを反射ミラー44の後方に配置
されている調光手段の側へと導き得る位置に移動するよ
うになっている。
【0030】また、反射ミラー44には、図2・図3に
示すように例えば緊縮性のコイルばね等の弾性力を有す
る付勢部材51が常に作用している。即ち、反射ミラー
44の一腕部側の例えば先端部近傍の所定の位置には、
付勢部材51の一端が係止されており、この付勢部材5
1の他端は、電子カメラ1の内部の固定部に固設されて
いる。したがって、反射ミラー44は、付勢部材51の
付勢力によって常に図2の状態を維持するように付勢さ
れている。
【0031】次に、本電子カメラ1の内部に入射した被
写体光束Oの光路について説明すると共に、本電子カメ
ラ1の作用を図2・図3に基づいて、以下に説明する。
【0032】図2は、上述したように被写体像の観察を
行ない得る状態を示しており、被写体光束Oは、光束分
割手段48によって分割され、一方の光束が、撮像手段
の一部を構成する撮像素子12の側へと導かれ、他方の
光束は、反射ミラー44により反射されて、ペンタプリ
ズム49及び複数のレンズ50等からなる光学ファイン
ダー手段の側へと導かれている状態を示している。な
お、このときの状態を画像観察時の状態というものとす
る。
【0033】この画像観察時の状態では、撮影レンズユ
ニット11を透過した被写体光束Oは、まず光束分割手
段48を透過して分割され、一方が撮像手段の一部を構
成する撮像素子12の側へと導かれ、この撮像素子12
の受光面上に所望の被写体像が結像されている。
【0034】これを受けて撮像素子12は、所定の光電
変換処理を連続的に実行し、電気的な画像信号を生成す
る。ここで生成された画像信号は、図1に示す撮像回路
13に出力されて所定の信号処理が施された後、A/D
変換回路14でデジタル化されて内蔵メモリ15に一時
的に記憶される。これと同時に、内蔵メモリ15に一時
的に記憶された画像信号は、ビデオ出力回路20に向け
て出力され、ここで表示用の画像信号に変換され、画像
表示LCD21又はビデオアウト端子22へと出力され
る。これにより画像表示LCD21又はビデオアウト端
子22に装着された接続ケーブルを介して接続される外
部表示装置(図示せず)の表示画面上の所定の領域に
は、同画像信号に基づく画像が表示される。
【0035】そして、このような一連の処理が所定の周
期で、例えば1秒間に30画像分の処理が連続的に実行
されることになる。これによって画像表示LCD21に
は、所望の被写体像を含む画像が連続して表示される状
態、即ち動画像表示がなされる。
【0036】一方、光束分割手段48を透過して分割さ
れた他方の被写体光束Oは、光束分割手段48の後方に
配置された反射ミラー44の反射面によって反射される
ことにより、その光路を角度略90度だけ折り曲げられ
て、同反射ミラー44の上方に配設される光学ファイン
ダー手段の側に向けて導かれる。
【0037】本電子カメラ1における観察光学系を構成
する光学ファインダー手段は、図2に示すようにペンタ
プリズム49と複数のレンズ50等によって形成されて
いて、反射ミラー44により反射された光束がペンタプ
リズム49の内部に入射すると、同光束Oは、同ペンタ
プリズム49内において二度の反射がおこなわれて光路
変更がなさて、本電子カメラ1の背面側に向けて出射す
る。
【0038】そして、同被写体光束Oは、ペンタプリズ
ム49の後方に配置される複数のレンズ50を透過し
て、さらに後方に出射する。このようにして被写体光束
Oにより形成される被写体像は、本電子カメラ1の使用
者が視認するのに最適な形態の縮小された正立正像の被
写体像となって再結像される。
【0039】したがって、図2に示す状態では、本電子
カメラ1の使用者は、所望の被写体像を含む所定の領域
を、画像表示LCD21による表示画像として観察し得
ると同時に、光学ファインダー手段による光学的な被写
体像として観察し得ることになる。
【0040】これに加えて、例えばビデオアウト端子2
2に外部表示装置(図示せず)が接続されている場合に
は、上述したように画像表示LCD21へ出力されてい
る画像信号と同等の画像信号がビデオ出力回路20から
ビデオアウト端子22へも出力されていることから、同
端子22に接続ケーブルを介して接続された外部表示装
置(図示せず)の表示画面によっても、画像表示LCD
21の表示画像と同様の画像を観察することができる。
【0041】なお、一般的に電子カメラ等に適用される
LCD等の画像表示手段は、消費電力が大きいものであ
るが、その一方で、電子カメラ等においては、携帯性が
重視されることから、その主電源となる電池26の電力
容量は、比較的小さなものになる傾向がある。したがっ
て従来より、電子カメラにおいては、消費される電力を
できるだけ節約したいという要求がある。
【0042】他方、上述したように本実施形態の電子カ
メラ1においては、画像観察時(図2の状態にあると
き)には、光学ファインダー手段によって被写体像を観
察することができると同時に、画像表示LCD21の表
示画面によっても略同等の画像を観察することができる
ように構成している。
【0043】そこで、本電子カメラ1では、必要に応じ
て画像表示LCD21の画像表示機能を停止させること
ができるような構成となっている。そのために本電子カ
メラ1では、所定の操作部材と、これに連動するスイッ
チ、即ち画像表示LCD21のオン/オフ切換スイッチ
等が設けられている。なお、これらの操作部材及びスイ
ッチ等については、操作部28に含まれるものであっ
て、図1〜図3等においては、特に図示していない。
【0044】このような構成によれば、光学ファインダ
ー手段のみを使用するだけでも充分に所望の被写体像を
含む画像を観察し得るような場合、例えば遠景撮影等を
行なうような場合などには、比較的消費電力の大きな画
像表示LCD21への通電をオフ状態に切り換えること
で、電子カメラ1全体の消費電力を抑止することができ
るようになる。
【0045】次に、画像観察時の状態において、所定の
露光動作を行なうための操作、例えばレリーズボタン
(図示せず)の押圧操作等により、これに連動するレリ
ーズスイッチがレリーズ指示信号を発生させると、プラ
ンジャー43が作動して反射ミラー44が駆動され、同
ミラー44は、第1の位置から第2の位置へと移動する
動作を開始する。つまり、反射ミラー44が被写体光束
Oの光路から退避して図3に示す状態に移行する動作が
行われる。
【0046】なお、本実施形態の電子カメラ1における
レリーズ指示信号を発生させるレリーズスイッチ(図示
せず)は、例えば二段スイッチによって構成されてい
て、第1段目のスイッチは、露光動作に先立って行なわ
れる所定の動作、即ち測光動作や測距動作の実行を指示
する第1レリーズ指示信号を発生させ、第2段目のスイ
ッチが実際の露光動作の実行を指示する第2レリーズ指
示信号を発生させるように構成されているものである。
【0047】したがって、より詳しくは、画像観察時の
状態において、第1レリーズ指示信号が発生すると、シ
ステムコントローラ38は、所定の測光動作や測距動作
を実行させ、その後、さらに第2レリーズ指示信号が発
生すると、これを受けてシステムコントローラ38がプ
ランジャー43を駆動制御することにより、反射ミラー
44は、第1の位置から第2の位置へと移動させられる
ことになるのである。
【0048】また、反射ミラー44の状態、即ち反射ミ
ラー44が第1の位置と第2の位置のいずれの状態にあ
るかは、システムコントローラ38により制御されるミ
ラー位置センサ42によって、常に監視されている。
【0049】図3に示す状態は、上述したように被写体
光束Oが撮像手段及び調光手段へと導かれている際の状
態を示し、実際の露光動作が実行されている際の状態で
ある。つまり、上述の画像観察時の状態と同様に被写体
光束Oの一部が撮像手段の側に導かれており、これによ
り露光動作が実行される。これと同等に、同被写体光束
Oの他の一部が調光手段(調光素子41)の側に導かれ
ており、露光動作の実行中に調光手段によるストロボ発
光部31の照射光量の制御が実行され得る状態となって
いる。
【0050】この状態においては、撮影レンズユニット
11を透過した被写体光束Oのうち光束分割手段48を
透過して分割された一方の光束は、図2に示す場合と同
様に撮像手段の撮像素子12の側へと導かれている。
【0051】したがって、上述したようにレリーズスイ
ッチが作用すると、これにより生じる第1レリーズ指示
信号を受けて、まず撮像素子12は、この時点におい
て、自身の受光面に入射されている被写体光束Oに基づ
き、通常の測距動作や測光動作を実行する。この測光動
作の結果を受けて、システムコントローラ38は、スト
ロボ装置を用いる必要があるか否かの判断を行なうと共
に、例えば撮影モード切換スイッチ(図示せず。操作部
28に含まれる)からの指示信号を確認して、現在設定
されている撮影モードが、例えば強制的にストロボ発光
動作を行なうストロボ強制発光モードに設定されている
か否かの確認等を行なう。
【0052】続いて第2レリーズ指示信号が生じると、
これを受けてシステムコントローラ38は、上述したよ
うにプランジャー43を駆動制御して反射ミラー44を
所定の位置、即ち図3に示す第2の位置へと移動させる
と共に、撮像手段(撮像素子12等)を制御して露光動
作を開始する。さらに、このとき必要があれば、システ
ムコントローラ38は、適宜ストロボ発光部31の制御
を実行して、露光動作と同時にストロボ発光動作も実行
させることになる。このストロボ発光部31の制御は、
調光素子41を含む調光手段による演算結果に基づいて
行なわれるのである。
【0053】つまり、このときの状態は、上述したよう
に反射ミラー44が第2レリーズ指示信号を受けて所定
の位置(第2の位置)へと移動されており、同ミラー4
4は、被写体光束Oの光路から退避した状態となってい
る。このために同被写体光束Oは、反射ミラー44に遮
られることなく、これを通過して後方に設けられる調光
素子41に到達するようになっている。したがって、光
束分割手段48を透過して分割された他方の被写体光束
Oは、調光手段の一部を構成する調光素子41に入射し
ている。
【0054】こうして調光手段に被写体光束Oが導かれ
ている状態で露光動作が実行され、かつストロボ発光動
作がなされると、被写体に向けて照射されたストロボ光
束は、被写体によって反射された後、その反射光束が調
光素子41へと入射する。すると、これを受けて調光素
子41は、被写体輝度を測定し、その測定結果に基づい
て調光手段が所定の演算処理を実行し、その演算結果を
システムコントローラ38へと出力する。これに基づい
てシステムコントローラ38は、ストロボ発光部31に
よる照射光量が被写体輝度に応じた適切な照射光量とな
るように、同ストロボ発光部31の発光量を制御するの
である。
【0055】これに並行して撮像手段の側では、所定の
露光動作が実行される。即ち、撮像素子12の受光面上
に結像された被写体像は、撮像素子12による所定の光
電変換処理により電気的な画像信号に変換された後、こ
の画像信号が撮像回路13を介してA/D変換回路14
へと出力され、このA/D変換回路14においてデジタ
ル信号化されて、内蔵メモリ15に一時的に記憶され
る。
【0056】この内蔵メモリ15に一時的に記憶された
画像信号は、さらにシステムコントローラ38の画像処
理部38a及び圧縮伸長部38bを介して記録するのに
最適な画像データに変換された後、I/F16及びカー
ドスロット17を介して着脱メモリ23へと出力され
る。このようにして、撮像手段により生成された画像デ
ータが着脱メモリ23の所定の領域に記録される。
【0057】さらに、上述の画像データの記録動作に並
行して、内蔵メモリ15に一時的に記憶された画像信号
は、ビデオ出力回路20にも出力される。すると、これ
を受けてビデオ出力回路20では、表示用の画像信号へ
の変換処理が実行され、同画像信号は、画像表示LCD
21又はビデオアウト端子22へと出力される。これに
より、画像表示LCD21又はビデオアウト端子22に
装着された接続ケーブルを介して接続される外部表示装
置(図示せず)の表示画面上の所定の領域には、本電子
カメラ1により生成された画像信号に基づく静止画像で
あって、着脱メモリ23に記録されるべき画像データに
基づいて表示され得る画像と同等の画像が所定の時間表
示されることになる。
【0058】そして、一連の露光動作が終了すると、シ
ステムコントローラ38は、プランジャー43を駆動制
御して、その駆動力を解除する。これにより、反射ミラ
ー44は、付勢部材51の付勢力によって図3に示す第
2の位置から図2に示す第1の位置へと自動的に復帰す
る。即ち、反射ミラー44は、いわゆるクイックリター
ンミラーで形成されているのである。
【0059】また、一連の露光動作の終了と同時に、本
電子カメラ1は、上述した画像観察時の状態に戻り、光
学ファインダー手段による被写体像の観察を行ない得る
状態になると共に、撮像手段による連続的な一連の画像
処理が再開されることによって、画像表示LCD21等
を用いて画像の観察を行ない得る状態に戻る。
【0060】ところで、図3の状態においては、反射ミ
ラー44は、光学ファインダー手段の側への被写体光束
Oの光路を塞ぐように配置されることになる。これは、
光学ファインダー手段の接眼部(複数のレンズ50等)
の側から入射する外部からの光束がペンタプリズム49
等の光学ファインダー手段を透過して本電子カメラ1の
内部に入射することを防ぐことになる。
【0061】そこで、本電子カメラ1では、反射ミラー
44を手動操作によって移動させ得る切換操作レバー4
7が外装部材に配設し、これにより光学ファインダー手
段の接眼部の側からの不要な入射光束を防ぐいわゆるア
イピースシャッターの機能を付加している。
【0062】つまり、本電子カメラ1では、露光動作を
開始させるためのレリーズ操作に先立って、予め切換操
作レバー47を図2に示す矢印U方向に手動操作してお
くことにより、反射ミラー44を図3の第2の位置へと
移動させ、いわゆるミラーアップ状態にしておくことが
できるようになっている。
【0063】通常の場合、光学ファインダー手段を使用
して被写体像の観察しているときには、使用者の顔面が
光学ファインダー手段の接眼部に近付けた状態になるの
が普通である。したがって、この場合には、光学ファイ
ンダー手段の接眼部の側から外光がカメラの内部に入射
してしまうことを防いでいる。
【0064】しかし、例えば光学ファインダー手段を使
用しない状態で撮影を行なう場合、具体的には、例えば
画像表示LCD21の表示画像を観察しながら撮影を行
なう場合、セルフタイマー機能を利用して撮影が行なう
場合やリモコン装置等(図示せず)を用いて遠隔操作に
よる撮影を行なう場合等には、露光動作の実行中には、
光学ファインダー手段の接眼部は、外光にさらされる状
態になり、よってこの外光がカメラ内部に入射してしま
う場合もある。このようにして、光学ファインダー手段
の接眼部からカメラ内部に外光が進入し、これが撮像手
段や調光手段等にまで到達すると、撮像手段により生成
される画像信号にノイズ成分等が混入する等により、得
られる画像の画質劣化を招いたり、測光結果や測距結
果、調光精度等に影響が及ぶことになる。これを防ぐた
めに、従来のカメラにおいては、いわゆるアイピースシ
ャッター等を設け、光学ファインダー手段の接眼部を遮
蔽するようにしていた。
【0065】本電子カメラ1では、上述したように反射
ミラー44をミラーアップ状態にするだけで、光学ファ
インダー手段からの外光を防ぐことができ、よって特に
専用の部材等を設けることなく、従来のカメラにおける
アイピースシャッターとしての機能を備えるようにして
いる。
【0066】なお、この場合において反射ミラー44を
ミラーアップ状態にすると、画像表示LCD21をオフ
状態としていた場合には、被写体像を観察し得ない状態
になる。したがって、反射ミラー44がミラーアップ状
態になったときには、画像表示LCD21が自動的にオ
ン状態に切り換わるようになっている。
【0067】つまり、本電子カメラ1においては、上述
したようにシステムコントローラ38により制御される
ミラー位置センサ42によって、反射ミラー44の状態
を常に監視しており、反射ミラー44が第2の位置に配
置されたときには、システムコントローラ38は、画像
表示LCD21を自動的にオン状態に切り換えるように
しているのである。
【0068】また、反射ミラー44は、上述したように
付勢部材51の付勢力によって、常に図2の状態が維持
されるように構成されている。したがって、切換操作レ
バー47を図2の矢印U方向に移動させて、同反射ミラ
ー44を付勢部材51の付勢力に抗して第1の位置から
第2の位置へと移動させたときには、反射ミラー44が
第2の位置(図3の状態;ミラーアップ状態)に維持さ
れるように所定のロック機構と、これを必要に応じて解
除するための解除機構等が必要となるのは当然である。
本電子カメラ1においても当然、これらの機構を備えて
いるのであるが、このような各種の機構については、従
来より一般的に実用化されているものを適用し得るの
で、これらのロック機構/解除機構等の詳細な説明及び
図示は省略している。
【0069】なお、反射ミラー44を所定の位置に位置
決めするロック機構/解除機構等の具体例としては、例
えば切換操作レバー47の移動をガイドする外装部材側
の溝部近傍の所定の位置に凹部又は凸部等を設けると共
に、切換操作レバー47側には、これに対応する凸部又
は凹部を設けるように構成し、切換操作レバー47が所
定の位置に配置されたときに、外装部材側の凹部又は凸
部と切換操作レバー47側の凸部又は凹部を互いに係止
させるような機構等を形成すれば良い。
【0070】そして、このようなロック機構/解除機構
によって切換操作レバー47を位置決めすることによ
り、反射ミラー44を第1の位置と第2の位置とのそれ
ぞれの位置に位置決めすることができることになる。
【0071】以上説明したように上記第1の実施形態に
よれば、被写体からの光束を光束分割手段48によって
分割し、一方の光束を常に撮像手段の側へと導くと共
に、他方の光束を反射ミラー44へと導くようにし、こ
の反射ミラー44は、被写体光束Oを反射させて被写体
光束を光学ファインダー手段の側に導く第1の位置と、
被写体光束Oを通過させて測光手段(調光素子41)の
側へと導く第2の位置との間で移動し得るように構成す
ることによって、画像観察時に光学ファインダー手段の
側へと導かれる光束を、露光動作の実行中に調光素子4
1の側へと導くように切り換えて、撮像手段と、光学フ
ァインダー手段及び調光手段のそれぞれが必要とすると
きに必要な光量の被写体光束を充分に確保することがで
きる。
【0072】また、画像観察時の状態では、所望の被写
体像を光学ファインダー手段と画像表示LCD21とに
よって同時に観察し得る一方、露光動作の実行中には、
同光束を調光素子41の側へ導くようにしたので、一眼
レフレックス方式の電子カメラにおいても、ダイレクト
調光手段を容易に適用することができ、よってストロボ
発光動作時におけるストロボ発光量の制御を高い精度で
実行することができる。これにより、より良好な画像を
取得することが容易となる。
【0073】さらに、露光動作の実行中には、反射ミラ
ー44が光学ファインダー手段の接眼部側から電子カメ
ラ1の内部に入射する不要な外光を遮ることになるの
で、この不要光に影響されて調光手段による演算結果に
誤差が生じることもなく、常に精度の高いストロボ発光
量の制御を行なうことができる。
【0074】また、反射ミラー44は、必要に応じて手
動操作を行なうことにより、意図的に図2の第1の位置
から図3に示す第2の位置へと移動させ、この状態、即
ちミラーアップ状態を維持させるように予め設定するこ
とができるようにしたので、プランジャー43を駆動さ
せずに、つまり消費電力を抑えながら、光学ファインダ
ー手段の側からの外光成分の入射を防ぎ、確実な測光結
果や測距結果、高い精度のストロボ発光量の制御を確保
すると共に、画質劣化の原因となるノイズ成分の混入を
防ぐことにより、良好な画像信号を取得することができ
る。
【0075】そして、反射ミラー44を、いわゆるクイ
ックリターンミラーで形成したので、露光動作のなされ
る瞬間だけ観察中の被写体像が消失するのみであり、こ
の場合の像の消失時間も短時間であることから、光学フ
ァインダー手段のみを使用しての撮影動作も、操作性を
損なうことなくかつ支障なく行なうことができる。
【0076】また、レリーズスイッチによる第2レリー
ズ指示信号を受けてプランジャー43を作動させて、反
射ミラー44を第1の位置と第2の位置との間で適宜移
動させるようにしたので、使用者は特別な操作をするこ
となく、通常の露光動作を実行させるためのレリーズ操
作を行なうのみで、ダイレクト調光を伴う所定の撮影を
行なうこともできる。
【0077】さらにまた、切換操作レバー47を手動操
作して反射ミラー44を第2の位置に移動させたときに
は、自動的にシステムコントローラ38が画像表示LC
D21を制御して撮像手段により取得した画像信号に基
づく画像を画像表示LCD21の表示領域に表示するよ
うしたので、反射ミラー44がミラーアップ状態となり
光学ファインダー手段による被写体像の観察ができない
状態になっても画像表示LCD21の画像表示によっ
て、画像の観察を継続して行なうことができる。したが
って、撮影操作に影響を及ぼすことなく、常に良好な操
作性を確保しながら確実な撮影を行なうことができる。
【0078】なお、画像観察時において、光学ファイン
ダー手段のみを利用し、画像表示LCD21をオフ状態
としていた場合に、切換操作レバー47による反射ミラ
ー44の手動ミラーアップ操作をしたときにも、反射ミ
ラー44の状態は、ミラー位置センサ42によって確認
されて、画像表示LCD21が自動的にオン状態になる
ようにしている。したがって、使用者は、画像観察時に
おける画像表示LCD21のオン/オフ状態を意識する
ことなく、切換操作レバー47による反射ミラー44の
手動ミラーアップ操作を行なったときには、画像表示L
CD21による画像の監察を行なうことができるので、
良好な操作性を確保することができる。
【0079】ところで、上述の第1の実施形態の電子カ
メラ1における付勢部材51は、緊縮性のコイルばね等
によって形成し、その付勢力によって反射ミラー44を
図2の第1の位置に維持するようしている。この構成で
は、反射ミラー44を図3の第2の位置に移動させたと
きに付勢部材51の付勢力に抗して、その位置を維持さ
せるための手段、即ち所定のロック機構やこれによるロ
ック状態を解除する解除機構等が必要であった。
【0080】そこで、次に示す変形例では、特別なロッ
ク機構等を不要とし、より簡単な構成で、反射ミラー4
4を第1の位置と第2の位置とにそれぞれ維持し得るよ
うにした例を示している。
【0081】図4は、本実施形態の電子カメラ1におけ
る変形例を示し、反射手段である反射ミラー44と、こ
れを移動させる移動手段としての操作部材である切換操
作レバー47Aを取り出して示す要部拡大図である。
【0082】本変形例における付勢部材61は、図4に
示すように一端が本電子カメラ1の固定部材Gに支持さ
れていると共に、作用端となる他端Fが反射ミラー44
の反射面を有する側の一腕部の中程に支持されている。
そして、付勢部材61は、開方向に付勢力を有するよう
に形成されている。
【0083】また、上述の第1の実施形態と全く同様の
形状からなる反射ミラー44の他腕部46が、切換操作
レバー47Aの腕部47Aaによって挟み込むように連
設されている。
【0084】ここで、付勢部材61の作用を以下に説明
する。まず、付勢部材61は、通常の状態では、自身の
開き方向への付勢力によって反射ミラー44に対して図
4に示す符号Aの位置(第1の位置)を維持するように
作用している。
【0085】この状態において、切換操作レバー47A
を図4に示す矢印U方向に移動させると、切換操作レバ
ー47Aの腕部47Aaが反射ミラー44の他腕部46
に作用して同反射ミラー44を支軸44aを回動中心と
して図4の矢印R方向に回動させる。これにより反射ミ
ラー44は、図4に示す符号Aの位置(第1の位置)か
ら符号Bの位置を経て符号Cの位置(第2の位置)へと
移動させられることになる。
【0086】このとき、図4の符号Aの位置から符号B
に示す位置までは、付勢部材61の付勢力は、反射ミラ
ー44を符号Aの位置を維持する方向に働いている。し
たがって、符号Aの位置から符号Bの位置に移動する間
は、付勢部材61の付勢力に抗して切換操作レバー47
Aを操作することになる。
【0087】しかし、反射ミラー44が符号Bの位置を
通過すると、付勢部材61の開き方向の付勢力は、反射
ミラー44を符号Cの位置へ移動させる方向に作用す
る。したがって、反射ミラー44が符号Bの位置を通過
した時点から符号Cの位置に移動する間は、反射ミラー
44は、付勢部材61の付勢力によって矢印R方向に回
動させられすることになる。このとき切換操作レバー4
7Aは、補助的に操作されることになる。
【0088】このようにして反射ミラー44は、図4の
符号Aの位置(第1の位置)から符号Cの位置(第2の
位置)へと切換操作レバー47Aによって移動させるこ
とができるようになっている。そして、反射ミラー44
が符号Cの位置に移動すると、付勢部材61は、自身の
付勢力によって反射ミラー44を符号Cの位置を維持す
る方向に働く。したがって、反射ミラー44は、この第
2の位置に位置決めされることになる。
【0089】一方、反射ミラー44を図4の符号Cの位
置(第2の位置)から符号Aの位置(第1の位置)へと
移動させるには、切換操作レバー47Aを図4に示す矢
印D方向に操作すれば良い。このときの作用は、上述し
た場合と略同様である。そして、反射ミラー44が符号
Aの位置に移動すると、付勢部材61は、自身の付勢力
によって反射ミラー44を符号Aの位置を維持する方向
に働くので、反射ミラー44は、この第1の位置に位置
決めされることになる。
【0090】また、図4では、図面の繁雑化を避けると
共に、反射ミラー44の動作を簡略的に説明するために
プランジャー43や駆動レバー45等の構成部材を省略
して図示している。しかし、反射ミラー44をプランジ
ャー43の作用によって移動させる場合の反射ミラー4
4及び付勢部材61自体の動作は、切換操作レバー47
Aによって移動させる際の動作と全く同様である。
【0091】即ち、プランジャー43によって反射ミラ
ー44を移動させるときには、駆動レバー45の孔部
が、これに係止される反射ミラー44側の駆動ピン44
bに作用して、同反射ミラー44を支軸44aを中心と
して回動させることになる。
【0092】そして、反射ミラー44を第1の位置にあ
る状態から第2の位置へと移動させるときには、少なく
とも反射ミラー44が図4の符号Aの位置から符号Bの
位置に移動されるまでの間は、プランジャー43を駆動
制御して反射ミラー44を駆動させることになる。ま
た、反対に反射ミラー44を第2の位置にある状態から
第1の位置へと移動させるときには、少なくとも反射ミ
ラー44が図4の符号Cの位置から符号Bの位置に移動
されるまでの間は、プランジャー43を駆動制御して反
射ミラー44を駆動させることになる。
【0093】このように構成した変形例によっても、上
述の第1の実施形態と全く同様の効果を得ることができ
ると共に、付勢部材61の付勢力のみで反射ミラー44
の位置決めを行なうようにしているので、より簡単な機
構によって同様の効果を実現することができる。
【0094】また、プランジャー43によって反射ミラ
ー44を移動させるときには、プランジャー43を駆動
させるための時間を少なくすることができると共に、反
射ミラー44の第2の位置を維持するための駆動力を省
略することができるので、本電子カメラ全体の省電力化
にも寄与することができる。
【0095】次に、図5は、本発明の第2の実施形態の
電子カメラの内部における主要な構成部材の配置と被写
体からの光束の光路を示す図である。
【0096】本実施形態の電子カメラ1Aは、上述の第
1の実施形態の電子カメラ1と基本的には略同様の構成
からなるものであるが、反射手段である反射ミラー44
Aを半透過鏡(ハーフミラー)によって形成し、カメラ
内部に配設される主要構成部材の配置を若干異ならせて
構成した例である。したがって、上述の第1の実施形態
と同様の構成部材等については、同じ符号を付してその
詳細な説明を省略し異なる部分についてのみ、以下に説
明する。
【0097】図5に示すように、本実施形態の電子カメ
ラ1Aにおいては、撮影光学系11a(撮影レンズユニ
ット11)の後方に、反射手段である反射ミラー44A
が支軸44Aaによって電子カメラ1Aの固定部材に対
して矢印R方向に回動自在に軸支されている。この反射
ミラー44Aは、全面が半透過鏡、即ちハーフミラーに
よって形成されており、被写体光束Oのうち一部の光束
を反射させると共に、他の一部を透過させ得るようにな
っている。そして、この反射ミラー44Aは、上述の第
1の実施形態と同様に、いわゆるクイックリターンミラ
ーによって構成されている。
【0098】そして、この反射ミラー44Aは、撮影光
学系11aを透過した被写体光束Oを受けて一部を反射
させて光学ファインダー手段の側に導くと共に、他の一
部を透過させて反射ミラー44Aのさらに後方に配置さ
れる撮像手段及び調光手段の側へと導き得る第1の位置
(図5の実線で示す位置)と、撮影光学系11aを透過
した被写体光束Oの光路から退避して同光束Oを通過さ
せ、同被写体光束Oの略全てを撮像手段及び調光手段の
側へと導く第2の位置(図5の二点鎖線で示す位置)と
の間で移動し得るように構成されている。
【0099】そして、反射ミラー44Aは、通常の状態
では、付勢部材51の付勢力によって第1の位置が維持
されるようになっており、また所定のレリーズ指示信号
が生じると、プランジャー(図示せず)の駆動力によっ
て第2の位置へ向けて移動して、同位置を維持するよう
になっている。
【0100】反射ミラー44Aの後方には、光束分割手
段48Aが配設されていて、反射ミラー44Aが第1の
位置にあるときには、これを透過した一部の光束を、反
射ミラー44Aが第2の位置にあるときには、同ミラー
44Aに遮られることなくこれを通過した被写体光束O
を受けて、これを分割し、一方の光束を撮像手段(撮像
素子12)の側へと導き、他方の光束を調光手段(調光
素子41)の側へと導くようになっている。
【0101】また、反射ミラー44Aが第1の位置にあ
るときには、被写体光束Oは、一部の光束が反射ミラー
44Aの反射作用によって、その光路を角度略90度だ
け折り曲げられて光学ファインダー手段の側へと導かれ
ると共に、他の一部の光束は、反射ミラー44Aを透過
して撮像手段及び調光手段の側へと導かれるようになっ
ている。
【0102】なお、本実施形態の光学ファインダー手段
は、反射ミラー44Aにより反射された被写体光束Oを
受けて光路を変更するファインダーミラー55と、この
ファインダーミラー55からの被写体光束Oを透過させ
て本電子カメラ1Aの使用者が視認するのに最適な形態
の縮小された正立正像の被写体像を再結像させる複数の
レンズ50からなる接眼部等によって構成されている。
【0103】ファインダーミラー55は、反射ミラー4
4Aにより反射された被写体光束Oの光路上にあって、
その光軸に対して角度略45度傾けて配置されており、
これにより被写体光束Oの光路を角度略90度折り曲げ
るようになっている。
【0104】その他の構成については、上述の第1の実
施形態と略同様である(図1〜図3参照)。なお、図5
では、図面の繁雑化を避けるために、反射ミラー44A
を移動させる移動手段としての操作部材(切換操作レバ
ー47)及びプランジャー(43)等の構成部材につい
ては、その図示を省略しているが、これらの構成部材
は、上述の第1の実施形態と全く同様に具備されている
ものとする。
【0105】このように構成された本実施形態の電子カ
メラ1Aの作用を、以下に説明する。まず、本電子カメ
ラ1Aの画像観察時の状態においては、反射ミラー44
Aが第1の位置、即ち図5の実線で示す位置に配置され
ている。この状態では、撮影光学系11aを透過した被
写体光束Oは、反射ミラー44Aによって一部が光学フ
ァインダー手段の側へ導かれ、他の一部が撮像素子手段
及び調光手段の側へと導かれている。したがって、この
状態では、光学ファインダー手段を利用して、光学的な
被写体像の観察を行なうことができると同時に、撮像手
段(撮像素子12)の作用によって生成される画像信号
により表わされる連続的な表示画像(動画像)を画像表
示LCD21によって観察し得る。
【0106】次に、この状態において所定のレリーズ操
作がなされると、これを受けて第1レリーズ指示信号が
発生し、これにより一連の撮影動作が開始される。この
場合には、まずシステムコントローラ(38)がプラン
ジャー(43)を駆動制御して反射ミラー44Aを第1
の位置から第2の位置へと移動させる。
【0107】このとき反射ミラー44Aの位置は、ミラ
ー位置センサ(42)によって監視されており、反射ミ
ラー44Aが第2の位置に移動されたことをミラー位置
センサ(42)が検出すると、その検出信号を受けてシ
ステムコントローラ(38)は、ビデオ出力回路20を
介して画像表示LCD21を制御して、これがオフ状態
にあればオン状態に切り換える。
【0108】一方、上述したように反射ミラー44Aが
第2の位置に移動して、被写体光束Oの光路から退避す
ると、同光束Oの略全てが光束分割手段48Aへと入射
し、撮像手段の側へと導かれる光束と、調光手段の側へ
と導かれる光束とに分割されることになる。したがっ
て、充分な光量の被写体光束が撮像手段の側と調光手段
の側とに導かれることになる。
【0109】撮像手段の側へと導かれた被写体光束O
は、撮像素子12の受光面上に被写体像を結像する。こ
れを受けて撮像手段は、所定の測光動作及び測距動作等
を実行する。
【0110】また、撮像手段は、撮像素子12の受光面
上に結像された被写体像に基づいて所定の光電変換処理
をはじめとした一連の画像処理等を実行し、これにより
生成された画像信号をビデオ出力回路20へと出力す
る。これを受けてビデオ出力回路20は、表示するのに
最適な画像信号を生成して画像表示LCD21へと出力
する。これによって、画像表示LCD21には、被写体
像を含む画像が表示されることになる。
【0111】そして、このような一連の処理が所定の周
期で連続的に実行されることにより、画像表示LCD2
1には、所望の被写体像を含む画像が連続して表示され
る状態、即ち動画像表示がなされる。
【0112】さらに、この状態において、所定の操作が
なされることにより第2レリーズ指示信号が発生する
と、システムコントローラ(38)は、撮像手段を制御
して所定の露光動作を開始する。これと同時に必要があ
れば、システムコントローラ(38)は、適宜ストロボ
発光部(31)を制御して、露光動作と同時にストロボ
発光動作も実行させる。このストロボ発光部31の制御
は、調光素子41を含む調光手段による演算結果に基づ
いて行なわれる。
【0113】つまり、このとき被写体光束Oは、一部が
撮像手段の側へと導かれていると同時に、他の一部が調
光手段の側へと導かれている。したがって、上述したよ
うに第2レリーズ指示信号の発生を受けて露光動作が開
始されるのと同時に、ストロボ発光動作がなされたとき
には、その照射光束の被写体による反射光束を受けて調
光素子41が被写体輝度を測定し、その測定結果に基づ
いて所定の演算処理が実行され、その演算結果は、シス
テムコントローラ(38)へと出力される。これに基づ
いてシステムコントローラ(38)は、ストロボ発光部
(31)による照射光量が被写体輝度に応じた適切な照
射光量となるように、同ストロボ発光部(31)の発光
量を制御する。
【0114】これに並行して撮像手段による一連の露光
動作が実行されており、これにより取得された画像信号
に基づく画像データは、システムコントローラ(38)
により制御される記録動作によって着脱メモリ(23)
に記録される。これと同時に、取得された画像信号は、
ビデオ出力回路(20)において表示用の画像信号に変
換されて、これに基づく静止画像が画像表示LCD21
に所定の時間だけ表示される。
【0115】そして、これら一連の露光動作が終了する
と、システムコントローラ(38)は、プランジャー
(43)を駆動制御して、その駆動力を解除する。これ
によって反射ミラー44Aは、付勢部材51の付勢力に
よって第2の位置から第1の位置へと復帰して、本電子
カメラ1Aは、画像観察時の状態に戻る。
【0116】ところで、本電子カメラ1Aにおいても使
用者の意志により切換操作レバー(47)を操作すれ
ば、反射ミラー44Aを第1の位置から第2の位置へと
移動させることができるようになっており、この切換操
作レバー(47)を操作して反射ミラー44Aを第2の
位置に移動させると、この状態が維持されることにな
る。このようにすれば光学ファインダー手段を全く利用
しないで、画像の観察から露光動作までの一連の撮影動
作を行なうことができるようになる。
【0117】以上説明したように上記第2の実施形態に
よれば、上述の第1の実施形態と略同様の効果を得るこ
とができる。なお、この実施形態では、反射ミラー44
Aを半透過鏡によって形成するようにしているので、同
反射ミラー44Aを第2の位置に配置したときのアイピ
ースシャッターとしての機能は、第1の実施形態のよう
に全反射鏡で構成した場合に比べて若干劣ることにな
る。しかし、本実施形態においても、光学ファインダー
手段の接眼部側から入射される得る光束は、反射ミラー
44Aによって減衰されることになるので、測光結果等
に影響を及ぼすほどのものではないと考えられる。
【0118】図6は、本発明の第3の実施形態の電子カ
メラの内部における主要な構成部材の配置と被写体から
の光束の光路を示す図である。
【0119】本実施形態の電子カメラ1Bは、上述の第
1の実施形態の電子カメラ1と基本的には略同様の構成
からなり、内部に配設される主要構成部材の配置が若干
異なるのみである。したがって、上述の第1の実施形態
と同様の構成部材等については、同じ符号を付してその
詳細な説明を省略し異なる部分についてのみ、以下に説
明する。
【0120】図6に示すように、本実施形態の電子カメ
ラ1Bにおいては、撮影光学系11a(撮影レンズユニ
ット11)の後方に、光束分割手段48Bが配置されて
いる。この光束分割手段48Bは、撮影光学系11aを
透過した被写体光束Oを分割し、一方の光束を撮像手段
の側へ導くと同時に、他方の光束を光学ファインダー手
段及び調光手段の側へと導くようになっている。
【0121】この光束分割手段48Bの後方には、撮像
手段の一部を構成する撮像素子12等が配設されてお
り、この撮像素子12の受光面には、撮影光学系11a
を透過した被写体光束Oにより形成される被写体像が常
に結像するようになっている。
【0122】一方、光束分割手段48Bの上方には、反
射手段であり全反射鏡からなる反射ミラー44Bが支軸
44Baによって電子カメラ1Bの固定部材に対して矢
印R方向に回動自在に軸支されている。この反射ミラー
44Bは、いわゆるクイックリターンミラーによって形
成されており、光束分割手段48Bによって分割された
被写体光束Oの他方の光束を受けて、これを反射させる
ことにより光学ファインダー手段の側に導く第1の位置
(図6の実線で示す位置)と、同光束の光路から退避し
て、これを通過させ、反射ミラー44Bのさらに上方に
配置される調光手段の側へと導く第2の位置(図6の二
点鎖線で示す位置)との間で移動し得るように構成され
ている。
【0123】そして、反射ミラー44Bは、通常の状態
では、付勢部材51の付勢力によって第1の位置が維持
されるようになっており、所定のレリーズ指示信号が生
じると、プランジャー(図示せず)の駆動力によって第
2の位置へと移動して、同位置を維持するようになって
いる。
【0124】つまり、反射ミラー44Bが第1の位置に
あるときには、被写体光束Oは、反射ミラー44Bの反
射面によって反射されることにより、その光路を角度略
90度だけ折り曲げられて光学ファインダー手段の側へ
と導かれるようになっている。
【0125】また、反射ミラー44Bが第2の位置にあ
るときには、被写体光束Oは、同反射ミラー44Bを通
過して、さらに上方に配置されている調光手段(調光素
子41)の側へと導かれるようになっている。これと同
時に、反射ミラー44Bは、第2の位置に配置されたと
きには、光学ファインダー手段の光路を遮蔽することに
なるので、光学ファインダー手段の接眼部側からカメラ
内部に進入してくる不要な外光を遮るようになってい
る。
【0126】なお、本実施形態の光学ファインダー手段
は、反射ミラー44Bにより反射された被写体光束Oを
透過させて本電子カメラ1Bの使用者が視認するのに最
適な形態の縮小された正立正像の被写体像を再結像させ
る複数のレンズ50等によって構成されている。
【0127】その他の構成については、上述の第1の実
施形態と略同様である(図1〜図3参照)。なお、図6
では、図面の繁雑化を避けるために、反射ミラー44B
を移動させる移動手段としての操作部材(切換操作レバ
ー47)及びプランジャー(43)等の構成部材につい
ては、その図示を省略しているが、これらの構成部材
は、上述の第1の実施形態と全く同様に具備されている
ものとする。
【0128】このように構成された本実施形態の電子カ
メラ1Bの作用を、以下に説明する。まず、本電子カメ
ラ1Bの画像観察時の状態においては、反射ミラー44
Bが第1の位置、即ち図6の実線で示す位置に配置され
ている。この状態では、撮影光学系11aを透過した被
写体光束Oは、まず、光束分割手段48Bによって分割
され、一方の光束が撮像素子12の側に導かれ、他方の
光束は、反射ミラー44Bによって反射して光学ファイ
ンダー手段の側に導かれる。したがって、この状態で
は、光学ファインダー手段を利用して、光学的な被写体
像の観察を行なうことができると同時に、撮像手段(撮
像素子12)の作用によって生成される画像信号により
表わされる連続的な表示画像(動画像)を画像表示LC
D21によって観察し得ることになる。
【0129】次に、この状態において所定のレリーズ操
作がなされると、これを受けて第1レリーズ指示信号が
発生し、これにより一連の撮影動作が開始される。この
場合には、まずシステムコントローラ(38)がプラン
ジャー(43)を駆動制御して反射ミラー44Bを第1
の位置から第2の位置へと移動させる。
【0130】このとき反射ミラー44Bの位置は、ミラ
ー位置センサ(42)によって監視されており、反射ミ
ラー44Bが第2の位置に移動されたことをミラー位置
センサ(42)が検出すると、その検出信号を受けてシ
ステムコントローラ(38)は、ビデオ出力回路20を
介して画像表示LCD21を制御して、これがオフ状態
にあるときにはオン状態に切り換える。
【0131】この状態においては、撮像手段の側へと導
かれている被写体光束Oは、撮像素子12の受光面上に
被写体像を結像しているので、上述の第1レリーズ指示
信号を受けて撮像手段は、所定の測光動作及び測距動作
等を実行する。
【0132】また、上述したように反射ミラー44Bが
第2の位置に移動して、被写体光束Oの光路から退避す
ると共に、光学ファインダー手段への光路が遮閉状態に
されると、同光束Oは、調光手段の側へと導かれる。
【0133】さらに、この状態において、所定の操作が
なされることにより第2レリーズ指示信号が発生する
と、システムコントローラ(38)は、撮像手段を制御
して所定の露光動作を開始する。これと同時に必要があ
れば、システムコントローラ(38)は、適宜ストロボ
発光部(31)を制御して、露光動作と同時にストロボ
発光動作も実行させる。このストロボ発光部31の制御
は、調光素子41を含む調光手段による演算結果に基づ
いて行なわれる。
【0134】つまり、このとき被写体光束Oは、一部が
撮像手段の側へと導かれていると同時に、他の一部が調
光手段の側へと導かれている。そこで、上述したように
第2レリーズ指示信号の発生を受けて露光動作が開始さ
れるのと同時に、ストロボ発光動作がなされたときに
は、その照射光束の被写体による反射光束を受けて調光
素子41が被写体輝度を測定し、その測定結果に基づい
て所定の演算処理が実行され、その演算結果は、システ
ムコントローラ(38)へと出力される。これに基づい
てシステムコントローラ(38)は、ストロボ発光部
(31)による照射光量が被写体輝度に応じた適切な照
射光量となるように、同ストロボ発光部(31)の発光
量を制御する。
【0135】これに並行して撮像手段による一連の露光
動作が実行されており、これにより取得された画像信号
に基づく画像データは、システムコントローラ(38)
により制御される記録動作によって着脱メモリ(23)
に記録される。これと同時に、取得された画像信号は、
ビデオ出力回路(20)において表示用の画像信号に変
換されて、これに基づく静止画像が画像表示LCD21
に所定の時間だけ表示される。
【0136】そして、これら一連の露光動作が終了する
と、システムコントローラ(38)は、プランジャー
(43)を駆動制御して、その駆動力を解除する。これ
によって反射ミラー44Bは、付勢部材51の付勢力に
よって第2の位置から第1の位置へと復帰し、本電子カ
メラ1Bは、画像観察時の状態に戻る。
【0137】ところで、本電子カメラ1Bにおいても使
用者の意志により切換操作レバー(47)を操作すれ
ば、反射ミラー44Bを第1の位置から第2の位置へと
移動させることができるようになっている。この切換操
作レバー(47)を操作して反射ミラー44Bを第2の
位置に移動させると、この状態が維持されるようにな
る。
【0138】このような構成とすれば、光学ファインダ
ー手段を全く利用せずに、画像の観察から露光動作まで
の一連の撮影動作を行なうことができるようになる。
【0139】この場合には、反射ミラー44Bがアイピ
ースシャッターの役目を果たすので、使用者は、光学フ
ァインダー手段を利用せずに撮影を行なう場合にも、切
換操作レバー(47)によって利用すべきファインダー
手段の切換操作を行なうのみで特に特別な操作を強いら
れることなく、接眼部側から入射される不要な外光を防
ぎ、通常の一連の撮影動作を実行することができるの
で、より良好な撮影結果(画像データ)を取得すること
ができることになる。
【0140】以上説明したように上記第3の実施形態に
よれば、上述の第1の実施形態と略同様の効果を得るこ
とができる。
【0141】図7は、本発明の第4の実施形態の電子カ
メラの内部における主要な構成部材の配置と被写体から
の光束の光路を示す図である。
【0142】上述の第1の実施形態の電子カメラ1で
は、撮像手段によって生成される画像信号を利用して測
光動作及び測距動作等を行なうようにしていたが、本実
施形態の電子カメラ1Cでは、測光動作を行なう測光手
段及び測距動作を行なう測距手段等を、撮像手段とは別
に備えて構成した点が異なる。その他の構成について
は、基本的に上述の第1の実施形態と略同様である。し
たがって、上述の第1の実施形態と同様の構成部材等に
ついては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略し異
なる部分についてのみ、以下に説明する。
【0143】図7に示すように、本実施形態の電子カメ
ラ1Cにおいては、撮影光学系11a(撮影レンズユニ
ット11)の後方には、反射手段である反射ミラー44
Cが配設されている。この反射ミラー44Cは、略中央
部近傍の所定の領域が半透過鏡からなるハーフミラー部
によって形成されており、このハーフミラー部以外の他
の領域は、被写体光束Oを反射する反射面によって形成
されている。
【0144】また、反射ミラー44Cの背面側であって
略中央部近傍のハーフミラー部に対向する位置には、全
反射鏡からなるサブミラー58が配置されている。この
サブミラー58は、反射ミラー44Cに対して回動自在
となるように、一端が同反射ミラー44Cの所定の位置
に軸支されている。
【0145】そして、サブミラー58は、通常の状態で
は、撮影光学系11aを透過し反射ミラー44Cのハー
フミラー部を透過した被写体光束Oを所定の方向、即ち
測距手段の一部を構成するAF検出素子59の受光面に
向けて反射し得る位置に配置されている(図7の実線で
示す位置参照)。
【0146】一方、この反射ミラー44Cは、上述の第
1の実施形態等と同様にクイックリターンミラーを構成
している。即ち、反射ミラー44Cは、支軸44Caに
よって電子カメラ1Cの固定部材に対して矢印R方向に
回動自在に軸支されていて、通常の状態では、撮影光学
系11aを透過した被写体光束Oの光軸上において、そ
の光軸に対して角度略45度だけ傾けて配置されてい
る。そのために、反射ミラー44Cには、一端が本電子
カメラ1Cの固定部材に固設された緊縮性の付勢力を有
する付勢部材51の他端が係止されていて、同付勢部材
51の付勢力によって、図7の実線で示す位置が維持さ
れるようになっている。
【0147】この状態においては、反射ミラー44C
は、撮影光学系11aを透過した被写体光束Oを受け
て、反射面においては、同光束Oを反射させることによ
り、その光路を角度略90度だけ折り曲げて、この反射
ミラー44Cの上方に配置される光学ファインダー手段
の側に導くと共に、ハーフミラー部においては、一部の
被写体光束Oを透過させてサブミラー58を介して測距
手段(AF検出素子59)の側に導くようになってい
る。この図7の実線で示す位置が第1の位置となる。
【0148】そして、反射ミラー44Cが第1の位置に
あるときに、所定のレリーズ指示信号が生じると、プラ
ンジャー(図示せず)の駆動力によって第2の位置、即
ち被写体光束Oの光路から退避して、これを通過させ、
反射ミラー44Cの後方に配置される撮像手段及び調光
手段の側へと導く位置(図7の二点鎖線で示す位置)へ
と移動して、同位置を維持するように構成されている。
【0149】なお、反射ミラー44Cが第2の位置に配
置されたときには、この反射ミラー44Cが回動するの
に連動してサブミラー58は、図7において時計方向に
回動し、反射ミラー44の背面に沿う所定の位置に配置
されようになっている。これにより、サブミラー58も
被写体光束Oの通過を遮ることのないように構成されて
いる。
【0150】さらに、反射ミラー44Cが第2の位置に
配置されるたときには、同反射ミラー44Cによって光
学ファインダー手段への光路が遮蔽され、よって光学フ
ァインダー手段の接眼部側からカメラ内部に進入してく
る不要な外光を遮断するようになっている。
【0151】本実施形態の光学ファインダー手段は、上
述の第2の実施形態(図5参照)と略同様に、反射ミラ
ー44Cにより反射された被写体光束Oを受けて光路を
変更するファインダーミラー55Cと、このファインダ
ーミラー55Cからの被写体光束Oを透過させて本電子
カメラ1Cの使用者が視認するのに最適な形態の縮小さ
れた正立正像の被写体像を再結像させる複数のレンズ5
0からなる接眼部等によって構成されている。
【0152】そして、ファインダーミラー55Cは、反
射ミラー44Cにより反射された被写体光束Oの光路上
にあって、その光軸に対して角度略45度傾けて配置さ
れており、これにより被写体光束Oの光路を角度略90
度折り曲げるように構成されている。
【0153】また、本電子カメラ1Cの内部において、
光学ファインダー手段の近傍には、ファインダーミラー
55Cにより反射される被写体光束Oの一部を受光し
て、被写体輝度を測定する測光手段であって、その一部
を構成する測光素子56が配設されている。
【0154】一方、反射ミラー44Cの後方には、光束
分割手段48Cが配置されている。この光束分割手段4
8Cは、反射ミラー44Cが第2の位置にあるときに、
撮影光学系11aを透過し反射ミラー44Cに遮られる
ことなくこれを通過した被写体光束Oを分割し、一方の
光束を撮像手段の側へ導くと同時に、他方の光束を調光
手段の側へと導くものである。
【0155】この光束分割手段48Cの後方には、撮像
手段の一部を構成する撮像素子12等が配設されてお
り、この撮像素子12の受光面には、撮影光学系11a
を透過し光束分割手段48Cによって分割された被写体
光束Oの一部の光束によって形成される被写体像が結像
されるようになっている。
【0156】また、光束分割手段48Cの上方には、調
光手段の一部を構成する調光素子41等が配設されてお
り、この調光素子41の受光面には、撮影光学系11a
を透過し光束分割手段48Cによって分割された被写体
光束Oの他の一部の光束が入射するようになっている。
【0157】その他の構成については、上述の第1の実
施形態と略同様である(図1〜図3参照)。なお、図7
では、図面の繁雑化を避けるために、反射ミラー44C
を移動させる移動手段としての操作部材(切換操作レバ
ー47)及びプランジャー(43)等の構成部材につい
ては、その図示を省略しているが、これらの構成部材
は、上述の第1の実施形態と全く同様に具備されている
ものとする。
【0158】なお、本実施形態における反射ミラー44
C及びサブミラー58等からなるクイックリターン機構
や、測光素子56(測光手段)及びAF検出素子59
(測距手段)等の配置等については、従来の写真撮影用
フイルムを用いて写真撮影を行なう一般的な一眼レフレ
ックスカメラ等において、一般的に実用化されている技
術が適用される。
【0159】このように構成された本実施形態の電子カ
メラ1Cの作用を、以下に説明する。まず、本電子カメ
ラ1Cの画像観察時の状態においては、反射ミラー44
Cが第1の位置、即ち図7の実線で示す位置に配置され
ている。この状態では、撮影光学系11aを透過した被
写体光束Oは、一部が反射ミラー44Cの反射面により
光学ファインダー手段及び測光手段の側に導かれると共
に、他の一部が反射ミラー44Cのハーフミラー部を透
過してサブミラー58により反射されて測距手段の側に
導かれる。したがって、使用者は、光学ファインダー手
段によって所望の被写体像を光学的に観察し得る状態に
ある。また、測光素子56は、受光した光束に基づいて
所定の測光動作を実行し得る状態にあり、さらにAF検
出素子59が、受光した光束に基づいて所定の測距動作
を実行し得る状態にある。
【0160】なお、この状態では、被写体光束Oは、反
射ミラー44Cよりも後方には導かれていない状態にあ
るので、撮像素子12及び画像表示LCD21等は、未
だ動作していない状態である。
【0161】次に、この状態において所定のレリーズ操
作がなされると、これを受けて第1レリーズ指示信号が
発生し、これにより露光動作に先立ってシステムコント
ローラ(38)は、測光素子56やAF検出素子59等
を制御して所定の測光動作及び測距動作を実行する。
【0162】また、測光動作や測距動作の結果に基づい
てシステムコントローラ(38)は、ストロボ装置を用
いる必要があるか否かの判断を行なう。さらに、例えば
撮影モード切換スイッチ(図示せず。操作部28に含ま
れる)からの指示信号等を確認して、現在設定されてい
る撮影モードが、例えば強制的にストロボ発光動作を行
なうストロボ強制発光モードに設定されているか否かの
確認等を行なう。
【0163】次いで、この状態において所定の操作がな
されることにより第2レリーズ指示信号が発生すると、
システムコントローラ(38)は、プランジャー(4
3)を駆動制御して反射ミラー44Cを第1の位置から
第2の位置へと移動させる。このとき反射ミラー44C
の位置は、ミラー位置センサ(42)によって監視され
ており、反射ミラー44Cが第2の位置に移動されたこ
とをミラー位置センサ(42)が検出すると、その検出
信号を受けてシステムコントローラ(38)は、ビデオ
出力回路20を介して画像表示LCD21を制御して、
これをオン状態となるように切り換える。
【0164】こうして反射ミラー44Cが第2の位置へ
と移動されると、撮影光学系11aを透過した被写体光
束Oは、反射ミラー44Cによって遮られることなく光
束分割手段48Cへと入射し、この光束分割手段48C
によって被写体光束Oは、撮像素子12の側へと導かれ
る光束と、調光手段の側へと導かれる光束とに分割され
る。
【0165】このとき撮像手段の側へと導かれた被写体
光束Oは、撮像素子12の受光面上に被写体像を結像す
る。システムコントローラ(38)は、撮像素子12を
制御して、その受光面上に結像される光学的な被写体像
に基づいて所定の露光動作を開始する。
【0166】これと同時に必要があれば、システムコン
トローラ(38)は、適宜ストロボ発光部(31)を制
御して、露光動作と同時にストロボ発光動作も実行させ
る。このストロボ発光部31の制御は、調光素子41を
含む調光手段による演算結果に基づいて行なわれる。
【0167】つまり、このとき被写体光束Oは、一部が
撮像手段の側へと導かれていると同時に、他の一部が調
光手段の側へと導かれている。そこで、上述したように
第2レリーズ指示信号の発生を受けて露光動作が開始さ
れるのと同時に、ストロボ発光動作がなされたときに
は、その照射光束の被写体による反射光束を受けて調光
素子41が被写体輝度を測定し、その測定結果に基づい
て所定の演算処理が実行され、その演算結果は、システ
ムコントローラ(38)へと出力される。これに基づい
てシステムコントローラ(38)は、ストロボ発光部
(31)による照射光量が被写体輝度に応じた適切な照
射光量となるように、同ストロボ発光部(31)の発光
量を制御する。
【0168】これに並行して撮像手段による一連の露光
動作が実行されており、これにより取得された画像信号
に基づく画像データは、システムコントローラ(38)
により制御される記録動作によって着脱メモリ(23)
に記録される。これと同時に、取得された画像信号は、
ビデオ出力回路(20)において表示用の画像信号に変
換されて、これに基づく静止画像が画像表示LCD21
に所定の時間だけ表示される。
【0169】そして、これら一連の露光動作が終了する
と、システムコントローラ(38)は、プランジャー
(43)を駆動制御して、その駆動力を解除する。これ
によって反射ミラー44Cは、付勢部材51の付勢力に
よって第2の位置から第1の位置へと復帰して、本電子
カメラ1Cは、画像観察時の状態に戻る。
【0170】ところで、本電子カメラ1Cにおいても使
用者の意志により切換操作レバー(47)を操作すれ
ば、反射ミラー44Cを第1の位置から第2の位置へと
移動させることができるようになっている。この切換操
作レバー(47)を操作して反射ミラー44Cを第2の
位置に移動させると、この状態が維持されるようにな
る。
【0171】このような構成とすれば、光学ファインダ
ー手段を全く利用せずに、画像の観察から露光動作まで
の一連の撮影動作を行なうことができるようになる。
【0172】この場合には、反射ミラー44Cがアイピ
ースシャッターの役目を果たすので、使用者は、光学フ
ァインダー手段を利用せずに撮影を行なう場合にも、切
換操作レバー(47)によって利用すべきファインダー
手段の切換操作を行なうのみで特に特別な操作を強いら
れることなく、接眼部側から入射される不要な外光を防
ぎ、通常の一連の撮影動作を実行することができ、よっ
て良好な撮影結果(画像データ)を取得することができ
ることになる。
【0173】なお、本実施形態の場合には、測光動作を
測光素子56を含む測光手段により実行し、測距動作を
AF検出素子59を含む測距手段により実行するように
しているので、切換操作レバー(47)によって反射ミ
ラー44Cを第2の位置へと移動させてしまうと、測光
素子56及びAF検出素子59のそれぞれに対して被写
体光束Oが導かれない状態になってしまう。その一方
で、被写体光束Oは、撮像素子12を含む撮像手段の側
には、常に導かれるようになる。
【0174】したがって、切換操作レバー(47)を意
図的に操作して反射ミラー44Cを第2の位置へと移動
させた場合には、レリーズ指示信号が発生する以前にミ
ラー位置センサ(42)の検出信号が発生することにな
る。この検出信号を受けてシステムコントローラ(3
8)は、撮像手段を用いた測光動作及び測距動作を行な
うよう制御するようにすれば良い。
【0175】以上説明したように上記第4の実施形態に
よっても、上述の第1の実施形態と略同様の効果を得る
ことができる。
【0176】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、一眼
レフレックス方式の電子カメラにおいて、ダイレクト調
光手段を適用した場合にも、露光動作中に撮像手段へと
導かれるべき被写体光束を減少させることなく、被写体
輝度を測定するのに充分な光量の被写体光束を測光手段
へと導き得るようにして、ストロボ発光動作を伴う露光
動作時の調光動作を高い精度で実現させると同時に、被
写体像を観察するときには、観察光学系へと導かれるべ
き光量を充分に確保して観察用の被写体像の視認性を保
持することで、常に良好な操作性及び撮影結果を取得し
得る電子カメラを提供することができる。
【0177】また、観察光学系の接眼部の側から入射す
る外光成分により生じ得る測光誤差等を防止し、常に正
確な測光結果を確保し得ると共に、常に良好な撮影結果
を取得し得る電子カメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の電子カメラの内部構
成を示すブロック構成図。
【図2】図1の電子カメラの内部における主要な構成部
材の配置と被写体からの光束の光路を示し、被写体から
の光束が撮像手段と光学ファインダー手段(観察光学
系)とに導かれているとき(画像観察時)の状態を示す
図。
【図3】図1の電子カメラの内部における主要な構成部
材の配置と被写体からの光束の光路を示し、被写体から
の光束が撮像手段と調光手段とに導かれているとき(露
光動作時)の状態を示す図。
【図4】本発明の第1の実施形態の電子カメラの変形例
を示し、反射手段とこれを移動させる移動手段としての
操作部材を取り出して示す要部拡大図。
【図5】本発明の第2の実施形態の電子カメラの内部に
おける主要な構成部材の配置と被写体からの光束の光路
を示す図。
【図6】本発明の第3の実施形態の電子カメラの内部に
おける主要な構成部材の配置と被写体からの光束の光路
を示す図。
【図7】本発明の第4の実施形態の電子カメラの内部に
おける主要な構成部材の配置と被写体からの光束の光路
を示す図。
【符号の説明】
1・1A・1B・1C……電子カメラ 11……撮影レンズユニット 11a……撮影光学系 12……撮像素子(撮像手段) 13……撮像回路(撮像手段) 20……ビデオ出力回路 21……画像表示LCD(画像表示装置) 23……着脱メモリ(記録媒体) 28……操作部 31……ストロボ発光部 38……システムコントローラ(制御手段) 41……調光素子(調光手段、測光手段) 43……プランジャー(移動手段) 44・44A・44B・44C……反射ミラー(反射手
段) 47……切換操作レバー(移動手段) 48・48A・48B・48C……光束分割手段 49……ペンタプリズム(光学ファインダー手段) 50……レンズ(光学ファインダー手段) 51・61……付勢部材 55・55C……ファインダーミラー(光学ファインダ
ー手段) 56……測光素子(測光手段) 59……AF検出素子(測距手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの光束を透過させて被写体
    像を結像させる撮影光学系と、 この撮影光学系を透過した被写体からの光束を分割する
    光束分割手段と、 この光束分割手段によって分割された一方の光束を受け
    て光電変換を行ない電気的な信号を生成する撮像手段
    と、 上記光束分割手段によって分割された他方の光束を反射
    させる反射手段と、 被写体からの光束を反射させる第1の位置と、被写体か
    らの光束を通過させる第2の位置との間で上記反射手段
    を移動させる移動手段と、 上記反射手段が第2の位置にあるときに通過する被写体
    からの光束を測定する測光手段と、 上記反射手段が第1の位置にあるときに反射された光束
    により形成される被写体像を観察し得る形態に再結像さ
    せる光学ファインダー手段と、 を具備して構成されていることを特徴とする電子カメ
    ラ。
  2. 【請求項2】 上記測光手段は、ストロボ発光動作の
    制御を行なう調光素子であることを特徴とする請求項1
    に記載の電子カメラ。
  3. 【請求項3】 上記移動手段は、外装部材に設けられ
    る操作部材によって形成されていることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の電子カメラ。
  4. 【請求項4】 上記反射手段は、第2の位置にあると
    きには、上記光学ファインダー手段の接眼部から入射す
    る光束を遮光するように構成されていることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の電子カメラ。
  5. 【請求項5】 上記移動手段を構成する上記操作部材
    は、上記光学ファインダー手段の接眼部近傍に配置され
    ていることを特徴とする請求項3に記載の電子カメラ。
  6. 【請求項6】 上記撮像手段による光電変換処理により
    生成された画像信号に基づいて画像を表示する画像表示
    手段と、 少なくとも上記画像表示手段を制御する制御手段と、 をさらに具備し、 上記操作部材の操作により上記反射手段が第2の位置に
    移動されたときには、上記制御手段は、上記画像表示手
    段を制御して上記撮像手段によって生成された画像信号
    に基づく画像を上記画像表示手段に表示させるよう制御
    することを特徴とする請求項3又は請求項5に記載の電
    子カメラ。
  7. 【請求項7】 撮影動作を指示する指示信号を発生させ
    るレリーズ手段と、 このレリーズ手段による指示信号を受けて、上記移動手
    段を駆動制御することにより上記反射手段を第1の位置
    と第2の位置との間で移動させるよう制御する制御手段
    と、 を具備して構成されることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の電子カメラ。
JP24611599A 1999-08-31 1999-08-31 電子カメラ Withdrawn JP2001069378A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24611599A JP2001069378A (ja) 1999-08-31 1999-08-31 電子カメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24611599A JP2001069378A (ja) 1999-08-31 1999-08-31 電子カメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001069378A true JP2001069378A (ja) 2001-03-16

Family

ID=17143717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24611599A Withdrawn JP2001069378A (ja) 1999-08-31 1999-08-31 電子カメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001069378A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015004728A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 キヤノン株式会社 撮像装置、その制御方法、および制御プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015004728A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 キヤノン株式会社 撮像装置、その制御方法、および制御プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7907841B2 (en) Camera, camera system and light emission controlling method
US7777805B2 (en) Image capturing apparatus for performing photography in a live view display state and control method thereof
TW200835313A (en) Imaging apparatus
JP2001169180A (ja) デジタルカメラ
JP2007020125A (ja) 撮像装置
JP2970903B1 (ja) 電子カメラ
US6421506B1 (en) Camera
JP4863370B2 (ja) 撮像装置
JP2001069378A (ja) 電子カメラ
JPH08220587A (ja) 電子カメラ
JP2006072006A (ja) レンズシステム、カメラボデイ、カメラシステム及び絞り制御方法
JP4306886B2 (ja) 撮像装置及び表示装置
JP2002139772A (ja) カメラのファインダ装置
JP2007011070A (ja) デジタル一眼レフカメラ
JPH1039408A (ja) カメラ
JP4612800B2 (ja) 撮像装置および撮影システム
JPH11231408A (ja) 銀塩撮影および電子撮像兼用カメラ
JP2008032872A (ja) 測光装置およびカメラ
JP2012252111A (ja) カメラ
JPH05134294A (ja) フアインダ
JPH11174543A (ja) カメラシステム
JP2659972B2 (ja) 電子カメラ
JP4940072B2 (ja) 撮像装置、制御方法及びプログラム
JP4810256B2 (ja) 光学装置
JP2002131805A (ja) カメラの電子ビューファインダ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061107