JP2001068278A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2001068278A
JP2001068278A JP24045099A JP24045099A JP2001068278A JP 2001068278 A JP2001068278 A JP 2001068278A JP 24045099 A JP24045099 A JP 24045099A JP 24045099 A JP24045099 A JP 24045099A JP 2001068278 A JP2001068278 A JP 2001068278A
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Tsutomu Shiomi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば放電灯の始動直後における異常点灯保
護手段の誤作動を防止する。 【解決手段】 直流電源BT、インバータ回路11、負
荷回路12、駆動回路13および本来は異常非対称放電
を検出すべき検出回路14を備えた放電灯点灯装置に対
して、制御回路10、この制御回路10から点灯検知信
号LTを受信すると、所定の待ち時間の計時を行い、こ
の計時の間、出力のタイムアップ信号TMをローレベル
にし、その計時以外ではタイムアップ信号TMをハイレ
ベルにするタイマー15、およびアンド回路16を備え
た。これにより、放電灯DLの始動時点から所定の待ち
時間、放電灯の始動直後における正常非対称放電の発生
に起因する検出回路14の誤作動を防止することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高輝度放電
灯(高圧放電灯、HIDランプ)用であって、高輝度放
電灯の半波放電、非対称放電時に回路動作を停止する機
能を有する放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11はこの種の従来の放電灯点灯装置
を示す構成図、図12,図13は図11に示す放電灯点
灯装置の動作波形図、図14は図11に示す放電灯点灯
装置の無負荷時におけるLC共振の特性図である。
【0003】図11に示す放電灯点灯装置は、例えばバ
ッテリなどにより構成される直流電源BTと、2つのF
ETQ1,Q2の直列回路および2つの平滑用のコンデ
ンサCe1,Ce2の直列回路を直流電源BTと並列に
接続して成るハーフブリッジ型のインバータ回路11
と、放電灯(高輝度放電灯)DL、この放電灯DLと並
列に接続されて並列回路を構成するコンデンサC1、お
よびその並列回路に直列に接続されるインダクタL1を
有して成り、FETQ1,Q2の接続点とコンデンサC
e1,Ce2の接続点との間に接続される負荷回路12
とを備え、FETQ1,Q2を動作させて、点灯時には
負荷回路12に低周波矩形波電流を供給するように構成
される。
【0004】FETQ1,Q2は、逆並列にダイオード
を備えるMOSFETなどであり、例えば、点灯時およ
び非点灯時にはそれぞれ図12および図13に示すよう
に駆動される。すなわち、図12に示す点灯時には、F
ETQ2がオフになってFETQ1が数10kHzの高
周波でオン/オフする動作と、FETQ1がオフになっ
てFETQ2が数10kHzの高周波でオン/オフする
動作とがそれぞれ期間TM11,TM12で交互に繰り
返し行われる。このとき、期間TM11,TM12の交
番周波数は数10〜数100Hzに設定される。これに
より、期間TM11では、コンデンサCe1からFET
Q1およびインダクタL1を介して放電灯DLに対し
て、図11中のランプ電流Ilaの矢印の向きに電流が供
給される。また、期間TM12では、コンデンサCe2
から放電灯DLに対して、図11中のランプ電流Ilaの
矢印の逆向きに電流が供給される。このため、放電灯D
Lには、期間TM11,TM12の交番周波数に応じた
低周波矩形波電圧Vlaが印加することになる。
【0005】これに対して、非点灯時には、放電灯DL
を始動(放電開始)させるために数kVの高電圧を印加
する必要があるが、その手段として、放電灯DLが始動
するまでの期間、FETQ1,Q2を交互に数10kH
zの高周波で駆動し、図14に示すように、インダクタ
L1およびコンデンサC1による共振を利用して高電圧
を発生させる構成になっている。この場合、図13,図
14に示すように、動作周波数fswをスイープすると
(矩形波の半周期内で連続的に変化させると)、極大と
なる高電圧が得られるので効果的である。また、図13
では、FETQ1のオン期間がFETQ2のそれよりも
長くなるようにFETQ1,Q2がオン/オフする動作
と、FETQ2のオン期間がFETQ1のそれよりも長
くなるようにFETQ1,Q2がオン/オフする動作と
が、それぞれ期間TM21,TM22で交互に繰り返し
行われる。このように、FETQ1,Q2の導通幅を期
間TM21,TM22の各期間で非対称にすると、図1
3に示すように、期間TM21,TM22の交番周波数
に応じた低周波矩形波電圧Vlaが発生して、上記共振に
よる高電圧に直流成分が重畳することになるので、始動
性能を効果的に高めることができる。
【0006】図15に別の放電灯点灯装置の構成図を示
す。この図の放電灯点灯装置は、図11に示した回路構
成に加えて、パルストランスPTおよびイグナイタIG
Nを備え、パルストランスPTを用いたイグナイタIG
Nで、図16に示すような高電圧パルスを発生させて放
電灯DLに印加する構成になっている。
【0007】図17にさらに別の放電灯点灯装置の構成
図を示す。この図の放電灯点灯装置は、図11に示した
回路構成に加えて、インダクタL2およびコンデンサC
2を備えている。ここで、インダクタL2およびコンデ
ンサC2を備えることで得られる効果を説明する。放電
灯が高輝度放電灯である場合、通常、蛍光灯のように数
10kHzの高周波点灯方式は採用されない。これはそ
の周波数領域で音響的共鳴現象が生じる可能性があるか
らである。ところが、図11〜図14を用いて説明した
ような駆動制御がFETQ1,Q2に対して実行される
と、ランプ電流Ilaやランプ電圧Vlaに数10kHzの
高周波成分が重畳する。このため、インダクタL2およ
びコンデンサC2でローパスフィルタを構成して放電灯
DLに接続すれば、そのような高周波成分を除去するこ
とができるので、音響的共鳴現象の発生防止が可能にな
る。
【0008】また、FETQ1,Q2は、安定な点灯を
行うために、ランプ電圧Vla、ランプ電流Ilaおよびラ
ンプ電力Wlaが図18に示すような特性になるように制
御される。図18に示す「始動過程」では、ランプ電流
Ilaを大きくして放電灯DLの温度を上昇させ、「定常
点灯」では、安定な光出力を得るべく、ランプ電力をほ
ぼ一定にするようにランプ電流Ilaおよびランプ電圧V
laの調整が行われる。
【0009】図19にこのような制御を行う場合の構成
例を示す。この図の例では、図11に示す回路構成に加
えて、FETQ1,Q2を駆動する駆動回路13と、ラ
ンプ電流Ilaおよびランプ電圧Vlaの両検出を行い、こ
れら検出結果に応じてFETQ1,Q2に対するオン/
オフ制御を行う制御回路10aとが具備されている。そ
して、その制御回路10aが、図18の放電灯DLに対
する出力特性を得るべく、上記検出結果に応じてFET
Q1,Q2に対するオンデューティおよび動作周波数の
少なくとも一方を調整するように構成されるのである。
【0010】図20に高輝度放電灯の寿命末期などで発
生し得る非対称放電時の波形図を示す。放電灯が高輝度
放電灯である場合には、寿命末期などで、図20の「I
la」に示すように、ランプ電流Ilaにおける正負両極性
のレベルがアンバランスになる現象が生じる場合があ
る。この現象は、一般に半波点灯、非対称放電または整
流現象などと呼ばれる。以下便宜上、この現象を異常非
対称放電と呼ぶことにする。
【0011】図21に異常非対称放電を起こす放電灯の
等価回路を示す。放電灯DLが異常非対称放電を起こし
た場合、図21に示すように、その放電灯DLをダイオ
ードDhおよび抵抗Rh1,Rh2(≫Rh1)で等価
的に表すことができる。図21の例には、右方へはダイ
オードDhおよび抵抗Rhを通ってランプ電流が正常に
流れる一方、左方へはRh1より大きい抵抗Rh2を通
ってランプ電流が流れる場合の等価回路が示されてお
り、この場合、図20に示すようなランプ電流Ilaの波
形になる。つまり、図11において、右方へのランプ電
流に比べて、左方へのランプ電流が小さくなる状態にな
るのである。ここで、150W級の高輝度放電灯では、
抵抗Rh1の値は数Ω〜数10Ωであり、Rh2の値は
数10Ωより大きく、最大は等価的に無限大となる。
【0012】図22に図21の等価回路で表すことがで
きる異常非対称放電発生時に回路内を流れる電流の様子
を示す。ただし、図22に示す回路構成は図11に示し
た回路構成と同じものである。
【0013】ここで、コンデンサCe1,Ce2に無限
大の容量を有するものを使用することができれば良いの
であるが、実際の放電灯点灯装置では、その形状および
価格などを考慮して、低周波矩形波周波数での動作で安
定電圧をほぼ保てる程度の容量を有するコンデンサが使
用される。例えば、150W級の高輝度放電灯では、数
10μF〜数100μFの容量を有するコンデンサが使
用される。このため、異常非対称放電が発生すると、図
20に示すように、コンデンサCe1,Ce2の電圧V
e1,Ve2が変動する。
【0014】この状況を踏まえて回路動作を説明する。
期間TM11の場合、図22(a)に示すように、FE
TQ1がオンになると、コンデンサCe1からインダク
タL1を介して放電灯DLに通常の電流が流れる。この
とき、インダクタL1にエネルギーが蓄積され、電圧V
e1のレベルが下がる。この後、図22(b)に示すよ
うに、FETQ1がオフになると、インダクタL1が放
電灯DLを介してコンデンサCe2に蓄積エネルギーを
放出する。このようなFETQ1のオン/オフ動作は、
期間TM11の間、繰り返し実行される。
【0015】これに対して期間TM12の場合、図22
(c)に示すように、FETQ2がオンになると、コン
デンサCe2から放電灯DLおよびインダクタL1に電
流が流れ、インダクタL1にエネルギーが蓄積され、電
圧Ve2のレベルが下がる。このとき、放電灯DLのイ
ンピーダンスが大きく、放電灯DLおよびインダクタL
1に流れる電流が図22(a)の回路動作時に比べて小
さくなるので、インダクタL1に蓄積されるエネルギー
が少なくなるとともに、電圧Ve2のレベル降下幅も短
くなる。この後、図22(d)に示すように、FETQ
2がオフになると、インダクタL1がコンデンサCe1
に放電灯DLを介して蓄積エネルギーを放出する。この
とき、インダクタL1の蓄積エネルギーが期間TM11
の場合よりも少ないので、コンデンサCe1に放出され
るエネルギーが少なくなり、コンデンサCe1のレベル
上昇幅が短くなる。このようなFETQ2のオン/オフ
動作は、期間TM12の間、繰り返し実行される。
【0016】以上の回路動作から分かるように、異常非
対称放電が発生すると、例えばその異常非対称放電が図
21の等価回路で表すことができるものであれば、その
異常非対称放電が発生している間、電圧Ve2は上昇
し、電圧Ve1は減少するのである。
【0017】このような場合に敢えて図18に示した
「定常点灯」の出力特性にするには、例えば異常非対称
放電が発生しない場合の正常放電での電圧Ve1から所
定のランプ電流に調整する場合に比べて、電圧Ve1の
レベルが低いので、所定のランプ電流に調整するため
に、FETQ1のオンデューティを大幅に増やしたり、
スイッチング周波数fswを相当低下させる必要がある。
これでは、FETQ1の電流ストレスが大きくなり、ま
たインダクタL1が磁気飽和し易くなるなどの不具合が
発生してしまう。さらに、電圧Ve2が上昇することか
ら、電圧Ve1が上昇する異常非対称放電も想定して、
コンデンサCe1,Ce2の双方を高耐圧にする必要が
ある。
【0018】従って、異常非対称放電が発生した場合に
は、放電灯を点灯させるためにFETQ1,Q2に対す
る駆動制御を敢行するよりも駆動制御を停止するのが望
ましい。
【0019】図23に、異常非対称放電が発生した場合
にFETQ1,Q2に対する駆動制御を停止する放電灯
点灯装置の構成例を示し、図24にその動作波形図を示
す。図23の例では、図11に示す回路構成に加えて、
駆動回路13と、電圧Ve1検出用の検出部141、電
圧Ve2検出用の検出部142、およびこれら検出部1
41,142から得られる電圧Ve1,Ve2のいずれ
かのレベルが図14に示すように所定電圧Vt1のレベ
ルに達したとき、駆動停止命令としての信号V14を出
力する出力部143により構成される検出回路14と、
ランプ電流Ilaおよびランプ電圧Vlaの両検出を行い、
これら検出結果に応じてFETQ1,Q2に対するオン
/オフ制御を行うほか、検出回路14から信号V14が
出力されると、異常点灯保護手段としてFETQ1,Q
2に対する駆動制御を停止する制御回路10bとが具備
されている。このように放電灯点灯装置を構成すれば、
異常非対称放電が発生した場合、FETQ1,Q2に対
する駆動制御を停止させることができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図23
の回路構成では、放電灯が高輝度放電灯である場合、異
常非対称放電が発生していないにも関わらず、放電灯の
始動直後に検出回路14から信号V14が出力される場
合がある。この理由としては、高輝度放電灯の始動直
後、そのランプ温度、とりわけ電極温度が低く、その間
の放電が不安定となって、寿命末期でないにも関わら
ず、電圧Ve1,Ve2のいずれかのレベルを所定電圧
Vt1のレベルに到達させ得る非対称放電現象が現れる
場合があるからである。以下、この場合の非対称放電を
異常非対称放電と区別するために正常非対称放電と呼ぶ
ことにする。なお、この正常非対称放電現象は、低周波
矩形波の数サイクルで散見されることが多く、また長時
間継続することはなく、ランプ温度が上昇すると現れな
くなる。
【0021】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、例えば放電灯の始動直後における異常点灯保護
手段の誤作動を防止し得る放電灯点灯装置を提供するこ
とを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明の放電灯点灯装置は、直流電源
と、2つのスイッチング素子の直列回路および2つの平
滑コンデンサの直列回路を前記直流電源と並列に接続し
て成るハーフブリッジ型の点灯回路と、少なくともイン
ダクタおよび放電灯を有して成り、前記2つのスイッチ
ング素子の接続点と前記2つの平滑コンデンサの接続点
との間に接続される負荷回路とを備え、前記2つのスイ
ッチング素子を動作させて前記負荷回路に低周波矩形波
電流を供給するように構成される放電灯点灯装置であっ
て、前記低周波矩形波電流の正負極性が非対称となる非
対称点灯モードを検出する非対称点灯検出手段と、この
非対称点灯検出手段で前記非対称点灯モードが検出され
ると、前記点灯回路の動作を停止させるための異常点灯
保護手段とを備え、前記放電灯の始動直後に、前記負荷
回路に供給した電流の正負極性が非対称になっても前記
異常点灯保護手段が作動するのを禁止するのである。こ
の構成では、放電灯の始動直後に、負荷回路に供給した
電流の正負極性が非対称になっても異常点灯保護手段が
作動するのを禁止するので、例えば放電灯の始動直後に
おける異常点灯保護手段の誤作動を防止することができ
る。
【0023】なお、請求項1記載の放電灯点灯装置にお
いて、少なくとも前記放電灯が始動してからの所定期
間、前記非対称点灯検出手段から前記異常点灯保護手段
への信号伝達を禁止する構成でもよい(請求項2)。こ
の構成によれば、放電灯の始動直後における少なくとも
所定期間、異常点灯保護手段の誤作動を防止することが
できる。
【0024】また、請求項2記載の放電灯点灯装置にお
いて、前記非対称点灯検出手段の応答遅延時間を、前記
放電灯の始動直後に、前記負荷回路に供給した電流の正
負極性が非対称になることが予想される時間以上に設定
して成る構成でもよい(請求項3)。この構成によれ
ば、例えば放電灯の始動直後における異常点灯保護手段
の誤作動を防止することができる。
【0025】また、請求項1記載の放電灯点灯装置にお
いて、前記非対称点灯検出手段は、第1しきい値および
第2しきい値を有し、前記放電灯の非対称点灯で変化す
る電圧および電流の少なくとも一方の検出を行い、この
検出から得られる値が前記第1しきい値に達すると、前
記非対称点灯モードを検出して非対称点灯検出信号を発
生させ、前記非対称点灯検出手段で、前記検出から得ら
れる値が前記第1しきい値に達する前に通過する前記第
2しきい値に達すると、前記負荷回路への供給電流の低
減を行う構成でもよい(請求項4)。この構成によれ
ば、例えば放電灯の始動直後における異常点灯保護手段
の誤作動を防止することができるとともに、スイッチン
グ素子などに対する電流ストレスを大幅に低減すること
ができる。
【0026】また、請求項4記載の放電灯点灯装置にお
いて、前記負荷回路への供給電流の低減は、少なくとも
前記放電灯の始動時から所定期間行われる構成でもよい
(請求項5)。この構成によれば、例えば放電灯の始動
直後における異常点灯保護手段の誤作動を防止すること
ができる。
【0027】また、請求項1記載の放電灯点灯装置にお
いて、非対称点灯時、前記放電灯を流れる電流の正負各
極性の値が所定電流値以下となる場合には、前記低周波
矩形波電流の周波数を、正常点灯時におけるその低周波
矩形波電流の周波数よりも高くする構成でもよい(請求
項6)。この構成によれば、スイッチング素子が正常点
灯時における低周波矩形波電流の周波数よりも高い周波
数で動作するので、異常極性側でランプ温度が低下する
時間が短くなるから、放電灯の電極が電子を放出するた
めに十分な温度に達するまでに要する時間の短縮が可能
となる。この結果、始動過程での正常非対称放電の発生
期間を短縮することができる。
【0028】また、請求項6記載の放電灯点灯装置にお
いて、前記低周波矩形波電流の周波数を高くする期間
は、少なくとも前記放電灯が始動してから所定時間が経
過するまでの期間に設定される構成でもよい(請求項
7)。この構成によれば、スイッチング素子が正常点灯
時における低周波矩形波電流の周波数よりも高い周波数
で動作する期間が無用に長くなるのを回避することがで
きる。
【0029】また、請求項1〜7のいずれかに記載の放
電灯点灯装置において、前記放電灯は高輝度放電灯であ
ってもよい(請求項8)。この構成によれば、高輝度放
電灯を安定に点灯させることが可能になる。
【0030】また、請求項1〜8のいずれかに記載の放
電灯点灯装置において、前記非対称点灯検出手段は、前
記2つの平滑コンデンサの各両端電圧を検出し、いずれ
かの両端電圧が所定値に達した場合に前記非対称点灯モ
ードを検出する構成でもよい(請求項9)。この構成に
よれば、高輝度放電灯を安定に点灯させることが可能に
なる。
【0031】さらに、請求項1〜8のいずれかに記載の
放電灯点灯装置において、前記スイッチング素子は逆並
列接続のダイオードを有する構成でもよい(請求項1
0)。この構成によれば、高輝度放電灯を安定に点灯さ
せることが可能になる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態に係
る放電灯点灯装置の構成図、図2は図1に示す構成の概
念図、図3は図1に示す放電灯点灯装置の動作波形図
で、これらの図を用いて第1実施形態の説明を行う。
【0033】まず、本放電灯点灯装置は、概念的に説明
すると、図2に示すように、電源PSと、例えばインバ
ータなどで構成される点灯装置・主要部LEと、放電灯
DLと、非対称放電検出部ASdtと、この非対称放電
検出部ASdtが非対称放電現象を検出すると、放電灯
DLの状態からその非対称放電が正常非対称放電である
か否かを見る負荷状態検出部DLdtと、非対称放電検
出部ASdtが非対称放電現象を検出すると、点灯装置
・主要部LEの動作を停止させる動作停止信号発生部S
tpと、この動作停止信号発生部Stpと非対称放電検
出部ASdtとの間に介在し、非対称放電が正常非対称
放電であれば、非対称放電検出部ASdtから動作停止
信号発生部Stpへの信号伝達を禁止する禁止部Dとを
備えるように構成される。
【0034】この具体的構成例として、本放電灯点灯装
置は、図1に示すように、直流電源BT、インバータ回
路11、負荷回路12、駆動回路13および本来は異常
非対称放電を検出すべき検出回路14(非対称点灯検出
手段)を図23に示した放電灯点灯装置と同様に備えて
いるほか、この放電灯点灯装置との相違点として、タイ
マー15、アンド回路16および制御回路10を備えて
いる。なお、第1実施形態では、スイッチング素子とし
て、逆並列接続の帰還ダイオード(寄生ダイオード)を
有するFETが使用される構成になっているが、これに
限らず、例えばトランジスタおよびこれと逆並列に接続
される別体のダイオードを使用する構成でもよい。
【0035】タイマー15は、制御回路10から点灯検
知信号LTを受信すると、所定の待ち時間の計時を行
い、この計時の間、出力のタイムアップ信号TMをロー
レベルにし、その計時以外ではタイムアップ信号TMを
ハイレベルにするものである。上記待ち時間は、放電灯
DLの始動直後から正常非対称放電が発生する可能性が
実用上十分低くなるまでの時間、またはそれ以上に設定
される。
【0036】アンド回路16は、検出回路14からの信
号V14とタイマー15からのタイムアップ信号TMと
のアンドをとり、その結果を出力するものである。
【0037】制御回路10は、例えばランプ電流Ilaな
どから放電灯DLの点灯を監視し、放電灯DLが点灯す
れば、点灯検知信号LTをタイマー15に向けて出力す
る以外は、図23に示した制御回路10bと同様に構成
される。
【0038】次に、図3を用いて第1実施形態の特徴と
なる動作を説明する。例えば放電灯DLの始動直後、放
電灯DLが点灯すると(t10)、ハイレベルの点灯検
知信号LTが制御回路10からタイマー15に向けて出
力される。またこのとき、図3の例では、非対称放電が
発生している。
【0039】上記点灯検知信号LTがタイマー15によ
り受信されると(t10)、そのタイマー15は、タイ
ムアップ信号TMをローレベルにしたまま、待ち時間の
計時を行う。
【0040】この後、上記非対称放電によって、電圧V
e1,Ve2のいずれかのレベルが所定電圧Vt1のレ
ベルに達すると(t11)、検出回路14からハイレベ
ルの信号V14が出力される。このとき、タイムアップ
信号TMがローレベルであるので、アンド回路16から
出力される信号V16がローレベルのままとなり、制御
回路10は引き続きFETQ1,Q2に対する駆動制御
を行う。これにより、例えば放電灯の始動直後における
正常非対称放電の発生に起因する検出回路14の誤作動
を防止することができる。
【0041】この後、非対称放電が発生しなくなり(t
12)、電圧Ve1,Ve2の両レベルが所定電圧Vt
1のレベル以下になると(t13)、検出回路14の出
力信号V14がローレベルになる。
【0042】この後、時点t10から上記待ち時間が経
過すると(t14)、タイムアップ信号TMがタイマー
15によってハイレベルに切り替えられる。
【0043】この後、異常非対称放電が発生して(t1
5)、電圧Ve1,Ve2のいずれかのレベルが所定電
圧Vt1のレベルに達すると(t16)、検出回路14
からハイレベルの信号V14が出力される。このとき、
タイムアップ信号TMがハイレベルであるので、アンド
回路16の出力信号V16がハイレベルとなり、制御回
路10はFETQ1,Q2に対する駆動制御を停止す
る。
【0044】図4は本発明の第2実施形態に係る放電灯
点灯装置の構成図で、この図を用いて第2実施形態の説
明を行う。
【0045】図4に示す放電灯点灯装置は、直流電源B
T、インバータ回路11、負荷回路12および駆動回路
13を第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施
形態との相違点として、検出回路24と、図23に示し
た制御回路10bと同様に構成される制御回路20とを
備えている。
【0046】検出回路24は、電圧Ve1検出用の検出
部241、電圧Ve2検出用の検出部242、およびこ
れら検出部241,242から得られる電圧Ve1,V
e2のいずれかのレベルが所定電圧Vt1のレベルに達
したとき、駆動停止命令としての信号V24を出力する
出力部243により構成されている。また、検出部24
1,242の各々は、抵抗R1,R2、コンデンサC
t、所定電圧Vt1出力用の直流電源DC、およびコン
パレータCmpにより構成される。
【0047】ここで、上記各検出部内に、抵抗R2と並
列にコンデンサCtを接続することにより、コンデンサ
Ce1,Ce2の電圧レベルの検出が遅延するから、そ
の遅延時間を第1実施形態の待ち時間と同程度に設定す
れば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】図5は本発明の第3実施形態に係る放電灯
点灯装置の構成図、図6は図5に示す放電灯点灯装置の
動作波形図で、これらの図を用いて第3実施形態の説明
を行う。
【0049】図5に示す放電灯点灯装置は、直流電源B
T、インバータ回路11、負荷回路12および駆動回路
13を第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施
形態との相違点として、検出回路34および制御回路3
0を備えている。
【0050】検出回路34は、電圧Ve1または電圧V
e2を2つのしきい値Vt1,Vt2で比較を行い、こ
の比較結果を出力するものである。図6の例では、電圧
Ve2を2つのしきい値Vt1,Vt2で比較を行い、
電圧Ve2のレベルがしきい値Vt2のレベルに達する
と、信号V341をハイレベルにして、達しなければロ
ーレベルにする一方、電圧Ve2のレベルがしきい値V
t1のレベルに達すると、信号V342をハイレベルに
して、達しなければローレベルにする構成になってい
る。ただし、しきい値Vt2は、非対称放電が発生して
いない場合の正常動作時にコンデンサCe2が帯びる電
圧よりも高く、第1および第2実施形態と同レベルのし
きい値Vt1よりも低いレベルに設定される。
【0051】制御回路30の要部は、ランプ電圧の検出
を行う検出部301と、ランプ電流の検出を行う検出部
302と、検出部301の検出結果を利用して、目標と
なるランプ電流値を発生する目標ランプ電流発生部30
3と、この目標ランプ電流発生部303で得られるラン
プ電流値に対する検出部302の検出結果の誤差を求め
る誤差増幅器304と、この誤差増幅器304と目標ラ
ンプ電流発生部303との間に介在し、検出回路34か
らの信号V341がハイレベルになると目標ランプ電流
発生部303で得られるランプ電流値(レベル)を減衰
する減衰器305と、誤差増幅器304で求められた誤
差に応じて、PWM方式で高周波信号のオン/デューテ
ィの調整を行い、この調整後の高周波信号を出力すると
ともに、検出回路34からの信号V342がハイレベル
になると、高周波信号の出力を停止するPWM部305
と、このPWM部305からの高周波信号を利用して、
図12および図13に示した駆動信号をFETQ1,Q
2に分配出力する分周器306とを備えている。
【0052】次に、図6を用いて第3実施形態の特徴と
なる動作を説明する。例えば放電灯DLの始動直後、放
電灯DLが点灯して非対称放電が発生すると(t3
1)、電圧Ve2が上昇する。
【0053】この後、電圧Ve2がしきい値Vt2のレ
ベルに達すると(t32)、しきい値Vt2のレベルよ
り低くなるまで(t33)、検出回路34の出力信号V
341がハイレベルになる。出力信号V341がハイレ
ベルになると、減衰器305が作動し、目標ランプ電流
発生部303で得られるランプ電流のレベルが減衰す
る。この結果、放電灯DLへの供給電流は低下するの
で、これ以降の電圧Ve2の上昇が緩やかになる。ここ
で、正常非対称放電はすぐに発生しなくなるので、正常
非対称放電の場合には電圧Ve2がしきい値Vt1に達
しないように、電圧Vt2の値と減衰器305の減衰量
とを適宜調整すれば、FETなどに対する電流ストレス
を大幅に低減することができるとともに、正常非対称放
電時の駆動停止を回避することができる。
【0054】上記非対称放電の現象が消えた後、異常非
対称放電が発生すると(t34)、電圧Ve2が上昇す
る。この後、電圧Ve2がしきい値Vt2のレベルに達
すると(t35)、検出回路34の出力信号V341が
ハイレベルになる。そうすると、減衰器305が作動
し、目標ランプ電流発生部303で得られるランプ電流
のレベルが減衰する。この後、異常非対称放電によっ
て、電圧Ve2がしきい値Vt1のレベルに達すると
(t36)、PWM部305からの高周波信号の出力が
停止する。これにより、インバータ回路11の動作が停
止する。
【0055】図7は本発明の第4実施形態に係る放電灯
点灯装置の構成図で、この図を用いて第4実施形態の説
明を行う。
【0056】図7に示す放電灯点灯装置は、第1実施形
態と第3実施形態とを組み合わせたもので、直流電源B
T、インバータ回路11、負荷回路12、駆動回路1
3、タイマー15およびアンド回路16を第1実施形態
と同様に備えているとともに、検出回路34および制御
回路30を第3実施形態と同様に備えている。ただし、
アンド回路16には、タイマー回路15からのタイムア
ップ信号TMと検出回路34からの信号V341とが入
力される。また、制御回路30内の減衰器305にはア
ンド回路16の出力信号が入力される。
【0057】この構成では、点灯検知信号LTの受信時
点から所定の待ち時間内に発生し、電圧Ve2がしきい
値Vt2に達するがしきい値Vt1に達しない正常非対
称放電の場合には、第3実施形態と同様に電流が低減す
るが、動作停止機能は禁止される。また、点灯検知信号
LTの受信時点から所定の待ち時間経過後に発生する異
常非対称放電の場合には、第3実施形態の電流低減が行
われないので、速やかにインバータ回路11の動作が停
止することになる。
【0058】図8は本発明の第5実施形態に係る放電灯
点灯装置の構成図、図9は図8に示す放電灯点灯装置の
動作波形図で、これらの図を用いて第1実施形態の説明
を行う。
【0059】図8に示す放電灯点灯装置は、直流電源B
T、インバータ回路11および負荷回路12を第1実施
形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点
として、FETQ1用の駆動回路531およびFETQ
2用の駆動回路532により成る駆動回路53と、この
駆動回路53を介してFETQ1,Q2をオン/オフす
る制御回路50を備えている。
【0060】この制御回路50は、ランプ電流の検出を
行う検出部501と、この検出部501の検出結果を利
用して、ランプ電流の正負各極性のレベルが所定レベル
に達したか否かの検出を行い、正極性側の比較結果を信
号/DTpで出力する一方、負極性側の比較結果を信号
/DTnで出力する比較部502と、信号/DTpを一
方の入力端子に入力する2入力のアンド回路503と、
信号/DTnを一方の入力端子に入力する2入力のアン
ド回路504と、これらアンド回路503,504の両
出力信号のORをとって信号chgを出力するOR回路
505と、このOR回路505からの信号chgがロー
レベルであれば、放電灯DLの点灯周波数である低周波
矩形波周波数の2倍の周波数でパルス列を発生する一
方、信号chgがハイレベルであれば、その周波数より
も高い周波数のパルス列を出力する発振器(マルチバイ
ブレータ)506と、この発振器506からの信号Cl
kに応じて、交互にハイおよびローとなる信号/Q,Q
を出力するT型のフリップフロップ507と、ランプ電
流Ilaが例えば目標電流値になるようにデューティおよ
び周波数が調整された数10kHzの高周波信号fswを
出力する高周波信号発生回路508と、信号Qと高周波
信号fswとのANDをとって駆動回路531に出力する
アンド回路509と、信号/Qと高周波信号fswとのA
NDをとって駆動回路532に出力するアンド回路50
9とを備えている。ただし、アンド回路503の他方の
入力端子には信号Qが入力され、アンド回路504の他
方の入力端子には信号/Qが入力される。
【0061】このように構成される放電灯点灯装置で
は、点灯時の基本動作として、図9に示すように、発振
器506で発生した信号Clkがフリップフロップ50
7に入力すると、交互にハイおよびローとなる信号Q,
/Qが出力される。そして、これら信号Q,/Qは、そ
れぞれ、アンド回路509,510で高周波信号fswと
AND演算された上で、駆動回路531,532を介し
てFETQ1,Q2に分配される。これにより、図9に
示すような低周波矩形波電流Ilaによって放電灯DLが
点灯する。
【0062】ここで、図10に、非対称放電時における
ランプ温度Tの変化の様子を模式的に示す。半波放電の
場合、異常極性側でランプ温度Tが低下するので、放電
灯DLの電極が電子を放出するために十分な温度に達す
るまでに比較的長い時間を要する。そこで、検出部50
1、比較部502、アンド回路503,504、OR回
路505および発振器506を設け、図9に示すよう
に、ランプ電流Ilaの異常極性側で、信号chgをハイ
レベルにして発振器506から出力される信号Clkの
パルス周波数を高くし、これにより、その異常極性の期
間を短くするのである。
【0063】さらに詳述すると、例えば、信号Qがハイ
で信号/Qがローのとき、FETQ1がオンになる。こ
のとき、正極性としての電流Ilaが正常に流れている
と、信号/DTpがローになるので、信号Qがハイであ
っても、アンド回路503の出力レベルはローになる。
また、信号/Qがローであるので、アンド回路504の
出力レベルもローになる。従って、OR回路505の出
力信号chgはローになって、FETQ1,Q2は、通
常の低周波周波数で動作することになる。これに対し
て、異常な電流Ilaが流れていると(つまり、この場
合、正常時よりもレベルが低くなるので、比較部502
における所定レベルのしきい値よりも低くなると)、信
号/DTpがハイになり、信号Qがハイであるから、ア
ンド回路503の出力レベルはハイになる。また、信号
/Qがローであるので、アンド回路504の出力レベル
はローになる。従って、OR回路505の出力信号ch
gはハイになり、FETQ1,Q2は、通常の低周波周
波数よりも高い周波数で動作することになる。
【0064】負極性としてのランプ電流Ilaが流れる場
合も上記動作と同様である。これにより、図9に示すよ
うに、異常極性側でランプ温度Tが低下する時間が短く
なるから、放電灯DLの電極が電子を放出するために十
分な温度に達するまでに要する時間を短くすることが可
能になる。よって、始動過程での正常非対称放電の発生
期間を短縮することができる。また、結果的に、電圧V
e1,Ve2の電圧検知による比較部502のしきい値
に到達する確率を大幅に低減できる。さらに、第5実施
形態の上記方式を第1〜第4実施形態に適用すれば、よ
り好適な放電灯点灯装置を得ることができる。
【0065】以上により、平滑用のコンデンサの容量を
大幅に増大させたり、部品ストレスや価格の上昇を来す
ことなく、高輝度放電灯の寿命末期などで見られる異常
な半波放電、非対称放電で回路を確実に保護するととも
に、高輝度放電灯の始動過程で通常発生し得る半波放
電、非対称放電で起こる回路保護の誤作動を防止し、実
用上問題が発生することのないようにできる。
【0066】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、請求項
1記載の発明によれば、直流電源と、2つのスイッチン
グ素子の直列回路および2つの平滑コンデンサの直列回
路を前記直流電源と並列に接続して成るハーフブリッジ
型の点灯回路と、少なくともインダクタおよび放電灯を
有して成り、前記2つのスイッチング素子の接続点と前
記2つの平滑コンデンサの接続点との間に接続される負
荷回路とを備え、前記2つのスイッチング素子を動作さ
せて前記負荷回路に低周波矩形波電流を供給するように
構成される放電灯点灯装置であって、前記低周波矩形波
電流の正負極性が非対称となる非対称点灯モードを検出
する非対称点灯検出手段と、この非対称点灯検出手段で
前記非対称点灯モードが検出されると、前記点灯回路の
動作を停止させるための異常点灯保護手段とを備え、前
記放電灯の始動直後に、前記負荷回路に供給した電流の
正負極性が非対称になっても前記異常点灯保護手段が作
動するのを禁止するので、例えば放電灯の始動直後にお
ける異常点灯保護手段の誤作動を防止することができ
る。
【0067】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の放電灯点灯装置において、少なくとも前記放電灯が
始動してからの所定期間、前記非対称点灯検出手段から
前記異常点灯保護手段への信号伝達を禁止するので、放
電灯の始動直後における少なくとも所定期間、異常点灯
保護手段の誤作動を防止することができる。
【0068】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の放電灯点灯装置において、前記非対称点灯検出手段
の応答遅延時間を、前記放電灯の始動直後に、前記負荷
回路に供給した電流の正負極性が非対称になることが予
想される時間以上に設定して成るので、例えば放電灯の
始動直後における異常点灯保護手段の誤作動を防止する
ことができる。
【0069】請求項4記載の発明によれば、請求項1記
載の放電灯点灯装置において、前記非対称点灯検出手段
は、第1しきい値および第2しきい値を有し、前記放電
灯の非対称点灯で変化する電圧および電流の少なくとも
一方の検出を行い、この検出から得られる値が前記第1
しきい値に達すると、前記非対称点灯モードを検出して
非対称点灯検出信号を発生させ、前記非対称点灯検出手
段で、前記検出から得られる値が前記第1しきい値に達
する前に通過する前記第2しきい値に達すると、前記負
荷回路への供給電流の低減を行うので、例えば放電灯の
始動直後における異常点灯保護手段の誤作動を防止する
ことができるとともに、スイッチング素子などに対する
電流ストレスを大幅に低減することができる。
【0070】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の放電灯点灯装置において、前記負荷回路への供給電
流の低減は、少なくとも前記放電灯の始動時から所定期
間行われるので、例えば放電灯の始動直後における異常
点灯保護手段の誤作動を防止することができる。
【0071】請求項6記載の発明によれば、請求項1記
載の放電灯点灯装置において、非対称点灯時、前記放電
灯を流れる電流の正負各極性の値が所定電流値以下とな
る場合には、前記低周波矩形波電流の周波数を、正常点
灯時におけるその低周波矩形波電流の周波数よりも高く
するので、始動過程での正常非対称放電の発生期間を短
縮することができる。
【0072】請求項7記載の発明によれば、請求項6記
載の放電灯点灯装置において、前記低周波矩形波電流の
周波数を高くする期間は、少なくとも前記放電灯が始動
してから所定時間が経過するまでの期間に設定されるの
で、スイッチング素子が正常点灯時における低周波矩形
波電流の周波数よりも高い周波数で動作する期間が無用
に長くなるのを回避することができる。
【0073】請求項8記載の発明によれば、請求項1〜
7のいずれかに記載の放電灯点灯装置において、前記放
電灯は高輝度放電灯であるので、高輝度放電灯を安定に
点灯させることが可能になる。
【0074】請求項9記載の発明によれば、請求項1〜
8のいずれかに記載の放電灯点灯装置において、前記非
対称点灯検出手段は、前記2つの平滑コンデンサの各両
端電圧を検出し、いずれかの両端電圧が所定値に達した
場合に前記非対称点灯モードを検出するので、高輝度放
電灯を安定に点灯させることが可能になる。
【0075】請求項10記載の発明によれば、請求項1
〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装置において、前記
スイッチング素子は逆並列接続のダイオードを有するの
で、高輝度放電灯を安定に点灯させることが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る放電灯点灯装置の
構成図である。
【図2】図1に示す構成の概念図である。
【図3】図1に示す放電灯点灯装置の動作波形図であ
る。
【図4】本発明の第2実施形態に係る放電灯点灯装置の
構成図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る放電灯点灯装置の
構成図である。
【図6】図5に示す放電灯点灯装置の動作波形図であ
る。
【図7】本発明の第4実施形態に係る放電灯点灯装置の
構成図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る放電灯点灯装置の
構成図である。
【図9】図8に示す放電灯点灯装置の動作波形図であ
る。
【図10】非対称放電時におけるランプ温度の変化の様
子を示す図である。
【図11】従来の放電灯点灯装置を示す構成図である。
【図12】図11に示す放電灯点灯装置の動作波形図で
ある。
【図13】図11に示す放電灯点灯装置の動作波形図で
ある。
【図14】図11に示す放電灯点灯装置の無負荷時にお
けるLC共振の特性図である。
【図15】別の放電灯点灯装置の構成図である。
【図16】図15に示す放電灯点灯装置の動作波形図で
ある。
【図17】別の放電灯点灯装置の構成図である。
【図18】インバータ回路内のFETに対する駆動制御
の説明図である。
【図19】図18に示す駆動制御を実行する放電灯点灯
装置の構成例を示す図である。
【図20】高輝度放電灯の寿命末期などで発生し得る非
対称放電時の波形図である。
【図21】異常非対称放電を起こす放電灯の等価回路で
ある。
【図22】図21の等価回路で表すことができる異常非
対称放電発生時に回路内を流れる電流の様子を示す図で
ある。
【図23】異常非対称放電が発生した場合に各FETに
対する駆動制御を停止する放電灯点灯装置の構成例を示
す図である。
【図24】図23に示す放電灯点灯装置の動作波形図で
ある。
【符号の説明】
BT 直流電源 10,20,30,50 制御回路 11 インバータ回路 12 負荷回路 13,53 駆動回路 14,24,34 検出回路 15 タイマー 16 アンド回路 141,142,241,242 検出部 143,243 出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴨井 武志 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 塩見 務 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA11 AC01 BA03 BB01 BC01 EA01 EB01 EB05 EB07 GA03 GB12 GC04 HA06 HA10 HB03 3K082 AA32 AA33 BA04 BA24 BA33 BD03 BD04 BD26 BD32 BE04 BE13 CA32

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と、2つのスイッチング素子の
    直列回路および2つの平滑コンデンサの直列回路を前記
    直流電源と並列に接続して成るハーフブリッジ型の点灯
    回路と、 少なくともインダクタおよび放電灯を有して成り、前記
    2つのスイッチング素子の接続点と前記2つの平滑コン
    デンサの接続点との間に接続される負荷回路とを備え、
    前記2つのスイッチング素子を動作させて前記負荷回路
    に低周波矩形波電流を供給するように構成される放電灯
    点灯装置であって、 前記低周波矩形波電流の正負極性が非対称となる非対称
    点灯モードを検出する非対称点灯検出手段と、 この非対称点灯検出手段で前記非対称点灯モードが検出
    されると、前記点灯回路の動作を停止させるための異常
    点灯保護手段とを備え、 前記放電灯の始動直後に、前記負荷回路に供給した電流
    の正負極性が非対称になっても前記異常点灯保護手段が
    作動するのを禁止する放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記放電灯が始動してからの
    所定期間、前記非対称点灯検出手段から前記異常点灯保
    護手段への信号伝達を禁止する請求項1記載の放電灯点
    灯装置。
  3. 【請求項3】 前記非対称点灯検出手段の応答遅延時間
    を、前記放電灯の始動直後に、前記負荷回路に供給した
    電流の正負極性が非対称になることが予想される時間以
    上に設定して成る請求項2記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 前記非対称点灯検出手段は、第1しきい
    値および第2しきい値を有し、前記放電灯の非対称点灯
    で変化する電圧および電流の少なくとも一方の検出を行
    い、この検出から得られる値が前記第1しきい値に達す
    ると、前記非対称点灯モードを検出して非対称点灯検出
    信号を発生させ、 前記非対称点灯検出手段で、前記検出から得られる値が
    前記第1しきい値に達する前に通過する前記第2しきい
    値に達すると、前記負荷回路への供給電流の低減を行う
    請求項1記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】 前記負荷回路への供給電流の低減は、少
    なくとも前記放電灯の始動時から所定期間行われる請求
    項4記載の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 非対称点灯時、前記放電灯を流れる電流
    の正負各極性の値が所定電流値以下となる場合には、前
    記低周波矩形波電流の周波数を、正常点灯時におけるそ
    の低周波矩形波電流の周波数よりも高くする請求項1記
    載の放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 前記低周波矩形波電流の周波数を高くす
    る期間は、少なくとも前記放電灯が始動してから所定時
    間が経過するまでの期間に設定される請求項6記載の放
    電灯点灯装置。
  8. 【請求項8】 前記放電灯は高輝度放電灯である請求項
    1〜7のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】 前記非対称点灯検出手段は、前記2つの
    平滑コンデンサの各両端電圧を検出し、いずれかの両端
    電圧が所定値に達した場合に前記非対称点灯モードを検
    出する請求項1〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装
    置。
  10. 【請求項10】 前記スイッチング素子は逆並列接続の
    ダイオードを有する請求項1〜9のいずれかに記載の放
    電灯点灯装置。
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