JP2001068248A - スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents
スパークプラグ及びその製造方法Info
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Abstract
ロム含有量が少なく、かつ従来のクロメート被膜と比較
して防食性能及び耐熱性に優れたスパークプラグを提供
する。 【解決手段】 亜鉛メッキ層を形成した主体金具1の表
面に、カチオン成分としてクロム成分と燐成分とを含有
し、かつクロム成分の90重量%以上が三価クロムであ
り、燐成分がPO3換算にて1〜15重量%、又は珪素
成分が5〜75重量%含有される複合クロメート被膜4
2を形成する。これら三価クロム系クロメート層とシリ
カ系層とを複合させた珪素複合クロメート被膜は、従来
のクロメート被膜と比較して防食性能あるいは耐熱性が
大幅に向上する。その結果、主体金具1のクロメート層
42中の六価クロム含有率が低く、かつ耐食性も十分に
確保されたスパークプラグが実現される。
Description
クプラグとその製造方法に関する。
エンジンの点火に使用されるスパークプラグは、中心電
極の外側に絶縁体が、さらにその外側に主体金具が設け
られ、中心電極との間に火花放電ギャップを形成する接
地電極がその主体金具に取り付けられた構造を有する。
そして、主体金具の外周面に形成された取付ねじ部によ
り、エンジンのシリンダヘッドに取り付けて使用され
る。
成され、その表面には防食のための亜鉛メッキが施され
ることが多い。亜鉛メッキ層は鉄に対しては優れた防食
効果を有するが、よく知られている通り、鉄上の亜鉛メ
ッキ層は犠牲腐食により消耗しやすく、また、生じた酸
化亜鉛により白く変色して外観も損なわれ易い欠点があ
る。そこで多くのスパークプラグでは、亜鉛メッキ層の
表面をさらにクロメート被膜で覆い、メッキ層の腐食を
防止することが行われている。
されるクロメート被膜としては、いわゆる黄色クロメー
ト被膜が用いられてきた。この黄色クロメート被膜は、
防食性能が良好であるため、例えば缶詰内面被覆等をは
じめ、スパークプラグ以外の分野においても広く使用さ
れてきたものである。しかしながら、クロム成分の一部
が六価クロムの形で含有されていることが災いして、環
境保護に対する関心が地球規模で高まりつつある近年で
は次第に敬遠されるようになってきている。例えばスパ
ークプラグが多量に使用される自動車業界においては、
廃棄スパークプラグによる環境への影響を考慮して、六
価クロムを含有するクロメート被膜の使用は将来全廃し
ようとの検討も進められている。また、黄色クロメート
被膜処理の処理浴は、比較的高濃度の六価クロムを含有
するものが使用されるから、廃液処理に多大なコストが
かかる難点がある。
て、六価クロムを含有しないクロメート被膜、すなわち
クロム成分の実質的に全てが三価クロムの形で含有され
ている被膜の開発は、比較的早くから進められてきた。
その処理浴は概して六価クロム濃度が低く、中には六価
クロムを全く含有しない浴も開発されていて、廃液処理
の問題も軽減されている。しかしながら、三価クロム系
のクロメート被膜は、黄色クロメート被膜に比べて防食
性能が劣るという大きな欠点があり、スパークプラグの
主体金具の被覆用被膜としては、広く用いられるに至っ
ていない。
ート被膜は耐熱性に劣るという共通の欠点がある。自動
車用エンジン等においては、スパークプラグが取り付け
られるシリンダヘッドは水冷されているので、スパーク
プラグが極端に高温になることは少ない。しかしなが
ら、熱負荷が大きくかかる条件下でエンジンの運転を継
続したり、あるいはスパークプラグがエキゾーストマニ
ホルドに比較的近くなる位置に取り付けられたりしてい
ると、ときには主体金具の温度が200〜300℃程度
まで上昇する場合がある。このような状況下では、クロ
メート被膜の劣化が進みやすく、防食性能が急激に低下
してしまう問題がある。
メート被膜の六価クロム含有量が少なく、かつ従来のク
ロメート被膜と比較して防食性能及び耐熱性に優れたス
パークプラグと、その製造方法とを提供することにあ
る。
を解決するために、本発明のスパークプラグの第一の構
成は、中心電極と、その中心電極の外側に設けられた絶
縁体と、絶縁体の外側に設けられた主体金具と、中心電
極との間に火花放電ギャップを形成するように、これと
対向する形で配置された接地電極とを備え、主体金具の
表面が、カチオン成分としてクロム成分と燐成分とを含
有し、かつクロム成分の90重量%以上が三価クロムで
あり、燐成分がPO4換算にて1〜15重量%含有され
る複合クロメート被膜によって被覆されたことを特徴と
する。
光電子分光法(XPSあるいはESCA)により分析し
たときに得られる光電子スペクトルにおいて、着目して
いる成分(元素あるいは原子)の結合エネルギーピーク
に、イオン価数が正となる向きの化学シフトが生じてい
る成分のことをいう。
成されるのが、カチオン成分としてクロム成分と燐成分
とを含有し、かつクロム成分の90重量%以上が三価ク
ロムであり、燐成分がPO4換算にて1〜15重量%含
有される複合クロメート被膜となっている。すなわち、
通常の黄色クロメート被膜では、クロム成分の25〜3
5重量%程度が六価クロムであるのに対し、本発明の被
膜では、クロム成分に対する六価クロムの含有率が10
重量%以下と少ないので、六価クロムを削減しようとす
る環境対策上の効果を高めることができる。また、使用
されるクロメート処理液は、六価クロム成分を全く含有
しないか、含有していても黄色クロメート被膜等の処理
液と比較すればその量を大幅に削減できるので、排液処
理の問題も生じにくい。
一の構成にて使用される複合クロメート被膜は、カチオ
ン成分として燐成分を含んでいる点に特徴がある。複合
クロメート被膜に燐成分が含有されることで、通常の三
価クロム系クロメート被膜と比較して防食性能が大幅に
向上し、主体金具に腐食に対する耐久性を十分に付与す
ることができるようになる。
1重量%未満では防食性能が不十分となる。また、15
重量%を超える燐成分含有量は、使用する処理液中の燐
成分濃度に限界があるため、形成が非常に困難である。
なお、複合クロメート被膜中の燐成分の含有量は、より
望ましくは5〜10重量%とするのがよい。また、燐成
分は主に燐酸イオン(PO4 3−)の形で含有されてい
ることが、複合クロメート被膜の防食性能を高める上で
望ましい。
化合物中に燐成分が分散するとともに、その燐成分の含
有量がPO4換算にて2〜15重量%である燐成分分散
クロメート層を含むものとすることができる。このよう
な燐成分分散クロメート層は、リン酸又はリン酸塩を含
有するクロメート処理浴中に主体金具を浸漬することに
より容易に形成することができ、かつ三価クロム系化合
物と燐成分とが分散状態を形成することで、複合クロメ
ート被膜の防食性能を一層向上させることができる。こ
の場合、燐成分は、クロメート処理浴中に含有されるリ
ン酸又はリン酸塩に由来するものとなる。
単独にて複合クロメート被膜の全体を構成するものとし
てもよい。この場合、燐成分分散クロメート層中(すな
わち、複合クロメート層中)の燐成分濃度は、防食性能
確保の観点からPO4換算にて2重量%以上とすること
が望ましい。他方、防食性能や耐熱性能を向上させるた
めに、燐成分分散クロメート層の上をさらに別な層、例
えば後述するシリカ系層で覆うことも可能である。この
場合は、複合クロメート被膜全体の燐成分濃度は1重量
%程度まで小さくなってもよい。他方、使用するクロメ
ート処理液中の燐成分濃度に限界があるため、燐成分濃
度がPO4換算にて15重量%を超える燐成分分散クロ
メート層を形成することは非常に困難である。
成は、中心電極と、その中心電極の外側に設けられた絶
縁体と、絶縁体の外側に設けられた主体金具と、中心電
極との間に火花放電ギャップを形成するように、これと
対向する形で配置された接地電極とを備え、主体金具の
表面が、カチオン成分としてクロム成分と珪素成分とを
含有し、含有されるクロム成分の90重量%以上が三価
クロムであり、かつ珪素成分がSiO2換算にて5〜7
5重量%含有される複合クロメート被膜によって被覆さ
れたことを特徴とする。
ート被膜は、クロム成分に対する六価クロムの含有率が
10重量%以下と少ないので、六価クロムを削減しよう
とする環境対策上の効果を高めることができ、また、排
液処理の問題も生じにくい。また、カチオン成分として
珪素成分を含んでいることにより、通常の三価クロム系
クロメート被膜と比較して防食性能及び耐熱性が大幅に
向上し、主体金具の腐食に対する耐久性を大幅に向上で
きるようになる。
が5重量%未満では、防食性能及び耐熱性の確保が困難
となる。また、75重量%を超えると、クロメート化合
物の含有比率が相対的に低下し、防食性能が却って損な
われることにつながる。なお、複合クロメート被膜中の
珪素成分の含有量は、より望ましくは15〜40重量%
とするのがよい。
化合物中に珪素成分が分散するとともに、その珪素成分
の含有量がSiO2換算にて10〜40重量%である珪
素成分分散クロメート層を含むものとすることができ
る。このような珪素成分分散クロメート層は、アルカリ
ケイ酸塩を含有するクロメート処理浴中に主体金具を浸
漬することにより容易に形成することができ、かつ三価
クロム系化合物と珪素成分とが分散状態を形成すること
で、複合クロメート被膜の防食性能及び耐熱性を一層向
上させることができる。この場合、珪素成分は、クロメ
ート処理浴中に含有されるアルカリケイ酸塩に由来する
ものとなる。
は、単独にて複合クロメート被膜の全体を構成するもの
としてもよい。この場合、珪素成分分散クロメート層中
(すなわち、複合クロメート層中)の珪素成分濃度は、
防食性能及び耐熱性確保の観点からSiO2換算にて1
0重量%以上とすることが望ましい。他方、防食性能や
耐熱性能をさらに向上させるために、珪素成分分散クロ
メート層の上をさらに別な層(例えば、樹脂層や後述す
るシリカ系層)で覆うことも可能である。この場合、珪
素成分分散クロメート層を珪素を含有しない別な層で覆
う場合は、複合クロメート被膜全体の珪素成分濃度は5
重量%程度まで小さくなってもよく、逆に珪素を含有す
る層(例えばシリカ層)にて覆う場合は、、複合クロメ
ート被膜全体の珪素成分濃度を75重量%程度まで大き
くすることもできる。なお、使用するクロメート処理液
中の、アルカリケイ酸塩濃度に限界があるため、珪素成
分濃度がSiO2換算にて40重量%を超える珪素成分
分散クロメート層を形成することは非常に困難である。
素成分分散クロメート層との構成を、互いに複合させる
こと(例えば、燐成分分散クロメート層の観点から見た
場合、珪素成分が10〜40重量%の範囲にて含有され
ていること)も可能である。これにより、燐成分分散に
よる防食性能の向上効果と、珪素成分分散による防食性
能及び耐熱性の向上効果とが複合して、一層性能に優れ
た複合クロメート被膜が実現される。
分は、主に燐酸イオン(PO4 3−)の形で含有されて
いることが、複合クロメート被膜の防食性能を高める上
で望ましい。また、珪素成分は主に珪素酸化物(例えば
二酸化珪素(SiO2))の形で含有されていること
が、複合クロメート被膜の防食性能及び耐熱性能を高め
る上で望ましい。本明細書では、前述のXPSの光電子
スペクトルにおいて、+5又はこれに近い価数の燐のピ
ークと、−2又はこれに近い価数の酸素のピークとが同
時に検出されれば、燐成分は酸素と結合した形で含有さ
れているものと考える。また、+4又はこれに近い価数
の珪素のピークと、−2又はこれに近い価数の酸素のピ
ークとが同時に検出されれば、珪素成分は酸素と結合し
た形で含有されているものと考える。
トイオンを含有する溶液との反応により形成されるもの
であるが、この被膜形成反応は、三価クロムが水酸基及
び酸素のブリッジによってポリマー状の錯体を形成する
ことにより、下地金属表面上にゲル状に沈殿・堆積する
機構が主体になっているといわれている。三価クロムに
水酸基が結合すると、水酸基に含まれるプロトンの影響
で、クロムの価数は見掛け上+4にシフトする。本明細
書では、前述のXPSの光電子スペクトルにおいて、三
価クロムのピーク位置から概ね+4の価数に対応する位
置へ化学シフトしたピーク成分が観察されれば、クロム
成分はクロメート被膜の構成成分となっているものと考
える。
せながら、クロム成分をいわば置換堆積させる一種の化
成処理である。従って、外部から電力を供給しない無電
解型のクロメート処理においては、下地金属はクロメー
ト処理浴中に溶出可能な金属である必要がある。スパー
クプラグにおいて主体金具あるいはガスケットは、炭素
鋼等の鉄系材料で構成されるのが一般的であり、その表
面には防食のために、金属成分の主体が亜鉛からなる亜
鉛系メッキ層を形成することができる。この亜鉛系メッ
キ層は、上記の意味において、クロメート被膜を形成す
るための下地金属として好都合である。この場合、溶出
した亜鉛成分は、クロメート被膜中に取り込まれること
が多い。なお、亜鉛系メッキ層は公知の電解亜鉛メッキ
あるいは溶融亜鉛メッキにより形成することができる。
ば、金属成分の主体がニッケルからなるニッケル系メッ
キ層等であっても、クロメート被膜を形成することがで
きる。
素成分分散クロメート層は、カチオン成分の総重量から
燐成分もしくは珪素成分の重量を除いた残余の部分にお
いて、クロム成分の総重量が50重量%以上となってい
ることが、防食性能を確保する上で望ましい。この場
合、そのクロム成分以外の他のカチオン成分が、例えば
亜鉛、ニッケル等の成分となっていてもよい。
珪素酸化物を主体とするシリカ系層を形成することがで
きる。これにより、複合クロメート被膜の防食性能及び
耐熱性をさらに高めることができる。この場合、このシ
リカ系層も同様に、カチオン成分の総重量に対し、珪素
成分の総重量が50重量%以上となっていればよく、残
部が他のカチオン成分、例えばクロムあるいは亜鉛、ニ
ッケル等の成分となっていてもよい。
ム系クロメート層(例えば、燐成分分散クロメート層あ
るいは珪素成分分散クロメート層:なお、燐成分あるい
は珪素成分を、燐成分分散クロメート層あるいは珪素成
分分散クロメート層における下限を超える含有量で含有
しないクロメート層であってもよい。この場合、シリカ
系層も含めた複合クロメート層全体の珪素成分の含有量
は5〜75重量%となっていればよい)が形成された主
体金具に対し、アルカリケイ酸塩を所定の溶媒中に溶解
させたケイ酸塩溶液を塗布した後、その溶媒を蒸発させ
ることにより、形成することができる。この場合、シリ
カ系層は、カチオン成分の主体がアルカリ金属元素と珪
素とからなる酸化物により主に構成されるものとなる。
ッタリング、反応性スパッタリング、イオンプレーティ
ングあるいは化学蒸着法(CVD)など、気相成膜法を
使用してもよい。しかしながら、ケイ酸塩溶液の塗布に
よる上記方法によれば、クロメート処理後の主体金具
(あるいはガスケット)をケイ酸塩溶液中に浸漬した
り、あるいはケイ酸塩溶液をスプレー噴霧等により塗布
した後、塗膜を乾燥させるのみで簡単にシリカ系層を形
成できる。
リカ系層との間には、それら両層の中間の含有比率にて
三価クロム成分と珪素成分とが分散する、三価クロム−
珪素分散層が形成されていてもよい。これにより、複合
クロメート被膜の防食性能あるいは耐熱性をさらに向上
できる場合がある。例えば、上記のような三価クロム−
珪素分散層が形成されるということは、三価クロム系ク
ロメート層とシリカ系層との間に、一種の組成傾斜構造
が形成されるということであり、三価クロム系クロメー
ト層とシリカ系層との密着力向上や、加熱時の三価クロ
ム系クロメート層とシリカ系層との収縮率差に基づく応
力軽減などの効果により、上記のような被膜の性能改善
が達成できる。
良好なのは、腐食環境下で被膜が破壊された場合も、含
有される六価クロムの働きにより三価クロムの網目構造
が修復されることがその要因であるといわれている。し
かしながら、三価クロム系クロメート層では、六価クロ
ムによるそのような修復効果は期待できないので、被膜
にピンホール等の欠陥が生じると、腐食の影響が亜鉛系
メッキ層等の下地へ直接及び、急速に腐食が進行してし
まうと考えられる。しかしながら、上記構成の複合クロ
メート被膜では、三価クロム系クロメート層がシリカ系
層でいわばオーバーコートされる形となり、腐食の影響
が三価クロム系クロメート層ひいては下地層表面に到達
しにくくなり、防食性能が改善されるものと推測され
る。
るのは、クロメート被膜が加熱により収縮し、クラック
等の欠陥が生じやすいためであると考えられている。し
かしながら、上記の構成では、仮に三価クロム系クロメ
ート層に上記のような欠陥が生じたとしても、その表面
が耐熱性の良好なシリカ系層でオーバーコートされてい
るため、防食性能が劣化しにくくなるものと推測され
る。
は、ケイ酸塩溶液と、下地三価クロム系クロメート層と
の間のぬれ性を良好にすることも重要である。例えば、
下地三価クロム系クロメート層にピンホールやクラック
等の欠陥(この場合、傷や異物付着等による下地の欠陥
を引き継いだものも含む)が形成されていると、これと
ぬれ性のよくないケイ酸塩溶液を使用した場合に、欠陥
内に気泡等が残留しやすくなる。この場合、ケイ酸塩水
溶液中に適量の界面活性剤を配合することも有効であ
る。
金具の表面を未乾燥又は半乾燥の状態でこれをケイ酸塩
溶液中に浸漬することにより、シリカ系層形成工程を行
う方法もある。すなわち、クロメート処理終了後、未乾
燥又は半乾燥の状態の主体金具の表面には、若干水分を
含んだ状態で下地三価クロム系クロメート層が形成され
ており、引き続き塗布されるケイ酸塩水溶液とのなじみ
も良好となる。その結果、下地三価クロム系クロメート
層に欠陥が形成されていても、該欠陥内にケイ酸塩水溶
液が十分に浸透し、気泡等の残留が生じにくくなって被
膜の防食性能を良好なものとすることができる。また、
別の効果としては、形成された下地三価クロム系クロメ
ート層の表層部に残留するクロメート処理液が、塗布さ
れたケイ酸塩水溶液の一部と混合され、前記した三価ク
ロム−珪素分散層を形成しやすい利点がある。三価クロ
ム−珪素分散層形成の効果についてはすでに説明済みで
ある。
周面に形成される取付ねじ部の基端部にはめ込まれるべ
きリング状のガスケットを備えたものがある。このガス
ケットは、主体金具のねじ部をシリンダヘッド側のねじ
孔にねじ込むことにより、ねじ部基端側に形成されたフ
ランジ状のガスシール部と、ねじ孔の開口周縁部との間
で潰れるように圧縮変形して、ねじ孔とガスシール部と
の間をシールする役割を果たす。この場合、そのガスケ
ットの表面の少なくとも一部を、上記複合クロメート被
膜によって被覆することができる。これによって、主体
金具とともにガスケットに対しても、耐食性及び耐熱性
を十分に付与することができるようになる。
の上に前記した複合クロメート被膜を形成することによ
り、JISH8502に規定されたメッキの耐食性試験
方法における「5.中性塩水噴霧試験」を行ったとき
に、亜鉛メッキ層の腐食に由来する白錆が全表面のおよ
そ20%以上現われるまでの耐久時間を、40時間以上
確保することが可能となる。これは、スパークプラグの
主体金具が備えているべき耐食性のレベルとしては十分
なものである。
熱負荷が大きくかかる条件下でエンジンの運転を継続し
たり、あるいはスパークプラグがエキゾーストマニホル
ドに比較的近くなる位置に取り付けられたりしている
と、ときには主体金具の温度が200〜300℃程度ま
で上昇する場合がある。しかしながら、下地金属層を亜
鉛メッキ層とし、前記した複合クロメート被膜を形成す
ることにより、このような状況を想定した下記のような
試験においても、良好な耐久性能が得られる。すなわ
ち、大気中にて200℃で0.5時間加熱した後、JI
SH8502に規定されたメッキの耐食性試験方法にお
ける「5.中性塩水噴霧試験方法」を行ったときに、亜
鉛メッキ層の腐食に由来する白錆が全表面のおよそ20
%以上現われるまでの耐久時間が、40時間以上確保で
きる。
形態を図面を用いて説明する。図1に示す本発明の一例
たる抵抗体入りスパークプラグ100は、筒状の主体金
具1、先端部が突出するようにその主体金具1内に嵌め
込まれた絶縁体2、先端部を突出させた状態で絶縁体2
の内側に設けられた中心電極3、及び主体金具1に一端
が結合され、他端側が中心電極3の先端と対向するよう
に配置された接地電極4等を備えている。接地電極4と
中心電極3の間には火花放電ギャップgが形成されてい
る。
アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、そ
の内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込む
ための貫通孔6を有している。貫通孔6の一方の端部側
に端子金具13が挿入・固定され、同じく他方の端部側
に中心電極3が挿入・固定されている。また、該貫通孔
6内において端子金具13と中心電極3との間に抵抗体
15が配置されている。この抵抗体15の両端部は、導
電性ガラスシール層16,17を介して中心電極3と端
子金具13とにそれぞれ電気的に接続されている。
状に形成されており、スパークプラグ100のハウジン
グを構成するとともに、その外周面には、プラグ100
を図示しないエンジンブロックに取り付けるためのねじ
部7が形成されている。なお、1eは、主体金具1を取
り付ける際に、スパナやレンチ等の工具を係合させる工
具係合部であり、六角状の軸断面形状を有している。
絶縁体2の外面との間には、フランジ状の突出部2eの
後方側周縁と係合するリング状の線パッキン62が配置
され、そのさらに後方側にはタルク等の充填層61を介
してリング状のパッキン60が配置されている。そし
て、絶縁体2を主体金具1に向けて前方側に押し込み、
その状態で主体金具1の開口縁をパッキン60に向けて
内側に加締めることにより加締め部1dが形成され、主
体金具1が絶縁体2に対して固定されている。
は、ガスケット30がはめ込まれている。このガスケッ
ト30は、炭素鋼等の金属板素材を曲げ加工したリング
状の部品であり、ねじ部7をシリンダヘッド側のねじ孔
にねじ込むことにより、主体金具1側のフランジ状のガ
スシール部1fとねじ孔の開口周縁部との間で、軸線方
向に圧縮されてつぶれるように変形し、ねじ孔とねじ部
7との間の隙間をシールする役割を果たす。
鋼)40外面全体には防食のための亜鉛メッキ層41
(亜鉛系メッキ層)が形成され、そのさらに外側が複合
クロメート被膜42で覆われている。また、ガスケット
30の外面にも、同様に亜鉛メッキ層45と複合クロメ
ート被膜46とが形成されている。これら亜鉛メッキ層
及び複合クロメート被膜は、いずれも同一の方法によっ
て形成されるものであり、以下、主体金具1側で代表さ
せて説明を行う。
キ法により形成されるものであり、厚さは、例えば3〜
10μm程度とされる。この厚さが3μm未満では耐食
性を十分に確保できなくなる場合があり、逆に10μm
を超える膜厚は耐食性確保という観点においては過剰ス
ペックであり、コストアップにつながる。また、接地電
極4に曲げ加工を施したり、加締め部1dを形成する際
にメッキ層に割れを生じやすくなる。
ン成分の主体がクロム成分であり、かつそのクロム成分
の90重量%以上が三価クロムからなる三価クロム系ク
ロメート層であり、以下のいずれかとして形成されてい
る。燐成分分散クロメート層:三価クロム系化合物中
に燐成分が分散するとともに、その燐成分の含有量がP
O4換算にて2〜15重量%である。燐成分は、主に燐
酸イオンとして含有されているのがよい。珪素成分分
散クロメート層:三価クロム系化合物中に珪素成分が分
散するとともに、その珪素成分の含有量がSiO2換算
にて10〜40重量%である。珪素成分は、主に珪素酸
化物として含有されているのがよい。また、燐成分がP
O4換算にて1〜15重量%の範囲で含有されていても
よく、複合クロメート被膜42の防食性能を一層向上さ
せることができる。なお、クロム成分は、なるべく多く
の部分が三価クロム成分となっているのがよく、望まし
くはクロム成分の実質的に全てが三価クロム成分となっ
ているのがよい。
0.2〜0.4μmとなっているのがよい。該厚さが
0.2μm未満になると、複合クロメート被膜42の防
食性能が不十分となる場合がある。また、0.4μmを
超える厚膜のクロメート層を、三価クロム系クロメート
処理により実現することは困難である。
公知の電解亜鉛メッキ法等により所定の膜厚の亜鉛メッ
キ層を形成した主体金具を、クロメート処理液に浸漬す
ることで形成することができる。使用可能なクロメート
処理液としては、次のような成分を含有するものを例示
できる(いわゆる、無色あるいは青色クロメート処理
液)。 無水クロム酸:0.1〜2g/リットル 硫酸:0.3〜5g/リットル 硝酸:0.5〜10g/リットル 燐酸:必要に応じて2g/リットル程度まで添加される 弗酸:必要に応じて2g/リットル程度まで添加される この処理液は、六価クロム源である無水クロム酸の使用
量が、いわゆる黄色クロメート処理液の4〜10g/リ
ットルと比較して、その半分以下に低減されている。な
お、硫酸は反応促進剤として機能し、硝酸は下地金属溶
出のための酸化剤として機能する。他方、燐酸は、クロ
メート被膜の下地金属に対する密着力を向上させる役割
を有し、弗酸は被膜中にアニオンとして取り込まれ、ポ
リマー状錯体構造におけるブリッジ結合を強化して、被
膜強度ひいては防食性能を向上させる役割を果たす。
い以下のような液を使用することも可能である(いわゆ
るクロム(III)クロメート処理液)。 硫酸クロムカリウム(いわゆるクロム明礬):2.5〜
3.5g/リットル 硝酸:3.5〜4.5g/リットル 弗酸:1.5〜2.5g/リットル
る錯化剤とを配合したものを用いることにより、一般的
なクロメート処理法では困難な緻密で厚膜の三価クロム
系クロメート層を形成することが可能となりる。このよ
うなクロメート処理液については、ドイツ公開特許公報
DE19638176A1号に詳細が開示されているので、以下に液
組成の一例を示すに留める。 塩化クロム(III)(CrCl3・6H2O):50g/
リットル 硝酸コバルト(II)(Co(NO3)2):3g/リット
ル 硝酸ナトリウム(NaNO3):100g/リットル マロン酸:31.2g/リットル
成分に対する三価クロムの含有比率が90重量%以上の
ものとできるものであれば、クロメート処理液は上記の
ものに限られるものではない。
分源としてリン酸が0.1〜2g/リットル、珪素成分
源としてアルカリケイ酸塩(例えばケイ酸ソーダ)が
1.0〜4.0g/リットルの範囲にて配合される。な
お、ケイ酸塩としては、いわゆる水ガラスの水溶液を使
用することができる。水ガラスは、一般式がM2O・n
SiO2で表される(ただし、Mはナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属元素である)。
が使用される。nが2以下になると、ゲル化がほとんど
起こらず水溶性のものとなってしまうので、安定した被
膜が得られなくなる。他方、nが4を超えると、クロメ
ート処理液中においてアルカリケイ酸塩の加水分解が進
み過ぎ、二酸化珪素ゲルが析出・沈殿するため、クロメ
ート処理工程を安定に実施することができなくなる。な
お、nは、より望ましくは3〜4の範囲のものを使用す
るのがよい。
次のようなものであると考えられる。すなわち、亜鉛メ
ッキ層を形成した主体金具を液中に浸漬すると、亜鉛の
溶解によって、液中のクロムイオンがこれと置換する形
で、水酸化クロム(III)を主体とするゲル状被膜とし
て沈殿するとともに、燐成分をなす燐酸イオンあるいは
アルカリケイ酸塩成分が被膜中に取り込まれ、これに分
散する。例えば、珪素成分分散クロメート層の場合、図
2(a)に示すように、三価クロムのポリマー状錯体基
質42d中に、アルカリケイ酸塩と二酸化珪素とを主体
とするゲル状硬化物42eが分散した構造を有するもの
になると考えられる。
ム酸亜鉛等の形で被膜中に取り込まれる。一方、形成さ
れるクロメート被膜の構造としては、例えば図2(b)
のような形のものが推定される(ただし、燐成分あるい
は珪素成分は描いていない)。すなわち、水酸基あるい
は酸素のブリッジによって網目状につながった三価クロ
ムのポリマー状錯体が形成され、その網目の一部が、ク
ロメート、ジクロメート、硫酸、塩化物あるいはフッ化
物等のアニオン(アニオンの種類は使用するクロメート
処理液の組成に応じて異なる)の1種又は2種以上にて
置換されたものである。なお、クロメート層の形成厚さ
の調整は、例えば主体金具のクロメート処理液中への浸
漬時間、液温度及び液pHの調整により行うことができ
る。
いはガスケット30は、その亜鉛メッキ層上に形成され
る複合クロメート被膜42が、従来の三価クロム系クロ
メート被膜、さらには黄色クロメート被膜よりも大幅に
高い防食性能あるいは耐熱性を有し、亜鉛メッキ層に対
し腐食に対する耐久性を十分に付与することができるよ
うになる。
成分の主体がクロム成分であり、かつそのクロム成分の
90重量%以上が三価クロムからなる下地三価クロム系
クロメート層(以下、クロメート(III)層とも記す)4
2aの表面を、珪素の酸化物を主体に構成されるシリカ
系層42cにより覆うこともできる。シリカ系層42c
を形成する場合、下地三価クロム系クロメート層42a
と合わせて、全体を複合クロメート被膜142とみな
す。この場合、複合クロメート被膜全体142に占める
珪素成分含有量は5〜75重量%とする。なお、両層4
2a,42cの間には、該両層の中間の含有比率にて三
価クロム成分と珪素成分とが分散する、三価クロム−珪
素分散層42bが形成される。
いは珪素成分を含有しない通常の三価クロム系クロメー
ト被膜としてもよいが、上記のごとき燐成分分散クロメ
ート層あるいは珪素成分分散クロメート層とすること
で、防食性能あるいは耐熱性をさらに向上させることが
できる。特に、燐成分分散クロメート層は珪素成分分散
クロメート層よりは防食性に優れ、耐熱性にはやや劣る
が、シリカ系層の形成によりその耐熱性が大幅に補わ
れ、防食性と耐熱性のバランスに一層優れた複合クロメ
ート層を実現できる。
えば0.8〜1.5μmとされる。該全厚さが0.8μ
m未満になると、亜鉛メッキ層41に対する防食性能及
び耐熱性付与効果が不十分となる場合がある。他方、逆
に1.5μmを超える膜厚は耐食性確保という観点にお
いては過剰スペックであり、コストアップにつながる。
また、複合クロメート被膜142が剥離しやすくなる場
合もある。
0.2〜0.4μmとなっているのがよい。該厚さが
0.2μm未満になると、複合クロメート被膜142の
防食性能が不十分となる場合がある。また、0.4μm
を超える膜厚で形成しようとすると、被膜中に六価クロ
ムが残留しやすくなり、所期の組成のクロメート(III)
層42aが得られなくなる場合がある。他方、シリカ系
層42cの厚さは0.2〜0.8μmとなっているのが
よい。該厚さが0.2μm未満になると、複合クロメー
ト被膜142の防食性能及び耐熱性が不十分となる場合
がある。また、逆に0.8μmを超える膜厚は過剰スペ
ックであり、コストアップにつながるばかりでなく、被
膜が剥離しやすくなる場合もある。
方法の一例を模式的に示している。まず、公知の電解亜
鉛メッキ法等により所定の膜厚の亜鉛メッキ層を形成し
た主体金具1を、クロメート処理液50に浸漬する。こ
れにより、図5(a)に示すように、主体金具1の亜鉛
メッキ層41の表面には、クロメート(III)層42aが
形成される。クロメート処理液50の組成は前述の通り
であるが、燐酸あるいはケイ酸塩を配合しなければ通常
の三価クロム系クロメート被膜となる。
ト(III)層42aを形成後の主体金具1は、未乾燥ある
いは半乾燥の状態で、ケイ酸塩水溶液51(ケイ酸塩溶
液)中に浸漬され、次いでこれを乾燥することにより、
図5(c)に示すように、三価クロム−珪素分散層42
b及びシリカ系層42cが形成される。
水溶液を使用することができる。ここでも水ガラスとし
ては、nが2〜4程度のものが使用され。なお、複合ク
ロメート被膜42全体における、M2Oの形に換算した
アルカリ金属Mの含有量をμ1、同じくSiO2に換算
した珪素成分の含有量をμ2とすれば、μ2/μ1の値を
2〜4、望ましくは3〜4の範囲で調整することが望ま
しい。
層42a上にシリカ系層42cをなるべく均一に形成す
るために、アルカリケイ酸塩の濃度を30〜200g/
リットルに調整することが望ましい。濃度が30g/リ
ットル未満になると、シリカ系層42cの形成厚さが不
十分となり、複合クロメート被膜142の防食性能ある
いは耐熱性能が確保できなくなる場合がある。他方、濃
度が200g/リットルを超えると、ケイ酸水溶液51
の粘性が高くなり過ぎ、塗布ムラ等の発生により、均一
なシリカ系層を形成することが困難となる。
液50から引き上げた直後のクロメート(III)層42a
の表層部にはクロメート処理液50が残留しており、こ
れをケイ酸塩水溶液51に浸漬すると、同図(b)に示
すように、例えば塗布されたケイ酸塩水溶液51の一部
と混合されて混合層42b’が形成される。これを乾燥
すれば、図5(c)に示すように、クロメート(III)層
42aとシリカ系層42cとの間には、上記混合層42
b’に由来する三価クロム−珪素分散層42bが形成さ
れる。三価クロム−珪素分散層42bは、クロメート処
理液50とケイ酸塩水溶液51との混合(あるいはクロ
メート(III)層42aへのケイ酸塩水溶液51の浸透)
により形成されるため、2つの層42a,42cの中間
の含有比率にて三価クロム成分と珪素成分とが分散する
ものとなる。これは、クロメート(III)層42aとシリ
カ系層42cとの間に、三価クロム−珪素分散層42b
を介して一種の組成傾斜構造が形成されるということで
あり、両層42a,42cの密着力向上や、熱収縮率差
に基づく応力軽減などの効果を奏することができる。な
お、三価クロム−珪素分散層42bが複合クロメート被
膜142の表面にまで到達し、明確なシリカ系層が形成
されない場合がある。また、三価クロム−珪素分散層4
2bが亜鉛メッキ層41側にまで広がり、珪素が分散し
ないクロメート(III)層42aの存在も不明確となる場
合がある。極端な場合、複合クロメート被膜142の全
体が、単一の三価クロム−珪素分散層42bにて占めら
れる形となるが、この場合も、珪素成分の分布が複合ク
ロメート被膜142の表層側にて大きく、亜鉛メッキ層
41側にて小さい、一種の組成傾斜構造が形成される。
の状態の主体金具1’の表面は、クロメート(III)層4
2aが湿潤状態で形成されており、ケイ酸塩水溶液51
とのなじみが良好となる。従って、図6(a)に示すよ
うに、クロメート(III)層42aにピンホール等の欠陥
defが形成されていても、ここにケイ酸塩水溶液51
が十分に浸透しやすく、形成されるシリカ系層42c内
に気泡等を残留しにくくすることができる(図6
(b))。
1’の表面を乾燥し、ケイ酸水溶液51に浸漬するよう
にしてもよい。この場合は、クロメート(III)層42a
が一旦乾燥されるため、クロメート処理液50とケイ酸
塩水溶液51との混合層42b’は形成されにくい。従
って、図3(b)に示すように、クロメート(III)層4
2aとシリカ系層42cとの間に明確な三価クロム−珪
素分散層42bが形成されない場合がある。
冷間圧造用炭素鋼線SWCH8Aを素材として用い、図
1に示す形状の主体金具1を冷間鍛造により製造した。
なお、主体金具1のねじ部7の呼び径は14mmであ
り、軸方向長さは約19mmとした。次いで、これに公
知のアルカリシアン化物浴を用いた電解亜鉛メッキ処理
を施すことにより、膜厚約6μmの亜鉛メッキ層を施し
た。
として、脱イオン水に対し、硫酸クロムカリウム3g/
リットル、硝酸4g/リットル、弗酸2g/リットルの
割合で溶解し、さらに燐酸を0.1〜1.0g/リット
ル、Na2O・3.5SiO 2の組成を有するケイ酸ソ
ーダ(水ガラス)を、1.0〜3.5g/リットルの各
種割合で配合たものを用意し、液温20℃に保持した。
他方、Na2O・3.5SiO2の組成を有するケイ酸
ソーダ(水ガラス)を、100g/リットルの濃度で脱
イオン水に溶かし、ケイ酸塩水溶液51を用意した。
ロメート処理液50に15秒浸漬し、次いで液切りのみ
を行い、80℃の温風により乾燥して、各種複合クロメ
ート被膜を形成した(表1:試料番号2〜11)。ま
た、試料番号5及び10については、クロメート被膜を
乾燥後、これを上記のケイ酸塩水溶液51中に浸し、さ
らに80℃の温風により乾燥してシリカ系層を形成し
た。なお、比較のため、燐酸あるいは水ガラスを配合し
ないクロメート処理液を用いた試験品(番号1)、及び
クロメート被膜を形成せず、シリカ系層のみを形成した
試験品(番号12)も作成した。また、番号5と同じク
ロメート処理液50に15秒浸漬し、次いで液切りのみ
を行って乾燥を行わない状態ですぐにこれをケイ酸塩水
溶液51中に浸し、さらに80℃の温風により乾燥した
試験品も作成した(番号13)。
にエッチングしながらXPSの光電子スペクトルを測定
したところ、カチオン成分は主体がクロムであり、次い
で亜鉛が多く検出された。また、そのクロム(2p
2/3)のピークをさらに詳しく調べた結果、クロム成
分はその99重量%以上が三価クロムとなっていた。シ
リカ系被膜を形成しない各試験品(番号1〜4、6〜
9、11)については、上記XPS測定に加え、蛍光X
線分析法も併用して複合クロメート被膜の組成分析を行
ったところ、表1に示す燐成分及び珪素成分濃度を有し
ていることがわかった。また、XPSスペクトルにおい
て燐及び珪素のピークに正の価数方向への化学シフトが
見られ、かつ酸素が同時検出されたことから、両成分は
燐酸イオン及び珪素酸化物(おそらくはSiO2)の形
で存在していると推測された。複合クロメート被膜の膜
厚をSEMによる断面からの実測により測定したとこ
ろ、0.25〜0.30μm程度であった。
5及び10)については、厚さ方向にエッチングしなが
らのXPSの光電子スペクトルの測定と蛍光X線分析に
より、シリカ系層は珪素をSiO2換算した値にて77
重量%、ナトリウムをNa2O換算した値にて22重量
%含有する酸化物系被膜となっていることがわかった。
また、SEMによる断面からの実測によりシリカ系層の
膜厚を測定したところ、約0.7μmとなっていること
がわかった。
メート被膜を、厚さ方向にエッチングしながらXPSの
光電子スペクトルを測定した結果を図7に示す。各エッ
チング深さにおける各成分のスペクトルピーク強度か
ら、表面から深さ方向に珪素成分が徐々に減少する組成
傾斜構造を有するクロメート層の形成が観察された。ま
た、複合クロメート被膜全体における燐成分及び珪素成
分の含有率を上記と同様にして測定したところ、燐成分
はPO4換算にて8重量%、珪素成分はSiO2換算に
て14重量%となっていることがわかった。
規定された塩水噴霧試験を行い、亜鉛メッキ層の腐食に
由来する白錆が全表面のおよそ20%以上現われるま
で、もしくは下地の鉄層の腐食に由来する赤錆が少しで
も目視確認されるまでの時間により、耐久評価を行っ
た。その結果を表1に示す。
ある試験品は、比較例の試験品よりも圧倒的に優れた耐
久性を示していることがわかる。次に、上記と同様の試
験品を、200℃で30分大気中で加熱処理した後、同
様に塩水噴霧試験を行った結果を表1に示す。本発明品
である試験品、特に、珪素成分を分散させた番号6〜9
及び11の試験品、及びシリカ系被膜を形成した番号
5、10及び13の試験品は、極めて良好な耐久性を示
していることがわかる。
た冷間圧造用炭素鋼線SWCH8Aを素材として用い、
図1に示す形状の主体金具1を冷間鍛造により製造し
た。なお、主体金具1のねじ部7の呼び径は14mmで
あり、軸方向長さは約19mmとした。次いで、これに
公知のアルカリシアン化物浴を用いた電解亜鉛メッキ処
理を施すことにより、膜厚約6μmの亜鉛メッキ層を施
した。
として、脱イオン水に対し、硫酸クロムカリウム3g/
リットル、硝酸4g/リットル、弗酸2g/リットルの
割合で溶解したものを用意し、液温20℃に保持した。
他方、Na2O・3.5SiO2の組成を有するケイ酸
ソーダ(水ガラス)を、100g/リットルの濃度で脱
イオン水に溶かし、ケイ酸塩水溶液51を用意した。そ
して、亜鉛メッキ後の主体金具を上記クロメート処理液
50に15秒浸漬し、次いで液切りのみを行って乾燥を
行わない状態ですぐにこれをケイ酸塩水溶液51中に浸
し、さらに80℃の温風により乾燥して、複合クロメー
ト被膜を形成した(試験品:本発明品)。
ッチングしながらXPSの光電子スペクトルを測定した
結果を図8に示す。各エッチング深さにおける各成分の
スペクトルピーク強度から、表面からおよそ0.4μm
程度までは、クロム(2p2 /3)のピークはほとんど
観察されず、珪素の酸化物を主体とするシリカ系層とな
っていることがわかる。なお、蛍光X線分析法によりさ
らに詳しく調べたところ、シリカ系層は、珪素をSiO
2換算した値にて約77重量%、ナトリウムをNa2O
換算した値にて約22重量%含有していることがわかっ
た。
いては、若干の珪素のピークが観察されるものの、カチ
オン成分は主体がクロムであり、次いで亜鉛が多く検出
された。また、そのクロム(2p2/3)のピークをさ
らに詳しく調べた結果、クロム成分はその99重量%以
上が三価クロムとなっていた。すなわち、上記深さ範囲
の厚さおよそ0.3μm部分は、三価クロム系クロメー
ト層となっていることがわかった。
0.3μmの部分は、XPSの各成分のスペクトルピー
ク強度から、両層の中間の組成にてクロム成分及び珪素
成分を含有する三価クロム−珪素分散層となっているこ
とがわかった。また、XPSの深さ方向分析プロファイ
ルから、複合クロメート被膜全体に占める珪素成分の含
有量は、8重量%であることがわかった。
した後、ケイ酸塩水溶液51に浸漬せず、そのまま乾燥
したもの(試験品:比較例)、逆に、クロメート処理
液50に浸漬せず、ケイ酸塩水溶液51にのみ浸漬して
乾燥したもの(試験品:比較例)も合わせて用意し
た。試験品及びの形成被膜を、XPS及び蛍光X線
分析法により分析したところ、前者はクロム成分中の三
価クロムの重量含有比率がほぼ99%以上の、厚さ約
0.5μmのクロメート被膜となっており、後者は珪素
をSiO2換算した値にて77重量%、ナトリウムをN
a2O換算した値にて22重量%含有する酸化物系被膜
となっていることがわかった。
オン水に対し、無水クロム酸7g/リットル、硫酸3g
/リットル、硝酸3g/リットルの割合で溶解したもの
を用意し、液温20℃に保持した。そして、これに主体
金具を約15秒浸漬して引き上げ、乾燥させたものを比
較例として作製した(試験品)。形成された被膜をX
PSにより分析したところ、クロム成分中の約30重量
%が六価クロム、残部が三価クロムである厚さ約0.5
μmクロメート被膜となっていることがわかった。
71に規定された塩水噴霧試験を行い、亜鉛メッキ層の
腐食に由来する白錆が全表面のおよそ20%以上現われ
るまで、もしくは下地の鉄層の腐食に由来する赤錆が少
しでも目視確認されるまでの時間により、耐久評価を行
った。その結果を図9に示す。すなわち、複合クロメー
ト被膜を形成した本発明品である試験品は、黄色クロ
メート処理した試験品も含め、いずれの比較例の試験
品よりも圧倒的に優れた耐久性を示していることがわか
る。また、試験品及微の結果から、三価クロム系ク
ロメート層あるいはシリカ系層を単独で形成した場合
は、良好な耐久性は得られていないことがわかる。
30分大気中で加熱処理した後、同様に塩水噴霧試験を
行った結果を図10に示す。黄色クロメート処理を行っ
た試験品は、熱処理により耐久時間が大幅に低下して
いるのに対し、本発明品である試験品は、極めて良好
な耐久性を示していることがわかる。
半断面図。
を示す概念図。
説明図。
過程及びクロメート層の推定構造を説明する図。
形成する方法の効果を説明する図。
ト被膜のXPSによる分析結果を示す図。
被膜のXPSによる分析結果を示す図。
示すグラフ(加熱処理なし)。
を示すグラフ(加熱処理後)。
Claims (11)
- 【請求項1】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
られた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金
具と、前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成す
るように、これと対向する形で配置された接地電極とを
備え、 前記主体金具の表面が、カチオン成分としてクロム成分
と燐成分とを含有し、かつクロム成分の90重量%以上
が三価クロムであり、燐成分がPO4換算にて1〜15
重量%含有される複合クロメート被膜によって被覆され
たことを特徴とするスパークプラグ。 - 【請求項2】 前記複合クロメート被膜は、三価クロム
系化合物中に燐成分が分散した構造を有するとともに、
その燐成分の含有量がPO4換算にて2〜15重量%で
ある燐成分分散クロメート層を含む請求項1に記載のス
パークプラグ。 - 【請求項3】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
られた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金
具と、前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成す
るように、これと対向する形で配置された接地電極とを
備え、 前記主体金具の表面が、カチオン成分としてクロム成分
と珪素成分とを含有し、含有されるクロム成分の90重
量%以上が三価クロムであり、かつ珪素成分がSiO2
換算にて5〜75重量%含有される複合クロメート被膜
によって被覆されたことを特徴とするスパークプラグ。 - 【請求項4】 前記複合クロメート被膜は、三価クロム
系化合物中に珪素成分が分散するとともに、その珪素成
分の含有量がSiO2換算にて10〜40重量%である
珪素成分分散クロメート層を含む請求項3記載のスパー
クプラグ。 - 【請求項5】 前記珪素成分分散クロメート層は、燐成
分をPO4換算にて1〜15重量%の範囲にて含有する
請求項4記載のスパークプラグ。 - 【請求項6】 前記主体金具の外周面に形成される取付
ねじ部の基端部にはめ込まれるべきリング状のガスケッ
トを備え、そのガスケットの表面の少なくとも一部が、
前記複合クロメート被膜によって被覆されている請求項
1ないし5のいずれかに記載のスパークプラグ。 - 【請求項7】 JISH8502に規定されたメッキの
耐食性試験方法における「5.中性塩水噴霧試験方法」
を行ったときに、亜鉛メッキ被膜の腐食に由来する白錆
が全表面のおよそ20%以上現われるまでの耐久時間
が、40時間以上である請求項1ないし6のいずれかに
記載のスパークプラグ。 - 【請求項8】 大気中にて200℃で30分加熱した
後、JISH8502に規定されたメッキの耐食性試験
方法における「5.中性塩水噴霧試験方法」を行ったと
きに、亜鉛メッキ被膜の腐食に由来する白錆が全表面の
およそ20%以上現われるまでの耐久時間が、40時間
以上である請求項1ないし7のいずれかに記載のスパー
クプラグ。 - 【請求項9】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
られた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金
具と、前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成す
るように、これと対向する形で配置された接地電極とを
備えたスパークプラグの製造方法であって、 前記主体金具を、リン酸又はリン酸塩を含有するクロメ
ート処理浴中に浸漬することにより、該主体金具の表面
に、含有されるクロム成分の90重量%以上が三価クロ
ムであり、かつ前記リン酸又はリン酸塩に由来する燐成
分がPO4換算にて2〜15重量%含有される燐成分分
散クロメート被膜を形成するクロメート処理工程を含む
ことを特徴とするスパークプラグの製造方法。 - 【請求項10】 中心電極と、その中心電極の外側に設
けられた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体
金具と、前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成
するように、これと対向する形で配置された接地電極と
を備えたスパークプラグの製造方法であって、 前記主体金具を、アルカリケイ酸塩を含有するクロメー
ト処理浴中に浸漬することにより、該主体金具の表面
に、含有されるクロム成分の90重量%以上が三価クロ
ムであり、かつ前記アルカリケイ酸塩に由来する珪素成
分がSiO2換算にて10〜40重量%含有される珪素
成分分散クロメート被膜を形成するクロメート処理工程
を含むことを特徴とするスパークプラグの製造方法。 - 【請求項11】 前記クロメート処理浴はリン酸又はリ
ン酸塩を含有するものであり、前記珪素成分分散クロメ
ート被膜は、前記リン酸又はリン酸塩に由来する燐成分
がPO4換算にて1〜15重量%含有されるものである
請求項10記載のスパークプラグの製造方法。
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