JP2001064888A - リグノセルロース物質の蒸解助剤およびパルプ製造方法 - Google Patents

リグノセルロース物質の蒸解助剤およびパルプ製造方法

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JP2001064888A JP2000045333A JP2000045333A JP2001064888A JP 2001064888 A JP2001064888 A JP 2001064888A JP 2000045333 A JP2000045333 A JP 2000045333A JP 2000045333 A JP2000045333 A JP 2000045333A JP 2001064888 A JP2001064888 A JP 2001064888A
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    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リグノセルロース物質の蒸解工程において、
パルプ収率、蒸解速度およびパルプ品質を向上させる。 【解決手段】 下記一般式(1)で示される化合物の1
種または2種以上の化合物からなるノニオン性界面活性
剤(A)を含有する。 一般式 R 1−O−[(C24O)m/(A 1O)n]−H (1) ただし、R 1は炭素数4〜24の分岐アルキル基;mは
平均が4〜20となる1以上の整数;A 1は炭素数3ま
たは4のアルキレン基;nは平均が0〜15となる0ま
たは1以上の整数を示す。nの平均が1〜15の場合、
[ ]内の結合形式はランダム状および/またはブロッ
ク状である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リグノセルロース
物質のアルカリ蒸解または亜硫酸塩蒸解用の蒸解助剤及
びパルプ製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木材や非木材(草本類等)のリグノセル
ロース物質のアルカリ蒸解または亜硫酸塩蒸解によっ
て、パルプを製造するに際し、原木原単位やエネルギー
原単位を低下させて、良質な製品を経済的に生産するた
めに、少量のヒドロキシアントラセン誘導体を添加し
て、蒸解を行う方法が広く知られている(特開昭53−
74101号公報等)。また、キノン系蒸解助剤の効率
をさらに高めるために、水溶性ジヒドロキシアントラセ
ン化合物と浸透促進剤を添加して、蒸解するパルプの製
造方法も知られている(特公平1−20276号公
報)。さらに、蒸解工程用の脱樹脂剤として、アルキル
ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩を蒸解工程
に使用することも知られている(特公昭53−2852
2号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のキノン系蒸解助
剤を使用する方法では、キノンのパルプへの浸透を高め
ることが課題であった。例えば、特公平1−20276
号公報に示すような浸透剤を添加しても、パルプ収率、
蒸解速度およびパルプ品質の向上には不十分であった。
また、特開昭53−28522号公報に示すような界面
活性剤の蒸解工程での使用は、脱樹脂には効果があるも
のの、パルプ収率の向上、蒸解速度の向上およびパルプ
品質の向上には十分な効果が得られていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、リグノセ
ルロース物質の蒸解工程において、パルプ収率、蒸解速
度およびパルプ品質の向上を図る目的で、鋭意研究を重
ねた結果、特定の化合物を蒸解助剤として使用すること
により、蒸解後のパルプ収率の向上、蒸解後のカッパー
価の低下、蒸解速度の向上、蒸解時の蒸気エネルギーの
低減、蒸解液の硫化度の低減および蒸解液の活性アルカ
リの低減を達成でき、さらに、比引裂強度、裂断長およ
び比破裂強度を向上できて、パルプ品質の向上ができる
ことを見出した。
【0005】すなわち、本発明のリグノセルロース物質
の蒸解助剤の第1の態様の特徴とするところは、下記一
般式(1)で示される化合物の1種または2種以上の化
合物からなるノニオン性界面活性剤(A)を含有する点
にある。 一般式 R 1−O−[(C24O)m/(A 1O)n]−H (1) ただし、R 1は下記一般式(2)で示される炭素数4〜
24の分岐アルキル基;mは平均が4〜20となる1以
上の整数;A 1は炭素数3または4のアルキレン基;n
は平均が0〜15となる0または1以上の整数を示す。
nの平均が1〜15の場合、[ ]内の結合形式はラン
ダム状および/またはブロック状である。
【化5】 ただし、R 2,R 3は炭素数1〜17の直鎖または分岐の
アルキル基;R 4は炭素数1〜17のアルキレン基を示
す。また、本発明のリグノセルロース物質の蒸解助剤の
第2の態様の特徴とするところは、脂肪族アルコールに
アルキレンオキサイドを付加して得られるノニオン性界
面活性剤(B)を含有し、ノニオン性界面活性剤(B)
が、下記一般式(3)で表される化合物の1種または2
種以上の混合物からなると共に、ノニオン性界面活性剤
(B)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比が下記関係式(4)を満たす点にある。 一般式 R 5−O−[(C24O)p/(A 2O)q]−H (3) ただし、R 5は炭素数4〜24の直鎖、分岐または環状
の脂肪族1価炭化水素基;pは4〜20の付加モル数;
2は炭素数3または4のアルキレン基;qは0または
1〜15の付加モル数を示す。qが1〜15の場合、
[ ]内の結合形式はランダム状および/またはブロッ
ク状である。 関係式 Mw/Mn≦−0.183×K -0.930×LnX+1.327×K -0.065(4) ただし、LnXはXの自然対数;Xは脂肪族アルコール
1モル当たりのアルキレンオキサイドの平均付加モル
数;Kは一般式(3)のR 5の炭素数を示す。さらに、
本発明のリグノセルロース物質の蒸解助剤の第3の態様
の特徴とするところは、下記一般式(5)で表されるア
ニオン性界面活性剤(C)または/および下記一般式
(6)で表される化合物の1種または2種以上の化合物
からなるアニオン性界面活性剤(D)を含有する点にあ
る。 一般式 R 6−SO3 1 (5)
【化6】 ただし、R 6は炭素数4〜24の直鎖、分岐または環状
の脂肪族1価炭化水素基;A 3は炭素数3または4のア
ルキレン基;rは平均が0〜15となる0または1以上
の整数;kは1または2の整数;M 1,M 2は一価の陽イ
オンを示す。また、本発明のリグノセルロース物質の蒸
解助剤の第4の態様の特徴とするところは、イ.ノニオ
ン性界面活性剤(A)または/およびノニオン性界面活
性剤(B)と、ロ.アニオン性界面活性剤(C)、アニ
オン性界面活性剤(D)およびアニオン性界面活性剤
(E)の内から選ばれる1種以上のアニオン性界面活性
剤を100/0.1〜100/30の重量比率で配合し
た組成物を含有する点にある。ただし、界面活性剤
(A)〜(D)は上記と同様のものであり、アニオン性
界面活性剤(E)は下記一般式(7)で表される化合物
の1種または2種以上の化合物である。 一般式 R 7−O−(A 4O)s−R 8COOM 3 (7) ただし、R 7は炭素数4〜24の直鎖または分岐のアル
キル基、アルケニル基またはモノもしくはジヒドロキシ
アルキル基;R 8は炭素数1〜6のアルキレン基;A 4
炭素数3または4のアルキレン基;sは平均が0〜15
となる0または1以上の整数;M 3は一価の陽イオンを
示す。さらに、本発明のパルプ製造方法の特徴とすると
ころは、リグノセルロース物質を、蒸解助剤の存在下
で、アルカリ蒸解または亜硫酸塩蒸解して、パルプを製
造する方法において、蒸解助剤として、本発明の上記蒸
解助剤、または、これと、キノン系蒸解助剤および/ま
たはポリサルファイドを使用する点にある。尚、本発明
の上記蒸解助剤の添加後、添加中および/または添加前
に、リグノセルロース物質を加熱することもある。
【0006】まず、一般式(1)で表される化合物の1
種または2種以上の化合物からなるノニオン性界面活性
剤(A)について説明すると、R 1は、一般式(2)で
示される分岐アルキル基であり、その炭素数は、通常、
4〜24、好ましくは6〜20、特に好ましくは8〜1
4である。炭素数が4未満であるか、24を越えると、
界面活性が低下して、十分な浸透効果が得られない。
尚、R 1が、上記のように、分岐アルキル基であれば、
浸透効果の面で好ましい。
【0007】一般式(2)で示されるアルキル基の具体
例としては、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシ
ル、イソヘプチル、イソオクチル、2−エチルヘキシ
ル、イソノニル、イソデシル、プロピレンのトリマーか
ら合成される分岐ノニル、イソウンデシル、イソドデシ
ル、プロピレンのテトラマーから合成される分岐ドデシ
ル、イソトリデシル、イソテトラデシル、イソペンタデ
シル、イソヘキサデシル、イソヘプタデシル、イソオク
タデシル、イソエイコシル、オキソ法によって合成され
る炭素数4〜24の分岐アルキル基等が挙げられ、特に
好ましいものは、2−エチルヘキシル、イソノニル、イ
ソデシル、プロピレンのトリマーから合成される分岐ノ
ニル、イソウンデシル、イソドデシル、プロピレンのテ
トラマーから合成される分岐ドデシル、イソトリデシル
基である。
【0008】一般式(1)のmは、通常、平均が4〜2
0となる1以上の整数、好ましくは平均が5〜18とな
る1以上の整数、特に好ましくは平均が6〜16となる
1以上の整数である。mの平均が4未満であると、浸透
効果が低下する。また、mの平均が20を越えると、浸
透効果が低下すると共に、泡立を抑制することが困難と
なる。
【0009】一般式(1)のA 1は、炭素数3または4
のアルキレン基である。アルキレン基の炭素数が3未満
であると、泡立ちを抑制する作用が少なくなり、洗浄機
における黒液の濾水性の向上が望めなくなる。アルキレ
ン基の炭素数が4を越えると、浸透性が低下すると共
に、蒸解助剤のパルプへの吸着量が多くなり、パルプ表
面物性が変化する。また、一般式(1)のA 1Oは、炭
素数3〜4のアルキレンオキサイドの付加により形成さ
れるオキシアルキレン基である。上記アルキレンオキサ
イドとしては、プロピレンオキサイド、1,2−または
2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等お
よび2種類以上の炭素数3〜4のアルキレンオキサイド
の併用が挙げられ、好ましくは、プロピレンオキサイド
である。
【0010】一般式(1)のnは、通常、平均が0〜1
5となる0または1以上の整数、好ましくは平均が0〜
10となる0または1以上の整数、特に好ましくは平均
が0〜7となる0または1以上の整数である。nの平均
が15を越えると、浸透効果が低下すると共に、蒸解助
剤のパルプへの吸着量も多くなり、パルプ表面物性が変
化する。
【0011】一般式(1)の[ ]内は、mモルのエチ
レンオキサイド、または、これとnモルの炭素数3〜4
のアルキレンオキサイドの(共)付加により形成される
ポリオキシアルキレン基であり、nの平均が1〜15の
場合の付加形式は、ランダム状および/またはブロック
状、または、これらの混在したものとされる。なお、付
加順序は問わない。ノニオン性界面活性剤(A)の具体
例としては、R 1−OHで示されるアルコールに、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイドを(あ)〜(う)に示す順序で付加したものが挙
げられる。なお、(EO)はエチレンオキサイド残基、
(PO)はプロピレンオキサイド残基、(BO)はブチ
レンオキサイド残基を、それぞれ、示し、( )の横の
添字は付加モル数を示し、//はランダム状に付加して
いることを示し、−はブロック状に付加していることを
示し、< >内は各化合物のmおよびnと、α〜λとの
関係を示している。 (あ)−(EO)α−(BO)β−(EO)γ−(PO)δ− <m={α+γ}、n={β+δ}> (い)−(BO)ε−(EO)ζ//(PO)η− <m=ζ、n={ε+η}> (う)−(EO)θ−(PO)ι−(EO)κ−(PO)λ−(EO)μ− <m={θ+κ+μ}、n={ι+λ}>
【0012】次に、一般式(3)で表されるノニオン性
界面活性剤(B)について説明すると、R 5は直鎖、分
岐または環状の脂肪族1価炭化水素基であり、その炭素
数は、通常、4〜20、好ましくは6〜20、特に好ま
しくは8〜14である。炭素数が4未満であるか、24
を越えると、十分な浸透効果が得られないため、蒸解助
剤として好ましくない。
【0013】R 5の具体例としては、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、
ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、
オクタデシル、ノナデシル基等の直鎖アルキル基;一般
式(2)のアルキル基の具体例に示した分岐アルキル
基;シクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、プロピル
シクロヘキシル、オクチルシクロヘキシル、ノニルシク
ロヘキシル、アダマンチル基等の環状のアルキル基;ア
リル、ブテニル、ヘキセニル、オクテニル、ドデセニ
ル、トリデセニル、ペンタデセニル、オレイル、ガドレ
イル、リノレイル基等の直鎖のアルケニル基若しくはア
ルカジエニル基;2−メチル−2−プロペニル、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジエニル、2−エチル−1−
ヘキセニル、2−エチル−3−ヘキセニル、2,6−ジ
メチル−7−オクテニル、2,5,8−トリメチル−
3,7−ノナジエニル、2,15−ジメチル−9,10
−ヘキサデカジエニル基等の分岐のアルケニル基もしく
はアルカジエニル基;4−メチル−1−シクロペンテニ
ル、6−エチル−1,3−シクロヘキサジエニル、3,
5−ジエチル−1−シクロペンテニル、3−(1−メチ
ルブチル)−1−シクロヘキセニル、1−(2−プロペ
ニル)−シクロヘキセニル基等の環状のアルケニル基が
挙げられる。これらの内、炭素数6〜20の直鎖または
分岐のアルキル基またはアルケニル基が好ましい。
【0014】一般式(3)のpは、通常、4〜20、好
ましくは5〜18、特に好ましくは6〜16の整数であ
る。pが4未満であると、浸透効果が低下する。また、
pが20を越えると、浸透効果が低下すると共に、泡立
ちが多くなる。
【0015】一般式(3)のA 2は、炭素数3または4
のアルキレン基である。アルキレン基の炭素数が3未満
であると、泡立ちを抑制する作用が少なくなり、洗浄機
における黒液の濾水性の向上が望めなくなる。一方、ア
ルキレン基の炭素数が4を越えると、浸透性が低下する
と共に、蒸解助剤のパルプへの吸着量が多くなり、パル
プ表面物性が変化する。A 2Oの具体例としては、一般
式(1)のA 1Oに示したものが挙げられ、好ましく
は、プロピレンオキサイド残基である。
【0016】一般式(3)のqは、通常、0または1〜
15、好ましくは0または1〜10、特に好ましくは0
または1〜7の整数である。qが15を越えたものは、
浸透効果が低下するため、蒸解助剤として好ましくな
い。
【0017】一般式(3)の[ ]は、pモルのエチレ
ンオキサイド、または、これとqモルの炭素数3〜4の
アルキレンオキサイドの(共)付加により形成されるポ
リオキシアルキレン基を示す。[ ]内の付加形式、具
体例は、一般式(1)で説明したものと同様である。な
お、上記の場合における、mおよびnと、α〜λとの関
係式において、mはpに、nはqに置き換えられる。
【0018】また、本発明のノニオン性界面活性剤
(B)は下記の関係式(4)を満たしている。 関係式 Mw/Mn≦−0.183×K -0.930×LnX+1.327×K -0.065(4) 重量平均分子量(Mw)は、Ni個の分子量Miの分子
(i=1,2,・・・)からなる多分散系において、M
w=Σ(Ni×Mi 2)÷Σ(Ni×Mi)で表される。た
だし、Σは合計を表す(以下、同じ)。また、数平均分
子量(Mn)は、Ni個の分子量Miの分子(i=1,
2,・・・)からなる多分散系において、Mn=Σ(N
i×Mi)÷ΣNiで表される。重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは、分子量分布
の程度を表す。Mw/Mnは1以上の数となり、特に、
Mw/Mn=1のときには、単分散(単一分子量の化合
物のみから構成されること)を意味する。MwおよびM
nの測定は、展開溶媒をテトラヒドロフランとしてゲル
パーミエーションクロマトグラフ(GPC)法によって
実施した。
【0019】LnXはXの自然対数、Xは脂肪族アルコ
ール1モル当たりのアルキレンオキサイド(エチレンオ
キサイドを含む)の平均付加モル数、Kは一般式(3)
のR 5の炭素数を、それぞれ、示す。ノニオン性界面活
性剤(B)のMw/Mnが関係式(4)を満たすと、良
好な浸透効果が得られると共に、泡立ちの制御も容易と
なる。Mw/Mnが小さいことは、分子量分布幅が狭
く、浸透効果を示す主成分の割合が増えることを意味す
る。特に、Mw/Mnが下記関係式(a)を満たすもの
が好ましい。 関係式 Mw/Mn≦−0.183×K -0.930×LnX+1.31×K -0.065 (a) なお、LnX、X、Kは関係式(4)と同じものを示
す。
【0020】Mw/Mnが上式(4)を満たすノニオン
性界面活性剤(B)の製造法としては、[1]公知の一
般的触媒(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム
等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸化物あるいはアミン
化合物等の塩基性触媒)にくらべて、分子量分布を狭く
できる触媒を使用し、脂肪族アルコールにアルキレンオ
キサイドを付加する方法、[2]公知の一般的触媒を用
いて、脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを1〜
3モル付加し、未反応アルコールを除去した後に、公知
の一般的触媒を用いて、アルキレンオキサイドを付加す
る方法、[3]上記の[1]の方法でアルキレンオキサ
イドを付加した後、公知の一般的な触媒を用いて、さら
に、アルキレンオキサイドを付加する方法等が挙げられ
る。好ましくは、[1]の製造方法である。分子量分布
を狭くできる触媒としては、焼成した酸化マグネシウム
含有化合物(特開平1−164437号公報)、焼成し
たハイドロタルク石(特開平2−71841号公報)、
過塩素酸塩類(米国特許4,112,231号)、過ハ
ロゲン酸(塩)、硫酸(塩)、硝酸(塩)および二価も
しくは三価の金属アルコラートから選ばれる触媒等が挙
げられる。
【0021】図1〜図3は関係式(4)または(a)等
を満たす範囲を示すもので、図中の斜線領域は関係式
(4)を満たす範囲、網線領域は関係式(a)を満たす
範囲を示している。なお、各図の横軸は関係式(4)ま
たは(a)のX、縦軸はMw/Mnを、それぞれ、表し
ている。また、図1は関係式(4)または(a)のKが
4の場合、図2はKが12の場合、図3はKが24の場
合を、それぞれ、示している。さらに、公知の一般的触
媒(水酸化カリウム)を用いて、エチレンオキサイドを
付加したときの結果を、上記各図の細い曲線で示してい
る。
【0022】本発明のノニオン性界面活性剤(A)また
はノニオン性界面活性剤(B)のHLBは、好ましく
は、6〜18、特に好ましくは、10〜16.5であ
る。HLBが6〜18であると、より高い浸透効果が得
られる。
【0023】ここで、HLBとは、有機性と無機性を示
す数値(小田、寺村著「界面活性剤の合成と其応用」5
01頁、槇書店)を合計することにより計算されるHL
B(Hydrophile−Lipophile Balance)である。
【0024】次に、一般式(5)で表されるアニオン性
界面活性剤(C)及び一般式(6)で表される化合物の
1種または2種以上の化合物からなるアニオン性界面活
性剤(D)について説明すると、R 6は直鎖、分岐また
は環状の脂肪族1価炭化水素基であり、その炭素数は、
通常、4〜24、好ましくは6〜20、特に好ましくは
8〜14である。炭素数が4未満であるか、24を越え
ると、浸透力が低下するため、蒸解助剤として好ましく
ない。R 6の具体例としては、一般式(3)のR 5の具体
例と同様のものが挙げられ、好ましくは、炭素数6〜2
0の直鎖または分岐のアルキル基またはアルケニル基で
ある。
【0025】一般式(6)のA 3は炭素数2〜4のアル
キレン基を表す。炭素数が2未満では、浸透性の向上が
望めず、また、炭素数が4を越えると、蒸解助剤のパル
プへの吸着量が増加するため、パルプ表面物性が変化す
る。A 3の具体例としては、エチレン基、プロピレン
基、1,2−または2,3−ブチレン基、テトラメチレ
ン基等が挙げられ、好ましくはプロピレン基である。
【0026】一般式(6)のrは、通常、平均が0〜1
5となる0または1以上の整数、好ましくは平均が0〜
10となる0または1以上の整数、特に好ましくは平均
が0〜7となる0または1以上の整数である。rの平均
が15を越えると、浸透効果が低下するため、蒸解助剤
として好ましくない。
【0027】アニオン性界面活性剤(D)としては、一
般式(6)のkが1のモノホスフェート、kが2のジホ
スフェートおよびこれらの混合物が使用できる。好まし
くはモノホスフェートおよびこれを主体とする(55重
量%以上含有する)混合物である。モノ−および/また
はジ−ホスフェートの他に、kが3のトリホスフェート
が少割合(5重量%以下)副生していてもよい。さら
に、モノ−、ジ−および/またはトリ−ホスフェートが
2分子以上縮合してできる縮合物を副生していてもよ
い。
【0028】一般式(5)のM 1および一般式(6)の
2は一価の陽イオンを表す。M 1およびM 2が二価以上
の陽イオンであると、不溶化しやすくなり、浸透力が低
下して、パルプ収率の向上が望めない。また、蒸解助剤
のパルプへの吸着が起こりやすくなり、パルプの表面物
性を変化させる。上記陽イオンとしては、例えば、水素
イオン、ナトリウム、カリウムおよびリチウム等のアル
カリ金属イオン;アンモニウムイオン、有機アンモニウ
ムイオンが挙げられる。この内、有機アンモニウムイオ
ンとしては、炭素数4〜26の第4級アンモニウムイオ
ン、例えば、テトラメチルアンモニウムイオン、ヘキシ
ルトリメチルアンモニウムイオン、オクチルトリメチル
アンモニウムイオン、2−エチルヘキシルトリメチルア
ンモニウムイオン、ジデシルジメチルアンモニウムイオ
ン、トリオクチルメチルアンモニウムイオン、ジラウリ
ルジメチルアンモニウムイオン等;炭素数1〜25の1
級、2級または3級アルキルアミンに水素イオンが結合
して得られる陽イオン、例えば、メチルアミン(モノ、
ジまたはトリアミン。以下同じ)、エチルアミン、プロ
ピルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、ラウ
リルジメチルアミンおよびシクロヘキシルアミン、トリ
オクチルアミン、ジラウリルモノメチルアミン等のアミ
ンに水素イオンが結合した陽イオン;炭素数2〜24の
アルカノールアミンに水素イオンが結合して得られる陽
イオン、例えば、エタノールアミン(モノ、ジまたはト
リアミン。以下同じ)、プロパノールアミン、ブタノー
ルアミンおよびオクタノールアミン等のアルカノールア
ミンに水素イオンが結合して得られる陽イオンが挙げら
れる。これらの内、特に好ましいものは、アルカリ金属
では、ナトリウム、有機アンモニウムイオンでは、2−
エチルヘキシルトリメチルアンモニウムイオン、オクチ
ルトリメチルアンモニウムイオン、トリエタノールアミ
ンの陽イオンである。一般式(6)において、k=1の
場合、M 2は同種または異種の陽イオンを示す。
【0029】次に、一般式(7)により表される化合物
の1種または2種以上の化合物からなるアニオン性界面
活性剤(E)について説明すると、R 7は直鎖または分
岐のアルキル基、アルケニル基またはモノもしくはジヒ
ドロキシアルキル基であり、その炭素数は、通常、4〜
24、好ましくは6〜20、特に好ましくは8〜14で
ある。炭素数が4未満であるか、24を越えると、十分
な浸透効果が得られず、蒸解助剤として好ましくない。
7としては、モノヒドロキシヘキシル基、モノヒドロ
キシオクチル基、モノヒドロキシデシル基、モノヒドロ
キシドデシル基、ジヒドロキシドデシル基等の炭素鎖の
末端または中間にヒドロキシル基の結合した、モノもし
くはジヒドロキシアルキル基の他、一般式(3)のR 5
の具体例に示したアルキル基およびアルケニル基が挙げ
られる。
【0030】一般式(7)のA 4は炭素数2〜4のアル
キレン基を表す。炭素数が2未満では、浸透性の向上が
望めず、また、炭素数が4を越えると、蒸解助剤のパル
プへの吸着量が増加するため、パルプ表面物性が変化す
る。A 4の具体例としては、エチレン基、プロピレン
基、1,2−または2,3−ブチレン基、テトラメチレ
ン基等が挙げられる。これらの内、好ましいのはプロピ
レン基である。
【0031】一般式(7)のsは、通常、平均が0〜1
5となる0または1以上の整数、好ましくは平均が0〜
10となる0または1以上の整数、特に好ましくは平均
が0〜7となる0または1以上の整数である。sの平均
が15を越えると、浸透効果が低下するため、蒸解助剤
として好ましくない。
【0032】一般式(7)のR 8はアルキレン基で、そ
の炭素数は、通常、1〜6、好ましくは1〜4、特に好
ましくは1または2である。炭素数が1未満であると、
化学的に不安定であり、炭素数が6を超えると、製造が
容易でなくなる。尚、R 8が存在しないと、アニオン性
界面活性剤(E)は不安定である。
【0033】一般式(7)のM 3は一価の陽イオンを表
す。陽イオンとしては、一般式(5)のM 1と同様のも
のが挙げられ、これらの内、特に好ましいものは、アル
カリ金属イオンでは、ナトリウムイオン、有機アンモニ
ウムイオンでは、2−エチルヘキシルトリメチルアンモ
ニウムイオン、オクチルトリメチルアンモニウムイオ
ン、トリエタノールアミンの陽イオンである。
【0034】本発明の蒸解助剤は下記組成物を含有する
ことが好ましい。該組成物は、イ.ノニオン性界面活性
剤(A)または/およびノニオン性界面活性剤(B)
と、ロ.アニオン性界面活性剤(C)〜(E)から選ば
れる1種以上のアニオン性界面活性剤を配合(併用)し
たものである。界面活性剤(A)〜(E)は、それぞ
れ、単独で用いても、良好な効果が得られるが、これら
を併用(配合)することによって、単独使用時よりも泡
立ちの増加をほとんど伴わず、高温下でも大きな浸透効
果を発揮できる。
【0035】ノニオン性界面活性剤(A)または/およ
びノニオン性界面活性剤(B)と、アニオン性界面活性
剤(C)〜(E)から選ばれる1種以上のアニオン性界
面活性剤の重量比率は、通常、100/0.1〜100
/30、好ましくは100/0.3〜100/20、特
に好ましくは100/0.5〜100/10である。重
量比率が100/0.1〜100/30の範囲で、特に
浸透効果が高くなる。
【0036】本発明に係わる蒸解助剤を適用するリグノ
セルロース物質としては、木材(針葉樹、広葉樹)また
は非木材(草本類)およびこれら由来のパルプが挙げら
れる。非木材の具体例としては、ケナフ、バガスまたは
バンブーフ等がある。
【0037】本発明におけるアルカリ蒸解方法として
は、クラフト法、ソーダ法、炭酸ソーダ法、ポリサルフ
ァイド法等による蒸解方法が挙げられる。また、蒸解設
備は連続式またはバッチ式のいずれでもよい。さらに、
蒸解システムとして、従来の連続蒸解式以外に、修正ク
ラフト蒸解(MCC)、アイソサーマル蒸解(ITC)
またはローソリッド(Lo−solid)蒸解の方式に
も適用できる。
【0038】本発明における亜硫酸塩蒸解方法として
は、アルカリ性亜硫酸塩法、中性亜硫酸塩法、重亜硫酸
塩法等による蒸解方法が挙げられる。
【0039】界面活性剤(A)〜(E)の添加量は、絶
乾相当のリグノセルロース物質に対して、通常、0.0
01〜2重量%、好ましくは0.0015〜1.0重量
%、特に好ましくは0.002〜0.5重量%である。
添加量が0.001〜2重量%であると、経済的であり
ながら、パルプ収率、蒸解速度を向上できる。
【0040】リグノセルロース物質を、蒸解助剤の存在
下で、アルカリ蒸解または亜硫酸塩蒸解して、パルプを
製造する方法において、蒸解助剤として、本発明の蒸解
助剤を単独で使用してもよいし、キノン系蒸解助剤およ
び/またはポリサルファイドと、本発明の蒸解助剤を併
用してもよい。キノン系蒸解助剤および/またはポリサ
ルファイドと、本発明の蒸解助剤を併用した場合の方
が、蒸解後のカッパー価、蒸解収率およびパルプ強度に
おいて、より優れた効果が得られる。キノン系蒸解助剤
および/またはポリサルファイドを、本発明の蒸解助剤
と併用する場合、キノン系蒸解助剤、ポリサルファイ
ド、アルカリ性蒸解液(白液)および亜硫酸塩を各々単
独で添加してもよいし、これらの任意の2つ以上の組み
合わせを同時に添加してもよい。
【0041】キノン系蒸解助剤としては、ジヒドロキシ
アントラセン、アントラキノン、メチルアントラキノ
ン、エチルアントラキノン、ジヒドロアントラキノン、
テトラヒドロアントラキノン、ナフトキノン、メチルナ
フトキノン、フェナントレン等があり、特に好ましくは
ジヒドロキシアントラセン、アントラキノン、メチルア
ントラキノン、エチルアントラキノン、ジヒドロアント
ラキノン、テトラヒドロアントラキノンが挙げられる。
キノン系蒸解助剤の添加量は、絶乾相当のリグノセルロ
ース物質に対して、通常、0.005〜3重量%、好ま
しくは0.01〜1重量%である。添加量が0.005
〜3重量%であると、経済的でありながら、蒸解収率、
パルプ強度を向上でき、カッパー価を低下できる。
【0042】ポリサルファイドとしては、リグノセルロ
ース物質の蒸解液を酸化して得られるもの、苛性ソーダ
に単体イオウを添加したもの等が挙げられる。ポリサル
ファイドの添加量は、単体イオウ換算で、絶乾相当のリ
グノセルロース物質に対して、通常、0.1〜2重量
%、好ましくは0.5〜1.5重量%である。添加量が
0.1〜2重量%であると、経済的でありながら、蒸解
収率、パルプ強度を向上でき、カッパー価を低下でき
る。
【0043】キノン系蒸解助剤および/またはポリサル
ファイドと、界面活性剤(A)〜(E)を併用する場合
の重量(配合)比率は、通常、1/400〜5000/
1、好ましくは1/100〜1667/1、特に好まし
くは1/50〜1250/1である。重量比率が1/4
00〜5000/1であると、蒸解収率、パルプ強度を
向上でき、カッパー価を低下できる。
【0044】界面活性剤(A)〜(E)のいずれかを、
蒸解前に、あらかじめ、リグノセルロース物質に添加し
て、使用するパルプの製造方法において、本発明の蒸解
助剤を添加する場合には、蒸解助剤そのものをリグノセ
ルロース物質に添加する方法、もしくは蒸解助剤の水溶
液をリグノセルロース物質に添加する方法のいずれを用
いてもよい。上記の内、本発明の蒸解助剤を、1〜50
重量%水溶液として添加することが、リグノセルロース
物質の水分増加を来すことなく、リグノセルロース物質
の隅々までまんべんなく蒸解助剤を添加させることがで
きるので、特に好ましい。また、本発明の蒸解助剤のリ
グノセルロース物質への添加方法は、リグノセルロース
物質に蒸解助剤を噴霧する方法または塗布する方法、お
よび蒸解助剤にリグノセルロース物質を浸漬する方法等
があるが、設備的な簡便さの観点から、リグノセルロー
ス物質に噴霧する方法が好ましい。本発明の蒸解助剤の
リグノセルロース物質への添加の時期は、蒸解する直前
までのいずれのタイミングであってもよいが、蒸解工程
までの間に、水等によって、添加した蒸解助剤が洗い流
される可能性のある場合は、それを回避する処置を講じ
るのが好ましい。回避策の一例として、蒸解助剤を添加
したリグノセルロース物質を屋内やストックタンクに貯
蔵する方法等が挙げられる。
【0045】界面活性剤(A)〜(E)をリグノセルロ
ース物質に添加する際(添加後、添加中および/または
添加前(尚、これは、添加後、添加中、添加前の何れ
か、または、上記3つの時期の任意の2つ以上の時期を
意味している。以下、同様。))には、リグノセルロー
ス物質を加熱するのが好ましい。加熱によって、アルカ
リ性蒸解液(白液)、亜硫酸塩、キノン系蒸解助剤、ポ
リサルファイド等をリグノセルロース物質の内部まで浸
透させることができる。リグノセルロース物質の加熱の
時期は蒸解前で、界面活性剤(A)〜(E)の添加前、
添加中および/または添加後のいずれであってもよい
が、添加した界面活性剤(A)〜(E)と加熱したリグ
ノセルロース物質との接触時間が、0.5分以上確保で
きることが好ましい。加熱手段としては、スチームをリ
グノセルロース物質に直接接触させて加熱する方法、赤
外線加熱機によってリグノセルロース物質を加熱する方
法、または、リグノセルロース物質を入れた容器を外部
から熱媒にて加熱する方法等がある。上記1番目の方法
で、リグノセルロース物質をスチーミングベッセルに投
入し、スチームを直接接触させて、加熱する方法が一般
的である。加熱温度としては、好ましくは50〜180
℃、特に好ましくは80〜160℃である。180℃を
超えない方が、リグノセルロース物質の蒸解後の強度を
低下させにくいという点で好ましい。加熱時間は、通
常、0.5分〜30分であり、好ましくは1分〜10分
である。
【0046】本発明の蒸解助剤をリグノセルロース物質
に添加する際に、リグノセルロース物質を加熱した後、
キノン系蒸解助剤および/またはポリサルファイドを添
加するのがより好ましい。本発明の蒸解助剤をリグノセ
ルロース物質に添加して、50〜180℃に加熱した
後、キノン系蒸解助剤および/またはポリサルファイド
を添加することが特に好ましい。
【0047】界面活性剤(A)〜(E)は、公知の方法
で、下記のようにして、製造できる。例えば、ノニオン
性界面活性剤(A)の場合には、脂肪族アルコールに、
公知の触媒下で、アルキレンオキサイドを80〜200
℃で付加反応させることにより、製造できる。また、ノ
ニオン性界面活性剤(B)の場合には、上記のように、
[1]分子量分布を狭くできる触媒を使用して、脂肪族
アルコールにアルキレンオキサイドを付加する方法、
[2]公知の一般的触媒を用いて、脂肪族アルコールに
アルキレンオキサイドを1〜3モル付加し、未反応アル
コールを除去した後に、公知の一般的触媒を用いて、ア
ルキレンオキサイドを付加する方法等により製造でき
る。さらに、アニオン性界面活性剤(C)の場合には、
パラフィンにSO2を反応させて製造する方法(具体的
には、オキシスルホネーション法やオキシクロリネーシ
ョン法)によって、スルホン酸化合物を製造した後、こ
れを、アルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等)、アンモニアおよび有機アミンから選ば
れる1種以上の化合物で所定量中和することにより、得
ることができる。また、M 1が第4級アンモニウムイオ
ンであるアニオン性界面活性剤(C)の場合には、上記
の中和後に、トリエチルメチルアンモニウムメチルカー
ボネートのメタノール溶液等の第4級アンモニウム炭酸
塩メタノール溶液で、さらに、塩交換し、次に、メタノ
ールを留去する事により、得ることができる。また、ア
ニオン性界面活性剤(D)の場合には、脂肪族アルコー
ルにリン酸化合物(無水リン酸、ポリリン酸、オキシ塩
化リン等)を反応させて、リン酸エステル化合物を製造
した後、これを、アニオン性界面活性剤(C)の場合と
同様の化合物で所定量中和(塩交換)することにより、
得ることができる。さらに、アニオン性界面活性剤
(E)の場合には、ノニオン性界面活性剤(A)、ノニ
オン性界面活性剤(B)またはこれらの前駆体(脂肪族
アルコールもしくはそのアルキレンオキサイド低モル付
加物等)にモノクロルアルキルカルボン酸(モノクロル
酢酸等)を反応させて、カルボン酸化合物を製造した
後、これを、アニオン性界面活性剤(C)の場合と同様
の化合物で所定量中和(塩交換)することにより、得る
ことができる。また、R 7がモノもしくはジヒドロキシ
アルキル基である場合のアニオン性界面活性剤(E)
は、アルケニルモノオールのアルキレンオキサイド付加
物にモノクロルアルキルカルボン酸(モノクロル酢酸
等)を反応させて、カルボン酸化合物を製造し、次い
で、ジボランを反応させて、ヒドロキシホウ素化させた
後、アルカリ下(NaOH等)で過酸化水素水を反応さ
せることにより、得ることができる。
【0048】各界面活性剤(A)〜(E)の単独、また
は、これらを併用(配合)したものの具体例を以下に示
す。ただし、下記の式中において、(EO)はエチレン
オキサイド残基、(PO)はプロピレンオキサイド残
基、(BO)は1,2−ブチレンオキサイド残基、(T
HF)はテトラヒドロフラン残基を、それぞれ、示し、
( )の右横の添字は平均付加モル数(いくつかの単一
分子の混合物のモル平均から計算できる数値)を示し、
//はランダム状に付加していることを示し、−はブロ
ック状に付加していることを示す(以下、同じ)。ま
た、{ }内の(Mw/Mn)は実測値から算出した
値、(Mw/Mn)cal.は関係式(4)の右辺の値、H
LBは有機性と無機性を示す数値から計算した値を、そ
れぞれ、示す。 [界面活性剤(A)の具体例] A1:イソデシル−O−(PO)1−(EO)10−H {(Mw/Mn)=1.213、 (Mw/Mn)cal.=1.091、HLB;14.5} A2:イソドデシル−O−[(EO)10//(PO)1//(BO)0.5]−H A3:イソオクタデシル−O−(EO)4−(BO)1−(EO)5−H A4:2−エチルヘキシル−O−(PO)1−(EO)8−(PO)1−H A5:イソブチル−O−(PO)1−[(EO)12//(PO)1]−H A6:イソデシル−O−[(EO)18 //(PO)3]−(PO)7−H A7:イソブチル−O−(EO)7−(PO)1−H A8:イソテトラエイコシル−O−(EO)16//(PO)5−H A9:イソエイコシル−O−(EO)16//(BO)0.1−H A10:2−エチルヘキシル−O−[(EO)10//(PO)1]−H {(Mw/Mn)=1.201、 (Mw/Mn)cal.=1.096、HLB;14.5} A12:イソデシル−O−(EO)10−H A13:2−エチルヘキシル−O−(EO)12−H A14:2,4−ジメチルヘプチル−O−[(EO)9//(PO)2]−H A15:イソオクタデシル−(EO)20−(THF)1−H A16:イソテトラデシル−O−(EO)20−(PO)15−H A17:イソヘキシル−O−[(EO)4//(PO)0.1]−H A18:イソエイコシル−O−(EO)20−(PO)10−H
【0049】 [界面活性剤(B)の具体例] B1:n−オクチル−O−[(EO)10//(PO)1]−H {(Mw/Mn)=1.056、 (Mw/Mn)cal.=1.096、HLB;14.3} B2:2−エチルヘキシル−O−[(EO)10//(PO)1]−H {(Mw/Mn)=1.053、 (Mw/Mn)cal.=1.096、HLB;14.5} B3:n−オクチル−O−[(EO)10//(PO)2]−H {(Mw/Mn)=1.043、 (Mw/Mn)cal.=1.093} B4:n−トリデセニル−O−(EO)15−(PO)7−H {(Mw/Mn)=1.037、 (Mw/Mn)cal.=1.071} B5:イソデシル−O−(PO)3−(EO)18−(PO)4−H {(Mw/Mn)=1.039、 (Mw/Mn)cal.=1.073} B6:n−オクタデセニル−O−(EO)15−H {(Mw/Mn)=1.041、 (Mw/Mn)cal.=1.066、HLB;12.8} B7:エチルシクロヘキシル−O−(EO)12−H {(Mw/Mn)=1.039、 (Mw/Mn)cal.=1.093、HLB;15.9} B8:n−ヘキシル−O−(EO)8−H {(Mw/Mn)=1.041、 (Mw/Mn)cal.=1.109} B9:エチルシクロヘキシル−O−(EO)16−H {(Mw/Mn)=1.036、 (Mw/Mn)cal.=1.086} B10:2−エチルヘキシル−(EO)10−H {(Mw/Mn)=1.038、 (Mw/Mn)cal.=1.098} (Mw/Mn=1.038) ◎B1〜B10の製造方法 脂肪族アルコール1モルに対して、過塩素酸アルミニウ
ム・9水塩を0.0003モル添加し、単独もしくはブ
ロック付加物の場合は、(EO)または(PO)を2.
5モル、ランダム付加物の場合は、各化学式中に示した
(EO)と(PO)のモル比で混合したものを合計2.
5モル、100℃にて付加反応を実施し、中間体を得
た。さらに、この中間体に、最終生成物の0.07重量
%に相当する水酸化ナトリウムを添加し、110℃に
て、(EO)もしくは(PO)を単独、ブロックまたは
ランダムにて追加付加した。
【0050】[界面活性剤(C)の具体例] C1:テトラデシル−SO3Na C2:n−デセニル−SO3H・N(C25OH)3 C3:テトラデシル−SO3Na C4:イソヘキシル−SO3H・N(C25OH)3 C5:エイコシル−SO3H・NH21225
【0051】[界面活性剤(D)の具体例] D1:n−オクチル−O−PO3H・N(CH338
17 D2:オクチル−O−PO3H・N(CH33817 D3:イソドデシル−O−PO3(Na)2
【0052】[界面活性剤(E)の具体例] E1:ドデシル−O−(EO)3−CH2COONa E2:ヘキシル−O−C36COOK E3:2−ヒドロキシドデシル−O−CH2COONa E4:2−エチルヘキシル−O−CH2COO・N(C
H)3817 E5:n−ドデシル−O−(EO)3−CH2COONa
【0053】[界面活性剤(A)〜(E)を併用(配
合)したものの具体例] AC1:A1とC1を100/1の重量比で併用したも
の。 BE2:B1とE3を100/20の重量比で併用した
もの。 AE3:A1とE3を100/10の重量比で併用した
もの。 AD4:A1とD1を100/0.1の重量比で併用し
たもの。 AC5:A10とC1を100/0.3の重量比で併用
したもの。 BC6:B2とC1を100/0.5の重量比で併用し
たもの。
【0054】以下、実施例および比較例により、本発明
をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。なお、上記化合物A1、B2、B6、B7、C
1、C2、D1、F1、F2およびF3を実施例に使用
し、以下に示すX1〜X7を比較例に使用した。 X1:n−オクチル−O−[(EO)10//(PO)1]−H {(Mw/Mn)=1.204、 (Mw/Mn)cal.=1.096、HLB;14.3} 未反応アルコール0.9重量% X2:2,4,6−トリエチル−エイコシル−O−(EO)20−H {(Mw/Mn)=1.024、 (Mw/Mn)cal.=1.047、HLB;12.4} 未反応アルコール0.3重量% X3:イソプロピル−O−(PO)1−(EO)6−(PO)1−H {(Mw/Mn)=1.047、 (Mw/Mn)cal.=1.099、HLB;15.1} 未反応アルコール0.6重量% X4:イソオクタデシル−O−[(EO)22//(PO)16]−H {(Mw/Mn)=1.022、 (Mw/Mn)cal.=1.054、HLB;10.2} 未反応アルコール0.3重量% X5:n−プロピル−SO3Na X6:X1とX5を100/10の比率で併用したもの。 X7:オクチルフェニル−O−(EO)10−H ◎X1の製造方法 最終生成物重量の0.07重量%に相当する水酸化ナト
リウムを、オクチルアルコールに添加し、(EO)と
(PO)を10/1のモル比で混合したものを、110
℃にて付加した。 ◎X2、X4の製造方法 脂肪族アルコール1モルに対して、過塩素酸アルミニウ
ム・9水塩を0.0003モル添加し、X2の場合は、
(EO)を2.5モル、X3の場合は、(PO)を1モ
ルと(EO)を1.5モルをこの順序で、X4の場合
は、(EO)と(PO)を22/16のモル比で混合し
たものを合計2.5モル、それぞれ、100℃にて付加
反応を実施し、中間体を得た。さらに、この中間体に、
最終生成物の0.07重量%に相当する水酸化ナトリウ
ムを添加し、110℃にて(EO)もしくは(PO)を
単独、ブロックまたはランダムにて追加付加した。
【0055】以下の実施例1〜71および比較例1〜6
2で実施した蒸解後(試験用)パルプの調整法、蒸解後
カッパー価、蒸解収率、比引裂強度、裂断長、比破裂強
度、泡立ち(泡高)の測定方法、蒸解蒸気量およびスケ
ール付着量の測定法を下記に示す。 <蒸解後(試験用)パルプの調整法>蒸解が終了したパ
ルプを布袋に入れて、水道水で充分に洗浄した後、フラ
ットスクリーン(熊谷理機工業製)により未蒸解繊維を
除去し、次に、ヌッチェにより吸引ろ過して、シート状
にしたものを蒸解後パルプとした。さらに、「JISP
8210」記載のPFIミルにより、「JIS P
8121」記載のカナダ標準濾水度で、450mLに調
製した後、「JIS P 8209」記載の方法で、手
抄シート(これを紙質試験用パルプとした)を作成し、
紙質試験に供した。
【0056】<蒸解後カッパー価の測定法>蒸解後パル
プのカッパー価を、「JIS P 8211」記載の方
法により、測定した。
【0057】<蒸解収率の測定法>蒸解前の絶乾重量と
蒸解後パルプの絶乾重量を測定し、後者を前者で除した
数を重量%で表記して、蒸解収率とした。
【0058】<比引裂強度の測定法>紙質試験用パルプ
を使用し、「JIS P 8116」記載の方法で、比
引裂強度を測定した。
【0059】<裂断長の測定法>紙質試験用パルプを使
用し、「JIS P 8113」記載の方法で、裂断長
を測定した。
【0060】<比破裂強度の測定法>紙質試験用パルプ
を使用し、「JIS P 8112」記載の方法で、比
破裂強度を測定した。
【0061】<泡立ち(泡高)の測定方法>蒸解黒液か
らパルプを除去した黒液10mLを、100mLの共栓
付きメスシリンダーに入れて、栓をし、80℃に温調し
た後、鉛直方向に30cmの振幅で、1秒間に2往復の
速さで20回振とうし、振とう前の黒液上面から振とう
後の泡上面までの高さを、泡立ち(泡高)として、測定
した。
【0062】<蒸解蒸気量の測定法>蒸解用オートクレ
ーブの加熱用熱媒として使用した蒸気量を、積算式流量
計で測定した。
【0063】<スケール付着量の測定法>蒸解を終了し
たオートクレーブの内部を5回水洗し、循風乾燥機によ
り、105℃で2時間乾燥した。その後、オートクレー
ブ内に5%塩酸195mLを入れて、24時間浸漬し、
その塩酸を300mLナスフラスコに移し、ロータリー
エバポレーターにより、700mmHgで且つ95℃の
状態で、10mLまで濃縮させた後、重量既知の磁製る
つぼに移して、ガスバーナー加熱により、蒸発乾固させ
た。乾固後の重量を測定し、空のるつぼの重量を差し引
いて、スケールの付着量とした。
【0064】<実施例1〜17、比較例1〜12>広葉
樹チップ30gを200mLオートクレーブに詰め、こ
れに、試薬NaOHおよびNa2Sから調製した活性ア
ルカリ15%で且つ硫化度30%のクラフト蒸解液を液
比4で加えた後、本発明の蒸解助剤(A1,B2,B
6,B7,C1,C2,D1,AC1,BE2およびA
E3)、比較の蒸解助剤(X1〜7)または/および
1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセ
ンを、下記の表1に示した添加量で添加して、160℃
で2時間蒸解を行った。評価結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】<実施例18〜34、比較例13〜24>
針葉樹チップ30gを200mLオートクレーブに詰
め、これに、絶乾チップあたりNaOH19%に相当す
るソーダ蒸解液を液比5で加えた後、本発明の蒸解助剤
(A1,B2,B6,B7,C1,C2,D1,AC
1,BE2およびAE3)、比較の蒸解助剤(X1〜
7)または/および9,10−ジヒドロキシアントラセ
ンを、下記の表2に示す添加量で添加して、165℃で
2時間蒸解を行った。評価結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】<実施例35〜51、比較例25〜36>
亜麻20gを200mLのオートクレーブに詰め、これ
に、Na2SO317%とNaOH3.5%を含む蒸解液
を加えた後、本発明の蒸解助剤(A1,B2,B6,B
7,C1,C2,D1,AC1,BE2およびAE
3)、比較の蒸解助剤(X1〜7)または/および9,
10−アントキノンを、下記の表3に示す添加量で添加
して、170℃で4.5時間蒸解を行った。評価結果を
表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】<実施例52〜59、比較例37〜44>
針葉樹チップ30gを200mLオートクレーブに詰
め、これに、試薬NaOHおよびNa2Sから調製した
活性アルカリ15%で且つ硫化度30%のクラフト蒸解
液を液比5で加えた後、本発明の蒸解助剤(A1,AC
1)、比較の蒸解助剤(X1)、1,4−ジヒドロ−
9,10−ジヒドロキシアントラセンまたは/および粉
末イオウを苛性ソーダ溶液に溶解して調製したポリサル
ファイドを、下記の表4に示す添加量で添加して、16
0℃で2時間蒸解を行った。評価結果を表4に示す。
【0071】
【表4】
【0072】<実施例60〜67、比較例45〜58>
広葉樹チップ30gを200mLオートクレーブに詰
め、これに、試薬NaOHおよびNa2Sから調製した
クラフト蒸解液を液比4で加えた後、本発明の蒸解助剤
(A1)、比較の蒸解助剤(X1)、1,4−ジヒドロ
−9,10−ジヒドロキシアントラセンまたは/および
粉末イオウを苛性ソーダ溶液に溶解して調製したポリサ
ルファイドを、下記の表5に示す添加量で添加して、1
60℃で2時間蒸解を行った。評価結果を表5に示す。
ただし、本実施例及び比較例(比較例52を除く。)に
おいては、それらのカッパー価が、比較例52のカッパ
ー価22.3(蒸解条件;蒸解助剤無添加、活性アルカ
リ:15%、硫化度:30%、蒸解温度:160℃、蒸
解時間:2時間で蒸解したときの蒸解後のカッパー価)
と同じになるように、試験の蒸解条件(活性アルカリ、
硫化度、蒸解温度、蒸解時間)を調整した。これらの蒸
解条件を表5に示す。
【0073】
【表5】
【0074】<実施例68〜71、比較例59〜62> 本発明の蒸解助剤(A1)または比較の蒸解助剤(X
1)を添加後、加熱(スチーミング)した場合:針葉樹
チップ30gを200mLオートクレーブに詰め、これ
に、試薬NaOHおよびNa2Sから調整した活性アル
カリ15%で且つ硫化度30%のクラフト蒸解液を液比
5で加え、本発明の蒸解助剤(A1)または比較の蒸解
助剤(X1)を添加した後、100℃で5分間スチーミ
ングを実施した。この後、1,4−ジヒドロ−9,10
−ジヒドロキシアントラセンまたは/および粉末イオウ
を苛性ソーダ溶液に溶解して調製したポリサルファイド
を、下記表6に示す添加量で添加して、160℃で2時
間蒸解を行った。評価結果を表6に示す。表4の結果と
比較すると、本発明の蒸解助剤は添加後に加熱する方
が、さらに効果が大となることが判る。
【0075】
【表6】
【0076】
【発明の効果】本発明の蒸解助剤は、リグノセルロース
物質のアルカリ蒸解または亜硫酸塩蒸解に使用すること
により、以下のような効果を有する。 (1)蒸解速度、パルプ収率およびパルプ強度を向上で
きる。 (2)キノン系蒸解助剤による蒸解促進効果をさらに高
めることができる。 (3)操業効率やメンテナンスに悪影響を及ぼす蒸解装
置内のスケールの付着を抑制できる。 以上のような効果を有することから、本発明の蒸解助剤
は、パルプ製造において重要な原木原単位やエネルギー
原単位を低下させることができて、良質な製品を経済的
に生産でき、極めて実用的に使用できる。さらに、本発
明の蒸解助剤の使用により、泡立ちを抑制するための装
置や消泡剤の添加等を不要とでき、上記従来の課題を極
めて有効かつ経済的に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Kが4の場合の関係式(4)または(a)等を
満たす範囲を示すグラフである。
【図2】Kが12の場合の関係式(4)または(a)等
を満たす範囲を示すグラフである。
【図3】Kが24の場合の関係式(4)または(a)等
を満たす範囲を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 広景 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 Fターム(参考) 4L055 AA01 AB14 AB16 AB20 BA19 BA21 FA02 FA03 FA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示される化合物の1
    種または2種以上の化合物からなるノニオン性界面活性
    剤(A)を含有することを特徴とするリグノセルロース
    物質の蒸解助剤。 一般式 R 1−O−[(C24O)m/(A 1O)n]−H (1) ただし、R 1は下記一般式(2)で示される炭素数4〜
    24の分岐アルキル基;mは平均が4〜20となる1以
    上の整数;A 1は炭素数3または4のアルキレン基;n
    は平均が0〜15となる0または1以上の整数を示す。
    nの平均が1〜15の場合、[ ]内の結合形式はラン
    ダム状および/またはブロック状である。 【化1】 ただし、R 2,R 3は炭素数1〜17の直鎖または分岐の
    アルキル基;R 4は炭素数1〜17のアルキレン基を示
    す。
  2. 【請求項2】 脂肪族アルコールにアルキレンオキサイ
    ドを付加して得られるノニオン性界面活性剤(B)を含
    有し、 ノニオン性界面活性剤(B)が、下記一般式(3)で表
    される化合物の1種または2種以上の混合物からなると
    共に、 ノニオン性界面活性剤(B)の重量平均分子量(Mw)
    と数平均分子量(Mn)の比が下記関係式(4)を満た
    すことを特徴とするリグノセルロース物質の蒸解助剤。 一般式 R 5−O−[(C24O)p/(A 2O)q]−H (3) ただし、R 5は炭素数4〜24の直鎖、分岐または環状
    の脂肪族1価炭化水素基;pは4〜20の付加モル数;
    2は炭素数3または4のアルキレン基;qは0または
    1〜15の付加モル数を示す。qが1〜15の場合、
    [ ]内の結合形式はランダム状および/またはブロッ
    ク状である。 関係式 Mw/Mn≦−0.183×K -0.930×LnX+1.327×K -0.065(4) ただし、LnXはXの自然対数;Xは脂肪族アルコール
    1モル当たりのアルキレンオキサイドの平均付加モル
    数;Kは一般式(3)のR 5の炭素数を示す。
  3. 【請求項3】 ノニオン性界面活性剤(A)またはノニ
    オン性界面活性剤(B)のHLBが6〜18であること
    を特徴とする請求項1または2記載のリグノセルロース
    物質の蒸解助剤。
  4. 【請求項4】 下記一般式(5)で表されるアニオン性
    界面活性剤(C)または/および下記一般式(6)で表
    される化合物の1種または2種以上の化合物からなるア
    ニオン性界面活性剤(D)を含有することを特徴とする
    リグノセルロース物質の蒸解助剤。 一般式 R 6−SO3 1 (5) 【化2】 ただし、R 6は炭素数4〜24の直鎖、分岐または環状
    の脂肪族1価炭化水素基;A 3は炭素数3または4のア
    ルキレン基;rは平均が0〜15となる0または1以上
    の整数;kは1または2の整数;M 1,M 2は一価の陽イ
    オンを示す。
  5. 【請求項5】 イ.ノニオン性界面活性剤(A)または
    /およびノニオン性界面活性剤(B)と、 ロ.アニオン性界面活性剤(C)、アニオン性界面活性
    剤(D)およびアニオン性界面活性剤(E)の内から選
    ばれる1種以上のアニオン性界面活性剤を100/0.
    1〜100/30の重量比率で併用した組成物を含有す
    ることを特徴とするリグノセルロース物質の蒸解助剤。
    ただし、ノニオン性界面活性剤(A)は下記一般式
    (1)で表される化合物の1種または2種以上の化合物
    からなる。ノニオン性界面活性剤(B)は、脂肪族アル
    コールにアルキレンオキサイドを付加して得られるもの
    であって、下記一般式(3)で表される化合物の1種ま
    たは2種以上の混合物からなると共に、重量平均分子量
    (Mw)と数平均分子量(Mn)の比が下記関係式
    (4)を満たすものである。アニオン性界面活性剤
    (C)は下記一般式(5)で表され、アニオン性界面活
    性剤(D)は下記一般式(6)で表される化合物の1種
    または2種以上の化合物であり、アニオン性界面活性剤
    (E)は下記一般式(7)で表される化合物の1種また
    は2種以上の化合物である。 一般式 R 1−O−[(C24O)m/(A 1O)n]−H (1) 一般式 R 5−O−[(C24O)p/(A 2O)q]−H (3) 一般式 R 6−SO3 1 (5) 【化3】 一般式 R 7−O−(A 4O)s−R 8COOM 3 (7) ただし、R 1は下記一般式(2)で示される炭素数4〜
    24の分岐アルキル基;R 5,R 6は炭素数4〜24の直
    鎖、分岐または環状の脂肪族1価炭化水素基;R 7は炭
    素数4〜24の直鎖または分岐のアルキル基、アルケニ
    ル基またはモノもしくはジヒドロキシアルキル基;R 8
    は炭素数1〜6のアルキレン基;mは平均が4〜20と
    なる1以上の整数;pは4〜20の付加モル数;A 1
    2,A 3,A 4は炭素数3または4のアルキレン基;
    n,r,sは平均が0〜15となる0または1以上の整
    数;qは0または1〜15の付加モル数;kは1または
    2の整数;M 1,M 2,M 3は一価の陽イオンを示す。
    n,qが1〜15の場合、[]内の結合形式はランダム
    状および/またはブロック状である。 【化4】 ただし、R 2,R 3は炭素数1〜17の直鎖または分岐の
    アルキル基;R 4は炭素数1〜17のアルキレン基を示
    す。 関係式 Mw/Mn≦−0.183×K -0.930×LnX+1.327×K -0.065(4) ただし、LnXはXの自然対数;Xは脂肪族アルコール
    1モル当たりのアルキレンオキサイドの平均付加モル
    数;Kは一般式(3)のR 5の炭素数を示す。
  6. 【請求項6】 リグノセルロース物質を、蒸解助剤の存
    在下で、アルカリ蒸解または亜硫酸塩蒸解して、パルプ
    を製造する方法において、 蒸解助剤として、請求項1〜5のいずれかに記載の蒸解
    助剤(甲)を使用することを特徴とするパルプ製造方
    法。
  7. 【請求項7】 リグノセルロース物質を、蒸解助剤の存
    在下で、アルカリ蒸解または亜硫酸塩蒸解して、パルプ
    を製造する方法において、 蒸解助剤として、キノン系蒸解助剤および/またはポリ
    サルファイドと、請求項1〜5のいずれかに記載の蒸解
    助剤(甲)を併用することを特徴とするパルプ製造方
    法。
  8. 【請求項8】 蒸解助剤(甲)をあらかじめリグノセル
    ロース物質に添加しておいて、蒸解を行うことを特徴と
    する請求項6または7記載のパルプ製造方法。
  9. 【請求項9】 蒸解助剤(甲)の添加後、添加中および
    /または添加前に、リグノセルロース物質を加熱するこ
    とを特徴とする請求項8記載のパルプ製造方法。
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