JP2001064840A - ポリエステル繊維コードの製造方法 - Google Patents

ポリエステル繊維コードの製造方法

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JP2001064840A
JP2001064840A JP23535699A JP23535699A JP2001064840A JP 2001064840 A JP2001064840 A JP 2001064840A JP 23535699 A JP23535699 A JP 23535699A JP 23535699 A JP23535699 A JP 23535699A JP 2001064840 A JP2001064840 A JP 2001064840A
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形工程では未加硫ゴムとの密着性に優れ、
しかも得られる複合体のゴムとの接着性が良好で且つ耐
久性も良好な、伝動ベルトなどのゴム複合体を得るに適
したポリエステル繊維コードの製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリエステル繊維に無撚の状態又は撚糸
コードの状態で、ポリエポキシド化合物とブロックドポ
リイソシアネート化合物の水分散液(重量比が1/3〜
1/5)を含む第1処理液を付与し、温度160〜24
0℃で60〜180秒間熱処理した後、無撚糸にあって
は撚糸を施し、次いでレゾルシン・ホルマリン・ゴムラ
テックス(RFL:レゾルシン+ホルマリンとゴムラテ
ックスの重量比が1/3〜1/15)を含む第2処理液
を付与し、温度180〜240℃で60〜180秒間熱
処理した後、さらに、レゾルシン/ホルマリンのモル比
率(R/F)が1/0.6〜1/1.0である縮合体
(RF)と天然ゴム成分(G)との重量比が1/10〜
1/20である、天然ゴム水分散液をRFで部分架橋し
たものを含む第3処理液を付与し、温度140〜170
℃で120〜240秒間熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力伝達ベルト等
の補強用コードとして好適に使用することができるポリ
エステル繊維コードの製造方法に関するものである。さ
らに詳細には、本発明は、ラップドVベルトの芯線コー
ドとして適し、ベルト成形工程での未加硫ゴムとの密着
性に優れ、加硫後もマトリックスゴムとの接着性が良好
で、しかも加硫工程などで万一生水蒸気に触れても接着
性能が低下しない接着耐久性に優れた特性を有し、且つ
ベルト成形性にも優れたポリエステル繊維コードの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維コードは一般に優れた
強力、弾性率、寸法安定性、耐熱性などの特性を有する
ために、苛酷な条件下で使用されるタイヤ、ベルト、ホ
ースなどのゴム複合体の優れた補強用繊維として有用で
あり、用途の拡大が期待されている。
【0003】一般に、ベルトなどのゴム複合体用補強繊
維は、撚糸コード状で使用される。このコードにとって
重要な特性は、マトリックスゴムとの接着性能、コード
強力、荷重伸度と乾熱収縮率のバランス、熱収縮応力な
どに加えて、成形工程での未加硫ゴムとの密着性も重要
である。例えばベルトの場合、これらの特性のうち接着
性能及びコード強力は、でき上がったベルトの耐負荷や
耐久性に大きく関与し、また荷重伸度と乾熱収縮率のバ
ランスは、ベルト成形時の寸法安定性(ベルトの長さ)
に影響する。また熱収縮応力はベルト走行時の寸法変化
に影響し、ベルトの伝動効率と深い係りを有する。さら
に、ベルト成形時の未加硫ゴムとの密着性はベルト成形
工程特有の特性であり、成形中の未加硫ゴムからのコー
ドの剥離、ばらけの発生に大きく関与し、製品の歩留ま
りに直接影響する。このため、これらの特性にバランス
が取れた接着加工技術が望まれている。
【0004】ポリエステル繊維コードとゴムマトリック
スとの接着に関しては、従来多種のレゾルシン・ホルマ
リン・ラテックス接着剤(RFL接着剤)が提案されて
いる(例えば、特開昭57−187238号公報、特開
昭60−110980号公報、特公平8−2971号公
報など)。確かにこれらの方法によれば、伝動ベルトの
補強繊維コードとしての接着性能は十分なものが得られ
るものの、ベルト成形工程においてコードと未加硫ゴム
との密着不良に起因するコードの剥離、ばらけが多発し
やすいという問題があった。そのため、従来では被着ゴ
ムを溶剤に溶かしたいわゆるゴム糊をRFL接着剤付与
後のコードに薄く塗布することにより、ベルト成形工程
での未加硫ゴムとの密着性を確保しているのが現実であ
る。
【0005】しかしながら、この方法ではベルト成形工
程の作業環境が悪くなり、また、未乾燥ゴム糊が身体な
どに接触することもあるため、健康面からも好ましくな
い。さらには、かかる溶剤系ゴム糊処理は、廃液処理の
コストや作業環境などの点でも水系処理に比べて劣って
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の事情
を背景としてなされたものであり、その目的は、成形工
程でのコードと未加硫ゴムとの密着性に優れ、しかもマ
トリックスゴムとの接着性が良好で且つ耐久性も良好な
ゴム複合体、特に伝動ベルトを得るに適したポリエステ
ル繊維コードの製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、
「ポリエステル繊維に無撚の状態又は撚糸コードの状態
で、ポリエポキシド化合物とブロックドポリイソシアネ
ート化合物の水分散液(両者の固形分重量比率が1/3
〜1/5)を含む第1処理液を付与し、温度160〜2
40℃で60〜180秒間熱処理した後、無撚糸にあっ
ては撚糸を施し、次いでレゾルシン・ホルマリン・ゴム
ラテックス(RFL:レゾルシン+ホルマリンとゴムラ
テックスの有効成分重量比率が1/3〜1/15)を含
む第2処理液を付与し、温度180〜240℃で60〜
180秒間熱処理した後、さらに、レゾルシン/ホルマ
リンのモル比率(R/F)が1/0.6〜1/1.0で
ある縮合体(RF)と天然ゴム成分(G)との重量比率
(RF/G)が1/10〜1/20である、天然ゴム水
分散液をRFで部分架橋したものを含む第3処理液を付
与し、温度140〜170℃で120〜240秒間熱処
理することを特徴とする、ポリエステル繊維コードの製
造方法」により達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステル繊維
は、繰り返し単位が実質的にエチレンテレフタレートで
あるポリエステルからなる繊維が好適であるが、少量の
第3成分を共重合したポリエチレンテレフタレート系共
重合ポリエステルなどの他のポリエステルからなる繊維
も使用しうる。本発明では、このポリエステル繊維に予
め製糸段階でエポキシを付与した、いわゆるエポキシ前
処理糸を使用しても構わない。
【0009】本発明においては、このポリエステル繊維
を無撚のままで、又は撚糸コードとなした後に後述する
第1接着処理、第2接着処理及び第3接着処理が施され
る。ここで撚糸コードは、従来公知の方法で製造され
る。例えばポリエステル繊維からなる糸条を所望の本数
引き揃え、これに下撚りをかける。この場合の撚り数は
任意であるが、次に行う上撚りよりも少ない撚り数をか
けるのが一般的である。次いで下撚りのかかった繊維を
所望の本数合わせ、下撚りとは逆方向の上撚りを与えて
撚糸コード(生コード)とする。
【0010】本発明においては、得られた生コード又は
無撚の状態のポリエステル繊維糸条に、まず第1接着処
理を施す。この第1接着処理で用いられる第1処理液に
は、一分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有す
るポリエポキシド化合物(A)とブロックドポリイソシ
アネート化合物(B)の水分散液が、両者の固形分重量
比率(A/B)で1/3〜1/5の範囲で含まれている
必要がある。両者の重量比率がこの範囲外である場合に
は、接着性及び疲労性(耐久性)が低下するので好まし
くない。
【0011】ここで用いられるポリエポキシド化合物
(A)は、100g当たりのエポキシ基含有量が0.2
g当量以上であることが好ましく、また多価アルコール
のポリグリシジルエーテル化合物が優れた性能を示すの
で好ましい。かかるポリエポキシド化合物は、通常少量
の溶媒に溶解したものを公知の乳化剤、例えばアルキル
ベンゼンスルホン酸ソーダ、ジオクチルスルホサクシネ
ートナトリウム塩などを用いて、乳化液又は水分散液
(水溶性の場合は水溶液)として使用される。なおエポ
キシ基の硬化反応触媒、例えばアミン系硬化剤、イミダ
ゾール系硬化剤などを併用してもよい。
【0012】一方、ブロックドポリイソシアネート化合
物は、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネートなどのポリイソシアネートと、オキシ
ム、フェノール、カブロラクタムなどのブロック化剤と
の付加反応生成物であり、通常微粒子状の固体である。
これを、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩な
どの分散剤を用いて水に分散させた水分散液として使用
される。
【0013】なお、第1処理液中には、本発明の目的を
阻害しない範囲内で他の処理剤成分を含有していてもよ
いが、ゴムラテックスを実質的に含まないようにする方
がより好ましい。
【0014】第1処理液の固形分(有効成分)換算での
付着量は、繊維重量に対して0.5〜1.5重量%の範
囲とするのが望ましい。付着量がこの範囲を外れると接
着性や疲労性が低下しやすくなる。
【0015】無撚のポリエステル繊維又は撚糸コードに
第1処理液を付与する方法は任意であるが、通常は浸漬
法が採用される。第1処理液中に浸漬して第1処理液を
付着させた後、130〜160℃で60〜150秒間乾
燥させ、次いで160〜240℃、好ましくは210〜
235℃で、60〜180秒間、好ましくは90〜15
0秒間熱処理を施す。この際、ポリエステル繊維又は撚
糸コードには、得られるコードの強力を向上させるため
に、引張応力を負荷しながら(ストレッチ率で2〜4.
5%、好ましくは約3.5%のストレッチをかける)熱
処理するのが好ましい。
【0016】第1接着処理を施したポリエステル繊維
は、無撚糸の場合には所望の撚りを施した後、レゾルシ
ン・ホルマリン・ゴムラテックス(RFL)を含む第2
処理液での第2接着処理を施す。ここで使用されるRF
Lは、一般的にゴム資材加工に使用されるものでよい
が、レゾルシンとホルムアルデヒドのモル比は1/0.
1〜1/6の範囲、特に1/0.5〜1/4の範囲が適
当である。また、(レゾルシン+ホルマリン)とゴムラ
テックス(L)との有効成分重量比率(前者/後者)
は、1/3〜1/15、特に1/5〜1/12の範囲が
適当である。ゴムラテックスの配合割合が上記範囲より
も高くなりすぎると、第2処理液の凝集力が低くなりす
ぎて接着性が低下し、逆に低くなりすぎると、得られる
ポリエステル繊維コードが硬くなりすぎて強力や疲労性
が低下するので好ましくない。
【0017】なお、ゴムラテックスの種類は特に限定し
なくてもよいが、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエ
ンゴムラテックスが好ましい。また第2処理液には、こ
のゴムラテックスの固形分量量に対して1/5重量程度
のブロックドポリイソシアネート(例えばカプロラクタ
ムでブロックされたジフェニルメタンジイソシアネート
化合物)を架橋剤として添加すると、接着性能が向上す
るのでより好ましい。
【0018】かかる第2処理液を付与する方法も第1処
理液と同様に特に限定されないが、通常は浸漬法が採用
される。第2処理液の有効成分(固形分換算)付着量
は、繊維重量に対して2.0〜3.0重量%の範囲にコ
ントロールするのが望ましい。第2処理液を付着させた
ポリエステル繊維コードは、温度150〜180℃で、
90〜150秒間、コードがたるまない状態で乾燥さ
せ、次いで温度180〜240℃、好ましくは210〜
240℃で、60〜180秒間、好ましくは90〜15
0秒間熱処理を施す。この際、該ポリエステル繊維コー
ドは、得られる処理コードの熱収縮率を小さくするた
め、リラックス率で0.5〜1.5%、好ましくは1.
0%程度のリラックスを付与しながら弛緩熱処理するの
が好ましい。
【0019】第2接着処理を施したポリエステル繊維コ
ードは、さらに天然ゴム成分の水分散液をレゾルシン・
ホルマリン縮合体(RF)で部分架橋したものを含む第
3処理液での第3接着処理を施す。ここで使用するレゾ
ルシン・ホルマリン縮合体(RF)のレゾルシン/ホル
マリンモル比率(R/F)は、第3接着剤膜を僅かに3
次元架橋させて、接着性を低下させることなくコード自
体の粘着性を高めて成形時の未加硫ゴムとの密着性を高
める目的から1/0.6〜1/1、特に1/0.7〜1
/0.9の範囲にする必要がある。さらに同様の目的
で、レゾルシン・ホルマリン縮合体(RF)と天然ゴム
成分(G)との重量比率(RF/G)は1/10〜1/
20、好ましくは1/12〜1/18の範囲とする必要
がある。なお、天然ゴム水分散液としては、例えば天然
ゴム樹液をそのまま水に分散させたものなど、分散液中
に界面活性剤を実質的に含有しないもの(ここで実質的
に含有しないとは、含有量が天然ゴム成分重量に対して
5重量%未満であることをいう)が好ましい。
【0020】かかる第3処理液を付与する方法も特に限
定されないが、通常は浸漬法が採用される。第3処理液
有効成分の付着量は、0.5〜1.5重量%の範囲にコ
ントロールするのが望ましい。本発明においては、上記
の第3処理液を付着させたポリエステル繊維コードは、
第1処理液及び第2処理液付与後の熱処理温度よりも低
温度の140〜170℃で、120〜240秒間熱処理
を施し、第3接着剤膜を半硬化状態にすることが肝要で
ある。かくすることにより、第3処理液からなる接着剤
膜は未加硫ゴムとの密着性が良好となり、ベルトなどゴ
ム複合体製品の成形時のコードばらけなどの不良が低減
する。しかも、該第3接着剤膜は第2処理液からなる接
着剤膜とマトリックスゴムとの両者に優れた相溶性を示
し、また成形ベルトの加硫時に該第3接着剤膜は充分架
橋硬化させることができるため、強固な接着性能を発現
させることが可能となる。さらには、加硫時に万一生水
蒸気に曝露されることがあっても、接着性能の低下は認
められないといった特徴も有する。
【0021】なお、この第3処理液には、通常の方法で
調整されたカーボンブラック(C)の水分散液が、有効
成分重量比率[C/(RF+G)]で1/5〜1/8の
範囲で添加されていると、得られる処理コードを保管す
る際に、紫外線からその表面を保護して接着性能などの
低下を抑制することができるので好ましい。
【0022】
【実施例】以下、実例をあげて本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例におけるコード強力、コード密着性、
コード剥離接着力は以下の方法により測定したものであ
る。
【0023】<コード強力>インストロン5 565型
引張試験機(インストロン社製)を用い、4Dエアーチ
ャックを使用して、試長(コード長)250mmをと
り、引張速度100mm/分でその破断強力を求めた。
10回測定し、その平均値をコード強力とした。
【0024】<コード密着性>ステンレス板の上にサン
プルコードを5本並べ、その上に2mm厚の未加硫ゴム
シートを置き、さらにステンレス板を載せ、冷プレスで
面圧2kg/cm2で10秒間プレスした後、コード5
本を200mm/分の速度で未加硫ゴムシートから剥離
し、その際に要した力を測定してN/5本で表示した。
【0025】<コード剥離接着力>処理コードとゴムと
の剥離接着力を示すものである。ゴムシート表層近くに
7本のコードを埋め、50Kg/cm2のプレス圧力加
圧下、温度150℃で20分間加硫し、次いで両端の2
本のコードを取り除き残りの5本のコードを1本ごとに
3本のコードを同時にゴムシートから200mm/分の
速度で剥離し、その際に要したカを測定してN/3本で
表示した。また、該加硫サンプルを150℃の生水蒸気
雰囲気中に60分放置後、上記方法と同様にしてコード
剥離測定を行い、剥離接着力(蒸気曝露後)とした。
【0026】[実施例1]まず、接着処理剤を次のよう
に調整した。すなわち、デナコールEX−611(ソル
ビトールポリグリシジルエーテル:ナガセ化成工業
(株)製、濃度100%)9.5Kgに界面活性剤とし
てネオコールSW(ジアルキルスルホコハク酸エステル
ナトリウム塩:第一工業製薬(株)製、濃度30%)
8.5Kgを加え、よくかき混ぜて溶解させる。次い
で、水982Kgを高速にかき混ぜながら、上記エポキ
シ溶液をゆっくり加えて分散させる。そこにグリルボン
ドIL−6(ε−カプロラクタムブロックドジフェニル
メタンジイソシアネート水分散液:スイス国・エムスケ
ミー株式会社製、固形分濃度50%)76Kgをゆっく
り加え分散させる。よくかき混ぜてこれを第1処理液と
する。
【0027】また、スミカノール700S(レゾルシン
・ホルマリン初期縮合物、R/F=1/0.6(モル
比):住友化学(株)製、濃度65%)19.8Kgと
水154.6Kgとを撹祥混合し、次いで水酸化ナトリ
ウム水溶液(濃度10%)5.0Kg、アンモニア水溶
液(濃度28%)19.9Kg、ホルマリン水溶液(濃
度37%)16.8Kgを加え、さらにゆっくり攪拌混
合する。次にビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴ
ムラテックス(JSR0652:日本合成ゴム(株)
製、濃度40%)425.5Kgを加え、最後にDM−
6011(ブロックドポリイソシアネート化合物:明成
化学工業(株)製、濃度33%)92.0Kgを加え、
よくかき混ぜて第2処理液とする。調整後、室温雰囲気
中で24時間熟成した後に使用する。
【0028】次に、スミカノール700S(前記)5.
9Kgと水800.9Kgとを攪拌混合したものの中
に、天然ゴム樹脂液中のカゼインを除去した天然ゴム水
分散液(ゴム分濃度60%)125.1Kgを加え、よ
くかき混ぜて第3処理液とする。
【0029】予め製糸工程でポリグリシジルエーテル化
合物を製糸油剤の中に添加し、付与した1000デニー
ル/250フィラメントのエポキシ前処理ポリエステル
フィラメント(固有粘度0.85:帝人(株)製)を3
本引き揃え、Z方向に15T/10cmの撚りをかけ
る。ついでこの下撚り糸を3本引き揃え、S方向に9T
/10cmの上撚りをかけて、9000デニールの生コ
ードを得た。得られた生コードをコンビュートリーター
(CAリッツラー(株)製タイヤコード処理機)を用
い、前記第1処理液に浸漬した後、235℃で150秒
間、ストレッチ率を3.5%として熱処理した。
【0030】次に、前記第2処理液に浸漬した後、定長
下170℃で150秒間乾燥させ、引き続いてリラック
ス率0.5%下230℃で120秒間の熱処理を行い、
さらに前記第3処理液に浸漬した後、160℃で180
秒間熱処理を行ってブリプレグ状態のコードを得た。な
お、各処理液の付着量(固形分)は、第1処理剤が1.
0重量%、第2処理剤が2.0重量%、第3処理剤が
1.5重量%となるように調整した。得られたポリエス
テル繊維コードを、NR(天然ゴム)を主成分とするゴ
ムを用い、150℃で15分間、圧力50Kg/cm2
でプレス加硫を行ってゴム複合体を得た。
【0031】[実施例2〜4、比較例1〜5]実施例1
において、第1処理液のポリエポキシド化合物とブロッ
クドポリイソシアネート化合物との重量比率Ep/Is
o、第2処理液のレゾルシン・ホルマリン/ゴムラテッ
クスの有効成分重量比率R/L、第3処理液の縮合体/
天然ゴム成分の重量比率RF/Gを表1記載の如く変更
する以外は実施例1と同様に行ってゴム複合体を得た。
これらについて、コード強力、コード密着性、コード剥
離接着力を測定した結果を、実施例1と合わせて表1に
示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の方法により得られるポリエステ
ル繊維コードは、強力などのポリエステル繊維が有する
優れた力学的特性を維持すると共に、ベルト成形時のコ
ードばらけによる不良率は大幅に低減され、ゴム複合体
のマトリックスゴムとの接着性に優れ、しかも該繊維コ
ードで補強されたベルトなどのゴム複合体は寸法安定性
に優れ、優れた動力伝達性、耐疲労性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 俊正 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内 Fターム(参考) 4L033 AA07 AB01 AB03 AC11 BA08 BA18 BA69 CA13 CA34 CA68 CA69 CA70 DA07 4L036 MA05 MA24 MA33 MA37 PA18 PA21 PA26 UA08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル繊維に無撚の状態又は撚糸
    コードの状態で、ポリエポキシド化合物とブロックドポ
    リイソシアネート化合物の水分散液(両者の固形分重量
    比率が1/3〜1/5)を含む第1処理液を付与し、温
    度160〜240℃で60〜180秒間熱処理した後、
    無撚糸にあっては撚糸を施し、次いでレゾルシン・ホル
    マリン・ゴムラテックス(RFL:レゾルシン+ホルマ
    リンとゴムラテックスの有効成分重量比率が1/3〜1
    /15)を含む第2処理液を付与し、温度180〜24
    0℃で60〜180秒間熱処理した後、さらに、レゾル
    シン/ホルマリンのモル比率(R/F)が1/0.6〜
    1/1.0である縮合体(RF)と天然ゴム成分(G)
    との重量比率(RF/G)が1/10〜1/20であ
    る、天然ゴム水分散液をRFで部分架橋したものを含む
    第3処理液を付与し、温度140〜170℃で120〜
    240秒間熱処理することを特徴とする、ポリエステル
    繊維コードの製造方法。
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