JP2001064746A - 靱性に優れた高張力鋼材およびその製造方法 - Google Patents

靱性に優れた高張力鋼材およびその製造方法

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JP2001064746A JP24008599A JP24008599A JP2001064746A JP 2001064746 A JP2001064746 A JP 2001064746A JP 24008599 A JP24008599 A JP 24008599A JP 24008599 A JP24008599 A JP 24008599A JP 2001064746 A JP2001064746 A JP 2001064746A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 母材部のF.L.ノッチシャルピー衝撃試験の遷
移温度vTrsが−80℃未満、および継手部の−80℃におけ
る衝撃吸収エネルギvE-80(atFL) が100(J)超の高張力鋼
材を提供できない。 【解決手段】 C:0.005 〜0.04%、Si:0.10〜0.40
%、Mn:0.6 〜2.0 %、Cu:0.05〜2.0 %、Cr:0.05〜
1.6 %、Nb:0.005 〜0.1 %、Ti:0.005 〜0.1%を含
有し、AlおよびBを実質的に含有しないとともに炭素当
量Ceqが0.30〜0.45%の範囲にあり、残部Feおよび不可
避的不純物からなる鋼組成を有し、C量およびSi量が、
C≦ 2/(Si0.32×FBU) を満足するとともにフェライト
・ベイナイト組織を呈する靱性に優れた高張力鋼材であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、靱性に優れた高張
力鋼材およびその製造方法に関する。より具体的には、
本発明は、例えばアーク溶接やビーム溶接等の溶接施工
により工作される構造物の構造部材に適用するのに適し
た靱性に優れた高張力鋼材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これまでにも、例えばラインパイプとい
った溶接構造物の構造部材として多種の鋼材が用いられ
てきた。これらの鋼材の中でも、低炭素鋼に少量の合金
元素を添加して靱性および溶接性を向上させた高張力鋼
材は、板厚の薄肉化や小径化を通して溶接工数や運搬コ
ストの削減を図ることができることから、その適用範囲
を拡げてきた。
【0003】しかしながら、この高張力鋼材では、炭素
量や合金元素の添加量さらには入熱のバリエーション等
が増加するに伴って、母材そのものの靱性の他に、溶接
金属や溶接熱影響部における靱性も重要視されるように
なってきた。そこで、高張力鋼材の溶接金属や溶接熱影
響部における靱性を向上させるための発明が、多数提案
されている。
【0004】例えば、特開平7−278736号公報には、
C:0.01〜0.25%(本明細書では特にことわりがない限
り「%」は「重量%」を意味するものとする。)、Si:
0.6 %以下、Mn:0.3 〜3.0 %、N:0.0005〜0.0100
%、O:0.0010〜0.0070%、Al:0.02%以下、さらにC
r:0〜1.5 %、Mo:0〜1.5 %、Cu:0〜1.5 %、N
i:0〜3.0 %、Nb:0〜0.5 %、V:0〜0.5 %の1
種以上、並びにB:0〜0.0020%を含み、不純物中の
P:0.03%以下およびS:0.01%以下、かつ鋼材中のAl
−Mn酸化物分散粒子が0.2 〜20μm、同じく平均密度が
1mm2 当たり4〜1000個未満、分散粒子中のAlとMnとの
関係が、(Al+Mn)≧40モル%、およびAl/Mn=1.0 〜
5.0 未満をともに満足する溶接熱影響部の靱性が優れた
鋼材が提案されている。すなわち、この提案にかかる発
明は、アシキュラーフェライトの生成核となるAl−Mn酸
化物分散粒子の個数を適正値に特定することによって、
鋼材の靱性向上を図っている。
【0005】しかしながら、この提案にかかる発明は、
焼入れ性が高めであってアシキュラーフェライトを生成
せずにベイナイト以上の強度を有する鋼材には、当然の
ことながら、適用できなかった。
【0006】一方、特開昭54−132421号公報には、炭素
当量が極めて小さく、BおよびTiを添加した鋼を、特定
の条件のもとで圧延することにより、溶接性および低温
靱性がともに優れたベイナイト高張力厚鋼板を製造する
方法が、また特開平9−249934号公報には、C:0.001
〜0.02%、Mn:1.0 〜3.0 %、Ti:0.005 〜0.20%、
B:0.0003〜0.0050%、Cu:2.0 %超3.0 %以下および
Al:0.10%以下を含む高強度鋼材が、それぞれ提案され
ている。これらの提案にかかる発明は、いずれも、C量
を0.005 〜0.03%程度にまで低減するとともにBを微量
添加することによって強度を確保し、これによって、ベ
イナイト組織を有する鋼材の溶接金属や溶接熱影響部に
おける靱性の向上を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、高張
力鋼材を、例えば圧力容器や海洋構造物等の構造部材と
して使用することが検討されている。この場合、高張力
鋼材の溶接金属や溶接熱影響部に対して要求される靱性
としては、母材部のF.L.ノッチシャルピー衝撃試験の遷
移温度vTrsが−80℃未満、および継手部の−80℃におけ
る衝撃吸収エネルギvE-80(atFL) が100(J)超であること
が、ともに要求される場合もある。
【0008】しかしながら、特開昭54−132421号公報や
特開平9−249934号公報により提案された発明では、靱
性を確保するために添加するBが粒界に単体で偏析する
ために靱性の向上が阻害されてしまい、高張力鋼材の靱
性に対する前述した要求を満足することができない。具
体的には、これらの提案にかかる発明では、高々、遷移
温度vTrs≒−70 (℃) 、衝撃吸収エネルギvE-80(atFL)
≒70 (J)しか得られない。
【0009】ここに、本発明の目的は、靱性に優れた高
張力鋼材およびその製造方法、具体的には、例えばアー
ク溶接やビーム溶接等の溶接施工により工作される構造
物の構造部材に適用するのに適した靱性に優れた高張力
鋼材およびその製造方法を提供することである。
【0010】より具体的には、本発明は、母材部のF.L.
ノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度vTrsが−80℃未
満、継手部の−80℃における衝撃吸収エネルギvE-80(at
FL) が100(J)超であり、例えば圧力容器や海洋構造物等
の構造部材として使用するのに好適な靱性に優れた高張
力鋼材およびその製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に列記する
新規な知見(1) 〜(7) を得て、本発明を完成した。
【0012】(1) 同じベイナイト主体の組織を生成する
場合には、C含有量はできるだけ低く抑制することが靱
性改善には有効である。すなわち、靱性改善にはベイナ
イト、特に羽毛状の上部ベイナイトのラス間に存在する
MA(島状マルテンサイト)の生成量が影響し、このM
A生成量を低減することにより、靱性が向上する。
【0013】なお、「上部ベイナイト」とは、ラス状ベ
イニティックフェライトの界面に、セメンタイト若しく
はMA constituent (炭素が濃縮した残留オーステナイ
トもしくはマルテンサイト、あるいは両者の混合体) 、
あるいはその両者が存在した組織であり、ベイニティッ
クフェライト内部にセメンタイトが点列状に配列する下
部ベイナイトを除く、全てのベイナイト組織を意味す
る。また、焼戻し後の組織も含む。板厚が厚く冷却速度
が小さい場合や、水冷停止温度が高く水冷停止後の空冷
時間が長い場合には、ベイニティックフェライトの合体
によってその見かけ上の形態がラス状から粒状に変化す
るが、この場合も含まれる。
【0014】(2) ベイナイト変態中にセメンタイトの析
出を抑制する効果を奏するSiおよびAlそれぞれの含有量
は、できるだけ低く抑制したほうが、MA生成量の抑制
を通して靱性の向上を図ることができる。特に、Al含有
量の低減はMA生成量の抑制に重要なポイントであるた
め、Alは非添加とする。しかしながら、精錬時には、脱
酸のためにSiあるいはAlの添加は不可欠となるため、脱
酸のために最低限必要な量のSiの含有は許容される。
【0015】(3) MAは主に上部ベイナイト中に多く生
成するため、母材における上部ベイナイトの比率F
BUと、C含有量およびSi含有量との間に特定の関係を設
定することにより、MA生成量を確実に低減でき、靱性
向上を図ることができる。
【0016】上部ベイナイトの体積率を求めるには、走
査型電子顕微鏡による観察、または透過型電子顕微鏡に
よる観察を行う。特に走査型電子顕微鏡は局所に限らず
比較的広い領域にわたって観察できるため有用である。
走査型電子顕微鏡を用いて全金属組織中の上部ベイナイ
トの混合比率を求めるには、1000〜2000倍程度の10〜30
視野についての平均をとることが望ましい。透過型電子
顕微鏡によれば、精密な測定が可能であるが、倍率を高
くせざるを得ない。このため、10000 倍程度の50〜100
視野の平均をとることが望ましい。
【0017】(4) Bは、粒界に偏析して焼入れ性を向上
させるため、前述した特開昭54−132421号公報や特開平
9−249934号公報により提案された発明とは異なり、非
添加とする。
【0018】(5) 添加する合金元素は経済性の観点から
Crを中心とし、Cr以外の他の合金元素は焼入れ性を調整
するために適宜添加する。
【0019】(6) 焼入れ性の指標として知られる炭素当
量Ceqは、例えば50〜60kgf/mm2 という充分な強度を具
備するために、0.35〜0.45%の間に調整する。
【0020】(7) 靱性改善のためにC量を低減すること
に起因して懸念される母材強度の低下を、Nbの適量添加
および析出によって、補う。
【0021】ここに、本発明は、C:0.005 〜0.04%、
Si:0.10〜0.40%、Mn:0.6 〜2.0%、Cu:0.05〜2.0
%、Cr:0.05〜1.6 %、Nb:0.005 〜0.1 %、Ti:0.00
5 〜0.1 %を含有し、必要に応じてNi:2.0 %以下、M
o:1.0 %以下、V:0.1 %以下、W:1.0 %以下、REM
:0.02%以下およびCa:0.02%以下からなる群から選
ばれた1種または2種以上を含有し、AlおよびBを実質
的に含有しないとともに下記(1) 式により規定される炭
素当量Ceqが0.30〜0.45%の範囲にあり、残部Feおよび
不可避的不純物からなる鋼組成を有し、C量およびSi量
が下記(2) 式を満足するとともにフェライト・ベイナイ
ト組織を呈することを特徴とする靱性に優れた高張力鋼
材である。ただし、(2) 式における符号FBUは上部ベイ
ナイト比率(%) を示す。
【0022】
【数3】
【0023】別の面からは、本発明は、C:0.005 〜0.
04%、Si:0.10〜0.40%、Mn:0.6〜2.0 %、Cu:0.05
〜2.0 %、Cr:0.05〜1.6 %、Nb:0.005 〜0.1 %、T
i:0.005 〜0.1 %を含有し、必要に応じてNi:2.0 %
以下、Mo:1.0 %以下、V:0.1 %以下、W:1.0 %以
下、REM :0.02%以下およびCa:0.02%以下からなる群
から選ばれた1種または2種以上を含有し、AlおよびB
を実質的に含有しないとともに(1) 式により規定される
炭素当量Ceqが0.30〜0.45%の範囲にあり、残部Feおよ
び不可避的不純物からなる鋼組成を有する鋼片を、1000
〜1350℃の温度域に加熱した後、未再結晶域で50%以上
の圧下率を含む圧延を行って所望の板厚とした後に、冷
却、望ましくは400 〜600 ℃の温度域までの加速冷却を
行うことを特徴とする靱性に優れた高張力鋼材の製造方
法である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる靱性に優れ
た高張力鋼材およびその製造方法の実施の形態を、添付
図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以降の実
施形態の説明では、「鋼材」が「鋼板」である場合を例
にとる。まず、本発明にかかる靱性に優れた高張力鋼板
の製造方法において、用いる鋼片の組成を限定する理由
を説明する。
【0025】(C:0.005 〜0.04%)Cは、強度向上に最
も有効であるとともに安価な元素であるが、C含有量が
0.005 %未満であるとC以外の他の元素の含有量を増加
して強度不足を補う必要が生じ、結果的に経済性が損な
われる。一方、C含有量が0.04%を超えるとMA量が増
加して、継手部の靱性を著しく阻害する。そこで、本発
明では、C含有量は0.005 %以上0.04%以下と限定す
る。同様の観点から、C含有量の上限は0.03%、下限は
0.005 %であることがそれぞれ望ましい。
【0026】(Si:0.10〜0.40%)Siは、MAを生成さ
せる効果を有するため極力低めにコントロールする必要
があるが、精錬の際の脱酸に必要であるため、少なくと
も0.10%以上含有する。しかし、Si含有量が0.40%を超
えると、MAの生成を通して靱性が著しく劣化する。そ
こで、本発明では、Si含有量は0.10%以上0.40%以下と
限定する。同様の観点から、Si含有量の上限は0.20%、
下限は0.10%であることがそれぞれ望ましい。
【0027】(Mn:0.6 〜2.0 %)Mnは、強度確保のた
めに0.6 %以上含有する。しかし、Mn含有量が2.0 %を
超えると、靱性およびアレスト性を著しく劣化させる。
そこで、本発明では、Mn含有量は0.6 %以上2.0 %以下
と限定する。同様の観点から、Mn含有量の上限は1.7
%、下限は0.7 %であることがそれぞれ望ましい。
【0028】(Cu:0.05〜2.0 %)Cuは、析出強化元素で
あって強度確保のために添加される。Cu含有量を0.05%
以上とすることにより強度上昇に効果がある。一方、Cu
含有量が2.0 %を超えるとスケール発生により鋼板の表
面性状を著しく劣化させ、さらには、靱性の劣化を招
く。そこで、本発明では、Cu含有量は0.05%以上2.0 %
以下と限定する。同様の観点から、Cu含有量の上限は1.
8 %、下限は0.15%であることがそれぞれ望ましい。
【0029】(Cr:0.05〜1.6 %)Crは、焼入れ性を高め
る働きを発揮し、安価なため強度確保を目的として添加
される。Cr含有量が0.05%以上であると強度上昇に効果
がある。一方、Cr含有量が1.6 %を超えると、靱性およ
び溶接性の劣化を招く。そこで、本発明では、Cr含有量
は0.05%以上1.6 %以下と限定する。同様の観点から、
Cr含有量の上限は1.0 %、下限は0.2 %であることがそ
れぞれ望ましい。
【0030】(Nb:0.005 〜0.1 %)Nbは、0.005 %以上
含有することにより、スラブ加熱時に結晶粒粗大化を抑
制する他、Nb(C、N)のピンニング効果により未再結
晶領域を拡大し、特に母材靱性を向上させる。一方、Nb
含有量が0.1 %を超えると著しく靱性を損ねる。そこ
で、本発明では、Nb含有量は0.005 %以上0.1 %以下と
限定する。同様の観点から、Nb含有量の上限は0.03%、
下限は0.008 %であることがそれぞれ望ましい。
【0031】(Ti:0.005 〜0.1 %)Tiは、0.005 %以上
含有することにより、スラブ加熱時に結晶粒粗大化を抑
制する他、析出物の生成を通して強度上昇に寄与し、ま
た、AlN生成の抑制を通してスラブの表面性状を向上さ
せる。一方、Ti含有量が0.1 %を超えると著しく靱性を
損ねる。そこで、本発明では、Ti含有量は0.005 %以上
0.1 %以下と限定する。同様の観点から、Nb含有量の上
限は0.02%、下限は0.008 %であることがそれぞれ望ま
しい。
【0032】さらに、本発明では、いっそうの強度の向
上のために、Ni、Mo、V、W、REMおよびCaのうちの少
なくとも1種を任意添加元素として含有してもよい。以
下、これらの任意添加元素についても説明する。
【0033】(Ni:2.0 %以下)Niは、強度および靱性を
ともに向上させるために有効な元素である。しかし、Ni
含有量が2.0 %を超えるとコストの上昇を招く。そこ
で、Niを添加する場合には、その含有量は2.0 %以下と
限定することが望ましい。
【0034】(Mo:1.0 %以下)Moは、強度の向上に有効
な元素であるが、Mo含有量が1.0 %を超えると靱性を損
なう。そこで、Moを添加する場合には、その含有量は1.
0 %以下と限定することが望ましい。
【0035】(V:0.1 %以下)Vは、強度の向上に有効
な元素であるが、V含有量が0.1 %を超えると靱性を損
なう。そこで、Vを添加する場合には、その含有量は0.
1 %以下と限定することが望ましい。
【0036】(W:1.0 %以下)Wは、強度の向上に有効
な元素であるが、W含有量が1.0 %を超えると靱性を損
なう。そこで、Wを添加する場合には、その含有量は1.
0 %以下と限定することが望ましい。
【0037】(REM :0.02%以下)REM は、強度の向上に
有効であるが、REM 含有量が0.02%を超えると経済性を
損なう。そこで、REM を添加する場合には、その含有量
は0.02%以下と限定することが望ましい。
【0038】(Ca:0.02%以下)Caは、介在物の形態制御
効果を通して靱性の向上に有効であるが、Ca含有量が0.
02%を超えると靱性を損なう。そこで、Caを添加する場
合には、その含有量は0.02%以下と限定することが望ま
しい。
【0039】本発明では、AlおよびBはいずれも実質的
に含有しない。すなわち、Alはセメンタイトの析出を遅
らせる効果を有するため、結果的にMAの生成量を増加
させる。通常の鋼では、脱酸や加熱時の結晶粒の微細化
を図るために添加するが、本発明では、MA量を極力低
減させるためにAlは添加しない。一方、Bは焼入れ時に
オーステナイト粒界に偏析し、フェライト変態を遅らせ
焼入れ性を向上させる。しかしながら、マトリックスに
固溶した単体のBはマトリックスの靱性を著しく損なう
ためにBは添加しない。
【0040】ただし、AlもBも原料鉄鉱石中に極微量で
はあるが不可避に含有される場合があり、ここでいう
「実質的に含有しない」とは、この不可避的な微量の含
有は許容する趣旨である。
【0041】(炭素当量Ceq:0.30〜0.45%)炭素当量C
eqは、焼入れ性を示す指標としてこれまで広く用いられ
ている。炭素当量Ceqを0.30以上0.45以下に調整するこ
とにより、本発明が対象とする強度レベル:50〜60kgf/
mm2 を実現できる。そこで、本発明では、炭素当量Ceq
は、0.30以上0.45%以下と限定する。上記以外の組成
は、Feおよび不可避的不純物である。
【0042】(スラブ加熱)本発明にかかる靱性に優れた
高張力鋼板の製造方法では、以上説明した鋼組成を有す
るスラブを、1000〜1350℃の温度域に加熱する。
【0043】スラブの加熱温度が、1000℃よりも低いと
Nbの固溶などが著しく少なくなり、効果的なTMCP圧
延を実現することができない。一方、スラブの加熱温度
が1350℃を超えると、オーステナイト粒径の粗大化が著
しくなり、靱性を損ねることになる。そこで、本発明で
は、スラブ加熱温度は1000℃以上1350℃以下と限定す
る。同様の観点から、スラブ加熱温度の上限は1200℃、
下限は1050℃であることがそれぞれ望ましい。
【0044】(圧延)本発明では、上記のスラブ加熱温度
により加熱されたスラブに対して、引き続いて、未再結
晶域で50%以上の圧下率を含む圧延を行う。
【0045】未再結晶域の圧下率を50%以上とすること
により、圧下後の変態時の組織単位となる微細なサブグ
レインを極めて効果的に形成することができる。そこ
で、本発明では、未再結晶域での圧下率を50%以上と限
定する。これ以外の圧延条件は、公知の圧延条件と同じ
であればよく、これ以上の圧延についての説明は省略す
る。
【0046】(冷却)本発明では、熱間圧延を行って所望
の板厚とした後に、強度確保のために冷却を行う。この
冷却は、ベイナイトを充分に生成するために、400 〜60
0 ℃の温度域までの加速冷却を行うことが望ましい。冷
却停止温度が600 ℃超であるとベイナイトの生成が不十
分となり、一方冷却停止温度が400 ℃未満であると、強
度が上昇し過ぎてしまい所望の靱性が得られないからで
ある。同様の観点から、冷却停止温度の上限は580 ℃、
下限は450 ℃であることがそれぞれ望ましい。
【0047】このようにして、本発明にかかる靱性に優
れた高張力鋼板が製造される。この高張力鋼板は、C量
およびSi量が(2) 式を満足するとともにフェライト・ベ
イナイト組織を呈する。
【0048】すなわち、本発明にかかる高張力鋼板は、
Alを非添加としているため、C含有量およびSi含有量と
上部ベイナイト比率FBU (%) との間に、(2)式により
規定される関係、すなわちC≦ 2/(Si0.32×FBU) を満
足することにより、MAの生成量を低減して、確実に靱
性の向上を図ることができる。
【0049】図1(a) 〜図1(c) は、いずれも、板厚24
mm、X開先およびSAW3.0kJ/mm の条件からなる溶接部に
ついてF.L.ノッチシャルピ衝撃試験を行った場合に、C
含有量およびSi含有量が、F.L.ノッチシャルピ吸収エネ
ルギに与える影響を示すグラフであり、図1(a) は上部
ベイナイト比率FBUが100 %である場合を示し、図1
(b) は上部ベイナイト比率FBUが90%である場合を示
し、さらに、図1(c) は上部ベイナイト比率FBUが80%
である場合を示す。
【0050】図1(a) 〜図1(c) にグラフで示すよう
に、C:0.005 〜0.04%、Si:0.10〜0.40%およびC≦
2/(Si0.32×FBU) を満足することにより、継手部の−
80℃における衝撃吸収エネルギvE-80(atFL) が100(J)以
上を確保することができる。
【0051】この本発明にかかる高張力鋼板は、母材部
のF.L.ノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度vTrsが−80
℃未満、および継手部の−80℃における衝撃吸収エネル
ギvE-80(atFL) が100(J)超であり、充分な溶接金属や溶
接熱影響部の靱性を有する。このため、この高張力鋼板
は、例えば圧力容器や海洋構造物等の構造部材として充
分に使用することができる。また、この本発明にかかる
高張力鋼板は、高価な合金元素の含有量を極力抑制して
いるため、コストの上昇を抑制することもできる。
【0052】
【実施例】表1に示す鋼組成および炭素当量Ceqを有す
る鋼片を、表2に示すスラブ加熱温度に加熱した後、引
き続いて表2に示す未再結晶域圧下率を含む熱間圧延を
行い、表2に示す冷却停止温度まで加速冷却を行うこと
により、板厚が24mmの厚鋼板を得た。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】表1における鋼種No.1〜鋼種No.18 は、本
発明で規定する組成を満足する鋼種であり、鋼種No.19
〜鋼種No.30 は、本発明で規定する組成を満足しない鋼
種である。なお、表1および表2における*印は、本発
明の範囲を満足しないことを示す。
【0056】これらの厚鋼板から試料No.1〜試料No.35
を切り出して、走査型電子顕微鏡あるいは透過型電子顕
微鏡を用いて組織観察を行うことにより上部ベイナイト
比率FBUを測定して2/(Si0.32 ×FBU) を求めるととも
に、F.L.ノッチシャルピー衝撃試験を行って、母材部の
F.L.ノッチシャルピー衝撃試験の遷移温度vTrsと、継手
部の−80℃における衝撃吸収エネルギvE-80(atFL) とを
測定した。なお、試料No.1〜試料No.35 についての溶接
条件は、開先形状:X開先、溶接方法:SAW 、入熱:3.
0kJ/mmとした。
【0057】2/(Si0.32 ×FBU) を表1に示すととも
に、遷移温度vTrsおよび衝撃吸収エネルギvE-80(atFL)
を表2にまとめて示す。なお、表2における**印は不芳
データであることを示す。
【0058】表2における試料No.1、および試料No.7〜
試料No.23 は、鋼種の組成、スラブ加熱温度、熱間圧延
条件および冷却条件がいずれも本発明の範囲を満足する
本発明例である。試料No.1、および試料No.7〜試料No.2
3 は、いずれも、母材部のF.L.ノッチシャルピー衝撃試
験の遷移温度vTrsが−80℃未満、および継手部の−80℃
における衝撃吸収エネルギvE-80(atFL) が100(J)超であ
り、溶接金属や溶接熱影響部の靱性の目標を充分に満足
する。このため、試料No.1、および試料No.7〜試料No.2
3 は、例えば圧力容器や海洋構造物等の構造部材として
好適に使用することができる。
【0059】これに対し、表2における試料No.2は、ス
ラブ加熱温度が本発明の範囲を下回るため、Nbの固溶な
どが著しく少なくなり、母材靱性の目標値を満足できな
かった。
【0060】試料No.3は、スラブ加熱温度が本発明の範
囲を上回るため、オーステナイト粒径の粗大化が著しく
なり、母材靱性の目標値を満足できなかった。試料No.4
は、未再結晶域圧下率が本発明の範囲を下回るため、微
細なサブグレインを効果的に形成することができず、母
材靱性の目標値を満足できなかった。
【0061】試料No.5は、冷却停止温度が本発明の範囲
を上回るため、ベイナイトの生成が不十分となり、母材
靱性の目標値を満足できなかった。試料No.6は、冷却停
止温度が本発明の範囲を下回るため、強度が上昇し過ぎ
てしまい、母材靱性の目標値を満足できなかった。
【0062】試料No.24 は、C含有量および炭素当量C
eqがともに本発明の範囲を下回るため、母材靱性および
溶接部靱性それぞれの目標値をいずれも満足できなかっ
た。試料No.25 は、Si含有量が本発明の範囲を上回るた
め、母材靱性および溶接部靱性それぞれの目標値をいず
れも満足できなかった。
【0063】試料No.26 は、Mn含有量および炭素当量C
eqがともに本発明の範囲を下回るため、母材靱性および
溶接部靱性それぞれの目標値をいずれも満足できなかっ
た。試料No.27 は、Cu含有量が本発明の範囲を下回るた
め、母材靱性および溶接部靱性それぞれの目標値をいず
れも満足できなかった。
【0064】試料No.28 は、Cr含有量および炭素当量C
eqがともに本発明の範囲を上回るため、母材靱性および
溶接部靱性それぞれの目標値をいずれも満足できなかっ
た。試料No.29 は、Nb含有量が本発明の範囲を下回るた
め、母材靱性および溶接部靱性それぞれの目標値をいず
れも満足できなかった。
【0065】試料No.30 は、Ti含有量が本発明の範囲を
下回るため、母材靱性および溶接部靱性それぞれの目標
値をいずれも満足できなかった。試料No.31 は、Ni含有
量が本発明の範囲を上回るため、母材靱性および溶接部
靱性それぞれの目標値をいずれも満足できなかった。
【0066】試料No.32 は、Mo含有量および炭素当量C
eqがともに本発明の範囲を上回るため、母材靱性および
溶接部靱性それぞれの目標値をいずれも満足できなかっ
た。試料No.33 は、V含有量が本発明の範囲を上回るた
め、母材靱性および溶接部靱性それぞれの目標値をいず
れも満足できなかった。
【0067】試料No.34 は、W含有量が本発明の範囲を
上回るため、母材靱性および溶接部靱性それぞれの目標
値をいずれも満足できなかった。さらに、試料No.35
は、C含有量が本発明の範囲を上回るとともに2/(Si
0.32×FBU) が本発明の範囲を下回るため、母材靱性お
よび溶接部靱性それぞれの目標値をいずれも満足できな
かった。
【0068】(変形形態)実施形態および実施例の説明
では、鋼材が鋼板である場合を例にとった。しかし、本
発明は鋼板には限定されず、例えば鋼管や形鋼等といっ
た鋼板以外の鋼材に対しても、同様に適用される。
【0069】また、実施形態および実施例の説明では、
熱間圧延終了後に、400 〜600 ℃の温度域までの加速冷
却を行う場合を例にとった。しかし、本発明はこの加速
冷却には限定されず、ベイナイトを充分に生成して強度
を確保できる冷却を行えばよい。
【0070】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、靱性に優れた高張力鋼材およびその製造方法、具体
的には、例えばアーク溶接やビーム溶接等の溶接施工に
より工作される構造物の構造部材に適用するのに適した
靱性に優れた高張力鋼材およびその製造方法を提供する
こと、より具体的には、母材部のF.L.ノッチシャルピー
衝撃試験の遷移温度vTrsが−80℃未満、継手部の−80℃
における衝撃吸収エネルギvE-80(atFL) が100(J)超であ
り、例えば圧力容器や海洋構造物等の構造部材として使
用するのに好適な靱性に優れた高張力鋼材およびその製
造方法を提供することが可能となった。かかる効果を有
する本発明の意義は、極めて著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) 〜図1(c) は、いずれも、板厚24mm、
X開先およびSAW3.0kJ/mm の条件からなる溶接部につい
てF.L.ノッチシャルピ衝撃試験を行った場合に、C含有
量およびSi含有量が、F.L.ノッチシャルピ吸収エネルギ
に与える影響を示すグラフであり、図1(a) は上部ベイ
ナイト比率FBUが100 %である場合を示し、図1(b) は
上部ベイナイト比率FBUが90%である場合を示し、さら
に、図1(c) は上部ベイナイト比率FBUが80%である場
合を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.005 〜0.04%、Si:0.
    10〜0.40%、Mn:0.6 〜2.0 %、Cu:0.05〜2.0 %、C
    r:0.05〜1.6 %、Nb:0.005 〜0.1 %、Ti:0.005 〜
    0.1 %を含有し、AlおよびBを実質的に含有しないとと
    もに下記(1) 式により規定される炭素当量Ceqが0.30〜
    0.45%の範囲にあり、残部Feおよび不可避的不純物から
    なる鋼組成を有し、C量およびSi量が下記(2) 式を満足
    するとともにフェライト・ベイナイト組織を呈すること
    を特徴とする靱性に優れた高張力鋼材。 【数1】 Ceq=C+Mn/6+Si/24 +Ni/40 +Cr/5+Mo/4+V/14 ・・・・・・・(1) C≦ 2/(Si0.32×FBU) ・・・・・・・(2) ただし、符号FBUは上部ベイナイト比率 (%) を示す。
  2. 【請求項2】 さらに、重量%で、Ni:2.0 %以下、M
    o:1.0 %以下、V:0.1 %以下、W:1.0 %以下、REM
    :0.02%以下およびCa:0.02%以下からなる群から選
    ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする
    請求項1に記載された高張力鋼材。
  3. 【請求項3】 重量%で、C:0.005 〜0.04%、Si:0.
    10〜0.40%、Mn:0.6 〜2.0 %、Cu:0.05〜2.0 %、C
    r:0.05〜1.6 %、Nb:0.005 〜0.1 %、Ti:0.005 〜
    0.1 %を含有し、AlおよびBを実質的に含有しないとと
    もに下記(1) 式により規定される炭素当量Ceqが0.30〜
    0.45%の範囲にあり、残部Feおよび不可避的不純物から
    なる鋼組成を有する鋼片を、1000〜1350℃の温度域に加
    熱した後、未再結晶域で50%以上の圧下率を含む圧延を
    行って所望の板厚とした後に、冷却を行うことを特徴と
    する靱性に優れた高張力鋼材の製造方法。 【数2】 Ceq=C+Mn/6+Si/24 +Ni/40 +Cr/5+Mo/4+V/14 ・・・・・・・(1)
  4. 【請求項4】 前記鋼片は、さらに、重量%で、Ni:2.
    0 %以下、Mo:1.0%以下、V:0.1 %以下、W:1.0
    %以下、REM :0.02%以下およびCa:0.02%以下からな
    る群から選ばれた1種または2種以上を含有する請求項
    3に記載された靱性に優れた高張力鋼材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記冷却は、400 〜600 ℃の温度域まで
    の加速冷却である請求項3または請求項4に記載された
    靱性に優れた高張力鋼材の製造方法。
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