JP2001064583A - 光触媒塗料組成物、光触媒性塗膜、該塗膜被覆物品および該塗膜形成方法 - Google Patents
光触媒塗料組成物、光触媒性塗膜、該塗膜被覆物品および該塗膜形成方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 基材と光触媒性塗膜との間の界面劣化を生じ
ることがなく、親水性、防汚性、防曇性などを有す耐久
性に優れた光触媒性塗膜を形成することのできる光触媒
含有塗料組成物および該塗膜が形成された被覆物品を提
供すること 【解決手段】 シリコーンアクリル樹脂と光触媒粒子と
水系溶媒を必須成分とする塗料組成物であって、該塗料
組成物が基材上に塗布製膜されると、光触媒粒子が膜厚
方向に濃度勾配を有して傾斜組成塗膜を形成することを
特徴とする光触媒塗料組成物。
ることがなく、親水性、防汚性、防曇性などを有す耐久
性に優れた光触媒性塗膜を形成することのできる光触媒
含有塗料組成物および該塗膜が形成された被覆物品を提
供すること 【解決手段】 シリコーンアクリル樹脂と光触媒粒子と
水系溶媒を必須成分とする塗料組成物であって、該塗料
組成物が基材上に塗布製膜されると、光触媒粒子が膜厚
方向に濃度勾配を有して傾斜組成塗膜を形成することを
特徴とする光触媒塗料組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水性、防汚性、
防曇性、耐久性等に優れた光触媒性塗膜を形成すること
のできる光触媒塗料組成物、該塗膜が形成された被覆物
品および該塗膜の形成方法に関する。
防曇性、耐久性等に優れた光触媒性塗膜を形成すること
のできる光触媒塗料組成物、該塗膜が形成された被覆物
品および該塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、構造物や建造物等の表面を被覆す
る塗膜には、基材を外気から遮断し保護する目的や着色
等により基材が本来持つものとは異なる意匠を付与する
目的以外に、さまざまな機能を付与することが提案さ
れ、実用化されている。基材表面を親水化する機能はそ
の一つであり、その効果として、例えば、建造物や車両
に生じる雨筋汚れに代表されるような疎水性成分を多く
含む汚れの防止、雨水によるセルフクリーニング効果、
水洗浄による易洗浄性などの防汚に関するもの、水滴の
生成防止、低減による防曇性、流滴性に関するもの、導
電性向上による帯電防止に関するものなどが挙げられ
る。
る塗膜には、基材を外気から遮断し保護する目的や着色
等により基材が本来持つものとは異なる意匠を付与する
目的以外に、さまざまな機能を付与することが提案さ
れ、実用化されている。基材表面を親水化する機能はそ
の一つであり、その効果として、例えば、建造物や車両
に生じる雨筋汚れに代表されるような疎水性成分を多く
含む汚れの防止、雨水によるセルフクリーニング効果、
水洗浄による易洗浄性などの防汚に関するもの、水滴の
生成防止、低減による防曇性、流滴性に関するもの、導
電性向上による帯電防止に関するものなどが挙げられ
る。
【0003】一方、基材表面を親水性にする方法とし
て、光触媒の光励起作用により物品の表面を高度に親水
化する方法がある(特許公報第275647)。この方
法に従えば、光触媒性組成物で被覆された物品の表面は
紫外線が照射されることにより高度に親水化され、かつ
維持される。
て、光触媒の光励起作用により物品の表面を高度に親水
化する方法がある(特許公報第275647)。この方
法に従えば、光触媒性組成物で被覆された物品の表面は
紫外線が照射されることにより高度に親水化され、かつ
維持される。
【0004】しかし、光触媒にそのバンドギャップ以上
のエネルギーを持つ波長の光が照射されると、光励起に
より伝導帯に電子を、価電子帯に正孔を生じる。この光
励起により生じた電子や正孔は強い酸化力や還元力を持
つことが知られている。したがって、光触媒を含有した
光触媒性塗膜がプラスチック成形体、フィルム、有機被
膜などの基材上に直接成膜された場合、紫外線を含む光
の照射により光触媒性塗膜は該基材を化学変化させたり
酸化分解する作用を起し、基材と光触媒性塗膜との間の
界面劣化を生じ、塗膜の長期にわたる耐久性の確保が技
術的課題となる。
のエネルギーを持つ波長の光が照射されると、光励起に
より伝導帯に電子を、価電子帯に正孔を生じる。この光
励起により生じた電子や正孔は強い酸化力や還元力を持
つことが知られている。したがって、光触媒を含有した
光触媒性塗膜がプラスチック成形体、フィルム、有機被
膜などの基材上に直接成膜された場合、紫外線を含む光
の照射により光触媒性塗膜は該基材を化学変化させたり
酸化分解する作用を起し、基材と光触媒性塗膜との間の
界面劣化を生じ、塗膜の長期にわたる耐久性の確保が技
術的課題となる。
【0005】現状では、基材上にさらに難分解性の塗膜
を介して光触媒性塗膜を成膜する方法、光触媒性塗膜中
の光触媒性半導体の含有量を減らす等により光触媒分解
能力を下げて基材への影響を下げる方法、無機素材等の
酸化分解力に強い基材に限定した応用、長期にわたる耐
久性を必要としない用途に限定した応用等の手段で対応
されている。しかし、いずれの手段も煩雑な成膜工程、
十分な光触媒能力が得られない、塗膜の長期にわたる耐
久性、汎用性の確保が技術的課題となる。
を介して光触媒性塗膜を成膜する方法、光触媒性塗膜中
の光触媒性半導体の含有量を減らす等により光触媒分解
能力を下げて基材への影響を下げる方法、無機素材等の
酸化分解力に強い基材に限定した応用、長期にわたる耐
久性を必要としない用途に限定した応用等の手段で対応
されている。しかし、いずれの手段も煩雑な成膜工程、
十分な光触媒能力が得られない、塗膜の長期にわたる耐
久性、汎用性の確保が技術的課題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける前記技術的課題を背景になされたもので、その課
題は、基材と光触媒性塗膜との間の界面劣化を生じるこ
とがなく、親水性、防汚性、防曇性などを有す耐久性に
優れた光触媒性塗膜を形成することのできる光触媒含有
塗料組成物および該塗膜が形成された被覆物品を提供す
ることにある。
おける前記技術的課題を背景になされたもので、その課
題は、基材と光触媒性塗膜との間の界面劣化を生じるこ
とがなく、親水性、防汚性、防曇性などを有す耐久性に
優れた光触媒性塗膜を形成することのできる光触媒含有
塗料組成物および該塗膜が形成された被覆物品を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決すべく、光触媒粒子とシリコーンアクリル樹脂と水系
溶媒を必須成分とする塗料組成物を被覆物対象の基材表
面に塗布し、光触媒粒子の濃度が基材と接する界面側近
傍では小さく、塗膜表面側近傍では大きく分布するよう
に濃度勾配を有す傾斜組成塗膜である光触媒性塗膜を形
成する。また、本発明の濃度勾配を有す傾斜組成塗膜
は、光触媒塗料組成物が塗布製膜される過程の配向によ
り形成されるため、塗膜形成工程が簡便である。さら
に、組成が連続的に傾斜した密着性の優れた光触媒性塗
膜を形成することができる。
決すべく、光触媒粒子とシリコーンアクリル樹脂と水系
溶媒を必須成分とする塗料組成物を被覆物対象の基材表
面に塗布し、光触媒粒子の濃度が基材と接する界面側近
傍では小さく、塗膜表面側近傍では大きく分布するよう
に濃度勾配を有す傾斜組成塗膜である光触媒性塗膜を形
成する。また、本発明の濃度勾配を有す傾斜組成塗膜
は、光触媒塗料組成物が塗布製膜される過程の配向によ
り形成されるため、塗膜形成工程が簡便である。さら
に、組成が連続的に傾斜した密着性の優れた光触媒性塗
膜を形成することができる。
【0008】本発明の好ましい態様においては、光触媒
粒子の濃度が基材と接する基材側界面近傍で小さく分布
するように濃度勾配を有す傾斜組成塗膜を形成すること
により、界面劣化を低減または防止することができる。
粒子の濃度が基材と接する基材側界面近傍で小さく分布
するように濃度勾配を有す傾斜組成塗膜を形成すること
により、界面劣化を低減または防止することができる。
【0009】ここで光触媒粒子の濃度勾配は全塗膜中平
均の単位体積当りの光触媒粒子含有量(濃度)100に
対して、基材側界面近傍の濃度勾配が80以下であると
界面劣化防止の効果が認められる。さらに好ましくは5
0以下、より好ましくは10以下であることがよい。
均の単位体積当りの光触媒粒子含有量(濃度)100に
対して、基材側界面近傍の濃度勾配が80以下であると
界面劣化防止の効果が認められる。さらに好ましくは5
0以下、より好ましくは10以下であることがよい。
【0010】また、光触媒粒子が基材側界面を劣化する
作用は、全塗膜中の光触媒粒子含有量と前記濃度勾配を
乗じた因子である基材側界面近傍、特に基材と接する部
分における塗膜の光触媒粒子濃度に依存する。本発明に
よる濃度勾配を有して形成される傾斜組成塗膜の基材側
界面近傍における光触媒粒子の濃度は40重量%以下で
あることがよく、好ましくは20重量%以下、より好ま
しくは5重量%以下であることがよい。
作用は、全塗膜中の光触媒粒子含有量と前記濃度勾配を
乗じた因子である基材側界面近傍、特に基材と接する部
分における塗膜の光触媒粒子濃度に依存する。本発明に
よる濃度勾配を有して形成される傾斜組成塗膜の基材側
界面近傍における光触媒粒子の濃度は40重量%以下で
あることがよく、好ましくは20重量%以下、より好ま
しくは5重量%以下であることがよい。
【0011】ここで、界面劣化に作用する基材側界面近
傍は、塗膜と基材が接する界面から1μmまでの範囲で
あり、特に0.2μmまでの範囲の影響が大きい。ま
た、膜厚が0.5μm未満の場合でも界面から膜厚の3
0%までの範囲で濃度勾配が大きい傾斜組成塗膜を形成
すれば効果が認められる。
傍は、塗膜と基材が接する界面から1μmまでの範囲で
あり、特に0.2μmまでの範囲の影響が大きい。ま
た、膜厚が0.5μm未満の場合でも界面から膜厚の3
0%までの範囲で濃度勾配が大きい傾斜組成塗膜を形成
すれば効果が認められる。
【0012】本発明の好ましい態様においては、光触媒
粒子の濃度が外気と接する塗膜表面側近傍で大きく分布
するように濃度勾配を有す傾斜組成塗膜を形成すること
により、塗膜が発現する光触媒能力や親水化能力を向上
することができる。
粒子の濃度が外気と接する塗膜表面側近傍で大きく分布
するように濃度勾配を有す傾斜組成塗膜を形成すること
により、塗膜が発現する光触媒能力や親水化能力を向上
することができる。
【0013】ここで光触媒粒子の濃度勾配は全塗膜中平
均の単位体積当りの光触媒粒子含有量(濃度)100に
対して、塗膜表面側近傍の濃度勾配が120以上で光触
媒能力、親水化能力の向上の効果が認められる。好まし
くは150以上、より好ましくは200以上であること
がよい。
均の単位体積当りの光触媒粒子含有量(濃度)100に
対して、塗膜表面側近傍の濃度勾配が120以上で光触
媒能力、親水化能力の向上の効果が認められる。好まし
くは150以上、より好ましくは200以上であること
がよい。
【0014】また、光触媒性塗膜が光触媒能力や親水化
能力を発現する作用は、全塗膜中の光触媒粒子含有量と
前記濃度勾配を乗じた因子である塗膜表面側近傍、特に
大気と接する最表面における塗膜の光触媒粒子濃度に依
存する。本発明による濃度勾配を有して形成される傾斜
組成塗膜の塗膜表面側近傍における光触媒粒子の濃度は
20重量%以上であることがよく、好ましくは30重量
%以上、より好ましくは40重量%以上であることがよ
い。
能力を発現する作用は、全塗膜中の光触媒粒子含有量と
前記濃度勾配を乗じた因子である塗膜表面側近傍、特に
大気と接する最表面における塗膜の光触媒粒子濃度に依
存する。本発明による濃度勾配を有して形成される傾斜
組成塗膜の塗膜表面側近傍における光触媒粒子の濃度は
20重量%以上であることがよく、好ましくは30重量
%以上、より好ましくは40重量%以上であることがよ
い。
【0015】ここで、光触媒能力や親水化能力に作用す
る塗膜表面側近傍は、大気と塗膜が接する最表面から1
μmまでの範囲であり、特に0.2μmまでの範囲の影
響が大きい。また、膜厚が0.5μm未満の場合でも界
面から膜厚の30%までの範囲で濃度勾配が大きい傾斜
組成塗膜を形成すれば効果が認められる。
る塗膜表面側近傍は、大気と塗膜が接する最表面から1
μmまでの範囲であり、特に0.2μmまでの範囲の影
響が大きい。また、膜厚が0.5μm未満の場合でも界
面から膜厚の30%までの範囲で濃度勾配が大きい傾斜
組成塗膜を形成すれば効果が認められる。
【0016】本発明の好ましい態様においては、シリコ
ーン成分および/またはシリカ成分の濃度が外気と接す
る塗膜表面側近傍で大きく分布するように濃度勾配を有
す傾斜組成塗膜を形成することにより、塗膜の親水性維
持能力や耐久性を向上することができる。
ーン成分および/またはシリカ成分の濃度が外気と接す
る塗膜表面側近傍で大きく分布するように濃度勾配を有
す傾斜組成塗膜を形成することにより、塗膜の親水性維
持能力や耐久性を向上することができる。
【0017】ここでシリコーン成分および/またはシリ
カ成分の濃度勾配は全塗膜中平均の単位体積当りのシリ
コーン成分および/またはシリカ成分含有量(濃度)1
00に対して、塗膜表面側近傍の濃度勾配が120以上
で親水性や親水性維持能力の向上の効果が認められる。
好ましくは140以上、より好ましくは160以上であ
ることがよい。
カ成分の濃度勾配は全塗膜中平均の単位体積当りのシリ
コーン成分および/またはシリカ成分含有量(濃度)1
00に対して、塗膜表面側近傍の濃度勾配が120以上
で親水性や親水性維持能力の向上の効果が認められる。
好ましくは140以上、より好ましくは160以上であ
ることがよい。
【0018】また、塗膜の親水性維持能力や耐久性を向
上する作用は、全塗膜中のシリコーン成分および/また
はシリカ成分含有量と前記濃度勾配を乗じた因子である
大気と接する塗膜表面側近傍における塗膜のシリコーン
成分および/またはシリカ成分の濃度に依存する。本発
明による濃度勾配を有して形成される傾斜組成塗膜の塗
膜表面側近傍におけるシリコーン成分および/またはシ
リカ成分の濃度は20重量%以上であることがよく、好
ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以
上であることがよい。
上する作用は、全塗膜中のシリコーン成分および/また
はシリカ成分含有量と前記濃度勾配を乗じた因子である
大気と接する塗膜表面側近傍における塗膜のシリコーン
成分および/またはシリカ成分の濃度に依存する。本発
明による濃度勾配を有して形成される傾斜組成塗膜の塗
膜表面側近傍におけるシリコーン成分および/またはシ
リカ成分の濃度は20重量%以上であることがよく、好
ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以
上であることがよい。
【0019】ここで、光触媒性能力や親水化能力に作用
する塗膜表面側近傍は、大気と塗膜が接する最表面から
1μmまでの範囲であり、特に0.2μmまでの範囲の
影響が大きい。また、膜厚が0.5μm未満の場合でも
界面から膜厚の30%までの範囲で濃度勾配が大きい傾
斜組成塗膜を形成すれば効果が認められる。
する塗膜表面側近傍は、大気と塗膜が接する最表面から
1μmまでの範囲であり、特に0.2μmまでの範囲の
影響が大きい。また、膜厚が0.5μm未満の場合でも
界面から膜厚の30%までの範囲で濃度勾配が大きい傾
斜組成塗膜を形成すれば効果が認められる。
【0020】本発明の好ましい態様においては、アクリ
ル系樹脂を含む有機成分の濃度が基材と接する基材側界
面近傍で大きく分布するように濃度勾配を有す傾斜組成
塗膜を形成することにより、基材との密着性を向上する
ことができる。
ル系樹脂を含む有機成分の濃度が基材と接する基材側界
面近傍で大きく分布するように濃度勾配を有す傾斜組成
塗膜を形成することにより、基材との密着性を向上する
ことができる。
【0021】ここで有機成分の濃度勾配は全塗膜中平均
の単位体積当りの有機成分含有量(濃度)100に対し
て、基材側界面近傍の濃度勾配が120以上で界面との
密着性向上の効果が認められる。好ましくは140以
上、より好ましくは160以上であることがよい。
の単位体積当りの有機成分含有量(濃度)100に対し
て、基材側界面近傍の濃度勾配が120以上で界面との
密着性向上の効果が認められる。好ましくは140以
上、より好ましくは160以上であることがよい。
【0022】また、基材との密着性を向上する作用は、
全塗膜中の有機成分含有量と前記濃度勾配を乗じた因子
である基材側界面近傍、特に基材に接する部分における
塗膜の有機成分の濃度に依存する。本発明による濃度勾
配を有して形成される傾斜組成塗膜の基材側界面近傍に
おける有機成分の濃度は20重量%以上であることがよ
く、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重
量%以上であることがよい。
全塗膜中の有機成分含有量と前記濃度勾配を乗じた因子
である基材側界面近傍、特に基材に接する部分における
塗膜の有機成分の濃度に依存する。本発明による濃度勾
配を有して形成される傾斜組成塗膜の基材側界面近傍に
おける有機成分の濃度は20重量%以上であることがよ
く、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重
量%以上であることがよい。
【0023】ここで、界面との密着性向上に作用する基
材側界面近傍は、塗膜と基材が接する界面から1μmま
での範囲であり、特に0.05μmまでの範囲の影響が
大きい。
材側界面近傍は、塗膜と基材が接する界面から1μmま
での範囲であり、特に0.05μmまでの範囲の影響が
大きい。
【0024】本発明の光触媒塗料組成物はシリコーンア
クリル樹脂と光触媒粒子と水系溶媒を必須成分とする。
シリコーンアクリル樹脂はシリコーン成分とアクリル樹
脂成分を主要成分とする。光触媒粒子とシリコーンアク
リル樹脂の成分が濃度勾配を有して傾斜組成を形成した
光触媒性塗膜は、水系溶媒に分散した光触媒粒子とシリ
コーンアクリル樹脂が基材上に塗布されたときに生じる
光触媒粒子表面とシリコーンアクリル樹脂表面と基材表
面との疎水性相互作用および静電的相互作用を利用して
形成することができる。疎水性相互作用および静電的相
互作用は光触媒粒子の組成と構造、シリコーンアクリル
樹脂の組成と構造、水系溶媒の性質、被覆される基材表
面の性質により制御される。
クリル樹脂と光触媒粒子と水系溶媒を必須成分とする。
シリコーンアクリル樹脂はシリコーン成分とアクリル樹
脂成分を主要成分とする。光触媒粒子とシリコーンアク
リル樹脂の成分が濃度勾配を有して傾斜組成を形成した
光触媒性塗膜は、水系溶媒に分散した光触媒粒子とシリ
コーンアクリル樹脂が基材上に塗布されたときに生じる
光触媒粒子表面とシリコーンアクリル樹脂表面と基材表
面との疎水性相互作用および静電的相互作用を利用して
形成することができる。疎水性相互作用および静電的相
互作用は光触媒粒子の組成と構造、シリコーンアクリル
樹脂の組成と構造、水系溶媒の性質、被覆される基材表
面の性質により制御される。
【0025】シリコーンアクリル樹脂のシリコーン成
分、特にシリコーン中のシロキサン結合は光触媒反応に
よる分解力にも十分に耐える結合力を有す。アクリル樹
脂成分は有機樹脂の中でも耐候性、密着性、耐薬品性が
優れ、特にシロキサン結合を有すモノマーとの共重合に
より耐候性はさらに向上する。また、多種のモノマーと
の共重合が可能であり、静電的特性などの設計の自由度
が大きい。
分、特にシリコーン中のシロキサン結合は光触媒反応に
よる分解力にも十分に耐える結合力を有す。アクリル樹
脂成分は有機樹脂の中でも耐候性、密着性、耐薬品性が
優れ、特にシロキサン結合を有すモノマーとの共重合に
より耐候性はさらに向上する。また、多種のモノマーと
の共重合が可能であり、静電的特性などの設計の自由度
が大きい。
【0026】疎水性相互作用の観点においては、基材が
有機樹脂の場合、塗布後製膜過程でシリコーンアクリル
樹脂中の疎水性部位であるアクリル樹脂成分およびその
他の有機基と疎水性の基材との間には水系溶媒中で擬似
引力が働き、親水性の光触媒粒子と基材との間に割り込
むように配向する。また、シリコーンアクリル樹脂中の
親水性部位であるシロキサン結合と光触媒粒子は蒸発過
程の水系溶媒に残り配向する。
有機樹脂の場合、塗布後製膜過程でシリコーンアクリル
樹脂中の疎水性部位であるアクリル樹脂成分およびその
他の有機基と疎水性の基材との間には水系溶媒中で擬似
引力が働き、親水性の光触媒粒子と基材との間に割り込
むように配向する。また、シリコーンアクリル樹脂中の
親水性部位であるシロキサン結合と光触媒粒子は蒸発過
程の水系溶媒に残り配向する。
【0027】静電的相互作用の観点においては、水中に
おける光触媒粒子の電荷はpHによって変化し、低pH
では正、高pHでは負の値を示す。シリコーンアクリル
樹脂は、親水性基としてカルボキシル基やアミノ基など
を導入することによりアニオン性やカチオン性を示すこ
とができる。そして水系溶媒中における各材料表面がも
つ電荷の大きさにより各材料間には擬似引力、擬似斥力
が作用する。
おける光触媒粒子の電荷はpHによって変化し、低pH
では正、高pHでは負の値を示す。シリコーンアクリル
樹脂は、親水性基としてカルボキシル基やアミノ基など
を導入することによりアニオン性やカチオン性を示すこ
とができる。そして水系溶媒中における各材料表面がも
つ電荷の大きさにより各材料間には擬似引力、擬似斥力
が作用する。
【0028】本発明の好ましい態様においては、光触媒
粒子は全固形分に対して5〜80重量%の範囲で含むこ
とができる。本発明の光触媒性塗膜は、光触媒粒子が濃
度勾配を有して傾斜組成塗膜を形成するため、光触媒粒
子は従来技術の均一塗膜より広い範囲で含有することが
でき、または、同じ含有量であれば、従来よりた優れた
効率で作用する。
粒子は全固形分に対して5〜80重量%の範囲で含むこ
とができる。本発明の光触媒性塗膜は、光触媒粒子が濃
度勾配を有して傾斜組成塗膜を形成するため、光触媒粒
子は従来技術の均一塗膜より広い範囲で含有することが
でき、または、同じ含有量であれば、従来よりた優れた
効率で作用する。
【0029】本発明の光触媒性塗膜は、光触媒粒子の濃
度が基材と接する基材側界面近傍で小さく分布するよう
に濃度勾配を有すことができるため、光触媒粒子含有量
が多くても界面劣化を防止できる。光触媒の作用が特に
強い塗膜を形成するためには、光触媒粒子含有量は30
〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは5
0〜80重量%で含有することがよい。
度が基材と接する基材側界面近傍で小さく分布するよう
に濃度勾配を有すことができるため、光触媒粒子含有量
が多くても界面劣化を防止できる。光触媒の作用が特に
強い塗膜を形成するためには、光触媒粒子含有量は30
〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは5
0〜80重量%で含有することがよい。
【0030】本発明の光触媒性塗膜は、光触媒粒子の濃
度が外気と接する基材側界面近傍で大きく分布するよう
に濃度勾配を有すことができるため、光触媒粒子含有量
を少なくても光触媒性能力や親水化能力を発現できる。
基材を劣化する作用が特に小さい、耐久性の強い塗膜を
形成するためには、光触媒粒子含有量は5〜50重量%
であることが好ましく、より好ましくは5〜25重量%
で含有することがよい。
度が外気と接する基材側界面近傍で大きく分布するよう
に濃度勾配を有すことができるため、光触媒粒子含有量
を少なくても光触媒性能力や親水化能力を発現できる。
基材を劣化する作用が特に小さい、耐久性の強い塗膜を
形成するためには、光触媒粒子含有量は5〜50重量%
であることが好ましく、より好ましくは5〜25重量%
で含有することがよい。
【0031】本発明の好ましい態様においては、光触媒
粒子として酸化チタンを使用する。酸化チタンは光触媒
的作用およびコストの面で光触媒材料として好適な材料
である。
粒子として酸化チタンを使用する。酸化チタンは光触媒
的作用およびコストの面で光触媒材料として好適な材料
である。
【0032】本発明の好ましい態様においては、光触媒
粒子としてMg、Al、Si、Ti、Fe、Zn、S
n、Sbの群より選ばれる少なくとも1種の金属の(含
水)酸化物で被覆された酸化チタンを使用する。酸化チ
タンの等電点は6.1であり、光触媒粒子は水溶媒中で
等電点より低いpHでは正電荷、高いpHでは負電荷を
示す。酸化チタン粒子を他の金属酸化物で被覆すると光
触媒粒子表面の等電点は変化し、水系溶媒中での光触媒
粒子表面がもつ電荷を制御できる。また、結晶性の酸化
チタン粒子を無定型の酸化チタン等で被覆することによ
り光触媒粒子表面の親水性を制御できる。
粒子としてMg、Al、Si、Ti、Fe、Zn、S
n、Sbの群より選ばれる少なくとも1種の金属の(含
水)酸化物で被覆された酸化チタンを使用する。酸化チ
タンの等電点は6.1であり、光触媒粒子は水溶媒中で
等電点より低いpHでは正電荷、高いpHでは負電荷を
示す。酸化チタン粒子を他の金属酸化物で被覆すると光
触媒粒子表面の等電点は変化し、水系溶媒中での光触媒
粒子表面がもつ電荷を制御できる。また、結晶性の酸化
チタン粒子を無定型の酸化チタン等で被覆することによ
り光触媒粒子表面の親水性を制御できる。
【0033】本発明の好ましい態様においては、光触媒
粒子としてSiの(含水)酸化物で被覆された酸化チタ
ンであって、被覆処理量がSiO2換算で酸化チタン1
00重量部に対し1重量部以上、125重量部以下の範
囲である光触媒粒子を使用する。Siの(含水)酸化物
は酸化チタンの電荷を制御するのに好適であり、光触媒
作用に対し安定、堅牢、安価であり、アルコキシシラン
や金属珪酸塩などを用いて酸化チタンを被覆処理するこ
とができる。被覆処理量が1重量部より少ないと被覆処
理の効果は期待できず、未処理の酸化チタンを使用した
方がよい。被覆処理量が多くなると酸化チタンの光触媒
作用や親水化作用が阻害され、125重量部を超えると
該作用の発現が期待できなくなる。好ましくは80重量
部以下、より好ましくは40重量部以下であることがよ
い。
粒子としてSiの(含水)酸化物で被覆された酸化チタ
ンであって、被覆処理量がSiO2換算で酸化チタン1
00重量部に対し1重量部以上、125重量部以下の範
囲である光触媒粒子を使用する。Siの(含水)酸化物
は酸化チタンの電荷を制御するのに好適であり、光触媒
作用に対し安定、堅牢、安価であり、アルコキシシラン
や金属珪酸塩などを用いて酸化チタンを被覆処理するこ
とができる。被覆処理量が1重量部より少ないと被覆処
理の効果は期待できず、未処理の酸化チタンを使用した
方がよい。被覆処理量が多くなると酸化チタンの光触媒
作用や親水化作用が阻害され、125重量部を超えると
該作用の発現が期待できなくなる。好ましくは80重量
部以下、より好ましくは40重量部以下であることがよ
い。
【0034】本発明の好ましい態様においては、酸化チ
タンの粒子径は1〜100nmであることが好ましい。
粒子径を1nmより小さくすることは技術的に困難であ
る。粒子径が100nmより大きくなると酸化チタン粒
子の濃度勾配の制御が困難になる。また、透光性の光触
媒性塗膜を形成するためには酸化チタンの粒子径は1〜
50nmであることがよい。
タンの粒子径は1〜100nmであることが好ましい。
粒子径を1nmより小さくすることは技術的に困難であ
る。粒子径が100nmより大きくなると酸化チタン粒
子の濃度勾配の制御が困難になる。また、透光性の光触
媒性塗膜を形成するためには酸化チタンの粒子径は1〜
50nmであることがよい。
【0035】本発明の好ましい態様においては、シリコ
ーンアクリル樹脂がシロキサン結合を主要成分とする無
機成分とアクリル系樹脂を主要成分とする有機成分とか
らなり、光触媒塗料組成物中の全固形分に対し、シロキ
サン結合を主要成分とする(光触媒粒子を除く)無機成
分が20〜90重量%、アクリル系樹脂を主要成分とす
る有機成分が5〜75重量%の範囲で含んでいる光触媒
塗料組成物を基材上に塗布製膜することにより、多くの
基材に適用した場合に疎水性相互作用と静電的相互作用
が好適に作用し、耐久性に優れた傾斜組成塗膜を形成す
る。
ーンアクリル樹脂がシロキサン結合を主要成分とする無
機成分とアクリル系樹脂を主要成分とする有機成分とか
らなり、光触媒塗料組成物中の全固形分に対し、シロキ
サン結合を主要成分とする(光触媒粒子を除く)無機成
分が20〜90重量%、アクリル系樹脂を主要成分とす
る有機成分が5〜75重量%の範囲で含んでいる光触媒
塗料組成物を基材上に塗布製膜することにより、多くの
基材に適用した場合に疎水性相互作用と静電的相互作用
が好適に作用し、耐久性に優れた傾斜組成塗膜を形成す
る。
【0036】本発明の光触媒塗料組成物に使用されるシ
リコーンアクリル樹脂においては、シロキサン結合を主
要成分とする無機成分と、アクリル系樹脂を主要成分と
する有機成分は、シリコーンアクリル樹脂の揮発分を蒸
発させ、さらに500℃以上に焼成する熱重量/示差熱
測定などによって試算することができる。
リコーンアクリル樹脂においては、シロキサン結合を主
要成分とする無機成分と、アクリル系樹脂を主要成分と
する有機成分は、シリコーンアクリル樹脂の揮発分を蒸
発させ、さらに500℃以上に焼成する熱重量/示差熱
測定などによって試算することができる。
【0037】本発明の好ましい態様においては、シリコ
ーンアクリル樹脂がアニオン性エマルジョン型樹脂であ
る光触媒塗料組成物を基材上に塗布製膜することによ
り、多くの基材に適用した場合に疎水性相互作用と静電
的相互作用が好適に作用し、傾斜組成塗膜を形成する。
ーンアクリル樹脂がアニオン性エマルジョン型樹脂であ
る光触媒塗料組成物を基材上に塗布製膜することによ
り、多くの基材に適用した場合に疎水性相互作用と静電
的相互作用が好適に作用し、傾斜組成塗膜を形成する。
【0038】本発明の好ましい態様においては、シリコ
ーンアクリル樹脂の粒子径が0.01〜1μmである光
触媒塗料組成物を基材上に塗布製膜することにより、多
くの基材に適用した場合に疎水性相互作用と静電的相互
作用が好適に作用し、傾斜組成塗膜を形成する。また、
シリコーンアクリル樹脂の重量平均分子量がポリスチレ
ン換算で500〜200、000の範囲で傾斜組成塗膜
を形成でき、好ましくは5、000〜100、000、
より好ましくは5、000〜50、000であることが
よい。
ーンアクリル樹脂の粒子径が0.01〜1μmである光
触媒塗料組成物を基材上に塗布製膜することにより、多
くの基材に適用した場合に疎水性相互作用と静電的相互
作用が好適に作用し、傾斜組成塗膜を形成する。また、
シリコーンアクリル樹脂の重量平均分子量がポリスチレ
ン換算で500〜200、000の範囲で傾斜組成塗膜
を形成でき、好ましくは5、000〜100、000、
より好ましくは5、000〜50、000であることが
よい。
【0039】本発明の好ましい態様においては、光触媒
塗料組成物のpHが1〜10である光触媒塗料組成物を
基材上に塗布製膜することにより、多くの基材に適用し
た場合に疎水性相互作用と静電的相互作用が好適に作用
し、傾斜組成塗膜を形成する。シリコーンアクリル樹脂
と光触媒粒子の静電的作用は光触媒塗料組成物のpHに
より変化し、シリコーンアクリル樹脂と光触媒粒子の組
成との組み合わせにより該pH領域において制御するこ
とができる。光触媒塗料組成物のpHは安全上、衛生
上、環境保全上5〜9であることが好ましく、より好ま
しくは6〜8であることがよい。
塗料組成物のpHが1〜10である光触媒塗料組成物を
基材上に塗布製膜することにより、多くの基材に適用し
た場合に疎水性相互作用と静電的相互作用が好適に作用
し、傾斜組成塗膜を形成する。シリコーンアクリル樹脂
と光触媒粒子の静電的作用は光触媒塗料組成物のpHに
より変化し、シリコーンアクリル樹脂と光触媒粒子の組
成との組み合わせにより該pH領域において制御するこ
とができる。光触媒塗料組成物のpHは安全上、衛生
上、環境保全上5〜9であることが好ましく、より好ま
しくは6〜8であることがよい。
【0040】本発明の好ましい態様においては、光触媒
塗料組成物がさらにシリカ粒子を含有し、親水性が優
れ、表面硬度の高い光触媒性塗膜を形成する。
塗料組成物がさらにシリカ粒子を含有し、親水性が優
れ、表面硬度の高い光触媒性塗膜を形成する。
【0041】本発明の好ましい態様においては、光触媒
塗料組成物がさらに着色材を含有し、本発明の塗膜1層
で着色された光触媒性塗膜を形成する。
塗料組成物がさらに着色材を含有し、本発明の塗膜1層
で着色された光触媒性塗膜を形成する。
【0042】本発明の好ましい態様においては、光触媒
性塗膜の膜厚が0.1〜30μmの範囲で光触媒粒子が
膜厚方向に濃度勾配を有した傾斜組成塗膜を形成する。
濃度勾配の大きい傾斜組成塗膜を形成するためには0.
5〜10μmであることが好ましい。透光性の光触媒性
塗膜を形成するためには0.1〜1μmであることが好
ましい。
性塗膜の膜厚が0.1〜30μmの範囲で光触媒粒子が
膜厚方向に濃度勾配を有した傾斜組成塗膜を形成する。
濃度勾配の大きい傾斜組成塗膜を形成するためには0.
5〜10μmであることが好ましい。透光性の光触媒性
塗膜を形成するためには0.1〜1μmであることが好
ましい。
【0043】本発明の塗膜を車輌、構造物、建築物外装
などの物品の表面に形成することにより、該被覆物品は
親水性、防汚性、防曇性を有すことができる。
などの物品の表面に形成することにより、該被覆物品は
親水性、防汚性、防曇性を有すことができる。
【0044】本発明の塗膜を車輌、構造物、建築物外装
などの物品の表面に有機樹脂塗膜を介して形成すること
により、該物品表面は基材組成や種類によらず、親水
性、防汚性、防曇性を有すことができる。
などの物品の表面に有機樹脂塗膜を介して形成すること
により、該物品表面は基材組成や種類によらず、親水
性、防汚性、防曇性を有すことができる。
【0045】本発明の塗膜を車輌、構造物、建築物外装
などの物品の表面に着色された有機樹脂塗膜を介して形
成することにより、該物品表面は基材組成や種類によら
ず、適宜着色されたうえ、親水性、防汚性、防曇性を有
すことができる。
などの物品の表面に着色された有機樹脂塗膜を介して形
成することにより、該物品表面は基材組成や種類によら
ず、適宜着色されたうえ、親水性、防汚性、防曇性を有
すことができる。
【0046】本発明による光触媒性塗膜被覆物品は、そ
の表面を親水性、防汚性、防曇性などにしたい部位を含
む基材の表面に本発明の光触媒塗料を塗布し、その後乾
燥または硬化する塗膜形成方法により、本発明の光触媒
性塗膜を形成する。
の表面を親水性、防汚性、防曇性などにしたい部位を含
む基材の表面に本発明の光触媒塗料を塗布し、その後乾
燥または硬化する塗膜形成方法により、本発明の光触媒
性塗膜を形成する。
【0047】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な構成要素
について説明する。
について説明する。
【0048】本発明の必須成分である光触媒粒子として
は、光触媒活性を有するものであれば特に制限はない
が、アナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタ
ン、ルチル型酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二
ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸
ストロンチウムなどが挙げられ、1種又は2種以上が使
用できる。なかでも、アナタース型二酸化チタンが好ま
しい。
は、光触媒活性を有するものであれば特に制限はない
が、アナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタ
ン、ルチル型酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二
ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸
ストロンチウムなどが挙げられ、1種又は2種以上が使
用できる。なかでも、アナタース型二酸化チタンが好ま
しい。
【0049】本発明の酸化チタン粒子を被覆するMg、
Al、Si、Ti、Fe、Zn、Sn、Sbの(含水)
酸化物は、緻密質、多孔質、結晶性、無定型、水和物の
状態で酸化チタン粒子表面に形成され光触媒粒子表面の
親水性、電荷を制御する。
Al、Si、Ti、Fe、Zn、Sn、Sbの(含水)
酸化物は、緻密質、多孔質、結晶性、無定型、水和物の
状態で酸化チタン粒子表面に形成され光触媒粒子表面の
親水性、電荷を制御する。
【0050】ここで各金属酸化物の等電点はアナタース
型TiO2(6.1)、ルチル型TiO2(5.6)、
石英状SiO2(2.5)、コロイド状SiO2(2.
0)、α型Al2O3(9.0)、γ型Al2O3
(8.0)、ZnO(9.3)、MgO(10.7)、
SnO(5.0)、Fe2O3(6.7)である。
型TiO2(6.1)、ルチル型TiO2(5.6)、
石英状SiO2(2.5)、コロイド状SiO2(2.
0)、α型Al2O3(9.0)、γ型Al2O3
(8.0)、ZnO(9.3)、MgO(10.7)、
SnO(5.0)、Fe2O3(6.7)である。
【0051】本発明の必須成分であるシリコーンアクリ
ル樹脂としては、シリコーン成分とアクリル樹脂成分と
を主要成分として混合、共重合されたもので、水溶解
型、水分散型、エマルジョン型の水性樹脂、水性塗料用
樹脂、またはこれがさらに塗料化されたものを使用する
ことができる。
ル樹脂としては、シリコーン成分とアクリル樹脂成分と
を主要成分として混合、共重合されたもので、水溶解
型、水分散型、エマルジョン型の水性樹脂、水性塗料用
樹脂、またはこれがさらに塗料化されたものを使用する
ことができる。
【0052】ここでシリコーン成分としては、シロキサ
ン結合を有す組成物であって、ポリオルガノシロキサ
ン、シリコーンモノマー、アルコキシシランモノマー、
シロキサン含有ビニル系モノマー、アルキルシリケー
ト、シリカが使用できる。
ン結合を有す組成物であって、ポリオルガノシロキサ
ン、シリコーンモノマー、アルコキシシランモノマー、
シロキサン含有ビニル系モノマー、アルキルシリケー
ト、シリカが使用できる。
【0053】ここでアクリル樹脂成分としては、(メ
タ)アクリル系モノマーを主成分とするビニル共重合体
であり、さらに、反応性シリル基含有アクリル系樹脂、
ウレタン結合含有アクリル系樹脂、ウレタン架橋性アク
リル系樹脂、カルボニル基含有重合体とヒドラジンおよ
び/またはヒドラジル基を含有する化合物とからなるア
クリル系樹脂などを使用することができる。
タ)アクリル系モノマーを主成分とするビニル共重合体
であり、さらに、反応性シリル基含有アクリル系樹脂、
ウレタン結合含有アクリル系樹脂、ウレタン架橋性アク
リル系樹脂、カルボニル基含有重合体とヒドラジンおよ
び/またはヒドラジル基を含有する化合物とからなるア
クリル系樹脂などを使用することができる。
【0054】なお、前記シリコーン成分やアクリル樹脂
成分と併せて、シリコーンアクリル樹脂の安定性向上な
どの目的で酸性基含有単量体、塩基性基含有単量体、親
水性基含有単量体、水酸基含有ビニル系単量体などを使
用することができる。
成分と併せて、シリコーンアクリル樹脂の安定性向上な
どの目的で酸性基含有単量体、塩基性基含有単量体、親
水性基含有単量体、水酸基含有ビニル系単量体などを使
用することができる。
【0055】本発明の光触媒塗料組成物に含有できるシ
リカ粒子は石英、ガラス状シリカ、無定型シリカ、コロ
イド状シリカ、シリカゲル、シリカ粉末、シリカゾルな
どを使用することができる。
リカ粒子は石英、ガラス状シリカ、無定型シリカ、コロ
イド状シリカ、シリカゲル、シリカ粉末、シリカゾルな
どを使用することができる。
【0056】本発明の光触媒塗料組成物に含有できる着
色材は塗料用として公知の着色材で、無機顔料、有機顔
料、染料の中から選ばれ、1種以上を適宜用いることが
できる。より好ましくは難分解性の着色材であることが
よい。
色材は塗料用として公知の着色材で、無機顔料、有機顔
料、染料の中から選ばれ、1種以上を適宜用いることが
できる。より好ましくは難分解性の着色材であることが
よい。
【0057】ここで難分解性の着色材としては、光触媒
性半導体と併用しても変色、変質、分解しない無機顔料
中の耐酸化性と耐還元性を有する無機顔料、あるいは難
分解性に加工した顔料の中から選ばれ、1種以上を適宜
用いる。
性半導体と併用しても変色、変質、分解しない無機顔料
中の耐酸化性と耐還元性を有する無機顔料、あるいは難
分解性に加工した顔料の中から選ばれ、1種以上を適宜
用いる。
【0058】難分解性に加工した顔料としては、顔料を
難分解性材料で被覆することにより光触媒性半導体材料
と併用して使用することができる。難分解性材料で被覆
できる顔料としては無機顔料および有機顔料が使用でき
る。
難分解性材料で被覆することにより光触媒性半導体材料
と併用して使用することができる。難分解性材料で被覆
できる顔料としては無機顔料および有機顔料が使用でき
る。
【0059】また、別の手段として、難分解性に加工し
た顔料としては、着色料を難分解性の体質顔料に吸収さ
せることにより光触媒性半導体材料と併用して使用する
ことができる。
た顔料としては、着色料を難分解性の体質顔料に吸収さ
せることにより光触媒性半導体材料と併用して使用する
ことができる。
【0060】本発明の水系溶媒は水を主成分とする。ま
た、塗装作業性、外観性等を向上するためにアルコール
類、グリコールエーテル類、エーテル類などの有機溶剤
を併用することができる。
た、塗装作業性、外観性等を向上するためにアルコール
類、グリコールエーテル類、エーテル類などの有機溶剤
を併用することができる。
【0061】本発明の塗料組成物は、さらに必要に応じ
て分散安定剤、界面活性剤、消泡剤、可塑剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、香料、硬化剤、中和剤、
防錆剤、防黴剤、造膜剤などを添加することが可能であ
る。
て分散安定剤、界面活性剤、消泡剤、可塑剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、香料、硬化剤、中和剤、
防錆剤、防黴剤、造膜剤などを添加することが可能であ
る。
【0062】本発明の塗料組成物は、サンドミル、ホモ
ジナイザー、ボールミル、ロールミル、ペイントシェー
カー、超音波分散機、羽根式攪拌機、マグネチックスタ
ーラー、高速分散機、乳化機などにて混合、分散処理を
行う。
ジナイザー、ボールミル、ロールミル、ペイントシェー
カー、超音波分散機、羽根式攪拌機、マグネチックスタ
ーラー、高速分散機、乳化機などにて混合、分散処理を
行う。
【0063】本発明の塗料組成物で被覆可能な基材とし
ては、無機材料、金属材料、有機材料あるいはそれらの
複合体であり、特に限定されるものではない。例えば、
金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、
セメント、コンクリ−ト、繊維、布帛、紙、それらの組
合せ、それらの積層体、それらの塗装体等である。
ては、無機材料、金属材料、有機材料あるいはそれらの
複合体であり、特に限定されるものではない。例えば、
金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、
セメント、コンクリ−ト、繊維、布帛、紙、それらの組
合せ、それらの積層体、それらの塗装体等である。
【0064】本発明の塗料組成物は親水効果、防汚効
果、防曇効果を期待される物品に適用される。該塗膜被
覆物品としては、建築物や構造物や車輌の外装や内装な
どが挙げられ、より具体的には、屋根材、瓦、カラート
タン、カラー鉄板、窯業系建材、サイディング材、ケイ
カル板、セメント壁、アルミサイディング、カーテンウ
ォール、塗装鋼板、石材、ALC、タイル、ガラスブロ
ック、サッシ、ビルサッシ、網戸、雨戸、門扉、出窓、
天窓、窓枠、トップライト、カーポート、サンルーム、
ベランダ、ベランダ手すり、屋根樋、板ガラス、着色ガ
ラス、ガラス用フィルム、太陽熱温水器等の集熱器用カ
バ−、エアコン室外機、店舗看板、サイン、広告塔、シ
ョーケース、ショーウィンドウ、冷蔵・冷凍ショーケー
ス、シャッタ−、屋外ベンチ、自動販売機、遮音壁、防
音壁、道路化粧板、ガードフェンス、桁美装板、トンネ
ル内装板、道路反射鏡、標識板、碍子、保護板、保護
膜、料金所、料金ボックス、街灯、道路、舗装路、舗
道、プラント外壁、プラント内壁、石油貯蔵タンク、煙
突、機械装置、農業用ガラス、ガラス温室、ビニールハ
ウス、テント、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、自転
車、オ−トバイ、自動車用ガラス、キッチン設備部材、
浴室設備部材、衛生陶器、陶磁器、便器、浴槽、洗面
台、照明器具、台所用品、食器、食器乾燥器、流し、調
理レンジ、キッチンフ−ド、換気扇、フィルム、ワッペ
ンなどが挙げられる。
果、防曇効果を期待される物品に適用される。該塗膜被
覆物品としては、建築物や構造物や車輌の外装や内装な
どが挙げられ、より具体的には、屋根材、瓦、カラート
タン、カラー鉄板、窯業系建材、サイディング材、ケイ
カル板、セメント壁、アルミサイディング、カーテンウ
ォール、塗装鋼板、石材、ALC、タイル、ガラスブロ
ック、サッシ、ビルサッシ、網戸、雨戸、門扉、出窓、
天窓、窓枠、トップライト、カーポート、サンルーム、
ベランダ、ベランダ手すり、屋根樋、板ガラス、着色ガ
ラス、ガラス用フィルム、太陽熱温水器等の集熱器用カ
バ−、エアコン室外機、店舗看板、サイン、広告塔、シ
ョーケース、ショーウィンドウ、冷蔵・冷凍ショーケー
ス、シャッタ−、屋外ベンチ、自動販売機、遮音壁、防
音壁、道路化粧板、ガードフェンス、桁美装板、トンネ
ル内装板、道路反射鏡、標識板、碍子、保護板、保護
膜、料金所、料金ボックス、街灯、道路、舗装路、舗
道、プラント外壁、プラント内壁、石油貯蔵タンク、煙
突、機械装置、農業用ガラス、ガラス温室、ビニールハ
ウス、テント、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、自転
車、オ−トバイ、自動車用ガラス、キッチン設備部材、
浴室設備部材、衛生陶器、陶磁器、便器、浴槽、洗面
台、照明器具、台所用品、食器、食器乾燥器、流し、調
理レンジ、キッチンフ−ド、換気扇、フィルム、ワッペ
ンなどが挙げられる。
【0065】本発明による光触媒性塗膜被覆物品は、そ
の表面を親水性、防汚性、防曇性などにしたい部位を含
む基材の表面に光触媒塗料が塗布され、その後乾燥また
は硬化されて光触媒性塗膜を形成する。
の表面を親水性、防汚性、防曇性などにしたい部位を含
む基材の表面に光触媒塗料が塗布され、その後乾燥また
は硬化されて光触媒性塗膜を形成する。
【0066】ここで塗料組成物を塗布する手段はとくに
限定されず、刷毛塗り、スポンジ塗り、スプレーコーテ
ィング、ロールコーティング、フローコーティング、ス
ピンコーティング、ディップコーティングなどの方法が
挙げられる。
限定されず、刷毛塗り、スポンジ塗り、スプレーコーテ
ィング、ロールコーティング、フローコーティング、ス
ピンコーティング、ディップコーティングなどの方法が
挙げられる。
【0067】ここで塗膜の乾燥または硬化は、室温放
置、強制乾燥、加熱、紫外線照射等によって実施するこ
とができる。
置、強制乾燥、加熱、紫外線照射等によって実施するこ
とができる。
【0068】また、本発明の光触媒塗料組成物が適用さ
れる基材表面は清浄であることが好ましい。特に乗物筐
体や建築物の外壁等、既設の基材に塗布する場合には、
予め洗浄剤の使用など、公知の方法にて洗浄することが
望ましい。
れる基材表面は清浄であることが好ましい。特に乗物筐
体や建築物の外壁等、既設の基材に塗布する場合には、
予め洗浄剤の使用など、公知の方法にて洗浄することが
望ましい。
【0069】本発明による光触媒塗料組成物を適用する
前に、基材表面にアンダーコート層を設けることができ
る。アンダーコート層は有機樹脂塗膜、無機樹脂塗膜、
粉体塗装用塗膜、電着塗装塗膜などに利用されるもの
で、公知の塗膜組成物塗膜の中から1種あるいは2種以
上を併用して使用することができる。アンダーコート層
は基材と光触媒性塗膜とを強固に密着させる効果、基材
の吸水や吸湿を抑える効果、基材の防錆の効果、立体的
な凹凸模様を形成して特殊な意匠を付加する効果などを
有することができる。
前に、基材表面にアンダーコート層を設けることができ
る。アンダーコート層は有機樹脂塗膜、無機樹脂塗膜、
粉体塗装用塗膜、電着塗装塗膜などに利用されるもの
で、公知の塗膜組成物塗膜の中から1種あるいは2種以
上を併用して使用することができる。アンダーコート層
は基材と光触媒性塗膜とを強固に密着させる効果、基材
の吸水や吸湿を抑える効果、基材の防錆の効果、立体的
な凹凸模様を形成して特殊な意匠を付加する効果などを
有することができる。
【0070】本発明の光触媒性塗膜に接して形成され、
傾斜組成を安定して形成するためのプライマー処理とし
ては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン
樹脂、アクリルシリコン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フタル酸樹脂、アルキド樹
脂、シリコンアルキド樹脂より選ばれる有機樹脂系塗膜
であることが好ましい。
傾斜組成を安定して形成するためのプライマー処理とし
ては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン
樹脂、アクリルシリコン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フタル酸樹脂、アルキド樹
脂、シリコンアルキド樹脂より選ばれる有機樹脂系塗膜
であることが好ましい。
【0071】ここで、本発明の光触媒性塗膜に接して形
成される有機樹脂系塗膜として、着色された有機樹脂系
塗膜を形成し、本発明の光触媒性塗膜を透光性の塗膜と
すれば、有機樹脂系塗膜と組み合わせて、着色された光
触媒性塗膜を形成することができる。
成される有機樹脂系塗膜として、着色された有機樹脂系
塗膜を形成し、本発明の光触媒性塗膜を透光性の塗膜と
すれば、有機樹脂系塗膜と組み合わせて、着色された光
触媒性塗膜を形成することができる。
【0072】本発明の光触媒性塗膜の光励起は、光触媒
体結晶の伝導電子帯と価電子帯との間のエネルギ−ギャ
ップよりも大きなエネルギ−(すなわち短い波長)を有
する光を光半導体に照射して行う。より具体的には、光
触媒体がアナタース型酸化チタンの場合には波長387
nm以下、ルチル酸化チタンの場合には波長413nm
以下、酸化錫の場合には波長344nm以下、酸化亜鉛
の場合には波長387nm以下の光を含有する光線を照
射する。
体結晶の伝導電子帯と価電子帯との間のエネルギ−ギャ
ップよりも大きなエネルギ−(すなわち短い波長)を有
する光を光半導体に照射して行う。より具体的には、光
触媒体がアナタース型酸化チタンの場合には波長387
nm以下、ルチル酸化チタンの場合には波長413nm
以下、酸化錫の場合には波長344nm以下、酸化亜鉛
の場合には波長387nm以下の光を含有する光線を照
射する。
【0073】上記光触媒体の場合は、紫外線光源により
光励起されるので、光源としては、蛍光灯、白熱電灯、
メタルハライドランプ、水銀ランプのような室内照明、
太陽光や、それらの光源を低損失のファイバ−で誘導し
た光源等を利用できる。
光励起されるので、光源としては、蛍光灯、白熱電灯、
メタルハライドランプ、水銀ランプのような室内照明、
太陽光や、それらの光源を低損失のファイバ−で誘導し
た光源等を利用できる。
【0074】
【実施例】以下本発明を実施例に基づき詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0075】(酸化チタンの調合例)酸化チタンゾル
(石原テクノ社製、STS−01、アナタース型、硝酸
酸性、pH=1.5、酸化チタン濃度30重量%、X線
粒子径=7nm)200重量部をアンモニア水(28
%)で中和した後、濾過と蒸留水による洗浄を濾液の導
電率が100μS/cmになるまで繰り返し、固形分濃
度25重量%、pHが7の酸化チタンを得た。得られた
酸化チタンに水酸化ナトリウム水溶液(10%)を添加
し、その後、超音波洗浄機で3時間分散して固形分濃度
10重量%、pH=10.5のアルカリ性酸化チタンゾ
ルを得た。得られたアルカリ性酸化チタンゾル500重
量部を70℃の温度に昇温し、珪酸ナトリウム水溶液
(日本化学工業社製、J珪酸ソーダ3号、SiO2=2
9.3%、Na2O=9.3%)25.6重量部を添加
し、1時間攪拌した。次いで、さらに90℃に昇温して
1時間保持した後、硫酸(10%)を添加してpHを6
に調整してから室温まで徐冷し、酸化チタン粒子の表面
を珪素の含水酸化物で被覆処理した酸化チタンゾルを得
た。得られた酸化チタンゾルに陽イオン交換樹脂(オル
ガノ社製、アンバーライトIR−120B)500重量
部(膨潤状態)を添加してゾル中の陽イオンを除去した
後、前記陽イオン交換樹脂を濾過して取り除いた。次い
で、陰イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライト
IRA−910)500重量部(膨潤状態)を添加して
ゾル中の陰イオンを除去した後、前記陰イオン交換樹脂
を濾過して取り除いた。各イオンを除去した酸化チタン
ゾルをロータリーエバポレーターで濃縮し、酸化チタン
ゾルAを得た。ここで調整された酸化チタンゾルAはp
H=6.8、固形分濃度11.2重量%、粒子径30n
m、酸化チタン100重量部に対してSiO2換算で1
5重量部の珪素の含水酸化物を含有していた。
(石原テクノ社製、STS−01、アナタース型、硝酸
酸性、pH=1.5、酸化チタン濃度30重量%、X線
粒子径=7nm)200重量部をアンモニア水(28
%)で中和した後、濾過と蒸留水による洗浄を濾液の導
電率が100μS/cmになるまで繰り返し、固形分濃
度25重量%、pHが7の酸化チタンを得た。得られた
酸化チタンに水酸化ナトリウム水溶液(10%)を添加
し、その後、超音波洗浄機で3時間分散して固形分濃度
10重量%、pH=10.5のアルカリ性酸化チタンゾ
ルを得た。得られたアルカリ性酸化チタンゾル500重
量部を70℃の温度に昇温し、珪酸ナトリウム水溶液
(日本化学工業社製、J珪酸ソーダ3号、SiO2=2
9.3%、Na2O=9.3%)25.6重量部を添加
し、1時間攪拌した。次いで、さらに90℃に昇温して
1時間保持した後、硫酸(10%)を添加してpHを6
に調整してから室温まで徐冷し、酸化チタン粒子の表面
を珪素の含水酸化物で被覆処理した酸化チタンゾルを得
た。得られた酸化チタンゾルに陽イオン交換樹脂(オル
ガノ社製、アンバーライトIR−120B)500重量
部(膨潤状態)を添加してゾル中の陽イオンを除去した
後、前記陽イオン交換樹脂を濾過して取り除いた。次い
で、陰イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライト
IRA−910)500重量部(膨潤状態)を添加して
ゾル中の陰イオンを除去した後、前記陰イオン交換樹脂
を濾過して取り除いた。各イオンを除去した酸化チタン
ゾルをロータリーエバポレーターで濃縮し、酸化チタン
ゾルAを得た。ここで調整された酸化チタンゾルAはp
H=6.8、固形分濃度11.2重量%、粒子径30n
m、酸化チタン100重量部に対してSiO2換算で1
5重量部の珪素の含水酸化物を含有していた。
【0076】(シリコーンアクリル樹脂)シリコーンア
クリル樹脂としてシリコーンアクリルエマルジョン(信
越化学工業社製、X−41−7001)を使用した。シ
リコーンアクリル樹脂の不揮発分は42%、粘度(25
℃)は20cSt、比重(25℃)は1.08、pH=
7、イオン性はアニオン、不揮発分中のシリコーン樹脂
含有量は50重量%、熱重量/示差熱測定(TG/DT
A)により解析した不揮発分中の有機物/無機物の比は
59/41、光散乱法による平均粒子径は0.14μ
m、GPCによるポリスチレン換算の平均分子量はMn
/Mw=1677/12458であった。
クリル樹脂としてシリコーンアクリルエマルジョン(信
越化学工業社製、X−41−7001)を使用した。シ
リコーンアクリル樹脂の不揮発分は42%、粘度(25
℃)は20cSt、比重(25℃)は1.08、pH=
7、イオン性はアニオン、不揮発分中のシリコーン樹脂
含有量は50重量%、熱重量/示差熱測定(TG/DT
A)により解析した不揮発分中の有機物/無機物の比は
59/41、光散乱法による平均粒子径は0.14μ
m、GPCによるポリスチレン換算の平均分子量はMn
/Mw=1677/12458であった。
【0077】(光触媒性塗料の調合例)光触媒材料とし
て前記酸化チタンゾルAを100部、シリコーンアクリ
ル樹脂として前記シリコーンアクリルエマルジョン、塩
基性硬化触媒(信越化学工業社製、CAT−AS)12
部の混合物をペイントシェーカーにて10分間攪拌して
光触媒性塗料組成物を得た。
て前記酸化チタンゾルAを100部、シリコーンアクリ
ル樹脂として前記シリコーンアクリルエマルジョン、塩
基性硬化触媒(信越化学工業社製、CAT−AS)12
部の混合物をペイントシェーカーにて10分間攪拌して
光触媒性塗料組成物を得た。
【0078】光触媒塗料組成物のpHは7、不揮発分濃
度は25重量%、不揮発分中の光触媒の含有量は21.
0重量%、シリコーン系樹脂の含有量は39.5重量
%、アクリル系樹脂の含有量は39.5重量%であっ
た。
度は25重量%、不揮発分中の光触媒の含有量は21.
0重量%、シリコーン系樹脂の含有量は39.5重量
%、アクリル系樹脂の含有量は39.5重量%であっ
た。
【0079】(実施例)150mm×65mmに裁断し
た厚さ3mmの石綿セメントけい酸カルシウム板(JI
S−A5418に準拠したもの)にエポキシ樹脂系シー
ラー(エスケー化研社製、SKサーフエポ)をスプレー
塗布し、室温にて24時間乾燥した。ついでアクリルウ
レタン樹脂塗料(イサム塗料社製、ハイアート#100
0、A液とB液の2液混合型、混合比=A液:B液=
8:1、ハイアート建材用シンナ―#10、希釈率50
%)をスプレー塗布し、室温にて24時間乾燥した。そ
して、このシーラー塗装とアクリルウレタン塗装を行っ
た石綿セメントけい酸カルシウム板上に、前記した調合
例で作製した光触媒性塗料組成物を刷毛塗りで塗布し、
室温にて1週間乾燥し、被覆物試験板を得た。
た厚さ3mmの石綿セメントけい酸カルシウム板(JI
S−A5418に準拠したもの)にエポキシ樹脂系シー
ラー(エスケー化研社製、SKサーフエポ)をスプレー
塗布し、室温にて24時間乾燥した。ついでアクリルウ
レタン樹脂塗料(イサム塗料社製、ハイアート#100
0、A液とB液の2液混合型、混合比=A液:B液=
8:1、ハイアート建材用シンナ―#10、希釈率50
%)をスプレー塗布し、室温にて24時間乾燥した。そ
して、このシーラー塗装とアクリルウレタン塗装を行っ
た石綿セメントけい酸カルシウム板上に、前記した調合
例で作製した光触媒性塗料組成物を刷毛塗りで塗布し、
室温にて1週間乾燥し、被覆物試験板を得た。
【0080】(評価) (1)塗膜断面分析用試料の作製 被覆物試験板を破断してサンプリングし、破断面に白金
を約50Åの厚さでコーティングして塗膜断面の分析用
試料を作製した。
を約50Åの厚さでコーティングして塗膜断面の分析用
試料を作製した。
【0081】(2)塗膜断面の観察、分析 塗膜断面をSEM(日立製作所社製、S4100)、E
DX(堀場製作所社製、EMAX2770)により分析
した。SEMで観察した二次電子像を図1に示す。分析
視野の光触媒性塗膜の膜厚は4μmであった。次いで、
分析視野中央部、塗膜最表面から基材側界面まで線上に
EDX分析を行った。チタン(Ti)、シリコン(S
i)、炭素(C)、酸素(O)について検出した塗膜最
表面から基材側界面までのX線強度の変化を図2に示
す。
DX(堀場製作所社製、EMAX2770)により分析
した。SEMで観察した二次電子像を図1に示す。分析
視野の光触媒性塗膜の膜厚は4μmであった。次いで、
分析視野中央部、塗膜最表面から基材側界面まで線上に
EDX分析を行った。チタン(Ti)、シリコン(S
i)、炭素(C)、酸素(O)について検出した塗膜最
表面から基材側界面までのX線強度の変化を図2に示
す。
【0082】(3)傾斜組成の解析 前記の分析と同じ分析視野において、塗膜最表面から約
0.5μm(塗膜最表面近傍)、約2μm(塗膜の膜厚中
央部)、約3.5μm(塗膜基材側界面近傍)の3点に
ついて、再度EDX分析を行った。各部位のEDXスペ
クトルを図3〜図5に示す。分析結果よりチタン(T
i)、シリコン(Si)についての各部位のX線強度
(cps)、3点のX線強度の平均を100とした場合
の傾斜勾配、光触媒塗料不揮発分中の酸化チタンおよび
シリコーン系樹脂の濃度と傾斜勾配を乗じて試算した塗
膜中の各部位における光触媒およびシリコーン系樹脂の
濃度(%)を表1に示す。
0.5μm(塗膜最表面近傍)、約2μm(塗膜の膜厚中
央部)、約3.5μm(塗膜基材側界面近傍)の3点に
ついて、再度EDX分析を行った。各部位のEDXスペ
クトルを図3〜図5に示す。分析結果よりチタン(T
i)、シリコン(Si)についての各部位のX線強度
(cps)、3点のX線強度の平均を100とした場合
の傾斜勾配、光触媒塗料不揮発分中の酸化チタンおよび
シリコーン系樹脂の濃度と傾斜勾配を乗じて試算した塗
膜中の各部位における光触媒およびシリコーン系樹脂の
濃度(%)を表1に示す。
【0083】(4)被覆物試験板表面の親水性の評価 被覆物試験板の親水性を接触角測定器(協和界面科学社
製、CA−X150型)により、水との接触角を測定し
た。次いで、紫外線を含む光源(三共電気社製、ブラッ
クライトブルー(BLB)蛍光灯、FL20SBLB)を用いて
試験板表面に1mW/cm2の紫外線照度で光を照射
し、接触角を随時測定して試験板表面の親水性の変化を
評価した。結果を図1に示す。本発明の実施例による試
験板は、光照射により接触角が10゜未満になるまで親
水化した。
製、CA−X150型)により、水との接触角を測定し
た。次いで、紫外線を含む光源(三共電気社製、ブラッ
クライトブルー(BLB)蛍光灯、FL20SBLB)を用いて
試験板表面に1mW/cm2の紫外線照度で光を照射
し、接触角を随時測定して試験板表面の親水性の変化を
評価した。結果を図1に示す。本発明の実施例による試
験板は、光照射により接触角が10゜未満になるまで親
水化した。
【0084】
【表1】
【0085】
【発明の効果】本発明の光触媒塗料を塗布、製膜した光
触媒性塗膜は、光触媒粒子が膜厚方向に濃度勾配を有し
て傾斜組成塗膜を形成し、親水性、防汚性、防曇性等に
優れた被覆物品を提供する。
触媒性塗膜は、光触媒粒子が膜厚方向に濃度勾配を有し
て傾斜組成塗膜を形成し、親水性、防汚性、防曇性等に
優れた被覆物品を提供する。
【図1】実施例の塗膜断面SEM像である。
【図2】実施例の塗膜表面から基材界面までのTi元
素、Si元素、C元素、O元素の濃度分布を示す図であ
る。
素、Si元素、C元素、O元素の濃度分布を示す図であ
る。
【図3】実施例の塗膜最表面近傍EDXスペクトルを示
す図である。
す図である。
【図4】実施例の塗膜中央部EDXスペクトルを示す図
である。
である。
【図5】実施例の塗膜基材側界面近傍EDXスペクトル
を示す図である。
を示す図である。
【図6】実施例の光照射による塗膜表面の親水化を示す
図である。
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 133/00 C09D 133/00 (72)発明者 武田 宏二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 島井 曜 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA45 DA06 DB02 DC02 DC05 EA02 EA06 EB22 EB42 EB56 EC02 EC53 EC54 4J038 CG141 CL001 DL031 HA216 HA446 KA15 KA20 MA02 MA08 MA10 NA05 NA06
Claims (21)
- 【請求項1】 シリコーンアクリル樹脂と光触媒粒子
と水系溶媒を必須成分とする塗料組成物であって、該塗
料組成物が基材上に塗布製膜されると、光触媒粒子が膜
厚方向に濃度勾配を有して傾斜組成塗膜を形成すること
を特徴とする光触媒塗料組成物。 - 【請求項2】 前記光触媒粒子が、全固形分に対し5
〜80重量%の範囲で含んでいることを特徴とする請求
項1に記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項3】 前記光触媒粒子が酸化チタンであるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の光触媒塗料組成
物。 - 【請求項4】 前記光触媒粒子がMg、Al、Si、
Ti、Fe、Zn、Sn、Sbの群より選ばれる少なく
とも1種の金属の(含水)酸化物で被覆された酸化チタ
ンであることを特徴とする請求項1又は2記載の光触媒
塗料組成物。 - 【請求項5】 前記光触媒粒子がSiの(含水)酸化
物で被覆された酸化チタンであって、酸化チタンの被覆
処理量がSiO2換算で酸化チタン100重量部に対し
1〜125重量部であることを特徴とする請求項1又は
2記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項6】 前記酸化チタンの粒子径が1〜100
nmであることを特徴とする請求項3から5の何れかに
記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項7】 前記シリコーンアクリル樹脂がシロキ
サン結合を主要成分とする無機成分とアクリル系樹脂を
主要成分とする有機成分とからなり、全固形分に対し、
シロキサン結合を主要成分とする無機成分が20〜90
重量%、アクリル系樹脂を主要成分とする有機成分が5
〜75重量%の範囲で含んでいることを特徴とする請求
項1から6の何れかに記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項8】 前記シリコーンアクリル樹脂がアニオ
ン性エマルジョン型樹脂であることを特徴とする請求項
1から7の何れかに記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項9】 前記シリコーンアクリル樹脂の粒子径
が0.01〜1μmであることを特徴とする請求項1か
ら8の何れかに記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項10】 前記光触媒塗料組成物のpHが5〜
9の範囲であることを特徴とする請求項1から9の何れ
かに記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項11】 前記光触媒塗料組成物がさらにシリ
カ粒子を含有していることを特徴とする請求項1から1
0の何れかに記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項12】 前記光触媒塗料組成物がさらに着色
材を含有していることを特徴とする請求項1から11の
何れかに記載の光触媒塗料組成物。 - 【請求項13】 請求項1から12の何れかに記載の
光触媒塗料組成物が基材上に塗布製膜された塗膜であっ
て、光触媒粒子の濃度が基材と接する塗膜界面側近傍で
小さく分布するように濃度勾配を有して傾斜組成塗膜を
形成していることを特徴とする光触媒性塗膜。 - 【請求項14】 請求項1から12の何れかに記載の
光触媒塗料組成物が基材上に塗布製膜された塗膜であっ
て、光触媒粒子の濃度が外気と接する塗膜最表面側近傍
で大きく分布するように濃度勾配を有して傾斜組成塗膜
を形成していることを特徴とする光触媒性塗膜。 - 【請求項15】 請求項1から12の何れかに記載の
光触媒塗料組成物が基材上に塗布製膜された塗膜であっ
て、シリコーンおよび/またはシリカの濃度が外気と接
する塗膜最表面側近傍で大きく分布するように濃度勾配
を有して傾斜組成塗膜を形成していることを特徴とする
請求項13又は14記載の光触媒性塗膜。 - 【請求項16】 請求項1から12の何れかに記載の
光触媒塗料組成物が基材上に塗布製膜された塗膜であっ
て、有機成分の濃度が基材と接する塗膜界面側近傍で大
きく分布するように濃度勾配を有して傾斜組成塗膜を形
成していることを特徴とする請求項13から15の何れ
かに記載の光触媒性塗膜。 - 【請求項17】 前記光触媒性塗膜の膜厚が0.1〜
30μmであることを特徴とする請求項13から16の
何れかに記載の光触媒性塗膜。 - 【請求項18】 請求項13から17の何れかに記載
の光触媒性塗膜が基材の表面に形成されたことを特徴と
する光触媒性塗膜被覆物品。 - 【請求項19】 請求項13から17の何れかに記載
の光触媒性塗膜が有機樹脂塗膜を介して基材の表面に形
成されたことを特徴とする光触媒性塗膜被覆物品。 - 【請求項20】 請求項13から17の何れかに記載
の光触媒性塗膜が着色された有機樹脂塗膜を介して基材
の表面に形成されたことを特徴とする光触媒性塗膜被覆
物品。 - 【請求項21】 請求項1から12の何れかに記載の
光触媒塗料組成物を被処理物の基材表面に塗布し、乾燥
または硬化されて、請求項13から17の何れかに記載
の光触媒性塗膜を形成することを特徴とする該塗膜形成
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24520799A JP2001064583A (ja) | 1999-08-31 | 1999-08-31 | 光触媒塗料組成物、光触媒性塗膜、該塗膜被覆物品および該塗膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24520799A JP2001064583A (ja) | 1999-08-31 | 1999-08-31 | 光触媒塗料組成物、光触媒性塗膜、該塗膜被覆物品および該塗膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001064583A true JP2001064583A (ja) | 2001-03-13 |
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ID=17130228
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001064583A (ja) |
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2004269898A (ja) * | 2001-08-30 | 2004-09-30 | Toto Ltd | 光触媒性コーティング剤及び光触媒性複合材並びにその製造方法 |
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