JP2001064318A - エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体の製造方法

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JP2001064318A
JP2001064318A JP23863999A JP23863999A JP2001064318A JP 2001064318 A JP2001064318 A JP 2001064318A JP 23863999 A JP23863999 A JP 23863999A JP 23863999 A JP23863999 A JP 23863999A JP 2001064318 A JP2001064318 A JP 2001064318A
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graft copolymer
hydroxyl
ethylenically unsaturated
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unsaturated group
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Yasunori Muramatsu
靖則 村松
Yoshiharu Maeda
佳治 前田
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラジカル重合性化合物との相溶性に優れ、濁
りのない透明な硬化性組成物、ひいては透明な硬化物を
形成することができ、更に耐薬品性、耐熱性、耐水性、
撥水性、潤滑性、耐汚染性等の特定にも優れる硬化性組
成物を形成することのできる、エチレン性不飽和基含有
グラフト共重合体、及びその製法の提供。 【解決手段】 エポキシ基を有する幹ポリマー及び疎水
性マクロモノマーに基づく枝ポリマーからなるグラフト
共重合体にエチレン性不飽和基含有モノカルボン酸を反
応させてなる水酸基を有するエチレン性不飽和基含有グ
ラフト共重合体に、モノイソシアネート化合物及び/又
はアルコキシシランを反応させて、前記グラフト共重合
体中の水酸基の少なくとも一部をモノイソシアネート化
合物及び/又はアルコキシシランで封鎖して水酸基封鎖
エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化性、特に活性
エネルギー線硬化性に優れ、しかも他のラジカル重合性
化合物との相溶性に優れていて、該他のラジカル重合性
化合物と混合したときに、濁りのない硬化性組成物およ
び硬化物を形成する水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有
グラフト共重合体、その製造方法および該水酸基封鎖エ
チレン性不飽和基含有グラフト共重合体を含有する活性
エネルギー線硬化性組成物に関する。本発明の水酸基封
鎖エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体は、特に活
性エネルギー線硬化性組成物の成分として有用であり、
該グラフト共重合体を含有する活性エネルギー線硬化性
組成物は、コーティング剤、シーリング剤、ポッティン
グ剤および離型剤等として好適に使用される。さらに、
本発明の水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラフト共
重合体は、プラスティックフィルム、成型品、繊維、ゴ
ム、塗料、インキおよび接着剤などの成分としても有用
である。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】近年、グラフト共重合
体は高機能性高分子材料として有用性が認められ、工業
的に広く用いられるようになってきている。その具体的
な用途としては、例えばシリコーン−ビニル重合体系グ
ラフト共重合体であれば、落書き防止や貼り紙防止用の
コーティング剤、耐汚染性の塗料用樹脂、着氷や着雪防
止のための塗料用樹脂、各種基材(例えばフィルム、
布、紙、木材、ガラス、アルミニウム、鉄など)の表面
または裏面に撥水性、潤滑性、離型性などの機能を付与
するためのコーティング剤などが挙げられる。これらの
コーティング剤は、グラフト共重合体および必要により
その硬化剤を有機溶剤に溶解した溶液であったり、また
はグラフト共重合体を一成分とする硬化性樹脂組成物で
あることが多く、硬化方法としては一般的には常温硬化
または加熱硬化が採用されていた。しかしながら、上記
コーティング剤は、硬化速度が遅く、硬化塗膜の物性、
例えば耐薬品性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性、耐
汚染性等が十分に発現するまでに時間を要する点で、用
途的に制約があった。
【0003】そのため、近年では活性エネルギー線硬化
性コーティング剤としてグラフト共重合体を使用しよう
とする要求が高まっており、例えば特開昭61−196
06号公報には、エポキシ基を有するシリコーン−アク
リル系グラフト共重合体の幹ポリマーにエチレン性不飽
和結合を導入させた活性エネルギー線硬化性重合体が提
案されている。しかしながら、前記公開公報に開示され
ている方法で得られる活性エネルギー線硬化性グラフト
共重合体は、他の活性エネルギー線硬化性化合物との相
溶性に劣り、他の活性エネルギー線硬化性化合物と混合
したときに濁りを生じ透明な硬化性組成物が得られず、
そのような濁りのある硬化性組成物を硬化した場合には
その硬化物はやはり透明性に劣ったものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、他の
ラジカル重合性化合物、特に他の活性エネルギー線硬化
性化合物との相溶性に優れていて、他のラジカル重合性
化合物と混合したときに濁りのない透明な硬化性組成物
を形成し、ひいては透明性に優れる硬化物を生成するこ
とができ、しかも紫外線などの活性エネルギー線で速や
かに硬化して、耐薬品性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤
滑性、耐汚染性などの特定にも優れる硬化物を形成する
ことのできる、エチレン性不飽和基含有グラフト共重合
体およびその製造方法を提供することである。さらに、
本発明の目的は前記したエチレン性不飽和基含有グラフ
ト共重合体を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、グラフト共重合体
中のエポキシ基とエチレン性不飽和基含有モノカルボン
酸との反応により生成する前記エチレン性不飽和基含有
グラフト共重合体中の水酸基をモノイソシアネート化合
物およびアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種
の化合物で封鎖処理してグラフト共重合体中の水酸基の
含有量を低減させると、該封鎖処理後のエチレン性不飽
和基含有グラフト共重合体が他のラジカル重合性化合
物、特に他の活性エネルギー線硬化性化合物との相溶性
に優れ、濁りのない透明な硬化性組成物、ひいては透明
性に優れる硬化物を形成すること、そして水酸基を封鎖
した後のエチレン性不飽和基含有グラフト共重合体にお
ける残存水酸基の含有量は50mgKOH/g以下であ
ることが特に好ましいことを見出した。さらに、本発明
者らは、水酸基を封鎖した前記エチレン性不飽和基含有
グラフト共重合体または該グラフト共重合体と他のラジ
カル重合性化合物を含む硬化性組成物は活性エネルギー
線により速やかに硬化させることができ、それにより形
成された硬化物は、透明性の点だけではなく、耐薬品
性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性、耐汚染性などの
特定にも優れることを見出して本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、エポキシ基を有する
幹ポリマーおよび疎水性マクロモノマーに基づく枝ポリ
マーからなるグラフト共重合体にエチレン性不飽和基含
有モノカルボン酸を反応させてなる水酸基を有するエチ
レン性不飽和基含有グラフト共重合体に、モノイソシア
ネート化合物および/またはアルコキシシランを反応さ
せて、前記グラフト共重合体中の水酸基の少なくとも一
部をモノイソシアネート化合物および/またはアルコキ
シシランで封鎖することを特徴とする水酸基封鎖エチレ
ン性不飽和基含有グラフト共重合体の製造方法である。
そして、本発明は、モノイソシアネート化合物および/
またはアルコキシシランを、水酸基封鎖エチレン性不飽
和基含有グラフト共重合体における水酸基の含有量が5
0mgKOH/g以下になる量で用いる前記した製造方
法を好ましい態様として包含する。
【0007】さらに、本発明は、エポキシ基を有する幹
ポリマーおよび疎水性マクロモノマーに基づく枝ポリマ
ーからなるグラフト共重合体にエチレン性不飽和基含有
モノカルボン酸を反応させてなる水酸基を有するエチレ
ン性不飽和基含有グラフト共重合体中の水酸基の少なく
とも一部がモノイソシアネート化合物および/またはア
ルコキシシランで封鎖されていることを特徴とする水酸
基封鎖エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体であ
る。本発明は、水酸基の含有量が50mgKOH/g以
下である前記水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラフ
ト共重合体を好ましい態様として包含する。
【0008】そして、本発明は、前記した製造方法で得
られる水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラフト共重
合体を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化
性組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明では、モノイソシアネートおよび/または
アルコキシシランを反応させて封鎖処理するグラフト共
重合体として、エポキシ基を有する幹ポリマーおよび疎
水性マクロモノマーに基づく枝ポリマーからなるグラフ
ト共重合体(以下これを「エポキシ基含有グラフト共重
合体A」という)に対してエチレン性不飽和基含有モノ
カルボン酸を反応させてなる水酸基を有するエチレン性
不飽和基含有グラフト共重合体(以下これを「水酸基・
エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体B」という)
を用いる。
【0010】エポキシ基含有グラフト共重合体Aを構成
する幹ポリマーは、エポキシ基およびラジカル重合性基
を有する単量体単位ならびに所望によりその他のラジカ
ル重合性単量体単位から構成される。エポキシ基および
ラジカル重合性基を有する単量体(以下「エポキシ基含
有単量体」という)としては、エポキシ基を有する(メ
タ)アクリレートが好ましく、具体例としては、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、脂環式エポキシ(メタ)ア
クリレート〔例えばダイセル化学工業(株)製のCYC
LOMER A−200、M−100等〕などが挙げら
れる。幹ポリマーにおけるエポキシ基含有単量体の好ま
しい使用量は、得られるエポキシ基含有グラフト共重合
体Aのエポキシ当量が60〜320mgKOH/gとな
る量である。エポキシ基含有グラフト共重合体Aにおけ
るエポキシ当量が60mgKOH/g未満であると、エ
ポキシ基含有グラフト共重合体Aに導入し得るエチレン
性不飽和基の量が少なすぎ、得られるエチレン性不飽和
基含有グラフト共重合体の硬化性が不十分になる場合が
ある。しかも、かかるエチレン性不飽和基含有グラフト
共重合体を用いて形成される硬化物の耐薬品性、耐熱
性、耐水性、撥水性、潤滑性、耐汚染性等が低下する場
合がある。一方、エポキシ基含有グラフト共重合体Aに
おけるエポキシ当量が320mgKOH/gを超える
と、最終的に得られる硬化物の強靭性が低下する場合が
ある。
【0011】幹ポリマーの形成に用いられるその他のラ
ジカル重合性単量体の例としては、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、2ーメトキ
シエチル(メタ)アクリレート、2ーエトキシエチル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレートおよびイソボ
ルニルアクリレート等の(メタ)アクリレート、スチレ
ン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル等を挙げる
ことができ、幹ポリマーはこれらのラジカル重合性単量
体の1種または2種以上からなる構造単位を有している
ことができる。
【0012】また、エポキシ基含有グラフト共重合体A
を構成する疎水性マクロモノマーとしては、疎水性重合
体の片末端に(メタ)アクリロイル基またはスチリル基
などのラジカル重合性基が結合した疎水性マクロモノマ
ーが好ましく用いられる。該疎水性重合体としては、例
えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサ
ン、ポリメチルフェニルシロキサンおよびポリジフェニ
ルシロキサン等のポリオルガノシロキサン;ポリブチル
(メタ)アクリレート、ポリオクチル(メタ)アクリレ
ート、ポリステアリル(メタ)アクリレート、ポリラウ
リル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が
好ましくは4〜22であるポリアルキル(メタ)アクリ
レート;パーフルオロアルキル基の炭素数が好ましくは
4〜22であるポリパーフルオロアルキル(メタ)アク
リレート;ポリスチレン;前記したアルキル(メタ)ア
クリレート、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレー
トおよび/またはスチレンに由来する単位を主成分とす
る疎水性の共重合体などを挙げることができる。しかし
ながら、疎水性重合体は前記のものに限定されず、疎水
性を有する重合体はすべて使用することができ、また前
記疎水性重合体からなるグラフト共重合体も勿論使用で
きる。そして、エポキシ基含有グラフト共重合体Aは、
前記した疎水性重合体を骨格とする疎水性マクロモノマ
ーの1種または2種以上から構成されていることができ
る。エポキシ基含有グラフト共重合体Aに用いる疎水性
マクロモノマーの市販品の具体例としては、東亞合成
(株)製のマクロモノマーAK−5、AK−32、AB
−6、AS−6、信越化学工業(株)製のX−22−1
74DX等が挙げられる。
【0013】エポキシ基含有グラフト共重合体Aを構成
する疎水性マクロモノマーは、その数平均分子量(以下
「Mn」と略す)が500〜60000であることが好
ましく、500〜30000であることがより好まし
い。疎水性マクロモノマーの数平均分子量が500未満
であると、水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラフト
共重合体における疎水性枝ポリマーに起因する特性、す
なわち耐薬品性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性およ
び耐汚染性等が発現し難くなる。一方、疎水性マクロモ
ノマーのMnが60000を超えると、エポキシ基含有
グラフト共重合体Aの反応性が低下する。なお、本明細
書でいう「Mn」は、ゲル・パーミエーションクロマト
グラフィーによるポリスチレン換算の数平均分子量であ
る。
【0014】エポキシ基含有グラフト共重合体Aにおけ
る疎水性マクロモノマーに基づく枝ポリマーの割合は、
エポキシ基含有グラフト共重合体Aの重量を基準にし
て、0.5〜60重量%であることが好ましく、1〜4
5重量%であることがより好ましい。疎水性マクロモノ
マーに基づく枝ポリマーの割合が0.5重量%未満であ
ると、本発明の水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラ
フト共重合体を含有する硬化性組成物から形成される硬
化物の耐薬品性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性およ
び耐汚染性などが低下し、一方60重量%を超えると水
酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体と他
の重合性化合物や樹脂との相溶性が低下する場合があ
る。
【0015】エポキシ基含有グラフト共重合体Aは、そ
の重量平均分子量(以下「Mw」と略す)が2000〜
150000であることが好ましく、5000〜800
00であることがより好ましい。エポキシ基含有グラフ
ト共重合体AのMwが2000未満であると、最終的に
得られる水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラフト共
重合体の耐薬品性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性、
耐汚染性等が低下する場合があり、他方エポキシ基含有
グラフト共重合体AのMwが150000を超えると、
最終的に得られる水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グ
ラフト共重合体の流動性が低下し、他の樹脂との混合が
難くなる。なお、本明細書におけるMwは、前記Mnと
同様にゲル・パーミエーションクロマトグラフィーによ
り測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量であ
る。
【0016】エポキシ基含有グラフト共重合体Aは、前
記した疎水性マクロモノマー、幹ポリマーを形成するた
めの前記したエポキシ基含有単量体、および場合により
他のラジカル重合性単量体を溶媒中でラジカル共重合す
ることにより容易に製造することができる。その際の重
合溶媒としては、例えば、トルエンおよびキシレン等の
芳香族炭化水素、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等の酢酸
エステル、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチル
ケトン等のケトンなどを挙げることができる。エポキシ
基含有グラフト共重合体Aを製造するための重合温度は
50〜150℃が適当である。また、ラジカル重合開始
剤としては、種々のものが使用でき、そのうちでも使用
が容易なことから一般的なアゾ系の重合開始剤が好まし
く用いられ、具体例としては、2,2’−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2’−アゾビス(メチルブチロニ
トリル)及び1−アゾビス(−1−シクロヘキサンカル
ボニトリル)等が挙げられる。重合開始剤の好ましい使
用量は、用いる単量体の合計量を基準として0.1〜2
0重量%である。
【0017】上記したエポキシ基含有グラフト共重合体
Aにエチレン性不飽和基含有モノカルボン酸(以下「不
飽和モノカルボン酸」という)を反応させることによっ
て、エポキシ基含有グラフト共重合体Aのエポキシ基と
不飽和モノカルボン酸のカルボキシル基が反応して、水
酸基・エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体Bが形
成される。その際の不飽和モノカルボン酸としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン
酸、オレイン酸、エライジン酸などを挙げることがで
き、そのうちでもアクリル酸および/またはメタクリル
酸が好ましく用いられる。
【0018】エポキシ基含有グラフト共重合体Aに対す
る不飽和モノカルボン酸の使用割合は、エポキシ基含有
グラフト共重合体A中のエポキシ基1モルに対して、不
飽和モノカルボン酸のカルボキシル基が0.85〜1.
20モルになるような量とすることが好ましい。
【0019】エポキシ基含有グラフト共重合体Aと不飽
和モノカルボン酸との反応は、有機溶媒中で70〜14
0℃の温度で行うことが好ましい。その際の有機溶媒と
しては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、イソ
ブチルケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル等を挙
げることができ、これらの1種または2種以上を用いる
ことができる。
【0020】また、エポキシ基含有グラフト共重合体A
と不飽和モノカルボン酸の反応は触媒を使用して行うこ
とが好ましく、触媒としては、例えば、N,N’−ジメ
チルベンジルアミン、トリエチルアミン、N,N’−ジ
メチルアリニン等の3級アミン、テトラジエチルアンモ
ニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、
ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド等の4級アン
モニウム塩、テトラブチルホスホニウムブロマイド等の
4級ホスホニウム塩、ジエチルアンモニウムクロリド等
の2級アミンの塩酸塩、トリフェニルフォスフィン等の
リン化合物などが挙げられる。触媒の使用量は、エポキ
シ基含有グラフト共重合体Aの重量を基準として0.1
〜8.0重量%が好ましく、0.2〜5.0重量%がよ
り好ましい。
【0021】エポキシ基含有グラフト共重合体Aと不飽
和モノカルボン酸の反応は、両者の反応により生成する
水酸基・エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体Bの
重合を防止する目的で、反応液中に重合禁止剤を配合し
て行うことが好ましい。重合禁止剤としては、例えば、
ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、
ターシャリブチルカテコール、フェノチアジン、N−ニ
トロソフェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩等を
挙げることができる。
【0022】本発明では、上記した水酸基・エチレン性
不飽和基含有グラフト共重合体Bに、モノイソシアネー
ト化合物およびアルコキシシランから選ばれる少なくと
も1種の化合物を反応させて、水酸基・エチレン性不飽
和基含有グラフト共重合体B中の水酸基の少なくとも一
部をモノイソシアネート化合物および/またはアルコキ
シシランで封鎖して、水酸基の含有量の低減した又は水
酸基を持たない水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラ
フト共重合体(以下これを「水酸基封鎖グラフト共重合
体C」ということがある)を製造する。
【0023】水酸基封鎖グラフト共重合体Cの製造に用
いるモノイソシアネート化合物の例としては、ベンジル
イソシアネート、エチル−3−イソシアネートプロピオ
ナート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネー
ト、tert−ブチルイソシアネート、ブチルイソシア
ネートアセテート、ブチル−2−イソシアネートベンゾ
エート、ブチル−4−イソシアネートベンゾエート、
(メタ)アクリルイソシアネート、2−(メタ)アクロ
イルオキシエチルイソシアネート、ジメチルメタイソプ
ロペニルベンジルイソシアネート、3−イソシアネート
プロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートピロ
ピルジメチルクロロシランなどを挙げることができ、こ
れらの1種または2種以上を用いることができる。
【0024】また、水酸基封鎖グラフト共重合体Cの製
造に用いるアルコキシシランの例としては、トリメチル
メトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリメチ
ルエトキシシランなどのトリアルキルアルコキシシラ
ン;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ランなどのジアルキルジアルコキシシラン;メチルトリ
メトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルト
リエトキシシランなどのアルキルトリアルコキシシラ
ン;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジ
メトキシジエトキシシラン、トリメトキシエトキシシラ
ンなどのテトラアルコキシシラン;フェニルトリアルコ
キシシラン、アルキルビニルジアルコキシシラン、ビニ
ルトリアルコキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシア
ルキルトリアルコキシシランなどのアルキル基以外の基
が珪素原子に結合したアルコキシシランなどを挙げるこ
とができ、これらの1種または2種以上を用いることが
できる。
【0025】上記により得られる本発明の水酸基封鎖グ
ラフト共重合体Cは、水酸基の含有量が少ないほど、水
酸基封鎖グラフト共重合体Cと他のラジカル重合性化合
物体(特に活性エネルギー線硬化性化合物)との相溶性
が増して、水酸基封鎖グラフト共重合体Cと他のラジカ
ル重合性化合物を含む硬化性組成物における濁りが起き
にくくなり、ひいては該硬化性組成物から得られる硬化
物の透明性がより良好になる。一般的には、他のラジカ
ル重合性化合物との相溶性の向上、水酸基封鎖グラフト
共重合体Cと他のラジカル重合性化合物を含む硬化性組
成物およびそれから形成される硬化物における濁りの発
生を防止して透明性に優れるものが円滑に得られる点か
ら、水酸基封鎖グラフト共重合体Cにおける水酸基の含
有量は、水酸基封鎖グラフト共重合体Cの重量に基づい
て50mgKOH/g以下であることが好ましい。
【0026】そのため、水酸基・エチレン性不飽和基含
有グラフト共重合体Bにモノイソシアネート化合物およ
び/またはアルコキシシランを反応させて水酸基封鎖エ
チレン性不飽和基含有グラフト共重合体を製造する際の
モノイソシアネート化合物および/またはアルコキシシ
ランの使用量は、該グラフト共重合体Bが有する水酸基
量に応じて、最終的に得られる水酸基封鎖グラフト共重
合体C中の水酸基の含有量が前記した50mgKOH/
g以下になるような量とすることが好ましい。水酸基封
鎖グラフト共重合体C中の水酸基の含有量が50mgK
OH/gを超えると、他のラジカル重合性化合物(他の
活性エネルギー線硬化性化合物など)と混合したとき
に、濁りを生じ易い。なお、水酸基・エチレン性不飽和
基含有グラフト共重合体B中に含まれる水酸基とモノイ
ソシアネート化合物および/またはアルコキシシラン
は、互いに等モルで定量的に反応する。
【0027】水酸基・エチレン性不飽和基含有グラフト
共重合体Bとモノイソシアネート化合物および/または
アルコキシシランの反応は、アセトン、メチルエチルケ
トン、イソブチルケトン類、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エ
ステルなどの有機溶媒の1種または2種以上中で、触媒
を使用して行うことが望ましい。触媒としては、ジブチ
ル錫ジラウレートなどの有機金属触媒が好ましく用いら
れ、触媒の使用量は、水酸基・エチレン性不飽和基含有
グラフト共重合体Bの重量に基づいて0.01〜0.4
重量%程度であるのが好ましい。
【0028】本発明で得られる水酸基封鎖グラフト共重
合体Cは、そのままで、または他のラジカル重合性化合
物と混合して硬化性材料として用いることができる。硬
化性材料の硬化方法として、活性エネルギー線硬化また
は熱硬化などを採用することができる。活性エネルギー
線により硬化する場合は、光重合開始剤を含まない水酸
基封鎖グラフト共重合体Cをそのまま使用するかまたは
水酸基封鎖グラフト共重合体Cと他のラジカル重合性化
合物を含む硬化性組成物をそのまま使用して、或いはそ
れらに光重合開始剤を配合した組成物を使用する。ま
た、熱硬化による場合には熱重合開始剤を配合して使用
するのがよい。硬化速度が速く、広範な用途に使用でき
る点から、活性エネルギー線硬化性の組成物として使用
することが好ましい。
【0029】水酸基封鎖グラフト共重合体Cと共に他の
ラジカル重合性化合物を使用して、活性エネルギー線硬
化性の組成物として用いる場合は、他のラジカル重合性
化合物として、従来の活性エネルギー線硬化性組成物で
使用されてきたラジカル重合性化合物のいずれをも用い
ることができ、具体例としては、以下の(i)〜(ii
i)のような化合物を挙げることができる。
【0030】[他のラジカル重合性化合物(活性エネル
ギー線反応性化合物)の例] (i)エチレン性不飽和二重結合を1個有する化合物:
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート等のアルキル(メ
タ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;フ
ェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリ
レート、ノニルフェノールアルキレンオキサイド付加物
の(メタ)アクリレート等のアリールアルコールアルキ
レンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート;N−ビ
ニルホルムアミドなど。ここで、前記アルキレンオキサ
イドとしては、エチレンオキサイドまたはプロピレンオ
キサイド等が挙げられる。
【0031】(ii)エチレン性不飽和二重結合を2個以
上有する化合物:エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト等のグリコールジ(メタ)アクリレート;ビスフェノ
ールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエ
チレンオキサイド付加物またはプロピレンオキサイド付
加物等のアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アク
リレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト等のポリオールポリ(メタ)アクリレート;前記ポリ
オールのアルキレンオキサイド付加物のポリ(メタ)ア
クリレート等。 (iii)硬化性オリゴマー:ウレタン(メタ)アクリレ
ート;エポキシ(メタ)アクリレート;ポリエステル
(メタ)アクリレートなど。
【0032】水酸基封鎖グラフト共重合体Cと他のラジ
カル重合性化合物を含有する活性エネルギー線硬化性組
成物における他のラジカル重合性化合物の割合は、得ら
れる硬化物の耐薬品性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑
性、耐汚染性等の点から、水酸基封鎖グラフト共重合体
Cと他のラジカル重合性化合物の合計重量に基づいて、
98重量%以下であることが好ましく、80重量%以下
であることがより好ましく、60重量%以下であること
が更に好ましい。他のラジカル重合性化合物の割合が9
8重量%を超えると、硬化性組成物から形成される皮膜
において、耐薬品性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性
などが不足することがある。
【0033】特に、水酸基封鎖グラフト共重合体Cと共
に他のラジカル重合性化合物としてエポキシ(メタ)ア
クリレートを含有する活性エネルギー線硬化性組成物
は、両者の相溶性が極めて良好で、透明性に優れ濁りが
なく、活性エネルギー線による硬化性に優れており、し
かも該組成物を硬化して得られる硬化物は、透明性、耐
薬品性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性、耐汚染性な
どの点で極めて優れていることから、各種用途に用いる
塗料用組成物(コーティング組成物)をはじめとして広
範な用途に極めて有効に使用することができる。
【0034】水酸基封鎖グラフト共重合体C、または水
酸基封鎖グラフト共重合体Cと他のラジカル重合性化合
物を含む活性エネルギー線硬化性組成物を、電子線によ
り硬化させる場合は、光重合開始剤を添加しなくてもそ
のままで硬化させることができるが、紫外線で硬化させ
る場合は、光重合開始剤を添加する必要があり、光重合
開始剤の例としては、イルガキュアー184、イルガキ
ュアー651(チバガイギー社製)、ダロキュアー11
73(メルク社製)、ベンゾフェノンなどを挙げること
ができる。光重合開始剤の配合割合は、水酸基封鎖グラ
フト共重合体Cのみのものではその重量に基づいて、ま
た水酸基封鎖グラフト共重合体Cと他のラジカル重合性
化合物を含む組成物では組成物の固形分重量に基づい
て、1〜10重量%であることが好ましい。光重合開始
剤と併せて、ベンゾイル安息香酸メチル、p−ジメチル
安息香酸エステルまたはチオキサントン等の増感剤を使
用しても良い。さらに、必要に応じて、レベリング剤、
可塑剤、染料、ラジカル重合安定剤などを用いてもよ
い。
【0035】水酸基封鎖グラフト共重合体Cからなる硬
化性材料、または水酸基封鎖グラフト共重合体Cと他の
ラジカル重合性化合物を含む硬化性組成物を基材に塗布
する場合は、その塗装方法は特に制限されず、従来汎用
の塗装方法、例えば、スプレー塗装、カーテンフロー塗
装、バーコーター塗装、ロールコーター塗装、ブレード
塗装、ハケ塗り、浸漬塗装などを採用できる。基材に塗
布し、必要に応じて乾燥させた後、紫外線や電子線など
の活性エネルギー線を照射することにより、塗膜を硬化
させることができる。
【0036】本発明の水酸基封鎖グラフト共重合体C、
または該水酸基封鎖グラフト共重合体Cと他のラジカル
重合性化合物を含有する硬化性組成物は、その優れた硬
化性(特に活性エネルギー線硬化性)、透明性、耐薬品
性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性、耐汚染性などの
特定を活かして、コーティング剤、シーリング剤、ポッ
ティング剤、離型剤、プラスティックフィルム、成型
品、繊維、インキ、接着剤などの各種用途に有効に使用
することができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定
されない。また、以下の実施例および比較例において、
各種物性の測定または評価は以下の方法で行った。
【0038】(1)紫外線硬化性:各実施例または比較
例で得られた紫外線硬化性組成物をバーコーターにより
ポリカーボネート基材に塗布し、温度50℃で5分間乾
燥した後、80w/cmオゾンレス集光型、コンベアー
スピード:10m/min、ランプ高:10cm、積算
光量;88mJ/cm2 (1パス)の条件で紫外線照射
し、硬化するまでサンプルを通し、紫外線照射装置を通
した回数をパス数とした。硬化の判定は、紫外線照射機
にサンプルを通す毎に、アセトンラビング試験を実施
し、硬化膜が白化しない点とした。
【0039】(2)耐油性インク汚染性:各実施例また
は比較例で得られた紫外線硬化性組成物を用いて、上記
(1)と同様の条件で紫外線照射を行って、完全に硬化
させて厚さ20μmの硬化膜を形成した後、硬化膜の表
面を赤の油性インクペンでマークし、その時の汚れの度
合いで評価した。初期ハジキは、マークした直後の塗膜
面のハジキ状態を目視により観察したものである。12
時間後については、マークした後12時間後にティッシ
ュペーパーでマークを拭き取った跡の状態に関して、硬
化膜へのインクの染み込みの程度を目視により観察し
た。
【0040】(3)鉛筆硬度:各実施例または比較例で
得られた紫外線硬化性組成物を用いて上記(2)と同様
の条件で硬化膜を形成し、得られた硬化膜に対してJI
S K−5400に従い、手かき法にて測定した。
【0041】(4)紫外線硬化性組成物(溶液)および
硬化膜の透明性:各実施例または比較例で得られた紫外
線硬化性組成物の透明性、および該紫外線硬化性組成物
を用いて上記(2)と同様の条件で形成した硬化膜の透
明性を目視により観察し、透明な場合を○、および白濁
(紫外線硬化性組成物)または白化(硬化膜)が生じて
いる場合を×として評価した。
【0042】《実施例1》 (1)エポキシ基含有グラフト共重合体Aの製造: (i) シリコーン系マクロモノマー〔信越化学工業
(株)製 X−22−174DX:片末端メタクリロイ
ル基含有シリコーン系マクロモノマー、Mn:500
0〕58.3g、グリシジルメタクリレート94.8
g、スチレン105.3gおよびメチルメタクリレート
41.6gを混合した。 (ii) 環流冷却器、温度計、滴下ロート、窒素置換用
ガラス管及び攪拌機を取り付けた4つ口フラスコに、上
記(i)で調製したモノマー混合物のうちの60.0
g、酢酸ブチル80.0gを仕込み、窒素を吹き込みな
がら90℃まで昇温した。 (iii) 上記(i)で調製したモノマー混合物の24
0.0gと、酢酸ブチル270.0gに重合開始剤の
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル6.0gを溶解
させた開始剤溶液276.0gのそれぞれを別々に、上
記(2)の4つ口フラスコに4時間かけて連続滴下して
重合反応を行い、2時間熟成して、エポキシ基含有グラ
フト共重合体A(以下「エポキシ基含有グラフト共重合
体A1」という)の溶液を調製した。 (iv) 上記(iii)で得られたエポキシ基含有グラフ
ト共重合体A1溶液における固形分の含有量は46.5
重量%であった。このエポキシ基含有グラフト共重合体
1溶液を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーで測定した結果、溶液中のエポキシ基含有グラフト
共重合体A1のMwは32200であった。また、グリ
シジルメタクリレートの仕込み量より求めたエポキシ基
含有グラフト共重合体A1のエポキシ当量は124.9
mgKOH/gであった。
【0043】(2)水酸基・エチレン性不飽和基含有グ
ラフト共重合体Bの製造: (i) 上記(1)で得られたエポキシ基含有グラフト
共重合体A1溶液656.0gに、該エポキシ基含有グ
ラフト共重合体A1中のエポキシ基と当量のアクリル酸
48.1g、テトラブチルアンモニウムブロミド6.0
g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.3gおよび
メチルイソブチルケトン80.0gを加え、空気を吹き
込みながら100℃で9時間撹拌して、水酸基・エチレ
ン性不飽和基含有グラフト共重合体B(以下「水酸基・
エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体B1」とい
う)の溶液を製造した。 (ii) 上記(i)で得られた水酸基・エチレン性不飽
和基含有グラフト共重合体B1溶液の酸分を水酸化カリ
ウム水溶液を使用して中和滴定法により測定したとこ
ろ、0.38mgKOH/gであった。この酸分から換
算してエポキシ基含有グラフト共重合体A1中のエポキ
シ基の反応率を求めると99.2%であり、得られた水
酸基・エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体B1
おける水酸基の含有量は106.8mgKOH/gであ
った。 また、上記(i)で得られた水酸基・エチレン性不飽和
基含有グラフト共重合体B1溶液における固形分の含有
量は45.3重量%であり、JIS K6901に従っ
て測定したAPHA(比色法)は60であった。この水
酸基・エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体B1
液を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで
測定した結果、水酸基・エチレン性不飽和基含有グラフ
ト共重合体B1のMwは37000であり、単一なピー
クを示した。
【0044】(3)水酸基封鎖グラフト共重合体Cの製
造: (i) 上記(2)で得られた水酸基・エチレン性不飽
和基含有グラフト共重合体B1溶液790.4gに、ベ
ンジルイソシアネート88.9g、ジブチル錫ジラウレ
ート0.3gおよびメチルイソブチルケトン175.1
gを加え、空気を吹き込みながら90℃で7時間撹拌し
て、水酸基封鎖グラフト共重合体C(以下「水酸基封鎖
グラフト共重合体C1」という)の溶液を得た。赤外線
吸収スペクトル測定により水酸基封鎖グラフト共重合体
1中の水酸基のイソシアネート化合物による封鎖率を
求めたところ、99.7%であり、水酸基封鎖グラフト
共重合体C1中に残留している水酸基の含有量は0.2
6mgKOH/gであった。なお、赤外線吸収スペクト
ル測定は、Nocolet社製の「MAGNA750」
を使用して、分解能4cm-1、積算回数32回、N−C
−O逆対称伸縮2269cm-1、C−H伸縮985cm
-1で行った。 (ii) 上記(i)で得られた水酸基封鎖グラフト共重
合体C1溶液における固形分の含有量は44.9重量%
であり、JIS K6901に従って測定したAPHA
は80であった。この水酸基封鎖グラフト共重合体C1
溶液を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー
で測定した結果、水酸基封鎖グラフト共重合体C1のM
wは40000であり、単一なピークを示した。
【0045】(4)紫外線硬化性組成物の調製および硬
化膜の作成: (i) 上記(3)で得られた水酸基封鎖グラフト共重
合体C1溶液111.4重量部およびエポキシアクリレ
ート(昭和高分子株式会社製「リポキシsp−150
9」)25重量部に、光重合開始剤(メルク社製「ダロ
キュアー1173」)2.0重量部およびメチルイソブ
チルケトン35.2重量部を混合して、紫外線硬化性組
成物を調製した。得られた紫外線硬化性組成物の透明性
を上記した方法で評価したところ、下記の表4に示すと
おりであった。 (ii) 上記(i)で得られた紫外線硬化性組成物を、
バーコーターによりポリカーボネート基材に塗布し、温
度50℃で5分の乾燥した後、80w/cmオゾンレス
集光型、コンベアースピード:10m/min、ランプ
高:10cm、積算光量;88mJ/cm2 (1パス)
の条件で紫外線を照射し、硬化するまでサンプルを通し
て硬化膜を形成した。その際の紫外線硬化性組成物の紫
外線硬化性を上記した方法で評価したところ、下記の表
4に示すとおりであった。さらに、ここで得られた硬化
膜の耐油性インク汚染性、鉛筆硬度および透明性を上記
した方法で評価したところ、下記の表4に示すとおりで
あった。
【0046】《実施例2》 (1)マクロモノマーの製造:環流冷却器、温度計、滴
下ロート、窒素置換用ガラス管及び攪拌機を取り付けた
4つ口フラスコに、パーフルオロオクチルエチルメタク
リレート58.0g、メチルメタクリレート42.0
g、メルカプトプロピオン酸1.8gおよびトルエン1
00gを仕込んでモノマー混合物溶液を調製した。この
モノマー混合物溶液に窒素を吹き込みながら90℃に昇
温し、トルエン20.0gに重合開始剤の2,2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.2gを溶解させた開始剤
溶液20.2gを4時間かけて連続滴下して重合反応を
行った後、2時間熟成した。続いて、吹き込みガスを窒
素から空気に切り替えた後、得られた共重合体溶液にグ
リシジルメタクリレート2.89g、ハイドロキノンモ
ノメチルエーテル(重合禁止剤)0.04g、テトラブ
チルアンモニウムブロミド1.0gを加え、90℃で5
時間反応させ、マクロモノマー〔以下(FMA/MM
A)−MMと略す〕溶液を得た。このマクロモノマー溶
液の固形分含有量は46.4重量%であり、マクロモノ
マーのMnは6100であった。
【0047】(2)エポキシ基含有グラフト共重合体A
の製造 (i) 上記(1)で製造したマクロモノマーのトルエ
ン溶液78.0g、グリシジルメタクリレート219.
9gおよびメチルメタクリレート44.4gを用いて、
実施例1の(1)と同様にして、エポキシ基含有グラフ
ト共重合体A(以下「エポキシ基含有グラフト共重合体
2」)の溶液を得た。 (ii) 上記(i)で得られたエポキシ基含有グラフト
共重合体A2溶液における固形分含有量は44.1重量
%であった。このエポキシ基含有グラフト共重合体A2
溶液を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー
で測定した結果、溶液中のエポキシ基含有グラフト共重
合体A2のMwは21000であった。また、グリシジ
ルメタクリレートの仕込み量より求めたエポキシ基含有
グラフト共重合体A2のエポキシ当量は289.6mg
KOH/gであった。
【0048】(3)水酸基・エチレン性不飽和基含有グ
ラフト共重合体Bの製造: (i) 上記(2)で得られたエポキシ基含有グラフト
共重合体A2溶液665.0gに、該エポキシ基含有グ
ラフト共重合体A2中のエポキシ基と当量のアクリル酸
111.5g、テトラブチルアンモニウムブロミド6.
0g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.3gおよ
びメチルイソブチルケトン193.7gを加え、空気を
吹き込みながら100℃で9時間撹拌して、水酸基・エ
チレン性不飽和基含有グラフト共重合体B(以下「水酸
基・エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体B2」と
いう)溶液を製造した。 (ii) 上記(i)で得られた水酸基・エチレン性不飽
和基含有グラフト共重合体B2溶液の酸分を水酸化カリ
ウム水溶液を使用して中和滴定法により測定したとこ
ろ、0.53mgKOH/gであった。この酸分から換
算してエポキシ基含有グラフト共重合体A2中のエポキ
シ基の反応率を求めると99.4%であり、得られた水
酸基・エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体B2
おける水酸基の含有量は209.8mgKOH/gであ
った。 また、上記(i)で得られた水酸基・エチレン性不飽和
基含有グラフト共重合体B2溶液における固形分の含有
量は44.1重量%であり、JIS K6901に従っ
て測定したAPHAは40であった。この水酸基・エチ
レン性不飽和基含有グラフト共重合体B2溶液を用いて
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した結
果、水酸基・エチレン性不飽和基含有グラフト共重合体
2のMwは28000であり、単一なピークを示し
た。
【0049】(4)水酸基封鎖グラフト共重合体Cの製
造: (i) 上記(3)で得られた水酸基・エチレン性不飽
和基含有グラフト共重合体B2溶液976.5gに、ト
リメチルエトキシシラン182.7g、ジブチル錫ジラ
ウレート0.4gおよびメチルイソブチルケトン29
1.1gを加え、空気を吹き込みながら90℃で7時間
撹拌して、水酸基封鎖グラフト共重合体C(以下「水酸
基封鎖グラフト共重合体C2」という)の溶液を得た。
ガスクロマトグラフィー測定により水酸基封鎖グラフト
共重合体C2中の水酸基のトリメチルエトキシシランに
よる封鎖率を求めたところ、98.9%であり、水酸基
封鎖グラフト共重合体C2中に残留している水酸基の含
有量は1.62mgKOH/gであった。 (ii) 上記(i)で得られた水酸基封鎖グラフト共重
合体C2溶液における固形分含有量は44.1重量%で
あり、JIS K6901に従って測定したAPHAは
50であった。この水酸基封鎖グラフト共重合体C2
液を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで
測定した結果、水酸基封鎖グラフト共重合体C2のMw
は31000であり、単一なピークを示した。
【0050】(5)紫外線硬化性組成物の調製および硬
化膜の作成: (i) 上記(4)で得られた水酸基封鎖グラフト共重
合体C2溶液113.4重量部およびエポキシアクリレ
ート(昭和高分子株式会社製「リポキシsp−150
9」)25重量部に、光重合開始剤(メルク社製「ダロ
キュアー1173」)2.0重量部およびメチルイソブ
チルケトン33.2重量部を混合して、紫外線硬化性組
成物を調製した。得られた紫外線硬化性組成物の透明性
を上記した方法で評価したところ、下記の表4に示すと
おりであった。 (ii) 上記(i)で得られた紫外線硬化性組成物を、
バーコーターによりポリカーボネート基材に塗布し、温
度50℃で5分の乾燥した後、80w/cmオゾンレス
集光型、コンベアースピード:10m/min、ランプ
高:10cm、積算光量;88mJ/cm2 (1パス)
の条件で紫外線を照射し、硬化するまでサンプルを通し
て硬化膜を形成した。その際の紫外線硬化性組成物の紫
外線硬化性を上記した方法で評価したところ、下記の表
4に示すとおりであった。さらに、ここで得られた硬化
膜の耐油性インク汚染性、鉛筆硬度および透明性を上記
した方法で評価したところ、下記の表4に示すとおりで
あった。
【0051】《比較例1》紫外線硬化性組成物の調製お
よび硬化膜の作成 (i) 実施例1の(2)で得られた水酸基・エチレン
性不飽和基含有グラフト共重合体B1溶液110.4重
量部およびエポキシアクリレート(昭和高分子株式会社
製「リポキシsp−1509」)25重量部に、光重合
開始剤(メルク社製「ダロキュアー1173」)2.0
重量部およびメチルイソブチルケトン36.2重量部を
混合して、紫外線硬化性組成物を調製した。得られた紫
外線硬化性組成物の透明性を上記した方法で評価したと
ころ、下記の表4に示すとおりであった。 (ii) 上記(i)で得られた紫外線硬化性組成物を、
バーコーターによりポリカーボネート基材に塗布し、温
度50℃で5分の乾燥した後、80w/cmオゾンレス
集光型、コンベアースピード:10m/min、ランプ
高:10cm、積算光量;88mJ/cm2 (1パス)
の条件で紫外線を照射し、硬化するまでサンプルを通し
て硬化膜を形成した。その際の紫外線硬化性組成物の紫
外線硬化性を上記した方法で評価したところ、下記の表
4に示すとおりであった。さらに、ここで得られた硬化
膜の耐油性インク汚染性、鉛筆硬度および透明性を上記
した方法で評価したところ、下記の表4に示すとおりで
あった。
【0052】《比較例2》紫外線硬化性組成物の調製お
よび硬化膜の作成 (i) 実施例2の(3)で得られた水酸基・エチレン
性不飽和基含有グラフト共重合体B2溶液113.4重
量部およびエポキシアクリレート(昭和高分子株式会社
製「リポキシsp−1509」)25重量部に、光重合
開始剤(メルク社製「ダロキュアー1173」)2.0
重量部およびメチルイソブチルケトン33.2重量部を
混合して、紫外線硬化性組成物を調製した。得られた紫
外線硬化性組成物の透明性を上記した方法で評価したと
ころ、下記の表4に示すとおりであった。 (ii) 上記(i)で得られた紫外線硬化性組成物を、
バーコーターによりポリカーボネート基材に塗布し、温
度50℃で5分の乾燥した後、80w/cmオゾンレス
集光型、コンベアースピード:10m/min、ランプ
高:10cm、積算光量;88mJ/cm2 (1パス)
の条件で紫外線を照射し、硬化するまでサンプルを通し
て硬化膜を形成した。その際の紫外線硬化性組成物の紫
外線硬化性を上記した方法で評価したところ、下記の表
4に示すとおりであった。さらに、ここで得られた硬化
膜の耐油性インク汚染性、鉛筆硬度および透明性を上記
した方法で評価したところ、下記の表4に示すとおりで
あった。
【0053】上記した実施例1、実施例2、比較例1お
よび比較例2の内容並びにそれらの物性試験の結果をま
とめると、以下の表1〜表4に示すとおりである。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】上記表4の結果から、水酸基・エチレン性
不飽和基含有グラフト共重合体B1にモノイソシアネー
ト化合物を反応させて水酸基の含有量を低減させた水酸
基封鎖グラフト共重合体C1、および水酸基・エチレン
性不飽和基含有グラフト共重合体B2にアルコキシシラ
ンを反応させて水酸基の含有量を低減させた水酸基封鎖
グラフト共重合体C2は、他の重合性化合物(エポキシ
アクリレート)との相溶性が良好で、透明な紫外線硬化
性組成物を形成し(実施例1および実施例2)、それを
紫外線で硬化した硬化膜も透明であることがわかる。そ
れに対して、水酸基がモノイソシアネート化合物または
アルコキシシランで封鎖されていない、水酸基・エチレ
ン性不飽和基含有グラフト共重合体B1またB2を他の重
合性化合物(エポキシアクリレート)と混合してなる紫
外線硬化性組成物(比較例1および比較例2)は、いず
れも白濁しており、しかもそれを紫外線で硬化した硬化
膜も白化しており、透明性に劣っていることがわかる。
【0059】
【発明の効果】水酸基・エチレン性不飽和基含有グラフ
ト共重合体Bにモノイソシアネート化合物および/また
はアルコキシシランを反応させる本発明の方法により得
られる封鎖水酸基封鎖グラフト共重合体Cは、ラジカル
重合性化合物との相溶性に優れ、濁りのない透明な硬化
性組成物、ひいては透明性に優れる硬化物を形成するこ
とができる。さらに、該水酸基封鎖グラフト共重合体C
自体、または水酸基封鎖グラフト共重合体Cと他のラジ
カル重合性化合物を含む硬化性組成物は、活性エネルギ
ー線により速やかに硬化させることができ、それにより
形成された硬化物は、透明性の点だけではなく、耐薬品
性、耐熱性、耐水性、撥水性、潤滑性、耐汚染性などの
特定にも優れている。そのため、水酸基封鎖グラフト共
重合体C、並びに水酸基封鎖グラフト共重合体Cと他の
ラジカル重合性化合物を含む硬化性組成物は、前記の優
れた諸特性を活かして、フィルム、布、紙、木材、ガラ
ス、アルミニウム、鉄など各種基材の表面または裏面
に、撥水性、潤滑性、離型性、耐汚染性などの機能を付
与するためのコーティング剤、プラスチックフィルム、
成型品、繊維、ゴム、インキ、接着剤などの成分として
も有効に用いることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AA01 AA02 AF04 AF05 BA04 BA05 BA07 BA08 BA09 BA19 BA20 BA23 BA24 BA25 BA26 BA27 BA28 CB10 CC03 CC05 CC06 CD01 CD08 CD09 4J100 BA03H BA38H BA77H CA31 HA61 HA62 JA01 JA03 JA15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ基を有する幹ポリマーおよび疎
    水性マクロモノマーに基づく枝ポリマーからなるグラフ
    ト共重合体にエチレン性不飽和基含有モノカルボン酸を
    反応させてなる水酸基を有するエチレン性不飽和基含有
    グラフト共重合体に、モノイソシアネート化合物および
    /またはアルコキシシランを反応させて、前記グラフト
    共重合体中の水酸基の少なくとも一部をモノイソシアネ
    ート化合物および/またはアルコキシシランで封鎖する
    ことを特徴とする水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グ
    ラフト共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 モノイソシアネート化合物および/また
    はアルコキシシランを、水酸基封鎖エチレン性不飽和基
    含有グラフト共重合体における水酸基の含有量が50m
    gKOH/g以下になる量で用いる請求項1に記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 エポキシ基を有する幹ポリマーおよび疎
    水性マクロモノマーに基づく枝ポリマーからなるグラフ
    ト共重合体にエチレン性不飽和基含有モノカルボン酸を
    反応させてなる水酸基を有するエチレン性不飽和基含有
    グラフト共重合体中の水酸基の少なくとも一部がモノイ
    ソシアネート化合物および/またはアルコキシシランで
    封鎖されていることを特徴とする水酸基封鎖エチレン性
    不飽和基含有グラフト共重合体。
  4. 【請求項4】 水酸基の含有量が50mgKOH/g以
    下である請求項3に記載の水酸基封鎖エチレン性不飽和
    基含有グラフト共重合体。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の製造方法で得
    られる水酸基封鎖エチレン性不飽和基含有グラフト共重
    合体を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化
    性組成物。
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