JP2001060741A - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子およびその製造方法

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JP2001060741A
JP2001060741A JP23356499A JP23356499A JP2001060741A JP 2001060741 A JP2001060741 A JP 2001060741A JP 23356499 A JP23356499 A JP 23356499A JP 23356499 A JP23356499 A JP 23356499A JP 2001060741 A JP2001060741 A JP 2001060741A
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Hitoshi Hotta
等 堀田
Takahiro Arakida
孝博 荒木田
Kentaro Tada
健太郎 多田
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】Al組成の高い化合物からなるメサ状に盛り上が
ったクラッド層の脇に電流ブロック層を選択的に再成長
するに際し、再現性良く十分に埋め込まれた形状を実現
すると共に、Al組成の高い化合物をクラッド層に用いる
ことにより特性を向上させることができる半導体発光素
子の提供。 【解決手段】基板上に少なくとも第1導電型クラッド層
(図1の4)と活性層(図1の6)と第2導電型クラッ
ド層(図1の8)とがこの順に積層され、第2導電型ク
ラッド層が光の導波方向に延在する凸部を有するメサス
トライプ形状をなし、凸部両側の層厚の薄い領域の上層
に電流ブロック層(図1の12)が選択的に再成長され
る半導体発光素子において、第2導電型クラッド層の層
厚の薄い部分のうち、電流ブロック層と接する領域が、
Alの原子組成比が30%より大きいAl化合物で構成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Alを含む化合物を
用いた半導体発光素子およびその製造方法に関し、特
に、高Al組成化合物上に再成長を行う工程を必要とする
半導体発光素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Alを含む化合物は、たとえばAlGaAsのよ
うにAl組成比が大きくなるにつれエネルギーバンドギャ
ップが大きくなり、屈折率が小さくなるという特徴を有
する。そのためAl組成比の小さい化合物を活性層に、Al
組成比の大きい化合物をクラッド層に用いた半導体レー
ザや発光ダイオードが作製されている。この性質は一般
的に成り立ち、赤色レーザに用いられているAlGaInP系
化合物や青色レーザに用いられているAlGaInN系化合物
でも同様の特徴を有する。
【0003】近年、光ディスク用半導体レーザやプラス
チック光ファイバ用発光ダイオードとして作製されてい
るAlGaInP系化合物は、活性層にはGaInPまたは低Al組成
AlGaInPまたはGaInP/AlGaInP多重量子井戸構造が用いら
れ、クラッド層には高Al組成AlGaInPが用いられてい
る。例えば、エレクトロニクス・レターズ(1987
年、第23巻、938頁−939頁)やエレクトロニク
ス・レターズ(1993年、第29巻、1010頁−1
011頁)に報告されている。
【0004】ここで、従来の半導体レーザの構成につい
て、図12を参照して説明する。図12に示すように、
従来の半導体レーザは、n型GaAs基板1上にn型AlGaInP
クラッド層4、GaInP/AlGaInP多重量子井戸構造活性層
6、p型AlGaInPクラッド層8の順に積層され、p型AlGaI
nPクラッド層8はメサストライプ状に加工され、そのメ
サストライプ脇をn型GaAs電流ブロック層12で埋め込
まれた構造が多く採用されている。このn型GaAs電流ブ
ロック層12により電流がメサストライプ内のみに注入
され、また、そのn型GaAs電流ブロック層12の光吸収
の作用により光がメサストライプ内に閉じ込められ、発
振閾値低減や効率向上に役立っている。
【0005】図13及び図14に、上述したAlGaInP系
半導体レーザの製造方法を示す。まず、図13(a)に
示すように、n型GaAs基板1上に有機金属気相結晶成長
法(以下、MOVPE法と略す。)や分子線エピタキシ法(M
BE法)などの結晶成長方法により、n型AlGaInPクラッド
層4、GaInP/AlGaInP多重量子井戸構造活性層6、p型Al
GaInPクラッド層8、p型AlGaInPエッチングストッパ層
18、p型AlGaInPクラッド層8、p型GaInPヘテロバッフ
ァ層9、p型GaAsキャップ層10を形成する。
【0006】次に、図13(b)に示すように、その上
にシリコン酸化膜15を気相成長法(CVD法)により堆
積させ、そのシリコン酸化膜15をフォトリソグラフィ
工程によりストライプ状に加工した後、図13(c)に
示すように、そのシリコン酸化膜15をエッチングマス
クとして、p型GaAsキャップ層10やp型GaInPヘテロバ
ッファ層9、p型AlGaInPクラッド層8の途中、p型AlGaI
nPエッチングストッパ層18までエッチングし、メサス
トライプを形成する。
【0007】ここで、エッチングストッパ層はエッチン
グ深さの制御性や再現性を高めるために設けられるもの
で、p型のGaInPまたは低Al組成AlGaInPからなる薄い層
が用いられる。これはAl組成が小さいときエッチング速
度が遅くなる性質を利用したものである。
【0008】そして、図14(d)、(e)に示すよう
に、メサストライプ形成後、前記シリコン酸化膜15を
成長マスクとしてメサストライプ脇のみに選択的にn型G
aAs電流ブロック層12を成長する。このときシリコン
酸化膜15は成長を阻害するマスクとしての働きをす
る。その後、図14(f)に示すように、シリコン酸化
膜12除去後、全面に渡ってp型GaAsコンタクト層11
を成長する。その後、p電極13およびn電極14を形成
し、劈開により共振器を形成し、半導体レーザとして動
作させる。
【0009】同様な構造は、例えば、特開平5−259
574号公報に記載されているように、AlGaAs系半導体
レーザにおいても採用されている。また、AlGaInN系半
導体レーザでは、活性層をInGaN/GaN多重量子井戸構
造、クラッド層をAlGaNまたはAlGaNとGaNの組み合わせ
という構造が用いられている。
【0010】ここで、Alを含む化合物は、大気暴露した
ときに酸化しやすいという性質があり、この酸化を防止
するために、表面にAlを含む化合物が出ないように、エ
ッチングストッパ層を酸化防止層として利用する例が、
特開昭62−176183号公報に記載されている。逆
に、酸化しやすい性質を利用した電流ブロック構造が、
特開昭61−276391号公報に提案されている。
【0011】以上、Alを含む化合物の従来例を説明した
が、通常、Al組成は全構成元素中30%以下である。例
えば、AlGaInP系半導体レーザの場合、GaAsに格子整合
させるため(AlXGa1-X)0.5In0.5Pで表される結晶が用い
られ、全構成元素中のAl組成は最大(Al0.5In0.5P)で
も25%(=0.5/(0.5+0.5+1))である。また、AlGaAs系
半導体レーザの場合、Al0.5Ga0.5As(Al組成25%)で
あればクラッド層として十分であり、特開平5−259
574号公報にもAl組成30%以下のものをクラッド層
としたレーザが記載されている。更に、AlGaInN系半導
体レーザの場合、AlGaNの格子定数がAl組成の増大に伴
ってGaNから大きく離れるため、大きいAl組成のクラッ
ド層は今のところ用いられていない。
【0012】ここで、特殊な例として、Al組成が大きい
クラッド層を用いた例が特許第1926668号公報に
記載されている。これは、AlGaInP系半導体レーザにお
いてクラッド層を熱伝導度の高いAlGaAsに置き換えた構
造であるが、この置き換えにより高温まで安定に動作す
るという効果が得られる。AlGaInP系半導体レーザはAlG
aAs系半導体レーザに比べ発振波長が短く、バンドギャ
ップが大きいため、AlGaInP系半導体レーザでAlGaAsを
クラッド層に用いるにはAl組成を大きくする必要があ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来の半
導体レーザでは、Al組成比の小さいエッチングストッパ
層を用い、Al組成比の大きい化合物をメサストライプで
盛り上がった部分のクラッド層に用いた場合、電流ブロ
ック効果や光閉じ込め効果が不十分となり、又はばらつ
くことにより、半導体発光素子の特性が劣化、又はばら
つくという問題がある。
【0014】その理由は、メサストライプ脇に電流ブロ
ック層を選択的に再成長させるとき、このような構成で
は、メサストライプ脇の成長が著しく遅くなり、電流ブ
ロック層がメサストライプ脇に十分に埋め込まれず、ま
た埋め込み形状の再現性が悪くなってしまうためであ
る。例えば、図11(c)は十分に埋め込まれていない
ときの形状を示す断面図であり、図のようにメサストラ
イプ脇の成長が遅いために電流ブロック層の埋め込みが
不十分となってしまう。
【0015】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その主たる目的は、Al組成の高い化合物
からなるメサ状に盛り上がったクラッド層の脇に電流ブ
ロック層を選択的に再成長するに際し、再現性良く十分
に埋め込まれた形状を実現すると共に、Al組成の高い化
合物をクラッド層に用いることにより特性を向上させる
ことができる半導体発光素子を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1の視点において、基板上に少なくと
も第1導電型クラッド層と活性層と第2導電型クラッド
層とがこの順に積層され、前記第2導電型クラッド層が
光の導波方向に延在する凸部を有するメサストライプ形
状をなし、該凸部の両側の層厚の薄い領域の上層に電流
ブロック層が配設されてなる半導体発光素子において、
前記第2導電型クラッド層が、Alの原子組成比が30
%より大きいAl化合物からなる領域を含むものであ
る。
【0017】本発明においては、前記Alの原子組成比
が30%より大きいAl化合物からなる領域が、前記第
2導電型クラッド層の層厚の薄い部分のうち、表面の前
記電流ブロック層と接する領域であることが好ましい。
【0018】本発明は、第2の視点において、半導体発
光素子の製造方法を提供する。該製造方法は、基板上に
形成した第1導電型化合物半導体層と活性層の上層に、
Alの原子組成比が30%より大きいAl化合物からな
る層を含む第2導電型化合物半導体層を形成する工程
と、前記第2導電型化合物半導体層表面の所定の位置に
マスクを形成する工程と、前記第2導電型化合物半導体
層のうち、前記マスクで覆われていない領域をAlの原
子組成比が30%より大きいAl化合物が露出する所定
の深さまでエッチングして、メサストライプ形状に加工
する工程と、前記第2導電型化合物半導体層をエッチン
グした部分に電流ブロック層を選択的に形成する工程
と、を少なくとも有するものである。
【0019】本発明の作用について以下に説明する。Al
を含む化合物はAlが酸化しやすい性質を持っているた
め、大気中にさらすと表面に酸化膜が形成されるが、こ
の酸化膜上には結晶成長しにくいという性質がある。従
って、図11(c)に示すように、メサストライプ状に
盛り上がったところのAl組成が高く、メサストライプ脇
の窪んだ領域のAl組成が低い場合、再成長を行うと気相
中の原料は酸化し難く成長しやすい低Al組成領域ですみ
やかに消費される。
【0020】このとき、供給された原料は再成長表面で
消費されるため、再成長表面から気相中に向かって原料
濃度は高くなり濃度勾配が生じる。この濃度勾配は、供
給原料濃度と再成長表面の原料取り込み速度に依存す
る。ここで、供給原料濃度を一定とした場合、再成長表
面の原料取り込み速度が速いほど、すなわち成長しやす
いほど、濃度勾配は小さくなる。
【0021】一方、成長速度は再成長表面の原料取り込
み速度と、再成長表面近傍の気相中の原料濃度勾配(ま
たは供給原料濃度)に依存する。例えば、低Al組成化合
物のそばにある高Al組成化合物表面では、気相中の原料
が低Al組成化合物表面での再成長で消費されることによ
り生じる原料濃度勾配に依存する。また、高Al組成化合
物表面では低Al組成化合物表面に比較して再成長前に酸
化されて原料取り込み速度が小さくなるため、成長速度
が小さくなる。このようなメカニズムによりメサストラ
イプ脇の領域が再成長により十分に埋め込まれない現象
が発生する。
【0022】Al化合物の表面の酸化膜の厚さは、再成長
前にフッ酸で酸化膜を一度エッチングしたか否か(エッ
チングすると薄くなる)、再成長時の成長温度(成長温
度が高いほうが薄い)などにより左右されるが、Al組成
が同量の化合物のみが露出している場合には、再現性良
く十分に選択的再成長できるのに対し、Al組成が30%
を超える化合物が局部的に露出している場合には、Al組
成が大きい部分は選択的再成長前の処理や成長温度など
の影響を受けやすいため、再現性を得ることは困難であ
る。
【0023】これに対して、本発明の場合には、図11
(a)に示すように、再成長表面はほとんどAl組成比の
大きい化合物で構成される。Al組成の高い化合物は酸化
されているために成長しにくいが、露出面のほぼ全面が
Al組成の高い化合物であるため、再成長表面全面に渡っ
て成長しにくい状態となり、原料が供給されると表面近
傍の原料濃度勾配は、上述した従来例と比べて大きくな
る。この濃度勾配の増大により、成長しにくい高Al組成
化合物上にも上述の従来例と同様の成長速度で再成長が
行われる。なお、マスク上は高Al組成化合物上に比べれ
ばはるかに成長しにくいため成長することはなく、結果
としてメサストライプ脇に成長が行われる。
【0024】また、図10(a)にように、Al組成が小
さい層(9および10)がメサストライプ状に盛り上が
ったところに露出していても選択的再成長は問題無く行
われる。これは再成長表面において、成長しやすいAl組
成の小さい層(9および10)の領域が、成長しにくい
マスク15およびAl組成の大きい層8の領域に比べ狭い
ため、成長しやすいところで原料が消費されても影響が
小さく無視できるからである。
【0025】更に、選択的再成長の際、図10(b)に
ように、マスク15が下の化合物10からひさし状に飛
び出さない形状にすると、メサストライプ脇の成長速度
を上げることができる。これは選択的再成長の際、マス
クがひさし状に飛び出していると、その下に原料が届き
にくくなるからである。このような形状は、マスク15
を用いて化合物8、9、10を除去する際、ドライエッ
チングを採用すると容易に作成できる。ウェットエッチ
ングの場合、エッチングが深くなるにつれて横方向のエ
ッチングが進むためマスクがひさし状になるが、ドライ
エッチングの場合は、指向性が強いため横方向のエッチ
ングがほとんど進まずマスクがひさし状にならないから
である。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図8を参照して詳細に説明する。図1乃至
図6は、本発明の実施の形態に係る半導体レーザの構造
を説明するための断面図である。また、図7及び図8
は、本発明の実施の形態に係る半導体レーザの製造工程
の一部を模式的に示す工程断面図である。
【0027】図1を参照すると、本発明の第1の実施の
形態は、基板1上に、第1導電型クラッド層4、活性層
6、第2導電型クラッド層8が形成され、第2導電型ク
ラッド層8の一部はメサ状に厚く、残りの薄い部分には
電流ブロック層12が形成されている。第1導電型がn
型の場合、第2導電型はp型、第1導電型がp型の場合、
第2導電型はn型を意味する(以下、同様)。
【0028】第2導電型クラッド層8は、Al組成が全構
成元素中の30%を超えるように設定する。Al組成が高
いことにより活性層6に対して屈折率を小さく、またバ
ンドギャップエネルギを大きくし、クラッド層としての
光閉じ込めとキャリア閉じ込めの機能を果たし、光とキ
ャリアの結合が良く低閾値発振する半導体レーザが可能
となる。第1導電型クラッド層4は、必ずしもAl組成が
全構成元素中の30%を超える必要はないが、活性層6
よりバンドギャップエネルギが大きく、屈折率が小さく
なるような組成が選択される。活性層6に対する対称性
を良くしておきたい場合には、第1導電型クラッド層4
と第2導電型クラッド層8は同じAl組成で構成する。
【0029】電流ブロック層12によりキャリアを局所
的に集中させ低閾値にすることができる。また、この電
流ブロック層12のあるところに対し、電流ブロック層
12のないメサ状の部分の屈折率を制御することによ
り、光をメサ状の部分に閉じ込めることもできる(横方
向光閉じ込め)。電流ブロック層12は第1導電型であ
る場合と、高抵抗である場合とがあるが、ともに電流ブ
ロック効果がある。
【0030】第2導電型クラッド層8のうち電流ブロッ
ク層12で覆われている領域の厚さは、電流ブロック効
果を発揮させることと、横方向光閉じ込めることの両面
から設計される。電流ブロック層12が第1導電型であ
るときは、この厚さが薄すぎると第2導電型クラッド層
8を突き抜けて電流が流れ始めてしまい、電流ブロック
効果を発揮しない。また、厚さが厚すぎると、電流ブロ
ック層12の下の第2導電型クラッド層8中を電流が流
れ、キャリアが広がってしまう。
【0031】次に、図2を参照すると、本発明の第2の
実施の形態は、第2導電型クラッド層8のメサ状に厚い
部分の上に第2導電型コンタクト層11が設けられてい
るものである。このように接触抵抗の小さい第2導電型
コンタクト層11を挿入することにより第1の実施の形
態よりも接触抵抗を低減することができる。
【0032】第2導電型クラッド層8は活性層に対して
バンドギャップエネルギを大きくしなければならないた
め、一般的に電極との接触抵抗が大きくなる可能性があ
る。また、Al組成の高い第2導電型クラッド層8は表面
が酸化しやすいため、接触抵抗が大きくなることも有り
得る。このような酸化防止の観点から第2導電型コンタ
クト層11はAl組成が小さいか、もしくは、まったく含
まない化合物が望ましい。
【0033】次に、図3を参照すると、本発明の第3の
実施の形態は、第1導電型バッファ層2と第1導電型ク
ラッド層4との間や、第2導電型クラッド層8と第2導
電型コンタクト層11との間に、それぞれ第1導電型ま
たは第2導電型ヘテロバッファ層3または9が設けられ
ているものである。
【0034】第1導電型ヘテロバッファ層3は第1導電
型クラッド層4と第1導電型バッファ層2との間のバン
ド不連続による第1導電型キャリアの注入阻害を解消す
る。第2導電型へテロバッファ層9は第2導電型クラッ
ド層8と第2導電型コンタクト層11との間のバンド不
連続による第2導電型キャリアの注入阻害を解消する。
このような目的のためヘテロバッファ層はヘテロバッフ
ァ層を挟む2つの層の中間的なバンドになるように組成
が決められる。
【0035】なお、第1導電型バッファ層2がない場合
には、第1導電型ヘテロバッファ層は、第1導電型基板
1と第1導電型クラッド層4との間に挿入すれば目的は
達成される。また、ヘテロバッファ層はキャリアの注入
阻害が小さい場合には挿入しなくてよい。
【0036】次に、図4及び図5を参照すると、本発明
の第4の実施の形態は、第2導電型クラッド層8と第2
導電型コンタクト層11との間に第2導電型キャップ層
10が挿入されているものである。第2導電型キャップ
層10は第2導電型クラッド層8に比べAl組成が小さい
という特徴を持ち、第2導電型コンタクト層11を再成
長する際の酸化防止層としての役割を果たす。すなわ
ち、酸化した半導体層は欠陥が多かったり、キャリアを
通し難かったりするため好ましくないからである。
【0037】また、前述の第2導電型ヘテロバッファ層
9は第2導電型クラッド層8と第2導電型キャップ層1
0との間に設けられている。この第2導電型ヘテロバッ
ファ層9も上述と同じ効果があり、第2導電型クラッド
層8と第2導電型キャップ層10との間のバンド不連続
による第2導電型キャリアの注入阻害を解消する。
【0038】導電型を問わずクラッド層は組成の異なる
複数の層から構成しても良い。例えば、特許第2041
578号公報に示されるような、クラッド層内に周期的
にAl組成が異なる、クラッド層に比べ非常に薄い層を挿
入すれば、歪や界面の平坦性を向上させることができ
る。また、クラッド層の厚さに対してサブオーダー程度
の厚さのAl組成が異なる層をクラッド層内に設ければ
(図5参照)、光閉じ込めを制御することができる。活
性層近傍にAl組成のクラッド層より小さく活性層よりも
大きい光ガイド層5または7を設ければ、活性層が薄く
ても光を活性層に閉じ込めることができる。ただし、電
流ブロック層12と接する部分はAl組成が30%を超え
なければならない。
【0039】このような構造により、第2導電型クラッ
ド層8のメサ状に盛り上がっていない薄い領域に電流ブ
ロック層12を形成することができる。図8を参照する
と、クラッド層が、Al組成が30%以下である(Al0.5Ga
0.5)0.5In0.5P光ガイド層5または7と、Al組成が30
%以下であるが光ガイド層5または7よりもAl組成の高
い(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層19または20
と、Al組成が30%を超えているAl0.85Ga0.15Asクラッ
ド層4または8から構成されている。AlGaInPクラッド
層19または20は、光ガイド層5または7やAlGaAsク
ラッド層4または8に比べバンドギャップエネルギが大
きく活性層にキャリアを閉じ込める効果が強い。
【0040】このように活性層近傍のクラッド層(光ガ
イド層を含む)をキャリア閉じ込め効果の強いAlGaInP
系材料で構成し、離れたところのクラッド層を電気抵抗
や熱抵抗の小さいAlGaAs系材料で構成すると、効率良く
発光させることができる。なお、図8に示すAlGaAs系材
料のクラッド層は屈折率としては活性層よりも小さく、
光閉じ込め効果がある。材料系の組み合わせによって
は、このようにクラッド層を適宜Al組成の異なる複数の
層で構成すると良い。
【0041】また、図2乃至図4及び図6を参照する
と、基板1と第1導電型クラッド層4との間に第1導電
型バッファ層2が設けられている。このことによりクラ
ッド層や活性層の品質を向上させることができる。基板
1としてはn型GaAs基板やn型InP基板が多く用いられる
が、これらに限られることはなく、GaAsP基板やGaP基板
などが用いられる場合もあり、GaN系ではサファイアやS
iC、GaNが用いられている。基板1は、基板上に形成す
る半導体が形成しやすいこと、コストが安いこと、加工
しやすいこと、などを考慮して選択される。
【0042】基板1が第1導電型である場合、図1乃至
図5に示すように、第1導電型クラッド層4と反対側の
基板表面に第1導電型キャリア注入のための電極14が
形成される場合が多い。GaN系のように基板1が第1導
電型でない場合は、図6に示すように、第1導電型バッ
ファ層2または第1導電型クラッド層4に電極14を形
成する。第2導電型キャリア注入のための電極13は、
第2導電型クラッド層8または第2導電型コンタクト層
11のいずれかに設けられる。
【0043】活性層6は組成の異なる複数の層からなる
こともある。特に、多重量子井戸構造は低閾値発振させ
る手法として近年良く用いられている。歪を井戸層また
は障壁層または井戸層と障壁層の両方に取り入れ、さら
に低閾値化を図ることもある。また、活性層6に第1導
電型不純物または第2導電型不純物の少なくとも一方が
含まれる場合もある。
【0044】次に、本発明の実施の形態に係る半導体レ
ーザの製造方法について図7及び図8を参照して説明す
る。
【0045】まず、図7(a)に示すように、基板1を
結晶成長装置の反応部に置く。反応部では加熱され、さ
らに原料が基板1上に送られることにより結晶成長が行
われる。成長方法としてはMOVPE法やMBE法などがある。
これらの成長方法により基板1上に第1導電型バッファ
層2、第1導電型クラッド層4、活性層6、第2導電型
クラッド層8を積層する。
【0046】このとき初めに基板1上に第1導電型クラ
ッド層4を直接成長しても良いが、第1導電型バッファ
層2を積層することが望ましい。また、第2導電型クラ
ッド層8の後に、第2導電型ヘテロバッファ層9や、第
2導電型キャップ層10を積層する。ここで、第2導電
型ヘテロバッファ層9や第2導電型キャップ層10は必
ずしも必要ではない。なお、本発明では少なくとも第2
導電型クラッド層8はAl組成が全構成元素中の30%を
超えるように設定する。
【0047】次に、図7(b)に示すように、これらの
積層工程の後、第2導電型キャップ層10の半導体表面
にマスク15を形成する。マスク15の材料としては、
半導体をエッチング除去するときにエッチング除去され
にくく、選択成長時に結晶が乗りにくく、選択成長後に
除去されやすい材質である必要があり、例えば、シリコ
ン酸化膜やシリコン窒化膜などが好ましい。これらのマ
スク膜15はフォトリソグラフィ技術により電流注入パ
ターンに合わせて加工され、例えば、端面放射型半導体
レーザの場合ではストライプ状に加工される。
【0048】次に、図7(c)に示すように、このマス
クを用いて第2導電型キャップ層10、第2導電型ヘテ
ロバッファ層9、第2導電型クラッド層8の途中まで選
択的にエッチングする。その後、図8(d)に示すよう
に、同じマスク15を利用し選択的に電流ブロック層1
2の再成長を行う。本発明では、第2導電型クラッド層
8の途中でエッチングが止められているため、選択成長
開始時の表面にはAl組成の高い(30%を超える)第2
導電型クラッド層8が露出しており、上述したように、
第2導電型クラッド層8のメサ状に盛り上がっていない
マスク15の無い領域に電流ブロック層12を十分に形
成することができる。
【0049】そして、図8(e)に示すように、マスク
15をフッ酸系のウェットエッチングまたは反応性イオ
ンエッチングなどにより除去する。必要に応じて、図8
(f)に示すように、第2導電型コンタクト層11を積
層し電極形成を行い、劈開などにより共振器を形成する
ことにより端面放射型半導体レーザが作成できる。そし
て、外部にある電流発生電源の端子から、導電型に合う
ように本半導体発光素子の電極13または14に配線さ
れることにより、電流が本素子に注入できる。
【0050】例えば、図4の構造の半導体レーザでは、
第1導電型キャリアは第1導電型電極14、第1導電型
基板1、第1導電型バッファ層2、第1導電型クラッド
層4を経て活性層6に注入される。第2導電型キャリア
は第2導電型電極14、第2導電型コンタクト層11、
第2導電型キャップ層10、第2導電型ヘテロバッファ
層9、第2導電型クラッド層8を経て活性層6に注入さ
れる。そして、活性層6では第1導電型キャリアと第2
導電型キャリアが再結合して光となる。
【0051】半導体レーザでは、活性層6が第1導電型
クラッド層4と第2導電型クラッド層8に挟まれている
ことにより、両クラッド層4および8のバンドギャップ
エネルギが活性層6のバンドギャップエネルギよりも大
きいため、一旦活性層6に流れ込んだキャリアが再びク
ラッド層4または8に飛び出すにはエネルギが必要とな
るため確率が小さくなり、キャリアは活性層6に閉じ込
められ、効率良く再結合が行われる。また前記両クラッ
ド層4および8の屈折率が活性層6の屈折率よりも小さ
いため、光が活性層6に閉じ込められ効率が良くなる。
【0052】
【実施例】上記した本発明の実施の形態についてさらに
詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照
して以下に説明する。
【0053】[実施例1]まず、図9を参照して、本発
明の第1の実施例に係るAlGaInP系赤色半導体レーザに
ついて説明する。図9は、本発明の一実施例に係るAlGa
InP系赤色半導体レーザの構造を示す断面図である。
【0054】図9を参照すると、本実施例に係るAlGaIn
P系赤色半導体レーザは、Siドープn型GaAs基板1上にSi
ドープn型GaAsバッファ層2(厚さ0.5μm)、Siドープ
n型Al0.85Ga0.15Asクラッド層4(厚さ0.8μm)、Siド
ープn型(Al0.7Ga0.30.5In 0.5Pクラッド層19(厚さ
0.2μm)、(Al0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層5(厚
さ0.05μm)、活性層6としてGa0.58In0.42Pウェル
(厚さ8nm:4層)と(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pバリ
ア(厚さ5nm:3層)からなる歪多重量子井戸層、(A
l0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層7(厚さ0.05μm)、
ZnドープP型(Al0. 7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層20
(厚さ0.2μm)、Znドープp型Al0.85Ga0.15Asクラッ
ド層8(厚さ0.8μm)、Znドープp型Ga0.5In0.5Pヘテ
ロバッファ層9(厚さ0.1μm)、Znドープp型GaAsキャ
ップ層10(厚さ0.3μm)、Siドープn型GaAs電流ブロ
ック層12(厚さ0.6μm)、Znドープp型GaAsコンタク
ト層11(厚さ3.0μm)からなるリッジ埋め込み構造
となっている。また、埋め込み層直下のZnドープp型Al
0.85Ga0.15Asクラッド層8の厚さは50nmである。
【0055】次に、本実施例のAlGaInP系赤色半導体レ
ーザの製造方法について簡単に説明する。レーザ構造
は、3回のMOVPE法で作製される。まず1回目の成
長として、n型GaAs基板1を硫酸系溶液でエッチングし
て表面を清浄化した後、MOVPE反応管中に設置し、
n型GaAsバッファ層2、n型Al0.85Ga0.15Asクラッド層
4、n型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層19、(Al
0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層5、活性層6、(Al0.5
Ga0.50.5In0.5P光ガイド層7、p型(Al0.7Ga0 .30.5
In0.5Pクラッド層20、p型Al0.85Ga0.15Asクラッド層
8、p型Ga0.5In0 .5Pヘテロバッファ層9、p型GaAsキャ
ップ層10を順次成長させる。
【0056】反応管から取り出した後、熱CVD(40
0℃)でシリコン酸化膜を300nmの膜厚に堆積す
る。次に、このシリコン酸化膜をフォトリソグラフィ技
術により4μm幅のストライプ状にエッチングする。次
いで、シリコン酸化膜マスクを使ってp型GaAsキャップ
層10、p型Ga0.5In0.5Pヘテロバッファ層9、p型Al
0.85Ga0.15Asクラッド層8を選択的にエッチングして
リッジを形成する。この時、エッチング時間を調整して
p型Al0.85Ga0.15Asクラッド層8のエッチング残り厚t
が50nmとなるようにする。この基板を再び反応管に設置
し、2回目の成長で埋め込み層であるn型GaAs電流ブロ
ック層12を形成する。その後、反応管から取り出して
シリコン酸化膜マスクを除去後、再び反応管に設置して
3回目の成長でp型GaAsコンタクト層11を成長させ、
図9の構造が得られる。
【0057】作製したレーザは、n側・p側電極形成
後、共振器長500μmにへき開し、30%−80%の
端面コーティングを施した。レーザはSiのヒートシンク
に融着後、直径5.6mmのステムに組立ててレーザ発
振を得た。
【0058】なお、p型GaAsキャップ層10、p型Ga0.5I
n0.5Pヘテロバッファ層9、p型Al0. 85Ga0.15Asクラッ
ド層8のエッチングは、図7の(b)、(c)と同様の
エッチング工程により加工される。エッチング方法とし
ては溶液を用いたウェットエッチングや、反応性イオン
ビームエッチング(RIBE)、反応性イオンエッチング
(RIE)などのドライエッチングがある。エッチング液
やエッチング条件は半導体材料により最適化することが
望ましい。
【0059】ドライエッチングを採用すると、マスク1
5の形状が図11(b)に示すようにひさし状になり難
いという利点がある。マスク15がひさし状にならない
ことにより、ひさし状に飛び出したマスク15の下のメ
サストライプ脇の成長速度を上げられるという効果が得
られる。
【0060】[実施例2]次に、図10を参照して、本
発明の第2の実施例に係る半導体レーザについて説明す
る。図10は、本発明の一実施例に係る半導体レーザの
構造を示す図であり、(a)は発光ダイオードの上面
図、(b)は断面図である。
【0061】本発明の第2の実施例は、本発明の構造を
面発光型の半導体レーザや発光ダイオードに適用したも
のであり、光取出しのために電極13がパターン加工さ
れる。また電極13、コンタクト層11は電流拡散層1
7に接続され、電流がメサストライプ部分に広がる。電
流拡散層17は活性層6の発光を透過させる必要がある
ため、バンドギャップエネルギが大きくなくてはならな
い。
【0062】なお、本発明は、Alを含む化合物ならば材
料系によらず適用できる。Alが酸化しやすいことが、材
料系によらないからである。例えば、AlGaInAs系、AlGa
InN系、AlGaInP系などの組み合わせがある。また、本発
明は上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範
囲内において、各実施例は適宜変更され得ることは明ら
かである。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば下
記記載の効果を奏する。
【0064】本発明の第1の効果は、電流ブロック層を
兼ね備えた半導体発光素子において、Al組成の高い化合
物をクラッド層として用いることができることである。
【0065】その理由は、電流ブロック層を選択的に再
成長する際、クラッド層の露出面が再成長表面に酸化し
やすく成長し難いAl化合物でほとんど占められており、
電流ブロック層を均一に成長させることができるからで
ある。
【0066】また、本発明の第2の効果は、AlGaInP系
半導体レーザや発光ダイオードで電気抵抗や熱抵抗が小
さく、発熱を抑え、駆動電流を低く抑えられることであ
る。
【0067】その理由は、クラッド層にAl組成の高いAl
GaAsを用いることができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための半導体レ
ーザの断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明するための半導体レ
ーザの断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明するための半導体レ
ーザの断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を説明するための半導体レ
ーザの断面図である。
【図5】本発明の実施の形態を説明するための半導体レ
ーザの断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を説明するための半導体レ
ーザの断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る半導体レーザの製造
方法を示すの工程断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る半導体レーザの製造
方法を示すの工程断面図である。
【図9】本発明の第1の実施例を説明するための半導体
レーザの断面図である。
【図10】本発明の第2の実施例を説明するための半導
体レーザの断面図である。
【図11】電流ブロック層形成後の状態を示す半導体レ
ーザの断面図である。
【図12】従来の半導体レーザを説明するための斜視図
である。
【図13】従来の半導体レーザの製造方法を示す工程断
面図である。
【図14】従来の半導体レーザの製造方法を示す工程断
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 第1導電型バッファ層 3 第1導電型ヘテロバッファ層 4 第1導電型クラッド層 5 第1導電型光ガイド層 6 活性層 7 第2導電型光ガイド層 8 第2導電型クラッド層 9 第2導電型ヘテロバッファ層 10 第2導電型キャップ層 11 第2導電型コンタクト層 12 電流ブロック層 13 第2導電型用電極 14 第1導電型用電極 15 マスク 16 第2導電型酸化防止層 17 第2導電型電流拡散層 18 第2導電型エッチングストッパ層 19 n型AlGaInPクラッド層 20 p型AlGaInPクラッド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多田 健太郎 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5F041 CA34 CA74 CA77 CB03 5F073 AA07 AA13 AA45 CA14 CB11 DA24 DA25 DA35

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に少なくとも第1導電型クラッド層
    と活性層と第2導電型クラッド層とがこの順に積層さ
    れ、前記第2導電型クラッド層が光の導波方向に延在す
    る凸部を有するメサストライプ形状をなし、該凸部の両
    側の層厚の薄い領域の上層に電流ブロック層が配設され
    てなる半導体発光素子において、 前記第2導電型クラッド層が、Alの原子組成比が30
    %より大きいAl化合物からなる領域を含む、ことを特
    徴とする半導体発光素子。
  2. 【請求項2】前記Alの原子組成比が30%より大きい
    Al化合物からなる領域が、前記第2導電型クラッド層
    の層厚の薄い部分のうち、表面の前記電流ブロック層と
    接する領域である、ことを特徴とする請求項1記載の半
    導体発光素子。
  3. 【請求項3】前記活性層と前記第2導電型クラッド層と
    の間に、前記第2導電型クラッド層と同一の導電型で、
    Alの原子組成比が30%以下のAl化合物層を含む、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素
    子。
  4. 【請求項4】前記第2導電型クラッド層の上層に、前記
    第2導電型クラッド層と同一の導電型で、Alの原子組
    成比が30%以下のAl化合物層を有し、該Al化合物
    層と第2導電型クラッド層とでメサストライプ形状をな
    す、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発
    光素子。
  5. 【請求項5】前記活性層がAlGaInP系材料で構成
    され、前記第2導電型クラッド層がAlGaAs系材料
    で構成されている、ことを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか一に記載の半導体発光素子。
  6. 【請求項6】前記活性層がAlGaInP系材料で構成
    され、前記第2導電型クラッド層が、AlGaInP系
    材料からなる層とAlGaAs系材料からなる層の積層
    構造をなし、 前記積層構造のうち、前記活性層に近接する領域はAl
    の原子組成比が30%以下のAlGaInP系材料で構
    成され、層厚の薄い領域表面の前記電流ブロック層と接
    する部分を含む層はAlの原子組成比が30%より大き
    いAlGaAs系材料で構成されている、ことを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか一に記載の半導体発光素
    子。
  7. 【請求項7】基板上に形成した第1導電型化合物半導体
    層と活性層の上層に、Alの原子組成比が30%より大
    きいAl化合物からなる層を含む第2導電型化合物半導
    体層を形成する工程と、 前記第2導電型化合物半導体層表面の所定の位置にマス
    クを形成する工程と、 前記第2導電型化合物半導体層のうち、前記マスクで覆
    われていない領域をAlの原子組成比が30%より大き
    いAl化合物が露出する所定の深さまでエッチングし
    て、メサストライプ形状に加工する工程と、 前記第2導電型化合物半導体層をエッチングした部分に
    電流ブロック層を選択的に形成する工程と、を少なくと
    も有することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記第2導電型化合物半導体層のエッチン
    グを、前記マスク下部がアンダーカットされない条件で
    行い、該マスクをそのまま用いて前記電流ブロック層の
    形成を行う、ことを特徴とする請求項8記載の半導体発
    光素子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記第2導電型化合物半導体層のエッチン
    グを、ドライエッチング法を用いて行う、請求項9記載
    の半導体発光素子の製造方法。
  10. 【請求項10】前記活性層がAlGaInP系材料で構
    成され、前記第2導電型クラッド層がAlGaAs系材
    料で構成されている、ことを特徴とする請求項7乃至9
    のいずれか一に記載の半導体発光素子の製造方法。
  11. 【請求項11】前記活性層がAlGaInP系材料で構
    成され、前記第2導電型クラッド層が、AlGaInP
    系材料からなる層とAlGaAs系材料からなる層の積
    層構造をなし、 前記積層構造のうち、前記活性層に近接する領域はAl
    の原子組成比が30%以下のAlGaInP系材料で構
    成され、層厚の薄い領域表面の前記電流ブロック層と接
    する部分を含む層はAlの原子組成比が30%より大き
    いAlGaAs系材料で構成されている、ことを特徴と
    する請求項7乃至9のいずれか一に記載の半導体発光素
    子の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005268315A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Sony Corp 半導体レーザ装置
JP2007049088A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Rohm Co Ltd 高出力赤色半導体レーザ

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