JP2001060314A - 磁気記録ディスク - Google Patents

磁気記録ディスク

Info

Publication number
JP2001060314A
JP2001060314A JP23412999A JP23412999A JP2001060314A JP 2001060314 A JP2001060314 A JP 2001060314A JP 23412999 A JP23412999 A JP 23412999A JP 23412999 A JP23412999 A JP 23412999A JP 2001060314 A JP2001060314 A JP 2001060314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic layer
layer
coercive force
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP23412999A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Endo
靖 遠藤
Kazuhiro Niitsuma
一弘 新妻
Shinji Saito
真二 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP23412999A priority Critical patent/JP2001060314A/ja
Publication of JP2001060314A publication Critical patent/JP2001060314A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性層に記録されたデータ信号の機密保持に
有効な磁気記録再生方法に使用する磁気記録ディスクを
提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上にデータ信号記録用磁性
層とダミー信号記録用磁性層が積層され、データ信号記
録用磁性層が、比表面積35〜85m2/gの強磁性金
属粉末または比表面積10〜200m2/gの六方晶フ
ェライト粉末を磁性粉として用いた、抗磁力が1500
〜2500エルステッドそして層厚が0.3〜3.0μ
mの高抗磁力磁性体層であり、ダミー信号記録用磁性層
は比表面積が高抗磁力磁性体層の磁性粉の比表面積より
小さい比表面積の磁性粉を用いた、抗磁力が200〜1
000エルステッドそして層厚が0.03〜0.2μm
の低抗磁力磁性体層であり、抗磁力磁性体層の中心線平
均粗さが10nm以下であることを特徴とする磁気記録
ディスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性層に記録され
たデータ信号の機密保持に有効な磁気記録再生方法に使
用する磁気記録ディスクに関する。本発明は特に、非磁
性支持体の表面に該支持体側から順にデータ信号記録用
の磁性層及びダミー信号記録用の磁性層が積層されてな
る磁気記録ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】フロッピィディスクによって代表される
磁気記録ディスクは、記録容量は小さいものの、汎用性
が高く、持ち運びが簡単で、かつ記録と再生の作業が容
易であるところから、さまざまな大容量記録媒体が製品
化されている現在でも様々な分野で大量に使用されてい
る。なかでも、ビジネス上の文書や数値データなどの各
種データの保存に多用されている。また、ハードディス
クと呼ばれる高容量の磁気記録ディスクもまた各種ビジ
ネスデータの保存に用いられている。
【0003】ビジネス上の各種データは機密性の高いも
のが多く、そして、そのような機密性の高いデータへの
アクセスは、予め決められた特定の人間にのみ限る必要
がある場合が多い。このため、磁気記録ディスクに機密
データを記録する場合に、ソフトウエア的にプロテクト
を掛けて、アクセスが許可されていない人間による機密
データの読みだし(再生)を防止する方法が一般的に利
用されている。しかしながら、ソフトウエア的なプロテ
クトは、熟練したソフトウエア技術者であれば容易に外
すことができることから、機密保持に有効でないことが
多い。
【0004】これまでに磁気記録ディスクの磁性層に記
録されたデータ信号の機密保持を高度に確保するための
様々なに研究が行われている。その研究の結果として公
開された高度な機密保持に有効な方法として特開平8−
106708号公報に記載されている磁気記録再生方法
がある。この磁気記録再生方法は、磁気記録ディスクの
磁性層を、下側(非磁性支持体に近い側)のデータ信号
記録用の高抗磁力磁性体層と、上側(非磁性支持体から
遠い側であって、磁気記録再生ヘッドに接触する側)の
ダミー信号(セキュリティ信号)記録用の低抗磁力磁性
体層に分割した形で積層した磁気記録ディスクを用いる
方法である。
【0005】上記特開平8−106708号公報に記載
されている磁気記録再生方法では、まず、磁気記録ヘッ
ドを用いて、通常の方法により、磁気記録ディスクの磁
性層にデータ信号を記録させる。この記録操作により、
データ信号は、上側の低抗磁力磁性体層と下側の高抗磁
力磁性体層の双方に記録される。次に、同じく磁気記録
ヘッドを用い、磁気記録ディスクの磁性層の上側の低抗
磁力磁性体層にのみ記録されるように小さい記録電流値
でダミー信号を記録させる。この操作の結果、磁気記録
ディスクの上側の低抗磁力磁性体層はデータ信号とダミ
ー信号とが記録され、下側の高抗磁力磁性体層にはデー
タ信号のみが記録されることになる。このような信号記
録がなされた磁気記録ディスクから、そのまま記録デー
タを読みだそうとすると、記録信号は、データ信号とダ
ミー信号とが重ねあわされた形で読みだされるため、デ
ータ信号の解読が不可能になる。一方、予め決められた
方法により上側の低抗磁力磁性体層のダミー信号を消去
した後、データ信号を読みだせば、最初に記録したデー
タ信号を、ダミー信号の重なり無しに取りだすことがで
きる。
【0006】特開平8−106708号公報にはまた、
磁気記録ディスクに最初にデータ信号を記録する際に、
アクセスが許可されている特定の人間のID番号と消去
信号とを同時に記録しておき、記録データの読み取りの
際に、まず操作者のID番号をコンピュータに入力し、
コンピュータによって、入力されたID番号と予め記録
されているアクセス許可者のID番号との照合が確認さ
れた場合に、自動的に上側の抵抗磁力磁性体層のダミー
損号の消去操作が実施され、ついで所望のデータ信号の
読みだしが行なわれるような方式も記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−10670
8号公報に記載されている磁気記録再生方法は、磁気記
録ディスクの簡単な構成変更とコンピュータ側の簡単な
システム設計により、データ信号の高度の機密保持が可
能になるため実用性が高い方法と考えられる。しかしな
がら、本発明者の研究によると、高度な機密保持の信頼
性を確保するためには、磁気記録ディスクの構成におい
て更に充分な改良が必要があることが判明した。
【0008】すなわち、磁気記録ディスクを、その磁性
層にデータ信号を記録した後、実質的に上側の低抗磁力
磁性体層にのみ、データ信号と重ねあわされた場合にデ
ータ信号の解読が不可能となるようなダミー信号を確実
に記録し、一方、データ信号の読みだしに際して、消去
操作によってダミー信号が確実に消去されて、データ信
号の解読に支障をきたさないするような構成とするため
には、特に上側のダミー信号記録用低抗磁力磁性体層の
構成を中心にして、さまざま要件を最適化する必要があ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性支持体
の少なくとも一方の側の表面に該支持体側から順にデー
タ信号記録用の磁性層およびダミー信号記録用の磁性層
が積層されてなる磁気記録ディスクであって、該データ
信号記録用の磁性層が、比表面積が35〜85m2/g
の範囲にある強磁性金属粉末あるいは比表面積が10〜
200m2/gの範囲にある六方晶フェライト粉末を磁
性粉として用いた、抗磁力が1500〜2500エルス
テッドの範囲にあり、そして層厚が0.3〜3.0μm
の範囲にある高抗磁力磁性体層であって、ダミー信号記
録用の磁性層は比表面積が高抗磁力磁性体層の磁性粉の
比表面積より小さい比表面積の磁性粉を用いた、抗磁力
が200〜1000エルステッドの範囲にあり、そして
層厚が0.03〜0.2μmの範囲にある低抗磁力磁性
体層であって、該低抗磁力磁性体層の中心線平均粗さ
(JIS B0601に規定されている方法で測定した
中心線平均粗さ:Ra)が10nm以下であることを特
徴とする磁気記録ディスクにある。
【0010】次に、本発明の好ましい実施態様を記載す
る。 (1)高抗磁力磁性体層の磁性粉が比表面積が40〜7
0m2/gの範囲にあり、飽和磁化が100〜180e
mu/gの範囲にある強磁性金属粉末である。 (2)低抗磁力磁性体層の磁性粉が飽和磁化が40〜8
0emu/gの範囲にある六方晶バリウムフェライト粉
末である。 (3)低抗磁力磁性体層の中心線平均粗さが8nm以下
である。 (4)高抗磁力磁性体層および低抗磁力磁性体層のいず
れにもカーボンブラックが含まれている。 (5)高抗磁力磁性体層と低抗磁力磁性体層とが非磁性
支持体上への同時重層塗布法によって積層形成されたも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、データ信号を高度に機
密保持に有効な磁気記録再生方法に使用するための、非
磁性支持体の少なくとも一方の側の表面に該支持体側か
ら順にデータ信号記録用の磁性層及びダミー信号記録用
の磁性層が積層されてなる磁気記録ディスクの改良にあ
る。従って、本発明の磁気記録ディスクの構成につい
て、以下において詳しく説明する。
【0012】[非磁性支持体]本発明の磁気記録ディス
クの非磁性支持体としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポ
リオレフィン類、セルローストリアセテート、ポリカ−
ボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリスルフォン、アラミド(芳香族ポリアミド)、
ポリベンゾオキサゾ−ルなどの公知の樹脂材料からなる
フィルムが使用できる。なかでも、ポリエチレンナフタ
レ−トフィルムおよび芳香族ポリアミドフィルムなどの
ような高強度支持体を用いることが好ましい。
【0013】必要に応じて、支持体の表面粗さを変える
ために、特開平3−224127公報に示されているよ
うな積層タイプの支持体シートを用いることもできる。
これらの支持体には、予めコロナ放電処理、プラズマ処
理、易接着処理、熱処理、除塵処理などの前処理をおこ
なっても良い。また非磁性支持体として、アルミニウム
基板またはガラス基板などの硬質材料基板を用いること
も可能である。非磁性支持体の厚みは、通常は2〜10
0μmの範囲にあり、好ましくは10〜80μmの範囲
にあり、さらに好ましくは30〜80μmの範囲にあ
る。
【0014】本発明の磁気記録ディスクは、磁気ヘッド
に接触する上側のダミー信号記録用の磁性層(低抗磁力
磁性体層)の中心線平均粗さ(Ra)が10nm以下で
ある必要がある。このような平滑性が顕著に高い上側磁
性層を非磁性支持体上に形成させるためには、非磁性支
持体として、JIS B0601に規定された方法で測
定した中心線平均粗さ(Ra)が20nm以下、、好ま
しくは10nm以下、さらに好ましくは5nm以下のも
のを使用することが好ましい。そして、非磁性支持体は
単に中心線平均粗さが小さいだけではなく、0.5μm
以上の粗大突起がないことが好ましい。
【0015】非磁性支持体の表面の粗さ形状は、必要に
応じて、支持体に添加されるフィラーの大きさと量とを
コントロールすることによって得ることができる。フィ
ラーとしては、例えば、Ca、Si、Tiなど元素の酸
化物や炭酸塩の微粉末、あるいはアクリル系などの樹脂
材料の微粉末を用いることができる。非磁性支持体の表
面上の突起の最大高さSRmaxは1μm以下、十点平均
粗さSRzは0.5μm以下、中心面山高さはSRpは
0.5μm以下、中心面谷深さSRvは0.5μm以
下、中心面面積率SSrは10%以上、90%以下、平
均波長Sλaは5μm以上、300μm以下であること
が好ましい。また、磁気記録ディスクに、所望の電磁変
換特性と耐久性を与えるために、フィラーの種類と使用
量を調整して、支持体の表面突起分布を調整することが
好ましい。支持体の表面突起分布は、0.01μmから
1μmの大きさのもの各々を0.1mm2あたり0個か
ら2000個の範囲になるように調整することができ
る。
【0016】本発明の磁気記録ディスクに用いられる非
磁性支持体のF−5値は、5〜50kg/mm2の範囲
にあることが好ましく、また、支持体の100℃、30
分での熱収縮率は、好ましくは3%以下、さらに好まし
くは1.5%以下であり、80℃、30分での熱収縮率
は、好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以
下である。支持体の破断強度は5〜100kg/m
2、弾性率は100〜2000kg/mm2の範囲にあ
ることが好ましい。
【0017】非磁性支持体の温度膨張係数は通常、10
-4〜10-8/℃であり、好ましくは10-5〜10-6/℃
である。支持体の湿度膨張係数は10-4/RH%以下で
あり、好ましくは10-5/RH%以下である。これらの
熱特性、寸法特性、機械強度特性などは、支持体の面内
各方向に対し10%以内の差となるように互いにほぼ等
しいことが好ましい。
【0018】非磁性支持体の表面(一方の面もしくは両
面)には、必要に応じて、接着性向上などの目的で下塗
り層を設けた後、磁性層が形成される。なお、磁性層を
支持体の片側面のみに設ける場合には、帯電防止やカー
ル補正などの効果を出すために、磁性層側とは反対側に
バックコート層等を設けてもかまわない。このバックコ
ート層の層厚は0.1〜4μm、好ましくは0.3〜
2.0μmである。これらの下塗り層、バックコート層
は公知の材料と方法を利用して支持体上に形成すること
ができる。
【0019】[データ信号記録用の下側磁性層(高抗磁
力磁性体層)]本発明の磁気記録ディスクでは、非磁性
支持体の一方の側もしくは両側に、支持体側から順に、
データ信号記録用の磁性層(高抗磁力磁性体層)とダミ
ー信号(セキュリティ信号)記録用の磁性層(低抗磁力
磁性体層)が設けられる。このうち、支持体側のデータ
信号記録用の磁性層(高抗磁力磁性体層)は、磁性粉と
して、強磁性金属粉末あるいは六方晶フェライト粉末を
用い、これを結合剤で分散支持した層である。
【0020】高抗磁力磁性体層において使用する強磁性
金属粉末としては、α−Feを主成分とする強磁性合金
粉末が好ましい。これらの強磁性金属粉末には、所定の
原子以外にも、Al、Si、S、Sc、Ca、Ti、
V、Cr、Cu、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、
Sb、Te、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、P
b、Bi、La、Ce、Pr、Nd、P、Co、Mn、
Zn、Ni、Sr、そしてBなどの各種原子が一種以上
含まれていてもかまわない。なかでも、Al、Si、C
a、Y、Ba、La、Nd、Co、Ni、そしてBから
なる群から選ばれる少なくとも一種の原子をα−Fe以
外に含むことが好ましく、特に、Co、Y、そしてAl
からなる群から選ばれる少なくとも一種の原子が含まれ
ていることが好ましい。
【0021】このうち、Coの含有量は、Feに対して
0原子%以上、40原子%以下であることが好ましく、
さらに好ましくは15原子%以上、35%以下、より好
ましくは20原子%以上、35原子%以下である。Yの
含有量は、Feに対して1.5原子%以上、12原子%
以下であることが好ましく、さらに好ましくは3原子%
以上、10原子%以下、より好ましくは4原子%以上、
9原子%以下である。Alの含有量はFeに対して1.
5原子%以上、12原子%以下であることが好ましく、
さらに好ましくは3原子%以上、10原子%以下、より
好ましくは4原子%以上、9原子%以下である。
【0022】強磁性金属粉末は、後述する分散剤、潤滑
剤、界面活性剤、帯電防止剤などで分散前にあらかじめ
処理を行ってもおいてもかまわない。具体的には、特公
昭44−14090号公報、特公昭45−18372号
公報、特公昭47−22062号公報、特公昭47−2
2513号公報、特公昭46−28466号公報、特公
昭46−38755号公報、特公昭47−4286号公
報、特公昭47−12422号公報、特公昭47−17
284号公報、特公昭47−18509号公報、特公昭
47−18573号公報、特公昭39−10307号公
報、特公昭46−39639号公報の特許公報、米国特
許第3026215号、同3031341号、同310
0194号、同3242005号、同3389014号
などの各明細書に記載されている方法が利用できる。
【0023】強磁性金属粉末には、少量の水酸化物、ま
たは酸化物が含まれてもよい。強磁性金属粉末として
は、公知の製造方法により得られたものを用いることが
でき、その例としては、下記の方法を挙げることができ
る。複合有機酸塩(主としてシュウ酸塩)と水素などの
還元性気体で還元する方法、酸化鉄を水素などの還元性
気体で還元してFeあるいはFe−Co粒子などを得る
方法、金属カルボニル化合物を熱分解する方法、強磁性
金属の水溶液に水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸塩
あるいはヒドラジンなどの還元剤を添加して還元する方
法、金属を低圧の不活性気体中で蒸発させて微粉末を得
る方法などである。
【0024】上記のようにして得られた強磁性金属粉末
は公知の徐酸化処理、すなわち有機溶剤に浸漬したのち
乾燥させる方法、有機溶剤に浸漬したのち酸素含有ガス
を送り込んで表面に酸化膜を形成したのち乾燥させる方
法、有機溶剤を用いず酸素ガスと不活性ガスの分圧を調
整して表面に酸化皮膜を形成する方法のいずれを施した
ものでも用いることができる。
【0025】高抗磁力磁性体層に用いる強磁性金属粉末
は、比表面積(BET法)が35〜85m2/gの範囲
にあるような微粉末のものであり、特に40〜70m2
/gの範囲の比表面積を持つものが好ましい。強磁性金
属粉末の比表面積が35m2/g未満ではノイズが高く
なりやすく、85m2/gを超えると磁性層の表面性が
低下しやすく好ましくない。強磁性金属粉末の結晶子サ
イズは350〜80Åの範囲にあることが好ましく、さ
らに好ましいのは250〜100Å、特に好ましいのは
200〜140Åである。
【0026】強磁性金属粉末の長軸径は0.02μm以
上、0.25μm以下であることが好ましく、さらに好
ましいのは0.05μm以上、0.3μm以下である。
強磁性金属粉末の針状比は、3以上、15以下であるこ
とが好ましく、5以上、12以下であることが特に好ま
しい。強磁性金属粉末の飽和磁化(σs)は、100〜
180emu/gの範囲にあることが好ましく、さらに
好ましくは110〜170emu/gの範囲、そして特
に好ましいのは125〜160emu/gの範囲であ
る。
【0027】強磁性金属粉末の含水率は、0.01〜2
%の範囲にあることが好ましい。磁性層の形成の際に併
用する結合剤の種類に応じて、強磁性金属粉末の含水率
を最適化するのが好ましい。強磁性金属粉末のpHは、
併用する結合剤との組合せにより最適化することが好ま
しい。その好ましいpH範囲は4〜12であるが、特に
好ましくはpH6〜10である。
【0028】強磁性金属粉末は必要に応じ、Al、S
i、Pまたはこれらの酸化物などで表面処理を施しても
かまわない。その表面処理量(表面に存在もしくは表面
を被覆する量)は強磁性金属粉末に対して、0.1〜1
0重量%である。強磁性金属粉末に表面処理を施すと脂
肪酸などの潤滑剤の吸着量が100mg/m2 以下と少
なくなるため好ましい。強磁性金属粉末には可溶性のN
a、Ca、Fe、Ni、Srなどの無機イオンが含まれ
ていてもよい。これらの無機イオンは、本質的に含まれ
ていない方が好ましいが、その混在量が200ppm以
下であれば特に問題はない。
【0029】強磁性金属粉末は、空孔が少ないほうが好
ましく、通常の空孔の量は20容量%以下であり、好ま
しくは5容量%以下である。強磁性金属粉末の形状につ
いては、先に示した粒子サイズについての特性を満足す
れば、針状、米粒状、紡錘状のいずれでもかまわない。
強磁性金属粉末自体のSFDは小さい方が好ましく、
0.8以下であることが好ましい。
【0030】強磁性粉末のHc(抗磁力)の分布は可能
な限り小さくすることが好ましい。SFDが0.8以下
であると、電磁変換特性が良好で出力が高く、また、磁
化反転がシャープでピークシフトも少なくなり、高密度
デジタル磁気記録に好適となる。Hcの分布を小さくす
るためには、強磁性金属粉末においてはゲ−タイトの粒
度分布を良くする方法、あるいは焼結を防止するなどの
方法が利用できる。本発明の高抗磁力磁性体層(データ
信号記録層)に用いる強磁性金属粉末は、その強磁性金
属粉末を用いて形成する磁性層の抗磁力(Hc)が15
00〜2500エルステッド(Oe)の範囲になるよう
に適宜選択する必要がある。
【0031】高抗磁力磁性体層において使用する磁性粉
としては、六方晶フェライト粉末を用いることもでき
る。六方晶フェライトとしては、バリウムフェライト、
ストロンチウムフェライト、鉛フェライト、カルシウム
フェライトの各置換体、Co置換体等を用いることがで
きる。具体的には、マグネトプランバイト型のバリウム
フェライト及びストロンチウムフェライト、スピネルで
粒子表面を被覆したマグネトプランバイト型フェライ
ト、更に一部スピネル相を含有したマグネトプランバイ
ト型のバリウムフェライト及びストロンチウムフェライ
ト等の微粒子が挙げられる。そして、その他所定の原子
以外に、Al、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、C
u、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、
Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、L
a、Ce、Pr、Nd、P、Co、Mn、Zn、Ni、
Sr、B、Ge、Nbなどの原子を一種以上含んでもか
まわない。一般にはCo−Ti、Co−Ti−Zr、C
o−Ti−Zn、Ni−Ti−Zn、Nb−Zn−C
o、SbーZn−Co、Nb−Zn等の原子を添加した
六方晶フェライト粒子を使用することができる。六方晶
フェライト粉末は、主としてその原料や、製法の種類に
依存して特有の不純物を含有するものもある。
【0032】六方晶フェライト粉末の粒子サイズは通
常、六角板径で10〜200nm、好ましくは20〜1
00nmである。磁気抵抗ヘッドで記録データを再生す
る場合は、低ノイズにする必要があり、板径は40nm
以下であることが好ましいが、板径10nm以下では熱
揺らぎのため安定な磁化が望めない。板径が200nm
以上ではノイズが高くなりやすく、高密度磁気記録には
向かない。板状比(板径/板厚)は1〜15の範囲にあ
ることが望ましい。好ましくは2〜7である。板状比が
小さいと、磁性層中の充填性は高くなる点で好ましい
が、十分な配向性が得られなくなる。板状比が15より
大きいと粒子間のスタッキングによりノイズが大きくな
りやすい。
【0033】この粒子サイズ範囲の六方晶フェライト粉
末のBET法による比表面積は10〜200m2/gを
示す。六方晶フェライト粉末の比表面積は、概ね粒子板
径と板厚からの算術計算値と符号する。結晶子サイズは
一般に50〜450Å、好ましくは100〜350Åで
ある。
【0034】粒子板径・板厚の分布は通常は、狭いほど
好ましい。この分布の数値化は困難であるが、粒子TE
M写真より500粒子を無作為に測定する事で比較でき
る。その分布は正規分布ではない場合が多いが、計算し
て平均サイズに対する標準偏差で表わすと、σ/平均サ
イズ=0.1〜20となる。粒子サイズ分布をシャープ
にするために、粒子生成反応系をできるだけ均一にする
と共に、生成した粒子に分布改良処理を施すことも行わ
れている。たとえば、酸溶液中で超微細粒子を選別的に
溶解させる方法等も知られている。ヘッドの飽和磁化が
1.4テスラーを越える場合は、2000エルステッド
以上にすることが好ましい。
【0035】抗磁力(Hc)は粒子サイズ(板径・板
厚)、含有元素の種類と量、元素の置換サイト、粒子生
成反応条件等により制御できる。飽和磁化(σs)は4
0〜80emu/gの範囲にあることが好ましい。σs
は高い方が好ましいが、微粒子になるほど小さくなる傾
向がある。σsの改良のために、マグネトプランバイト
フェライトにスピネルフェライトを複合すること、含有
元素の種類と添加量を適宜選択することなどの方法が良
く知られている。またW型六方晶フェライト粉末を用い
ることも可能である。高抗磁力磁性体層(データ信号記
録用磁性層)の磁性粉として、六方晶フェライト磁性粉
末を用いる場合であっても、該磁性層の抗磁力(Hc)
が、1500〜2500エルステッドの範囲になるよう
に、その抗磁力を適宜選択する必要がある。
【0036】データ信号記録用の高抗磁力磁性体層の層
厚は、0.3〜3.0μmの範囲にあることが好まし
く、特に、0.5〜2.5μmの範囲にあることが信頼
性の高いデータ信号記録のために有利である。
【0037】磁性体を分散する際に磁性体粒子表面を分
散媒、ポリマーに合った物質で処理することも行われて
いる。表面処理材は無機化合物、有機化合物が使用され
る。主な化合物としてはSi、Al、P、等の酸化物ま
たは水酸化物、各種シランカップリング剤、各種チタン
カップリング剤が代表例である。量は磁性体に対して
0.1〜10%である。磁性体のPHも分散に重要であ
る。通常4〜12程度で分散媒、ポリマーにより最適値
があるが、媒体の化学的安定性、保存性から6〜10程
度が選択される。磁性体に含まれる水分も分散に影響す
る。分散媒、ポリマーにより最適値があるが通常0.0
1〜2.0%が選ばれる。六方晶フェライトの製法とし
てはガラス結晶化法・共沈法・水熱反応法等があるが、
本発明は製法を選ばない。
【0038】磁気記録ディスクの磁性層は通常、磁性粉
と結合剤とを主構成成分として用いて形成する。本発明
の磁気記録ディスクの高抗磁力磁性体層もまた、同様の
構成をとる。
【0039】磁性層の形成に用いる結合剤としては、従
来公知の熱可塑系樹脂、熱硬化系樹脂、反応型樹脂、あ
るいはこれらの混合物が適宜使用される。熱可塑系樹脂
としては、ガラス転移温度が−100〜150℃、数平
均分子量が1000〜200000、好ましくは100
00〜100000、重合度が約50〜1000程度の
ものが使用される。
【0040】このような熱可塑性樹脂の例としては、塩
化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコ−ル、マレイン
酸、アクルリ酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデ
ン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エ
ステル、スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチ
ラール、ビニルアセタール、ビニルエーテル等をモノマ
ー単位として用いた重合体または共重合体、そしてポリ
ウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂がある。また、熱硬化性
樹脂または反応型樹脂としては、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルムア
ルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ・ポリアミド
樹脂、ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマ−
の混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネー
トの混合物、ポリウレタンとポリイソシアネートの混合
物等があげられる。これらの樹脂については、朝倉書店
発行の「プラスチックハンドブック」に詳細に記載され
ている。
【0041】また、公知の電子線硬化型樹脂を磁性層の
結合剤として使用することも可能である。これらの樹脂
の例とその製造方法については特開昭62−25621
9号公報に詳細に記載されている。これらの樹脂は単独
または組合せて使用できるが、特に好ましいものとして
は、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合
体、塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体
から選ばれる少なくとも一種の樹脂とポリウレタン樹脂
の組合せ、またはこれらにポリイソシアネートを組み合
わせたものがあげられる。
【0042】ポリウレタン樹脂としては、ポリエステル
ポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテ
ルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウ
レタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタン、
ポリカプロラクトンポリウレタンなどの公知のものが使
用できる。ここに示したすべての結合剤について、より
優れた分散性と耐久性を得るために、必要に応じて、−
COOM、−SO3M、−OSO3M、−P=O(OM)
2、−O−P=O(OM)2、(Mは水素原子、またはア
ルカリ金属塩基)、−OH、−NR2、−N+3(Rは
炭化水素基)、エポキシ基、−SH、−CNなどから選
ばれる少なくとも一つの極性基を、共重合または付加反
応によって導入した変性ポリウレタン樹脂とすることが
できる。このような極性基の量はポリウレタンに対して
10-1〜10-8モル/gであり、好ましくは10-2〜1
-6モル/gである。
【0043】磁性層の形成に用いられる結合剤の具体的
な例としては、ユニオンカ−バイド社製のVAGH、V
YHH、VMCH、VAGF、VAGD、VROH、V
YES、VYNC、VMCC、XYHL、XYSG、P
KHH、PKHJ、PKHC、PKFE、日信化学工業
(株)製のMPR−TA、MPR−TA5、MPR−T
AL、MPR−TSN、MPR−TMF、MPR−T
S、MPR−TM、MPR−TAO、電気化学(株)製
の1000W、DX80、DX81、DX82、DX8
3、100FD、日本ゼオン(株)製のMR−104、
MR−105、MR110、MR100、MR555、
400X−110A、日本ポリウレタン(株)製のニッ
ポランN2301、N2302、N2304、大日本イ
ンキ化学工業(株)製のパンデックスT−5105、T
−R3080、T−5201、バーノックD−400、
D−210−80、クリスボン6109、7209、東
洋紡(株)製のバイロンUR8200、UR8300、
UR−8700、RV530、RV280、大日精化
(株)製のダイフェラミン4020、5020、510
0、5300、9020、9022、7020、三菱化
学(株)製のMX5004、三洋化成(株)製のサンプ
レンSP−150、旭化成(株)製のサランF310、
F210などがあげられる。
【0044】磁性層の形成に用いられる結合剤は、磁性
粉に対して5〜50重量%の範囲、好ましくは10〜3
0重量%の範囲の量で用いられる。具体的には、塩化ビ
ニル系樹脂を用いる場合には5〜30重量%、ポリウレ
タン樹脂を用いる場合は2〜20重量%、ポリイソシア
ネートを用いる場合には2〜20重量%の範囲でこれら
を組み合わせて用いることが好ましいが、例えば、結合
剤樹脂からの微量の脱塩素によりヘッド腐食が起こりや
すい場合には、ポリウレタン樹脂のみ、またはポリウレ
タン樹脂とイソシアネートのみを結合剤として使用する
ことも可能である。結合剤としてポリウレタン樹脂を用
いる場合には、ガラス転移温度が−50〜150℃、好
ましくは0℃〜100℃、破断伸びが100〜2000
%、破断応力が0.05〜10kg/cm2、降伏点が
0.05〜10kg/cm2のポリウレタン樹脂を用い
ることが好ましい。
【0045】本発明の磁気記録ディスクは、少なくとも
支持体側の高抗磁力磁性体層と表面側の低抗磁力磁性体
層との二層を含むものである。従って、結合剤量、結合
剤中に占める塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポ
リイソシアネート、あるいはそれ以外の樹脂の量、磁性
層を形成する各樹脂の分子量、極性基量、あるいは先に
述べた樹脂の物理特性などは、必要に応じて、各磁性層
毎に変えることはもちろん可能であり、むしろ各層で最
適化すべきであり、この最適化に際しては多層磁性層に
関する公知技術を適用できる。例えば、各層で結合剤量
を変える場合、上側の低抗磁力磁性体層の表面の擦傷を
減らすためには磁性層の結合剤量を増量することが有効
であり、ヘッドに対するヘッドタッチを良好にするため
には、層厚が厚い下側の高抗磁力磁性体層の結合剤量を
多くして柔軟性を持たせることができる。
【0046】ポリイソシアネートとしては、トリレンジ
イソシアネート、4、4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシア
ネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネ
ート等のイソシアネート類、これらのイソシアネート類
とポリアルコールとの生成物、イソシアネート類の縮合
によって生成したポリイソシアネート等を使用すること
ができる。これらのイソシアネートの市販商品の商品名
として、日本ポリウレタン(株)製のコロネートL、コ
ロネートHL、コロネート2030、コロネート203
1、ミリオネートMRミリオネートMTL、武田薬品工
業(株)製のタケネートD−102、タケネートD−1
10N、タケネートD−200、タケネートD−20
2、住友バイエルウレタン(株)製のデスモジュール
L、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジ
ュールHL等があり、これらを単独、または硬化反応性
の差を利用して二つもしくはそれ以上の組合せで磁性層
の結合剤として、あるいは結合剤の補助成分として用い
ることができる。
【0047】本発明の磁気記録ディスクの高抗磁力磁性
体層にはカーボンブラックを存在させることが好まし
い。カーボンブラックとしては、ゴム用ファーネス、ゴ
ム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラック
などの各種のカーボンブラックをを用いることができ
る。カーボンブラックとしては、その比表面積が5〜5
00m2/g、DBP吸油量が10〜400mL/10
0g、粒子径が5〜300mμ、pHが2〜10、含水
率が0.1〜10%、タップ密度が0.1〜1g/cc
のものが好ましい。
【0048】本発明の磁性層の形成に用いられるカーボ
ンブラックの具体的な例としては、キャボット社製のB
LACKPEARLS 2000、1300、100
0、900、905、800、700、VULCAN
XC−72、旭カーボン(株)製の#80、#60、#
55、#50、#35、三菱化学(株)製の#2400
B、#2300、#900、#1000#30、#4
0、#10B、コロンビアンカーボン社製のCONDU
CTEX SC、RAVEN150、50、40、1
5、RAVEN−MT−P、日本EC(株)製のケッチ
ェンブラックECなどがあげられる。カーボンブラック
は、分散剤などで表面処理したり、樹脂でグラフト化し
て使用しても、表面の一部をグラファイト化したものを
使用してもかまわない。また、カーボンブラックは、磁
性塗料に添加する前にあらかじめ結合剤で分散してもか
まわない。これらのカーボンブラックは単独、または組
合せで使用することができる。
【0049】カーボンブラックを使用する場合は磁性体
に対する量の0.1〜30重量%で用いることが好まし
い。カーボンブラックは磁性層の帯電防止、摩擦係数低
減、遮光性付与、膜強度向上などの働きがあり、これら
は用いるカーボンブラックにより異なる。従って、本発
明に使用されるこれらのカーボンブラックは磁性層毎
に、その種類、量、組合せを変え、粒子サイズ、吸油
量、電導度、pHなどの諸特性をもとに目的に応じて使
い分けることはもちろん可能であり、むしろ各層で最適
化すべきものである。本発明の磁性層で使用できるカー
ボンブラックについては更に、例えば「カーボンブラッ
ク便覧」カーボンブラック協会編を参考にすることがで
きる。
【0050】磁気記録ディスクの磁性層には通常、研磨
剤を存在させる。研磨剤としては、α化率90%以上の
α−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロ
ム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造ダイ
アモンド、窒化珪素、炭化珪素チタンカーバイド、酸化
チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素などの、主としてモー
ス硬度6以上の公知の材料が単独または組合せで使用さ
れる。また、これらの研磨剤の複合体(研磨剤を他の研
磨剤で表面処理したもの)を使用してもよい。
【0051】これらの研磨剤には主成分以外の化合物ま
たは元素が含まれる場合もあるが、主成分が90%以上
であれば効果にかわりはない。これら研磨剤の粒子サイ
ズは0.01〜2μmの範囲にあることが好ましいが、
特に電磁変換特性を高めるためには、その粒度分布が狭
い方が好ましい。また耐久性を向上させるには必要に応
じて粒子サイズの異なる研磨剤を組み合わせたり、単独
の研磨剤でも粒径分布を広くすることにより同様の効果
をもたせることも可能である。研磨剤のタップ密度は、
0.3〜2g/cc、含水率は0.1〜5%、pHは2
〜11、比表面積は1〜30m2/gの範囲にあること
が好ましい。研磨剤の形状は、針状、球状、サイコロ状
のいずれでも良いが、形状の一部に角を有するものが、
研磨性が高く好ましい。
【0052】具体的には、住友化学工業(株)製のAK
P−12、AKP−15、AKP−20、AKP−3
0、AKP−50、HIT20、HIT−30、HIT
−55、HIT60、HIT70、HIT80、HIT
100、レイノルズ社製のERC−DBM、HP−DB
M、HPS−DBM、不二見研磨剤(株)製のWA10
000、上村工業(株)製のUB20、日本化学工業
(株)製のG−5、クロメックスU2、クロメックスU
1、戸田工業(株)製のTF100、TF140、イビ
デン(株)製のベータランダムウルトラファイン、昭和
鉱業(株)製のB−3などが挙げられる。これらの研磨
剤は必要に応じ上側の低抗磁力磁性体層に添加すること
もできる。
【0053】磁気記録ディスクの磁性層には一般に、添
加剤として、潤滑効果、帯電防止効果、分散効果、可塑
効果などの効果を持つ各種の物質が添加される。その例
としては、二硫化モリブデン、二硫化タングステングラ
ファイト、窒化ホウ素、フッ化黒鉛、シリコーンオイ
ル、極性基をもつシリコーン、脂肪酸変性シリコーン、
フッ素含有シリコーン、フッ素含有アルコール、フッ素
含有エステル、ポリオレフィン、ポリグリコール、アル
キル燐酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、アルキル
硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、ポリフェニル
エーテル、フェニルホスホン酸、アミノキノン類、各種
シランカップリング剤、チタンカップリング剤、フッ素
含有アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、
炭素原子数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を
含んでいても、また分岐していてもかまわない)、及
び、これらの金属塩(Li、Na、K、Cuなど)、ま
たは、炭素原子数12〜22の一価、二価、三価、四
価、五価、六価アルコ−ル、(不飽和結合を含んでいて
も、また分岐していてもかまわない)、炭素原子数12
〜22のアルコキシアルコール、炭素原子数10〜24
の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでいても、また分
岐していてもかまわない)と炭素数2〜12の一価、二
価、三価、四価、五価、六価アルコールのいずれか一つ
(不飽和結合を含んでいても、また分岐していてもかま
わない)とからなるモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸
エステルまたはトリ脂肪酸エステル、アルキレンオキシ
ド重合物のモノアルキルエーテルの脂肪酸エステル、炭
素原子数8〜22の脂肪酸アミド、炭素原子数8〜22
の脂肪族アミンなどを挙げることできる。
【0054】具体例としては、脂肪酸では、カプリン
酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸など
が挙げられる。エステル類ではブチルステアレート、オ
クチルステアレート、アミルステアレート、イソオクチ
ルステアレート、ブチルミリステート、オクチルミリス
テート、ブトキシエチルステアレート、ブトキシジエチ
ルステアレート、2−エチルヘキシルステアレート、2
−オクチルドデシルパルミテート、2−ヘキシルドデシ
ルパルミテート、イソヘキサデシルステアレート、オレ
イルオレエート、ドデシルステアレート、トリデシルス
テアレート、アルコール類ではオレイルアルコ−ル、ス
テアリルアルコール、ラウリルアルコールなどがあげら
れる。
【0055】また、アルキレンオキサイド系、グリセリ
ン系、グリシドール系、アルキルフェノールエチレンオ
キサイド付加体、等のノニオン界面活性剤、環状アミ
ン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダン
トイン誘導体、複素環類、ホスホニウムまたはスルホニ
ウム類、等のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、スル
フォン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基、な
どの酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、ア
ミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸
エステル類、およびアルキルベタイン型等の両性界面活
性剤なども使用することができる。これらの界面活性剤
については、「界面活性剤便覧」(産業図書株式会
(株)発行)に詳細に記載されている。これらの潤滑
剤、帯電防止剤等は必ずしも100%純粋ではなくても
よく、主成分以外に、異性体、未反応物、副反応物、分
解物、酸化物等の不純分が含まれてもかまわない。これ
らの不純分は30%以下が好ましく、さらに好ましくは
10%以下である。
【0056】上記の潤滑剤、界面活性剤は個々に異なる
物理的作用を有するものであり、その種類、量、および
相乗的効果を生み出す潤滑剤の併用比率は目的に応じ最
適に定められるべきものである。上下の各磁性層で融点
の異なる脂肪酸を用い、表面へのにじみ出しを制御す
る、沸点、融点や極性の異なるエステル類を用い表面へ
のにじみ出しを制御する、界面活性剤量を調節すること
で塗布の安定性を向上させる、潤滑剤の添加量を中間層
で多くして潤滑効果を向上させるなど考えられ、無論こ
こに示した例のみに限られるものではない。一般には、
潤滑剤の総量として、磁性粉に対し、0.1〜50重量
%、好ましくは2〜25重量%の範囲で選択される。
【0057】磁性層製造に用いられる添加剤の全て、ま
たはその一部は、各磁性塗料製造のどの工程で添加して
もかまわない。たとえば、混練工程前に磁性体と混合す
る場合、磁性体と結合剤と溶剤による混練工程で添加す
る場合、分散工程で添加する場合、分散後に添加する場
合、塗布直前に添加する場合などがある。また、目的に
応じて磁性層を塗布した後、同時または逐次塗布で、添
加剤の一部または全部を塗布することにより目的が達成
される場合もある。また、目的によってはカレンダ処理
した後、またはスリット終了後、磁性層表面に潤滑剤を
塗布することによってもできる。
【0058】磁性層を形成する場合、磁性粉、結合剤、
そして各種の添加成分は、有機溶媒に溶解もしくは分散
された磁性塗料の形態で塗布液とされる。有機溶媒とし
ては任意の比率で、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、イソホロン、テトラヒドロフランなどのケト
ン類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、メチルシクロヘキサノールなどのアルコール類、酢
酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロ
ピル、乳酸エチル、酢酸グリコールなどのエステル類、
グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエ
ーテル、ジオキサンなどのグリコールエーテル系、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼ
ンなどの芳香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチ
レンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレン
クロルヒドリン、ジクロルベンゼンなどの塩素化炭化水
素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサンなどが
使用できる。
【0059】これら有機溶媒は必ずしも100%純粋で
ある必要はなく、主成分以外に異性体、未反応物、副反
応物、分解物、酸化物、水分等の不純分が含まれてもか
まわない。ただし、これらの不純分は30%以下が好ま
しく、さらに好ましくは10%以下である。本発明で用
いる有機溶媒は上下の各磁性層でその種類は同じでも構
わないが、下側の高抗磁力磁性体層の形成用の磁性塗料
の調製には、表面張力の高い溶媒(シクロヘキサノン、
ジオキサンなど)を用い塗布の安定性をあげることが好
ましい、具体的には上側磁性層形成用磁性塗料の溶剤組
成の表面張力の算術平均値が下層磁性層形成用磁性塗料
の溶剤組成の算術平均値を下回らないことが望ましい。
分散性を向上させるためにはある程度極性が強い方が好
ましく、溶剤組成の内、誘電率が15以上の溶剤が50
%以上含まれることが好ましい。また、溶解パラメータ
は8〜11であることが好ましい。
【0060】磁性塗料を製造する工程は、少なくとも混
練工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に
応じて設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ
二段階以上にわかれていてもかまわない。磁性粉、結合
剤、カーボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、
溶剤などすべての原料は、いずれの工程の最初または途
中で添加してもかまわない。また、個々の原料を二つ以
上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、ポ
リウレタンを混練工程、分散工程、分散後の粘度調整の
ための混合工程で分割して投入してもよい。混練工程で
はオープンニーダ、連続ニーダ、加圧ニーダ、エクスト
ルーダなど強い混練力をもつものを使用することが好ま
しい。ニーダを用いる場合は磁性体と結合剤のすべて、
またはその一部(ただし全結合剤の30%以上が好まし
い)および磁性体100部に対し15〜500部の範囲
で混練処理される。これらの混練処理の詳細については
特願昭62−264722号明細書や特願昭62−23
6872号明細書に記載されている。磁性塗料を分散調
製するにはガラスビーズを用ることができるが、高比重
の分散メディアであるジルコニアビーズ、チタニアビー
ズ、スチールビーズが好適である。これら分散メディア
の粒径と充填率は最適化して用いられる。分散機は公知
のものを使用することができる。
【0061】本発明の磁気記録ディスクのように、重層
構成の磁性層を形成させるために、磁気記録媒体を塗布
する場合、以下のような方式のいずれかを用いることが
好ましい。第一に、磁性塗料の塗布のために一般的に用
いられるグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エ
クストルージョン塗布装置等により、まず下地層を塗布
し、下地層がウェット状態のうちに、特公平1−461
86号公報や特開昭60−238179号公報、特開平
2−265672号公報に開示されている支持体加圧型
エクストルージョン塗布装置により上層を塗布する方
法。第二に、特開昭63−88080号公報、特開平2
−17971号公報、特開平2−265672号公報に
開示されているような塗布液通液スリットを二つ内蔵す
る一つの塗布ヘッドにより上下層をほぼ同時に塗布する
方法。第三に、特開平2−174965号公報に記載さ
れているバックアップロール付きエクストルージョン塗
布装置により磁性層をほぼ同時に塗布する方法である。
【0062】なお、磁性粒子の凝集による磁気記録媒体
の電磁変換特性等の低下を防止するため、特開昭62−
95174号公報や特開平1−236968号公報に開
示されているような方法により、塗布ヘッド内部の塗布
液にせん断を付与することが望ましい。さらに、塗布液
の粘度については、特願平1−312659号明細書に
開示されている数値範囲を満足する必要がある。重層構
成の磁性層を実現するために、第一の磁性層を塗布し乾
燥させたのち、その上に第二の磁性層を設ける逐次重層
塗布を用いてもかまわない。ただし、各磁性層厚みを均
一にし、塗布欠陥を少なくし、ドロップアウトなどの品
質を向上させるためには、前述の同時重層塗布方式を用
いることが好ましい。
【0063】非磁性支持体への磁性塗料の塗布を同時重
層塗布方式によって行う場合には、磁性層の配向は、塗
布された重層の磁性層に対して、同時に配向処理を行う
が、下側の磁性層(データ信号記録用高抗磁力磁性体
層)と上側の磁性層(ダミー信号記録用低抗磁力磁性体
層)とを逐次形成法により独立して形成する場合には、
通常は、下側磁性層形成用の磁性塗料塗布後にまず、配
向処理を行なう。
【0064】配向処理を施さなくても無配向でも十分に
等方的な配向性が得られることもあるが、通常は、コバ
ルト磁石を斜めに交互に配置したランダム配向装置、ソ
レノイドで交流磁場を印加するなどランダム配向装置な
どの公知の配向装置を用いて配向処理を行なうことが好
ましい。等方的な配向とは、磁性粉として強磁性金属粉
末を用いた場合には、一般的には面内二次元ランダムが
好ましいが、垂直成分をもたせて三次元ランダムとする
こともできる。磁性粉として六方晶フェライトを用いた
場合には、一般的に面内および垂直方向の三次元ランダ
ムになりやすいが、面内二次元ランダムとすることも可
能である。また異極対向磁石など公知の方法を用い、垂
直配向とすることで円周方向に等方的な磁気特性を付与
することもできる。特に高密度記録を行う場合は垂直配
向が好ましい。なお、配向処理後の乾燥風の温度、風
量、塗布速度を制御することにより塗膜の乾燥位置を制
御できる様にすることが好ましく、塗布速度は20〜1
000m/分、乾燥風の温度は60℃以上が好ましい、
また磁石ゾ−ンに入る前に適度の予備乾燥を行なう事も
できる。
【0065】[ダミー信号記録用の上側磁性層(低抗磁
力磁性体層)]データ信号記録用の高抗磁力磁性体の上
には、ダミー信号記録用の低抗磁力磁性体層が形成され
る。この上側の低抗磁力磁性体層は、層厚が0.03〜
0.2μmの層であり、比表面積が高抗磁力磁性体層の
磁性粉の比表面積より小さい比表面積の磁性粉を用いて
抗磁力が200〜1000エルステッドとなるように調
製した層である。そして、低抗磁力磁性体層の中心線平
均粗さ(Ra)は10nm以下(特に8nm以下)であ
ることが望ましい。
【0066】低抗磁力磁性体層に使用される強磁性粉末
としては第一の磁性層で使用される強磁性金属粉末、六
方晶フェライト粉末と同種のもの(但し、比表面積は、
低抗磁力磁性体層のものが小さくなる)を使用すること
が出来る。なお、低抗磁力磁性体層では、γ−Fe
23、Co含有γ−Fe23、Fe34、Co含有Fe
34、γ−FeOx、Co含有γ−Fe0x、(但し、x
=1.33〜1.50)、CrO2など他の化学組成の
強磁性粉末を使用することができる。これらのγ−Fe
23、Co含有γ−Fe23、Fe34、Co含有Fe
34、γ−FeOx、Co含有γ−Fe0x、(x=1.3
3〜1.5)、CrO2など公知の強磁性粉末の比表面
積(BET法による)は5〜50m2/gの範囲にあ
り、好ましくは10〜45m2/gの範囲にある。その
長軸長は0.02μm以上、1.0μm以下であり、好
ましくは0.05μm以上、0.8μm以下である。強
磁性粉末の針状比は、3以上で、15以下が好ましく、
さらには5以上で、12以下が好ましい。含水率は0.
01〜2%とするのが好ましい。結合剤の種類によって
強磁性粉末の含水率は最適化するのが好ましい。
【0067】強磁性粉末のpHは、用いる結合剤との組
合せにより最適化することが好ましい。その範囲は4〜
12であるが、好ましくは6〜10である。これら強磁
性粉末は必要に応じ、Al、Si、Pまたはこれらの酸
化物などで表面処理を施してもかまわない。その処理量
(付着量もしくは被覆量)は強磁性粉末に対し0.1〜
10重量%であり、表面処理を施すと脂肪酸などの潤滑
剤の吸着が100mg/m2 以下となるため、好まし
い。
【0068】本発明の磁気記録ディスクの低抗磁力磁性
体層(ダミー信号記録層)の製造に用いる強磁性粉末
は、その強磁性粉末を用いて形成する磁性層の抗磁力
(Hc)が200〜1000エルステッド(Oe)の範
囲になるように適宜選択する必要がある。
【0069】低抗磁力磁性体層の構成は、その相対的に
薄い層厚と相対的に小さな磁性粉の比表面積、そして相
対的に低い層の抗磁力の点を除けば、前述の高抗磁力磁
性体層の構成と同様であり、結合剤、各種の添加剤、磁
性塗料の製造方法、磁性層の形成方法などについても前
述の高抗磁力磁性体層の記載を参考にして利用すること
ができる。
【0070】前述のように、非磁性支持体側のデータ信
号記録用の高抗磁力磁性体層と上側のダミー信号記録用
の低抗磁力磁性体層とは同時重層塗布法により製造する
ことが好ましい。上側の低抗磁力磁性体層が非常に薄い
磁性層であることから、この薄層磁性層を下側の磁性層
の上に独立に塗布形成して均一な磁性層を形成するのが
容易ではないこと、また本発明が提供する信頼性が向上
した磁気記録再生方法の実現のために必要な上側磁性層
の高度の表面平滑性を実現するには、同時重層方法を利
用することが特に有利である。
【0071】同時重層法あるいは逐次重層法により非磁
性支持体上に形成した二層もしくはそれ以上の磁性層
(磁性塗料層)は、次いで前述した配向処理を施され、
その後にカレンダ処理を行なう。本発明の磁気記録ディ
スクの製造に際しては、その上側磁性層の表面平滑性を
特に高くするために、公知のカレンダ処理条件から特に
条件を選んでカレンダー処理を行なう必要がある。カレ
ンダ処理用のロールとしては、エポキシ、ポリイミド、
ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあるプラス
チックロールまたは金属ロールで処理するが、特に両面
磁性層とする場合は金属ロール同士で処理することが好
ましい。処理温度は、好ましくは50℃以上、さらに好
ましくは100℃以上である。線圧力は、好ましくは2
00kg/cm以上、さらに好ましくは300kg/c
m以上である。
【0072】カレンダ処理を施した後、公知の方法によ
りディスクを切り取ることにより、磁気記録ディスク製
品とすることができる。なお、公知の磁気記録ディスク
の製造に際しては、非磁性支持体の上に磁性層を塗布形
成した後、カレンダ処理を含む様々な補助的な処理(例
えば、拭き取り処理)が施されるが、本発明の磁気記録
ディスクの製造に際して、それらの技術が利用できるこ
とは当然である。
【0073】上記のような製造方法により得られる本発
明の磁気記録ディスクの第一の磁性層(下側のデータ信
号記録用高抗磁力磁性体層)の飽和磁束密度は、強磁性
金属粉末を用いた場合には、1200G以上、5000
G以下、六方晶フェライト粉末を用いた場合には600
G以上、3000G以下とすることが好ましい。
【0074】抗磁力(Hc)の分布は狭い方が好まし
く、SFDおよびSFDrは、0.6以下であることが
好ましい。角形比は、二次元ランダムの場合には、0.
55以上、0.67以下であることが好ましく、さらに
好ましくは0.58以上、0.64以下であり、三次元
ランダムの場合には、0.45以上、0.55以下が好
ましく、垂直配向の場合には、垂直方向に0.6以上、
好ましくは0.7以上であり、反磁界補正を行った場合
には0.7以上が好ましく、特に0.8以上が好まし
い。三次元ランダム、三次元ランダムとも配向度比は
0.8以上であることが好ましい。
【0075】本発明の磁気記録ディスクのヘッドに対す
る摩擦係数は、温度−10℃から40℃、湿度0%から
95%の範囲において、0.5以下であることが好まし
く、特に0.3以下であることが好ましい。また表面固
有抵抗については、好ましくは磁性面で104〜1012
オーム/sqであり、帯電位は−500Vから+500
Vの範囲にあることが好ましい。
【0076】各磁性層の0.5%伸びでの弾性率は、面
内各方向で好ましくは100〜2000kg/mm2
破断強度は好ましくは1〜30kg/cm2、磁気記録
媒体の弾性率は面内各方向で好ましくは100〜150
0kg/mm2である。残留のびは好ましくは0.5%
以下である。そして、100℃以下のあらゆる温度での
熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.
5%以下、最も好ましくは0.1%以下である。
【0077】磁性層のガラス転移温度(110Hzで測
定した動的粘弾性測定の損失弾性率の極大点)は50℃
以上、120℃以下であることが好ましい。損失弾性率
は、1×108〜8×109ダイン/cm2の範囲にある
ことが好ましく、損失正接は0.2以下であることが好
ましい。損失正接が大きすぎると粘着故障が発生しやす
い。これらの熱特性や機械特性は媒体の面内各方向で1
0%以内でほぼ等しいことが好ましい。
【0078】磁性層中に含まれる残留溶媒は好ましくは
100mg/m2以下、さらに好ましくは10mg/m2
以下である。塗布層が有する空隙率は、上側磁性層、下
側磁性層とも共に好ましくは30容量%以下、さらに好
ましくは20容量%以下である。空隙率は高出力を果た
すためには小さい方が好ましいが、目的によってはある
値を確保した方が良い場合がある。例えば、繰り返し用
途が重視されるディスク媒体では空隙率が大きい方が走
行耐久性は好ましいことが多い。
【0079】磁性層のJIS B0601に規定された
方法で測定した中心線平均粗さRaは10nmm以下、
さらに好ましくは8nm以下であるが、AFMによる評
価で求めたRMS表面粗さRRMSは2〜25nmの範囲
にあることが好ましい。
【0080】磁性層の最大高さSRmaxは0.5μm以
下、十点平均粗さSRzは0.3μm以下、中心面山高
さSRpは0.3μm以下、中心面谷深さSRvは0.
3μm以下、中心面面積率SSrは20%以上、80%
以下、平均波長Sλaは5μm以上、300μm以下が
好ましい。
【0081】磁性層の表面突起は0.01〜1μmの大
きさのものを0個から2000個の範囲で任意に設定
し、摩擦係数を最適化することが好ましい。これらは支
持体のフィラーによる表面性のコントロールや磁性層に
添加する粉体の粒径と量、カレンダ処理のロール表面形
状などで容易にコントロールすることができる。カール
は±3mm以内とすることが好ましい。
【0082】本発明の磁気記録ディスクにおいて、各磁
性層の目的に応じ各磁性層でこれらの物理特性を変える
ことができるのは容易に推定されることである。
【0083】本発明の磁気記録ディスクを用いたダミー
信号(セキュリティ信号)とデータ信号の記録と読みだ
しは、前述の特開平8−106708号公報に記載され
ている磁気記録再生方法を利用して実施することができ
る。ただし、磁気記録および読みだしのための磁気ヘッ
ドとしては、メタルインギャップ(MIG)ヘッドを用
いることが好ましい。
【0084】
【実施例】以下の実施例において、「部」および「%」
は、特に限定がない限り、「重量部」および「重量%」
である。
【0085】 [実施例1] (高抗磁力磁性体層形成用の磁性塗料A) 強磁性金属微粉末 100部 組成:Fe70%、Co30%、 Hc1890Oe、BET法による比表面積55m2/g、 σs:140emu/g、結晶サイズ200nm、 長軸長0.2μm、針状比 10 焼結防止剤 Al化合物(Al/Fe 原子比 8%) Y化合物 (Y/Fe 原子比 6%) MR110(日本ゼオン(株)製) 12部 UR8200(東洋紡(株)製) 3部 HIT55(住友化学工業(株)製) 10部 #50(旭カーボン(株)製) 5部 ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 3部 ステアリン酸 2部 メチルエチルケトン 180部 シクロヘキサノン 180部
【0086】 (低抗磁力磁性体層形成用の磁性塗料B) 強磁性Co−γ−Fe23粉末 100部 Hc670Oe、BET法による比表面積25m2/g σs:75emu/g、pH9 AKP−20(住友化学工業(株)製) 10部 コンダクテックスSC−U(コロンビアンカーボン社製) 2部 MR110 12部 UR8200 5部 ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 2部 ステアリン酸 3部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤) 250部
【0087】上記二つの磁性塗料組成物のそれぞれにつ
いて、各成分をニーダで混練したのち、サンドミルをも
ちいて分散させた。得られた分散液にポリイソシアネー
トを各磁性層の塗布液に各々10部を加え、さらにそれ
ぞれに酢酸ブチル40部を加え、1μmの平均孔径を有
するフィルターを用いて濾過し、各磁性層形成用の磁性
塗料をそれぞれ調製した。
【0088】得られた磁性塗料Aを、乾燥後の厚さが
1.5μmになるように、さらにその直後にその上に磁
性塗料Bを乾燥後の厚さが0.10μmになるように、
厚さが62μmで中心線表面粗さが0.01μmのポリ
エチレンテレフタレ−ト支持体上に同時重層塗布し、両
層がまだ湿潤状態にあるうちに周波数50Hz、磁場強
度250ガウスまた周波数50Hz、120ガウスの2つ
の磁場強度交流磁場発生装置の中を通過させてランダム
配向処理を行なった。次いで、両塗布層を乾燥後、7段
のカレンダを用いて温度90℃、線圧300kg/cm
にて平滑化処理を行ない、これを3.5インチの円盤状
に打ち抜き、表面研磨処理施した後、ライナーが内側に
設置済の3.5インチのカートリッジに組立て3.5イ
ンチフロッピーディスクを得た。
【0089】[実施例2]実施例1の磁性塗料Bに使用
する強磁性粉末を以下の様に変更した以外は実施例1と
同一の条件で3.5インチフロッピーディスクを作成し
た。 強磁性γ−Fe23粉末 100部 Hc350Oe、BET法による比表面積30m2/g σs:74emu/g、長軸長0.28μm
【0090】[実施例3]実施例1の磁性塗料Bに使用
する強磁性粉末を以下の様に変更した以外は実施例1と
同一の条件で3.5インチフロッピーディスクを作成し
た。 強磁性Co−γFe23粉末 100部 BET法による比表面積30m2/g σs:74emu/g、長軸長0.26μm Hc=1000Oe
【0091】[実施例4]実施例1の磁性塗料Bから調
製した低抗磁力磁性体層の厚みを0.05μmに変更し
た以外は実施例1と同一の条件で3.5インチフロッピ
ーディスクを作成した。
【0092】[実施例5]実施例1の磁性塗料Bから調
製した低抗磁力磁性体層の厚みを0.18μmに変更し
た以外は実施例1と同一の条件で3.5インチフロッピ
ーディスクを作成した。
【0093】[実施例6]実施例3の磁性塗料Aに使用
する強磁性粉末を以下の様に変更した以外は実施例1と
同一の条件で3.5インチフロッピーディスクを作成し
た。 強磁性金属粉末 100部 組成:Fe70%、Co30%、 Hc1650Oe、比表面積55m2/g、σs:140emu/g 結晶サイズ190nm、長軸長0.19μm 焼結防止剤 Al化合物(Al/Fe 原子比 8%) Y化合物 (Y/Fe 原子比 6%)
【0094】[実施例7]実施例3の磁性塗料Aに使用
する強磁性粉末を以下の様に変更した以外は実施例1と
同一の条件で3.5インチフロッピーディスクを作成し
た。 六方晶バリウムフェライト磁性粉 100部 対Baモル比組成:Fe9.10%、Co0.20%、Zn0.77% Hc2500Oe、比表面積50m2/g、σs:63emu/g 板径40nm、板状比5
【0095】[実施例8]実施例1の磁性塗料Bに使用
する強磁性粉末を以下の様に変更した以外は実施例1と
同一の条件で3.5インチフロッピーディスクを作成し
た。 六方晶バリウムフェライト磁性粉 100部 対Baモル比組成:Fe9.10%、Co0.20%、Zn0.77% Hc800Oe、比表面積52m2/g、σs:64emu/g 板径40nm、板状比5
【0096】[比較例1]実施例1の磁性塗料Bから形
成される磁性層(低抗磁力磁性体層)の厚みを、0.4
0μmに変更した以外は実施例1と同一の条件で3.5
インチフロッピーディスクを作成した。
【0097】[比較例2]実施例1の磁性塗料Aに使用
する強磁性粉末を下記のものに変更した以外は実施例1
と同一の条件で3.5インチフロッピーディスクを作成
した。 強磁性Co−γFe23粉末 100部 Hc1400Oe、BET法による比表面積36m2/g σs:74emu/g、長軸長0.20μm
【0098】[比較例3]実施例1の7段カレンダの処
理温度を60℃に変更した以外は、実施例1と同一の条
件で3.5インチフロッピーディスクを作成した。
【0099】[フロッピーディスクの評価]上記の実施
例と比較例で作成した各フロッピーディスクを下記の測
定条件で評価した。その結果を第1表に示した。
【0100】(1)システムによる記録/再生テスト NEC(株)製パーソナルコンピュータPC−980
1FAと搭載されているFD1137フロッピーディス
クドライブを改造し、また記録再生ヘッドをMIGヘッ
ドに変えて、記録電流Iwを25mAとしたシステム系
を作成し、フロッピーディスクを1.2MBモードでフ
ォーマット処理を行う。 次にの処理を行ったサンプルに同様のシステム系で
表計算ソフト「ロータス123 R2.5J」で作成し
たテキストファイルをディスク容量が一杯になるまで記
録する。 東京エンジニアリング製ディスク試験装置SK606
型を用いFD1137ドライブのヘッドを用い、記録電
流Iw5mA、記録周波数250kHzの正弦波を記録
領域全面に記録した。 得られた3.5インチフロッピーディスクをに示し
たシステムで表計算ソフト「ロータス123 R2.5
J」を使用してデータの読み出しを行なう。−−−−−
−(テスト1)
【0101】東京エンジニアリング製ディスク試験装
置SK606型を用いFD1137ドライブのヘッドを
用い、記録電流Iw5mAで直流消去を行う。 得られたフロッピーディスクをに示したシステムで
表計算ソフト「ロータス123 R2.5J」を使用し
てデータの読み出しを行なう。−−−−−−−(テスト
2)
【0102】(2)抗磁力(Hc) 振動試料型磁束計(東英工業(株)製)を用い、抗磁力
をHm10KOeで測定した。 (3)磁性層の厚さ 層断面の切片試料を作成して、走査型電子顕微鏡(株式
会社日立製作所製、Sー700型)による画像を撮影し
た断面写真から求めた。 (4)中心線平均粗さ(Ra) JIS B0601に規定されている方法により測定し
た。
【0103】
【表1】
【0104】[実施例1〜8のフロッピィディスクの評
価]本発明の実施例1〜8は第一の磁性層のHcが15
00〜2500エルステッド(Oe)の範囲内でありか
つ磁性層中に含まれる強磁性微粉末が強磁性金属粉末ま
たは、六方晶系バリウムフェライトであり、第二の磁性
層のHcが200〜1000エルステッドの範囲内でか
つ膜厚が0.03〜0.2μmの範囲のものであり、テ
スト1では読み出しが出来ないが(即ち、セキュリティ
機能有効)、テスト2では問題なく読み出しが出来てい
る。
【0105】
【発明の効果】本発明の磁気記録ディスクを用い、デー
タ信号の上に重ねてダミー信号(セキュリティ信号)を
記録させることにより、ダミー信号を消去しない場合に
は、データ信号の読みだしができず、一方ダミー信号を
消去した場合には、確実にデータ信号の読み出しが可能
になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 真二 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5D006 BA01 BA06 BA08 BA10 BA19 BA20 EA01 FA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の少なくとも一方の側の表
    面に該支持体側から順にデータ信号記録用の磁性層及び
    ダミー信号記録用の磁性層が積層されてなる磁気記録デ
    ィスクであって、該データ信号記録用の磁性層が、比表
    面積35〜85m2/gの強磁性金属粉末あるいは比表
    面積10〜200m2/gの六方晶フェライト粉末を磁
    性粉として用いた、抗磁力が1500〜2500エルス
    テッドの範囲そして層厚が0.3〜3.0μmの範囲に
    ある高抗磁力磁性体層であり、ダミー信号記録用の磁性
    層は比表面積が高抗磁力磁性体層の磁性粉の比表面積よ
    り小さい比表面積の磁性粉を用いた、抗磁力が200〜
    1000エルステッドの範囲そして層厚が0.03〜
    0.2μmの範囲にある低抗磁力磁性体層であって、該
    低抗磁力磁性体層の中心線平均粗さ(Ra)が10nm
    以下であることを特徴とする磁気記録ディスク。
  2. 【請求項2】 高抗磁力磁性体層の磁性粉が比表面積が
    40〜70m2/gの範囲にあり、飽和磁化が100〜
    180emu/gの範囲にある強磁性金属粉末であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の磁気記録ディスク。
  3. 【請求項3】 高抗磁力磁性体層の磁性粉が飽和磁化が
    40〜80emu/gの範囲にある六方晶バリウムフェ
    ライト粉末であることを特徴とする請求項1に記載の磁
    気記録ディスク。
  4. 【請求項4】 低抗磁力磁性体層の中心線平均粗さ(R
    a)が8nm以下であることを特徴とする請求項1乃至
    3のうちのいずれかの項に記載の磁気記録ディスク。
  5. 【請求項5】 高抗磁力磁性体層および低抗磁力磁性体
    層のいずれにもカーボンブラックが含まれていることを
    特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれかの項に記載
    の磁気記録ディスク。
  6. 【請求項6】 高抗磁力磁性体層と低抗磁力磁性体層と
    が非磁性支持体上への各磁性体層形成用の磁性塗料の同
    時重層塗布法によって積層形成されたものであることを
    特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれかの項に記載
    の磁気記録ディスク。
JP23412999A 1999-08-20 1999-08-20 磁気記録ディスク Withdrawn JP2001060314A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23412999A JP2001060314A (ja) 1999-08-20 1999-08-20 磁気記録ディスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23412999A JP2001060314A (ja) 1999-08-20 1999-08-20 磁気記録ディスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001060314A true JP2001060314A (ja) 2001-03-06

Family

ID=16966101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23412999A Withdrawn JP2001060314A (ja) 1999-08-20 1999-08-20 磁気記録ディスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001060314A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020123701A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 Dowaエレクトロニクス株式会社 マグネトプランバイト型六方晶フェライト磁性粉末およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020123701A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 Dowaエレクトロニクス株式会社 マグネトプランバイト型六方晶フェライト磁性粉末およびその製造方法
JP7262234B2 (ja) 2019-01-31 2023-04-21 Dowaエレクトロニクス株式会社 マグネトプランバイト型六方晶フェライト磁性粉末およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4365547B2 (ja) 磁気記録再生方法
JPH10302243A (ja) 磁気記録媒体
JP2002358625A (ja) 磁気記録媒体
US20070171573A1 (en) Magnetic recording medium
JPH103643A (ja) ディスク状磁気記録媒体
JP2009245565A (ja) 磁気記録媒体
JP2002015415A (ja) 磁気ディスク
JP2002358623A (ja) 磁気記録媒体
JP2002025033A (ja) 磁気ディスク
JP4210608B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH10312525A (ja) 磁気記録媒体
JP2000030242A (ja) 磁気記録媒体
JPH1125442A (ja) 磁気記録媒体
JP2001060314A (ja) 磁気記録ディスク
JPH10275325A (ja) ディスク状磁気記録媒体
JPH1021529A (ja) ディスク状磁気記録媒体
JP2000149244A (ja) 磁気記録媒体
JP2003272124A (ja) 磁気記録再生システムおよびそれに用いる磁気記録媒体
JP2005339594A (ja) 磁気記録再生方法およびこれに用いる磁気記録媒体
JP2008077698A (ja) 磁気記録媒体
JPH1021530A (ja) ディスク状磁気記録媒体
JPH10228623A (ja) 磁気記録媒体
JP2000149242A (ja) 磁気記録媒体
JP2002150543A (ja) 磁気記録媒体
JPH1186273A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061107