JP2001058983A - 1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類及び1−置換5−アルコキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類の製造方法 - Google Patents

1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類及び1−置換5−アルコキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類の製造方法

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JP2001058983A
JP2001058983A JP2000217124A JP2000217124A JP2001058983A JP 2001058983 A JP2001058983 A JP 2001058983A JP 2000217124 A JP2000217124 A JP 2000217124A JP 2000217124 A JP2000217124 A JP 2000217124A JP 2001058983 A JP2001058983 A JP 2001058983A
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dione
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JP2000217124A
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Witold Broda
ビトルト,ブロダ
Luc Jerome Vanmaele
リユク・ジエローム・バンメーレ
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/54Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D233/66Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱いが簡単で且つ無毒性の化学品を使用
して高い収率及び高い純度で1−置換5−ヒドロキシ−
イミダゾリン−2,4−ジオン類を製造する方法を提供
すること。 【解決手段】 グリオキシル酸とN−置換尿素を反応さ
せて1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−
ジオン類を製造する方法において、この方法を10〜8
0%濃度の水性溶液中で且つ酸触媒の存在下に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−置換尿素とグ
リオキシル酸から出発して特定の1−置換5−ヒドロキ
シ−イミダゾリン−2,4−ジオン類を製造する新規な
方法、及びこれらの1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾ
リン−2,4−ジオン類の1−置換5−アルコキシ−イ
ミダゾリン−2,4−ジオン類への更なる転化に関す
る。
【0002】
【従来の技術】式(A)
【0003】
【化3】
【0004】の1−ベンジル−5−エトキシ−イミダゾ
リン−2,4−ジオン(以後、「BEH」と呼ぶ)はヒ
ダントイン類の群に属し、そして1−ベンジル−5−エ
トキシヒダントインとも呼ばれる。BEH、ベンジル環
において置換されているその誘導体及び他の1−置換5
−アルコキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類は、医
薬、殺虫剤、テキスタイル助剤(textile as
sistants)及びアミノ酸の製造における中間体
としてますます重要になってきた。特に、写真化学品の
製造のためにはBEH自体が必要である。
【0005】対応する1−ベンジルヒダントインを5位
置において臭素化又は塩素化して対応する1−ベンジル
−5−ハロゲノヒダントイン類を得、そしてこれらのハ
ロゲノヒダントイン類のエタノールとの更なる反応(下
記反応式参照)により、BEHを対応する1−ベンジル
ヒダントインから製造することができることは、Hua
xue Shiji,1993,15(1),15−1
6により知られている。
【0006】
【化4】
【0007】上記の反応順序は多数の欠点を有してお
り、例えば、遊離臭素又は塩素の使用は工業的取り扱い
が困難でありそして危険を伴う。更に、ハロゲン化自体
及びその後のハロゲン置換において多量のハロゲン化水
素が得られ、これらは廃棄しなければならない。
【0008】上記塩素化又は臭素化のための出発物質、
即ち1−ベンジル−イミダゾリン−2,4−ジオンとも
呼ばれる1−ベンジルヒダントインは多数の工程: a)N−ベンジルアミノアセトニトリル(ベンジルアミ
ン及びシアン化水素酸のホルムアルデヒドへの付加生成
物)とシアン酸との反応(特開平06−100543号
公報)又は b)N−ベンジルグリシン(又はその誘導体)と尿素又
はシアン酸との反応(Huaxue Shiji,19
93,15(1),15−16)、を経由して製造され
なければならない。
【0009】上記合成経路a)のための出発物質、即
ち、N−ベンジルアミノアセトニトリルはベンジルアミ
ン及びホルムアルデヒドと極めて毒性のシアン化水素酸
との反応により製造される(Tetrahedron
Letters,[23],27(1982),274
1−4も参照)。合成経路b)のための出発物質、即
ち、N−ベンジルグリシンは、最初にグリシンと塩化ベ
ンジルとの反応又はクロロ酢酸とベンジルアミンとの反
応により製造しなければならない。a)又はb)による
N−ベンジルアミノアセトニトリル又はN−ベンジルグ
リシンの反応は、長時間の尿素との融解又は毒性シアン
酸との反応により行われる。両方法共低い収率でしか1
−ベンジルヒダントインを与えず、例えば、Huaxu
e Shiji,1993,15(1),15−16に
よれば、N−ベンジルグリシン(ベンジルアミンとクロ
ロ酢酸との反応により得られた)とシアン酸との反応は
僅か39.5%の収率で1−ベンジルヒダントインを与
え、そしてN−ベンジルグリシンと尿素との反応は僅か
45.6%の収率で1−ベンジルヒダントインを与え
る。1−ベンジルヒダントインのその後の臭素化及びエ
タノールによる処理はやはり42.7%という低い収率
でしか進行しない。
【0010】更に、Huaxue Shiji,199
3,15(1),15−16は、単に、グリオキシル酸
は一般に置換された尿素との反応の出発物質として使用
することができるということを述べている。しかしなが
ら、このような反応を成功下に行うために固守しなけれ
ばならない反応条件に関する情報は何も与えられていな
い。
【0011】更に、式 R″NHCONH2[式中、
R″はアルキル又はアリールである]のN−置換尿素
を、式 ROCH(OH)COOR′[式中、R、R′
はアルキルである]のアルキルグリオキシレートアルキ
ルヘミアセタール類と溶媒又は溶媒混合物中で反応させ
ることができることは、特開平09−227526号公
報により知られている。これは最初に、多数の他の化合
物は別として、式(B)
【0012】
【化5】
【0013】の対応する1−アルキル置換又は1−アリ
ール置換5−ヒドロキシヒダントインを生成する。
【0014】R″がベンジルである場合には、反応は、
多くの他の化合物に加えて、式(C)
【0015】
【化6】
【0016】の1−ベンジル−5−ヒドロキシヒダント
インを生成する。中でも1−アルキル置換又は1−アリ
ール置換5−ヒドロキシヒダントインを含有する多成分
反応混合物が粘稠な油状物質(viscous,oil
y mass)として得られ、そして精製することは実
質的に不可能である。更なる反応の前に、それを注意深
く脱水しなければならず、そしてその後長い加熱により
アルコール及び鉱酸と反応させなければならない。これ
はやはり、使用した反応混合物の不純な組成のため、所
望の1−アルキル−又は1−アリール−5−アルコキシ
−イミダゾリン−2,4−ジオンを含む多数の化合物の
混合物を生成する。
【0017】従って、所望の1−アルキル−又は1−ア
リール−5−アルコキシ−イミダゾリン−2,4−ジオ
ンの単離は複雑でありそしてカラムクロマトグラフィー
により行わなければならない。この分離はグラム規模で
のみ記載されており、工業的には殆ど実施できず、そし
て44%にすぎない収率で且つ未知の純度で所望の生成
物を与える(特開平09−227526号公報、実施例
1)。
【0018】更に、この合成の出発化合物、即ち、アル
キルグリオキシレートアルキルヘミアセタール類は最初
に独立した経路により合成されなければならない。それ
らはヘミアセタール類及びアセタール類の混合物として
得られ、そして同様にコスト高の方法で精製しなければ
ならない。
【0019】EP−A−0160618は、水及び/又
は酢酸のような溶媒中でのグリオキシル酸エステル類又
はo−アルキルグリオキシル酸エステル類(グリオキシ
ル酸エステルアルコキシド類)とN−アルキル尿素、N
−シクロアルキル尿素、N,N′−ジアルキル尿素又は
N,N′−ジシクロアルキル尿素との反応を記載してい
る。更に、この反応はグリオキシル酸自体を使用して行
うこともできることは確立されている。EP−A−01
60618の実施例2では、グリオキシル酸とN−メチ
ル尿素との反応は水性酢酸溶液中で行われる。得られる
生成物は5−ヒドロキシ−3−メチルヒダントインであ
ると言われているが、収率又は反応の選択性に関する情
報は与えられていない。グリオキシル酸とN−メチル尿
素との原則的な反応(in−principle re
action)を繰り返しても、少量のグリース状の結
晶性生成物が得られるだけであり、これは多くの物質の
非常に複雑な混合物を表しておりそしてその結晶化によ
る分離は実用的ではない。この結晶性生成物のNMR分
析は、少量の多くの他の化合物とともに、約10%のほ
ぼ等しい量の2つの異性体1−及び3−メチル−5−ヒ
ドロキシヒダントインを示した。EP−A−01606
18の実施例2に収率の数字がないことから、少量の1
−メチル−5−ヒドロキシヒダントインしか単離されな
かったものと推測せざるをえない。従って、アルキル置
換又はシクロアルキル置換尿素を使用するEP−A−0
160618の方法は、1−アルキル−5−ヒドロキシ
ヒダントイン類を製造する適当な可能な方法とみなすこ
とはできない。
【0020】Tetrahedron,33(197
7),pp.1191−1196は、グリオキシル酸と
N−メチル尿素との反応を開示している。しかしなが
ら、触媒を使用しておらず、メタノール中でのこの反応
は5−メトキシ−3−メチルヒダントインを与える。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】1−置換5−アルコキ
シ−イミダゾリン−2,4−ジオン類に対する要求は上
記した多くの可能な用途により連続して増加しているの
で、本発明の目的は、1−置換5−アルコキシ−イミダ
ゾリン−2,4−ジオン類の合成のための中間体として
必要な1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4
−ジオン類を、取り扱いが簡単で且つ無毒性の化学品を
使用して高い収率及び高い純度で製造することができる
方法を提供することである。特に、提供されるべき方法
は、例えばカラムクロマトグラフィーによる1−置換5
−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類の複雑
な精製の必要をなくすべきである。
【0022】
【課題を解決するための手段】この目的は、グリオキシ
ル酸を、式 RNH−CO−NH2、 式中、Rは置換もしくは未置換C6−C12−アリール基
又は置換もしくは未置換C7−C18−アラルキル基を表
す、のN−置換尿素と反応させることにより、式(I)
【0023】
【化7】
【0024】式中、Rは上記のとおりである、の1−置
換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類を
製造する方法であって、該方法を酸触媒の存在下に10
〜80%濃度の水性溶液中で行うことを特徴とする方法
により達成される。
【0025】驚くべきことに、水性溶液中且つ酸触媒の
存在下でのグリオキシル酸とN−置換尿素との反応を成
功裡に且つ制御された方法で行うことができる。反応は
水性溶液中で行うことが必須である。これにより、グリ
オキシル酸は主として水和物の形態で存在する。
【0026】本発明の方法は、少なくとも60%、多く
は少なくとも70%、そしてしばしば75%以上の1−
置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンに
対する高い選択性を示す。1−置換5−ヒドロキシ−イ
ミダゾリン−2,4−ジオンは別として、下記反応式に
従う可能な副生物は非常に少量しか生成しない。
【0027】
【化8】
【0028】本発明の方法で使用されるN−置換尿素
は、式 RNH−CO−NH2 [式中、Rは置換もしくは未置換C6−C12−アリール
基又は置換もしくは未置換C7−C18−アラルキル基を
表す]を有する。アリール基は、ハロゲン、好ましくは
塩素、C1−C12−アルキル、好ましくはメチル、N
2、C1−C12−アルコキシ、好ましくはメトキシ及び
フェノキシから成る群より選ばれる1、2、3、4又は
5個の同一又は相異なる基により置換されていてもよ
い。
【0029】Rが置換もしくは未置換C6−C10−アリ
ール基又は置換もしくは未置換C7−C12−アラルキル
基を表す、式 RNH−CO−NH2 のN−置換尿素
を使用するのが好ましい。Rは特に好ましくは、ベンジ
ル基又は1、2、3、4もしくは5個の上記した基によ
り置換されたベンジル基、例えば、3,4−ジメトキシ
ベンジル、4−メチルベンジル又は4−クロロベンジル
を表す。更なる適当なアラルキル基は、3−フェニルプ
ロピル、1−フェニルエチル及び2−フェニルエチルで
ある。適当な置換されたアリール基は4−クロロフェニ
ルである。
【0030】本発明の方法は酸触媒の存在下に行われ
る。酢酸は触媒として特に有用であることが見いだされ
た。pKa値が酢酸のpKaと同様な触媒を使用すること
も可能である。これらはリン酸二水素カリウムもしくは
リン酸二水素ナトリウム又はリン酸水素カリウムもしく
はリン酸水素ナトリウムを包含する。例えば、ギ酸、プ
ロピオン酸、ホウ酸、リン酸、シュウ酸又は硫酸水素ア
ルカリ金属のような他の酸触媒を使用することも同様に
可能である。
【0031】グリオキシル酸対N−置換尿素のモル比は
(0.5〜2):1、好ましくは(0.8〜1.2):
1である。等モル(又は実質的に等モル)量のグリオキ
シル酸及びN−置換尿素を使用するのが特に好ましい。
【0032】本発明の方法を10〜80%濃度、好まし
くは20〜70%濃度、特に40〜60%濃度の水性溶
液中で行うことは本発明の方法の必須の観点である。従
って、グリオキシル酸は例えば約50%濃度の水性溶液
の形態で使用することができる。
【0033】更に、炭化水素、アルコール、エステルの
ような他の有機溶媒が本発明の方法において存在してい
てもよい。
【0034】本発明の方法は80〜120℃、好ましく
は95〜105℃の範囲内の温度で通常行われる。反応
混合物の沸点(約100℃)に近い反応温度で、グリオ
キシル酸とN−置換尿素との反応は速く且つ完全であ
る。1%より少ないN−置換尿素の残留含有率を達成す
るために、反応混合物を実際の反応の後1〜2時間撹拌
するのが有用であることが分かった。
【0035】本発明の方法は、水性溶液中で酸触媒、特
に酢酸の存在下にベンジル尿素をグリオキシル酸と反応
させることにより1−ベンジル−5−ヒドロキシ−イミ
ダゾリン−2,4−ジオンを製造するのに特に有用であ
ることが見いだされた。
【0036】所望の生成物、即ち式(I)の1−置換5
−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンの単離は
通常結晶化により達成され、この結晶化は溶媒を更に添
加して又はしないで行うことができる。追加の溶媒は結
晶化混合物に加えるのが好ましい。何故ならば、結晶化
はそのとき非常に容易にろ別することができる高純度の
結晶性生成物(crystalline produc
t)を生成するからである。適当な溶媒は、一般に、脂
肪族炭化水素、例えばヘキサン、ヘプタン又はイソオク
タン、ハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン、置換
もしくは未置換芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トル
エン、エチルベンゼン、及び塩素化ベンゼン類もしくは
トルエン類、ケトン類、例えばアセトン又はメチルエチ
ルケトン、又はエーテル類、例えばメチルtert−ブ
チルエーテル又はメチルイソプロピルエーテルである。
塩化メチレン又はクロロベンゼンの添加が特に有用であ
ることが分かった。結晶化温度は好ましくは40℃以下
である。結晶化において追加の溶媒を使用しなければ、
生成物は最初相対的に少量の不純物と一緒に結晶化す
る。この場合に特に、所望の生成物、即ち1−置換5−
ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンを再結晶に
より簡単に精製するのが有用であることが見いだされ
た。5−ベンジル尿素−1−ベンジル−イミダゾリン−
2,4−ジオン含有率が余りにも高ければ、熱水からの
結晶化が非常に有利であることが見いだされた。熱水中
のこの副生物の溶解度は低いので、それは所望の1−置
換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンの熱
溶液からろ別することができる。
【0037】1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−
2,4−ジオンを更に反応させる前にそれを更に乾燥す
ることは必ずしも必要ではない。1−置換5−ヒドロキ
シ−イミダゾリン−2,4−ジオンができる限り少ない
水を含有するならば、1−置換5−アルコキシ−イミダ
ゾリン−2,4−ジオンに対する更なる反応における化
学的損失は最小となりうることが見いだされた。従っ
て、それは所望により室温又は高められた温度で簡単な
空気乾燥もしくは真空乾燥により又は適当な同伴剤(e
ntrainers)の助けによる水の共沸蒸留により
乾燥させることができる。
【0038】しかしながら、グリオキシル酸とN−置換
尿素との反応の反応生成物、特に好ましい1−ベンジル
−5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンは必
ずしも中間体として単離する必要はない。溶媒の大部分
を粗製反応混合物から蒸留により除去しそして油状生成
物を追加の処理をしないでこの形態で更に反応させるこ
とも可能である。粗製反応混合物を冷却することにより
粗製生成物を油状下部相(oily lower ph
ase)として分離することも可能である。本発明の方
法の更なる態様では、製造される式Iの1−置換5−ヒ
ドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類を更なる工
程で反応させて、式II
【0039】
【化9】
【0040】式中、Rは式Iで定義したとおりであり、
1は直鎖状もしくは分岐状C1−C18−アルキル基、好
ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、オクチル又は2−エチルヘキシル、
特にエチルを表す、の1−置換5−アルコキシ−イミダ
ゾリン−2,4−ジオン類を生成させる。
【0041】式Iの1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾ
リン−2,4−ジオン類の式IIの1−置換5−アルコ
キシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類への転化は種々
の方法で行うことができる。適当な方法は、例えば、下
記1)、2)、3)の方法である。
【0042】1)酸触媒の存在下での式Iの1−置換5
−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンと式R1
OHのアルコールとの反応。
【0043】このような酸触媒による(acid−ca
talyzed)エーテル化は、例えば特開平09−2
27526号公報に記載されている。使用されるアルコ
ールは好ましくはエタノールである。好ましくは乾燥さ
れて固体を形成しておりそして特に実質的に水を含まな
い1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジ
オンをアルコールと反応させる。1−置換5−ヒドロキ
シ−イミダゾリン−2,4−ジオン1モル当たり少なく
とも1モルのアルコールを使用するのが有用であること
が見いだされた。使用される酸触媒は好ましくはプロト
ン酸(protic acid)である。このプロトン
酸は特に負のpKaを有する。このようなプロトン酸は
“Advanced Organic Chemist
ry”(editor:J.March,John W
iley & Sons 1985,3rd editi
on,chapter 8)に記載されている。例は、
塩酸(pKa=−7)、臭化水素酸(pKa=−9)、硫
酸(pKa=−9)及び有機スルホン酸(pKa=−6.
5)である。有機スルホン酸の好ましい例は、メタンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸及びp−トルエンスルホン酸を包含する。酸
は、1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−
ジオン1モル当たり0.001〜10モル、好ましくは
0.01〜1モル、特に0.01〜0.03モルの量で
使用される。反応温度は0〜120℃、好ましくは20
〜100℃である。反応時間は通常4〜20時間であ
る。
【0044】2)式Iの1−置換5−ヒドロキシ−イミ
ダゾリン−2,4−ジオンとトリ−C1−C18−アルキ
ルオルトホルメート、特にトリエチルオルトホルメート
との反応。
【0045】この反応は同様に酸触媒され(acid−
catalysed)そして非常に速く進む。反応温度
は20〜160℃、好ましくは50〜130℃、特に好
ましくは70〜120℃の範囲内にある。反応時間は通
常1〜10時間である。触媒として、方法1)について
上記したすべての酸を使用することが可能である。トリ
アルキルオルトホルメート対1−置換5−ヒドロキシ−
イミダゾリン−2,4−ジオンのモル比は通常(0.5
〜5):1である。等モル量のトリアルキルオルトホル
メート及び1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−
2,4−ジオンを使用するのが特に好ましい。
【0046】3)式Iの1−置換5−ヒドロキシ−イミ
ダゾリン−2,4−ジオンを最初に塩化チオニルと反応
させ、そして次いでアルコールR1OH[式中、R1は上
記したとおりである]と反応させること。
【0047】反応温度は50〜150℃、好ましくは6
0〜100℃の範囲内にある。反応時間は1〜20時間
である。塩化チオニル対1−置換5−ヒドロキシ−イミ
ダゾリン−2,4−ジオンのモル比は(0.5〜5):
1である。この反応は有機溶媒の存在下又は不存在下に
行うことができる。適当な溶媒は脂肪族炭化水素、塩素
化炭化水素又は芳香族炭化水素、好ましくはベンゼン又
はトルエンである。
【0048】1−置換5−アルコキシ−イミダゾリン−
2,4−ジオンはそのアルコール溶液からの結晶化によ
り単離するのが好ましい。何故ならばこれは工業的に行
うのに最も容易な操作であるからである。
【0049】生成物を溶融物(melt)として製造し
そしてこれを冷却により結晶化させること又はエタノー
ルの代わりに他の溶媒からの溶媒結晶化を行うことも可
能である。
【0050】更なる複雑な精製工程は必要ではない。何
故ならば、すべての3つの経路1)、2)及び3)によ
り得られる1−置換5−アルコキシ−イミダゾリン−
2,4−ジオンは、先行技術の反応順序により製造され
た対応する1−置換5−アルコキシ−イミダゾリン−
2,4−ジオン類より有意に高い純度を有するからであ
る。これは中間体、即ち、1−置換5−ヒドロキシ−イ
ミダゾリン−2,4−ジオンに対する本発明の方法の優
れた選択性の結果である。
【0051】
【実施例】実施例1 種々の酸触媒を使用する1−ベンジル−5−ヒドロキシ
−イミダゾリン−2,4−ジオンの製造 50%濃度の水性グリオキシル酸75重量部(グリオキ
シル酸0.5モル)及び触媒を加熱可能な撹拌式装置に
入れる。次いで混合物を撹拌しながら100℃の内部温
度に加熱する。次いで、ベンジル尿素75重量部(0.
5モルに対応する)を30分の期間にわたり一定の速度
で加える。ベンジル尿素の添加が完了した後、反応混合
物を更に30分間100℃で撹拌し、サンプルを採取し
そしてHPLCにより分析する。表1は検査された反応
混合物の有機成分の組成を示す。下記の反応式は生成さ
れうる化合物の式を示す。
【0052】
【化10】
【0053】
【表1】
【0054】実施例2 1−ベンジル−5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4
−ジオンの製造 50%濃度の水性グリオキシル酸溶液3000重量部及
び酢酸(100%濃度)500重量部を加熱可能な撹拌
式装置に入れそして100℃に加熱する。80℃の温度
を有する、ベンジル尿素3000重量部、水1300重
量部及び酢酸1500重量部の混合物を1時間の期間に
わたりこの溶液に加える。次いで全体の反応混合物を更
に1時間100℃の内部温度で撹拌する。次いで、酢酸
/水混合物4500重量部を200ミリバールの圧力及
び100℃の底部の温度となるように留去する。残りの
液体残留物を水900重量部及び酢酸12.5重量部と
ともに90℃で混合し、35℃に冷却し、塩化メチレン
3000重量部と混合しそして25℃で12時間撹拌す
る。次いで温度を冷却により1時間3℃に保つ。
【0055】得られる結晶スラリーをろ過し、結晶を水
1500重量部及び塩化メチレン2500重量部で洗浄
し、そしてそれらに窒素を通すことにより乾燥して一定
重量する。
【0056】これは下記の組成を有する白色固体228
1重量部を与える。
【0057】
【表2】
【0058】実施例3 1−ベンジル−5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4
−ジオンの中間単離をすることなくトリエチルオルトホ
ルメートを使用する1−ベンジル−5−エトキシ−イミ
ダゾリン−2,4−ジオンの製造 50%濃度の水性グリオキシル酸溶液3000重量部及
び酢酸500重量部を加熱式撹拌式装置に入れそして撹
拌しながら100℃の内部温度に加熱する。次いで混合
物を撹拌しながら100℃の内部温度に加熱する。80
℃の温度を有する、ベンジル尿素3000重量部及び酢
酸2000重量部の混合物を1時間の期間にわたりこの
溶液に加える。次いで反応混合物を100℃で2時間撹
拌する。この時間の後、酢酸/水混合物4000重量部
を100〜110℃の温度で2時間にわたり留去して3
00ミリバールの圧力とする。この蒸留からの残留物を
トルエン2000重量部とともに80℃で混合しそして
100℃の底部の温度で300ミリバールの圧力で蒸留
する。次いでエタノール1000重量部、トリエチルオ
ルトホルメート3000重量部及びH2SO450重量部
を残留物に加えそして混合物を80℃で1時間加熱す
る。この時間中、溶媒混合物100重量部、主としてエ
チルホルメートを留去する。次いで、酢酸エチル300
0重量部及びn−ヘキサン6000重量部の混合物を残
留物に加え、次いで得られる溶液を25℃で8時間及び
3℃で3時間撹拌する。形成された結晶性沈殿をろ別し
そして一定の重量となるように乾燥する。
【0059】これは94%純度の1−ベンジル−5−エ
トキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン2000重量部
を与える。
【0060】実施例4 塩化チオニル及びエタノールを使用する単離された1−
ベンジル−5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジ
オンからの1−ベンジル−5−エトキシ−イミダゾリン
−2,4−ジオンの製造 実施例2からの1−ベンジル−5−ヒドロキシ−イミダ
ゾリン−2,4−ジオン309重量部及び及びトルエン
375重量部を、ガススクラバーに接続されている加熱
可能な撹拌式装置に入れる。残っている痕跡量の水を除
去するために、反応混合物を最初に短い期間加熱沸騰さ
せる。次いで反応混合物を90℃に冷却しそして塩化チ
オニル196.5重量部を4時間の期間にわたり撹拌し
ながらこの温度で加える。ガス(HCl及びSO2)の
一定の強い流れが反応容器から発生する。4時間後、反
応混合物は淡い色の黄色がかった(light−col
oured,yellowish)溶液となり、そして
ガス発生が止んだ。次いでトルエンを90℃の温度及び
200ミリバールの圧力で留去する。次いで反応容器中
の内部温度を80℃に減少させ、そしてエタノール45
0重量部を3時間の期間にわたって加える。次いで混合
物を82℃の温度で更に2時間撹拌する。次いで活性炭
7重量部を透明な淡い色の反応溶液に加えそして混合物
を15分間撹拌する。次いで活性炭を清澄化フィルター
(clarifying filter)により分離し
そしてろ液を撹拌しながら3℃に冷却する。得られる結
晶スラリーをろ過しそして結晶性生成物を一定重量とな
るように乾燥する。
【0061】これは生成物278.3重量部を与え、こ
の生成物は分析によれば1−ベンジル−5−エトキシ−
イミダゾリン−2,4−ジオン98.2%及びエタノー
ル1.8%を含む。
【0062】実施例5(1)−5(7) 更なる1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4
−ジオン類の製造 更なる1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4
−ジオンを実施例2に記載の装置においてN−置換尿素
の下記した量を反応させることにより実施例2と同じ方
法で製造し、そしてこれらの生成物は下記の性質を有し
ている。
【0063】実施例5(1) 5−ヒドロキシ−1−(3−フェニルプロピル)−イミ
ダゾリン−2,4−ジオン、C121423を3−フェ
ニルプロピル尿素3560重量部を使用して製造する。 融点:131−132℃,MS:分子ピーク(molecula
r peak)234,NMR(400MHz;DMSO D
6):1.7−1.9(m,2H);2.6(t,2H);
3.25(m,2H);5.1(d,I=11Hz,1
H);6.85(d,I=11Hz,1H,Dにより置
換可能);7.15−7.30(m,5H);10.75
(s,1H,Dにより置換可能)実施例5(2) 5−ヒドロキシ−1−(3,4−ジメトキシベンジル)
−イミダゾリン−2,4−ジオン、C121425をN
−ベラトリル尿素4260重量部を使用して製造する。 融点:143−144℃,MS:分子ピーク 266,
NMR(400MHz;DMSO D6):3.75
(s,6H);4.3(dd,I1=83Hz,I2=1
7Hz,2H);4.95(d,I=10Hz,1
H);6.85−6.95(m,3H);7.0(d,I
=10Hz,1H,Dにより置換可能);10.85
(s,1H,Dにより置換可能)実施例5(3) 5−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−イミダ
ゾリン−2,4−ジオン、C111223をDL−1−
フェニルエチル尿素3330重量部を使用して製造す
る。 融点:139−140℃,MS:分子ピーク 220,
NMR(400MHz;DMSO D6):1.55−
1.65(t,3H);4.85(d,I=9Hz,1
H);5.0−5.1(q,1H);6.9(d,I=9
Hz,Dにより置換可能);7.25−7.45(m,5
H);10.8(s,1H,Dにより置換可能)実施例5(4) 5−ヒドロキシ−1−(4−メチルベンジル)−イミダ
ゾリン−2,4−ジオン、C111223を4−メチル
ベンジル尿素3030重量部を使用して製造する。 融点:174℃,MS:分子ピーク 220,NMR
(400MHz;DMSOD6):2.3(s,3H);
4.35(dd,I1=90Hz,I2=12Hz,2
H);4.9(d,I=9Hz,1H);7.0(d,I
=9Hz,1H,Dにより置換可能);7.1−7.2
(m,4H);10.9(s,1H,Dにより置換可
能)実施例5(5) 5−ヒドロキシ−1−(4−クロロベンジル)−イミダ
ゾリン−2,4−ジオン、C109ClN23を4−ク
ロロベンジル尿素3120重量部を使用して製造する。 融点:149−150℃,MS:分子ピーク 240,
NMR(400MHz;DMSO D6):4.4(d
d,I1=55Hz,I2=15Hz,2H);5.0
(d,I=10Hz,1H);7.0(d,I=10H
z,1H,Dにより置換可能);7.3−7.4(m,4
H);10.9(s,1H,Dにより置換可能)実施例5(6) 5−ヒドロキシ−1−[2−(4−クロロフェニル)エ
チル]−イミダゾリン−2,4−ジオン、C1111Cl
23を4−クロロエチルフェニル尿素3350重量部
を使用して製造する。 融点:151−152℃,MS:分子ピーク 254,
NMR(400MHz;DMSO D6):2.75−
2.9(m,2H);3.3−3.6(m,2H);5.0
5(d,I=11Hz,1H);6.95(d,I=1
1Hz,1H,Dにより置換可能);7.25−7.40
(m,4H);10.75(s,1H,Dにより置換可
能)実施例5(7) 5−ヒドロキシ−1−(2−フェニルエチル)−イミダ
ゾリン−2,4−ジオン、C111223を2−フェニ
ルエチル尿素3320重量部を使用して製造する。 融点:168−169℃,MS:分子ピーク 220,
NMR(400MHz;DMSO D6):2.75−
2.9(m,2H);3.3−3.6(m,2H);5.0
(d,I=10Hz,1H);6.95(d,I=10
Hz,1H,Dにより置換可能);7.2−7.35
(m,5H);10.8(s,1H,Dにより置換可
能)実施例6(1)〜6(7) 塩化チオニル及び対応するアルコールを使用する単離さ
れた1−ベンジル−5−ヒドロキシ−イミダゾリン−
2,4−ジオン類から出発する種々の1−ベンジル−5
−アルコキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類の製造 実施例4に記載の装置において、実施例2からの1−ベ
ンジル−5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオ
ン309重量部及び対応するアルコールから同じ反応条
件下に下記の更なる1−ベンジル−5−アルコキシ−イ
ミダゾリン−2,4−ジオン類を製造する。
【0064】実施例6(1) 1−ベンジル−5−メトキシ−イミダゾリン−2,4−
ジオン、C111223 融点:116℃,MS:分子ピーク 220,NMR
(400MHz;DMSOD6):3.1(s,3H);
4.4(dd,I1=44Hz,I2=11Hz,2
H);5.05(s,1H);7.25−7.40(m,
5H);11.15(s,1H,Dにより置換可能)実施例6(2) 1−ベンジル−5−プロポキシ−イミダゾリン−2,4
−ジオン、C1316 23 融点:72℃,MS:分子ピーク 248,NMR(4
00MHz;DMSOD6):0.7−0.8(t,3
H);1.25−1.45(m,2H);3.15−3.3
5(m,2H);4.45(dd,I1=36Hz,I2
=12Hz,2H);5.1(s,1H);7.25−
7.40(m,5H);11.15(s,1H,Dにより
置換可能)実施例6(3) 1−ベンジル−5−イソプロポキシ−イミダゾリン−
2,4−ジオン、C13 1623 融点:61℃,MS:分子ピーク 248,NMR(4
00MHz;DMSOD6):0.95−1.0(d,3
H);1.05−1.1(d,3H);3.75−3.85
(m,1H);4.45(dd,I1=67Hz,I2
17Hz,2H);5.0(s,1H);7.25−7.
40(m,5H);11.03(s,1H,Dにより置
換可能)実施例6(4) 1−ベンジル−5−ブトキシ−イミダゾリン−2,4−
ジオン、C141823 融点:76℃,MS:分子ピーク 262,NMR(4
00MHz;DMSOD6):0.75−0.85(t,
3H);1.1−1.4(m,4H);3.2−3.4
(m,2H);4.4(dd,I1=34Hz,I2=1
7Hz,2H);5.1(s,1H);7.24−7.4
0(m,5H);11.15(s,1H,Dにより置換
可能)実施例6(5) 1−ベンジル−5−イソブトキシ−イミダゾリン−2,
4−ジオン、C141823 融点:87℃,MS:分子ピーク 262,NMR(4
00MHz;DMSOD6):0.7−0.8(t,6
H);1.55−1.65(m,1H);3.0−3.2
(m,2H);4.45(dd,I1=39Hz,I2
17Hz,2H);5.1(s,1H);7.25−7.
40(m,5H);11.1(s,1H,Dにより置換
可能)実施例6(6) 1−ベンジル−5−オクチルオキシ−イミダゾリン−
2,4−ジオン、C18 2623 融点:53℃,MS:分子ピーク 318,NMR(4
00MHz;DMSOD6):0.8−0.9(t,3
H);1.1−1.35(m,12H);3.2−3.4
(m,2H);4.45(dd,I1=28Hz,I2
17Hz,2H);5.05(s,1H);7.25−
7.35(m,5H);11.15(s,1H,Dにより
置換可能)実施例6(7) 1−ベンジル−5−[(2−エチルヘキシル)オキシ]
−イミダゾリン−2,4−ジオン、C182623 融点:67−68℃,MS:分子ピーク 302,NM
R(400MHz;DMSO D6):0.7−0.85
(m,6H);1.1−1.25(m,9H);3.1−
3.25(m,2H);4.45(dd,I1=39H
z,I2=17Hz,2H);5.1(s,1H);7.
25−7.40(m,5H);11.15(s,1H,D
により置換可能)実施例7 5−エトキシ−1−(3−フェニルプロピル)−イミダ
ゾリン−2,4−ジオンの製造 実施例4と同様な方法を使用して、実施例5(1)から
の5−ヒドロキシ−1−(3−フェニルプロピル)−イ
ミダゾリン−2,4−ジオンを塩化チオニル及びエタノ
ールと反応させることにより5−エトキシ−1(3−フ
ェニルプロピル)−イミダゾリン−2,4−ジオンを製
造する。
【0065】この物質C141823は融点64℃を有
する。MS:分子ピーク 262,NMR(400MH
z;DMSO D6):1.1−1.15(t,3H);
1.75−1.9(m,2H);2.55−2.65(t,
2H);3.1−3.6(m,4H);5.15(s,1
H);7.15−7.3(m,5H);11.0(s,1
H,Dにより置換可能)実施例8 5−エトキシ−1−(2−フェニルエチル)−イミダゾ
リン−2,4−ジオンの製造 実施例4と同様な方法を使用して、実施例5(7)から
の5−ヒドロキシ−1−(2−フェニルエチル)−イミ
ダゾリン−2,4−ジオンを塩化チオニル及びエタノー
ルと反応させることにより5−エトキシ−1−(2−フ
ェニルエチル)−イミダゾリン−2,4−ジオンを製造
する。
【0066】この物質は120℃の融点を有している。
MS:分子ピーク 248,NMR(400MHz;D
MSO D6):1.1−1.15(t,3H);1.75
−1.9(m,2H);2.55−2.65(t,2
H);3.1−3.6(m,2H);5.15(s,1
H);7.15−7.3(m,5H);11.0(s,1
H,Dと交換可能)比較実施例9 N−アルキル尿素とグリオキシル酸との反応 実施例2に記載の装置において、実施例2に記載の条件
下での対応するN−アルキル尿素の反応により1−アル
キル−5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4−ジオン
類を製造することを試みた。
【0067】N−メチル尿素74重量部を、多数の小さ
な等しい部分において、50%濃度のグリオキシル酸1
48重量部、水100重量部及び酢酸100重量部中に
100℃で1時間の期間にわたり導入する。反応混合物
を100℃で更に1時間撹拌し、次いで実施例2に記載
のように処理する。これは慣用の溶媒(エタノール、ジ
エチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチ
ル)からの結晶化によっては精製することができないグ
リース状結晶性生成物37重量部を与えるにすぎない。
結晶性生成物のNMR分析は、2つの異性体ヒダントイ
ン:11.1ppmにおける特徴的NHシグナルを有す
る1−メチル−5−ヒドロキシ−イミダゾリン−2,4
−ジオン及び8.6ppmにおける特徴的NMRシグナ
ルを有する異性体3−メトキシ−5−ヒドロキシ−イミ
ダゾリン−2,4−ジオンを含む多くの物質を示す。両
方のヒダントインの収率は各場合にNMRスペクトルか
ら10%以下であると評価される。
【0068】N−ブチル尿素、N−オクチル尿素及びN
−ドデシル尿素とグリオキシル酸との反応により同様に
粘着性の(sticky)生成物が得られ、この生成物
からは均一な生成物を単離することができずそしてその
NMRスペクトルは所望の1−アルキル−5−ヒドロキ
シ−イミダゾリン−2,4−ジオン類に加えて多くの他
の物質を示す。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリオキシル酸を、式 RNH−CO−NH2、 式中、Rは置換もしくは未置換C6−C12−アリール基
    又は置換もしくは未置換C7−C18−アラルキル基を表
    す、のN−置換尿素と反応させることにより、式(I) 【化1】 式中、Rは上記のとおりである、の1−置換5−ヒドロ
    キシ−イミダゾリン−2,4−ジオン類を製造する方法
    であって、該方法を酸触媒の存在下に10〜80%濃度
    の水性溶液中で行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 使用されるN−置換尿素が、Rが置換も
    しくは未置換C6−C10−アリール基又は置換もしくは
    未置換C7−C12−アラルキル基を表すN−置換尿素で
    あることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 Rがベンジル基を表すことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 基Rにおけるアリール基が、ハロゲン、
    好ましくは塩素、C 1ーC12−アルキル、好ましくはメ
    チル、NO2、C1−C12−アルコキシ、好ましくはメト
    キシ及びフェノキシから成る群より選ばれる1、2、
    3、4又は5個の同一又は相異なる基により置換されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 使用される酸触媒がプロトン酸であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、
    ホウ酸、リン酸二水素カリウムもしくはリン酸二水素ナ
    トリウム、リン酸水素カリウムもしくはリン酸水素ナト
    リウム、リン酸、又は硫酸水素アルカリ金属を使用する
    ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 グリオキシル酸対N−置換尿素のモル比
    が(0.5〜5):1、好ましくは(0.8〜2):1
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 1−置換5−ヒドロキシ−イミダゾリン
    −2,4−ジオンを、好ましくは有機溶媒、特に塩化メ
    チレン、クロロベンゼン、脂肪族アルコール又はエステ
    ルの存在下に、結晶化により単離することを特徴とする
    請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 式Iの1−置換5−ヒドロキシ−イミダ
    ゾリン−2,4−ジオンをその後式II 【化2】 式中、Rは式Iで定義したとおりであり、R1は直鎖状
    もしくは分岐状C1−C18−アルキル基、好ましくはメ
    チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
    ブチル、オクチル又は2−エチルヘキシル、特にエチル
    を表す、の1−置換5−アルコキシ−イミダゾリン−
    2,4−ジオンに転化することを特徴とする請求項1〜
    8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 式Iの1−置換5−ヒドロキシ−イミ
    ダゾリン−2,4−ジオンを酸触媒の存在下に式R1
    Hのアルコールと反応させて、式IIの1−置換5−ア
    ルコキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンを生成させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 式Iの1−置換5−ヒドロキシ−イミ
    ダゾリン−2,4−ジオンをトリ−(C1−C18)−ア
    ルキルオルトホルメートと反応させて、式IIの1−置
    換5−アルコキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンを生
    成させることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 式Iの1−置換5−ヒドロキシ−イミ
    ダゾリン−2,4−ジオンを最初に塩化チオニルと反応
    させ、次いでアルコールR1OH[式中、R1は前記した
    とおりである]と反応させて、式IIの1−置換5−ア
    ルコキシ−イミダゾリン−2,4−ジオンを生成させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
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EP1070706A1 (de) 2001-01-24

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