JP2001058400A - 記録方法及び装置 - Google Patents

記録方法及び装置

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JP2001058400A
JP2001058400A JP2000031253A JP2000031253A JP2001058400A JP 2001058400 A JP2001058400 A JP 2001058400A JP 2000031253 A JP2000031253 A JP 2000031253A JP 2000031253 A JP2000031253 A JP 2000031253A JP 2001058400 A JP2001058400 A JP 2001058400A
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liquid
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JP2000031253A
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Tomoko Takahashi
朋子 高橋
Mitsuo Hasebe
光雄 長谷部
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/06Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by electric or magnetic field
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2002/012Ink jet with intermediate transfer member

Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料を均一且つ安定的に複数層転写体に付着
し、かつ付着した材料の層の状態を制御する記録方法及
び装置を提供することにより、多くの種類の画像に対し
ても、簡易な手段で良好な画像が得られる記録方法及び
装置を提供する。 【解決手段】 転写体21上に予め液体により溶解また
は膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させることができ
る材料11を形成する工程と、爾後液体を該材料11に
接触させ転写体21上に画像を形成する工程と、ついで
前記画像を記録体24上に転写する工程とよりなる記録
方法において、前記材料11を形成する工程は前記材料
11を前記転写体21上に均一に形成する工程を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方式のごとく、色材を含有した液体を画像信号に応じ
て噴射して画像を形成するのに適した記録方法および装
置の改良に関し、より詳しくは中間転写体等の転写体を
用いるインクジェット記録方式において、画像を繰り返
し記録するために転写体上に形成する材料の形成方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェッ卜記録方式のごとく、色剤
を含有した液体を液滴として画像信号に応じて記録体上
に噴射することにより記録を行う記録方法及び装置にお
いては、上質紙のごとき普通紙等の記録体に滲みの少な
い記録を行うことが重要な技術課題である。このため従
来から様々な発明が提案されており、従来技術の代表例
としては、次の3つが挙げられる。 1.インクを記録体に滴下すると同時、または、その前
後で、インク硬化剤を同じ場所に滴下する方法:例え
ば、特開平6−92009号公報、特開平6−9201
0号公報に記載の発明は、インクを記録体に滴下すると
同時に、またはその前後に、インク液滴が滴下する領域
のみに、インク硬化剤を記録体上の同じ場所に滴下する
ことで、記録体上での滲みを防ぐものである。しかし、
この発明においては、インク硬化液専用の滴下手段が必
要であり、また、硬化時間がかかるために、記録時間が
通常よりも長くなる欠点がある。 2.予め記録体にインク滲みを低減する材料を付着し、
記録後、その材料を記録紙上で定着する方法:例えば、
特開平5−96720号公報に記載の発明は、記録体で
ある普通紙に予めインク滲みを低減する粒子を付着し、
インク定着後、当該粒子を紙上で定着させるものであ
る。しかし、この発明において用いられている前記粒子
材料は、インクに対して溶解等の反応を示す材料である
ため、当該粒子定着後、記録体上でインク溶媒である水
や油と溶解等の反応を示す恐れがあり、記録後の保存安
定性に難がある。 3.転写体を用い、インク粘度を高めてから記録紙に転
写する方法:例えば、特開平7−89067号公報に記
載の発明は、転写体型インクジェットと呼ばれる記録装
置で、一旦、インク画像を中間転写体等の転写体上に形
成し、程よい粘度となったところで記録体に転写するこ
とで、記録体上でのインク滲み等を解決するようにして
いる。しかし、上記特開平7−89067号公報に記載
された発明は、転写体に予め界面活性剤を付着してぬれ
性を上げるようにしたものであり、そのため、程よい粘
度となるまでかなりの時間を要し、そのため、転写体ひ
いては記録体上に滲みが生じ、高速記録には不向であ
り、特に、ベタ画像の場合に滲みが大きく、例えば、ラ
インプリンタ等により構成して高速化しようとしても、
この滲みの点で高速化に限界があった。
【0003】一方、従来技術に共通する問題を解決する
記録方法及び装置を出願人は既に提案している(特願平
9−359208号)。当該発明は、記録体上に、予め
液体により溶解または膨潤可能でかつ、前記液滴の粘度
を上昇させることができ、液体に対して溶解等の反応を
示す粉体の形態をした材料を、前記転写体に付着し、爾
後液体を画像信号に応じて噴射した後、記録体上に転写
することで可視画像を形成するものである。この発明に
より普通紙等の記録体を用いた画像記録において、高速
でかつ滲みのない良好な画像が得られることになった。
しかしながら、出力される画像の種類は1種類に限られ
るものでなく、文字、画像、文字と画像の混在したもの
等多様である。つまり、得られる転写性や画質は、画像
の種類により違いがあるため、前述した液滴の粘度を上
昇させることができ、液体に対して溶解等の反応を示す
材料を、転写体に単層のみ付着することで満足できる画
像を得ることは極めて困難であるという不具合があっ
た。この不具合を解決するため、転写体上へ2層以上の
材料を付着することが望まれるが、2層以上の材料を均
一且つ安定的に付着させることは極めて難しく、かつ付
着された材料の層の状態によっては画質が異なってしま
うという現象があり、付着層の状態を制御する必要があ
った。更に、前記特願平9−359208号に記載され
た技術内容では、転写体上に予め付着する材料の取り扱
いについても問題がある。即ち、粉体の形態である前記
材料は、粉体同士が接触することにより摩擦され帯電し
易くなり、このため凝集体となりがちで、転写体上への
均一な付着が困難であるという問題が残るのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、このような問題点を解決するものである。即ち、本
発明の第1の目的は、耐水性に優れ、かつ、印字後の記
録体の保存性にも優れるとともに、様々な種類の画像に
対しても、簡易な手段で良好な画像が得られる記録方法
および装置を提供することに加え、前記材料を均一且つ
安定的に複数層転写体に付着し、かつ付着した材料の層
の状態を制御する記録方法及び装置を提供することによ
り、多くの種類の画像に対しても、簡易な手段で良好な
画像が得られる記録方法及び装置を提供することにあ
る。更に、本発明の第2の目的は、粉体同士の摩擦帯電
による凝集を防止することで、粉体の転写体への均一な
付着を更に容易にし、良好な画像を得ることができる記
録方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の本発明は、転写体上に予め液体により溶
解または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させること
ができる材料を形成する工程と、爾後液体を該材料に接
触させ転写体上に画像を形成する工程と、ついで前記画
像を記録体上に転写する工程とよりなる記録方法におい
て、前記材料を形成する工程は前記材料を前記転写体上
に均一に形成する工程である記録方法を最も主要な特徴
とする。請求項2の発明は、請求項1記載の記録方法に
おいて、上記材料を形成する工程は、形成する材料に摺
擦力を作用させない工程である記録方法を主要な特徴と
する。請求項3の発明は、転写体上に、予め液体により
溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させるこ
とができる材料を形成する材料形成手段と、爾後液体を
該材料に接触させ転写体上に画像を形成する画像形成手
段と、前記画像を記録体上に転写する転写手段とよりな
る記録装置において、前記材料形成手段は材料を前記転
写体上に均一に形成する材料均一形成手段である記録装
置を最も主要な特徴とする。請求項4の発明は、請求項
3記載の記録装置において、上記材料均一形成手段は、
転写体上に形成された材料に対し摺擦力を作用させるこ
となく接触する接触手段である記録装置を主要な特徴と
する。請求項5の発明は、請求項4記載の記録装置にお
いて、転写体上に形成された材料に対し摺擦力を作用さ
せることなく接触する接触手段の表面を上記転写体上に
形成された材料の表面より平滑にした記録装置を主要な
特徴とする。請求項6の発明は、請求項4記載の記録装
置において、転写体上に形成された材料に対し摺擦力を
作用させることなく接触する接触手段の表面に規則的な
凹凸面を設けた記録装置を主要な特徴とする。
【0006】請求項7の発明は、請求項4乃至6のいず
れか1項記載の記録装置において、転写体上に形成され
た材料の表面と転写体上に形成した材料に摺擦力を作用
させることなく接触する接触手段の表面とを略等速で移
動せしめる移動手段を有する記録装置を主要な特徴とす
る。請求項8の発明は、請求項4乃至7のいずれか1項
記載の記録装置において、転写体上に形成した材料に摺
擦力を作用させることなく接触する接触手段は、転写体
上に形成された材料の表面と同期して回転する回転手段
である記録装置を主要な特徴とする。請求項9の発明
は、請求項4乃至8のいずれか1項記載の記録装置にお
いて、転写体上に形成した材料に摺擦力を作用させるこ
となく接触する接触手段は、液体により溶解または膨潤
可能でかつ該液体の粘度を上昇させることができる材料
を、前記材料が既に付着している転写体上に更に形成す
る接触手段である記録装置を主要な特徴とする。請求項
10の発明は、転写体上に予め液体により溶解または膨
潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させることができる材
料を形成する工程と、爾後液体を該材料に接触させ転写
体上に画像を形成する工程と、ついで前記画像を記録体
上に転写する工程とよりなる記録方法において、前記材
料は導電性材料である記録方法を最も主要な特徴とす
る。請求項11の発明は、上記導電性材料は、ポリアク
リル酸のナトリウム塩、ポリアクリル酸と脂肪族アミン
で塩を形成したもの、あるいは導電性の材料を一定割合
で混合したもののいずれかである記録方法を主要な特徴
とする。請求項12の発明は、転写体上に予め液体によ
り溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させる
ことができる材料を形成する工程は、上記導電性材料を
保持する工程と、前記保持された材料を前記転写体へ移
送する際に両者の間に電位差を形成する工程とよりなる
記録方法を主要な特徴とする。請求項13の発明は、上
記導電性材料を保持する工程には、保持された材料に電
荷を注入する工程を含む記録方法を主要な特徴とする。
【0007】請求項14の発明は、上記保持された材料
を上記転写体に移送する際に両者の間に電位差を形成す
る工程には、前記転写体を帯電する工程を含む記録方法
を主要な特徴とする。請求項15の発明は、転写体上
に、予め液体により溶解または膨潤可能でかつ、該液体
の粘度を上昇させることができる材料を形成する材料形
成手段と、液体を該材料に接触させ転写体上に画像を形
成する画像形成手段と、前記画像を記録体上に転写する
転写手段とを有する記録装置において、導電性材料を保
持する導電性材料保持手段と、前記導電性材料保持手段
と前記材料が移送される転写体の表面とを挟んで対向す
る電極手段と、前記導電性材料保持手段と前記電極手段
との間に電位差を形成する電位差形成手段とを有する記
録装置を最も主要な特徴とする。請求項16の発明は、
上記導電性材料保持手段は弾性体よりなる記録装置を主
要な特徴とする。請求項17の発明は、上記弾性体はウ
レタンゴムローラ、シリコーンゴムローラ、シリコーン
スポンジローラのいずれかである記録装置を主要な特徴
とする。請求項18の発明は、転写体上に、予め液体に
より溶解または膨潤可能でかつ、該液体の粘度を上昇さ
せることができる材料を形成する材料形成手段と、液体
を該材料に接触させ転写体上に画像を形成する画像形成
手段と、前記画像を記録体上に転写する転写手段とを有
する記録装置において、導電性材料保持手段を帯電させ
る帯電手段と、前記転写体表面を帯電する帯電手段とを
有し、前記導電性材料保持手段により導電性材料に注入
した電荷により、前記導電性材料を転写体表面に付着さ
せる材料付着手段を有する記録装置を最も主要な特徴と
する。請求項19の発明は、上記導電性材料を転写体表
面に付着させる材料付着手段は、上記導電性材料の移送
手段でもある記録装置を主要な特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1の本発明は、転写体上に予め液体によ
り溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させる
ことができる材料を形成する工程と、爾後液体を該材料
に接触させ転写体上に画像を形成する工程と、ついで前
記画像を記録体上に転写する工程とよりなる記録方法に
おいて、前記材料を形成する工程は前記材料を前記転写
体上に均一に形成する工程であることとするので、前記
材料を転写体上に均一に形成することができ、極めて良
好な画像が得ることができる。請求項2の発明は、請求
項1記載の記録方法において、上記材料を形成する工程
は、形成する材料に摺擦力を作用させない工程であるこ
ととするので、2層以上の材料を均一且つ安定的に保持
できるとともに、材料の表面状態を調整することがで
き、良好な画像が得ることができる。請求項3の発明
は、転写体上に、予め液体により溶解または膨潤可能で
かつ該液体の粘度を上昇させることができる材料を形成
する材料形成手段と、爾後液体を該材料に接触させ転写
体上に画像を形成する画像形成手段と、前記画像を記録
体上に転写する転写手段とよりなる記録装置において、
前記材料形成手段は材料を前記転写体上に均一に形成す
る材料均一形成手段であることとするので、前記材料を
転写体上に均一に形成することができ、極めて良好な画
像が得ることができる。請求項4の発明は、請求項3記
載の記録装置において、上記材料均一形成手段は、転写
体上に形成された材料に対し摺擦力を作用させることな
く接触する接触手段であることとするので、2層以上の
材料を均一且つ安定的に保持できるとともに、材料の表
面状態を調整することができ、良好な画像が得ることが
できる。請求項5の発明は、請求項4記載の記録装置に
おいて、転写体上に形成された材料に対し摺擦力を作用
させることなく接触する接触手段の表面を上記転写体上
に形成された材料の表面より平滑にするので、材料の層
を均一化することができる。
【0009】請求項6の発明は、請求項4記載の記録装
置において、転写体上に形成された材料に対し摺擦力を
作用させることなく接触する接触手段の表面に規則的な
凹凸面を設けることとするので、材料が層状に固まった
り、摩擦帯電により凝集化することにより発生する剥が
れを防止でき、良好な画像が得ることができる。請求項
7の発明は、請求項4乃至6のいずれか1項記載の記録
装置において、転写体上に形成された材料の表面と転写
体上に形成した材料に摺擦力を作用させることなく接触
する接触手段の表面とを略等速で移動せしめる移動手段
を有することとするので、転写体上の材料に対し擦る力
を作用させないこととなり、材料の付着が均一且つ安定
化され良好な画像を得ることができる。請求項8の発明
は、請求項4乃至7のいずれか1項記載の記録装置にお
いて、転写体上に形成した材料に摺擦力を作用させるこ
となく接触する接触手段は、転写体上に形成された材料
の表面と同期して回転する回転手段であることとするの
で、簡易に転写体上に形成された材料に擦る力を作用さ
せないことが可能となり、良好な画像を得ることができ
る。請求項9の発明は、請求項4乃至8のいずれか1項
記載の記録装置において、転写体上に形成した材料に摺
擦力を作用させることなく接触する接触手段は、液体に
より溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させ
ることができる材料を、前記材料が既に付着している転
写体上に更に形成する接触手段であることとするので、
既に転写体上に付着している材料の均一化、規則化の効
果を持つことは同様であるが、更に、材料が付着してい
ない転写体表面があった場合、これに対し、材料を付着
させることができる。請求項10の発明は、転写体上に
予め液体により溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度
を上昇させることができる材料を形成する工程と、爾後
液体を該材料に接触させ転写体上に画像を形成する工程
と、ついで前記画像を記録体上に転写する工程とよりな
る記録方法において、前記材料は導電性材料であること
とするので、粉体である材料同士の摩擦帯電による付着
に起因する流動性の悪化を防止することができ、均一な
付着が可能になり、繰り返し良好な画像が確保できる。
請求項11の発明は、上記導電性材料は、ポリアクリル
酸のナトリウム塩、ポリアクリル酸と脂肪族アミンで塩
を形成したもの、あるいは導電性の材料を一定割合で混
合したもののいずれかであることとするので、粉体であ
る材料同士の帯電付着に起因する凝集性に伴う流動性の
悪化が防止することができ、均一な付着が可能になり、
繰り返し良好な画像が確保できる。
【0010】請求項12の発明は、転写体上に予め液体
により溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇さ
せることができる材料を形成する工程は、上記導電性材
料を保持する工程と、前記保持された材料を前記転写体
へ移送する際に両者の間に電位差を形成する工程とより
なることとするので、導電性の粉体である材料を容易に
且つ均一に転写体上に付着することが可能になる。請求
項13の発明は、上記導電性材料を保持する工程には、
保持された材料に電荷を注入する工程を含むこととする
ので、材料が帯電されることにより転写体上に導電性の
粉体である材料を容易に且つ均一に付着することが可能
になる。請求項14の発明は、上記保持された材料を上
記転写体に移送する際に両者の間に電位差を形成する工
程には、前記転写体を帯電する工程を含むこととするの
で、転写体上に導電性の粉体である材料を容易に且つ均
一に付着することが可能になる。請求項15の発明は、
転写体上に、予め液体により溶解または膨潤可能でか
つ、該液体の粘度を上昇させることができる材料を形成
する材料形成手段と、液体を該材料に接触させ転写体上
に画像を形成する画像形成手段と、前記画像を記録体上
に転写する転写手段とを有する記録装置において、導電
性材料を保持する導電性材料保持手段と、前記導電性材
料保持手段と前記材料が移送される転写体の表面とを挟
んで対向する電極手段と、前記導電性材料保持手段と前
記電極手段との間に電位差を形成する電位差形成手段と
を有することとするので、転写体上に導電性の粉体であ
る材料を容易に且つ均一に付着することが可能になる。
請求項16の発明は、上記導電性材料保持手段は弾性体
よりなることとするので、材料付着時に転写体との接触
面積が増加することとなり、転写体上への粉体の付着を
均一且つ安定化することができる。請求項17の発明
は、上記弾性体はウレタンゴムローラ、シリコーンゴム
ローラ、シリコーンスポンジローラのいずれかであるこ
ととするので、転写体上への粉体の付着をより均一且つ
安定化することができる。請求項18の発明は、転写体
上に、予め液体により溶解または膨潤可能でかつ、該液
体の粘度を上昇させることができる材料を形成する材料
形成手段と、液体を該材料に接触させ転写体上に画像を
形成する画像形成手段と、前記画像を記録体上に転写す
る転写手段とを有する記録装置において、導電性材料保
持手段を帯電させる帯電手段と、前記転写体表面を帯電
する帯電手段とを有し、前記導電性材料保持手段により
導電性材料に注入した電荷により、前記導電性材料を転
写体表面に付着させる材料付着手段を有することとする
ので、転写体上への粉体の付着を容易に且つ均一にする
ことが可能になる。請求項19の発明は、上記導電性材
料を転写体表面に付着させる材料付着手段は、上記導電
性材料の移送手段でもあることとするので、転写体上へ
の粉体の付着を容易に且つ均一にすることが可能にな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の目的
に対応する記録方法及び記録装置の第1実施例を説明す
るもので、材料(以下、セット剤、と称する)を転写体
手段上に付着させる為のセット剤付着手段(材料形成手
段)10と、転写体手段20、印字手段(画像形成手
段)30、給紙手段40、転写手段50、排紙手段6
0、セット剤除去手段70及び接触手段(材料形成手
段、材料均一形成手段)80で構成されている。斯かる
構成よりなる記録装置の動作は、まず、印字開始信号を
受けるとセット剤付着手段10で、転写体手段20の中
間転写べルト21の表面上にセット剤11を均一に付着
する。ここでセット剤11とは、アクリル酸樹脂、アク
リル酸/メタクリル酸共重合樹脂、メタクリル酸樹脂、
澱粉等吸水性を示す0.1〜30μm程度の粒径の粉体
である。セット剤付着手段10の動作と共に、転写体手
段20も動作し、セット剤付着手段10と転写体手段2
0の接触で中間転写ベルト21上にセット剤11が付着
される。この詳細については更に後述するものとする。
中間転写ベルト21の少なくともセット剤11を付着さ
れる表面層はシリコーンゴム、フッ素ゴム、エピクロル
ヒドリンゴム等の弾性体であるが、弾性体をPET(ポ
リエチレン・テレフタレート)、ポリミイド等の樹脂ベ
ルト上に設けた構造やアルミニュームニッケル等の金属
ベルト表面に設けた構造、あるいは金属のドラム上に上
記弾性体を設けた構造も採用可能である。中間転写手段
20は、3本のローラ22,23,24と中間転写べル
ト21、さらに図示しない駆動モータ、位置制御エンコ
ーダ、筐体などから構成されており、駆動モータの回転
力がローラ22、23、24に伝達され矢印方向に駆動
されることにより、中間転写べルト21が回転されるよ
うに構成されている。中間転写べルト21上に付着され
たセット剤11は、中間転写ベルト21の回転に伴い接
触手段80へと移動する。接触手段80は、接触ローラ
81と、中間転写ベルト21を挟んで接触ローラ81と
配置された対抗部材82とよりなり、接触ローラ81が
セット剤と接触することでセット剤を均一化する働きが
ある。接触手段80が本発明の要旨であり、詳細につい
ては後述する。
【0012】次に、印字手段30の位置に中間転写べル
ト21上のセット剤付着部分が移動すると、印字動作が
始まり、印字手段30により中間転写べルト21上のセ
ット剤11上に画像やテキストなどの画像情報が記録さ
れる。本実施例では、印字手段30はインクジェットへ
ッド31が棒状部材32に沿ってスライドするシャトル
走査方式で示されているが、ラインへッド等で構成して
も良い。ラインへッドで印字手段を構成した場合には、
高速でしかも連続的に記録及び転写が行われることにな
る。次に、給紙手段40の給紙カセット41から記録紙
42が送り出されレジストローラ43まで送られる。中
間転写べルト21上に記録された画像情報にタイミング
を合せて、レジストローラ43から記録紙42が送り出
され、転写手段50の転写ローラ51が記録紙42を裏
面から押し上げることにより中間転写べルト21上の画
像情報が記録紙42に転写される。しかる後、排紙手段
60により排紙・ストックされる。転写手段50を通過
した中間転写べルト21上には、記録に関与していない
セット剤11が残存しているが、通常は除去されること
なく、次の記録のために、セット剤付着手段10により
消費した部分のみを補給するプロセスになっている。し
かし、本装置が長期間使用されないような場合には、未
使用セット剤は吸湿している恐れがあるのでセット剤除
去手段70により掻き落すほうが望ましい。更に本発明
のセット剤付着手段10について詳述する。セット剤付
着手段10は、概略補給ブラシ12と付着ローラ13、
ドクター14からなっている。付着ローラ13上のセッ
ト剤の量は、補給ブラシ12から付着ローラ13へのセ
ット剤の補給量、ドクター14の付着ローラ13への接
触圧により規制され、必要量に応じた量のセット剤11
が付着ローラ13上に保持され、中間転写ベルト21上
に供給される。付着ローラ13が中間転写ベルト21と
接する部分の、中間転写ベルト21の付着ローラ13と
反対側には、対向部材15が設けられている。図1では
対向部材15としてステンレス製のローラを用いている
が、付着ローラ13との間で圧力がかかり、付着ローラ
13と中間転写ベルト21との間で良好な接触が得られ
る部材であれば、板など他の形状でも構わない。
【0013】次に、付着ローラ13から、中間転写ベル
ト21へセット剤11が付着される様子を図2に示し説
明する。付着ローラ13の表面16は凹凸面になってお
り、補給ブラシ12からのセット剤の補給とドクター1
4の接触により、凹部にセット剤が入り込んでいる。凹
部に入り込んだセット剤11は、セット剤の最も外側に
ある部分が中間転写ベルト21に接触すると、まとまっ
て中間転写ベルト21に移動する。凹部に入ったセット
剤11は互いに接触することにより、弱いカで付着しひ
とかたまりとなる。これは中間転写ベルト21の表面の
粘着力によって移動しているものと考えられる。ここ
で、図3(a)に示すように、中間転写ベルト21上に
付着したセット剤11に対し、ブレード17を接触させ
矢印方向に移動させるような状態を考えてみる。ブレー
ド17が接触すると、図3(b)に示すように、ひとか
たまりになっているセット剤11に擦るような力(擦察
力)が作用し、セット剤11は中間転写ベルト21表面
に一層のみ残した状態でバラバラになってしまう。これ
は、セット剤11間に作用している力が弱く、中間転写
ベルトとセット剤11間の付着力が強いことを意味して
いる。従って、中間転写ベルト上のセット剤を、付着ロ
ーラ13から付着された状態のまま2層以上安定的に保
持するためには、少なくともセット剤11に対し摺擦力
を作用させないことが肝要であり、中間転写ベルト21
上にセット剤が付着された以降は、接触する部材を全く
持たないことが望まれる。前出の付着ローラ13表面の
凹凸面は、規則的であっても、不規則であってもよく、
シリコンゴム、EPDM(エチレン・プロピレンゴ
ム)、ウレタン等の弾性体やアルミニウム、SUS等の
金属やポリカーボネート等の樹脂の剛体の表面をサンド
ブラスト加工等にて粗したもの、発泡ゴム、ウレタンな
どの発泡による凹凸面でもよい。ここまでの記載では、
セット剤付着手段10を付着ローラとして説明したが、
構成はローラに限定されるものではなく、ベルト等でも
良い。付着ローラ13を剛体で構成した場合にはローラ
の構成が容易で安価であるという利点があり、弾性体で
構成した場合には中間転写ベルトと接触したときの接触
幅が広くなるのに加え、圧力が均一化されやすくノイズ
に強い等の利点がある。尚、凹凸面によって中間転写ベ
ルト21上にセット剤を付着する方法以外にも、電界を
作用させセット剤を付着させる等他の方法を用いること
もできる。電界によって付着させる場合には、セット剤
を帯電させる必要があり、そのための電極等が必要とな
る。この実施例については後述する。
【0014】以下、前記した本発明の要旨である接触手
段80について言及する。接触手段80は、中間転写ベ
ルト21上のセット剤11に接触する接触部材であるロ
ーラ81と対抗部材82とからなる。ローラ81を、一
旦付着されたセット剤層を押しつぶすように中間転写ベ
ルト21上のセット剤層に接触させる。ローラ81の表
面の粗さが、中間転写ベルト21上のセット剤層の表面
粗さに反映される。ローラ81の表面を中間転写ベルト
21上のセット剤層の表面より平滑にした場合、ローラ
81を接触させることによって、セット剤層は均一化さ
れ、より滑らかな表面が得られる。又、規則的な凹凸面
を表面に施したローラ81を使用する場合には、接触さ
せることにより、中間転写ベルト21上のセット剤層の
表面に規則的な凹凸ができる。中間転写ベルト21上の
セット剤11が粉体であることは既述の通りであるの
で、粉体間の凝集力が高くなりすぎると柔軟性が乏しく
なり、中間転写ベルト21の回転中に回転曲率が大きい
部分に至ると、中間転写ベルト21よりセット剤11が
剥がれ、こぼれ落ち等の不具合が発生する。これに対
し、規則的な凹凸を施し、粉体層を少量単位の固まりに
するとこぼれ落ち等は発生しなくなる。又、規則的な凹
凸は視覚的にもノイズに強いという特徴がある。図1に
示した態様では、前記接触手段80はセット剤を付着さ
せる機能を持たないものとして説明しているが、セット
剤を付着させる機能を持つ接触手段を、中間転写ベルト
21上のセット剤に対して接触させてもよい。セット剤
を付着させる機能を持つ接触手段にすると、中間転写ベ
ルト21上に既に付着しているセット剤の均一化、規則
化の効果を持つことは同様であるが、更に、セット剤が
付着していない中間転写ベルト21表面があった場合、
これに対し、セット剤を付着させることができ、より一
層セット剤層の均一化の効果が得られる。接触手段80
の動作においても、擦るような力をセット剤11に作用
させると、既述の図3に示したのと同一の現象が発生
し、安定的にセット剤層を形成することができなくなる
ため、擦るような力をセット剤に作用させないことが肝
要となる。この意味からしても、中間転写ベルト21表
面に対し、接触手段80のセット剤と接触するローラ8
1の表面とは略等速に移動するように構成しなければな
らない。もしくは中間転写ベルト21の移動と連れ回り
する構成にする必要がある。いずれにしても等速もしく
は連れ回りにすることで、セット剤には擦るような力が
作用しないことになる。つまり、接触手段80の好まし
い一例は、回転手段である。また、接触手段は、モー
タ、従動用の支持軸、その他の移動手段により移動され
る。
【0015】上記した滲みの発生や画像剥がれの欠点を
解消することを企図してセット剤の2層以上の付着を確
保するため、本出願人は以上に述べた装置を使用し、セ
ット剤付着条件の把握を行った。液滴による記録装置と
しては水性インクジェットプリンタを用い、記録紙とし
てはリコー社製TYPE6200を使用した。セット剤
としては、平均粒径0.5μmのポリアクリル酸樹脂を
使用した。補給ブラシとしてはアクリルブラシを用い、
付着ローラとしては発泡径が約100μmのシリコーン
スポンジでゴムの厚みが3mm、ゴムの硬度がJIS―
A40度のものを使用した。又、中間転写ベルトとして
は、シリコーンベルトを使用した。更に接触手段80と
しては、ウレタンゴムにテフロンコートを施し、表面粗
さがRz7μmのもので直径20mmのローラ81を用
いた。ローラ81の回転数は58rpmとし、システム
の線速を60mm/sとした。斯かる条件のもと、付着
ローラ13を中間転写ベルト21に接触させ回転させる
ことで、付着ローラ上のセット剤は中間転写ベルトに移
動した。中間転写ベルト上に付着したセット剤の重量を
測定したところ、約100μg/cm2であり、多層の
セット剤が付着していることが明らかになった。更に、
接触手段80を接触させ、その後液滴による記録、記録
紙への転写を行ったところ、良好な画像が得られ、転写
残りも無く、文字画像の細線の再現性、写真画像のハー
フトーン部の滑らかさに優れていた。接触手段80を接
触させずに、付着後直ちに液滴による記録を行ったとこ
ろ、画像のベタ部では違いが目立たないものの、文字画
像の細部が切れ切れになったり、ハーフトーン部がざら
ついた印象を受ける等、接触手段80を接触させる場合
に対して劣悪な画像であった。ローラ81の回転数を2
倍にしたところ、中間転写ベルト21からセット剤がこ
ぼれおちる現象が現われ、またローラ81の回転数を1
/2にしたところ、入り口側でセット剤溜りが発生し、
両方の画像とも、1次色では滲みのない良好な画像が得
られたが、2次色、3次色では滲みが発生した。これ
は、中間転写ベルト21上のセット剤の付着量が減少し
てしまった結果と考えられる。これに対して、ローラ8
1の線速が中間転写ベルト21の移動と略等速である場
合には、セット剤が剥がれるという問題も発生せず、良
好な画像が得られることが判明した。
【0016】次に、図4に示す装置を用いてセット剤付
着条件の把握を行った。図4の装置について説明する。
11はセット剤、12は補給ブラシ、13が付着ロー
ラ、14がブレード、15が対抗部材である。接触手段
80は、接触ローラ81と対抗部材82とよりなってい
る。付着ローラ13と接触ローラ81とは共に中間転写
ベルト21に接触し、連れ回りで回転している。付着ロ
ーラ13と接触ローラ81とはともにウレタンスポンジ
で構成されている。図4に示す装置においては、接触ロ
ーラ81の表面にもセット剤11が付着するようになっ
ており、中間転写ベルト21に付着したセット剤に対
し、接触手段80を接触させることで、中間転写ベルト
21上のセット剤の付着量が増加するようになってい
る。本出願人は以上に述べた装置を使用し、前記と同様
セット剤付着条件の把握を行った。液滴による記録装置
としては水性インクジェットプリンタを用い、記録紙と
してはリコー社製TYPE6200を使用した。セット
剤としては、平均粒径2〜3μmのポリアクリル酸樹脂
を使用した。補給ブラシとしてはアクリルブラシを用
い、付着ローラとしてはセル径が約200μmのウレタ
ンスポンジを使用した。又、中間転写ベルトとしては、
シリコーンベルトを使用した。更に接触手段80として
は、セル径が約200μmのウレタンスポンジを使用し
た。接触手段80を設けた場合と設けない場合の違いを
見る目的で、付着されたセット剤層上に液滴で書き込み
画像を出力した。接触手段80を設けない場合には、文
字画像の細部が切れ切れになり、ベタ画像部分において
も部分的に滲みが見られた。接触手段80を設けた場
合、上記の部分的な滲みも解消するし、文字部の切れも
改善されることが判明した。付着ローラ13がある程度
粗い凹凸を有している場合、接触手段80で、更にセッ
ト剤を付着することが可能であり、セット剤の均一化と
いう点で有効であることが明らかになった。本実施例で
は、接触手段80を接触させない場合の中間転写ベルト
21上のセット剤の付着量が約100μg/cm2であ
ったのに対し、接触手段80を接触させた場合は、中間
転写ベルト21上のセット剤の付着量が約120μg/
cm2となった。
【0017】次に、図5に示す他の実施形態に係る装置
を用いてセット剤付着条件の把握を行った。図5の装置
について説明する。中間転写ベルト21は、シート状の
導電基体85上に誘電体84が約50μmの厚みで設け
られた2層構造になっている。13は付着ローラ、83
はセット剤帯電ブレード、81は接触ローラ、82が対
抗部材である。付着ローラ13は、カーボン分散のシリ
コーンゴムで電気抵抗が102Ωcmである。ブレード
83はウレタンで構成されている。付着ローラ13と、
中間転写ベルト21の導電基体85との間には電圧がか
かっている。セット剤としては、平均粒径1μmのポリ
アクリル酸樹脂を使用した。接触ローラ81として、表
面をピッチ60μmあるいは100μmでローレット加
工したSUSローラを用いた。斯かる装置によれば、セ
ット剤はブレード83によって接触帯電され、電界によ
って中間転写ベルト上に付着する。付着したセット剤層
は、中間転写ベルト21の移動に伴って移動し、中間転
写ベルト21と連れ回りする接触ローラ81へと接触す
る。上記のピッチの異なる2種類の接触ローラを用いた
ところ、中間転写ベルト上のセット剤は、接触させた接
触ローラの表面粗さに従った凹凸が形成でき、中間転写
ベルトの回転曲率の大きい部位におけるセット剤剥がれ
は発生せず、良好な画像が得られることが明らかになっ
た。
【0018】次に、図6に基づき本発明が適用される記
録方法及び装置の第2の目的に対応する第2実施例につ
いて説明する。図6に示す態様が図1に示した実施例の
態様と異なっているのは説明を単純化するという理由で
あり、記録に関する原理にはいささかも変更はない。そ
こで、図1に示した内容と同一の機能を果たすものにつ
いては、同一の番号を付して説明する。21が中間転写
ベルト、31がインクジェットヘッド、11がインクと
接触して増粘する材料であるセット剤、50が転写手
段、42が記録体である記録紙、10がセット剤の付着
装置である。中間転写ベルト21は矢印aの方向に移動
するものとする。中間転写ベルト21上に形成されたセ
ット剤11は、インクジェットヘッド31より噴射され
た液体と接触することで増粘し、中間転写ベルト21上
には増粘した画像が形成される。中間転写ベルト21上
に形成された増粘した画像は、転写手段50にて矢印b
方向に進む記録紙42上に転写される。記録紙42が転
写手段50を通過した後は、増粘した画像は全部転写さ
れ、中間転写ベルト21上には、インクによって増粘さ
れなかったセット剤11のみが残っている。中間転写ベ
ルト21はさらに移動し、画像形成に使用された部分に
は、再び付着装置10でセット剤11が補われ付着され
る。インクジェットヘッド31は、水溶性のインクをセ
ット剤11上に噴射して画像を書き込むもので、水溶性
のインクはセット剤11と接触して増粘性を示すもので
ある。インクと接触して増粘するセット剤11としては
アクリル酸樹脂、アクリル酸/メタクリル酸共重合樹
脂、メタクリル酸樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニル
ピロリドン、澱粉等の吸水性を示す粉体が挙げられる。
これらの吸水性を示すセット剤を中間転写ベルト上に均
一に付着しようとする場合、セット剤はある程度流動性
が高いことが必須の条件である。中間転写ベルト21
は、本実施例ではシリコーンゴム層をニッケルベルト上
に構成したベルトとして説明しているが、少なくともセ
ット剤11と接触する表面は、セット剤11とインクと
が接触したときに生じる増粘体に対し離型性を示す物質
で構成されていれば良い。例示として、シリコーンゴ
ム、フッ素ゴム、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ポリ
イミド樹脂、等が挙げられる。図6では中間転写ベルト
21をベルトの態様で説明してあるがドラムで構成して
もよい。表面を前記のセット剤11とインクが接触した
増粘体に対し離型性を持つ物質で構成し、基体を導電性
の樹脂や金属等で構成することも可能である。少なくと
も表面を前記のセット剤11とインクが接触した増粘体
に対し離型性を持つ物質で構成してあれば、基体が導電
性でない構成でも構わない。但し、その場合にはセット
剤の付着装置10と対向する部分に電極等(図示せず)
を設ければよい。
【0019】斯かる中間転写方式の記録方法及び装置に
おいて、セット剤11を中間転写ベルト21上に均一に
付着しようとする場合、セット剤11をある程度流動性
が高い状態にすることが必須の課題であることは前述の
通りであるが、本発明ではこの課題をセット剤11を導
電性にすることで、セット剤同士の帯電付着による凝集
を防ぎ、セット剤の付着の均一性を向上させることで解
決した。つまり、一般に絶縁性の物質同士が接触した場
合、接触した表面で接触帯電が生じる。接触帯電では、
接触した一方がプラスに、一方がマイナスに帯電する。
両者は絶縁性であるから帯電を保持する。従って、マイ
ナスに帯電した部分とプラスに帯電した部分は、クーロ
ン引力で引き合い帯電付着する。このような付着現象が
生じるために、絶縁性のセット剤では流動性が悪くな
る。一方、セット剤11が導電性の場合、セット剤同士
の接触帯電が生じても瞬時に中和してしまい、クーロン
引力によるセット剤同士の帯電付着は生じない。このた
め、セット剤11を導電性とすれば、流動性は悪化せ
ず、中間転写ベルト上にセット剤を容易に均一に付着す
ることができるのである。本発明者は、セット剤11を
導電性にした場合の効能を検討するため実験を行った。
実験は、図7に示した矢印c方向に回転する付着ローラ
13によって中間転写ベルト21にセット剤11を付着
する付着装置10を用いることで行った。尚、以下の説
明では図6で番号を付して説明した内容と同一の内容の
ものに関しては、同一の番号を用いて説明する。
【0020】実験例を以下に説明する。先ずセット剤1
1の導電性を調べる方法として、アースした電極上に約
1mmの厚さにセット剤層を構成し、その上に電荷を降
らし、表面電位を計測した。電荷を降らした直後の表面
電位は約2000vであった。約1分後に電位の減衰が
見られないものを絶縁性、ほぼ0vに電位が減衰したも
のを導電性と見なすことにした。流動性を示す指標とし
て、パウダーテスター((株)ホソカワミクロン製)に
より凝集度を測定した。凝集度測定に使用したメッシュ
数は、150、75、45である。凝集度の値は小さい
ほど流動性が良い。実験に使用した中間転写ベルト21
は、シリコーンゴム製である。実験結果を表1に示す。
(表1) 導電性のセット剤B、Cを使用して付着、画像記録を行
ったところ、ムラの少ない良好な転写画像が得られた。
導電性でないセット剤Aを使用した場合、転写画像は、
部分的に細線が切れ切れになったり、ベタ部に転写ムラ
がある等の良好とはいえない状態となった。これは、セ
ット剤11の付着ムラにより、部分的に転写条件を満た
さなかった部分が残ったものと考えられる。本実験に用
いた導電性のセット剤の例としては、ポリアクリル酸の
ナトリウム塩、ポリアクリル酸と脂肪族アミンで塩を形
成したもの、あるいは導電性の粉体をある割合で混合
し、粉体全体としては導電性を持ったものが挙げられ
る。一方本実験に用いた絶縁性のセット剤の例として
は、ポリアクリル酸、セルロース、ポリビニルピロリド
ン等が挙げられる。結果として導電性のセット剤を用い
た画像形成がはるかに優れていることが明らかになっ
た。次に、図8に基づき、上記した導電性のセット剤1
1を、中間転写ベルト21上に良好に付着させる原理を
説明する。導電性のセット剤11は導電性のセット剤保
持手段(導電性材料保持手段)90に保持されている。
中間転写ベルト21は絶縁性であり、導電性のセット剤
に対峙している側が導電性のセット剤11を付着する表
面である。電極(電極手段)を91で示す。導電性のセ
ット剤保持手段90と電極91との間に電源(電位差形
成手段)92を配置して電位差を形成する。図8では、
導電性のセット剤側が電位が高くなっている。図8のよ
うな状態で、導電性のセット剤11が導電性のセット剤
保持手段90に保持されている場合、導電性のセット剤
11は導電性であるので、導電性のセット剤11の電極
91側には、電荷93が誘起される。電荷が誘起された
導電性のセット剤11には、電極91側に向かう力が働
き、中間転写ベルト21に付着する。表面にセット剤の
付着した中間転写ベルト21の反対側の電極91は、導
電性のセット剤と逆電荷が溜まった状態になっており、
中間転写ベルト21をちょうどコンデンサーに見立てた
時の、充電状態のようになっている。従って、電源92
からの電流の供給を断った後でも、中間転写ベルト21
上で導電性のセット剤11は安定して付着している。こ
のような方法によれば、導電性のセット剤11を容易に
安定的に中間転写ベルト21上に移送付着することが可
能である。
【0021】次に図8で説明した原理を実際に適用した
実施例を図9に基づき説明する。図9において、各々、
中間転写ベルトは21、付着ローラは13、付着ローラ
上の導電性のセット剤層を規制するブレードは94、電
源は92、導電性のセット剤は11として示されてい
る。中間転写ベルト21は拡大して観察すると付着ロー
ラ13と接触する側がシリコーンゴム21a、基体が導
電性ポリイミド21bを積層した構造になっており、シ
リコーンゴム21aの抵抗値が1012オームcm以上、
導電性のポリイミド21bの抵抗値が103オームcm
以下に定めてある。付着ローラ(導電性材料保持手段)
13は、ステンレスのローラの周囲に導電性のウレタン
を配したもので、ウレタン層の抵抗は108オームcm
である。電源92により、ポリイミド21bと付着ロー
ラ13の間に電位差を形成している。本実施例での印加
電圧は、200Vである。中間転写ベルト21と付着ロ
ーラ13は連れ廻りで矢印dの方向に回転する。付着ロ
ーラ13上には導電性のセット剤11が付着している。
付着ローラ13の回転にともなって導電性のセット剤1
1が中間転写ベルト21との間に電位差が形成されてい
る領域に入ると、導電性の付着ローラ13を通して電荷
が誘起される。この例ではマイナスの電荷が誘起され
る。電荷の誘起されたセット剤11には、中間転写ベル
ト21表面に向かう方向に力が生じ、付着ローラ13か
ら中間転写ベルト21と移送され、中間転写ベルト21
上に付着した。その後、図6に示した装置(インクジェ
ットヘッド31等の記録手段)により画像を形成し、転
写後の記録紙42上で画像の評価を行った。文字等の細
線部の切れ切れも生じず、ベタ部も均一な画像が得られ
た。本実施例は、セット剤保持手段90としての付着ロ
ーラ13に導電性のゴムローラを使用した例を示した
が、導電性のブラシ、ブレード等を用いた場合でも同様
に良好な画像が得られた。
【0022】加えて、導電性のセット剤保持手段90と
して、導電性の弾性体を用いた場合には、導電性のセッ
ト剤13が中間転写ベルト21に付着するニップ幅を安
定に確保できるという利点が生じる。図10に示したよ
うに、導電性の弾性体である付着ローラ(導電性材料保
持手段)13を中間転写ベルト21に接触させると、位
置、圧力関係により決まったニップ幅95が生じる。導
電性のセット剤11は、前記付着ローラ13と中間転写
ベルト21との間の電位差によって、電界が作用する領
域において、電荷が誘起され帯電するので、ニップ幅9
5を充分に持つことで、セット剤11への電荷が十分に
誘起され、中間転写ベルト21への安定的な付着が可能
になる。セット剤保持手段90を弾性体で構成しない場
合には、ニップ幅が狭くなり電荷が誘起される時間が短
くなり、セット剤層の抵抗値は均一ではないので抵抗値
の高い部位には充分電荷が誘起されず、中間転写ベルト
21上のセット剤の付着ムラが生じてしまう。その場合
にはより高い電位差を設ける必要がでてくる。弾性体で
ある付着ローラ13の例として、ウレタンゴムローラ、
シリコーンゴムローラ、シリコーンスポンジローラ等を
使用したが、いずれも良好なセット剤付着が可能であ
り、良好な画像が得られた。尚、矢印は付着ローラ13
の回転方向を示している。
【0023】次に、図11に基づき、導電性であるセッ
ト剤11を中間転写ベルト上に良好に付着させる第2の
原理について説明する。導電性のセット剤保持手段90
を何らかの方法で帯電させる。極性はどちらでも良い
が、図11ではプラスとした。帯電するための方法とし
ては種々考えられるので割愛する。一方、中間転写ベル
ト21も何らかの方法でセット剤保持手段90の帯電極
性と逆極性に帯電する。図11ではマイナスの帯電が行
われた例を示した。中間転写ベルト21は絶縁性であ
る。セット剤保持手段90の導電性のセット剤11は、
セット剤保持手段90に帯電している電荷が移動するこ
とでプラスの電荷93を帯びている。電荷を帯びた導電
性のセット剤11は、中間転写ベルト21上のマイナス
電荷にひかれて、中間転写ベルト21上に移送され付着
する。斯かる方法によれば、導電性のセット剤11を簡
易に中間転写ベルト21の表面に移送、付着することが
でき、導電性のセット剤11を付着するための電源等が
不要になる。更に、図12に図11の原理を具体的に適
用した実施例を示す。中間転写ベルトを21、付着ロー
ラを13、セット剤付着装置を10で示した。中間転写
ベルト21はフッ素系樹脂で構成されている。付着ロー
ラ13はステンレスのロールの外周上に、ナイロンのブ
ラシ96を巻いた(植設した)もので、ステンレスロー
ルはナイロンブラシ96に覆われている。付着ローラ1
3と中間転写ベルト21は矢印eの方向に動いており、
付着ローラ13上のナイロンブラシ96は回転にともな
って中間転写ベルト21の表面を擦る。このとき、中間
転写ベルト1の表面はマイナス、ナイロンブラシ24は
プラスに夫々帯電する。導電性のセット剤11はナイロ
ンブラシ96上に付着しており、ナイロンブラシ96に
帯電した電荷が導電性のセット剤11に移動し、導電性
のセット剤11はプラスに帯電する。プラスに帯電した
導電性のセット剤11は、マイナスに帯電した中間転写
ベルト21上に均一に付着した。導電性のセット剤11
が付着した中間転写ベルト21上に、図6に示した装置
(インクジェットヘッド31等の記録手段)を用いて画
像を形成し、この画像を記録紙に転写し画像評価を行っ
た。この結果、細線の切れ切れもなく、ベタ部も滑らか
で極めて良好な画像が得られた。尚、本実施例では、付
着ローラと中間転写ベルト表面の帯電を同時に行う構成
としているが、別々の装置を設け帯電することも可能で
ある。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、請求項1の本発明は、転写体上に予め液体
により溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇さ
せることができる材料を形成する工程と、爾後液体を該
材料に接触させ転写体上に画像を形成する工程と、つい
で前記画像を記録体上に転写する工程とよりなる記録方
法において、前記材料を形成する工程は前記材料を前記
転写体上に均一に形成する工程であることとしたので、
前記材料を転写体上に均一に形成することができ、極め
て良好な画像が得ることができる記録方法を提供するこ
とができた。請求項2の発明は、請求項1記載の記録方
法において、上記材料を形成する工程は、形成する材料
に摺擦力を作用させない工程であることとしたので、2
層以上の材料を均一且つ安定的に保持できるとともに、
材料の表面状態を調整することができ、良好な画像が得
ることができる記録方法を提供することができた。請求
項3の発明は、転写体上に、予め液体により溶解または
膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させることができる
材料を形成する材料形成手段と、爾後液体を該材料に接
触させ転写体上に画像を形成する画像形成手段と、前記
画像を記録体上に転写する転写手段とよりなる記録装置
において、前記材料形成手段は材料を前記転写体上に均
一に形成する材料均一形成手段であることとしたので、
前記材料を転写体上に均一に形成することができ、極め
て良好な画像が得ることができる記録装置を提供するこ
とができた。
【0025】請求項4の発明は、請求項3記載の記録装
置において、上記材料均一形成手段は、転写体上に形成
された材料に対し摺擦力を作用させることなく接触する
接触手段であることとしたので、2層以上の材料を均一
且つ安定的に保持できるとともに、材料の表面状態を調
整することができ、良好な画像が得ることができる記録
装置を提供することができた。請求項5の発明は、請求
項4記載の記録装置において、転写体上に形成された材
料に対し摺擦力を作用させることなく接触する接触手段
の表面を上記転写体上に形成された材料の表面より平滑
にしたので、材料の層を均一化することができる記録装
置を提供することができた。請求項6の発明は、請求項
4記載の記録装置において、転写体上に形成された材料
に対し摺擦力を作用させることなく接触する接触手段の
表面に規則的な凹凸面を設けることとしたので、材料が
層状に固まったり、摩擦帯電により凝集化することによ
り発生する剥がれを防止でき、良好な画像が得ることが
できる記録装置を提供することができた。請求項7の発
明は、請求項4乃至6のいずれか1項記載の記録装置に
おいて、転写体上に形成された材料の表面と転写体上に
形成した材料に摺擦力を作用させることなく接触する接
触手段の表面とを略等速で移動せしめる移動手段を有す
ることとしたので、転写体上の材料に対し擦る力を作用
させないこととなり、材料の付着が均一且つ安定化され
良好な画像を得ることができる記録装置を提供すること
ができた。請求項8の発明は、請求項4乃至7のいずれ
か1項記載の記録装置において、転写体上に形成した材
料に摺擦力を作用させることなく接触する接触手段は、
転写体上に形成された材料の表面と同期して回転する回
転手段であることとしたので、簡易に転写体上に形成さ
れた材料に擦る力を作用させないことが可能となり、良
好な画像を得ることができる記録装置を提供することが
できた。
【0026】請求項9の発明は、請求項4乃至8のいず
れか1項記載の記録装置において、転写体上に形成した
材料に摺擦力を作用させることなく接触する接触手段
は、液体により溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度
を上昇させることができる材料を、前記材料が既に付着
している転写体上に更に形成する接触手段であることと
したので、既に転写体上に付着している材料の均一化、
規則化の効果を持つことは同様であるが、更に、材料が
付着していない転写体表面があった場合、これに対し、
材料を付着させることができる記録装置を提供すること
ができた。請求項10の発明は、転写体上に予め液体に
より溶解または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させ
ることができる材料を形成する工程と、爾後液体を該材
料に接触させ転写体上に画像を形成する工程と、ついで
前記画像を記録体上に転写する工程とよりなる記録方法
において、前記材料は導電性材料であることとしたの
で、粉体である材料同士の摩擦帯電による付着に起因す
る流動性の悪化を防止することができ、均一な付着が可
能になり、繰り返し良好な画像が確保できる記録方法を
提供することができた。請求項11の発明は、上記導電
性材料は、ポリアクリル酸のナトリウム塩、ポリアクリ
ル酸と脂肪族アミンで塩を形成したもの、あるいは導電
性の材料を一定割合で混合したもののいずれかであるこ
ととしたので、粉体である材料同士の帯電付着に起因す
る凝集性に伴う流動性の悪化が防止することができ、均
一な付着が可能になり、繰り返し良好な画像が確保でき
る記録方法を提供することができた。請求項12の発明
は、転写体上に予め液体により溶解または膨潤可能でか
つ該液体の粘度を上昇させることができる材料を形成す
る工程は、上記導電性材料を保持する工程と、前記保持
された材料を前記転写体へ移送する際に両者の間に電位
差を形成する工程とよりなることとしたので、導電性の
粉体である材料を容易に且つ均一に転写体上に付着する
ことが可能になる記録方法を提供することができた。請
求項13の発明は、上記導電性材料を保持する工程に
は、保持された材料に電荷を注入する工程を含むことと
したので、材料が帯電されることにより転写体上に導電
性の粉体である材料を容易に且つ均一に付着することが
可能になる記録方法を提供することができた。請求項1
4の発明は、上記保持された材料を上記転写体に移送す
る際に両者の間に電位差を形成する工程には、前記転写
体を帯電する工程を含むこととしたので、転写体上に導
電性の粉体である材料を容易に且つ均一に付着すること
が可能になる記録方法を提供することができた。
【0027】請求項15の発明は、転写体上に、予め液
体により溶解または膨潤可能でかつ、該液体の粘度を上
昇させることができる材料を形成する材料形成手段と、
液体を該材料に接触させ転写体上に画像を形成する画像
形成手段と、前記画像を記録体上に転写する転写手段と
を有する記録装置において、導電性材料を保持する導電
性材料保持手段と、前記導電性材料保持手段と前記材料
が移送される転写体の表面とを挟んで対向する電極手段
と、前記導電性材料保持手段と前記電極手段との間に電
位差を形成する電位差形成手段とを有することとしたの
で、転写体上に導電性の粉体である材料を容易に且つ均
一に付着することが可能になる記録装置を提供すること
ができた。請求項16の発明は、上記導電性材料保持手
段は弾性体よりなることとしたので、材料付着時に転写
体との接触面積が増加することとなり、転写体上への粉
体の付着を均一且つ安定化することができる記録装置を
提供することができた。請求項17の発明は、上記弾性
体はウレタンゴムローラ、シリコーンゴムローラ、シリ
コーンスポンジローラのいずれかであることとしたの
で、転写体上への粉体の付着をより均一且つ安定化する
ことができる記録装置を提供することができた。請求項
18の発明は、転写体上に、予め液体により溶解または
膨潤可能でかつ、該液体の粘度を上昇させることができ
る材料を形成する材料形成手段と、液体を該材料に接触
させ転写体上に画像を形成する画像形成手段と、前記画
像を記録体上に転写する転写手段とを有する記録装置に
おいて、導電性材料保持手段を帯電させる帯電手段と、
前記転写体表面を帯電する帯電手段とを有し、前記導電
性材料保持手段により導電性材料に注入した電荷によ
り、前記導電性材料を転写体表面に付着させる材料付着
手段を有することとしたので、転写体上への粉体の付着
を容易に且つ均一にすることが可能になる記録装置を提
供することができた。請求項19の発明は、上記導電性
材料を転写体表面に付着させる材料付着手段は、上記導
電性材料の移送手段でもあることとしたので、転写体上
への粉体の付着を容易に且つ均一にすることが可能にな
る記録装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される記録方法および記録装置概
略とセット剤付着手段の第1実施例を説明する説明図で
ある。
【図2】本発明による記録方法及び装置のセット剤付着
手段の説明図である。
【図3】本発明による記録方法及び装置の中間転写ベル
トに、材料を摺擦する部材を当接させた状態を説明する
ための説明図である。
【図4】本発明による記録方法及び装置のセット剤付着
手段の第2の実施例の説明図である。
【図5】本発明による記録方法及び装置のセット剤付着
手段の第3の実施例の説明図である。
【図6】本発明が適用される中間転写方式の記録方法お
よび記録装置を簡易に説明するための説明図である。
【図7】本発明の導電性のセット剤の効能を確認するた
めに行う実験機の説明図である。
【図8】本発明の導電性のセット剤が保持手段より転写
体に移送される第1の原理の説明図である。
【図9】本発明の第1の原理を適用した装置の説明図で
ある。
【図10】本発明における保持手段を弾性体にした場合
の説明図である。
【図11】本発明の導電性のセット剤が保持手段より転
写体に移送される第2の原理の説明図である。
【図12】本発明の第2の原理を適用した装置の説明図
である。
【符号の説明】
10 材料(セット剤)付着手段、11 セット剤、1
1 補給ブラシ、12付着ローラ、13 ドクター、1
4 対向部材、15 付着ローラ表面、16ブレード、
20 転写体手段、21 中間転写ベルト、21a シ
リコーンゴム、21b 導電性ポリイミド、22 ロー
ラ、23 ローラ、24 ローラ、30 印字手段、3
1 インクジェットヘッド、32 棒状部材、40 給
紙手段、41 給紙カセット、42 記録紙、43 レ
ジストローラ、50 転写手段、51 転写ローラ、6
0 排紙手段、70 材料(セット剤)除去手段、80
接触手段、81 接触ローラ、82 対抗部材、83
セット剤帯電ブレード、84 誘電体、85 導電基
体、90 セット剤保持手段、91 電極、92電源、
93 電荷、94 ブレード、95 ニップ幅、96
ナイロンのブラシ

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写体上に予め液体により溶解または膨
    潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させることができる材
    料を形成する工程と、爾後液体を該材料に接触させ転写
    体上に画像を形成する工程と、ついで前記画像を記録体
    上に転写する工程とよりなる記録方法において、前記材
    料を形成する工程は前記材料を前記転写体上に均一に形
    成する工程であることを特徴とする記録方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録方法において、上記
    材料を形成する工程は、形成する材料に摺擦力を作用さ
    せない工程であることを特徴とする記録方法。
  3. 【請求項3】 転写体上に、予め液体により溶解または
    膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させることができる
    材料を形成する材料形成手段と、爾後液体を該材料に接
    触させ転写体上に画像を形成する画像形成手段と、前記
    画像を記録体上に転写する転写手段とよりなる記録装置
    において、前記材料形成手段は材料を前記転写体上に均
    一に形成する材料均一形成手段であることを特徴とする
    記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の記録装置において、上記
    材料均一形成手段は、転写体上に形成された材料に対し
    摺擦力を作用させることなく接触する接触手段であるこ
    とを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の記録装置において、転
    写体上に形成された材料に対し摺擦力を作用させること
    なく接触する接触手段の表面を上記転写体上に形成され
    た材料の表面より平滑にしたことを特徴とする記録装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の記録装置において、転写
    体上に形成された材料に対し摺擦力を作用させることな
    く接触する接触手段の表面に規則的な凹凸面を設けたこ
    とを特徴とする記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6のいずれか1項記載の記
    録装置において、転写体上に形成された材料の表面と転
    写体上に形成した材料に摺擦力を作用させることなく接
    触する接触手段の表面とを略等速で移動せしめる移動手
    段を有することを特徴とする記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれか1項記載の記
    録装置において、転写体上に形成した材料に摺擦力を作
    用させることなく接触する接触手段は、転写体上に形成
    された材料の表面と同期して回転する回転手段であるこ
    とを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至8のいずれか1項記載の記
    録装置において、転写体上に形成した材料に摺擦力を作
    用させることなく接触する接触手段は、液体により溶解
    または膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させることが
    できる材料を、前記材料が既に付着している転写体上に
    更に形成する接触手段であることを特徴とする記録装
    置。
  10. 【請求項10】 転写体上に予め液体により溶解または
    膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させることができる
    材料を形成する工程と、爾後液体を該材料に接触させ転
    写体上に画像を形成する工程と、ついで前記画像を記録
    体上に転写する工程とよりなる記録方法において、前記
    材料は導電性材料であることを特徴とする記録方法。
  11. 【請求項11】 上記導電性材料は、ポリアクリル酸の
    ナトリウム塩、ポリアクリル酸と脂肪族アミンで塩を形
    成したもの、あるいは導電性の材料を一定割合で混合し
    たもののいずれかであることを特徴とする請求項10記
    載の記録方法。
  12. 【請求項12】 転写体上に予め液体により溶解または
    膨潤可能でかつ該液体の粘度を上昇させることができる
    材料を形成する工程は、上記導電性材料を保持する工程
    と、前記保持された材料を前記転写体へ移送する際に両
    者の間に電位差を形成する工程とよりなることを特徴と
    する請求項10又は11記載の記録方法。
  13. 【請求項13】 上記導電性材料を保持する工程には、
    保持された材料に電荷を注入する工程を含むことを特徴
    とする請求項12記載の記録方法。
  14. 【請求項14】 上記保持された材料を上記転写体に移
    送する際に両者の間に電位差を形成する工程には、前記
    転写体を帯電する工程を含むことを特徴とする請求項1
    3記載の記録方法。
  15. 【請求項15】 転写体上に、予め液体により溶解また
    は膨潤可能でかつ、該液体の粘度を上昇させることがで
    きる材料を形成する材料形成手段と、液体を該材料に接
    触させ転写体上に画像を形成する画像形成手段と、前記
    画像を記録体上に転写する転写手段とを有する記録装置
    において、導電性材料を保持する導電性材料保持手段
    と、前記導電性材料保持手段と前記材料が移送される転
    写体の表面とを挟んで対向する電極手段と、前記導電性
    材料保持手段と前記電極手段との間に電位差を形成する
    電位差形成手段とを有することを特徴とする記録装置。
  16. 【請求項16】 上記導電性材料保持手段は弾性体より
    なることを特徴とする請求項15記載の記録装置。
  17. 【請求項17】 上記弾性体はウレタンゴムローラ、シ
    リコーンゴムローラ、シリコーンスポンジローラのいず
    れかであることを特徴とする請求項16記載の記録装
    置。
  18. 【請求項18】 転写体上に、予め液体により溶解また
    は膨潤可能でかつ、該液体の粘度を上昇させることがで
    きる材料を形成する材料形成手段と、液体を該材料に接
    触させ転写体上に画像を形成する画像形成手段と、前記
    画像を記録体上に転写する転写手段とを有する記録装置
    において、導電性材料保持手段を帯電させる帯電手段
    と、前記転写体表面を帯電する帯電手段とを有し、前記
    導電性材料保持手段により導電性材料に注入した電荷に
    より、前記導電性材料を転写体表面に付着させる材料付
    着手段を有することを特徴とする記録装置。
  19. 【請求項19】 上記導電性材料を転写体表面に付着さ
    せる材料付着手段は、上記導電性材料の移送手段でもあ
    ることを特徴とする請求項18記載の記録装置。
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