JP2001056451A - 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置 - Google Patents

照明装置およびそれを用いた投写型表示装置

Info

Publication number
JP2001056451A
JP2001056451A JP11230924A JP23092499A JP2001056451A JP 2001056451 A JP2001056451 A JP 2001056451A JP 11230924 A JP11230924 A JP 11230924A JP 23092499 A JP23092499 A JP 23092499A JP 2001056451 A JP2001056451 A JP 2001056451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
incident
rod
light beam
polarized light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11230924A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3610835B2 (ja
Inventor
Shoichi Uchiyama
正一 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP23092499A priority Critical patent/JP3610835B2/ja
Publication of JP2001056451A publication Critical patent/JP2001056451A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3610835B2 publication Critical patent/JP3610835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 比較的小型の光学系により、被照射面への入
射光線の平行性を維持しながら、明るく照度比の高い照
明光を得られる照明装置を実現すること。 【解決手段】 照明装置は、光源1からの光束を偏光軸
が互いに略直交する第1及び第2の直線偏光光束に分離
し、ロッドレンズ5の入射面より入射し内面反射させて
出射面から出射し、前記出射光束を液晶パネル9の被照
射面に対して照射する。前記第1及び第2の直線偏光光
束の偏光軸が前記ロッドレンズ5の側面と略直交するよ
うに、前記第1及び第2の直線偏光光束を前記ロッドレ
ンズ5の入射面より入射させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明装置およびそ
れを用いた投写型表示装置に関し、特に液晶を利用した
電気光学装置の画像を拡大投写する投写型表示装置に好
適なものである。
【0002】
【背景技術】最近、液晶を利用したこの種の投写型表示
装置(液晶プロジェクタ)は、投写画像の明るさとその
均一性を示す照度比の改善に注目が集まっている。これ
らを同時に実現する技術としては、フライアイレンズの
組み合わせにより光束を分割し液晶パネル上で重畳させ
るとともに、その光路上で偏光分離および偏光変換をす
る、いわゆるインテグレータ偏光変換光学系が主流にな
ってきている。この光学系は明るさと照度比の2つの特
性を両立させる一つの解ではあるが、液晶パネルへの入
射光線の発散角が広がるため、一方では、それを低減さ
せるための照明系も望まれている。
【0003】液晶パネルへの入射光線の発散角を低減し
つつ照度比を改善する技術としては、特開平9−160
034号公報のようなロッドレンズを用いた照明系が提
案されている。これらは、ロッドレンズ出射端面で複数
の光源像を重畳し、その出射端面の照明情報を液晶パネ
ル上に結像する光学系であるため、比較的小型の液晶パ
ネルに対しても入射光線の発散角を低減することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したロッドレンズ
を用いた照明系は、比較的小型の液晶パネルをターゲッ
トにして入射光線の発散角を低減することを目的とした
光学系であるが、偏光変換光学系を併用しながら本来の
特徴を維持する照明系は実現されていない。従って、後
述するような例えばマイクロレンズを利用した単板型の
投写型表示装置のように入射光線の平行性が重要視され
る光学系では明るさと照度比とがトレードオフの関係に
あった。
【0005】本発明は上記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、比較的小型の光学系により、
被照射面への入射光線の平行性を維持しながら、明るく
照度比の高い照明光を得られる棒状の光学部材を用いた
照明装置を実現することにある。また、その照明装置を
用いることによって、明るく照度比の高い画像投写の可
能な投写型表示装置を実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)前記目的を達成す
るため、本発明の照明装置は、光源手段からの光束を偏
光軸が互いに略直交する第1及び第2の直線偏光光束に
分離し、棒状の光学部材の入射面より入射しその内部に
て反射させて出射面から出射し、前記出射光束を被照射
面に対して照射する照明装置において、前記第1及び第
2の直線偏光光束の偏光軸が前記棒状の光学部材の側面
と略直交するように、前記第1及び第2の直線偏光光束
を前記棒状の光学部材の入射面より入射させることを特
徴とする。
【0007】さらに、本発明の照明装置は、棒状の光学
部材と、光源手段からの光束を偏光軸が互いに略直交す
る第1及び第2の直線偏光光束に分離し、棒状の光学部
材の入射面より入射する入射光学系と、前記棒状の光学
部材内で反射させて出射面から出射される出射光束を被
照射面に対して照射する出射光学系とを含み、前記入射
光学系は、前記第1及び第2の直線偏光光束の直線偏光
軸が前記棒状の光学部材の側面と略直交するように、前
記第1及び第2の直線偏光光束を前記棒状の光学部材の
入射面より入射させることを特徴とする。
【0008】光源手段からの光束を、棒状の光学部材の
前段で、偏光軸が互いに略直交する第1及び第2の直線
偏光光束に分離することは、照明装置の小型化を図る上
で有効である。その反面、前記直線偏光光束の偏光軸と
棒状の光学部材の反射面の相対的な位置関係を厳重に管
理しておかなければ、棒状の光学部材内にて反射を繰り
返し伝搬する途中で楕円偏光が発生するため、光の利用
効率が悪いという問題がある。
【0009】本発明者は、棒状の光学部材内を直線偏光
光束が反射を繰り返しながら伝搬する際に、楕円偏光成
分が発生する原因を検討した。その結果、棒状の光学部
材内で光線が反射する際の全反射により、P偏光とS偏
光の間に位相差が生じ、前記楕円偏光が発生することを
見出した。
【0010】この現象を最小に抑えるためには、棒状の
光学部材内で反射する光線が反射面に対してP偏光もし
くはS偏光成分のみを有する必要がある。この条件を全
ての光線に適用する事は不可能であるが、統計的に見た
場合に前記楕円偏光の発生を最小に抑え得る構成が存在
する。
【0011】本発明によれば、第1及び第2の直線偏光
光束の直線偏光軸が、棒状の光学部材の側面(反射面)
と略直交するように、第1及び第2の直線偏光光束を棒
状の光学部材の入射面より入射させる構成を採用する。
【0012】これにより、第1及び第2の偏光光束が、
棒状の光学部材内を反射を繰り返しながら伝搬する場合
でも、統計的に見た場合、直線偏光光束が棒状の光学部
材内で反射する際のP偏光とS偏光の混在率を最も低く
抑える事が可能となり、発生する楕円偏光成分が極めて
少なく、この結果、棒状の光学部材からの出射光は高い
直線偏光特性を維持することになる。
【0013】このように、本発明によれば、棒状の光学
部材の前段側において光源手段からの光を第1及び第2
の直線偏光光束に分離し、棒状の光学部材に入射した場
合でも、光の利用効率を低下させることが無いため、比
較的小型の光学系により、被照射面の入射光線の平行性
を維持しながら、明るく照度の高い照明光を得ることが
できる棒状の光学部材型の照明装置を実現できる。
【0014】(2)また、本発明の照明装置は、前記棒
状の光学部材内を伝播する前記第1及び第2の直線偏光
光束の光軸を中心軸として、前記偏光軸を時計方向及び
反時計方向の少なくとも一方に角度調整する角度調整手
段を含むことが好ましい。
【0015】ここにおいて、前記角度調整手段は、前記
中心軸を中心として、時計方向及び反時計方向の少なく
とも一方に前記入射光学系と棒状の光学部材との相対角
度を調整するように形成することが好ましい。
【0016】例えば、棒状の光学部材の出射面側にスク
リーンを設け、このスクリーン上に照射される出射光の
輝度をモニタしながら、第1及び第2の直線偏光光束の
直線偏光軸を時計方向及び反時計方向の少なくとも一方
に角度調整し、その輝度が最大となる角度位置を見つけ
出し、その角度に第1及び第2の直線偏光光束の偏光軸
を固定する。
【0017】このようにすることにより、第1及び第2
の直線偏光光束を、その直線偏光軸が棒状の光学部材の
側面と略直交するように棒状の光学部材の入射面より入
射させるように光学系を調整することができる。
【0018】(3)また、本発明の照明装置は、前記棒
状の光学部材に入射あるいは出射される一方の光束を他
方の光束の直線偏光軸に変換する偏光変換手段を含むよ
うに形成することが好ましい。
【0019】(4)また、本発明において、前記入射光
学系は、光源手段と、該光源手段からの光束を偏光軸が
互いに略直交する第1及び第2の直線偏光光束に分離す
る偏光分離手段と、前記第1及び第2の直線偏光光束を
空間的に2つの異なる位置に集光する第1の集光手段
と、前記第1及び第2の直線偏光光束の偏光軸を揃える
偏光変換手段と、を含み、前記棒状の光学部材は、2つ
の異なる位置の一方に集光された光を入射面より入射し
その内部にて反射させて出射面に出射する第1の棒状の
光学部材と、前記2つの異なる位置の他方に集光された
光を入射面より入射しその内部にて反射させて出射面に
出射する第2の棒状の光学部材と、を含み、前記出射光
学系は、前記2つの棒状の光学部材からそれぞれ出射さ
れ偏光軸が互いに合わされた2つの光束を被照射面に対
して集光する第2の集光手段を含むように形成すること
が好ましい。
【0020】本発明の構成によれば、光源手段からの光
束を偏光分離した2つの光束を棒状の光学部材によって
拡散させないように重畳(インテグレーション)してそ
れぞれ射出し、偏光軸を合わせた状態でその2つの光束
により照明する構成であるので、被照射面の照明に対す
る光利用効率を向上でき、その照射面での輝度むらも低
減することができる。棒状の光学部材の面での反射を利
用した棒状の光学部材により光拡散を少なくしてその出
射面に重畳した光を射出するので、光束の広がりが少な
く小型の照射面に対して比較的平行性の高い照明を行う
ことができる。
【0021】さらに、本発明の照明装置において、前記
第2の集光手段は、前記第1および第2の棒状の光学部
材の出射面からの光束を被照射面に集光する際に、該各
出射面から出射された光束を前記被照射面上で互いに重
畳するように形成することが好ましい。
【0022】以上の構成によれば、2つの棒状の光学部
材の断面形状を被照射面と相似形にすることができるた
め、十分な大きさの入射面が確保可能となり、棒状の光
学部材への集光効率を高めることができる。また、棒状
の光学部材からの2つの光束を重畳することによって被
照射面内の照度比を高めることができる。
【0023】また、本発明の照明装置において、前記第
2の集光手段は、前記第1および第2の棒状の光学部材
の出射面からの光束を被照射面に集光する際に、該各出
射面から出射された光束を被照射面上の異なる位置に集
光する、あるいは前記第2の集光手段は、前記第1およ
び第2の棒状の光学部材の出射面の照明情報を被照射面
に結像する際に、該2つの照明情報を互いに並列の関係
で被照射面上に結像するように形成してもよい。
【0024】以上の構成によれば、棒状の光学部材から
の2つの光束を重畳せずに被照射面上に集光させるた
め、被照射面への入射光線の平行性を高めることができ
る。また、重畳することによる光量損失がなくなり効率
を高めることができる。
【0025】さらに、本発明において、前記偏光分離手
段は、前記光源手段からの光束を前記2つの直線偏光光
束に分離する偏光分離面と、該偏光分離面を透過した直
線偏光光束を反射する反射面とを有し、該偏光分離面と
反射面とが互いに傾いて配置されることが好ましい。
【0026】以上の構成によれば、偏光分離面により反
射された光束とそれを透過し反射面により反射された光
束とが異なる方向に出射されるため、2つの光束を確実
に分離した状態で集光することができ、その後の偏光変
換の効率を高めることができる。
【0027】さらに、本発明において、前記第1および
第2の棒状の光学部材は、断面形状が互いに等しく形成
することが好ましい。
【0028】以上の構成によれば、2つの棒状の光学部
材からの出射光の状態をおおむね合わせることができる
ため、被照射面上での照度比を高めることができる。ま
た、棒状の光学部材の製造も容易で、2つの棒状の光学
部材を近接して配置することができる。
【0029】さらに、本発明において、前記第1および
第2の棒状の光学部材の入射面のうちの少なくとも一方
に、入射する光束の偏光軸を回転させる偏光変換手段を
さらに設けることが好ましい。
【0030】以上の構成によれば、偏向手段によって入
射光束の入射方向を変化させることによって棒状の光学
部材の各内面と入射光束との関係を各内面間で揃えるこ
とができるため、被照射面上での照度比を高めることが
できる。
【0031】前記偏光変換手段として1/2波長板を用
いることができる。
【0032】以上の構成によれば、偏光変換手段を棒状
の光学部材の比較的小型の入射または出射面に容易に配
置可能で、確実な偏光変換が可能である。
【0033】(5)また、本発明の照明装置において、
前記入射光学系は、光源手段と、該光源手段からの光束
を偏光軸が互いに略直交する第1及び第2の直線偏光光
束に分離する偏光分離手段と、前記第1の直線偏光光束
の直線偏光軸を前記第2の直線偏光光束の直線偏光軸に
揃えるように変換して前記偏光分離手段に出射する偏光
変換手段と、前記偏光分離手段を透過する前記第1及び
第2の直線偏光光束の進行方向を同一方向に揃えて出射
する偏向手段と、該偏向手段により進行方向が揃えられ
た前記第1及び第2の直線偏光光束を集光し、前記棒状
の光学部材の入射面より入射する集光手段と、を含むよ
うに形成することが好ましい。
【0034】以上のように、光源手段からの光束を偏光
変換し、その後棒状の光学部材により光束を拡散させず
に拡散するはずの光成分を重畳させて出射する構成を採
用し、この重畳された光を被照射面に照射するので、光
束の広がりが少なく小型の照射面に対して比較的平行性
の高い照明を行うことができる。
【0035】さらに、本発明の照明装置において、前記
偏向手段は複数の略三角形形状の凸部が形成されたプリ
ズムアレイであり、前記偏光分離手段を出射した前記第
1及び第2の直線偏光光束が前記略三角形状の凸部に対
して略対称に入射するように配置される、あるいは前記
偏向手段はプリズム列が形成されたプリズムアレイであ
り、前記偏光分離手段を出射された2つの直線偏光光束
が前記プリズム列に対して略対称に入射するように配置
されることが好ましい。
【0036】以上の構成によれば、非常に狭い空間の中
で入射する2つの直線偏光光束の進行方向を揃え合成す
ることができる。
【0037】また、前記入射光学系は、該光源手段から
の光束を平行化する反射手段を含み、前記偏光分離手段
を用いて該反射手段からの光束を振動方向が互いに略直
交する2つの直線偏光光束に分離するように形成するこ
とが好ましい。
【0038】上記構成を採用することにより、光源手段
からの比較的平衡性の高い光束を偏光変換し、その後棒
状の光学部材によってインテグレーションして消滅する
構成であるので、偏光分離の際の効率及び偏光変換の効
率を高めることができる。
【0039】さらに、前記入射光学系は、前記第1及び
第2の直線偏光光束を収束させ前記棒状の光学部材の入
射面に一次光源像を結像させ、前記棒状の光学部材は、
入射面に入射される一次光源像からの光束を内面反射に
よって複数の光束に分割して射出し複数の二次光源像を
形成し、前記出射光学系は、前記複数の二次光源像を集
光し被照射面に照射するように形成することが好まし
い。
【0040】このような構成とすることにより、棒状の
光学部材の面での反射を利用したインテグレーションに
より、光束の広がりが少なく、小型の照射面に対して比
較的平衡性の高い効率のよい照明を行うことができる。
【0041】さらに、前記偏光分離手段は、前記光源手
段からの光束を前記第1及び第2の直線偏光光束に分離
する偏光分離膜を斜面に有する直角プリズムを用い、該
直角プリズムの一側面側に前記光源手段が配置され、他
の側面側に前記偏光変換手段が配置されるように形成す
ることが好ましい。
【0042】以上の構成によれば、偏光分離手段から出
射される2つの直線偏光光束を偏光分離手段の同一の面
から出射させることができるため、以後の光束合成が容
易であり、従って偏光変換のための光学系全体が小型化
される。
【0043】さらに、前記偏光分離手段は、前記偏光分
離膜の出射側に前記偏光分離膜から出射される光束の方
向を制御するための光束方向制御手段を有するように形
成することが好ましい。
【0044】以上の構成によれば、光束方向制御手段か
ら出射される光束の、偏向手段に対する入射角を調整す
ることができるため、入射光束の透過効率を高めるとと
もに、偏光分離膜によって光束の出射方向を調整する必
要がなくなるため、偏光分離膜を形成する多層膜の構成
の自由度が向上する。さらに、その偏光分離膜の出射側
に光束方向制御手段を配置するため偏光分離膜の保護を
兼ねることもできる。
【0045】また、本発明の照明装置において、前記偏
向手段はプリズム列が形成されたプリズムアレイであ
り、前記偏光分離手段を出射された2つの直線偏光光束
が前記プリズム列に対して略対称に入射するように配置
されるように形成することが好ましい。
【0046】(6)また、本発明の投写型表示装置は、
上記の照明装置と、該照明装置からの光束を複数の色光
に分離する分光手段と、該分光手段からの光束を変調す
る電気光学装置と、該電気光学装置によって形成された
光を投写する投写手段とを備えることを特徴とする。
【0047】本発明の構成によれば、比較的平行性が高
く照度比の高い照明光を用いることにより、照度比が高
く明るい投写画像を得ることができる。また、照明光に
平行性が要求される例えば単板型の投写型表示装置を高
輝度、高照度比で実現することができる。
【0048】さらに、本発明は、上記本発明の投写型表
示装置において、前記分光手段は、前記照射手段あるい
は前記結像手段と前記電気光学装置との間に配置される
ことを特徴とする。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、図面などを参照しながら、
本発明の実施の形態をあげて、さらに詳細に説明する。
【0050】(照明装置の第1の実施形態)図1は、本
発明による照明装置の第1の実施形態を示す図である。
【0051】本実施の形態の照明装置は、光束インテグ
レーション機能である棒状の光学部材として、例えばロ
ッドレンズを用いる。
【0052】そして、本実施の形態の照明装置は、ロッ
ドレンズ5と、前記ロッドレンズ5に直線偏光光束を入
射する入射光学系100と、ロッドレンズから出射され
る出射光束を被照射面に対して照射する出射光学系20
0とを含む。
【0053】前記ロッドレンズ5は透明な導光材料、例
えばガラス材によって形成された柱状の中実ロッドであ
り、光束が入射する入射端面と、光束を反射させて伝達
する4つの反射面と、伝達された光束が射出される射出
端面と、を有する6面体である。この場合、4つの反射
面では光損失を伴わない全反射を生じ、それを利用して
光の伝達を行うため、中実ロッドを用いたロッドレンズ
では高い光伝達効率を実現できる。なお、前記ロッドレ
ンズ5は光反射性材料、例えば反射ミラー(表面反射ミ
ラーが望ましい)によって形成された筒状の中空ロッド
であっても良い。その場合には、中空ロッドの内側に向
けられた光反射性部材の反射面で光は表面反射され、屈
折率が低い空気中を光は伝達する。そのため、先の中実
ロッドに比べて光伝達効率はやや低下するものの、ロッ
ドレンズの長さ(Z軸方向の寸法)を短くできる特徴が
ある。
【0054】本実施の形態において、前記ロッドレンズ
5は、第1のロッドレンズ5aと、第2のロッドレンズ
5bとを含んで構成され、両ロッドレンズ5a、5b
は、それぞれが図2に示すように、同一の断面形状に形
成され、互いに隣接配置されている。ここでは、断面が
長方形状に形成されている。
【0055】前記入射光学系100は、光源手段1から
の光束を直線偏光軸が互いにほぼ直交する第1及び第2
の直線偏光光束に分離し、この第1及び第2の直線偏光
光束を、前記ロッドレンズ5に入射するように構成され
ている。
【0056】ロッドレンズ5は、入射面より入射された
光をその内部で反射させて出射面から出射する。
【0057】このとき、ロッドレンズ5は、入射された
光束を反射によって複数の光束に分割して出射し複数の
二次光源像を形成するように機能する。
【0058】前記出射光学系200は、ロッドレンズ5
から出射される光束を集光し被照射面を有する液晶パネ
ル9を照明する。
【0059】本実施の形態では、被照射面を有する電気
光学装置として液晶パネルを例にとって説明している。
【0060】以下に、前記各部材の構成をより詳細に説
明する。
【0061】前記入射光学系100は、光源手段である
ランプ1と、反射手段であるリフレクタ2と、偏光分離
手段である偏光ビームスプリッタ3と、第1の集光手段
である集光レンズ4と、偏光変換手段である1/2波長
板7とを含む。
【0062】ランプ1から出射された光束は、パラボラ
形状のリフレクタ2によって反射され略平行光束となっ
て偏光ビームスプリッタ3に入射される。
【0063】偏光ビームスプリッタ3は、斜面に偏光分
離膜(偏光分離面)3cが形成された直角プリズム3a
(断面が直角三角形の角柱プリズム)と、断面くさび形
状のくさび形プリズム3bとが偏光分離面3cを介して
接着剤にて接合されてなる。この偏光分離面3cはプリ
ズム3aと3bの接合面のどちらに形成してから接合し
ても構わない。
【0064】従って、偏光ビームスプリッタ3に入射さ
れた平行光束は、偏光分離面3cによって振動方向が互
いに略直交するP偏光光束(紙面と水平方向の偏光軸を
有する第1の直線偏光光束)とS偏光光束(紙面と垂直
方向の偏光軸を有する第2の直線偏光光束)とに分離さ
れ、S偏光光束は反射されて偏光ビームスプリッタ3の
出射面から出射される。
【0065】偏光分離面3cを透過したP偏光光束はく
さび形プリズム3bの斜面によって全反射され、くさび
形状の頂角に応じた角度だけS偏光とは異なった方向に
偏光ビームスプリッタ3の出射面から出射される。
【0066】図には光源1からの光の光軸が偏光分離面
3cで分離されてS偏光光束とP偏光光束で異なる方向
に反射されることが、一点鎖線で図示される。偏光ビー
ムスプリッタ3に入射する光束は、リフレクタ2によっ
て平行化された直後の平行性の高い光束であるため、偏
光ビームスプリッタ3による偏光分離の効率を高められ
る構成となっているが、光源1からの光を平行化する集
光レンズを設けて平行化した光を偏光ビームスプリッタ
3に入射しても構わない。なお、くさび形プリズム3b
は、プリズムでなくミラー等の反射面を同様の角度で配
置しても構わないし、また、くさび形プリズム3bの斜
面に反射膜を形成して全反射させても構わない。
【0067】集光レンズ4は、互いに異なる方向から入
射するS偏光光束とP偏光光束とを集光し、2つの光束
をロッドレンズ5a,5bに入射するように射出する。
そして、集光レンズ4からその焦点距離隔てた位置近傍
で空間的に異なる位置に、S偏光光束による一次光源像
G1aとP偏光光束による一次光源像G1bとが形成さ
れる。この際、S偏光光束は、ロッドレンズ5aの入射
面に配置される偏光変換手段としての1/2波長板7を
通過することによってその偏光面が略90゜回転され、
ロッドレンズ5aに入射する際はほぼP偏光光束に変換
されている。このように偏光変換手段として1/2波長
板7を使うことは、簡易な方法で確実な偏光変換を行う
上で有効である。従って、ロッドレンズ5a,5bから
の出射光は、偏光面(偏光軸)を同じ方向に揃えたP偏
光の2つの光束とされる。なお、1/2波長板7を配置
する位置は、本実施形態ではグラスロッド5の入射面に
配置したが、出射面に配置しても構わない。また、実施
の形態に限らず、上記1/2波長板7をロッドレンズ5
bの入射面に配置して、P偏光光束の偏光面を略90゜
回転させて、ロッドレンズ5a,5bからの出射光をS
偏光に揃えた2つの光束として出射するように構成して
も構わない。
【0068】ロッドレンズ5a,5bは、断面形状が互
いに略等しい柱状のガラス製の中実ロッドであり、互い
に近接して平行に配置される。ロッドレンズ5a,5b
に入射された2つのP偏光光束は、ロッドレンズ5a,
5b内で内面反射を繰り返し、例えば図3に示すよう
な、複数の二次光源像G2、G3、…を形成する。
【0069】図2は、ロッドレンズ5a,5bによる光
束分割作用の説明図である。ロッドレンズ5a,5bの
断面形状はそれぞれ図2(A)に示すように横a、縦b
の大きさの四角形であり、それぞれ互いに対向する側面
の内面は反射面として機能し、互いには平行である。図
では、2つのロッドレンズ5a,5bの近接面が接する
ように図示されているが、間隙を開けてもよい。すなわ
ち、図において、縦方向の4反射面は互いに平行で、横
方向の4反射面は互いに平行である。また、aとbの比
は被照射面である液晶パネル9の画素領域(表示領域)
の形状の比と略等しく、それらは相似形である。このよ
うにロッドレンズ5a,5bの形状を互いに合わせるこ
とは両者の出射面における照明情報を合わせる点でも、
両方のロッドレンズを共通に製造できる製造の容易さの
点でも有利である。
【0070】同図において、光の進行方向がZ軸の正方
向、光の進行方向(Z軸の正方向側)から見て3時の方
向をX軸の正方向、12時の方向をY軸の正方向とす
る。
【0071】ロッドレンズ5a,5bの長さは、二次光
源像G2、G3、…からの光束の中心光線(一点鎖線で
図示される光軸)がロッドレンズの出射面の中心を通る
ように設定されている。この際、この断面形状を、ロッ
ドレンズの入射面へ集光レンズ4によって集光される入
射光束がロッドレンズが無い状態の場合に生じ得る光束
の広がりより十分に小さくなるように設定すると、光束
の一部がロッドレンズの内面で反射されて一次光源像の
虚像となる二次光源像G2、G3、…が複数生成され
る。各二次光源像は内面反射によるものである。図示さ
れる一次光源像はG1であり、これはロッドレンズの内
面での反射無しに出射面に出射される光成分の虚像であ
る。このように、内面反射回数毎に二次光源像が形成さ
れ、複数の二次光源像からの光束がロッドレンズ5a,
5bの出射面上で重畳され、その出射面に対するロッド
レンズ内からの光出射方向も様々な方向からの重畳され
た光となるため、その出射面上には明るさのムラが低減
され照度比を高められた照明情報が形成されることにな
る。そしてこのロッドレンズ5a,5bの出射面に射出
された光束は、それぞれ結像レンズ8によって被照射面
である液晶パネル9に照射される。
【0072】本実施の形態の特徴は、図2(A)に示す
ように、ロッドレンズ5a,5bの入射端面に、集光レ
ンズ4を介して入射される第1の直線偏光光束の直線偏
光軸600aと、第2の直線偏光光束の直線偏光軸60
0bとが、ロッドレンズ5a,5bの相対向する側面と
略直交するように、これら各直線偏光光束をロッドレン
ズ5a,5bの入射端面より入射させるという構成を採
用したことにある。
【0073】言い換えると、四角柱形状をしたロッドレ
ンズ5a,5bに入射される直線偏光光束の偏光軸60
0a,600bが、ロッド5a,5bの相対向する側面
と直交するように、第1の入射光学系100とロッドレ
ンズ5との相対的な位置関係が設定される。
【0074】なお、直線偏光光束の一方であるS偏光光
束は、1/2波長板7によれ90゜回転され、P偏光光
束に揃えた光束として入射されることとなるが、直線偏
光軸がロッド5aの相対向する側面と略直交する、とい
う関係は維持される。
【0075】これにより、直線偏光光束がロッドレンズ
5a,5b内を、全反射しながら伝搬する場合でも、楕
円偏光成分が発生することはない。
【0076】この結果、ロッドレンズ5a,5b内で、
直線偏光光束が全反射を繰り返しながら伝搬し、ロッド
レンズ5a,5bの出射面から出射される場合でも、図
2(B)に示すように出射される直線偏光光束の偏光軸
600a,600bは直線性を維持し、楕円偏光成分を
含むことがないため、入射光と同じ絶対値、具体的には
同一の振幅を持つことになる。
【0077】以上説明したように、本実施の形態では、
ロッドレンズ5の前段側において、ランプ1から供給さ
れた光を第1及び第2の直線偏光光束に分離した場合で
も、これら各直線偏光光束をロッドレンズ5内において
楕円偏光を発生させることなく伝搬させることができる
ため、ランプ1から供給される有効に利用し、照度比の
高い照明装置を実現することができる。
【0078】なお、本実施の形態において、液晶パネル
9は電気光学装置の一例であって、ツイステッドネマチ
ック型、強誘電型など偏光板を必要とする液晶を用いた
場合は、図示しない一対の偏光板の間に液晶パネル9を
介在させて構成する。また、高分子分散型などの光散乱
型の液晶の場合は、偏光板を用いずに液晶パネルだけ配
置する。液晶パネル9は、複数の画素がマトリクス状に
配置されており、各画素毎にその画素の表示情報に応じ
た電圧を印加して、各画素毎に出射光量を可変させて入
射光の変調を行う。液晶パネル9が透過型液晶パネルで
ある場合には、入射側と反対側から光出射され、その変
調光により画像表示がなされる。先に述べたように、ロ
ッドレンズの断面形状は液晶パネル9の画素領域に応じ
た相似形状であるため、この出射面での光束の断面形状
も画素領域と相似形状となり、結像レンズ8により照射
された光は液晶パネル9の画像領域とほぼ一致又は包含
するように照射すると、光の利用効率は高くできる。ま
た、2つのロッドレンズ5a,5bからの出射光を、偏
光面を同一に揃えて液晶パネル9に対して重畳してお
り、さらに各ロッドレンズからの出射光束も本来は拡散
する光をロッドレンズ内部で反射させて重畳して光利用
効率を上げ尚且つ光束の断面において明るさのムラを低
減した光束であるため、液晶パネル9の画像領域には非
常に明るい光照射を行うことができる。
【0079】なお、図1に示すように、ロッドレンズ5
bに入射する光束の中心光線はくさび形プリズム3bの
頂角に応じて傾いている。一方ロッドレンズ5a,5b
は図1のように平行に配置されるため、前記の中心光線
とロッドレンズ5bの反射面とは角度をなしてしまう。
そこで本実施形態においては、ロッドレンズ5bの入射
面に入射光束を偏向する偏向手段であるテーパ構造を設
け、ロッドレンズ5bの入射面にテーパを付け、入射す
る中心光線(実線で示す光軸)の方向をテーパ部の屈折
作用によってロッドレンズ5bの出射面の中心側に変化
させている。これにより入射光束とロッドレンズ5bの
反射面との関係をおおむね対称な形に揃えることができ
るため、グラスロッ5bの出射面上においてもロッドレ
ンズ5aのそれと同様に照度比の高い照明情報を形成す
ることができる。
【0080】結像レンズ8は、2つのレンズとから形成
される。各レンズは両者の結合部の境界線に対して対称
形状であり、それぞれの光軸中心C1はロッドレンズ5
a,5bから出射される光束の光軸C2、C3に対して
平行で、結合部側に偏心している。この結像レンズ光軸
中心C1の偏心量および結像レンズ8の焦点距離は、図
1に示すように、ロッドレンズ5a,5bのからの光束
の中心の照明情報を液晶パネル9の画素領域の中心にほ
ぼ結像するように設定されている。以上の構成であるの
で、ロッドレンズ5a,5bの出射面上の照明情報は、
結像レンズ8の屈折作用によって液晶パネル9上に互い
に重畳される形で結像される。従って、ロッドレンズ5
a,5bの内面反射による出射面への光の重畳に、結像
レンズ8による2つのロッドレンズからの出射光束の重
畳が加わるため、液晶パネル9上の照明光の照度比を高
めることができる。
【0081】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ロッドレンズ5a,5bが有する面(反射面)での
反射を利用することによってインテグレーションをする
ため、光束の広がりが少なく小型の液晶パネル等の電気
光学装置に対しても比較的平行性の高い照明を、高効率
かつ高照度比で行うことができる。
【0082】このとき、第1及び第2のロッドレンズ5
a,5bの入射端面に集光レンズ4介して入射される直
線偏光光束は、図2(A)のようにその偏光軸はほぼ直
交している。本実施の形態では、前述したように一方の
ロッドレンズ5a入射する直線偏光光束を、自分の1/
2波長板7を用いて90゜回転させ、他方の直線偏光光
束とその偏光軸を揃えるように構成されている。具体的
には、各ロッド5a,5bの入射される各直線偏光光束
は、図2(B)に示すように、その偏光軸が揃えられた
ものとなる。
【0083】前述したように、本実施の形態は、このよ
うに偏光軸が揃えられた第1及び第2の直線偏光光束
を、図2(B)に示すように、ロッドレンズ5a,5b
の側面とその直線偏光面が略直交するように、これら各
直線偏光光束をロッドレンズ5a,5bの入射面より入
射させ、伝搬させるという構成を採用している。
【0084】従って、ロッドレンズ5a,5bの内面反
射面と直交する仮想平面内において、各直線偏光光束が
反射面での反射を繰り返しながらロッドレンズ内を伝搬
する。このため、直線偏光光束は反射面での反射を行う
場合に、楕円偏光成分が発生することはなく、この結果
各直線偏光光束は、直線偏光を保持しながら伝搬される
ことになる。この結果、ロッドレンズ5a,5bからの
出射光の、各直線偏光光束の直線偏光特性が損なわれる
ことがない。
【0085】このように本実施の形態によれば、ロッド
レンズ5a,5bの前段側において、光源からの光束を
偏光軸が互いにほぼ直交する第1、第2の直線偏光に分
離した場合でも、光の利用効率が高いロッドレンズ型の
照明装置を実現することができる。
【0086】(照明装置の第2の実施形態)図4には、
本発明に係る照明装置の第2の実施の形態が示されてい
る。なお、前記第1の実施の形態と対応する部材には同
一を付しその説明は省略する。
【0087】前記実施の形態では2本のロッドレンズ5
a,5bを用いているが、本実施の形態では、1本のロ
ッドレンズ5を用いる。
【0088】入射光学系100は、光源手段であるラン
プ1と、反射手段であるリフレクタ2と、偏光分離手段
である偏光ビームスプリッタ20と、偏光変換手段とし
て機能する1/4波長板10と、反射ミラー11と、偏
光手段としてのプリズムアレイ12と、集光レンズ4と
を含んで構成される。
【0089】ランプ1から出射された光束は、パラボラ
形状のリフレクタ2によって反射され略平行光束となっ
て偏光ビームスプリッタ20に入射される。
【0090】偏光ビームスプリッタ20は、斜面に偏光
分離膜(偏光分離面)20aが形成された直角プリズム
(断面が直角三角形の角柱プリズム)であり、その一方
の側面20B側にランプ1およびリフレクタ2が配置さ
れ、他方の側面20cに近接または接触あるいは接着し
て1/4波長板10および反射ミラー11が配置され
る。従って、偏光ビームスプリッタ20に入射された平
行光束は、偏光分離面20aによって振動方向が互いに
略直交するP偏光光束(紙面と水平方向の偏光軸を有す
る)とS偏光光束(紙面と垂直方向の偏光軸を有する)
とに分離され、S偏光光束は反射されて偏光ビームスプ
リッタ20の側面20cから出射されて1/4波長板1
0に入射される。一方、P偏光光束P1は偏光分離面2
0aを透過されて偏光ビームスプリッタ20から出射さ
れる。図には光源1からの光の光軸が偏光分離面20c
で分離されてS偏光光束とP偏光光束で異なる方向に反
射されることが、一点鎖線で図示される。なお、偏光ビ
ームスプリッタ20に入射する光束は、リフレクタ2に
よって平行化された直後の平行性の高い光束であるた
め、偏光ビームスプリッタ20による偏光分離の効率を
高められる構成となっているが、光源1からの光を平行
化する集光レンズを設けて平行化した光を偏光ビームス
プリッタ20に入射しても構わない。
【0091】偏光変換手段である1/4波長板10は位
相差板であり、その光学軸を入射する直線偏光光束の振
動方向と45゜傾斜させて配置することにより、入射す
る直線偏光光束(実施例の構成ではS偏光光束)を円偏
光光束に変換し、逆に入射する円偏光光束を直線偏光光
束に変換する。従って、前述のようにして1/4波長板
10に入射されたS偏光光束は反射ミラー11への出射
時には円偏光光束に変換され、反射ミラー11で反射さ
れることによって円偏光光束の回転方向が逆転され、再
び1/4波長板10に入射される。1/4波長板10に
再び入射された円偏光光束は偏光ビームスプリッタ20
側へ出射されるときにはP偏光光束の直線偏光に変換さ
れる。その後この変換されたP偏光光束P2は偏光ビー
ムスプリッタ20の偏光分離面20aを透過して出射さ
れる。
【0092】プリズムアレイ12は、偏光ビームスプリ
ッタ20の偏光分離面20aの外側に、面20aと平行
になるように配置され、面20aに対向する平面とは反
対側に略鋸歯形状の凸部を一次元方向(紙面に垂直な方
向)に有するレンズである。このプリズムアレイ12に
より、偏光ビームスプリッタ20から出射された2つの
直線偏光光束P1,P2を略平行光に偏向して出射す
る。なお、出射される2つのP偏光光束P1,P2は光
軸13に対して対称な幅を持った光束となっている。
【0093】集光レンズ4は、2つの直線偏光光束P
1,P2を、光軸13の延長線上に集光し、2つの光束
をロッドレンズ5に入射するように射出し、ロッドレン
ズ5の入射面に光源像G1を形成する。
【0094】ロッドレンズ5は、入射される光を内部で
反射しながらその出射面に光を伝播する柱状グラスであ
る。ロッドレンズ5の出射面には、入射面から入射され
た光が拡散するのではなく、反射面で1回反射されて出
射される光や反射面で2回反射されて出射される光やそ
のより多数回反射されて出射される光となって重畳され
て出射される。したがって、ロッドレンズ5では、入射
面の光源像G1が反射の回数に応じて分割され、それが
出射面で重畳されるので、出射面形状に応じた断面形状
で、その光束内の光分布が重畳によってほぼ均一化され
た光束として出射される。この出射光束は、集光レンズ
8により液晶パネル9に対して照射される。ロッドレン
ズ5の出射面の断面形状は液晶パネル9と相似形状であ
ることが好ましい。
【0095】このように、本発明では、ランプ1から出
射し平行化された直後の平行性の高い光束に対して偏光
分離および偏光変換を行うため、偏光分離および偏光変
換の効率が高められている。また、2つの直線偏光光束
P1,P2を同一の面である偏光分離面20から出射さ
せることができるため、後述する光束合成が容易であ
り、従って偏光変換のための光学系が小型化されてい
る。
【0096】以上の説明から明らかなように、偏光ビー
ムスプリッタ20の偏光分離面20aから出射された2
つのP偏光光束P1,P2は、光軸13を含み図1の紙
面に直交する面に対して対称な関係にある。従って、そ
の面あるいはそれに平行な面に対して対称な断面形状の
プリズム列からなるプリズムアレイ12を透過させるこ
とにより、その出射方向を揃え合成させることができ
る。
【0097】プリズムアレイ12は、透明な樹脂または
ガラスより形成され、その入射面は平面形状であり、出
射面は前述のような対称関係にあるプリズム列が多数形
成されたアレイである。すなわち、プリズムアレイ12
のプリズム列の各凸部は、光軸13の方向に対してそれ
ぞれ左右対称の斜面形状である。なお、プリズム列の数
は適宜設定可能である。P偏光光束P1およびP2はプ
リズムアレイ12の入射面で屈折され、対応するプリズ
ム列の面で再度屈折されて、それぞれP偏光光束となっ
て互いに平行な関係で出射される。このとき、各プリズ
ム列の頂角は下式の関係を満たすように設定される。
【0098】sinα=n・si nβ n・cos(β+θ)=cosθ
【0099】なお、ここでnはプリズムアレイ12の屈
折率、αはプリズムアレイ12への光線の入射角、βは
プリズムアレイ12内の光線の屈折角、θはプリズムア
レイ12の頂角の半角を示す。例えば、仮に入射角αを
45゜、プリズムアレイ12の屈折率を1.5とすれ
ば、θは約24.5゜となる。
【0100】なお、偏光ビームスプリッタ20を構成す
る直角プリズムは、偏向手段であるプリズムアレイ12
の入射面となる平面に接着させて構成してもよい。その
場合、偏光分離膜(偏光分離面)20aは、直角プリズ
ムの斜面ではなく、プリズムアレイ12の入射面に形成
しても構わない。また、偏光分離膜(偏光分離面)20
aをプリズムアレイ12の入射面に形成した場合は、直
角プリズムを無くし、反射ミラー11の反射面に1/4
波長板10を配置した構成だけにしても構わない。
【0101】このプリズムアレイ12から略平行光に揃
えられて出射される2つの直線偏光光束は、集光レンズ
4に入射され、そこでおおよそ平行に入射された2つの
P偏光光束を集光し、集光レンズ4からその焦点距離隔
てた位置に配置されたロッドレンズ5の入射面近傍に1
つの一次光源像G1を形成されることになる。
【0102】ロッドレンズ5は、透明なガラスまたは樹
脂製の中実ロッドである。ロッドレンズ5に入射された
P偏光光束は、ロッドレンズ5内で反射を繰り返し前記
実施の形態と同様に複数の二次光源像を形成する。
【0103】本実施の形態の特徴は、このようにして入
射光学系100からロッドレンズ5へ入射される2つの
P偏光光束P1,P2を、この偏光光束の直線偏光軸が
ロッドレンズ5の相対向する側面と略直交するように、
入射光学系100とロッドレンズ5との相対的な位置関
係を設定したことにある。これにより、ロッドレンズ5
に入射する偏光光束P1,P2は、ロッドレンズ5の反
射面と直交する面内において反射を行うため、この反射
時に楕円偏光成分が発生するとはない。これにより、ロ
ッドレンズ5の前段において、光源からの光束を互いに
略直交するP偏光光束、S偏光光束に分離した場合で
も、ロッドレンズ5内の伝搬時における楕円偏光の発生
を効果的に防止し、光の利用効率の高い小型で高性能の
照明装置を実現することができる。
【0104】なお、ロッドレンズ5内における反射回数
毎に二次光源像が形成され、複数の二次光源像からの光
束がロッドレンズ5の出射面上で重畳され、その出射面
に対するロッドレンズ内からの光出射方向もいろいろな
方向からの重畳された光となるため、この出射面上には
明るさのむらが低減され照度比が高められた照明情報が
得られることになる。
【0105】そして、本実施の形態の出射光学系200
では、ロッドレンズ5の出射面上に射出された光束は、
結像レンズ8によって被照射面である液晶パネル9上に
結像されるので、液晶パネル9には照度比が高められた
照明光により照明されることになる。
【0106】(照明装置の第3の実施形態)図5は、本
発明による照明装置の第3の実施形態を示す図である。
【0107】なお、前記各実施形態と同様の構成要素に
ついては同一符号を付けて説明を省略する。
【0108】本実施の形態の特徴は、前記ロッドレンズ
5と、入射光学系100との相対的な位置関係を制御
し、直線偏光光束の直線偏光軸が、ロッドレンズ5の相
対向する側面と略直交するように、入射光学系100か
らロッドレンズ5へ入射する直線偏光光束の角度調整を
行う角度調整手段400を設けた点にある。
【0109】このため、本実施の形態の入射光学系10
0は、全体として1つの入射光学系ユニット310とし
て形成され、その外周にはセクタ状の歯車420が設け
られている。
【0110】そして、本実施の形態の角度調整手段40
0は、モータ410を有し、その回転軸に、前記歯車4
20とかみ合うように歯車412が設けられている。
【0111】そして、図示しない制御手段により、モー
タ410を駆動することにより、ロッドレンズ5へ入射
する直線偏光光束の振動面(偏光軸)の角度を、ロッド
レンズ5内を伝搬する直線偏光光束の光軸を中心軸とし
て、時計方向及び反時計方向に角度調整する。
【0112】そして、図示しない制御手段を用いてモー
タ410を回転駆動し、液晶パネル9上における輝度
(または液晶パネル9を介してスクリーン上に照射した
画像の輝度)が最も高くなるように、前記角度θを調整
する。前記輝度が最も高くなる位置が、ロッドレンズ5
内を伝搬する直線偏光光束の直線偏光軸が、ロッドレン
ズ5の内面反射面と略直交する角度となる。このように
することにより、ロッドレンズ5の相対向する側面と直
線偏光面とが直交するように、入射光学系100からロ
ッドレンズ5へ直線偏光光束を確実に入射させることが
できる。
【0113】(投写型表示装置の実施形態)図6は、本
発明による投写型表示装置の実施形態の全体の構成を示
す図である。本実施形態の投写型表示装置は、前述した
照明装置の各実施形態のいずれかの照明装置を用いるこ
とができるが、図6には一例として第2の実施形態を用
いて示している。従って、以上の照明装置の実施形態に
おいて説明した事項は、本実施形態でも同様であるの
で、共通する事項についての説明は省略する。
【0114】すでに説明したように、本発明の照明装置
ではロッドレンズ5の出射面上の照明情報(出射面の形
状に沿って出射される光束)が結像レンズ8により相似
拡大されて液晶パネル9を照明することになる。従っ
て、液晶パネル9の大きさにもよるが、結像レンズ8と
液晶パネル9または集光レンズ62(集光レンズ62は
入射光を平行化して液晶パネル9に照射する)との間に
は、拡大率に応じた空間が生じる。当然のことながら、
この距離が大きくなるほど液晶パネル9への入射光線の
平行性は高まることになる。本実施形態においては、こ
の空間を利用し分光手段であるダイクロイックミラー6
0を配置した。
【0115】ダイクロイックミラー60は、赤色光、緑
色光、青色光を選択的に反射または透過する互いに異な
る波長選択反射膜がそれぞれ形成された3枚のダイクロ
イックミラー60R、60G、60Bを備えている。例
えば、ダイクロイックミラー60Rは、赤色光を反射
し、緑色光、青色光を透過するミラーである。ダイクロ
イックミラー60Gは、ダイクロイックミラー60Rを
透過した緑色光、青色光をさらに分離するミラーであっ
て、緑色光を反射して、青色光を透過する。ダイクロイ
ックミラー60Bは、ダイクロイックミラー60Gを透
過した青色光を反射するミラーである。各ダイクロイッ
クミラー60R、60G、60Bは、互いに所定の角度
を持って配置されており、反射された光はそれぞれ異な
る方向から液晶パネル9に入射する。本実施形態では液
晶パネル9入射前に集光レンズ62を透過しその屈折作
用を受けるが、光束の分離状態は保たれる。なお、ダイ
クロイックミラー60は3枚のダイクロイックミラーと
しているが、光学的に最後のミラー(60B)は全反射
ミラーでもよく、少なくとも2つのダイクロイックミラ
ーを用いれば分光手段は構成できる。また、ダイクロイ
ックミラーでなくとも波長選択反射膜が形成されたプリ
ズムに置き換えてもよい。また、赤色光、緑色光、青色
光の色光の分光の順序はいずれでも構わない。
【0116】図7は、図6における液晶パネル9の拡大
図である。液晶パネル9は、上記の各光束をそれぞれ対
応する画素に集光するためのマイクロレンズアレイ71
を備えたアクティブマトリクス液晶パネルであり、それ
らの前後には不図示の一対の偏光板が配置される。液晶
パネル9は、2枚の硝子等の透明基板72、73の間に
ツイステッドネマチック(TN)液晶74が封入され、
一方の基板74には共通電極75および不要光を遮光す
るためのブラックマトリクス76等が形成され、他方の
基板73には画素電極77、スイッチング素子としての
薄膜トランジスタ(TFT)78等が形成され、TFT
78を介して画素電極77に電圧が印加されると共通電
極75との間に挟まれた液晶74が駆動される構成であ
る。なお、他方の基板73には、複数の走査線と複数の
データ線が交差して配置され、その交差部付近にTFT
78がゲートを走査線、ソースをデータ線、ドレインを
画素電極77に接続して配置される。そして、走査線に
は順次選択電圧が印加され、それに応じてオンした水平
方向の画素のTFT78を介して各画素の駆動電圧が画
素電極77に書き込まれる。TFT78は非選択電圧の
印加によりオフとなり印加された駆動電圧を図示されな
い蓄積容量等に保持する。液晶パネルの開口部(ブラッ
クマトリクス76の開口部)に相当する領域に画素電極
77は配置され、TFT78と画素電極77(必要に応
じて画素電極に接続された蓄積容量)よにより各画素が
構成される。なお、液晶74はTN型だけでなく、強誘
電型や反強誘電型、この他水平配向型、垂直配向型など
種々用いることが可能である。なお、共通電極75は各
画素電極77に対して共通の全面電極として形成されて
いる。
【0117】また、エッチング等により硝子板上に形成
されたマイクロレンズアレイ71と一方の基板74と
が、マイクロレンズや一方の基板より低屈折率の樹脂層
31を介して互いに接着されている。マイクロレンズア
レイ71の単位レンズ(レンズの凸部または凹部)は、
液晶パネル9の水平方向(走査線方向)の画素ピッチの
3倍に相当するピッチを有し、ダイクロイックミラー6
0を異なる角度で反射して出射する赤色光、緑色光、青
色光がマイクロレンズアレイ71の各単位レンズに異な
る角度で入射し、この各単位レンズにより赤色光、緑色
光、青色光がそれぞれ水平方向に隣接して単位レンズと
対応する3つの画素の画素電極77付近で集光されるよ
うになる。マイクロレンズアレイ71の各単位レンズ
は、各色光をこのレンズと対応する3つの隣接画素の画
素電極に入射光を集光するような焦点距離を有する。図
においては、液晶パネルに対して略直進して入射される
緑色光Gはマイクロレンズアレイ71の単位レンズによ
り画素電極77Gに集光されてそのまま出射される。一
方、ダイクロイックミラー60Rと60Bが60Gに対
して有する角度に対応した角度で、緑色光Gに対して互
いに対称に入射される赤色光Rと青色光Bは、単位レン
ズにより画素電極77Rと29Bにそれぞれ集光され、
緑色光Gと対称な角度をもって出射される。なお、ダイ
クロイックミラー60での分光の順序が異なれば、それ
に応じて図7に示される液晶パネル9への色光の入射位
置も異なる。
【0118】上記のようにして液晶パネル9の画素電極
77近傍で集光した各光束は、液晶パネル9に印加され
た信号に応じた変調を受けて出射し、投写手段である投
写レンズ21によって前方のスクリーン22上に拡大投
写される。隣接する3つの画素により変調された3つの
色光は、投写レンズ21によりスクリーン22上におい
て同位置に重なるように投写される。なお、本投写型表
示装置は、スクリーン22を背面から投写するリア型で
も、前面から投写するフロント型でも構わない。
【0119】本実施形態によれば、比較的平行性が高く
照度比の高い照明光を用いることにより、照度比が高く
明るい投写画像を得ることができる。また、本実施形態
で説明したような、照明光に高い平行性が要求される単
板型の投写型表示装置を高輝度、高照度比で実現するこ
とができる。その際、ダイクロイックミラー60を結像
レンズ8と液晶パネル9との間に配置したので、インテ
グレーション(重畳)の終わった照明光に対して原色光
への分離が確実に行われその後の分光の乱れも少ない。
さらに、ダイクロイックミラー60によって光路を折り
曲げるため、図7に示すように光学系を小型化すること
ができる。
【0120】なお、本実施形態は単板型の投写型表示装
置に限られるものではなく、液晶パネルを3枚用いた3
板式の投写型表示装置に対しても適応可能である。ま
た、液晶パネルは透過型に限定されず反射型の液晶パネ
ルでも構わない。
【0121】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、本発明の趣旨を変更しない範囲で種々
の変形や変更が可能である。
【0122】例えば、画素の配列順序はマイクロレンズ
の中心に緑色光の画素を配置する場合について説明した
が、その中心に赤色光または青色光の画素を配置しても
構わない。また、ロッドレンズは中実のものについて説
明したが、中空(外枠が硝子で中心が空洞の円柱。この
場合は硝子内面で光反射する。)のライトパイプでも構
わない。また、各図で説明したS偏光とP偏光は、逆で
あっても構わない。
【0123】なお、本発明におけるロッドレンズは、硝
子や樹脂からなる柱状(棒状)の光伝播材を指す。
【0124】以上詳しく説明したように、本発明の照明
装置によれば、比較的小型の光学系により、被照射面へ
の入射光線の平行性を維持しながら、明るく照度比の高
い照明光を得ることができる。また、その照明装置を用
いることによって、明るく照度比の高い画像投写の可能
な投写型表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による照明装置の第1の実施形態を示す
図。
【図2】本発明による照明装置のプリズムアレイの説明
図。
【図3】本発明による照明装置のロッドレンズによる光
束分割の説明図。
【図4】本発明による照明装置の第2の実施形態を示す
図。
【図5】本発明による照明装置の第3の実施形態を示す
図。
【図6】本発明による投写型表示装置の実施形態を示す
図。
【図7】本発明による投写型表示装置の液晶パネルの説
明図。
【符号の説明】
1 ランプ 2 リフレクタ 3 偏光ビームスプリッタ 4 集光レンズ 5、5a、5b ロッドレンズ 7 1/2波長板 8 集光レンズ 9 液晶パネル 10 1/4波長板 11 反射ミラー 12 プリズムアレイ 20 偏光ビームスプリッタ 100 入射光学系 200 出射光学系 400 角度調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA13 HA13 HA15 HA20 HA21 HA23 HA24 HA28 HA30 MA02 MA06 2H091 FA05Z FA10Z FA11Z FA14Z FA21Z FA23Z FA26X FA26Z FA41Z LA17 2H099 AA12 BA09 CA02 CA08 DA05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源手段からの光束を偏光軸が互いに略
    直交する第1及び第2の直線偏光光束に分離し、棒状の
    光学部材の入射面より入射しその内部にて反射させて出
    射面から出射し、前記出射光束を被照射面に対して照射
    する照明装置において、 前記第1及び第2の直線偏光光束の偏光軸が前記棒状の
    光学部材の側面と略直交するように、前記第1及び第2
    の直線偏光光束を前記棒状の光学部材の入射面より入射
    させることを特徴とする照明装置。
  2. 【請求項2】 棒状の光学部材と、 光源手段からの光束を偏光軸が互いに略直交する第1及
    び第2の直線偏光光束に分離し、棒状の光学部材の入射
    面より入射する入射光学系と、 前記棒状の光学部材内にて反射させて出射面から出射さ
    れる出射光束を被照射面に対して照射する出射光学系と
    を含み、 前記入射光学系は、 前記第1及び第2の直線偏光光束の直線偏光軸が前記棒
    状の光学部材の側面と略直交するように、前記第1及び
    第2の直線偏光光束を前記棒状の光学部材の入射面より
    入射させることを特徴とする照明装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかにおいて、 前記棒状の光学部材内を伝播する前記第1及び第2の直
    線偏光光束の光軸を中心軸として、前記偏光軸を時計方
    向及び反時計方向の少なくとも一方に角度調整する角度
    調整手段を含むことを特徴とする照明装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に従属する請求項3において、 前記角度調整手段は、 前記中心軸を中心として、時計方向及び反時計方向の少
    なくとも一方に前記入射光学系と棒状の光学部材との相
    対角度を調整することを特徴とする照明装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記棒状の光学部材に入射あるいは出射される一方の光
    束を他方の光束の直線偏光軸に変換する偏光変換手段を
    含むことを特徴とする照明装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれかにおいて、 前記入射光学系は、 光源手段と、 該光源手段からの光束を偏光軸が互いに略直交する第1
    及び第2の直線偏光光束に分離する偏光分離手段と、 前記第1及び第2の直線偏光光束を空間的に2つの異な
    る位置に集光する第1の集光手段と、 を含み、 前記棒状の光学部材は、 2つの異なる位置の一方に集光された光を入射面より入
    射しその内部にて反射させて出射面に出射する第1の棒
    状の光学部材と、 前記2つの異なる位置の他方に集光された光を入射面よ
    り入射しその内部にて反射させて出射面に出射する第2
    の棒状の光学部材と、 を含み、 前記出射光学系は、 前記2つの棒状の光学部材からそれぞれ出射され偏光軸
    が互いに合わされた2つの光束を被照射面に対して集光
    する第2の集光手段を含むことを特徴とする照明装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記第2の集光手段は、 前記第1および第2の棒状の光学部材の出射面からの光
    束を被照射面に集光する際に、該各出射面から出射され
    た光束を前記被照射面上で互いに重畳することを特徴と
    する照明装置。
  8. 【請求項8】 請求項6、7のいずれかにおいて、 前記第1および第2の棒状の光学部材は、断面形状が互
    いに等しいことを特徴とする照明装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記偏光分離手段は、 前記光源手段からの光を前記第1及び第2の直線偏光光
    束に分離する偏光分離面と、 該偏光分離面を透過した直線偏光光束を反射する反射面
    とを有し、 該偏光分離面と反射面とが互いに傾いて配置されること
    を特徴とする照明装置。
  10. 【請求項10】 請求項5に従属する請求項6〜9のい
    ずれかにおいて、 前記偏光変換手段は1/2波長板であることを特徴とす
    る照明装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記入射光学系は、 光源手段と、 該光源手段からの光束を偏光軸が互いに略直交する第1
    及び第2の直線偏光光束に分離する偏光分離手段と、 前記第1の直線偏光光束の直線偏光軸を前記第2の直線
    偏光光束の直線偏光軸に揃えるように変換して前記偏光
    分離手段に出射する偏光変換手段と、 前記偏光分離手段を透過する前記第1及び第2の直線偏
    光光束の進行方向を同一方向に揃えて出射する偏向手段
    と、 該偏向手段により進行方向が揃えられた前記第1及び第
    2の直線偏光光束を集光し、前記棒状の光学部材の入射
    面より入射する集光手段と、 を含むことを特徴とする照明装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記偏向手段は略三角形形状の凸部が形成されたプリズ
    ムアレイであり、前記偏光分離手段を出射した前記第1
    及び第2の直線偏光光束が前記略三角形状の凸部に対し
    て略対称に入射するように配置されることを特徴とする
    照明装置。
  13. 【請求項13】 請求項11、12のいずれかにおい
    て、 前記入射光学系は、 該光源手段からの光束を平行化する反射手段を含み、前
    記偏光分離手段を用いて該反射手段からの光束を振動方
    向が互いに略直交する2つの直線偏光光束に分離するこ
    とを特徴とする照明装置。
  14. 【請求項14】 請求項2〜13のいずれかにおいて、 前記入射光学系は、 前記第1及び第2の直線偏光光束を収束させ前記棒状の
    光学部材の入射面に一次光源像を結像させ、 前記棒状の光学部材は、 入射面に入射される一次光源像からの光束を内部での反
    射によって複数の光束に分割して射出し複数の二次光源
    像を形成し、 前記出射光学系は、 前記複数の二次光源像を集光し被照射面に照射すること
    を特徴とする照明装置。
  15. 【請求項15】 請求項11〜14のいずれかにおい
    て、 前記偏光分離手段は、 前記光源手段からの光束を前記第1及び第2の直線偏光
    光束に分離する偏光分離膜を斜面に有する直角プリズム
    を用い、該直角プリズムの一側面側に前記光源手段が配
    置され、他の側面側に前記偏光変換手段が配置されるこ
    とを特徴とする照明装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 前記偏光分離手段は、 前記偏光分離膜の出射側に前記偏光分離膜から出射され
    る光束の方向を制御するための光束方向制御手段をさら
    に有することを特徴とする照明装置。
  17. 【請求項17】 請求項11〜16のいずれかにおい
    て、 前記偏向手段はプリズム列が形成されたプリズムアレイ
    であり、前記偏光分離手段を出射された2つの直線偏光
    光束が前記プリズム列に対して略対称に入射するように
    配置されることを特徴とする照明装置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の照
    明装置と、 該照明装置からの光束を複数の色光に分離する分光手段
    と、 該分光手段からの光束を変調する電気光学装置と、 該電気光学装置によって形成された光を投写する投写手
    段と、 を備えることを特徴とする投写型表示装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の投写型表示装置に
    おいて、 前記分光手段は、 前記結像手段あるいは前記照射手段と前記電気光学装置
    との間に配置されることを特徴とする投写型表示装置。
JP23092499A 1999-08-17 1999-08-17 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置 Expired - Fee Related JP3610835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23092499A JP3610835B2 (ja) 1999-08-17 1999-08-17 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23092499A JP3610835B2 (ja) 1999-08-17 1999-08-17 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001056451A true JP2001056451A (ja) 2001-02-27
JP3610835B2 JP3610835B2 (ja) 2005-01-19

Family

ID=16915426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23092499A Expired - Fee Related JP3610835B2 (ja) 1999-08-17 1999-08-17 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3610835B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100433210B1 (ko) * 2001-08-10 2004-05-28 엘지전자 주식회사 광량 균일화 및 색분리 겸용 광학소자를 이용한프로젝터의 조명 광학계
JP2005274933A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Seiko Epson Corp 光源装置及びプロジェクタ
JP2007183559A (ja) * 2005-12-06 2007-07-19 Sharp Corp ディスプレイ装置
US7293876B2 (en) 2004-03-24 2007-11-13 Seiko Epson Corporation Light source unit and projector
JP2008506142A (ja) * 2004-07-06 2008-02-28 トムソン ライセンシング 大型スクリーンデジタルイメージプロジェクタ
JP2008096707A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Necディスプレイソリューションズ株式会社 プロジェクタ
JP2008102539A (ja) * 2007-11-12 2008-05-01 Hitachi Ltd 光学ユニット及びそれを用いた映像表示装置
CN100406962C (zh) * 2004-04-01 2008-07-30 叶为全 利用低密度光栅偏振片或塑料透镜实现二维/伪三维切换的方法
JP2011123318A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Konica Minolta Opto Inc 照明光学系及び投影装置
JP2014056139A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Ricoh Co Ltd 画像投影装置
WO2014155675A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 投写型映像表示装置
CN108168470A (zh) * 2018-03-21 2018-06-15 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 一种基于发散光束的倍频晶体特征角度的测量装置和方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100433210B1 (ko) * 2001-08-10 2004-05-28 엘지전자 주식회사 광량 균일화 및 색분리 겸용 광학소자를 이용한프로젝터의 조명 광학계
JP2005274933A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Seiko Epson Corp 光源装置及びプロジェクタ
US7293876B2 (en) 2004-03-24 2007-11-13 Seiko Epson Corporation Light source unit and projector
CN100406962C (zh) * 2004-04-01 2008-07-30 叶为全 利用低密度光栅偏振片或塑料透镜实现二维/伪三维切换的方法
JP2008506142A (ja) * 2004-07-06 2008-02-28 トムソン ライセンシング 大型スクリーンデジタルイメージプロジェクタ
JP2007183559A (ja) * 2005-12-06 2007-07-19 Sharp Corp ディスプレイ装置
JP2008096707A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Necディスプレイソリューションズ株式会社 プロジェクタ
JP4697214B2 (ja) * 2007-11-12 2011-06-08 株式会社日立製作所 光学ユニット及びそれを用いた映像表示装置
JP2008102539A (ja) * 2007-11-12 2008-05-01 Hitachi Ltd 光学ユニット及びそれを用いた映像表示装置
JP2011123318A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Konica Minolta Opto Inc 照明光学系及び投影装置
JP2014056139A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Ricoh Co Ltd 画像投影装置
WO2014155675A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 投写型映像表示装置
JP6012850B2 (ja) * 2013-03-29 2016-10-25 日立マクセル株式会社 投写型映像表示装置
US9519205B2 (en) 2013-03-29 2016-12-13 Hitachi Maxell, Ltd. Projection image display device
CN108168470A (zh) * 2018-03-21 2018-06-15 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 一种基于发散光束的倍频晶体特征角度的测量装置和方法
CN108168470B (zh) * 2018-03-21 2023-07-04 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 一种基于发散光束的倍频晶体特征角度的测量装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3610835B2 (ja) 2005-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3298437B2 (ja) 光学素子、偏光照明装置および投写型表示装置
US6601958B2 (en) Projector
US8998421B2 (en) Projector having polarization conversion
US6513953B1 (en) Illumination system and projector
US6491396B2 (en) Projector modulating a plurality of partial luminous fluxes according to imaging information by means of an electro-optical device
US6286961B1 (en) Illuminating optical system and projection type display
JP3613049B2 (ja) 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置
JP3610789B2 (ja) 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置
US20070058134A1 (en) Illumination optical system and projection-type image display apparatus
JP3610835B2 (ja) 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置
JP3473557B2 (ja) 照明装置及びプロジェクタ
JP2927679B2 (ja) 液晶表示装置
JP3657347B2 (ja) 液晶スクリーンの照明装置
JP2861187B2 (ja) 光源用偏光変換素子
JP2000147500A (ja) 画像プロジェクタ
US6788377B1 (en) Liquid crystal device and projector using the same
JP3298577B2 (ja) プロジェクタ
JP2001108940A (ja) 照明装置及びそれを用いた投写型表示装置
US20040190149A1 (en) Image projection system and polarizing beam splitter
KR100352973B1 (ko) 2 램프를 이용한 액정 프로젝터의 광학계
JP3291448B2 (ja) 偏光照明装置及び該偏光照明装置を用いた投写型表示装置
JP3498707B2 (ja) プロジェクタ
JP2000155290A (ja) 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置
JP2001305484A (ja) プロジェクタ
JP3175915B2 (ja) 液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111029

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees